JP2011114310A - 光電変換装置、及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】高い性能を有する光変換装置、及びその製造方法を提供すること。
【解決手段】本発明にかかる光電変換装置は、基板1上に形成された薄膜トランジスタ101と、薄膜トランジスタ101と電気的に接続されたフォトダイオード100と、を備え、フォトダイオード100は、薄膜トランジスタ101のドレイン電極7と接続する下部電極10と、下部電極10の上に形成された光電変換層11と、光電変換層11上に透明導電膜によって形成され、上面視で光電変換層11の上面に内包されるよう形成された上部電極12と、上部電極12の外側の部分の光電変換層11の上面を保護するよう設けられた保護膜(化合物層20等)と、を備えるものである。
【選択図】図2

Description

本発明は、光電変換装置、及びその製造方法に関し、特に詳しくはフォトダイオードと薄膜トランジスタとを有する受光画素がアレイ状に配列された基板を用いた光電変換装置、及びその製造方法に関する。
光電変換装置であるフォトセンサーは、可視光を光電変換するフォトダイオードと、薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor:TFT)とを配置したTFTアレイ基板を備えたフラットパネルである。このフォトセンサーは、密着イメージセンサーやX線撮像表示装置などに適用され、広く用いられている。特に、TFTアレイ基板上にX線を可視光に変換するシンチレーターを設けることにより構成されるフラットパネルX線撮像表示装置(Flat Panel Detector:FPD)は、医療産業等への適用が有望な装置である。
X線画像診断の分野では、精密画像(静止画)とリアルタイム画像観察(動画)とが使い分けられている。静止画の撮影には、主にX線フィルムが今尚使用されている。一方、動画の撮影には、光電子増倍管とCCDを組み合わせた撮像管(イメージインテンシファイア)が使用されている。X線フィルムは、空間分解能が高い反面、感度が低く静止画しか撮影できない。また、X線フィルムは、撮影後に現像処理を必要とし、即時性に欠けるといった欠点がある。一方、撮像管は、感度が高く動画の撮影が可能である反面、空間分解能が低い。また、撮像管は、真空デバイスであるため大型化に限界があるといった欠点がある。
FPDには、CsIなどのシンチレーターによってX線を光に変換後、フォトダイオードにより電荷へ変換する間接変換方式と、Seを代表とするX線検出素子によりX線を直接電荷へ変換する直接変換方式がある。間接変換方式は、直接変換方式に比べて、量子効率が高く、シグナル/ノイズ比(S/N比)に優れ、少ない被爆線量で透視、撮影が可能である。間接変換方式のFPDのアレイ基板に関する構造や製造方法については従来から開示がなされている(例えば、特許文献1)。
特開2000−101920号公報
FPDのアレイ基板においては、フォトセンサーの感度やノイズ等に影響を与えるフォトダイオードの形成は重要となる。フォトダイオードは、下部電極上に形成された光電変換層であるアモルファスシリコン層の上に、透明導電膜からなる上部電極を設けた構成が一般的である。しかしながら、アモルファスシリコン層をエッチングするプロセスにおいて、このアモルファスシリコン層のパターン端部にダメージが入り、その結果、フォトダイオードのリーク電流の増大を招くという問題があった。また、ダメージを受けたアモルファスシリコン層のパターン端部では、電荷がトラップされ、電荷移動の応答速度が低下する。その結果、残像の増大を招くという問題があった。
本発明は、上記のような問題点を解消するためになされたものであり、高い性能を有する光変換装置、及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明にかかる光電変換装置は、基板上に形成された薄膜トランジスタと、前記薄膜トランジスタと電気的に接続されたフォトダイオードと、を備え、前記フォトダイオードは、前記薄膜トランジスタのドレイン電極と接続する下部電極と、前記下部電極の上に形成された光電変換層と、前記光電変換層上に透明導電膜によって形成され、上面視で前記光電変換層の上面に内包されるよう形成された上部電極と、前記上部電極の外側の部分の前記光電変換層の上面を保護するよう設けられた保護膜と、を備えるものである。
また、本発明にかかる光電変換装置の製造方法は、薄膜トランジスタと、前記薄膜トランジスタと電気的に接続されたフォトダイオードとを有する光電変換装置の製造方法であって、基板上に、前記フォトダイオードを構成する、下部電極、光電変換層、及び透明導電膜からなる上部電極をこの順に成膜する工程と、成膜された前記上部電極をパターニングする工程と、少なくとも前記上部電極の外側の部分の前記光電変換層の表面を保護する保護膜を形成する工程と、前記保護膜の上層に、上面視で前記上部電極を内包するレジストパターンを形成する工程と、前記レジストパターンをマスクとして、前記保護膜と前記光電変換層とをパターニングする工程と、前記レジストパターンを除去する工程と、を備えるものである。
本発明によれば、高い性能を有する光変換装置、及びその製造方法を提供することができる。
実施の形態1に係る光電変換装置に用いられるアレイ基板の構成を示す平面図である。 図1のII−II断面図である。 実施の形態1に係るアレイ基板の端子部の構成例を示す断面図である。 実施の形態1に係るアレイ基板を用いた光電変換装置及びX線撮像装置を説明するためのイメージ図である。 実施の形態1に係るアレイ基板の製造工程を示した断面図である。 実施の形態1に係るアレイ基板の製造工程を示した断面図である。 実施の形態1に係るアレイ基板の製造工程を示した断面図である。 実施の形態1の別の実施例に係るアレイ基板の製造工程を示した断面図である。 実施の形態2に係る光電変換装置に用いられるアレイ基板の構成を示す平面図である。 図9のX−X断面図である。 実施の形態2に係るアレイ基板の製造工程を示した断面図である。 実施の形態2の別の実施例に係るアレイ基板の製造工程を示した断面図である。 実施の形態2のさらに別の実施例に係るアレイ基板の製造工程を示した断面図である。 実施の形態2のまたさらに別の実施例に係るアレイ基板の製造工程を示した断面図である。 実施の形態3に係る光電変換装置に用いられるアレイ基板の構成を示す平面図である。 図15のXVI−XVI断面図である。 実施の形態3に係るアレイ基板の製造工程を示した断面図である。 実施の形態3の別の実施例に係るアレイ基板の製造工程を示した断面図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。説明の明確化のため、以下の記載及び図面は、適宜、省略及び簡略化がなされている。また、説明の明確化のため、必要に応じて重複説明は省略されている。尚、各図において同一の符号を付されたものは同様の要素を示しており、適宜、説明が省略されている。
実施の形態1.
本実施の形態1に係るフォトセンサー(光電変換装置)について、図1及び図2を用いて説明する。図1は、実施の形態1に係る光電変換装置に用いられるアレイ基板の構成を示す平面図である。図2は、図1のII−II断面図である。
アレイ基板には、受光画素領域がアレイ状に配列されている。図1では、受光画素領域の1つを示している。各受光画素領域には、図1及び図2に示すように、1つのフォトダイオード100と1つの薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor:TFT)101とが設けられている。従って、アレイ基板上には、フォトダイオード100及びTFT101がアレイ状に配列されている。フォトダイオード100は、TFT101と電気的に接続されている。
ここで、フォトダイオード100及びTFT101がアレイ状に形成された領域を素子領域とし、その外側の領域を周辺領域とする。例えば、素子領域は矩形状に形成され、周辺領域は額縁状に形成されている。そして、周辺領域は、素子領域に形成されている配線の端子部分よりも外側に形成される。従って、アレイ基板の中央に素子領域が配置され、この素子領域の外側に配線の端子が形成された端子領域が配置される。さらに、端子領域の外側に周辺領域が配置される。
素子領域には、複数のゲート配線2と複数のデータ配線15とが形成されている。複数のゲート配線は平行に設けられている。同様に、複数のデータ配線15は平行に設けられている。図1では、ゲート配線2は横方向に延在して形成され、データ配線15が縦方向に延在して形成されている。ゲート配線2のうち、TFT101を構成する部分がゲート電極として機能する。データ配線15は、TFT101のソース電極6に接続されている。ゲート配線2とデータ配線15とは、ゲート絶縁膜3、第1パッシベーション膜8、及び第2パッシベーション膜14を介して互いに交差するように形成されている。
ゲート配線2は、横一列に配列されたTFT101にゲート信号を供給する。これにより、横一列のTFT101が同時にONする。データ配線15は、縦一列に配列された複数のTFT101からデータを順次読み出す。隣接するゲート配線2と隣接するデータ配線15とで区画される領域が受光画素領域となる。従って、光電変換装置は、2次元アレイ光検出器である。
ゲート配線2は、ガラス等の透明な絶縁性の基板1上に形成されている。ゲート配線2は、アルミ(Al)などの低抵抗金属材料を主成分とする金属によって、例えば150〜300nmの膜厚で形成されている。低抵抗金属材料を用いることによって、ゲート配線2を低抵抗化でき、大型の光電変換装置を形成することが可能となる。Alを主成分とする金属として、AlNiNd等のNiを含むAl合金、すなわちAl−Ni合金を用いることができる。勿論、その他のAl合金であってもよい。また、ゲート配線2に適用可能な材料として、Alに代えて低抵抗金属材料である銅(Cu)等も好適に適用することができる。なお、図2では、ゲート配線2の端面が基板1に対して垂直に形成されている場合について例示的に記したが、テーパー状に形成されていることが好ましい。これにより、上層に形成される層の被膜性が向上し、断線等に起因する不良を低減することができる。
ゲート配線2を覆うように、ゲート絶縁膜3が形成されている。ゲート絶縁膜3の膜厚は、例えば200〜400nmである。なお、ここでは図示していないが、端子領域の外側に設けられた周辺領域では、基板1端部のゲート絶縁膜3が除去されている。
そして、ゲート絶縁膜3上には、TFT101の形成領域に半導体層4が設けられている。すなわち、半導体層4はゲート配線2と重なるようゲート絶縁膜3の上に形成され、この半導体層4と重複する領域のゲート配線2がゲート電極となる。半導体層4は、ゲート絶縁膜3を介してゲート電極と対向するよう島状に設けられている。例えば、半導体層4は、水素原子が添加されたアモルファスシリコン(以下、a−Si:Hとする)によって、100〜200nmの膜厚で形成されている。
