JP6481796B1 - 現像剤収容容器、およびこれを備えた画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
トナーコンテナ(30)は、コンテナ本体(37)と、シャフト(33)と、移動壁(32)と、を備える。移動壁(32)は、コンテナ本体(37)内のトナーをトナー排出口(377)に向かって搬送しながら、シャフト(33)に沿って第1方向に移動可能とされている。移動壁(32)は、壁プレート(321)と、シール部材(322)と、壁本体部(323)と、を有する。シール部材(322)は、壁プレート(321)と壁本体部(323)とによって挟持され、移動壁(32)の外周面を形成し、コンテナ本体(37)の内周面に当接することで圧縮変形する。
Description
本発明は、現像剤を収容する現像剤収容容器、およびこれを備えた画像形成装置に関するものである。
従来、現像剤を収容する現像剤収容容器として、画像形成装置に備えられたものが知られている。画像形成装置として、像担持体と、現像装置と、現像剤収容容器と、を備える。現像装置から像担持体に現像剤が供給されると、像担持体上に形成された静電潜像が現像剤像として顕在化される。現像剤収容容器は現像剤排出口を備え、現像装置に備えられた補給口に補給現像剤を供給する。
特許文献1には、現像剤排出口に向かって現像剤を搬送しながら、シャフトに沿って移動する移動壁を備えた現像剤収容容器が開示されている。当該技術では、シャフトの外周面に備えられた雄螺旋部と移動壁の軸受部に備えられた雌螺旋部とが係合することで、シャフトの回転に応じて移動壁が移動する。また、移動壁の周囲には、テープ状のシール部材が巻かれている。当該シール部材は、現像剤収容容器の容器本体に密接し、移動壁の周囲からのトナー漏れを防止する。
特許文献1に記載された現像剤収容容器では、移動壁の進行とともに、シール部材が変形、損傷し、シール捲れが発生しやすいという問題があった。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、移動壁の進行とともにシール部材が移動壁から脱離することを抑止した現像剤収容容器、およびこれを備えた画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明の一局面に係る現像剤収容容器は、第1方向に沿って筒状に延びる内部空間を画定する内周面を有する容器本体であって、前記内部空間に連通するように開口され現像剤が排出されることを許容する現像剤排出口が形成されている、容器本体と、前記内部空間において前記第1方向に延びるように配置され前記容器本体に回転可能に支持されたシャフトと、前記容器本体の前記内周面に接触して配置される外周面と、前記容器本体の前記内周面とともに前記現像剤が収容される収容空間を画定する搬送面と、を有し、前記内部空間内の前記現像剤を前記現像剤排出口に向かって搬送しながら、前記内部空間内を前記シャフトに沿って前記第1方向に移動可能な移動壁と、を備え、前記移動壁は、前記シャフトが挿通される第1軸受部と前記搬送面とを含む、下流側壁部と、前記シャフトが挿通される第2軸受部を含み、前記下流側壁部よりも前記第1方向上流側に配置される、上流側壁部と、前記シャフトが挿通される第3軸受部を含み、前記第1方向に沿って前記下流側壁部と前記上流側壁部とによって挟持され、前記移動壁の前記外周面を形成し、前記容器本体の前記内周面に当接することで圧縮変形する、シール部材と、を有する。
本構成によれば、移動壁は、上流側壁部と、下流側壁部と、シール部材と、を有する。シール部材は、第1方向に沿って下流側壁部と上流側壁部とによって挟持される。このため、テープ状のシール部材が移動壁の周囲に固定される態様と比較して、移動壁の進行とともにシール部材が移動壁から脱離することが抑止される。
以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態について説明する。図1及び図2は、本発明の一実施形態に係るプリンター100(画像形成装置)の斜視図である。図3は、図1および図2に示されるプリンター100の内部構造を概略的に示す断面図である。図1乃至図3に示される画像形成装置としてのプリンター100は、いわゆるモノクロプリンター機であるが、他の実施形態において、画像形成装置は、カラープリンター、ファクシミリ装置、これらの機能を備える複合機やトナー画像をシートに形成するための他の装置であってもよい。尚、以下の説明で用いられる「上」や「下」、「前」や「後」、「左」や「右」といった方向を表す用語は、単に、説明の明瞭化を目的とするものであり、画像形成装置の原理を何ら限定するものではない。
プリンター100は、シートSに画像を形成するための様々な装置を収容する筐体101を備える。筐体101は、筐体101の上面を規定する上壁102と、筐体101の底面を規定する底壁103(図3)と、上壁102と底壁103との間の本体後壁105(図3)と、本体後壁105の前方に位置する本体前壁104と、を含む。筐体101は、各種の装置が配置される本体内部空間107を備える。筐体101の本体内部空間107には、シートSが所定の搬送方向に搬送されるシート搬送路PPが延設されている。また、プリンター100は、筐体101に対して開閉自在に装着される開閉カバー100Cを備える。
開閉カバー100Cは、本体前壁104の上方部分である前壁上方部104Bと、上壁102の前方部分である上壁前方部102Bとから構成される。また、開閉カバー100Cは、左右方向の両端部に配置された一対のアーム部108に配置される不図示のヒンジ軸を支点として、上下方向に開閉可能とされる(図2)。開閉カバー100Cの開状態において、本体内部空間107の上方が外部に開放される。一方、開閉カバー200Cの閉状態において、本体内部空間107の上方が、閉塞される。
上壁102の中央部には、排紙部102Aが配置される。排紙部102Aは、上壁102の前方部分から後方部分にかけて、下方に傾斜した傾斜面からなる。排紙部102Aには、後記の画像形成部120において、画像が形成されたシートSが排出される。また、本体前壁104の上下方向の中央部には、手差しトレイ104Aが配置される。手差トレイ104Aは、下端を支点として、上下に回動可能である(図3の矢印DT)。
図3を参照して、プリンター100は、カセット110と、ピックアップローラー112と、第1給紙ローラー113と、第2給紙ローラー114と、搬送ローラー115と、レジストローラー対116と、画像形成部120と、定着装置130とを備える。
カセット110は、内部にシートSを収容する。カセット110は、リフト板111を備える。リフト板111は、シートSの先頭縁を押し上げるように傾斜する。カセット110は、筐体101に対して、前方に引き出し可能とされる。
ピックアップローラー112は、リフト板111によって押し上げられたシートSの先頭縁上に配置される。ピックアップローラー112が回転すると、シートSはカセット110から引き出される。
第1給紙ローラー113は、ピックアップローラー112の下流に配設され、シートSを更に下流に送り出す。第2給紙ローラー114は、手差しトレイ104Aの支点の内側(後側)に配設され、手差トレイ104A上のシートSを筐体101内に引き込む。
搬送ローラー115は、第1給紙ローラー113、第2給紙ローラー114のシート搬送方向の下流に配設される。搬送ローラー115は、第1給紙ローラー113、第2給紙ローラー114によって送り出されたシートSを更に下流へ搬送する。
レジストローラー対116は、シートSの斜め搬送を矯正する機能を有する。これにより、シートS上に形成される画像の位置が調整される。レジストローラー対116は、画像形成部120による画像形成のタイミングに合わせて、シートSを画像形成部120に供給する。
画像形成部120は、感光体ドラム121(像担持体)と、帯電器122と、露光装置123と、現像装置20と、トナーコンテナ30(現像剤収容容器)と、転写ローラー126(転写部)と、クリーニング装置127とを備える。
感光体ドラム121は、円筒形状を有する。感光体ドラム121は、静電潜像が形成される表面を有するとともに、前記表面に該静電潜像に応じたトナー画像(現像剤像)を担持する。帯電器122は、所定の電圧が印加され、感光体ドラム121の周面を略一様に帯電させる。
露光装置123は、帯電器122によって帯電された感光体ドラム121の周面に、レーザー光を照射する。この結果、感光体ドラム121の周面には、画像データに対応する静電潜像が形成される。
現像装置20は、静電潜像が形成された感光体ドラム121の周面にトナーを供給する。トナーコンテナ30は、現像装置20へトナー(補給現像剤)を供給する。トナーコンテナ30は、現像装置20に対して着脱自在に配設されている。現像装置20がトナーを感光体ドラム121に供給すると、感光体ドラム121の周面に形成された静電潜像が現像(可視化)される。この結果、感光体ドラム121の周面に、トナー画像(現像剤像)が形成される。
転写ローラー126は、感光体ドラム121の下方においてシート搬送路PPを挟んで感光体ドラム121に対向して配置される。転写ローラー126は、感光体ドラム121との間で転写ニップ部を形成し、トナー画像をシートSに転写させる。
クリーニング装置127は、シートSへトナー画像が転写された後に、感光体ドラム121の周面に残るトナーを除去する。
定着装置130は、画像形成部120よりも搬送方向下流側に配置され、シートS上のトナー画像を定着させる。定着装置130は、シートS上のトナーを溶融させる加熱ローラー131と、シートSを加熱ローラー131に密着させる圧力ローラー132と、を備える。
プリンター100は、定着装置130の下流に配設された搬送ローラー対133と、搬送ローラー対133の下流に配設された排出ローラー対134と、を更に備える。シートSは、搬送ローラー対133によって上方に搬送され、最終的に、排出ローラー対134によって、筐体101から排出される。筐体101から排出されたシートSは、排紙部102A上に積み重ねられる。
<現像装置について>
図4は、現像装置20の内部構造を示す平面図である。現像装置20は、一方向(現像ローラー21の軸方向、左右方向)に長尺の箱形形状を有する現像ハウジング210(ハウジング)を備える。該現像ハウジング210は、貯留空間220(現像剤搬送路)を有する。貯留空間220には、現像ローラー21と、第1攪拌スクリュー23(現像剤搬送部材)および第2攪拌スクリュー24と、トナー補給口25とが配設されている。本実施形態では、一成分現像方式が適用され、この貯留空間220には、トナーが現像剤として充填されている。一方、二成分現像方式の場合、トナーと磁性体からなるキャリアとが混合されたものが、現像剤として充填される。トナーは、貯留空間220内において攪拌搬送され、静電潜像を現像するために、逐次現像ローラー21から感光体ドラム121に供給される。
図4は、現像装置20の内部構造を示す平面図である。現像装置20は、一方向(現像ローラー21の軸方向、左右方向)に長尺の箱形形状を有する現像ハウジング210(ハウジング)を備える。該現像ハウジング210は、貯留空間220(現像剤搬送路)を有する。貯留空間220には、現像ローラー21と、第1攪拌スクリュー23(現像剤搬送部材)および第2攪拌スクリュー24と、トナー補給口25とが配設されている。本実施形態では、一成分現像方式が適用され、この貯留空間220には、トナーが現像剤として充填されている。一方、二成分現像方式の場合、トナーと磁性体からなるキャリアとが混合されたものが、現像剤として充填される。トナーは、貯留空間220内において攪拌搬送され、静電潜像を現像するために、逐次現像ローラー21から感光体ドラム121に供給される。
