以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態を詳細に説明する。図1は、本実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2にはガイドレールによって囲まれた、ほぼ円形状の遊技領域が形成されている。この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が打ち込まれる。
遊技領域のほぼ中央位置には、可変入賞装置40が設けられている。可変入賞装置40の右側方には、特別図柄表示装置4が設けられている。特別図柄表示装置4は、例えば7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成され、可変表示ゲームとしての特図ゲームにおいて、各々が識別可能な複数種類の識別情報である特別図柄(「特図」ともいう)を、変動可能に表示(可変表示)する。一例として、特別図柄表示装置4は、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成される複数種類の特別図柄を可変表示する。複数種類の特別図柄には、それぞれに対応した図柄番号が付されている。例えば、「0」〜「9」を示す数字のそれぞれに対して、「0」〜「9」の図柄番号が付され、「−」を示す記号に対して、「10」の図柄番号が付されていればよい。なお、特別図柄表示装置4にて表示される特別図柄としては、「0」〜「9」を示す数字などに限定されず、例えば7セグメントのLEDにおいて点灯させるものと消灯させるものとの組合せを異ならせた複数種類の点灯パターンが予め設定されていてもよい。
可変入賞装置40の左側方には、普通図柄表示装置20が設けられている。一例として、普通図柄表示装置20は、特別図柄表示装置4Aと同様に7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成され、特別図柄とは異なる複数種類の識別情報である普通図柄(「普図」あるいは「普通図」ともいう)を変動可能に表示(可変表示)する。普通図柄表示装置20は、例えば通過ゲート41を通過した遊技球が図9に示すゲートスイッチ21によって検出されたことを実行条件とする普図ゲームにおいて、普通図柄の可変表示を行う。そして、例えば普通図柄の可変表示結果として「−」を示す記号が表示された場合には「普図ハズレ」となる。その一方で、例えば普通図柄の可変表示結果として「7」を示す数字が表示された場合には「普図当り」となる。
可変入賞装置40の下方には、普通入賞球装置6A、普通可変入賞球装置6B、特別可変入賞球装置7、一般入賞口42F、42L、42R、アウト口69などが設けられている。普通入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる第1始動入賞口を形成する。普通可変入賞球装置6Bは、例えば図9に示す普通電動役物用ソレノイド55によって垂直位置となる通常開放状態と傾動位置となる拡大開放状態とに変化する一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物(普通電動役物)を備え、第2始動入賞口を形成する。特別可変入賞球装置7は、例えば図9に示す大入賞口用ソレノイド54によって開閉駆動される大入賞口扉61を有し、その大入賞口扉61によって、大入賞口60を第1の状態となる開放状態と第2の状態となる閉鎖状態とに変化させる。一般入賞口42F、42L、42Rはそれぞれ、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる。アウト口69は、遊技領域の最下方において、いずれの入賞領域にも入賞しなかった遊技球を取り込んで遊技領域の外部へと排出する。
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に進入した遊技球は、例えば図9に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出される。第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出されるとともに、特別図柄表示装置4による特別図柄の可変表示(特図ゲーム)を実行するための始動条件(実行条件ともいう)が成立して、特図保留記憶数が1加算される。ここで、特図保留記憶数は、始動条件が成立したものの未だ開始されずに保留されている特図ゲームの記憶数であり、所定の上限記憶数(例えば「4」)に達するまで特図ゲームを実行可能に保留記憶することができる。したがって、特図保留記憶数が上限記憶数に達しているときには、始動条件の成立は無効となる。