半導体層4上の両端に、導電性不純物がドーピングされたオーミックコンタクト層5がそれぞれ形成されている。オーミックコンタクト層5に対応する半導体層4の領域は、ソース・ドレイン領域となる。具体的には、図2中の左側のオーミックコンタクト層5に対応する半導体層4の領域がソース領域となる。そして、図2中の右側のオーミックコンタクト層5に対応する半導体層4の領域がドレイン領域となる。このように、半導体層4の両端にはソース・ドレイン領域が形成されている。そして、半導体層4のソース・ドレイン領域に挟まれた領域がチャネル領域となる。半導体層4のチャネル領域上には、オーミックコンタクト層5は形成されていない。例えば、オーミックコンタクト層5は、リン(P)等のn型不純物が高濃度にドーピングされたa−Si:H(以下、n+a−Si:Hとする)によって、20〜50nmの膜厚で形成されている。なお、チャネルを構成する部分の半導体層4の端面が基板1に対してテーパー状に形成されていることが好ましい。これにより、上層に形成される層の被膜性が向上し、断線等に起因する不良を低減することができる。
オーミックコンタクト層5の上に、ソース電極6及びドレイン電極7が形成されている。具体的には、ソース領域側のオーミックコンタクト層5上に、ソース電極6が形成されている。そして、ドレイン領域側のオーミックコンタクト層5の上に、ドレイン電極7が形成されている。ソース電極6及びドレイン電極7は、このオーミックコンタクト層5を介して半導体層4と接続する。このように、ボトムゲート型の逆スタガー構造TFT101が構成されている。TFT101は、ゲート配線2とデータ配線15との交差点近傍に配置される。そして、ソース電極6及びドレイン電極7は、半導体層4のチャネル領域の外側へ延在するように形成されている。すなわち、ソース電極6及びドレイン電極7は、オーミックコンタクト層5と同様、半導体層4のチャネル領域上には形成されない。例えば、ソース電極6及びドレイン電極7は、Crなどの高融点金属膜によって50〜300nmの膜厚で形成されている。なお、ソース電極6及びドレイン電極7として適用可能な材料は、前述したCr等の高融点金属膜に限らず、Siとのオーミックコンタクトが取れる金属であればよい。
これらソース電極6、ドレイン電極7、及び半導体層4を覆うように、第1パッシベーション膜8が形成されている。すなわち、TFT101が第1パッシベーション膜8によって覆われている。第1パッシベーション膜8には、ドレイン電極7に到達するコンタクトホールCH1が形成されている。第1パッシベーション膜8は、例えば、誘電率の低い酸化珪素(SiO)によって200〜400nmの膜厚で形成されている。第1パッシベーション膜8に適用可能な材料は、酸化珪素に限らず、SiNやSiON、あるいはこれら材料の積層膜でもよい。なお、ここでは図示していないが、端子領域の外側に設けられた周辺領域では、基板1端部の第1パッシベーション膜8が除去されている。
そして、第1パッシベーション膜8の上に、フォトダイオード100が設けられている。フォトダイオード100は、受光画素領域ごとに設けられている。フォトダイオード100は、下部電極10、光電変換層11、及び上部電極12を備えている。
下部電極10は、コンタクトホールCH1を介してドレイン電極7と接続するよう、第1パッシベーション膜8上に形成されている。下部電極10は、ドレイン電極7上から受光画素領域内へと延在するように形成されている。ここでは、受光画素領域の中央に略矩形状の下部電極10が配設されている。下部電極10は、後述する光電変換層11と電気的に接続し、フォトダイオード100のカソード電極として機能する。下部電極10は、例えば、Crなどの高融点金属からなる導電性薄膜によって50〜200nmの膜厚で形成されている。
この下部電極10上に、光電変換層11が形成されている。光電変換層11は、受光画素領域の中央に略矩形状に配設され、受光画素として機能する。ここでは、下部電極10より小さい形状の光電変換層11が、下部電極10からはみ出さないよう、その内側に配設されている。すなわち、光電変換層11は、下部電極10に内包されるように形成されている。光電変換層11は、基板1側から順に、n型シリコン(n−Si)膜111、イントリンシックシリコン(i−Si)膜112、及びp型シリコン(p−Si)膜113が順次積層された3層構造を有している。
n−Si膜111は、リン(P)等のn型不純物がドープされたアモルファスシリコン膜により構成されている。n−Si膜111の膜厚は、例えば5〜100nmである。i−Si膜112は、イントリンシックのアモルファスシリコン膜により構成されている。i−Si膜112の膜厚は、例えば0.5〜2.0μmである。p−Si膜113は、ボロン(B)等のp型不純物がドープされたアモルファスシリコン膜により構成されている。p−Si膜113の膜厚は、例えば10〜80nmである。
そして、光電変換層11の上に、透明導電膜からなる上部電極12が設けられている。上部電極12は、光電変換層11と電気的に接続し、フォトダイオード100のアノード電極として機能する。この上部電極12は、光電変換層11上の領域のうちの大部分に形成されている。本実施の形態1では、光電変換層11の上面より一回り小さい上部電極12が設けられている。すなわち、上面視で上部電極12が光電変換層11の上面に内包されるよう、光電変換層11の上面よりも小さく形成されている。上部電極12は、例えば、酸化インジウム(ITO)を含む透明導電膜によって50〜300nmの膜厚で形成されている。
また、本実施の形態1では、上部電極12の外側の部分の光電変換層11の上に、Siと金属の化合物からなる化合物層20が設けられている。この化合物層20は、上部電極12と重複しない部分の光電変換層11の上面に形成されている。具体的には、上部電極12に覆われていない部分の、p−Si膜113の表面層に、化合物層20が形成されている。化合物層20は、上面視で上部電極12を囲むよう、光電変換層11の上面の周縁部に設けられている。化合物層20は、光電変換層11の上面の端部近傍に設けられている。
このように、化合物層20は、上部電極12より外側の部分の光電変換層11の上面を保護するよう設けられた保護膜である。すなわち、上部電極12からはみ出した部分の光電変換層の上面を化合物層20が保護している。化合物層20は、例えば、SiとCrの化合物によって形成されている。なお、Siと化合物を形成するための金属は、Crに限定されるものではなく、Siと化合物を形成可能な他の金属であってもよい。
このように構成されたフォトダイオード100は、受光した光を電荷に変換する。ここで、本実施の形態1のフォトダイオード100には、上述したように化合物層20が設けられているため、p型シリコン膜113の上部電極12に覆われていない部分の抵抗を低くできる。従って、フォトダイオード100のアノード周辺の電荷移動の応答性を向上できる。
これら上部電極12、化合物層20、光電変換層11、及び下部電極10を覆うように、第2パッシベーション膜14が形成されている。第2パッシベーション膜14は、フォトダイオード100及びTFT101を被覆するように、基板1上の略全面に設けられている。ここでは、第2パッシベーション膜14は、後述するバイアス配線16及びデータ配線15にかかる付加容量を低減するため、誘電率の低い酸化珪素膜によって、膜厚0.5〜1.5μmに形成されている。なお、第2パッシベーション膜14は、前述の酸化珪素膜などの塗布型ではない透明絶縁膜の単層構造に限らず、積層構造でもよい。第2パッシベーション膜14は、積層構造の場合、例えばSiO/SiN/SiOなどの積層膜でもよく、また、塗布型ではない透明絶縁膜の上に塗布型の透明絶縁膜が積層された積層膜であってもよい。さらに、第2パッシベーション膜14は、SOG膜など塗布型の透明絶縁膜の単層構造でもよい。
上部電極12上には、第2パッシベーション膜14を貫通するコンタクトホールCH3が形成されている。また、ソース電極6上には、第1パッシベーション膜8及び第2パッシベーション膜14を貫通するコンタクトホールCH2が形成されている。このように、第2パッシベーション膜14の表面から、ソース電極6に到達するコンタクトホールCH2と、上部電極12に到達するコンタクトホールCH3とが設けられている。コンタクトホールCH2、CH3は、図2に示すように、その側面が基板1に対してテーパー状に形成されていることが好ましい。これにより、上層に形成される層の被膜性が向上し、断線等に起因する不良を低減することができる。
第2パッシベーション膜14上には、コンタクトホールCH2を介してソース電極6と接続するデータ配線15が設けられている。データ配線15は、フォトダイオード100において変換された電荷を読み出すための配線である。
また、第2パッシベーション膜14上には、コンタクトホールCH3を介して上部電極12と接続するバイアス配線16が設けられている。バイアス配線16は、データ配線15と同じ層によって形成されている。バイアス配線16は、上部電極12を介して光電変換層11と電気的に接続する。バイアス配線16は、光が当たらないときにOFF状態を作るため、フォトダイオード100に逆バイアスを供給する。バイアス配線16は、フォトダイオード100上を通過するように形成される。そして、バイアス配線16は、データ配線15と同様、ゲート配線2と交差し、素子領域より外で隣接する受光画素領域のバイアス配線16と電気的に繋がっている。従って、素子領域内には、複数のバイアス配線16が形成される。複数のバイアス配線16は平行に設けられている。バイアス配線16は、隣接するデータ配線15間に配置されている。バイアス配線16とデータ配線15は互いに略平行となるように配設されている。
さらに、第2パッシベーション膜14上には、TFT101を遮光するための遮光層17が形成されている。遮光層17は、TFT101の上層に配設されている。遮光層17は、データ配線15及びバイアス配線16と同じ層によって形成されている。ここでは、例えば、バイアス配線16の幅広部分により遮光層17が構成される。すなわち、バイアス配線16は、ゲート配線2との交差位置において、幅広に形成され、TFT101を覆っている。
これらデータ配線15、バイアス配線16、及び遮光層17は、Al合金を含む導電膜によって形成されている。Niを含むAl合金(Al−Ni合金)は、抵抗が低く、かつ耐熱性に優れ、かつ導電膜とのコンタクト特性に優れているので、データ配線15及びバイアス配線16を構成する導電膜として好適である。ここでは、例えば、膜厚0.5〜1.5μmのAlNiNdによって形成されている。データ配線15、バイアス配線16、及び遮光層17は、Al−Ni合金の単層膜としてもよいが、少なくともその最上層もしくは最下層にAl−Ni合金膜が形成された積層膜としてもよい。例えば、AlNiNdと、MoやMo合金、又はCrなどの高融点金属との積層膜としてもよい。最上層にAl−Ni合金膜がある場合、現像液との反応を抑制するため、さらにその表面を窒化層としてもよい。なお、遮光層17は、必ずしもバイアス配線16と同一の材料で形成する必要はなく、TFT101が遮光可能なように配設されていればよい。
