JP2011113656A - 撚り合せ電線の製造装置及び撚り合せ電線の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】両端部が固定された複数の電線を、なるべく全体的にかつなるべく均一に撚り合わせること。
【解決手段】複数の電線12を撚り合わせる撚り合せ電線の製造装置20であって、複数の電線12の端部を固定する一対の電線端固定部30と、一対の電線端固定部30間で複数の電線12を保持可能な第1及び第2電線中間保持部40A、40Bと、これらを回転駆動する第1及び第2撚り合せ回転駆動部50A、50Bと、第1及び第2撚り合せ回転駆動部50A、50Bを複数の電線12の端部から中央部に向けて接近移動駆動する撚り合せ移動機構部80と、第1電線中間保持部40Aによる電線保持状態を解除する電線保持解除機構部70とを備える。第1及び第2電線中間保持部40A、40Bを回転させつつ接近移動させた後、第1電線中間保持部40Aによる電線12の保持状態を解除した状態で第2電線中間保持部40Bを回転させる。
【選択図】図1

Description

この発明は、両端部が固定された複数の電線を撚り合わせる技術に関する。
両端部が固定された複数本の電線を撚り合わせる技術として、特許文献1に開示のものがある。特許文献1では、複数本の電線に撚りを付与する第1及び第2の撚り部を、回転させつつ複数の電線の端部から中央へ移動させることによって、複数の電線を均一なピッチで撚り合わせるようにしている。
特開2004−87398号公報
しかしながら、特許文献1に開示の技術によると、第1及び第2の撚り部が電線の中央部に移動して撚り合せが終了した状態でも、それら第1及び第2の撚り部間では、複数の電線は撚り合わされていない。撚り合わせの不均一性は、インピーダンス値を大きくしてしまう等、信号伝送特性の悪化を招くこととなっていた。
そこで、本発明は、両端部が固定された複数の電線を、なるべく全体的にかつなるべく均一に撚り合わせることを目的とする。
上記課題を解決するため、第1の態様に係る撚り合せ電線の製造装置は、複数の電線を撚り合わせる撚り合せ電線の製造装置であって、複数の電線の一端部及び他端部をそれぞれ固定する一対の電線端固定部と、前記一対の電線端固定部間で前記複数の電線を保持可能な第1電線中間保持部と、前記第1電線中間保持部を前記複数の電線に対して相対回転させる第1撚り合せ回転駆動部と、前記一対の電線端固定部間で前記複数の電線を保持可能な第2電線中間保持部と、前記第2電線中間保持部を前記複数の電線に対して相対回転させる第2撚り合せ回転駆動部と、前記第1電線中間保持部を前記複数の電線の一端部から中央部に向けて移動駆動すると共に、前記第2電線中間保持部を前記複数の電線の他端部から中央部に向けて移動駆動可能な撚り合せ移動機構部と、前記第1電線中間保持部による前記複数の電線の保持状態を解除可能な電線保持解除機構部と、前記第1電線中間保持部を相対回転させつつ前記複数の電線の一端部から中央部に向けて移動させる動作と前記第2電線中間保持部を相対回転させつつ前記複数の電線の他端部から中央部に向けて移動させる動作とを行わせた後、前記第1電線中間保持部による前記複数の電線の保持状態を解除した状態で前記第2電線中間保持部を相対回転させる制御ユニットと、を備える。
第2の態様に係る撚り合せ電線の製造装置は、第1の態様に係る撚り合せ電線の製造装置であって、前記制御ユニットは、前記第1撚り合せ機構部による前記複数の電線の保持状態を解除した状態で、前記第2電線中間保持部を回転させた後、前記第2電線中間保持部を逆方向に回転させる構成とされている。
第3の態様に係る撚り合せ電線の製造装置は、第1又は第2の態様に係る撚り合せ電線の製造装置であって、前記第1電線中間保持部及び前記第2電線中間保持部のうち少なくとも一方は、外周から中心に向けて電線保持溝が形成された略円板状に形成され、その外周周りに配設された少なくとも5つの支持回転体によって回転可能に支持されているものである。
第4の態様に係る撚り合せ電線の製造装置は、第1〜第3のいずれか1つに記載の撚り合せ電線の製造装置であって、前記第1電線中間保持部及び前記第2電線中間保持部のうち少なくとも一方は、外周から中心に向けて電線保持溝が形成された略円板状に形成され、その外周周りに配設された少なくとも2つの駆動回転体によって回転駆動されるものである。
第5の態様に係る撚り合せ電線の製造方法は、複数の電線の一端部及び他端部をそれぞれ固定するステップと、前記複数の電線を保持する第1電線中間保持部を前記複数の電線に対して相対回転させつつ前記複数の電線の一端部から中央部に向けて移動させるステップと、前記複数の電線を保持する第2電線中間保持部を前記複数の電線に対して相対回転させつつ前記複数の電線の他端部から中央部に向けて移動させるステップと、前記第1電線中間保持部及び前記第2電線中間保持部を前記複数の電線の中央部に移動させた後、前記第1電線中間保持部による前記複数の電線の保持状態を解除した状態で、前記第2電線中間保持部を回転させるステップと、を備える。
第1の態様に係る撚り合せ電線の製造装置によると、前記第1電線中間保持部を相対回転させつつ前記複数の電線の一端部から中央部に向けて移動させる動作と前記第2電線中間保持部を相対回転させつつ前記複数の電線の他端部から中央部に向けて移動させる動作とを行わせるので、両端部が固定された複数の電線をなるべく均一に撚り合わせることができる。また、前記第1電線中間保持部及び前記第2電線中間保持部を複数の電線の中央部に移動させた後は、前記第1電線中間保持部による前記複数の電線の保持状態を解除した状態で、前記第2電線中間保持部を相対回転させるため、複数の電線の中間部もさらに撚り合わせることができる。このため、両端部が固定された複数の電線を、なるべく全体的に撚り合わせることができる。
