JP2011116612A - 環境負荷低減コンクリート組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】従来一般的な普通コンクリートの代替材料として建築物の地上躯体にも広く適用できる、CO2削減効果が非常に大きい環境負荷低減コンクリートを提供する。
【解決手段】セメント成分がポルトランドセメントからなり、水セメント比が40〜65%であり、材齢28日圧縮強度が18〜45N/mm2となる普通コンクリート組成物の配合において、セメントの75〜100質量%を高炉セメントB種で置換し、且つ粗骨材の一部または全部を含水性軽量骨材で置換して軽量骨材含水量(単位量)を25kg/m3以上とした環境負荷低減コンクリート組成物。
【選択図】図1

Description

本発明は、製造過程で多量のCO2を排出するポルトランドセメントの替わりに、環境負荷の小さい高炉セメントB種を使用したコンクリートであって、従来の普通コンクリートと同様に建築物の地上躯体をはじめとする種々の「普通コンクリート用途」に適用可能な強度を発揮する環境負荷低減コンクリート組成物に関する。
2008年4月の京都議定書の約束期間の開始に伴い、低炭素社会の構築に向けた動きが活発化している。建築分野においては、建物のライフサイクルのなかでCO2排出量の多くを占める「建物の運用時」のCO2削減に関する取り組みが主に行われてきた。一方で、建物の運用時以外の「建築資材製造時」、「建築時」、「解体時」などにおいてもCO2排出削減を推進させる必要があり、今後はこれらについての取り組みが一層重要となる。特に建築資材として多量に使用されているコンクリートはセメント製造時に多量のCO2排出を伴う。したがって、建築分野においてはCO2排出量ができるだけ少なくて済む(すなわち環境負荷の小さい)コンクリートの開発が待たれている。
コンクリート製造に伴うCO2排出量の大部分は、セメント製造過程に占められている。これはセメントの原料となるセメントクリンカーの生産において、炉の燃焼エネルギーを得るために化石燃料を多量に使用することに加え、石灰石の脱炭酸(CaCO3→CaO+CO2)が生じるからである。建築用の普通コンクリートには、通常、ポルトランドセメントが多量に使用される。ポルトランドセメントは上記の製造過程を経るためCO2排出量が大きい。
CO2排出量が小さいセメントとして、高炉セメントが挙げられる。なかでもJIS R5211に規定される高炉セメントB種は普通ポルトランドセメントに比べ、製造時のCO2排出量が40%程度削減できるとされており、環境負荷の低減に有効な材料である。この材料は土木分野において公共工事のグリーン調達の特定調達品目にも指定されている。高炉セメントB種を用いたコンクリートは、例えば橋脚・橋台、浄水場、ダムにおいて積極的に使用されている。
ところが、建築分野においては、高炉セメントB種を用いたコンクリートは地下の部位や杭などに使用されている程度であり、地上躯体にはほとんど使用されていない。これは、高炉セメントB種は初期の養生が不十分な場合に長期強度の増進が期待できないだけでなく、中性化深さや乾燥収縮が大きくなるといった欠点を有していることによる。
一方、コンクリートの養生促進を図る手法として、外部的な養生水の供給に代わり、コンクリートを構成する材料自体に養生水の供給機能を持たせる手法(自己養生)が知られている。具体的には、含水性を有する軽量細骨材を使用し、その軽量細骨材に蓄えられた水を打設後の養生に利用しようというものである。これによって高強度コンクリートや高流動コンクリート等の高い密度・強度が求められるコンクリートにおいて、養生水の供給を行わなくても自己収縮や乾燥収縮を低減することができる。特許文献1には高炉セメントB種に軽量細骨材を用いた高流動コンクリートが記載されている。
特許第4112049号公報