そして、データ配線15、バイアス配線16、及び遮光層17を覆うように、第3パッシベーション膜18が形成されている。例えば、第3パッシベーション膜18は、SiNによって形成されている。この第3パッシベーション膜18上に、第4パッシベーション膜19がさらに形成されている。第4パッシベーション膜19は、表面が平坦な膜であり、例えば有機樹脂などからなる。
このように構成された光電変換装置では、フォトダイオード100のアノードがバイアス配線16に接続され、カソードがTFT101のドレインに接続されている。そして、TFT101のソースはデータ配線15に接続され、ゲートがゲート配線2に接続されている。フォトダイオード100は、受光した光を電荷に変換する。変換されたフォトダイオード100からの電荷を、データ配線15は、TFT101を介して読み出す。具体的には、ゲート配線2に供給されるゲート信号によって、TFT101をONしていく。これによって、各受光画素からの電荷がTFT101を介してデータ配線15に読み出される。
続いて、アレイ基板の端子領域の構成について、図3を用いて説明する。図3は、実施の形態1に係るアレイ基板の端子部の構成例を示す断面図である。前述したように、フォトダイオード100とTFT101とがアレイ状に配列された素子領域の外側には、端子領域が設けられている。ゲート配線2、データ配線15、及びバイアス配線16は、素子領域の外側まで引き出され、これらの引き出し配線は端子領域まで延在されている。そして、端子領域には、ゲート配線2のゲート端子、データ配線15のデータ端子、バイアス配線16のバイアス端子が配設されている。これらの端子は、各引き出し配線の端部近傍に形成されている。各端子は、表面側に露出しており、外部の配線に接続される。なお、各端子の外側には、ショートリング配線が形成されていてもよい。
図3(a)は、実施の形態1に係るアレイ基板の端子部の一構成例を示す断面図である。図3(a)において、第1パッシベーション膜8の上に、配線変換パターン23が形成されている。この配線変換パターン23は、下部電極10と同じ層に形成されている。配線変換パターン23上には、第2パッシベーション膜14を貫通するコンタクトホールCH4が形成されている。すなわち、第2パッシベーション膜14の表面から、配線変換パターン23に到達するコンタクトホールCH4が形成されている。また、第2パッシベーション膜14の上に、引き出し配線24が形成されている。引き出し配線24は、コンタクトホールCH4を介して配線変換パターン23に接続されている。配線変換パターン23は、引き出し配線24よりも基板端側に形成されている。
さらに、配線変換パターン23上には、第2パッシベーション膜14を貫通するコンタクトホールCH5と、第3パッシベーション膜18及び第4パッシベーション膜19を貫通するコンタクトホールCH6が形成されている。コンタクトホールCH6は、上面視でコンタクトホールCH5を内包するよう、コンタクトホールCH5よりも大きく形成されている。これらコンタクトホールCH5、CH6を介して配線変換パターン23と接続する端子引き出し電極22が、第4パッシベーション膜19上に形成されている。端子引き出し電極22は、コンタクトホールCH5、CH6を覆うように設けられている。すなわち、端子引き出し電極22は、コンタクトホールCH5の底面から第4パッシベーション膜19の表面まで延在するように配設されている。端子引き出し電極22は、上面視でコンタクトホールCH6を内包するよう、コンタクトホールCH6よりも大きく形成されている。
端子引き出し電極22は、コンタクトホールCH5、CH6を介して配線変換パターン23に接続されている。すなわち、端子引き出し電極22は、配線変換パターン23を介して引き出し配線24と電気的に接続する。端子引き出し電極22は、例えば、透明導電膜によって形成されている。端子引き出し電極22は、配線変換パターン23等との良好なコンタクトを得るため、導電膜と透明導電膜の積層膜としてもよい。このように、端子引き出し電極22は、引き出し配線24の端子パッドとして機能する。端子引き出し電極22は、端子領域に形成され、それぞれの配線を外部と接続するための引き出し端子となる。引き出し配線24は、例えば、データ配線15から延在されたデータ配線15の引き出し配線、又はバイアス配線16から延在されたバイアス配線16の引き出し配線とすることができる。配線変換パターン23は、端子領域より外側でショートリング配線に接続されていてもよい。
図3(b)は、実施の形態1に係るアレイ基板の端子部の別の構成例を示す断面図である。図3(b)では、端子引き出し電極22の形成される領域が図3(a)と異なっている。具体的には、端子引き出し電極22は、コンタクトホールCH6の内側において、コンタクトホールCH5の底面から第2パッシベーション膜14の表面まで延在するように配設されている。このように、端子引き出し電極22が、コンタクトホールCH6を覆わないで、コンタクトホールCH5のみを覆うように設けられていてもよい。この構成では、端子引き出し電極22は、上面視でコンタクトホールCH6の内側のみに形成されるよう、コンタクトホールCH6よりも小さく形成される。換言すると、端子引き出し電極22のパターンよりも大きい寸法のコンタクトホールCH6が形成される。
なお、配線変換パターン23は、図3で示したように下部電極10と同じ層によって形成される構成に限らず、例えばソース電極6及びドレイン電極7と同じ層など他の層によって形成される構成であってもよい。さらに、配線変換パターン23は、1つの層によって形成される単層膜に限らず、複数層の導電膜の積層膜であってもよい。例えば、配線変換パターン23が、ソース電極6及びドレイン電極7と同じ層からなる導電膜の上に、下部電極10と同じ層からなる導電膜が積層された積層膜によって形成されていてもよい。
また、引き出し配線24は、データ配線15又はバイアス配線16から延在された引き出し配線であると説明したが、ゲート絶縁膜3に設けられたコンタクトホールを介してゲート配線2と接続する、ゲート配線2の引き出し配線とすることもできる。このように引き出し配線24がゲート配線2から引き出された引き出し配線である場合、引き出し配線24を下部電極10と同じ層、配線変換パターン23をソース電極6及びドレイン電極7と同じ層によって形成した構成であってもよい。この場合は、ゲート絶縁膜3及び第1パッシベーション膜8を貫通するコンタクトホールを介してゲート配線2と引き出し配線24とを接続し、第1パッシベーション膜8に設けられたコンタクトホールを介して引き出し配線24と配線変換パターン23とを接続する。
なお、図3では、各配線から引き出された引き出し配線24を配線変換パターン23に層変換してから端子引き出し電極22に接続させた構成としたが、例えば各配線からそのまま層変換せずに端子引き出し電極22直下まで延在させた引き回し配線を、直接、端子引き出し電極22に接続させる構成など、その他の構成であってもよい。
このような構成のアレイ基板を用いて、公知の方法によりX線撮像装置等の光電変換装置を製造することができる。図4は、実施の形態1に係るアレイ基板を用いた光電変換装置及びX線撮像装置を説明するためのイメージ図である。例えば、図4(a)に示すように、第4パッシベーション膜19上に、CsI等からなるX線を可視光に変換するシンチレーター41を蒸着し、図4(b)に示すように、低ノイズアンプとA/Dコンバーターなどを有するデジタル回路42、TFT101を駆動するドライバー回路43、及び電荷を読み出す読み出し回路44を接続することにより、光電変換装置45を作成することができる。そして、このような光電変換装置45を用いて、図4(c)に示すようなX線撮像装置を作成することができる。
次に、本実施の形態1に係るアレイ基板の製造方法について、図5〜図7を用いて説明する。図5〜図7は、実施の形態1に係るアレイ基板の製造工程を示した断面図である。なお、これらの図は、図2に対応する箇所における製造工程毎の断面図である。また、以下の製造工程は一例であって、下記態様に限定されるものではない。
まず、基板1上に、第1導電性薄膜をスパッタリング法等により成膜する。基板1には、ガラス等の透明な絶縁性の基板を用いることができる。第1導電性薄膜としては、アルミ(Al)を主成分とする金属を用いることができる。例えば、AlNiNd等のNiを含むAl合金を第1導電性薄膜として形成する。第1導電性薄膜の膜厚は、150〜300nmとする。
現像液との反応を抑えるためにAlNiNdの上に、窒化したAlNiNdN層を形成してもよい。また、AlNiNdの代わりに、AlNiSiやAlNiMg等の他のAl−Ni合金を使用してもよい。また、Al系膜に代えて、低抵抗金属材料であるCu若しくはCu合金を用いてもよい。この場合にも、Alと同様にスパッタリング法により成膜することができる。さらに、第1導電性薄膜として、データ配線15やバイアス配線16と同じ材料を用いてもよく、その場合は生産効率が向上する。本実施の形態1においては、この第1導電性薄膜がフォトダイオード100の形成の際に露出しない構造となっている。そのため、第1導電性薄膜として、ダメージにそれほど強くないAlやCuを主成分とする金属を用いることができる。従って、低抵抗な配線を形成できるので、大型の光電変換装置を形成することが可能となる。
次に、第1のフォトリソグラフィー工程により、ゲート配線2、ゲート電極等を形成するためのレジストパターンを形成する。そして、エッチング工程において、例えば、燐酸・硝酸・酢酸の混酸を用いて第1導電性薄膜をパターニングして、ゲート配線2、ゲート電極等を形成する。ゲート電極の断面形状をテーパー形状にすると、後工程の膜形成における断線不良などを低減することができる。なお、エッチング液としては、燐酸、硝酸及び酢酸の混酸に限定されるものではない。また、ウエットエッチングに代えてドライエッチングを適用してもよい。
次に、これらゲート配線2、ゲート電極等を覆うように、ゲート絶縁膜3、半導体層4となる材料、及びオーミックコンタクト層5となる材料を、この順に成膜する。プラズマCVD法などにより、これらを基板1全面に成膜する。例えば、半導体層4となる材料にはa−Si:H、オーミックコンタクト層5となる材料にはn+a−Si:Hをそれぞれ用いることができる。ゲート絶縁膜3を膜厚200〜400nm、半導体層4となる膜を膜厚100〜200nm、オーミックコンタクト層5となる膜を膜厚20〜50nmの範囲で成膜する。
なお、光電変換装置は、高い電荷読み出し効率が求められ、駆動能力の高いトランジスタが求められる。そのため、半導体層4となる膜を2ステップに分割して成膜し、トランジスタの高性能化を図ってもよい。その場合の成膜条件として、1層目は低速レートで良質な膜を形成し、残りを高速レートで成膜する。
