JP2011124786A - 固体撮像素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】画素からの信号又はこれに応じた信号を増幅する増幅部の占有面積を抑えつつ、前記増幅部のゲインの絶対値を小さくする。
【解決手段】固体撮像素子1は、入射光を光電変換する画素と、前記画素からの信号又はこれに応じた信号が入力され、制御信号に応じてスイッチトキャパシタアンプ動作及びボルテージフォロワ動作を選択的に行い、両動作に共用される演算増幅器OP1を有する増幅回路APと、を備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、固体撮像素子に関するものである。
下記特許文献1には、画素アレイのカラムごとに、画素からの信号を増幅するカラムアンプが設けられた固体撮像素子が開示されている。この固体撮像素子では、前記カラムアンプは、画素からの信号が入力されるスイッチトキャパシタアンプと、前記スイッチトキャパシタアンプの出力部に入力部が接続されたバッファとから構成されている。
前記スイッチトキャパシタアンプは、演算増幅器と、前記演算増幅器の非反転入力端子に接続された入力容量と、前記演算増幅器の反転入力端子と前記演算増幅器の出力端子との間に接続されたスイッチと、前記反転入力端子と前記出力端子との間に接続される帰還容量とから構成されている。前記スイッチトキャパシタアンプのゲインの絶対値は、入力容量の容量値を帰還容量の容量値で割った値となる。
特開2008−34974号公報
前述したような固体撮像素子では、カラムアンプのゲインを切り替えることにより基本感度から高感度まで幅の広い感度に対応できる。例えば、ゲインの絶対値を2、4、8、16倍の4通りとし、ISO100を基本感度とした場合、可能な感度はISO100、200、400、800となる。また、ISO200を基本感度とすれば高感度側はISO1600まで可能となる。しかし、カラムアンプのゲインには限界があるため、例えば32倍以上にまでゲイン性能を拡張することは容易ではない。このため、最小ゲインを例えば2より小さくできればISOレンジを広げるのに都合がよい。
また、最小ゲインが比較的大きく例えば2倍のカラムアンプでは、画素アンプのダイナミックレンジを有効に生かしきれない場合がある。
そこで、絶対値の小さいゲイン(例えば2よりも小さいゲイン)を得ることができるカラムアンプが要請される。
しかし、前記従来の固体撮像素子では、カラムアンプのゲインの絶対値は前記スイッチトキャパシタアンプのゲインの絶対値となるため、カラムアンプのゲインの絶対値を小さくしようとすると、前記帰還容量の容量値を大きくする必要がある。したがって、帰還容量の占有面積が増大し、ひいてはカラムアンプの占有面積が増大してしまう。カラムアンプは垂直信号線毎に設置され、例えば数千ブロックが並列に並ぶため、カラムアンプの占有面積の増大は致命的な欠点となる。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、画素からの信号又はこれに応じた信号を増幅する増幅部の占有面積を抑えつつ、前記増幅部のゲインの絶対値を小さくすることができる固体撮像素子を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段として、以下の各態様を提示する。第1の態様による固体撮像素子は、入射光を光電変換する画素と、前記画素からの信号又はこれに応じた信号が入力され、制御信号に応じてスイッチトキャパシタアンプ動作及びボルテージフォロワ動作を選択的に行い、両動作に共用される演算増幅器を有する増幅回路と、を備えたものである。
第2の態様による固体撮像素子は、前記第1の態様において、前記増幅回路は、前記画素からの前記信号又はこれに応じた前記信号が一方電極に印加される入力容量と、前記入力容量の他方電極と前記演算増幅器の反転入力端子との間に接続された第1のスイッチと、前記他方電極と前記演算増幅器の非反転入力端子との間に接続された第2のスイッチと、第1の基準電位と前記非反転入力端子との間に接続された第3のスイッチと、第2の基準電位と前記非反転入力端子との間に接続された第4のスイッチと、前記演算増幅器の出力端子と前記反転入力端子との間をオンオフする帰還スイッチと、前記出力端子と前記反転入力端子との間に少なくとも一時的に固定又は可変の容量値を形成する帰還容量形成回路と、を有するものである。
第3の態様による固体撮像素子は、前記第1又は第2の態様において、前記増幅回路の出力部に入力部が接続されたスイッチトキャパシタ回路を備え、前記スイッチトキャパシタ回路は、前記増幅回路の前記ボルテージフォロワ動作時に前記増幅回路の出力を一時的に保持しその保持電荷による信号を極性反転して出力する極性反転用容量を、有するものである。
本明細書において、スイッチトキャパシタ回路は、1つ以上のスイッチと1つ以上のキャパシタとの組み合わせ回路をいう。
第4の態様による固体撮像素子は、前記第3の態様において、前記極性反転用容量は、前記帰還容量形成回路の少なくとも一部を構成する容量と兼用されたものである。
第5の態様による固体撮像素子は、前記第3又は第4の態様において、前記スイッチトキャパシタ回路は、前記演算増幅器の前記出力端子と前記スイッチトキャパシタ回路の出力部との間に接続された第5のスイッチと、前記演算増幅器の前記出力端子と第1の基準電位との間に直列接続された第6及び第7のスイッチと、前記スイッチトキャパシタ回路の前記出力部と第2の基準電位との間に直列接続された第8及び第9のスイッチと、を有し、前記極性反転用容量は、前記第6及び第7のスイッチ間のノードと前記第8及び第9のスイッチ間のノードとの間に接続されたものである。
第6の態様による固体撮像素子は、前記第3乃至第5のいずれかの態様において、前記スイッチトキャパシタ回路は、前記極性反転用容量からの信号出力時に、前記極性反転用容量の保持電荷を前記極性反転用容量との間で再配分して、前記スイッチトキャパシタ回路の出力のレベル調整を行う電荷再配分用容量を、有するものである。
