JP2011116683A - 油中水型乳化化粧料 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、化粧持続性に優れ、且つ毛穴・小じわ等の凹凸隠蔽効果に優れた油中水型乳化化粧料を提供する。
【解決手段】油中水型乳化化粧料は、(A)球状の疎水化処理酸化チタン内包シリカと、(B)100nm以下の平均粒子径を有する酸化亜鉛粉体とを含有する。
【選択図】なし

Description

本発明は、毛穴・小じわ等の凹凸隠蔽効果と化粧持続性に優れた油中水型乳化化粧料に関するものである。
油中水型乳化化粧料は水中油型乳化化粧料に比べ、耐水・耐汗性に優れ、各種化粧料に使用されており、近年主流になりつつある剤型である。しかし、油中水型乳化化粧料は外相が油性成分であるため、滑らかなタッチ、伸び広がりを有し、しっとり感やエモリエント効果を期待することはできるが、油性感を感じたり、べたついたりなどの欠点があり、さっぱりとした感触を得ることができなかった。また経時で分泌される皮脂と容易に混じり合うため化粧持続性が低下するという問題点も有していた。
そのため、化粧料中に揮発性シリコーン油やシリコーンレジンを配合することで化粧効果の持続性や保存安定性を向上させる技術が検討されてきた(例えば特許文献1参照)。また、耐皮脂性及び耐油性のあるパーフルオロ有機化合物にフッ素系高分子を用い、パーフルオロ有機化合物の安定性や使用感を向上させる技術がある(例えば特許文献2参照)。更には、揮発性成分、有機変性粘土鉱物、球状樹脂粉末、皮膜形成剤を用いて二次付着を低減しながら日焼け防止効果を向上させる技術も検討されている(例えば特許文献3参照)。
一方、特許文献4〜6に示すように、低温焼成酸化亜鉛は皮脂と反応して固定化することにより、ファンデーション等の化粧持ちを向上させることが従来知られている。しかしながら、単純に低温焼成酸化亜鉛を配合するだけでは、二次凝集によるざらつきやきしみ感が発現し、使用感上好ましくないという欠点がある。
また、皮膚上の毛穴や小じわ等の形態トラブルを化粧料によりカバーする方法として、酸化チタンや酸化鉄等、隠蔽力の高い顔料を配合してカバー力を高め、これによって肌に存在する毛穴や小じわ等を隠すことが行なわれている。しかしながら、このような隠蔽力の高い顔料を多く含有する化粧料は、しみ・そばかす等の色調トラブルに対しては効果があるものの、毛穴や小じわ等の形態トラブルに対しては効果がなく、逆に目立ってしまい、また仕上がり感も厚ぼったく、自然さが失われるという欠点もあった。
このような形態トラブルをカバーする他の方法として、拡散反射型粉体を用いることも行なわれているが、形態トラブルに対してはやや効果を有するものの、仕上がった感じが白っぽく、不自然であり、粉っぽい仕上がりを呈するという欠点があった。
特開平7−309714号公報 特開平8−59448号公報 特開平9−255543号公報 特開2003−95839号公報 特開2004−67624号公報 特開2007−176822号公報
本発明は上記事情に鑑み、化粧持続性に優れ、且つ毛穴・小じわ等の凹凸隠蔽効果に優れた油中水型乳化化粧料を提供することを目的としている。
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意検討を行った結果、油中水型乳化化粧料において、球状の疎水化処理酸化チタン内包シリカと疎水化処理低温焼成酸化亜鉛を配合したところ、予想に反し、その毛穴隠し効果および塗布後の化粧持続性が、相乗的に向上することを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、(A)球状の疎水化処理酸化チタン内包シリカ、かつ(B)疎水化処理低温焼成酸化亜鉛を含有することを特徴とする油中水型乳化化粧料を提供するものである。
また、本発明に係る油中水型乳化化粧料は、化粧料中の油層及び界面において、酸化チタン内包シリカに酸化亜鉛粉体の一部又は全部が静電付着していることが好ましい。
本発明に係る油中水型乳化化粧料は、成分(A)を1.0〜10.0重量%で含み、かつ、成分(B)を1.0〜10.0重量%で含むことが好適である。
本発明に係る油中水型乳化化粧料は、成分(B)を、350〜600℃の温度で焼成したものであることが好適である。
