JP2011121519A - アクスルハウジングの終減速機取付構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】アクスルハウジング(1)のリング(2)に終減速機(3)のフランジ(4)が接合される接合面(a)に液状ガスケット(G)が塗布されており、前記リング(2)の接合面(a)における半径方向外方縁部近傍及び当該縁部よりも半径方向内方の領域には液状ガスケット(G)が貯蔵される凹部(5、6)が前記リング(2)の周方向へ円環状に形成されている。
【選択図】図1
Description
図5において、鋼板を成形溶接して形成されたアクスルハウジング1には開口部Aが設けられ、開口部Aにはリング2が溶接されており、且つ、開口部Aには終減速機Dのギヤ部分が挿入されている。
リング2の接合面aには液状ガスケットを塗布され、終減速機Dのデファレンシャルキャリヤ3のフランジ部4が、接合面aに対して、ボルト締結により組み付けられている。
なお、図5において、符号Bはブレーキ装置、Sはリアアクスルシャフトを示している。
リアアクスルの組立作業において、アクスルハウジング1へ終減速機Dを取り付けるには、開口部Aが上になる様にアクスルハウジング1を配置して、上方から終減速機Dを開口部Aへ挿入して組み付ける。
アクスルハウジング1に溶接されたリング2Aには、その接合面aの半径方向外方(矢印R方向)の縁部eに、デファレンシャルキャリヤ3側(図6の上側、矢印X方向:以下、この方向を「終減速機側(X方向)」と記載する)へ突出した突起部bが円環状に設けられている。そして、突出部bの内周部が接合面aと交わる隅部には、円環状に溝5Aが設けられている。
半径方向内側(矢印Rの逆方向)にはみ出した液状ガスケットGは、図6において符号gで示すように、アクスルハウジング1内に垂れ落ちる可能性がある。そして、垂れ落ちた液状ガスケットGは、ハウジング1内のオイル中に浮遊して潤滑用のオイル孔(図示せず)を塞ぎ、潤滑不良を起こして構成部品の焼け付きを起こす恐れがある。
ハウジング1内のオイル中に液状ガスケットGが混入した場合には、終減速機Dをアクスルハウジング1から取り外さないと、当該液状ガスケットGの混入を検出することが困難であり、従来から対策が求められていた。
一方、半径方向外側(矢印R方向)にはみ出した液状ガスケットGは、ハウジング1内への垂れ落ちてしまうことはないが、液状ガスケットGの塗布量にバラツキが存在するため、半径方向外側(矢印R方向)における液状ガスケットGのはみ出し量が不均一となり、見栄えが悪く外観を損ねるという問題があった。
図8に示すように、切り欠きKが形成されている箇所では、リング2Aとフランジ部4Aの接触面積が少ない。また、図7に示すように、切り欠きKが形成されている箇所では、アクスルハウジング1内への液状ガスケットGへ垂れ落ちがより起こり易い。
しかも、切り欠きKが形成されている箇所では、スタッドボルト9による締結部に近接しているので接触面圧が高く、塗布された液状ガスケットGの厚さは薄くなり、いわゆる「膜切れ」を起こしてオイル漏れを生じ易い、という問題があった。
また、液状ガスケットの衝合面変形に追従性や硬化速度を向上した減速機のシール構造も提案されている(特許文献2参照)。
しかし、これ等の従来技術は、何れも、上述した液状ガスケットがアクスルハウジング内に垂れ落ちるのを防止することは企図していない。
ここで、リング(2)の半径方向断面は、概略(L)字状に形成されている。
さらに、前記凹部(溝)8が前記リング2の接合面aにおける半径方向内方縁部近傍に形成されているのが好ましい。
そのため、当該凹部(溝:5)よりも半径方向内方に液状ガスケット(G)が移動して重力によりアクスルハウジング(1)内に落下してしまうことが防止される。
同様に、前記リングの接合面(a)における半径方向外方縁部(e)近傍に形成した凹部(溝:5)よりも半径方向外方に液状ガスケット(G)が移動することも防止されるので、アクスルハウジング(1)の外観を損ねてしまうことも防止される。
それに加えて、当該突出している領域(2b)の終減速機側(X方向)縁部近傍に凹部(溝:6)が形成されているので、余剰の液状ガスケット(G)が当該突出している領域(2b)を終減速機側(X方向)に移動したとしても、当該凹部(溝:6)に収容され、アクスルハウジング(1)内に落下してしまうことはない。
その結果、アクスルハウジング(1)のリング(2)と終減速機のフランジ(4)との接合面(a)における液状ガスケット(G)が、いわゆる「膜切れ」となってしまうことが抑制されるので、オイル漏れを防止するシール性能が向上する。
なお、図1〜図4の実施形態において、前記図5〜図8で説明した従来技術と同様な部品については、同様な符号を付している。
図1は、本発明の第1実施形態に係るアクスルハウジング1の終減速機D取付部の詳細を示している。前記図6と同様に、図1においても、アクスルハウジング1は、開口部Aを上にした状態(組立作業時の状態)で示されている。
デファレンシャルキャリヤ3のフランジ4とリング2との接合面aにおいて、半径方向外方(矢印R方向)の縁部e近傍に、円環状に第1の溝5が設けられている。