また、第2の態様によると、前記第1電線中間保持部による前記複数の電線の保持状態を解除した状態で、前記第2電線中間保持部を回転させた後、前記第2電線中間保持部を逆方向に回転させるため、複数の電線を余分に撚り合わせた後巻戻して、しっかりと撚り癖を付けることができ、撚り合せ形態を維持し易い。
第3の態様によると、前記第1電線中間保持部及び前記第2電線中間保持部のうち少なくとも一方には、外周から中心に向けて電線保持溝が形成されているため、複数の電線を電線保持溝内に容易に配設して保持することができる。また、前記第1電線中間保持部及び前記第2電線中間保持部のうち少なくとも一方が、その外周周りに配設された少なくとも5つの支持回転体によって回転可能に支持されているため、電線保持溝の開口がいずれか一つの支持回転体と対応する位置に配設されている場合でも、他の少なくとも4つの支持回転体によって当該少なくとも一方の電線中間保持部を回転可能に支持することができる。
第4の態様によると、前記第1電線中間保持部及び前記第2電線中間保持部のうち少なくとも一方は、外周から中心に向けて電線保持溝が形成されているため、複数の電線を電線保持溝内に容易に配設して保持することができる。また、前記第1電線中間保持部及び前記第2電線中間保持部のうち少なくとも一方が、その外周周りに配設された少なくとも2つの駆動回転体によって回転駆動されるため、電線保持溝の開口がいずれか一つの駆動回転体と対応する位置に配設されている場合でも、他の少なくとも1つの駆動ローラによって当該少なくとも一方の電線中間保持部を回転駆動することができる。
第5の態様に係る撚り合せ電線の製造方法によると、複数の電線を保持する第1電線中間保持部を前記複数の電線に対して相対回転させつつ前記複数の電線の一端部から中央部に向けて移動させ、また、前記複数の電線を保持する第2電線中間保持部を前記複数の電線に対して相対回転させつつ前記複数の電線の他端部から中央部に向けて移動させるので、両端部が固定された複数の電線をなるべく均一に撚り合わせることができる。また、前記第1電線中間保持部及び前記第2電線中間保持部を前記複数の電線の中央部に移動させた後、前記第1電線中間保持部による前記複数の電線の保持状態を解除した状態で、前記第2電線中間保持部を回転させるため、複数の電線の中間部もさらに撚り合わせることができる。このため、両端部が固定された複数の電線を、なるべく全体的に撚り合わせることができる。
撚り合せ電線の製造装置を示す概略側面図である。 電線端固定部を示す平面図である。 電線端固定部を示す側面図である。 電線端固定部を示す正面図である。 第1電線中間保持部及び第1撚り合せ回転駆動部を示す側面図である。 第1電線中間保持部及び第1撚り合せ回転駆動部を示す背面図である。 第1電線中間保持部と支持ローラ及び駆動歯車体との関係を示す説明図である。 第1電線中間保持部と支持ローラ及び駆動歯車体との関係を示す説明図である。 第1電線中間保持部と支持ローラ及び駆動歯車体との関係を示す説明図である。 制御ユニットの処理を示すフローチャートである。 撚り合せ作業を示す説明図である。 撚り合せ作業を示す説明図である。 撚り合せ作業を示す説明図である。 撚り合せ作業を示す説明図である。 撚り合せ作業を示す説明図である。 変形例を示す説明図である。
以下、実施形態に係る撚り合せ電線の製造装置及び撚り合せ電線の製造方法について説明する。
図1は撚り合せ電線の製造装置20を示す概略側面図である。この撚り合せ電線の製造装置20は、複数の電線12を撚り合わせる装置として構成されている。本製造装置20による撚り合せ対象となる複数の電線12としては、端部が固定されており、その端部を回転させることによる撚り合せが困難なものが想定される。ここでは、複数の電線12の両端部がコネクタ10に接続されている場合を想定して説明する。
この撚り合せ電線の製造装置20は、一対の電線端固定部30、第1電線中間保持部40A、第1撚り合せ回転駆動部50A、第2電線中間保持部40B、第2撚り合せ回転駆動部50B、電線保持解除機構部70及び撚り合せ移動機構部80と、撚り合せに係る動作制御を行う制御ユニット90とを備えている。撚り合せ電線の製造装置20を概略的に説明すると、上記一対の電線端固定部30によって複数の電線12が略直線状に揃えた状態で保持される。この状態で、複数の電線12を保持した第1電線中間保持部40A及び第2電線中間保持部40Bを回転させつつ電線12の両端部から中央部に向けて移動させることにより、複数の電線12を撚り合わせる。また、第1電線中間保持部40A及び第2電線中間保持部40Bが複数の電線12の中央部に達すると、第1電線中間保持部40Aを降下させて当該第1電線中間保持部40Aによる複数の電線12の保持を解除した状態で、第2電線中間保持部40Bをさらに回転させる。これにより、複数の電線12が中間部でも撚り合わされるようにしている。以下、各部構成毎により具体的に説明する。
一対の電線端固定部30は、ベース22上に撚り合せ対象となる電線12の長さ寸法に合わせた間隔を有して配設されている。そして、複数の電線12の両端部が一対の電線端固定部30それぞれによって固定されることで、当該複数の電線12がベース22上の所定高さ位置に張った状態で保持されるようになっている。なお、一対の電線端固定部30は、複数の電線12を支持する向き(電線12が延在する方向)が異なるだけで、その他の構成は略同じである。なお、以下では、複数の電線12が一対の電線端固定部30により保持された状態で当該複数の電線12が延在する方向を、単に、電線延在方向という場合がある。
