JP2011129447A - 車両用灯具 - Google Patents
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Abstract
【課題】 冷却用ファンの能力を十分に発揮させて灯具の性能を高め、かつ小型に構成できる車両用灯具を提供する。
【解決手段】 光源にLED22を用い放熱用のヒートシンク26を備えるランプユニット2と、ランプユニット26を冷却するための冷却用ファン3を備える車両用灯具であって、灯具ハウジング1内の温度を検出する温度検出手段40と、冷却用ファン3の回転数を検出する回転数検出手段43と、検出した温度と回転数とに基づいてランプユニット2の点灯を制御する点灯制御手段44を備える。ヒートシンク26は、基準温度のときの冷却用ファン3の最小回転数に基づいて設計される。
【選択図】 図1
【解決手段】 光源にLED22を用い放熱用のヒートシンク26を備えるランプユニット2と、ランプユニット26を冷却するための冷却用ファン3を備える車両用灯具であって、灯具ハウジング1内の温度を検出する温度検出手段40と、冷却用ファン3の回転数を検出する回転数検出手段43と、検出した温度と回転数とに基づいてランプユニット2の点灯を制御する点灯制御手段44を備える。ヒートシンク26は、基準温度のときの冷却用ファン3の最小回転数に基づいて設計される。
【選択図】 図1
Description
本発明は半導体発光素子を光源とし、光源で発生する熱を放熱するための冷却用ファンを備えた車両用灯具、さらには発生した熱を放熱するためのヒートシンクを備えた車両用灯具に関するものである。
発光素子、特にLED等の半導体発光素子を光源とする灯具、特に自動車の照明用灯具では、LEDの発光に伴いLED自身の温度が上昇し、LED発光光度の低下やLEDの熱破壊が生じる。そのため、LEDの放熱性を高めるためにLEDを支持する基板等にヒートシンクを一体的に設け、LEDで発生した熱をヒートシンクから放熱する構成がとられている。また、LEDの放熱効果を高めるために、特許文献1の車両用灯具では灯具内に冷却用ファンを配設し、灯具の点灯時には冷却用ファンを駆動してLEDないし灯具を冷却する構成がとられている。冷却用ファンは周知のように電気モータを回転駆動限として冷却羽根を回転させて空気流を発生させ、灯具ハウジング内で空気を対流させて灯具ハウジング内の温度を均一化することにより冷却を図るものである。この種のヒートシンクとLEDの放熱効果を高めるためにはヒートシンクの放熱面積を大きくすることが好ましいが、そのためヒートシンクのサイズが増大し、ヒートシンクを内装させる灯具ハウジングが大型化し、小型の灯具を実現することが困難になる。しかし冷却用ファンを備えることにより放熱効果の向上が期待できるためヒートシンクを小型化することが可能になり、ヒートシンクと冷却用ファンを灯具ハウジングに内装しても灯具の小型化が可能になる。
このような構成の灯具では、冷却用ファンの冷却効果は回転数との関係が深く、回転数が高速では冷却効果が高く、低速になると冷却効果が低くなる。冷却用ファンの回転数が極度に低下するとLEDに対する冷却効果が得られなくなり、LEDが熱破壊するおそれが生じる。例えば、冷却用ファンの回転軸や軸受部が磨耗されたときに回転抵抗が大きくなり、回転数が低下することがある。また、冷却用ファンは回転軸受にオイル(潤滑油)を用いているため、温度が低下するとオイルの粘性が高くなり回転数が低下することもある。
