JP2011130281A - 受信装置および送受信システム - Google Patents
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Abstract
【課題】ノイズの影響を抑制して差動信号を正常に受信することができる受信装置および送受信システムを提供する。
【解決手段】送受信システム2Aは、送信装置10と受信装置20Aとが差動伝送路40により接続されて構成される。受信装置20Aは、第1抵抗器R1,第2抵抗器R2,第3抵抗器R3,第4抵抗器R4,受信部23および電位調整部24Aを備える。電位調整部24Aは、アンプA,第5抵抗器R5,第6抵抗器R6およびダンピング抵抗器Rdを含み、ノード基準電位と実際のノードNの電位との差に応じた電流をノードNに供給して、ノードNの電位を所定範囲内に含まれるよう調整する。
【選択図】図2
【解決手段】送受信システム2Aは、送信装置10と受信装置20Aとが差動伝送路40により接続されて構成される。受信装置20Aは、第1抵抗器R1,第2抵抗器R2,第3抵抗器R3,第4抵抗器R4,受信部23および電位調整部24Aを備える。電位調整部24Aは、アンプA,第5抵抗器R5,第6抵抗器R6およびダンピング抵抗器Rdを含み、ノード基準電位と実際のノードNの電位との差に応じた電流をノードNに供給して、ノードNの電位を所定範囲内に含まれるよう調整する。
【選択図】図2
Description
本発明は、受信装置および送受信システムに関するものである。
伝送経路上にカップリングコンデンサが設けられた差動伝送路により差動信号を送信装置から受信装置へ伝送する送受信システムが知られている(非特許文献1参照)。このような送受信システムは、送信装置から受信装置へ差動信号を伝送することができるだけでなく、送信装置および受信装置のうちの一方側から他方側へ直流電圧を供給することもできる。この送受信システムは、例えばパーソナルコンピュータと周辺装置との間や、カメラ等の画像撮像装置と画像処理装置との間、スキャナ等の画像読取装置と画像処理装置との間、あるいは、液晶ディスプレイ等の画像表示装置と画像処理装置との間、の信号伝送および直流電圧供給への適用が可能である。
坂本和道、青木太我、「自動車向け高速差動インターフェース『APIX』」、Design Wave Magazine、2009年1月、第56頁〜第60頁
このような送受信システムにおいて、差動伝送路を経て直流電圧の供給を受けた側で該直流電圧により負荷装置(例えばモータ)が駆動される場合、その負荷装置で生じるノイズの影響により受信装置が差動信号を正常に受信することができないことがある。
本発明は、上記問題点を解消する為になされたものであり、ノイズの影響を抑制して差動信号を正常に受信することができる受信装置および送受信システムを提供することを目的とする。
本発明に係る受信装置は、(1) 伝送経路上にカップリングコンデンサが設けられた差動伝送路により伝送されてきた差動信号を入力する第1入力端子および第2入力端子と、(2)一端が第1入力端子と接続され、他端がノードに接続された第1抵抗器と、(3) 一端が第2入力端子と接続され、他端がノードに接続された第2抵抗器と、(4) 一端に第1基準電位が入力され、他端がノードに接続された第3抵抗器と、(5)一端に第2基準電位が入力され、他端がノードに接続された第4抵抗器と、(6) 第1基準電位をV1とし、第2基準電位をV2とし、第3抵抗器の抵抗値をR3とし、第4抵抗器の抵抗値をR4としたときに、(V1R4+V2R3)/(R3+R4)で与えられるノード基準電位と実際のノードの電位との差に応じた電流をノードまたは第1入力端子および第2入力端子に供給して、ノードの電位を所定範囲内に含まれるよう調整する電位調整部と、(7) 第1入力端子および第2入力端子それぞれの電位に基づいて差動信号を受信する受信部と、を備えることを特徴とする。
本発明では、伝送経路上にカップリングコンデンサが設けられた差動伝送路により差動信号が伝送されてくると、その差動信号は受信装置の第1入力端子および第2入力端子に入力される。第1入力端子と第2入力端子との間に第1抵抗器と第2抵抗器とが直列的に接続されて設けられている。また、第1基準電位と第2基準電位との間に第3抵抗器と第4抵抗器とが直列的に接続されて設けられている。第1抵抗器と第2抵抗器との接続点、および、第3抵抗器と第4抵抗器との接続点を、ノードと呼ぶことにする。
