JP2011127177A - 水素吸蔵合金、水素吸蔵合金の製造方法及びアルカリ蓄電池 - Google Patents

水素吸蔵合金、水素吸蔵合金の製造方法及びアルカリ蓄電池 Download PDF

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Abstract

【課題】 主相が六方晶系の結晶構造をもつ水素吸蔵合金を用いた高容量のアルカリ蓄電池におけるサイクル寿命を向上させる。
【解決手段】 アルカリ蓄電池の負極に、一般式Ln1-xMgxNiyAz(式中、Lnは、Yを含む希土類元素,Ca,Zr,Tiから選択される少なくとも1種の元素、Aは、Co,Fe,Mn,V,Cr,Nb,Al,Ga,Zn,Sn,Cu,Si,P,Bから選択される少なくとも1種の元素であり、0.15≦x≦0.30、0<z≦1.5、2.8≦y+z≦4.0の条件を満たす。)で表され、主相が六方晶系または菱面体晶系の結晶構造をもつ水素吸蔵合金であって、その断面における10μm×10μmの範囲に存在する太さが50nm以上の線状の副相の本数の平均値が3本以下になったものを用いた。
【選択図】 図2

Description

本発明は、水素吸蔵合金、水素吸蔵合金の製造方法及びこのような水素吸蔵合金を負極に用いたアルカリ蓄電池に関するものである。特に、アルカリ蓄電池の負極に使用する水素吸蔵合金における水素吸蔵能力を高く維持した状態で、その耐久性を高め、アルカリ蓄電池のサイクル寿命を向上させるようにした点に特徴を有するものである。
従来、アルカリ蓄電池としては、ニッケル・カドミウム蓄電池が広く使用されていたが、近年においては、ニッケル・カドミウム蓄電池に比べて高容量で、またカドミウムを使用しないため環境安全性にも優れているという点から、負極に水素吸蔵合金を用いたニッケル・水素蓄電池が注目されるようになった。
そして、このようなニッケル・水素蓄電池からなるアルカリ蓄電池が各種のポータブル機器に使用されるようになり、このアルカリ蓄電池をさらに高性能化させることが期待されている。
ここで、このようなアルカリ蓄電池においては、その負極に使用する水素吸蔵合金として、一般にCaCu型の結晶を主相とする希土類−ニッケル系水素吸蔵合金や、Ti,Zr,V及びNiを含むラーベス相系のAB型の結晶を主相とする水素吸蔵合金等が一般に使用されている。
しかし、上記のような水素吸蔵合金は、水素吸蔵能力が必ずしも十分であるとはいえず、アルカリ蓄電池をさらに高容量化させることが困難であった。
そして、近年においては、上記の希土類−ニッケル系水素吸蔵合金における水素吸蔵能力を向上させるために、特許文献1等に示されるように、上記の希土類−ニッケル系水素吸蔵合金にMg等を含有させて、CaCu型以外のCeNi型等の結晶構造を有する水素吸蔵合金を用いることが提案されている。
また、特許文献2に示されるように、希土類−ニッケル系水素吸蔵合金にMg等を含有させた水素吸蔵合金の組成を適正化することにより、相の均質性を高めて、水素吸蔵圧と水素放出圧の差を低減させることが提案されている。
ここで、上記のように希土類−ニッケル系水素吸蔵合金にMg等が含有されてCeNi型等のCaCu型以外の結晶構造を有するようになった水素吸蔵合金は酸化されやすく、特に、希土類とMgの和に対するMgのモル比率が15%以上で、主相が六方晶系または菱面体晶系の結晶構造をもつ水素吸蔵合金はその平衡圧が高いため、このような水素吸蔵合金をアルカリ蓄電池の負極に用いた場合、アルカリ蓄電池の作動電圧が高くすることができるという利点がある。しかし、このような水素吸蔵合金を用いた場合、充放電により水素吸蔵合金が割れやすくなり、水素吸蔵合金とアルカリ電解液とが反応して、水素吸蔵合金が酸化されたり、アルカリ電解液がドライアウトされたりして、アルカリ蓄電池のサイクル寿命が低下するという問題があった。
特開平11−323469号公報 特開2000−265229号公報