リング2の半径方向外方(矢印R方向)の領域は、前記図6に示した従来技術とは異なり、リング2の半径方向内方(矢印Rとは逆方向)の領域に比較して、終減速機側(X方向)には突出していない。図1においては、リング2の半径方向内方(矢印Rとは逆方向)の領域が、半径方向外方(矢印R方向)の領域よりも、終減速機側(X方向)に突出しており、当該突出した部分が突出部2bを構成している。
突出部2bを形成しているため、リング2の半径方向断面は、概略L字状を呈している。
このような構成により、リング2の接合面aに塗布された液状ガスケットGは、フランジ4が圧接されても、半径方向に移動しても(はみ出しても)、これらのリング2に形成された溝5、6に貯留され、半径方向内方(矢印Rとは逆方向)或いは半径方向外方(矢印R方向)へはみ出すことが防止される。
そのため、当該凹部(溝)5よりも半径方向内方(矢印Rとは逆方向)に液状ガスケットGが移動して、アクスルハウジング1内に落下してしまうことが防止される。
同様に、前記リングの接合面aにおける半径方向外方縁部(e)近傍に形成した凹部(溝)5よりも半径方向外方に液状ガスケットGが移動することも防止されるので、余剰分の液状ガスケットGが接合面aからはみ出して、アクスルハウジング1の外観を損ねてしまうことも防止される。
それに加えて、当該突出している領域2bの終減速機側(X方向)縁部近傍に凹部(溝)6が形成されているので、余剰の液状ガスケットGが、領域2bにおいて、終減速機側(X方向)(図1では上方)に移動したとしても、凹部(溝)6に収容される。そのため、余剰の液状ガスケットGが、領域2bを乗り越えて半径方向内方(矢印Rとは逆方向)に移動し、アクスルハウジング1内に落下してしまうことはない。
その結果、アクスルハウジング1のリング2と終減速機のフランジ4との接合面aにおける液状ガスケットGが、いわゆる「膜切れ」となってしまうことが抑制される。以って、オイル漏れを防止するシール性能が向上する。
リング2の上下部に設けられた切欠部Kにおいては、半径方向外縁部e近傍の前記第1の凹部(溝)5は設けられている。しかし、切欠部Kには、図1で示す様な突出部2bや、凹部(溝)6は設けられていない。
しかし、図2、図3で示すように、リング2のスタッドボルト9、9植込部の周縁にそれぞれ面取り状に溝7a、7aを形成し、溝7a、7aを周方向に連結する溝7bを形成し、以って、第3の溝7を形成している。換言すれば、第3の溝7は、面取り状の溝7a、7aと、溝7a、7aを周方向に連結する溝7bにより構成されている。
図2、図3の第2実施形態におけるその他の構成や作用効果については、図1で説明したのと同様である。
図4では、円環状の凹部(溝)8が、リング2の接合面aにおいて、スタッドボルト9の半径方向内方(図4では右方)縁部近傍に形成されている。
リング2の接合面aの半径方向内方(図4では右方)縁部近傍に円環状の凹部(溝)8を形成したことにより、余剰の液状ガスケットGが第3の溝7を越えて、半径方向内方(図4では右方)に移動したとしても、当該液状ガスケットGは凹部(溝)8に貯留され、凹部(溝)8よりも半径方向内方(図4では右方)には移動しない。
そのため、液状ガスケットGがアクスルハウジング1内へ落下してしまうことが、さらに防止される。
図4の変形例におけるその他の構成及び作用効果は、図2、図3の実施形態と同様である。
2・・・リング
3・・・デファレンシャルキャリヤ(終減速機)
4・・・デファレンシャルキャリヤのフランジ
5、6、7、8・・・溝
9・・・スタッドボルト
D・・・終減速機
G・・・液状ガスケット
K・・・切欠部
Claims (4)
- アクスルハウジングのリングに終減速機のフランジが接合される接合面に液状ガスケットが塗布されており、前記リングにおける半径方向外方の領域は半径方向内方の領域に比較して終減速機側には突出しておらず、前記リングの接合面における半径方向外方縁部近傍及び当該縁部よりも半径方向内方の領域には液状ガスケットが貯蔵される凹部が前記リングの周方向へ円環状に形成されていることを特徴とするアクスルハウジングの終減速機取付構造。
- アクスルハウジングのリングの切欠部以外の領域では、前記リングの半径方向内方端部の領域は半径方向外方の領域よりも終減速機側に突出しており、当該突出している領域の半径方向外方の面が前記フランジの半径方向内方の面と接合しており、前記凹部が、前記リングの接合面における半径方向外方縁部近傍と、前記終減速機側に突出している領域の終減速機側縁部近傍とに形成されている請求項1のアクスルハウジングの終減速機取付構造。
- アクスルハウジングのリングの切欠部では、前記リング及び前記フランジには複数のスタッドが貫通しており、前記終減速機側に突出している領域は存在せず、前記凹部が、前記リングの接合面における半径方向外方縁部近傍と、前記スタッドが貫通している領域をリング周方向に接続した領域に形成されている請求項1、2の何れかのアクスルハウジングの終減速機取付構造。
- 前記凹部が前記リングの接合面における半径方向内方縁部近傍に形成されている請求項3のアクスルハウジングの終減速機取付構造。
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