普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に進入した遊技球は、例えば図9に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出される。第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば4個)の遊技球が賞球として払い出されるとともに、特図ゲームを実行するための始動条件が成立して、特図保留記憶数が1加算される。ただし、特図保留記憶数が上限記憶数に達しているときには、始動条件の成立は無効となる。普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用ソレノイド55がオン状態であるときに、可動翼片が傾動位置となることにより、通常開放状態に比べて遊技球が第2始動入賞口に進入しやすい第1誘導状態としての拡大開放状態となる。これに対して、普通電動役物用ソレノイド55がオフ状態であるときには、可動翼片が垂直位置となることにより、遊技球が第2始動入賞口に進入しにくい第2誘導状態としての通常開放状態となる。なお、普通可変入賞球装置6Bは、第2誘導状態となる通常開放状態であるときでも、第2始動入賞口には遊技球が進入可能であるものの、第1誘導状態である拡大開放状態であるときよりも遊技球が進入する可能性が低くなるように構成してもよい。あるいは、普通可変入賞球装置6Bは、第2誘導状態において、例えば第2始動入賞口を閉鎖することなどにより、第2始動入賞口には遊技球が進入しないように構成してもよい。このように、普通可変入賞球装置6Bは、第2始動条件が成立しやすい第1誘導状態と第2始動条件が成立しにくい、または、しない第2誘導状態とに変化する始動入賞装置を構成する。
普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口や普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)することは「始動入賞」ともいい、第1始動入賞口や第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球は「始動入賞球」ともいう。
特別可変入賞球装置7に形成された大入賞口60に進入した遊技球は、例えば図9に示す大入賞口カウントスイッチ28によって検出される。大入賞口カウントスイッチ28によって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用ソレノイド54がオフ状態であるときに、大入賞口扉61が大入賞口60を第1の状態としての閉鎖状態にする。他方、大入賞口扉用ソレノイド54がオン状態であるときには、大入賞口扉61が大入賞口60を第2の状態としての開放状態にする。このように、特別可変入賞球装置7は、遊技者にとって有利な第1の状態と遊技者にとって不利な第2の状態とに変化する特定動作を行う変動入賞装置を構成する。
一般入賞口42Fに進入した遊技球は、例えば図9に示す一般入賞球スイッチ27F、27L、27Rのうち、第1一般入賞球スイッチ27Fによって検出される。一般入賞口42Lに進入した遊技球は、例えば図9に示す一般入賞球スイッチ27F、27L、27Rのうち、第2一般入賞球スイッチ27Lによって検出される。一般入賞口42Rに進入した遊技球は、例えば図9に示す一般入賞球スイッチ27F、27L、27Rのうち、第3一般入賞球スイッチ27Rによって検出される。一般入賞球スイッチ27F、27L、27Rのいずれかによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出される。
図2(A)及び(B)は、可変入賞装置40の一構成例を拡大して示す図である。可変入賞装置40には、一対の開閉部材となる可動部材として、「左」及び「右」の羽根部材32L、32Rが、摺動変化可能に設けられている。「左」の羽根部材32Lは、例えば連係アームといった所定のリンク機構などを介して、図9に示す開放ソレノイド53におけるコイルに内装されたプランジャなどに連結されている。「右」の羽根部材32Rも、所定のリンク機構などを介して、図9に示す開放ソレノイド53におけるコイルに内装されたプランジャなどに連結されていればよい。あるいは、「左」の羽根部材32Lと「右」の羽根部材32Rのそれぞれに対応して、別個のソレノイドを用意してもよい。
この実施の形態では、開放ソレノイド53がオン状態であるときに、「左」及び「右」の羽根部材32L、32Rが、「左」及び「右」の役物進入口31L、31Rを、第1の状態としての開放状態にする。他方、開放ソレノイド53がオフ状態であるときには、「左」及び「右」の羽根部材32L、32Rが、「左」及び「右」の役物進入口31L、31Rを、第2の状態としての閉鎖状態にする。なお、「左」及び「右」の羽根部材32L、32Rは、摺動変化可能に構成されたものに限定されず、例えば回動可能に構成されることにより、「左」及び「右」の役物進入口31L、31Rを、第1の状態である開放状態と第2の状態である開放状態とに変化させることができるものであればよい。このように、可変入賞装置40は、遊技者にとって有利な第1の状態と遊技者にとって不利な第2の状態とに変化する始動動作あるいは役物開閉動作(単に「開閉動作」ともいう)を実行することができるように構成されている。このように、「左」及び「右」の羽根部材32L、32Rが「左」及び「右」の役物進入口31L、31Rを開放状態とすることにより、可変入賞装置40は開放状態となり、「左」及び「右」の羽根部材32L、32Rが「左」及び「右」の役物進入口31L、31Rを閉鎖状態とすることにより、可変入賞装置40は閉鎖状態となる。
