JP2011113869A - リチウム二次電池用正極活物質およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】低コストでリチウム二次電池の正極活物質として用いられるリチウム金属複合酸化物を製造する方法を提供する。
【解決手段】リチウム二次電池用の正極活物質を製造するための原料として、従来の化合物合成原料よりも低コストの金属原料を用い、かつ合成時の内部酸化反応を円滑に進めるために多孔質とする。本発明の正極活物質の製造方法は、多孔質遷移金属粒子を準備する工程と、この工程で得られた多孔質遷移金属粒子とリチウム化合物との混合物を得る工程と、この工程で得られた混合物を酸素雰囲気下で焼成する工程と、を備える。
【選択図】なし
【解決手段】リチウム二次電池用の正極活物質を製造するための原料として、従来の化合物合成原料よりも低コストの金属原料を用い、かつ合成時の内部酸化反応を円滑に進めるために多孔質とする。本発明の正極活物質の製造方法は、多孔質遷移金属粒子を準備する工程と、この工程で得られた多孔質遷移金属粒子とリチウム化合物との混合物を得る工程と、この工程で得られた混合物を酸素雰囲気下で焼成する工程と、を備える。
【選択図】なし
Description
本発明は、リチウム二次電池の正極活物質に関し、詳しくは、リチウム遷移金属酸化物の製造方法の改良に関する。
パーソナルコンピュータ、携帯電話、デジタルカメラ、カムコーダなどの携帯型電子機器に用いられる電源として、リチウムイオン電池を始めとする非水電解質二次電池が広く普及している。リチウム二次電池は、電気自動車の駆動電源として需要の拡大も予想されている。このため、リチウム二次電池用の活物質は、高容量化および高エネルギー密度化の観点からその改良検討が重ねられている。また、このような観点とは別に、近年の環境問題や資源問題を背景として、活物質の製造方法に対する省プロセス化および低コスト化が望まれている。
リチウム二次電池の正極活物質としては、主として、コバルト酸リチウム、ニッケル酸リチウム、マンガン酸リチウム、ならびに種々の異種金属を加えたそれらの変性体等のリチウム金属複合酸化物が用いられている。リチウム金属複合酸化物の製造方法は、例えば、特許文献1〜3に開示されている。これらの特許文献には、リチウム金属複合酸化物を製造するための出発原料として、炭酸塩(CoCO3、NiCO3)、水酸化物(Ni(OH)2)、または酸化物(MnO2)などの遷移金属化合物が挙げられている。
一方、特許文献4および5には、金属単体の粉末を出発原料とするリチウム金属複合酸化物の製造方法が開示されている。
リチウム金属複合酸化物を製造するために用いられる遷移金属化合物は、一般に、酸に精錬された金属を溶解した溶液に対してアルカリ性化合物を添加することにより沈殿物を得、得られた沈殿物を精製したり電解酸化したりするというプロセスを経て製造される。このため、これらのプロセスのコストが原料価格に付加されるために、原料コストが高いという問題があった。
また、遷移金属化合物は、金属単体に比べて密度が低い。具体的には、例えば、炭酸コバルト(CoCO3)、水酸化ニッケル(Ni(OH)2)、二酸化マンガン(MnO2)の1モル当たりの体積は、それぞれ29cm3、25cm3、17cm3であり、コバルト単体、ニッケル単体、マンガン単体の、それぞれ、4.3倍、3.8倍、2.3倍である。このことは、リチウム金属複合酸化物の合成工程において、例えば、焼成反応容器に遷移金属化合物を入れた場合には、焼成反応容器に金属単体を入れた場合に比べて体積が大幅に嵩み、そのために、一度の工程で合成される量が少なくなることによりコストの増加の原因になる。
このような理由から、リチウム金属複合酸化物を製造するための出発原料としては、金属単体を用いることが好ましいと思われる。しかしながら、コバルト、ニッケル、マンガンなどの金属単体は加熱による内部酸化が起こりにくい。そのために、金属単体の粒径が大きすぎる場合には、その内部にまで酸化反応が充分に進行しないおそれがあった。
このことは、特許文献4にも、「反応をより深く進行させるためには粒径が細かいことが必要であり、1μm以下のものが特に好ましい」、「Co,Ni,Fe,Mnを金属または合金粉末で構成し、これら原料粉末の粒径を0.2〜9μmに揃え、これをリチウム化合物とともに加熱処理することにより、リチウム金属複合酸化物を製造する」と記載されている通りである。すなわち、原料とする金属粉末の粒径は、比較的小さいほうが好ましいとされていた。しかしながら、原料とする金属粉末の粒径が小さい場合には、得られるリチウム金属複合酸化物の粒径も小さくなる。そして、粒径の小さいリチウム金属複合酸化物を活物質として用いた場合には、粉末の充填密度が小さくなることにより、高容量な非水電解質二次電池が得られなくなるという問題が生じる。現在、平均粒径10〜20μm、粒径分布1〜50μm程度の正極活物質が広く用いられている。これまでは、このような粒径の活物質を得るための合成原料として、金属単体の粉末は適さないと考えられていた。
本発明は、上記問題を解決すべく、低コストでリチウム二次電池の正極活物質として用いられるリチウム金属複合酸化物を製造する方法を提供することを目的とする。
本発明の一局面は、リチウム二次電池用正極活物質の製造方法であって、多孔質遷移金属粒子を準備する工程と、前記多孔質遷移金属粒子とリチウム化合物との混合物を得る工程と、前記混合物を酸素雰囲気下で焼成する工程と、を備えることを特徴とする。
また、本発明の他の一局面は、リチウム二次電池用の正極活物質であって、上記リチウム二次電池用正極活物質の製造方法により得られたことを特徴とする。
本発明によれば、リチウム二次電池の正極活物質として用いられるリチウム金属複合酸化物を低コストで製造することができる。
以下、本発明に係るリチウム二次電池用正極活物質の製造方法の好ましい実施形態について、詳しく説明する。
本実施形態のリチウム二次電池用正極活物質の製造方法は、多孔質遷移金属粒子を準備する工程と、この多孔質遷移金属粒子とリチウム化合物との混合物を得る工程と、この工程で得られた混合物を酸素雰囲気下で焼成する工程と、を備える。
本実施形態のリチウム二次電池用正極活物質の製造方法は、多孔質遷移金属粒子を準備する工程と、この多孔質遷移金属粒子とリチウム化合物との混合物を得る工程と、この工程で得られた混合物を酸素雰囲気下で焼成する工程と、を備える。
はじめに、多孔質遷移金属粒子を準備する工程について詳しく説明する。
本実施形態における、多孔質遷移金属粒子は、例えば、アルカリ水溶液に溶解しない遷移金属とアルカリ水溶液に溶解する金属との合金粒子(以下、単に合金粒子とも呼ぶ)を調製し、得られた合金粒子からアルカリ水溶液に溶解する金属を溶解除去することにより得られる。
