JP2011131676A - モータ装置、及び該モータ装置を備えるワイパ装置 - Google Patents

モータ装置、及び該モータ装置を備えるワイパ装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ウォームホイールムの回転位置(回転領域)を検出するセンサを2つ使用する場合において、この2つのセンサにおける故障の発生を容易に検出することができる、モータ装置を提供する。
【解決手段】本発明のモータ装置10では、モータ回転軸の回転を異なる位相で検出する2つのセンサ(A相センサ114、B相センサ115)と、ウォームホイール121の回転位置(回転領域)を検出する2つのセンサ(C相センサ124、D相センサ125)とを備える。そして、ウォームホイール121が回転する際に、ウォームホイール側の2つのセンサ(C相センサ124、D相センサ125)における出力状態(“0(Low)”又は“1(High)”)の切り替わりの順番を検出して、これらの2つのセンサ(C相センサ124、D相センサ125)における故障の発生を検出する。
【選択図】図1

Description

本発明は、ウォームホイール減速機を駆動するモータ装置に関し、特に自動車等の車両用ワイパ装置に使用されるモータ装置、及び該モータ装置を備えるワイパ装置に関する。
自動車などの車両用ワイパ装置の駆動源には、車両に搭載されたバッテリなどの電源により作動する電動モータ(単に「モータ」と略記)を使用したモータ装置が用いられている。このようなモータ装置では、モータの出力軸の回転数を所要の回転数に減速するための減速機構が取り付けられ、減速機構付きモータ装置として一つのユニットとなっている。ワイパ装置にはこのモータ装置が使用され、それを駆動源としてワイパアームが上反転位置と下反転位置との間で揺動運動する。
このワイパ装置に関連する先行技術として、ワイパ装置の制御方法及びワイパ装置並びに減速機構付きモータが開示されている(特許文献1を参照)。このワイパ装置では、2つのホール素子によるワイパ払拭角度検出の構造が開示されている。また、関連するワイパ装置制御方法が開示されている(特許文献2を参照)。このワイパ装置制御方法では、1つのセンサでワイパアームの位置を検出するワイパ装置の制御方法が開示されている。
前記特許文献1及び特許文献2で開示されたワイパの正逆回転制御を行うワイパ装置は、ウォームホイールに円環状のリングマグネット(磁石)が取り付けられ、リングマグネットに対向するようにホールICが組みつけられている。この場合、特許文献2に示されるようにホールIC(ホール素子と検出回路とを一体化してモジュール化したIC)を1つ使用する場合は、ワイパの回転に対する分解能不足や、モータ起動時には自己の位置検出が困難などの問題がある。このため、特許文献1に示されるようにウォームホイール上のリングマグネットに対向して2つのホールICを配置することが行われている。
ここで、ウォームホイールのリングマグネットに対向して2つのホールICを配置するワイパ装置の構成例について説明しておく。
図10は、ワイパ装置について説明するための図である。図10に示すワイパ装置は、モータ部101によりワイパ部201内のワイパアーム202を揺動駆動する装置である。このモータ部101は、モータ111と、ウォーム112及びウォームホイール(駆動歯車)121で構成される減速機構とにより構成される。ワイパ部201のワイパアーム202の先端部にはワイパブレード203が取り付けられ、ワイパアーム202はその基端部でウォームホイール121のワイパ軸122に取り付けられている。すなわち、モータ111が正逆回転することにより、ウォームホイール121が正逆回転し、ワイパ軸122に取り付けられたワイパアーム202が図面上で左右に往復動作する。例えば、ワイパアーム202及びワイパブレード203が、下反転位置Aと上反転位置Bとの間で往復動作(リバーシングワイパ)する。
また、ウォームホイール121の側面側に対向する位置に絶対位置検出用のホールICであるC相センサ124とD相センサ125とが配置されている。このC相センサ124及びD相センサ125には、磁極変化と共に磁極の種類(N極かS極)かを判定可能なものが使用される。また、この絶対位置検出用のC相センサ124及びD相センサ125の被検出部材(被検出対象)としてウォームホイール121の側面にリングマグネット123が取り付けられている。リングマグネット123はウォームホイール121と一体に回転するようになっており、回転方向に向けて2極(例えば、90度のN極と270度のS極)に着磁されている。
また、モータ111の回転軸111aは、ウォーム112に接続されるとともに、この回転軸111aには、この回転軸111aと一体に回転するリング状の多極着磁マグネット(例えば、回転方向に6極)113が取り付けられている。そして、ホールICであるA相センサ114と、同じくホールICであるB相センサ115とは、マグネット113と対向する位置に、それぞれマグネット113の回転方向に対して位相を、例えば、45度ずらして取り付けられている。モータ111の回転軸111aが回転すると、A相センサ114及びB相センサ115は、回転軸111aが1回転するにつき6周期分のパルスを出力する。このパルスは、図示しない制御部に向けて発信され、これをカウントすることによりモータ111の回転速度と、回転方向と、回転位置とが検出される。
図11は、ウォームホイール側のセンサ(C相センサ124及びD相センサ125)とリングマグネット123との位置関係の一例を示す図である。図11に示すように、リングマグネット123は1極(ここではS極)の着磁角度が他極(ここではN極)よりも大きくなっている。ウォームホイール121が回転すると、それに伴ってC相センサ124及びD相センサ125の前を通過する磁極が変化する。そして、その変化の組み合わせによりワイパアーム202(ウォームホイール121)の位置(エリア)が認識できるようになっている。
図11(A)示すように、ワイパアーム202が格納位置のときには、C相センサ124及びD相センサ125には、リングマグネット123のS極とN極がそれぞれ対向する。従って、C相センサ124がS極を検出し、D相センサ125がN極を検出する。
ワイパ軸122が回転し、ワイパアーム202が下反転位置に来ると、C相センサ124もリングマグネット123のN極が対向するようになる。そして、C相センサ124は、N極を検出し、D相センサ125は、N極を検出する。
さらにワイパ軸122が回転し、ワイパアーム202が原点位置に来ると、C相センサ124がリングマグネット123のN極からS極に移動する。このとき、C相センサ124の検出する磁極は、N極からS極となり、D相センサ125は、S極を検出する。
そして、ワイパアーム202が上反転位置に来ると、C相センサ124及びD相センサ125にリングマグネット123のS極がともに対向する。図11(D)に示すように、C相センサ124は、S極を検出し、D相センサ125は、S極を検出する。
また、図12は、ウォームホイール側のセンサを用いたワイパアーム202の位置検出の例を示す図である。図12(A)は、ウォームホイール側のセンサ(ホールIC)が2つ(C相センサ124及びD相センサ125)の場合のエリア遷移の例を示している。また、図12(B)は、ウォームホイール側のセンサ(ホールIC)が1つ(C相センサ124のみ)の場合のエリア移行の例を示している。なお、図12においては、横軸はアームの位置を示し、縦軸はセンサの出力状態を示している。また、センサの出力状態において、“0(Low)”は、ホールICがS極を検出している状態を示し、“1(High)”はホールICがN極を検出している状態を示している。
ホールICを2つ使用する場合は、図12(A)に示すように、ワイパアーム202が格納位置から下反転位置を経て上反転位置に移動する際は、C相センサ124及びD相センサ125の出力状態は、「エリア(1)→エリア(2)→エリア(3)→エリア(4)」に移行する。
すなわち、C相センサ124の出力が“0”、かつD相センサ125の出力が“1”である「エリア(1)」である位置P1からスタートし、位置P2において、C相センサ124の出力が“1”かつD相センサ125の出力が“1”である「エリア(2)」に移行し、位置P3においてC相センサ124の出力が“1”かつD相センサ125の出力が“0”である「エリア(3)」に移行する。そして、下反転位置P4を経て、位置P5において、C相センサ124の出力が“0”かつD相センサ125の出力が“0”である「エリア(4)」に移行する。