可変入賞装置40の内部には、例えば「左」及び「右」の上部球経路34L、34Rや、特別球経路37、山ステージ38などといった、遊技球が流下や転動をして通過可能な複数の球経路が設けられている。また、可変入賞装置40の左側には、「左」の足模型51Lを備えた「左」の人形模型47Lが設けられており、可変入賞装置40の右側には、「右」の足模型51Rを備えた「右」の人形模型47Rが設けられている。可変入賞装置40の内部に進入した遊技球は、いずれかの球経路を通過した後に、例えば特定領域49や通常領域50などといった、複数の領域のいずれかに進入して、可変入賞装置40の外部へと排出される。このとき、特定領域49に進入した遊技球は、特定領域スイッチ24によって検出される。すなわち、特定領域スイッチ24は、可変入賞装置40に設けられた複数の領域のうち、特定領域49に進入した遊技球を検出する。この実施の形態では、小当り遊技状態における始動動作で「左」及び「右」の羽根部材32L、32Rにより開放状態となった「左」及び「右」の役物進入口31L、31Rのいずれかより可変入賞装置40の内部に進入した遊技球が、特定領域49に進入して特定領域スイッチ24によって検出されたことに対応して、特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される。
図2(A)では、「左」及び「右」の役物進入口31L、31Rが閉鎖状態となっており、図2(B)では、「左」及び「右」の役物進入口31L、31Rが開放状態となっている。「左」及び「右」の役物進入口31L、31Rはそれぞれ、可変入賞装置40の内部と外部とを連通させる開口部であり、図2(B)に示すような開放状態であるときに、遊技球を可変入賞装置40の外部から内部に進入させることができる。「左」及び「右」の役物進入口31L、31Rのいずれかから可変入賞装置40の内部に進入した遊技球は、図2(B)に示す上部ステージ33上へと誘導される。
図2(C)は、上部ステージ33の一構成例を拡大して示す図である。図2(C)に示すように、上部ステージ33には、「左」、「中」、「右」の振分穴46L、46C、46Rが形成されている。そして、上部ステージ33では、中央部33Cが左側部33Lや右側部33Rに比べて一段高く盛り上がるように形成されている。そのため、上部ステージ33に誘導された遊技球は、「中」の振分穴46Cに振り分けられて進入する可能性よりも、「左」の振分穴46Lや「右」の振分穴46Rに振り分けられて進入する可能性の方が高くなっている。すなわち、「中」の振分穴46Cは、「左」の振分穴46Lや「右」の振分穴46Rに比べて、遊技球が進入しにくくなるように構成されている。
「左」の振分穴46Lに進入した遊技球は、図9に示す役物カウントスイッチ23L、23C、23Rのうち、図2(B)に示す「左」の役物カウントスイッチ23Lによって検出される。「中」の振分穴46Lに進入した遊技球は、役物カウントスイッチ23L、23C、23Rのうち、図2(B)に示す「中」の役物カウントスイッチ23Cによって検出される。「右」の振分穴46Rに進入した遊技球は、役物カウントスイッチ23L、23C、23Rのうち、図2(B)に示す「右」の役物カウントスイッチ23Rによって検出される。このようにして、役物カウントスイッチ23L、23C、23Rはそれぞれ、可変入賞装置40に進入した遊技球を検出する。役物カウントスイッチ23L、23C、23Rのいずれかによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出される。「左」の振分穴46Lに進入した遊技球と、「右」の振分穴46Rに進入した遊技球は、図2(A)に示す「左」の上部球経路34Lへと誘導される。「中」の振分穴46Cに進入した遊技球は、図2(A)に示す「右」の上部球経路34Rへと誘導される。
図3(A)及び(B)は、「左」の上部球経路34Lへと誘導された遊技球の流れを示す図である。図2(A)や図3(A)及び(B)に示すように、「左」の上部球経路34Lの付近には、装飾模型の一例として、「左」の人形模型47Lが設けられている。「左」の人形模型47Lには、振分部材となる可動部材の一例として、「左」の足模型51Lが取り付けられている。「左」の足模型51Lは、所定のリンク機構などを介して、図9に示す模型用ソレノイド52L、52Rのうち、「左」の模型用ソレノイド52Lにおけるコイルに内装されたプランジャなどに連結されている。なお、「左」の模型用ソレノイド52Lは、「左」の人形模型47Lに取り付けられた「左」の口飾り模型などにも連結され、「左」の足模型51Lと連係して動作させるようにしてもよい。