第7の態様による固体撮像素子は、前記第6の態様において、前記電荷再配分用容量は、前記帰還容量形成回路の少なくとも一部を構成する容量と兼用されたものである。
第8の態様による固体撮像素子は、前記第6又は第7の態様において、前記スイッチトキャパシタ回路は、前記スイッチトキャパシタ回路の出力部と第1の基準電位との間に直列接続された第10及び第11のスイッチを有し、前記電荷再配分用容量は、前記第11のスイッチに並列接続されるものである。
第9の態様による固体撮像素子は、前記第2乃至第8のいずれかの態様において、前記スイッチトキャパシタ回路の出力部に入力部が接続されたバッファを備えたものである。
本発明によれば、画素からの信号又はこれに応じた信号を増幅する増幅部の占有面積を抑えつつ、前記増幅部のゲインの絶対値を小さくすることができる固体撮像素子を提供することができる。
本発明の第1の実施の形態による固体撮像素子を示す回路図である。 図1中の1つの増幅部を示す回路図である。 図2中の演算増幅器並びに図1中のバイアス切替回路及びバイアス回路の内部回路の例と、それらの間の接続関係とを示す回路図である。 増幅部が各動作モードを行う場合の固体撮像素子の読み出し動作を示すタイミングチャートである。 第2の動作モード時の図2中の各ノード等の信号パスレベルを模式的に示すダイヤグラムである。 本発明の第2の実施の形態による固体撮像素子の1つの増幅部を示す回路図である。 本発明の第3の実施の形態による固体撮像素子を示す回路図である。
以下、本発明による固体撮像素子について、図面を参照して説明する。
[第1の実施の形態]
図1は、本発明の第1の実施の形態による固体撮像素子1を示す回路図である。本実施形態による固体撮像素子1は、2次元状に配置された複数の画素11と、垂直走査回路12と、水平走査回路13と、画素11の各列に対応して設けられ対応する列の画素11の出力信号が供給される垂直信号線14と、各垂直信号線14に接続された定電流源15と、各垂直信号線14に対応して設けられ垂直信号線14の信号を入力電圧Vinとして受けて出力電圧Voutを出力する増幅部16と、制御信号φBENBに応じたバイアス電圧BIASP,BIASNを増幅部16に供給するバイアス切替回路17と、電流源用バイアス電圧B1,B2を増幅部16に供給するバイアス回路18と、サンプリング部19と、水平信号線20N,20Sと、出力アンプAPN,APSと、水平信号線20N,20Sをそれぞれ所定タイミングで所定電位VrefにリセットするためのトランジスタRTHN,RTHSとを有している。水平走査回路13は、列毎に水平走査信号φHを出力する。図1において、VDDは画素部の電源電位である。
各画素11は、一般的なCMOS型固体撮像素子と同様に、光電変換部としてのフォトダイオードPDと、電荷電圧変換部としてのフローティングディフュージョンFDと、フローティングディフュージョンFDの電位に応じた信号を出力する増幅部としての増幅トランジスタAMPと、フォトダイオードPDからフローティングディフュージョンFDに電荷を転送する電荷転送部としての転送トランジスタTXと、フローティングディフュージョンFDの電位をリセットするリセット部としてのリセットトランジスタRESと、当該画素11を選択するための選択部としての選択トランジスタSELとを有している。
転送トランジスタTX、リセットトランジスタRES、選択トランジスタSELのゲートは、行方向に配置される画素11に共通に接続され、行毎に、垂直走査回路12からの駆動信号φTX、φRES、φSELが供給される。
図2は、図1中の1つの増幅部16を示す回路図である。ただし、図2において、バイアス電圧BIASP,BIASN,B1,B2の接続先の図示は省略している。この点は、後述する図3に示している。
各増幅部16は、画素11からの信号が入力電圧Vinとして入力される増幅回路APを備えている。増幅回路APは、制御信号に応じてスイッチトキャパシタアンプ動作及びボルテージフォロワ動作を選択的に行い、両動作に共用される演算増幅器OP1を有している。なお、本発明では、垂直信号線14と増幅部16の入力部との間に、バッファ等の信号処理部を介在させ、増幅回路APの入力部に、垂直信号線14の信号(画素11からの信号)に応じた信号が入力されるようにしてもよい。
本実施の形態では、増幅回路APは、入力電圧Vinが一方電極に印加される入力容量Ciと、入力容量Ciの他方電極と演算増幅器OP1の反転入力端子(−入力端子)との間に接続された第1のスイッチSW1と、前記他方電極と演算増幅器OP1の非反転入力端子(+入力端子)との間に接続された第2のスイッチSW2と、第1の基準電位Vref1と演算増幅器OP1の+入力端子との間に接続された第3のスイッチSW3と、第2の基準電位Vref2と演算増幅器OP1の+入力端子との間に接続された第4のスイッチSW4と、演算増幅器OP1の出力端子と演算増幅器OP1の−入力端子との間をオンオフする帰還スイッチFBSWと、演算増幅器OP1の出力端子と演算増幅器OP1の−入力端子との間に少なくとも一時的に固定又は可変の容量値を形成する帰還容量形成回路FBCと、を有している。演算増幅器OP1の出力端子が、増幅回路APの出力部となっている。基準電位Vref1,Vref2は、信号のダイナミックレンジを確保するべく、基準電位Vref2が基準電位Vref1に比べて電源電圧VDDに近い値となるように定められ、後述する図5に示すように、Vref1<Vref2とされている。なお、以下の説明では、入力容量Ciの容量値も同じ符号Ciで示すものとする。この点は、後述する各容量についても同様である。
スイッチSW1〜SW4,FBSWは、例えばMOSトランジスタで構成され、対応する制御信号(その制御信号の符号は、スイッチの符号にφを付したものとしている。)に応じてオンオフする。ここでは、スイッチSW1〜SW4,FBSWは、対応する制御信号がH(ハイレベル)の場合にオンし、対応する制御信号がL(ローレベル)の場合にオフするものとする。これらの点は、後述する各種のスイッチについても同様である。
