以下、本発明の一実施形態に係る画像形成装置について図面に基づいて説明する。図1及び図2は、本発明の一実施形態に係る画像形成装置1の斜視図である。図3は、図1及び図2に示される画像形成装置1の内部構造を模式的に示す断面図である。図1乃至図3に示される画像形成装置1は、いわゆるモノクロプリンターであるが、他の実施形態において、画像形成装置1は、カラープリンター、ファクシミリ装置、これらの機能を備える複合機やトナー画像をシートに形成するための他の装置であってもよい。尚、以下の説明で用いられる「上」や「下」、「前」や「後」、「左」や「右」といった方向を表す用語は、単に、説明の明瞭化を目的とするものであり、画像形成装置1の原理を何ら限定するものではない。
<画像形成装置の全体構成>
画像形成装置1は、シートSに画像を形成するための様々な装置を収容する筐体101を備える。筐体101は、筐体101の上面を規定する上壁102と、筐体101の底面を規定する底壁103(図3)と、上壁102と底壁103との間の本体後壁105(図3)と、本体後壁105の前方に位置する本体前壁104と、を含む。筐体101は、各種の装置が配置される本体内部空間107を備える。筐体101の本体内部空間107には、シートSが所定の搬送方向に搬送されるシート搬送路PPが延設されている。また、画像形成装置1は、筐体101に対して開閉自在に装着される開閉カバー100Cを備える。
開閉カバー100Cは、本体前壁104の上方部分である前壁上方部104Bと、上壁102の前方部分である上壁前方部102Bとから構成される。また、開閉カバー100Cは、左右方向の両端部に配置された一対のアーム部108に配置される不図示のヒンジ軸を支点として、上下方向に開閉可能とされる(図2)。開閉カバー100Cの開状態において、本体内部空間107の上方が外部に開放される。一方、開閉カバー200Cの閉状態において、本体内部空間107の上方が、閉塞される。
上壁102の中央部には、排紙部102Aが配置される。排紙部102Aは、上壁102の前方部分から後方部分にかけて、下方に傾斜した傾斜面からなる。排紙部102Aには、後記の画像形成部120において、画像が形成されたシートSが排出される。また、本体前壁104の上下方向の中央部には、手差しトレイ104Aが配置される。手差トレイ104Aは、下端を支点として、上下に回動可能である(図3の矢印DT)。
図3を参照して、画像形成装置1は、シート搬送部10と、画像形成部120と、定着装置130とを備える。シート搬送部10は、カセット110から画像形成部120及び定着装置130を経由して排紙部102AへシートSを搬送するための機構である。シート搬送部10は、画像形成部120に対してシート搬送方向上流側に配置されるピックアップローラー112、第1給紙ローラー113、第2給紙ローラー114、搬送ローラー115、及びレジストローラー対116と、定着装置130に対してシート搬送方向下流側に配置される搬送ローラー対133及び排出ローラー対134と、を含む。
カセット110は、内部にシートSを収容する。カセット110は、リフト板111を備える。リフト板111は、シートSの先頭縁を押し上げるように傾斜する。カセット110は、筐体101に対して、前方に引き出し可能とされる。
ピックアップローラー112は、リフト板111によって押し上げられたシートSの先頭縁上に配置される。ピックアップローラー112が回転すると、シートSはカセット110から引き出される。
第1給紙ローラー113は、ピックアップローラー112の下流に配設され、シートSを更に下流に送り出す。第2給紙ローラー114は、手差しトレイ104Aの支点の内側(後側)に配設され、手差トレイ104A上のシートSを筐体101内に引き込む。
搬送ローラー115は、第1給紙ローラー113、第2給紙ローラー114のシート搬送方向の下流に配設される。搬送ローラー115は、第1給紙ローラー113、第2給紙ローラー114によって送り出されたシートSを更に下流へ搬送する。
レジストローラー対116は、シートSの斜め搬送を矯正する機能を有する。これにより、シートS上に形成される画像の位置が調整される。レジストローラー対116は、画像形成部120による画像形成のタイミングに合わせて、シートSを画像形成部120に供給する。
定着装置130による定着処理後のシートSは、搬送ローラー対133によって上方に搬送され、最終的に、排出ローラー対134によって、筐体101から排出される。筐体101から排出されたシートSは、排紙部102A上に積み重ねられる。
画像形成部120は、感光体ドラム121(像担持体)と、帯電器122と、露光装置123と、現像装置20と、トナー補給装置3(現像剤補給装置)と、転写ローラー126と、クリーニング装置127とを備える。
感光体ドラム121は、円筒形状を有する。感光体ドラム121は、左右方向に延びる軸回りに回転し、静電潜像が形成される表面を有するとともに、前記表面に該静電潜像に応じたトナー画像(現像剤像)を担持する。帯電器122は、所定の電圧が印加され、感光体ドラム121の表面を略一様に帯電させる。
露光装置123は、帯電器122によって帯電された感光体ドラム121の表面に、レーザー光を照射する。この結果、感光体ドラム121の表面には、画像データに対応する静電潜像が形成される。
現像装置20は、静電潜像が形成された感光体ドラム121の表面にトナー(現像剤)を供給する。トナー補給装置3は、現像装置20にトナー(現像剤)を補給する。現像装置20がトナーを感光体ドラム121に供給すると、感光体ドラム121の表面に形成された静電潜像が現像(可視化)される。この結果、感光体ドラム121の表面に、トナー画像(現像剤像)が形成される。
転写ローラー126は、感光体ドラム121の下方においてシート搬送路PPを挟んで感光体ドラム121に対向して配置される。転写ローラー126は、感光体ドラム121との間で転写ニップ部を形成し、トナー画像をシートSに転写させる。
クリーニング装置127は、シートSへトナー画像が転写された後に、感光体ドラム121の表面に残るトナーを除去する。
定着装置130は、画像形成部120よりもシート搬送方向下流側に配置され、シートS上のトナー画像を定着させる。定着装置130は、シートS上のトナーを溶融させる加熱ローラー131と、シートSを加熱ローラー131に密着させる圧力ローラー132と、を備える。
<現像装置について>
図4は、現像装置20の内部構造を示す平面図である。現像装置20は、一方向(現像ローラー21の軸方向、左右方向)に長尺の箱形形状を有する現像ハウジング210を備える。現像ハウジング210は、貯留空間220を有する。貯留空間220には、現像ローラー21と、第1撹拌スクリュー23(現像剤搬送部材)および第2撹拌スクリュー24と、トナー補給口25とが配設されている。本実施形態では、一成分現像方式が適用され、この貯留空間220には、磁性トナーが現像剤として充填されている。一方、二成分現像方式の場合、トナーと磁性体からなるキャリアとが混合されたものが、現像剤として充填される。トナーは、貯留空間220内において撹拌搬送され、静電潜像を現像するために、逐次現像ローラー21から感光体ドラム121に供給される。
現像ローラー21は、現像ハウジング210の長手方向(左右方向)に延設される円筒形状を有し、外周に回転駆動されるスリーブ部分を有する。現像ローラー21は、感光体ドラム121の回転速度に応じた速度で軸回りに回転し、感光体ドラム121にトナーを供給する現像部材である。
現像ハウジング210の貯留空間220は、不図示の天板によって覆われるとともに、左右方向に延びる仕切り板22によって、左右方向に長尺の第1搬送路221と第2搬送路222とに区画されている。仕切り板22は、現像ハウジング210の左右方向の幅よりも短く、仕切り板22の左端及び右端には、第1搬送路221と第2搬送路222とをそれぞれ連通させる第1連通路223及び第2連通路224が備えられている。これにより、貯留空間220には、第1搬送路221、第2連通路224、第2搬送路222及び第1連通路223に至る循環経路が形成される。トナーは、当該循環経路内を図4において反時計回りに搬送される。
トナー補給口25(現像剤補給口)は、現像ハウジング210の前記天板に開口された開口部であり、第1搬送路221の左端付近の上方に配置されている。トナー補給口25は、上記の循環経路に対向して配置され、トナー補給装置3におけるトナーコンテナ30(現像剤収容容器)のトナー排出口377(図4)から補給される補給トナー(補給現像剤)を貯留空間220に受け入れる機能を有する。
第1撹拌スクリュー23は、第1搬送路221に配設されている。第1撹拌スクリュー23は、第1回転軸23aと、この第1回転軸23aの周上にスパイラル状に突設された第1螺旋羽根23bとを含む。第1撹拌スクリュー23は、第1回転軸23a回り(矢印r2)に回転駆動されることにより、図4の矢印D1方向にトナーを搬送する。第1撹拌スクリュー23は、トナー補給口25が第1搬送路221に対向する位置を通過するようにトナーを搬送する。これにより、第1撹拌スクリュー23は、トナー補給口25から流入する新しいトナーと、第2搬送路222側から第1搬送路221に搬入されたトナーとを混合しながら搬送する機能を有する。第1撹拌スクリュー23のトナー搬送方向(D1方向)下流側には、第1パドル23cが配設されている。第1パドル23cは、第1回転軸23aと共に回転され、図4の矢印D4方向に向かって、第1搬送路221から第2搬送路222に、トナーを受け渡す。
第2撹拌スクリュー24は、第2搬送路222に配設されている。第2撹拌スクリュー24は、第2回転軸24aと、この第2回転軸24aの周上にスパイラル状に突設された第2螺旋羽根24bとを含む。第2撹拌スクリュー24は、第2回転軸24a回り(矢印r1)に回転駆動されることで、図4の矢印D2方向にトナーを搬送しながら、現像ローラー21にトナーを供給する。第2撹拌スクリュー24のトナー搬送方向(D2方向)下流側には、第2パドル24cが配設されている。第2パドル24cは、第2回転軸24aと共に回転され、図4の矢印D3方向に向かって、第2搬送路222から第1搬送路221に、トナーを受け渡す。
トナー補給装置3は、現像ハウジング210のトナー補給口25の上方に配置されるトナーコンテナ30(現像剤収容容器)を備える。トナーコンテナ30は、トナー排出口377(現像剤排出口、図4)を有する。トナー排出口377は、現像装置20のトナー補給口25に対応して、トナーコンテナ30の底部に配設されている。トナー排出口377から落下したトナーは、トナー補給口25から現像装置20に補給される。このトナー補給装置3の詳細については、後述する。
次に、トナー補給口25から新たに補給されるトナーの流れについて、図5を参照して説明する。図5は、現像装置20に配設されたトナー補給口25及びトナーコンテナ30に配設されたトナー排出口377付近の断面図である。
トナーコンテナ30のトナー排出口377から供給された補給トナーT2は、第1搬送路221に落下して既存のトナーT1と混合され、第1撹拌スクリュー23により矢印D1方向に搬送される。この際、トナーT1、T2は撹拌され、帯電される。
第1撹拌スクリュー23は、トナー補給口25よりトナー搬送方向下流側に、部分的にトナーの搬送性能が抑制される抑制パドル28(搬送能力抑制部)を備える。本実施形態では、抑制パドル28は、第1撹拌スクリュー23の隣接する第1螺旋羽根23b間に配置された板状部材である。抑制パドル28が第1回転軸23a回りに回転することにより、抑制パドル28よりも上流側から搬送されるトナーは滞留し始める。そして、これらのトナーの滞留は、抑制パドル28の直ぐ上流側であって、トナー補給口25が第1搬送路221に対向する位置まで累積していく。この結果、トナー補給口25の入口付近には、トナーの滞留部29(現像剤滞留部)が形成される。なお、トナー補給口25が対向する領域には、第1螺旋羽根23bが配置されている(図4)。また、他の実施形態において、搬送能力抑制部は、第1撹拌スクリュー23の第1螺旋羽根23bが部分的に欠落され、第1回転軸23aが軸方向に沿って部分的に露出した領域によって形成されてもよい。このような構成においても、第1撹拌スクリュー23の搬送能力が部分的に抑制されるため、トナーの滞留部が形成される。