現像ローラー21は、現像ハウジング210の長尺方向に延設される円筒形状を有し、外周に回転駆動されるスリーブ部分を有する。現像ハウジング210の貯留空間220は、不図示の天板によって覆われるとともに、左右方向に延びる仕切り板22によって、左右方向に長尺の第1搬送路221と第2搬送路222とに区画されている。仕切り板22は、現像ハウジング210の左右方向の幅よりも短く、仕切り板22の左端及び右端には、第1搬送路221と第2搬送路222とをそれぞれ連通させる第1連通路223及び第2連通路224が備えられている。これにより、貯留空間220には、第1搬送路221、第2連通路224、第2搬送路222及び第1連通路223に至る循環経路が形成される。トナーは、該循環経路内を図4において反時計回りに搬送される。
トナー補給口25(現像剤補給口)は、現像ハウジング210の前記天板に開口された開口部であり、第1搬送路221の左端付近の上方に配置されている。トナー補給口25は、上記の循環経路に対向して配置され、トナーコンテナ30のトナー排出口377(図4)から補給される補給トナー(補給現像剤)を貯留空間220に受け入れる機能を備える。
第1攪拌スクリュー23は、第1搬送路221に配設されている。第1攪拌スクリュー23は、第1回転軸23aと、この第1回転軸23aの周上にスパイラル状に突設された第1螺旋羽根23bとを含む。第1攪拌スクリュー23は、第1回転軸23a回り(矢印r2)に回転駆動されることで、図4の矢印D1方向にトナーを搬送する。第1攪拌スクリュー23は、トナー補給口25が第1搬送路221に対向する位置を通過するように現像剤を搬送する。これにより、第1攪拌スクリュー23は、トナー補給口25から流入する新しいトナーと、第2搬送路222側から第1搬送路221に搬入されたトナーとを混合しながら搬送する機能を有する。第1攪拌スクリュー23のトナー搬送方向(D1方向)下流側には、第1パドル23cが配設されている。第1パドル23cは、第1回転軸23aと共に回転され、図4の矢印D4方向に向かって、第1搬送路221から第2搬送路222に、トナーを受け渡す。
第2攪拌スクリュー24は、第2搬送路222に配設されている。第2攪拌スクリュー24は、第2回転軸24aと、この第2回転軸24aの周上にスパイラル状に突設された第2螺旋羽根24bとを含む。第2攪拌スクリュー24は、第2回転軸24a回り(矢印r1)に回転駆動されることで、図4の矢印D2方向にトナーを搬送しながら、現像ローラー21にトナーを供給する。第2攪拌スクリュー24のトナー搬送方向(D2方向)下流側には、第2パドル24cが配設されている。第2パドル24cは、第2回転軸24aと共に回転され、図4の矢印D3方向に向かって、第2搬送路222から第1搬送路221に、トナーを受け渡す。
トナーコンテナ30(図3)は、現像ハウジング210のトナー補給口25の上方に配置されている。トナーコンテナ30は、トナー排出口377(図4)を備える。トナー排出口377は、現像装置20のトナー補給口25に対応して、トナーコンテナ30の底部に配設されている。トナー排出口377から落下したトナーは、トナー補給口25から現像装置20に補給される。
<トナー補給について>
次に、トナー補給口25から新たに補給されるトナーの流れについて説明する。図5は、現像装置20に配設されたトナー補給口25およびトナーコンテナ30に配設されたトナー排出口377付近の断面図である。
次に、トナー補給口25から新たに補給されるトナーの流れについて説明する。図5は、現像装置20に配設されたトナー補給口25およびトナーコンテナ30に配設されたトナー排出口377付近の断面図である。
トナーコンテナ30のトナー排出口377から供給された補給トナーT2は、第1搬送路221に落下して既存のトナーT1と混合され、第1攪拌スクリュー23により矢印D1方向に搬送される。この際、トナーT1、T2は攪拌され、帯電される。
第1攪拌スクリュー23は、トナー補給口25よりトナー搬送方向下流側に、部分的に現像剤の搬送性能が抑制される抑制パドル28(搬送能力抑制部)を備える。本実施形態では、抑制パドル28は、第1攪拌スクリュー23の隣接する第1螺旋羽根23b間に配置された板状部材である。抑制パドル28が第1回転軸23a回りに回転することで、抑制パドル28よりも上流側から搬送されるトナーは滞留し始める。そして、これらのトナーの滞留は、抑制パドル28の直ぐ上流側であって、トナー補給口25が第1搬送路221に対向する位置まで累積していく。この結果、トナー補給口25の入口付近には、現像剤の滞留部29(現像剤滞留部)が形成される。なお、トナー補給口25が対向する領域には、第1螺旋羽根23bが配置されている(図4)。また、他の実施形態において、搬送能力抑制部は、第1攪拌スクリュー23の第1螺旋羽根23bが部分的に欠落され、第1回転軸23aが軸方向に沿って部分的に露出した領域によって形成されてもよい。このような構成においても、第1攪拌スクリュー23の搬送能力が部分的に抑制されるため、現像剤の滞留部が形成される。
トナー補給口25から補給トナーT2が補給され、貯留空間220内のトナー量が増えると、この滞留部29で滞留するトナーがトナー補給口25を塞ぎ(封止し)、それ以上のトナーの補給を抑制する。また、第1螺旋羽根23bは、回転されることによって、トナー補給口25周辺の貯留空間220の現像剤を上方に押し上げる。この結果、滞留部29によるトナー補給口25の封止作用が増大される。その後、貯留空間220内のトナーが現像ローラー21から消費され滞留部29で滞留するトナーが減少すると、トナー補給口25を塞いでいたトナーが減り、滞留部29とトナー補給口25との間に隙間が生じる。この結果、再び補給トナーT2がトナー補給口25から貯留空間220に流入する。このように、本実施形態では、滞留部29に滞留するトナーの減少に伴って、補給トナー量の受入量が調整される体積補給型のトナー補給形式が採用される。このため、現像装置20の現像ハウジング210にトナー量を検出するセンサーを必ずしも備えずとも、現像装置20にトナーを補給することが可能となる。
<トナーコンテナの現像装置に対する装着について>
図6および図7は、それぞれ本実施形態に係るトナーコンテナ30および現像装置20の斜視図である。トナーコンテナ30は、筐体101内の現像装置20に対して着脱可能とされる。
図6および図7は、それぞれ本実施形態に係るトナーコンテナ30および現像装置20の斜視図である。トナーコンテナ30は、筐体101内の現像装置20に対して着脱可能とされる。
トナーコンテナ30は、蓋部31と、コンテナ本体37と、カバー39と、コンテナシャッター30Sと、を備える(図6)。
コンテナ本体37は、トナーコンテナ30の本体部分であって、内部にトナーを収容している。蓋部31は、コンテナ本体37の左端部を塞ぐ。カバー39は、コンテナ本体37の右端部に装着される。
コンテナシャッター30Sは、コンテナ本体37に対してスライド移動可能に支持されている。コンテナシャッター30Sは、コンテナ本体37のトナー排出口377を封止および開放する機能を備える。コンテナシャッター30Sは、シャッター本体30S1と、シャッターロック部30S2と、ロック解除部30S3と、を有する。シャッター本体30S1は、コンテナシャッター30Sの本体部分であってトナー排出口377を封止および開放する機能を備える。シャッター本体30S1は、コンテナ本体37に対してスライド移動可能に支持されている。シャッターロック部30S2は、シャッター本体30S1に対して揺動可能に支持されている。シャッターロック部30S2は、コンテナ本体37に対するシャッター本体30S1のスライド移動を許容および規制する機能を備えている。ロック解除部30S3は、シャッターロック部30S2に備えられた突片である。ロック解除部30S3が押圧されると、シャッターロック部30S2に備えられた不図示のロック片がコンテナ本体37に形成された係合部から脱離され、シャッター本体30S1のスライド移動が可能となる。
図2を参照して、筐体101の開閉カバー100Cが上方に開放されると、現像装置20の現像ハウジング210に備えられたコンテナ装着部109が、筐体101の外部に露出する。図7を参照して、現像ハウジング210は、一対のハウジング左壁210Lおよびハウジング右壁210Rを備える。コンテナ装着部109は、ハウジング左壁210Lおよびハウジング右壁210Rの間に形成されている。本実施形態では、トナーコンテナ30はコンテナ装着部109に対して斜め上方から装着される(図6の矢印DC参照)。この際、トナーコンテナ30のカバー39がハウジング右壁210R側に配置され、トナーコンテナ30の蓋部31が、ハウジング左壁210L側に配置される。現像ハウジング210は、左ガイド溝201Lおよび右ガイド溝201Rを備える(図7)。
左ガイド溝201Lおよび右ガイド溝201Rは、それぞれ、ハウジング左壁210Lおよびハウジング右壁210Rに形成された溝部である。左ガイド溝201Lおよび右ガイド溝201Rは、トナーコンテナ30のコンテナ装着部109への装着をガイドする。このため、左ガイド溝201Lおよび右ガイド溝201Rの入口側は、トナーコンテナ30の装着方向(図7の矢印DC方向)に沿って延びるように形成されている。一方、左ガイド溝201Lおよび右ガイド溝201Rの奥側は、後記のとおり、第1ガイド部312(図8)および第2ガイド部391(図6)の回転を許容するように、扇形形状を備えている。
更に、図7を参照して、現像装置20は、第1伝達ギア211と、第2伝達ギア212と、第3伝達ギア213と、を備える。また、プリンター100は、筐体101に備えられた第1モーターM1と、第2モーターM2と、制御部50と、を備える(図7)。第1伝達ギア211、第2伝達ギア212および第3伝達ギア213は、ハウジング右壁210Rに回転可能に支持されたギアである。第1伝達ギア211は第2伝達ギア212に連結されている。また、第1伝達ギア211は不図示のギア群を介して、現像ローラー21、第1攪拌スクリュー23および第2攪拌スクリュー24に連結されている。現像装置20が筐体101に装着されると、第1モーターM1が第3伝達ギア213に連結されるとともに、第2モーターM2が第1伝達ギア211に連結される。
第1モーターM1は、第3伝達ギア213を介して、トナーコンテナ30の後記のシャフト33を回転させることで、トナーコンテナ30の後記の移動壁32を移動させる。すなわち、第3伝達ギア213は、トナーコンテナ30の後記の第2コンテナギア382と係合し、第2コンテナギア382に第1モーターM1の駆動力を伝達する。第2モーターM2は、第1伝達ギア211を介して、現像装置20の現像ローラー21、第1攪拌スクリュー23および第2攪拌スクリュー24を回転させる。更に、第2モーターM2は、第1伝達ギア211および第2伝達ギア212を介して、トナーコンテナ30の後記の攪拌部材35を回転させる。制御部50は、プリンター100の印刷動作などにおいて、第1モーターM1および第2モーターM2をそれぞれ制御し、現像装置20およびトナーコンテナ30の各部材を駆動させる。
更に、現像ハウジング200は、ロック解除ボタン202と、前述のトナー補給口25(現像剤補給口)と、解除用突起部206と、一対のコンテナシャッター固定部207と、一対のシャッタースプリング208(付勢部材)と、ハウジングシャッター210Sと、を備える。
