JP2011122015A - アシルウレア変性ポリイソシアネート組成物の製造方法 - Google Patents

アシルウレア変性ポリイソシアネート組成物の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 着色がほとんど無く、低粘度であるアロファネート変性ポリイソシアネートと同程度の性能を有するアシルウレア変性ポリイソシアネートを得る。
【解決手段】 モノカルボン酸からなるカルボキシル基含有化合物(A)、脂肪族または、脂環式ジイソシアネートからなる有機ポリイソシアネート(B)及びアシルウレア化触媒として、特定の金属塩触媒を用いて、アシルウレア化反応の停止に触媒毒(D)を用いる、アシルウレア変性ポリイソシアネート組成物を製造する。
【選択図】 なし

Description

本発明は、アシルウレア変性ポリイソシアネート組成物の製造方法に関するものである。更に詳細には、実質的にウレタン基、ウレトジオン基、及びイソシアヌレート基をほとんど含有せず、また、透明外観を有するアシルウレア変性ポリイソシアネート組成物の製造方法に関するものである。
アシルウレア変性ポリイソシアネートの製造方法は、従来より種々知られている。例えば、非特許文献1、非特許文献2には、イソシアネートとカルボン酸との直接反応により、またはカルボジイミド中間体を経由して、アシルウレア基含有イソシアネート重付加生成物を合成することが記されている。
特許文献1には、カルボン酸基含有ポリアルキレンオキシドポリエーテルの反応生成物であり、アシル化ウレア基またはアミド結合を形成するイソシアネート基とカルボン酸基との反応によりポリアルキレンオキシドポリエーテルをラッカーポリイソシアネートと結合した水分散性ポリイソシアネート混合物に関して記されている。
しかしながら、特許文献1の方法では、アシル化ウレア基含有イソシアネートからのポリアルキレンオキシドポリエーテルをウレトジオン基、イソシアヌレート基、アロファネート基等のイソシアネート変性体の混合したポリイソシアネートから得られる水分散性ポリイソシアネート混合物に関するものであり、アシルウレア変性ポリイソシアネート組成物の製造方法に関しては、ほとんど記載されていない。
特許文献2には、金属塩触媒の存在下に、イソシアネートとカルボン酸を反応させ、ポリイソシアネートのような無色の非発泡生成物を得る、アシルウレア基含有ポリイソシアネートの製造方法に関して記されている。
しかしながら特許文献2は、脂肪族・芳香族カルボン酸とポリイソシアネートとの反応であり、反応時間がかなり長くなる。
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特開2001−233930号公報 特開2003−002873号公報
本発明の目的は、少ない触媒量でアシルウレア変性ポリイソシアネート組成物を製造する方法を提供することにある。
本発明者らは上記課題を解決するべく鋭意検討した結果、特定のモノカルボン酸と金属塩触媒を用いることにより、前記課題を解決することを見いだし、本発明を完成させるに至った。
すなわち本発明は、以下の(1)〜(4)に示されるものである。
(1)カルボキシル基含有化合物(A)、有機ジイソシアネート(B)およびアシルウレア化触媒(C)から、アシルウレア変性ポリイソシアネート組成物を製造する方法。
(2)アシルウレア化触媒(C)がオクチル酸ジルコニウム、アセチルアセトン鉄等の周期律表の第4主族、第8族の金属塩であり、アシルウレア化反応の停止に触媒毒(D)を用いる前記(1)のアシルウレア変性ポリイソシアネート組成物を製造する方法。
(3)有機ジイソシアネート(B)が、脂肪族または、脂環式ジイソシアネートである前記(1)又は(2)のアシルウレア変性ポリイソシアネート組成物を製造する方法。
(4)カルボキシル基含有化合物(A)が、モノカルボン酸である前記(1)又は(2)のアシルウレア変性ポリイソシアネート組成物を製造する方法。
従来、比較的容易に製造でき、着色がほとんどなく、低粘度であるというアロファネート変性ポリイソシアネート組成物は、塗料や接着剤等の用途に広く使われてきた。
本発明は、アロファネート変性ポリイソシアネート組成物と同等の優れた性能を有するアシルウレア変性ポリイソシアネート組成物の製造方法である。