上述のように、高炉セメントB種と軽量細骨材を配合した自己養生型のコンクリートが知られている。ところが発明者らの検討によれば、建築物の地上躯体に広く適用されている通常の強度レベルのコンクリート(普通コンクリート)を代替する目的で、高炉セメントB種と軽量細骨材を同時に使用したコンクリート配合とした場合、自己養生による長期強度の増進効果を十分に付与することができないことがわかった。また、中性化が一層進行しやすくなることも明らかになった。したがって、従来一般的な普通コンクリートと同様の施工方法を適用することを前提とした場合、既往の技術では、ポルトランドセメントを高炉セメントB種に置換することによる大幅な環境負荷低減を成し遂げることは容易でないのが現状である。
本発明はこのような現状に鑑み、従来一般的な普通コンクリートの代替材料として建築物の地上躯体にも広く適用できる、CO2削減効果が非常に大きい環境負荷低減コンクリートであって、通常の養生方法で長期強度の増進効果が十分に得られ、中性化深さや乾燥収縮についても実用的な特性を確保できるものを提供することを目的とする。
発明者らは詳細な研究の結果、建築物の地上躯体に適用されている普通コンクリートの圧縮強度範囲において、高炉セメントB種を用いたコンクリートの品質は、軽量細骨材ではなく、軽量粗骨材を使用することによって顕著に改善されることを見出した。
すなわち上記目的は、セメント成分がポルトランドセメントからなり、水セメント比が40〜65%であり、材齢28日圧縮強度が18〜45N/mm2となる普通コンクリート組成物の配合において、セメントの75〜100質量%を高炉セメントB種で置換し、且つ粗骨材の一部または全部を含水性軽量骨材で置換して軽量骨材含水量(単位量)を25kg/m3以上とした環境負荷低減コンクリート組成物によって達成される。
ここで、「材齢28日圧縮強度」は標準水中養生による材齢28日の供試体についての特性である。具体的にはJIS A5308:2009の9.2.1「圧縮強度」の規定に従うことができる。軽量骨材含水量は、軽量骨材の吸水率に単位骨材量(kg/m3)を乗じて100で除することにより算出される。当該吸水率はJIS A1109:2006またはJIS A1110:2006に規定されている。複数種類の軽量骨材を使用する場合は個々の軽量骨材含水量の総和を上記の軽量骨材含水量とする。
材齢28日圧縮強度が18〜45N/mm2となる前記の普通コンクリート組成物としては、水セメント比が40〜65%であり、且つ単位セメント量:270〜450kg/m3、細骨材率s/a:45.0〜52.5%の配合を有するものを挙げることができる。前記含水性軽量骨材としては、吸水率が20〜35%の人工軽量骨材が好適な対象となる。
本発明によれば、建築物の地上躯体に適用できる強度レベルのコンクリートとして、高炉セメントB種を使用することにより、従来の普通コンクリートと比べCO2排出量が例えば25〜40%程度と大幅に削減される環境負荷低減コンクリートが提供可能となった。このコンクリートは通常の養生方法で長期強度の増進効果が十分に発揮され、中性化深さや乾燥収縮についても実用的な特性を呈するので、従来一般的な普通コンクリートの代替材料として広く適用でき、建築分野における地球温暖化防止対策に大きく寄与するものである。
各種コンクリートについて3日脱型材の圧縮強度を示したグラフ。 各種コンクリートについて7日脱型材の圧縮強度を示したグラフ。 各種コンクリートについて標準水中養生での圧縮強度を示したグラフ。 各種コンクリートについて材齢と長さ変化率の関係を示したグラフ。 各種コンクリートについて中性化促進試験による中性化深さを示したグラフ。