図2は電線端固定部30を示す平面図であり、図3は電線端固定部30を示す側面図であり、図4は電線端固定部30を示す正面図である。図1〜図4に示すように、各電線端固定部30は、複数の電線12の一端部又は他端部を固定可能に構成されている。ここでは、電線端固定部30は、複数の電線12を挟込んで固定する電線チャック部33とコネクタ10の位置決めを行うコネクタ位置決め部35とを有しており、これらが電線延在方向に沿って移動可能かつ外向けに付勢された状態で支持された構成とされている。
より具体的には、電線端固定部30は、電線固定ベース31上に電線支持スライダ32が設けられ、この電線支持スライダ32に電線チャック部33とコネクタ10の位置決めを行うコネクタ位置決め部35が支持されている。
電線支持スライダ32は、レール部32aと可動部32bとを有しており、可動部32bがレール部32aによって電線延在方向に沿って移動可能に支持されている。電線チャック部33は、開閉駆動可能な一対の把持爪33aを有しており、当該一対の把持爪33aを上向きにした姿勢で、可動部32bの内側端部に立設固定されている。そして、一対の把持爪33aを閉じることで複数の電線12が保持され、一対の把持爪33aを開くことで複数の電線12の保持が解除される。かかる電線チャック部33としては、外部から供給されるエア圧によって開閉駆動可能ないわゆるエアチャック或は電磁的な作用によって開閉駆動可能ないわゆる電磁チャック等を用いることができる。また、可動部32bのうち電線チャック部33よりも外側部分に、支持板34a及び支持棒34bが立設され、その上端部にコネクタ支持板34が取付固定されている。コネクタ支持板34の上面にはコネクタ載置板35a及び複数(ここでは5つ)の位置決めピン35bを有するコネクタ位置決め部35が設けられている。複数の位置決めピン35bは、コネクタ載置板35a上で電線延在方向に対して略直交する幅方向に沿って並ぶように立設されている。そして、コネクタ10を各位置決めピン35bに接触させると共にコネクタ載置板35aに載置し、コネクタ10から導出される電線12を各位置決めピン35b間から導出して一対の把持爪33a間に挟込み保持することで、複数の電線12の端部が固定されるようになっている。
また、この電線端固定部30は、上記電線チャック部33及びコネクタ位置決め部35を電線延在方向に沿って外向けに付勢する付勢部材として、コイルバネ37を有している。ここでは、電線固定ベース31のうち電線支持スライダ32よりも外側部分に、付勢用ブラケット36が設けられ、この付勢用ブラケット36と上記支持板34aとの間にコイルバネ37が伸張状態で配設されている。そして、このコイルバネ37の圧縮方向に付勢力によって支持板34aを介して電線チャック部33及びコネクタ位置決め部35が電線延在方向に沿って外向けに付勢されている。
また、上記付勢用ブラケット36には、可動部32bが電線延在方向に沿って外側に移動する直前の状態で、可動部32bの外側端部に当接可能なショックアブソーバ38が取付けられている。ショックアブソーバ38は、可動部32bが電線延在方向に沿って外側に移動する際にその可動部32bの外側端部に当接し、内部流体の抵抗によってその衝撃を緩衝する役割を有している。
この電線端固定部30では、複数の電線12の端部を固定する電線チャック部33及びコネクタ位置決め部35が電線延在方向に沿って移動可能かつ外向けに付勢された状態で支持された構成とされている。このため、電線チャック部33及びコネクタ位置決め部35を若干内側に移動させた状態で複数の電線12の両端部を一対の電線端固定部30でそれぞれ固定することで、当該複数の電線12を直線状に張った状態で支持することができる。そして、複数の電線12を撚り合わせると、その撚り合せ分、複数の電線12の長さ寸法が小さくなるのに追従するようにして、電線チャック部33及びコネクタ位置決め部35がコイルバネ37の付勢力に抗して電線延在方向に沿って内側に移動することになる。このため、撚り合せ作業中において複数の電線12を比較的安定した張力で引張ることができ、比較的整った撚り合せを行うことができる。また、複数の電線12の撚り合せ作業終了後に、複数の電線12を電線端固定部30から取外すと、電線チャック部33及びコネクタ位置決め部35はコイルバネ37の付勢力によって外側に移動し、外側位置でショックアブソーバ38により緩衝されつつ停止する。このため、可動部32b、電線チャック部33及びコネクタ位置決め部35等の破損等を有効に抑制することができる。
なお、複数の電線12の端部を固定する構成は、上記電線端固定部30に係る構成に限られない。例えば、バネ機構、トグルクランプ機構、ネジ止機構等によって複数の電線12を挟込む構成であってもよい。要するに、電線端固定部は、複数の電線12の端部を相互の位置関係を保ちつつ保持できる構成であればよい。
図1に戻って、第1電線中間保持部40Aは一対の電線端固定部30間で複数の電線12を保持可能に構成されており、第1撚り合せ回転駆動部50Aは当該第1電線中間保持部40Aを回転駆動可能に構成されている。これらの第1電線中間保持部40A及び第1撚り合せ回転駆動部50Aは、撚り合せ移動機構部80の駆動によって、一方側の電線端固定部30と複数の電線12の中央部との間で移動可能に配設されている。そして、第1電線中間保持部40Aを回転させつつ複数の電線12の一端側から中央部に向けて移動させることで、複数の電線12が一方側の電線端固定部30と第1電線中間保持部40Aとの間で撚り合わされるようになっている。また、第1電線中間保持部40A及び第1撚り合せ回転駆動部50Aは、電線保持解除機構部70によって複数の電線12に対して遠近移動可能に構成されている。そして、第1電線中間保持部40Aが複数の電線12側の位置に配設されることで第1電線中間保持部40Aが複数の電線12を保持した状態となり、第1電線中間保持部40Aが複数の電線12から遠ざかる位置に配設されることで第1電線中間保持部40Aが複数の電線12の保持を解除した状態となる。