本実施形態における、多孔質遷移金属粒子は、例えば、アルカリ水溶液に溶解しない遷移金属とアルカリ水溶液に溶解する金属との合金粒子(以下、単に合金粒子とも呼ぶ)を調製し、得られた合金粒子からアルカリ水溶液に溶解する金属を溶解除去することにより得られる。
このような方法によれば、合金粒子中に含有される、アルカリ水溶液に溶解する金属がアルカリ水溶液により溶解されて除去されることに伴い、合金粒子中に原子レベルでの欠損孔が形成される。すなわち、アルカリ水溶液に溶解する金属の溶解反応は合金の表面から起こり、合金内部に存在するアルカリ水溶液に溶解する金属は、先に溶解されて生成した欠損孔を通って、合金の外部へと溶出する。そして、その欠損孔が溶解の進行に伴い徐々に合金粒子の内部にまで達する。それにより、原子レベルで欠損孔が形成された多孔質遷移金属粒子が得られる。このようにして形成された欠損孔は、多孔質遷移金属粒子の内部における酸化反応を起こりやすくする。なお、溶解して生成される欠損孔は連続孔であることが好ましい。
次に、多孔質遷移金属粒子の製造に用いられる合金粒子の調製方法について詳しく説明する。
合金粒子は、アルカリ水溶液に溶解しない遷移金属粒子とアルカリ水溶液に溶解する金属粒子とを所定の配合割合で混合した後、加熱融解し、冷却後粉砕することにより得られる。
アルカリ水溶液に溶解しない遷移金属粒子としては、ニッケル、コバルト、マンガン等を主成分とする粒子が電池の高容量化に適した正極活物質を得るという観点から好ましく用いられる。これらは、それぞれ単独でも、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
また、アルカリ水溶液に溶解する金属粒子の具体例としては、アルカリ金属、アルカリ土類金属、亜鉛、ケイ素、スズ等が挙げられる。これらは、1種を単独で、または2種以上を混合して用いることができる。これらの中でも、マグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)が、特に好ましく用いられる。
なお、Alを含むニッケル酸リチウムやMgを含むコバルト酸リチウムを正極活物質として用いたリチウム二次電池は信頼性に優れている。このため、アルカリ水溶液に溶解しない遷移金属粒子の主成分としてニッケルを用いる場合には、アルカリ水溶液に溶解する金属粒子としてAlを組み合わせて用い、アルカリ水溶液に溶解しない遷移金属粒子の主成分としてコバルトを用いる場合には、アルカリ水溶液に溶解する金属粒子としてMgを組み合わせて用いることが好ましい。このような組み合わせによれば、Alを含むニッケル酸リチウムやMgを含むコバルト酸リチウムを製造する場合において、アルカリ水溶液に溶解する金属粒子を完全に溶解させずに、後述するような所定の割合で残存させておくことにより、Mgを含むコバルト酸リチウムや、Alを含むニッケル酸リチウムを容易に調製することができる。
上記合金粒子中のアルカリ水溶液に溶解する金属の含有割合は、原子百分率で30〜90atm%、さらには、40〜80atm%であることが好ましい。アルカリ水溶液に溶解する金属の含有割合が高すぎる場合には、アルカリ処理において溶解反応は十分に起こるが、合成される正極活物質に含まれる遷移金属の量が少なくなることにより、放電容量密度が低くなり、また、アルカリ水溶液に溶解される金属の使用量が多くなるため製造コストが上がる傾向がある。また、アルカリ水溶液に溶解する金属の含有割合が低すぎる場合には、アルカリ水溶液に溶解する金属の溶解により生成する孔の連続している部分が少なくなり、合金粒子内部に存在するアルカリ水溶液に溶解する金属が溶解されにくくなる傾向がある。
合金粒子を調製するための加熱融解には、アーク融解、誘導加熱などの公知の融解方法が用いられる。
また、加熱融解により得られた合金は、結晶組織を均質化するために融解温度以下でアニール処理を施すことが好ましい。アニール処理は、合金に対して不活性なアルゴンなどのガスの雰囲気下で行うことが好ましい。
このようにして加熱融解処理により得られた合金を粉砕することにより、合金粒子が得られる。粉砕にはスタンプミル等の公知の粉砕機が特に限定なく用いられる。
合金粒子の平均粒径は、10〜500μmが好ましく、20〜100μmがさらに好ましい。合金粒子の平均粒径が大きすぎる場合には、アルカリ水溶液に溶解する金属をスムーズに溶解除去させることが困難になる傾向があり、小さすぎる場合には最終的に合成される正極活物質の粒径が小さくなる傾向がある。
次に、上述のようにして得られた合金粒子からアルカリ水溶液に溶解する金属を溶解除去することにより多孔質遷移金属粒子を調製する工程について詳しく説明する。
合金粒子をアルカリ水溶液中で攪拌処理することにより、合金粒子からアルカリ水溶液に溶解する金属が溶解除去されて、多孔質遷移金属粒子が得られる。
合金粒子をアルカリ水溶液中で攪拌処理することにより、合金粒子からアルカリ水溶液に溶解する金属が溶解除去されて、多孔質遷移金属粒子が得られる。
アルカリ水溶液としては、アルカリ水溶液に溶解する金属を選択的に溶解させるようなアルカリ水溶液であれば、特に限定なく用いられ、例えばpH9〜14、さらには、12〜14程度のアルカリ性水溶液が好ましく用いられる。
アルカリ性水溶液の具体例としては、水酸化ナトリウム水溶液、水酸化リチウム水溶液、水酸化カリウム水溶液等が、工業的生産性の観点から望ましい。
また、攪拌処理の際のアルカリ水溶液の温度は、溶解性を向上させるために高いほど好ましく、具体的には、例えば、40〜100℃、さらには、80〜100℃程度であることが好ましい。
アルカリ性水溶液の具体例としては、水酸化ナトリウム水溶液、水酸化リチウム水溶液、水酸化カリウム水溶液等が、工業的生産性の観点から望ましい。
また、攪拌処理の際のアルカリ水溶液の温度は、溶解性を向上させるために高いほど好ましく、具体的には、例えば、40〜100℃、さらには、80〜100℃程度であることが好ましい。
また、溶解時間は、合金組成や、残存させたいアルカリ水溶液に溶解する金属の割合等により適宜選択させるが、通常、0.2〜24時間、さらには0.5〜2時間程度であることが好ましい。溶解時間が長すぎる場合には、生産コストの点から好ましくない傾向がある。また、溶解時間が短すぎる場合には、アルカリ水溶液に溶解する金属の溶解が不十分になって欠損孔が充分に形成されなくなるおそれがある。