逆にワイパアームが上反転位置から下反転位置を経て格納位置に移動する場合、C相及びD相センサ125の出力状態は、「エリア(4)→エリア(3)→エリア(2)→エリア(1)」に遷移する。
一方、ホールIC(C相センサ124)を1つ使用する場合は、ワイパアームが格納位置から下反転位置を経て上反転位置に移動する際に、C相センサ124及びD相センサ125の出力状態は、ワイパアームの位置P2において、「エリア(α)→エリア(β)」に遷移する。
すなわち、C相センサ124の出力が“1”である「エリア(α)」である位置P1からスタートし、位置P2において、C相センサ124の出力が“1”から“0”になる「エリア(β)」に移行する。逆にアームが上反転位置から下反転位置を経て格納位置に移動する場合、C相センサ124の出力状態は、「エリア(β)→エリア(α)」に移行する。
特開2004−189197号公報 特開2005−104337号公報
前述したように、ワイパアームの正逆回転制御を行うワイパ装置は、ウォームホイールに円環状のリングマグネット取り付け、このリングマグネットに対向するように磁気を検出するセンサが組みつけられている。この場合、図12(A)に示すように、磁気を検出するセンサを使用することにより、磁気を検出するセンサの出力の組み合わせと、ワイパアームの位置とを予め対応付けておき、磁気を検出するセンサの出力に基づいてワイパアームの位置を判定する。
しかしながら、ウォームホイール側に2つのセンサを設ける場合においても、センサが故障するとワイパアームの現在の位置(エリア)を検出できなくなり、上停止位置及び下停止位置を越えてアームがオーバランをする可能性がある。このためセンサが故障した場合には、他の機器に影響を与える前に停止する必要があるので、センサの故障の検出を精度よく行う必要がある。
本発明は、斯かる実情に鑑みなされたものであり、本発明の目的は、ウォームホイールム(ワイパアーム)の回転位置を検出するセンサを2つ使用する場合において、この2つのセンサにおける故障の発生を容易に検出することができる、モータ装置、及び該モータ装置を備えるワイパ装置を提供することにある。
上記課題を解決する本発明の請求項1に係わるモータ装置は、ウォーム及びウォームホイールで構成される減速機と、前記減速機のウォームを駆動するモータと、前記モータの回転軸の回転に従って異なる位相のパルス信号を出力する第1のセンサ及び第2のセンサと、前記ウォームホイール上の被検出対象に対して、前記ウォームホイールの周回方向に沿って異なる位置に配置される第3のセンサおよび第4のセンサと、前記第1及び第2のセンサが検出する前記ウォームホイールの回転方向に応じて、前記第3及び第4のセンサにおける第1のレベルの出力状態と第2レベルの出力状態との間の切り替わりの順番が予め定められた順番であるか否かを判定することにより前記第3及び第4のセンサにおける故障の発生を検出する第1の故障判定部と、前記第1の故障判定部によりセンサ故障が検出された場合に予め定められた故障モードで前記モータを動作させる制御部とを備えることを特徴とする。
このモータ装置では、モータ回転軸の回転を異なる位相で検出する第1及び第2センサ(A相センサ、B相センサ)と、ウォームホイールの回転位置を検出する第3及び第4のセンサ(C相センサ、D相センサ)とを備え、ウォームホイールが回転する際に、第1及び第2のセンサの出力に基づいてモータ回転軸の回転方向を検出し、ウォームホイール側の第3及び第4のセンサ(C相センサ、D相センサ)の出力状態(第1のレベルまたは第2のレベル)の切り替わりの順番を検出する。そして、検出した回転方向に応じた出力状態の切り替わりが発生しているか否かを判定することにより、第3及び第4のセンサ(C相センサ、D相センサ)における故障の発生を検出する。
これにより、ウォームホイールの回転位置を2つのセンサ(C相センサ、D相センサ)を使用して検出する場合において、該2つのセンサの故障を容易に検出することができる。このため、ウォームホイール側のセンサに故障が発生した場合に、他の機器に影響を与える前にモータを停止するなど、所定の故障モードでモータを制御することができる。
また、請求項2に係わる発明は、請求項1に記載のモータ装置であって、前記第3及び第4のセンサにおける出力状態の組み合わせに応じて前記ウォームホイールの回転位置を4つに区分し、前記第1及び第2のセンサから出力されるパルス数により前記ウォームホイールの駆動量を計測し、各区分における前記ウォームホイールの駆動量が予め定められたパルス数を超えたか否かを判定することにより前記第3及び第4のセンサにおける故障の発生を検出する第2の故障検出部を備え、前記制御部は、さらに、前記第2の故障判定部において故障と判定された場合に前記故障モードで前記モータを動作させることを特徴とする。
このモータ装置では、さらに、ウォームホイール側の2つのセンサ(C相センサ、D相センサ)の出力状態の組み合わせに応じて、ウォームホイールの回転位置を4つに区分し、モータ回転軸の回転を検出するセンサ(A相センサ、B相センサ)から出力されるパルス数をそれぞれの区分に対して計測し、各区分におけるパルス数の幅が予め定められたパルス数を超えた場合、第3及び第4のセンサに故障が発生したと判定する。
これにより、この駆動量の検出によるセンサ故障判定と、切り替わりの順番の検出によるセンサ故障判定を併用することにより、より確実に、ウォームホイール側センサ(C相センサ、D相センサ)における故障の発生を検出する精度を向上させることができる。
また、請求項3に係わる発明は、請求項2に記載のモータ装置であって、前記第1及び第2のセンサが検出する前記ウォームホイールの正転及び逆転のそれぞれの回転方向に応じて、前記第3のセンサの出力状態が切り替わる際の第4のセンサの出力状態と、前記第4のセンサの出力状態が切り替わる際の第3のセンサの出力状態とを監視し、前記第3及び第4のセンサの出力状態が予め定めた出力状態と一致しない場合に、当該センサに故障が発生したと判定する第3の故障判定部を備え、前記制御部は、さらに、前記第3の故障判定部において故障と判定された場合に前記故障モードで前記モータを動作させることを特徴とする
このモータ装置では、第3のセンサ(C相センサ)の出力状態が切り替わる際の第4のセンサ(D相センサ)の出力状態と、第4のセンサ(D相センサ)の出力状態が切り替わる際の第3のセンサ(C相センサ)の出力状態とを監視し、第3及び第4のセンサ(C相センサ、D相センサ)の出力状態が予め定めた出力状態と一致しない場合に故障と判定する。
これにより、この相手方センサレベルの検出による故障判定と、前述したエリア順の検出によるセンサ故障判定と、エリア幅の検出によるセンサ故障判定と、を併用することにより、さらに、より確実に、ウォームホイール側センサ(C相センサ、D相センサ)における故障の発生を検出する精度を向上させることができる。
また、請求項4に係わる発明は、請求項1から3のいずれかに記載のモータ装置であって、前記第3のセンサ及び前記第4のセンサは磁気検出素子であり、前記ウォームホイール上の被検出対象は、前記ウォームホイールの側面に円環上に配置されるとともに、周方向に沿って互いに極性の異なる第1磁極と第2磁極を有し、前記ウォームホイールの回転に応じて、前記第3のセンサの磁気検出素子が前記第2磁極に対向し、かつ前記第4のセンサの磁気検出素子が前記第1磁極に対向する第1の領域と、前記第3のセンサの磁気検出素子が前記第1磁極に対向し、かつ前記第4のセンサの磁気検出素子が前記第1磁極に対向する第2の領域と、前記第3のセンサの磁気検出素子が前記第1磁極に対向し、かつ前記第4のセンサの磁気検出素子が前記第2磁極に対向する第3の領域と、前記第3のセンサの磁気検出素子が前記第2磁極に対向し、かつ前記第4のセンサの磁気検出素子が前記第2磁極に対向する第4の領域と、に区分されるように構成されることを特徴とする。
このモータ装置では、ウォームホイールの側面側に配置される被検出対象として円環状の磁石で構成されるリングマグネット等を用いる。このリングマグネットは周回方向に沿って一部の領域がN極であり残りの領域がS極である。そして、このリングマグネットに対向して2つの磁気検出素子(ホールIC等)を配置し、リングマグネットのS極とN極の切り替わり検出することによりウォームホイールの回転領域を4つの領域に区分して検出する。
これにより、ウォームホイールの側面に被検出対象としてリングマグネット等を配置し、ウォームホイール側のセンサとして2つの磁気検出素子(ホールIC等)を配置して、ウォームホイールの回転領域を区分して検出できるとともに、回転領域の移行に伴う磁気検出素子の出力レベルの切り替わりを検出して、磁気検出素子(センサ)の故障を検出することができる。
