JP3615867B2 - 自動撮影カメラシステム - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、テレビカメラを使用して撮影した画像から対象の3次元位置を計測し、その対象を自動追尾して無人で撮影することができる自動撮影カメラシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、カメラ操作者が直接テレビジョンカメラを操作せず、被写体を自動追尾して撮影することができるようにしたカメラシステムでは、水平,垂直方向に回動可能で外部からの制御信号により制御可能な撮影用カメラを用い、被写体の動きに合わせて撮影用カメラを駆動制御するようにしている。被写体を認識する方法としては、例えば、被写体(あるいは被写体と共に移動する物体)に予め検知マークを付けておき、撮影画像を処理してその検知マークを認識する方法や、赤色など特定の色を被写体として認識する方法が採られている。そして、認識した被写体が画面の枠内の所定位置に位置するように撮影用カメラを駆動制御することで、被写体を追尾して撮影するようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述のような追尾方法の場合、次の例に示すように、画面上での被写体の動きは“ぎこちない動き”となる。例えば図6に示すように被写体1がt1時点からt3時点まで同図のような軌跡で移動したとする。その場合、図7(A)に示すように、先ずt1時点では、画面VD(t1)上の目標位置に被写体1が位置するように撮影用カメラの向きを補正する。その後、次のt2時点までは同図(B)のように被写体1が画面VD(t1〜t2)上に表示される。次のt2時点では、再度、同図(C)のように画面VD(t2)上の目標位置に被写体1が位置するように撮影用カメラの向きを補正する。同様に、図7(D)のように被写体が動いた場合も、目標位置とのずれ量を補正する。すなわち、被写体の位置が所定位置からずれたら、そのずれ量を補正するという動作を繰り返すため、認識間隔の大きさに応じてぎこちない動きが増大する。また、円滑なカメラワークを実現するには被写体の認識間隔を小さくすれば良いが、そのための情報処理量が増えるため、制御装置の処理負荷が増大することになる。
【0004】
また、上述のような1台の撮影用カメラで被写体を自動追尾するためには、カメラの画枠内に被写体が存在しないと機能しないため、目的とする被写体がカメラの画枠内に入ってきた時に、はじめて自動制御によるカメラ操作が開始されるようになっていた。そのため、カメラが被写体を捕らえるまでは手動でカメラ操作を行なわなければならず、また、被写体の移動速度に追いつけずに画枠内からはずれてしまった場合、自動追尾不能になるという問題があった。
【0005】
一方、広い視野領域で撮影し、その領域の一部を拡大して撮影できるようにしたカメラシステムとして、広角画像撮影用とその画像の一部をなす画像撮影用の2個のテレビジョンカメラを備え、前者の無人カメラを用いて広い視野を撮影し、カメラ操作者がその撮影画像を見ながら、後者の撮影用カメラを遠隔操作(例えばパン,チルト,ズーム)等により操作して、目的とする被写体を撮影するようにしたカメラシステムが実現されている。このカメラシステムでは、無人カメラによる撮影画像をモニターするときのカメラ操作者の視線の動きを検出し、その動きを撮影用カメラの操作信号に変換してカメラ制御に反映する機能を備えることで、直接カメラを操作せずに撮影するようにしている(特開平7−240868号公報参照)。しかしながら、このような撮影方法では、広い視野領域で被写体を捕らえることができるという利点はあるが、カメラ操作者が間接的に操作する必要があり、自動追尾による無人での撮影を行なうことができなかった。
【0006】