このような冷却用ファンの回転数の低下によるLEDの熱破壊を防止するために、冷却用ファンの回転数を検出し、回転数が所定回転数よりも低下したときにはLEDに供給する発光のための駆動電流を低減し、あるいは停止させる等して発光光度を低下させ、あるいは発光を停止させることでLEDの温度上昇を防止するようにした灯具が考えられている。また、このような灯具においては、前記した所定回転数はヒートシンクのサイズと密接な関連がある。すなわち、冷却用ファンの回転数が最も小さくなったときの最小回転数を測定し、この最小回転数を基準にしてヒートシンクの設計を行っている。図はその一例として冷却用ファンの回転数と関係があるファン周囲温度変化に対するファンの回転数を測定したものであり、横軸がファン周囲温度、縦軸がファンの回転数である。この冷却用ファンは、また駆動電圧の違いによっても回転数が相違しており、電源電圧が正常電圧の9Vのときには−30℃で最小回転数4500rpmであり、ファン周囲温度が上昇するのに伴ってファン回転数は徐々に増加し、定格回転数である4900rpmに達している。電源電圧が9.5Vに上昇したときには、−30℃での最小回転数はほぼ5500rpmになるが、電源電圧が8.5Vに低下したときには最小回転数は3000rpm近傍まで低下することになる。このような温度特性の冷却用ファンでは、電源電圧が低下したときを考慮して、最小回転数を3000rpmとし、この最小回転数に対して誤検知による誤差分として500rpmのマージンをとって2500rpmを基準回転数とする。そして、ヒートシンクにおける放熱効果の有効範囲としてプラス・マイナスの誤差を12%に設定し、プラス側に振れたときの回転数を2500rpmとすると、得られる設計用の最小回転数としての所定回転数はこれよりも24%低い1964rpmとなる。因みに有効範囲の中央値は2232rpmである。
ヒートシンクを設計する際には、冷却用ファンの回転軸が磨耗し、あるいは温度が低下する等して冷却用ファンの回転数が最小になり、その冷却効果が最低となった状態でもLEDの温度上昇を防止することが担保できるサイズに設計しておく必要がある。そのため、ヒートシンクによる放熱効果が最も少ない場合でも冷却用ファンによる冷却効果によってLEDの熱破壊を防止するには、冷却ファンの所定回転数を1964rpmとしてヒートシンクを設計しているのである。したがって、このようにしてヒートシンクを設計した場合には、前記した冷却用ファンの回転数が所定回転数1964rpmよりも低下したときにはLEDの点灯を停止し、LEDの熱破壊を防止するようにしている。
このように冷却用ファンの最小回転数に基づいて設定した所定回転数を基準にして一義的にLEDの発光を制御し、またこの設計用最小回転数に基づいてヒートシンクの設計を行った場合には、次のような問題が生じる。すなわち、図5の場合には冷却用ファンの定格回転数が4900rpmであり、いわゆる常温でもこれに近い回転数があるのにかかわらず、これよりも回転数が格段に少ない設計用最小回転数としての所定回転数1964rpmを基準にしてLEDの発光を制御することになるため、冷却用ファンに冷却の余裕があるのにもかかわらずLEDの発光が無用に制限されてしまい、灯具の性能低下の要因になる。また、当該所定回転数を基準にしてヒートシンクを設計した場合には冷却用ファンの最小の冷却効果に基づく設計となってしまい、その分ヒートシンクが大きなサイズに設計されることになり、灯具ハウジングの小型化、すなわち灯具の小型化を実現することが困難になる。
本発明の目的は、冷却用ファンの能力を十分に発揮させて灯具の性能を高め、かつ小型に構成できる車両用灯具を提供するものである。
前述したように従来では、冷却用ファンの回転数、特に設計用最小回転数としての所定回転数については実際に冷却用ファンが設置される状況については特に考慮されていない。すなわち、冷却用ファンを灯具ハウジング内に設置した場合には、LEDが発光して温度が上昇すればこれに伴ってLEDの周囲温度も上昇し、灯具ハウジング内の温度も上昇して冷却用ファンの周囲温度も上昇することになる。また、冷却用ファンが最小回転数となる氷点下の温度ではLEDを発光しても常温に比較してLEDの温度上昇は鈍くなりLEDが熱破壊することも抑制されることになる。
そこで、本発明においては、LEDが熱破壊する温度と相関のある温度を基準温度とし、この基準温度における冷却用ファンの最小回転数から設定した所定回転数に基づいてヒートシンクを設計するようにした。そして、この基準温度において冷却用ファンの回転数が所定回転数よりも低下したときにはヒートシンクにおける放熱効果が不十分なものになりLEDが熱破壊するおそれが生じるため、その際にはLEDの発光を停止するようにしたものである。
