JP2011124614A - 被写体追尾装置および被写体追尾方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】パンチルト機構を高速駆動して被写体を見失わないように高速追尾を行うこと。
【解決手段】撮像範囲内における被写体1の現在位置を検出し偏差信号を生成する被写体位置検出手段2と、偏差信号に応じて被写体1を追尾する駆動手段4を制御する制御手段3と、被写体1が撮像範囲内の所定領域内に収まっているか否かを判別する領域判別手段6と、を備え、領域判別手段6の判別信号により制御手段3に含まれる制御要素の構成を変化させ、被写体1への高速追尾を行う。
【選択図】図1
【解決手段】撮像範囲内における被写体1の現在位置を検出し偏差信号を生成する被写体位置検出手段2と、偏差信号に応じて被写体1を追尾する駆動手段4を制御する制御手段3と、被写体1が撮像範囲内の所定領域内に収まっているか否かを判別する領域判別手段6と、を備え、領域判別手段6の判別信号により制御手段3に含まれる制御要素の構成を変化させ、被写体1への高速追尾を行う。
【選択図】図1
Description
本発明は、追尾装置および追尾方法に関し、特にカメラを用いて追尾対象である動画像中の特定の被写体を認識し追尾する被写体追尾装置に関する。さらには、たとえばTV会議中の特定人物の追尾、監視カメラでの不審人物の認識等に適用して有効な追尾装置および追尾方法に関するものである。
従来の動画像中の追尾対象を認識してこれを追尾する被写体追尾装置としては、特許文献1および特許文献2に開示されているものがある。
特許文献1では、例えば、追尾対象の被写体が右方向に移動している場合において、図9(A)および(B)に示すように、被写体が通常ゲイン領域(同図において白抜きで示す部分)にいるときには、ゲインを1として決定された速度でパンニングおよびチルティングが行われる。その後、被写体がさらに速度を増して、同図(C)および(D)に示すように、ゲインアップ領域(同図において影を付してある部分)に到達したときには、ゲインを2として決定された速度でパンニングおよびチルティングが行われる。上記構成により、追尾している被写体を見失うことを防止することができる技術が開示されている。
特許文献2では、図10(a)および(b)に示すように、カメラ1を回転駆動させることで被写体を追跡し、カメラ1のパン方向の回転範囲の限界をホール12と限界位置センサ13、14で検出し、カメラ100のチルト方向の回転範囲の限界をホール17と限界位置センサ18、19で検出する。この構成により、カメラ100の回転範囲までは従来のような方法でカメラの被写体の追跡を行い、カメラが回転範囲を外れる場合はこれを検出してズーミングを行うことにより、カメラの被写体探索領域をズーミング限界まで拡張することで被写体を追跡することができる技術が開示されている。
しかしながら、特許文献1の構成では、パンニングやチルティングの速度は画像の中の所定基準位置に対する被写体の位置のずれ量に対応して決定される。被写体が表示画面の画面中央付近にあるときはゲインを通常の値として、被写体がさらに速度を増して表示画面の画面端付近で表示画面の外側方向に移動した場合にはゲインを大きくして追尾している。したがって、パンニングやチルティング時には追尾している被写体は表示画面の画面端付近にあり、被写体の判別が困難であるだけでなく、被写体がさらに速度を増した場合には追尾できずに被写体を見失うという課題を有していた。また被写体を一旦見失うと被写体の再検出が困難であるという課題を有していた。