また、請求項5に係わるワイパ装置は、前記請求項1から4のいずれかに記載のモータ装置を備え、前記モータ装置によりワイパアームを駆動して車両の窓ガラスを払拭するとともに、前記ワイパアームを格納位置、下反転位置、及び上反転位置の間で往復動作させることを特徴とする。
このワイパ装置では、本発明のモータ装置によりワイパアームを駆動するようにしたので、これにより、ワイパ装置においてウォームホイール側に配置されるセンサの故障を容易に検出することができる。このため、ウォームホイール側のセンサに故障が発生した場合に、ワイパアームが他の機器に影響を与える前に停止することができる。
また、請求項6に係わる発明は、請求項5に記載のワイパ装置であって、前記ワイパアームの動きが機械的に規制されロック状態になった場合に、前記モータ装置内の制御部は、前記ワイパアームを前記格納位置の方向に向けて駆動するとともに、前記ワイパアームを前記格納位置の方向に向けて駆動する際の前記第3及び第4のセンサの出力状態の切り替わりを検出して、前記第3及び第4のセンサにおける故障の発生を検出する第4の故障判定部を備えることを特徴とする。
このワイパ装置では、ワイパアームの動きが機械的に規制されロック状態になった場合に、ワイパアームを格納位置の方向に向けて一旦駆動し、この際の第3及び第4のセンサ(C相センサ、D相センサ)の出力状態の切り替わりを検出して、第3及び第4のセンサ(C相センサ、D相センサ)における故障の発生を検出する。
これにより、ワイパアームがロックされた際に、センサ(C相センサ、D相センサ)の故障が発生しているか否かを容易に判定することができる。
本発明のモータ装置では、モータ回転軸の回転を検出する位相の異なるパルス信号を出力する第1及び第2のセンサ(A相センサ、B相センサ)と、ウォームホイール側のセンサであってウォームホイールの回転位置(回転領域)を検出する第3及び第4のセンサ(C相センサ、D相センサ)とを備える。そして、ウォームホイールが回転する際に、ウォームホイール側の第3及び第4のセンサ(C相センサ、D相センサ)の出力状態(第1のレベルまたは第2のレベル)の切り替わりの順番を検出して、これらの第3及び第4のセンサ(C相センサ、D相センサ)における異常の発生を検出する。
これにより、ウォームホイールの回転位置を第3及び第4のセンサ(C相センサ、D相センサ)を使用して検出する場合において、この2つのセンサにおける故障の発生を容易に検出することができる。このため、ウォームホイール側のセンサの故障が発生した場合に、他の機器に影響を与える前にモータを停止するなど、所定の故障モードでモータを制御することができる。
本発明の実施の形態に係わるモータ装置の構成を示す図である。 エリア順の検出によるウォームホイール側のセンサ故障の判定動作について説明するための図である。 エリア順故障判定部におけるセンサ故障の判定処理の流れを示すフローチャートである。 エリア幅の検出によるウォームホイール側のセンサ故障の判定動作について説明するための図である。 エリア幅の検出によるセンサ故障の判定動作の例を示す図である。 エリア幅故障判定部におけるセンサ故障の判定処理の流れを示すフローチャートである。 センサレベルの切り替わり時において相手方センサの故障を判定するためのセンサ状態対応表を示す図である。 相手方センサレベル故障判定部におけるセンサ故障の判定処理の流れを示すフローチャートである。 ワイパアームのロック時におけるイニシャル動作について説明するための図である。 ワイパ装置について説明するための図である。 ウォームホイール側のセンサとリングマグネットとの位置関係を示す図である。 ウォームホイール側のセンサを用いたワイパアームの位置検出の例を示す図である。
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係わるワイパ装置1の構成を示す図である。このワイパ装置1は、ワイパ装置1を操作するスイッチが配置されるワイパスイッチモジュール2と、ワイパ部201を駆動制御するモータ装置10と、ワイパ部201とで構成される。また、モータ装置10は、制御部(CPU)11と、FET等のトランジスタブリッジ回路を有するモータ駆動回路31と、モータ部101とで構成される。なお、モータ部101及びワイパ部201は、前述した図10に示すモータ部101及びワイパ部201と同様の構成のものであり、このため、同一の構成部分には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
図1に示すように、制御部11は、ワイパ駆動制御部12と、モータ駆動部13と、ウォームホイール側センサ状態検出部14と、回転パルス検出部15と、モータロック検出部15Aと、センサ故障判定部21とで構成される。なお、図1に示す制御部(CPU)11は、CPUを用いて構成され、このCPUは、マイクロコントローラや、カスタムマイクロコンピュータ等であり、内部にROM、RAM、A/D変換器(所望の場合にはD/A変換器も含む)、カウンタ、I/Oポート、バッファ出力回路等を内蔵している。この制御部11では、CPUがCPU自身に内蔵されたROMに記憶されたプログラムを読み出して、情報の加工、演算処理を実行することにより、その機能が実現される。すなわち、プログラム処理により実現される。
ワイパスイッチモジュール2は、運転席などに設けられたワイパスイッチが操作されることにより生成されるワイパ操作信号をワイパ駆動制御部12に出力するためのモジュールであり、ワイパの起動/停止、ワイパの駆動速度などの指令信号をワイパ駆動制御部12に出力する。
ワイパ駆動制御部12は、ワイパスイッチモジュール2から入力される指令信号に従い、モータ駆動部13及びモータ駆動回路31を介して、モータ111の正逆運転、及び回転速度を制御することにより、ワイパアーム202を駆動制御する。また、このワイパ駆動制御部12には、故障モード制御部12Aを備えており、この故障モード制御部12Aは、ウォームホイール側センサ(C相センサ124又はD相センサ125)のいずれかに故障が発生した場合に、残りの1つのセンサ(C相センサ124又はD相センサ125)を使用してワイパアーム202を駆動したり、ワイパアーム202を予め定めた方向に一定量駆動させて停止するなどの予め定められた故障モードの動作をするようにモータ111を制御をする。
モータ駆動部13は、ワイパ駆動制御部12から出力される制御指令に応じて、モータ駆動回路31を駆動するための制御信号を生成する。このモータ装置10では、モータ111に対しては、印加電圧のパルス幅のON/OFF比率を変化させて駆動制御を行うPWM制御(Pulse Width Modulation:パルス幅変調)が実行される。PWM制御に際し、モータ駆動部13は、パルス電圧のON期間の時比率(Duty:デューティ)を設定しモータ駆動回路31に制御信号を送出する。モータ駆動回路31は、この制御信号を受けて、FETブリッジ回路を構成する各トランジスタ素子をON/OFF制御し、設定されたデューティのパルス電圧をモータ111に印加する。これにより、モータ111は、モータ回転パルスや絶対位置信号に基づいてフィードバック制御される。
ウォームホイール側センサ状態検出部14は、ウォームホイール側のC相センサ124及びD相センサ125から出力される信号を入力し、C相センサ124及びD相センサ125の出力状態を検出する。ウォームホイール側センサ状態検出部14では、C相センサ124及びD相センサ125の出力状態に応じて“0(Low)”又は“1(High)”の信号を生成し、この信号をワイパ駆動制御部12及びセンサ故障判定部21に出力する。
回転パルス検出部15は、A相センサ114及びB相センサ115から出力されるパルス信号に基づいて、モータ111の回転軸(アマチュア軸)の回転速度と、回転方向と、回転位置とを検出する。例えば、CPU内の1つのカウンタ(図示せず)を用いて所定周期ごとに、A相センサ114及びB相センサ115から出力されるパルス信号の数(またはパルス間隔)を計測して、モータ111の回転速度を算出する。また、この回転パルス検出部15は、A相センサ114及びB相センサ115から入力される位相の異なる2相(A、B相)のパルス信号に基づいて、モータ111の回転方向を判別する。
さらに、回転パルス検出部15は、CPU内の他の1つのカウンタ(図示せず)を用いて、A相センサ114及びB相センサ115から入力される位相の異なる2相(A、B相)のパルス信号を計数し、モータ111の回転軸111aの回転位置を算出する。