本発明は、光源に半導体発光素子を用い放熱用のヒートシンクを備えるランプユニットと、ランプユニットを冷却するための冷却用ファンとを灯具ハウジングに配設している車両用灯具であって、灯具ハウジング内の温度を検出する温度検出手段と、冷却用ファンの回転数を検出する回転数検出手段と、温度検出手段で検出した温度と回転数検出手段で検出した回転数とに基づいてランプユニットの点灯を制御する点灯制御手段とを備える構成とする。
特に、点灯制御手段は、温度検出手段で検出した温度が基準温度よりも高く、回転数検出手段で検出した回転数が所定回転数よりも低いときにランプユニットの点灯を停止する構成とする。基準温度は光源が熱破壊する温度になるときに温度検出手段で検出する温度とする。所定回転数は冷却用ファンが基準温度のときの最小回転数に所定のマージン及び誤差範囲を考慮して当該最小回転数よりも小さい回転数に設定される。ヒートシンクは、基準温度のときの冷却用ファンの最小回転数に基づいて設計される。
本発明において、温度検出手段は、ランプユニット又は冷却用ファン、あるいは点灯制御手段が配設されている箇所に配設されることが好ましい。
本発明によれば、発光素子が熱破壊する温度と相関のある基準温度における冷却用ファンの最小回転数に基づいて設定した所定回転数でランプユニットの点灯を制御しているので、ランプにおいて発光素子が実際に熱破壊する状況となったときにのみランプユニットの点灯を停止する制御を行うことになり、いたずらにランプユニットの点灯を停止するようなことがなくなり、ランプ性能を高めることができる。また、当該所定回転数に基づいてヒートシンクを設計するので、ヒートシンクのサイズを無用に制限することがなくなり、シートシンクを備えるランプユニットの小型化、ないしランプの小型化が実現できる。
次に、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。図1は本発明が適用された灯具として、ここではいわゆるNV(ナイトビュー)ランプとして夜間撮像を行う際の照明を可能にしたランプである。ランプボディ11と透明前面カバー12とで構成されるランプハウジング1内にランプユニット2が内装されている。また、前記ランプハウジング1内には前記ランプユニット2に対向する位置に冷却用ファン3が配設されている。さらに、前記ランプユニット2の点灯と冷却用ファン3の回転を制御するためのランプ制御モジュール4が内装されている。このランプ制御モジュール4は灯具ハウジング1外に設けられているNV−ECU(ナイトビュー電子制御ユニット)5に電気接続されている。
前記ランプユニットは図2に概略構成の外観斜視図で示すように、ユニットベース21を備え、このユニットベース21の上面に光源として所定数のLED22が搭載されている。ここではユニットベース21の中央に1つのLED22が搭載されている。このLED22は、ここでは白色LEDを用いているが夜間撮影時の照明を可能にするものであれば、その他の色光を発光するLEDや赤外LEDであってもよい。前記ユニットベース21には前記LED22を覆うようにして所要形状、ここでは回転放物面形状に近い形状をしたリフレクタ24が支持されており、LED22で発光して出射した光を前方に向けて反射する。このリフレクタ24の前側には集光レンズ25が前記ユニットベース21の前端部に支持されており、リフレクタ24で反射した光を集光して前方に向けて所要の配向で照射する。また、前記ユニットベース21の後部にはヒートシンク26が一体的に取着されており、LED22が発光したときに発生する熱をユニットベース21からヒートシンク26にまで伝熱させ、このヒートシンク26から放熱させるようになっている。
前記冷却用ファン3はこのヒートシンク26に対向する位置に配置されており、回転動作したときに前記ランプハウジング1の空気を対流させてランプハウジング1内の全域にわたって均一化することにより、ランプユニット2の近傍の温度を低下させ、ランプユニット2を冷却するようになっている。この冷却用ファン3は一般に提供されているものであり、図には表れないが回転軸受のオイルは温度によって粘性が変化され、低音になるのにしたがって粘性が増大し、回転数が低下する特性を有するものである。