ロック解除ボタン202は、ハウジング右壁210Rにスライド移動可能に支持された押圧ボタンである。ロック解除ボタン202は、コンテナ装着部109に装着されたトナーコンテナ30の姿勢をロックする機能、または、前記ロックを解除する機能を備える。ロック解除ボタン202は、ロック係合片202Sを備える。ロック係合片202Sは、ハウジング右壁210Rの前側部において、コンテナ装着部109側に突出するように形成された爪部である。更に、現像装置20は、不図示のロック付勢ばねを備える。ロック付勢ばねは、ハウジング右壁210Rの内部に配置され、ロック解除ボタン202を前方に向かって付勢するコイルばねである。ロック係合片202Sは、コンテナ装着部109に装着されたトナーコンテナ30の姿勢をロックする機能を備えている。一方、ロック付勢ばねの付勢力に抗してロック解除ボタン202が押圧されると、ロック係合片202Sがトナーコンテナ30から離間し、トナーコンテナ30に対するロック機能が解除される。
前述のトナー補給口25は、現像ハウジング200の天板に略矩形形状をもって開口された開口部である(図7)。トナー補給口25は、現像ハウジング200の内部に連通している。また、トナー補給口25は、コンテナ装着部109に装着されたトナーコンテナ30に対向して配置されている。トナーコンテナ30のトナー排出口377から排出されたトナーは、トナー補給口25から現像ハウジング200の内部に流入する。
解除用突起部206は、トナー補給口25の後方に隣接して、現像ハウジング200の天板から突設された突起部である。解除用突起部206は、トナーコンテナ30がコンテナ装着部109に装着された際に、トナーコンテナ30のコンテナシャッター30Sのロック解除部30S3(図6)を押圧する機能を備えている。換言すれば、解除用突起部206は、コンテナシャッター30Sのスライド移動を許容する。
一対のコンテナシャッター固定部207は、左右方向において、解除用突起部206を挟むように現像ハウジング200の天板から突設された突起部である。左右方向と交差する断面視において、コンテナシャッター固定部207は略台形形状を備えている。また、コンテナシャッター固定部207のうち、前側の側面には、楔形状の切欠き部が形成されている。トナーコンテナ30がコンテナ装着部109に装着された際に、当該切欠き部には、トナーコンテナ30のコンテナシャッター30Sの一部が係合する。この結果、コンテナシャッター固定部207は、コンテナシャッター30Sを固定し、コンテナシャッター30Sの移動(回動)を規制する。また、コンテナシャッター固定部207は、トナーコンテナ30の装着時におけるコンテナ本体37の第2回転方向における回転を許容する。
一対のシャッタースプリング208は、一対のコンテナシャッター固定部207の左右方向の外側に配置された一対のばね部材である。シャッタースプリング208は、前後方向に延びるように配置されている。一対のシャッタースプリング208の後端部は、現像ハウジング200の天板にそれぞれ係止されている。また、一対のシャッタースプリング208の前端部は、ハウジングシャッター210Sの左右両端部にそれぞれ係止されている。
ハウジングシャッター210Sは、トナー補給口25に対してスライド移動可能に現像ハウジング200に支持されている。ハウジングシャッター210Sは、トナー補給口25を封止または開放する。
前述の一対のシャッタースプリング208は、ハウジングシャッター210Sがトナー補給口25を封止する方向に、ハウジングシャッター210Sを付勢している。トナーコンテナ30が現像装置20から取り外されると、ハウジングシャッター210Sは一対のシャッタースプリング208の付勢力をうけてトナー補給口25を封止する。
また、トナーコンテナ30がコンテナ装着部109に装着されると、ハウジングシャッター210Sがトナーコンテナ30のコンテナ本体37を押圧可能である。このため、シャッタースプリング208は、ハウジングシャッター210Sを介して、コンテナ装着部109に装着されたトナーコンテナ30をハウジングシャッター210Sがトナー補給口25を塞ぐ方向に向かって付勢することとなる。
<トナーコンテナの構造について>
次に、図6に加え、図8乃至図11を参照して、本発明の一実施形態に係るトナーコンテナ30(現像剤収容容器)について更に説明する。図8は、本実施形態に係るトナーコンテナ30の平面図である。図9および図10は、トナーコンテナ30の断面図である。なお、図9は、後記の移動壁32が初期位置に配置された状態を示し、図10は移動壁32が最終位置に配置された状態を示している。図11は、本実施形態に係るトナーコンテナ30の内部の様子を示す斜視図であって、コンテナ本体37を取り外した状態を示している。
次に、図6に加え、図8乃至図11を参照して、本発明の一実施形態に係るトナーコンテナ30(現像剤収容容器)について更に説明する。図8は、本実施形態に係るトナーコンテナ30の平面図である。図9および図10は、トナーコンテナ30の断面図である。なお、図9は、後記の移動壁32が初期位置に配置された状態を示し、図10は移動壁32が最終位置に配置された状態を示している。図11は、本実施形態に係るトナーコンテナ30の内部の様子を示す斜視図であって、コンテナ本体37を取り外した状態を示している。
トナーコンテナ30は、左右方向(第1方向、図9の矢印DA方向)に延びる筒形状からなる。トナーコンテナ30は、内部に補給トナー(現像剤)を収容する。トナーコンテナ30は、前述の蓋部31、コンテナ本体37(容器本体)、カバー39に加え、移動壁32と、シャフト33と、押圧部材34と、攪拌部材35と、不図示のトナーセンサーと、第1コンテナギア381と、第2コンテナギア382と、ラチェットギア383と、ラチェットシャフト384と、を備える。
蓋部31は、コンテナ本体37に固定され、コンテナ本体37の開口部を封止する。蓋部31は、シャフト33の第2シャフト端部332(図9)を回転可能に軸支する。蓋部31は、第1ガイド部312を備える。第1ガイド部312は、蓋部31の左側の側面(外面部)において、上下方向に延びるように形成された突起部である。第1ガイド部312は、トナーコンテナ30が現像装置20に装着されることをガイドする機能を備える。
コンテナ本体37は、筒形状からなるトナーコンテナ30の本体部分である。コンテナ本体37は、内周面37Kと、内部空間37Hと、を備える。内周面37Kは、コンテナ本体37の内周面であって、トナーコンテナ30の長手方向(第1方向、図9の矢印DA方向)に沿って筒状に延びている。
また、コンテナ本体37は、右壁375(図9)と、突出壁376(図24参照)と、を備える。右壁375は、コンテナ本体37の第1方向の一端側(右端側)に配置され、コンテナ本体37の内部を塞ぐ壁部である。なお、内部空間37Hは、コンテナ本体37によって形成される内周面37Kと、更に、右壁375および蓋部31よって画定される空間である。また、内部空間37Hのうち、右壁375と移動壁32との間の領域が、収容空間37Sとされる。収容空間37Sは、トナーコンテナ30の内部において、トナーが収容される空間である。
図9に示すように、コンテナ本体37のうち右壁375の第1方向の反対側は開口されている(開口部)。蓋部31が当該開口部に固定されると、蓋部31はコンテナ本体37の内部空間37Hを塞ぐ。なお、蓋部31の外周縁は、コンテナ本体37に超音波溶着される。
図24を参照して、突出壁376は、コンテナ本体37の外周面が右壁375よりも右側に突出した部分である。突出壁376には、カバー39が装着される。
また、コンテナ本体37は、前述のトナー排出口377(現像剤排出口)と、本体軸受部37J(図9)と、を備える。トナー排出口377は、内周面37K(内部空間37H)に連通してコンテナ本体37の下面部に開口されている開口である。図9に示すように、トナー排出口377は、コンテナ本体37の右端部(第1方向の一端部)の下面部に、内部空間37Hに連通するように開口されている。換言すれば、トナー排出口377は、第1方向において右壁375に隣接して配置されている。また、トナー排出口377は、第1方向に沿って所定の長さをもって、かつ、コンテナ本体37の底部の円弧形状に沿って所定の幅をもって、矩形形状に開口されている。本実施形態では、トナー排出口377は、コンテナ本体37の底部の下端部よりも周方向に沿って後側かつ上方にずれた位置に開口されている。トナー排出口377は、収容空間37Sから現像装置20に向かってトナーが排出されることを許容する。
本体軸受部37J(図9)は、右壁375に形成された軸受である。本体軸受部37Jには、シャフト33が挿通される。この際、シャフト33の右端側(第1シャフト端部331)がコンテナ本体37の外側に突出する。
移動壁32は、コンテナ本体37の内部(内部空間37H)において第1方向に面して配置される壁部である。移動壁32は、シャフト33の回転に伴って押圧部材34から駆動力を受ける。移動壁32は、収容空間37Sの第1方向の一方の端面(左端面)を画定する。なお、収容空間37Sの第1方向の他方の端面(右端面)は、右壁375によって画定されている。また、移動壁32は、トナーコンテナ30の使用開始時から使用終了時までの間、収容空間37Sのトナーをトナー排出口377に向かって搬送しながら、第1方向の一端側の初期位置から他端側の最終位置まで、内部空間37H内を第1方向に移動する機能を備える。本実施形態では、移動壁32の初期位置は、蓋部31の右側(第1方向下流側)に配置され(図9)、最終位置はトナー排出口377の直左側(第1方向上流側)に配置されている(図10)。なお、移動壁32の構造については、後記で更に詳述する。
シャフト33は、内部空間37Hにおいて第1方向に延びるようにコンテナ本体37の右壁375および蓋部31に回転可能に支持されている。シャフト33は、第1シャフト端部331と、第2シャフト端部332と、雄螺旋部333(第1係合部)と、移動壁停止部334と、を備える。
図9を参照して、第1シャフト端部331は、本体軸受部37Jを貫通して右側に突出したシャフト33の先端部である。第1シャフト端部331の周面には、一対のD面が形成されている(図24参照)。第1シャフト端部331には、ラチェットシャフト384が係合される。この結果、シャフト33とラチェットシャフト384とが一体回転可能とされる。第2シャフト端部332は、シャフト33の左端部である。第2シャフト端部332は、前述のように蓋部31に形成された軸穴に軸支される。
雄螺旋部333は、内部空間37Hにおいてシャフト33の外周面に第1方向に沿って螺旋状に形成されたねじ部である。本実施形態では、雄螺旋部333は、図9に示すようにシャフト33のうち蓋部31に隣接する領域から、トナー排出口377よりも第1方向(図9の矢印DA)上流側の領域まで配置されている。
移動壁停止部334は、雄螺旋部333の第1方向下流側に連続して配置されている。移動壁停止部334は、内部空間37H内のシャフト33において雄螺旋部333が部分的に欠落された軸部分のみの領域である。移動壁停止部334は、トナー排出口377の上方であって、トナー排出口377よりも第1方向上流側に位置している。
押圧部材34(図9)は、移動壁32の第1方向上流側に配置される。押圧部材34は、内部にシャフト33が挿通されることを許容する筒状部材であって、移動壁32を第1方向に押圧する機能を有する。なお、押圧部材34の構造については、後記で更に詳述する。