特許文献2の構成では、カメラの回転範囲までは従来の方法でカメラの被写体の追跡を行い、カメラが回転範囲限界になった場合にはズームアウトを行うのでカメラの被写体探索領域をズームアウト限界まで拡張できる。しかしながら、被写体がさらに高速移動する場合には、カメラが回転範囲限界になってズームアウトする前にカメラは被写体を追尾できずに被写体を見失うという課題を有していた。さらには、回転範囲限界になってズームアウトするため表示画面から被写体を認識しにくくなるという課題を有していた。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、パンニングやチルティングの追尾撮影時にも追尾している被写体を撮像範囲内の中央部(表示画面の中央部)に収めるように被写体を見失わないように高速追尾を行い、確実に被写体を捉えて良好に被写体を撮影することができる被写体追尾装置および被写体追尾方法を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の被写体追尾装置は、追尾対象である被写体を撮像する撮像手段と、撮像手段の位置姿勢を変位させる駆動手段と、撮像手段によって撮像される撮像範囲内における追尾対象である被写体を特定し、特定された被写体の前記撮像範囲内における現在位置を検出し位置信号を生成する被写体位置検出手段と、位置信号に応じて特定された被写体を追尾する追尾指令信号を生成し駆動手段を制御する制御手段と、特定された被写体が撮像範囲内の所定の領域内に収まっているか否かを判別する領域判別手段と、を有し、領域判別手段により判別され特定された被写体が撮像範囲内の所定の領域内に収まっているか否かに応じて制御手段に含まれる制御要素の構成を変化させ、被写体への高速追尾を行う。
本構成によって、パンニングやチルティングの追尾撮影時にも高速移動する被写体を撮像範囲内の中央部(表示画面の中央部)に収めるように被写体を高速追尾することができる。
本発明の被写体追尾装置によれば、高速で移動する被写体に対しても確実に被写体を捉えて高速追尾することができ、追尾している被写体を見失ってしまうことを防止することができる。
以下本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における被写体追尾装置の機能構成を示すブロック図である。
図1は、本発明の実施の形態1における被写体追尾装置の機能構成を示すブロック図である。
図1において、本実施の形態の被写体追尾装置は、被写体位置検出手段2と、制御手段3と、駆動手段4と、撮像手段5と、領域判別手段6とを備える。
被写体位置検出手段2は、撮像手段5で撮影した画像から、被写体1(例えば人物)を検出する。また、被写体位置検出手段2は、撮像手段5によって撮像された撮像範囲中央部の中心位置に対する追尾対象である、特定された被写体1の画像の重心位置座標との偏差量を偏差信号として、制御手段3に出力する。
撮像手段5は、CCDカメラなどから構成される。撮像手段5には、被写体位置検出手段2の出力する追尾対象の被写体1の検出位置により、被写体1を画面の中央部などの所定の位置で撮像するように撮像手段5を駆動する駆動手段4が接続される。駆動手段4により撮像手段5を上下左右に変位させる。駆動手段4には制御信号を出力する制御手段3が接続されている。
領域判別手段6は、撮像手段5の方向を向けた撮像範囲内に存在する追尾対象である被写体1を特定し、特定した被写体1が所定の領域内(画面周囲の検出枠)に収まっているか否かを判断する。領域判別手段6は、特定した被写体1が所定の領域内に収まっていないと判断した場合には、制御手段3に判定信号を送り、被写体1を捉えて被写体1を撮像範囲内の中央部などの所定の位置に確実に収めるように撮像手段5を駆動手段4により変位させ被写体1の追尾動作を実行する。
図2は、領域判別手段6の機能をより詳細に説明するための、撮像手段5の向けた方向での撮像範囲内の所定領域として規定される画面周囲の検出枠の一例について説明するための図である。
図2において、撮像手段2の撮像範囲を領域21で示し、所定の領域として規定される検出枠を22および23で示す。検出枠22および検出枠23は撮像範囲の領域21の外周を所定の幅を保ちながら沿うように設定されている。検出枠22および検出枠23はともに撮像範囲内の中央部20を含んで、検出枠22および検出枠23の内側領域がそれぞれ第1の所定領域および第2の所定領域を示す。
領域判別手段6は、追尾している被写体1を監視し、追尾している被写体1が図2の検出枠内の領域22(第1の所定領域)、もしくは図2の検出枠内の領域23(第2の所定領域)にあるか否かを判断する。
そして追尾している被写体1が、撮像手段2の撮像範囲内の所定の領域22(第1の所定領域)内、もしくは所定の領域23(第2の所定領域)内にあるか否かの判別信号を図1の制御手段3に出力する。