本実施の形態では、帰還容量形成回路FBCは、公知のスイッチトキャパシタアンプと同様に、スイッチCfSW1〜CfSW3及び容量Cf1〜Cf3で構成され、スイッチCfSW1〜CfSW3のオンオフ状態に応じた可変の容量値を形成するようになっている。もっとも、帰還容量形成回路FBCは、例えば、演算増幅器OP1の出力端子と演算増幅器OP1の−入力端子との間に接続された単一の容量のみで構成し、固定の容量値を形成するようにしてもよい。
各増幅部16は、増幅回路APの他に、増幅回路APの出力部に入力部が接続されたスイッチトキャパシタ回路SCと、スイッチトキャパシタ回路SCの出力部に入力部が接続されたバッファを構成する演算増幅器OP2と、を備えている。
スイッチトキャパシタ回路SCは、増幅回路APのボルテージフォロワ動作時に増幅回路APの出力を一時的に保持しその保持電荷による信号を極性反転して出力する極性反転用容量Csと、極性反転用容量Csからの信号出力時に、極性反転用容量Csの保持電荷を極性反転用容量Csとの間で再配分して、スイッチトキャパシタ回路SCの出力のレベル調整を行う電荷再配分用容量Crと、を有している。
また、スイッチトキャパシタ回路SCは、演算増幅器OP1の出力端子とスイッチトキャパシタ回路SCの出力部との間に接続された第5のスイッチSW5と、演算増幅器OP1の出力端子と第1の基準電位Vref1との間に直列接続された第6及び第7のスイッチSW6,SW7と、スイッチトキャパシタ回路SCの出力部と第2の基準電位Vref2との間に直列接続された第8及び第9のスイッチSW8,SW9と、を有している。極性反転用容量Csは、第6及び第7のスイッチSW6,SW7間のノードと第8及び第9のスイッチSW8,SW9間のノードとの間に接続されている。
さらに、スイッチトキャパシタ回路SCは、スイッチトキャパシタ回路SCの出力部と第1の基準電位Vref1との間に直列接続された第10及び第11のスイッチSW10,SW11を有している。電荷再配分用容量Crは、第11のスイッチSW11に並列接続されている。
演算増幅器OP2の出力端子と演算増幅器OP2の−入力端子との間が接続され、演算増幅器OP2がバッファとしてのボルテージフォロワを構成している。演算増幅器OP2の−入力端子に、スイッチトキャパシタ回路SCの出力部が接続されている。このボルテージフォロワに代えて、他の構成のバッファ(例えば、ソースフォロワ)を採用してもよい。
図3は、図2中の演算増幅器OP1,OP2並びに図1中のバイアス切替回路17及びバイアス回路18の内部回路の例と、それらの間の接続関係とを示す回路図である。
演算増幅器OP1は、PMOSトランジスタT1〜T4及びNMOSトランジスタT5〜T10で構成されている。演算増幅器OP2は、PMOSトランジスタT11,T12及びNMOSトランジスタT13〜T16で構成されている。演算増幅器OP1は、演算増幅器OP2のような一般的な構成に対し、トランジスタT3〜T6が追加されたいわゆるダブルカスケードタイプの構成を有している。図3において、IN−P1,IN−N1,OUT1は、演算増幅器OP1の+入力端子、−入力端子及び出力端子をそれぞれ示している。また、IN−P2,IN−N2,OUT2は、演算増幅器OP2の+入力端子、−入力端子及び出力端子をそれぞれ示している。
本実施の形態では、演算増幅器OP1がダブルカスケードタイプの構成を有しているため、スイッチトキャパシタアンプ動作及びボルテージフォロワ動作を適切に実現するべく、バイアス切替回路17が設けられている。バイアス切替回路17は、スイッチSW21〜SW24及び反転回路NOTで構成されている。バイアス切替回路17は、スイッチトキャパシタアンプ動作時に、制御信号φBENBがHとされ、演算増幅器OP1のPMOSトランジスタT3,T4のゲートに、バイアス電圧BIAS1をバイアス電圧BIASPとして供給するとともに、演算増幅器OP1のNMOSトランジスタT5,T6のゲートに、バイアス電圧BIAS2をバイアス電圧BIASNとして供給する。また、バイアス切替回路17は、ボルテージフォロワ動作時に、制御信号φBENBがLとされ、演算増幅器OP1のPMOSトランジスタT3,T4のゲートに、接地電圧をバイアス電圧BIASPとして供給するとともに、演算増幅器OP1のNMOSトランジスタT5,T6のゲートに、電源電圧VDDをバイアス電圧BIASNとして供給し、トランジスタT3〜T6を単なる抵抗と等価な状態とする。
なお、演算増幅器OP1として、ダブルカスケードタイプの構成を採用せずに、演算増幅器OP2と同様の構成を採用してもよい。この場合、バイアス切替回路17は不要である。
演算増幅器OP1では、カスケード接続された2つのトランジスタT9,T10によってコモン電流源が構成されている。同様に、演算増幅器OP2では、カスケード接続された2つのトランジスタT15,T16によってコモン電流源が構成されている。バイアス回路18は、NMOSトランジスタT17〜T19及び定電流源CC1,CC2で構成されている。バイアス回路18は、トランジスタT9,T15のゲートにバイアス電圧B2を供給するとともに、トランジスタT10,T16のゲートにバイアス電圧B1を供給する。なお、演算増幅器OP1,OP2のコモン電流源は、カスケード接続による構成に限らない。
図1に示すように、各サンプリング部19は、第1の容量CSと、第2の容量CNとを有している。本実施の形態では、第1の容量CSは、光信号を蓄積する容量である。第2の容量CNは、前記光信号から差し引くべきノイズ成分を含む差分用信号を蓄積する容量である。また、各サンプリング部19は、第1及び第2の入力スイッチTVS,TVNと、第1及び第2の出力スイッチTHS,THNとを有している。各サンプリング部19は、対応する増幅部16の出力信号Voutを制御信号φTVN,φTVSに従ってサンプリングして保持するとともに、当該保持された信号を水平走査回路13からの水平走査信号φHに従って水平信号線20N,20Sへ供給する。水平信号線20N,20Sに出力された光信号及び差分用信号はそれぞれそれぞれ出力アンプAPS,APNを介して増幅され、外部信号処理部(図示せず)へ出力される。図面には示していないが、この外部信号処理部は、出力アンプAPS,APNの出力間の差分を、差動アンプ等によって得る。これにより相関2重サンプリングが実現される。このサンプリング部19は、増幅部16のオフセットを取り除くために設けられている。
