JP2011124315A - フレキシブルプリント配線板、フレキシブルプリント配線板の製造方法、フレキシブルプリント配線板を備える電子機器 - Google Patents

フレキシブルプリント配線板、フレキシブルプリント配線板の製造方法、フレキシブルプリント配線板を備える電子機器 Download PDF

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勉 村本
Shusaku Moriyama
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Abstract

【課題】ランドスルーホールと導電層との間に段差が生じないことで、製造工程における配線回路の断線を防止することができるフレキシブルプリント配線板、該フレキシブルプリント配線板の製造方法及び前記フレキシブルプリント配線板を備える電子機器の提供を課題とする。
【解決手段】絶縁層110の両面に導電層120を積層してなる基板100を用い、基板の表裏に形成される配線回路をランドスルーホール200を介して電気接続するようにしたフレキシブルプリント配線板1であって、ランドスルーホールは、基板を貫通してなるスルーホール210の内孔210aの全表面をめっきすると共に、スルーホールの表裏開口部210bの周縁領域のみをランド220aとしてめっきしてなる構成とし、且つランドスルーホールのランドは、その周縁部を下方に向けて末広がりに傾斜してなる構成としている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、フレキシブルプリント配線板、該フレキシブルプリント配線板の製造方法及び前記フレキシブルプリント配線板を備える電子機器に関する。
ハードディスク装置やCD−ROMドライブ等、屈曲性が要求される箇所に使用されるフレキシブルプリント配線板には繰り返し屈曲に対する耐久性が要求される。
スルーホールめっきを施したフレキシブルプリント配線板では、配線回路となる銅箔が厚くなってしまうことから、従来、スルーホールめっきを施したフレキシブルプリント配線板は、繰り返し屈曲に対する耐久性が低かった。
このような欠点を補うため、屈曲部にスルーホールめっきがかからないようにマスキングや遮蔽等をしてスルーホールのあるエリアだけにめっき(いわゆるボタンめっき)を施し、ランドスルーホールを形成することが行われている。
このようなものとして、例えば下記特許文献1がある。
下記特許文献1は、フレキシブルプリント基板の製造方法に関する発明で、スルーホールのあるエリアだけにめっきを施すランドスルーホールに関する技術が開示されている。
特開2006−108270号公報
上記特許文献1においては、第1に柔軟性、屈曲性に優れ、第2に軽量化、極薄化や高密度化、微細化も図れ、第3に工程が簡素化されてコスト面にも優れたフレキシブルプリント基板の製造方法を提供できるメリットがある。
しかしながら、ランドスルーホールにおけるランド部分(ボタン状部分)を形成する電気銅めっきと、銅箔との間に段差が生じる構成であった。このようなフレキシブルプリント配線板の製造方法では、基板の両面の銅箔をランドスルーホールで導通させた後、銅箔をエッチングして配線回路を形成するためにレジストフィルムを張り合わせる際、ランドスルーホールと銅箔との間に生じた段差のため、レジストフィルムをランドスルーホール及び銅箔に密着させて積層させることができない。よってレジストフィルムとランドスルーホール及び銅箔との間に空間が生じ、この空間にエッチング液がしみ込むことで配線回路が断線してしまう可能性があった。
そこで本発明は上記従来における問題点を解決し、ランドスルーホールと導電層との間に段差が生じないことで、製造工程における配線回路の断線を防止することができるフレキシブルプリント配線板、該フレキシブルプリント配線板の製造方法及び前記フレキシブルプリント配線板を備える電子機器の提供を課題とする。
本発明のフレキシブルプリント配線板は、絶縁層の両面に導電層を積層してなる基板を用いて、該基板の表裏に形成される配線回路をランドスルーホールを介して電気接続するようにしたフレキシブルプリント配線板であって、前記ランドスルーホールは、基板を貫通してなるスルーホールの内孔の全表面をめっきすると共に、スルーホールの表裏開口部の周縁領域のみをランドとしてめっきしてなる構成とし、且つ前記ランドスルーホールのランドは、その周縁部を下方に向けて末広がりに傾斜してなる構成としていることを第1の特徴としている。