攪拌部材35は、トナー排出口377の上方において、右壁375に沿って配置される。攪拌部材35は、収容空間37S内のトナーを攪拌するとともに、トナー排出口377からトナーを送り出す。本実施形態では、攪拌部材35は、シャフト33回りに、かつ、シャフト33に対して相対的に回転する。攪拌部材35は、プレート部35Aと、複数の羽根部35Bと、攪拌軸受部35Cと、を備える。プレート部35Aは、右壁375に沿って配置される板状部分であり、シャフト33回りに回転可能とされる。複数の羽根部35Bは、プレート部35Aから第1方向上流側に向かって、すなわち、移動壁32に向かって延びる羽根部分である。羽根部35Bは、トナー排出口377の上方をシャフト33回りに周回する。攪拌軸受部35Cは、プレート部35Aから右方に延びる円筒部であり、内部にシャフト33を収容する。また、攪拌軸受部35Cの先端部は、第1コンテナギア381と係合可能とされる。
第1コンテナギア381は、攪拌部材35に回転駆動力を伝達する。第1コンテナギア381は、現像装置20の第1伝達ギア211および第2伝達ギア212を介して第2モーターM2に連結される。本実施形態では、第1コンテナギア381は、現像装置20の現像ローラー21、第1攪拌スクリュー23および第2攪拌スクリュー24と同期して回転駆動される。第1コンテナギア381は、本体軸受部37Jを貫通した攪拌部材35の攪拌軸受部35Cの先端に連結される。この結果、第1コンテナギア381と攪拌部材35とが一体的に回転する。
第2コンテナギア382は、シャフト33に回転駆動力を伝達する。第2コンテナギア382は、シャフト33と同じ軸線上に配置されている。第2コンテナギア382は、第3伝達ギア213を介して第1モーターM1に連結される。第2コンテナギア382は、第1モーターM1が発生する駆動力によって回転されることでシャフト33を回転させることが可能とされている。図9に示すように、シャフト33の右端部は、攪拌部材35を貫通するように配置されている。そして、第2コンテナギア382は、ラチェットギア383およびラチェットシャフト384を介してシャフト33の先端部(第1シャフト端部331)に連結(固定)されている。なお、第2コンテナギア382とシャフト33とを接続するラチェット構造については、後記で更に詳述する。
カバー39は、コンテナ本体37に装着される。カバー39は、第1コンテナギア381および第2コンテナギア382の周方向の一部を外部に露出させ、かつ、第1コンテナギア381および第2コンテナギア382の周方向の他の部分を覆う機能を備えている。カバー39は、前述の第2ガイド部391(図9、図11)と、コンテナ係合部392と、ギア用開口部39K(図6)とを備えている。
第2ガイド部391は、カバー39の右側の側面において、上下方向に沿って右側に突設される突起部である。第2ガイド部391は、蓋部31の第1ガイド部312とともに、トナーコンテナ30が現像装置20に装着されることをガイドする機能を備える。コンテナ係合部392は、第2ガイド部391と間隔をおいて、カバー39の右側の側面に突設される突起部である。コンテナ係合部392には、ロック解除ボタン202のロック係合片202Sが係合可能とされる。
ギア用開口部39Kは、カバー39の下面部が半円弧形状をもって開口された開口部である。カバー39がコンテナ本体37に装着されると、第1コンテナギア381および第2コンテナギア382のギア歯の一部がギア用開口部39Kを介してトナーコンテナ30の外側に露出する。この結果、トナーコンテナ30が現像装置20の現像ハウジング210に装着された際に、第1コンテナギア381および第2コンテナギア382がそれぞれ第2伝達ギア212および第3伝達ギア213(図7)に係合される。
トナーセンサーは、コンテナ本体37に固定されるセンサーである。トナーセンサーは、周方向においてトナー排出口377の上方に隣接して配置されている。トナーセンサーTSは、透磁率センサー(磁気センサー)もしくは圧電素子からなるセンサーである。トナーセンサーが圧電素子からなる場合、トナーセンサーのセンサー部分は収容空間37Sに露出している。トナーセンサーは、収容空間37Sのトナーに押圧されることで、HIGH信号(+5V)を出力する。また、トナーセンサーの上方にトナーがほとんど存在しない場合には、トナーセンサーはLOW信号(0V)を出力する。トナーセンサーの出力信号は、制御部50(図7)によって参照される。なお、トナーセンサーが透磁率センサーの場合、センサーが直接トナーに接触する必要がない。このため、トナーセンサーは、コンテナ本体37の外壁に固定されればよい。また、他の実施形態において、トナーセンサーは、コンテナ本体37の外壁に対向するように現像装置20の現像ハウジング210側(装置本体側)に配置されてもよい。
<移動壁の移動について>
蓋部31の第1ガイド部312およびカバー39の第2ガイド部391が、現像装置20の一対の左ガイド溝201Lおよび右ガイド溝201Rにガイドされながら、トナーコンテナ30がユーザーによってコンテナ装着部109に装着される(図6、図7)。トナーコンテナ30がコンテナ装着部109に装着される際、コンテナシャッター30Sが移動され、トナー排出口377が開放される。この結果、トナー排出口377がトナー補給口25の上方に対向して配置される(図4、図5)。
蓋部31の第1ガイド部312およびカバー39の第2ガイド部391が、現像装置20の一対の左ガイド溝201Lおよび右ガイド溝201Rにガイドされながら、トナーコンテナ30がユーザーによってコンテナ装着部109に装着される(図6、図7)。トナーコンテナ30がコンテナ装着部109に装着される際、コンテナシャッター30Sが移動され、トナー排出口377が開放される。この結果、トナー排出口377がトナー補給口25の上方に対向して配置される(図4、図5)。
このように、新しいトナーコンテナ30がプリンター100に装着されると、制御部50(図7)は、第1モーターM1を駆動させ、第3伝達ギア213に係合する第2コンテナギア382を介して、シャフト33を回転駆動させる。この結果、シャフト33の雄螺旋部333と押圧部材34の後記の雌螺旋部34Jとの係合によって、押圧部材34が移動壁32を第1方向(図9の矢印DA)にトナー排出口377に向かって移動させる。やがて、移動壁32が初期位置から右方に所定の距離だけ移動すると、収容空間37Sがトナーで充満され、トナーセンサーが充満状態に応じたHIGH信号を出力する。制御部50は、トナーセンサーから出力されたHIGH信号を受けて、シャフト33の回転を停止させ移動壁32の移動を停止させる。
前述のように、本実施形態では、図5に示すように体積補給型のトナー補給形式が採用されている。このため、現像装置20側の滞留部29(図5)がトナー補給口25を下方から封止している場合、トナーコンテナ30から補給トナーは落下しない。一方、現像装置20の現像ローラー21から感光体ドラム121にトナーが供給され、滞留部29のトナーが減少すると、トナー排出口377からトナー補給口25を介して現像装置20にトナーが流入する。この結果、トナーコンテナ30の収容空間37Sでは、トナーセンサーの周辺のトナーが消失するため、トナーセンサーがLOW信号を出力する。該信号を受けて、制御部50は、トナーセンサーがHIGH信号を出力するまで、第1モーターM1を駆動させ、移動壁32をトナー排出口377に向かって更に移動させる。
なお、現像装置20における現像動作に応じて、制御部50は、第2モーターM2を駆動し、現像ローラー21などを回転駆動させる。この回転動作に連動して、第2伝達ギア212に係合した第1コンテナギア381を介して、攪拌部材35が回転される。この結果、収容空間37Sの右端側に配置された攪拌部材35がシャフト33回りに回転するため、トナー排出口377の上方のトナーが安定して攪拌される。このため、前記トナーの流動性が増し、トナーが安定してトナー排出口377から落下する。
印字動作が繰り返され、トナーコンテナ30の収容空間37Sのトナーが使用され続けると、やがて移動壁32はトナー排出口377の手前の最終位置に至る。このように、移動壁32が第1方向に徐々に移動していくことで、収容空間37S内のトナーが移動壁32に押圧されながら、トナー排出口377まで搬送される。この際、移動壁32が最終位置に至るまでの間、収容空間37Sが徐々に縮小されていく。したがって、トナーコンテナ30の内部において、トナーが残留する空間自体が徐々に消失される。この結果、収容空間の容積が変化しない従来のトナーコンテナと比較して、使用終了時に、コンテナ本体37の収容空間37Sに残留するトナー量が減少される。
なお、本実施形態では、移動壁32はトナー排出口377よりも僅かに第1方向上流側の最終位置で停止する。詳しくは、移動壁32の移動に伴って押圧部材34の雌螺旋部34Jが移動壁停止部334に至ると、雄螺旋部333と雌螺旋部34Jとの係合が解除される。この結果、シャフト33から押圧部材34への移動力の伝達が失われ、移動壁32が最終位置において停止する。
<移動壁の詳細構造について>
図12および図13は、本実施形態に係るトナーコンテナ30の移動壁32の分解斜視図であって、それぞれ異なる視点から見た斜視図である。なお、図12では、押圧部材34も現れている。図14は、移動壁32の壁本体部323の斜視図である。図15は、移動壁32の斜視図である。
図12および図13は、本実施形態に係るトナーコンテナ30の移動壁32の分解斜視図であって、それぞれ異なる視点から見た斜視図である。なお、図12では、押圧部材34も現れている。図14は、移動壁32の壁本体部323の斜視図である。図15は、移動壁32の斜視図である。
図12、図13を参照して、移動壁32は、壁プレート321(下流側壁部)と、シール部材322と、壁本体部323(上流側壁部)と、を備える。換言すれば、本実施形態では、移動壁32が3枚の板状部材から構成される。なお、壁プレート321、シール部材322および壁本体部323の外周部は、互いに相似形状を備える。すなわち、移動壁32の下端部は下方に向かって突出した円弧形状からなり、移動壁32の上端部は水平な平坦部からなり、移動壁32の両側部は、上記の円弧形状と平坦部とを接続する傾斜部からなる。
壁プレート321は、移動壁32のうち最も第1方向下流側に配置される。壁プレート321は、樹脂成型によって成形される。壁プレート321は、プレート本体321Aと、4つ(複数)のスタッド321Bと、4つ(複数)の係合片321Cと、を備える。プレート本体321Aは、壁プレート321の本体部分であり、左右方向に面する板状部である。プレート本体321Aの中央部にはプレート軸穴321H(第1軸受部)が開口されている。プレート軸穴321Hには、シャフト33が挿通される。また、プレート本体321Aの右側面は、搬送面320Sを構成する。搬送面320Sは、コンテナ本体37の内周面37Kとともにトナーが収容される収容空間37Sを画定する。また、搬送面320Sは、移動壁32の移動に伴って、収容空間37S内のトナーを押圧しながら搬送する。
4つのスタッド321B(複数の位置決め突起)は、プレート本体321Aの左側面からそれぞれ左方に向かって(壁本体部323に向かって)突設されている。スタッド321Bは、円筒形状を有し、その先端部は先細形状とされている。本実施形態では、プレート軸穴321Hの上方に2つのスタッド321Bが前後方向に間隔をおいて配置され、プレート軸穴321Hの下方に2つのスタッド321Bが前後方向に間隔をおいて配置されている。4つのスタッド321Bは、壁プレート321の壁本体部323に対する位置決め機能を有している。