本発明は上述のような事情から成されたものであり、本発明の目的は、3次元空間内を移動する対象を自動追尾して撮影することができると共に、最適なカメラワークで撮影することができる自動撮影カメラシステムを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、自動撮影カメラシステムに関するものであり、本発明の上記目的は、カメラ操作者の視野に相当する広角画像を撮影するセンサカメラと外部からの制御信号により撮影方向を含むカメラ操作の制御が可能な撮影用カメラと予め登録された色情報に基づいて前記センサカメラで撮影された広角画像内の静止体又は移動体の中から撮影対象の被写体を認識すると共に、該被写体の3次元空間内の現在位置を逐次計測する3次元位置計測部と前記3次元位置計測部の計測情報に基づいて前記被写体の3次元空間内の動きを解析する動き解析部と前記動き解析部で解析した被写体の動きに応じて前記撮影用カメラを駆動制御するカメラワーク制御部とを備え、前記カメラワーク制御部は、前記撮影用カメラの画面内での最適被写体位置と現在位置とのズレ量に応じて前記最適被写体位置を変動させる補正関数に従って前記最適被写体位置を変動させる機能を有することによって達成される。
【0008】
さらに、前記動き解析部で解析した被写体の動きのベクトル情報から前記被写体の次の瞬間の動きを予測する動き予測部を備え、前記カメラワーク制御部は、前記動き予測部で予測した被写体の動きに応じて前記撮影用カメラを駆動制御すること、前記動き解析部で解析した被写体の動き解析情報を時系列に記録する解析情報記録手段と、前記被写体の動き解析情報から前記被写体の現在位置,速度,軌跡の各要素のうち少なくとも1要素を含む表示データを作成し、前記被写体の撮影映像と共に表示する解析情報表示手段とを備えること前記制御信号は、パン,チルト,フォーカス,ズーム及びアイリスの各要素のうち少なくとも1要素を含んでいることによってそれぞれ、より効果的に達成される。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明では、カメラ操作者の眼に相当するセンサカメラにより撮影した広角映像の中から撮影すべき被写体を自動認識すると共に、3次元空間内での被写体の位置と動きを計測し、被写体の動きに応じて撮影用カメラを駆動制御することで、被写体の自動撮影を行なうようにしている。また、被写体の動きを予測して撮影する機能を備えることで、滑らかなカメラワークを可能にすると共に、制御系の処理負荷を軽減できるようにしている。さらに、不安定な制御(ブレ制御等)を加味する機能を備えることで、一流カメラマンの実際のカメラワークに近い、知的なカメラワーク制御を可能としている。すなわち、本発明では、被写体の自動追尾による無人撮影ができると共に、あたかも一流カメラマンが直接操作しているかのような臨場感の高いカメラワークを実現することができる。
【0010】
以下、図面に基づいて本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
図1は本発明の自動撮影カメラシステムの概略構成を示しており、3次元空間を移動する被写体を捕らえるためのカメラ100(以下、「センサカメラ」と呼ぶ)と撮影用カメラ200をそれぞれ1台ずつ備えたシステムの例を示している。センサカメラ100は、カメラ操作者の両眼に相当するカメラであり、同図のように撮影対象の被写体1を含む広角映像を撮影する。このセンサカメラ100は、1台もしくは2台以上使用され、例えば、1台のセンサカメラ100の視野領域を越えて移動する被写体1を追尾して撮影する場合には、複数のセンサカメラ100が使用され、その場合には撮影範囲(計測範囲)が分割されてそれぞれ所定の位置に1台ずつもしくは2台ずつ配置される。撮影用カメラ200は、外部からの制御信号によりカメラのパン,チルト,ズーム,フォーカス等の調整が可能な駆動機構部(雲台)210と撮像部220とが一体的に構成されたカメラであり、パン軸及びチルト軸の回動制御により真下を除くほぼ全域の空間が撮影できるようになっている。
【0011】
3次元位置計測装置300は、センサカメラ100の撮影された広角画像VD1内の静止体又は移動体の中から撮影対象の被写体1を認識(例えば被写体1の色情報により認識)すると共に、被写体1の現在位置を逐次計測する装置であり、撮影用カメラ200の視点を原点とした三次元空間内での被写体1の現在位置(3次元座標情報),被写体1の大きさを示す情報(画像抽出部分の面積情報)等を計測情報PDとして出力する。この計測情報PDは入出力インタフェースを介してデータ解析装置500に入力される。
【0012】
