JP2011006297A - コンクリート組成物およびコンクリート硬化体 - Google Patents

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Abstract

【課題】初期強度が大きく、かつ乾燥収縮歪が小さく、従ってひび割れが抑制されたコンクリート組成物およびコンクリート硬化体を提供する。
【解決手段】ポルトランドセメントを用い、粗骨材および細骨材として石灰石骨材を用い、さらに高炉スラグ微粉末を配合したことを特徴とするコンクリート組成物およびそのコンクリート硬化体であり、例えば、単位量として水セメント比35〜60%、石灰石粗骨材900〜1100kg/m3、石灰石細骨材740〜950kg/m3、高炉スラグ微粉末100〜300kg/m3を含有し、材齢7日の圧縮強度10N/mm2以上、材齢13週の収縮歪450×10-6以下であるコンクリート組成物およびそのコンクリート硬化体。
【選択図】図2

Description

本発明は、初期強度が大きく、かつ乾燥収縮歪が小さく、従ってひび割れが抑制されたコンクリート組成物およびコンクリート硬化体に関する。
近年、環境負荷を低減する観点に基づき、高炉スラグ微粉末を混合したセメントの使用が増加している。高炉スラグ微粉末を混合したセメントは,アルカリ骨材の反応抑制効果や塩化物イオンの浸透に対する抵抗性が高いなどの利点を有する。しかし、一方でコンクリート硬化体の初期強度が低く、初期収縮も大きいため、ひび割れが発生しやすいという問題がある。また、初期養生の影響を受けやすく、何らかの理由で早期に脱型した場合、養生期間が十分でないために強度増進が小さくなり、さらにはひび割れ発生の可能性が大きくなる。
高炉スラグ微粉末を混合したセメントの欠点を改善する対策として、以下の技術が知られている。
(イ)高炉セメントにポゾラン活性を有する無機質粉末および/または水和不活性な無機質微粉末を配合することによって、初期強度を高めたセメント組成物が知られており(特許文献1:特開2002−321949号公報)。水和不活性な無機質微粉末として石灰石微粉末が例示されている。
(ロ)セメントにポゾランまたは潜在水硬性物質のうち少なくとも一種からなる混和材と石灰石粗骨材を混合することによってコンクリート強度を高めることが提案されており(特許文献2:特開2002−87866号公報)、ポゾランとしてフライアッシュ等が例示されており、潜在水硬性物質として高炉スラグが例示されている。
(ハ)エコセメントに石灰石骨材を使用することで収縮低減および強度発現を高める方法が提案されている(特許文献3:特開2008−247652号公報)。
特開2002−321949号公報 特開2002−087866号公報 特開2008−247652号公報
特許文献1に記載された方法高炉セメント組成物は、不活性な無機質微粉末として石灰石微粉末が混合されているが、これは石灰石微粉末によるマイクロフィラー効果を得るためであり、また、初期強度が改善されたと記載されているが、実施例に示される材齢7日強度は約28N/mm2であり、また材齢28日強度は約35N/mm2であって、コンクリート強度が格段に高いものではない。
特許文献2の方法は、セメントの水和反応で生じる水酸化カルシウムを混和材(フライアッシュまたは高炉スラグ粉末など)との反応によって消費させ、また石灰石骨材を用いることによって水酸化カルシウムを消費させて、セメントペーストと骨材の付着強度を高めるものであるが、細骨材の種類は限定されていない(実施例1〜4では従来の川砂)。ところが、細骨材の種類によっては、コンクリート強度の改善効果が十分得られない。
特許文献3のコンクリート組成物はエコセメントに石灰石骨材を使用するものであり、ポルトランドセメントを用いるものでなく、また高炉スラグ微粉末を添加する効果も確認されていない。
本発明は、ポルトランドセメントを使用したコンクリートについて、初期強度を高め、かつ乾燥収縮を低減させることによって、ひび割れを抑制したコンクリート組成物およびそのコンクリート硬化体を提供することを目的とする。