4つの係合片321C(複数の係合片)は、スタッド321Bと同様に、プレート本体321Aの左側面からそれぞれ左方に向かって(壁本体部323に向かって)突設されている。係合片321Cは、フック形状からなり、その先端部に爪形状を有している。本実施形態では、プレート軸穴321Hの直上方に1つの係合片321Cが配置され、プレート軸穴321Hの前後に2つのスタッド321Bが配置され、プレート軸穴321Hの下方に1つのスタッド321Bが配置されている。換言すれば、4つの係合片321Cは、周方向において4つのスタッド321Bの間にそれぞれ配置されている。4つの係合片321Cは、壁プレート321を壁本体部323に固定する機能を有している。
シール部材322は、移動壁32のうち第1方向の中央部であって、壁プレート321と壁本体部323とに挟まれる位置に配置される。シール部材322は、第1方向に所定の厚みを有するウレタン材料によって構成される。シール部材322の中央部には、シール軸穴322H(第3軸受部)が開口されている。シール軸穴322Hには、シャフト33が挿通される。また、シール部材322のうち、シール軸穴322Hの周囲を囲むように、4つのスタッド挿入孔322B(複数の第3開口部)と、4つの係合片挿入孔322C(複数の第1開口部)とが、それぞれ開口されている。4つのスタッド挿入孔322Bは、前述の4つのスタッド321Bがそれぞれ挿通されることを許容する。同様に、4つの係合片挿入孔322Cは、前述の4つの係合片321Cがそれぞれ挿通されることを許容する。この結果、移動壁32の壁プレート321および壁本体部323に対するシール部材322の位置が規制される。換言すれば、シール部材322が上下および左右方向において拘束される。なお、シール部材322の外周部は、移動壁32の外周面32Kを構成する(図9)。外周面32Kは、コンテナ本体37の内周面37Kに接触して配置され、圧縮変形する。
壁本体部323は、壁プレート321およびシール部材322よりも第1方向上流側、すなわち、移動壁32のうち最も第1方向上流側に配置される。壁本体部323は、樹脂成型によって成形される。壁本体部323は、図13に示すように、大径部323Sと、小径部323Tと、を備える。すなわち、壁本体部323は、第1方向に沿って段差形状を有し、第1方向上流側(大径部323S)よりも第1方向下流側(小径部323T)の方が一回り小さな形状を有している。壁本体部323の中央部には、円筒部323J(壁円筒部)が配置されている(図14)。円筒部323Jは、壁本体部323から第1方向上流側に向かって突出した円筒形状を有する。円筒部323Jの円筒内部には、壁本体軸穴323H(第2軸受部)が形成されている(図13)。壁本体軸穴323Hには、シャフト33が挿通される。また、円筒部323Jは、押圧部材34の円筒内部に挿入される。円筒部323Jの第1方向上流側の先端部(前端部)は、リング状に形成され、後記の押圧部材34によって押圧される被押圧部323J1(図14)として機能する。被押圧部323J1は、押圧部材34の後記の押圧面34Fとシャフト33の周方向全体に亘って接触する。
また、図14に示すように、壁本体部323は、4つのスタッド受け部323B(複数の第2開口部)と、4つの壁係合部323C(複数の被係合部)と、4つの壁面リブ323Lと、を備える。4つのスタッド受け部323Bは、前述の4つのスタッド321Bがそれぞれ挿通されることを許容する。同様に、4つの壁係合部323Cは、前述の4つの係合片321Cがそれぞれ係止されることを許容する(図15)。4つの壁面リブ323Lは、壁本体部323の左側面から突設されたリブであって、それぞれ、スタッド受け部323Bと壁係合部323Cとを接続するように延びている。なお、4つの壁面リブ323Lは、1つの第1壁面リブ323L1と、3つの第2壁面リブ323L2と、を有する。第1壁面リブ323L1は、円筒部323Jの上端部から上方に延びている。3つの第2壁面リブ323L2は、それぞれ円筒部323Jの左右端部と下端部とからそれぞれ径方向外側に延びている。そして、第1壁面リブ323L1には、挿入孔H(被係合部)が形成されている。挿入孔Hは、第1壁面リブ323L1を前後方向に貫通するように形成された開口部であり、後記の押圧部材34の押圧部材係合部34Kが挿入可能とされる。
更に、図13を参照して、壁本体部323の右側面には、3つのシール押圧リブ323F(規制部)が、4つのスタッド受け部323Bおよび4つの壁係合部323Cの周囲を囲むようにシャフト33の周方向に沿って環状に、かつ、シール部材322に向かって突設されている。3つのシール押圧リブ323Fは、それぞれ、壁本体部323の外周形状と相似なリブであって、互いに径方向に所定の間隔をおいて配置されている。最も外側のシール押圧リブ323Fは、小径部323Tの外周部の近傍に配置されている。また、最も内側のシール押圧リブ323Fは、4つのスタッド受け部323Bおよび4つの壁係合部323Cに近接して配置されている。これらのシール押圧リブ323Fは、シール部材322の側面に当接しシール部材322を押圧するとともに、シール部材322の圧縮変形部分の径方向の基端位置を規制する機能を有している。
また、図13を参照して、大径部323Sの外周部には、複数の外周リブ323Rが周方向に間隔をおいて配置されている。複数の外周リブ323Rは、コンテナ本体37の内周面37Kに僅かに接触することで、移動壁32の姿勢を維持する。
図9、図13を参照して、壁プレート321、シール部材322および壁本体部323が一体とされると、シール部材322の外周部が最も径方向外側に配置される。この結果、シール部材322の外周部分(移動壁32の外周面32K)がコンテナ本体37の内周面37Kによって圧縮変形される。この結果、収容空間37Sのトナーが、コンテナ本体37の内周面37Kと移動壁32の外周面32Kとの間から、移動壁32よりも移動方向上流側に流出することが防止される。この際、圧縮変形される部分の径方向の基端部の位置は、複数のシール押圧リブ323Fによって規制される。したがって、シール部材322の外周部の圧縮部分が限定され、コンテナ本体37の内周面37Kに向かって強い押圧力を維持することができる。また、シール部材322の外周部よりも僅かに径方向内側に、壁本体部323の大径部323Sの外周部および壁プレート321の外周部が配置される。このように、面状(板状)のシール部材322が、壁プレート321と壁本体部323とによって挟持されることで、移動壁32の移動に伴ってシール部材322の外周部が脱離することが抑止される。換言すれば、テープ状のシール部材が移動壁32の外周部に巻かれる態様と比較して、シール捲れの発生が防止される。更に、大径部323Sよりも径方向内側に、小径部323Tが配置される。この結果、移動壁32が第1方向に移動する際に、シール部材322の外周部が第1方向上流側の大径部323Sと小径部323Tとの段差部に進入することが許容される。したがって、シール部材322の外周部に過剰な負荷がかかり、当該外周部が破損することが防止される。
また、図12、図13を参照して、壁プレート321と壁本体部323との間にシール部材322が挟まれると、シール部材322のうちシール軸穴322Hの周辺部分が潰れることで、シャフト33の外周面に周方向全体に亘って密着するようにシャフトシール部が形成される。当該シャフトシール部は、後記の押圧部材34の雌螺旋部34Jよりも第1方向上流側に配置される(図9)。したがって、シャフトシール部は、雌螺旋部34Jよりも先にシャフト33の雄螺旋部333に接触し、雄螺旋部333に付着したトナーを清掃する。また、シャフトシール部はシャフト33を囲むようにリング形状となるため、シャフト33の周方向全体に亘ってシャフト33に密着する。このため、収容空間37Sのトナーが移動壁32の軸受部分を通って移動壁32よりも移動方向上流側に流出することが防止される。
<押圧部材の構造について>
図16乃至図18は、それぞれ、本実施形態に係るトナーコンテナ30の押圧部材34の斜視図である。図19は、トナーコンテナ30の移動壁32、押圧部材34およびシャフト33の斜視図であって、押圧部材34が移動壁32に係合した状態の斜視図である。図20は、トナーコンテナ30の移動壁32、押圧部材34およびシャフト33の斜視図であって、押圧部材34と移動壁32との係合が解除された状態の斜視図である。図21は、トナーコンテナ30の断面図であって、押圧部材34と移動壁32との係合が解除された状態の断面図である。図22は、図9のトナーコンテナ30の一部(押圧部材34)を拡大した断面図である。
図16乃至図18は、それぞれ、本実施形態に係るトナーコンテナ30の押圧部材34の斜視図である。図19は、トナーコンテナ30の移動壁32、押圧部材34およびシャフト33の斜視図であって、押圧部材34が移動壁32に係合した状態の斜視図である。図20は、トナーコンテナ30の移動壁32、押圧部材34およびシャフト33の斜視図であって、押圧部材34と移動壁32との係合が解除された状態の斜視図である。図21は、トナーコンテナ30の断面図であって、押圧部材34と移動壁32との係合が解除された状態の断面図である。図22は、図9のトナーコンテナ30の一部(押圧部材34)を拡大した断面図である。
押圧部材34は、移動壁32の第1方向上流側に配置される(図9)。押圧部材34は、円筒形状を有する。なお、押圧部材34の外周面は、コンテナ本体37の内周面37Kよりも径方向内側に間隔をおいて配置されている(図9)。押圧部材34は、第1円筒部34A(第2軸受部)と、第2円筒部34Bと、を有する。第1円筒部34Aは、第2円筒部34Bよりも僅かに小径とされ、第2円筒部34Bよりも第1方向上流側に配置される。第1円筒部34Aおよび第2円筒部34Bの内部には、シャフト33が挿通される。押圧部材34は、雌螺旋部34J(第2係合部)と、押圧面34F(押圧部)と、押圧部材係合部34Kと、を有する。
雌螺旋部34Jは、第1円筒部34Aの内周面に形成された螺旋状のねじ部である。雌螺旋部34Jは、シャフト33の雄螺旋部333と係合することで、押圧部材34を第1方向に沿って移動させる機能を備える。
押圧面34Fは、移動壁32を第1方向下流側に押圧する機能を有する。押圧面34Fは、押圧部材34の円筒内部において、第1円筒部34Aと第2円筒部34Bとの段差部分にリング状に形成されている。押圧面34Fは、移動壁32の被押圧部323J1(図14)をシャフト33回りの周方向全体において第1方向に押圧する。
押圧部材係合部34Kは、第2円筒部34Bの外周面の第1方向下流側部分から径方向に突出するとともに、周方向に延びる先端部を含む。前述の移動壁32の挿入孔Hは、押圧部材係合部34Kの先端部が周方向に沿って係合することを許容する(図19、図20)。
また、第2円筒部34Bの第1方向下流側には、第1切欠き部34L1と、3つの第2切欠き部34L2とがそれぞれ形成されている(図16)。第1切欠き部34L1は、段差を備えた第1対向面34P1および第2対向面34P2によって画定されている。第1対向面34P1は、押圧部材係合部34Kの先端部(屈曲部)の径方向内側に配置される。また、3つの第2切欠き部34L2は、第2円筒部34Bの端面がそれぞれ矩形形状に切り欠かれた形状を有する。押圧部材34が移動壁32を押圧する際に、第1切欠き部34L1および第2切欠き部34L2には、それぞれ、第1壁面リブ323L1および第2壁面リブ323L2(図14)が挿入される。
なお、押圧部材34は、シャフト33が所定の第1回転方向(図19の矢印R1)に回転されると雄螺旋部333と雌螺旋部34Jとの係合に伴って押圧面34Fが移動壁32を押圧することで移動壁32と一体的に第1方向に移動する。また、押圧部材34は、シャフト33が前記第1回転方向とは反対の第2回転方向(図20の矢印R2)に回転されると雄螺旋部333と雌螺旋部34Jとの係合に伴って移動壁32に対して第1方向上流側に相対移動する。