また、回転パルス検出部15は、回転速度と回転方向と回転位置の信号をワイパ駆動制御部12に出力し、モータ回転のパルス信号をモータロック検出部15A及びセンサ故障判定部21内のエリア幅計数カウンタ24に出力する。
また、回転パルス検出部15にはモータロック検出部15Aが付設され、このモータロック検出部15Aは、回転パルス検出部15から出力されるモータ回転パルスの間隔(周期)からモータ111の状態をモニタし、パルス周期が所定時間以上になった場合にはモータロック発生と判断する。また、このモータロック検出部15Aでは、ロック検出回数や経過時間などが検出できるようになっている。なお、モータロック状態の検出については、モータ111の負荷電流をモニタして検出するようにしてもよい。
このモータロック検出部15Aによりモータロック状態が検出された場合、ワイパ駆動制御部12は、ワイパアーム202を一旦格納位置の方向に戻すようにモータ111を駆動する。なお、この際に、後述するセンサ故障判定部21内のモータロック時故障判定部27により、ウォームホイール側センサ(C相センサ124及びD相センサ125)における出力状態の切り替わりを検出して、ウォームホイール側センサの故障検出が行われる。
センサ故障判定部21は、ウォームホイール側センサ(C相センサ124及びD相センサ125)の故障を検出する。また、センサ故障判定部21は、エリア順故障判定部22と、エリア幅故障判定部23と、エリア幅計数カウンタ24と、相手方センサレベル故障判定部25と、センサ状態対応表26と、モータロック時故障判定部27とを備えている(各部故障判定部の動作について後述する)。
そして、このセンサ故障判定部21では、3種類の故障判定部(エリア順故障判定部22と、エリア順故障判定部22と、相手方センサレベル故障判定部25)における故障検出処理を常に並列に行っている。そして、いずれかの故障判定部においてセンサ故障が検出された場合に、センサ故障情報をワイパ駆動制御部12に通知する。ワイパ駆動制御部12では、センサ故障判定部21からセンサ故障情報を入力すると、故障モードに移行し、モータ111を停止させるか、又は、故障モード制御部12Aにより残りの1つの正常なセンサを使用してワイパ動作を継続する。
また、センサ状態対応表26は、相手方センサレベル故障判定部25において故障判定に使用されるものである。また、モータロック時故障判定部27は、モータロック検出部15Aによりモータロック状態が検出された場合に、後述するイニシャル動作中に、ウォームホイール側センサ(C相センサ124及びD相センサ125)の出力状態の切り替わりを検出して、ウォームホイール側センサの故障検出を行う。
[エリア順によるセンサ故障判定]
次に、エリア順故障判定部22において行われる、ウォームホイール側のC相センサ124及びD相センサ125の故障判定動作について説明する。図2は、エリア順の検出によるウォームホイール側のセンサ故障の判定動作について説明するための図である。
図2(A)は、ウォームホイール側のセンサ(C相センサ124及びD相センサ125)がともに正常な場合のエリア移行の例を示している。図において、横方向にアームの位置を示し、縦方向にC相センサ124及びD相センサ125の出力状態を並べて示している。なお、C相センサ124及びD相センサ125の出力状態において、“0(Low)”は、センサがS極を検出している状態を示し、“1(High)”はセンサがN極を検出している状態を示している。
図2(A)に示すように、C相センサ124及びD相センサ125が正常な場合は、ワイパアーム202が格納位置から下反転位置を経て上反転位置に移動する際に、C相センサ124及びD相センサ125の出力状態は、「エリア(1)→エリア(2)→エリア(3)→エリア(4)」に移行する。
すなわち、C相センサ124の出力が“0”かつD相センサ125の出力が“1”である「エリア(1)」である位置P1からスタートし、位置P2において、C相センサ124の出力が“1”かつD相センサ125の出力が“1”である「エリア(2)」に移行し、位置P3においてC相センサ124の出力が“1”かつD相センサ125の出力が“0”である「エリア(3)」に移行する。そして、下反転位置P4を経て、位置P5において、C相センサ124の出力が“0”かつD相センサ125の出力が“0”である「エリア(4)」に移行する。
逆にワイパアーム202が上反転位置から下反転位置を経て格納位置に移動する場合、C相センサ124及びD相センサ125の出力状態により、「エリア(4)→エリア(3)→エリア(2)→エリア(1)」に移行する。
エリア順故障判定部22では、ワイパアーム202が移動する際のエリア認識が、「エリア(1)→エリア(2)→エリア(3)→エリア(4)」又は「エリア(1)←エリア(2)←エリア(3)←エリア(4)」の順番でない場合に、C相センサ124又はD相センサ125の故障が発生していると判定する。
例えば、図2(B)は、C相センサ124が故障し、その出力状態が“0(Low)”に固定された場合の例を示している。図2(B)に示すように、位置P2〜位置P3の間では、本来はエリア(2)と認識されるはずであるが、C相センサ124の出力が“0(Low)”のままであるため、エリア(1)と判定されてしまう。また、位置P3から位置P5の間は、本来はエリア(3)と認識されるはずであるが、C相センサ124の出力が“0(Low)”のままであるため、エリア(4)と判定されてしまう。
このように、C相センサ124の出力が“0(Low)”に固定されると、ワイパアーム202の移動に伴うエリア認識が、位置P3において、「エリア(1)→エリア(4)」又は「エリア(1)←エリア(4)」となり、また、エリア(2)及びエリア(3)が検出できない状態になり、正常時におけるエリア順の認識「エリア(2)→エリア(3)」又は「エリア(2)←エリア(3)」と異なることになる。これにより、C相センサ124に故障が生じたことを検知できる。
また、例えば、図2(C)は、D相センサ125が故障し、その出力状態が“1(High)”に固定された場合の例を示している。図2(C)に示すように、位置P3〜位置P5の間では、本来はエリア(3)と認識されるはずであるが、D相センサ125の出力が“1(High)”のままであるため、エリア(2)と判定されてしまう。また、位置P5から位置P6の間は、本来はエリア(4)と認識されるはずであるが、D相センサ125の出力が“1(High)”のままであるため、エリア(1)と判定されてしまう。
このように、D相センサ125の出力が“1(High)”に固定されると、ワイパアームの上反転位置への移動に伴うエリア認識が、位置P5において、「エリア(2)→エリア(1)」となり、また、エリア(3)及びエリア(4)が検出できない状態になり、正常時におけるエリア順の認識「エリア(2)→エリア(3)」と異なることになる。これにより、D相センサ125に故障が生じたことを検知できる。
すなわち、ワイパアーム202の位置に対応付けられたC相センサ124及びD相センサ125の出力状態の組み合わせに番号を割り当て、割り当てた番号が予め定められた順序と異なる場合、故障を検出する。
また、図3は、エリア順故障判定部22におけるセンサ故障の判定処理の流れを示すフローチャートである。
ワイパの動作が払拭動作開始されると(ステップS101)、C相センサ124の出力状態が“1(High)”であるか否かを判定する(ステップS102)。そして、C相センサ124の出力状態が“1(High)”の場合は(ステップS102でYes)、次にD相センサ125の出力状態が“1(High)”であるか否かを判定する(ステップS103)。
そして、ステップS103において、D相センサ125の出力状態が“1(High)”であると判定された場合は(ステップS103でYes)、ワイパアーム202の位置がエリア(2)であることを検知し(ステップS104)、ステップS109に移行する。また、ステップS103において、D相センサ125の出力状態が“0(Low)”と判定された場合は(ステップS103でNo)、アーム位置がエリア(3)であることを検知し(ステップS105)、ステップS109に移行する。
一方、ステップS102において、C相センサ124の出力状態が“0(Low)”であると判定された場合は(ステップS101でNo)、ステップS106に移行し、D相センサ125の出力状態が“1(High)”であるか否かを判定する(ステップS106)。そして、ステップS106において、D相センサ125の出力状態が“1(High)”であると判定された場合は(ステップS106でYes)、ワイパアーム202の位置がエリア(1)であることを検知し(ステップS107)、ステップS109に移行する。また、ステップS106において、D相センサ125の出力状態が“0(Low)”であると判定された場合は(ステップS106でNo)、ワイパアーム202の位置がエリア(4)であることを検知し(ステップS108)、ステップS109に移行する。