本実施の形態では、増幅部16は、第1乃至第3の動作モードを行う。第1の動作モードは、増幅部16のゲインの絶対値を1よりも大きくする場合の動作モードである。第2の動作モードは、増幅部16のゲインの絶対値を1よりも小さくする場合の動作モードである。第3の動作モードは、増幅部16のゲインの絶対値を1にする場合の動作モードである。
第1の動作モード時には、所望のゲインに応じて、制御信号φCfSW1〜φCfSW3が設定されて、帰還容量形成回路FBCの容量値が設定される。以下の説明では、帰還容量形成回路FBCの容量値をCfとする。
第1の動作モード時には、制御信号φSW1,φSW3,φSW5,φSW7,φSW9,φSW11がHに維持され、これらに対応するスイッチがオン状態に保たれる。また、第1の動作モード時には、制御信号φSW2,φSW4,φSW6,φSW8,φSW10がLに維持され、これらに対応するスイッチがオフ状態に保たれる。さらに、第1の動作モード時には、制御信号φBENBは、Hに維持される。また、第1の動作モード時には、制御信号φFBSWは、後述するように所定のタイミングでHとLとの間で切り替えられる。これにより、第1の動作モード時には、増幅回路APは一般的なスイッチトキャパシタアンプと同じ回路状態となってスイッチトキャパシタアンプ動作を行う。また、極性反転用容量Csによる増幅回路APの出力の保持及びその極性反転の動作と、電荷再配分用容量Crの電荷再配分による出力レベル調整動作は行われない。よって、スイッチトキャパシタアンプ動作による増幅回路APの出力が、スイッチSW5、及び、演算増幅器OP2によるボルテージフォロワを経由して、増幅部16の出力電圧Voutとして出力される。
ここで、第1の動作モード時の増幅回路APのスイッチトキャパシタアンプ動作について説明する。第1の動作モード時には、制御信号φFBSWがHとなると、帰還スイッチFBSWがオンして演算増幅器OP1の−入力端子と出力端子との間が短絡し、演算増幅器OP1の出力端子が第1の基準電位Vref1にクランプされる。その後、制御信号φFBSWがLにされて帰還スイッチFBSWがオフし、スイッチCfSW1〜CfSW3のうちのいずれか1つ以上がオンしている状態で、垂直信号線14の電圧VinがΔVだけ変化すると、演算増幅器OP1の出力端子の信号は、{Vref1−(Ci/Cf)×ΔV}となる。このように、帰還スイッチFBSWがオフすると、増幅回路APのゲインとして、入力容量Ciの容量値と帰還容量形成回路FBCの容量値Cfの比で反転ゲイン(−Ci/Cf)が得られる。
第1の動作モード時には、増幅回路APの出力が、スイッチSW5、及び、演算増幅器OP2によるボルテージフォロワを経由して、増幅部16の出力電圧Voutとして出力されるので、結局、増幅部16の全体のゲインとして、(−Ci/Cf)が得られる。例えば、単位容量値をCとしたとき、Ci=8C、Cf1=2C、Cf2=Cf3=Cとすれば、第1の動作モード時には、スイッチCfSW1〜CfSW3のオンオフ状態に応じて、増幅部16の全体のゲインとして、−2倍、−4倍、−8倍のゲインが得られる。
図4(a)は、増幅部16が第1の動作モードを行う場合の固体撮像素子1の読み出し動作を示すタイミングチャートである。本実施の形態では、メカニカルシャッタ(図示せず)が所定の露光期間だけ開かれて各画素11のフォトダイオードPDの電荷蓄積層に電荷が蓄積された後、1行ずつ順次選択され、各1行について順次同じ動作が行われていく。この点は、増幅部16が第2の動作モードや第3の動作モードを行う場合も同様である。図4(a)は、主として、n行目の画素11が選択され、引き続いてn+1行目の画素11が選択された場合の動作を示している。
図4(a)において、期間T1は、n行目の画素11の出力の水平ブランキング期間である。期間T1において、垂直走査回路12によりn行目の画素11が選択され、n行目のリセットパルスφRES(n)がLに変化し、n行目のリセットトランジスタRESがオフする。また、期間T1において、n行目の選択パルスφSEL(n)がハイレベルに変化し、n行目の選択トランジスタSELがオンする。n行目の選択トランジスタSELのオンにより、n行目の増幅トランジスタAMPのソースは垂直信号線14に接続される。そして、n行目の増幅トランジスタAMPは、定電流源15によってソースフォロア回路として動作する。
期間T1が開始した時点t1の後、期間t6−t7が開始する時点t6までの期間においては、n行目の選択トランジスタSELがオンし、同時にn行目のリセットトランジスタRESがオフすることで、n行目の画素11の増幅トランジスタAMPのゲート電圧が、フローティング状態となり、n行目の画素11のリセットレベルが垂直信号線14に現われる。このとき、期間T1が開始した後の期間t2−t3では、制御信号φFBSWがHとなって帰還スイッチFBSWがオンすることにより、垂直信号線14のリセットレベルを入力の基準とした状態で、演算増幅器OP1の出力端子のレベルが第1の基準電位Vref1にクランプされる。そして、期間T1中の期間t4−t5において、制御信号φTVNがHに変化し、入力スイッチTVNがオンする。これにより、n行目の画素11のリセット信号が、容量CNに蓄積される。この動作は、n行目の各列の画素に対して同時並列に実行される。