トナー補給口25から補給トナーT2が補給され、貯留空間220内のトナー量が増えると、この滞留部29で滞留するトナーがトナー補給口25を塞ぎ(封止し)、それ以上のトナーの補給を抑制する。また、第1螺旋羽根23bは、回転されることによって、トナー補給口25周辺の貯留空間220のトナーを上方に押し上げる。この結果、滞留部29によるトナー補給口25の封止作用が増大される。その後、貯留空間220内のトナーが現像ローラー21から消費され滞留部29で滞留するトナーが減少すると、トナー補給口25を塞いでいたトナーが減り、滞留部29とトナー補給口25との間に隙間が生じる。この結果、再び補給トナーT2がトナー補給口25から貯留空間220に流入する。このように、本実施形態では、滞留部29に滞留するトナーの減少に伴って、補給トナー量の受入量が調整される体積補給型のトナー補給形式が採用される。このため、現像装置20の現像ハウジング210にトナー量を検出するセンサーを必ずしも備えずとも、現像装置20にトナーを補給することが可能となる。
<トナーコンテナの現像装置に対する装着について>
トナー補給装置3のトナーコンテナ30は、筐体101内の現像装置20に対して着脱自在に装着される。図6及び図7は、それぞれ本実施形態に係る現像装置20及びトナーコンテナ30の斜視図である。
トナーコンテナ30は、蓋部31と、コンテナ本体37(容器本体)と、カバー39と、コンテナシャッター30Sと、を備える(図7)。
コンテナ本体37は、トナーコンテナ30の本体部分であって、内部にトナーを収容している。蓋部31は、コンテナ本体37の左端部を塞ぐ。カバー39は、コンテナ本体37の右端部に装着される。
コンテナシャッター30Sは、コンテナ本体37に対してスライド移動可能に支持されている。コンテナシャッター30Sは、コンテナ本体37のトナー排出口377を封止および開放する機能を有する。コンテナシャッター30Sは、シャッター本体30S1と、シャッターロック部30S2と、ロック解除部30S3と、を有する。シャッター本体30S1は、コンテナシャッター30Sの本体部分であってトナー排出口377を封止および開放する機能を有する。シャッター本体30S1は、コンテナ本体37に対してスライド移動可能に支持されている。シャッターロック部30S2は、シャッター本体30S1に対して揺動可能に支持されている。シャッターロック部30S2は、コンテナ本体37に対するシャッター本体30S1のスライド移動を許容および規制する機能を有している。ロック解除部30S3は、シャッターロック部30S2に備えられた突片である。ロック解除部30S3が押圧されると、シャッターロック部30S2に備えられた不図示のロック片がコンテナ本体37に形成された係合部から脱離され、シャッター本体30S1のスライド移動が可能となる。
図2を参照して、筐体101の開閉カバー100Cが上方に開放されると、現像装置20の現像ハウジング210に備えられたコンテナ装着部109が、筐体101の外部に露出する。図6を参照して、現像ハウジング210は、一対のハウジング左壁210L及びハウジング右壁210Rを備える。コンテナ装着部109は、ハウジング左壁210L及びハウジング右壁210Rの間に形成されている。本実施形態では、トナーコンテナ30はコンテナ装着部109に対して斜め上方から装着される(図6の矢印DC参照)。この際、トナーコンテナ30のカバー39がハウジング右壁210R側に配置され、トナーコンテナ30の蓋部31が、ハウジング左壁210L側に配置される。現像ハウジング210は、左ガイド溝201L及び右ガイド溝201Rを備える(図6)。
左ガイド溝201L及び右ガイド溝201Rは、それぞれ、ハウジング左壁210L及びハウジング右壁210Rに形成された溝部である。左ガイド溝201L及び右ガイド溝201Rは、トナーコンテナ30のコンテナ装着部109への装着をガイドする。このため、左ガイド溝201L及び右ガイド溝201Rの入口側は、トナーコンテナ30の装着方向(図6の矢印DC方向)に沿って延びるように形成されている。一方、左ガイド溝201L及び右ガイド溝201Rの奥側は、第1ガイド部312(図7)及び第2ガイド部391(図7)の回転を許容するように、扇形形状に形成されている。
更に、図6を参照して、現像装置20は、第1伝達ギア211と、第2伝達ギア212と、第3伝達ギア213と、を備える。また、詳細については後述するが、トナー補給装置3は、移動壁駆動部41と回転体駆動部42とを含むコンテナ駆動部40を備えている。第1伝達ギア211、第2伝達ギア212及び第3伝達ギア213は、ハウジング右壁210Rに回転可能に支持されたギアである。第1伝達ギア211は第2伝達ギア212に連結されている。また、第1伝達ギア211は不図示のギア群を介して、現像ローラー21、第1撹拌スクリュー23及び第2撹拌スクリュー24に連結されている。現像装置20が筐体101に装着されると、移動壁駆動部41の移動壁用駆動モーターM1が第3伝達ギア213に連結されるとともに、回転体駆動部42の回転体用駆動モーターM2が第1伝達ギア211に連結される。
移動壁用駆動モーターM1は、第3伝達ギア213を介して、トナーコンテナ30の後記のシャフト33を回転させることにより、トナーコンテナ30の後記の移動壁32を移動させる。すなわち、第3伝達ギア213は、移動壁駆動部41の後記のシャフト駆動ギア382と係合し、シャフト駆動ギア382に移動壁用駆動モーターM1の駆動力を伝達する。回転体用駆動モーターM2は、第1伝達ギア211及び第2伝達ギア212を介して、トナーコンテナ30の後記の回転体35を回転させる。更に、回転体用駆動モーターM2は、第1伝達ギア211を介して、現像装置20の現像ローラー21、第1撹拌スクリュー23及び第2撹拌スクリュー24を回転させる。
更に、現像ハウジング200は、ロック解除ボタン202と、前述のトナー補給口25(現像剤補給口)と、解除用突起部206と、一対のコンテナシャッター固定部207と、一対のシャッタースプリング208(付勢部材)と、ハウジングシャッター210Sと、を備える。
ロック解除ボタン202は、ハウジング右壁210Rにスライド移動可能に支持された押圧ボタンである。ロック解除ボタン202は、コンテナ装着部109に装着されたトナーコンテナ30の姿勢をロックする機能、または、前記ロックを解除する機能を有する。ロック解除ボタン202は、ロック係合片202Sを備える。ロック係合片202Sは、ハウジング右壁210Rの前側部において、コンテナ装着部109側に突出するように形成された爪部である。更に、現像装置20は、不図示のロック付勢ばねを備える。ロック付勢ばねは、ハウジング右壁210Rの内部に配置され、ロック解除ボタン202を前方に向かって付勢するコイルばねである。ロック係合片202Sは、コンテナ装着部109に装着されたトナーコンテナ30の姿勢をロックする機能を有している。一方、ロック付勢ばねの付勢力に抗してロック解除ボタン202が押圧されると、ロック係合片202Sがトナーコンテナ30から離間し、トナーコンテナ30に対するロック機能が解除される。
前述のトナー補給口25は、現像ハウジング200の天板に略矩形形状をもって開口された開口部である(図6)。トナー補給口25は、現像ハウジング200の内部に連通している。また、トナー補給口25は、コンテナ装着部109に装着されたトナーコンテナ30に対向して配置されている。トナーコンテナ30のトナー排出口377から排出されたトナーは、トナー補給口25から現像ハウジング200の内部に流入する。
解除用突起部206は、トナー補給口25の後方に隣接して、現像ハウジング200の天板から突設された突起部である。解除用突起部206は、トナーコンテナ30がコンテナ装着部109に装着された際に、トナーコンテナ30のコンテナシャッター30Sのロック解除部30S3(図7)を押圧する機能を有している。換言すれば、解除用突起部206は、コンテナシャッター30Sのスライド移動を許容する。
一対のコンテナシャッター固定部207は、左右方向において、解除用突起部206を挟むように現像ハウジング200の天板から突設された突起部である。左右方向と交差する断面視において、コンテナシャッター固定部207は略台形形状に形成されている。また、コンテナシャッター固定部207のうち、前側の側面には、楔形状の切欠き部が形成されている。トナーコンテナ30がコンテナ装着部109に装着された際に、当該切欠き部には、トナーコンテナ30のコンテナシャッター30Sの一部が係合する。この結果、コンテナシャッター固定部207は、コンテナシャッター30Sを固定し、コンテナシャッター30Sの移動(回動)を規制する。
一対のシャッタースプリング208は、一対のコンテナシャッター固定部207の左右方向の外側に配置された一対のばね部材である。シャッタースプリング208は、前後方向に延びるように配置されている。一対のシャッタースプリング208の後端部は、現像ハウジング200の天板にそれぞれ係止されている。また、一対のシャッタースプリング208の前端部は、ハウジングシャッター210Sの左右両端部にそれぞれ係止されている。
ハウジングシャッター210Sは、トナー補給口25に対してスライド移動可能に現像ハウジング200に支持されている。ハウジングシャッター210Sは、トナー補給口25を封止または開放する。
前述の一対のシャッタースプリング208は、ハウジングシャッター210Sがトナー補給口25を封止する方向に、ハウジングシャッター210Sを付勢している。トナーコンテナ30が現像装置20から取り外されると、ハウジングシャッター210Sは一対のシャッタースプリング208の付勢力をうけてトナー補給口25を封止する。
また、トナーコンテナ30がコンテナ装着部109に装着されると、ハウジングシャッター210Sがトナーコンテナ30のコンテナ本体37を押圧可能である。このため、シャッタースプリング208は、ハウジングシャッター210Sを介して、コンテナ装着部109に装着されたトナーコンテナ30をハウジングシャッター210Sがトナー補給口25を塞ぐ方向に向かって付勢することとなる。
<トナー補給装置について>
次に、トナー補給装置3について説明する。前述したように、トナー補給装置3は、現像装置20にトナーを補給する装置であり、現像ハウジング210のトナー補給口25の上方に配置されるトナーコンテナ30(現像剤収容容器)を備えている。
(トナーコンテナ)
図7に加えて図8乃至図11を参照して、トナーコンテナ30について説明する。図8及び図9は、トナーコンテナ30の平面図である。図10は、トナーコンテナ30の分解斜視図である。図11は、図8のトナーコンテナ30を切断面線XI-XIから見た断面図である。トナーコンテナ30は、左右方向(第1方向、図11の矢印DA方向)に延びる筒形状からなる。トナーコンテナ30は、内部に補給トナー(現像剤)を収容する。トナーコンテナ30は、前述の蓋部31、コンテナ本体37(容器本体)、カバー39に加え、移動壁32と、シャフト33と、押圧部材34と、回転体35と、回転体駆動ギア381と、シャフト駆動ギア382と、ラチェットギア383と、ラチェットシャフト384と、を備える。
蓋部31は、コンテナ本体37に固定され、コンテナ本体37の開口部を封止する。蓋部31は、シャフト33の第2シャフト端部332(図11)を回転可能に軸支する。蓋部31は、第1ガイド部312を備える。第1ガイド部312は、蓋部31の左側の側面(外面部)において、上下方向に延びるように形成された突起部である。第1ガイド部312は、トナーコンテナ30が現像装置20に装着されることをガイドする機能を有する。
コンテナ本体37は、筒形状からなるトナーコンテナ30の本体部分である。コンテナ本体37は、右壁375(図11)と突出壁376(後記の図18参照)とを含んで構成され、第1方向DA(左右方向)に延びてトナーを収容可能な内部空間37Hを有する。右壁375は、コンテナ本体37の第1方向DAの一端側(右端側)に配置され、コンテナ本体37の内部を塞ぐ壁部である。なお、内部空間37Hは、コンテナ本体37によって形成される内周面37Kと、更に、右壁375及び蓋部31とよって画定される空間である。また、内部空間37Hのうち、右壁375と移動壁32との間の領域が、第1空間37S1とされ、移動壁32と蓋部31との間の領域が第2空間37S2とされる。第1空間37S1は、トナーコンテナ30の内部空間37Hにおいて、トナーが収容される空間である。一方、第2空間37S2は、トナーコンテナ30の内部空間37Hにおいて、トナーが収容されていない空間である。