本発明は、以下の構成によって上記課題を解決したコンクリート組成物およびコンクリート硬化体に関する。
〔1〕ポルトランドセメントを用い、粗骨材および細骨材として石灰石骨材を用い、さらに高炉スラグ微粉末を配合したことを特徴とするコンクリート組成物。
〔2〕単位量として水セメント比35〜60%、石灰石粗骨材900〜1100kg/m3、石灰石細骨材740〜950kg/m3、高炉スラグ微粉末100〜300kg/m3を配合してなる上記[1]に記載するコンクリート組成物。
〔3〕上記[1]または上記[2]のコンクリート組成物からなるコンクリート硬化体。
〔4〕材齢7日の圧縮強度10N/mm2以上、材齢13週の収縮歪450×10-6以下である上記[3]に記載するコンクリート硬化体。
本発明のコンクリート組成物は、骨材として石灰石の粗骨材および細骨材を用いると共に高炉スラグ微粉末を配合することによって、コンクリートの初期強度を高めると共に収縮歪を低減してひび割れを抑制することができる。具体的には、材齢7日の圧縮強度10N/mm2以上、および材齢13週の収縮歪450×10-6以下のコンクリート硬化体を得ることができる。
ひび割れ試験の供試体の正面図および側面図 収縮歪の材齢変化を示すグラフ(実施例1〜2、比較例1) 収縮歪の材齢変化を示すグラフ(実施例3〜4、比較例2〜3) 収縮歪の材齢変化を示すグラフ(実施例5〜9、比較例4〜8)
以下、本発明を実施形態に基づいて具体的に説明する。
本発明のコンクリート組成物は、ポルトランドセメントを用い、粗骨材および細骨材として石灰石骨材を用い、さらに高炉スラグ微粉末を配合したことを特徴とするコンクリート組成物である。
本発明のコンクリート組成物は、セメントとして、普通ポルトランドセメント、中庸熱ポルトランドセメント、低熱ポルトランドセメントの何れかのポルトランドセメントを用いたものである。なお、本発明のコンクリート組成物において、水セメント比(W/C)は35〜60%の範囲が適当である。
本発明のコンクリート組成物は、粗骨材および細骨材として石灰石骨材を用いる。石灰石粗骨材および石灰石細骨材を用いることによって、これらの石灰石骨材とセメントペーストが反応して付着強度が向上する。従来、石灰石の粗骨材を用いることによってコンクリートの強度を高めることが提案されているが(特許文献2)、粗骨材に石灰石を用いても細骨材に川砂などを用いると、高炉スラグ微粉末を混合した場合にコンクリートの収縮歪を十分に抑制することができず、ひび割れを生じる可能性が高くなる。本発明によれば、粗骨材と共に細骨材についても石灰石を用いることによって、コンクリート強度を十分に高めると共に、高炉スラグ微粉末を混合した場合の収縮歪を抑制してひび割れの無いコンクリートを得ることができる。
本発明のコンクリート組成物において、石灰石粗骨材の配合量は900〜1100kg/m3の範囲が好ましい。石灰石粗骨材の配合量が900kg/m3より少ないと、コンクリート強度の向上が不十分になる。また、石灰石粗骨材の配合量が1100kg/m3より多いとコンクリートのワーカビリティーおよびコンシステンシーが低下するので好ましくない。
石灰石細骨材の配合量は740〜950kg/m3の範囲が好ましい。石灰石細骨材の配合量が740kg/m3より少ないと、コンクリートのワーカビリティーおよびコンシステンシーが低下するので好ましくない。また、石灰石細骨材の配合量が950kg/m3より多いと,コンクリートの単位水量が増加するので好ましくない。
本発明のコンクリート組成物は、石灰石粗骨材および石灰石細骨材と共に、高炉スラグ微粉末を含有する。高炉スラグ微粉末は潜在水硬性を有するのでコンクリートの強度を高めることができる。高炉スラグ微粉末は規格(土木学会「コンクリート用高炉スラグ微粉末規格(案)」)に適合するものが用いられる。
高炉スラグ微粉末の配合量はセメントと高炉スラグ微分末との合計量に対して40%〜80%の置換率が適当であり、40%〜60%が好ましい。高炉スラグ微粉末の配合量がこれより少ないとコンクリートの強度を十分に高めることができず、一方、高炉スラグ微粉末の配合量がこれより多いと相対的にセメントの量が少なくなるのでコンクリートの強度が低下する。