そして、ステップS109においては、前回エリアのエリア番号と今回エリアのエリア番号との差分を取り、その差分の絶対値が1を超える(2以上)場合は(ステップS109でYes)、センサ異常と判定する(ステップS110)。また、その差分の絶対値が1以下の場合(1または0)場合は(ステップS109でNo)、センサ正常と判定する(ステップS111)。このように、エリア順故障判定部22では、今回エリアと前回エリアのエリア番号を比較することにより、センサ異常を検出することができる。
なお、図3に示すフローチャートのステップS109において、図2(C)に示す故障が発生した場合は、前回エリアのエリア番号と今回エリアのエリア番号との差分の絶対値が1となり、故障が検出できない状態となる。このため、以下で説明する他の故障判定方法が併用される。
[エリア幅によるセンサ故障判定]
次に、エリア幅故障判定部23において行われる、エリア幅の検出によるセンサ故障の判定処理について説明する。図4は、エリア幅の検出によるウォームホイール側のセンサ故障の判定動作について説明するための図である。
図4に示すように、エリア(1)〜エリア(4)のそれぞれの幅には固有の長さがあり、その長さは、モータ111の回転軸(アマチュア軸)111aに設けたA相センサ114及びB相センサ115から出力されるパルス信号をエリア幅計数カウンタ24によりカウントすることにより検出される。例えば、エリア(1)及びエリア(2)に対して、エリア(3)及びエリア(4)は幅が広い。
そこで、エリア幅故障判定部23は、エリア幅計数カウンタ24において、各エリアに対応したパルスカウント数(予め設定されたパルス数)よりも所定分(+α)だけ大きなパルスカウント数を経過しても、エリアの切り替えが検出されない場合は異常(NG)と判定する。
すなわち、C相センサ124及びD相センサ125の出力状態の組み合わせに応じて、ウォームホイール121の回転位置を4つに区分し、各区分におけるウォームホイール121の駆動量(パルス数)を予め計測する。そして、4つの区分それぞれにおいて、計測するウォームホイール121の駆動量が予め計測した駆動量に対して所定量(+α)を超えた場合、エリア幅故障判定部23は、C相センサ124又はD相センサ125の故障を検出する。
図5は、エリア幅の検出によるセンサ故障の判定動作の例を示す図である。図5(A)はC相センサ124及びD相センサ125がともに正常な場合の例であり、図5(B)は、C相センサ124の出力が“1(High)”固定で故障した場合の例を示している。
図5(B)に示すように、位置P1〜位置P2の間では、本来はエリア(1)と認識されるはずであるが、C相センサ124の出力が“1(High)”のままであるため、エリア(2)と判定されてしまう。また、位置P5から位置P6の間は、本来はエリア(4)と認識されるはずであるが、D相センサ125の出力が“1(High)”のままであるため、エリア(3)と判定されてしまう。
このように、C相センサ124の出力が“1(High)”に固定されると、エリア認識の幅が、エリア(2)とエリア(3)において拡大することになる。そこで、例えば、ワイパアーム202を下反転位置から上反転位置へ移動する際に、位置P5においてエリア(3)からエリア(4)に切り替わらない場合に、エリア(3)の幅のパルスカウント数が所定の閾値(正規のパルスカウント数+α)を超えた時点で、センサ異常が生じていると判定する。
また、図6は、エリア幅故障判定部23におけるセンサ故障の判定処理の流れを示すフローチャートである。以下、図6を参照して、エリア幅の検出による故障判定処理について説明する。
ワイパの動作が払拭動作開始されると(ステップS201)、C相センサ124の出力状態の切り替わり、又はD相センサ125の出力状態の切り替わりが生じたか否かを判定する(ステップS202)。ステップS202において、C相センサ124又はD相センサ125において切り替わりが発生したと判定された場合は(ステップS202でYes)、センサ切り替わり時のパルスカウント数を記憶し(ステップS203)、ステップS204に移行する。一方、ステップS202において、C相センサ124又はD相センサ125において出力状態の切り替わりが発生していないと判定された場合は(ステップS202でNo)、そのままステップS204に移行する。
ステップS204においては、C相センサ124の出力状態が“1(High)”か否かを判定する(ステップS204)。そして、C相センサ124の出力状態が“1(High)”の場合は(ステップS204でYes)、次にD相センサ125の出力状態が“1(High)”であるか否かを判定する(ステップS205)。
そして、ステップS205において、D相センサ125の出力状態は“1(High)”であると判定された場合は(ステップS205でYes)、ワイパアーム202の位置がエリア(2)であることを検知し(ステップS206)、ステップS211に移行する。また、ステップS205において、D相センサ125の出力状態が“0(Low)”であると判定された場合は(ステップS205でNo)、アーム位置がエリア(3)であることを検知し(ステップS207)、ステップS211に移行する。
一方、ステップS204において、C相センサ124の出力状態が“0(Low)”であると判定された場合は(ステップS204でNo)、次にD相センサ125の出力状態が“1(High)”であるか否かを判定する(ステップS208)。そして、D相センサ125の出力状態は“1(High)”であると判定された場合は(ステップS208でYes)、アーム位置がエリア(1)であることを検知し(ステップS209)、その後、ステップS211に移行する。また、ステップS208において、D相センサ125の出力状態が“0(Low)”であると判定された場合は(ステップS208でNo)、アーム位置がエリア(4)であることを検知し(ステップS210)、その後、ステップS211に移行する。
そして、ステップS211においては、現在のパルスカウント数と、ステップS203において記憶したセンサ切り替わり時のパルスカウント数との差分を取る。そして、その差分の絶対値が、ステップS203〜S210において認識されたエリアの幅に対応して予め設定されたパルスカウント数に所定の値(+α)を加えたエリア毎のパルスカウント閾値を超えるか否かを判定する。
そして、差分の絶対値が、エリアの幅に対応して予め設定されたパルスカウント数を所定の値(+α)以上超えると判定された場合は(ステップS211でYes)、センサ異常と判定する(ステップS212)。一方、所定の値(+α)以下と判定された場合は(ステップS211でNo)、センサ正常と判定する(ステップS213)。このように、エリア幅故障判定部23では、センサの出力状態の切り替わりが発生した場合に、現在のパルスカウント数と、前回のセンサ切り替わり時のパルスカウント数との差分を、予め各エリアごとに設定されたパルスカウント数と比較することにより、ウォームホイール側センサのセンサ異常を検出することができる。
以上説明したように、エリア幅故障判定部23では、ウォームホイール側の2つのセンサ(C相センサ124及びD相センサ125)の出力状態の組み合わせにより区分される4つの領域の幅を、モータ111の回転軸111aの回転を検出するセンサ(A相センサ114及びB相センサ115)から出力されるパルス数により計測し、各領域の幅が予め定められたパルス数の幅であることを検出する。
これにより、ウォームホイール側センサ(C相センサ124及びD相センサ125)における故障の発生を検出することができる。
そして、このエリア幅の検出によるセンサ故障判定と、前述したエリア順の検出によるセンサ故障判定とを併用することにより、より確実に、ウォームホイール側センサ(C相センサ124及びD相センサ125)における故障の発生を検出することができる。
[センサレベルの切り替わり時の相手方センサレベルによるセンサ故障判定]
次に、相手方センサレベル故障判定部25におけるセンサ故障判定動作について説明する。すなわち、C相センサ124及びD相センサ125における出力状態(センサレベル)の切り替わりごとに、相手方のセンサレベルを検出し、センサ状態対応表26を参照してセンサ故障を判定する例について説明する。