図11に示すように、コンテナ本体37のうち右壁375の第1方向DAの反対側は開口されている。蓋部31が当該開口部に固定されると、蓋部31はコンテナ本体37の内部空間37Hを塞ぐ。なお、蓋部31の外周縁は、コンテナ本体37に超音波溶着される。
後記の図18を参照して、突出壁376は、コンテナ本体37の外周面37Lが右壁375よりも右側に突出した部分である。突出壁376には、カバー39が装着される。カバー39は、回転体駆動ギア381及びシャフト駆動ギア382の周方向の一部を外部に露出させ、且つ、回転体駆動ギア381及びシャフト駆動ギア382の周方向の他の部分を覆う機能を有する。カバー39は、前述の第2ガイド部391(図11参照)と、コンテナ係合部392と、ギア用開口部39K(図7参照)とを備えている。
第2ガイド部391は、カバー39の右側の側面において、上下方向に沿って右側に突設される突起部である。第2ガイド部391は、蓋部31の第1ガイド部312とともに、トナーコンテナ30が現像装置20に装着されることをガイドする機能を有する。コンテナ係合部392は、第2ガイド部391と間隔をおいて、カバー39の右側の側面に突設される突起部である。コンテナ係合部392には、ロック解除ボタン202のロック係合片202Sが係合可能とされる。
ギア用開口部39Kは、カバー39の下面部が半円弧形状をもって開口された開口部である。カバー39がコンテナ本体37に装着されると、回転体駆動ギア381及びシャフト駆動ギア382のギア歯の一部がギア用開口部39Kを介してトナーコンテナ30の外側に露出する。この結果、トナーコンテナ30が現像装置20の現像ハウジング210に装着された際に、回転体駆動ギア381及びシャフト駆動ギア382がそれぞれ第2伝達ギア212及び第3伝達ギア213(図6)に係合される。
また、コンテナ本体37は、前述のトナー排出口377(現像剤排出口)と、本体軸受部37J(図11)と、を備える。トナー排出口377は、コンテナ本体37の右端部(第1方向DAの一端部)の下面部に、内部空間37Hに連通するように開口されている。換言すれば、トナー排出口377は、第1方向DAにおいて右壁375に隣接して配置されている。また、トナー排出口377は、第1方向DAに沿って所定の長さをもって、且つ、コンテナ本体37の下面部の円弧形状に沿って所定の幅をもって、矩形形状に開口されている。本実施形態では、トナー排出口377は、コンテナ本体37の下面部の下端部よりも周方向に沿って後側且つ上方にずれた位置に開口されている。トナー排出口377は、第1空間37S1から現像装置20に向かってトナーが排出されることを許容する。
本体軸受部37J(図11)は、右壁375に形成された軸受である。本体軸受部37Jには、シャフト33が挿通される。この際、シャフト33の右端側(第1シャフト端部331)がコンテナ本体37の外側に突出する。
シャフト33は、内部空間37Hにおいて第1方向DAに延びるように配置されている。シャフト33は、コンテナ本体37の右壁375及び蓋部31に回転可能に支持されている。シャフト33は、第1シャフト端部331と、第2シャフト端部332と、雄螺旋部333と、移動壁停止部334と、を備える。
図11を参照して、第1シャフト端部331は、本体軸受部37Jを貫通して右側に突出したシャフト33の先端部である。第1シャフト端部331の周面には、一対のD面が形成されている(図18参照)。第1シャフト端部331には、後述のラチェット機構RCを構成するラチェットシャフト384が係合される。この結果、シャフト33とラチェットシャフト384とが一体回転可能とされる。第2シャフト端部332は、シャフト33の左端部である。第2シャフト端部332は、前述のように蓋部31に形成された軸穴に軸支される。
雄螺旋部333は、内部空間37Hにおいてシャフト33の外周面に第1方向DAに沿って螺旋状に形成されたねじ部である。本実施形態では、雄螺旋部333は、図11に示すようにシャフト33のうち蓋部31に隣接する領域から、トナー排出口377よりも第1方向DA上流側の領域まで配置されている。
移動壁停止部334は、雄螺旋部333の第1方向DA下流側に連続して配置されている。移動壁停止部334は、内部空間37H内のシャフト33において雄螺旋部333が部分的に欠落された軸部分のみの領域である。移動壁停止部334は、トナー排出口377の上方であって、トナー排出口377よりも第1方向DA上流側に位置している。
移動壁32は、コンテナ本体37の内部空間37Hを、トナーが収容される第1空間37S1と、トナーが収容されていない第2空間37S2とに区画する。移動壁32は、シャフト33に挿通され、シャフト33が第1方向DAに延びる軸回りの第1回転方向R1(図11参照)に回転することにより、当該シャフト33に沿って第1方向DAに移動する。これにより、移動壁32は、第1空間37S1内のトナーをトナー排出口377に向けて搬送する。本実施形態では、移動壁32は、シャフト33の回転に伴って押圧部材34から駆動力を受ける。押圧部材34は、移動壁32の第1方向DA上流側に配置される。押圧部材34は、内部にシャフト33が挿通されることを許容する筒状部材であって、移動壁32を第1方向DAに押圧する機能を有する。押圧部材34の内周面には雌螺旋部34Jが形成されている。シャフト33の雄螺旋部333と押圧部材34の雌螺旋部34Jとの係合によって、押圧部材34が移動壁32を第1方向DAにトナー排出口377に向かって移動させる。
移動壁32は、トナーコンテナ30の使用開始時から使用終了時までの間、第1空間37S1のトナーをトナー排出口377に向かって搬送しながら、第1方向DAの一端側の初期位置から他端側の最終位置まで、内部空間37H内を第1方向DAに移動する。移動壁32の初期位置は蓋部31の右側(第1方向DA下流側)に位置し、最終位置はトナー排出口377の直左側(第1方向DA上流側)に位置している。
図12乃至図15を参照して、移動壁32の詳細構造について説明すると、以下の通りである。図12及び図13は、移動壁32の分解斜視図であって、それぞれ異なる視点から見た斜視図である。なお、図12では、押圧部材34も現れている。図14は、移動壁32の壁本体部323の斜視図である。図15は、移動壁32の斜視図である。
移動壁32は、壁プレート321と、シール部材322と、壁本体部323と、を備える。換言すれば、本実施形態では、移動壁32が3枚の板状部材から構成される。なお、壁プレート321、シール部材322及び壁本体部323の外周部は、互いに相似形状に形成される。すなわち、移動壁32の下端部は下方に向かって突出した円弧形状からなり、移動壁32の上端部は水平な平坦部からなり、移動壁32の両側部は、上記の円弧形状と平坦部とを接続する傾斜部からなる。
壁プレート321は、移動壁32のうち最も第1方向DA下流側に配置される。壁プレート321は、樹脂成型によって成形される。壁プレート321は、プレート本体321Aと、4つ(複数)のスタッド321Bと、4つ(複数)の係合片321Cと、を備える。プレート本体321Aは、壁プレート321の本体部分であり、左右方向に面する板状部である。プレート本体321Aの中央部にはプレート軸穴321Hが開口されている。プレート軸穴321Hには、シャフト33が挿通される。また、プレート本体321Aの右側面は、搬送面320Sを構成する。搬送面320Sは、コンテナ本体37の内周面37Kとともにトナーが収容される第1空間37S1を画定する。また、搬送面320Sは、移動壁32の移動に伴って、第1空間37S1内のトナーを押圧しながら搬送する。
4つのスタッド321Bは、プレート本体321Aの左側面からそれぞれ左方に向かって(壁本体部323に向かって)突設されている。スタッド321Bは、円筒形状を有し、その先端部は先細形状とされている。本実施形態では、プレート軸穴321Hの上方に2つのスタッド321Bが前後方向に間隔をおいて配置され、プレート軸穴321Hの下方に2つのスタッド321Bが前後方向に間隔をおいて配置されている。4つのスタッド321Bは、壁プレート321の壁本体部323に対する位置決め機能を有している。
4つの係合片321Cは、スタッド321Bと同様に、プレート本体321Aの左側面からそれぞれ左方に向かって(壁本体部323に向かって)突設されている。係合片321Cは、フック形状からなり、その先端部に爪形状を有している。本実施形態では、プレート軸穴321Hの直上方に1つの係合片321Cが配置され、プレート軸穴321Hの前後に2つのスタッド321Bが配置され、プレート軸穴321Hの下方に1つのスタッド321Bが配置されている。換言すれば、4つの係合片321Cは、周方向において4つのスタッド321Bの間にそれぞれ配置されている。4つの係合片321Cは、壁プレート321を壁本体部323に固定する機能を有している。
シール部材322は、移動壁32のうち第1方向DAの中央部であって、壁プレート321と壁本体部323とに挟まれる位置に配置される。シール部材322は、第1方向DAに所定の厚みを有するウレタン材料によって構成される。シール部材322の中央部には、シール軸穴322Hが開口されている。シール軸穴322Hには、シャフト33が挿通される。また、シール部材322のうち、シール軸穴322Hの周囲を囲むように、4つのスタッド挿入孔322Bと、4つの係合片挿入孔322Cとが、それぞれ開口されている。4つのスタッド挿入孔322Bは、前述の4つのスタッド321Bがそれぞれ挿通されることを許容する。同様に、4つの係合片挿入孔322Cは、前述の4つの係合片321Cがそれぞれ挿通されることを許容する。この結果、移動壁32の壁プレート321及び壁本体部323に対するシール部材322の位置が規制される。換言すれば、シール部材322が上下及び左右方向において拘束される。なお、シール部材322の外周部は、移動壁32の外周面32Kを構成する(図11参照)。外周面32Kは、コンテナ本体37の内周面37Kに接触して配置され、圧縮変形する。
壁本体部323は、壁プレート321及びシール部材322よりも第1方向DA上流側、すなわち、移動壁32のうち最も第1方向DA上流側に配置される。壁本体部323は、樹脂成型によって成形される。壁本体部323は、図13に示すように、大径部323Sと、小径部323Tと、を備える。すなわち、壁本体部323は、第1方向DAに沿って段差形状を有し、第1方向DA上流側(大径部323S)よりも第1方向DA下流側(小径部323T)の方が一回り小さな形状を有している。壁本体部323の中央部には、円筒部323Jが配置されている(図14参照)。円筒部323Jは、壁本体部323から第1方向DA上流側に向かって突出した円筒形状を有する。円筒部323Jの円筒内部には、壁本体軸穴323Hが形成されている(図13参照)。壁本体軸穴323Hには、シャフト33が挿通される。また、円筒部323Jは、押圧部材34の円筒内部に挿入される。円筒部323Jの第1方向DA上流側の先端部(前端部)は、リング状に形成され、押圧部材34によって押圧される被押圧部323J1(図14参照)として機能する。
また、図14に示すように、壁本体部323は、4つのスタッド受け部323Bと、4つの壁係合部323Cと、4つの壁面リブ323Lと、を備える。4つのスタッド受け部323Bは、前述の4つのスタッド321Bがそれぞれ挿通されることを許容する。同様に、4つの壁係合部323Cは、前述の4つの係合片321Cがそれぞれ係止されることを許容する(図15参照)。4つの壁面リブ323Lは、壁本体部323の左側面から突設されたリブであって、それぞれ、スタッド受け部323Bと壁係合部323Cとを接続するように延びている。なお、4つの壁面リブ323Lは、1つの第1壁面リブ323L1と、3つの第2壁面リブ323L2と、を有する。第1壁面リブ323L1は、円筒部323Jの上端部から上方に延びている。3つの第2壁面リブ323L2は、それぞれ円筒部323Jの左右端部と下端部とからそれぞれ径方向外側に延びている。そして、第1壁面リブ323L1には、挿入孔Hが形成されている。挿入孔Hは、第1壁面リブ323L1を前後方向に貫通するように形成された開口部であり、押圧部材34が挿入可能とされる。
