JP2011123328A - 現像装置、プロセスカートリッジ、及び、画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】複数の搬送部材のうち1つの搬送部材23nによる搬送経路の下方に形成されるとともに装置23内に収容された現像剤を装置23外に排出するための開口23hと、開口23hを開閉するシャッタ23gと、開口23hの周囲とシャッタ23gとの間に配設されたシール部材23wと、を備える。そして、シール部材23wは、開口23hにおいて搬送部材23nの回転方向下流側に対向する位置を塞ぐように形成される。
【選択図】図17
Description
現像装置の搬送部材(搬送スクリュ)を回転駆動させて現像剤を循環させながら、搬送部材の下方に設けられた開口(現像剤排出口)から現像剤を排出した場合に、開口の真下方向に排出されずに拡散して排出される現像剤の排出方向は、開口において搬送部材の回転方向下流側に対向する位置である。すなわち、開口において搬送部材の回転方向上流側に対向する位置から中央部に至る範囲では、現像剤が拡散して排出されずに真下方向に排出される。
以下、この発明を実施するための形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、各図中、同一又は相当する部分には同一の符号を付しており、その重複説明は適宜に簡略化ないし省略する。
図1は画像形成装置としてのプリンタを示す全体構成図であり、図2はその作像部を示す拡大図であり、図3は現像装置を示す斜視図である。また、図4は剤カートリッジから現像装置への現像剤の補給経路を示す概略図である。さらに、図5は、開梱時や現像剤交換時等に現像剤容器が現像装置にセットされる状態を示す概略図である。
カートリッジ収容部31の下方には中間転写ユニット15が配設されている。その中間転写ユニット15の中間転写ベルト18に対向するように、各色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)に対応した作像部(感光体ドラム21Y、21M、21C、21Kや現像装置23Y、23M、23C、23K等が設置されている。)が並設されている。
なお、各色の作像部は、使用されるトナーの色が異なる以外は、ほぼ同一構造であるために、図1以外の図では現像装置や感光体ドラムは符号のアルファベット(Y、C、M、BK)を除して図示している。
そして、図2に示すように、感光体ドラム21は、帯電部24の位置で、その表面が一様に帯電される(帯電工程である。)。その後、感光体ドラム21の表面は、露光装置から発せられたレーザ光Lの照射位置に達して、この位置での露光走査によって静電潜像が形成される(露光工程である。)。
その後、感光体ドラム21の表面は、中間転写ベルト18及び第1転写バイアスローラ17との対向位置に達して、この位置で感光体ドラム21上のトナー像が中間転写ベルト18上に転写される(1次転写工程である。)。このとき、感光体ドラム21上には、僅かながら未転写トナーが残存する。
最後に、感光体ドラム21の表面は、不図示の除電部との対向位置に達して、この位置で感光体ドラム21上の残留電位が除去される。
こうして、感光体ドラム21上でおこなわれる、一連の作像プロセスが終了する。
その後、中間転写ベルト18は、中間転写クリーニング部の位置に達する。そして、この位置で、中間転写ベルト18上の未転写トナーが回収される。
こうして、中間転写ベルト18上でおこなわれる、一連の転写プロセスが終了する。
詳しくは、給紙部26には、転写紙等の記録媒体Pが複数枚重ねて収納されている。そして、給紙ローラ27が図1中の反時計方向に回転駆動されると、一番上の記録媒体Pがレジストローラ対28に向けて給送される。
こうして、画像形成装置における、一連の画像形成プロセスが完了する。