高炉セメントB種には高炉スラグが30〜60%程度含まれている。高炉スラグはクリンカー成分の刺激により次第に硬化する性質(潜在水硬性)を有し、長期強度の増加、水密性の向上に寄与する。一方、人工軽量骨材は空隙を有する多孔構造であることから、その骨材粒子の内部にはコンクリート練り混ぜの段階で水分が蓄えられ、打設後の養生においてその水分が養生促進に有効に活用される(自己養生の効果)。したがって、高炉セメントB種と人工軽量骨材とを配合したコンクリートは、初期養生が不十分となりやすい施工環境においても、高炉スラグの潜在水硬性を引き出す効果が得られると考えられ、それによって長期強度の増大がもたらされるのではないかと期待された。
しかしながら、発明者らの検討によれば、既往の技術により高炉セメントB種と人工軽量骨材とを同時に配合させた場合、長期強度の増大効果は十分に発揮されるとは限らず、特に建築物の地上躯体の施工で行われている3日脱型など入念な初期養生が難しい施工環境では、普通コンクリートと比較して長期強度に劣る場合が多いことがわかった。また、中性化深さが大きくなりやすい場合があることも明らかとなった。
そこで発明者らはさらに詳細な研究を進めた。その結果、普通コンクリートのセメントを高炉セメントB種で置換したタイプのコンクリートでは、細骨材に軽量骨材を用いると、高炉スラグの潜在水硬性を発揮させるうえでマイナスの効果となることがわかってきた。また、中性化も促進される傾向が認められた。ところが粗骨材に軽量骨材を用いた場合には、高炉スラグの潜在水硬性が顕著に発揮され、長期強度は普通コンクリートと同等以上のレベルに改善されるのである。中性化についても実用的なレベルに抑えられる。その理由について現時点では明確でない。しかし、安定した長期強度の増進効果が得られることが確認されたことにより、本発明は高炉セメントB種を用いたコンクリートにおいて、細骨材ではなく、粗骨材の一部または全部に軽量骨材を使用することを骨子とする。
本発明のコンクリート組成物のベースとなる普通コンクリート(高炉セメントB種や軽量骨材で置換する前の対象物)の配合は、セメント成分がポルトランドセメントからなり、水セメント比が40〜65%であり、材齢28日圧縮強度が18〜45N/mm2となる普通コンクリート組成物の配合である。特に、単位セメント量:270〜450kg/m3、細骨材率s/a:45.0〜52.5%の配合を有するものが好適なベース組成として挙げられる。その他の成分として、通常使用される混和材料は適宜配合されて構わない。建築物の地上躯体に適用されている多くの普通コンクリート組成物がこの組成範囲に含まれる。ポルトランドセメントは、普通ポルトランドセメントの他、早強、超早強、中庸熱、低熱など、種々のものが実用に供されている。ここでいう普通コンクリートは、これら種々のポルトランドセメントの1種または2種以上を配合するものが対象となる。なかでも、セメント成分に普通ポルトランドセメントのみを配合する普通コンクリートが、通常の建築物では最も一般的である。
このような組成の普通コンクリート組成物をベースとして、そのセメントの75〜100質量%を高炉セメントB種で置換し、且つ粗骨材の一部または全部を含水性軽量骨材で置換することによって、本発明の環境負荷低減コンクリート組成物が得られる。強度レベルはベースとなる普通コンクリートの組成に依存する。外部からの強制養生を行わない通常の施工における長期強度(例えば材齢91日)は、概ねベースとなる普通コンクリートと同等以上となる。
高炉セメントB種によるセメント置換率は高いほどCO2排出量削減効果が大きくなる。前記ベースコンクリートのセメントを全部(100%)、高炉セメントB種で置換した場合、後述のようにベースコンクリートに対し例えば40%近い顕著なCO2排出量削減効果を得ることができる。一方、高炉セメントB種の置換率を下げていくと、高炉セメントB種に特有の潜在水硬性による長期強度の増進効果は低減していくが、セメントの残部を占めるポルトランドセメントは比較的早期からの優れた強度発現性を有することから、コンクリートの長期強度はベースコンクリート並みあるいはそれ以上に維持される。CO2排出量削減効果の観点からは高炉セメントB種による置換率は75質量%以上とすることが好ましく、90質量%以上とすることが一層好ましい。置換率75質量%の場合でも例えば30%程度のCO2排出量削減効果を得ることが可能である。