次に、第2のフォトリソグラフィー工程により、半導体層4のパターンを得るためのレジストパターンを形成する。そして、エッチング工程で、半導体層4となる膜とオーミックコンタクト層5となる膜とを、アイランド状にパターニングする。これにより、半導体層4上にオーミックコンタクト層5となる膜が積層された島状の積層パターンが形成される。エッチングは、例えばSFとHClの混合ガスを用いたプラズマを用いて行う。なお、チャネルの断面形状をテーパー形状にすると、後工程の膜形成における断線不良等を低減することができる。なお、エッチングガスとしてSFとHClの混合ガスを例として挙げたが、この例に限定されるものではない。
次に、第3のフォトリソグラフィー工程により、基板周辺(不図示)のみを開口するレジストパターンを形成する。そして、基板1上の周辺領域(不図示)のゲート絶縁膜3をエッチング工程により除去する。エッチングは、例えばCFとOの混合ガスのプラズマを用いてパターニングする。エッチングガスとしては、この例に限定されるものではない。
次に、ソース電極6、ドレイン電極7を形成するための第2導電性薄膜を成膜する。第2導電性薄膜の形成は、スパッタリング法等を用いて、Crなどの高融点金属膜を成膜することにより行う。膜厚は50〜300nmとする。なお、第2導電性薄膜として適用可能な材料は、高融点金属膜に限らず、Siとのオーミックコンタクトがとれる金属であればよい。
次に、第4のフォトリソグラフィー工程により、ソース電極6とドレイン電極7を形成するためのレジストパターンを形成する。そして、エッチング工程において、例えば、硝酸セリウムアンモニウムと硝酸の混酸を用いて第2導電性薄膜をパターニングする。これにより、ソース電極6及びドレイン電極7が形成される。その後、形成した電極をマスクとして、例えばSFとHClの混合ガスを用いたプラズマを用いて、オーミックコンタクト層5となる膜のエッチングを行う。すなわち、島状にパターニングされたオーミックコンタクト層5となる膜のうち、ソース電極6又はドレイン電極7に覆われずに露出した部分をエッチングにより除去する。これにより、図5(a)に示すように、ソース電極6とドレイン電極7との間にチャネル領域が設けられた半導体層4及びオーミックコンタクト層5が形成される。
ここまでの工程で、4回のフォトリソグラフィー工程を実施しているが、シリコンアイランド化と、ソース電極6及びドレイン電極7の形成と、オーミックコンタクト層5のチャネルエッチ形成とを行う第2、第4のフォトリソグラフィー工程において、複数階調露光を利用してもよい。複数階調露光は、グレートーンマスク、ハーフトーンマスク等を用いた露光技術である。複数階調露光技術を用いることで、1回のフォトリソグラフィー工程でソース電極6、ドレイン電極7、半導体層4、及びオーミックコンタクト層5のパターンを形成することができる。これにより、使用するマスク数を減らすことができる。
なお、ソース電極6とドレイン電極7を形成するためのエッチング液として、硝酸セリウムアンモニウムと硝酸の混酸を挙げ、オーミックコンタクト層5のエッチングガスとしてSFとHClの混合ガスを挙げたが、エッチング液及びエッチングガスはこの限りではない。さらに、TFTの特性を向上させるために、後述する第1パッシベーション膜8を形成する前に、水素ガスを用いたプラズマ処理を行い、バックチャネル側、すなわち半導体層4の表面を荒らしてもよい。以上の工程により、TFT101が形成される。
次に、プラズマCVD等の方法で、第1パッシベーション膜8を成膜する。第1パッシベーション膜8としては、誘電率の低い酸化珪素(SiO)膜を、膜厚200〜400nmで形成する。
そして、第5のフォトリソグラフィー工程及びエッチング工程により、ドレイン電極7と下部電極10とをコンタクトさせるためのコンタクトホールCH1を形成する。エッチングには、例えば、CFとOの混合ガスのプラズマを用いることができる。これにより、図5(b)に示す構成となる。
なお、エッチングガスにCFとOの混合ガスを挙げたが、エッチングガスの種類はこの限りではない。また、第1パッシベーション膜8として酸化珪素の例を挙げたが、この限りではない。第1パッシベーション膜8として、SiNやSiON、あるいはこれらの積層膜を用いてもよく、この場合は、上記ガスに水素、窒素、NHを加えて形成する。
続いて、フォトダイオード100の下部電極10となる第3導電性薄膜10aを、スパッタリング法等により成膜する。第3導電性薄膜10aは、Cr等の高融点金属膜等を用いることができる。第3導電性薄膜10aの膜厚は、50〜200nmとする。
次に、プラズマCVD法により、光電変換層11を形成するためのn型シリコン膜111、イントリンシックシリコン膜112、p型シリコン膜113を成膜する。具体的には、n型シリコン膜111として、Pドープしたアモルファスシリコン膜であるn型a−Si膜、イントリンシックシリコン膜112としてノンドープのアモルファスシリコン膜であるi型a−Si膜、p型シリコン膜113としてBドープしたアモルファスシリコン膜であるp型a−Si膜を、真空状態を維持したまま、連続的に成膜する。n型シリコン膜111の膜厚は5〜100nm、イントリンシックシリコン膜112の膜厚は0.5〜2.0μm、p型シリコン膜113の膜厚は10〜80nmとすることが好ましい。
n型シリコン膜111の成膜は、0.2〜1.0%のPHを、イントリンシックシリコン膜112の成膜条件のガスに混合した成膜ガスを用いて行う。また、p型シリコン膜113の成膜は、0.2〜1.0%のBを、イントリンシックシリコン膜112の成膜条件のガスに混合した成膜ガスを用いて行う。これにより、図5(c)に示す構成となる。
p型シリコン膜113は、イオンシャワードーピング方法、又はイオン注入方法により、イントリンシックシリコン膜112の上層部にBを注入して形成してもよい。なお、イオン注入によりp型シリコン膜113を形成する場合には、それに先立ってイントリンシックシリコン膜112の表面に膜厚5〜40nmのSiO膜を形成してもよい。これにより、Bを注入する際のダメージを軽減させることができる。この場合、イオン注入後にSiO膜をBHF等により除去してもよい。
続いて、上部電極12を形成するための第4導電性薄膜を成膜する。第4導電性薄膜として、ITOなどの透明導電膜をスパッタリング法等により成膜する。第4導電性薄膜の膜厚は、50〜300nmとする。ここでは、基板の加熱を行わない条件下のもと、非結晶状態の透明導電膜を成膜するのが望ましい。
第4導電性薄膜の成膜後、第6のフォトリソグラフィー工程により、上部電極12を得るためのレジストパターンを形成する。そして、エッチングにより、第4導電性薄膜をパターニングする。これにより、図6(d)に示すように、後続の工程でパターニングされる光電変換層11より加工マージン分以上小さい上部電極12が形成される。
次に、本実施の形態1では、上部電極12に覆われていない部分のp型シリコン膜113の表面に、化合物層20を形成する。ここでは、熱処理を行って化合物層20を形成する方法について説明する。具体的には、まず、化合物層20を形成するための第5導電性薄膜を成膜する。第5導電性薄膜の成膜は、例えば、スパッタリング法等を用いて、Crなどの高融点金属膜を50〜200nm成膜することにより行う。その後、熱処理を行う。この熱処理により、上部電極12を結晶化させるとともに、第5導電性薄膜とp型シリコン膜113とを反応させる。すなわち、熱処理は、上部電極12の結晶化と、第5導電性薄膜とp型シリコン膜113との反応との両方を実現できる条件、例えば300℃で行う。これにより、上部電極12が非結晶透明導電膜から結晶性透明導電膜に変化するとともに、第5導電性薄膜と直接接している部分のp型シリコン膜113の表面層に、Siと金属の化合物からなる化合物層20が形成される。
熱処理後、第5導電性薄膜のエッチングを行う。例えば、硝酸セリウムアンモニウムと硝酸の混酸を用いて第5導電性薄膜をエッチングする。これにより、第5導電性薄膜が除去され、図6(e)に示すように、化合物層20が表面に露出する。なお、ここでは、Siと化合物を形成する金属を第5導電性薄膜として成膜した後に熱処理を行って化合物層20を形成したが、化合物層20自体を第5導電性薄膜としてスパッタリング法等により成膜し、成膜した化合物層20を追加のフォトリソグラフィー工程によりパターニングしてもよい。
ただし、前者の熱処理を行って化合物層20を形成する方法は、化合物層20の形成を透明導電膜の結晶化と同時に行うことができる。そのため、非結晶状態で成膜した後これを結晶化させた透明導電膜を上部電極12として用いる場合に、工程数を削減できる。また、上部電極12が結晶化されてから第5導電性薄膜のエッチングを行うことになるため、上部電極12にダメージを与えることなく第5導電性薄膜を除去できる。従って、上部電極12の透過率が低下するのを防止できる。これらのことから、前者の熱処理を行って化合物層20を形成する方法は、非結晶状態で成膜した後これを結晶化させた透明導電膜を上部電極12として用いる場合に好適である。
次いで、第7のフォトリソグラフィー工程により、光電変換層11の形成領域にレジストパターンを形成する。ここでは、上部電極12より一回り大きいレジストパターンを、上面視で上部電極12を内包するように形成する。すなわち、上部電極12のパターン端部と、上部電極12のパターン端部近傍の化合物層20とを覆うレジストパターンを形成する。そして、例えば、SFとHClの混合ガスのプラズマを用いて、化合物層20と、アモルファスシリコン層、すなわち、n型シリコン膜111、イントリンシックシリコン膜112、及びp型シリコン膜113の3層と、をエッチングによりパターニングする。これにより、3層積層構造からなる光電変換層11が形成されるとともに、化合物層20が光電変換層11の上面の周縁部において上部電極12を囲う形状になる。なお、エッチングガスとしてSFとHClの混合ガスを挙げたが、一例であり、他のエッチングガスも好適に適用することができる。
その後、エッチングの際にマスクとして用いたレジストパターンをアッシング処理及び剥離処理により除去する。このうち、アッシング処理では、少なくともレジストパターンの変質層を除去する。このとき、本実施の形態1では、上部電極12に覆われていない領域のアモルファスシリコン層(光電変換層11)は化合物層20が覆っているため、アッシングによるダメージを低減することができる。すなわち、従来の構成とは異なり、アッシング処理中、レジストパターンが後退した領域にアモルファスシリコン層が露出しなくなるため、光電変換層11の端部にダメージが入り難い。従って、フォトダイオード100のリーク電流を抑制することができる。このように、化合物層20は、上部電極12より外側の部分の光電変換層11の上面を保護する保護膜となり、アモルファスシリコン層にダメージが入るのを抑止するダメージ抑止層として機能する。