本発明は、希土類−ニッケル系水素吸蔵合金にMg等が含有され、特に、希土類とMgの和に対するMgのモル比率が15%以上で、主相が六方晶系または菱面体晶系の結晶構造をもつ水素吸蔵合金をアルカリ蓄電池の負極に使用した場合における上記のような問題を解決することを課題とするものである。
すなわち、本発明においては、上記のような希土類とMgの和に対するMgのモル比率が15%以上で、主相が六方晶系または菱面体晶系の結晶構造をもつ水素吸蔵合金を改善し、アルカリ蓄電池の負極に使用した場合において、この水素吸蔵合金における水素吸蔵能力を高く維持した状態で、その耐久性を高め、アルカリ蓄電池のサイクル寿命を向上させることを課題とするものである。
本発明における水素吸蔵合金においては、上記のような課題を解決するため、一般式Ln1−xMgNi(式中、Lnは、Yを含む希土類元素,Ca,Zr,Tiから選択される少なくとも1種の元素、Aは、Co,Fe,Mn,V,Cr,Nb,Al,Ga,Zn,Sn,Cu,Si,P,Bから選択される少なくとも1種の元素であり、0.15≦x≦0.30、0<z≦1.5、2.8≦y+z≦4.0の条件を満たす。)で表され、主相が六方晶系または菱面体晶系の結晶構造をもつ水素吸蔵合金の断面において、10μm×10μmの範囲に存在する太さが50nm以上の線状の副相の本数の平均値が3本以下になるようにした。
ここで、上記の水素吸蔵合金において、主相における六方晶系の結晶構造としては、CeNi型、CeNi型、PrCo19型、菱面体晶系の結晶構造としてはPuNi型、GdNi型、CeCo19型などが存在する。その中でもCeNi型の構造になっているものは水素吸蔵量が多く得られるため好ましい。
また、上記の水素吸蔵合金に含まれるMgは、平衡圧を向上させて、電池電圧を高めることができるという利点がある一方、Mgの割合が多くなりすぎると、主相が六方晶系または菱面体晶系の結晶構造を維持することができなくなって、十分な特性が得られなくなる。このため、本発明においては、上記の一般式に示されるように、Mgのモル割合を示すxの値が、0.15≦x≦0.30の条件を満たすものを用いるようにした。
また、上記の水素吸蔵合金に含まれるNiのモル割合yと、Aの元素のモル割合zの和(y+z)が、2.8≦y+z≦4.0の条件を満たすようにしたのは、y+zの値が2.8未満になると、主相が六方晶系または菱面体晶系の結晶構造を維持することができなくなって特性が低下する一方、y+zの値が4.0を超えると、CaCu型の結晶構造を有する相が多く生成して、水素吸蔵量が減少するためである。そして、上記のMgによる電池電圧を向上させる効果をより高めるためには、このy+zの値が3.4以上であることが望ましく、さらに望ましくは3.45以上である水素吸蔵合金を用いるようにする。
また、上記の水素吸蔵合金においては、前記の副相が六方晶系または菱面体晶系の結晶構造である主相とは異なる結晶構造になっており、通常、この副相は、Mgの比率が主相に比べて多く、希土類元素と、Mgと、Ni+元素Aとのモル比が1:1:4に近い割合で、AB型の面心立方系の結晶構造になっている。
ここで、この副相は、主相の融点に近い高温の状態から冷却するに従って主相の内部や境界部で粒成長し、一般に主相のc軸に垂直な面の方向に成長する。また、主相中におけるMgの固溶限界量が低下することにより、余剰のMgが副相となって相分離することによっても副相が粒成長すると考えられる。そして、このような副相が徐々に成長すると、この副相が、主相を細かく分断するように主相のc軸に垂直な面の方向に板状に成長すると考えられる。
このため、本発明における第1の水素吸蔵合金の製造方法においては、一般式Ln1−xMgNi(式中、Lnは、Yを含む希土類元素,Ca,Zr,Tiから選択される少なくとも1種の元素、Aは、Co,Fe,Mn,V,Cr,Nb,Al,Ga,Zn,Sn,Cu,Si,P,Bから選択される少なくとも1種の元素であり、0.15≦x≦0.30、0<z≦1.5、2.8≦y+z≦4.0の条件を満たす。)で表される水素吸蔵合金をその融点より10℃〜110℃低い温度で1時間以上熱処理する工程と、熱処理された上記の水素吸蔵合金を上記の熱処理温度から0.5℃/秒以上の冷却速度で急速冷却する工程とを備えるようにした。