更に、図13を参照して、壁本体部323の右側面には、3つのシール押圧リブ323Fが、4つのスタッド受け部323B及び4つの壁係合部323Cの周囲を囲むようにシャフト33の周方向に沿って環状に、且つ、シール部材322に向かって突設されている。3つのシール押圧リブ323Fは、それぞれ、壁本体部323の外周形状と相似なリブであって、互いに径方向に所定の間隔をおいて配置されている。最も外側のシール押圧リブ323Fは、小径部323Tの外周部の近傍に配置されている。また、最も内側のシール押圧リブ323Fは、4つのスタッド受け部323B及び4つの壁係合部323Cに近接して配置されている。これらのシール押圧リブ323Fは、シール部材322の側面に当接しシール部材322を押圧するとともに、シール部材322の圧縮変形部分の径方向の基端位置を規制する機能を有している。
また、図13を参照して、大径部323Sの外周部には、複数の外周リブ323Rが周方向に間隔をおいて配置されている。複数の外周リブ323Rは、コンテナ本体37の内周面37Kに僅かに接触することにより、移動壁32の姿勢を維持する。
図11及び図13を参照して、壁プレート321、シール部材322及び壁本体部323が一体とされると、シール部材322の外周部が最も径方向外側に配置される。この結果、シール部材322の外周部分(移動壁32の外周面32K)がコンテナ本体37の内周面37Kによって圧縮変形される。この結果、第1空間37S1のトナーが、コンテナ本体37の内周面37Kと移動壁32の外周面32Kとの間から、移動壁32よりも移動方向(第1方向DA)上流側に流出することが防止される。この際、圧縮変形される部分の径方向の基端部の位置は、複数のシール押圧リブ323Fによって規制される。従って、シール部材322の外周部の圧縮部分が限定され、コンテナ本体37の内周面37Kに向かって強い押圧力を維持することができる。また、シール部材322の外周部よりも僅かに径方向内側に、壁本体部323の大径部323Sの外周部及び壁プレート321の外周部が配置される。このように、面状(板状)のシール部材322が、壁プレート321と壁本体部323とによって挟持されることにより、移動壁32の移動に伴ってシール部材322の外周部が脱離することが抑止される。換言すれば、テープ状のシール部材が移動壁32の外周部に巻かれる態様と比較して、シール捲れの発生が防止される。更に、大径部323Sよりも径方向内側に、小径部323Tが配置される。この結果、移動壁32が第1方向DAに移動する際に、シール部材322の外周部が第1方向DA上流側の大径部323Sと小径部323Tとの段差部に進入することが許容される。従って、シール部材322の外周部に過剰な負荷がかかり、当該外周部が破損することが防止される。
また、図12及び図13を参照して、壁プレート321と壁本体部323との間にシール部材322が挟まれると、シール部材322のうちシール軸穴322Hの周辺部分が潰れることにより、シャフト33の外周面に周方向全体に亘って密着するようにシャフトシール部が形成される。当該シャフトシール部は、押圧部材34の雌螺旋部34Jよりも第1方向DA上流側に配置される(図11参照)。従って、シャフトシール部は、雌螺旋部34Jよりも先にシャフト33の雄螺旋部333に接触し、雄螺旋部333に付着したトナーを清掃する。また、シャフトシール部はシャフト33を囲むようにリング形状となるため、シャフト33の周方向全体に亘ってシャフト33に密着する。このため、第1空間37S1のトナーが移動壁32の軸受部分を通って移動壁32よりも移動方向(第1方向DA)上流側に流出することが防止される。
次に、図10及び図11に加えて、図16及び図17を参照して、トナーコンテナ30に備えられる回転体35について説明する。図16は、図8のトナーコンテナ30を切断面線XVI-XVIから見た断面図である。図17は、回転体35の斜視図である。
回転体35は、コンテナ本体37の第1空間37S1内において、トナー排出口377に近設され、第1方向DAに延びるシャフト33を中心に回転する。具体的には、回転体35は、トナー排出口377の上方において、右壁375に沿って配置される。本実施形態では、回転体35は、プレート部35Aと、撹拌羽根部35B(撹拌部)と、回転体軸受部35Cと、第1支持突片35Dと、第2支持突片35Eとを備える。
プレート部35Aは、円板状の部材の外周端の一部が円弧状に切り欠かれて切欠き部35AAが形成された板状部材であり、シャフト33回りに回転可能とされる。プレート部35Aは、シャフト33の第1シャフト端部331に挿通され、一対の抜け止め部材35Fによってシャフト33に対して抜け止めされている。
撹拌羽根部35Bは、プレート部35Aから第1方向DA上流側に向かって、すなわち、移動壁32に向かって延びる羽根部分である。撹拌羽根部35Bは、プレート部35Aの回転に伴ってトナー排出口377の上方をシャフト33回りに周回する。これにより、撹拌羽根部35Bは、第1空間37S1内のトナーを撹拌する。
撹拌軸受部35Cは、プレート部35Aから右方に延びる円筒部であり、内部にシャフト33を収容する。また、撹拌軸受部35Cの先端部は、回転体駆動ギア381と係合可能とされる。
第1支持突片35Dは、プレート部35Aから第1方向DA上流側に向かって、すなわち、移動壁32に向かって延びる突片である。第1支持突片35Dは、プレート部35Aにおいて、撹拌羽根部35Bに対して周方向に間隔をおいて配置されている。この第1支持突片35Dに清掃部材361が取り付けられている。清掃部材361は、回転体35の回転方向(周方向)に沿って延びる、可撓性を有するフィルム部材からなる。清掃部材361は、電気絶縁性を有する材料(例えばポリエチレンテレフタレート、PET)からなる。清掃部材361は、回転体35(プレート部35A)の回転に伴ってトナー排出口377の上方をシャフト33回りに周回する。清掃部材361は、回転体35の回転の際にコンテナ本体37の内周面37Kに摺接しつつ当該内周面37Kの内面特定領域37K1(図9参照)に付着したトナーを掻き落とす。なお、コンテナ本体37の内周面37Kにおいて、清掃部材361が清掃する対象となる前記内面特定領域37K1は、後述のコンテナセンサー3S(検知センサー)が対向する領域となる。また、清掃部材361は、第1空間37S1内のトナーをトナー排出口377から送り出す機能も有する。
第2支持突片35Eは、プレート部35Aから第1方向DA上流側に向かって、すなわち、移動壁32に向かって延びる突片である。第2支持突片35Eは、プレート部35Aにおいて、撹拌羽根部35B及び第1支持突片35Dに対して周方向に間隔をおいて配置されている。第2支持突片35Eは、プレート部35Aの回転に伴ってトナー排出口377及び内面特定領域37K1の上方をシャフト33回りに周回する。この第2支持突片35Eの外面に装着検知部材362が貼付されている。装着検知部材362は、例えば銅テープ部材からなる。詳細については後述するが、装着検知部材362は、トナーコンテナ30の現像装置20に対する装着を検出するときに用いられる。
回転体駆動ギア381は、コンテナ駆動部40の回転体駆動部42(図6)の一部を構成する。回転体駆動ギア381は、回転体用駆動モーターM2(図6)の駆動力を回転体35に伝達する。回転体駆動ギア381は、現像装置20の第1伝達ギア211及び第2伝達ギア212を介して回転体用駆動モーターM2に連結される。本実施形態では、回転体駆動ギア381は、現像装置20の現像ローラー21、第1撹拌スクリュー23及び第2撹拌スクリュー24と同期して回転駆動される。回転体駆動ギア381は、本体軸受部37Jを貫通した回転体35の撹拌軸受部35Cの先端に連結される。この結果、回転体駆動ギア381と回転体35とが一体的に回転する。
また、図16に示すように、コンテナ本体37の内周面37Kにおける内面特定領域37K1に対して、コンテナ本体37の外側から対向するように、コンテナセンサー3Sが配置されている。換言すると、コンテナセンサー3Sは、コンテナ本体37の外周面37Lにおける、前記内面特定領域37K1に対応した外面特定領域37L1(図9、図10及び図16参照)に対向するように、配置されている。コンテナ本体37の外周面37Lにおいて、外面特定領域37L1は、周方向においてトナー排出口377の上方側であって、且つ、上下方向においてシャフト33の軸線と略同一の高さ位置に設定されている。
コンテナセンサー3Sは、トナー補給装置3の一部を構成し、コンテナ本体37の第1空間37S1に収容されたトナーを検知可能な検知センサーである。本実施形態では、コンテナセンサー3Sは、透磁率センサー(磁気センサー)である。透磁率センサーからなるコンテナセンサー3Sは、回転体35の回転周期と同じ周期で変化する、コンテナ本体37の第1空間37S1内における磁界を検知し、電気信号に変換する。コンテナセンサー3Sは、コンテナ本体37の第1空間37S1に収容されたトナー(磁性トナー)を検知すると、検出される磁界が大きくなるような特性を有している。コンテナセンサー3Sは、所定値以上の強さの磁界を検知した場合、トナーを検知したことを表す信号であるHigh信号(以下、「H信号」と称する)を出力する。一方、コンテナセンサー3Sは、動作していない場合、或いは、第1空間37S1内における磁界の強さが前記所定値未満である場合、Low信号(以下、「L信号」と称する)を出力する。
また、図3に示すように、コンテナ本体37の外周面37Lには、電子タグ3Tが取り付けられている。電子タグ3Tは、例えばRF(Radio Frequency)タグなどである。電子タグ3Tは、トナー補給装置3の一部を構成し、履歴記憶部3T1及び無線通信部3T2(後記の図23参照)を含む。更に、図3に示すように、筐体101には、電子タグ3Tと対向するように、タグアクセス部3T3が配置されている。タグアクセス部3T3は、トナー補給装置3の一部を構成し、電子タグ3Tの無線通信部3T2と近距離無線通信を行うことにより、電子タグ3Tの履歴記憶部3T1へのアクセス処理を行うことが可能な装置である。タグアクセス部3T3が行う前記アクセス処理は、履歴記憶部3T1に記憶された情報を読み出すリード処理、及び、履歴記憶部3T1に情報を書き込むライト処理を含む。なお、詳細については後述するが、電子タグ3Tの履歴記憶部3T1は、コンテナ本体37の第1空間37S1内におけるトナーの収容量の指標となる特徴量に関する履歴を表す特徴量履歴情報を、記憶する。
本実施形態のトナー補給装置3では、コンテナセンサー3Sの出力信号に基づきトナーコンテナ30の移動壁32の移動動作が制御されることにより、コンテナ本体37から現像装置20へのトナーの補給制御(以下、「トナー補給制御」と称する)が実行される。また、トナー補給装置3では、コンテナセンサー3Sの出力信号に基づき移動壁32の移動動作が制御されることにより、コンテナ本体37の第1空間37S1に収容されるトナーがエンプティ状態になった場合の制御であるトナーエンプティ制御(現像剤エンプティ制御)が実行される。更に、トナー補給装置3では、コンテナセンサー3Sの出力信号と電子タグ3Tの履歴記憶部3T1に記憶される特徴量履歴情報とに基づき、移動壁32の移動動作が制御されることにより、前記トナー補給制御に先立つ初期制御が実行される。トナー補給装置3における初期制御、トナー補給制御、及びトナーエンプティ制御の詳細については、後述する。
次に、図10及び図11に加えて、図18乃至図22を参照して、トナーコンテナ30に備えられるラチェット機構RCについて説明する。図18は、トナーコンテナ30の分解斜視図である。図19及び図20は、トナーコンテナ30のラチェット機構RCの分解斜視図である。図21及び図22は、トナーコンテナ30のラチェット機構RCの斜視図である。本実施形態では、シャフト駆動ギア382、ラチェットギア383及びラチェットシャフト384が、シャフト33に対して回転駆動力を伝達するラチェット機構RCを備えている。ラチェット機構RCは、コンテナ駆動部40の移動壁駆動部41(図6)の一部を構成する。
シャフト駆動ギア382は、移動壁駆動部41の一部を構成する。シャフト駆動ギア382は、シャフト33の第1シャフト端部331に連結され、移動壁用駆動モーターM1(図6)の駆動力をシャフト33に伝達する。シャフト駆動ギア382は、シャフト33と同軸上に配置されている。シャフト駆動ギア382は、第3伝達ギア213を介して移動壁用駆動モーターM1に連結される。シャフト駆動ギア382は、移動壁用駆動モーターM1が発生する駆動力によって回転されることによりシャフト33を回転させることが可能とされている。図11に示すように、シャフト33の右端部は、回転体35を貫通するように配置されている。そして、シャフト駆動ギア382は、ラチェットギア383及びラチェットシャフト384を介してシャフト33の第1シャフト端部331に連結(固定)されている。