外部から養生水を供給しない通常の養生において高炉セメントB種の潜在水硬性を十分に発揮させるために、本発明では軽量粗骨材中に蓄えられている水を利用する。コンクリート混練物において、その軽量粗骨材含水量が25kg/m3以上であるとき、上記潜在水硬性が顕著に発揮され、長期強度の優れた増大効果が得られることが確認された。軽量骨材含水量が30kg/m3以上であることが一層好ましい。軽量骨材含水量の上限については、粗骨材の軽量骨材置換率が100%である場合に最大値となるので特に規定する必要はないが、通常は130kg/m3以下の範囲で良好な結果が得られる。
含水性軽量骨材としては、吸水率が20〜35%の人工軽量粗骨材を適用することが好ましい。この場合、粗骨材に占める人工軽量粗骨材(絶乾)の体積率(人工軽量骨材による置換率)は10〜100%の範囲で調整することによって軽量骨材含水量を25kg/m3以上とすればよい。上記の人工軽量粗骨材としては膨張性頁岩(けつがん)を主原料とするものが商品化されており、本発明ではそれを採用することができる。
表1に示す材料を使用して、表2に示す各調合のコンクリート混練物を得た。表1中の「普通セメント」は普通ポルトランドセメントである。練り混ぜは、コンクリートミキサーにセメント、細骨材、粗骨材を投入して10秒間空練りした後、混和剤と水を投入して120秒間練り混ぜる方法で行い、フレッシュ時の目標スランプは18±2.5cm、空気量は5.0±1.5%、コンクリート温度は20±2℃とした。
表2において、調合記号Nは建築物の地上躯体に通常使用されるコンクリートを想定した普通コンクリートである。以下、調合記号Nの普通コンクリートを「ベースコンクリート」と呼ぶ。他の調合はいずれもベースコンクリートの配合をベースとして、そのセメントや骨材を他の材料で置換したものである。具体的には、調合記号Bはセメントの全部を高炉セメントB種で置換したものである。調合記号BG25、BG50およびBG100はセメントの全部を高炉セメントB種で置換するとともに、粗骨材をそれぞれ置換率25%、50%および100%にて含水性軽量粗骨材(表1の記号MG)で置換したものである。この軽量粗骨材による置換率は表2のG1およびMGの単位体積量から算出される。例えばBG25場合、85/(256+85)×100≒25%となる。調合記号BS25およびBS50はセメントの全部を高炉セメントB種で置換するとともに、細骨材をそれぞれ置換率25%および50%にて含水性軽量細骨材(表1の記号MS)で置換したものである。表2中の軽量骨材置換率は、軽量骨材(MS、MG)それぞれの吸水率(表1に記載)に当該軽量骨材の単位骨材量(kg/m3)を乗じて100で除することにより求まる値である。例えばBG25の場合、28.0×110/100=30.8(kg/m3)となる。
Figure 2011116612
Figure 2011116612
各調合のコンクリート混練物を用いてコンクリート供試体を作製し、以下の特性を調べた。
〔圧縮強度〕
3日脱型後および7日脱型後の供試体(φ10×20cm)について、20℃、60%R.H.の大気環境下で養生を行い、材齢3日(3日脱型材のみ)、7日、28日、91日の時点で圧縮強度を測定した。また、打設翌日に脱型後、標準水中養生を行った供試体についても各材齢での圧縮強度を測定した。図1、図2および図3に、それぞれ3日脱型材、7日脱型材および標準水中養生材の圧縮強度を示す。