また、本発明に係る油中水型乳化化粧料は、メーキャップベースの形態として実施することができる。
このように、本発明に係る油中水型乳化化粧料は、疎水化処理酸化チタン内包シリカと低温焼成酸化亜鉛とを含有することにより、化粧持続性と毛穴・小じわ等の凹凸隠蔽効果を飛躍的に向上させることができる。
一般に、乳化物は水中油型と油中水型に大別することができる。連続相が油成分である油中水型は、撥水性を有しており、肌に塗布した場合にも、水分の添加による再乳化が起こりにくく、製剤も流れ落ちにくい。結果として、発汗による化粧崩れを抑えることができるため、その効果の持続性が確保できる。
本発明は発汗・皮脂分泌の起こる部位に使用するものであり、汗や皮脂による化粧崩れを防ぎ、毛穴・小じわ等の凹凸隠し効果を長時間持続させるために、油中水型乳化化粧料であることが好ましい。
本発明に係る油中水型乳化化粧料は配合成分として、下記に記載するような油成分と乳化剤を含有することができる。
油成分
油成分は特に限定されるものではなく、例えば、流動パラフィン、スクワラン等の炭化水素類;オリーブ油、ホホバ油、アボカド油、メドウホーム油、ラノリン等の天然動植物油脂;2−エチルヘキサン酸セチル、イソノナン酸イソノニル、イソノナン酸イソトリデシル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸2−エチルヘキシル、ステアリン酸2−エチルヘキシル、ステアリン酸ステアリル等の脂肪酸エステル類;トリ(カプリル・カプリル酸)グリセリル、トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル等のトリグリセライド、及び多価アルコール脂肪酸エステル油類;セチルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、ベヘニルアルコール等の高級アルコール;ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸等の高級脂肪酸;ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン等の鎖状シリコーン油、デカメチルシクロペンタンシロキサン等の環状シリコーン油、シリコーンゲル等の液体又は固体のシリコーン油等が挙げられる。好ましくは、撥水性に優れ、塗布後に素早く乾燥し、さらっとした使用感を得ることができる環状または鎖状のシリコーン油である。これら油成分を、一種または二種以上組み合わせて使用することができる。
乳化剤
乳化剤は、特に限定されるものではなく、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、およびシリコーン油用の乳化剤としてシリコーン系界面活性剤等が挙げられ、好ましくは、非イオン性界面活性剤、及びシリコーン系界面活性剤であり、これらを一種以上用いることができる。
本発明の乳化化粧料は油中水型であることから、親水親油バランス(HLB)が6以下となるような非イオン性界面活性剤、及びシリコーン系界面活性剤の組み合わせが、安定性、及び使用感の点で好ましい。
非イオン性界面活性剤としては、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油及びこれらの誘導体;モノパルミチン酸ソルビタン、モノステアリン酸ソルビタン、モノオレイン酸ソルビタン、ヤシ油脂肪酸ソルビタン、トリステアリン酸ソルビタン、トリオレイン酸ソルビタン等のソルビタン脂肪酸エステル;モノラウリン酸ポリオキシエチレンソルビタン、モノパルミチン酸ポリオキシエチレンソルビタン、モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン、トリステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン、トリオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン等のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル;モノラウリン酸ポリオキシエチレンソルビット、テトラステアリン酸ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル;モノステアリン