次に、期間T1中の期間t6−t7において、n行目の転送パルスφTX(n)がHに変化し、n行目の転送トランジスタTXがオンする。n行目の転送トランジスタTXのオンにより、n行目の画素11のフォトダイオードPDで光電変換され蓄積されていた信号電荷が、対応するフローティングディフュージョンFDに転送される。これによって、フローティングディフュージョンFDの電圧は転送されてきた電荷量に応じた電圧となり、この電圧が増幅トランジスタAMPのゲート電極に印加される。その結果、n行目の画素11の光情報を含んだレベルが、垂直信号線14に現れる。このとき、演算増幅器OP1の出力端子(したがって、演算増幅器OP2の出力端子)にはVref1を基準として光信号による変化分がゲイン(−Ci/Cf)で反転増幅された電圧として現れる。先に説明したように、このゲイン(−Ci/Cf)は、制御信号φCfSW1〜φCfSW3によって設定される。期間t6−t8の後の期間t8−t9において、制御信号φTVSがHに変化し、入力スイッチTVSがオンする。これにより、n行目の画素の光信号が、容量CSに蓄積される。この動作は、n行目の各列の画素に対して同時並列に実行される。
このようにして、期間T1において、増幅部16の第1の動作モードに従ったn行目の画素11の出力信号のサンプリングが行われ、各列毎に、容量CNにはn行目の画素11のリセット信号が蓄積され、容量CSにはn行目の画素11の光信号が蓄積される。
期間T1後の期間T2は、n行目の画素11の出力の水平走査期間である。期間T2において、水平走査回路13からの水平走査信号φHによる水平走査によって出力スイッチTHN,THSが各垂直信号線14に対応するもの毎に順次オンされ、容量CN,CSにそれぞれ蓄積されていたリセット信号及び光信号が各垂直信号線14に対応するもの毎に順次水平信号線20N,20Sにそれぞれ読み出され、出力アンプAPN,APSをそれぞれ介して外部信号処理部(図示せず)へ出力される。この外部信号処理部の差動アンプ等で出力アンプAPS,APNの出力間の差分を取ることにより、固定パターンノイズ等が除去された画像出力が得られる。
次に、期間T3,T4において、n行目に関して期間T1,T2で行われたのと同様の動作が、n+1行目について行われ、それ以降においても同様の動作を繰り返す。
増幅部16の第2の動作モード時には、制御信号φSW1,φSW3,φSW5がLに維持され、これらに対応するスイッチがオフ状態に保たれる。また、第2の動作モード時には、制御信号φSW2,φFBSWがHに維持され、これらに対応するスイッチがオン状態に保たれる。さらに、第2の動作モード時には、制御信号φBENBは、Lに維持される。また、第2の動作モード時には、制御信号φSW4,φSW6〜φSW11は、後述するように所定のタイミングでHとLとの間で切り替えられる。これにより、第2の動作モード時には、増幅回路APはボルテージフォロワ動作を行う。また、極性反転用容量Csによる増幅回路APの出力の保持及びその極性反転の動作と、電荷再配分用容量Crの電荷再配分による出力レベル調整動作が行われる。
図5は、第2の動作モード時の図2中の各ノード[1]〜[7]及び図1中の画素11のフローティングディフュージョンFD(その電圧はFD電圧である。)の、信号パスレベルを模式的に示すダイヤグラムである。なお、図5中のVCCは、後述する第3の実施の形態で言及するAD変換器30の電源電圧であるので、本実施の形態では無視されたい。
第2の動作モード時には、制御信号φSW4がHとなると、スイッチSW4がオンして演算増幅器OP1の+入力端子に第2の基準電位Vref2が印加されるので、演算増幅器OP1の+入力端子及び−入力端子端子間のイマージナリショートと帰還スイッチFBSWのオン状態とによって、演算増幅器OP1の出力端子電圧はVref2にクランプされる(図5の[2],[3])。
その後、制御信号φSW4がLにされてスイッチSW4がオフした状態で、垂直信号線14の電圧VinがΔVだけ変化すると、演算増幅器OP1の出力端子の信号は、(Vref2+ΔV)となる。この状態で、スイッチSW7,SW8をオフさせたままスイッチSW6,SW9をオンさせると、極性反転用容量Csが充電されてノード[4]の電圧が(Vref2+ΔV)となり、極性反転用容量Csの両電極間の電圧(正味の充電電圧)はΔVとなる。
次に、スイッチSW6,SW9をオフさせ、スイッチSW8をオフさせたままスイッチSW7をオンさせると、極性反転用容量Csの保持電荷による信号が極性反転されてノード[5]に現れ、ノード[5]の電圧は(Vref1−ΔV)となる。
次いで、スイッチSW11が既に一旦オンされた後にオフにされた状態で、スイッチSW8,SW10をオンさせると、極性反転用容量Csの保持電荷が極性反転用容量Csと電荷再配分用容量Crとの間で再配分される。その結果、ノード[6]の電圧は、[Vref1−{Cs/(Cs+Cr)}×ΔV}]となる。そして、この電圧が、演算増幅器OP2によるボルテージフォロワを経由して、増幅部16の出力電圧Voutとして出力される。よって、第2の動作モード時には、増幅部16の全体のゲインとして、{−Cs/(Cs+Cr)}が得られる。このゲインの絶対値は、1よりも小さくなり、Cs及びCrの容量値を設定することで、所望の値にすることができる。勿論、このゲインを可変にすることも可能である。この場合、例えば、電荷再配分用容量Crに代えて、帰還容量形成回路FBCと同様の可変容量回路を設ければよい。
図4(b)は、増幅部16が第2の動作モードを行う場合の固体撮像素子1の読み出し動作を示すタイミングチャートである。図4(b)では、n行目の画素11の出力の水平ブランキング期間T1のみを拡大して示している。
図4(b)において、期間T1において、垂直走査回路12によりn行目の画素11が選択され、n行目のリセットパルスφRES(n)がLに変化し、n行目のリセットトランジスタRESがオフする。また、期間T1において、n行目の選択パルスφSEL(n)がハイレベルに変化し、n行目の選択トランジスタSELがオンする。n行目の選択トランジスタSELのオンにより、n行目の増幅トランジスタAMPのソースは垂直信号線14に接続される。そして、n行目の増幅トランジスタAMPは、定電流源15によってソースフォロア回路として動作する。
図4(b)において、期間T1が開始した時点t1では、制御信号φSW4,φSW6,φSW9,φSW11はHとされてこれらに対応するスイッチはオン状態となっているとともに、制御信号φSW7,φSW8,φSW10,φTVN,φTVSはLとされてこれらに対応するスイッチはオフ状態となっている。
