JP2011121147A - 半導体ウェーハの研磨方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】半導体ウェーハの研磨加工において、得られる半導体ウェーハの中心付近の表面粗さが悪化するのを抑制できる半導体ウェーハの研磨方法を提供する。
【解決手段】ワークキャリア4により保持された半導体ウェーハと、テーブルが備える研磨クロス3とを押し付けた状態で、スラリーを研磨クロス上に供給しつつ、ワークキャリア4とテーブルとを回転させて半導体ウェーハを研磨する方法であって、テーブルの回転にともなう半導体ウェーハとの押し付けにより圧縮した研磨クロス3が回復する領域に、スラリーを供給し、研磨クロス3に吸収させることを特徴とする半導体ウェーハの研磨方法である。
【選択図】図2

Description

本発明は、半導体ウェーハを研磨する方法に関し、さらに詳しくは、研磨クロスにスラリーを効率よく吸収させることにより、得られる半導体ウェーハの中心付近の表面粗さが悪化するのを抑制できる半導体ウェーハの研磨方法に関する。
半導体ウェーハの製造では、ウェーハ表面を凹凸が無く、平坦度の高い鏡面に仕上げることを目的として、研磨装置を用いた研磨加工がウェーハに施される。
図1は、従来の研磨装置を用いた半導体ウェーハの研磨加工を示す模式図であり、同図(a)は正面図、同図(b)は上面図である。同図に示す研磨装置1は、ウェーハを保持するワークキャリア4と、研磨クロス3を備えたテーブル2と、図示しないスラリーを供給するノズルにより構成される。
同図に示す研磨装置を用いたウェーハ5の研磨加工では、ワークキャリア4によりウェーハ5を保持した後、加重によりウェーハ5と研磨クロス3を押し付けつた状態で、ノズルからスラリーを供給しつつ、ワークキャリア4とテーブル2とを同図(b)に示す白抜き矢印の方向に回転させて行う。
研磨クロスは砥粒を有さないことから、研磨加工の際には、砥粒を含有するスラリーを供給して、ウェーハ表面を研磨する。一般的に、研磨クロス3は、孔が多数設けられており、この孔によりスラリーを保持(吸収)してウェーハの被研磨面にスラリーを供給する。また、研磨クロス3は、粘弾性であることから加重により変形し易い性質を有する。
研磨加工ではスラリーが含有する砥粒により研磨することから、ウェーハの被研磨面の一部について十分なスラリーが供給されないと、被研磨面の当該部分について研磨加工が施されない、または研磨速度が低下する事態となる。その結果、得られるウェーハの表面粗さが当該部分で悪化するとともに、厚みも不均一となる。このため、研磨加工においては、ウェーハの被研磨面に十分な量のスラリーを全面にわたって供給することが重要となる。
従来、ウェーハに十分な量のスラリーを全面にわたって供給するため、テーブル中心にスラリーを供給する方法が用いられていた。テーブル中心に供給されたスラリーの一部は、研磨クロスに保持(吸収)され、ウェーハの被研磨面に供給される。しかし、その大部分はウェーハの被研磨面に供給されることなく、遠心力により、テーブルの外側に流れ去る。
図2は、従来の研磨方法であって、テーブル中心にスラリーを供給した場合の、スラリーが流れる経路を示す図である。同図では、研磨装置の研磨クロス3と、ワークキャリア4とを示し、テーブル中心Aにスラリーを供給し、供給されたスラリーが流れる経路をハッチングで示す。
同図に示すように、テーブル中心Aにスラリーが供給されると、供給されたスラリーは遠心力により、テーブルの外周側に移動し、ワークキャリアの外周部に接触する。ワークキャリアの外周部と接触したスラリーは、テーブルの遠心力とワークキャリアの運動により、ワークキャリアの外周を通り、さらにテーブルの外周側に移動する。ワークキャリアの外周上の点Bに到達したスラリーは、テーブルの遠心力およびワークキャリアの運動により加速されているので、慣性力によりテーブルの外側に流れ去る。