酸グリセリル、自己乳化型モノステアリン酸グリセリル、モノイソステアリン酸グリセリル等のグリセリン脂肪酸エステル;モノステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル、モノイソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル、トリステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル、トリイソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル、トリオレイン酸ポリオキシエチレングリセリル等のポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル;ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルドデシルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル;モノラウリン酸ポリエチレングリコール、モノオレイン酸ポリエチレングリコール等のポリエチレングリコール脂肪酸エステル;モノラウリン酸ポリグリセリル、モノミリスチン酸ポリグリセリル、モノステアリン酸ポリグリセリル、モノオレイン酸ポリグリセリル、トリステアリン酸ポリグリセリル、トリオレイン酸ポリグリセリル等のポリグリセリン脂肪酸エステル等が挙げられる。
シリコーン系界面活性剤としては、ポリエーテル変性シリコーン、ポリグリセリン変性シリコーン等が挙げられる。
また、本発明の乳化化粧料には、更に一般に使用されているその他の化粧料成分を、本発明の効果を損なわない範囲で適宜配合することができる。
その他の化粧料成分としては、例えばタルク、マイカ、セリサイド等の体質顔料、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化鉄等の無機顔料、パール顔料、有機顔料、紫外線吸収剤、グリセリン、ソルビトール、1,3−ブチレングリコール等の多価アルコール、エタノール等の低級アルコール、キレート剤、pH調整剤、防腐剤、増粘剤、香料等が挙げられる。
本発明の油中水型乳化化粧料は、前記必須成分および任意成分から適宜選択し、常法に従って製造することができ、例えばサンスクリーン乳液、スキンケアクリーム、液状ファンデーション、メーキャップベースなどとして適用される。
ここで、上述したように、皮脂腺から分泌される皮脂はスクワレン、脂肪酸、トリグリセライド等を成分としており、汗と混ざり合うことで皮脂膜となり、水分の蒸発を防ぐ、肌を滑らかにする、刺激から皮膚を守るなどの役割を有する。しかしながら、過剰な皮脂の分泌は、ファンデーション等のメーキャップベースの化粧くずれの原因となることが知られている。これに対し、特定の粒径以下の酸化亜鉛は、脂肪酸と反応し脂肪酸亜鉛を生成し、いわゆる金属石鹸となる。金属石鹸は一般的に油ゲル化能を持ち、油成分や皮脂を固定化することができる。この反応性を応用することで、過剰の皮脂が肌上で拡散するのを抑制することができる。
すなわち、本発明に係る油中水型乳化化粧料は酸化亜鉛を含有し、本発明に用いられる酸化亜鉛は、効率よく皮脂を固定化するために、その平均粒子径は100nm以下、さらには50nm以下、特には30nm以下であることが好ましい。これらの条件を満たすために、酸化亜鉛粉末は、350〜600℃の温度において低温焼成を行なわれることが好ましい。上記焼成温度が350℃未満であると、例えば、炭酸亜鉛の分解が完結せずに炭酸根が残り、亜鉛純度や紫外線遮蔽能が低下するおそれがある。また、上記焼成温度が600℃を超えると、粒子の融着が生じ、得られる酸化亜鉛の透明性、及び分散性が低下する場合がある。
しかしながら、上述したように、このような微粒子である低温焼成酸化亜鉛を単純に化粧料中に配合するだけでは、二次凝集により皮脂の固定化に関する効果を十分に発揮できないという問題点を有していた。そこで、本発明は、疎水処理化酸化チタン内包シリカと疎水化処理した低温焼成酸化亜鉛とを混合した後、化粧料中の油層に配合することにより、疎水化した酸化亜鉛が酸化チタン内包シリカ表面に静電付着して、酸化亜鉛の二次凝集を防ぐことを可能としている。これにより、本発明に係る油中水型乳化化粧料は、酸化チタン内包シリカに付着した酸化亜鉛により皮脂を効率的に固定することが可能となり、結果として化粧持続性を改善することができる。