データ解析装置500は、3次元位置計測装置300からの計測情報PDを基に被写体1の動きを解析し、被写体1の動きに応じて撮影用カメラ200のカメラワークを制御する装置であり、駆動制御部400を介して駆動信号MSを送出し、撮影用カメラ200のカメラワークを制御する。すなわち、データ解析装置500では、3次元位置計測装置300の計測情報PDに基づいて被写体1の現在位置を認識する共に、被写体1の動き(各時点の位置,方位角,加速度等)を解析して次の瞬間の動きを予測し、この予測情報と現時点の撮影用カメラ200の向きを示す情報等に基づいて撮影用カメラ200のパン,チルト角度偏差及びズーム等の調整量を演算し、駆動制御データ(速度指令)Vcomを出力して被写体1の次の動作位置へと撮影用カメラ200を駆動制御することで、被写体1を自動追尾して撮影するようにしている。また、データ解析装置500は、被写体1の動作の解析情報を記録及び表示する手段を備えており、図1中の撮影画像VD2の表示例のように、撮影用カメラ200の撮影画像と共に解析情報2(被写体位置,速度,軌跡等)を表示できるようになっている。
【0013】
次に、各装置の構成例を示してより詳細に説明する。先ず、撮影用カメラと駆動制御部の構成について説明する。図2は、図1の撮影用カメラ200と駆動制御部400の構成例を示しており、撮影用カメラ200は、モータ213,214の駆動によるパン軸211及びチルト軸212の回動により撮像部220の向き(水平及び垂直方向)が調整され、各モータ215の駆動により撮像部220のズーム,フォーカス,アイリスが調整されるようになっている。本例では、モータ215にはステップモータを使用し、モータ213,214には、高トルクを発生するダイレクトドライブモータを使用している。
【0014】
駆動制御部400は、雲台のモータ213〜215を駆動する制御CPU410,モータドライバ420等から構成され、上位制御部(図1の構成例ではデータ解析装置500)からの駆動制御データ(速度指令)Vcomに従って撮影用カメラ200の駆動制御を行なう。すなわち、駆動制御部400は、上位制御部からの駆動制御データ(速度指令)Vcom及びデータベース401のパラメータPDD(各モータの駆動制御用パラメータ)を基に各モータ213〜215の駆動信号MS1〜MS3を制御CPU410によって生成/出力し、モータドライバ420を介してサーボ制御による撮影用カメラ200の制御を行なう。
【0015】
次に、3次元位置計測装置とデータ解析装置の構成について説明する。図3は、図1の3次元位置計測装置300とデータ解析装置500の主要部の構成例をブロック図で示している。図3において、3次元位置計測装置300は、センサカメラ100で撮影された広角画像VD1内の静止体又は移動体の中から撮影対象の被写体1を認識する被写体認識部310と、被写体1の3次元空間内の現在位置(3次元座標)を計測する3次元座標計測部320とから構成される。3次元位置計測装置300の計測情報PDは、データ解析装置500内の動き解析部510に入力される。
【0016】
データ解析装置500は、3次元位置計測装置300からの計測情報PDにより被写体1の動きを解析し、被写体1の現時点までの直近の動きベクトルを求める動き解析部510と、動き解析部510で求めた動きベクトルを基に被写体1の次の動きを予測し、次の動きベクトルを求めて被写体速度V等の予測情報を送出する動き予測部520と、動き予測部520からの予測情報,及び撮影用カメラ200の方位角/画角を検出する検出部(図示せず)からの検出情報SD等に基づいてカメラワークの分析及び決定を行ない、駆動制御データ(速度指令)Vcomを出力して撮影用カメラ200のカメラワークを制御するカメラワーク制御部530と、動き解析部510で解析した被写体動作の解析情報を記録する解析情報記録部540と、解析情報を撮影画像と共にあるいは単独でモニタ表示する解析情報表示部550とから構成される。
【0017】
上述のような構成において、具体例を示してシステム全体の動作例を説明する。図4は、センサカメラ100と撮影用カメラ200の配置構成の一例を示しており、例えば、同図に示すようなスキーの滑降競技を撮影する場合、滑降コースが被写体(スキー選手)1の移動領域となり、滑降開始地点から滑降終了地点までの全領域もしくは一部の領域が自動撮影の対象となる。図4の例では、2台のセンサカメラ100A,100Bと1台の撮影用カメラ200とを配置し、一部の領域を撮影範囲として撮影する場合を例としている。また、被写体1の3次元位置は、1台のセンサカメラ100の撮影画像の情報を基に求めることができるが、ここでは、1計測範囲に2台のセンサカメラ100A,100Bを用い、三角測量の原理で被写体1の3次元座標を求める場合の構成を例としている。