なお、上述したように、Mgを含むコバルト酸リチウムや、Alを含むニッケル酸リチウム等を容易に調製するために、多孔質遷移金属粒子中に意図的にアルカリ水溶液に溶解する金属を所定の割合で残存させることも好ましい。この場合において、多孔質遷移金属粒子中に残存するアルカリ水溶液に溶解する金属の含有割合としては、多孔質遷移金属粒子中に原子百分率で1〜10atm%、さらには1〜5atm%であることが好ましい。多孔質遷移金属粒子中に残存するアルカリ水溶液に溶解する金属の含有割合が高すぎる場合には、最終的に合成される正極活物質の放電容量密度が低下する傾向がある。また、残存するアルカリ水溶液に溶解する金属の含有割合が低すぎる場合には、溶解処理に長時間を要することにより製造コストが増加する傾向がある。
上述のようなアルカリ水溶液中における処理の後、処理後の合金粒子を濾過および水洗することにより、多孔質遷移金属粒子が得られる。
上述のようなアルカリ水溶液中における処理の後、処理後の合金粒子を濾過および水洗することにより、多孔質遷移金属粒子が得られる。
多孔質遷移金属粒子の平均粒径は、5〜500μmが好ましく、10〜100μmがさらに好ましい。多孔質遷移金属粒子の平均粒径が大きすぎる場合には、最終的に合成される正極活物質の粒径が大きくなって充放電レート特性が損なわれる傾向があり、小さすぎる場合には最終的に合成される正極活物質の粒径が小さくなって容量を充分に確保できなくなる傾向がある。
また、多孔質遷移金属粒子における多孔性の程度は、例えば、BET比表面積によって評価することができる。多孔質遷移金属粒子のBET比表面積は、例えば、1〜300m2/g、さらには30〜150m2/gが好ましい。
このようにして調製された多孔質遷移金属粒子は、水中で保存することが好ましい。多孔質遷移金属粒子は酸化されやすいために、水中で保存することにより、空気との接触による酸化を抑制することができる。
次に、多孔質遷移金属粒子とリチウム化合物との混合物を得る工程について詳しく説明する。合成しようとするリチウム複合酸化物の組成に応じて、多孔質遷移金属粒子はリチウム化合物と所定の割合で混合される。
リチウム化合物としては、水酸化リチウム、炭酸リチウム、酸化リチウム、過酸化リチウム、硫酸リチウム、塩化リチウム等のリチウム化合物が用いられる。これらの中でも、水酸化リチウム及び炭酸リチウムが工業性やコストの観点から好ましい。
合成する正極活物質の組成としては、例えば、下記一般式(1):
LiMe1-xMsxO2 …(1)
(Meはアルカリ水溶液に溶解しない遷移金属(但し、Mn単独を除く)を示し、Msはアルカリ水溶液に溶解する金属を示し、xは0.005≦x≦0.15を満たす)
で表される組成や、下記一般式(2):
LiMn2-yMsyO4 …(2)
(Msは上記と同じであり、yは0.01≦y≦0.3を満たす)
で表される組成が挙げられる。
LiMe1-xMsxO2 …(1)
(Meはアルカリ水溶液に溶解しない遷移金属(但し、Mn単独を除く)を示し、Msはアルカリ水溶液に溶解する金属を示し、xは0.005≦x≦0.15を満たす)
で表される組成や、下記一般式(2):
LiMn2-yMsyO4 …(2)
(Msは上記と同じであり、yは0.01≦y≦0.3を満たす)
で表される組成が挙げられる。
次に、多孔質遷移金属粒子とリチウム化合物との混合物を酸素雰囲気下で焼成する工程について、詳しく説明する。
多孔質遷移金属粒子とリチウム化合物との混合物を、酸素雰囲気下で加熱して焼成することによりリチウム複合酸化物が得られる。
多孔質遷移金属粒子とリチウム化合物との混合物を、酸素雰囲気下で加熱して焼成することによりリチウム複合酸化物が得られる。
多孔質遷移金属粒子には、欠損孔が形成されて内部酸化しやすい状態であるために、多孔質遷移金属粒子とリチウム化合物とを加熱して焼成することにより、リチウム複合酸化物が得られる。
焼成条件は、目的とするリチウム複合酸化物の組成に応じて適宜設定される。このため、特に限定されないが、一般的な焼成条件としては、例えば、焼成温度500〜1100℃程度、焼成時間2〜24時間程度の条件が挙げられる。
このようにして焼成されて得られたリチウム複合酸化物は、必要に応じて粉砕および分級することにより、所望の粒度分布に調整してもよい。
本実施形態の製造方法によって得られる正極活物質は、出発原料に遷移金属単体を含む金属粒子を用いていることから、炭酸塩、水酸化物、酸化物(MnO2)などの遷移金属化合物を用いる場合に比べてコストが低い。しかも、出発原料は、多孔質粒子であることから、粒径が大きい場合でも、酸化反応を粒子内部まで進行させることができる。
それゆえ、本実施形態の製造方法によって得られるリチウム複合酸化物を正極活物質として用いることにより、リチウム二次電池用正極およびリチウム二次電池を低コストで提供することができる。
それゆえ、本実施形態の製造方法によって得られるリチウム複合酸化物を正極活物質として用いることにより、リチウム二次電池用正極およびリチウム二次電池を低コストで提供することができる。
次に、上記のようにして得られたリチウム複合酸化物を正極活物質として用いたリチウム二次電池の具体例について説明する。
リチウム二次電池用の正極と負極としては、例えば、集電体と、その表面に形成された活物質層とを備えるものが挙げられる。活物質層は、例えば、活物質、結着剤および導電剤を含む合剤ペーストを集電体の表面に塗布し、乾燥させることにより形成することができる。
結着剤は、活物質および導電剤を集電体表面に結着させることができる材料であれば特に限定されない。例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、PTFEの変性体、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、PVDFの変性体、フッ素ゴムなどの含フッ素樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレンなどの熱可塑性樹脂、変性アクリロニトリルゴム粒子などが挙げられる。溶媒には、N−メチル−2−ピロリドンなどの有機溶媒や、水などを用いることができる。なお、合剤ペーストの経時安定性や分散性を向上させる観点から、界面活性剤などの添加剤を加えることができる。
導電剤は、任意の成分であって、電気伝導性を確保できる材料であれば特に限定されない。例えば、カーボンブラック、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、黒鉛などの炭素材料を用いることができる。
集電体としては、各電極の電位で安定な金属の箔や、金属を表層に含むフィルムなどを用いることができる。このような金属としては、正極ではアルミニウムなどが挙げられ、負極では銅などが挙げられる。また、集電体の集電性をさらに向上させる観点から、集電体の表面に凹凸を設けたり、集電体に穿孔を設けたりしてもよい。集電体の表面に合剤ペーストを塗布し、乾燥させた後の活物質層は、空隙が多く、活物質の充填率が比較的小さいことから、乾燥後、活物質層を圧縮することが好ましい。