「左」の模型用ソレノイド52Lがオン状態であるときには、図3(A)に示すように、「左」の足模型51Lが「左」の上部球経路34Lを流下する遊技球には接触しないよう遊技球の経路よりも上方向に保持される。このとき、「左」の上部球経路34Lを流下した遊技球は、「左」の足模型51Lには接触することなく、下部ステージ35へと振り分けられるように誘導される。「左」の模型用ソレノイド52Lがオフ状態であるときには、図3(B)に示すように、「左」の足模型51Lが下方向に移動して、「左」の上部球経路34Lを流下する遊技球と接触する。このとき、「左」の上部球経路34Lを流下した遊技球は、「左」の足模型51Lに接触して、「左」の下部球経路36Lへと振り分けられるように誘導される。
図4(A)及び(B)は、「右」の上部球経路34Rへと誘導された遊技球の流れを示す図である。図2(A)や図4(A)及び(B)に示すように、「右」の上部球経路34Rの付近には、装飾模型の一例として、「右」の人形模型47Rが設けられている。「右」の人形模型47Rには、振分部材となる可動部材の一例として、「右」の足模型51Rが取り付けられている。「右」の足模型51Rは、所定のリンク機構などを介して、図9に示す模型用ソレノイド52L、52Rのうち、「右」の模型用ソレノイド52Rにおけるコイルに内装されたプランジャなどに連結されている。なお、「右」の模型用ソレノイド52Rは、「右」の人形模型47Rに取り付けられた「右」の口飾り模型などにも連結され、「右」の足模型51Rと連係して動作させるようにしてもよい。
「右」の模型用ソレノイド52Rがオン状態であるときには、図4(A)に示すように、「右」の足模型51Rが「右」の上部球経路34Rを流下する遊技球には接触しないよう遊技球の経路よりも上方向に保持される。このとき、「右」の上部球経路34Rを流下した遊技球は、「右」の足模型51Rには接触することなく、特別球経路37へと振り分けられるように誘導される。特別球経路38を通過する遊技球は、山ステージ38へと誘導される。「右」の模型用ソレノイド52Rがオフ状態であるときには、図4(B)に示すように、「右」の足模型51Rが下方向に移動して、「右」の上部球経路34Rを流下する遊技球と接触する。このとき、「右」の上部球経路34Rを流下した遊技球は、「右」の足模型51Rに接触して、「右」の下部球経路36Rへと振り分けられるように誘導される。
山ステージ38の直下方には、振分部材となる可動部材の一例として、図5に示すような回転体45が、図9に示すモータ56の回転軸に取り付けられることにより回転可能に設けられている。回転体45は、パチンコ遊技機1に電源が投入されている間、モータ56の駆動力により一定の速度で常時回転動作(回動)を行うようにしてもよい。あるいは、可変入賞装置40において「左」及び「右」の羽根部材32L、32Rが「左」及び「右」の役物進入口31L、32Rを閉鎖状態から開放状態とすることに対応した所定期間において、モータ56の駆動力により所定の回動態様で回転動作を行い、所定期間が終了するときには、回転動作を停止するようにしてもよい。
図5に示すように、回転体45には、それぞれ遊技球を進入させて保持可能な複数の進入穴が形成されている。図5に示す例では、回転体45に、7つのハズレ穴43A〜43Gと、1つのV穴44とが形成されている。各ハズレ穴43A〜43Gは、回転体45の外周側が閉鎖されたロ字状に形成され、各ハズレ穴43A〜43Gに進入した遊技球を通常領域50へと誘導する。V穴44は、回転体45の外周側が開放されたコ字状に形成され、V穴44に進入した遊技球を特定領域49へと誘導することができる。
図6(A)は、山ステージ38から放出された遊技球や下部ステージ35を通過した遊技球が、回転体45のV穴44に進入した後、V穴44から放出されて特定領域49に進入するように誘導される様子を示している。また、山ステージ38から放出された遊技球は、回転体45の上面をハズレ穴43A〜43GやV穴44に進入することなく通過した後、特定領域49に直接進入するように誘導されることがある。これにより、山ステージ38を通過した遊技球は、下部ステージ35を通過した遊技球に比べて、特定領域49に進入しやすくなる。そして、山ステージ38に誘導される遊技球は「右」の上部球経路34Rを通過した遊技球であるのに対して、下部ステージ35に誘導される遊技球は「左」の上部球経路34Lを通過した遊技球であることから、「右」の上部球経路34Rへと誘導された遊技球の方が、「左」の上部球経路34Lへと誘導された遊技球に比べて、特定領域49に進入しやすくなる。したがって、「右」の上部球経路34Rの方が、「左」の上部球経路34Lに比べて、遊技者にとって有利な経路となるように構成されている。図6(A)に示すように、特定領域49に進入した遊技球は、特定領域スイッチ24によって検出された後、可変入賞装置40から排出されるときに、排出口スイッチ25によって検出される。