テーブルの外側に流れ去ることなく、研磨クロスに吸収されたスラリーは、テーブルの回転によりウェーハの被研磨面に供給される。しかしながら、従来のテーブル中心にウェーハを供給する研磨方法では、加重によりウェーハと研磨クロスを押し付けつつ、ワークキャリアとテーブルとを回転させるので、この押し付けられている間、研磨クロスが弾性変形により圧縮する。この圧縮により、研磨クロスは絞られ、研磨クロス内のスラリーはウェーハの外側に移動する。このため、研磨クロスに吸収されたスラリーの量は、研磨クロスの圧縮にともなって減少するので、ウェーハの外周付近に比べ、中心付近へ供給されるスラリーの量は低下する。
ウェーハが大口径化すると、ウェーハの面積が増大するとともに、研磨加工の際に研磨クロスがウェーハと接触する長さ(時間)が増加するので、ウェーハの中心付近へ供給されるスラリー量が減少する。
図3は、大口径ウェーハの研磨加工における、半導体ウェーハの半径位置(mm)と、研磨クロスが半導体ウェーハと接触する長さ(mm)との関係を示す図である。同図は、直径450mmのウェーハを、直径1200mmのテーブルを用いて研磨加工する場合のウェーハ中心からテーブル中心までの各位置での接触長さ(mm)を示す。
同図より、接触長さは、半径位置0mm(ウェーハ中心)で最大を示して約480mmとなり、半径位置の増加(テーブル中心に近づく)とともに漸次減少し、半径位置225mm(ウェーハ外周)で0mmとなる。同図に示すように、ウェーハ直径が300mmの場合は、接触長さの最大は約310mmであるから、ウェーハの大口径化に伴い、接触長さが増加していることが確認できる。
したがって、大口径ウェーハを、テーブル中心にスラリーを供給する研磨方法により研磨加工すると、十分な量のスラリーがウェーハの中心付近に供給されない事態となる。このため、得られるウェーハの中心付近の表面粗さが悪化するとともに、ウェーハの厚みが外周付近に比べて中心付近で厚くなり平坦度が悪化する。
スラリーの供給に関し、特許文献1では、スラリーの供給量を低減することを目的として、テーブル上に円弧状のダムを設けることにより、テーブルの外側に流れ去るスラリーを貯留し、貯留されたスラリーをテーブル中心に環流する研磨方法が提案されている。
特許文献1で提案されている研磨方法は、スラリーの供給量を低減することを目的としており、大口径ウェーハにおけるウェーハの中心付近へのスラリー供給の改善を目的とするものではない。また、特許文献1で提案されている方法では、摩耗等により生じる研磨パッドの屑がスラリー中に含まれ、この屑がウェーハの被研磨面に供給された場合、被研磨面にスクラッチが発生し、製品不良となる。
特許文献2では、研磨クロスの温度分布を均一化し、安定的な研磨を行うことを目的として、研磨パッドとテーブルの間に多数の温度計を配置し、温度計の測定結果に応じてスラリーの供給位置を変更する研磨方法が提案されている。
特許文献2で提案されている研磨方法では、研磨パッドとテーブルの間に温度計を配置するために溝等を設けるので、装置構成が煩雑になる。また、テーブルに溝等の凹凸を多数設けると、ウェーハの研磨面に凹凸が転写され、ウェーハの平坦度を悪化させる。
特開2006−88292号公報 特開2008−49448号公報
前述の通り、従来のテーブル中心にスラリーを供給する研磨方法では、大口径ウェーハの研磨加工において、ウェーハの中心付近へ十分な量のスラリーを供給することができないので、ウェーハの外周付近に比べてウェーハの中心付近の表面粗さが悪化する問題があった。従来から提案されている研磨方法は、ウェーハの中心付近の表面粗さが悪化を抑制することを目的としておらず、スクラッチの発生や、テーブルの凹凸が転写する問題がある。