高炉スラグ微粉末の粒径は、ブレーン比表面積4000cm2/g 〜6000cm2/gの範囲が好ましい。スラグ粉末度が高いほど、初期材齢の強度は向上するが、材齢の経過に伴う強度増進は小さくなる。また、乾燥収縮や自己収縮が大きくなる。本発明のセメント組成物では、ブレーン比表面積4000cm2/g 〜6000cm2/gの高炉スラグ微粉末を用い、単位水量を150〜175kg/m3にするとよい。
一般に、高炉スラグ微粉末をコンクリートに配合すると、高炉スラグのない場合に比べてコンクリートの収縮歪は大きくなる傾向があるが、ヤング係数の高い石灰石骨材が高炉スラグ微粉末と同時に混合されていることによって、高炉スラグ微粉末に起因する収縮歪の増大傾向が石灰石骨材によって抑制され、収縮歪は大幅に低減するので、ひび割れ抵抗性は他の骨材を使用する場合に比べて格段に向上する。
また、従って、高炉スラグ微粉末を用いる場合、骨材として石灰石粗骨材を用いても、細骨材に川砂や石灰石ではない砕砂を用いると、コンクリートが硬化する際に、高炉スラグ微粉末に起因する収縮歪を十分に抑制することができず、ひび割れを生じやくなる。
本発明のコンクリート組成物によれば、実施例に示すように、材齢7日の圧縮強度が10N/mm2以上(実施例1〜9)、好ましくは20N/mm2以上(実施例1〜2、4、8〜9)、さらに好ましくは30N/mm2以上(実施例1〜2)であって、材齢13週の収縮歪が450×10-6以下、好ましくは400×10-6以下(実施例1〜4)のコンクリート硬化体を得ることができる。
本発明のコンクリート組成物およびコンクリート硬化体について実施例を以下に示す。また比較例を示す。使用材料を表1に示す。コンクリートの配合を表2に示す。これらのコンクリート硬化体について、圧縮強度、収縮歪、ひび割れ発生を測定した。試験方法は以下のとおりである。
〔圧縮強度試験〕
規格(JIS A 1108)に準拠して行った。供試体は材齢7日まで型枠のまま封かん養生を行い、材齢7日で脱型した後に試験材齢まで気中養生を継続した。
〔収縮歪〕
収縮歪の測定は規格(JCI-SAS2-2「セメントペースト、モルタルおよびコンクリートの自己収縮および自己膨張試験方法(改訂版2002)」)に準拠して行った。供試体(10cm×10cm×40cm)の中央部に設置した埋込み型ひずみ計(見かけの弾性係数40N/mm2)を用い、成形直後から測定材齢時までの収縮歪を測定した。供試体は圧縮強度と同様に材齢7日まで型枠のまま封かん養生を行い、以降は試験材齢まで気中養生を継続した。収縮歪は凝結始発時の供試体の長さ(Lo)を基準にし、各材齢の長さ(Lx)をその相対値(Lx/Lo)で示した。なお、本試験の収縮歪は、材齢7日までは自己収縮に起因した歪であり、材齢7日以降は自己収縮および乾燥収縮に起因した歪である。従って、この収縮歪が大きいほどコンクリートの自己収縮および乾燥収縮が大きいことを表している。
〔ひび割れ〕
規格(JCI SAS3-2「コンクリートの自己収縮応力試験方法」)に準拠し、図1に示す形状に成形して供試体を製造し、この供試体にひび割れが発生する材齢を測定した。ひび割れ日数は供試体3本の平均値である。
〔実施例1〕
普通ポルトランドセメント(表1のN)を使用し、これに高炉スラグ微粉末(表1のBS4)をセメントと高炉スラグ微分末との合計量の40%混合し、石灰石の粗骨材(表1のLG1)および石灰石細骨材(表1のLS1)を加え、さらに混和剤としてAE減水剤を添加し、水を加えて、表2に示す配合で練り混ぜた。このコンクリート組成物を硬化させて供試体を作成した。このコンクリート硬化体について、圧縮強度、収縮ひずみ、ひび割れの発生について測定した。この結果を表3、図2に示す。
〔実施例2〕