次に、第8のフォトリソグラフィー工程により光電変換層11のパターンより一回り大きいレジストパターンを形成し、第3導電性薄膜10aをパターニングする。これにより、図6(f)に示すように、下部電極10が形成される。なお、この際、端子領域の配線変換パターン23も同時に形成する(図3参照)。以上の工程により、フォトダイオード100が形成される。
次に、フォトダイオード100を保護するための第2パッシベーション膜14を成膜する。第2パッシベーション膜14は、データ配線15とバイアス配線16にかかる付加容量を小さくするために、誘電率の低い酸化珪素膜を0.5〜1.5μmの厚膜でCVD法若しくはスパッタ法等により成膜する。なお、第2パッシベーション膜14の材料として酸化珪素膜を挙げたが、この限りではない。例えば、第2パッシベーション膜14として、SiO/SiN/SiOなどの積層膜を形成してもよい。また、上述したCVD法若しくはスパッタ法等により成膜した絶縁膜の上に、SOG(Spin On Glass)膜など塗布型の透明絶縁膜を積層して第2パッシベーション膜14としてもよい。さらに、第2パッシベーション膜14として、SOG膜など塗布型の透明絶縁膜を単層で形成してもよい。
その後、第9のフォトリソグラフィー工程により、ソース電極6とデータ配線15とを接続するコンタクトホールCH2、及び上部電極12とバイアス配線16とを接続するコンタクトホールCH3に対応するレジストパターンを形成する。そして、CFとArの混合ガスを用いたプラズマを用いて、コンタクトホールCH2、CH3を開口する。これにより、図7(g)に示す構成となる。
なお、この際、端子領域のコンタクトホールCH4、CH5も同時に形成する(図3参照)。また、コンタクトホールの開口の際には、その断面がテーパー形状となるように加工すると上層の被覆性が向上し、断線等を低減することができる。
次に、データ配線15、バイアス配線16、遮光層17、導電パターン21を形成するために、第6導電性薄膜を成膜する。第6導電性薄膜としては、抵抗が低く、かつ耐熱性に優れ、かつ透明導電膜とのコンタクト特性に優れたNiを含むAl合金を成膜する。例えば、第6導電性薄膜として、AlNiNdを0.5〜1.5μmの膜厚で成膜する。AlNiNdの単層でもよい。また、AlNiNdと、MoやMo合金、あるいはCrなどの高融点金属との積層でもよい。また、現像液との反応を抑えるために、AlNiNdの上に、窒化したAlNiNdNを形成してもよい。例えば、スパッタリング法により下地をMo合金、その上に、AlNiNdを連続成膜する。なお、上記ではNiを含むAl合金を用いたが、低抵抗の配線構造であれば、Niを含むAl合金に限定されるものではなく、透明導電膜とのコンタクト特性に優れた他の金属を用いてもよい。
次に、第10のフォトリソグラフィー工程により、データ配線15、バイアス配線16、遮光層17、引き出し配線24に対応するレジストを形成する。AlNiNdとMoの積層膜の場合は、例えば燐酸、硝酸、酢酸の混酸を用いてパターニングする。なお、エッチング液としては燐酸、硝酸及び酢酸の混酸を挙げたが、エッチング液の種類はこの限りではない。これにより、図7(h)に示すように、ソース電極6と物理的及び電気的に接続されるデータ配線15、上部電極12と物理的及び電気的に接続されるバイアス配線16が形成される。また、このとき同時に、TFT101上に遮光層17、端子領域に引き出し配線24がそれぞれ形成される。
次に、データ配線15、及びバイアス配線16を保護するために、第3パッシベーション膜18、第4パッシベーション膜19を形成する。例えば、第3パッシベーション膜18にSiNを用い、第4パッシベーション膜19に平坦化膜を用いる。これにより、図2に示す構成となる。
この後、第11のフォトリソグラフィー工程により、端子との接続を取るためのコンタクトホールCH6を形成するためのレジストパターンを端子領域に形成する。そして、CFとOの混合ガスのプラズマを用い、パターニングする。これにより、第3パッシベーション膜18と第4パッシベーション膜19を貫通するコンタクトホールCH6が開口する(図3参照)。エッチングガスとしては、CFとOの混合ガスを挙げたが、用いるエッチングガスはこの限りではない。なお、第4パッシベーション膜19として、感光性を持つ平坦化膜を用いてもよい。これにより、第11のフォトリソグラフィー工程における第4パッシベーション膜19のパターニングは、露光と現像処理によって行うことができる。
次に、端子引き出し電極22となる導電膜を成膜する。電極材料は信頼性を確保するために、例えばアモルファスITOなどの透明導電膜を成膜する。次に、第12のフォトリソグラフィー工程にて、端子形状のレジストパターンを形成する。例えば、シュウ酸を用いてエッチングすることで、端子引き出し電極22を形成する。端子引き出し電極22は、その後、アニールによりアモルファスITOを結晶化する。これにより、図3に示したように、コンタクトホールCH5、又はコンタクトホールCH5、CH6を介して配線変換パターン23と接続される端子引き出し電極22が形成される。なお、端子引き出し電極22として、透明導電膜を用いたが、配線変換パターン23との良好なコンタクトを得るために良好な導電膜と、透明導電膜との2層構造としてもよい。以上の工程を経て、本実施の形態1のアレイ基板が完成する。
このように、本実施の形態1では、上部電極12の外側の部分のアモルファスシリコン層を覆う化合物層20を形成してから、光電変換層11となるアモルファスシリコン層をエッチングによりパターニングしている。これにより、アモルファスシリコン層のエッチングで用いたレジストパターンの少なくとも変質層を除去するためのアッシングで、化合物層20が保護膜(ダメージ抑止層)となり、光電変換層11のアッシングによるダメージを抑制することができる。従って、光電変換層11の端部が受けるダメージを低減することができ、フォトダイオード100のリーク電流を抑制できる。このように光入射の無い場合のノイズレベルを下げることで、S/N比の高い光変換装置を実現できる。
また、このようにして形成された化合物層20は、上部電極12の外側の部分の光電変換層11の上面を保護する形状となり、これにより、p型シリコン膜113の上部電極12に覆われていない部分の抵抗を低くできる。従って、フォトダイオード100のアノード周辺の電荷移動の応答性を向上でき、残像の少ない光電変換装置を実現することができる。これらのことから、本実施の形態1によれば、高い性能を有する光変換装置、及びその製造方法を提供することができる。
なお、実施の形態1では、第3のフォトリソグラフィー工程のパターンを用いて基板周辺のゲート絶縁膜3を除去する場合について例示的に説明をしたが、それに限定されるものではない。ソース電極6とドレイン電極7を形成した後に周辺のゲート絶縁膜3を除去してもよい。あるいは、オーミックコンタクト層5成膜後に基板周辺のオーミックコンタクト層5と半導体層4とゲート絶縁膜3とを同時に除去してもよい。また、コンタクトホールCH1の形成工程において第1パッシベーション膜8とゲート絶縁膜3とを除去しても良い。この場合、ドレイン電極7のドライエッチダメージを少なくするエッチング条件で行うのが望ましい。さらに、本実施の形態1では、コンタクトホールCH4、CH5をコンタクトホールCH2、CH3の形成時に同時に形成したが、別の工程で形成してもよい。
また、実施の形態1では、第5導電性薄膜を除去するためのエッチングは、熱処理後、第7のフォトリソグラフィー工程前に行ったが、下部電極10と第5導電性薄膜とがエッチング選択性をもつ材料の組み合わせである場合は、第5導電性薄膜を除去するためのエッチングを行うタイミングは第7のフォトリソグラフィー工程前でなくてもよい。このような材料の組み合わせは、例えば、下部電極10としてCr、第5導電性薄膜としてMoを用いる場合などである。これについて、図8を用いて説明する。図8は、実施の形態1の別の実施例に係るアレイ基板の製造工程を示した断面図である。図8は、図6(d)の製造工程の後、図6(f)の製造工程の前、に相当する一製造工程を示している。
この製造方法では、図6(d)で示したように上部電極12を形成した後、実施の形態1と同様、化合物層20を形成するための第5導電性薄膜を成膜し、熱処理を行う。そして、そのあと第5導電性薄膜を除去するためのエッチングを行わずに、第7のフォトリソグラフィー工程を行う。すなわち、第5導電性薄膜の上にレジストパターンを形成し、第5導電性薄膜と、化合物層20と、アモルファスシリコン層とをエッチングにより各々パターニングする。ここで、第5導電性薄膜が化合物層20を覆っているため、エッチング時にレジストパターンが後退しても化合物層20及びアモルファスシリコン層を第5導電性薄膜が保護する。従って、エッチングによる化合物層20やアモルファスシリコン層へのダメージを回避できる。
エッチング後、アッシング処理及び剥離処理によりレジストパターンを除去すると、図8に示す構成となる。この段階では、図8に示すように、光電変換層11上の上部電極12と化合物層20とを、第5導電性薄膜21が覆う状態となっている。すなわち、ここでは化合物層20と第5導電性薄膜21とが、少なくとも上部電極12より外側の部分の光電変換層11の上面を保護する保護膜となる。そして、この保護膜がアモルファスシリコン層にダメージが入るのを抑止するダメージ抑止層として機能する。
その後、第5導電性薄膜21を除去するためのエッチングを行うが、このエッチングは、第8のフォトリソグラフィー工程で形成したレジストパターンを用いた第3導電性薄膜10aのエッチングを行う前でも後でもよい。すなわち、光電変換層11上の第5導電性薄膜21を除去してから、第3導電性薄膜10aをパターニングして下部電極10を形成してもよいし、第5導電性薄膜21が光電変換層11の上に設けられた状態のまま第3導電性薄膜10aをパターニングして下部電極10を形成し、その後第5導電性薄膜21を除去してもよい。これにより、図6(f)に示した構成となる。
なお、第5導電性薄膜を除去する前に、光電変換層11側面のダメージ修復処理を行ってもよい。ここでは、水素プラズマ雰囲気に基板1を暴露することにより、水素プラズマ処理を行う。上部電極12が第5導電性薄膜に覆われている状態でダメージ修復処理を行うことができるので、上部電極12が還元されることなく確実に光電変換層11側面のダメージ修復を行うことができる。従って、フォトダイオード100側面のリークパスを低減でき、フォトダイオード100のリーク電流の更なる低減が可能となる。なお、ダメージ修復処理として水素プラズマ処理を行う場合は、光電変換層11内部のSi未結合手を水素終端することができるので、光電変換層11内部のリークパス低減も可能である。
なお、本実施の形態1では、p型シリコン膜113の膜厚として、リーク電流が少ない範囲である10〜80nmを採用したが、10nm以下の範囲とすることにより量子化効率を向上させることができることから、量子化効率を優先して10nm以下の範囲を採用してもかまわない。更に、量子化効率の向上とリーク電流低減の両者が必要な場合には、適宜リーク電流を低減する別の手段などを組み合わせてもよい。
実施の形態2.