図7は、センサレベルの切り替わり時において相手方センサの故障を判定するためのセンサ状態対応表26を示す図である。図7に示す対応表では、アームの往路(上反転位置方向への移動)と復路(格納位置への移動)において、C相センサ124及びD相センサ125のそれぞれについて、出力状態(センサレベル)が切り替わる際の相手方のセンサレベルと、この相手方のセンサレベルに応じた故障の有無を示している。
図に示すように、往路において、C相センサ124の出力状態が“0(Low)”から“1(High)”に切り替わる際に(位置P2)、D相センサ125が正常な場合は、D相センサ125の出力状態は“1(High)”である。従って、D相センサ125の出力状態が“0(Low)”である場合は、D相センサ125が故障していると判定できる。
また、C相センサ124の出力状態が“1(High)”から“0(Low)”に切り替わる際に(位置P5)、D相センサ125が正常な場合は、D相センサ125の出力状態は“0(Low)”である。従って、D相センサ125の出力状態が“1(High)”である場合は、D相センサ125が故障していると判定できる。
また、往路において、D相センサ125の出力状態が“0(Low)”から“1(High)”に切り替わる状態は発生しないので、この場合のC相センサ124の出力状態は、“0(Low)”また“1(High)”のいずれの値であってもよい(Don’t Care)。なお、往路において、D相センサ125の出力状態が“0(Low)”から“1(High)”に切り替わる状態は発生した場合は、D相センサ125が故障していると判定してもよい。
また、往路において、D相センサ125の出力状態が“1(High)”から“0(Low)”に切り替わる際は(位置P3)、C相センサ124が正常な場合は、C相センサ124の出力状態は“1(High)”である。従って、C相センサ124の出力状態が“0(Low)”である場合は、C相センサ124が故障していると判定できる。
一方、復路においては、C相センサ124の出力状態が“0(Low)”から“1(High)”に切り替わる際に(位置P5)、D相センサ125が正常な場合は、D相センサ125の出力状態は“0(Low)”である。従って、D相センサ125の出力状態が“1(High)”である場合は、D相センサ125が故障していると判定できる。
また、C相センサ124の出力状態が“1(High)”から“0(Low)”に切り替わる際に(位置P2)、D相センサ125が正常な場合は、D相センサ125の出力状態は“1(High)”である。従って、D相センサ125の出力状態が“0(Low)”である場合は、D相センサ125が故障していると判定できる。
また、復路において、D相センサ125の出力状態が“0(Low)”から“1(High)”に切り替わる際は(位置P3)、C相センサ124が正常な場合は、C相センサ124の出力状態は“1(High)”である。従って、C相センサ124の出力状態が“0(Low)”である場合は、C相センサ124が故障していると判定できる。
また、復路において、D相センサ125の出力状態が“1(High)”から“0(Low)”に切り替わる状態は発生しないので、この場合のC相センサ124の出力状態は、“0(Low)”また“1(High)”のいずれの値であってもよい(Don’t Care)。
なお、復路において、D相センサ125の出力状態が“0(Low)”から“1(High)”に切り替わる状態は発生した場合は、D相センサ125が故障していると判定してもよい。
図8は、相手方センサレベル故障判定部25におけるセンサ故障判定処理の流れを示すフローチャートである。以下、図8を参照して、その処理の流れについて説明する。
まず、ワイパアーム202の動作が開始されると、往路作動であるか否かを判定する(ステップS301)。往路作動であると判定された場合は(ステップS301でYes)、ステップS302に移行する。また、往路作動でないと判定された場合は(ステップS301でNo)、ステップS311に移行する。
ステップS302では、C相センサ124の出力状態の「“0(Low)”→“1(High)”」への切り替わりが発生し、かつD相が“1(High)”であるか否かを判定する(ステップS302)。C相センサ124の出力状態の「“0(Low)”→“1(High)”」への切り替わりが発生し、かつD相の出力状態が“0(Low)”であると判定された場合は(ステップS302でYes)、D相センサ125が異常であることが検出され(ステップS303)、ステップS311に移行する。一方、C相センサ124の出力状態の「“0(Low)”→“1(High)”」が発生していないか、又はD相の出力状態が“1(High)”であると判定された場合は(ステップS302でNo)、ステップS304に移行する。
ステップS304においては、C相センサ124の出力状態の「“1(High)”→“0(Low)”」への切り替わりが発生し、かつD相の出力状態が“1(High)”であるか否かを判定する(ステップS304)。C相センサ124の出力状態の「“1(High)”→“0(Low)”」への切り替わりが発生し、かつD相の出力状態が“1(High)”であると判定された場合は(ステップS304でYes)、D相センサ125が異常であることが検出され(ステップS305)、ステップS311に移行する。一方、C相センサ124の出力状態の「“1(High)”→“0(Low)”」への切り替わりが発生していないか、又はD相の出力状態が“0(Low)”であると判定された場合は(ステップS304でNo)、ステップS306に移行する。
ステップS306においては、D相センサ125の出力状態の「“1(High)”→“0(Low)”」への切り替わりが発生し、かつC相センサ124の出力状態が“0(Low)”であるか否かを判定する(ステップS306)。D相センサ125の出力状態の「“1(High)”→“0(Low)”」への切り替わりが発生し、かつC相センサ124の出力状態が“0(Low)”であると判定された場合は(ステップS306でYes)、C相センサ124が異常であることが検出され(ステップS307)、ステップS311に移行する。一方、D相センサ125の「“1(High)”→“0(Low)”」への切り替わが発生していないか、又はC相の出力状態が“1(High)”であると判定された場合は(ステップS306でNo)、ステップS308に移行する。
ステップS308においては、D相センサ125の出力状態の「“0(Low)”→“1(High)”」への切り替わりが発生したか否かを判定する(ステップS308)。この切り替わり状態は通常状態では発生しないので、D相センサ125の出力状態の「“0(Low)”→“1(High)”」への切り替わり発生であると判定された場合は(ステップS308でYes)、D相センサ125が異常であることが判定され(ステップS309)、ステップS311に移行する。一方、D相センサ125の出力状態の「“0(Low)”→“1(High)”」への切り替わりが発生していないと判定された場合は(ステップS308でNo)、C相センサ124およびD相センサ125の両方が正常であると判定して(ステップS310)、ステップS311に移行する。
続いて、ステップS311において、復路動作であるか否かを判定する(ステップS311)。往路作動であると判定された場合は(ステップS311でYes)、ステップS312に移行する。往路作動でないと判定された場合は(ステップS311でNo)、再びステップS301に戻る。
ステップS312では、C相センサ124の出力状態の「“0(Low)”→“1(High)”」への切り替わりが発生し、かつD相の出力状態が“1(High)”であるか否かを判定する(ステップS312)。C相センサ124の出力状態の「“0(Low)”→“1(High)”」への切り替わりが発生し、かつD相センサ125の出力状態が“1(High)”であると判定された場合は(ステップS312でYes)、D相センサ125が異常であることが検出され(ステップS313)、再びステップS301に戻る。一方、C相センサ124の出力状態の「“0(Low)”→“1(High)”」への切り替わりが発生していないか、又はD相センサ125の出力状態が“0(Low)”であると判定された場合は(ステップS312でNo)、ステップS314に移行する。
ステップS314においては、C相センサ124の出力状態の「“1(High)”→“0(Low)”」への切り替わりが発生し、かつD相の出力状態が“0(Low)”であるか否かを判定する(ステップS314)。C相センサ124の出力状態の「“1(High)”→“0(Low)”」への切り替わりが発生し、かつD相センサ125の出力状態が“0(Low)”であると判定された場合は(ステップS314でYes)、D相センサ125が異常であることが検出され(ステップS315)、再びステップS301に戻る。一方、C相センサ124の出力状態の「“1(High)”→“0(Low)”」への切り替わりが発生していないか、又はD相センサ125の出力状態が“1(High)”であると判定された場合は(ステップS314でNo)、ステップS316に移行する。