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、ウェーハの研磨加工において、研磨クロスにスラリーを効率よく吸収させることにより、ウェーハの中心付近に供給されるスラリーの量を増加させ、中心付近の表面粗さの悪化を抑制できる半導体ウェーハの研磨方法を提供することを目的としている。
本発明者らは、上記問題を解決するため、種々の試験を行い、鋭意検討を重ねた結果、テーブルの回転と加重により、研磨クロスと半導体ウェーハが押し付けられた際に、粘弾性である研磨クロスが変形することに着目し、この研磨クロスの変形について、解析により調査を行った。
図4は、半導体ウェーハにより押し付けられた研磨クロスのひずみ量を示す図である。同図は、前記図1に示す研磨装置における研磨クロスのひずみ量についての解析結果であり、研磨装置の研磨クロス3を示すとともに、研磨クロスに押し付けるウェーハ5の位置を想像線で示し、研磨クロスおよびワークキャリアの回転方向を白抜き矢印で示す。なお、解析は、研磨クロスのヤング率を3.5Mpa、粘弾性係数を1Mpa・sとし、研磨条件としてテーブルおよびワークキャリアの回転数を60rpm、ウェーハの加重量を10Kpaとした。
同図では、白色と黒色の濃淡によりひずみ量の分布を示し、白色部はひずみ量が最小であり、黒色が濃くなるとともにひずみ量が増加し、黒色部はひずみ量が最大であることを示す。同図に示す解析結果から、研磨クロス3は、ウェーハの押し付けにより弾性変形して圧縮し、接触長さの増加に伴いひずみ量が増加し、ウェーハを通過した後、ウェーハと遠ざかるとともに、すなわち、時間経過とともに、ひずみ量が減少(回復)していることが確認できる。
本発明者らは、この解析結果から、ウェーハと研磨クロスの押し付けにより圧縮した研磨クロスが回復する際にスラリーを研磨クロスに吸収させることにより、研磨クロスがスラリーを効率よく吸収し、ウェーハの中心付近に十分な量のスラリーを供給できることを知見した。
本発明は、上記の知見に基づいて完成したものであり、下記(1)〜(3)の半導体ウェーハの研磨方法を要旨としている。
(1)ワークキャリアにより保持された半導体ウェーハと、テーブルが備える研磨クロスとを押し付けた状態で、スラリーを前記研磨クロス上に供給しつつ、前記ワークキャリアと前記テーブルとを回転させて前記半導体ウェーハを研磨する方法であって、
前記テーブルの回転にともなう前記半導体ウェーハとの押し付けにより圧縮した前記研磨クロスが回復する領域に、前記スラリーを供給し、前記研磨クロスに吸収させることを特徴とする半導体ウェーハの研磨方法である。
(2)上記(1)に記載の半導体ウェーハの研磨方法において、前記テーブルの直径に比べ、その直径が30%以上である半導体ウェーハを研磨するのが好ましい。
(3)上記(1)または(2)に記載の半導体ウェーハの研磨方法において、物質特性として、圧縮率が5〜50%で、硬度が80°以下である研磨クロスを用いるのが好ましい。
本発明の半導体ウェーハの研磨方法は、テーブルの回転にともなうウェーハとの押し付けにより圧縮した研磨クロスが回復する際に、スラリーを研磨クロスに吸収させるので、研磨クロスがスラリーを効率よく吸収し、ウェーハの中心付近に十分な量のスラリーを供給することができる。このため、本発明の半導体ウェーハの研磨方法は、ウェーハの中心付近で表面粗さが悪化するのを抑制することができるとともに、ウェーハの中心付近と外周付近で研磨量が均一となることにより、得られるウェーハの平坦度を向上させることができる。
従来の研磨装置を用いた半導体ウェーハの研磨加工を示す模式図であり、同図(a)は正面図、同図(b)は上面図である。 従来の研磨方法であって、テーブル中心にスラリーを供給した場合の、スラリーが流れる経路を示す図である。 大口径ウェーハの研磨加工における、半導体ウェーハの半径位置(mm)と、研磨クロスが半導体ウェーハと接触する長さ(mm)との関係を示す図である。 半導体ウェーハにより押し付けられた研磨クロスのひずみ量を示す図である。 本発明の半導体ウェーハの研磨方法において、スラリーを供給する領域を説明する図である。 基布層と、発泡により形成された多数の孔を備えるナップ層とを有するスエードタイプの研磨クロスの構造を模式的に示す断面図である。 本発明の半導体ウェーハの研磨方法において、スラリーの供給位置を示す図である。 ウェーハの半径位置(mm)と表面粗さであるRMS(Å)との関係を示す図である。