また、本発明における第2の水素吸蔵合金の製造方法においては、一般式Ln1−xMgNi(式中、Lnは、Yを含む希土類元素,Ca,Zr,Tiから選択される少なくとも1種の元素、Aは、Co,Fe,Mn,V,Cr,Nb,Al,Ga,Zn,Sn,Cu,Si,P,Bから選択される少なくとも1種の元素であり、0.15≦x≦0.30、0<z≦1.5、2.8≦y+z≦4.0の条件を満たす。)で表される水素吸蔵合金をその融点より10℃〜60℃低い温度で1時間以上熱処理する工程と、熱処理された上記の水素吸蔵合金を冷却させる工程と、冷却された上記の水素吸蔵合金をその融点より10℃〜110℃低い温度で1時間以上熱処理する工程と、熱処理された上記の水素吸蔵合金をこの熱処理温度から0.5℃/秒以上の冷却速度で急速冷却する工程とを備えるようにした。
ここで、上記のように水素吸蔵合金をその融点より10℃〜110℃低い温度で1時間以上熱処理すると、この水素吸蔵合金が均質化されて、水素吸蔵及び水素放出特性が安定するようになる。
さらに、第2の水素吸蔵合金の製造方法のように、水素吸蔵合金の融点より10℃〜60℃低い温度で熱処理し、その後、水素吸蔵合金の融点より10℃〜110℃低い温度で熱処理をすることで、水素吸蔵合金がより均質化される。
また、第2の水素吸蔵合金の製造方法において、水素吸蔵合金の融点より10℃〜110℃低い温度で1時間以上熱処理する際の熱処理温度は、水素吸蔵合金の融点より10℃〜60℃低い温度で熱処理した際の熱処理温度よりも低いことが好ましい。これは、上記の急速冷却で生成しやすいAB型の面心立方系の結晶構造からなる副相以外の副相の生成を抑制することができ、さらに水素吸蔵および放出特性が安定するためである。
また、第1及び第2の水素吸蔵合金の製造方法のように、水素吸蔵合金を融点に近い温度で熱処理した後、この水素吸蔵合金を熱処理温度から0.5℃/秒以上の冷却速度で急速冷却させると、副相が徐々に成長して、主相を細かく分断するように主相のc軸に垂直な面の方向に板状に成長するのが防止され、粒子状になった副相が分散された状態で形成されるようになる。
ここで、上記のように水素吸蔵合金を熱処理温度から急速冷却させるにあたり、副相が徐々に成長して、主相のc軸に垂直な面の方向に板状に成長するのを一層防止するためには、その冷却速度を100℃/秒以上にすることが好ましい。
また、上記のように熱処理された水素吸蔵合金をこの熱処理温度から急速冷却させるにあたっては、熱処理された水素吸蔵合金を、冷却液中に浸漬させるようにしたり、また熱処理された水素吸蔵合金を、Heを主体する雰囲気中において急速冷却させるようにすることができる。
また、本発明のアルカリ蓄電池においては、正極と、水素吸蔵合金を用いた負極と、アルカリ電解液とを備えたアルカリ蓄電池において、その負極に上記のような水素吸蔵合金を用いるようにした。
本発明においては、アルカリ蓄電池における負極に、上記のような一般式Ln1−xMgNi(式中、Lnは、Yを含む希土類元素,Ca,Zr,Tiから選択される少なくとも1種の元素、Aは、Co,Fe,Mn,V,Cr,Nb,Al,Ga,Zn,Sn,Cu,Si,P,Bから選択される少なくとも1種の元素であり、0.15≦x≦0.30、0<z≦1.5、2.8≦y+z≦4.0の条件を満たす。)で表され、主相が六方晶系または菱面体晶系の結晶構造をもつ水素吸蔵合金を用いるようにしたため、この水素吸蔵合金における水素吸蔵能力が高く、高容量のアルカリ蓄電池が得られるようになる。
また、本発明においては、上記の水素吸蔵合金の断面において、10μm×10μmの範囲に存在する太さが50nm以上の線状の副相の本数の平均値が3本以下になるようにしたため、このアルカリ蓄電池を充放電させた場合においても、水素の吸蔵・放出に伴う主相と副相との間の体積変化の差によって、主相と副相との間に亀裂が生じるのが抑制されるようになる。