本実施の形態2に係るフォトセンサー(光電変換装置)について、図9及び図10を用いて説明する。図9は、実施の形態2に係る光電変換装置に用いられるアレイ基板の構成を示す平面図である。図10は、図9のX−X断面図である。本実施の形態2では、実施の形態1と異なる保護膜が上部電極12からはみ出した部分の光電変換層11の上面を保護するよう設けられていて、それ以外の構成については実施の形態1と同様であるため説明を省略する。
図9及び図10において、本実施の形態2では、上部電極12の外側の部分の光電変換層11の上に、遮光性を有する導電性薄膜からなる遮光膜25が設けられている。遮光膜25は、Si中に拡散しない金属、例えばCr等によって形成されている。遮光膜25は、上部電極12上に開口部25aを有しており、枠状に形成されている。
そして、遮光膜25は、光電変換層11の端部を少なくとも覆っている。図9及び図10では、遮光膜25が、上部電極12の外側の部分の光電変換層11上から上部電極12のパターン上まで延在され、上部電極12の一部と重なるように形成されている場合について例示的に示したが、必ずしも重なる必要はない。ただし、電気的な面からは、遮光膜25が上部電極12と重なっている方が望ましい。なお、遮光膜25の外形は、光電変換層11の上面の外形と同一もしくは相似形状である。このように、遮光膜25は、上部電極12より外側の部分の光電変換層11の上面を保護するよう設けられた保護膜である。
本実施の形態1のフォトダイオード100には、上述したように遮光膜25が設けられているので、ダメージの残りやすい領域である光電変換層11の端部に入射する光を遮光することができる。これにより、ダメージの残りやすい領域である光電変換層11の端部では、光入射時においても光による電荷が発生しなくなるため、電荷移動の応答速度が低下することを抑制できる。従って、残像の少ない光電変換装置を実現することができる。すなわち、ダメージを受けた光電変換層11の端部では、変換された電荷がトラップされることで電荷移動の応答速度が低下するが、本実施の形態2では、入射する光を遮光膜25により遮光することで、電荷自体をこの部分に発生させないようにし、電荷移動の応答速度が低下するのを抑制する。
次に、本実施の形態2に係るアレイ基板の製造方法について、図11を用いて説明する。図11は、実施の形態2に係るアレイ基板の製造工程を示した断面図である。なお、これらの図は、図10に対応する箇所における製造工程毎の断面図である。また、以下の製造工程は一例であって、下記態様に限定されるものではない。本実施の形態2では、上部電極12の形成後から第2パッシベーション膜14形成前までの工程が実施の形態1と異なっているのみであり、それ以外の工程については実施の形態1と同様である。
すなわち、まず、実施の形態1と同様に、TFT101を形成し(図6(a))、この上に第1パッシベーション膜8を形成する(図6(b))。次に、実施の形態1と同様、第1パッシベーション膜8の上に、フォトダイオード100の下部電極10となる第3導電性薄膜10aを成膜する。さらに、この上に、実施の形態1と同様、光電変換層11を形成するためのn−Si膜111、i−Si膜112、及びp−Si膜113を成膜する(図6(c))。続いて、この上に、実施の形態1と同様、上部電極12を形成する(図6(d))。
次に、本実施の形態2では、遮光膜25を形成するための第5導電性薄膜21を成膜する。すなわち、遮光性を有する第5導電性薄膜21を成膜する。第5導電性薄膜の成膜は、例えば、スパッタリング法等を用いて、Crなどの高融点金属膜を50〜200nm成膜することにより行う。その後、上部電極12を結晶化させるために、例えば230℃の熱処理を行う。なお、本実施の形態2では、この熱処理で実施の形態1のようにSiと金属の化合物層20を必ずしも形成する必要はなく、さらに上部電極12が予め結晶化されている場合は熱処理自体を行う必要が無い。また、実施の形態1の別の実施例に係るアレイ基板の製造方法の様に、第5導電性薄膜21が必ずしも下部電極10とエッチング選択性を持つ必要もない。
次いで、第7のフォトリソグラフィー工程により、光電変換層11の形成領域にレジストパターンを形成する。ここでは、実施の形態1と同様、上部電極12より一回り大きいレジストパターンを、上部電極12を内包するように形成する。そして、例えば、硝酸セリウムアンモニウムと硝酸の混酸を用いて、第5導電性薄膜21をエッチングによりパターニングする。続いて、例えば、SFとHClの混合ガスのプラズマを用いて、アモルファスシリコン層、すなわち、n−Si膜111、i−Si膜112、及びp−Si膜113の3層と、をエッチングによりパターニングする。これにより、3層積層構造からなる光電変換層11が形成されるとともに、第5導電性薄膜21が光電変換層11の上面と略同じ形状にパターニングされる。なお、エッチング液として、硝酸セリウムアンモニウムと硝酸の混酸、エッチングガスとして、SFとHClの混合ガスを挙げたが、一例であり、他のエッチング液や他のエッチングガスも好適に適用することができる。
その後、エッチングの際にマスクとして用いたレジストパターンをアッシング処理及び剥離処理により除去する。このとき、本実施の形態2では、第5導電性薄膜21が、光電変換層11の端部を少なくとも覆っているため、アッシングによりアモルファスシリコン層(光電変換層11)の端部が受けるダメージを低減することができる。すなわち、従来の構成とは異なり、アッシング処理中、レジストパターンが後退した領域にアモルファスシリコン層が露出しなくなるため、光電変換層11の端部にダメージが入り難い。従って、フォトダイオード100のリーク電流を抑制することができる。このように、第5導電性薄膜21は、上部電極12より外側の部分の光電変換層11の上面を保護する保護膜となり、アモルファスシリコン層にダメージが入るのを抑止するダメージ抑止層として機能する。レジストパターンが除去されると、図11(a)示す構成となる。
次に、第8のフォトリソグラフィー工程により光電変換層11のパターンより一回り大きいレジストパターンを形成し、第3導電性薄膜10aをパターニングする。これにより、図11(b)に示すように、下部電極10が形成される。なお、この際、端子領域の配線変換パターン23も同時に形成する(図3参照)。
続いて、第9のフォトリソグラフィー工程により、開口部25aを形成するためのレジストパターンを形成する。そして、このレジストパターンをマスクとして、第5導電性薄膜21をエッチングし、開口部25aを開口する。これにより、図11(c)に示すように、開口部25aを有する枠状の遮光膜25が形成され、上部電極12が表面に露出する。以上の工程により、フォトダイオード100が形成される。
なお、光電変換層11の形成後、開口部25aの形成前の状態(例えば図11(a)や図11(b)の状態)で、水素プラズマ処理などのダメージ修復処理を行ってもよい。
すなわち、光電変換層11を形成するためのレジストパターン除去後、上部電極11を露出させる前に、パターニングされた光電変換層11に対して水素プラズマ処理によるダメージ修復処理を行う。上部電極12が第5導電性薄膜に覆われている状態でダメージ修復処理を行うことができるので、上部電極12が還元されることなく確実に光電変換層11側面のダメージ修復を行うことができる。さらに、遮光膜25形成後、窒素プラズマ雰囲気、酸素プラズマ雰囲気に基板1を暴露してもよい。すなわち、パターニングされた光電変換層11に対して、窒素、酸素、又はこれらの混合ガスのプラズマ処理によるクリーニング処理を行う。これにより、開口部25aの形成時に光電変換層11の側壁に付着した汚染物等を除去できる。
その後の工程、すなわち第2パッシベーション膜14形成以降の工程については実施の形態1と同様であるため説明を省略する。ただし、本実施の形態2では、開口部25aを形成するためにフォトリソグラフィー工程を実施の形態1よりも1回多く行っている。そのため、これ以降に行われるフォトリソグラフィー工程は、例えば実施の形態1の第9のフォトリソグラフィー工程が本実施の形態2では第10のフォトリソグラフィー工程となるように、数字が1つ繰り上がることになる。
以上のように、本実施の形態2では、上部電極12の上からアモルファスシリコン層を覆う第5導電性薄膜21を形成してから、光電変換層11となるアモルファスシリコン層をエッチングによりパターニングしている。これにより、アモルファスシリコン層のエッチングで用いたレジストパターンの少なくとも変質層を除去するためのアッシングで、第5導電性薄膜21が保護膜(ダメージ抑止層)となり、光電変換層11のアッシングによるダメージを抑制することができる。従って、実施の形態1と同様、光電変換層11の端部が受けるダメージを低減することができ、フォトダイオード100のリーク電流を抑制できる。このように光入射の無い場合のノイズレベルを下げることで、S/N比の高い光変換装置を実現できる。
また、ダメージ抑止層として用いた第5導電性薄膜21のうち、少なくとも上部電極12の外側の部分を遮光膜25として残すことによって、光電変換層11のダメージ部に入射する光を遮光することができる。従って、フォトダイオード100端部の電荷移動の応答性を向上でき、残像の少ない光電変換装置を実現することができる。これらのことから、本実施の形態2によれば、実施の形態1と同様、高い性能を有する光変換装置、及びその製造方法を提供することができる。
さらに本実施の形態2では、第5導電性薄膜21が下部電極10とエッチング選択性が無くても製造プロセスが成り立つため、用いる材料の選択範囲が広がり、プロセス管理が容易な材料を選択することができる。下部電極10と第5導電性薄膜21とを同一の材料とすると、ターゲット種類の統一や装置構成の最小化が実現できるので、装置維持コスト等を削減できる。
また、上部電極12が第5導電性薄膜21に覆われている状態でダメージ修復処理を行うことができるので、上部電極12が還元されることなく確実に光電変換層11側面のダメージ修復を行うことができる。従って、フォトダイオード100側面のリークパスを低減でき、フォトダイオード100のリーク電流の更なる低減が可能となる。さらに、上部電極12を覆う第5導電性薄膜21に開口部25aを形成する際に光電変換層11の側壁に付着した汚染物等を、窒素プラズマ雰囲気、酸素プラズマ雰囲気に基板1を暴露することで除去できるので、リーク電流の更なる低減が可能となる。
なお、上記実施の形態2では、開口部25aの形成工程で、開口部25a内の第5導電性薄膜21を全て除去する場合について説明したが、開口部25a内に第5導電性薄膜21を用いたパターンを形成してもよい。図12は、実施の形態2の別の実施例に係るアレイ基板の製造工程を示した断面図である。図12は、図11(c)に相当する一製造工程を示したものである。
例えば、図12に示すように、開口部25aの形成工程で、開口部25a内にバイアス配線接続パターン28を形成してもよい。ここで、バイアス配線接続パターン28は、後の工程で第2パッシベーション膜8に設けられるコンタクトホールCH3より加工マージン分大きいパターンで、このコンタクトホールCH3を上面視で内包する位置に設けられたものである。
この場合は、開口部25aを形成するためのレジストパターンを形成するフォトリソグラフィー工程で、バイアス配線接続パターン28を形成するためのレジストパターンも形成しておく。その後、これらのレジストパターンをマスクとして第5導電性薄膜21のエッチングを行う。これにより、図12に示すように、開口部25aと、この開口部25a内に位置するバイアス配線接続パターン28とが形成される。
このようにバイアス配線接続パターン28を形成することで、コンタクトホールCH3を形成する際、上部電極12をバイアス配線接続パターン28で保護することができる。よって、上部電極12にピンホール等の欠陥があったとしても、その下層のp−Si膜113に、コンタクトホールCH3を形成するエッチングでダメージが発生することを防止できる。従って、フォトダイオード100のリーク電流が増加するのを防止できる。
また、上述の実施の形態2では、開口部25aの形成は、下部電極10を形成してから行ったが、開口部25aを形成するタイミングは、下部電極10の形成後でなくてもよい。これについて、図13及び図14を用いて説明する。以下では、バイアス配線接続パターン28を設けない構成を例にとり、説明を行う。
図13は、実施の形態2のさらに別の実施例に係るアレイ基板の製造工程を示した断面図である。例えば、開口部25aの形成は、下部電極10の形成前に行ってもよい。この場合は、図11(a)で示したように光電変換層11を形成した後、第5導電性薄膜21に開口部25aを開口して遮光膜25を形成する。これにより、図13に示す構成となる。その後、第3導電性薄膜10aをパターニングして下部電極10を形成し、図11(c)に示した構成とする。このように開口部25aを先に形成してから、下部電極10を形成してもよい。すなわち、第8のフォトリソグラフィー工程により開口部25aを形成するためのレジストパターンを形成し、第5導電性薄膜21をエッチングした後、第9のフォトリソグラフィー工程により下部電極10を形成するためのレジストパターンを形成し、第3導電性薄膜10aをエッチングする。
図14は、実施の形態2のまたさらに別の実施例に係るアレイ基板の製造工程を示した断面図である。また、開口部25aの形成は、光電変換層11の形成前に行うことも可能である。この場合は、図6(d)で示したように上部電極12を形成した後、実施の形態2と同様、遮光膜25を形成するための第5導電性薄膜21を成膜する。そして、第7のフォトリソグラフィー工程により、開口部25aを形成するためのレジストパターンを形成し、第5導電性薄膜21をエッチングする。これにより、図14に示すように、上部電極12上に開口部25aが形成される。その後、第8のフォトリソグラフィー工程により光電変換層11の形成領域にレジストパターンを形成し、第5導電性薄膜21、n−Si膜111、i−Si膜112、及びp−Si膜113をエッチングして光電変換層11を形成する。そして、第9のフォトリソグラフィー工程により下部電極10を形成するためのレジストパターンを形成し、第3導電性薄膜10aをエッチングすればよい。
さらには、開口部25aの形成は、下部電極10の形成と同時に行ってもよい。この場合は、同一のレジストパターンを用いて第5導電性薄膜21と第3導電性薄膜10aの両方をエッチングし、開口部25a及び下部電極10を形成する。
実施の形態3.