図21および図22を参照して、本変形実施形態では、雄螺旋部333のネジ山および雌螺旋部34Jのネジ山の形状に特徴を有する。すなわち、図22を参照して、雄螺旋部333は、第1雄斜面333A(第1傾斜面)と、第2雄斜面333B(第2傾斜面)と、を有する。
第1雄斜面333Aは、雄螺旋部333の稜線よりも第1方向下流側に配置され、第1方向に向かって先細に傾斜した傾斜面からなる。換言すれば、第1雄斜面333Aは、第1方向に沿って径方向内側に延びるように傾斜している。また、第2雄斜面333Bは、雄螺旋部333の稜線よりも第1方向上流側に配置され、第1雄斜面333Aとは反対側で第1方向に向かって先拡がりに傾斜した傾斜面からなる。換言すれば、第2雄斜面333Bは、第1方向に沿って径方向外側に延びるように傾斜している。また、第2雄斜面333Bは、第1雄斜面333Aよりも第1方向に対して緩やかに傾斜している。
また、雌螺旋部34Jは、第1雌斜面34J1(第3傾斜面)と、第2雌斜面34J2(第4傾斜面)と、を有する。
第1雌斜面34J1は、雌螺旋部34Jの稜線よりも第1方向上流側に配置され、第1方向に向かって先拡がりに傾斜した傾斜面からなる。換言すれば、第1雌斜面34J1は、第1方向に沿って径方向内側に延びるように傾斜している。第2雌斜面34J2は、雌螺旋部34Jの稜線よりも第1方向下流側に配置され、第1雌斜面34J1とは反対側で第1方向に向かって先細に傾斜した傾斜面からなる。換言すれば、第2雌斜面34J2は、第1方向に沿って径方向外側に延びるように傾斜している。第2雌斜面34J2は、第1雌斜面34J1よりも第1方向に対して緩やかに傾斜している。
このような構成によれば、シャフト33が第1回転方向(図19の矢印R1)に回転される際にシャフト33の第1雄斜面333Aと雌螺旋部34Jの第1雌斜面34J1との係合に伴ってシャフト33に付与される回転トルクよりも、シャフト33が第2回転方向(図20の矢印R2)に回転される際に雄螺旋部333の第2雄斜面333Bと雌螺旋部34Jの第2雌斜面34J2との係合に伴ってシャフト33に付与される回転トルクの方が大きくなる。シャフト33の第1回転方向への回転および第2回転方向への回転のいずれの場合も、雄螺旋部333のピッチは同じであるが、第2回転方向への回転の場合、第2雄斜面333Bと第2雌斜面34J2との接触によって発生する力の半径方向への分力が大きいため、シャフト33に対して大きなトルクが発生する。したがって、シャフト33を回転させるための負荷が大きくなり、押圧部材34の移動量を小さくすることができる。このため、手動やシャフト33の回転に応じて、押圧部材34および移動壁32を再び嵌合させやすくなる。
<ラチェット構造について>
図23および図24は、本実施形態に係るトナーコンテナ30の分解斜視図である。図25および図26は、トナーコンテナ30のラチェット機構の分解斜視図である。図27および図28は、トナーコンテナ30のラチェット機構の斜視図である。
図23および図24は、本実施形態に係るトナーコンテナ30の分解斜視図である。図25および図26は、トナーコンテナ30のラチェット機構の分解斜視図である。図27および図28は、トナーコンテナ30のラチェット機構の斜視図である。
本実施形態では、第2コンテナギア382、ラチェットギア383およびラチェットシャフト384が、シャフト33に対して回転駆動力を伝達するラチェット機構を備えている。
図25、図26を参照して、第2コンテナギア382は、円筒部382Sと、円筒部382Sに接続される円板状のギア部382Tと、を有する。ギア部382Tの外周部には、不図示のギア歯が形成されている。円筒部382Sの内部には、ラチェットシャフト384の軸部384Tが挿通可能とされる。円筒部382Sは、ラチェットシャフト384の軸方向(シャフト33の軸方向)に延びる係合部382Aを有する。
ラチェットギア383は、円筒形状を有し、内部にラチェットシャフト384の軸部384Tが挿通可能とされる。ラチェットギア383は、軸方向においてシャフト33と第2コンテナギア382との間に配置され、シャフト33の軸線回りに回転可能とされる。ラチェットギア383は、ラチェットシャフト384の軸方向に延びる係合部383Aと、周方向において係合部383Aに対向する傾斜部383Bと、を有する。また、ラチェットギア383は、係合部383Aおよび傾斜部383Bとは軸方向の反対側に配置され、ラチェットシャフト384の軸方向に延びる係合部383Cと、周方向において係合部383Cに対向する傾斜部383Dと、を有する。
更に、ラチェットシャフト384は、軸方向において第2コンテナギア382とシャフト33との間に配置され、シャフト33と一体回転可能とされている。ラチェットシャフト384は、基端部384Sと、軸部384Tと、を備える。基端部384Sは、略円筒形状を有する。基端部384Sの円筒内部は、一対のD面形状を備える。基端部384Sの内部には、シャフト33の第1シャフト端部331(図24)が挿入、係合される。この結果、シャフト33とラチェットシャフト384とが一体回転可能とされる。軸部384Tは、基端部384Sから軸方向に延びている。軸部384Tの外径は、基端部384Sの外径よりも小さい。基端部384Sのうち軸部384T側の端部には、ラチェットシャフト384の軸方向に延びる係合部384Aと、周方向において係合部384Aに対向する傾斜部384Bと、が備えられている。
図27および図28に示すように、ラチェットシャフト384にラチェットギア383が外嵌された後、ラチェットシャフト384に第2コンテナギア382の円筒部382Sが外嵌される。この結果、ラチェットシャフト384回りの周方向において、係合部382Aが係合部383Cに対向して配置されるとともに、係合部383Aに係合部384Aが対向して配置される。第2コンテナギア382が第1回転方向(図19の矢印R1、図27の矢印DG1)に回転されると、係合部382Aが傾斜部383Dに沿って移動しラチェットギア383を基端部384S側に軸方向に押圧する。やがて、係合部382Aが係合部383Cに当接し係合部383Cを第1回転方向に押圧する。また、係合部383Aが係合部384Aに当接し係合部384Aを第1回転方向に押圧する。この結果、ラチェットシャフト384に連結されたシャフト33が第1回転方向に回転する。すなわち、押圧部材34および移動壁32が第1方向(DA)に移動する。
一方、第2コンテナギア382が第2回転方向(図20の矢印R2、図28の矢印DG2)に回転されると、係合部382Aが周方向において係合部383Cから離間して配置される。また、第2コンテナギア382の係合部382Bが、ラチェットギア383の係合部383Eを第2回転方向に押圧する。この結果、ラチェットギア383が第2回転方向に回転する。この際、ラチェットシャフト384はラチェットギア383を軸部384T側に押圧することがないため、ラチェットギア383とラチェットシャフト384(係合部384A)との係合が解除され、ラチェットギア383が第2回転方向に空転する。この結果、ラチェットシャフト384には第2回転方向への回転力が伝達されず、結果として、シャフト33が第2回転方向に回転することがない。すなわち、第2コンテナギア382の第2回転方向への回転に伴って、押圧部材34および移動壁32が第1方向(DA)に移動することが抑止される。また、シャフト33が第2回転方向に回転することがないため、押圧部材34が移動壁32に対して第1方向上流側に相対移動することがない。したがって、トナーコンテナ30がプリンター100の現像装置20から取り外された際に、ユーザーが誤って第2コンテナギア382を第2回転方向に回転させた場合であっても、移動壁32が第1方向上流側に移動することが防止される。
このように、本実施形態では、第2コンテナギア382、ラチェットギア383およびラチェットシャフト384から構成されるラチェット機構は、第2コンテナギア382の第1回転方向への回転駆動力をシャフト33に伝達するとともに、第2コンテナギア382の第2回転方向への回転駆動力がシャフト33に伝達されることを遮断する。
なお、本実施形態では、シャフト33の第1シャフト端部331とラチェットシャフト384の基端部384Sとの連結部分を内包するように、第1コンテナギア381が円筒形状を備えている。このため、第1コンテナギア381とシャフト33との連結状態に関わらず、第1コンテナギア381の回転力を攪拌部材35の攪拌軸受部35Cに安定して伝達することができる。
<トナーコンテナの着脱について>
図29は、本実施形態に係るトナーコンテナ30の拡大平面図である。図30乃至図36は、トナーコンテナ30の断面図である。なお、図30、図33および図34は、図29の断面位置A−Aにおける前後および上下方向を含む断面(第2ガイド部391を通る断面)である。また、図31および図35は、図29の断面位置B−Bにおける前後および上下方向を含む断面(第2コンテナギア382を通る断面)である。更に、図32、図36は、図29の断面位置C−Cにおける前後および上下方向を含む断面(第1コンテナギア381を通る断面)である。
図29は、本実施形態に係るトナーコンテナ30の拡大平面図である。図30乃至図36は、トナーコンテナ30の断面図である。なお、図30、図33および図34は、図29の断面位置A−Aにおける前後および上下方向を含む断面(第2ガイド部391を通る断面)である。また、図31および図35は、図29の断面位置B−Bにおける前後および上下方向を含む断面(第2コンテナギア382を通る断面)である。更に、図32、図36は、図29の断面位置C−Cにおける前後および上下方向を含む断面(第1コンテナギア381を通る断面)である。
トナーコンテナ30が現像装置20に装着されるまでの間は、コンテナシャッター30Sが誤ってトナー排出口377を塞ぐ位置から移動されると、トナー排出口377からトナーが漏れ出してしまう。本実施形態では、トナーコンテナ30単体の状態では、前述のようにコンテナシャッター30Sがトナー排出口377からスライド移動することが防止されている。したがって、トナーコンテナ30が単体で保管、輸送される際には、トナー排出口377が安定してコンテナシャッター30Sによって封止される。
トナーコンテナ30が交換される際には、前述のようにプリンター100のユーザーによってトナーコンテナ30が現像装置20に装着される。このとき、ユーザーがトナーコンテナ30の第1ガイド部312および第2ガイド部391を左ガイド溝201Lおよび右ガイド溝201Rに挿入することで、トナーコンテナ30は、左ガイド溝201Lおよび右ガイド溝201Rによって図7の矢印DC方向に沿ってガイドされながらコンテナ装着部109の第1の位置に装着される。なお、この際のトナーコンテナ30の姿勢が、第1の姿勢と定義される(図34〜図36)。
この際、現像ハウジング200の解除用突起部206がトナーコンテナ30のコンテナシャッター30Sのロック解除部30S3を押圧する。この結果、シャッターロック部30S2が揺動し、シャッターロック部30S2によるコンテナシャッター30Sのロックが解除され、コンテナシャッター30Sのスライド移動が可能となる。