制御手段3では、この領域判別手段6からの判別信号に応じて、制御手段3に含まれる制御要素の構成を変化させ、被写体への高速追尾を行う。
図3は、制御手段3の内部構成を示すブロック図であり、積算器31と、積算器32と、切換スイッチ33とを備えて構成される。
図3において、被写体位置検出手段2から入力される偏差信号は積算器31に入力され、被写体位置検出手段2の偏差信号は積算器31と積算器32により積分され、切換スイッチ33を介して追尾指令として駆動手段4に出力される。
追尾している被写体1が図2の領域22の検出枠内にあり、領域判別手段6が判別信号を制御手段3を構成する切換スイッチ33へ出力したときは、切換スイッチ33は端子b側に切り換えられる。
被写体位置検出手段2の出力する偏差信号は、積算器31に入力され1回だけ積分されて追尾指令として駆動手段4に出力される。
被写体位置検出手段2の偏差信号は、撮像手段5によって撮像された撮像範囲中央部の中心位置に対する追尾対象である、特定された被写体1の画像の重心位置座標との偏差量を偏差信号として制御手段3に出力されている。したがって、撮像手段5は駆動手段4により連続で滑らかな駆動を実現して画面の中央部に被写体1を位置させた画像を得ることができる。
なお、追尾している被写体1が図2の検出枠内の領域23(第2の所定領域)内に収まり、追尾している被写体1が図2の検出枠内の領域23から外れそうになったときの制御手段3の動作については後述する。
図4は、本発明の被写体追尾装置を構成する制御手段3の動作について説明するためのシミュレーションの結果を示す。被写体1は、撮像手段5の回転位置から見て50度/秒の角速度で高速度に移動しているものと仮定した。
図4(a)は図3の制御手段3を構成する切換スイッチ33のスイッチが端子b側に切り換えられた状態を示す。また、図4(b)は切換スイッチ33のスイッチが端子a側に切り換えられた状態で、追尾対象である被写体1が、例えば右方向へ高速移動している場合における被写体1の移動量と、被写体1に追尾して駆動される撮像手段5の方向を示す変位量を示す。
図3の制御手段3を構成する切換スイッチ33のスイッチが端子b側に切り換えられたときは、被写体位置検出手段2の出力する偏差信号は、積算器31により1回だけ積分されて追尾指令として駆動手段4に出力される。したがって、切換スイッチ33のスイッチが常に端子b側に切り換えられた状態では、図4(a)において追尾対象である被写体1の移動量を示す41に対して、被写体1に追尾して駆動される撮像手段5の変位量42は一定量だけ遅れて追尾する。また、被写体1が移動を止めたときは、撮像手段5は被写体1の停止位置に対してオーバシュートすることなく被写体1の停止位置に追尾する。
したがって、被写体1が高速移動している間は被写体1を撮像範囲内の中央部(表示画面の中央部)に収めることはできない。しかし、被写体1が移動を止めたときは、被写体1の停止位置に対して撮像手段5はオーバシュートすることなく被写体1の停止位置に追尾するので、撮像範囲の中央部に被写体1を捕らえることになる。
なお、図4(a)に示すシミュレーションでは、被写体位置検出手段2により撮像手段5の表示画面内における被写体1の位置が常に検出できるものとした。しかしながら、実際には図4(a)の場合、高速で移動する被写体1を捉えることができず、被写体1は撮像手段5の表示画面から外れてしまうため被写体1を見失ってしまい追尾することができない。
図3の制御手段3を構成する切換スイッチ33のスイッチが端子a側に切り換えられたときは、被写体位置検出手段2の出力する偏差信号は、積算器31と積算器32により2重積分されて追尾指令として駆動手段4に出力される。したがって、切換スイッチ33のスイッチが常に端子b側に切り換えられた状態では、図4(b)に示す追尾対象である被写体1の移動量43に対して、被写体1に追尾して駆動される撮像手段5の変位量44は、被写体1の移動開始後追尾が遅れる。しかし、その後撮像手段5は被写体1に追い着き、被写体1が移動を止めたときは撮像手段5は被写体1の停止位置に対して大きくオーバシュートして、最終的には被写体1の停止位置に追尾する。