図6(B)は、回転体45のハズレ穴43A〜43Gのいずれかに進入した遊技球や、「左」及び「右」の下部球経路36L、36Rのそれぞれを通過した遊技球が、通常領域50へと誘導される様子を示している。図6(B)に示すように、通常領域50に進入した遊技球は、特定領域スイッチ24によって検出されることなく、可変入賞装置40から排出されるときに、排出口スイッチ25によって検出される。
可変入賞装置40の入賞空間内において、例えば可変入賞装置40の中央背面(奥面)部分などには、画像表示装置5が配置されている。画像表示装置5は、例えば液晶表示器(LCD;Liquid Crystal Display)といった、多数の画素(ピクセル)を用いたドットマトリクス方式による画面表示を行うものであればよい。画像表示装置5には、演出画像を表示する表示領域が形成されている。例えば、画像表示装置5の表示領域では、特別図柄表示装置4による特図ゲームにおける特別図柄の可変表示に対応して、演出画像を表示することによる演出動作が実行される。また、画像表示装置5は、特別図柄や普通図柄とは異なり各々を識別可能な複数種類の装飾識別情報となる飾り図柄などを可変表示(変動表示)する装飾可変表示手段となってもよい。
また、画像表示装置5の表示領域には、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口や普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を通過(進入)した有効始動入賞球数としての特図保留記憶数を表示する特別図柄始動記憶表示エリアが設けられていてもよい。具体的な一例として、特図保留記憶数が1加算されたときには、通常青色であった表示部位のうちの1つ(例えば青色となっている表示部位のうち左端の表示部位)を赤色表示に変化させる。これに対して、特図保留記憶数が1減算されたときには、赤色表示されている表示部位のうちの1つ(例えば赤色となっている表示部位のうち右端の表示部位)を青色表示に戻す。あるいは、特別図柄始動記憶表示エリアでは、特図保留記憶数を示す数字を表示することなどにより、特図保留記憶数を遊技者等が認識できるようにしてもよい。
加えて、画像表示装置5の表示領域には、特別図柄表示装置4により実行される特図ゲームにて可変表示される特別図柄を特定可能として表示する特別図柄可変表示エリアが設けられていてもよい。一例として、特別図柄表示装置4による特図ゲームにて特別図柄の可変表示が開始されたことに対応して、特別図柄可変表示エリアにて特別図柄の可変表示に対応した演出画像の変動が開始される。その後、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示が終了して確定特別図柄が停止表示されることに対応して、特別図柄可変表示エリアにて確定特別図柄に予め対応付けられた演出画像を停止表示すればよい。
特別図柄表示装置4の上方には、特図保留記憶数表示器15が設けられている。特図保留記憶数表示器15は、例えば4個のLEDを含んで構成され、特図保留記憶数を表示する。また、普通図柄表示装置20の上方には、普図保留記憶数表示器15Bが設けられている。普図保留記憶数表示器15Bは、例えば4個のLEDを含んで構成され、通過ゲート41を通過した有効通過球数としての普図保留記憶数を表示する。
遊技盤2に形成された遊技領域には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果ランプ9が設けられている。パチンコ遊技機1の遊技領域における各構造物(例えば普通入賞球装置6A、普通可変入賞球装置6B、特別可変入賞球装置7、可変入賞装置40等)の周囲には、装飾用LEDが配置されていてもよい。遊技機用枠3の右下部位置には、遊技媒体としての遊技球を遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)30が設けられている。例えば、打球操作ハンドル30は、遊技者等による操作量(回転量)に応じて遊技球の弾発力を調整する。打球操作ハンドル30には、打球発射装置が備える発射モータの駆動を停止させるための単発発射スイッチや、タッチリング(タッチセンサ)が設けられていればよい。
図7は、パチンコ遊技機1における遊技の進行を概略的に示している。パチンコ遊技機1では、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口や普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)すると、第1始動口スイッチ22Aや第2始動口スイッチ22Bの検出信号がオン状態になり、始動入賞が発生する。ここで、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口は、普通図柄表示装置20による普通図柄を用いた普図ゲームにおける可変表示結果としての普図表示結果が「普図当り」となったときに、普通電動役物用ソレノイド55の駆動制御により遊技球が通過(進入)しにくい通過不利状態から通過(進入)しやすい通過有利状態へと変化する。その一方で、普図ゲームにおける普図表示結果が「普図ハズレ」となったときには、第2始動入賞口が通過不利状態に維持されて、次の普図ゲームを実行可能になる。
