JP2011223557A - 差動通信用のフィルタ回路 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 このフィルタ回路3は、コイル30が第1通信線12、コイル31が第2通信線14に接続され、コイル30及びコイル31の二次側でコンデンサ32,33が、一次側でコンデンサ34,35が直列に接続されている。また、コンデンサ32,33及び、コンデンサ34,35の間で接地されている。また、コイル30,31は、極性が逆向きになるように隣接して配置されている。このフィルタ回路30を用いると、コモンモードノイズに対してもノーマルモードノイズに対してもπ型のフィルタとなり、これらのノイズを効果的に除去することができる。また、コイル30,31によって生ずるノイズも、これらを隣接して配置することによって、発生を効果的に防止することができる。
【選択図】図2
Description
本発明は、上記点に鑑み、除去すべきコモンモードノイズもノーマルモードノイズも有効に除去することができる差動通信用のフィルタ回路を提供することを目的とする。
また、本発明のようにフィルタ回路を構成すれば、これ以上の素子(コンデンサ、コイル)を必要としないので、最小限の素子で除去すべきコモンモードノイズもノーマルモードノイズも有効に除去することができる。
ところで、本発明のフィルタ回路では、2つのコイルを備えており、これらの位置関係を考慮にいれずに配置すると、コモンモードノイズを受けたときに、一方のコイルで発生した磁束が他方のコイルに入り、これがノイズとなる場合が考えられる。
このようにすると、第1コイル及び第2コイルがコモンモードノイズを受けても、これらから放出される磁束が互いに打ち消しあうので、第1コイル及び第2コイルから放出される磁束によって発生するノイズをも効率よく除去することができる。
次に、請求項2に記載したように、第1コイル及び第2コイルの一次側又は二次側のうち、第1コンデンサ及び第2コンデンサが取り付けられる側とは反対側で、第1通信線と第2通信線との間に直列に接続された第3コンデンサ及び第4コンデンサを備えるようにしてもよい。
本実施形態のフィルタ回路3が取り付けられる対象は、図1に示すように、車両用の装置であって特に差動通信用に用いられるアンテナ装置1である。
次に、本実施形態のフィルタ回路3について説明する。
このうち、コイル30は第1通信線12に接続され、コイル31は第2通信線14に接続される。これらのコイル30,31は、駆動回路10を構成する基盤の同一面上に中心軸が平行になるように隣接して配置され、かつ、各コイル30,31にコモンモードノイズ3a、3bが入力されたときに発生し、外部に放出される磁束が互いに打ち消されるように、極性が逆方向を向くように配置されている。
ここで、比較したフィルタ回路は、図4(c)に示すように、第1通信線にコイル(L=4.7μH)を備え、このコイルの一次側と二次側に同じ静電容量のコンデンサ(0.22μF)を備えた回路である。
減していることがわかる(矢印bの点:約40dB減)。
次に、上述したフィルタ回路3を構成するコイル30,31の配置によるノイズ低減効果について説明する。
ここで、図5(a)は、極性が同一方向を向くように、駆動回路10の基板上にコイル30,31を配置したとき、コイル30,31から放射される放射ノイズを示す図である。
この図5をみるとわかるように、極性が逆方向を向くようにコイル30,31を配置すると、極性が同一方向を向くように配置した場合に比べ、コイル30,31から放出される放射ノイズを低減できていることがわかる。
以上説明したフィルタ回路3をアンテナ装置1に取り付けると、以下のような効果がある。
そして、本実施形態のフィルタ回路3は、第1通信線12、第2通信線14に重畳されるコモンモードノイズ3a、3bのうち、図4(a)に示すように、コイル30及びコンデンサ32又はコンデンサ34、あるいはコイル31及びコンデンサ33又はコンデンサ35の共振周波数以上のものについて効率よくノイズを除去することができる。
ところで、本実施形態のフィルタ回路3では、2つのコイル30,31を備えており、これらの位置関係を考慮にいれずに配置すると、コモンモードノイズを受けたときに、一方のコイル30で発生した磁束が他方のコイル31に入り、これがノイズとなる場合が考えられる。
このようにすることで、コイル30及びコイル31がコモンモードノイズを受けても、これらから放出される磁束が互いに打ち消しあうので、コイル30及びコイル31から放出される磁束によって発生するノイズをも効率よく除去することができる。
本実施形態のコイル30は本発明の第1コイルに相当し、コイル31は第2コイルに相当する。
上述した実施形態では、コイル30,31の一次側と二次側とで線対称となるように第1通信線12、第2通信線14に対し電気的に接続してコンデンサを配置したが、二次側にコンデンサ32,33を設置するだけで対応できる場合は、図6に示すように、コイル30,31の一次側は、コンデンサ34、35に代えて、ノーマルモードノイズ3c、3dを除去するためのアクロスザラインコンデンサ39だけを配置するようにしてもよい。
また、本発明は、特許請求の範囲に記載された発明の趣旨に合致するものであればよく、上述の実施形態に限定されるものではない。
12…第1通信線、14…第2通信線、16…ヘッド部、30…コイル、31…コイル、32…コイル、32…コンデンサ、33…コンデンサ、34…コンデンサ、
35…コンデンサ、39…アクロスザラインコンデンサ。
Claims (5)
- 差動通信用の第1通信線と第2通信線とに設置される差動通信用のフィルタ回路であって、
第1通信線に電気的に接続される第1コイルと、
第2通信線に電気的に接続される第2コイルと、
前記第1コイル及び前記第2コイルの一次側又は二次側で、前記第1通信線と前記第2通信線との間に直列に接続された第1コンデンサ及び第2コンデンサと、
を備え、
前記第1コンデンサと前記第2コンデンサとの間で接地するとともに、この接地された点からみて前記第1通信線側と前記第2通信線側とで、フィルタ定数が同じになるように選択した前記第1コイル、前記第2コイル、前記第1コンデンサ、及び、前記第2コンデンサを用い、
また、前記第1コイルと前記第2コイルとを、コモンモードノイズを受けたときに発生して放出される磁束を互いに打ち消しあうよう隣接して配置したことを特徴とする差動通信用のフィルタ回路。 - 請求項1に記載の差動通信用のフィルタ回路において、
前記第1コイル及び前記第2コイルの一次側又は二次側のうち、前記第1コンデンサ及び前記第2コンデンサが取り付けられる側とは反対側で、前記第1通信線と前記第2通信線との間に直列に接続された第3コンデンサ及び第4コンデンサを備え、
前記第3コンデンサと前記第4コンデンサとの間で接地するとともに、この接地された点からみて前記第1通信線側と前記第2通信線側とで、フィルタ定数が同じになるように選択した前記第1コイル、前記第2コイル、前記第1コンデンサ、前記第2コンデンサ、前記第3コンデンサ、及び、前記第4コンデンサを用いたことを特徴とする差動通信用のフィルタ回路。 - 請求項1に記載の差動通信用のフィルタ回路において、
前記第1コイル及び前記第2コイルの一次側又は二次側のうち、前記第1コンデンサ及び前記第2コンデンサが取り付けられる側とは反対側で、前記第1通信線と前記第2通信線との間に接続されたアクロスザラインコンデンサを備えることを特徴とする差動通信用のフィルタ回路。 - 前記接地は、車両に対して行われていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の差動通信用のフィルタ回路。
- 前記第1通信線と前記第2通信線は、アンテナと、該アンテナを制御する駆動回路とを結ぶ通信線であることを特徴とする差動通信用のフィルタ回路。
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