図1からわかるように、材齢3日で脱型した場合、ベースコンクリート(記号N)のセメントを高炉セメントB種で置換し、骨材はベースコンクリートと同じとした記号Bの配合では、ベースコンクリートに比べ、各材齢での圧縮強度に劣った。これに対し本発明例である記号BG25、BG50、BG100は粗骨材の一部または全部を含水性軽量粗骨材で置換して軽量骨材含水量を十分に確保したことにより、高炉セメントB種が本来有する潜在水硬性が発揮され、高炉セメントB種を多量に使用した場合でも材齢91日の長期強度はベースコンクリートと同等以上に増大することが確認された。一方、記号BS25、BS50は細骨材の一部を軽量骨材で置換することによって軽量骨材含水量を確保したものであり、この場合は長期強度はベースコンクリートに比べ低くなった。図2からわかるように、材齢7日で脱型した場合においても、本発明例のものはベースコンクリートとほぼ同等またはそれ以上の長期強度を呈することが確認された。なお、図3に見られるとおり、標準水中養生を行った場合には養生水が十分に供給されることにより、高炉セメントB種を用いたものはいずれもベースコンクリートよりも長期強度が増大した。
〔乾燥収縮(長さ変化)〕
寸法10×10×40cmの供試体を用いて、20℃、60%R.H.の大気環境下で養生を行い、各材齢における長さ変化率を測定した。図4に長さ変化率の測定結果を示す。
図4からわかるように、破線で示した本発明例のもの(記号BG25、BG50、BG100)はいずれも、ベースコンクリート(記号N)と同等またはそれ以下の乾燥収縮であり、良好な結果であった。
〔中性化深さ〕
打設後16時間〜3日で脱型した寸法10×10×40cmの供試体を用いて、JIS A1153に定められる方法によって試験を行い、材齢13週(√13≒3.61)までの中性化深さを測定した。図5にその結果を示す。
図5からわかるように、高炉セメントB種を用いた各コンクリートはベースコンクリート(記号N)より中性化深さが大きくなっている。ただし、粗骨材の一部または全部を含水性軽量粗骨材で置換した本発明例のもの(記号BG25、BG50、BG100)は、含水性軽量粗骨材を使用していないもの(記号B)に比べ中性化深さが抑制される。したがって本発明例のものは一般環境下において高炉セメントB種を用いた従来のコンクリート(記号B)と同等以上の実用的な耐中性化特性を有する。これに対し、細骨材に軽量骨材を用いた比較例のもの(BS25、BS50)は、中性化深さが増大する傾向が見られた。
次に、上記各コンクリートのCO2排出量(kg−CO2/m3)を、下記(i)〜(iii)の文献記載に基づく各材料のCO2原単位を用いて試算した。
(i)日本建築学会2006・建物のLCA指針(案)
(ii)日本建築学会編集「鉄筋コンクリート造建築物の環境配慮施工指針(案)・同解説」丸善株式会社2008年9月20日第1版第1刷
(iii)土木学会2005コンクリート構造物の環境性能照査指針(案)
また参考のため、記号BG50において高炉セメントB種によるセメントの置換率を75質量%とした場合の配合についても試算を行った。これらの結果を表3に示す。
Figure 2011116612
表3からわかるように、本発明例の配合は高炉セメントB種を用いたことにより、普通コンクリート(記号N)に対しCO2排出量の大幅な削減を可能にするものである。

Claims (3)

  1. セメント成分がポルトランドセメントからなり、水セメント比が40〜65%であり、材齢28日圧縮強度が18〜45N/mm2となる普通コンクリート組成物の配合において、セメントの75〜100質量%を高炉セメントB種で置換し、且つ粗骨材の一部または全部を含水性軽量骨材で置換して軽量骨材含水量を25kg/m3以上とした環境負荷低減コンクリート組成物。
  2. 前記普通コンクリート組成物は、単位セメント量:270〜450kg/m3、細骨材率s/a:45.0〜52.5%の配合を有するものである請求項1に記載の環境負荷低減コンクリート組成物。
  3. 前記含水性軽量骨材は、吸水率が20〜35%の人工軽量骨材である請求項1または2に記載の環境負荷低減コンクリート組成物。
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