ステップS316においては、D相センサ125の出力状態の「“0(Low)”→“1(High)”」への切り替わりが発生し、かつC相センサ124の出力状態が“0(Low)”であるか否かを判定する(ステップS306)。D相センサ125の出力状態の「“0(Low)”→“1(High)”」への切り替わりが発生し、かつC相センサ124の出力状態が“0(Low)”であると判定された場合は(ステップS316でYes)、C相センサ124が異常であることが検出され(ステップS317)、再びステップS301に戻る。一方、D相センサ125の出力状態の「“0(Low)”→“1(High)”」への切り替わりが発生していないか、又はC相の出力状態が“1(High)”であると判定された場合は(ステップS316でNo)、ステップS318に移行する。
ステップS318においては、D相センサ125の出力状態の「“1(High)”→“0(Low)”」への切り替わりが発生しているか否かを判定する(ステップS318)。この切り替わり状態は通常状態では発生しないので、D相センサ125の出力状態の「“1(High)”→“0(Low)”」への切り替わりであると判定された場合は(ステップS318でYes)、D相センサ125が異常であることが判定され(ステップS319)、再びステップS301に戻る。一方、D相センサ125の出力状態の「“1(High)”→“0(Low)”」への切り替わりが発生していないと判定された場合は(ステップS318でNo)、C相センサ124およびD相センサ125の両方が正常であると判定して(ステップS320)、再びステップS301に戻る。
以上説明したように、相手方センサレベル故障判定部25では、C相センサ124の出力状態が切り替わる際のD相センサ125の出力状態と、D相センサ125の出力状態が切り替わる際のC相センサ124の出力状態とを監視し、C相センサ124及びD相センサ125の出力状態が予め定めた出力状態と一致しない場合に故障と判定する。これにより、ウォームホイール側センサ(C相センサ124及びD相センサ125)における故障の発生を検出することができる。
そして、この相手方センサレベルの検出による故障判定と、前述したエリア順の検出によるセンサ故障判定と、エリア幅の検出によるセンサ故障判定と、を併用することにより、より確実に、ウォームホイール側センサ(C相センサ124及びD相センサ125)における故障の発生を検出することができる。
[センサ故障検出後の動作]
ウォームホイール側センサの故障検知後の動作としては、センサ異常判定で即ワイパの作動を停止して、他の機器に影響を与えることを回避する他に、残りの1つの正常なセンサを使用してワイパ払拭動作を継続する方法がある。例えば、前述の特許文献1に示されるように1つのセンサによりワイパアーム202の位置を検出して、ワイパ装置1の払拭制御を行うことができる。但し、C相センサ124及びD相センサ125の両方が使用できる場合に比べて、ワイパにより払拭できる範囲が制限される。
ところで、積雪等の障害物が存在しワイパアーム202が払拭途中で停止する場合や、ワイパスイッチ(あるいはイグニッションスイッチ)がOFFされると、それまでのアーム位置情報(A相センサ114及びB相センサ115の出力パルスのカウント値)がリセットされる。このため、ワイパ再始動時には、例えば、ワイパアーム202を一旦復路側に駆動し、C相センサ124及びD相センサ125の出力状態の切り替わりを検出して格納位置、下反転位置、又は原点位置を検出するか、又は、ワイパアーム202の下限位置当接(下限側のブラケットにより規制される位置)を利用して検知されるアーム現在位置を認識する。
図9は、センサ故障時におけるワイパ動作について説明するための図である。図9(A)に示すように、ワイパアーム202が位置Phにおいてワイパアーム202の払拭動作を開始する場合、ワイパアーム202は本来はエリア(4)にあるものと判定されて復路方向に戻されるのであるが、D相センサ125の故障によりエリア(1)にあるもの判定されて往路方向に移動を開始する。そして、ワイパアーム202はブラケット位置Pbまで移動し、ブラケットにより機械的に規制されてロックされる。このロック状態はモータ111の回転周期を監視するモータロック検出部15A(図1を参照)により検出される。
このワイパアーム202のロック状態においては、D相センサ125の故障によりワイパアーム202がエリア(1)にいると判定されるため、センサ故障によるロックであるか、積雪などによるロックであるかの識別ができない。このため、ワイパアーム202がロックされた場合は、ワイパアーム202のイニシャル動作を行う。このイニシャル動作では、例えば、ワイパアーム202を一旦復路側に駆動して格納位置まで移動させ、この際にモータロック時故障判定部27(図1を参照)により、C相センサ124及びD相センサ125における出力状態の切り替わりを検出して、センサ故障が発生しているか否かを判定する。
例えば、C相センサ124及びD相センサ125の切り替わり状態を検出できる場合は、C相センサ124及びD相センサ125の両方が正常であるとともに、ワイパアーム202が位置するエリアを検出できる。一方、C相センサ124又はD相センサ125において出力状態の切り替わりを検出できない場合は、出力状態が切り替わらないセンサに異常が発生していることを検出できる。
このように、センサ故障によりワイパアーム202がロックされた場合は、ワイパアーム202をイニシャル動作させることで、どのセンサが故障しているかを判定し、該判定結果に応じて故障モードを設定できる。例えば、C相センサ124とD相センサ125のうちの一方のセンサだけが故障している場合は、故障モード制御部12Aにより、残りの正常な1つのセンサを使用して、ワイパアームの払拭動作を継続することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明と実施形態との対応関係について補足して説明しておく。本発明における第1のセンサはA相センサ114が、第2のセンサはB相センサ115が、第3のセンサはC相センサ124が、第4のセンサはD相センサ125がそれぞれ相当する。また、本発明の第1の故障判定部はエリア順故障判定部22が、第2の故障判定部はエリア幅故障判定部23が、第3の故障判定部は相手方センサレベル故障判定部25が、第4の故障判定部はモータロック時故障判定部27がそれぞれ相当する。また、本発明のウォームホイール上の被検出対象はリングマグネット123が相当し、第1磁極はN極が、第2磁極はS極がそれぞれ相当する。また、本発明におけるウォームホイール上の第1の領域はエリア(1)が、第2の領域はエリア(2)が、第3の領域はエリア(3)が、第4の領域はエリア(4)が、それぞれ相当する。また、本発明における第1のレベルは“0(Low)”が相当し、第2のレベルは“1(High)”が相当する。
そして上記実施形態は、ウォーム112とウォームホイール121とで構成される減速機と、減速機のウォーム112を駆動するモータ111と、モータ111を駆動する制御部11とで構成されるモータ装置10であって、モータ111の回転軸111aの回転に従って異なる位相のパルス信号を出力するA相センサ114及びB相センサ115と、ウォームホイール121上のリングマグネット123に対して、ウォームホイール121の周回方向に沿って異なる位置に配置されるC相センサ124及びD相センサ125と、ウォームホイール121の回転方向に応じて、C相センサ124及びD相センサ125における“0(Low)”の出力状態と“1(High)”の出力状態との間の切り替わりの順番が予め定められた順番であるか否かを判定することによりC相センサ124及びD相センサ125における故障の発生を検出するエリア順故障判定部22と、エリア順故障判定部22によりセンサ故障と判定された場合に予め定められた故障モードでモータ111を動作させる制御部11と、を有して構成される。
これにより、ウォームホイール121の回転位置(エリア(1)〜エリア(4))を2つのセンサ(C相センサ124及びD相センサ125)を使用して検出する場合において、該2つのセンサ(C相センサ124及びD相センサ125)における故障の発生を容易に検出することができる。このため、ウォームホイール側のセンサ(C相センサ124又はD相センサ125)に故障が発生した場合に、他の機器に影響を与える前にモータ111を停止するなど、所定の故障モードでモータ111を制御することができる。