上記本発明の第1の特徴によれば、フレキシブルプリント配線板は、絶縁層の両面に導電層を積層してなる基板を用いて、該基板の表裏に形成される配線回路をランドスルーホールを介して電気接続するようにしたフレキシブルプリント配線板であって、前記ランドスルーホールは、基板を貫通してなるスルーホールの内孔の全表面をめっきすると共に、スルーホールの表裏開口部の周縁領域のみをランドとしてめっきしてなる構成とし、且つ前記ランドスルーホールのランドは、その周縁部を下方に向けて末広がりに傾斜してなる構成としていることから、ランドスルーホールと導電層との間に段差が生じることがない。よってフレキシブルプリント配線板の製造時において、配線回路を形成する際、レジストフィルムをランドスルーホール及び導電層に密着させて積層させることができる。従ってレジストフィルムとランドスルーホール及び導電層との間に空間が生じることがない。よってレジストフィルムとランドスルーホール及び導電層との間に空間が生じ、該空間にエッチング液がしみ込むことによる配線回路の断線を防止することができる。
また本発明のフレキシブルプリント配線板の製造方法は、絶縁層の両面に導電層を積層してなる基板にスルーホールを形成するスルーホール形成工程と、該スルーホール形成工程で形成されたスルーホールの開口部周縁が凹所となるように前記基板の両面にレジストパターンを積層するレジストパターン積層工程と、前記スルーホールの内孔の全表面と表裏開口部の周縁領域のみをランドとしてめっき構成するランドスルーホールめっき工程と、前記基板の両面に配線回路を形成する配線回路形成工程とを備えるフレキシブルプリント配線板の製造方法であって、前記レジストパターン積層工程と前記ランドスルーホールめっき工程との間に、前記基板に積層されたレジストパターンを脱脂液で脱脂処理することで前記凹所に面した端部を浮かせて空隙部を形成する脱脂処理工程を備えることを第2の特徴としている。
上記本発明の第2の特徴によれば、絶縁層の両面に導電層を積層してなる基板にスルーホールを形成するスルーホール形成工程と、該スルーホール形成工程で形成されたスルーホールの開口部周縁が凹所となるように前記基板の両面にレジストパターンを積層するレジストパターン積層工程と、前記スルーホールの内孔の全表面と表裏開口部の周縁領域のみをランドとしてめっき構成するランドスルーホールめっき工程と、前記基板の両面に配線回路を形成する配線回路形成工程とを備えるフレキシブルプリント配線板の製造方法であって、前記レジストパターン積層工程と前記ランドスルーホールめっき工程との間に、前記基板に積層されたレジストパターンを脱脂液で脱脂処理することで前記凹所に面した端部を浮かせて空隙部を形成する脱脂処理工程を備えることことから、スルーホール形成工程により、基板にスルーホールを形成することができる。またレジストパターン積層工程により、スルーホールの開口部周縁が凹所となるようにレジストパターンを積層することができる。またランドスルーホールめっき工程により、スルーホールの内孔の全表面と表裏開口部の周縁領域のみをランドとしてめっき構成することができる。また配線回路形成工程により、基板の両面に配線回路を形成することができる。更にレジストパターン積層工程とランドスルーホールめっき工程との間に脱脂処理工程を備えることで、凹所に面したレジストパターンの端部を浮かせて空隙部を形成した状態でランドスルーホールめっき工程以下の製造工程を行うことができる。よってランドスルーホールにおけるランドの周縁部を下方に向けて末広がりに傾斜した構成とすることができ、ランドスルーホールと導電層との間に段差を生じさせることがない。
従って配線回路形成工程において、レジストフィルムをランドスルーホールと導電層とに密着させて積層させることができる。よってレジストフィルムとランドスルーホール及び導電層との間に空間が生じることがない。従ってレジストフィルムとランドスルーホール及び導電層との間に空間が生じ、該空間にエッチング液がしみ込むことによる配線回路の断線を防止することができる。