この結果、本発明のアルカリ蓄電池においては、充放電により水素吸蔵合金に割れが生じるのが抑制され、この水素吸蔵合金とアルカリ電解液とが反応するのが防止されるようになり、水素吸蔵合金が酸化されてその特性が低下したり、アルカリ電解液がドライアウトしたりするのが防止され、高容量で、サイクル寿命にも優れたアルカリ蓄電池が得られるようになる。
本発明の実施例及び比較例において作製したアルカリ蓄電池の概略断面図である。 実施例1において作製した水素吸蔵合金の断面の状態を、SEMを用いて観察した結果を示した図である。 比較例1において作製した水素吸蔵合金の断面の状態を、SEMを用いて観察した結果を示した図である。 図2に示したエリアAを拡大した図である。 図3に示したエリアFを拡大した図である。 実施例2において作製した水素吸蔵合金の断面の状態を、SEMを用いて観察した結果を示した図である。 比較例2において作製した水素吸蔵合金の断面の状態を、SEMを用いて観察した結果を示した図である。
以下、本発明の実施例に係る水素吸蔵合金及びその製造方法、またこの水素吸蔵合金を負極に用いたアルカリ蓄電池について具体的に説明すると共に、比較例を挙げ、本発明の実施例に係るアルカリ蓄電池においてはサイクル寿命が向上することを明らかにする。なお、本発明における水素吸蔵合金及びその製造方法、またこの水素吸蔵合金を負極に用いたアルカリ蓄電池は、下記の実施例に示したものに限定されず、その要旨を変更しない範囲において適宜変更して実施できるものである。
(実施例1)
実施例1のアルカリ蓄電池においては、負極の負極活物質に用いる水素吸蔵合金を製造するにあたり、希土類元素のLa,Ce及びNdと、Mgと、Niと、Alとを所定の合金組成になるように混合し、これをアルゴンガス雰囲気中において高周波誘導溶解炉により溶融させた後、これを鋳型に流し込み、室温まで冷却させて水素吸蔵合金のインゴットを得た。ここで、このようにして得た水素吸蔵合金の組成を高周波プラズマ分光分析法(ICP)によって分析した結果、その組成は(La0.3Ce0.4Nd0.30.85Mg0.15Ni3.3Al0.2になっていた。また、示差走査熱量計(DSC)によって上記の水素吸蔵合金の融点を測定した結果、融点は1015℃であった。
そして、この水素吸蔵合金のインゴットを、アルゴン雰囲気中の炉内において、融点より50℃低い965℃の温度で10時間熱処理して均質化させた後、この水素吸蔵合金のインゴットを炉内で5℃/分(約0.08℃/秒)の冷却速度で室温まで徐々に冷却させた。
次いで、2回目の熱処理として、上記のように冷却させた水素吸蔵合金のインゴットを、アルゴン雰囲気中の炉内において、融点より85℃低い930℃の温度で10時間熱処理し、その後、この水素吸蔵合金のインゴットを直接、室温の水に浸漬させて急冷させた。ここで、このように熱処理した水素吸蔵合金のインゴットを室温の水に浸漬させた場合、浸漬後5秒以内に水素吸蔵合金のインゴットの表面からの沸騰がなくなって、水素吸蔵合金のインゴットが100℃以下に冷却されており、冷却速度は160℃/秒以上になっていた。
そして、このように急冷させた水素吸蔵合金のインゴットの表面における酸化物を除去した後、これを不活性雰囲気中において機械的に粉砕して分級し、(La0.3Ce0.4Nd0.30.85Mg0.15Ni3.3Al0.2の組成になった実施例1の水素吸蔵合金の粉末を得た。なお、この水素吸蔵合金の粉末についてレーザ回折・散乱式粒度分布測定装置により粒度分布を測定した結果、重量積分が50%における平均粒径が65μmになっていた。
そして、上記の水素吸蔵合金の粉末100質量部に対して、ポリビニルピロリドンを0.5質量部、ポリエチレンオキシドを0.5質量部、水を20質量部の割合で加え、これらを混練して負極合剤スラリーを調製した。次いで、この負極合剤スラリーをパンチングメタルからなる導電性芯体の両面に均一に塗布し、これを乾燥させてプレスした後、これを所定の寸法に切断して、実施例1のアルカリ蓄電池に用いる負極を作製した。
一方、正極を作製するにあたっては、正極活物質として、表面が高次コバルト酸化物で被覆された水酸化ニッケル粒子を用いた。なお、上記の高次コバルト酸化物におけるコバルトの価数は3価を超える値であった。