前記ランプ制御モジュール4は前記ランプユニット2と冷却用ファン3のいずれに対しても可及的に近い位置に配設されている。このランプ制御モジュール4は図3に概念構成を示すように、詳細を後述するNV−ECU5からの点灯信号が入力されたときにLED22を発光するための駆動電流を出力するLED点灯回路41と、同じ点灯信号が入力されたときに前記冷却用ファン3を回転駆動するための駆動電力を出力するファン駆動回路42を備えている。また、ランプ制御モジュール4には冷却用ファン3の駆動用の回転パルス信号を入力して冷却用ファン3の回転数を検出するための回転数検出回路43を備えている。また、ランプ制御モジュール4の一部には灯具ハウジング1内の温度、すなわちランプユニット2と冷却用ファン3の温度を検出するための温度センサ40が一体的に配設されるとともに、この温度センサ40から出力される信号に基づいて温度を検出する温度検出回路44を備えている。さらに、この温度検出回路44で検出した温度と前記回転数検出回路43で検出した回転数とに基づいて前記LED点灯回路41を制御してLED22に出力する駆動電流を制御する点灯制御回路45を備えている。この点灯制御回路45は前記LED点灯信号に基づいて前記ファン駆動回路42を制御するようにもなっている。
前記NV−ECU5は、自動車の乗員が手操作したときにオンされるナイトビュースイッチ51とロービームスイッチ52とコンライトスイッチ(夜間照度検知スイッチ)53が接続されるとともに車速センサ54が接続されている。NV−ECU5は前記各スイッチ5〜53からオン信号が入力され、かつ車速センサ54が車速15Km/h以上を検出したときに前記した点灯信号をランプ制御モジュール4に向けて出力するように構成される。
これらランプユニット2、冷却ファン3、ランプ制御モジュール4及びNV−ECU5を備えた構成によれば、ランプ制御モジュール4にNV−ECU5からの点灯信号が入力されると、LED点灯回路41はLED22に対して所定の駆動電流を出力しLED22を点灯する。これにより、ランプユニット2は点灯状態となり、LED22から出射する光はリフレクタ24により反射され、集光レンズ25により集光されて自動車の前方に向けて照射される。同時に、ランプ制御モジュール4においては前記点灯信号を受けてファン駆動回路42は冷却用ファン3に対して所定の駆動電力を出力し、冷却用ファン3を回転駆動する。これにより、ランプユニット2のLED22で発生した熱はユニットベース21からヒートシンク26に伝熱され、冷却用ファン3による空気対流によって前述のようにヒートシンク26が空冷されることで放熱効果が高められる。
そして、ランプユニット2が点灯している間はランプ制御モジュール4の回転数検出回路43は常時冷却用ファン3の回転数を検出し、温度検出回路44は常時温度センサ40の出力に基づいて温度を検出する。点灯制御回路45はこれら検出された回転数と温度とに基づいて所要の演算を行い、後述するように予め設定した基準温度以上の温度領域において回転数が所定の回転数よりも低下したときにLED点灯回路41に対して駆動電流の出力を停止する制御を行い、ランプユニット2の点灯を停止させる。これにより、冷却用ファン3の回転数が低下してランプユニット2の冷却効果が低下した状態となったときにLED22の発光を停止し、このLED22が熱破壊することを防止する。