また本発明のフレキシブルプリント配線板の製造方法は、絶縁層の両面に導電層を積層してなる基板にスルーホールを形成するスルーホール形成工程と、該スルーホール形成工程で形成されたスルーホールの開口部周縁が凹所となるように前記基板の両面にレジストパターンを積層するレジストパターン積層工程と、前記スルーホールの内孔の全表面と表裏開口部の周縁領域のみをランドとしてめっき構成するランドスルーホールめっき工程と、前記基板の両面に配線回路を形成する配線回路形成工程とを備えるフレキシブルプリント配線板の製造方法であって、前記ランドスルーホールめっき工程は、高電流密度で電解銅めっきを行うことで発生する水素により前記凹所に面したレジストパターンの端部を浮かせて空隙部を形成する第1電解めっき工程と、該第1電解めっき工程の後に、前記第1電解めっき工程の電流密度よりも低い電流密度で電解銅めっきを行う第2電解めっき工程とから構成されることを第3の特徴としている。
上記本発明の第3の特徴によれば、フレキシブルプリント配線板の製造方法は、絶縁層の両面に導電層を積層してなる基板にスルーホールを形成するスルーホール形成工程と、該スルーホール形成工程で形成されたスルーホールの開口部周縁が凹所となるように前記基板の両面にレジストパターンを積層するレジストパターン積層工程と、前記スルーホールの内孔の全表面と表裏開口部の周縁領域のみをランドとしてめっき構成するランドスルーホールめっき工程と、前記基板の両面に配線回路を形成する配線回路形成工程とを備えるフレキシブルプリント配線板の製造方法であって、前記ランドスルーホールめっき工程は、高電流密度で電解銅めっきを行うことで発生する水素により前記凹所に面したレジストパターンの端部を浮かせて空隙部を形成する第1電解めっき工程と、該第1電解めっき工程の後に、前記第1電解めっき工程の電流密度よりも低い電流密度で電解銅めっきを行う第2電解めっき工程とから構成されることから、スルーホール形成工程により、基板にスルーホールを形成することができる。またレジストパターン積層工程により、スルーホールの開口部周縁が凹所となるようにレジストパターンを積層することができる。またランドスルーホールめっき工程により、スルーホールの内孔の全表面と表裏開口部の周縁領域のみをランドとしてめっき構成することができる。また配線回路形成工程により、基板の両面に配線回路を形成することができる。更に第1電解めっき工程により、凹所に面したレジストパターンの端部を浮かせて空隙部を形成した状態で第2電解めっき工程以下の製造工程を行うことができる。よってランドスルーホールにおけるランドの周縁部を下方に向けて末広がりに傾斜した構成とすることができ、ランドスルーホールと導電層との間に段差を生じさせることがない。
従って配線回路形成工程において、レジストフィルムをランドスルーホールと導電層とに密着させて積層させることができる。よってレジストフィルムとランドスルーホール及び導電層との間に空間が生じることがない。従ってレジストフィルムとランドスルーホール及び導電層との間に空間が生じ、該空間にエッチング液がしみ込むことによる配線回路の断線を防止することができる。
また本発明のフレキシブルプリント配線板の製造方法は、絶縁層の両面に導電層を積層してなる基板にスルーホールを形成するスルーホール形成工程と、該スルーホール形成工程で形成されたスルーホールの開口部周縁が凹所となるように前記基板の両面にレジストパターンを積層するレジストパターン積層工程と、前記スルーホールの内孔の全表面と表裏開口部の周縁領域のみをランドとしてめっき構成するランドスルーホールめっき工程と、前記基板の両面に配線回路を形成する配線回路形成工程とを備えるフレキシブルプリント配線板の製造方法であって、前記レジストパターン積層工程は、レジストフィルムを低露光量で不完全露光する第1露光工程と、該第1露光工程の後に現像液により前記凹所に面したレジストパターンの端部を浮かせて空隙部を形成する第1現像工程と、該第1現像工程の後にレジストフィルムを完全露光する第2露光工程とから構成されることを第4の特徴としている。