したがって、被写体1が高速移動している間でも被写体1を撮像範囲内の中央部(表示画面の中央部)に収めることができる。しかしながら、被写体1が移動を止めたときは、撮像手段5が大きくオーバシュートするので、被写体1は一旦撮像範囲内の端(被写体1が最初右方向に移動したときは表示画面の左方向)へ流れてしまい、再び撮像範囲の中央部に被写体1を捕らえることになる。
すなわち、例えば被写体1が右方向へ高速移動した場合には、被写体追尾装置の表示画面では、被写体1の移動開始後被写体1は画面中央部から最初右方向にずれるが、追尾中は被写体1を画面中央に捕らえる。また、被写体1の移動終了後は、被写体1は表示画面の左方向へ流れ、被写体1は再び画面中央部に戻ってくる。したがって、例えば監視者が被写体1を認識するとき大きな違和感を感じることになる。
以上の説明は、図3に示す制御手段3を構成する切換スイッチ33のスイッチが、端子b側もしくは端子a側に切換えられた状態でスイッチを固定し、追尾すべき被写体1が高速移動したときの被写体追尾装置の動作について説明したものである。
次に、追尾すべき被写体1が高速移動したときの本発明の被写体追尾装置の動作について説明する。
追尾している被写体1が最初図2の領域22の検出枠内にあり、追尾対象である被写体1が、例えば被写体1が右方向へ高速移動している場合に追尾している被写体1が図2の領域22の検出枠から外れそうになり、領域判別手段6が判別信号を制御手段3を構成する切換スイッチ33へ出力したときは、スイッチは端子a側に切り換えられる。そして被写体位置検出手段2の出力する偏差信号は、積算器31と積算器32とに入力され2重積分されて追尾指令として駆動手段4に出力される。
図5(a)は、追尾対象である被写体1が、例えば被写体1が右方向へ高速移動している場合における制御手段3の動作を説明するシミュレーションの結果を示し、駆動手段4によって変位駆動される撮像手段5の被写体1への追尾特性を示す時間波形図である。
図5(a)において、51は追尾対象である被写体1の移動量を示し、52は被写体1に追尾して駆動される撮像手段5の方向を示す変位量を示す。
被写体1の移動開始後、追尾している被写体1が高速移動して図2の領域22の検出枠(第1の所定領域)から外れそうになり、領域判別手段6が判別信号を制御手段3を構成する切換スイッチ33へ出力したときは、スイッチは端子a側に切り換えられる。したがって、図4(b)と同様に、図5より被写体1が高速に移動しても、撮像手段5は確実に被写体1を捉えて図2の領域23の検出枠内に収まるように高速追尾することができ、追尾している被写体を見失ってしまうことがない。
次に被写体1が移動を止めたときは、図4(b)と同様に撮像手段5がオーバシュートするので、被写体1は領域23の検出枠(第2の所定領域)から外れそうになり、領域判別手段6が判別信号を制御手段3を構成する切換スイッチ33へ出力したときは、スイッチは端子b側に切り換えられる。したがって、図4(a)と同様に、図5より被写体1が移動を止めたときは、被写体1の停止位置に対して撮像手段5はオーバシュートすることなく被写体1の停止位置に追尾するので、撮像範囲の中央部に被写体1を捕らえることになる。
図5(b)は、撮像手段5の表示画面における被写体1の画像位置(偏差信号に相当)を示す。縦軸のゼロ位置は水平方向の画面中央、正側が画面右側そして負側が画面左側の位置を示し、図2に示した撮像手段2の撮像範囲である領域21(画角範囲)および領域22の検出枠(第1の所定領域)を示す。
すなわち、例えば被写体1が右方向へ高速移動した場合には、被写体追尾装置の表示画面では、被写体1の移動開始後被写体1は画面中央部から最初右方向にずれるが、追尾中は被写体1を画面中央部に捕らえる。また、被写体1の移動終了後も被写体1は表示画面の左方向へ大きく流れることなく、被写体1を画面中央部に捉えることができる。この結果、例えば監視者は大きな違和感を感じることなく被写体1を認識することができる。