第1基準電位をV1とし、第2基準電位をV2とし、第3抵抗器の抵抗値をR3とし、第4抵抗器の抵抗値をR4としたときに、ノード基準電位は(V1R4+V2R3)/(R3+R4)で与えられる。電位調整部により、このノード基準電位と実際のノードの電位との差に応じた電流がノードまたは第1入力端子および第2入力端子に供給されて、ノードの電位が所定範囲内に含まれるよう調整される。そして、受信部により、第1入力端子および第2入力端子それぞれの電位に基づいて差動信号が受信される。
本発明に係る受信装置では、電位調整部は、ノード基準電位とノードの電位との差に応じた電流を出力するアンプを含み、このアンプから出力される電流をノードに供給するのが好適である。また、このとき、電位調整部は、アンプの出力端子とノードとの間に設けられたスイッチと、第1入力端子の電位および第2入力端子の電位が所定範囲外であるときにスイッチを閉じさせるスイッチ制御部と、を更に含むのが好適である。
本発明に係る受信装置では、電位調整部は、ノード基準電位とノードの電位との差に応じた電流を出力する第1アンプと、ノード基準電位とノードの電位との差に応じた電流を出力する第2アンプと、を含み、第1アンプから出力される電流を第1入力端子に供給し、第2アンプから出力される電流を第2入力端子に供給するのが好適である。また、このとき、電位調整部は、第1アンプの出力端子と第1入力端子との間に設けられた第1スイッチと、第2アンプの出力端子と第2入力端子との間に設けられた第2スイッチと、第1入力端子の電位および第2入力端子の電位が所定範囲外であるときに第1スイッチおよび第2スイッチを閉じさせるスイッチ制御部と、を更に含むのが好適である。
本発明に係る送受信システムは、(1) 差動信号を送出する送信装置と、(2) 伝送経路上にカップリングコンデンサが設けられ、送信装置から送出された差動信号を伝送する差動伝送路と、(3)差動伝送路により伝送されてきた差動信号を受信する上記の本発明に係る受信装置と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、ノイズの影響を抑制して差動信号を正常に受信することができる。
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、初めに比較例の構成について説明し、その後に実施形態の構成について説明する。
先ず、比較例について説明する。図1は、比較例の送受信システム1の構成を示す図である。この図に示される送受信システム1は、送信装置10と受信装置20とが差動伝送路40により接続されて構成される。送信装置10は第1出力端子11および第2出力端子12を有する。受信装置20は第1入力端子21および第2入力端子22を有する。差動伝送路40は第1線路41および第2線路42を含む。送信装置10は、出力端子11,12から差動伝送路40へ差動信号を送出する。受信装置20は、差動伝送路40により伝送されてきて入力端子21,22に到達した差動信号を受信する。
第1線路41は、送信装置10の第1出力端子11と受信装置20の第1入力端子21との間に設けられていて、途中にカップリングコンデンサC11およびC21が挿入されている。また、第2線路42は、送信装置10の第2出力端子12と受信装置20の第2入力端子22との間に設けられていて、途中にカップリングコンデンサC12およびC22が挿入されている。カップリングコンデンサC11,C12,C21,C22のうち、カップリングコンデンサC11,C12は送信装置10側に配置され、カップリングコンデンサC21,C22は受信装置20側に配置されていて、両者の間の区間において第1線路41および第2線路42はシールド線43により覆われている。
受信装置20は、第1抵抗器R1,第2抵抗器R2,第3抵抗器R3,第4抵抗器R4および受信部23を備える。第1抵抗器R1は、一端が第1入力端子21と接続され、他端がノードNに接続されている。第2抵抗器R2は、一端が第2入力端子22と接続され、他端がノードNに接続されている。第3抵抗器R3は、一端に第1基準電位が入力され、他端がノードNに接続されている。第4抵抗器R4は、一端に第2基準電位が入力され、他端がノードNに接続されている。なお、第1基準電位は第2基準電位より高い。受信部23は、第1入力端子21および第2入力端子22それぞれの電位に基づいて、送信装置10から送出され差動伝送路40により伝送されてきて入力端子21,22に到達した差動信号を受信する。