リチウム二次電池は、常法に従って製造することができる。例えば、正極と負極とを、多孔質絶縁層を介して巻回または積層することによって電極群を作製し、この電極群を非水電解質とともに電池ケースに収容する。
多孔質絶縁層としては、特に限定されないが、電池の使用環境に耐え得る材料からなり、非水電解質中の溶質のイオンを透過させることができ、正極と負極とを絶縁する性質を有する微多孔膜や不織布を用いることが好ましい。具体的には、ポリオレフィン樹脂からなる微多孔膜が挙げられる。ポリオレフィン樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレンなどが用いられる。微多孔膜は、1種の樹脂のみからなる単層膜であってもよく、2種以上の樹脂からなる多層膜、あるいは樹脂とアルミナなどの無機材料からなる多層膜であってもよい。
電池ケースは特に限定されず、公知の材料からなるケースを適宜用いることができる。具体的に、ケースの形成材料としては、アルミニウム合金、ニッケルめっきを施した鉄合金、各種樹脂と金属との積層体などが挙げられる。
非水電解質は、非水溶媒と、非水溶媒に溶解される溶質とを含む。非水溶媒は特に限定されず、公知の非水溶媒を適宜用いることができる。これに限定されないが、特に好ましくは、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネートなどの高誘電率溶媒と、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネートなどの低粘性溶媒との混合溶媒が挙げられる。また、非水電解質は、保存特性、サイクル特性、電池信頼性などの各種特性を向上させるために、種々の添加剤を含んでもよい。添加剤としては、ビニレンカーボネート、シクロヘキシルベンゼン、およびそれらの誘導体などが挙げられる。
非水電解質の溶質は、特に限定されないが、例えば、LiPF6、LiBF4、LiClO4などのリチウム塩などが挙げられる。溶質の濃度は特に限定されないが、例えば0.5〜2.0mol/Lが好ましい。
非水電解質の溶質は、特に限定されないが、例えば、LiPF6、LiBF4、LiClO4などのリチウム塩などが挙げられる。溶質の濃度は特に限定されないが、例えば0.5〜2.0mol/Lが好ましい。
リチウム二次電池の形状は特に限定されない。例えば、円筒型、角型ならびにシート型などの公知の構造を用いることができる。
以下、実施例および比較例を用いて本発明を具体的に説明する。なお、これらの実施例は、本発明を限定するものではない。
<合金粒子の調製>
コバルト粉末(関東化学(株)製)とマグネシウム粉末(関東化学(株)製)とを、CoとMgとの原子比が10:90となるように混合した。次いで、得られたCoおよびMgの2成分系混合物をアーク溶解装置(大亜真空(株)製)の水冷鋳型のくぼみに投入し、アルゴン雰囲気下で融解することにより、合金粒子を得た。得られた合金粒子を冷却後、アルゴン雰囲気で500℃に調整された電気炉に投入して、アニール処理を5時間施した。さらに、アニール処理後の合金粒子をスタンプミルで粉砕して、目開き500μmの篩を全量通過するように粒径を調整して、合金粒子1−1を得た。
コバルト粉末(関東化学(株)製)とマグネシウム粉末(関東化学(株)製)とを、CoとMgとの原子比が10:90となるように混合した。次いで、得られたCoおよびMgの2成分系混合物をアーク溶解装置(大亜真空(株)製)の水冷鋳型のくぼみに投入し、アルゴン雰囲気下で融解することにより、合金粒子を得た。得られた合金粒子を冷却後、アルゴン雰囲気で500℃に調整された電気炉に投入して、アニール処理を5時間施した。さらに、アニール処理後の合金粒子をスタンプミルで粉砕して、目開き500μmの篩を全量通過するように粒径を調整して、合金粒子1−1を得た。
CoとMgとの原子比を下記の表1に示す比率に設定したこと以外は、合金粒子1−1の調製と同様にして、合金粒子1−2〜1−5を得た。
また、マグネシウム粉末に代えて、アルミニウム粉末(関東化学(株)製)を用い、CoとAlとの原子比を下記の表1に示す比率に設定したこと以外は、合金粒子1−1の調製と同様にして、合金粒子1−6〜1−10を得た。
また、マグネシウム粉末に代えて、アルミニウム粉末(関東化学(株)製)を用い、CoとAlとの原子比を下記の表1に示す比率に設定したこと以外は、合金粒子1−1の調製と同様にして、合金粒子1−6〜1−10を得た。
上記コバルト粉末、上記アルミニウム粉末、および上記マグネシウム粉末を、CoとAlとMgとの原子比が40:30:30となるように混合した。CoおよびMgの2成分系混合物に代えて、Co、AlおよびMgの3成分系混合物を用いたこと以外は、合金粒子1−1の調製と同様にして、合金粒子1−11を得た。
上記コバルト粉末と、上記アルミニウム粉末と、スズ粉末(関東化学(株)製)とを、CoとAlとSnとの原子比が40:30:30となるように混合した。Co、AlおよびMgの3成分系混合物に代えて、Co、AlおよびSnの3成分系混合物を用いたこと以外は、合金粒子1−11の調製と同様にして、合金粒子1−12を得た。
上記コバルト粉末、上記マグネシウム粉末、および上記スズ粉末を、CoとMgとSnとの原子比が40:30:30となるように混合した。Co、AlおよびMgの3成分系混合物に代えて、Co、MgおよびSnの3成分系混合物を用いたこと以外は、合金粒子1−11の調製と同様にして、合金粒子1−13を得た。
合金粒子1−1〜1−13の組成を表1に示す。
合金粒子1−1〜1−13の組成を表1に示す。
コバルト粉末に代えて、ニッケル粉末(関東化学(株)製)を用いた。そして、Niと、Al、MgおよびSnとの比率を、それぞれ下記の表2に示す比率に設定したこと以外は、合金粒子1−1〜1−13と同様にして合金を調製することにより、合金粒子2−1〜2−13を得た。
合金粒子2−1〜2−13の組成を表2に示す。
合金粒子2−1〜2−13の組成を表2に示す。
コバルト粉末に代えて、マンガン粉末(関東化学(株)製)を用いた。そして、Mnと、Al、MgおよびSnとの比率を、それぞれ下記の表3に示す比率に設定したこと以外は、合金粒子1−1〜1−13と同様にして合金を調製することにより、合金粒子3−1〜3−13を得た。
合金粒子3−1〜3−13の組成を表3に示す。
合金粒子3−1〜3−13の組成を表3に示す。
上記コバルト粉末、上記ニッケル粉末、および上記マグネシウム粉末を、CoとNiとMgとの原子比が5:5:90となるように混合して、3成分の混合物を得た。CoおよびMgの2成分系混合物に代えて、Co、NiおよびMgの3成分系混合物を用いたこと以外は、合金粒子1−1の調製と同様にして、合金粒子4−1を得た。