上記本発明の第4の特徴によれば、フレキシブルプリント配線板の製造方法は、絶縁層の両面に導電層を積層してなる基板にスルーホールを形成するスルーホール形成工程と、該スルーホール形成工程で形成されたスルーホールの開口部周縁が凹所となるように前記基板の両面にレジストパターンを積層するレジストパターン積層工程と、前記スルーホールの内孔の全表面と表裏開口部の周縁領域のみをランドとしてめっき構成するランドスルーホールめっき工程と、前記基板の両面に配線回路を形成する配線回路形成工程とを備えるフレキシブルプリント配線板の製造方法であって、前記レジストパターン積層工程は、レジストフィルムを低露光量で不完全露光する第1露光工程と、該第1露光工程の後に現像液により前記凹所に面したレジストパターンの端部を浮かせて空隙部を形成する第1現像工程と、該第1現像工程の後にレジストフィルムを完全露光する第2露光工程とから構成されることから、スルーホール形成工程により、基板にスルーホールを形成することができる。またレジストパターン積層工程により、スルーホールの開口部周縁が凹所となるようにレジストパターンを積層することができる。またランドスルーホールめっき工程により、スルーホールの内孔の全表面と表裏開口部の周縁領域のみをランドとしてめっき構成することができる。また配線回路形成工程により、基板の両面に配線回路を形成することができる。更にレジストパターン積層工程を構成する第1露光工程及び第1現像工程により、凹所に面したレジストパターンの端部を浮かせて空隙部を形成した状態でランドスルーホールめっき工程以下の製造工程を行うことができる。よってランドスルーホールにおけるランドの周縁部を下方に向けて末広がりに傾斜した構成とすることができ、ランドスルーホールと導電層との間に段差を生じさせることがない。
従って配線回路形成工程において、レジストフィルムをランドスルーホールと導電層とに密着させて積層させることができる。よってレジストフィルムとランドスルーホール及び導電層との間に空間が生じることがない。従ってレジストフィルムとランドスルーホール及び導電層との間に空間が生じ、該空間にエッチング液がしみ込むことによる配線回路の断線を防止することができる。
また本発明の電子機器は、第1の特徴に記載のフレキシブルプリント配線板を備えることを第5の特徴としている。
上記本発明の第5の特徴によれば、電子機器は、第1の特徴に記載のフレキシブルプリント配線板を備えることから、製造工程において配線回路の断線を防止することができるフレキシブルプリント配線板を備える電子機器とすることができる。
本発明のフレキシブルプリント配線板、該フレキシブルプリント配線板の製造方法及び前記フレキシブルプリント配線板を備える電子機器によれば、ランドスルーホールと導電層との間に段差が生じないことで、製造工程における配線回路の断線を防止することができるフレキシブルプリント配線板、該フレキシブルプリント配線板の製造方法及び前記フレキシブルプリント配線板を備える電子機器を提供することができる。
本発明の実施形態に係るフレキシブルプリント配線板を示す図で、(a)は斜視図、(b)は(a)におけるA−A線断面図である。 本発明の実施形態に係るフレキシブルプリント配線板の製造方法を示す断面図である。 本発明の実施形態に係るフレキシブルプリント配線板の製造方法を示す断面図である。 本発明の実施形態に係るフレキシブルプリント配線板の製造方法を示す断面図である。 本発明の実施形態に係るフレキシブルプリント配線板の製造方法を示す断面図である。 本発明の実施形態に係るフレキシブルプリント配線板の製造方法を示す断面図である。 従来のフレキシブルプリント配線板の製造方法を示す断面図である。 本発明の実施形態に係るフレキシブルプリント配線板の製造方法の変形例1を示す断面図である。 本発明の実施形態に係るフレキシブルプリント配線板の製造方法の変形例2を示す断面図である。 本発明の実施形態に係るフレキシブルプリント配線板の製造方法の変形例2を示す断面図である。
以下の図面を参照して、本発明に係る電子機器及びフレキシブルプリント配線板の例として、コンピュータのハードディスク装置に用いられるフレキシブルプリント配線板1をあげて説明し、本発明の理解に供する。しかし、以下の説明は本発明の特許請求の範囲に記載の発明を限定するものではない。
まず図1に示すように、フレキシブルプリント配線板1は、図示しないコンピュータのハードディスク装置において、配線用として屈曲性が要求される箇所に用いられるものである。