ここで、第1基準電位をV1とし、第2基準電位をV2としたとき、安定動作時におけるノードNの電位は、(V1R4+V2R3)/(R3+R4)で与えられる。以下では、この電位を「ノード基準電位」と呼ぶことにする。そして、受信部23に入力される電位は、このノード基準電位を中心とした或る一定範囲にある。
このような送受信システム1は、伝送経路上にカップリングコンデンサC11,C12,C21,C22が設けられた差動伝送路40により差動信号を伝送するものであるから、この差動伝送路40により直流電圧を一方側から他方側へ供給することができる。例えば、図示のように、送信装置10側に電源装置50が設けられ、受信装置20側に負荷装置60が設けられる。電源装置50から出力される直流電圧は、チョークコイル51,第1線路41および第2線路42,チョークコイル61を経て、負荷装置60へ供給される。なお、チョークコイル51及び61は、ローパスフィルタの役割を果たす部品であれば、どのような部品であってもよい。この直流電圧の供給の経路上にカップリングコンデンサC11,C12,C21,C22は存在しない。
この送受信システム1において、差動伝送路40を経て直流電圧の供給を受けた負荷装置60が駆動される場合、その負荷装置60で生じるノイズの影響により受信装置20が差動信号を正常に受信することができないことがある。より具体的には、このノイズの影響により、ノードNの電位がノード基準電位と大きく異なることとなって、受信部23に入力される電位が許容範囲から外れる場合があり、その結果、受信部23が差動信号を正常に受信することができないことがある。
このような問題の対策のために、ノイズ源である負荷装置60の側にチョークコイル61等の素子の他にノイズ対策のための受動部品が挿入される。しかし、これらの対策部品は、有効周波数範囲が限られている。また、有効周波数範囲内の周波数のノイズであっても、ノードNの電位を規定する抵抗器R3,R4の抵抗値が対策部品と比較して充分に小さいとはいえない場合が多く、その場合には、対策部品が有効に所期の機能を果たし得ないことがある。以下に説明する実施形態の受信装置20A〜20Dは、このような問題を解消し得るものである。
次に、第1実施形態について説明する。図2は、第1実施形態に係る送受信システム2Aの構成を示す図である。この図に示される第1実施形態に係る送受信システム2Aは、送信装置10と受信装置20Aとが差動伝送路40により接続されて構成される。図1に示された比較例の送受信システム1の構成と比較すると、この図2に示される第1実施形態に係る送受信システム2Aは、受信装置20に替えて受信装置20Aを備える点で相違する。
受信装置20Aは、第1抵抗器R1,第2抵抗器R2,第3抵抗器R3,第4抵抗器R4,受信部23および電位調整部24Aを備える。図1中に示された受信装置20の構成と比較すると、図2中に示される受信装置20Aは、電位調整部24Aを更に含む点で相違する。
電位調整部24Aは、ノード基準電位と実際のノードNの電位との差に応じた電流をノードNに供給して、ノードNの電位を所定範囲内に含まれるよう調整する。ノード基準電位は (V1R4+V2R3)/(R3+R4)である。電位調整部24Aは、アンプA,第5抵抗器R5,第6抵抗器R6およびダンピング抵抗器Rdを含む。
第5抵抗器R5は、一端に第1基準電位V1が入力され、他端がアンプAの非反転入力端子に接続されている。第6抵抗器R6は、一端に第2基準電位V2が入力され、他端がアンプAの非反転入力端子に接続されている。抵抗器R3〜R6それぞれの抵抗値は、「R3/R4=R5/R6」なる関係を有する。
したがって、アンプAの非反転入力端子はノード基準電位が入力される。また、アンプAの反転入力端子はノードNの電位が入力される。アンプAは、ノード基準電位と実際のノードNの電位との差に応じた電流を出力することができる。ダンピング抵抗器Rdは、アンプAの出力端子とノードNとの間に設けられている。
アンプAは、ボルテージフォロワの構成となっており、ノードNの電位が一定となるように負帰還動作を行う。したがって、電位調整部24Aは、ノードNの電位の変動に対して有効な負帰還動作を行うことができる。また、第5抵抗器R5および第6抵抗器R6それぞれの抵抗値が大きくても、アンプAの出力インピーダンスは変わらないので、これらの抵抗値を大きくすることにより送受信システム1において第3抵抗器R3と第4抵抗器R4とを小さくする場合に比べて消費電力を小さくすることができる。