かかる構成によれば、領域判別手段により判別され特定された被写体が撮像範囲内の所定の領域内に収まっているか否かに応じて、制御手段に含まれる制御要素の構成を変化させることにより、パンニングやチルティングの追尾撮影時にも高速移動する被写体を撮影範囲内の中央部(表示画面の中央部)に収めるように、被写体を高速追尾することが可能となる。これにより、高速で移動する被写体に対しても確実に被写体を捉えることができ、追尾している被写体を見失ってしまうことを防止することができる。
なお、本発明の被写体追尾装置を構成する制御手段3の動作説明では、追尾対象である被写体1は水平方向にのみ高速移動しているものとしたが、上下方向への高速移動も同様に制御できることは言うまでもない。
(実施の形態2)
図6は、本発明の実施の形態2の被写体追尾装置の機能構成を示すブロック図である。図6において、図1と同じ構成要素については同じ符号を用い、説明を省略する。
図6は、本発明の実施の形態2の被写体追尾装置の機能構成を示すブロック図である。図6において、図1と同じ構成要素については同じ符号を用い、説明を省略する。
図6の被写体追尾装置の機能構成を示すブロック図は、図1の機能ブロック図に被写体速度検出手段7を追加したものである。被写体速度検出手段7は、過去画像を記憶する記憶領域を有し、過去に撮影された過去画像と新しく撮影された画像とを比較して被写体移動速度を検出する。
図6において、被写体速度検出手段7は、被写体位置検出手段2の出力する撮像範囲中央部の中心位置(図2の中心24)に対する追尾対象である被写体1の画像の重心位置との偏差量である偏差信号が入力され、被写体1が撮像範囲内の所定領域(図2の検出枠22)を外れるときの速度信号を制御手段3に出力し、出力信号に応じて制御手段3のゲインを変化させる。
図7および図8は、本発明の被写体追尾装置を構成する制御手段3の動作について説明するためのシミュレーションの結果を示す。
実施の形態1における図4および図5のシミュレーションでは、被写体1は撮像手段5の回転位置から見て50度/秒の角速度で高速度に移動しているものと仮定した。しかし、図7のシミュレーションでは、被写体1は撮像手段5の回転位置から見て半分の25度/秒の角速度で移動しているものと仮定した。
図7(a)において、71は追尾対象である被写体1の移動量を示し、72は被写体1に追尾して駆動される撮像手段5の方向を示す変位量を示す。
図5(a)の場合と同様に、被写体1が移動しても撮像手段5は確実に被写体1を捉えて図2の領域23の検出枠内に収まるように高速追尾することができ、追尾している被写体を見失ってしまうことがない。
図7(b)は、撮像手段5の表示画面における被写体1の画像位置(偏差信号に相当)を示す。
被写体1が撮像手段5の回転位置から見て50度/秒の角速度で高速度に移動しているときの図5(b)と比較して、被写体1の移動が半分の角速度25度/秒になったとき、図7(b)の被写体1の画像位置は、図5(b)では滑らかに変化しているのに対して急峻に変化しているため、表示画面を見ている例えば監視者は大きな違和感を感じることになる。
図8は、図7と同様に被写体1は撮像手段5の回転位置から見て半分の25度/秒の角速度で移動しているものと仮定し、制御手段3のゲインを半分に変化させたときのシミュレーション結果である。
図8(a)において、81は追尾対象である被写体1の移動量を示し、82は被写体1に追尾して駆動される撮像手段5の方向を示す変位量を示す。図8(a)では、図5(a)および図7(a)の場合と同様に、被写体1が移動しても撮像手段5は確実に被写体1を捉えて図2の領域23の検出枠内に収まるように高速追尾することができ、追尾している被写体を見失ってしまうことはない。
図8(b)は、撮像手段5の表示画面における被写体1の画像位置を示し、被写体1の画像位置は、図5(b)と同様に滑らかに変化している。
したがって、本発明の被写体追尾装置は、図6の被写体追尾装置の機能ブロック図に被写体速度検出手段7を追加することで、追尾対象の被写体1が撮像範囲内の所定領域を外れるときの速度に応じて制御手段3のゲインを変化させることにより、被写体1の画像位置を画面中央部に捉えることができるという図6の被写体追尾装置の機能に加えて、被写体1が異なる移動速度で移動を開始しても図7(b)の場合のように急峻に変化することなく滑らかに変化させることができる。この結果、表示画面を見ている例えば監視者は大きな違和感を感じることなく被写体1を認識することができる。