また、第2電線中間保持部40Bは一対の電線端固定部30間で複数の電線12を保持可能に構成されており、第2撚り合せ回転駆動部50Bは当該第2電線中間保持部40Bを回転駆動可能に構成されている。これらの第2電線中間保持部40B及び第2撚り合せ回転駆動部50Bは、撚り合せ移動機構部80の駆動によって、他方側の電線端固定部30と複数の電線12の中央部との間で移動可能に配設されている。そして、第2電線中間保持部40Bを回転させつつ複数の電線12の他端側から中央部に向けて移動させることで、複数の電線12が他方側の電線端固定部30と第2電線中間保持部40Bとの間で撚り合わされるようになっている。
図5は第1電線中間保持部40A及び第1撚り合せ回転駆動部50Aを示す側面図であり、図6は第1電線中間保持部40A及び第1撚り合せ回転駆動部50Aを示す背面図であり、図7〜図9は第1電線中間保持部40Aと支持ローラ54及び駆動歯車体58との関係を示す説明図である。なお、第2電線中間保持部40B及び第2撚り合せ回転駆動部50Bは、第1電線中間保持部40A及び第1撚り合せ回転駆動部50Aに対して複数の電線12の中央部を挟んで対称構成である。
図1、図5〜図9に示すように、第1電線中間保持部40Aは、一対の電線端固定部30間で複数の電線12を保持可能に構成されている。ここでは、第1電線中間保持部40Aは、略円板状に形成されており、その外周から中心に向う電線保持溝41が形成されると共に、電線保持溝41の底部から開口に向けて延出する区切延出片42が形成されている。電線保持溝41は複数(ここでは2つ)の電線12を横並び状態に保持可能な幅寸法を有している。区切延出片42は、電線保持溝41の幅方向略中心に沿って延在しており、その先端部は電線保持溝41の開口部分に達している。また、区切延出片42の先端部は、当該先端側に向けて徐々に幅狭になる形状に形成されている。そして、複数(ここでは2本)の電線12を、区切延出片42の両側に振分けるようにして電線保持溝41内に挿通することで、第1電線中間保持部40Aが複数の電線12に対して電線延在方向に沿って移動可能な状態で、複数の電線12が第1電線中間保持部40Aの回転に伴って回転可能に保持されるようになっている。なお、第1電線中間保持部40Aのうちその軸方向の一部である中間部の外周部は後述するようにして回転駆動力を受ける歯車部44に形成され、その軸方向の他部である両端部は支持力を受ける円周面45に形成されている。
第1撚り合せ回転駆動部50Aは、上記第1電線中間保持部40Aを回転駆動可能に構成されている。より具体的には、第1撚り合せ回転駆動部50Aは、上記第1電線中間保持部40Aを回転可能に支持する支持回転体としての支持ローラ54と、上記第1電線中間保持部40Aを回転駆動する駆動回転体としての駆動歯車体58とを有している。
すなわち、電線保持ベース51上に電線延在方向に間隔を有して一対の支持板52が立設されており、その一対の支持板52間に上記第1電線中間保持部40Aが配設されている。一対の支持板52には、上端部から下方に向けて、上記電線保持溝41と略同幅の電線配設溝53が形成されている。電線配設溝53は、回転可能に配設された第1電線中間保持部40Aの中心に達する程度の長さ寸法に形成されており、また、電線配設溝53の開口は、その開口方向に向けて順次広がるガイド面53Aに形成されており、電線12を電線配設溝53内に容易に挿通配置できるようになっている。
支持ローラ54は、一対の支持板52間であって第1電線中間保持部40A周りの5箇所に設けられている。ここでは、各箇所に支持ローラ54が2つ設けられているが、一つであってもよい。より具体的には、各支持ローラ54は、略円板形状に形成されており、一対の支持板52に設けられた軸部に対してローラベアリング等の軸受等を介して回転可能に支持され、第1電線中間保持部40Aの円周面45に接触して従動回転可能とされている。また、5箇所の支持ローラ54は、第1電線中間保持部40A周りに略均等間隔で設けられている。そして、通常状態では、第1電線中間保持部40Aの円周面45が支持ローラ54によって5箇所で支持されることによって、第1電線中間保持部40Aが一対の支持板52間の一定位置で回転可能に支持されている。また、第1電線中間保持部40Aの回転途中において、電線保持溝41がいずれか1箇所の支持ローラ54に対応する位置に配設された状態となっても、他の4箇所の支持ローラ54によって第1電線中間保持部40Aが支持されるため、第1電線中間保持部40Aを回転可能に支持する状態を維持することができる(図8参照)。
なお、支持ローラは、5箇所以上に設けられていてもよい。また、複数の支持ローラは必ずしも第1電線中間保持部周りに略均等間隔で設けられている必要はなく、1箇所の支持ローラによる支持を欠いた場合であっても、残りの箇所の支持ローラによって第1電線中間保持部の回転可能な支持状態を位置できればよい。また、支持回転体は、必ずしも表面が円滑なローラである必要はなく、第1電線中間保持部40Aに対して歯車等で噛合う構成であってもよい。また、本構成は、必ずしも第1電線中間保持部40A及び第2電線中間保持部40Bの双方に採用される必要はない。
駆動歯車体58は、一対の支持板52間であって第1電線中間保持部40A周りの2箇所、ここでは、第1電線中間保持部40Aの下方で間隔をあけた2箇所に設けられている。各駆動歯車体58は、外周に歯車を有する略円板形状に形成されており、一対の支持板52に設けられた軸部に対してローラベアリング等の軸受等を介して回転可能に支持されている。これらの駆動歯車体58の外周歯車は、第1電線中間保持部40Aの歯車部44と噛合い可能に配設されており、各駆動歯車体58を回転させることで、第1電線中間保持部40Aが回転されるようになっている。