期間T1が開始した時点t1の後、期間t18−t19が開始する時点t18までの期間においては、n行目の選択トランジスタSELがオンし、同時にn行目のリセットトランジスタRESがオフすることで、n行目の画素11の増幅トランジスタAMPのゲート電圧が、フローティング状態となり、n行目の画素11のリセットレベルが垂直信号線14に現われる。
期間T1が開始した後の期間t1−t11では、制御信号φSW4がHとなってスイッチSW4がオンすることにより、垂直信号線14のリセットレベルを入力の基準とした状態で、演算増幅器OP1の出力端子のレベルが第2の基準電位Vref2にクランプされる。また、期間t1−t11では、制御信号φSW11がHとなってスイッチSW11がオンすることにより、電荷再配分用容量Crの残留電荷が放電されてリセットされる。
時点t11において、制御信号φSW4,φSW11がLに変化し、スイッチSW4,SW11がオフする。期間t11−t12においては、制御信号φSW6,φSW9がHとなっていてスイッチSW6,SW9がオンしており、制御信号φSW7,φSW8がLとなっていてスイッチSW7,SW8がオフしていることにより、n行目の画素11のリセット信号が、極性反転用容量Csに保持される。
時点t12で制御信号φSW6がLに変化してスイッチSW6がオフし、時点t13で制御信号φSW9がLに変化してスイッチSW9がオフし、時点t14で制御信号φSW7がHに変化してスイッチSW7がオンし、時点t15で制御信号φSW8がHに変化してスイッチSW8がオンする。これにより、極性反転用容量Csによる極性反転動作が行われる。なお、制御信号φSW9,φSW8の切替タイミングを時点t13,t15にずらしているのは、極力ノイズが乗らないようにするためである。
その後、期間t16−18において、制御信号φSW10がHにされてスイッチSW10がオンする。これにより、電荷再配分用容量Crの電荷再配分による出力レベル調整動作が行われ、その信号が演算増幅器OP2によるボルテージフォロワを経由して、増幅部16の出力電圧Voutとして出力される。そして、期間t16−t17において、制御信号φTVNがHに変化し、入力スイッチTVNがオンする。これにより、前述した極性反転及び電荷再配分による出力レベル調整が行われたn行目の画素11のリセット信号が、容量CNに蓄積される。この動作は、n行目の各列の画素に対して同時並列に実行される。
時点t18において、制御信号φSW6,φSW9,φSW11がHに変化してこれらに対応するスイッチがオンし、制御信号φSW7,φSW8,φSW10がLに変化してこれらに対応するスイッチがオフする。
次に、期間T1中の期間t18−t19において、n行目の転送パルスφTX(n)がHに変化し、n行目の転送トランジスタTXがオンする。n行目の転送トランジスタTXのオンにより、n行目の画素11のフォトダイオードPDで光電変換され蓄積されていた信号電荷が、対応するフローティングディフュージョンFDに転送される。これによって、フローティングディフュージョンFDの電圧は転送されてきた電荷量に応じた電圧となり、この電圧が増幅トランジスタAMPのゲート電極に印加される。その結果、n行目の画素11の光情報を含んだレベルが、垂直信号線14に現れる。
そして、前述した時点t11〜時点t18の動作と同様の動作が、時点t20〜t26,t10でそれぞれ行われる。ただし、期間t10において、制御信号φSW4はHに変化してスイッチSW4がオンする。尚、期間t19−t20においては、制御信号φSW4はLのままとされてスイッチSW4はオフされている。これにより、期間t25−t10において、演算増幅器OP2の出力端子には、Vref1を基準として光信号による変化分がゲイン{−Cs/(Cs+Cr)}で反転増幅された電圧として現れる。そして、期間t25−t26において、制御信号φTVSがHに変化し、入力スイッチTVSがオンする。これにより、前述した極性反転及び電荷再配分による出力レベル調整が行われたn行目の画素11の光信号が、容量CSに蓄積される。この動作は、n行目の各列の画素に対して同時並列に実行される。
このようにして、期間T1において、増幅部16の第2の動作モードに従ったn行目の画素11の出力信号のサンプリングが行われ、各列毎に、容量CNにはn行目の画素11のリセット信号が蓄積され、容量CSにはn行目の画素11の光信号が蓄積される。
増幅部16が第2の動作モードを行う場合も、増幅部16が第1の動作モードを行う場合と同様に、期間T1後にn行目の画素11の出力の水平走査期間の動作が行われ、n行目に関して行われたのと同様の動作がn+1行目について行われ、それ以降においても同様の動作を繰り返す。
増幅部16の第3の動作モード時は、制御信号φSW10がLに維持されてスイッチSW10がオフ状態に保たれ、制御信号φSW11がHに維持されてスイッチSW11がオン状態に保たれる点を除いて、前記第2の動作モード時と同じである。これにより、増幅部16の第3の動作モード時には、電荷再配分用容量Crの電荷再配分による出力レベル調整動作は行われず、増幅部16の全体のゲインとして、−1が得られる。
増幅部16が第3の動作モードを行う場合の固体撮像素子1の読み出し動作を示すタイミングチャートは、図4(b)において、制御信号φSW10をLに固定し、制御信号φSW11をHに固定するように改変したものとなる。
本実施の形態では、前述したように、増幅部16は、増幅回路APのスイッチトキャパシタアンプ動作によって絶対値が1よりも大きいゲイン(−Ci/Cf)を得る一方、増幅回路APのボルテージフォロワ動作によって絶対値が1のゲインを得るとともに、増幅回路APのボルテージフォロワ動作と容量Csの蓄積電荷に対する電荷再配分用容量Crの電荷再配分による出力レベル調整動作とによって絶対値が1よりも小さいゲイン{−Cs/(Cs+Cr)}を得ている。