さらに、本発明の油中水型乳化化粧料は、疎水処理化酸化チタン内包シリカに酸化亜鉛が付着することにより、酸化チタン(高屈折率)/シリカ(低屈折率)/酸化亜鉛(中屈折率)という三層構造を形成させる。これは、低屈折率のシリカに高屈折率の酸化チタンを内包したことによる酸化チタン内包シリカの光拡散効果に加え、中屈折率の酸化亜鉛が酸化チタン内包シリカの外側へ付着することで、より複雑な拡散光を示し、より高い光拡散性も得ることができる。結果として、本発明の油中水型乳化化粧料は、化粧持続性の改善とともに高い凹凸隠蔽効果を得ることができる。
また、本発明に係る油中水型乳化化粧料は、化粧料中の油層及び界面において、酸化チタン内包シリカに酸化亜鉛粉体の一部又は全部が静電付着していることが好ましい。
なお、本発明に配合される低温焼成酸化亜鉛は、乳化系への分散性および疎水化処理酸化チタン内包シリカへの付着を考慮して、酸化亜鉛粉末の表面に疎水化処理を施したものが好ましい。この疎水化処理は、通常公知の方法を用いて行なうことができる。具体的には、例えば、酸化亜鉛粉末粒子の表面に油脂を吸着させ、水酸基等の官能基を利用して、酸化亜鉛粉末粒子の表面にエステル化やエーテル化を起こさせて表面を親油的にする油脂処理法、脂肪酸の亜鉛塩やマグネシウム、アルミニウム塩を用いる金属石鹸処理方法、ジメチルポリシロキサンまたはハイドロジェンポリシロキサンを用いるシリコーン処理法、パーフルオロアルキル基を有するフッ素化合物で処理する方法等が挙げられる。特に好ましくはメチルハイドロジェンポリシロキサンである。また、特開昭63−11308号公報に記載されているように、シリコーン化合物を上記の形態で、酸化亜鉛粉末に接触させて疎水化処理を行なうこともできる。
本発明に用いられる酸化亜鉛粉体の配合量は、最終的に製造される乳化化粧料に対して1.0〜10.0重量%が好ましく、さらには2.0〜7.0重量%が好ましい。この範囲を下回る場合は、皮脂の固定化能が発揮できず、一方、この範囲を上回る場合には、肌への使用感を悪くする。
また、化粧料に各種球状粉体配合することにより、すべりの良さやのびの軽さといった良好な感触を付与することが一般的に行なわれている。しかしながら、通常用いられる球状粉体は感触の面で良好なものの、隠蔽力に劣り、毛穴や小じわ等を目立たなくすることはできず、特にメーキャップベースに求められる要望を満足するものではなかった。
本発明に用いられる酸化チタン内包シリカとは、内部に酸化チタンの粉末が分散した酸化ケイ素粉末(複合粒子)のことである。酸化チタン内包シリカの製法としては、例えばケイ酸ナトリウムに酸化チタンの粉末を添加して懸濁液を調整し、更に界面活性剤とベンゼン等の油性分散剤との混合液を調整し、この混合液に上述した懸濁液を加え、乳化させて油中水分散型エマルジョンを得る。その後、混合液に硫酸アンモニウムや塩化アンモニウム等の塩を添加することによりケイ酸ナトリウムと反応させて粒子を生じさせ、粒子をろ別、水洗後、メタノール等の有機溶剤で洗浄し、乾燥したものを使用することができる。
酸化チタンの粒径は複合粒子内部での分散性をよくするため0.005〜2μmが好ましく、特に0.01〜0.5μmが好ましい。酸化チタンの粉末の形状は、特に制限されず、球状、柱状、棒状、板状又は不定型等いずれでもよい。また、酸化チタンの配合量は、複合粒子を100重量%として5〜60重量%が好ましく、特に10〜50重量パーセント、さらには20〜40重量%が好ましい。この範囲内であると、複合粒子内部での分散性が良好となる。
酸化チタン内包シリカは、効率よく毛穴・小じわ等の凹部位に入り凹凸をカバーするためには、球状であることが必要である。その平均粒子径は、1〜10μmが好ましく、特には2〜8μmが好ましく、内包する酸化チタンの平均粒子径は50〜500nmで、その内包量は10.0〜60.0重量%が好ましい。