また、これらの駆動歯車体58に回転駆動力を付与する構成として、一方の支持板52の外面にモータ等の回転駆動部60が設けられると共に、一対の支持板52間に伝達歯車体61が設けられている。回転駆動部60としては、ステッピングモータ等、回転方向及び回転量を制御可能なモータが用いられている。この回転駆動部60の駆動軸60aは、一方の支持板52間に挿通されており、一方の支持板52間で当該駆動軸60aに伝達歯車体61が固着されている。この伝達歯車体61は、上記2つの駆動歯車体58間から外方(下方)に離れた位置に配設され、当該2つの駆動歯車体58と噛合い可能に配設されている。そして、回転駆動部60の回転駆動力が、伝達歯車体61を介して2つの駆動歯車体58に伝達されると、2つの駆動歯車体58が同回転方向に回転駆動され、これにより第1電線中間保持部40Aが同回転方向に回転駆動されるようになっている。
そして、通常状態では、2つの駆動歯車体58が第1電線中間保持部40Aの歯車部44に噛合うことで、2つの駆動歯車体58の回転駆動力が第1電線中間保持部40Aに伝達されて、当該第1電線中間保持部40Aが回転駆動される。また、第1電線中間保持部40Aの回転途中において、電線保持溝41が一方の駆動歯車体58に対応する位置に配設され、当該一方の駆動歯車体58と歯車部44との噛合いが解除されたとしても、他方の駆動歯車体58と歯車部44との噛合いは維持されたままとなり、従って、当該他方の駆動歯車体58の回転駆動力が第1電線中間保持部40Aに伝達されて、当該第1電線中間保持部40Aの回転駆動が継続される(図9参照)。
なお、駆動歯車体は、2箇所以上に設けられていてもよい。また、駆動回転体は、必ずしも歯車である必要はなく、ゴムローラ等、第1電線中間保持部の外周面に圧接されることで回転駆動力を伝達する構成であってもよい。また、回転駆動部60から駆動歯車体58への回転駆動力の伝達は、上記構成に限られず、他の各種ギヤを介した伝達構成、ベルト体等を介した伝達構成等であってもよい。また、本構成は、必ずしも第1電線中間保持部40A及び第2電線中間保持部40Bの双方に採用される必要はない。
また、図1に示すように、電線保持解除機構部70は、第1電線中間保持部40Aによる複数の電線12の保持状態を解除可能に構成されている。ここでは、電線保持解除機構部70が、電線保持溝41の奥部(つまり、第1電線中間保持部40Aの中心部)に電線12を配設可能な位置まで第1電線中間保持部40Aを電線12に近づけた保持位置と、電線保持溝41から電線12を脱出させる位置まで第1電線中間保持部40Aを電線12から遠ざけた保持解除位置との間で、第1電線中間保持部40Aを遠近移動させる構成とされている。
より具体的には、電線保持解除機構部70は、油圧シリンダ或は気圧シリンダ等のリニアアクチュエータ等で構成されており、本体部72に対して進退駆動可能なロッド部74を有している。ロッド部74の先端部には、電線保持ベース51が固定されており、ロッド部74の進退に伴って、電線保持ベース51に支持された第1電線中間保持部40A及び第1撚り合せ回転駆動部50Aを、一対の電線端固定部30により保持された複数の電線12に対して遠近移動(ここでは上下移動)させることにより、第1電線中間保持部40Aが保持位置と保持解除位置との間で移動される。そして、第1電線中間保持部40Aを上記保持位置に移動させることで、電線12を第1電線中間保持部40Aの電線保持溝41の奥部まで挿通して保持することができる。また、第1電線中間保持部40Aを上記保持解除位置に移動させることで、電線12を電線保持溝41から脱出させて、第1電線中間保持部40Aによる当該電線12の保持状態を解除することができる。
撚り合せ移動機構部80は、第1電線中間保持部40Aを複数の電線12の一端部から中央部に向けて移動駆動すると共に、第2電線中間保持部40Bを複数の電線12の他端部から中央部に向けて移動駆動可能に構成されている。
ここでは、撚り合せ移動機構部80は、レール部材82と、一対の可動部84と、当該可動部84を移動駆動する移動駆動部86とを有している。
レール部材82は、ベース22上に電線延在方向に沿って配設されており、一対の可動部84を電線延在方向に沿って往復移動可能に支持している。一方の可動部84には、上記電線保持解除機構部70、第1電線中間保持部40A及び第1撚り合せ回転駆動部50Aが設けられており、可動部84の移動に伴って、これら電線保持解除機構部70、第1電線中間保持部40A及び第1撚り合せ回転駆動部50Aが電線延在方向に沿って往復移動する。他方の可動部84には、介在ベース84aを介して第2電線中間保持部40B及び第2撚り合せ回転駆動部50Bが設けられており、可動部84の移動に伴って第2電線中間保持部40B及び第2撚り合せ回転駆動部50Bが電線延在方向に沿って往復移動する。
移動駆動部86は、ここでは、電線延在方向に沿って配設されたネジ軸部87と、当該ネジ軸部87を正逆両方向に回転駆動するモータ等の回転駆動部88とを有している。ネジ軸部87の略中央部を境界として、その一端側部分には所定の螺旋方向に沿ったネジ溝が形成され、その他端側部分には、逆の螺旋方向に沿ったネジ溝が形成されている。ネジ軸部87の一端側部分は一方の可動部84のネジ孔に螺合しており、ネジ軸部87の他端側部分は他方の可動部84のネジ孔に螺合している。回転駆動部88は、サーボモータ等の回転方向及び回転量の制御が可能なモータによって構成されており、その回転駆動力をネジ軸部87に伝達可能な態様で配設されている。