受信装置20Aにおける電位調整部24Aの動作は以下のとおりである。負荷装置60で発生したノイズの影響により入力端子21,22からノードNへ向かってノイズ電流が流れることとなる場合、電位調整部24Aが設けられていないとすれば、そのノイズ電流はノードNから第4抵抗器R4を経て第2基準電位へ流れて、その結果、ノードNの電位はノード基準電位より高くなる。しかし、電位調整部24Aが設けられていることにより、ノードNからアンプAの出力端子へ向かって、ノード基準電位と実際のノードNの電位との差に応じたキャンセル電流が流れる。したがって、第4抵抗器R4を電流が流れることが抑制されて、これにより、ノードNの電位が所定範囲内に含まれるよう調整され、受信部23に入力される電位が許容範囲内とされる。
逆に、負荷装置60で発生したノイズの影響によりノードNから入力端子21,22へ向かってノイズ電流が流れることとなる場合、電位調整部24Aが設けられていないとすれば、そのノイズ電流は第1基準電位から第3抵抗器R3を経てノードNへ流れて、その結果、ノードNの電位はノード基準電位より低くなる。しかし、電位調整部24Aが設けられていることにより、アンプAの出力端子からノードNへ向かって、ノード基準電位と実際のノードNの電位との差に応じたキャンセル電流が流れる。したがって、第3抵抗器R3を電流が流れることが抑制されて、これにより、ノードNの電位が所定範囲内に含まれるよう調整され、受信部23に入力される電位が許容範囲内とされる。
図3は、第1実施形態に係る送受信システム2Aの動作例を示す図である。同図(a)は、ノード基準電位VNを一点鎖線で示し、電位調整部24Aが設けられている場合の第1入力端子21の電位V21の包絡線および第2入力端子22の電位V22の包絡線それぞれを実線で示し、電位調整部24Aが設けられていない場合の第1入力端子21の電位V21および第2入力端子22の電位V22それぞれを破線で示す。同図(b)は、負荷装置60で発生したノイズの影響により生じるノイズ電流Inoiseを示す。また、同図(c)は、アンプAからノードNへ供給されるキャンセル電流Icancelを示す。
電位調整部24Aが設けられていない場合、負荷装置60で発生したノイズの影響により生じるノイズ電流Inoiseにより、ノードNの電位がノード基準電位VNと大きく異なることとなって、同図(a)の破線で示されるように、受信部23に入力される第1入力端子21の電位V21および第2入力端子22の電位V22が許容範囲から外れる場合があり、その結果、受信部23が差動信号を正常に受信することができないことがある。
これに対して、電位調整部24Aが設けられている場合、ノード基準電位VNと実際のノードNの電位との差に応じてキャンセル電流IcancelがノードNに供給されることで、第3抵抗器R3および第4抵抗器R4を電流が流れることが抑制されて、これにより、ノードNの電位が所定範囲内に含まれるよう調整され、受信部23に入力される第1入力端子21の電位V21および第2入力端子22の電位V22が許容範囲内となり、受信部23が差動信号を正常に受信することができるようになる。
次に、第2実施形態について説明する。図4は、第2実施形態に係る送受信システム2Bの構成を示す図である。この図に示される第2実施形態に係る送受信システム2Bは、送信装置10と受信装置20Bとが差動伝送路40により接続されて構成される。図2に示された第1実施形態に係る送受信システム2Aの構成と比較すると、この図4に示される第2実施形態に係る送受信システム2Bは、受信装置20Aに替えて受信装置20Bを備える点で相違する。
受信装置20Bは、第1抵抗器R1,第2抵抗器R2,第3抵抗器R3,第4抵抗器R4,受信部23および電位調整部24Bを備える。図2中に示された受信装置20Aの構成と比較すると、図4中に示される受信装置20Bは、電位調整部24Aに替えて電位調整部24Bを含む点で相違する。
電位調整部24Bは、ノード基準電位と実際のノードNの電位との差に応じた電流をノードNに供給して、ノードNの電位を所定範囲内に含まれるよう調整する。電位調整部24Bは、アンプA,第5抵抗器R5,第6抵抗器R6,ダンピング抵抗器Rd,スイッチSWおよびスイッチ制御部30を含む。図2中に示された電位調整部24Aの構成と比較すると、図4中に示される電位調整部24Bは、スイッチSWおよびスイッチ制御部30を更に含む点で相違する。