本発明によって得られたアシルウレア変性ポリイソシアネート組成物は、塗料、接着剤、各種結合剤、印刷インキ、磁気記録媒体、コーティング剤、シーリング剤、エラストマー、封止剤、合成皮革、各種フォーム、土木関係の発泡充填材等、広い範囲に適用できる。
本発明に用いられる原料について説明する。
本発明に用いられるカルボキシル基含有化合物(A)としては、モノカルボン酸が挙げられる。
開鎖または環状のモノカルボン酸が好適であり、なかでも酢酸、2−エチルヘキサン酸、ヘキサン酸、オクタン酸がより好ましい。
本発明に用いられる有機ジイソシアネート(B)としては、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,2′−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルエーテルジイソシアネート、2−ニトロジフェニル−4,4′−ジイソシアネート、2,2′−ジフェニルプロパン−4,4′−ジイソシアネート、3,3′−ジメチルジフェニルメタン−4,4′−ジイソシアネート、4,4′−ジフェニルプロパンジイソシアネート、m−フェニレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、ナフチレン−1,4−ジイソシアネート、ナフチレン−1,5−ジイソシアネート、3,3′−ジメトキシジフェニル−4,4′−ジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート;ヘキサメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、2−メチル−ペンタン−1,5−ジイソシアネート、3−メチル−ペンタン−1,5−ジイソシアネート、リジンジイソシアネート、トリオキシエチレンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート;キシリレン−1,4−ジイソシアネート、キシリレン−1,3−ジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート等の芳香脂肪族ジイソシアネート;イソホロンジイソシアネート、水素添加トリレンジイソシアネート、水素添加キシレンジイソシアネート、水素添加ジフェニルメタンジイソシアネート、水素添加テトラメチルキシレンジイソシアネート等の脂環族ジイソシアネート等が挙げられる。これらの有機ジイソシアネートは、単独あるいは2種以上の混合物のいずれの形態で用いてもよい。本発明では得られるアシルウレア変性ポリイソシアネートの耐候性等の点を考慮すると、脂肪族、芳香脂肪族、脂環族から選ばれる無黄変ジイソシアネートが好ましく、特にヘキサメチレンジイソシアネートが最適である。
本発明に用いられるアシルウレア化触媒(C)は、オクチル酸ジルコニウム、アセチルアセトン鉄等の周期律表の第4主族、第8族の金属塩である。
本発明においては、アシルウレア化反応を、触媒毒(D)(以下停止剤という)を添加することによって停止させることが好ましい。アシルウレア化反応はアミド基を含有する有機化合物がなくなると終了するが、停止剤を加えると、製造条件が安定となり、また製品の安定性を向上させることもできる。
停止剤としては、リン酸酸性化合物、硫酸、硝酸、クロロ酢酸、塩化ベンゾイル、スルホン酸エステル剤などの酸性化合物、あるいはイオン交換樹脂、キレート剤、キレート樹脂などを使用することができる。これらの中でも、リン酸酸性化合物は、ステンレスなどの反応機の基材を腐食する可能性が少なく、また停止剤残渣を容易に取り除くことができるため好ましい。
ここで、リン酸酸性化合物としては、リン酸、ピロリン酸、メタリン酸、ポリリン酸、あるいはこれらのアルキルエステルなどが挙げられ、本発明ではこれらリン酸酸性化合物の少なくとも1種を停止剤に用いることが好ましい。