そして、回転駆動部88を正方向或は逆方向に回転駆動させることで、一対の可動部84がレール部材82の両端部から中央部に向う方向へ接近移動し、或は、レール部材82の中央部から両端部に向う方向へ離隔移動させることができる構成となっている。
もっとも、移動駆動部としては、上記構成に限られず、例えば、ネジ軸部及びモータを含むボールネジ機構、ベルト駆動機構、リニアモータ機構等を2組用いることで、一対の可動部を接近及び離隔移動させる構成であってもよい。
制御ユニット90は、マイクロプロセッサと、マイクロプロセッサと結合された主記憶部と、補助記憶部とを有している。主記憶部は、RAM(Random Access Memory)等によって構成され、補助記憶部は、フラッシュメモリ、EPROM(Erasable Programmable ROM)、ハードディスク装置等の非一時的な記憶装置によって構成されている。補助記憶部には、マイクロコンピュータに対する指示を記述したプログラムが格納されており、マイクロプロセッサは、当該プログラムを読込んで後述する各処理ステップを実行する。なお、制御ユニット90が実行する各種処理の一部又は全部がハードウェアによって実現されてもよい。
この制御ユニット90には、指示入力部としてのスタートスイッチ92が接続されると共に、上記第1撚り合せ回転駆動部50A、第2撚り合せ回転駆動部50B、電線保持解除機構部70及び撚り合せ移動機構部80が接続されている。そして、制御ユニット90は、スタートスイッチ92を介して撚り合わせ開始指示を受付けると、下記処理を行うように第1撚り合せ回転駆動部50A、第2撚り合せ回転駆動部50B、電線保持解除機構部70及び撚り合せ移動機構部80等に対して動作指令を与える。
図10は、制御ユニット90の処理を示すフローチャートである。
なお、初期状態においては、第1電線中間保持部40A及び第2電線中間保持部40Bは、複数の電線12の両端部側に位置すると共に、第1電線中間保持部40Aは保持位置にしているとする。そして、作業者が複数の電線12の両端部を一対の電線端固定部30に固定した後、スタートスイッチ92を介して撚り合わせ開始指令を与える。
すると、制御ユニット90は、ステップS1において、両第1電線中間保持部40A及び第2電線中間保持部40Bを回転させつつ複数の電線12の中央部に向けて移動させるように、第1撚り合せ回転駆動部50A、第2撚り合せ回転駆動部50B及び撚り合せ移動機構部80に指令を与える。この際、第1電線中間保持部40A及び第2電線中間保持部40Bを同方向に略同一速度で回転させる。また、第1電線中間保持部40A及び第2電線中間保持部40Bが複数の電線12の中央部に向けて移動する各移動速度も略同じにする。なお、第1電線中間保持部40A及び第2電線中間保持部40Bの回転速度及び移動速度は、複数の電線12の撚り合せピッチ(単位面積当りの撚り数)等に応じて適宜予め設定されている。なお、第1電線中間保持部40Aの動作と第2電線中間保持部40Bの動作とは、必ずしも同時に行われる必要はなく、順次動作されてもよいが、同時に行われることが好ましい。
次ステップS2において、制御ユニット90は、撚り合せ移動機構部80による移動距離等に基づき、第1電線中間保持部40A及び第2電線中間保持部40Bが複数の電線12の中央部に到達したか否かを判定する。判定結果がNOと判定されると本ステップS2を繰返し、YESと判定されると次ステップS3に進む。
なお、ステップS1からステップS2における第1電線中間保持部40A及び第2電線中間保持部40Bの総回転数が後述する設計上の理論的な回転数よりも小さくなるように、それらの回転速度及び移動速度等が予め設定されている。
ステップS3では、制御ユニット90は、第1電線中間保持部40A及び第2電線中間保持部40Bの回転及び移動を停止させるように、第1撚り合せ回転駆動部50A、第2撚り合せ回転駆動部50B及び撚り合せ移動機構部80に指令を与える。なお、この際、第1電線中間保持部40A及び第2電線中間保持部40Bの電線保持溝41と電線配設溝53とが略一致した状態で、第1電線中間保持部40A及び第2電線中間保持部40Bの回転が停止するようにする。
この後、ステップS4において、制御ユニット90は、第1電線中間保持部40Aを保持位置から保持解除位置に下降移動させるように、電線保持解除機構部70に指令を与える。これにより、複数の電線12の中間部分が第1電線中間保持部40Aの電線保持溝41から脱し、第1電線中間保持部40Aによる電線12の保持状態が解除される。この後、ステップS5に進む。
ステップS5では、制御ユニット90は、第2電線中間保持部40Bをさらに回転させるように、第2撚り合せ回転駆動部50Bに指令を与える。つまり、第1電線中間保持部40Aによる複数の電線12の保持状態を解除した状態で、第2電線中間保持部40Bを回転させる。この際の第2電線中間保持部40Bの回転方向は、ステップS1における回転方向と同じである。なお、この際、複数の電線12が設計上の撚りピッチ(単位長さ当り撚り合せ数)よりも余分に撚り合わせされるように、第2電線中間保持部40Bの回転数(以下、追巻回転数という)が予め設定されている。つまり、上記ステップS1における第1電線中間保持部40A及び第2電線中間保持部40Bの回転数と本ステップS5における第2電線中間保持部40Bの回転数との和が、設計上の理論的な回転数を余分回転数(k)だけ越えるように設定する。ここで、設計上の理論的な回転数は、設計上の撚りピッチとなるように複数の電線12を回転させるべき数であり、((撚り合せ電線長)/(撚り合せピッチ)×(1/2))により求められる。