以下に、本発明の半導体ウェーハの研磨方法について詳細に説明する。
本発明の研磨方法は、ワークキャリアにより保持された半導体ウェーハと、テーブルが備える研磨クロスとを押し付けた状態で、スラリーを研磨クロス上に供給しつつ、ワークキャリアとテーブルとを回転させて半導体ウェーハを研磨する方法であって、テーブルの回転にともなう半導体ウェーハとの押し付けにより圧縮した研磨クロスが回復する領域に、スラリーを供給し、研磨クロスに吸収させることを特徴とする。
前述の図4で説明した通り、ウェーハの研磨加工において、ウェーハと研磨クロスの押し付けにより研磨クロスは圧縮し、ウェーハを通過した後、時間経過とともに回復する。研磨クロスは1回転ごとに圧縮と回復を繰り返しており、圧縮した研磨クロスが回復する領域にスラリーを供給すると、研磨クロスのポンピング作用により、研磨クロスの回復にともなってスラリーが研磨クロスに吸収される。
これにより、研磨クロスに保持されるスラリーの量が増加するので、その後、ウェーハと研磨クロスの押し付けおよび回転により、研磨クロスが絞られた場合でも、研磨クロスにスラリーが残存する。したがって、本発明の研磨方法では、ウェーハの外周付近のみならず、ウェーハの中心付近にも十分な量のスラリーを供給することができ、得られるウェーハの中心付近で表面粗さが悪化するのを抑制できる。
本発明の半導体ウェーハの研磨方法は、スラリーを、テーブル中心を原点とするXY座標上で、下記(1)〜(3)式を満たす領域に供給するのが好ましい。
(l−r)2≦x2+y2≦(l+r)2 ・・・(1)
2<(x+l)2+y2≦(r×1.5)2 ・・・(2)
0≦y ・・・(3)
ただし、テーブル中心とワークキャリア中心との距離をl(mm)、ワークキャリア中心の座標を(l,0)、ワークキャリアの半径をr(mm)とする。
図5は、本発明の半導体ウェーハの研磨方法において、スラリーを供給する領域を説明する図である。同図は研磨装置の研磨クロス3と、ワークキャリア4とを示し、ハッチングされたに領域にスラリーを供給するのが好ましい。
上記(1)式を満たすことにより、研磨クロス内で、ウェーハと研磨クロスとが接触することにより圧縮と回復を繰り返している領域にスラリーを供給することができ、研磨クロスが回復する際にスラリーを効率よく吸収させることが可能となる。上記(2)および(3)式を満たすことにより、ワークキャリアの外側であって、ひずみ量が大きい研磨クロスの表面にスラリーを供給することができ、その後、研磨クロスが回復する際にスラリーを効率よく吸収させることが可能となる。
本発明の半導体ウェーハの研磨方法は、テーブルの直径に比べ、その直径が30%以上である半導体ウェーハを研磨するのが好ましい。テーブル直径に対するウェーハ直径の割合が30%未満の場合、すなわち、ウェーハが小口径の場合、研磨クロスとウェーハの接触長さは短いので、ウェーハと研磨クロスの押し付け加重および回転により研磨クロスが絞られた場合でも、研磨クロスに十分な量のスラリーが残存する。この場合、本発明の半導体ウェーハの研磨方法を適用しても、スラリーをウェーハの中心付近に供給できる効果は得がたい。
一方、ウェーハが大口径であり、テーブル直径に対するウェーハ直径の割合が30%以上になると、研磨クロスとウェーハの接触長さは増加するので、ウェーハと研磨クロスの押し付け加重および回転により研磨クロスが絞られ、研磨クロスに保持されたスラリーの量が不十分となり、ウェーハの中心付近に十分な量のスラリーを供給することができない。この場合、本発明の半導体ウェーハの研磨方法を適用すれば、研磨クロスに吸収されるスラリー量を増加させることにより、スラリーをウェーハの中心付近に供給できる効果を得ることができる。