ここで、前記ランプユニット2に設けたヒートシンク26の設計について説明する。図4は従来の設計手法を説明したときに用いた図5に対応する図であり、定格回転数が4900rpmの同じ冷却用ファンを用いたときの本発明におけるヒートシンクの設計手法を示している。図4において、本実施形態のランプにおいては、ランプユニット2が点灯するとLED22で発生した熱によりLED自身の温度と共に灯具ハウジング1内の温度が上昇し、これに伴って冷却用ファン3の温度も上昇する。LEDが熱破壊する温度は一般的には100℃であるが、LEDがこの温度にまで上昇したときの温度を測定すると灯具ハウジング1内は50℃程度、測定誤差を考慮しても40℃〜60℃程度の温度範囲である。そこで、ここでは最低の40℃を基準温度に設定し、この基準温度における冷却用ファン3の回転数を測定すると、9Vの正規電圧では定格に近い4800rpm程度であり、電圧のばらつきをみても8.5Vで4000rpm、9.5Vで5800rpmである。すなわち、この基準温度での最小回転数は4000rpm程度である。この最小回転数の4000rpmに対し、従来と同様に誤検知による誤差分として500rpmのマージンをとって3500rpmを限界回転数とする。そして、ヒートシンク26における放熱効果の有効範囲やその他の測定誤差等を考慮してプラス・マイナス12%の誤差に設定し、プラス側に振れたときの上限の回転数を限界回転数の3500rpmとすると、基準温度における設計用最小回転数はこれよりも24%低い2750rpmとなり、この回転数を所定回転数として設定する。
したがって、実施形態のランプユニット2のヒートシンク26を設計する際には、これまでと同様に冷却用ファン3の回転数が最小になって冷却効果が最低となった状態でもLEDの温度上昇を防止することが担保できるサイズに設計するため、冷却ファン3における最小回転数の3500rpmから得た所定回転数の2750rpmに基づいてヒートシンク26を設計している。このため、図5に示した従来の冷却用ファンと同じ冷却用ファンを用いても、この実施形態では設計に用いる設計用最小回転数を所定回転数の2750rpmと高く設定することができ、従来の所要回転数を1964rpmとしていた場合に比較して冷却用ファン3による冷却効果を高く見積もって設計できるようになり、その分ヒートシンク26のサイズを縮小することが可能になり、ランプユニット2の小型化、ないしはランプの小型化が実現できる。
これは、図4から判るように温度検出回路44で検出した温度が基準温度よりも低く、冷却用ファン3の回転数が低回転であっても、このときにはLED22が発光してもLEDの温度の上昇が抑制されるため熱破壊するおそれはない。LED22が発光して温度が上昇し、熱破壊するおそれがある温度まで上昇すると、これに伴ってランプユニット2の温度も上昇し温度検出回路44で検出する温度も高くなる。そして、温度検出回路44で検出する温度が高くなれば、冷却用ファン3の回転数も大きくなって冷却効果が高くなるため、このときにはもはや従来のように冷却用ファン3の低温(この場合には−30℃)での最小回転数を考慮する必要はない。したがって、ここでは基準温度(ここでは前記したように40℃〜60℃の温度領域の最低温度の40℃)での冷却用ファン3の回転数が所定回転数の2750rpmよりも低下したときにLED22の熱破壊が生じるおそれがあるとしているのである。
そして、点灯制御回路45は基準温度40℃での冷却用ファン3の設計用最小回転数の2750rpmを所定回転数として設定し、温度検出回路44で検出する温度が基準温度40℃よりも高温度になったときに、回転数検出回路43で検出する回転数が所定回転数の2750rpmよりも低回転になったときにヒートシンク26と冷却用ファン3による冷却効果が不十分であるとしてLED点灯回路41を制御し、LED22に出力する駆動電流を停止するように制御している。これにより、LED22の発光が停止されてランプユニット2の点灯が停止され、冷却用ファン3の回転数の低下に伴う冷却効果の低下にかかわらずLEDの熱破壊を未然に防止することになる。
このように実施形態では、点灯制御回路45は、ランプユニット2又は冷却用ファン3の温度を検出し、検出した温度が基準温度よりも高温度で、しかも冷却用ファン3が劣化し、オイル切れ、異物の挟み込み等による負荷の増大等の何らかの異常な状態が生じて回転数が所定回転数よりも低回転数になったときに初めてランプユニット2の点灯を停止してLED22の熱破壊を防止している。また、点灯制御回路45は、検出した温度が基準温度よりも低温度のときには冷却用ファン3の回転数が所定回転数よりも低下してもこれを無視してランプユニット2の点灯を保持する。この場合、LED22が発光しても熱破壊するおそれがないことは前述した通りである。このため、ランプユニット2のヒートシンク26の設計に際してはこの所定回転数、すなわち基準温度における冷却用ファン3の最小回転数を基準にして得られる設計用最小回転数に基づいて設計を行うことができ、従来に比較して冷却用ファン3の冷却効果を高く見積もって小型のヒートシンクが設計でき、ランプユニットないしランプの小型化が実現できることになる。