スイッチSWは、アンプAの出力端子とノードNとの間に設けられている。スイッチ制御部30は、第1入力端子21の電位および第2入力端子22の電位が所定範囲外であるときにスイッチSWを閉じさせる。
図5は、第2実施形態に係る送受信システム2Bに含まれるスイッチ制御部30の構成を示す図である。スイッチ制御部30は、比較回路31〜34、AND回路35,36およびOR回路37を含む。
比較回路31は、第1入力端子21の電位および第1閾値電位Vth(H)を入力して両者を大小比較し、第1入力端子21の電位が第1閾値電位Vth(H)より高いときにハイレベル値を出力する。比較回路32は、第2入力端子22の電位および第1閾値電位Vth(H)を入力して両者を大小比較し、第2入力端子22の電位が第1閾値電位Vth(H)より高いときにハイレベル値を出力する。AND回路35は、比較回路31および比較回路32それぞれの出力値を入力して、両者の論理積を表す値を出力する。すなわち、第1入力端子21の電位および第2入力端子22の電位の双方が第1閾値電位Vth(H)より高いときに、AND回路35の出力値はハイレベルとなる。
比較回路33は、第1入力端子21の電位および第2閾値電位Vth(L)を入力して両者を大小比較し、第1入力端子21の電位が第2閾値電位Vth(L)より低いときにハイレベル値を出力する。比較回路34は、第2入力端子22の電位および第2閾値電位Vth(L)を入力して両者を大小比較し、第2入力端子22の電位が第2閾値電位Vth(L)より低いときにハイレベル値を出力する。AND回路36は、比較回路33および比較回路34それぞれの出力値を入力して、両者の論理積を表す値を出力する。すなわち、第1入力端子21の電位および第2入力端子22の電位の双方が第2閾値電位Vth(L)より低いときに、AND回路36の出力値はハイレベルとなる。
OR回路37は、AND回路35およびAND回路36それぞれの出力値を入力して、両者の論理和を表す値を出力する。すなわち、第1入力端子21の電位および第2入力端子22の電位の双方が第1閾値電位Vth(H)より高く又は第2閾値電位Vth(L)より低いときに、OR回路36の出力値はハイレベルとなる。
スイッチ制御部30により制御されるスイッチは、OR回路37の出力値がハイレベルであるときに閉じ、OR回路37の出力値がローレベルであるときに開く。すなわち、第1入力端子21の電位および第2入力端子22の電位の双方が所定範囲(Vth(L)〜Vth(H))外であるときに、スイッチSWは閉じる。したがって、電位調整部24Bは、第1入力端子21の電位および第2入力端子22の電位の双方が所定範囲(Vth(L)〜Vth(H))外であるときに、ノード基準電位と実際のノードNの電位との差に応じた電流をノードNに供給して、ノードNの電位を所定範囲内に含まれるよう調整する。
図6は、第2実施形態に係る送受信システム2Bの動作例を示す図である。同図(a)は、ノード基準電位VNを一点鎖線で示し、第1閾値電位Vth(H)および第2閾値電位Vth(L)それぞれを点線で示し、電位調整部24Bが設けられている場合の第1入力端子21の電位V21の包絡線および第2入力端子22の電位V22の包絡線それぞれを実線で示す。同図(b)は、負荷装置60で発生したノイズの影響により生じるノイズ電流Inoiseを示す。
この図に示されるように、第1入力端子21の電位V21および第2入力端子22の電位V22の双方が所定範囲(Vth(L)〜Vth(H))外であるときに、スイッチSWが閉じ、ノード基準電位VNと実際のノードNの電位との差に応じたキャンセル電流IcancelがノードNに供給されて、ノードNの電位が所定範囲内に含まれるよう調整され、受信部23に入力される第1入力端子21の電位V21および第2入力端子22の電位V22が許容範囲内となり、受信部23が差動信号を正常に受信することができるようになる。
なお、第1実施形態と比較して、第2実施形態では、スイッチSWが開閉を繰り返すことになるので、第1入力端子21の電位V21および第2入力端子22の電位V22それぞれが滑らかな波形とはならない。しかし、第1実施形態と比較して、第2実施形態では、アンプAのゲインを大きくすることで、高速な応答が可能である。
次に、第3実施形態について説明する。図7は、第3実施形態に係る送受信システム2Cの構成を示す図である。この図に示される第3実施形態に係る送受信システム2Cは、送信装置10と受信装置20Cとが差動伝送路40により接続されて構成される。図1に示された比較例の送受信システム1の構成と比較すると、この図7に示される第3実施形態に係る送受信システム2Cは、受信装置20に替えて受信装置20Cを備える点で相違する。