また、ウェーハ直径は、テーブル直径の50%未満とするのが好ましい。ウェーハ直径がテーブル直径の50%以上であると、ウェーハがテーブル中心を覆った状態で研磨することとなり、テーブルの中心付近へのスラリー供給量が著しく低下するので、研磨クロスが激しく損傷するからである。
本発明の半導体ウェーハの研磨方法は、物質特性として、圧縮率が5〜50%で、硬度が80°以下である研磨クロスを用いるのが好ましい。圧縮率が5%未満または硬度が80°を超えると、研磨クロスは硬質となり、ウェーハを押し付けた場合、圧縮量が小さくなる。このため、研磨クロスがウェーハを通過後に回復する量も小さく、十分な量のスラリーを吸収することができないので、スラリーをウェーハの中心付近に供給できる効果が得がたくなる。
一方、圧縮率が50%を超えると、すなわち、研磨クロスが軟質となると、研磨クロスとウェーハを押し付けた際に研磨クロスの圧縮による変形量が増加する。この変形量の増加は、ウェーハと研磨クロスの押し付けによりウェーハの被研磨面に発生する圧力を不均一とするので、ウェーハの中心付近と外周付近で研磨量が異なる事態となり、得られるウェーハの平坦度が悪化する。
本発明において圧縮率αは、初荷重100g/cm2で加圧したときの厚さをt0とし、さらに初加重に追荷重1120g/cm2を加えて加圧したときの厚さをt1とした場合、下記の(4)式で算出される値をいう。
α=(t1−t0)/t0×100 ・・・(4)
また、本発明において硬度は、ショアA型硬度計にて測定するものとする。
本発明の半導体ウェーハの研磨方法では、研磨クロスは基布層と、発泡により形成された多数の孔を有するナップ層とを備えるスエードタイプのものを用いるのが好ましい。この場合、研磨クロスのナップ層は、ポリウレタンからなり、ナップ長50〜1500μmで、開孔径の平均が5〜150μmとするのが好ましい。
図6は、基布層と、発泡により形成された多数の孔を備えるナップ層とを有するスエードタイプの研磨クロスの構造を模式的に示す断面図である。同図に示す研磨クロス3は、ポリウレタンからなるナップ層3aと、ナップ層3aを補強する基布層3bとから構成されている。ナップ層3aは、発泡により形成された多数の孔(ナップ)を有している。ここで、ナップ長Eはナップ層の厚さであり、ナップ開孔径Dはナップの開孔径の平均値を意味する。
研磨クロスとして、研磨クロスは基布層と、発泡により形成された多数の孔を有するナップ層とを備えるスエードタイプのものを用いれば、適度な硬度および圧縮率であるとともに、研磨クロスのナップ層に十分な量のスラリーを吸収させることができる。
ナップ長が50μm未満またはナップ開孔径が5μm未満であると、研磨クロスに十分な量のスラリーを吸収させることができないので、ウェーハの中心付近に十分な量のスラリーを供給することができない。一方、ナップ長が1500μmを超えると、または、ナップ開孔径が150μmを超えると、研磨クロスのスラリー吸収量が増加するとともに、圧縮率も増加する。前述の通り、圧縮率が増加すると、ウェーハを研磨クロスに均一の加重で押し付けることができないので、得られるウェーハの平坦度が悪化する。
本発明の半導体ウェーハの研磨方法の効果を確認するため、下記の試験を行った。
[試験条件]
前記図1に示す構成の研磨装置を用いて半導体ウェーハを研磨し、ウェーハの被研磨面を調査した。スラリーの供給は、後述する図7で示す位置にノズルを配置して行った。