【0018】
ここで、図1の構成例のように1計測範囲に1台のセンサカメラを用いる形態では、例えば2点間を移動したときの被写体1の移動量及び大きさの変化量の検出値に基づいて被写体1の位置を示す3次元座標を算出することになり、計測時点ごとに3次元座標を求めることができず、リアルタイムに計測情報を提供できないという欠点がある。そのため、上記の点や計測装置の処理負荷の点では、図4の例のように1計測範囲に2台のセンサカメラを用いる形態の方が好ましい。
【0019】
以下、図2〜図4を参照して動作例を説明する。図4において、センサカメラ100A,100Bで撮影された映像信号VD1はそれぞれ3次元位置計測装置300に入力される。図3において、3次元位置計測装置300内の被写体認識部310は、映像信号VD1をデジタル化した1フレーム分の2次元座標系の画像データから撮影対象の被写体1を認識する。被写体1の認識は、例えば画像データの各画素の色度と、被写体認識データとして予め設定されている複数色のそれぞれの閾値(色度の範囲:下限の閾値〜上限の閾値)とを比較し、閾値内を “1”,範囲外を“0”として画素単位に2値化する。その際、2次元座標系 (X,Y座標系)にて連続する当該色の部分を抽出して計数し、計数値を面積Sとする。そして当該色の部分が複数存在する場合には、例えば、面積Sの大きい部分を撮影対象の被写体1と認識する。但し、設定されている色で被写体1を必ず特定できるような撮影条件では大きさによる認識処理は必要ないため、色だけで認識すれば良い。
【0020】
3次元座標計測部320では、被写体認識部310で求めた面積Sから、抽出部分の重心位置を演算して被写体1の中心位置C(x,y)とする。この中心位置は、2台のセンサカメラ100の画像データVDからそれぞれ演算する。続いて、算出した2つの中心位置C1(x,y),C2(x,y)と、センサカメラ100及び撮影用カメラ200の位置情報とから、被写体1の3次元空間内の位置(撮影用カメラ200の視点を原点とした被写体1の3次元座標)を三角測量の原理で算出し、算出した3次元位置情報C(x,y,z)と被写体1の大きさを示す情報(上記の面積S)を計測情報PDとして出力する。この計測情報PDは、データ解析装置500内の動き解析部510に入力される。
【0021】
動き解析部510では、3次元位置計測装置300からの計測情報PDにより被写体1の動きを解析し、解析情報を動き予測部520及び解析情報記録部540に送出する。例えば、今回の計測情報PDtn(3次元座標情報)と前回の計測情報PDt(n−1)により、前回の計測時点を起点とする動きベクトルを求め、求めた動きベクトルの情報(時刻,方位角,距離,速度等)を解析情報として送出する。動き予測部520では、動き解析部510からの解析情報に基づいて被写体1の次の瞬間の動きを予測する。
【0022】
ここで、被写体の次の瞬間の動き予測する方法について第1及び第2の例を示して説明する。なお、計測間隔と動きベクトルの解析間隔とは必ずしも等しくないが、ここでは、等しいものする。先ず、第1の例として、直近の2つの計測情報PDtn,PDt(n−1)を基に予測する方法について説明する。図5(A)に示すように、被写体の前回(t1時点)の計測位置がP1(x,y,z)で、今回(t2時点)の計測位置がP2(x,y,z)とした場合、P1(x,y,z)とP2(x,y,z)から方位と速度Vとを求め(本例では動き解析部510にて算出)、同一方向に同一速度で動くものと予測して、P2→FPの動きベクトルを求める。ここで、FP(x,y,z)は、t2−t1時間経過したt3時点での次の移動位置である。
【0023】
続いて、第2の例として、直近の3つの計測情報PDtn,PDt(n−1),PDt(n−2)を基に予測する方法について説明する。図5(B)に示すように、被写体の前前回(t1時点)の計測位置がP1(x,y,z),前回(t2時点)の計測位置がP2(x,y,z),今回(t3時点)の計測位置がP3(x,y,z)であったとする。この場合、各時点t1〜t3の座標から動きベクトルP1→P2,P2→P3を求める。そして、求めた2つの動きベクトルからP3→FPの動きベクトルを求める。この方法では、方位角の変化及び加速度を考慮して予測することになる。計測間隔が極めて短い場合には前者の方法で充分である。なお、予測に用いる計測情報の量を多くして更に先の動きを予測するようにしても良い。以上のようにして求めた被写体の動きの予測情報は、カメラワーク制御部530に入力される。