一方、第1の姿勢をもってトナーコンテナ30がコンテナ装着部109に装着された際、コンテナシャッター30Sの一部が、一対のコンテナシャッター固定部207(図7)の楔形の切欠き部に係合する。この結果、コンテナシャッター30Sがコンテナシャッター固定部207に固定される。この後、ユーザーによって、トナーコンテナ30のコンテナ本体37が、上記の第1の位置から、左右方向に沿った軸心回りに第1装着回転方向(図7の矢印DM方向)に回転される。この際、トナー排出口377がコンテナシャッター30Sに対して相対的にスライド移動しながら、コンテナ本体37が第2の位置に至る。そして、当該第2の位置において、開放されたトナー排出口377が現像装置20のトナー補給口25に連通する。換言すれば、トナー排出口30Sはコンテナ本体37とともに第1装着回転方向に移動する。この結果、固定されたコンテナシャッター30Sからトナー排出口377が抜け出し、開放されたトナー排出口377がトナー補給口25の上方に位置し、トナー補給口25に連通可能とされる。なお、この時のトナーコンテナ30の姿勢が、第2の姿勢と定義される(図30〜図32)。
また、トナーコンテナ30がコンテナ装着部109に装着されていない状態では、ハウジングシャッター210S(図7)がトナー補給口25を封止している。そして、第1の姿勢をもってトナーコンテナ30がコンテナ装着部109に装着されると、トナーコンテナ30のコンテナ本体37の一部が、ハウジングシャッター210Sに対向して配置される。そして、トナーコンテナ30が前述のように第1装着回転方向に回転され、第1の姿勢から第2の姿勢に姿勢変更されると、一対のシャッタースプリング208の付勢力に抗して、コンテナ本体37がハウジングシャッター210Sを第1装着回転方向に押圧する。この結果、ハウジングシャッター210Sがトナーコンテナ30のコンテナ本体37とともに第1装着回転方向にスライド移動し、図7に示すように、トナー補給口25が開放される。したがって、トナー排出口377とトナー補給口25とが上下方向において連通することが可能となる。
図30乃至図32は、このように、トナーコンテナ30が第2の位置に第2の姿勢をもって装着された状態を示している。この際、ロック解除ボタン202のロック係合片202Sが、トナーコンテナ30のコンテナ係合部392に係合している。このため、トナーコンテナ30が第1装着回転方向とは反対の第2装着回転方向(図33の矢印DN)に誤って回転することが防止される。図30の状態で、ユーザーがロック解除ボタン202を押圧すると、ロック係合片202Sがコンテナ係合部392から脱離する(図33の矢印DL)。この結果、トナーコンテナ30の回転を規制する力が失われるため、一対のシャッタースプリング208(図7)の付勢力によって、トナーコンテナ30のコンテナ本体37が第2装着回転方向(図33の矢印DN)に回転する。この際、ハウジングシャッター210Sが一対のシャッタースプリング208によってトナー補給口25を封止する位置に向かって移動する。また、ハウジングシャッター210Sがコンテナ本体37の一部に係合しながら、コンテナ本体37を第2装着回転方向に回転させる。
この結果、トナーコンテナ30が再び第1の位置に第1の姿勢をもって配置される(図34、図35および図36)。この時、第2ガイド部391は右ガイド溝201Rの長手方向に沿って延びるように配置される。なお、トナーコンテナ30の第1ガイド部312も同様に、左ガイド溝201Lの長手方向に沿って延びるように配置される。すなわち、トナーコンテナ30がコンテナ装着部109(図7)から装着方向DCに沿って脱離されることが可能となる。なお、トナーコンテナ30が第2の位置から第1の位置に至る間、トナーコンテナ30の第2コンテナギア382が現像装置20の第3伝達ギア213と係合しており(図35)、トナーコンテナ30の第1コンテナギア381が現像装置20の第2伝達ギア212と係合している(図36)。
ここで、本実施形態では、トナーコンテナ30の脱離操作に際して、ロック解除ボタン202が押圧されることで、トナーコンテナ30のコンテナ本体37が回転する第2回転方向(図33の矢印DN)は、トナーコンテナ30のラチェット機構がシャフト33に回転駆動力を伝達する方向(図27の矢印DG1)と同じである。換言すると、ロック解除ボタン202が押圧され、コンテナ本体37が一対のシャッタースプリング208の付勢力を受けて第2装着回転方向に回転する際、現像装置20の第3伝達ギア213と係合している第2コンテナギア382は、コンテナ本体37に対して相対的に図28の矢印DG2方向に回転する。この際、前述のラチェット機構の作用によって、第2コンテナギア382とシャフト33との連結が解除される。したがって、トナーコンテナ30の回転動作に移動壁32の移動負荷がかかることがなく、トナーコンテナ30の第1の位置への回転移動が安定して実現される。
以上のように、本実施形態によれば、シャフト33が第1回転方向(R1)に回転されると、押圧部材34が移動壁32を押圧し第1方向に移動させることによって、収容空間37Sのトナーをトナー排出口377から排出することができる。また、シャフト33が第2回転方向(R2)に回転されると、押圧部材34が移動壁32を残して第1方向上流側に移動する。このため、移動壁32よりも第1方向下流側のトナーの分布状態が大きく変化することが抑止され、トナーの排出が安定して維持される。このため、トナーコンテナ30のメンテナンス時に、作業者がトナーコンテナ30のラチェット機構を取り外した上で、シャフト33を直接回転させることがあっても、移動壁32が第1方向上流側に移動することが防止される。この結果、再びトナーコンテナ30がプリンター100に装着された際に移動壁32の第1方向における位置が再現され、収容空間37Sにおけるトナーの分布が安定して保持される。したがって、トナーコンテナ30の取り外し前の状態と同じ押圧力でトナー補給口25、トナー排出口377周辺のトナーに押圧力が付与され、トナーコンテナ30から現像装置20へのトナー補給が安定して維持される。なお、当該作用効果は、前述のラチェット機構が移動壁32を第1方向上流側に移動させない機能においても同様に発現される。
また、本実施形態では、押圧部材34の外周面は、コンテナ本体37の内周面37Kよりも径方向内側に間隔をおいて配置されている。このため、押圧部材34がコンパクトに設定されるとともに、押圧部材34がコンテナ本体37の内周面37Kに摺擦する場合と比較してシャフト33に付与される負荷が低減される。
また、本実施形態では、押圧部材34の押圧面34Fは、シャフト33回りの周方向全体において移動壁32の被押圧部323J1を第1方向に押圧する。このため、シャフト33回りの周方向全体において移動壁32が押圧部材34から押圧力を受ける。この結果、移動壁32の搬送面320Sがシャフト33に対して傾斜することが抑止される。
また、本実施形態では、円筒状の押圧部材34に移動壁32の円筒部323Jが収容される。そして、押圧部材34は円筒部323Jの先端部に形成された被押圧部323J1を押圧する。このため、押圧部材34から移動壁32に押圧力が安定して付与される。換言すれば、円筒状の押圧部材34の先端部が、移動壁32の円筒部323Jの先端部を押圧する場合と比較して、押圧部材34と移動壁32の接触領域が安定して保持される。
また、本実施形態では、押圧部材34は、径方向に突出するとともに、周方向に延びる先端部を含む、押圧部材係合部34Kを有する。また、移動壁32には、押圧部材係合部34Kの先端部が周方向に沿って係合することを許容する挿入孔Hが形成されている。そして、シャフト33が第1回転方向に回転されると、押圧部材係合部34Kの先端部が挿入孔Hに係合するとともに、雄螺旋部333と雌螺旋部34Jとの係合に伴って、押圧面34Fが移動壁32の被押圧部323J1を押圧することで、押圧部材34が移動壁32と一体的に第1方向に移動する。このため、移動壁32および押圧部材34の両者の移動が安定して維持される。また、シャフト33が鉛直方向に沿って延びるような姿勢にトナーコンテナ30が保持されても、押圧部材34が移動壁32から離間しシャフト33に沿って落下することが抑止される。また、シャフト33が第2回転方向に回転されると、押圧部材34の押圧部材係合部34Kと移動壁32の挿入孔Hとの係合が解除され、押圧面34Fが移動壁32の被押圧部323J1に対して第1方向上流側に間隔をおいて配置される。このため、移動壁32が誤って押圧部材34とともに第1方向上流側に移動することが防止される。
更に、本実施形態では、図22に示されるように、雄螺旋部333が第1雄斜面333Aおよび第2雄斜面333Bを備え、雌螺旋部34Jが第1雌斜面34J1および第2雌斜面34J2を備える。このため、シャフト33が第2回転方向に回転される場合のシャフト33に付与される回転トルクを大きくすることができる。このため、シャフト33が第2回転方向に回転されることがあっても、押圧部材34が移動壁32から大きく離れることが防止される。
更に、本実施形態では、体積補給型の現像装置20が採用され、収容空間37Sのトナーがトナー排出口377およびトナー補給口25の周辺のトナーに圧力を付与することで、トナーコンテナ30から現像装置20へのトナーの補給動作が実行される。そして、移動壁32および押圧部材34の作用によって収容空間37Sにおけるトナーの分布状態が大きく変化することがないため、現像装置20の現像ハウジング210にトナーが安定して補給される。
更に、本実施形態では、第2コンテナギア382が第1回転方向に回転されると、前述のラチェット機構が、第2コンテナギア382とシャフト33とを連結し、シャフト33を第1回転方向に回転させることで、移動壁32が第1方向に移動することを許容する。また、第2コンテナギア382が第2回転方向に回転されると、ラチェット機構が、第2コンテナギア382とシャフト33との連結を解除し、シャフト33が第1回転方向に回転することを規制することで、移動壁32が第1方向および第1方向とは反対の方向に移動することを規制する。このため、第2コンテナギア382が第1回転方向に回転されると、移動壁32が第1方向に移動することによって、収容空間37Sのトナーをトナー排出口377から排出することができる。また、第2コンテナギア382が第2回転方向に回転されることがあっても、移動壁32よりも第1方向下流側のトナーの分布状態が大きく変化することが抑止され、トナーの排出が安定して維持される。この結果、シートに安定して画像を形成することができる。
また、本実施形態では、第2コンテナギア382の円筒部382S、ラチェットギア383およびラチェットシャフト384を含むラチェット機構によって、シャフト33の第1回転方向への回転が許容されるとともに、第2回転方向への回転を規制することができる。この結果、移動壁32の第1方向への移動が許容されるとともに、第1方向とは反対の方向への移動が規制される。特に、第2コンテナギア382が第1回転方向に回転されると、円筒部382S、ラチェットギア383およびラチェットシャフト384が第1回転方向に一体的に回転することで、シャフト33が第1回転方向に回転される。また、第2コンテナギア382が第2回転方向に回転されると、円筒部382Sとラチェットギア383との連結およびラチェットギア383とラチェットシャフト384との連結のうちの少なくとも一方が解除されることで、シャフト33が第1回転方向に回転することが規制される。