実施形態では、温度センサ40をランプ制御モジュール4に配設した場合を示したが、ランプユニット2ないしLED22の温度との相関が高い温度が検出でき、かつその一方で冷却用ファン3の温度に近い温度が検出できる箇所であれば灯具ハウジング1内の別の箇所に温度センサ40を配設しランプ制御モジュール4と電気接続するように構成してもよい。
本発明において、前記した基準温度の40℃と、所定回転数の2750rpmは一例の値であり、基準温度はLEDの種類の違い等、LEDが熱破壊する際の温度によって相違し、また、同じLEDを用いた場合でも冷却用ファンの冷却効果の違いによって相違するものである。同様に基準温度における冷却用ファンの最小回転数は冷却用ファンの種類の違いや冷却用ファンの個体差による特性のばらつきによっても相違し、また設定するマージンの違いや検出誤差範囲の違いによっても相違するものである。また、本発明における光源は実施形態のLEDに限られるものではなく、可視光を発光するLEDや半導体レーザ(LD)等の発光素子を用いることも可能であり、これらの発光素子を用いた場合でも本発明を同様に適用することが可能である。
本発明は半導体発光素子を光源とし、ヒートシンク及び冷却用ファンを装備して発光素子の冷却を行う構成のランプに採用することが可能である。
1 灯具ハウジング
2 ランプユニット
3 冷却用ファン
4 ランプ制御モジュール
5 NV−ECU(ナイトビュー電子制御ユニット)
22 LED
26 ヒートシンク
40 温度センサ
41 LED点灯回路
42 ファン駆動回路
43 回転数検出回路
44 温度検出回路
45 点灯制御回路
2 ランプユニット
3 冷却用ファン
4 ランプ制御モジュール
5 NV−ECU(ナイトビュー電子制御ユニット)
22 LED
26 ヒートシンク
40 温度センサ
41 LED点灯回路
42 ファン駆動回路
43 回転数検出回路
44 温度検出回路
45 点灯制御回路
Claims (5)
- 光源に半導体発光素子を用い放熱用のヒートシンクを備えるランプユニットと、前記ランプユニットを冷却するための冷却用ファンとを灯具ハウジングに配設している車両用灯具であって、前記灯具ハウジング内の温度を検出する温度検出手段と、前記冷却用ファンの回転数を検出する回転数検出手段と、前記温度検出手段で検出した温度と前記回転数検出手段で検出した回転数とに基づいて前記ランプユニットの点灯を制御する点灯制御手段とを備えることを特徴とする車両用灯具。
- 前記点灯制御手段は、前記温度検出手段で検出した温度が基準温度よりも高く、前記回転数検出手段で検出した回転数が所定回転数よりも低いときに前記ランプユニットの点灯を停止することを特徴とする請求項1に記載の車両用灯具。
- 前記基準温度は前記光源が熱破壊する温度になるときに前記温度検出手段で検出する温度であることを特徴とする請求項2に記載の車両用灯具。
- 前記所定回転数は前記冷却用ファンが前記基準温度のときの最小回転数に所定のマージン及び誤差範囲を考慮して当該最小回転数よりも小さい回転数に設定されていることを特徴とする請求項2又は3に記載の車両用灯具。
- 前記ヒートシンクは、前記基準温度のときの前記冷却用ファンの最小回転数に基づいて設計されていることを特徴とする請求項2ないし4のいずれかに記載の車両用灯具。
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2009
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