普通ポルトランドセメント(表1のN)を使用し、これに高炉スラグ微粉末(表1のBS4)をセメントと高炉スラグ微分末との合計量の40%混合し、石灰石の粗骨材(表1のLG2)および石灰石細骨材(表1のLS1)を加え、表2に示す配合に従い、他は実施例1と同様にして供試体を作成した。このコンクリート硬化体について、圧縮強度、収縮ひずみ、ひび割れの発生について測定した。この結果を表3、図2に示す。
〔実施例3〜4〕
中庸熱ポルトランドセメント(表1のM)を使用し、これに高炉スラグ微粉末(表1のBS4)をセメントと高炉スラグ微分末との合計量の40%、60%混合し、表2に示す配合に従い、他は実施例1と同様にして供試体を作成した。このコンクリート硬化体について、圧縮強度、収縮ひずみ、ひび割れの発生について測定した。この結果を表3、図3に示す。
〔実施例5〜9〕
低熱ポルトランドセメント(表1のL)を使用し、これに高炉スラグ微粉末(表1のBS4、BS6、BS8)をセメントと高炉スラグ微分末との合計量の40%、60%、80%混合し、表2に示す配合に従い、他は実施例1と同様にして供試体を作成した。このコンクリート硬化体について、圧縮強度、収縮ひずみ、ひび割れの発生について測定した。この結果を表3、図4に示す。
〔比較例1〕
粗骨材として石灰石砕石(表1のLG1)の代わりに砂岩砕石(表1のG1)を用い、細骨材として石灰石砕砂(表1のLS1)の代わりに山砂(表1のS1)を用い、表2の配合に従い、他は実施例1と同様にして供試体を作成した。
〔比較例2〕
粗骨材として石灰石砕石(表1のLG1)の代わりに砂岩砕石(表1のG1)を用い、細骨材として石灰石砕砂(表1のLS1)の代わりに山砂(表1のS1)を用い、表2の配合に従い、他は実施例3と同様にして供試体を作成した。
〔比較例3〕
粗骨材として石灰石砕石(表1のLG1)の代わりに砂岩砕石(表1のG1)を用い、細骨材として石灰石砕砂(表1のLS1)の代わりに山砂(表1のS1)を用い、表2の配合に従い、他は実施例4と同様にして供試体を作成した。
〔比較例4〕
粗骨材として石灰石砕石(表1のLG1)の代わりに砂岩砕石(表1のG1)を用い、細骨材として石灰石砕砂(表1のLS1)の代わりに山砂(表1のS1)を用い、表2の配合に従い、他は実施例5と同様にして供試体を作成した。
〔比較例5〕
粗骨材として石灰石砕石(表1のLG1)の代わりに砂岩砕石(表1のG1)を用い、細骨材として石灰石砕砂(表1のLS1)の代わりに山砂(表1のS1)を用い、表2の配合に従い、他は実施例6と同様にして供試体を作成した。
〔比較例6〕
粗骨材として石灰石砕石(表1のLG1)の代わりに砂岩砕石(表1のG1)を用い、細骨材として石灰石砕砂(表1のLS1)の代わりに山砂(表1のS1)を用い、表2の配合に従い、他は実施例7と同様にして供試体を作成した。
〔比較例7〕
粗骨材として石灰石砕石(表1のLG1)の代わりに砂岩砕石(表1のG1)を用い、細骨材として石灰石砕砂(表1のLS1)の代わりに山砂(表1のS1)を用い、表2の配合に従い、他は実施例8と同様にして供試体を作成した。
〔比較例8〕
粗骨材として石灰石砕石(表1のLG1)の代わりに砂岩砕石(表1のG1)を用い、細骨材として石灰石砕砂(表1のLS1)の代わりに山砂(表1のS1)を用い、表2の配合に従い、他は実施例9と同様にして供試体を作成した。
〔比較例9〕
細骨材として石灰石砕砂(表1のLS1)の代わりに山砂(表1のS1)を用い、表2の配合に従い、他は実施例1と同様にして供試体を作成した。
〔比較例10〕
高炉スラグ微粉末を配合しない他は実施例1と同様にして供試体を作成した。
実施例1〜9、比較例1〜10の試験結果について、圧縮強度を表3に示す。材齢と収縮歪の変化を図2〜図4に示す。
実施例1(普通ポルトランドセメント使用)は比較例1と比べて、初期材齢は材齢3日で50%以上高く、材齢91日において40%以上高い。また、この傾向は石灰石粗骨材の産地が異なる実施例2においても同様の結果であった。
実施例3〜4(中庸熱ポルトランドセメント使用)は、比較例2〜3(骨材に山砂、砕石使用)と比べて材齢3日強度が2倍以上であり、また材齢91日強度も70%以上高い。実施例5〜9(低熱ポルトランドセメント使用)は、比較例4〜8と比べて、材齢3日強度が2倍以上であり、また材齢91日強度も70%以上高い。