図19及び図20を参照して、シャフト駆動ギア382は、円筒部382Sと、円筒部382Sに接続される円板状のギア部382Tと、を有する。ギア部382Tの外周部には、不図示のギア歯が形成されている。円筒部382Sの内部には、ラチェットシャフト384の軸部384Tが挿通可能とされる。円筒部382Sは、ラチェットシャフト384の軸方向(シャフト33の軸方向)に延びる係合部382Aを有する。
ラチェットギア383は、円筒形状を有し、内部にラチェットシャフト384の軸部384Tが挿通可能とされる。ラチェットギア383は、軸方向においてシャフト33とシャフト駆動ギア382との間に配置され、シャフト33の軸回りに回転可能とされる。ラチェットギア383は、ラチェットシャフト384の軸方向に延びる係合部383Aと、周方向において係合部383Aに対向する傾斜部383Bと、を有する。また、ラチェットギア383は、係合部383A及び傾斜部383Bとは軸方向の反対側に配置され、ラチェットシャフト384の軸方向に延びる係合部383Cと、周方向において係合部383Cに対向する傾斜部383Dと、を有する。
更に、ラチェットシャフト384は、軸方向においてシャフト駆動ギア382とシャフト33との間に配置され、シャフト33と一体回転可能とされている。ラチェットシャフト384は、基端部384Sと、軸部384Tと、を有する。基端部384Sは、略円筒形状に形成されている。基端部384Sの円筒内部は、一対のD面形状を有する。基端部384Sの内部には、シャフト33の第1シャフト端部331(図18参照)が挿入、係合される。この結果、シャフト33とラチェットシャフト384とが一体回転可能とされる。軸部384Tは、基端部384Sから軸方向に延びている。軸部384Tの外径は、基端部384Sの外径よりも小さい。基端部384Sのうち軸部384T側の端部には、ラチェットシャフト384の軸方向に延びる係合部384Aと、周方向において係合部384Aに対向する傾斜部384Bと、が備えられている。
図21及び図22に示すように、ラチェットシャフト384にラチェットギア383が外嵌された後、ラチェットシャフト384にシャフト駆動ギア382の円筒部382Sが外嵌される。この結果、ラチェットシャフト384回りの周方向において、係合部382Aが係合部383Cに対向して配置されるとともに、係合部383Aに係合部384Aが対向して配置される。シャフト駆動ギア382が第1回転方向DG1(図21参照)に回転されると、係合部382Aが傾斜部383Dに沿って移動しラチェットギア383を基端部384S側に軸方向に押圧する。やがて、係合部382Aが係合部383Cに当接し係合部383Cを第1回転方向DG1に押圧する。また、係合部383Aが係合部384Aに当接し係合部384Aを第1回転方向DG1に押圧する。この結果、ラチェットシャフト384に連結されたシャフト33が第1回転方向R1(図11参照)に回転する。すなわち、押圧部材34及び移動壁32が第1方向DAに移動する。なお、シャフト駆動ギア382における第1回転方向DG1と、シャフト33における第1回転方向R1とは、同方向である。
一方、シャフト駆動ギア382が第1回転方向DG1とは逆の第2回転方向DG2(図22参照)に回転されると、係合部382Aが周方向において係合部383Cから離間して配置される。また、第2コンテナギア382の係合部382Bが、ラチェットギア383の係合部383Eを第2回転方向DG2に押圧する。この結果、ラチェットギア383が第2回転方向DG2に回転する。この際、ラチェットシャフト384はラチェットギア383を軸部384T側に押圧することがないため、ラチェットギア383とラチェットシャフト384(係合部384A)との係合が解除され、ラチェットギア383が第2回転方向DG2に空転する。この結果、ラチェットシャフト384には第2回転方向DG2への回転力が伝達されず、結果として、シャフト33が第2回転方向R2(図11参照)に回転することがない。すなわち、シャフト駆動ギア382の第2回転方向DG2への回転に伴って、押圧部材34及び移動壁32が第1方向DAに移動することが抑止される。また、シャフト33が第2回転方向R2に回転することがないため、押圧部材34が移動壁32に対して第1方向DA上流側に相対移動することがない。したがって、トナーコンテナ30が現像装置20から取り外された際に、ユーザーが誤ってシャフト駆動ギア382を第2回転方向R2に回転させた場合であっても、移動壁32が第1方向DA上流側に移動することが防止される。
このように、本実施形態では、シャフト駆動ギア382、ラチェットギア383及びラチェットシャフト384から構成されるラチェット機構RCは、シャフト駆動ギア382の第1回転方向DG1への回転駆動力をシャフト33に伝達するとともに、シャフト駆動ギア382の第2回転方向DG2への回転駆動力がシャフト33に伝達されることを規制する。
<画像形成装置の制御系>
次に、画像形成装置1の制御系について、図23のブロック図を参照して説明する。画像形成装置1は、前述のコンテナセンサー3S、電子タグ3T、タグアクセス部3T3、トナーコンテナ30、及びコンテナ駆動部40を含むトナー補給装置3と、画像形成部120とに加えて、操作部11、表示部12、画像形成駆動部120A、及び制御部50を備えている。
操作部11は、制御部50とデータ通信可能に接続され、ユーザーの操作や外部機器からの情報を受付けるインターフェースである。操作部11には、例えば、シートSの印字枚数、シートSのサイズ、シートSの種類などの情報や印字開始を表す印字開始指令情報、並びに画像データを含む、画像形成処理の条件に関する画像形成処理情報が入力される。表示部12は、制御部50とデータ通信可能に接続され、ユーザーに報知するための、画像形成装置1の画像形成動作に関するメッセージ情報を表示する。
画像形成駆動部120Aは、画像形成部120のうち、現像装置20及びトナー補給装置3以外の、感光体ドラム121、帯電器122、露光装置123、転写ローラー126及びクリーニング装置127を動作させる駆動部である。なお、トナー補給装置3のトナーコンテナ30は、コンテナ駆動部40によって駆動される。また、現像装置20の現像ローラー21、第1撹拌スクリュー23及び第2撹拌スクリュー24は、トナーコンテナ30の回転体35の駆動と同期するように、コンテナ駆動部40の回転体駆動部42によって駆動される。
トナー補給装置3のコンテナ駆動部40は、移動壁駆動部41と回転体駆動部42とを含む。
移動壁駆動部41は、前述のシャフト駆動ギア382及びラチェット機構RCに加えて、移動壁用駆動モーターM1と移動壁用駆動回路M11とを含む。移動壁用駆動モーターM1は、トナーコンテナ30のシャフト33を回転させる駆動力を発する駆動モーターである。移動壁用駆動モーターM1が発する駆動力は、第3伝達ギア213、シャフト駆動ギア382及びラチェット機構RCを介してシャフト33に伝達される。これにより、シャフト33が第1回転方向R1に回転する。移動壁32は、シャフト33が第1回転方向R1に回転することにより、当該シャフト33に沿って第1方向DAに移動する。移動壁用駆動回路M11は、移動壁用駆動モーターM1の駆動を制御する駆動回路であり、制御部50とデータ通信可能に接続されている。
回転体駆動部42は、前述の回転体駆動ギア381に加えて、回転体用駆動モーターM2と回転体用駆動回路M21とを含む。回転体用駆動モーターM2は、トナーコンテナ30の回転体35を回転させる駆動力を発する駆動モーターである。回転体用駆動モーターM2が発する駆動力は、第1伝達ギア211、第2伝達ギア212及び回転体駆動ギア381を介して回転体35に伝達される。これにより、回転体35がシャフト33回りに回転する。回転体用駆動回路M21は、回転体用駆動モーターM2の駆動を制御する駆動回路であり、制御部50とデータ通信可能に接続されている。なお、回転体用駆動モーターM2が発する駆動力は、第1伝達ギア211を介して現像装置20の現像ローラー21、第1撹拌スクリュー23及び第2撹拌スクリュー24にも伝達される。これにより、現像装置20の現像ローラー21、第1撹拌スクリュー23及び第2撹拌スクリュー24が回転する。
制御部50は、画像形成装置1の動作を統括的に制御する演算処理部51と、画像形成プログラム等が格納された記憶部52と、通信部53と、履歴情報管理部54と、画像形成制御部55と、コンテナ制御部56と、を含む。
演算処理部51は、CPUやメモリで構成されたコンピュータであり、バス50Aを介して記憶部52、通信部53、履歴情報管理部54、画像形成制御部55、及びコンテナ制御部56と接続されている。演算処理部51は、記憶部52に格納された画像形成プログラムに基づき画像形成処理を実行するとともに、これに伴う各種演算処理を実行する。
記憶部52には、画像形成プログラム以外に、後述の第1判定部561の判定処理時に参照される、コンテナセンサー3Sから出力されるH信号の出力回数に関する第1閾値が格納されている。また、記憶部52には、後述の第2判定部562の判定処理時に参照される、コンテナ本体37の第1空間37S1内におけるトナーの収容量に関する第2閾値が格納されている。
通信部53は、操作部11、表示部12、及びコンテナセンサー3Sとデータ通信するためのインターフェースである。履歴情報管理部54は、電子タグ3Tの無線通信部3T2と近距離無線通信を行うタグアクセス部3T3における、電子タグ3Tの履歴記憶部3T1へのアクセス処理を制御する。つまり、履歴情報管理部54は、タグアクセス部3T3が履歴記憶部3T1に記憶された特徴量履歴情報を読み出すリード処理と、タグアクセス部3T3が履歴記憶部3T1に特徴量履歴情報を書き込むライト処理とを制御する。
画像形成制御部55は、画像形成駆動部120Aとデータ通信可能に接続され、画像形成部120の画像形成動作の制御に関する制御信号を画像形成駆動部120Aに送信する。画像形成制御部54は、操作部11に入力された画像形成処理情報を通信部53が受信すると、その画像形成処理情報に応じた制御信号を画像形成駆動部120Aに送信する。画像形成駆動部120Aは、画像形成制御部54から送信された制御信号を受信すると、その制御信号に応じて画像形成部120の画像形成動作を制御する。
コンテナ制御部56は、トナー補給装置3の一部を構成する。コンテナ制御部56は、第1判定部561と、第2判定部562と、移動壁駆動制御部563と、回転体駆動制御部564と、装着検出部565と、を含む。
回転体駆動制御部564は、回転体用駆動回路M21とデータ通信可能に接続され、回転体用駆動モーターM2の駆動制御に関する制御信号を回転体用駆動回路M21に送信する。回転体駆動制御部552は、操作部11に入力された画像形成処理情報を通信部53が受信すると、その画像形成処理情報に応じた制御信号を回転体用駆動回路M21に送信する。回転体用駆動回路M21は、回転体駆動制御部552から送信された制御信号を受信すると、その制御信号に応じて回転体用駆動モーターM2の駆動を制御する。
ここで、回転体用駆動モーターM2の駆動によってトナーコンテナ30の回転体35が回転すると、コンテナセンサー3Sから出力される出力信号を通信部53が受信する。このコンテナセンサー3Sの出力信号について、図24を参照して説明する。図24は、回転体35の1回転を1周期としたときの、コンテナセンサー3Sから出力される出力信号を模式的に示したものである。図24(1)は、コンテナ本体37の内周面37Kにおける内面特定領域37K1の上方にトナーが存在している場合において、コンテナセンサー3Sから出力される出力信号を示す。つまり、図24(1)は、コンテナ本体37の第1空間37S1内においてトナー排出口377の周辺にトナーが存在し、第1空間37S1内に収容されるトナーの喫水面が内面特定領域37K1の上方に位置する場合における、コンテナセンサー3Sの出力信号を示している。一方、図24(2)は、コンテナ本体37の第1空間37S1内においてトナー排出口377の周辺にトナーが存在せず、第1空間37S1内に収容されるトナーの喫水面が内面特定領域37K1の下方に位置する場合、若しくは、第1空間37S1内においてトナーがエンプティ状態(空の状態)である場合における、コンテナセンサー3Sの出力信号を示している。