そして、この正極活物質を97質量部、酸化亜鉛を3質量部の割合で混合させたものに、0.2質量%のヒドロキシプロピルセルロース水溶液を50質量部加え、これらを混合させて正極合剤スラリーを調製した。そして、この正極合剤スラリーを、目付けが約600g/m、多孔度が95%、厚みが約2mmのニッケル発泡体に充填し、これを乾燥させ、正極活物質密度が約2.9g/cm−voidとなるようにプレスした後、所定の寸法に切断して非焼結式ニッケル極からなる正極を作製した。
そして、セパレータとして、ポリプロピレン製の不織布を使用し、またアルカリ電解液として、KOHとNaOHとLiOHとが15:2:1の質量比で混合されて25℃における比重が1.30になったアルカリ電解液を使用し、図1に示すような円筒型で設計容量が1500mAhになったアルカリ蓄電池を作製した。
ここで、上記のアルカリ蓄電池を作製するにあたっては、図1に示すように、上記の正極1と負極2との間にセパレータ3を介在させ、これらをスパイラル状に巻いて電池缶4内に収容させ、正極1を正極リード5を介して正極蓋6に接続させると共に、負極2を負極リード7を介して電池缶4に接続させ、この電池缶4内に上記のアルカリ電解液を2.2g注液させた後、電池缶4と正極蓋6との間に絶縁パッキン8を介して封口し、上記の絶縁パッキン8により電池缶4と正極蓋6とを電気的に分離させた。また、上記の正極蓋6に設けられたガス放出口6aを閉塞させるようにして、この正極蓋6と正極外部端子9との間にコイルスプリング10によって付勢された閉塞板11を設け、電池の内圧が異常に上昇した場合には、このコイルスプリング10が圧縮されて、電池内部のガスが大気中に放出されるようにした。
(比較例1)
比較例1のアルカリ蓄電池においては、上記の実施例1における水素吸蔵合金の製造において、前記のように水素吸蔵合金のインゴットを、アルゴン雰囲気中の炉内において、融点より50℃低い965℃の温度で10時間熱処理して均質化させた後、この水素吸蔵合金のインゴットを炉内で5℃/分(約0.08℃/秒)の冷却速度で室温まで徐々に冷却させるだけにし、2回目の熱処理を行わないにようにした。
そして、このようにして得た水素吸蔵合金のインゴットを用いて、負極活物質に水素吸蔵合金の粉末を製造する以外は、上記の実施例1と同様にして、比較例1のアルカリ蓄電池を作製した。
ここで、上記の実施例1に示すようにして得た水素吸蔵合金のインゴットの断面をSEMにより観察した結果を図2に、比較例1に示すようにして得た水素吸蔵合金のインゴットの断面をSEMにより観察した結果を図3に示した。
そして、実施例1については、大きさが16μm×20μmになった図2に示すA〜Eの5つのエリアにおいて、また比較例1については、大きさが16μm×20μmになった図3に示すF〜Jの5つのエリアにおいて、それぞれ太さが50nm以上の線状の副相が存在する本数を測定し、これを10μm×10μmの範囲における副相の本数に換算し、その結果に基づき、各水素吸蔵合金の断面において、それぞれ10μm×10μmの範囲に存在する上記の副相の本数の平均値を求め、その結果を下記の表1に示した。なお、参考のため、図2に示したエリアAの拡大図を図4に、図3に示したエリアFの拡大図を図5に示し、この図4及び図5において、太さが50nm以上の線状の副相の部分を矢印で示した。
この結果、上記の実施例1のように、2回目の熱処理後における水素吸蔵合金のインゴットを直接、室温の水に浸漬させて急冷させた水素吸蔵合金においては、その断面における10μm×10μmの範囲に存在する副相の本数の平均値が0.6本と少なくなっていたのに対して、比較例1のように1回目の熱処理後における水素吸蔵合金のインゴットを徐々に冷却させただけの水素吸蔵合金においては、その断面における10μm×10μmの範囲に存在する副相の本数の平均値が6.1本と多くなっていた。