また、水を含有しない停止剤を用いた場合には、停止剤と触媒との反応生成物が析出しやすくなるため、ポリイソシアネート組成物中に停止剤と触媒との反応生成物が残留しにくくなるという効果がある。更に、水を含有しない停止剤を用いると、水とイソシアネートの反応生成物がポリイソシアネート中に混入しないために、ポリイソシアネートの粘度上昇がなく、また有機溶剤に対する希釈性を低下させないという効果もある。なお、本発明でいう実質的に水を含有しないとは、上記の効果が発現される程度であれば水を含んでも良いということであり、その目安を言えば、停止剤に対して5.0質量%未満、好ましくは2.0質量%未満、更に好ましくは0.50質量%未満である。
したがって、本発明においては、停止剤として用いられる上記リン酸酸性化合物が、水を実質的に含有しない、リン酸、ピロリン酸、メタリン酸、及びポリリン酸からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物であることが、特に好ましい。
なお、水を含有しないリン酸、メタリン酸は結晶であり、ピロリン酸、ポリリン酸は粘調な液体であって、そのままでは使いにくいため、通常は溶剤に溶解して使用される。実質的に水を含有しないリン酸、ピロリン酸、メタリン酸を溶かす溶剤の例としては、ケトン類、エーテル類、エステル類等が挙げられるが、特に好ましい例は、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、アミルアルコール、1−ヘキサノール、2−エチル−1−ヘキサノールなどのアルコール類である。
次に具体的な製造手順について説明する。
本発明の方法においては、まず有機ジイソシアネート(B)を、カルボキシル基含有化合物(A)と反応させる。
有機ジイソシアネート成分は一般に過剰で存在する。有機ジイソシアネートとカルボキシル基含有化合物との比率は、950/50〜550/450が好ましい。
カルボキシル基含有化合物の量が50未満だとアシルウレア変性ポリイソシアネート組成物の収率が悪くなり、カルボキシル基含有化合物の量が450を超えると酸分が多くなりアシルウレア変性ポリイソシアネート組成物が製造できなくなる。
溶媒を導入して、カルボキシル基含有化合物の溶解度を増加させることもできる。
イソシアネートとカルボキシル基含有化合物との反応は、二酸化炭素の発生を伴ない、アミドが生成される。
このアミドと有機ジイソシアネート(B)が反応し、N−アシルウレア体が生成される。
カルボキシル基含有化合物は、好適な溶媒に溶解した後に導入しても良い。
n−ヘキサン、オクタン等の脂肪族炭化水素系有機溶剤、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の脂環族炭化水素系有機溶剤、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系有機溶剤、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル等のエステル系有機溶剤、エチレングリコールエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート、エチル−3−エトキシプロピオネート等のグリコールエーテルエステル系有機溶剤、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系有機溶剤、塩化メチル、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、臭化メチル、ヨウ化メチレン、ジクロロエタン等のハロゲン化脂肪族炭化水素系有機溶剤、N−メチルピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホニルアミド等の極性非プロトン溶剤等が挙げられる。前記溶剤は1種又は2種以上使用することができる。
使用される溶媒量は、カルボキシル基含有化合物の溶解度に応じて調節される。本発明の方法の好ましい実施態様においては、カルボキシル基含有化合物を溶媒に溶解して、10〜80重量%溶液、好ましくは20〜40重量%溶液を形成する。
カルボキシル基含有化合物は、室温かまたは最大150℃の高温で反応溶液に添加できる。温度範囲は好ましくは0℃〜100℃、より好ましくは20℃〜70℃である。
反応を行った後、使用した溶媒に依存して加熱によるかまたは付加的真空を適用することによって、溶媒を反応バッチから除去することができる。