図2を参照して、現像装置23は、第1現像ローラ23a1、第2現像ローラ23a2、搬送スクリュ23b1〜23b3(オーガスクリュ)、ドクターブレード23c、キャリア捕集ローラ23k、スクレーパ23m、第4搬送スクリュ23n、等で構成されている。また、現像装置23内には、現像剤を搬送して循環経路を形成する3つの現像剤搬送部B1〜B3が形成されている。
キャリア捕集ローラ23kは、ステンレス等からなる円筒体内に所定の磁界を形成するマグネットが固設されたものであって、現像装置23内から移動(飛翔)して感光体ドラム21に付着したキャリアを捕集するためのものである。キャリア捕集ローラ23kは、図2の反時計方向に回転駆動される。
そのうちの3つの搬送スクリュ23b1〜23b3は、軸部上に螺旋状にスクリュ部が形成されたものであって、現像装置23内に収容された現像剤を長手方向(図2の紙面垂直方向である。)に循環しながら撹拌・混合する。
第1搬送スクリュ23b1は、第1現像剤搬送部B1であって第1現像ローラ23a1に対向する位置に配設されていて、現像剤を水平方向に搬送するとともに、第1現像ローラ23a1上に現像剤を供給する。
第2搬送スクリュ23b2は、第2現像剤搬送部B2に設置されている。第2搬送スクリュ23b2は、第1搬送スクリュ23b1の下方であって第2現像ローラ23a2に対向する位置に配設されている。そして、第2現像ローラ23a2から離脱した現像剤(現像工程後に剤離れ極によって第2現像ローラ23a2上から強制的に離脱された現像剤ある。)を水平方向に搬送する。
第1搬送スクリュ23b1及び第2搬送スクリュ23b2は、現像ローラ23a1、23a2や感光体ドラム21と同様に、回転軸がほぼ水平になるように配設されている。
図示は省略するが、第2現像剤搬送部B2の下流側と、第3現像剤搬送部B3の上流側と、は第1中継部を介して連通している。また、第3現像剤搬送部B3の下流側と、第1現像剤搬送部B1の上流側と、は第2中継部を介して連通している。また、第1現像剤搬送部B1の下流側と、第3現像剤搬送部B3の上流側と、は落下経路を介して連通している。
なお、第3現像剤搬送部B3には磁気センサ(不図示である。)が設置されている。そして、磁気センサによって検知されるトナー濃度の情報に基いて、剤カートリッジ32から現像装置23内に向けて所定のトナー濃度の現像剤が供給される。
詳しくは、図4を参照して、剤カートリッジ32内の現像剤は、チューブ71を介して補給装置59に搬送されて、その後に補給口23pを介して現像装置23に供給される。4色の補給経路は、作像プロセスに用いられるトナーの色が異なる以外はほぼ同一構造である。
チューブ71は、その内径が4〜10mmになるように形成されている。チューブ71の材料としては、ポリウレタン、ニトリル、EPDM、シリコン等のゴム材料や、ポリエチレン、ナイロン等の樹脂材料を用いることができる。このようなフレキシブルなチューブ71を用いることで、補給経路のレイアウトの自由度が増して、画像形成装置が小型化される。
また、本実施の形態における画像形成装置は、現像装置23内の現像剤を新品のものに入れ替える場合(上述した現像剤の補給・排出をおこなっても現像剤が劣化してしまう場合等である。)に、サービスマンによって空の現像剤容器1に現像剤(劣化剤)が回収される。詳しくは、装置本体100の本体カバーを開閉して現像装置23の現像剤収容部23dを露呈して、空の現像剤容器1を現像剤収容部23dに装着する(図5(B)の状態である。)。このとき、現像剤容器1は現像剤収容部23dの下方からセットされ、現像剤容器1の装着動作に連動して、現像剤収容部23dに設置されたシャッタとしての本体側シャッタ23gが開放されて、現像装置23から現像剤収容部23dを介して空の現像剤容器1に現像剤が回収される。そして、現像剤が回収された後の現像剤容器1は、現像剤収容部23dから離脱されて、装置本体100の外部に取り外される。