始動入賞の発生に基づいて、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果となる特図表示結果を「大当り」や「小当り」、「ハズレ」のいずれとするかを決定するための抽選が行われる。こうした抽選結果に基づいて、特別図柄の可変表示が実行される。なお、特別図柄の可変表示が実行されることに対応(同期)して、画像表示装置5の表示領域において、飾り図柄の可変表示が行われるようにしてもよい。
特図ゲームにおいて特図表示結果となる確定特別図柄が導出表示されて可変表示が終了すると、特図表示結果が特定表示結果としての「大当り」に決定されている場合には、遊技状態が特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される。大当り遊技状態では、予め定められた動作単位の特定動作となるラウンドが実行可能となる。特図表示結果が「大当り」となる場合には、例えばラウンドの実行形態に応じて、複数種類の大当り種別が設けられていてもよい。一例として、この実施の形態では、図8(A)に示すような「第1大当り」及び「第2大当り」の大当り種別が、予め用意されている。パチンコ遊技機1では、特別図柄表示装置4に表示される複数種類の特別図柄のうち、「3」及び「5」の数字を示す特別図柄を大当り図柄とし、大当り種別が「第1大当り」である場合には「3」の数字を示す特別図柄が確定特別図柄となる一方、大当り種別が「第2大当り」である場合には「5」の数字を示す特別図柄が確定特別図柄となるものとする。なお、大当り図柄となる特別図柄は任意に設定可能であり、「3」及び「5」の数字を示すものに限定されない。
特図表示結果が「大当り」で大当り種別が「第1大当り」に決定された場合には、大当り遊技状態において、特別可変入賞球装置7に設けられた大入賞口扉61によって開閉される大入賞口60が、遊技球の進入不可能な閉鎖状態から遊技球の進入可能な開放状態となる。一例として、大入賞口扉61は、大入賞口扉用ソレノイド54の駆動により、大入賞口60を閉鎖状態から開放状態へと変化させた後、所定時間(例えば29000ms)が経過したこと、あるいは所定個数(例えば9個)の入賞球が発生したことに応じて、大入賞口60を開放状態から閉鎖状態へと変化させる。こうした大入賞口60を閉鎖状態から開放状態とした後、再び閉鎖状態へと変化させるまでの動作単位が、1回のラウンドとして定められている。また、大当り遊技状態にてラウンドを繰り返し実行可能(継続可能)な最大継続回数としての大当り時ラウンド数(ラウンド最大値あるいは大入賞口最大開放回数とも称される)は、例えば「15」といった、予め定められた所定数であればよい。このように、特図表示結果が「大当り」で大当り種別が「第1大当り」となった場合には、可変入賞装置40に設けられた「左」及び「右」の役物進入口31L、31Rを開放状態とすることなく、特別可変入賞球装置7に設けられた大入賞口扉61により大入賞口60を開放状態とするラウンドが開始される。
特図表示結果が「大当り」で大当り種別が「第2大当り」に決定された場合には、大当り遊技状態において、可変入賞装置40に設けられた「左」及び「右」の役物進入口31L、31Rが、遊技球の進入不可能な閉鎖状態から遊技球の進入可能な開放状態となる。一例として、「左」及び「右」の羽根部材32L、32Rは、開放ソレノイド53の駆動により、それぞれ「左」及び「右」の役物進入口31L、31Rを閉鎖状態から開放状態へと変化させた後、所定時間が経過したこと、あるいは所定個数の進入球が発生したことに応じて、「左」及び「右」の役物進入口31L、31Rを開放状態から閉鎖状態へと変化させる。こうした「左」及び「右」の役物進入口31L、31Rを閉鎖状態から開放状態とした後、再び閉鎖状態へと変化させるまでの動作単位が、1回のラウンドとして定められていればよい。あるいは、1回のラウンドとして、可変入賞装置40に設けられた「左」及び「右」の羽根部材32L、32Rにより、「左」及び「右」の役物進入口31L、31Rが遊技球の進入不可能な閉鎖状態から遊技球の進入可能な開放状態となった後に閉鎖状態へと戻る役物開閉動作が繰り返し行われるようにしてもよい。