【0024】
カメラワーク制御部530では、画面内の被写体位置情報動き予測部520からの予測情報、撮影カメラ200の現時点の方位角/画角を検出する検出部からの検出情報SDに基づいて、撮影用カメラ200の方向,移動量及び移動速度を決定する。その際、被写体の画枠内の最適位置、大きさ等の制御パラメータに従ってカメラワークを決定し、パン,チルトの速度指令を生成すると共に、撮影用カメラ200のズーム,フォーカス,アイリスを調整するための速度指令を生成し、駆動制御データVcomとして出力し、駆動制御部400を介して撮影用カメラ200を駆動制御する。なお、カメラワーク制御部530における不安定な制御(ブレ制御等)を加味する機能については後述する。
【0025】
一方、動き解析部510からの解析情報(被写体の動きベクトルの情報)を受けた解析情報記録部540では、解析情報を撮影対象の被写体毎に記憶手段に時系列に記録する。その際、撮影画像VD2と共に解析情報を表示するモードであれば、解析情報を解析情報表示部550に送出する。解析情報表示部550では、解析情報に基づいて被写体の現在の位置及び速度、軌跡等を示す表示データを作成し、例えば図3中の撮影画像VD3の表示例に示すように、撮影画像VD2と合成表示する。また、撮影後に表示するモードであれば、例えば、予め登録された理想の軌跡や速度のデータと比較して表示するなど、被写体の動きを分析するための情報を表示あるいはプリント出力する。その際、撮影画像(1場面,動画の一部,あるいは全て)と合成表示するようにしても良い。
【0026】
以上のように、被写体の次の瞬間の動きを予測して次の動作位置へと撮影用カメラ200の駆動制御を行なうことにより、従来の自動撮影システムに見られる映像の動きのぎこちなさは解消されることになる。また、撮影用カメラ200を複数設置し、撮影用カメラ200を切り換えながら撮影する構成とした場合、被写体の動きの予測情報を利用することにより、各視野領域の境界をまたがって移動する被写体を連続的に追尾して撮影することが可能となる。また、計測範囲を分割して各センサカメラ100を配置する構成では、3次元位置計測装置300で被写体の動きを予測し、計測範囲を切り換えながら計測処理を行なうことで、計測範囲をまたがって移動する被写体の計測を連続的に行なうことができる。さらに、従来のシステムと比較して被写体位置の計測間隔を大きくとることができるので、情報処理量が減り、制御系の処理負荷が軽減される。
【0027】
ところで、撮影用カメラ200の映像の動きが滑らか過ぎると人工的な映像となり、かえって、画像から臨場感が失われることになる。そこで、本発明では、次のような不安定な制御(ブレ制御等)を加味する機能をカメラワーク制御部530に備えることで、カメラマンの手のぶれや意図的な操作により生じるタイムラグを加味してカメラワークを調整するようにしている。例えば、画面内での最適被写体位置と現在位置とのズレの大きさに応じて不安定さを増加させるように、ズレ量に応じて最適被写体位置を変動させるブレ制御用の補正関数を予めテーブルに設定しておき、カメラワークを決定する際、画面内での最適被写体位置と現在位置とのズレ量を比較し、ズレ量の許容値を越えた場合、ズレ量に応じて撮影用カメラ200の駆動速度の補正(通常の補正)を行なうと共に、上記ブレ制御用の補正関数で補正して撮影用カメラ200の駆動速度を制御するようにする。
【0028】
また、図4に示したスキーの滑降競技を撮影する場合の例のように、被写体が移動するコースが決まっている場合には、一流カメラマンが実際に撮影用カメラ200を操作して被写体を追尾した時の操作情報から、ブレ制御やズーム制御の補正関数を設定するようにしても良い。この場合、コースの通過地点の位置情報を設定すると共に、通過地点に対応させて補正関数を設定しておき、コースの通過地点に応じて制御するようにしても良い。
【0029】
なお、上述した実施の形態においては、被写体の動きの解析機能をデータ解析装置500に設ける場合を例として説明したが、3次元位置計測装置300側に設ける構成としても良い。また、無人撮影の場合を例として説明したが、当然のことながら、遠隔操作によりカメラマンが撮影用カメラ200を操作することも可能であり、その場合には操作情報の入力が優先処理される。