したがって、本実施の形態によれば、帰還容量形成回路FBCを構成する容量として容量値の大きいものを用いることなく、絶対値が1以下のゲインを得ることができる。そして、本実施の形態では、演算増幅器OP2や数多くのスイッチを用いているが、それらの占有面積はさほど大きくない。また、容量Cs,Crとして容量値の小さいものを用いることができるので、それらの占有面積もさほど大きくない。このため、本実施の形態によれば、従来のようにスイッチトキャパシタアンプで帰還容量を大きくして絶対値が1以下のゲインを得る場合にそのスイッチトキャパシタアンプが占める占有面積に比べて、増幅部16の占有面積を小さくすることができる。
また、従来のようにスイッチトキャパシタアンプで帰還容量を大きくして絶対値が1以下のゲインを得ようとすると、演算増幅器の負帰還量が100%を越すため、発振し易くなって安定性が低下してしまう。これに対し、本実施の形態によれば、帰還容量形成回路FBCを構成する容量として容量値の大きいものを用いることなく、絶対値が1以下のゲインを得ることができるので、演算増幅器OP1の負帰還量が小さくてすみ、安定性を高めることができる。
さらに、本実施の形態では、増幅部16のセトリング時間は、スイッチトキャパシタアンプからなる従来のカラムアンプと異なり、垂直信号線14に対するインピーダンスが大幅に増加することと、極性反転用容量Csの容量値も大きくする必要がないこととによって、スイッチトキャパシタ回路SCの制御を含めても、従来のカラムアンプと同等以下で済む。
さらにまた、本実施の形態では、前述した図5に示すような信号パスレベルを得ることができるので、総合的に、画素11の増幅トランジスタAMPの出力である垂直信号線14のダイナミックレンジを最大限有効に利用したシステムが、可能となる。その結果、低ISO側の性能を犠牲にせずに済む。
また、本実施の形態では、バッファとしての演算増幅器OP2からなるボルテージフォロワが設けられている。したがって、スイッチトキャパシタ回路SCとサンプリング部19との間の干渉が防止されるので、好ましい。
なお、絶対値が1よりも小さいゲインを得る必要がない場合は、電荷再配分用容量Cr及びスイッチSW10,SW11を取り除いてもよい。
[第2の実施の形態]
図6は、本発明の第2の実施の形態による固体撮像素子の1つの増幅部16を示す回路図であり、図2に対応している。図6において、図2中の要素と同一又は対応する要素には同一符号を付し、その重複する説明は省略する。
本実施の形態が前記第1の実施の形態と異なる所は、以下に説明する点のみである。本実施の形態では、帰還容量形成回路FBCの容量Cf3がスイッチトキャパシタ回路SCの極性反転用容量Csとして兼用されている。また、本実施の形態では、帰還容量形成回路FBCの容量Cf2がスイッチトキャパシタ回路SCの電荷再配分用容量Crとして兼用され、この兼用を実現するため、スイッチCfSW4,CfSW5が追加されている。
増幅部16のゲインの絶対値を1よりも大きくする場合の第1の動作モード時には、所望のゲインに応じて、制御信号φCfSW1〜φCfSW3が設定される。また、第1の動作モード時には、制御信号φSW1,φSW3,φSW5,φSW6,φSW10がHに維持され、これらに対応するスイッチがオン状態に保たれる。また、第1の動作モード時には、制御信号φSW2,φSW4,φSW7〜φSW9,φSW11,φCfSW4,φCfSW5がLに維持され、これらに対応するスイッチがオフ状態に保たれる。さらに、第1の動作モード時には、制御信号φBENBは、Hに維持される。また、第1の動作モード時には、制御信号φFBSWは、所定のタイミングでHとLとの間で切り替えられる。
増幅部16のゲインの絶対値を1よりも小さくする場合の第2の動作モード時には、制御信号φSW1,φSW3,φSW5,φCfSW1〜φCfSW4がLに維持され、これらに対応するスイッチがオフ状態に保たれる。また、第2の動作モード時には、制御信号φSW2,φFBSW,φCfSW5がHに維持され、これらに対応するスイッチがオン状態に保たれる。さらに、第2の動作モード時には、制御信号φBENBは、Lに維持される。また、第2の動作モード時には、制御信号φSW4,φSW6〜φSW11は、所定のタイミングでHとLとの間で切り替えられる。
増幅部16のゲインの絶対値を1にする場合の第3の動作モード時には、制御信号φSW1,φSW3,φSW5,φCfSW1〜φCfSW4,φSW10がLに維持され、これらに対応するスイッチがオフ状態に保たれる。また、第3の動作モード時には、制御信号φSW2,φFBSW,φCfSW5,φSW11がHに維持され、これらに対応するスイッチがオン状態に保たれる。さらに、第3の動作モード時には、制御信号φBENBは、Lに維持される。また、第3の動作モード時には、制御信号φSW4,φSW6〜φSW9は、所定のタイミングでHとLとの間で切り替えられる。
本実施の形態における第1乃至第3の動作モード時の動作は、前記第1の実施の形態における第1乃至第3の動作モード時の動作とそれぞれ同様であるので、その説明は省略する。
本実施の形態によれば、前記第1の実施の形態と同様の利点が得られる他、容量Cf3が極性反転用容量Csとして兼用され、容量Cf2が電荷再配分用容量Crとして兼用されているので、容量の数が減り、増幅部16の占有面積を更に小さくすることができるという利点も得られる。
なお、本実施の形態と同様に容量Cf3を極性反転用容量Csとして兼用する一方、前記第1の実施の形態と同様に容量Cf2と電荷再配分用容量Crとを別々に設けてもよい。逆に、前記第1の実施の形態と同様に容量Cf3と極性反転用容量Csとを別々に設ける一方、本実施の形態と同様に容量Cf2を電荷再配分用容量Crとして兼用してもよい。
[第3の実施の形態]
図7は、本発明の第3の実施の形態による固体撮像素子101を示す回路図であり、図1に対応している。図7において、図1中の要素と同一又は対応する要素には同一符号を付し、その重複する説明は省略する。