図7は、本発明の半導体ウェーハの研磨方法において、スラリーの供給位置を示す図である。同図は研磨装置の研磨クロス3と、ワークキャリア4と、スラリーを供給するノズル7とを示す。同図に示す位置にノズルを配置し、ノズルからスラリーを研磨クロスに滴下することにより供給した。これにより、ひずみ量が大きい研磨クロスにスラリーを供給し、その後、研磨クロスが回復する際にスラリーを研磨クロスに吸収させた。
研磨装置はテーブル直径を1200mmとし、ウェーハは直径450mmのものを供試した。研磨クロスは、基布層と発泡により形成された多数の孔を有するナップ層とを備えるスエードタイプのものを用い、その物質特性は、圧縮率が11%、硬度が36°、ナップ長が480μm、ナップ開孔径の平均が45μmであった。研磨条件は、ワークキャリアおよびテーブルの回転数を60rpmとし、ウェーハへの加重量を10Kpaとした。
比較例では、スラリーの供給を、テーブル中心のみにスラリーを供給するノズルを配置し、ノズルからスラリーをテーブルに滴下することにより行った。スラリーの供給以外の試験条件は、本発明例と同一にした。
ウェーハの被研磨面の調査は、ウェーハの表面粗さであるRMSを非接触レーザー粗さ計によりウェーハ中心からウェーハ外周にわたって測定することにより行った。
[試験結果]
図8は、ウェーハの半径位置(mm)と表面粗さであるRMS(Å)との関係を示す図である。同図に示すグラフにより、比較例では、外周でのRMSは1.5〜1.7Åであるが、ウェーハの中心に近づくにつれて表面粗さが悪化し、ウェーハ中心(半径位置0mm)では3.6Åであった。したがって、比較例より従来のテーブル中心にウェーハを供給する方法では、ウェーハ中心で表面粗さが悪化することが確認できた。
また、同図に示すグラフにより、本発明例では、表面粗さは1.5〜1.7Åであり、ウェーハ中心で表面粗さは悪化しなかった。したがって、本発明の半導体ウェーハの研磨方法により、ウェーハの中心付近で表面粗さが悪化するのを抑制できることが明らかになった。
本発明の半導体ウェーハの研磨方法は、テーブルの回転にともなうウェーハとの押し付けにより圧縮した研磨クロスが回復する際に、スラリーを研磨クロスに吸収させるので、研磨クロスがスラリーを効率よく吸収し、ウェーハの中心付近に十分な量のスラリーを供給することができる。このため、本発明の半導体ウェーハの研磨方法は、ウェーハの中心付近で表面粗さが悪化するのを抑制することができるとともに、ウェーハの中心付近と外周付近で研磨量が均一となることにより、得られるウェーハの平坦度を向上させることができる。
本発明の半導体ウェーハの研磨方法を、半導体ウェーハの製造に適用すれば、表面粗さおよび平坦度が向上したウェーハを得ることができ、大口径ウェーハの品質向上に大きく寄与することができる。
1:研磨装置、 2:テーブル、 3:研磨クロス、 3a:ナップ層 3b:基布層
4:ワークキャリア、 5:半導体ウェーハ、 7:ノズル、
A:テーブル中心、 B:ワークキャリアの外周上の点 D:ナップ開孔径、
E:ナップ長

Claims (3)

  1. ワークキャリアにより保持された半導体ウェーハと、テーブルが備える研磨クロスとを押し付けた状態で、スラリーを前記研磨クロス上に供給しつつ、前記ワークキャリアと前記テーブルとを回転させて前記半導体ウェーハを研磨する方法であって、
    前記テーブルの回転にともなう前記半導体ウェーハとの押し付けにより圧縮した前記研磨クロスが回復する領域に、前記スラリーを供給し、前記研磨クロスに吸収させることを特徴とする半導体ウェーハの研磨方法。
  2. 前記テーブルの直径に比べ、その直径が30%以上である半導体ウェーハを研磨することを特徴とする請求項1に記載の半導体ウェーハの研磨方法。
  3. 物質特性として、圧縮率が5〜50%で、硬度が80°以下である研磨クロスを用いることを特徴とする請求項1または2に記載の半導体ウェーハの研磨方法。
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