コンテナセンサー3Sは、回転体35の1回転を1周期(検知周期)とし、当該1周期の間に所定の時間間隔(例えば48msec)で、コンテナ本体37の第1空間37S1における磁界の変化に応じて、H信号(High信号)又はL信号(Low信号)の出力信号を出力する。
図24(1)を参照して、コンテナ本体37の第1空間37S1内に収容されるトナーの喫水面が内面特定領域37K1の上方に位置する場合、回転体35の回転の際に清掃部材361がコンテナ本体37の内周面37Kにおける内面特定領域37K1を通過する時間帯TW1において、コンテナセンサー3Sは、複数のH信号を出力する。清掃部材361には、トナーが付着している。このため、コンテナセンサー3Sは、清掃部材361に付着したトナーに起因する所定値以上の強さの磁界を検知することにより、H信号を出力する。
また、回転体35の回転の際に第2支持突片35Eがコンテナ本体37の内周面37Kにおける内面特定領域37K1を通過する時間帯TW2において、コンテナセンサー3Sは、複数のH信号を出力する。第2支持突片35Eには装着検知部材362が貼付されている。このため、コンテナセンサー3Sは、装着検知部材362に起因する所定値以上の強さの磁界を検知することにより、H信号を出力する。
また、回転体35の回転の際に撹拌羽根部35Bがコンテナ本体37の内周面37Kにおける内面特定領域37K1を通過する時間帯TW3において、コンテナセンサー3Sは、複数のH信号を出力する。コンテナ本体37の第1空間37S1内に収容されるトナーの喫水面が内面特定領域37K1の上方に位置する場合、撹拌羽根部35Bの周辺にはトナーが存在する。このため、コンテナセンサー3Sは、撹拌羽根部35Bの周辺に存在したトナーに起因する所定値以上の強さの磁界を検知することにより、H信号を出力する。
また、回転体35の回転の際にプレート部35Aの切欠き部35AAがコンテナ本体37の内周面37Kにおける内面特定領域37K1を通過する時間帯TW4において、コンテナセンサー3Sは、複数のH信号を出力する。コンテナ本体37の第1空間37S1内に収容されるトナーの喫水面が内面特定領域37K1の上方に位置する場合、プレート部35Aの切欠き部35AAの周辺にはトナーが存在する。このため、コンテナセンサー3Sは、切欠き部35AAの周辺に存在したトナーに起因する所定値以上の強さの磁界を検知することにより、H信号を出力する。
一方、図24(2)を参照して、コンテナ本体37の第1空間37S1内に収容されるトナーの喫水面が内面特定領域37K1の下方に位置する場合、若しくは、第1空間37S1内においてトナーがエンプティ状態である場合、回転体35の回転の際に清掃部材361がコンテナ本体37の内周面37Kにおける内面特定領域37K1を通過する時間帯TW1において、コンテナセンサー3Sは、複数のH信号を出力する。コンテナ本体37の第1空間37S1内に収容されるトナーの喫水面が内面特定領域37K1の下方に位置するにも関わらず、コンテナセンサー3SがH信号を出力する理由は、コンテナセンサー3Sが清掃部材361に付着したトナーに起因する所定値以上の強さの磁界を検知するからである。
また、回転体35の回転の際に第2支持突片35Eがコンテナ本体37の内周面37Kにおける内面特定領域37K1を通過する時間帯TW2において、コンテナセンサー3Sは、複数のH信号を出力する。コンテナ本体37の第1空間37S1内に収容されるトナーの喫水面が内面特定領域37K1の下方に位置するにも関わらず、コンテナセンサー3SがH信号を出力する理由は、コンテナセンサー3Sが第2支持突片35Eに貼付された装着検知部材362に起因する所定値以上の強さの磁界を検知するからである。つまり、コンテナ本体37の第1空間37S1内に収容されるトナーの喫水面の、内面特定領域37K1に対する位置に関わらず、コンテナセンサー3Sが装着検知部材362を検知することにより、コンテナセンサー3SからH信号が出力されることになる。
また、回転体35の回転の際に撹拌羽根部35Bがコンテナ本体37の内周面37Kにおける内面特定領域37K1を通過する時間帯においては、コンテナセンサー3Sは、L信号を出力する。コンテナ本体37の第1空間37S1内に収容されるトナーの喫水面が内面特定領域37K1の下方に位置する場合、撹拌羽根部35Bの周辺にはトナーが存在しない。このため、第1空間37S1内における磁界の強さが前記所定値未満となるから、コンテナセンサー3SはL信号を出力する。
また、回転体35の回転の際にプレート部35Aの切欠き部35AAがコンテナ本体37の内周面37Kにおける内面特定領域37K1を通過する時間帯においては、コンテナセンサー3Sは、L信号を出力する。コンテナ本体37の第1空間37S1内に収容されるトナーの喫水面が内面特定領域37K1の下方に位置する場合、プレート部35Aの切欠き部35AAの周辺にはトナーが存在しない。このため、第1空間37S1内における磁界の強さが前記所定値未満となるから、コンテナセンサー3SはL信号を出力する。
コンテナ制御部56の装着検出部565は、コンテナセンサー3Sから出力される出力信号に基づいて、トナーコンテナ30の現像装置20に対する装着を検出する。具体的には、装着検出部565は、回転体35の回転の際に、装着検知部材362が貼付された第2支持突片35Eがコンテナ本体37の内周面37Kにおける内面特定領域37K1を通過する時間帯TW2において、コンテナセンサー3Sから出力されるH信号に基づき、トナーコンテナ30の現像装置20に対する装着を検出する。前述したように、コンテナ本体37の第1空間37S1内に収容されるトナーの喫水面の、内面特定領域37K1に対する位置に関わらず、コンテナセンサー3Sが装着検知部材362を検知することにより、コンテナセンサー3SからH信号が出力される。従って、装着検出部565は、回転体35の1回転の間において、装着検知部材362に由来したH信号がコンテナセンサー3Sから出力された場合に、トナーコンテナ30が現像装置20に装着されていることを検出することができる。
なお、トナーコンテナ30が現像装置20に装着されていない場合、回転体用駆動モーターM2が駆動したとしても、コンテナセンサー3Sからは、装着検知部材362に由来したH信号が出力されない。このような場合、装着検出部565は、現像装置20に対してトナーコンテナ30が装着されていないことを表すメッセージ情報(コンテナ未装着メッセージ情報)を、通信部53を介して表示部12に送信する。これにより、表示部12にコンテナ未装着メッセージ情報が表示される。ユーザーは、表示部12に表示されたコンテナ未装着メッセージ情報によって、現像装置20に対してトナーコンテナ30が装着されていないことを確認することができる。
コンテナ制御部56の第1判定部561は、記憶部52に記憶された第1閾値を参照し、コンテナセンサー3Sから出力されるH信号の出力回数を判定する。第1判定部561は、回転体35が1回転する1周期を所定の検知周期とし、当該1周期の間に所定の時間間隔でコンテナセンサー3Sから出力される複数の出力信号において、H信号の出力回数が第1閾値未満であるか否かを判定する。第1判定部561は、H信号の出力回数が第1閾値未満である場合には第1センサー判定情報を出力し、H信号の出力回数が第1閾値以上である場合には第2センサー判定情報を出力する。第1判定部561が第1センサー判定情報を出力した場合には、コンテナ本体37の第1空間37S1内においてトナー排出口377の周辺にトナーが存在せず、第1空間37S1内に収容されるトナーの喫水面が内面特定領域37K1の下方に位置した状態である。一方、第1判定部561が第2センサー判定情報を出力した場合には、コンテナ本体37の第1空間37S1内においてトナー排出口377の周辺にトナーが存在し、第1空間37S1内に収容されるトナーの喫水面が内面特定領域37K1の上方に位置した状態である。
コンテナ制御部56の第2判定部562は、記憶部52に記憶された第2閾値を参照し、コンテナ本体37の第1空間37S1内に収容されていると推定されるトナーの推定収容量(以下、「トナー推定収容量」と称する)を判定する。なお、第2閾値は、未使用時の新しいトナーコンテナ30においてコンテナ本体37の第1空間37S1に充填されるトナーの総容量を100%としたときの、所定の百分率で示されるトナー収容量で表すことができる。第2閾値は、例えば、未使用時のトナーコンテナ30においてコンテナ本体37の第1空間37S1に充填されるトナーの総容量に対して、90%に相当するトナー収容量にて設定される。
第2判定部562は、履歴情報管理部54がタグアクセス部3T3を介して電子タグ3Tの履歴記憶部3T1から読み出した特徴量履歴情報を参照し、コンテナ本体37の第1空間37S1内におけるトナー推定収容量を算出する。そして、第2判定部562は、算出したトナー推定収容量が第2閾値以上であるか否かを判定する。第2判定部562は、トナー推定収容量が第2閾値以上である場合には第1収容量判定情報を出力し、トナー推定収容量が第2閾値未満である場合には第2収容量判定情報を出力する。第2判定部562が第1収容量判定情報を出力した場合には、コンテナ本体37の第1空間37S1内に充分な量のトナーが収容されていると推定される。一方、第2判定部562が第2収容量判定情報を出力した場合には、コンテナ本体37の第1空間37S1内に充分な量のトナーが収容されていないと推定される。
電子タグ3Tの履歴記憶部3T1に記憶される特徴量履歴情報は、前述したように、コンテナ本体37の第1空間37S1内におけるトナーの収容量の指標となる特徴量に関する履歴を表す履歴情報である。電子タグ3Tの履歴記憶部3T1に記憶される特徴量履歴情報としては、例えば、印字履歴情報、移動壁移動履歴情報、第2空間37S2の減圧履歴情報、トナーコンテナ30の重量履歴情報などを挙げることができる。
特徴量履歴情報としての印字履歴情報は、シートSの印字率及び印字枚数を前記特徴量とする履歴情報である。シートSの印字率及び印字枚数は、現像装置20による感光体ドラム121に対するトナーの供給量に相関するものであり、ひいては、コンテナ本体37から現像装置20へのトナーの補給量に相関する。このため、シートSの印字率及び印字枚数は、コンテナ本体37の第1空間37S1内におけるトナーの収容量の指標となり得る。従って、シートSの印字率及び印字枚数に関する履歴を表す印字履歴情報は、第2判定部562がコンテナ本体37の第1空間37S1内におけるトナー推定収容量を算出するときに参照する特徴量履歴情報として、利用することができる。
特徴量履歴情報としての移動壁移動履歴情報は、コンテナ本体37の第1空間37S1内における移動壁32の、初期位置からの移動量を前記特徴量とする履歴情報である。コンテナ本体37の第1空間37S1内における移動壁32の移動量は、コンテナ本体37から現像装置20へのトナーの補給量に相関する。このため、移動壁32の移動量は、コンテナ本体37の第1空間37S1内におけるトナーの収容量の指標となり得る。従って、移動壁32の移動量に関する履歴を表す移動壁移動履歴情報は、第2判定部562がコンテナ本体37の第1空間37S1内におけるトナー推定収容量を算出するときに参照する特徴量履歴情報として、利用することができる。なお、移動壁32の移動量は、シャフト駆動ギア382の回転数や移動壁用駆動モーターM1の駆動時間などを用いて算出することができる。
特徴量履歴情報としての減圧履歴情報は、コンテナ本体37の第2空間37S2内における圧力の減圧状況に関する履歴情報である。コンテナ本体37の第2空間37S2内の圧力は、コンテナ本体37内における移動壁32の移動量に相関するものであり、ひいては、コンテナ本体37から現像装置20へのトナーの補給量に相関する。このため、コンテナ本体37の第2空間37S2内における圧力の減圧状況は、コンテナ本体37の第1空間37S1内におけるトナーの収容量の指標となり得る。従って、コンテナ本体37の第2空間37S2内における圧力の減圧状況に関する履歴を表す減圧履歴情報は、第2判定部562がコンテナ本体37の第1空間37S1内におけるトナー推定収容量を算出するときに参照する特徴量履歴情報として、利用することができる。