次ステップS6では、制御ユニット90は、第2電線中間保持部40Bを逆方向に回転させるように、第2撚り合せ回転駆動部50Bに指令を与える。この際の第2電線中間保持部40Bの回転方向は、ステップS1及びS5における回転方向と同じである。また、この際、複数の電線12が設計上の撚りピッチ(単位長さ当り撚り合せ数)を越えた分(余分回転数(k)巻戻すように、第2電線中間保持部40Bの回転数(以下、巻戻し回転数という)が予め設定されている。
なお、ステップS6を省略してもよく、この場合、ステップS5における回転数は、複数の電線12が設計上の撚りピッチだけ撚り合わされるように設定される。
この後、ステップS7において、制御ユニット90が各部に初期状態復帰指令を与える。これにより、上記第1撚り合せ回転駆動部50A、第2撚り合せ回転駆動部50B、電線保持解除機構部70及び撚り合せ移動機構部80等が上記初期状態に復帰し、処理を終了する。
図11〜図15は、撚り合せ作業を示す説明図である。
まず、図11に示すように、複数の電線12の一端部及び他端部がそれぞれ固定され、直線状に揃えた姿勢で保持される。
この後、図12に示すように、第1電線中間保持部40Aを複数の電線12に対して回転させつつ複数の電線12の一端部から中央部に向けて移動させると共に、第2電線中間保持部40Bを複数の電線12に対して回転させつつ複数の電線12の他端部から中央部に向けて移動させる。これにより、第1電線中間保持部40A及び第2電線中間保持部40Bによる保持箇所で複数の電線12の撚り癖をしっかりと付けつつ、複数の電線12を両端部から中央部に向けて順次撚り合わしていくことができる。
そして、図13に示すように、第1電線中間保持部40A及び第2電線中間保持部40Bが複数の電線12の中央部に移動すると、第1電線中間保持部40Aを複数の電線12から離れた位置へ移動させて、第1電線中間保持部40Aによる複数の電線12の保持状態を解除する。
次に、図14に示すように、前記保持状態を解除した状態で、第2電線中間保持部40Bを追巻回転数だけ回転させる。これにより、複数の電線12の中央部に移動した第1電線中間保持部40A及び第2電線中間保持部40Bとの間でも、第2電線中間保持部40Bの回転によって複数の電線12を撚り合わせることができる。
そして、図15に示すように、前記保持状態を解除したままの状態で、第2電線中間保持部40Bを巻戻し回転数だけ逆方向に回転させる。
これにより、複数の電線12が設計上の撚りピッチで回転された撚り合せ電線13が製造される。
以上のように構成された撚り合せ電線の製造装置20及び撚り合せ電線13の製造方法によると、第1電線中間保持部40Aを回転させつつ複数の電線12の一端部から他端部に向けて移動させる動作と、第2電線中間保持部40Bを回転させつつ複数の電線12の他端部から中央部に向けて移動させる動作とを行わせるので、複数の電線12に対して十分な撚り癖を付けて、電線12全体の捻れを抑制しつつ電線12同士を可及的に密着させて、当該複数の電線12をなるべく均一な撚りピッチで撚り合わせることができる。また、第1電線中間保持部40A及び第2電線中間保持部40Bを複数の電線12の中央部に移動させた直後の状態では、第1電線中間保持部40A及び第2電線中間保持部40Bとの間では複数の電線12が撚り合わされない状態となっている。そこで、第1電線中間保持部40Aによる電線12の保持状態を解除した状態で、第2電線中間保持部40Bを回転させることにより、複数の電線12の中央部分も撚り合わせることができ、両端部が固定された複数の電線12をなるべく全体的に撚り合わせることができる。これらにより、撚り合せ電線13のインピーダンス特性を良好にすることができる。
特に、上記により、複数の電線12の端部をコネクタ10に挿入接続した後に、複数の電線12の撚り合せても、良好なインピーダンス特性を得ることができることになる。もっとも、複数の電線12の端部がコネクタ10に接続されていることは必須ではない。
また、第1電線中間保持部40Aによる複数の電線12の保持状態を解除した状態で、第2電線中間保持部40Bを回転させて追巻した後、第2電線中間保持部40Bを逆方向に回転させて巻戻しするため、複数の電線12を余分に撚り合わせた後巻戻すことによってしっかりと撚り癖を付けることができ、製造後の撚り合せ形態を維持し易い。
また、第1電線中間保持部40A及び第2電線中間保持部40Bは、外側から中心に向けて電線保持溝41が形成された構成とされているため、複数の電線12を当該電線保持溝41内に容易に配設して保持することができ、また、複数の電線12を当該電線保持溝41から脱出させて容易に保持解除状態とすることができる。
また、第1電線中間保持部40A及び第2電線中間保持部40Bは、その外周周りに配設された少なくとも5つの支持ローラ54によって回転可能に支持されているため、電線保持溝41の開口がいずれか一つの支持ローラ54に対応する位置に配設されている場合でも、他の少なくとも4つの支持ローラ54によって第1電線中間保持部40Aを回転可能に支持することができる。
また、第1電線中間保持部40A及び第2電線中間保持部40Bは、その外周周りに配設された少なくとも2つの駆動歯車体58によって回転駆動されるため、電線保持溝41の開口がいずれか一つの駆動歯車体58と対応する位置に配設されている場合でも、他の少なくとも1つの駆動歯車体58によって当該第1電線中間保持部及び前記第2電線中間保持部を回転駆動することができる。
{変形例}