本実施の形態が前記第1の実施の形態と異なる所は、サンプリング部19、水平信号線20N,20S、出力アンプAPN,APS及びトランジスタRTHN,RTHSに代えて、AD変換器30及び水平出力線31が設けられている点のみである。各AD変換器30は、対応する増幅部16の出力電圧Voutをアナログデジタル変換する。AD変換器30の具体的な構成としては、公知の種々の構成を採用することができる。図面には示していないが、例えば、各AD変換器30は、ランプ信号と入力(ここでは、増幅部16の出力電圧Vout)とを比較する比較部と、ランプ信号の開始時からの経過時間に応じたカウント値を得るカウンタのカウンタ値を、前記比較部による比較結果に応じてラッチするラッチ部などを備えた構成とされる。このとき、ランプ信号の発生部などは各AD変換器30に共通して設けられる。
水平走査回路13は、列毎に水平走査信号φHを出力し、その信号を各AD変換器30に供給する。これにより、各AD変換器30により変換されたデジタル信号が、所定ビット数の水平出力線31へ順次出力され、水平出力線31により外部へ出力されるようになっている。
なお、AD変換器30による信号サンプリングタイミングは、例えば、図4(a)の場合には時点t5,t9及びこれに対応するタイミングとし、図4(b)の場合には時点t17,t26及びこれに対応するタイミングとすればよい。
本実施の形態では、各AD変換器30は、その微細化を進めてAD変換器30を高速で動作させるために、画素部の電源電圧VDDよりも低い電源電圧VCC(図5参照)で作動するように構成されている。これにより、AD変換器30の入力可能な電圧振幅は、画素11から垂直信号線14へ出力可能な電圧振幅よりも小さくなっている。
本実施の形態によれば、前記第1の実施の形態と同様の利点が得られる他、次の利点も得られる。すなわち、本実施の形態によれば、増幅部16は絶対値が1よりも小さいゲインで増幅する機能を有しているので、図5に示すように、増幅部16の後段の回路であるAD変換器30が受け取れる電圧振幅が、画素11の出力可能な電圧振幅よりも小さくて、画素11から大きなレベルの電圧が出力される場合であっても、AD変換器30への信号伝達を適切に行うことができる。したがって、画素出力から最終出力まで無駄の無いゲイン配分ができ、結果的により広いISOレンジが可能となる。
なお、AD変換器30の入力インピーダンスが高い場合は、増幅部16における出力段のバッファ(演算増幅器OP2)を省略してもよい。この場合、スイッチトキャパシタ回路SCの出力部を増幅部16の出力部とすればよい。
以上、本発明の各実施の形態について説明したが、本発明はこれらの実施の形態に限定されるものではない。
1,101 固体撮像素子
11 画素
14 垂直信号線
16 増幅部
30 AD変換器
AP 増幅回路
FBC 帰還容量形成回路
SC スイッチトキャパシタ回路
OP1,OP2 演算増幅器
Ci 入力容量
Cs 極性反転用容量
Cr 電荷再配分用容量

Claims (9)

  1. 入射光を光電変換する画素と、
    前記画素からの信号又はこれに応じた信号が入力され、制御信号に応じてスイッチトキャパシタアンプ動作及びボルテージフォロワ動作を選択的に行い、両動作に共用される演算増幅器を有する増幅回路と、
    を備えたことを特徴とする固体撮像素子。
  2. 前記増幅回路は、前記画素からの前記信号又はこれに応じた前記信号が一方電極に印加される入力容量と、前記入力容量の他方電極と前記演算増幅器の反転入力端子との間に接続された第1のスイッチと、前記他方電極と前記演算増幅器の非反転入力端子との間に接続された第2のスイッチと、第1の基準電位と前記非反転入力端子との間に接続された第3のスイッチと、第2の基準電位と前記非反転入力端子との間に接続された第4のスイッチと、前記演算増幅器の出力端子と前記反転入力端子との間をオンオフする帰還スイッチと、前記出力端子と前記反転入力端子との間に少なくとも一時的に固定又は可変の容量値を形成する帰還容量形成回路と、を有することを特徴とする請求項1記載の固体撮像素子。
  3. 前記増幅回路の出力部に入力部が接続されたスイッチトキャパシタ回路を備え、
    前記スイッチトキャパシタ回路は、前記増幅回路の前記ボルテージフォロワ動作時に前記増幅回路の出力を一時的に保持しその保持電荷による信号を極性反転して出力する極性反転用容量を、有することを特徴とする請求項1又は2記載の固体撮像素子。
  4. 前記極性反転用容量は、前記帰還容量形成回路の少なくとも一部を構成する容量と兼用されたことを特徴とする請求項3記載の固体撮像素子。
  5. 前記スイッチトキャパシタ回路は、前記演算増幅器の前記出力端子と前記スイッチトキャパシタ回路の出力部との間に接続された第5のスイッチと、前記演算増幅器の前記出力端子と第1の基準電位との間に直列接続された第6及び第7のスイッチと、前記スイッチトキャパシタ回路の前記出力部と第2の基準電位との間に直列接続された第8及び第9のスイッチと、を有し、
    前記極性反転用容量は、前記第6及び第7のスイッチ間のノードと前記第8及び第9のスイッチ間のノードとの間に接続された、
    ことを特徴とする請求項3又は4記載の固体撮像素子。
  6. 前記スイッチトキャパシタ回路は、前記極性反転用容量からの信号出力時に、前記極性反転用容量の保持電荷を前記極性反転用容量との間で再配分して、前記スイッチトキャパシタ回路の出力のレベル調整を行う電荷再配分用容量を、有することを特徴とする請求項3乃至5のいずれかに記載の固体撮像素子。
  7. 前記電荷再配分用容量は、前記帰還容量形成回路の少なくとも一部を構成する容量と兼用されたことを特徴とする請求項6記載の固体撮像素子。
  8. 前記スイッチトキャパシタ回路は、前記スイッチトキャパシタ回路の出力部と第1の基準電位との間に直列接続された第10及び第11のスイッチを有し、
    前記電荷再配分用容量は、前記第11のスイッチに並列接続されることを特徴とする請求項6又は7記載の固体撮像素子。
  9. 前記スイッチトキャパシタ回路の出力部に入力部が接続されたバッファを備えたことを特徴とする請求項2乃至8のいずれかに記載の固体撮像素子。
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