また、上記の実施例1及び比較例1において作製した水素吸蔵合金について、Cu−Kα線をX線源とするX線回折測定装置(株式会社 リガク製 TTR‐II)を用いてX線回折測定を行うと共に、各水素吸蔵合金における主相の部分と副相の部分とに対して、それぞれ電子分散X線分光(EDS)による測定を行った。この結果、実施例1及び比較例1において作製した水素吸蔵合金における主相部分は六方晶系の結晶構造をもつのに対して、副相部分はAB型の面心立方系の結晶構造をもつことが分かった。
また、上記のようにして作製した実施例1及び比較例1の各アルカリ蓄電池をそれぞれ25℃の温度条件の下で、150mAの電流で16時間充電させた後、1500mAの電流で電池電圧が1.0Vまで放電させ、これを1サイクルとして、3サイクルの充放電を行って各アルカリ蓄電池を活性化させた。
そして、上記のように活性化させた実施例1及び比較例1の各アルカリ蓄電池をそれぞれ25℃の温度条件の下で、1500mAhの電流で電池電圧が最大値に達した後、10mV低下するまで充電させて30分間休止させた後、1500mAhの電流で電池電圧が1.0Vになるまで放電させて30分間休止させ、これを1サイクルとして充放電を20サイクル繰り返して行った。
次いで、このように20サイクルの充放電を行った後の各アルカリ蓄電池からそれぞれ負極における水素吸蔵合金を取り出し、これらを水洗してアルカリ電解液を除去した後、減圧下で乾燥させて、20サイクル後の各水素吸蔵合金の粉末を得た。
そして、前記の活性化を行う前の実施例1及び比較例1の各水素吸蔵合金の粉末と、上記の20サイクル後における各水素吸蔵合金の粉末とについて、それぞれ窒素ガス吸着法によって比表面積を測定し、活性化前における水素吸蔵合金の粉末の比表面積に対する20サイクル後における水素吸蔵合金の粉末の比表面積の増加量を算出し、比較例1の水素吸蔵合金の粉末の比表面積の増加量を100として、実施例1の水素吸蔵合金の粉末の比表面積の増加量を求め、その結果を表2に示した。
この結果、実施例1のアルカリ蓄電池における水素吸蔵合金は、比較例1のアルカリ蓄電池における水素吸蔵合金に比べて、20サイクル後における水素吸蔵合金の粉末の比表面積の増加量が少なくなっていた。これは、実施例1のアルカリ蓄電池における水素吸蔵合金は、比較例1のアルカリ蓄電池における水素吸蔵合金に比べて、その断面における副相の本数の平均値が少ないため、アルカリ蓄電池の充放電による水素吸蔵合金の割れが抑制されたためであると考えられる。
(実施例2)
実施例2のアルカリ蓄電池においては、負極の負極活物質に用いる水素吸蔵合金を製造するにあたり、希土類元素のLa及びSmと、Mgと、Niと、Alとを所定の合金組成になるように混合し、これをアルゴンガス雰囲気中において高周波誘導溶解炉により溶融させた後、これを鋳型に流し込み、室温まで冷却させて水素吸蔵合金のインゴットを得た。ここで、このようにして得た水素吸蔵合金の組成を高周波プラズマ分光分析法(ICP)によって分析した結果、その組成はLa0.65Sm0.15Mg0.20Ni3.40Al0.20になっていた。また、示差走査熱量計(DSC)によって上記の水素吸蔵合金の融点を測定した結果、融点は980℃であった。
次いで、この水素吸蔵合金のインゴットを、アルゴン雰囲気中の炉内において、融点より50℃低い930℃の温度で10時間熱処理して均質化させた後、炉内における水素吸蔵合金のインゴットに多量のHeガスを吹き付けて、この水素吸蔵合金のインゴットを冷却させた。なお、この水素吸蔵合金のインットの温度は10分間で930℃から480℃まで低下し、冷却速度は0.75℃/秒であり、600℃まで冷却させる時間は約8分間であった。
そして、このようにして得た水素吸蔵合金のインゴットを用いて、負極活物質に用いる水素吸蔵合金の粉末を製造する以外は、上記の実施例1と同様にして、実施例2のアルカリ蓄電池を作製した。
(比較例2)
比較例2のアルカリ蓄電池においては、上記の実施例2における水素吸蔵合金の製造において、前記のように水素吸蔵合金のインゴットを、アルゴン雰囲気中の炉内において、融点より50℃低い930℃の温度で10時間熱処理して均質化させた後、炉内における水素吸蔵合金のインゴットにHeガスを吹き付けることなく、この水素吸蔵合金のインゴットを炉内で5℃/分(約0.08℃/秒)の冷却速度で徐々に冷却させた。なお、この水素吸蔵合金のインゴットの温度は10分間で880℃まで低下し、600℃まで冷却させるのには70分間の時間を要した。