ただし、現像剤容器1を用いて現像装置23内に収容された現像剤を回収するときは、上述した剤貯留容器(通常の画像形成動作時に余剰の現像剤を回収するための容器である。)を用いる場合とは異なり、現像装置23内が空になるように収容されたすべての現像剤を回収する必要がある。そのため、現像剤容器1を用いて現像装置23内に収容された現像剤を回収するときは、第1現像剤搬送部B1にある現像剤を第4搬送スクリュ23nによる搬送経路(搬送部)に流動させるための排出口(双方の搬送経路を隔絶する壁部に形成されている。)の高さが低くなるように可変される。図示は省略するが、排出口の高さの可変は、例えば、壁部の一部となり排出口を有する板材を現像装置23の外部から手動で取り外すことによりおこなうことができる。
なお、現像剤収容部23dを介しての現像装置23内への現像剤の供給と、現像剤収容部23dを介しての現像装置23内からの現像剤の回収と、は第4搬送スクリュ23nを正逆方向に回転駆動させることによっておこなう。
また、この現像剤容器1による現像剤の回収動作に関わる、現像装置23の特徴的な構成については、後でさらに詳しく説明する。
図6〜図8に示すように、現像剤容器1は、容器本体2、取っ手3、容器側シャッタ4、弾性材5、シール材6、パッキン7、等で構成されている。
容器本体2は、PS樹脂(ポリスチレン樹脂)等からなるボトルであって、充填用穴部にキャップ2cが設置されている。また、容器本体2の天井面にはデカルシール2bが貼着され、容器本体2の側面には補助シール2a(現像剤容器1を回収するときに、容器側シャッタ4から取っ手3にかけて補助的に貼られるシールである。)が台紙とともに貼着されている。
図6を参照して、現像剤容器1の傾斜搬送部Kは、容器本体2と、容器本体2に対して前方(図6の左方向である。)に配設された容器側開口3aと、の間に形成されていて、容器本体2と容器側開口3aとの間で現像剤を斜め方向に搬送するためのものである。傾斜搬送部Kを設けることで、容器本体2に収容された現像剤が容器側開口3aに向けてスムーズに流動することになる(又は、容器側開口3aから容器本体2に向けてスムーズに現像剤が回収されることになる。)。
また、取っ手3は、傾斜搬送部Kと容器側開口3aとの接続位置から後方(図6の右方向である。)に水平方向に延設されて、傾斜搬送部Kと容器本体2との接続位置まで鉛直方向に延設されている。このように、傾斜搬送部Kを設けることによって形成されるスペースを最大限に利用して取っ手3を設けることで、現像剤容器1を大型化することなく、操作性の高い(把持しやすい)現像剤容器1を提供することができる。
さらに、取っ手3には、容器側開口3aの近傍に、係合部3b、2つの突起部3c、2つの係合ピン3d、2つの解除レバー3e、等が形成されているが、これらについては後で詳しく説明する。
なお、容器側シャッタ4には、ロック機構として機能する爪部材4aや、非互換用部材としての非互換用突起部4b、等も設けられているが、これらについては後で詳しく説明する。
また、容器側シャッタ4と取っ手3の容器側開口3aとの間のシール性を高めるために、双方の間に発泡ポリウレタン等からなる弾性材5が設置されている。弾性材5は、一方の面が両面テープにて容器側シャッタ4に貼着されていて、他方の面にはマイラー等の摺動性の高い材料が貼着されている。
さらに、容器側開口3aの周囲を接着面とするシール材6が、容器側開口3aの位置から取っ手3に沿って後方に延設されている。このシール材6は、現像剤が収容された新品の現像剤容器1において、容器側シャッタ4によって閉鎖された容器側開口3aをさらに封止するためのものであって、開梱時に作業者によって取り外されるものである。
なお、現像装置23の現像剤収容部23dには、可動ピン23d1や、勘合部としての非互換用穴部23d4や、互換用穴部23d5、等が設けられている。さらに、第1のシャッタ23eには、被係合部23e1、穴部23e2、等が設けられている。これらについては後で詳しく説明する。