Co、NiおよびMgとの原子比を下記の表4に示す比率に設定したこと以外は、合金粒子4−1の調製と同様にして、合金粒子4−2〜4−5を得た。
また、上記マグネシウム粉末に代えて、上記アルミニウム粉末を用い、CoとNiとAlとの原子比を下記の表4に示す比率に設定したこと以外は、合金粒子4−1〜4−5の調製と同様にして、合金粒子4−6〜4−10を得た。
また、上記マグネシウム粉末に代えて、上記アルミニウム粉末を用い、CoとNiとAlとの原子比を下記の表4に示す比率に設定したこと以外は、合金粒子4−1〜4−5の調製と同様にして、合金粒子4−6〜4−10を得た。
上記コバルト粉末、上記ニッケル粉末、上記アルミニウム粉末、および上記マグネシウム粉末を、CoとNiとAlとMgとの原子比が20:20:30:30となるように混合した。CoおよびMgの2成分系混合物に代えて、Co、Ni、AlおよびMgの4成分系混合物を用いたこと以外は、合金粒子1−1の調製と同様にして、合金粒子4−11を得た。
上記コバルト粉末と、上記ニッケル粉末、上記アルミニウム粉末、および上記スズ粉末を、CoとNiとAlとSnとの原子比が20:20:30:30となるように混合した。Co、Ni、AlおよびMgの4成分系混合物に代えて、Co、Ni、AlおよびSnの4成分系混合物を用いたこと以外は、合金粒子4−11の調製と同様にして、合金粒子4−12を得た。
上記コバルト粉末、上記ニッケル粉末、上記マグネシウム粉末、および上記スズ粉末を、CoとNiとMgとSnとの原子比が20:20:30:30となるように混合した。Co、Ni、AlおよびMgの4成分系混合物に代えて、Co、Ni、MgおよびSnの4成分系混合物を用いたこと以外は、合金粒子4−11の調製と同様にして、合金粒子4−13を得た。
合金粒子4−1〜4−13の組成を表4に示す。
合金粒子4−1〜4−13の組成を表4に示す。
上記コバルト粉末、上記ニッケル粉末、および上記マンガン粉末を、CoとNiとMnとの原子比が1:1:1となるように混合した。こうして得られた遷移金属3成分系の混合物と、上記マグネシウム粉末との比率が、Co、NiおよびMnの総量と、Mgとの原子比として10:90となるように混合して、Co、Ni、MnおよびMgの4成分系混合物を得た。この4成分系混合物を、CoおよびMgの2成分系混合物に代えて用いたこと以外は、合金粒子1−1の調製と同様にして、合金粒子5−1を得た。
Co、NiおよびMnの総量と、Mgとの原子比を下記の表5に示す比率に設定したこと以外は、合金粒子5−1の調製と同様にして、合金粒子5−2〜5−5を得た。
また、上記マグネシウム粉末に代えて、上記アルミニウム粉末を用い、Co、NiおよびMnの総量と、Alとの原子比を下記の表5に示す比率に設定したこと以外は、合金粒子5−1〜5−5の調製と同様にして、合金粒子5−6〜5−10を得た。
また、上記マグネシウム粉末に代えて、上記アルミニウム粉末を用い、Co、NiおよびMnの総量と、Alとの原子比を下記の表5に示す比率に設定したこと以外は、合金粒子5−1〜5−5の調製と同様にして、合金粒子5−6〜5−10を得た。
上記コバルト粉末、上記ニッケル粉末、および上記マンガン粉末を、CoとNiとMnとの原子比が1:1:1となるように混合した。こうして得られた遷移金属3成分系の混合物と、上記アルミニウム粉末と、上記マグネシウム粉末との比率が、Co、NiおよびMnの総量と、Alと、Mgとの原子比として30:30:30となるように混合して、Co、Ni、Mn、AlおよびMgの5成分系混合物を得た。この5成分系混合物を、CoおよびMgの2成分系混合物に代えて用いたこと以外は、合金粒子1−1の調製と同様にして、合金粒子5−11を得た。
合金粒子5−11の調製に用いた遷移金属3成分系の混合物(Co:Ni:Mn=1:1:1)と、上記アルミニウム粉末と、上記スズ粉末との比率が、Co、NiおよびMnの総量と、Alと、Snとの原子比として30:30:30となるように混合して、Co、Ni、Mn、AlおよびSnの5成分系混合物を得た。この5成分系混合物を、CoおよびMgの2成分系混合物に代えて用いたこと以外は、合金粒子1−1の調製と同様にして、合金粒子5−12を得た。
合金粒子5−11の調製に用いた遷移金属3成分系の混合物(Co:Ni:Mn=1:1:1)と、上記マグネシウム粉末と、上記スズ粉末との比率が、Co、NiおよびMnの総量と、Mgと、Snとの原子比として30:30:30となるように混合して、Co、Ni、Mn、MgおよびSnの5成分系混合物を得た。この5成分系混合物を、CoおよびMgの2成分系混合物に代えて用いたこと以外は、合金粒子1−1の調製と同様にして、合金粒子5−13を得た。
合金粒子5−1〜5−13の組成を表5に示す。
合金粒子5−1〜5−13の組成を表5に示す。
<多孔質遷移金属粒子の調製>
1kgの上記合金粒子1−2を、濃度が25質量%で液温が95℃の水酸化ナトリウム水溶液10リットル中に投入して、23時間攪拌することにより、合金粒子1−2からMgの一部を溶解させた。攪拌後の合金粒子を、洗浄液のpHが9以下となるまで、イオン交換水で繰り返し洗浄し、乾燥させて、多孔質遷移金属粒子1−2−1を得た。
1kgの上記合金粒子1−2を、濃度が25質量%で液温が95℃の水酸化ナトリウム水溶液10リットル中に投入して、23時間攪拌することにより、合金粒子1−2からMgの一部を溶解させた。攪拌後の合金粒子を、洗浄液のpHが9以下となるまで、イオン交換水で繰り返し洗浄し、乾燥させて、多孔質遷移金属粒子1−2−1を得た。
攪拌時間を表6に示す時間に設定したこと以外は、多孔質遷移金属粒子1−2−1の調製と同様にして、多孔質遷移金属粒子1−2−2〜1−2−5を得た。
また、合金粒子1−2に代えて、合金粒子1−5、1−7、1−10、1−11、1−12または1−13を用い、攪拌時間を表6に示す時間に設定したこと以外は、多孔質遷移金属粒子1−2−1の調製と同様にして、多孔質遷移金属粒子1−5−1、1−7−1〜1−7−5、1−10−1、1−11−1、1−12−1および1−13−1を得た。
攪拌時間と、多孔質遷移金属粒子におけるCo、Al、MgおよびSnの含有割合(atm%)とを、多孔質遷移金属粒子のBET比表面積(N2法)の測定結果[m2/g]とともに、表6に示す。
また、合金粒子1−2に代えて、合金粒子1−5、1−7、1−10、1−11、1−12または1−13を用い、攪拌時間を表6に示す時間に設定したこと以外は、多孔質遷移金属粒子1−2−1の調製と同様にして、多孔質遷移金属粒子1−5−1、1−7−1〜1−7−5、1−10−1、1−11−1、1−12−1および1−13−1を得た。