そして、このようにして得た水素吸蔵合金のインゴットを用いて、負極活物質に用いる水素吸蔵合金の粉末を製造する以外は、上記の実施例1と同様にして、比較例2のアルカリ蓄電池を作製した。
ここで、上記の実施例2に示すようにして得た水素吸蔵合金のインゴットの断面をSEMにより観察した結果を図6に、上記の比較例2に示すようにして得た水素吸蔵合金のインゴットの断面をSEMにより観察した結果を図7に示した。
そして、実施例2については、大きさが16μm×20μmになった図6に示すL〜Oの5つのエリアにおいて、また比較例2については、大きさが16μm×20μmになった図7に示すP〜Tの5つのエリアにおいて、それぞれ太さが50nm以上の線状の副相が存在する本数を測定し、これを10μm×10μmの範囲における副相の本数に換算し、その結果に基づき、各水素吸蔵合金の断面において、それぞれ10μm×10μmの範囲に存在する上記の副相の本数の平均値を求め、その結果を下記の表3に示した。
この結果、上記の実施例2のように、多量のHeガスを吹き付けて熱処理後における水素吸蔵合金のインゴットを0.5℃/秒以上の冷却速度で急速冷却させた水素吸蔵合金においては、その断面における10μm×10μmの範囲に存在する副相の本数の平均値が1.5本と少なくなっていたのに対して、比較例2のように熱処理後における水素吸蔵合金のインゴットを徐々に冷却させただけの水素吸蔵合金においては、その断面における10μm×10μmの範囲に存在する副相の本数の平均値が6.4本と多くなっていた。
また、上記の実施例2及び比較例2において作製した水素吸蔵合金について、上記の実施例1及び比較例1の場合と同様にして結晶構造を調べた結果、実施例1及び比較例1の場合と同様に、実施例2及び比較例2において作製した水素吸蔵合金も、その主相部分は六方晶系の結晶構造をもつのに対して、副相部分はAB型の面心立方系の結晶構造をもつことが分かった。
また、上記のようにして作製した実施例2及び比較例2の各アルカリ蓄電池をそれぞれ25℃の温度条件の下で、150mAの電流で16時間充電させた後、1500mAの電流で電池電圧が1.0Vまで放電させ、これを1サイクルとして、3サイクルの充放電を行って各アルカリ蓄電池を活性化させた。
そして、上記のように活性化させた実施例2及び比較例2の各アルカリ蓄電池をそれぞれ25℃の温度条件の下で、1500mAhの電流で電池電圧が最大値に達した後、10mV低下するまで充電させて30分間休止させた後、1500mAhの電流で電池電圧が1.0Vになるまで放電させて30分間休止させ、これを1サイクルとして50サイクルの充放電を行った。その後、各アルカリ蓄電池からそれぞれ負極における水素吸蔵合金を取り出し、これらを水洗してアルカリ電解液を除去した後、減圧下で乾燥させて、50サイクル後の各水素吸蔵合金粉末を得た。
次いで、このようにして得た各水素吸蔵合金粉末について、それぞれ酸素分析装置(LECO社製)を用い、不活性ガス中において融解抽出法により、各水素吸蔵合金粉末における酸素濃度(質量%)を測定し、比較例2における水素吸蔵合金粉末の酸素濃度を100として、各水素吸蔵合金粉末の酸素濃度を下記の表4に示した。
また、上記のように活性化させた実施例2及び比較例2の各アルカリ蓄電池を、上記のようにして充放電を繰り返して行い、それぞれ放電容量が1000mAhになるまでの充放電のサイクル数を求め、比較例2のサイクル数を電池寿命100として、実施例2及び比較例2の各アルカリ蓄電池の電池寿命を算出し、その結果を下記の表4に示した。
この結果、断面における副相の本数が少ない水素吸蔵合金を用いた実施例2のアルカリ蓄電池においては、断面における副相の本数が多い水素吸蔵合金を用いた比較例2のアルカリ蓄電池に比べて、50サイクル後における水素吸蔵合金粉末の酸素濃度が低下していた。これは、副相の本数が少ない水素吸蔵合金を用いた実施例2のアルカリ蓄電池においては、充放電による水素吸蔵合金の割れが抑制されて表面積が増加するのが防止され、水素吸蔵合金がアルカリ電解液と反応して酸化されるのが抑制されたためであると考えられる。