まず、図12(A)に示すように、現像剤収容部23dに対して現像剤容器1を上方から載置する。このときの動作に連動して、現像剤収容部23dの壁部23d3に爪部材4aが当接しながら押し広げられて、ロック機構3c、4aの解除がおこなわれる(図12(A)の状態である。)。これと同時に、現像剤容器1の係合部3b(貫通穴である。)が本体側シャッタ23eの被係合部23e1(突起軸である。)に係合することで、本体側シャッタ23eに対する現像剤容器1の位置が定まり、その後の本体側シャッタ23e及び容器側シャッタ4の開放動作が安定的におこなわれることになる。
なお、本実施の形態において、爪部材4aには、現像剤収容部23dの壁部23d3に対向する側にテーパ部4g(図10を参照できる。)が形成されている。さらに、現像剤収容部23dの壁部23d3にも、爪部材4aに対向する側にテーパ部(図11等を参照できる。)が形成されている。これにより、現像剤収容部23dに対して現像剤容器1を上方からセットするときに爪部材4aを弾性変形させる動作がスムーズかつ確実におこなわれることになる。
また、図6を参照して、係合部3aは、突起部3cに対して距離δ1だけ前方であって、現像剤収容部23dに対する上方からのセット方向に対して爪部材4aよりも距離δ2だけ下方に設けられている。これにより、本体側シャッタ23eに対する現像剤容器1の位置決め動作がスムーズかつ確実におこなわれることになる。
そして、図12(C)に示すように、最終的に、現像剤容器1の取っ手3の先端が現像剤収容部23dの壁部に突き当たる位置で、容器側開口3a及び本体側開口23fが完全に開放されるとともに連通する。すなわち、現像剤容器1は、容器側開口3aが開放された位置で現像剤収容部23dに当接して押し出す動作が制限されて、現像剤容器1の装着動作が完了する(図11の状態である。)。そして、連通した容器側開口3a及び本体側開口23fを介して、現像剤容器1から現像剤収容部23d(現像装置23)に現像剤が供給される。
なお、図13(A)は現像剤収容部23dを示す上面図であり、図13(B)は現像剤収容部23dを示す側方断面図であり、図13(C)は現像剤収容部23d上に現像剤容器1が載置された状態(図12(A)の状態である。)を示す側方断面図である。
これに対して、現像剤容器1を離脱するときには、上述したように、まず、現像剤収容部23dに対して現像剤容器1を後方に引き出す動作に連動して容器側開口3a及び本体側開口23fが閉鎖される。その後、現像剤収容部23dに対して現像剤容器1を上方に離脱する動作に連動して、係合ピン3dによる可動ピン23d1の押動が解除されて、圧縮スプリング23d2に付勢されて可動ピン23d1が上方に移動して、穴部23e2と可動ピン23d1とが係合する(本体側ロック機構によるロックがおこなわれる。)。
このように本体側ロック機構を設けることで、現像剤容器1が現像剤収容部23dにセットされていないときには本体側シャッタ23eによって本体側開口23fが確実に閉鎖されて、現像剤容器1が現像剤収容部23dにセットされたときには本体側シャッタ23eによって本体側開口23fが確実に開放されるために、本体側シャッタ23eが現像剤供給時以外に開放されて現像装置23内に異物が混入する不具合や、本体側シャッタ23eが現像剤供給時に開放されずに現像装置23内に現像剤が供給されない不具合が抑止される。
なお、本実施の形態では、係合ピン3dが穴部23e2に係合することにより、係合部3bと被係合部23e1との係合とともに、本体側シャッタ23eに対する現像剤容器1の位置決めが確実におこなわれることになる。
すなわち、現像剤収容部23dに対して現像剤容器1を後方(図12の右側である。)に引き出す動作に連動して固定された容器側シャッタ4によって容器側開口3aが閉鎖されるとともに本体側シャッタ23eが閉鎖された後に、現像剤収容部23dに対して現像剤容器1を上方に離脱する動作(現像剤回収時には下方に離脱される。)に連動して現像剤収容部23dの壁部23d3との当接による爪部材4aの弾性変形が解除されて爪部材4aと突起部3cとが係合する(ロック機構によるロックがおこなわれる。)。