【0030】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明の自動撮影カメラシステムによれば、センサカメラの広角画像から撮影対象の被写体を認識してその3次元位置を逐次計測し、計測情報から解析した被写体の動きに応じて撮影用カメラを駆動制御するようにしているので、広範囲の3次元空間内を移動する対象を自動追尾して無人で撮影することができる。そのため、カメラマンが撮影できないような位置(例えば、木の上,コンサート会場のハイポジション,災害現場等)からでも、迫力のある映像を自動的に撮影することができるようになり、一流カメラマンを越えるカメラワークを実現することができる。また、被写体の次の瞬間の動きを予測して撮影用カメラを駆動制御するようにしているので、撮影映像内の被写体の不自然な動きを無くすことができる。さらに、被写体の動作の解析情報を撮影画像の付加情報として表示することができるので、新しい映像効果をもたらすことができると共に、被写体の詳細な動きを分析することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の自動撮影カメラシステムの概略の構成例を示すブロック図である。
【図2】図1の撮影用カメラ200と駆動制御部400の構成例を示すブロック図である。
【図3】図1の3次元位置計測装置300とデータ解析装置500の構成例を示すブロック図である。
【図4】本発明システムに用いるセンサカメラと撮影用カメラの配置構成の一例を示す図である。
【図5】本発明システムにおける被写体の動きの予測方法の具体例を説明するための図である。
【図6】従来のカメラシステムにおける被写体の自動追尾の方法の例を説明するための図である。
【図7】従来のカメラシステムにおける被写体の自動追尾の方法の例を説明するための図である。
【符号の説明】
1 被写体
100 センサカメラ
200 撮影用カメラ
210 駆動機構部(雲台)
211 パン軸
212 チルト軸
213,214,215 撮影用カメラ制御モータ
220 撮像部
300 3次元位置計測装置
310 被写体認識部
320 3次元座標計測部
400 駆動制御部
401 データベース
410 制御CPU
420 モータドライバ
500 データ解析装置
510 動き解析部
520 動き予測部
530 カメラワーク制御部
540 解析情報記録部
550 解析情報表示部

Claims (4)

  1. カメラ操作者の視野に相当する広角画像を撮影するセンサカメラと外部からの制御信号により撮影方向を含むカメラ操作の制御が可能な撮影用カメラと予め登録された色情報に基づいて前記センサカメラで撮影された広角画像内の静止体又は移動体の中から撮影対象の被写体を認識すると共に、該被写体の3次元空間内の現在位置を逐次計測する3次元位置計測部と前記3次元位置計測部の計測情報に基づいて前記被写体の3次元空間内の動きを解析する動き解析部と前記動き解析部で解析した被写体の動きに応じて前記撮影用カメラを駆動制御するカメラワーク制御部とを備え
    前記カメラワーク制御部は、前記撮影用カメラの画面内での最適被写体位置と現在位置とのズレ量に応じて前記最適被写体位置を変動させる補正関数に従って前記最適被写体位置を変動させる機能を有することを特徴とする自動撮影カメラシステム。
  2. 前記動き解析部で解析した被写体の動きのベクトル情報から前記被写体の次の瞬間の動きを予測する動き予測部を備え、前記カメラワーク制御部は、前記動き予測部で予測した被写体の動きに応じて前記撮影用カメラを駆動制御するようになっている請求項1に記載の自動撮影カメラシステム。
  3. 前記動き解析部で解析した被写体の動き解析情報を時系列に記録する解析情報記録手段と、前記被写体の動き解析情報から前記被写体の現在位置,速度,軌跡の各要素のうち少なくとも1要素を含む表示データを作成し、前記被写体の撮影映像と共に表示する解析情報表示手段とを備えた請求項1又は2に記載の自動撮影カメラシステム。
  4. 前記制御信号は、パン,チルト,フォーカス,ズーム及びアイリスの各要素のうち少なくとも1要素を含んでいる請求項1乃至のいずれか一項に記載の自動撮影カメラシステム。
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