そして、実施例2のアルカリ蓄電池においては、上記のように水素吸蔵合金とアルカリ電解液とが反応して、水素吸蔵合金が酸化されるのが抑制されると共に、アルカリ電解液がドライアウトするのが抑制される結果、比較例2のアルカリ蓄電池に比べて、電池寿命が向上したと考えられる。
1 正極
2 負極
3 セパレータ
4 電池缶
5 正極リード
6 正極蓋
6a ガス放出口
7 負極リード
8 絶縁パッキン
9 正極外部端子
10 コイルスプリング
11 閉塞板

Claims (8)

  1. 一般式Ln1−xMgNi(式中、Lnは、Yを含む希土類元素,Ca,Zr,Tiから選択される少なくとも1種の元素、Aは、Co,Fe,Mn,V,Cr,Nb,Al,Ga,Zn,Sn,Cu,Si,P,Bから選択される少なくとも1種の元素であり、0.15≦x≦0.30、0<z≦1.5、2.8≦y+z≦4.0の条件を満たす。)で表され、主相が六方晶系または菱面体晶系の結晶構造をもつ水素吸蔵合金の断面において、10μm×10μmの範囲に存在する太さが50nm以上の線状の副相の本数の平均値が3本以下であることを特徴とする水素吸蔵合金。
  2. 請求項1に記載の水素吸蔵合金において、前記の副相が六方晶系および菱面体晶系の結晶構造とは異なる結晶構造であることを特徴とする水素吸蔵合金。
  3. 一般式Ln1−xMgNi(式中、Lnは、Yを含む希土類元素,Ca,Zr,Tiから選択される少なくとも1種の元素、Aは、Co,Fe,Mn,V,Cr,Nb,Al,Ga,Zn,Sn,Cu,Si,P,Bから選択される少なくとも1種の元素であり、0.15≦x≦0.30、0<z≦1.5、2.8≦y+z≦4.0の条件を満たす。)で表される水素吸蔵合金をその融点より10℃〜110℃低い温度で1時間以上熱処理する工程と、熱処理された上記の水素吸蔵合金を上記の熱処理温度から0.5℃/秒以上の冷却速度で急速冷却する工程とを備えることを特徴とする水素吸蔵合金の製造方法。
  4. 一般式Ln1−xMgNi(式中、Lnは、Yを含む希土類元素,Ca,Zr,Tiから選択される少なくとも1種の元素、Aは、Co,Fe,Mn,V,Cr,Nb,Al,Ga,Zn,Sn,Cu,Si,P,Bから選択される少なくとも1種の元素であり、0.15≦x≦0.30、0<z≦1.5、2.8≦y+z≦4.0の条件を満たす。)で表される水素吸蔵合金をその融点より10℃〜60℃低い温度で1時間以上熱処理する工程と、熱処理された上記の水素吸蔵合金を冷却させる工程と、冷却された上記の水素吸蔵合金をその融点より10℃〜110℃低い温度で1時間以上熱処理する工程と、熱処理された上記の水素吸蔵合金をこの熱処理温度から0.5℃/秒以上の冷却速度で急速冷却する工程とを備えることを特徴とする水素吸蔵合金の製造方法。
  5. 請求項3又は請求項4に記載の水素吸蔵合金の製造方法において、熱処理された水素吸蔵合金をこの熱処理温度から急速冷却させる冷却速度を100℃/秒以上にすることを特徴とする水素吸蔵合金の製造方法。
  6. 請求項3〜請求項5の何れか1項に記載の水素吸蔵合金の製造方法において、熱処理された水素吸蔵合金をこの熱処理温度から急速冷却させるにあたり、熱処理された水素吸蔵合金を冷却液中に浸漬させることを特徴とする水素吸蔵合金の製造方法。
  7. 請求項3又は請求項4に記載の水素吸蔵合金の製造方法において、熱処理された水素吸蔵合金をこの熱処理温度から急速冷却させるにあたり、熱処理された水素吸蔵合金を、Heを主体する雰囲気中において急速冷却させることを特徴とする水素吸蔵合金の製造方法。
  8. 正極と、水素吸蔵合金を用いた負極と、アルカリ電解液とを備えたアルカリ蓄電池において、上記の負極に、請求項1又は請求項2に記載した水素吸蔵合金を用いたことを特徴とするアルカリ蓄電池。
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