このフレキシブルプリント配線板1は、図1に示すように、基板100と、ランドスルーホール200とから構成される。
前記基板100は、図1に示すように、絶縁層110の両面に配線回路を形成する導電層120を図示しない接着剤層を介して積層することで形成される。
なお絶縁層110としては、ポリイミド等、フレキシブルプリント配線板の基板を構成する絶縁層として通常用いられるものであれば如何なるものであってもよい。
また導電層120としては、銅箔等、フレキシブルプリント配線板の基板を構成する導電層として通常用いられるものであれば如何なるものであってもよい。
前記ランドスルーホール200は、スルーホール210に、いわゆるボタンめっきを施したものであり、基板100の両面に形成された配線回路を電気的に接続するためのものである。
このランドスルーホール200は、図1(b)に示すように、基板100を貫通してなるスルーホール210の内孔210aの全表面にめっきすると共に、スルーホール210の表裏開口部210bの周縁領域のみをランド220aとしてめっきしてなる構成としている。
ここで「ランド」とは、ランドスルーホール200において、基板100の表面にボタン状に突出した部分を指すものとする。
またランド220aは、図1(b)に示すように、その周縁部を下方に向けて末広がりに傾斜した傾斜面220bで構成されている。
前記ランドスルーホール200において、めっきにより構成された部分を導電体220とすると、該導電体220は第1導電体221と、第2導電体222とから構成されている。
次に図2〜図6を参照して、本発明の実施形態に係るフレキシブルプリント配線板1の製造方法を説明する。
本発明の実施形態に係るフレキシブルプリント配線板1は、スルーホール形成工程300と、レジストパターン積層工程400と、脱脂処理工程500と、ランドスルーホールめっき工程600と、配線回路形成工程700を経て製造される。
まずスルーホール形成工程300は、基板100にスルーホールを形成する工程である。
具体的には、図2に示すように、絶縁層110の両面に導電層120が積層された基板100にドリル穴加工等を用いてスルーホール210を形成する。
なおスルーホール210の内径は0.05mm〜0.5mmとすることが望ましい。
次にレジストパターン積層工程400は、ランドスルーホール200を形成したい部分のみにめっき液が接触するように、基板100をレジストフィルムで被覆するための工程である。
具体的には、図2最下段に示すように、スルーホール210が形成された基板100の両面にレジストフィルム410を積層する。その後、図3の黒矢印で示すように、パターンマスク420を介してレジストフィルム410の上面及び下面を紫外線で露光し、現像することで、レジストフィルム410の不要な部分を除去する。これにより、図3最下段に示すように、スルーホール210の開口部210b周縁に凹所430が形成される。
次に脱脂処理工程500は、脱脂液を用いてレジストフィルム410を処理する工程である。
具体的には、図4最上段に示すように、スルーホール210の開口部210b周縁に凹所430が形成された状態で、脱脂液を用いて処理を行うことで、凹所430を形成するレジストフィルム410の端部411を浮き上がらせ、導電層120とレジストフィルム410との間に空隙部Pを形成することができる。
なお脱脂液としては、アルキルスルホン酸を主成分とする市販の脱脂液(例えば荏原ユージライト(株)PB−242D等)を用いることができる。
次にランドスルーホールめっき工程600は、スルーホール210の内孔210aの全表面と表裏開口部210bの周縁領域のみをランドとしてめっき構成してなる導電体を形成する工程である。
具体的には、図4中段に示すように、空隙部Pが形成された状態で、スルーホール210の内孔210aの全表面、及び表裏開口部210bの周縁領域のみをランドとして、無電解めっきし、第1導電体221を形成する。
なお本実施形態においては、無電解めっきを用いることで第1導電体221を形成する構成としたが、必ずしもこのような構成に限るものではない。例えば、カーボン導電化処理を用いて第1導電体221を形成する構成とすることができる。