特徴量履歴情報としての重量履歴情報は、トナーコンテナ30の重量に関する履歴情報である。トナーコンテナ30の重量は、コンテナ本体37から現像装置20へのトナーの補給量に相関する。このため、トナーコンテナ30の重量の変化状況は、コンテナ本体37の第1空間37S1内におけるトナーの収容量の指標となり得る。従って、トナーコンテナ30の重量の変化状況に関する履歴を表す重量履歴情報は、第2判定部562がコンテナ本体37の第1空間37S1内におけるトナー推定収容量を算出するときに参照する特徴量履歴情報として、利用することができる。
次に、コンテナ制御部56の移動壁駆動制御部563は、移動壁用駆動回路M11とデータ通信可能に接続される。移動壁駆動制御部563は、移動壁用駆動モーターM1の駆動制御に関する制御信号を移動壁用駆動回路M11に送信し、移動壁用駆動モーターM1の駆動を制御する。これにより、移動壁駆動制御部563は、コンテナ本体37の内部空間37H内における移動壁32の移動を制御し、トナー補給制御と、このトナー補給制御に先立つ初期制御と、トナー補給制御に後続するトナーエンプティ制御と、を実行する。
(初期制御について)
本実施形態では、移動壁駆動制御部563が実行する初期制御は、装着検出部565によりトナーコンテナ30の現像装置20に対する装着が検出されたときに、トナー補給制御に先立って実行される制御である。この移動壁駆動制御部563が実行する初期制御を、以下では「コンテナ装着初期制御」と称する。コンテナ装着初期制御において、移動壁駆動制御部563は、第1判定部561及び第2判定部562の各々から出力される判定情報に応じた制御信号を移動壁用駆動回路M11に送信することにより、移動壁用駆動モーターM1の駆動を制御する。
移動壁駆動制御部563が実行するコンテナ装着初期制御について、図25を参照して説明すると、以下の通りである。図25は、トナー補給装置3におけるコンテナ装着初期制御を示すフローチャートである。
蓋部31の第1ガイド部312及びカバー39の第2ガイド部391が、現像装置20の一対の左ガイド溝201L及び右ガイド溝201Rにガイドされながら、トナーコンテナ30がユーザーによってコンテナ装着部109に装着される(図6及び図7参照)。トナーコンテナ30がコンテナ装着部109に装着される際、コンテナシャッター30Sが移動され、トナー排出口377が開放される。この結果、トナー排出口377がトナー補給口25の上方に対向して配置される(図4及び図5参照)。前述したように、本実施形態では、図5に示すように体積補給型のトナー補給形式が採用されている。このため、現像装置20側の滞留部29(図5)がトナー補給口25を下方から封止している場合、トナーコンテナ30から補給トナーT2は落下しない。
トナーコンテナ30が現像装置20のコンテナ装着部109に装着され、開閉カバー100Cが開放状態から閉状態とされると、回転体駆動制御部564が回転体用駆動回路M21に制御信号を送信する。これにより、回転体用駆動モーターM2の駆動が開始される(ステップa11)。
回転体用駆動モーターM2が駆動すると、トナーコンテナ30の回転体35がシャフト33回りに回転する。装着検出部565は、回転体35の回転の際に、装着検知部材362が貼付された第2支持突片35Eがコンテナ本体37の内周面37Kにおける内面特定領域37K1を通過する時間帯TW2において、コンテナセンサー3Sから出力されるH信号に基づき、トナーコンテナ30の現像装置20に対する装着を検出する(ステップa12)。
次に、第1判定部561は、回転体35が1回転する時間帯で表される1周期の間にコンテナセンサー3Sから出力されるH信号の出力回数が、記憶部52に記憶される第1閾値未満であるか否かを判定する(ステップa13)。H信号の出力回数が第1閾値未満である場合、第1判定部561は、第1センサー判定情報J11を出力する(ステップa14)。第1判定部561が第1センサー判定情報J11を出力した場合には、コンテナ本体37の第1空間37S1内においてトナー排出口377の周辺にトナーが存在しない状態である。
一方、H信号の出力回数が第1閾値以上である場合、第1判定部561は、第2センサー判定情報J12を出力する(ステップa15)。第1判定部561が第2センサー判定情報J12を出力した場合には、コンテナ本体37の第1空間37S1内においてトナー排出口377の周辺にトナーが存在した状態である。装着検出部565によりトナーコンテナ30の現像装置20に対する装着が検出された直後において、第1判定部561から第2センサー判定情報J12が出力されると、移動壁駆動制御部563は、コンテナ装着初期制御からトナー補給制御へと制御を移行する(ステップb1)。
コンテナ装着初期制御において、第1判定部561から第1センサー判定情報J11が出力されると(ステップa14)、第2判定部562は、履歴情報管理部54がタグアクセス部3T3を介して電子タグ3Tの履歴記憶部3T1から読み出した特徴量履歴情報を参照し、コンテナ本体37の第1空間37S1内におけるトナー推定収容量を算出する(ステップa16)。
次に、第2判定部562は、算出したトナー推定収容量が記憶部52に記憶される第2閾値以上であるか否かを判定する(ステップa17)。トナー推定収容量が第2閾値以上である場合、第2判定部562は、第1収容量判定情報J21を出力する(ステップa18)。第2判定部562が第1収容量判定情報J21を出力した場合には、コンテナ本体37の第1空間37S1内に充分な量のトナーが収容されていると推定される。一方、トナー推定収容量が第2閾値未満である場合、第2判定部562は、第2収容量判定情報J22を出力する(ステップa19)。第2判定部562が第2収容量判定情報J22を出力した場合には、コンテナ本体37の第1空間37S1内に充分な量のトナーが収容されていないと推定される。
コンテナ装着初期制御において、第1判定部561から第1センサー判定情報J11が出力され(ステップa14)、且つ、第2判定部562から第1収容量判定情報J21が出力されると(ステップa18)、移動壁駆動制御部563は、調整駆動許可信号S01を移動壁用駆動回路M11に送信する(ステップa20)。調整駆動許可信号S01は、第1判定部561から第2センサー判定情報J12が出力されるまで移動壁32が移動するように、移動壁用駆動モーターM1の駆動を制御するための制御信号である。移動壁用駆動回路M11は、移動壁駆動制御部563から送信された調整駆動許可信号S01を受信すると、第1判定部561から第2センサー判定情報J12が出力されるまで移動壁用駆動モーターM1を駆動させる(ステップa21)。これにより、移動壁32は、第1判定部561から第2センサー判定情報J12が出力されるまで、シャフト33に沿って第1方向DAに、トナー排出口377に向かって移動する。
ここで、第1判定部561から第1センサー判定情報J11が出力された場合、コンテナセンサー3Sから出力されるH信号の出力回数が第1閾値未満であるから、コンテナ本体37のトナー排出口377の周辺においてトナーが存在しないことになる。また、第2判定部562から第1収容量判定情報J21が出力された場合、コンテナ本体37の第1空間37S1内におけるトナーの推定収容量が第2閾値以上であるから、コンテナ本体37内に充分な量のトナーが収容されていると推定される。従って、第1判定部561から第1センサー判定情報J11が出力され、且つ、第2判定部562から第1収容量判定情報J21が出力された場合には、コンテナ本体37の第1空間37S1内におけるトナーの分布について、トナー排出口377の周辺のトナーが少なくなるような分布の偏りが生じていると推定される。
このような場合に、コンテナ装着初期制御において、移動壁駆動制御部563は、第1判定部561から第2センサー判定情報J12が出力されるまで移動壁32がトナー排出口377に向けて移動するような調整駆動許可信号S01を、移動壁用駆動回路M11に送信する。第1判定部561から第2センサー判定情報J12が出力されるタイミングでは、コンテナセンサー3Sから出力されるH信号の出力回数が第1閾値以上であるから、コンテナ本体37のトナー排出口377の周辺においてトナーが存在することになる。つまり、コンテナ本体37のトナー排出口377の周辺のトナーが少なくなるような分布の偏りが生じていると推定される場合において、移動壁駆動制御部563は、トナー排出口377の周辺においてトナーが存在するようになるまで移動壁32が移動するように、移動壁用駆動モーターM1の駆動を制御する。これにより、トナー補給制御に先立つコンテナ装着初期制御において、コンテナ本体37の第1空間37S1内でのトナーの分布の偏りを解消することができる。このため、コンテナ装着初期制御からトナー補給制御に移行したときに、移動壁駆動制御部563は、コンテナ本体37の第1空間37S1内に収容されるトナーの減少状態に応じて適切な移動壁32の移動制御が可能である。従って、トナー補給装置3は、トナーコンテナ30のコンテナ本体37から現像装置20へのトナーの好適な補給が可能である。
また、トナーコンテナ30の現像装置20への装着の操作は、ユーザーによって行われる。このため、トナーコンテナ30が現像装置20に装着されたタイミングでは、コンテナ本体37の第1空間37S1内でのトナーの分布に偏りが生じる可能性が高い。従って、トナーコンテナ30が現像装置20に装着されたタイミングにおいて、コンテナ本体37の第1空間37S1内でのトナーの分布の偏りを解消するための移動壁32の移動制御を行うことが有効である。そこで、移動壁駆動制御部563は、装着検出部565によりトナーコンテナ30の現像装置20に対する装着が検出されたときに、コンテナ装着初期制御を実行する。これにより、コンテナ本体37の第1空間37S1内でのトナーの分布の偏りを好適に解消することができる。
コンテナ装着初期制御において、第1判定部561から第1センサー判定情報J11が出力され(ステップa14)、且つ、第2判定部562から第2収容量判定情報J22が出力されると(ステップa19)、移動壁駆動制御部563は、限定駆動許可信号S02を移動壁用駆動回路M11に送信する(ステップa22)。限定駆動許可信号S02は、トナー補給制御において設定される後述の基準駆動時間TRよりも短い所定の短縮駆動時間TSの間で移動壁用駆動モーターM1を駆動させるための制御信号である。移動壁用駆動回路M11は、移動壁駆動制御部563から送信された限定駆動許可信号S02を受信すると、短縮駆動時間TSの間で移動壁用駆動モーターM1を駆動させる(ステップa23)。これにより、短縮駆動時間TSの間での移動壁用駆動モーターM1の駆動によって移動壁32が、トナー排出口377に向けて移動される。この移動壁32の移動により、コンテナ本体37の第1空間37S1内に残留するトナーを現像装置20に向けて補給することができ、コンテナ本体37内にトナーが残留することを可及的に防止することができる。
また、第1判定部561から第1センサー判定情報J11が出力された場合、コンテナセンサー3Sから出力されるH信号の出力回数が第1閾値未満であるから、コンテナ本体37のトナー排出口377の周辺においてトナーが存在しないことになる。また、第2判定部562から第2収容量判定情報J22が出力された場合、コンテナ本体37の第1空間37S1内におけるトナーの推定収容量が第2閾値未満であるから、コンテナ本体37の第1空間37S1内に充分な量のトナーが収容されていないと推定される。従って、第1判定部561から第1センサー判定情報J11が出力され(ステップa14)、且つ、第2判定部562から第2収容量判定情報J22が出力された(ステップa19)場合には、現像装置20へ補給するための充分な量のトナーがコンテナ本体37の第1空間37S1に収容されていないと推定される。
このような場合に、コンテナ装着初期制御において、移動壁駆動制御部563は、コンテナ本体37の第1空間37S1内のトナーがエンプティ状態であることを示すトナーエンプティ情報J3(現像剤エンプティ情報)を出力する(ステップa24)。移動壁駆動制御部563から出力されたトナーエンプティ情報J3は、通信部53を介して表示部12に送信される。これにより、表示部12にトナーエンプティ情報が表示される。ユーザーは、表示部12に表示されたトナーエンプティ情報によって、現像装置20に対して装着したトナーコンテナ30がトナーエンプティ状態であることを確認することができる。
(トナー補給制御及びトナーエンプティ制御について)