なお、上記実施形態では、2本の電線を1組撚り合わせる例で説明したが、より多数の電線を撚り合わせるようにしてもよい。3本以上の電線12を撚り合わせる場合であってもよい。また、複数本の電線を多数組撚り合わせるようにしてもよい。後者の場合、例えば、図16に示すように、上記第1電線中間保持部40A及び第2電線中間保持部40Bを含む構成を並列状に複数組設けるようにするとよい。これにより、例えば、コネクタ110から4本の電線112が延出している場合において、2本の電線12ずつを別々に同時に撚り合わせることができる。
また、上記実施形態では、電線中間保持部自体を回転駆動する例で説明したが、撚り合せ回転駆動部が電線端固定部を回転駆動すること等によって複数の電線12を回転させるようにしてもよい。つまり、電線中間保持部は複数の電線12に対して相対回転する構成であればよい。
また、上記実施形態では、支持回転体(支持ローラ54)と駆動回転体(駆動歯車体58)とが別々である例で説明したが、必ずしもその必要はない。複数の支持回転体の一部が駆動回転体として回転駆動される構成であってもよい。
また、上記実施形態では、第1電線中間保持部40A及び第2電線中間保持部40Bの電線保持溝41内に複数の電線12を配設することで当該複数の電線12を保持する構成としたが、複数の電線12を保持する構成は当該構成に限られない。例えば、開閉可能な一対の保持部材に、電線12を挿通可能な溝部を形成し、当該一対の保持部材を閉じてその溝部内に電線12を配設する構成としてもよい。つまり、複数の電線12をその長手方向に沿って挿通移動可能で、かつ撚り合せ可能なように一定の相互位置関係で保持できる構成であればよい。
また、第1電線中間保持部40Aが複数の電線12の保持を解除する構成についても、実施形態で説明した例に限られない。例えば、実施形態において、電線保持溝41内から区切延出片42を退避移動させることによって、電線12の保持を解除できるようにしてもよい。また、上記した一対の保持部材を開くことで、複数の電線12の保持を解除する構成であってもよい。
なお、上記実施形態及び各変形例で説明した各構成は、相互に矛盾しない限り適宜組合わせることができる。
10、110 コネクタ
12、112 電線
13 撚り合せ電線
20 撚り合せ電線の製造装置
30 電線端固定部
40A 第1電線中間保持部40A
40B 第2電線中間保持部40B
41 電線保持溝
42 区切延出片
50A 第1撚り合せ回転駆動部
50B 第2撚り合せ回転駆動部
53 電線配設溝
54 支持ローラ
58 駆動歯車体
60 回転駆動部
70 電線保持解除機構部
80 撚り合せ移動機構部80
90 制御ユニット

Claims (5)

  1. 複数の電線を撚り合わせる撚り合せ電線の製造装置であって、
    複数の電線の一端部及び他端部をそれぞれ固定する一対の電線端固定部と、
    前記一対の電線端固定部間で前記複数の電線を保持可能な第1電線中間保持部と、
    前記第1電線中間保持部を前記複数の電線に対して相対回転させる第1撚り合せ回転駆動部と、
    前記一対の電線端固定部間で前記複数の電線を保持可能な第2電線中間保持部と、
    前記第2電線中間保持部を前記複数の電線に対して相対回転させる第2撚り合せ回転駆動部と、
    前記第1電線中間保持部を前記複数の電線の一端部から中央部に向けて移動駆動すると共に、前記第2電線中間保持部を前記複数の電線の他端部から中央部に向けて移動駆動可能な撚り合せ移動機構部と、
    前記第1電線中間保持部による前記複数の電線の保持状態を解除可能な電線保持解除機構部と、
    前記第1電線中間保持部を相対回転させつつ前記複数の電線の一端部から中央部に向けて移動させる動作と前記第2電線中間保持部を相対回転させつつ前記複数の電線の他端部から中央部に向けて移動させる動作とを行わせた後、前記第1電線中間保持部による前記複数の電線の保持状態を解除した状態で前記第2電線中間保持部を相対回転させる、制御ユニットと、
    を備える撚り合せ電線の製造装置。
  2. 請求項1記載の撚り合せ電線の製造装置であって、
    前記制御ユニットは、前記第1撚り合せ機構部による前記複数の電線の保持状態を解除した状態で、前記第2電線中間保持部を回転させた後、前記第2電線中間保持部を逆方向に回転させる、撚り合せ電線の製造装置。
  3. 請求項1又は請求項2記載の撚り合せ電線の製造装置であって、
    前記第1電線中間保持部及び前記第2電線中間保持部のうち少なくとも一方は、外周から中心に向けて電線保持溝が形成された略円板状に形成され、その外周周りに配設された少なくとも5つの支持回転体によって回転可能に支持されている、撚り合せ電線の製造装置。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の撚り合せ電線の製造装置であって、
    前記第1電線中間保持部及び前記第2電線中間保持部のうち少なくとも一方は、外周から中心に向けて電線保持溝が形成された略円板状に形成され、その外周周りに配設された少なくとも2つの駆動回転体によって回転駆動される、撚り合せ電線の製造装置。
  5. 複数の電線の一端部及び他端部をそれぞれ固定するステップと、
    前記複数の電線を保持する第1電線中間保持部を前記複数の電線に対して相対回転させつつ前記複数の電線の一端部から中央部に向けて移動させるステップと、
    前記複数の電線を保持する第2電線中間保持部を前記複数の電線に対して相対回転させつつ前記複数の電線の他端部から中央部に向けて移動させるステップと、
    前記第1電線中間保持部及び前記第2電線中間保持部を前記複数の電線の中央部に移動させた後、前記第1電線中間保持部による前記複数の電線の保持状態を解除した状態で、前記第2電線中間保持部を回転させるステップと、
    を備える撚り合せ電線の製造方法。
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