比較例9は、粗骨材として石灰石砕石(表1のLG1)を用いているが、細骨材として山砂(表1のS1)を用い、その他は実施例1と同様の配合に従ったものであり、実施例1と比べると20%以上強度が低い。また、比較例10は高炉スラグ微粉末を配合しない他は実施例1と同様の配合に従ったものであり、実施例1に比べ、材齢7日までの圧縮強度は高いものの、材齢28日以降では実施例1のほうが圧縮強度が高い。
一般に、高炉スラグ微粉末を混合したセメントを使用したコンクリートは、初期養生の影響を受けやすいため、気中養生の場合、強度の増進が小さくなる。また、その影響は初期強度発現の遅いセメントほど大きくなる。しかし、表3の結果に示すように、ポルトランドセメントに高炉スラグ微粉末を混合し、粗骨材および細骨材として石灰石を用いた本発明のセメント組成物は、実施例1〜9の全てにおいて比較例1〜10よりも圧縮強度が増進している。
図2〜図4に示すように、実施例1〜9の収縮歪は、材齢13週において、何れも約450×10-6以下であり、実施例1〜4は約400×10-6以下である。一方、比較例1〜9の収縮歪は、材齢13週において、約700×10-6付近であり、実施例1〜9に比べて収縮歪が格段に大きい。また、材齢182日(26週)において、実施例1〜9の収縮歪は比較例1〜8の収縮歪に対して約30%以上小さい。
表4に示すように、比較例1〜8では約9日から21日で供試体にひび割れが発生する。一方、実施例1〜9では、実施例9のひび割れが発生日数は約66日、実施例7のひび割れ発生日数は75日であり、その他の実施例1〜6、8では材齢91日が経過してもひび割れは発生せず、本発明のコンクリートはひび割れに対する抵抗性が高いことが明らかである。
高炉スラグ微粉末の配合量についてみると、実施例7は高炉スラグ微粉末(BS4)の配合量がセメントと高炉スラグ微分末との合計量の80%であり、実施例5〜6は高炉スラグ微粉末(BS4)の配合量がセメントと高炉スラグ微分末との合計量の40%、60%である。表3に示すように、実施例7の材齢28日以降のコンクリート強度は実施例5〜6より低いことを考慮すると、高炉スラグ微粉末の配合割合は、セメントと高炉スラグ微分末との合計量の40%〜60%が好ましい。
高炉スラグ微粉末の粉末度についてみると、高炉スラグ微粉末の配合量がセメントと高炉スラグ微分末との合計量の60%である実施例8と実施例9を比較すると、ブレーン比表面積8000cm2/gの高炉スラグを用いた実施例9は、ブレーン比表面積6000cm2/gの高炉スラグを用いた実施例8と圧縮強度は同等であるが、収縮歪が最も大きく、実施例1〜9の中で最もひび割れ発生が早い。また、ブレーン比表面積がポルトランドセメントよりも低い高炉スラグ微粉末を混合した場合には、初期材齢の強度発現性が実施例1〜9よりもさらに低くなることが予想されることから、高炉スラグ微粉末のブレーン比表面積は4000〜6000cm2/g以下の範囲が好ましい。
Figure 2011006297
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Figure 2011006297
Figure 2011006297

Claims (4)

  1. ポルトランドセメントを用い、粗骨材および細骨材として石灰石骨材を用い、さらに高炉スラグ微粉末を配合したことを特徴とするコンクリート組成物。
  2. 単位量として水セメント比35〜60%、石灰石粗骨材900〜1100kg/m3、石灰石細骨材740〜950kg/m3、高炉スラグ微粉末100〜300kg/m3を配合してなる上記[1]に記載するコンクリート組成物。
  3. 請求項1または請求項2のコンクリート組成物からなるコンクリート硬化体。
  4. 材齢7日の圧縮強度10N/mm2以上、材齢13週の収縮歪450×10-6以下である請求項3に記載するコンクリート硬化体。
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