かかる構成によれば、領域判別手段により判別され特定された被写体が撮像範囲内の所定の領域内に収まっているか否かに応じて、制御手段に含まれる制御要素の構成を変化させ、被写体速度検出手段により被写体が撮像範囲内の所定領域を外れるときの速度に応じて制御手段のゲインを変化させる。これにより、パンニングやチルティングの追尾撮影時にも高速移動する被写体を撮影範囲内の中央部(表示画面の中央部)に収めるように、被写体を高速追尾することが可能となる。この結果、被写体の高速移動時だけでなく、異なる移動速度で移動を開始する被写体に対しても確実に被写体を捉え、滑らかに被写体に追尾することができるので、追尾している被写体を見失ってしまうこともなく、例えば監視者は大きな違和感を感じることなく被写体を認識することができる。
なお、本発明の被写体追尾装置を構成する制御手段3の動作説明では、追尾対象である被写体1は水平方向にのみ高速移動しているものとしたが、上下方向への高速移動も同様に制御できることは言うまでもない。
本発明にかかる被写体追尾装置および追尾方法は、カメラを用いて追尾対象である動画像中の特定の被写体を認識し追尾する機能を有し、監視カメラ等として有用である。また車載カメラの先行車自動追尾等の用途にも応用できる。
2 被写体位置検出手段
3 制御手段
4 駆動手段
5 撮像手段
6 領域判別手段
7 被写体速度検出手段
22,23 検出枠
31,32 積算器
33 切換スイッチ
3 制御手段
4 駆動手段
5 撮像手段
6 領域判別手段
7 被写体速度検出手段
22,23 検出枠
31,32 積算器
33 切換スイッチ
Claims (8)
- 追尾対象である被写体を撮像する撮像手段と、
前記撮像手段の位置姿勢を変位させる駆動手段と、
前記撮像手段によって撮像される撮像範囲内における追尾対象である被写体を特定し、前記特定された被写体の前記撮像範囲内における現在位置を検出し、偏差信号を生成する被写体位置検出手段と、
前記偏差信号に応じて前記特定された被写体を追尾する追尾指令信号を生成し、前記駆動手段を制御する制御手段と、
前記特定された被写体が前記撮像範囲内の所定の領域内に収まっているか否かを判別する領域判別手段と、を備え、
前記領域判別手段により判別され前記特定された被写体が前記撮像範囲内の所定の領域内に収まっているか否かに応じて前記制御手段に含まれる制御要素の構成を変化させることを特徴とする被写体追尾装置。 - 前記制御手段は、
前記被写体位置検出手段の生成する偏差信号の積分を行う積分器を少なくとも含み、追尾指令信号を生成するように構成されたことを特徴とする請求項1記載の被写体追尾装置。 - 前記制御手段は、少なくとも2個の積分部を含んで構成され、
前記領域判別手段により前記特定された被写体が前記撮像範囲内の所定の領域内にないと判別されたときは、前記被写体位置検出手段の生成する偏差信号を少なくとも2回積分して追尾指令信号を生成するように構成されたことを特徴とする請求項1または請求項2記載の被写体追尾装置。 - 前記制御手段は、少なくとも2個の積分部を含んで構成され、
前記領域判別手段により前記特定された被写体が前記撮像範囲内の第1の所定領域から外れ再び前記第1の所定領域より狭い第2の所定領域に収まるまで前記被写体位置検出手段の生成する偏差信号を少なくとも2回積分して追尾指令信号を生成するように構成されたことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の被写体追尾装置。 - 追尾対象である被写体を撮像する行程と、
前記撮像の位置姿勢を変位させる行程と、
前記撮像される撮像範囲内の追尾対象である被写体を特定し、前記特定された被写体の前記撮像範囲内における現在位置を検出し偏差信号を生成する行程と、
前記特定された被写体が前記撮像範囲内の第1の所定領域から外れ再び前記第1の所定領域より狭い第2の所定領域に収まるまで前記特定された被写体の位置と前記撮像範囲の画面中心との偏差量を少なくとも2回積分して前記特定された被写体を追尾する追尾指令信号を生成し前記撮像の位置姿勢を変位させるように制御する行程と、