移動壁駆動制御部563が実行するトナー補給制御は、コンテナ装着初期制御に後続して実行される制御であり、コンテナ本体37から現像装置20へのトナーの補給制御である。また、移動壁駆動制御部563が実行するトナーエンプティ制御は、トナー補給制御に後続して実行される制御であり、コンテナ本体37の第1空間37S1に収容されるトナーがエンプティ状態になった場合の制御である。トナー補給制御及びトナーエンプティ制御において、移動壁駆動制御部563は、第1判定部561から出力される判定情報に応じた制御信号を移動壁用駆動回路M11に送信することにより、移動壁用駆動モーターM1の駆動を制御する。
移動壁駆動制御部563が実行するトナー補給制御及びトナーエンプティ制御について、図26乃至図28を参照して説明すると、以下の通りである。図26は、トナー補給装置3におけるトナー補給制御を示すフローチャートである。図27は、トナー補給装置3におけるトナーエンプティ制御を示すフローチャートである。図28は、トナー補給制御及びトナーエンプティ制御を説明するための図である。
移動壁駆動制御部563によるコンテナ装着初期制御の実行後において、操作部11に入力された画像形成処理情報を通信部53が受信すると、画像形成装置1の画像形成動作が開始される。具体的には、画像形成制御部55が画像形成駆動部120Aに制御信号を送信し、回転体駆動制御部564が回転体用駆動回路M21に制御信号を送信する。これにより、画像形成部120及び回転体用駆動モーターM2の駆動が開始される(図26のステップb11、図28の時刻T1)。
回転体用駆動モーターM2が駆動すると、トナーコンテナ30の回転体35がシャフト33回りに回転する。更に、回転体用駆動モーターM2が駆動すると、現像装置20の現像ローラー21が回転し、感光体ドラム121にトナーが供給される。
また、第1判定部561は、回転体35が1回転する時間帯(図28の時刻T1から時刻T2に至る時間帯)で表される1周期TWM(図28参照)の間にコンテナセンサー3Sから出力されるH信号の出力回数が、記憶部52に記憶された第1閾値未満であるか否かを判定する(図26のステップb12)。H信号の出力回数が第1閾値以上である場合、第1判定部561は、第2センサー判定情報J12を出力する(図26のステップb14、図28の時刻T2)。
第1判定部561から第2センサー判定情報J12が出力された場合、移動壁駆動制御部563は、移動壁用駆動モーターM1の駆動を不許可とする制御信号である駆動不許可信号S12を、移動壁用駆動回路M11に送信する(図26のステップb17、図28の時刻T2)。移動壁用駆動回路M11は、移動壁駆動制御部563から送信された駆動不許可信号S12を受信すると、移動壁用駆動モーターM1が駆動停止を継続するように、移動壁用駆動モーターM1を駆動させない(図26のステップb18)。このため、移動壁32は、移動しない。
回転体用駆動モーターM2の駆動が継続し、現像装置20の現像ローラー21から感光体ドラム121にトナーが供給され続けると、現像装置20側の滞留部29のトナーが減少する。このため、コンテナ本体37の第1空間37S1内に収容されるトナーが、トナー排出口377からトナー補給口25を介して現像装置20に流入する。このとき、回転体用駆動モーターM2の駆動によって回転体35が回転している。この結果、回転体35に設けられた撹拌羽根部35Bがトナー排出口377の上方をシャフト33回りに周回するため、トナー排出口377の上方のトナーが安定して撹拌される。これにより、コンテナ本体37の第1空間37S1内におけるトナーの流動性が増し、トナーが安定してトナー排出口377から落下する。
現像装置20側の滞留部29におけるトナーの減少に応じてトナー排出口377からトナーが落下すると、コンテナ本体37の第1空間37S1内に収容されるトナーが減少し、当該トナーの喫水面が内面特定領域37K1の下方に位置した状態となる(図28の時刻T2から時刻T3に至る時間帯)。この場合、コンテナセンサー3Sから出力されるH信号の出力回数が第1閾値未満となり、第1判定部561は、第1センサー判定情報J11を出力する(図26のステップb13、図28の時刻T3)。このように、第1判定部561は、回転体35が1回転する1周期TWMの間にコンテナセンサー3Sから出力されるH信号の出力回数に基づいて、コンテナ本体37の第1空間37S1内に収容されるトナーの減少状態を判定する。このため、第1判定部561は、コンテナ本体37の第1空間37S1内におけるトナーの減少状態を、高精度に判定することができる。
第1判定部561から第1センサー判定情報J11が出力された場合、移動壁駆動制御部563は、所定の基準駆動時間TR(図28参照)の間での移動壁用駆動モーターM1の駆動を許可する制御信号である駆動許可信号S11を移動壁用駆動回路M11に送信する(図26のステップb15、図28の時刻T3)。移動壁用駆動回路M11は、移動壁駆動制御部563から送信された駆動許可信号S11を受信すると、基準駆動時間TRの間で移動壁用駆動モーターM1を駆動させる(図26のステップb16)。本実施形態では、移動壁用駆動回路M11は、移動壁駆動制御部563から送信された駆動許可信号S11を受信すると、所定の一定速度で移動壁用駆動モーターM1を駆動させる。
移動壁用駆動モーターM1が発する駆動力は、第3伝達ギア213、シャフト駆動ギア382及びラチェット機構RCを介してシャフト33に伝達される。これにより、シャフト33が第1回転方向R1に回転する。移動壁32は、シャフト33が第1回転方向R1に回転することにより、当該シャフト33に沿って第1方向DAに移動し、コンテナ本体37の第1空間37S1内のトナーをトナー排出口377に向けて搬送する。このように、第1判定部561の第1センサー判定情報J11に応じて移動壁駆動制御部563から送信された駆動許可信号S11に基づいて、移動壁32が第1方向DAに移動される。このため、移動壁32の移動は、コンテナ本体37の第1空間37S1内に収容されるトナーの減少状態に応じた適切なものとなる。
移動壁32が第1方向DAに移動しつつトナーをトナー排出口377に向けて搬送すると、コンテナ本体37の第1空間37S1の容積が縮小される。このため、コンテナ本体37の第1空間37S1内に収容されるトナーの喫水面が内面特定領域37K1の上方に位置した状態となる(図28の時刻T3から時刻T4に至る時間帯)。この場合、コンテナセンサー3Sから出力されるH信号の出力回数が第1閾値以上となり、第1判定部561は、第2センサー判定情報J12を出力する(図28の時刻T4)。
図28に示す例では、時刻T5において画像形成装置1の画像形成動作が一旦終了し、回転体用駆動モーターM2が駆動停止する。その後、時刻T6において画像形成装置1の画像形成動作が再開され、回転体用駆動モーターM2の駆動が開始される。そして、時刻T7及び時刻T8において第1判定部561から出力された第2センサー判定情報J12に応じて移動壁駆動制御部563が駆動不許可信号S12を移動壁用駆動回路M11に送信する。
画像形成装置1の画像形成動作に応じてトナー補給制御が繰り返され、コンテナ本体37の第1空間37S1内のトナーが現像装置20に補給され続けると、やがて移動壁32はトナー排出口377の手前の最終位置に至る。
移動壁32が最終位置に配置された状態で、現像装置20側の滞留部29におけるトナーの減少に応じてトナー排出口377からトナーが落下すると、コンテナ本体37の第1空間37S1内に収容されるトナーの喫水面が内面特定領域37K1の下方に位置した状態となる(図28の時刻T8から時刻T9に至る時間帯)。この場合、コンテナセンサー3Sから出力されるH信号の出力回数が第1閾値未満となり、第1判定部561は、第1センサー判定情報J11を出力する(図28の時刻T9)。
第1判定部561から第1センサー判定情報J11が出力された場合、移動壁駆動制御部563は、駆動許可信号S11を移動壁用駆動回路M11に送信する(図28の時刻T9)。
移動壁32が最終位置に配置された状態では、押圧部材34の雌螺旋部34Jが移動壁停止部334に位置し、雄螺旋部333と雌螺旋部34Jとの係合が解除されている。このため、シャフト33から押圧部材34への移動力の伝達が失われる。従って、移動壁32が最終位置に配置された状態では、駆動許可信号S11に応じて移動壁用駆動回路M11が移動壁用駆動モーターM1を駆動させたとしても(図28の時刻T9から時刻T10に至る時間帯)、移動壁32は、移動することなく最終位置に停止したままとなる。
移動壁駆動制御部563は、移動壁用駆動回路M11に対する駆動許可信号S11の送信後に、第1判定部561から第1センサー判定情報J11が所定の回数連続して出力されているか否かを判断する(図27のステップc11)。
第1判定部561から第1センサー判定情報J11が所定の回数連続して出力された場合(図28の時刻T10、時刻T11、時刻T12)、移動壁駆動制御部563は、コンテナ本体37の第1空間37S1内においてトナーがエンプティ状態であると判断する。そして、移動壁駆動制御部563は、駆動許可信号S11の送信よりも優先して、駆動停止信号S13を移動壁用駆動回路M11に送信する(図27のステップc12、図28の時刻T13)。駆動停止信号S13は、移動壁用駆動モーターM1の駆動を停止させる制御信号である。
移動壁用駆動回路M11は、移動壁駆動制御部563から送信された駆動停止信号S13を受信すると、移動壁用駆動モーターM1の駆動を停止させる(図27のステップc13)。なお、移動壁駆動制御部563は、移動壁用駆動回路M11に対する駆動停止信号S13の送信後に、第1判定部561から第1センサー判定情報J11が出力されたとしても、装着検出部565が現像装置20に対する新たなトナーコンテナ30の装着を検出し、コンテナ装着初期制御を実行するまで、駆動許可信号S11を送信しない。
なお、移動壁32が最終位置に配置された状態において、移動壁駆動制御部563は、移動壁用駆動回路M11に対して駆動停止信号S13を送信するまでは、第1判定部561から第1センサー判定情報J11が出力されるたびに、つまり、図28の時刻T10、時刻T11及び時刻T12において第1センサー判定情報J11が連続して出力されるたびに、移動壁用駆動回路M11に対して駆動許可信号S11を送信するように構成されてもよい。但し、移動壁駆動制御部563から送信された駆動許可信号S11に応じて移動壁用駆動回路M11が移動壁用駆動モーターM1を駆動させたとしても、移動壁32は、移動することなく最終位置に停止したままである。
以上説明したように、移動壁駆動制御部563は、コンテナ本体37の第1空間37S1内においてトナーがエンプティ状態であるときに、移動壁用駆動モーターM1の駆動を停止させる制御を行う。これにより、移動壁用駆動モーターM1の不要な駆動が規制され、消費電力の削減を図ることができる。
更に、移動壁駆動制御部563は、コンテナ本体37の第1空間37S1内においてトナーがエンプティ状態であることを示すトナーエンプティ情報を、通信部53を介して表示部12に送信する。これにより、表示部12にトナーエンプティ情報が表示される。ユーザーは、表示部12に表示されたトナーエンプティ情報によって、トナーコンテナ30がトナーエンプティ状態であることを確認することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、種々の変形実施形態を採ることができる。
(1)上記の実施形態では、画像形成装置1としてモノクロプリンターを例示して説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。特に、画像形成装置1がタンデム式のカラープリンターの場合には、画像形成装置1の開閉カバー100C(図2参照)が開放された後、複数色のトナーに対応してそれぞれのトナーコンテナ30が上方から隣接するように筐体101内に装着されてもよい。
(2)また、上記の実施形態では、移動壁32は、蓋部31側から右壁375側に移動する態様にて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。トナー排出口377が蓋部31側に開口され、移動壁32が右壁375側から蓋部31側に移動する態様でもよい。更に、トナー排出口377の開口位置は、上記の位置に限定されるものではない。トナー排出口377は、コンテナ本体37の最下面部に開口されてもよいし、更に別の位置に開口されてもよい。
(3)また、現像装置20は、一成分現像方式に限定されるものではなく、二成分現像方式が採用されたものであってもよい。