ここで、現像剤収容部23dに対して現像剤容器1を後方に引き出す動作に連動して容器側開口3aが閉鎖されるときに、現像剤容器1の係合部3bに係合する被係合部23e1が引動されて本体側シャッタ23eが本体側開口23fを閉鎖することになる。
そして、現像剤収容部23dに対して現像剤容器1を後方に引き出す動作(離脱時の動作である。)に先立って、解除レバー23eが操作される。詳しくは、図14(B)の状態にある解除レバー23eに力を与えて図14(C)の状態に弾性変形させる。これにより、係止部3e1と被係止部4eとの係止が解除されて、現像剤容器1(取っ手3)が図14の右方向に移動可能になる。その後、上述した手順で現像剤容器1の離脱動作がおこなわれる。
図15(A)〜(C)を参照して、上述したように、現像装置23の現像剤収容部23dには、現像剤容器1が容器側開口3aを下向きにした状態で設置されて現像剤容器1に収容された現像剤が供給されるための第1の本体側開口23fと、現像剤容器1が容器側開口3aを上向きにした状態で設置されて現像剤収容部23d(現像装置23)に収容された現像剤が現像剤容器1に回収されるための第2の本体側開口23hと、が設けられている。そして、第1の本体側開口23fと第2の本体側開口23hとには、それぞれシャッタ23e、23gが設置されている。
また、図15(B)を参照して、現像剤供給時及び現像剤回収時の現像剤の飛散を防止するために、第1の本体側開口23fが第2の本体側開口23hに比べて大きく形成されている。すなわち、現像剤供給時において現像剤容器1の容器側開口3aは第1の本体側開口23fの上方にセットされるために、第1の本体側開口23fが容器側開口3aを覆うように大きく形成されることで、第1の本体側開口23fの外側に現像剤が飛散しにくくなる。同様に、現像剤回収時において現像剤容器1の容器側開口3aは第2の本体側開口23hの下方にセットされるために、第2の本体側開口23hが容器側開口3aに覆われるように小さく形成されることで、容器側開口3aの外側に現像剤が飛散しにくくなる。
一方、図15(A)に示すように、現像装置23の現像剤収容部23dは、現像剤容器1に収容された現像剤を供給するために現像剤容器1がセットされるときに、対応する非互換用突起部4bのみが勘合する勘合部としての非互換用穴部23d4が第1の本体側開口23fの近傍に設けられている。すなわち、図15(A)では、非互換用穴部23d4が下方から連続的に並ぶ3つの穴で形成されているため、これに対応した非互換用突起部4b(対応する位置から連続的に並ぶ3つの突起で形成されたものである。)を有する現像剤容器1のみがセット可能になる。このような構成により、現像剤の色が異なる現像剤容器1が、誤って現像剤収容部23dに装着される不具合を抑止することができる。例えば、イエロー用の現像剤容器1は、ブラック用、マゼンタ用、シアン用の現像剤収容部23dにセットされることなく、イエロー用の現像剤収容部23dにのみセットされることになる。
図17は、現像剤を供給・排出する開口23f、23hの近傍を示す断面図であって、開口23f、23hがシャッタ23f、23gで閉鎖された状態を示す図である。図18は、現像剤を排出する開口23h(第2の開口)の周囲に貼着されたシール部材23wを示す下面図である。図19は、現像装置23から現像剤容器1に向けて現像剤が排出・回収される状態(第2のシャッタ23gが紙面垂直方向に移動して第2の開口23hが開放された状態である。)を示す図である。
図17を参照して、先に図5(B)、図16等でも説明したように、本実施の形態における現像装置23には、第4搬送スクリュ23n(4つの搬送スクリュ13b1〜13b3、13nのうちの1つである。)による搬送経路における長手方向下流側端部の下方に、装置23内に収容された現像剤を装置23外に排出するための開口23h(第2の開口)が形成されている。そして、現像装置23が画像形成装置本体100に設置された状態で開口23hから排出された現像剤を回収口3a(容器側開口)から回収するための現像剤容器1が、シャッタ23gの開放動作に連動して開口23hに回収口3aを合わせるように着脱自在に設置される。