攪拌時間と、多孔質遷移金属粒子におけるCo、Al、MgおよびSnの含有割合(atm%)とを、多孔質遷移金属粒子のBET比表面積(N2法)の測定結果[m2/g]とともに、表6に示す。
合金粒子1−2に代えて、合金粒子2−2、2−5、2−7および2−10〜2−13を用い、攪拌時間を下記の表7に示す時間に設定したこと以外は、多孔質遷移金属粒子1−2−1の調製と同様にして、多孔質遷移金属粒子2−2−1〜2−2−5、2−5−1、2−7−1〜2−7−5、2−10−1、2−11−1、2−12−1および2−13−1を得た。
攪拌時間と、多孔質遷移金属粒子におけるNi、Al、MgおよびSnの含有割合(atm%)とを、多孔質遷移金属粒子のBET比表面積(N2法)の測定結果[m2/g]とともに、表7に示す。
攪拌時間と、多孔質遷移金属粒子におけるNi、Al、MgおよびSnの含有割合(atm%)とを、多孔質遷移金属粒子のBET比表面積(N2法)の測定結果[m2/g]とともに、表7に示す。
合金粒子1−2に代えて、合金粒子3−2、3−5、3−7および3−10〜3−13を用い、攪拌時間を下記の表8に示す時間に設定したこと以外は、多孔質遷移金属粒子1−2−1の調製と同様にして、多孔質遷移金属粒子3−2−1〜3−2−5、3−5−1、3−7−1〜3−7−5、3−10−1、3−11−1、3−12−1および3−13−1を得た。
攪拌時間と、多孔質遷移金属粒子におけるMn、Al、MgおよびSnの含有割合(atm%)とを、多孔質遷移金属粒子のBET比表面積(N2法)の測定結果[m2/g]とともに、表8に示す。
攪拌時間と、多孔質遷移金属粒子におけるMn、Al、MgおよびSnの含有割合(atm%)とを、多孔質遷移金属粒子のBET比表面積(N2法)の測定結果[m2/g]とともに、表8に示す。
合金粒子1−2に代えて、合金粒子4−2、4−5、4−7および4−10〜4−13を用い、攪拌時間を下記の表9に示す時間に設定したこと以外は、多孔質遷移金属粒子1−2−1の調製と同様にして、多孔質遷移金属粒子4−2−1〜4−2−5、4−5−1、4−7−1〜4−7−5、4−10−1、4−11−1、4−12−1および4−13−1を得た。
攪拌時間と、多孔質遷移金属粒子におけるCo、Ni、Al、MgおよびSnの含有割合(atm%)とを、多孔質遷移金属粒子のBET比表面積(N2法)の測定結果[m2/g]とともに、表9に示す。
攪拌時間と、多孔質遷移金属粒子におけるCo、Ni、Al、MgおよびSnの含有割合(atm%)とを、多孔質遷移金属粒子のBET比表面積(N2法)の測定結果[m2/g]とともに、表9に示す。
合金粒子1−2に代えて、合金粒子5−2、5−5、5−7および5−10〜5−13を用い、攪拌時間を下記の表10に示す時間に設定したこと以外は、多孔質遷移金属粒子1−2−1の調製と同様にして、多孔質遷移金属粒子5−2−1〜5−2−5、5−5−1、5−7−1〜5−7−5、5−10−1、5−11−1、5−12−1および5−13−1を得た。
攪拌時間と、多孔質遷移金属粒子におけるCo、Ni、Mn、Al、MgおよびSnの含有割合(atm%)とを、多孔質遷移金属粒子のBET比表面積(N2法)の測定結果[m2/g]とともに、表10に示す。
攪拌時間と、多孔質遷移金属粒子におけるCo、Ni、Mn、Al、MgおよびSnの含有割合(atm%)とを、多孔質遷移金属粒子のBET比表面積(N2法)の測定結果[m2/g]とともに、表10に示す。
表1に記載した合金粒子のうち、下記の表11の左欄に記載した合金粒子ついては、表11の右欄に示す合金粒子を用いた場合と同じ組成の多孔質遷移金属粒子が得られた。そこで、表11の左欄に記載の合金粒子については、それを用いた多孔質遷移金属粒子の調製について、詳細を省略する。
(c)正極活物質の調製
表6〜10に、実施例として作製した活物質の呼称と組成を示した。上記の方法で作成した多孔質遷移金属粒子と水酸化リチウム(関東化学(株)製)とを、活物質の組成比率となるように秤量して混合した後、酸素雰囲気で800℃に設定した電気炉に入れて、10時間の合成処理を行った。取り出した各活物質は、目開き53μmの篩を全量通過するように、乳鉢で粉砕して、活物質粉末とした。活物質粉末は、粉末X線回折装置(リガク製、RINT−2500)で測定して、活物質以外の成分が無いことを確認した。
表6〜10に、実施例として作製した活物質の呼称と組成を示した。上記の方法で作成した多孔質遷移金属粒子と水酸化リチウム(関東化学(株)製)とを、活物質の組成比率となるように秤量して混合した後、酸素雰囲気で800℃に設定した電気炉に入れて、10時間の合成処理を行った。取り出した各活物質は、目開き53μmの篩を全量通過するように、乳鉢で粉砕して、活物質粉末とした。活物質粉末は、粉末X線回折装置(リガク製、RINT−2500)で測定して、活物質以外の成分が無いことを確認した。
(d)評価用リチウムイオン電池の作製
(d−1)正極の作製
上記の方法で調製された活物質粉末3kgと、結着剤である呉羽化学(株)製の商品名「#1320」(PVDFを12重量%含むN−メチル−2−ピロリドン(NMP)溶液)1kgと、導電剤であるアセチレンブラック90gと、溶媒である適量のNMPと、を混合して、双腕式練合機に投入して攪拌することにより、正極合剤ペーストを調製した。
正極合剤ペーストを、正極集電体である厚さ15μmのアルミニウム箔の両面に、正極リードの接続部を除いて塗布して乾燥させることにより、膜を形成した。その後、ローラを用いて膜を圧縮することにより、正極活物質層を形成した。その後、正極集電体と正極活物質層とからなる極板を、円筒型リチウムイオン電池(18650型)の電池ケースに挿入可能な幅にカットして、正極のフープを得た。
(d−1)正極の作製
上記の方法で調製された活物質粉末3kgと、結着剤である呉羽化学(株)製の商品名「#1320」(PVDFを12重量%含むN−メチル−2−ピロリドン(NMP)溶液)1kgと、導電剤であるアセチレンブラック90gと、溶媒である適量のNMPと、を混合して、双腕式練合機に投入して攪拌することにより、正極合剤ペーストを調製した。
正極合剤ペーストを、正極集電体である厚さ15μmのアルミニウム箔の両面に、正極リードの接続部を除いて塗布して乾燥させることにより、膜を形成した。その後、ローラを用いて膜を圧縮することにより、正極活物質層を形成した。その後、正極集電体と正極活物質層とからなる極板を、円筒型リチウムイオン電池(18650型)の電池ケースに挿入可能な幅にカットして、正極のフープを得た。
(d−2)負極の作製