本発明の方法の実施において、カルボキシル基含有化合物の有機ジイソシアネートへの添加またはその逆の添加の後、触媒の存在下で、ガスの発生が止むまで反応混合物を撹拌する。次に、反応混合物をより高い温度に加熱する。反応温度の選択は一般に限定されないが、過度の高温において有機ジイソシアネートの黄変が観察される。好適な温度は20℃〜220℃、好ましくは80℃〜150℃、より好ましくは100℃〜140℃である。触媒の存在下に行われない既知の反応と異なり、触媒反応においては、より高い温度においてさえ反応混合物の変色は顕著に少ない。
アシルウレア化触媒(C)の使用量はその種類により異なるが、上記(A)と(B)の総和量に対して、0.0005〜1質量%が好ましく、0.001〜0.1質量%がより好ましい。触媒使用量が0.0005質量%未満であると、実質的に反応が遅くなって長時間を要し、熱履歴による着色が起こる場合がある。一方触媒使用量が1質量%を超えると、反応制御が難しなり、副反応である二量化反応(ウレトジオン化反応)や三量化反応(イソシアヌレート化反応)が起こる場合があり、また得られたポリイソシアネートを二液型塗料の硬化剤として用いた場合、塗料のポットライフが短くなる等の問題が生じることがある。
アシルウレア化反応後、触媒毒(D)を添加してアシルウレア化反応を停止させる。触媒毒(D)の添加時期は、アシルウレア化反応後であれば特に制限はないが、遊離の有機ジイソシアネートを除去する方法に薄膜蒸留法を行う場合は、アシルウレア化反応後であって薄膜蒸留前に触媒毒(D)の添加を行うのが好ましい。これは、薄膜蒸留時の熱により、副反応が起こるのを防止するためである。
触媒毒(D)としては、リン酸、塩酸等の無機酸、スルホン酸基、スルファミン酸基等を有する有機酸及びこれらのエステル類、アシルハライド等公知の物が使用できる。
触媒毒(D)の添加量はその種類や触媒の種類により異なるが、触媒の0.5〜2当量となる量が好ましく、0.8〜1.5当量が特に好ましい。触媒毒が少なすぎる場合は、得られるポリイソシアネートの貯蔵安定性が低下しやすい。多すぎる場合は、得られるポリイソシアネートが着色する場合がある。
本発明の方法によって生成される副生成物の量は、特に、カルボキシル基含有化合物の溶解に使用される溶媒の量および種類に依存する。
反応時間は、触媒の種類や添加量、反応温度により異なるが、通常10時間以内、好ましくは1〜5時間で充分である。
本発明では、基本的にはアシルウレア化反応後の生成物には、遊離のイソシアネートが存在することになる。この遊離のイソシアネートは、臭気や経時での濁りの原因となるので、遊離のイソシアネート含有量が1質量%以下となるまで未反応のイソシアネートを除去することが好ましい。
遊離のイソシアネートを除去する方法としては、蒸留、再沈、抽出等公知の方法が挙げられ、蒸留特に薄膜蒸留が溶剤等を用いることなくできるので好ましい。また、好ましい薄膜蒸留の条件としては、圧力:0.1kPa以下、温度:100〜200℃であり、特に好ましい条件は圧力:0.05kPa以下、温度:120〜180℃である。
本発明によって得られるアシルウレア変性ポリイソシアネート組成物の好ましい粘度(25℃、固形分=100%換算)は1000mPa・s以下であり、特に好ましくは500mPa・s以下である。また、イソシアネート含量(固形分=100%換算)は10〜20質量%が好ましく、特に好ましくは12〜18質量%である。
本発明によって得られたアシルウレア変性ポリイソシアネート組成物に、必要に応じて、例えば2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール等の酸化防止剤や、紫外線吸収剤、顔料、染料、溶剤、難燃剤、加水分解防止剤、潤滑剤、可塑剤、充填剤、貯蔵安定剤等の添加剤を適宜配合することができる。
本発明について、実施例、比較例により更に詳細に説明するが、本発明はこれらにより何ら限定されるものではない。なお、実施例、比較例において「%」は「質量%」を意味する。
実施例1
348gのヘキサメチレンジイソシアネート、320mgのオクチル酸ジルコニウムを、1Lの3口フラスコに入れた。52gのオクタン酸をこの混合物に添加した。添加の終了時に、温度を130℃に調節し、加熱を6時間継続した。