このような構成により、第4搬送スクリュ23nを図19の反時計方向に回転駆動しながら現像剤回収動作をおこなっても、第4搬送スクリュ23nの回転力によって図19の矢印方向(右斜め下方向である。)に飛翔する現像剤が、シール部材23wでの突出した部分(範囲Xの部分である。)に衝突するため、現像装置23(現像剤収容部23d)と現像剤容器1との隙間Zから外部に飛散する不具合や、その隙間Zに現像剤が目詰まりしてシャッタ23gの開閉動作がスムーズにいかなくなる不具合が軽減される。
これに対して、本実施の形態では、第4搬送スクリュ23nの回転力によって現像剤が拡散する領域をシール部材23wで覆っているために、上述した不具合の発生を抑止することができる。すなわち、現像装置23に収容された現像剤は、そのすべてが開口23hから真下方向(白矢印方向である。)に排出されて、現像剤容器1に回収されることになる。
なお、本実施の形態において、第4搬送スクリュ23nが図19の時計方向に回転するように構成される場合には、当然に、シール部材23wは開口23hの他端側(図19の左側である。)を塞ぐように形成されることになる。
詳しくは、発泡ポリウレタン等の弾性材料で形成されたシール部材本体23waの表面(シャッタ23gに対向する側の表面である。)に、厚さが0.1mm以下のマイラーシート等からなる低摩擦性を有する可撓性シート部材23wbを貼着する。そして、この可撓性シート部材23wbは、開口23hの中央部に相当する位置に切込み23wb1(図22に示すようにH字状の切込みである。)が形成されている。この切込み23wb1は、弁のように機能することになる。すなわち、シャッタ23gが開口23hを閉鎖しているときには、H字状の切込み23wb1が閉じた状態(図22の状態である。)になり、シール部材23w全体としてシャッタ23gと現像ケースとの隙間をシールする。これに対して、シャッタ23gが開口23hを開放しているときには、排出される現像剤の重さによってH字状の切込み23wb1が開いた状態(図21の状態である。)になり、開口23hの中央部からの現像剤の排出が可能になる。
このような構成により、第4搬送スクリュ23nを図21の反時計方向に回転駆動しながら現像剤回収動作をおこなっても、第4搬送スクリュ23nの回転力によって図21の矢印方向(右斜め下方向である。)に飛翔する現像剤が、シール部材23wの可撓性シート部材23wbに衝突するため、現像装置23(現像剤収容部23d)と現像剤容器1との隙間Zから外部に飛散する不具合や、その隙間Zに現像剤が目詰まりしてシャッタ23gの開閉動作がスムーズにいかなくなる不具合が軽減される。すなわち、図21に示すように、現像装置23に収容された現像剤は、図21に示すように切込み23wb1によって中央部が開口した状態の可撓性シート部材23wbを介して開口23hから真下方向(白矢印方向である。)に排出されて、現像剤容器1に回収されることになる。
具体的に、図23を参照して、複数の搬送スクリュによって、現像装置23内に収容された現像剤が長手方向に搬送されて循環経路を形成している。そして、第1搬送スクリュ23b1(複数の搬送スクリュのうちの1つであって、現像剤を長手方向に搬送しながら現像ローラ23aに現像剤を供給する搬送スクリュである。)による搬送経路の長手方向下流側端部の下方に、現像剤回収用の開口23hが形成されている。そして、現像装置23内に収容された現像剤が劣化したときに(寿命に達したときに)、サービスマンによって、図23に示すように、開口23hの位置に現像剤容器1(現像剤回収容器)がセットされる。このように構成された現像装置においても、開口23hの位置に設置されるシール部材23wを本実施の形態のものと同様に構成することで、本実施の形態と同様の効果を得ることができる。特に、第1搬送スクリュ23b1の長手方向端部に回収用の開口23hを設けることで、現像剤の回収を効率的におこなうことができる。