その後、図4最下段に示すように、スルーホール210の内孔210aの全表面、及び表裏開口部210bの周縁領域のみをランドとして、電解銅めっきし、第2導電体222を形成する。
その後、図5最上段に示すように、レジストフィルム410を剥離する。これにより、スルーホール210の内孔210aの全表面をめっきすると共に、スルーホール210の表裏開口部210bの周縁領域のみをランド220aとしてめっきしてなる構成とされたランドスルーホール200が形成される。同時に、ランド220aの周縁部に下方に向けて末広がりに傾斜した傾斜面220bが形成される。
なお電解銅めっきの電流密度としては、3A/dm以下の電流密度(ASD)とすることが望ましい。
またランド220aにおいて、基板100の表面に突出した部分の長さQは、10μm〜20μmとすることが望ましい。
また傾斜面220bの傾斜角度は、45度以下とすることが望ましい。
次に配線回路形成工程700は、基板100の両面に配線回路を形成する工程である。
具体的には、図5中段に示すように、ランドスルーホール200が形成された状態で、基板100の両面にレジストフィルム710を積層する。
この際、脱脂処理工程500によりランド220aに傾斜面220bを形成していることで、図5上段に示すように、ランドスルーホール200と導電層120との間に段差が生じることがない。よって図5中段に示すように、ランドスルーホール200及び導電層120にレジストフィルム710を密着させて積層させることができる。つまりランドスルーホール200及び導電層120とレジストフィルム710との間に空間を生じさせることがない。
その後、図5中段及び最下段の黒矢印で示すように、パターンマスク720を介してレジストフィルム710の上面及び下面を紫外線で露光し、現像することで、図6最上段に示すように、不要なレジストフィルム710を除去する。
その後、図6中段に示すように、エッチングにより不要な導電層120を除去する。
更に残ったレジストフィルム710を除去することで、図6最下段に示すように、基板100の両面に配線回路が形成される。
この際、既述したように、ランドスルーホール200及び導電層120とレジストフィルム710との間に空間がないことから、ランドスルーホール200及び導電層120とレジストフィルム710との間にエッチング液が浸透することを防止することができる。
つまり従来のフレキシブルプリント配線板の製造方法においては、図7に示すように、脱脂処理工程500を備えることなく、図示しないレジストパターン積層工程400で凹所430を形成した後、ランドスルーホールめっき工程600を行う構成であった。
よって図7最下段に示すように、配線回路形成工程700においてランドスルーホール200と導電層120との間に段差が生じることで、ランドスルーホール200及び導電層120にレジストフィルム710を密着させて積層させることができなかった。つまりランドスルーホール200及び導電層120とレジストフィルム710との間に空間Rが生じ、この空間Rにエッチング液が浸透し、配線回路を断線させる可能性があった。
これに対して本実施形態においては、脱脂処理工程500を備えることで、ランドスルーホール200及び導電層120とレジストフィルム710との間に空間を生じさせることがない。よってランドスルーホール200及び導電層120とレジストフィルム710との間にエッチング液が浸透することに伴う配線回路の断線を防止することができる。従って製造効率の良いフレキシブル配線板1の製造方法とすることができる。
以上の工程を経てフレキシブルプリント配線板1が製造される。
次に図8を参照して本発明の実施形態に係るフレキシブルプリント配線板1の製造方法の変形例1を説明する。
本変形例1は、フレキシブルプリント配線板1の製造方法において、脱脂処理工程500を設けず、ランドスルーホールめっき工程600における電解銅めっきの構成を変化させたものである。その他の構成については、既述した本発明の実施形態と同一である。同一部材、同一機能を果たすものには、同一番号を付し、以下の説明を省略する。
本変形例1においては、ランドスルーホールめっき工程600における電解銅めっきを高電流密度で電解銅めっきを行う第1電解めっき工程と、第1電解めっき工程の後に第1電解めっき工程の電流密度よりも低い電流密度で電解銅めっきを行う第2電解めっき工程とから形成する構成としている。