負極活物質である人造黒鉛3kgと、負極結着剤である日本ゼオン(株)製の商品名「BM−400B」(スチレン−ブタジエン共重合体の変性体を40重量%含む水性分散液)75gと、増粘剤であるカルボキシメチルセルロース(CMC)を30gと、溶媒である適量の水とを、双腕式練合機にて攪拌し、負極合剤ペーストを調製した。
負極合剤ペーストを、負極集電体である厚さ10μmの銅箔の両面に、負極リードの接続部を除いて塗布して乾燥させ、膜を形成した。その後、ローラを用いて膜を圧縮することにより、活物質層密度(活物質重量/合剤層体積)が1.4g/cm3である負極活物質層を形成した。このとき、銅箔および合剤層からなる極板の厚みを180μmに制御した。その後、円筒型電池(品番18650)の電池ケースに挿入可能な幅に極板をスリットし、負極のフープを得た。
負極活物質である人造黒鉛3kgと、負極結着剤である日本ゼオン(株)製の商品名「BM−400B」(スチレン−ブタジエン共重合体の変性体を40重量%含む水性分散液)75gと、増粘剤であるカルボキシメチルセルロース(CMC)を30gと、溶媒である適量の水とを、双腕式練合機にて攪拌し、負極合剤ペーストを調製した。
負極合剤ペーストを、負極集電体である厚さ10μmの銅箔の両面に、負極リードの接続部を除いて塗布して乾燥させ、膜を形成した。その後、ローラを用いて膜を圧縮することにより、活物質層密度(活物質重量/合剤層体積)が1.4g/cm3である負極活物質層を形成した。このとき、銅箔および合剤層からなる極板の厚みを180μmに制御した。その後、円筒型電池(品番18650)の電池ケースに挿入可能な幅に極板をスリットし、負極のフープを得た。
(d−3)非水電解質の調製
エチレンカーボネートと、ジメチルカーボネートと、エチルメチルカーボネートと、を体積比2:3:3で混合した非水溶媒に、溶質であるLiPF6を1mol/Lの濃度で溶解させて、非水電解質を調製した。さらに、非水電解質100重量部に対して、ビニレンカーボネートを3重量部添加した。
エチレンカーボネートと、ジメチルカーボネートと、エチルメチルカーボネートと、を体積比2:3:3で混合した非水溶媒に、溶質であるLiPF6を1mol/Lの濃度で溶解させて、非水電解質を調製した。さらに、非水電解質100重量部に対して、ビニレンカーボネートを3重量部添加した。
(d−4)電池の作製
以下の手順で、図1に示す円筒型電池(18650型)を作製した。
まず、正極5と負極6とを、それぞれ電池ケース1に挿入可能な長さに切断した。正極リード接続部には正極リード5aの一端を、負極リード接続部には負極リード6aの一端をそれぞれ接続した。その後、正極5と負極6との間に、厚み15μmのポリエチレン樹脂製の微多孔膜からなる多孔質絶縁層7を介して巻回し、円筒状の電極群を作製した。電極群を、上部絶縁リング8aと下部絶縁リング8bとで挟持し、電池ケース1に収容した。次いで、非水電解質を5g秤量し、電池ケース1内に注入して、133Paに減圧することで非水電解質を電極群に含浸させた。
以下の手順で、図1に示す円筒型電池(18650型)を作製した。
まず、正極5と負極6とを、それぞれ電池ケース1に挿入可能な長さに切断した。正極リード接続部には正極リード5aの一端を、負極リード接続部には負極リード6aの一端をそれぞれ接続した。その後、正極5と負極6との間に、厚み15μmのポリエチレン樹脂製の微多孔膜からなる多孔質絶縁層7を介して巻回し、円筒状の電極群を作製した。電極群を、上部絶縁リング8aと下部絶縁リング8bとで挟持し、電池ケース1に収容した。次いで、非水電解質を5g秤量し、電池ケース1内に注入して、133Paに減圧することで非水電解質を電極群に含浸させた。
正極リード5aの他端は、電池蓋2の裏面に溶接した。負極リード6aの他端は、電池ケース1の内底面に溶接した。最後に電池ケースの開口部を、周縁に絶縁パッキン3が配された電池蓋2で密閉して、円筒型リチウムイオン電池を作製した。
(d−5)電池の充放電試験
各電池に対して、20℃の環境温度下で、3V〜4.2V間を400mAの定電流で充電と放電を行い、放電時間と電流値との積を放電容量(mAh)とした。放電容量を正極に含まれる活物質の重量で除して放電容量密度(mAh/g)として求めた。
各電池に対して、20℃の環境温度下で、3V〜4.2V間を400mAの定電流で充電と放電を行い、放電時間と電流値との積を放電容量(mAh)とした。放電容量を正極に含まれる活物質の重量で除して放電容量密度(mAh/g)として求めた。
[比較例]
(a)金属粉末の調製
ニッケル金属、コバルト金属、マンガン金属(いずれも関東化学(株)試薬)をスタンプミルで粉砕した粉を、目開き500μm、100μm、53μm、20μm、3μmのフルイで分級して、種々の粒度の金属粉末とした。
(a)金属粉末の調製
ニッケル金属、コバルト金属、マンガン金属(いずれも関東化学(株)試薬)をスタンプミルで粉砕した粉を、目開き500μm、100μm、53μm、20μm、3μmのフルイで分級して、種々の粒度の金属粉末とした。
(b)活物質の作製
上記の方法で作製した金属粉末と水酸化リチウム(関東化学(株)試薬)とを、活物質の組成比率となるように秤量して混合した後、酸素雰囲気で800℃に設定した電気炉に入れて、10時間の合成処理を行った。取り出した各活物質は、目開き53μmのフルイを全量通過するように、乳鉢で粉砕して粉末とした。得られた粉末を、リガク製の粉末X線回折装置RINT−2500で測定して、活物質以外の成分の有無を確認した。表12にその結果を示した。
上記の方法で作製した金属粉末と水酸化リチウム(関東化学(株)試薬)とを、活物質の組成比率となるように秤量して混合した後、酸素雰囲気で800℃に設定した電気炉に入れて、10時間の合成処理を行った。取り出した各活物質は、目開き53μmのフルイを全量通過するように、乳鉢で粉砕して粉末とした。得られた粉末を、リガク製の粉末X線回折装置RINT−2500で測定して、活物質以外の成分の有無を確認した。表12にその結果を示した。
活物質以外の成分が無かった場合のみに、この操作を繰り返して行い、活物質粉末を各3kg作製した。すなわち、ここで得られた活物質は、ニッケル金属、コバルト金属、マンガン金属のいずれも目開き3μmのフルイを通過した金属粉を原料とした場合のみである。
(c)評価用リチウムイオン電池の作製
比較例で得られた活物質粉末を用いたこと以外は、実施例における方法と同じである。
上記のように行った実施例と比較例の結果から電池の放電容量と放電容量密度を表13〜17に示した。
比較例で得られた活物質粉末を用いたこと以外は、実施例における方法と同じである。
上記のように行った実施例と比較例の結果から電池の放電容量と放電容量密度を表13〜17に示した。