なお、本発明に配合される酸化チタン内包シリカは、乳化系への分散性および疎水化した酸化亜鉛との付着性を考慮して、酸化チタン内包シリカ粉末の表面に疎水化処理を施す。この疎水化処理は、通常公知の方法を用いて行なうことができる。具体的には、例えば、酸化チタン内包シリカ粉末粒子の表面に油脂を吸着させたり、水酸基等の官能基を利用したりして、酸化チタン内包シリカ粉末粒子の表面にエステル化やエーテル化を起こさせて表面を親油的にする油脂処理法、脂肪酸の亜鉛塩やマグネシウム、アルミニウム塩を用いる金属石鹸処理方法、ジメチルポリシロキサンまたはハイドロジェンポリシロキサンを用いるシリコーン処理法、パーフルオロアルキル基を有するフッ素化合物で処理する方法等が挙げられる。特に好ましくはメチルハイドロジェンポリシロキサンである。
このような疎水化酸化チタン内包シリカの配合量は、最終的に製造される乳化化粧料に対して1.0〜10.0重量%が好ましく、さらには2.0〜7.0重量%が好ましい。または、酸化亜鉛に対して1:2〜5:1の比率で含まれることが好ましい。この範囲を下回る場合は、毛穴隠し効果の発現が弱く、一方、この範囲を上回る場合は、乳化物の粘度が高くなり、肌へののびを悪くする。
上記疎水化処理酸化チタン内包シリカと低温焼成酸化亜鉛とを組み合わせることにより、格段に優れた化粧持続性と毛穴隠し効果を持つ油中水型乳化化粧料を得ることができる。
次に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、成分1〜15は、表中の成分1〜15に対応する。
(実施例1〜6)
油成分(成分4、5)と乳化剤(成分10)を加熱して均一に混合した後、着色顔料(成分11、12、13)と粉体成分(成分2、3、6、8、14)を攪拌しながら添加し、放冷後に油成分(成分1)を添加し、次いで水相成分(成分7、9、15)を徐々に添加し、室温まで冷却して油中水型乳化のメーキャップベース(化粧下地)を得た。
(比較例1〜3)
実施例と同様の方法で、表1に記載の各配合量に従い、それぞれメーキャップベースを得た。実施例中の成分14を除き、精製水でバランスした。
(比較例4〜6)
実施例と同様の方法で、表1に記載の各配合量に従い、それぞれメーキャップベースを得た。実施例中の成分8を除き、精製水でバランスした。
(評価方法)毛穴隠し効果の評価試験
表1に示す組成で調製した実施例1〜6及び比較品1〜6に対して、下記方法により毛穴隠し効果(ソフトフォーカス効果)について評価試験を行なった。
毛穴レプリカのバイオスキンに塗布し、毛穴隠し効果を官能評価した。
この試験の評価方法は、以下のように設定した。
(評価基準)
◎:ほとんど毛穴が目立たない
○:あまり毛穴が目立たない
△:やや毛穴が目立つ
×:毛穴が目立つ
上記の結果を表1に示す。
(評価方法)化粧持続性の評価方法
表1に示す組成で調製された実施例1〜6及び比較品1〜6に対して、下記方法により化粧持続性について評価試験を行なった。
額部(男性)3cm×3cmの面積に均一に塗布し、塗布6時間後の化粧持続性を官能評価した。
この試験の評価方法は、以下のように設定した。
(評価基準)
◎:ほとんどテカリがなく、化粧持続性がある。
○:あまりテカリがなく、化粧持続性がややある。
△:ややテカリがあり、化粧持続性があまりない。
×:テカリがあり、化粧持続性もない。
上記の結果を、表1に示す。
Figure 2011116683
本発明は、油中水型乳化化粧料であることから、その撥水性により汗や水による化粧崩れを低減する効果を有するが、さらに低温焼成酸化亜鉛と酸化チタン内包シリカとを含有することにより、化粧持続性と毛穴・小じわ等の凹凸隠蔽効果を飛躍的に向上させることができる。また使用感の点(のびの良さ)でも優れた効果を有する。

Claims (4)

  1. (A)球状の疎水化処理酸化チタン内包シリカと、
    (B)100nm以下の平均粒子径を有する酸化亜鉛粉体と
    を含有することを特徴とする油中水型乳化化粧料。
  2. 前記乳化化粧料が、前記成分(A)を1.0〜10.0重量%で含み、かつ、前記成分(B)を1.0〜10.0重量%で含むことを特徴とする請求項1に記載の油中水型乳化化粧料。
  3. 前記成分(B)が、350〜600℃の温度で焼成したものであることを特徴とする請求項1〜2のいずれか一項に記載の油中水型乳化化粧料。
  4. (A)球状の疎水化処理酸化チタン内包シリカと、
    (B)100nm以下の平均粒子径を有する酸化亜鉛粉体と
    を含有することを特徴とするメーキャップベース。
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