そして、そのような場合にも、本実施の形態と同様の効果を得ることができる。
2 容器本体、
3a 容器側開口(回収口)、
4 容器側シャッタ、
23、23Y、23M、23C、23K 現像装置、
23b1〜23b3 搬送スクリュ(搬送部材)、
23d 現像剤収容部、
23e、23g シャッタ(本体側シャッタ)、
23f 第1の開口(供給口)、
23h 第2の開口(開口、排出口)、
23n 第4搬送スクリュ(1つの搬送部材)、
23r 補助シャッタ(板状部材)、
23w シール部材、
23wb 可撓性シート部材、
23wb1 切込み、
100 画像形成装置本体(装置本体)。
Claims (8)
- キャリアとトナーとを有する現像剤を収容するとともに、像担持体上に形成される潜像を現像する現像装置であって、
前記像担持体に対向するとともに、現像剤を担持する現像剤担持体と、
装置内に収容された現像剤を搬送する複数の搬送部材と、
前記複数の搬送部材のうち1つの搬送部材による搬送経路の下方に形成されるとともに、装置内に収容された現像剤を装置外に排出するための開口と、
前記開口を開閉するシャッタと、
前記開口の周囲と前記シャッタとの間に配設されたシール部材と、
を備え、
前記シール部材は、前記開口において前記1つの搬送部材の回転方向下流側に対向する位置を塞ぐように形成されたことを特徴とする現像装置。 - キャリアとトナーとを有する現像剤を収容するとともに、像担持体上に形成される潜像を現像する現像装置であって、
前記像担持体に対向するとともに、現像剤を担持する現像剤担持体と、
装置内に収容された現像剤を搬送する複数の搬送部材と、
前記複数の搬送部材のうち1つの搬送部材による搬送経路の下方に形成されるとともに、装置内に収容された現像剤を装置外に排出するための開口と、
前記開口を開閉するシャッタと、
前記開口の周囲と前記シャッタとの間に配設されたシール部材と、
を備え、
前記シール部材は、前記開口の中央部に相当する位置に切込みが形成された可撓性シート部材が貼着されたことを特徴とする現像装置。 - 前記開口と前記シャッタとの間に、前記シャッタが前記開口を開放する方向に移動する動作に連動して支軸を中心にして自重により回動して前記開口を開放する板状部材をさらに備えたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の現像装置。
- 前記複数の搬送部材は、装置内に収容された現像剤を長手方向に搬送して循環経路を形成するように形成され、
前記開口は、前記1つの搬送部材による前記搬送経路の長手方向端部に形成されたことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の現像装置。 - 前記1つの搬送部材は、前記現像剤担持体に対向するとともに、現像剤を長手方向に搬送しながら前記現像剤担持体に現像剤を供給することを特徴とする請求項4に記載の現像装置。
- 装置が画像形成装置本体に設置された状態で前記開口から排出された現像剤を回収口から回収するための現像剤容器が、前記シャッタの開放動作に連動して前記開口に前記回収口を合わせるように着脱自在に設置されることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の現像装置。
- 画像形成装置の装置本体に対して着脱自在に設置されるプロセスカートリッジであって、
請求項1〜請求項6のいずれかに記載の現像装置と前記像担持体とが一体化されたことを特徴とするプロセスカートリッジ。 - 請求項1〜請求項6のいずれかに記載の現像装置と前記像担持体とを備えたことを特徴とする画像形成装置。
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