次に、リン酸2−エチルヘキシルエステル(城北化学工業株式会社製、商品名「JP−508」)を350mg加え反応を停止して、混合物を冷却した。溶液のNCO分は36.0%であった
反応溶液を、薄膜蒸留(温度130℃、圧力1.5x10−2bar)に付した。30[APHA]の色価および440mPas/25℃の粘度を有する生成物147g(収率36.7%、酸およびイソシアネートに基づく)を得た。ヘキサメチレンジイソシアネートモノマーの量は約0.1%であった。
実施例2
360gのヘキサメチレンジイソシアネート、240mgのオクチル酸ジルコニウムを、1Lの3口フラスコに入れた。温度を70℃に保ち、40gのヘキサン酸をこの混合物に添加した。添加の終了時に、温度を130℃に調節し、加熱を4時間継続した。
次に、リン酸2−エチルヘキシルエステル(城北化学工業株式会社製、商品名「JP−508」)を260mg加え反応を停止して、混合物を冷却した。溶液のNCO分は38.1%であった。
反応溶液を、薄膜蒸留(温度130℃、圧力1.5x10−2bar)に付した。30[APHA]の色価および730mPas/25℃の粘度を有する生成物131g(収率32.8%、酸およびイソシアネートに基づく)を得た。ヘキサメチレンジイソシアネートモノマーの量は約0.1%であった。
比較例1
348gのヘキサメチレンジイソシアネート、120mgの安息香酸亜鉛を、1Lの3口フラスコに入れた。温度を70℃に保ち、52gのオクタン酸をこの混合物に添加した。添加の終了時に、温度を130℃に調節し、加熱を5時間継続した。
次に、リン酸2−エチルヘキシルエステル(城北化学工業株式会社製、商品名「JP−508」)を180mg加え反応を停止して、混合物を冷却した。溶液のNCO分は35.3%であった。
反応溶液を、薄膜蒸留(温度130℃、圧力1.5x10−2bar)に付した。30[APHA]の色価および1220mPas/25℃の粘度を有する生成物147g(収率36.7%、酸およびイソシアネートに基づく)を得た。ヘキサメチレンジイソシアネートモノマーの量は約0.1%であった。
比較例2
380gのヘキサメチレンジイソシアネートを、1Lの3口フラスコに入れた。次に20gの酢酸を、15分かけて添加した。添加の間の温度は70℃であった。
添加の終了時に、温度を110℃に調節し、加熱を27時間継続した。
次に、混合物を冷却した。
溶液のNCO分は42.1%であった
反応溶液を、薄膜蒸留(温度130℃、圧力1.5x10−2bar)に付した。500[APHA]の色価および569mPas/25℃の粘度を有する生成物109g(収率27.3%、酸およびイソシアネートに基づく)を得た。ヘキサメチレンジイソシアネートモノマーの量は約0.1%であった。
Figure 2011122015

HDI:ヘキサメチレンジイソシアネート(日本ポリウレタン工業株式会社製)
JP−508:リン酸2−エチルヘキシルエステル(城北化学工業株式会社製)
TPP:トリフェニルフォスファイト(城北化学工業株式会社製)
表1から分かるように、オクチル酸ジルコニウムの代わりに安息香酸亜鉛をアシルウレア化触媒として用いた場合は、粘度が実施例の倍程度に増え、取扱い難くなる。
また、金属塩触媒を用いないで反応させると、反応時間が金属塩触媒を入れた時の5〜6時間に対し、27時間もかかる。

Claims (4)

  1. カルボキシル基含有化合物(A)、有機ジイソシアネート(B)およびアシルウレア化触媒(C)から、アシルウレア変性ポリイソシアネート組成物を製造する方法。
  2. アシルウレア化触媒(C)がオクチル酸ジルコニウム、アセチルアセトン鉄等の周期律表の第4主族、第8族の金属塩であり、アシルウレア化反応の停止に触媒毒(D)を用いる請求項1記載のアシルウレア変性ポリイソシアネート組成物を製造する方法。
  3. 有機ジイソシアネート(B)が、脂肪族または、脂環式ジイソシアネートである請求項1又は2記載のアシルウレア変性ポリイソシアネート組成物を製造する方法。
  4. カルボキシル基含有化合物(A)が、モノカルボン酸である請求項1又は2記載のアシルウレア変性ポリイソシアネート組成物を製造する方法。

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