受信装置20Cは、第1抵抗器R1,第2抵抗器R2,第3抵抗器R3,第4抵抗器R4,受信部23および電位調整部24Cを備える。図1中に示された受信装置20の構成と比較すると、図7中に示される受信装置20Cは、電位調整部24Cを更に含む点で相違する。
電位調整部24Cは、ノード基準電位と実際のノードNの電位との差に応じた電流を第1入力端子21および第2入力端子22に供給して、ノードNの電位を所定範囲内に含まれるよう調整する。ノード基準電位は (V1R4+V2R3)/(R3+R4)である。電位調整部24Cは、第1アンプA1,第2アンプA2,第5抵抗器R5,第6抵抗器R6,ダンピング抵抗器Rd1およびダンピング抵抗器Rd2を含む。2つのアンプA1,A2は同じ特性を有する。また、2つのダンピング抵抗器Rd1,Rd2は同じ抵抗値を有する。
第5抵抗器R5は、一端に第1基準電位V1が入力され、他端が第1アンプA1および第2アンプA2それぞれの非反転入力端子に接続されている。第6抵抗器R6は、一端に第2基準電位V2が入力され、他端が第1アンプA1および第3アンプA2それぞれの非反転入力端子に接続されている。抵抗器R3〜R6それぞれの抵抗値は、「R3/R4=R5/R6」なる関係を有する。
したがって、アンプA1,A2それぞれの非反転入力端子はノード基準電位が入力される。また、アンプA1,A2それぞれの反転入力端子はノードNの電位が入力される。アンプA1,A2それぞれは、ノード基準電位と実際のノードNの電位との差に応じた電流を出力することができる。ダンピング抵抗器Rd1は、アンプA1の出力端子とノードNとの間に設けられている。ダンピング抵抗器Rd2は、アンプA2の出力端子とノードNとの間に設けられている。
受信装置20Cにおける電位調整部24Cの動作は以下のとおりである。負荷装置60で発生したノイズの影響により入力端子21,22からノードNへ向かってノイズ電流が流れることとなる場合、電位調整部24Cが設けられていないとすれば、そのノイズ電流はノードNから第4抵抗器R4を経て第2基準電位へ流れて、その結果、ノードNの電位はノード基準電位より高くなる。しかし、電位調整部24Cが設けられていることにより、第1入力端子21から第1アンプA1の出力端子へ向かって、ノード基準電位と実際のノードNの電位との差に応じたキャンセル電流が流れ、同様に、第2入力端子22から第2アンプA2の出力端子へ向かって、ノード基準電位と実際のノードNの電位との差に応じたキャンセル電流が流れる。したがって、第4抵抗器R4を電流が流れることが抑制されて、これにより、ノードNの電位が所定範囲内に含まれるよう調整され、受信部23に入力される電位が許容範囲内とされる。
逆に、負荷装置60で発生したノイズの影響によりノードNから入力端子21,22へ向かってノイズ電流が流れることとなる場合、電位調整部24Cが設けられていないとすれば、そのノイズ電流は第1基準電位から第3抵抗器R3を経てノードNへ流れて、その結果、ノードNの電位はノード基準電位より低くなる。しかし、電位調整部24Cが設けられていることにより、第1アンプA1の出力端子から第1入力端子21へ向かって、ノード基準電位と実際のノードNの電位との差に応じたキャンセル電流が流れ、同様に、第2アンプA2の出力端子から第2入力端子22へ向かって、ノード基準電位と実際のノードNの電位との差に応じたキャンセル電流が流れる。したがって、第3抵抗器R3を電流が流れることが抑制されて、これにより、ノードNの電位が所定範囲内に含まれるよう調整され、受信部23に入力される電位が許容範囲内とされる。
第3実施形態に係る送受信システム2Cの動作例は、図3に示されたものと同様である。第3実施形態に係る送受信システム2Cは、第1実施形態に係る送受信システム2Aと同様の効果を奏することができる。
次に、第4実施形態について説明する。図8は、第4実施形態に係る送受信システム2Dの構成を示す図である。この図に示される第4実施形態に係る送受信システム2Dは、送信装置10と受信装置20Dとが差動伝送路40により接続されて構成される。図7に示された第3実施形態に係る送受信システム2Cの構成と比較すると、この図8に示される第4実施形態に係る送受信システム2Dは、受信装置20Cに替えて受信装置20Dを備える点で相違する。