また、本実施形態では、トナーコンテナ30が、右ガイド溝201Rおよび左ガイド溝201Lによって所定の装着方向DCに沿ってガイドされながらコンテナ装着部109に第1の姿勢で装着され、コンテナシャッター30Sがコンテナシャッター固定部207に固定されるとともに、コンテナ本体37が第1方向に延びる軸心回りに第1装着回転方向(DM)に回転されると、トナー排出口377がコンテナシャッター30Sに対して相対的にスライド移動しながら、トナーコンテナ30がロック係合片202Sによって第2の姿勢に保持され、コンテナシャッター30Sから開放されたトナー排出口377がトナー補給口25に連通することを許容するように、右ガイド溝201Rおよび左ガイド溝201Lの形状が設定されている。更に、トナーコンテナ30が第2の姿勢とされた状態でロック解除ボタン202が押圧されると、ロック係合片202Sとトナーコンテナ30との係合が解除されるとともに、シャッタースプリング208の付勢力によって、トナーコンテナ30が第1装着回転方向とは反対の第2装着回転方向(DN)に回転されながら第2の姿勢から第1の姿勢に姿勢変更される。そして、トナーコンテナ30のラチェット機構(規制機構)は、トナーコンテナ30のコンテナ本体37がシャッタースプリング208の付勢力によって第2装着回転方向に回転する際に、第2コンテナギア382が第3伝達ギア213との係合によってコンテナ本体37に対して第2回転方向に相対的に回転することを許容する。この結果、ロック解除ボタン202が押圧され、トナーコンテナ30が第2の姿勢から第1の姿勢に姿勢変更される場合に、第2コンテナギア382と第3伝達ギア213との係合によって、トナーコンテナ30の回転に大きな負荷がかかることが抑止される。この際、第2コンテナギア382とシャフト33との連結が解除されているため、トナーコンテナ30の回転に移動壁32の移動負荷がかかることが抑止される。
以上、本発明の実施形態に係るトナーコンテナ30を備えたプリンター100について説明した。このような構成によれば、移動壁32の逆行によって収容空間37Sにおけるトナーの分布状態が大きく変化することを抑止したトナーコンテナ30、およびこれを備えたプリンター100が提供される。一方、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば次のような変形実施形態を採用することができる。
(1)上記の実施形態では、プリンター100としてモノクロプリンターをもって説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。特に、プリンター100がタンデム式のカラープリンターの場合には、プリンター100の開閉カバー100C(図2)が開放された後、複数色のトナーに対応してそれぞれのトナーコンテナ30が上方から隣接するように筐体101内に装着されてもよい。
(2)また、上記の実施形態では、移動壁32は、蓋部31側から右壁375側に移動する態様にて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。トナー排出口377が蓋部31側に開口され、移動壁32が右壁375側から蓋部31側に移動する態様でもよい。更に、トナー排出口377の開口位置は、上記の位置に限定されるものではない。トナー排出口377は、コンテナ本体37の最下面部に開口されてもよいし、更に別の位置に開口されてもよい。
(3)また、上記の実施形態では、体積補給型のトナー補給形式にて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。現像装置20の現像ハウジング210にも不図示のトナーセンサーが備えられ、当該トナーセンサーの出力に応じて、移動壁32が移動され、トナーコンテナ30からトナーが現像装置20に補給されてもよい。また、現像装置20は、一成分現像方式に限定されるものではなく、二成分現像方式が採用されたものであってもよい。
(4)また、上記の実施形態では、移動壁32の壁プレート321からスタッド321Bおよび係合片321Cが突設される態様にて説明したが、スタッド321Bおよび係合片321Cは、壁本体部323側から壁プレート321に向かって突設されてもよい。また、スタッド321Bおよび係合片321Cの数および位置は、上記の態様に限定されるものではない。また、シール部材322に当接するシール押圧リブ323Fは、壁プレート321側に配置されてもよく、壁プレート321および壁本体部323の両方に配置されてもよい。また、シール押圧リブ323Fの数および形状は、上記の態様に限定されるものではない。シール押圧リブ323Fは、シャフト33の周方向に沿って連続的に延びる態様に限定されるものではなく、所定の間隔をおいて配置されてもよい。
(5)更に、図37は、本発明の変形実施形態に係るトナーコンテナ(現像剤収容容器)のシャフト33の斜視図である。また、図38は、本変形実施形態に係るトナーコンテナと比較される他のトナーコンテナのシャフト33Zの斜視図である。図37に示すシャフト33では、雄螺旋部333のうち、最も移動壁停止部334側の端部に、先端部333Tが配置されている。先端部333Tは、雄螺旋部333の螺旋の外周縁の外径が徐々に縮小されるように、滑らかにシャフト33の軸部に連結されている。一方、図38に示すシャフト33Zでは、雄螺旋部333Zのうち、最も移動壁停止部334Z側の端部に、先端部333TZが配置されている。先端部333TZは、シャフト33Zの外周面に対して不連続な側面を備えている。換言すれば、先端部333TZは、雄螺旋部333Zが周方向の所定の位置で切断された形状を備えている。シャフト33Zが、移動壁32のシール部材322のシール軸穴322H(図13)に挿通されると、シール軸穴322Hが周方向に沿ってシャフト33Zに密着する。しかしながら、先端部333TZにおいてシャフト33Zとシール軸穴322Hとの接触部には、略三角形状の隙間が発生しやすい。この結果、図38の矢印DZで示すように、収容空間37S(図9)のトナーがシール軸穴322Hの内部に進入する可能性がある。一方、図37に示すシャフト33では、先端部333Tが周方向に沿って滑らかに傾斜している。このため、先端部333Tにおいてシャフト33とシール軸穴322Hとの接触部に隙間が発生しにくい。この結果、シール軸穴322Hの内部にトナーが進入することが防止される。なお、図38の態様は、本発明の構成から除外されるものではない。
Claims (11)
- 第1方向に沿って筒状に延びる内部空間を画定する内周面を有する容器本体であって、前記内部空間に連通するように開口され現像剤が排出されることを許容する現像剤排出口が形成されている、容器本体と、
前記内部空間において前記第1方向に延びるように配置され前記容器本体に回転可能に支持されたシャフトと、
前記容器本体の前記内周面に接触して配置される外周面と、前記容器本体の前記内周面とともに前記現像剤が収容される収容空間を画定する搬送面と、を有し、前記内部空間内の前記現像剤を前記現像剤排出口に向かって搬送しながら、前記内部空間内を前記シャフトに沿って前記第1方向に移動可能な移動壁と、
を備え、
前記移動壁は、
前記シャフトが挿通される第1軸受部と前記搬送面とを含む、下流側壁部と、
前記シャフトが挿通される第2軸受部を含み、前記下流側壁部よりも前記第1方向上流側に配置される、上流側壁部と、
前記シャフトが挿通される第3軸受部を含み、前記第1方向に沿って前記下流側壁部と前記上流側壁部とによって挟持され、前記移動壁の前記外周面を形成し、前記容器本体の前記内周面に当接することで圧縮変形する、シール部材と、
を有する、現像剤収容容器。 - 前記下流側壁部および前記上流側壁部のうちの一方の壁部は、前記下流側壁部および前記上流側壁部のうちの他方の壁部に向かって突設された複数の係合片を有し、
前記他方の壁部は、前記複数の係合片がそれぞれ係合されることを許容する、複数の被係合部を有し、
前記シール部材は、前記複数の係合片がそれぞれ挿通されることを許容する、複数の第1開口部を有する、請求項1に記載の現像剤収容容器。 - 前記一方の壁部は、前記他方の壁部に向かって突設された複数の位置決め突起を有し、
前記他方の壁部は、前記複数の位置決め突起がそれぞれ挿通されることを許容する、複数の第2開口部を有し、
前記シール部材は、前記複数の位置決め突起がそれぞれ挿通されることを許容する、複数の第3開口部を有する、請求項2に記載の現像剤収容容器。 - 前記下流側壁部および前記上流側壁部のうちの少なくとも一方の壁部は、前記シール部材の側面に当接することで、前記シール部材の前記圧縮変形の基端位置を規制する規制部を有する、請求項1に記載の現像剤収容容器。
- 前記規制部は、前記一方の壁部の壁面から前記シール部材に向かって突設されるとともに、前記シャフトの周方向に沿って延びるリブである、請求項4に記載の現像剤収容容器。
- 前記リブは、前記周方向全体に亘って環状に延びている、請求項5に記載の現像剤収容容器。
- 前記シール部材の前記第3軸受部は、前記シャフトの外周面に周方向全体に亘って密着している、請求項1に記載の現像剤収容容器。
- 前記シャフトは、外周面に前記第1方向に沿って螺旋状に形成された第1係合部を有し、
前記移動壁の前記第1方向上流側に配置される押圧部材であって、前記シャフトが挿通される第4軸受部と、当該第4軸受部の内周面に配置され前記第1係合部と係合可能な第2係合部と、前記移動壁を前記第1方向に押圧する押圧部と、を有し、前記シャフトが第1回転方向に回転されると前記第1係合部と前記第2係合部との係合に伴って前記押圧部が前記移動壁を押圧することで前記移動壁と一体的に前記第1方向に移動し、前記シャフトが前記第1回転方向とは反対の第2回転方向に回転されると前記第1係合部と前記第2係合部との係合に伴って前記移動壁に対して前記第1方向上流側に相対移動する、押圧部材を更に有する、請求項1に記載の現像剤収容容器。 - 前記第1係合部は、
前記第1方向に沿って径方向内側に延びるように傾斜した第1傾斜面と、
前記第1係合部の稜線を挟んで前記第1傾斜面とは反対側に配置され、前記第1方向に沿って径方向外側に延びるように傾斜した第2傾斜面であって、前記第1傾斜面よりも緩やかに傾斜した第2傾斜面と、
を有し、
前記第2係合部は、螺旋状の突起部であって、
前記第1方向に沿って径方向内側に延びるように傾斜した第3傾斜面と、
前記第2係合部の稜線を挟んで前記第3傾斜面とは反対側に配置され、前記第1方向に沿って径方向外側に延びるように傾斜した第4傾斜面であって、前記第3傾斜面よりも緩やかに傾斜した第4傾斜面と、
を有し、
前記シャフトが前記第1回転方向に回転される際に前記第1係合部の前記第1傾斜面と前記第2係合部の前記第3傾斜面との係合に伴って前記シャフトに付与される回転トルクよりも、前記シャフトが前記第2回転方向に回転される際に前記第1係合部の前記第2傾斜面と前記第2係合部の前記第4傾斜面との係合に伴って前記シャフトに付与される回転トルクの方が大きい、請求項8に記載の現像剤収容容器。 - 請求項1に記載の現像剤収容容器と、
表面に静電潜像が形成されるとともに、現像剤像を担持する像担持体と、
前記現像剤収容容器から前記現像剤が補給され、前記像担持体に前記現像剤を供給する現像装置と、
前記像担持体からシートに前記現像剤像を転写する転写部と、
を備える、画像形成装置。 - 前記現像装置は、
所定の搬送方向に前記現像剤が搬送される現像剤搬送路を備えるハウジングと、
前記現像剤排出口の下方において前記ハウジングに開口され、前記現像剤収容容器から前記現像剤搬送路に前記現像剤を受け入れる現像剤補給口と、
前記現像剤搬送路に配置され、前記搬送方向に前記現像剤を搬送する現像剤搬送部材と、
前記現像剤補給口よりも前記搬送方向下流側において、前記現像剤搬送部材の前記搬送方向への前記現像剤の搬送能力を部分的に抑制する搬送能力抑制部と、
を有する、請求項10に記載の画像形成装置。
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