本実施の形態3に係るフォトセンサー(光電変換装置)について、図15及び図16を用いて説明する。図15は、実施の形態3に係る光電変換装置に用いられるアレイ基板の構成を示す平面図である。図16は、図15のXVI−XVI断面図である。本実施の形態3では、実施の形態1、2と異なる保護膜が上部電極12からはみ出した部分の光電変換層11の上面を保護するよう設けられていて、それ以外の構成については実施の形態1、2と同様であるため説明を省略する。
図15及び図16において、本実施の形態3では、上部電極12の外側の部分の光電変換層11の上に、Si窒化膜などの窒素含有絶縁層26が設けられている。この窒素含有絶縁層26は、上部電極12と重複しない部分の光電変換層11の表面に形成されている。具体的には、上部電極12に覆われていない部分の、p−Si膜113の表面層に、窒素含有絶縁層26が形成されている。窒素含有絶縁層26は、上面視で上部電極12を囲むよう、光電変換層11の上面の周縁部に設けられている。窒素含有絶縁層26は、光電変換層11の上面の端部近傍に設けられている。このように、窒素含有絶縁層26は、上部電極12より外側の部分の光電変換層11の上面を保護するよう設けられた保護膜である。
なお、図15及び図16のカッコ内に示すように、窒素含有絶縁層26に代えて、Si酸化膜などの酸素含有絶縁層27が設けられていてもよい。この場合、酸素含有絶縁層27には、この酸素含有絶縁層27に囲まれている部分のp−Si膜113(すなわち、上部電極12との接触面近傍の領域)よりも、酸素元素量が多く含まれていることが望ましい。
本実施の形態3のフォトダイオード100には、上述したように窒素含有絶縁層26、酸素含有絶縁層27などの絶縁層が設けられているので、ダメージの残りやすい領域である光電変換層11の端部では、光入射時においても光による電荷が発生しなくなる。従って、電荷移動の応答速度が低下することを抑制でき、残像の少ない光電変換装置を実現することができる。すなわち、ダメージを受けた光電変換層11の端部では、変換された電荷がトラップされることで電荷移動の応答速度が低下するが、本実施の形態3では、表面層に絶縁層を形成することで、この部分に電荷自体を発生させないようにし、電荷移動の応答速度が低下するのを抑制する。
次に、本実施の形態3に係るアレイ基板の製造方法について、図17を用いて説明する。図17は、実施の形態3に係るアレイ基板の製造工程を示した断面図である。なお、図17は、図16に対応する箇所における一製造工程の断面図である。また、以下の製造工程は一例であって、下記態様に限定されるものではない。本実施の形態3では、上部電極12の形成後から第2パッシベーション膜14形成前までの工程が実施の形態1、2と異なっているのみであり、それ以外の工程については実施の形態1と同様である。
すなわち、まず、実施の形態1と同様に、TFT101を形成し(図6(a))、この上に第1パッシベーション膜8を形成する(図6(b))。次に、実施の形態1と同様、第1パッシベーション膜8の上に、フォトダイオード100の下部電極10となる第3導電性薄膜10aを成膜する。さらに、この上に、実施の形態1と同様、光電変換層11を形成するためのn−Si膜111、i−Si膜112、及びp−Si膜113を成膜する(図6(c))。続いて、この上に、実施の形態1と同様、上部電極12を形成する(図6(d))。
次に、本実施の形態3では、上部電極12に覆われていない部分のp−Si膜113の表面に窒素含有絶縁層26を形成するための絶縁膜化処理を行う。具体的には、例えば、窒素リッチの雰囲気中で熱処理を行う。この熱処理により、上部電極12を結晶化させるとともに、上部電極12に覆われていない領域のp−Si膜113表面を窒化させる。すなわち、熱処理は、上部電極12の結晶化と、p−Si膜113の窒化との両方を実現できる条件、例えば300℃で行う。これにより、図17に示すように、上部電極12が非結晶透明導電膜から結晶性透明導電膜に変化するとともに、上部電極12に覆われずに露出している部分のp−Si膜113の表面層に、窒素含有絶縁層26として数nmのSi窒化膜が形成される。
次いで、第7のフォトリソグラフィー工程により、光電変換層11の形成領域にレジストパターンを形成する。ここでは、実施の形態1と同様、上部電極12より一回り大きいレジストパターンを、上部電極12を内包するように形成する。すなわち、上部電極12のパターン端部と、上部電極12のパターン端部近傍の窒素含有絶縁層26とを覆うレジストパターンを形成する。そして、例えば、SFとHClの混合ガスのプラズマを用いて、窒素含有絶縁層26と、アモルファスシリコン層、すなわち、n−Si膜111、i−Si膜112、及びp−Si膜113の3層と、をエッチングによりパターニングする。これにより、3層積層構造からなる光電変換層11が形成されるとともに、窒素含有絶縁層26が光電変換層11の上面の周縁部において上部電極12を囲う形状になる。なお、エッチングガスとしてSFとHClの混合ガスを挙げたが、一例であり、他のエッチングガスも好適に適用することができる。
その後、エッチングの際にマスクとして用いたレジストパターンをアッシング処理及び剥離処理により除去する。このとき、本実施の形態3では、上部電極12に覆われていない領域のアモルファスシリコン層(光電変換層11)は窒素含有絶縁層26が覆っているため、アッシングによるダメージを低減することができる。すなわち、従来の構成とは異なり、アッシング処理中、レジストパターンが後退した領域にアモルファスシリコン層が露出しなくなるため、光電変換層11の端部にダメージが入り難い。従って、フォトダイオード100のリーク電流を抑制することができる。このように、窒素含有絶縁層26は、上部電極12より外側の部分の光電変換層11の上面を保護する保護膜となり、アモルファスシリコン層にダメージが入るのを抑止するダメージ抑止層として機能する。
次に、第8のフォトリソグラフィー工程により光電変換層11のパターンより一回り大きいレジストパターンを形成し、第3導電性薄膜10aをパターニングする。これにより、下部電極10が形成される。なお、この際、端子領域の配線変換パターン23も同時に形成する(図3参照)。以上の工程により、フォトダイオード100が形成される。
その後の工程、すなわち第2パッシベーション膜14形成以降の工程については実施の形態1と同様であるため説明を省略する。
なお、窒素含有絶縁層26に代えて酸素含有絶縁層27を形成する場合は、上部電極12形成後、上部電極12に覆われていない部分のp−Si膜113の表面に酸素含有絶縁層27を形成するための絶縁膜化処理を行えばよい。例えば、酸素リッチの雰囲気で熱処理を行う。この熱処理により、上部電極12を結晶化させるとともに、上部電極12に覆われていない領域のp−Si膜113表面を酸化させる。すなわち、熱処理は、上部電極12の結晶化と、p−Si膜113の酸化との両方を実現できる条件、例えば300℃で行う。これにより、図17のカッコ内に示すように、上部電極12が非結晶透明導電膜から結晶性透明導電膜に変化するとともに、上部電極12に覆われずに露出している部分のp−Si膜113の表面層に、酸素含有絶縁層27として数nmのSi酸化膜が形成される。
また、上記のように酸素リッチの雰囲気で熱処理を行うことで、上部電極12の膜質も改善できる。この膜質改善効果により上部電極12の仕事関数が低くなることで、p−Si膜113との障壁を低くできるため、空孔が取り出し易くなり、量子化効率の高い光変換装置を実現することが可能となる。なお、窒素含有絶縁層26、酸素含有絶縁層27等の絶縁層を形成するための絶縁膜化処理は、熱処理に限らず、プラズマ処理等の表面処理であってもよい。
以上のように、本実施の形態3では、上部電極12の外側の部分のアモルファスシリコン層の表面を絶縁膜化する処理を行ってから、光電変換層11となるアモルファスシリコン層をエッチングによりパターニングしている。これにより、アモルファスシリコン層のエッチングで用いたレジストパターンの少なくとも変質層を除去するためのアッシングで、アモルファスシリコン層の表面に形成された絶縁層が保護膜(ダメージ抑止層)となり、光電変換層11のアッシングによるダメージを抑制することができる。従って、実施の形態1と同様、従って、光電変換層11の端部が受けるダメージを低減することができ、フォトダイオード100のリーク電流を抑制できる。このように光入射の無い場合のノイズレベルを下げることで、S/N比の高い光変換装置を実現できる。
また、このようにして形成された絶縁層は、上部電極12の外側の部分の光電変換層11の上面を保護する形状となり、これにより、光電変換層11のダメージ部において電荷の発生をなくすことができる。従って、フォトダイオード100端部の電荷移動の応答性を向上でき、残像の少ない光電変換装置を実現することができる。これらのことから、本実施の形態3によれば、実施の形態1と同様、高い性能を有する光変換装置、及びその製造方法を提供することができる。
さらに、本実施の形態3では、上記ダメージ抑止層を、実施の形態1、2よりも少ないプロセス工数で簡易に形成することができるので、プロセスコストの削減が可能である。
なお、窒素含有絶縁層26、酸素含有絶縁層27等の絶縁層を形成するための絶縁膜化処理を行うタイミングは、上述した第7のフォトリソグラフィー工程で形成前でなくてもよい。すなわち、n−Si膜111、i−Si膜112、及びp−Si膜113の3層をパターニングし光電変換層11とした状態で、絶縁膜化処理を行ってもよい。ただし、この絶縁膜化処理は、第2パッシベーション膜14形成前に行う。
例えば、第8のフォトリソグラフィー工程を行う前に、絶縁膜化処理を行うことができる。例えば、窒素リッチ又は酸素リッチの雰囲気中で300℃の熱処理を行う。この熱処理により、上部電極12を結晶化させるとともに、上部電極12に覆われていない領域の光電変換層11表面を数nm絶縁膜化する。これにより、光電変換層11の上面の上部電極12に覆われていない領域だけでなく、光電変換層11の側面も絶縁膜化が可能である。
すなわち、アモルファスシリコン層のエッチングプロセスにおいてダメージを受けた光電変換層11の側面も、絶縁膜化できる。これにより、リーク経路を遮断できるとともに、光電変換層11のダメージ部における電荷の発生をなくすことで、電荷のトラップによる応答速度の低下を抑制できる。
なお、実施の形態3は、実施の形態2と組み合わせて用いることもできる。すなわち、上部電極12より外側の部分の光電変換層11の上面を保護するよう設けられた保護膜が、窒素含有絶縁層26、酸素含有絶縁層27等の絶縁層と、遮光膜25とを含む積層膜であってもよい。このような保護膜を形成する場合は、絶縁層を形成した後に、遮光膜25を形成するための工程を追加で行えばよい。これについて、図18を用いて説明する。図18は、実施の形態3の別の実施例に係るアレイ基板の製造工程を示した断面図である。
上部電極12の外側の部分のアモルファスシリコン層の表面を絶縁膜化する処理を行って図17に示した構成とした後、遮光膜25を形成するための第5導電性薄膜21を成膜する。そして、次いで、第7のフォトリソグラフィー工程により、光電変換層11の形成領域にレジストパターンを形成し、第5導電性薄膜21をエッチングする。続いて、窒素含有絶縁層26(または酸素含有絶縁層27)とアモルファスシリコン層とをエッチングする。そして、エッチングの際にマスクとして用いたレジストパターンをアッシング処理及び剥離処理により除去する。