まず無電解めっきにて第1導電体221を形成した後、第1電解めっき工程において高電流密度で短時間、電解銅めっきを行う。これにより銅の析出効率を低下させ、多量の水素ガスを発生させることができる。
よって図8中段に示すように、凹所430に面したレジストフィルム410の端部411を水素ガスで浮かせることができ、空隙部Pを形成することができる。
その後、第2電解めっき工程において第1電解めっき工程の電流密度よりも低い電流密度で電解銅めっきを行い、第2導電体222を形成する。これにより図8最下段に示すように、スルーホール210の内孔210aの全表面をめっきすると共に、スルーホール210の表裏開口部210bの周縁領域のみをランド220aとしてめっきしてなる構成としたランドスルーホール200を形成することができる。同時に、ランド220aの周縁部を下方に向けて末広がりに傾斜した傾斜面220bとすることができる。
なお第1電解めっき工程における電流密度は、30A/dmの電流密度(ASD)以上とし、第2電解めっき工程における電流密度は、3A/dmの電流密度(ASD)以下の電流密度とすることが望ましい。
また第1電解めっき工程におけるめっき時間は30秒〜300秒とすることが望ましい。
このような構成とすることで、既述した実施形態と同様に、その後の配線回路形成工程700(図示しない)において、エッチング液の浸透による配線回路の断線を防止することができる。従って製造効率の良いフレキシブル配線板1の製造方法とすることができる。
次に図9、図10を参照して本発明の実施形態に係るフレキシブルプリント配線板1の製造方法の変形例2を説明する。
本変形例2は、フレキシブルプリント配線板1の製造方法において、脱脂処理工程500を設けず、レジストパターン積層工程400における露光工程、現像工程の構成を変化させたものである。その他の構成については、既述した本発明の実施形態と同一である。同一部材、同一機能を果たすものには、同一番号を付し、以下の説明を省略する。
本変形例2においては、レジストパターン積層工程400における露光工程を、レジストフィルム410を低露光量で不完全露光する第1露光工程と、第1露光工程の後にレジストフィルム410を完全露光する第2露光工程とから形成する構成としている。
まず図9最上段及び中段に示すように、パターンマスク420を介してレジストフィルム410を低露光量で不完全露光する第1露光工程を行う。これにより、レジストフィルム410を半硬化状態にさせることができる。よって導電層120とレジストフィルム410との密着を不完全な状態にさせることができる。この状態で第1現像工程を行うことで、図9最下段に示すように、現像液が凹所430に面したレジストフィルム410と導電層120との間にしみ込み、端部411を浮かせて空隙部Pを形成することができる。
その後、図10最上段及び中段に示すように、パターンマスク420を介してレジストフィルム410を完全硬化させる第2露光工程を行う。そして図10中段及び最下段に示すように、ランドスルーホールめっき工程600を行うことで、スルーホール210の内孔210aの全表面をめっきすると共に、スルーホール210の表裏開口部210bの周縁領域のみをランド220aとしてめっきしてなる構成としたランドスルーホール200を形成することができる。同時に、ランド220aの周縁部を下方に向けて末広がりに傾斜した傾斜面220bとすることができる。
よって既述した実施形態と同様に、その後の配線回路形成工程700(図示しない)において、エッチング液の浸透による配線回路の断線を防止することができる。従って製造効率の良いフレキシブル配線板1の製造方法とすることができる。
なお第1露光工程における露光量は10mJ/cm〜20mJ/cmとし、第2露光工程における露光量は50mJ/cm〜100mJ/cmとすることが望ましい。
本発明はハードディスク装置やCD−ROMドライブ等の電子機器に用いられるフレキシブルプリント配線板及び該フレキシブルプリント配線板の製造方法として利用することができる。
1 フレキシブルプリント配線板
100 基板
110 絶縁層
120 導電層
200 ランドスルーホール
210 スルーホール