特図表示結果が開放表示結果としての「小当り」に決定された場合には、特図ゲームが終了した後に遊技状態が小当り遊技状態へと制御される。小当り遊技状態では、可変入賞装置40にて役物開閉動作が行われる。特図表示結果が「小当り」となる場合には、例えば役物開閉動作の実行形態やV入賞の発生に基づく大当り遊技状態におけるラウンドの実行内容(V入賞時ラウンド内容)に応じて、複数種類の小当り種別が設けられていてもよい。一例として、この実施の形態では、図8(B)に示すような「第1小当り」及び「第2小当り」の小当り種別が、予め用意されている。パチンコ遊技機1では、特別図柄表示装置4に表示される複数種類の特別図柄のうち、「1」及び「2」の数字を示す特別図柄を小当り図柄とし、小当り種別が「第1小当り」である場合には「1」の数字を示す特別図柄が確定特別図柄となる一方、小当り種別が「第2小当り」である場合には「2」の数字を示す特別図柄が確定特別図柄となるものとする。なお、小当り図柄となる特別図柄は任意に設定可能であり、「1」及び「2」の数字を示すものに限定されない。
特図表示結果が「小当り」で小当り種別が「第1小当り」に決定された場合には、小当り遊技状態において、役物開閉動作により「左」及び「右」の役物進入口31L、31Rが開放状態となる時間(役物開放時間)は、3秒であり、開放状態になる回数(開放回数)は、1回となっている。特図表示結果が「小当り」で小当り種別が「第2小当り」に決定された場合には、小当り遊技状態において、役物開閉動作による役物開放時間は1秒であり、開放回数は、例えば1秒間のインターバルを挟んで3回となっている。役物開閉動作が開始されるタイミングは、特図表示結果が所定時間(例えば1秒間)にわたり確定表示(導出表示)された後であればよい。
小当り遊技状態における役物開閉動作にて開放状態となった「左」及び「右」の役物進入口31L、31Rのいずれかより可変入賞装置40の内部に進入した遊技球が特定領域49に進入して特定領域スイッチ24によって検出された場合には、大当り遊技状態となる。ここで、可変入賞装置40の内部に進入した遊技球が上部ステージ33にて「中」の振分穴46Cに進入して「右」の上部球経路34Rに振り分けられた場合には、「左」及び「右」の振分穴46L、46Rのいずれかに進入して「左」の上部球経路34Lに振り分けられた場合に比べて、高い確率で特定領域49に進入し、特定領域スイッチ24によって検出される。すなわち、遊技球が「左」の上部球経路34Lに振り分けられた場合に比べて、「右」の上部球経路34Rに振り分けられた場合の方が、小当り遊技状態となった後に大当り遊技状態となる確率が高く、遊技者にとって有利になる。
特図表示結果が「大当り」で大当り種別が「第2大当り」に決定された場合の大当り遊技状態で実行される1回目のラウンド(第1ラウンド)における役物開閉動作は、特図表示結果が「小当り」に決定された場合の小当り遊技状態で実行される役物開閉動作と、一部又は全部が同一の動作になるようにしてもよい。一例として、特図表示結果が「大当り」で大当り種別が「第2大当り」に決定された場合には、第1ラウンドでの役物開閉動作による開放時間は、3秒であり、開放回数は、例えば1秒間のインターバルを挟んで、最大で10回となるようにしてもよい。この場合には、第1ラウンドにおける1回目の役物開閉動作が、「第1小当り」の小当り種別に対応した小当り遊技状態における役物開閉動作と同一の動作になっている。他の一例として、特図表示結果が「大当り」で大当り種別が「第2大当り」に決定された場合には、第1ラウンドでの役物開閉動作による開放時間は、1秒であり、開放回数は、例えば1秒間のインターバルを挟んで、最大で30回となるようにしてもよい。この場合には、第1ラウンドにおける3回目までの役物開閉動作が、「第2小当り」の小当り種別に対応した小当り遊技状態における役物開閉動作と同一の動作になっている。なお、特図表示結果が「大当り」で大当り種別が「第2大当り」に決定された場合の大当り遊技状態では、第1ラウンドにおける役物開閉動作の一部又は全部が小当り遊技状態で実行される役物開閉動作と同一の動作となる一方で、例えば第2ラウンド以降は大入賞口扉61により大入賞口60を開放状態とするラウンドが実行されるといった、小当り遊技状態における役物開閉動作とは異なる動作が行われてもよい。
小当り遊技状態における役物開閉動作により開放状態となった「左」及び「右」の役物進入口31L、31Rのいずれかから可変入賞装置40の内部に進入した遊技球(役物入賞球)が特定領域49を通過(進入)して特定領域スイッチ24によって検出されるとV入賞が発生する。V入賞が発生したときには、遊技状態が大当り遊技状態に制御される。この実施の形態において、小当り遊技状態に制御される際の小当り種別が「第1小当り」である場合に、V入賞の発生による大当り遊技状態でのV入賞時ラウンド内容は、特図表示結果が「大当り」で大当り種別が「第1大当り」に決定された場合と同様に、大入賞口60が開放状態となるラウンドが15回まで実行されるものとなる。これに対して、小当り遊技状態に制御される際の小当り種別が「第2小当り」である場合に、V入賞の発生による大当り遊技状態でのV入賞時ラウンド内容は、可変入賞装置40での役物開閉動作によるラウンドが15回まで実行されるものとなる。この小当り種別が「第2小当り」である場合に対応したV入賞時ラウンド内容は、特図表示結果が「大当り」で大当り種別が「第2大当り」に決定された場合における第2ラウンド以降と同様のものであればよい。