受信装置20Dは、第1抵抗器R1,第2抵抗器R2,第3抵抗器R3,第4抵抗器R4,受信部23および電位調整部24Dを備える。図7中に示された受信装置20Cの構成と比較すると、図8中に示される受信装置20Dは、電位調整部24Cに替えて電位調整部24Dを含む点で相違する。
電位調整部24Dは、ノード基準電位と実際のノードNの電位との差に応じた電流を第1入力端子21および第2入力端子22に供給して、ノードNの電位を所定範囲内に含まれるよう調整する。電位調整部24Dは、第1アンプA1,第2アンプA2,第5抵抗器R5,第6抵抗器R6,ダンピング抵抗器Rd1,ダンピング抵抗器Rd2,第1スイッチSW1,第2スイッチSW2およびスイッチ制御部30を含む。図7中に示された電位調整部24Cの構成と比較すると、図8中に示される電位調整部24Dは、スイッチSW1,SW2およびスイッチ制御部30を更に含む点で相違する。
第1スイッチSW1は、第1アンプA1の出力端子と第1入力端子21との間に設けられている。第2スイッチSW2は、第2アンプA2の出力端子と第2入力端子22との間に設けられている。スイッチ制御部30は、第1入力端子21の電位および第2入力端子22の電位が所定範囲外であるときにスイッチSW1,SW2を閉じさせる。
第4実施形態に係る送受信システム2Dの動作例は、図6に示されたものと同様である。第4実施形態に係る送受信システム2Dは、第2実施形態に係る送受信システム2Bと同様の効果を奏することができる。
以上までに説明した第1〜第4の各実施形態の受信装置20A〜20Dは、以下のような効果を奏することができる。
ノードNの電位は如何なる周波数においても受信部23が飽和しないレベルにとどめる必要がある。しかし、フェライトビーズやインダクタ等のローパスフィルタの役割を果たす受動対策部品を用いたのでは或る一定の周波数帯域しか雑音除去効果を持たない。これに対して、本実施形態では、DCレベルからノイズ除去回路の動作周波数まで雑音除去効果がある。
本実施形態では、コモンモード雑音に対してキャンセル電流を出力する構成であるので、本来伝送したい差動信号の伝送に影響を与えることなく、信号周波数を含むDC成分から電位調整部24A〜24Dの限界周波数までの広帯域で雑音除去が可能である。
コモンモード雑音対策として、コモンモード電圧生成のための抵抗分割回路のインピーダンスを低くすることが考えられるが、その場合と比べて本実施形態は消費電力の面で有利である。
差動信号と直流電圧とを重畳して差動伝送路により伝送することにより、伝送線を削減しつつ、モータなどのノイズが大きい負荷装置に対しても安定して通信をすることができる。よって、監視カメラ等モータを駆動しながら画像伝送を行う場合に有用である。また、監視カメラ用途等、部品実装面積の制限が厳しい場合、雑音対策のための受動部品を削減できるので産業上利用価値が高い。
監視カメラ等モータを備えた装置への応用を考える場合、実際には複数個の受動対策部品のみでは雑音除去能力が十分でないことがあり、モータの雑音の影響は画像の乱れとなって確認される。これは、受動対策部品のインピーダンスが受信装置のコモンモード電圧生成回路と比べて十分に大きいといえない場合が多いからである。これに対して、本実施形態においては対策が可能である。
1,2A〜2D…送受信システム、10…送信装置、11…第1出力端子、12…第2出力端子、20,20A〜20D…受信装置、21…第1入力端子、22…第2入力端子、23…受信部、24A〜24D…電位調整部、30…スイッチ制御部、31〜34…比較回路、35,36…AND回路、37…OR回路、40…差動伝送路、41…第1線路、42…第2線路、50…電源装置、51…チョークコイル、60…負荷装置、61…チョークコイル、A,A1,A2…アンプ、C11,C12,C21,C22…カップリングコンデンサ、R1〜R6,Rd,Rd1,Rd2…抵抗器、SW,SW1,SW2…スイッチ。
Claims (6)
- 伝送経路上にカップリングコンデンサが設けられた差動伝送路により伝送されてきた差動信号を入力する第1入力端子および第2入力端子と、
一端が前記第1入力端子と接続され、他端がノードに接続された第1抵抗器と、
一端が前記第2入力端子と接続され、他端が前記ノードに接続された第2抵抗器と、
一端に第1基準電位が入力され、他端が前記ノードに接続された第3抵抗器と、
一端に第2基準電位が入力され、他端が前記ノードに接続された第4抵抗器と、