また、上記実施形態においては、C相センサ124及びD相センサ125における出力状態の組み合わせにより区分される4つの領域(エリア(1)〜エリア(4))の幅を、A相センサ114及びB相センサ115から出力されるパルス数により計測し、各領域(エリア(1)〜エリア(4))の幅が予め定められたパルスカウント数の幅であるか否かを判定することにより、C相センサ124及びD相センサ125における故障の発生を検出するエリア幅故障判定部23を、さらに有し、制御部11は、エリア順故障判定部22又はエリア幅故障判定部23において故障と判定された場合に予め定められた故障モードでモータ111を動作させる。
これにより、ウォームホイール121側のセンサ(C相センサ124及びD相センサ125)の出力状態により区分される4つの領域の幅を、センサ(A相センサ114及びB相センサ115)から出力されるパルスにより計測してセンサ(C相センサ124及びD相センサ125)の故障を判定できる。
そして、このエリア幅の検出によるセンサ故障判定と、エリア順の検出によるセンサ故障判定を併用することにより、より確実に、ウォームホイール側センサ(C相センサ124及びD相センサ125)における故障の発生を検出することができる。
また、上記実施形態においては、ウォームホイール121の正転及び逆転のそれぞれの回転方向に応じて、C相センサ124の出力状態が切り替わる際のD相センサ125の出力状態と、D相センサ125の出力状態が切り替わる際のC相センサ124の出力状態とを監視し、C相センサ124及びD相センサ125の出力状態が予め定めた出力状態と一致しない場合に、当該センサ(C相センサ124又はD相センサ125)に故障が発生したと判定する相手方センサレベル故障判定部25を、さらに有し、制御部11は、エリア順故障判定部22、エリア幅故障判定部23、及び相手方センサレベル故障判定部25のいずれかにおいて故障と判定された場合に予め定められた故障モードでモータ111を動作させる。
これにより、ウォームホイール側センサ(C相センサ124及びD相センサ125)の出力状態が切り替わる際に、相手方のセンサ(C相センサ124及びD相センサ125)の出力状態を検出することにより、センサ(C相センサ124及びD相センサ125)における故障の発生を検出することができる。そして、この相手方センサレベルの検出による故障判定と、エリア順の検出によるセンサ故障判定と、エリア幅の検出によるセンサ故障判定と、を併用することにより、さらに、より確実に、ウォームホイール側センサ(C相センサ124及びD相センサ125)における故障の発生を検出することができる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明のモータ装置、及びワイパ装置は、上述の図示例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。例えば、故障モード制御部12Aによりウォームホイール側センサのいずれかに故障が発生した場合に故障モードとしてモータ111を停止させる場合、ワイパスイッチモジュールの操作により再度モータ111を駆動可能としてもよい。
1…ワイパ装置、10…モータ装置、11…制御部、12…ワイパ駆動制御部、12A…故障モード制御部、13…モータ駆動部、14…ウォームホイール側センサ状態検出部、15…回転パルス検出部、15A…モータロック検出部、21…センサ故障判定部、22…エリア順故障判定部、23…エリア幅故障判定部、24…エリア幅計数カウンタ、25…相手方センサレベル故障判定部、26…センサ状態対応表、27…モータロック時故障判定部、31…モータ駆動回路、101…モータ部、111…モータ、111a…回転軸、112…ウォーム、113…マグネット、114…A相センサ、115…B相センサ、121…ウォームホイール、122…ワイパ軸、123…リングマグネット、124…C相センサ、125…D相センサ、201…ワイパ部、202…ワイパアーム、203…ワイパブレード

Claims (6)

  1. ウォーム及びウォームホイールで構成される減速機と、
    前記減速機のウォームを駆動するモータと、
    前記モータの回転軸の回転に従って異なる位相のパルス信号を出力する第1のセンサ及び第2のセンサと、
    前記ウォームホイール上の被検出対象に対して、前記ウォームホイールの周回方向に沿って異なる位置に配置される第3のセンサおよび第4のセンサと、
    前記第1及び第2のセンサが検出する前記ウォームホイールの回転方向に応じて、前記第3及び第4のセンサにおける第1のレベルの出力状態と第2レベルの出力状態との間の切り替わりの順番が予め定められた順番であるか否かを判定することにより前記第3及び第4のセンサにおける故障の発生を検出する第1の故障判定部と、
    前記第1の故障判定部によりセンサ故障が検出された場合に予め定められた故障モードで前記モータを動作させる制御部と
    を備えることを特徴とするモータ装置。
  2. 前記第3及び第4のセンサにおける出力状態の組み合わせに応じて前記ウォームホイールの回転位置を4つに区分し、前記第1及び第2のセンサから出力されるパルス数により前記ウォームホイールの駆動量を計測し、各区分における前記ウォームホイールの駆動量が予め定められたパルス数を超えたか否かを判定することにより前記第3及び第4のセンサにおける故障の発生を検出する第2の故障検出部を備え、
    前記制御部は、さらに、前記第2の故障判定部において故障と判定された場合に前記故障モードで前記モータを動作させる
    ことを特徴とする請求項1に記載のモータ装置。
  3. 前記第1及び第2のセンサが検出する前記ウォームホイールの正転及び逆転のそれぞれの回転方向に応じて、前記第3のセンサの出力状態が切り替わる際の第4のセンサの出力状態と、前記第4のセンサの出力状態が切り替わる際の第3のセンサの出力状態とを監視し、前記第3及び第4のセンサの出力状態が予め定めた出力状態と一致しない場合に、当該センサに故障が発生したと判定する第3の故障判定部を備え、
    前記制御部は、さらに、前記第3の故障判定部において故障と判定された場合に前記故障モードで前記モータを動作させる
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2のいずれかに記載のモータ装置。
  4. 前記第3のセンサ及び前記第4のセンサは磁気検出素子であり、
    前記ウォームホイール上の被検出対象は、前記ウォームホイールの側面に円環上に配置されるとともに、周方向に沿って互いに極性の異なる第1磁極と第2磁極を有し、
    前記ウォームホイールの回転に応じて、
    前記第3のセンサの磁気検出素子が前記第2磁極に対向し、かつ前記第4のセンサの磁気検出素子が前記第1磁極に対向する第1の領域と、
    前記第3のセンサの磁気検出素子が前記第1磁極に対向し、かつ前記第4のセンサの磁気検出素子が前記第1磁極に対向する第2の領域と、
    前記第3のセンサの磁気検出素子が前記第1磁極に対向し、かつ前記第4のセンサの磁気検出素子が前記第2磁極に対向する第3の領域と、
    前記第3のセンサの磁気検出素子が前記第2磁極に対向し、かつ前記第4のセンサの磁気検出素子が前記第2磁極に対向する第4の領域と、
    に区分されるように構成される
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のモータ装置。
  5. 前記請求項1から4のいずれかに記載のモータ装置を供え、前記モータ装置によりワイパアームを駆動して車両の窓ガラスを払拭するとともに、前記ワイパアームを格納位置、下反転位置、及び上反転位置の間で往復動作させる
    ことを特徴とするワイパ装置。
  6. 前記ワイパアームの動きが機械的に規制されロック状態になった場合に、
    前記モータ装置内の制御部は、
    前記ワイパアームを前記格納位置の方向に向けて駆動させ、前記ワイパアームを前記格納位置の方向に向けて駆動する際の前記第3および第4のセンサの出力状態の切り替わりを検出して、前記第3および第4のセンサにおける故障の発生を検出する第4の故障判定部を備える
    ことを特徴とする請求項5に記載のワイパ装置。
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