表13に示した活物質1−2−1〜1−2−5、1−5−1、1−7−1〜1−7−5、1−10−1、1−11−1、1−12−1および1−13−1は、いずれもコバルトを主成分とする活物質である。表13により明らかなように、これらコバルトを主成分とする活物質の放電容量密度は、アルカリ水溶液に溶解する金属の含量が多いほど低下する傾向がある。特に、アルカリ水溶液に溶解する金属の含量が10atm%を超えている活物質1−2−5、1−5−1、1−7−5および1−10−1では、放電容量密度がやや小さくなった。一方、アルカリ水溶液に溶解する金属の含量が少ない活物質1−2−1および1−7−1は、放電容量密度は大きく、好ましいが、表6に示したように、溶解時間を長く要した。よって、放電容量密度と工業的なコストとの双方の観点からは、溶解時間が短く、アルカリ水溶液に溶解する金属の含量が1〜10atm%の多孔質遷移金属粒子から合成された活物質が望ましいといえる。そして、アルカリ水溶液に溶解する金属の含量が1〜10atm%の多孔質遷移金属粒子を得ることのできる、アルカリ水溶液に溶解する金属の含量が40〜80atm%の合金を原料とすることが、特に望ましいといえる。
複数のアルカリ水溶液に溶解する金属が含まれている活物質1−11−1、1−12−1および1−13−1を比較すると、アルミニウムとマグネシウムとを含んでいる活物質1−11−1に比べて、スズを含んでいる活物質1−12−1および1−13−1は、放電容量密度がやや小さかった。よって、アルカリ水溶液に溶解する金属としてはアルミニウムまたはマグネシウムが好ましいと言える。
電池の放電容量は、放電容量密度と同様の傾向で変化しており、総じて良好な特性を示している。
電池の放電容量は、放電容量密度と同様の傾向で変化しており、総じて良好な特性を示している。
これらの実施例の活物質と比較すべきは、表12に示す活物質Aである。活物質Aは、放電容量密度が大きく、実施例の活物質と同等であった。しかし、活物質Aは、電池の放電容量が小さく、不十分であった。これは、活物質Aを合成した原料のコバルト粉末が、目開き3μmの篩を通過した微粉末であって、この微粉末から得られた活物質Aも粒径が小さく、このことにより、正極の充填密度が低くなったからである。
よって、本発明の多孔質遷移金属粒子を原料として製造した活物質は、放電容量密度が大きく、かつ粒径の大きな活物質も製造できることから、正極の充填密度も高くすることができて優れた活物質であると言える。
よって、本発明の多孔質遷移金属粒子を原料として製造した活物質は、放電容量密度が大きく、かつ粒径の大きな活物質も製造できることから、正極の充填密度も高くすることができて優れた活物質であると言える。
表14に示した活物質2−2−1〜2−2−5、2−5−1、2−7−1〜2−7−5、2−10−1、2−11−1、2−12−1および2−13−1は、いずれもニッケルを主成分とする活物質である。また、表15に示した活物質3−2−1〜3−2−5、3−5−1、3−7−1〜3−7−5、3−10−1、3−11−1、3−12−1および3−13−1は、いすれもマンガンを主成分とする活物質である。そして、これらの実施例と比較すべき活物質は、活物質Bと活物質Cである。これらの放電容量密度および電池の放電容量の結果は、上述のコバルトを主成分とする活物質の場合と同等である。
よって、ニッケルを主成分とする活物質やマンガンを主成分とする活物質を製造する場合においても、本発明の多孔質遷移金属粒子を原料とすることは有効な方法であると言える。
よって、ニッケルを主成分とする活物質やマンガンを主成分とする活物質を製造する場合においても、本発明の多孔質遷移金属粒子を原料とすることは有効な方法であると言える。
表16に示した活物質4−2−1〜4−2−5、4−5−1、4−7−1〜4−7−5、4−10−1、4−11−1、4−12−1および4−13−1は、いずれもニッケルとコバルトとを主成分として含む活物質である。また、表17に示した活物質5−2−1〜5−2−5、5−5−1、5−7−1〜5−7−5、5−10−1、5−11−1、5−12−1および5−13−1は、いずれもニッケルとコバルトとマンガンとを主成分として含む活物質である。これらについても、放電容量密度と電池の放電容量とが良好であることから、本発明の有効性が示された。
本発明の正極活物質の製造方法により得られる正極活物質は、各種のリチウム二次電池において、その正極形成材料として有用である。
1 電池ケース、 2 電池蓋、 3 絶縁パッキン、 5 正極、 5a 正極リード、 6 負極、 6a 負極リード、 7 多孔質絶縁層、 8a 上部絶縁リング、 8b 下部絶縁リング
Claims (9)
- リチウム二次電池用正極活物質の製造方法であって、
多孔質遷移金属粒子を準備する工程と、
前記多孔質遷移金属粒子とリチウム化合物との混合物を得る工程と、
前記混合物を酸素雰囲気下で焼成する工程と、
を備えることを特徴とするリチウム二次電池用正極活物質の製造方法。 - 前記多孔質遷移金属粒子を準備する工程が、
アルカリ水溶液に溶解しない遷移金属とアルカリ水溶液に溶解する金属との合金粒子を調製する工程と、
前記合金粒子からアルカリ水溶液に溶解する金属を溶解除去することにより多孔質遷移金属粒子を得る工程と、を備える請求項1に記載のリチウム二次電池用正極活物質の製造方法。 - 前記アルカリ水溶液に溶解しない遷移金属が、ニッケル、コバルト、およびマンガンからなる群から選ばれる少なくとも1種を含有する請求項2に記載のリチウム二次電池用正極活物質の製造方法。
- 前記合金粒子中の前記アルカリ水溶液に溶解する金属の含有割合が40〜80atm%である請求項2または3に記載のリチウム二次電池用正極活物質の製造方法。
- 前記アルカリ水溶液に溶解する金属が、アルミニウムおよびマグネシウムの少なくとも1種を含有する請求項2〜4のいずれか1項に記載のリチウム二次電池用正極活物質の製造方法。
- 前記アルカリ水溶液に溶解する金属を10atm%以下(但し0atm%は除く)の範囲で残存させるように、前記アルカリ水溶液に溶解する金属を前記合金粒子から除去する請求項2〜5のいずれか1項に記載のリチウム二次電池用正極活物質の製造方法。
- 前記多孔質遷移金属粒子が、主成分として、ニッケル、コバルト、およびマンガンからなる群から選ばれる少なくとも1種を含有する請求項1〜6のいずれか1項に記載のリチウム二次電池用正極活物質の製造方法。
- 前記リチウム化合物が、水酸化リチウムおよび炭酸リチウムの少なくとも1種を含有する請求項1〜7のいずれか1項に記載のリチウム二次電池用正極活物質の製造方法。
- 請求項1〜8のいずれか1項に記載の製造方法により得られたリチウム二次電池用の正極活物質。
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