その後、第5導電性薄膜21に開口部25aを開口するためのエッチングを行うが、このエッチングは、第3導電性薄膜10aのエッチングを行う前でも後でもよい。例えば、第3導電性薄膜10aのエッチングを先に行う場合で説明すると、まず、第8のフォトリソグラフィー工程によりレジストパターンを形成し、第3導電性薄膜10aをパターニングする。これにより、図18(a)に示すように、下部電極10が形成される。
続いて、第9のフォトリソグラフィー工程により、開口部25aを形成するためのレジストパターンを形成し、第5導電性薄膜21をエッチングする。これにより、図18(b)に示すように、開口部25aを有する枠状の遮光膜25が形成され、上部電極12が表面露出する。このようにしてフォトダイオード100を形成してもよい。
なお、上記説明では、実施の形態2との組み合わせで開口部25aを形成したが、開口部25aを形成するための第9のフォトリソグラフィー工程を行わないで第5導電性薄膜21をエッチングしてもよい。このとき第5導電性薄膜21は、完全に除去されずに極薄膜として窒素含有絶縁層26(または酸素含有絶縁層27)表面に残存されてもよい。ここでの極薄膜は、光透過性を有する厚さの膜を指す。さらに、実施の形態2と同様、上部電極12が第5導電性薄膜21に覆われている状態で、水素プラズマ処理などのダメージ修復処理を行ってもよい。
このような製造方法により、第5導電性薄膜21に用いる材料の選択肢を広げることができる。これは、実施の形態1、2では、第5導電性薄膜21として、Si中に拡散しやすい金属、例えばAl,Cu等を用いることができなかったが、生成した窒素含有絶縁層26(または酸素含有絶縁層27)がこれらの金属の拡散を抑制するからである。従って、第5導電性薄膜21の成膜・除去プロセスの安定性を高めることができる。
また、アモルファスシリコン層のエッチング時には、窒素含有絶縁層26(または酸素含有絶縁層27)が第5導電性薄膜21に覆われているので、このときのエッチング条件として窒素含有絶縁層26(または酸素含有絶縁層27)との選択比が小さい条件を用いた場合であっても、アモルファスシリコン層のパターン端部にダメージを与えることがない。従って、アモルファスシリコン層エッチングのプロセス選択範囲を広くできる。
また、窒素含有絶縁層26(または酸素含有絶縁層27)上に、第5導電性薄膜21を部分的に、あるいは極薄膜として残すことで、前記領域上にも電界を印加できる。従って、窒素含有絶縁層26(または酸素含有絶縁層27)下の電荷の移動時間を短縮できる。さらに、上部電極12が第5導電性薄膜21に覆われている状態でクリーニング処理を行うことができるので、上部電極12が還元されることなく確実に光電変換層11側面のダメージ修復を行うことができる。従って、フォトダイオード100側面のリークパスを低減でき、フォトダイオード100のリーク電流の更なる低減が可能となる。
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。例えば、実施の形態1〜3では、ボトムゲート型の逆スタガー構造TFT101が形成された光電変換装置について説明したが、トップゲート型など他の構造のTFT101が設けられていてもよい。また、TFT101は、アモルファスシリコンを用いた場合について説明したが、ポリシリコン等や、例えばIGZO等の他の材料を用いて形成してもよい。
また、実施の形態1〜3の説明においては、第1パッシベーション膜8に設けられたコンタクトホールCH1を介して、フォトダイオード100の下部電極10とTFT101のドレイン電極7とを接続する場合について例示的に説明をしたが、フォトダイオード100とTFT101の接続部分の構成は、この限りではない。
例えば、ドレイン電極7をフォトダイオード100の形成領域下まで延在し、このドレイン電極7の延在部をフォトダイオード100の下部電極として機能させてもよい。具体的には、ドレイン電極7の延在部上の第1パッシベーション膜8に設けられたコンタクトホールCH1内において、光電変換層11をドレイン電極7の延在部上に直接接触させて配置させてもよい。
さらに、上記構成のドレイン電極7の延在部と光電変換層11との間に、下部電極10がさらに形成されていてもよい。具体的には、ドレイン電極7の延在部上に設けられたコンタクトホールCH1を覆うように下部電極10を第3導電性薄膜10aによって形成し、この上に光電変換層11を形成してフォトダイオード100を配置させてもよい。
1 基板、2 ゲート配線、3 ゲート絶縁膜、4 半導体層、
5 オーミックコンタクト層、6 ソース電極、7 ドレイン電極、
8 第1パッシベーション膜、10 下部電極、10a 第3導電性薄膜、
11 光電変換層、12 上部電極、14 第2パッシベーション膜、
15 データ配線、16 バイアス配線、17 遮光層、
18 第3パッシベーション膜、19第4パッシベーション膜、
23 配線変換パターン、24 引き出し配線、25 遮光膜、
25a 開口部、26 窒素含有絶縁層、27 酸素含有絶縁層、
28 バイアス配線接続パターン、
41 シンチレーター、42 デジタル回路、43 ドライバー回路、
44 読み出し回路、45 光電変換装置、
100 フォトダイオード、101 薄膜トランジスタ(TFT)、
111 n型シリコン膜(n−Si膜)、
112 イントリンシックシリコン膜(i−Si膜)、
113 p型シリコン膜(p−Si膜)、
CH1〜CH6、コンタクトホール

Claims (17)

  1. 基板上に形成された薄膜トランジスタと、
    前記薄膜トランジスタと電気的に接続されたフォトダイオードと、を備え、
    前記フォトダイオードは、
    前記薄膜トランジスタのドレイン電極と接続する下部電極と、
    前記下部電極の上に形成された光電変換層と、
    前記光電変換層上に透明導電膜によって形成され、上面視で前記光電変換層の上面に内包されるよう形成された上部電極と、
    前記上部電極の外側の部分の前記光電変換層の上面を保護するよう設けられた保護膜と、を備える光電変換装置。
  2. 前記保護膜は、前記上部電極の外側の部分の前記光電変換層の表面層に形成された、Siと金属の化合物層である請求項1に記載の光電変換装置。
  3. 前記保護膜は、前記上部電極の外側の部分の前記光電変換層の上に形成された、遮光膜である請求項1に記載の光電変換装置。
  4. 前記遮光膜は、前記上部電極の外側の部分の前記光電変換層上から前記上部電極のパターン上まで延在されている請求項3に記載の光電変換装置。
  5. 前記保護膜は、前記上部電極の外側の部分の前記光電変換層の表面層に形成された、絶縁層である請求項1に記載の光電変換装置。
  6. 前記絶縁層は、窒素含有絶縁膜、又は酸素含有絶縁膜である請求項5に記載の光電変換装置。
  7. 低ノイズアンプとA/Dコンバーターを有するデジタル回路と、
    前記薄膜トランジスタを駆動するドライバー回路と、
    前記フォトダイオードにおいて変換された電荷を読み出す読み出し回路と、をさらに備える請求項1乃至6のいずれか1項に記載の光電変換装置。
  8. 前記フォトダイオードの上層に設けられたパッシベーション膜と、
    前記パッシベーション膜より上層に形成されたシンチレーターと、をさらに備え、
    X線を前記シンチレーターで可視光に変換することによりX線撮像表示を行う機能を有する請求項7に記載の光電変換装置。
  9. 薄膜トランジスタと、前記薄膜トランジスタと電気的に接続されたフォトダイオードとを有する光電変換装置の製造方法であって、
    基板上に、前記フォトダイオードを構成する、下部電極、光電変換層、及び透明導電膜からなる上部電極をこの順に成膜する工程と、
    成膜された前記上部電極をパターニングする工程と、
    少なくとも前記上部電極の外側の部分の前記光電変換層の表面を保護する保護膜を形成する工程と、
    前記保護膜の上層に、上面視で前記上部電極を内包するレジストパターンを形成する工程と、
    前記レジストパターンをマスクとして、前記保護膜と前記光電変換層とをパターニングする工程と、
    前記レジストパターンを除去する工程と、を備える光電変換装置の製造方法。
  10. 前記保護膜を形成する工程は、
    前記上部電極上に、導電性薄膜を成膜する工程と、
    熱処理により前記導電性薄膜と前記光電変換層とを反応させて、前記上部電極の外側の部分の前記光電変換層の表面層にSiと金属の化合物層からなる前記保護膜を形成する工程と、
    前記化合物層及び前記上部電極上の前記導電性薄膜を除去する工程と、を有する請求項9に記載の光電変換装置の製造方法。
  11. 前記保護膜を形成する工程は、
    前記上部電極上に、導電性薄膜を成膜する工程と、
    熱処理を行って、前記上部電極の外側の部分の前記光電変換層の表面層にSiと金属の化合物層を形成し、前記化合物層と前記導電性薄膜とを含む前記保護膜を形成する工程と、を有し、
    前記レジストパターン除去後、前記導電性薄膜を除去して、前記化合物層及び前記上部電極を露出させる請求項9に記載の光電変換装置の製造方法。
  12. 前記保護膜を形成する工程では、前記上部電極上に、遮光性を有する導電性薄膜からなる保護膜を成膜し、
    前記レジストパターン除去後、前記遮光性を有する導電性薄膜に開口部を形成して、前記上部電極を露出させる請求項9に記載の光電変換装置の製造方法。
  13. 前記開口部形成後、パターニングされた前記光電変換層に対して、窒素、酸素、又はこれらの混合ガスのプラズマ処理によるクリーニング処理を行う請求項12に記載の光電変換装置の製造方法。
  14. 前記保護膜を形成する工程では、絶縁膜化処理を行って、前記上部電極の外側の部分の前記光電変換層の表面層に絶縁層からなる前記保護膜を形成する請求項9に記載の光電変換装置の製造方法。
  15. 前記保護膜を形成する工程は、
    絶縁膜化処理を行って、前記上部電極の外側の部分の前記光電変換層の表面層に絶縁層を形成する工程と、
    前記上部電極上に遮光性を有する導電性薄膜を成膜し、前記絶縁層と前記遮光性を有する導電性薄膜とを含む前記保護膜を形成する工程と、を有し、
    前記レジストパターン除去後、前記遮光性を有する導電性薄膜に開口部を形成して、前記上部電極を露出させる請求項14に記載の光電変換装置の製造方法。
  16. 前記絶縁膜化処理は、窒素リッチ雰囲気中、又は酸素リッチ雰囲気中での熱処理である請求項14又は15に記載の光電変換装置の製造方法。
  17. 前記レジストパターン除去後、前記上部電極を露出させる前に、パターニングされた前記光電変換層に対して、水素プラズマ処理によるダメージ修復処理を行う請求項11、12、又は15に記載の光電変換装置の製造方法。
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