210a 内孔
210b 開口部
220 導電体
220a ランド
220b 傾斜面
221 第1導電体
222 第2導電体
300 スルーホール形成工程
400 レジストパターン積層工程
410 レジストフィルム
411 端部
420 パターンマスク
430 凹所
500 脱脂処理工程
600 ランドスルーホールめっき工程
700 配線回路形成工程
710 レジストフィルム
720 パターンマスク
P 空隙部
Q 長さ
R 空間

Claims (5)

  1. 絶縁層の両面に導電層を積層してなる基板を用いて、該基板の表裏に形成される配線回路をランドスルーホールを介して電気接続するようにしたフレキシブルプリント配線板であって、前記ランドスルーホールは、基板を貫通してなるスルーホールの内孔の全表面をめっきすると共に、スルーホールの表裏開口部の周縁領域のみをランドとしてめっきしてなる構成とし、且つ前記ランドスルーホールのランドは、その周縁部を下方に向けて末広がりに傾斜してなる構成としていることを特徴とするフレキシブルプリント配線板。
  2. 絶縁層の両面に導電層を積層してなる基板にスルーホールを形成するスルーホール形成工程と、該スルーホール形成工程で形成されたスルーホールの開口部周縁が凹所となるように前記基板の両面にレジストパターンを積層するレジストパターン積層工程と、前記スルーホールの内孔の全表面と表裏開口部の周縁領域のみをランドとしてめっき構成するランドスルーホールめっき工程と、前記基板の両面に配線回路を形成する配線回路形成工程とを備えるフレキシブルプリント配線板の製造方法であって、前記レジストパターン積層工程と前記ランドスルーホールめっき工程との間に、前記基板に積層されたレジストパターンを脱脂液で脱脂処理することで前記凹所に面した端部を浮かせて空隙部を形成する脱脂処理工程を備えることを特徴とするフレキシブルプリント配線板の製造方法。
  3. 絶縁層の両面に導電層を積層してなる基板にスルーホールを形成するスルーホール形成工程と、該スルーホール形成工程で形成されたスルーホールの開口部周縁が凹所となるように前記基板の両面にレジストパターンを積層するレジストパターン積層工程と、前記スルーホールの内孔の全表面と表裏開口部の周縁領域のみをランドとしてめっき構成するランドスルーホールめっき工程と、前記基板の両面に配線回路を形成する配線回路形成工程とを備えるフレキシブルプリント配線板の製造方法であって、前記ランドスルーホールめっき工程は、高電流密度で電解銅めっきを行うことで発生する水素により前記凹所に面したレジストパターンの端部を浮かせて空隙部を形成する第1電解めっき工程と、該第1電解めっき工程の後に、前記第1電解めっき工程の電流密度よりも低い電流密度で電解銅めっきを行う第2電解めっき工程とから構成されることを特徴とするフレキシブルプリント配線板の製造方法。
  4. 絶縁層の両面に導電層を積層してなる基板にスルーホールを形成するスルーホール形成工程と、該スルーホール形成工程で形成されたスルーホールの開口部周縁が凹所となるように前記基板の両面にレジストパターンを積層するレジストパターン積層工程と、前記スルーホールの内孔の全表面と表裏開口部の周縁領域のみをランドとしてめっき構成するランドスルーホールめっき工程と、前記基板の両面に配線回路を形成する配線回路形成工程とを備えるフレキシブルプリント配線板の製造方法であって、前記レジストパターン積層工程は、レジストフィルムを低露光量で不完全露光する第1露光工程と、該第1露光工程の後に現像液により前記凹所に面したレジストパターンの端部を浮かせて空隙部を形成する第1現像工程と、該第1現像工程の後にレジストフィルムを完全露光する第2露光工程とから構成されることを特徴とするフレキシブルプリント配線板の製造方法。
  5. 請求項1に記載のフレキシブルプリント配線板を備えることを特徴とする電子機器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN112530285A (zh) * 2020-01-14 2021-03-19 友达光电股份有限公司 显示装置及其制造方法

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