を含んで構成されたことを特徴とする被写体追尾方法。 - 追尾対象である被写体を撮像する撮像手段と、
前記撮像手段の位置姿勢を変位させる駆動手段と、
前記撮像手段によって撮像される撮像範囲内の追尾対象である被写体を特定し、前記特定された被写体の前記撮像される撮像範囲内における現在位置を検出し偏差信号を生成する被写体位置検出手段と、
前記被写体位置検出手段から出力される現在位置を以前の位置と比較して被写体の速度を検出する被写体速度検出手段と、
前記偏差信号に応じて前記駆動手段を制御して前記特定された被写体を追尾する制御手段と、
前記特定された被写体が前記撮像範囲内の所定の領域内に収まっているか否かを判別する判別手段と、を備え、
前記被写体速度検出手段により検出され前記特定された被写体が前記撮像範囲内の所定領域を外れるときの速度に応じて前記制御手段のゲインを変化させることを特徴とする被写体追尾装置。 - 前記制御手段は、前記被写体速度検出手段により検出され前記特定された被写体が前記撮像範囲内の所定領域を外れるときの速度の大きさが所定値を超えたとき前記制御手段のゲインを大きくすることを特徴とする請求項6記載の被写体追尾装置。
- 追尾対象である被写体を撮像する行程と、
前記撮像の位置姿勢を変位させる行程と、
前記撮像される撮像範囲内の追尾対象である被写体を特定し、前記特定された被写体の前記撮像範囲内における現在位置を検出し偏差信号を生成する行程と、
前記現在位置を以前の位置と比較して被写体の速度を検出する行程と、
前記特定された被写体が前記撮像範囲内の所定の領域内に収まっているか否かを判別する行程と、
前記被写体速度検出手段により検出され前記特定された被写体が前記撮像範囲内の所定領域を外れるときの速度の大きさが所定値を超えたとき前記制御手段のゲインを大きくして前記特定された被写体を追尾する追尾指令信号を生成し前記撮像の位置姿勢を変位させるように制御する行程と、
を含んで構成されたことを特徴とする被写体追尾方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009278119A JP2011124614A (ja) | 2009-12-08 | 2009-12-08 | 被写体追尾装置および被写体追尾方法 |
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JP2009278119A JP2011124614A (ja) | 2009-12-08 | 2009-12-08 | 被写体追尾装置および被写体追尾方法 |
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Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014233029A (ja) * | 2013-05-30 | 2014-12-11 | 株式会社ニコン | 画像処理装置、撮像装置及び画像処理プログラム |
JP2016100636A (ja) * | 2014-11-18 | 2016-05-30 | キヤノン株式会社 | 撮像装置 |
JP2017050829A (ja) * | 2015-09-04 | 2017-03-09 | 株式会社日立情報通信エンジニアリング | カメラ制御システム、及び、カメラ制御方法 |
JP2017126960A (ja) * | 2016-01-15 | 2017-07-20 | キヤノン株式会社 | 像ブレ補正装置及びその制御方法、撮像装置、プログラム、記憶媒体 |
JP2017192131A (ja) * | 2017-04-27 | 2017-10-19 | 株式会社ニコン | 画像処理装置 |
JP2019134438A (ja) * | 2019-02-28 | 2019-08-08 | 株式会社ニコン | 画像処理装置、撮像装置及び画像処理プログラム |
-
2009
- 2009-12-08 JP JP2009278119A patent/JP2011124614A/ja active Pending
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