前記第1基準電位をV1とし、前記第2基準電位をV2とし、前記第3抵抗器の抵抗値をR3とし、前記第4抵抗器の抵抗値をR4としたときに、(V1R4+V2R3)/(R3+R4)で与えられるノード基準電位と実際の前記ノードの電位との差に応じた電流を前記ノードまたは前記第1入力端子および前記第2入力端子に供給して、前記ノードの電位を所定範囲内に含まれるよう調整する電位調整部と、
前記第1入力端子および前記第2入力端子それぞれの電位に基づいて前記差動信号を受信する受信部と、
を備えることを特徴とする受信装置。 - 前記電位調整部が、
前記ノード基準電位と前記ノードの電位との差に応じた電流を出力するアンプを含み、
このアンプから出力される電流を前記ノードに供給する、
ことを特徴とする請求項1に記載の受信装置。 - 前記電位調整部が、
前記アンプの出力端子と前記ノードとの間に設けられたスイッチと、
前記第1入力端子の電位および前記第2入力端子の電位が所定範囲外であるときに前記スイッチを閉じさせるスイッチ制御部と、
を更に含むことを特徴とする請求項2に記載の受信装置。 - 前記電位調整部が、
前記ノード基準電位と前記ノードの電位との差に応じた電流を出力する第1アンプと、
前記ノード基準電位と前記ノードの電位との差に応じた電流を出力する第2アンプと、
を含み、
前記第1アンプから出力される電流を前記第1入力端子に供給し、
前記第2アンプから出力される電流を前記第2入力端子に供給する、
ことを特徴とする請求項1に記載の受信装置。 - 前記電位調整部が、
前記第1アンプの出力端子と前記第1入力端子との間に設けられた第1スイッチと、
前記第2アンプの出力端子と前記第2入力端子との間に設けられた第2スイッチと、
前記第1入力端子の電位および前記第2入力端子の電位が所定範囲外であるときに前記第1スイッチおよび前記第2スイッチを閉じさせるスイッチ制御部と、
を更に含むことを特徴とする請求項4に記載の受信装置。 - 差動信号を送出する送信装置と、
伝送経路上にカップリングコンデンサが設けられ、前記送信装置から送出された差動信号を伝送する差動伝送路と、
前記差動伝送路により伝送されてきた差動信号を受信する請求項1〜5の何れか1項に記載の受信装置と、
を備えることを特徴とする送受信システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009288178A JP2011130281A (ja) | 2009-12-18 | 2009-12-18 | 受信装置および送受信システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2009288178A JP2011130281A (ja) | 2009-12-18 | 2009-12-18 | 受信装置および送受信システム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2011130281A true JP2011130281A (ja) | 2011-06-30 |
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Family Applications (1)
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JP2009288178A Pending JP2011130281A (ja) | 2009-12-18 | 2009-12-18 | 受信装置および送受信システム |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2011130281A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US9525404B2 (en) | 2014-01-27 | 2016-12-20 | Kabushiki Kaisha Toshiba | Input circuit |
JP2019041385A (ja) * | 2017-08-25 | 2019-03-14 | リニアー テクノロジー ホールティング エルエルシー | シールドされた単一撚りワイヤ対を使用するパワーオーバーイーサネット(登録商標) |
-
2009
- 2009-12-18 JP JP2009288178A patent/JP2011130281A/ja active Pending
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