特図表示結果が「ハズレ」に決定された場合には、特図ゲームが終了した後に次の特図ゲームが実行可能になる。このとき、特図保留記憶数が「1」以上であれば、所定の確定図柄表示時間が経過した後、直ちに次の特図ゲームにおける特別図柄の可変表示が開始される。その一方で、特図保留記憶数が「0」である場合には、始動入賞の発生により始動条件が成立したときに、次の特図ゲームにおける特別図柄の可変表示が開始される。パチンコ遊技機1では、特別図柄表示装置4に表示される複数種類の特別図柄のうち、「0」の数字を示す特別図柄をハズレ図柄とし、特図表示結果が「ハズレ」である場合には「0」の数字を示す特別図柄が確定特別図柄となるものとする。なお、ハズレ図柄となる特別図柄は任意に設定可能であり、「0」の数字を示すものに限定されない。
パチンコ遊技機1には、例えば振動センサや磁石センサ、電波センサ、ドア開放センサといった、不正行為や不正動作を感知する各種のセンサが、所定位置に設けられていてもよい。一例として、遊技領域の内部における所定位置に対応した遊技盤2の裏面には、振動センサや磁石センサ、電波センサが設けられ、パチンコ遊技機1を振動させることによる不正行為や、磁石または電波を用いた不正行為を感知できるようにしてもよい。振動センサは、遊技機用枠3の裏面における所定位置に設けられてもよい。振動センサは、例えば可変入賞装置40の内部に遊技球が進入したときに遊技機用枠3を叩いて遊技球の動きに変化を与えて特定領域49に進入させるといった、不正行為により生じる振動を検出する。磁石センサは、例えば可変入賞装置40に設けられた特定領域49に磁力で遊技球を誘導すること、あるいは、普通入賞球装置6Aに設けられた第1始動入賞口や普通可変入賞球装置6Bに設けられた第2始動入賞口に磁力で遊技球を誘導することといった、不正行為に用いられる磁石を検出する。電波センサは、例えば図9に示す第1及び第2始動口スイッチ22A、22Bや役物カウントスイッチ23L、23C、23R、特定領域スイッチ24、大入賞口カウントスイッチ28などの各種スイッチや検出器から出力される検出信号を電波によりオン状態とすることといった、不正行為に用いられる電波を検出する。ドア開放センサは、遊技機用枠3の前面扉が開放されたことを検出する。
パチンコ遊技機には、例えば図9に示すような主基板11及び演出制御基板12といった、各種の制御基板が搭載されている。また、パチンコ遊技機1には、主基板11と演出制御基板12との間で伝送される各種の制御信号を中継するための信号中継基板13なども搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1の背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、インタフェース基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板11には、遊技盤2に設けられた各スイッチ21、22A、22B、23L、23C、23R、24、25、27F、27L、27R、28からの信号が入力される。主基板11からは、遊技盤2に設けられた各ソレノイド52L、52R、53、54、55やモータ56を駆動制御するための駆動信号が出力される。また、主基板11からは、遊技の進行状況に応じた画像表示制御や電飾制御、効果音出力制御といった演出制御を指示する電気信号としての演出制御コマンドが出力され、演出制御基板12へと伝送される。加えて、主基板11からは、特別図柄表示装置4、特図保留記憶数表示器15A、普図保留記憶数表示器15B、普通図柄表示装置20等の表示状態を制御するための表示制御信号が出力される。さらに、主基板11からは、所定の情報端子基板などに対して、各種の遊技情報が伝送されるようにしてもよい。
主基板11は、主として、特図ゲームや普図ゲームにおいて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの信号の入力を行う機能、演出制御基板12などからなるサブ側の制御基板に宛てて、指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力して送信する機能、ホールの管理コンピュータ(ホール管理用コンピュータ)に対して各種情報を出力する機能などを備えている。また、主基板11は、特別図柄表示装置、普通図柄表示装置20を構成する各LED(例えばセグメントLED)などの点灯/消灯制御を行って特図ゲームにおける特別図柄の可変表示や普図ゲームにおける普通図柄の可変表示を制御することといった、所定の表示図柄の可変表示を制御する機能も備えている。主基板11には、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100や、遊技球検出用の各種スイッチからの検出信号を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送するスイッチ回路101、遊技制御用マイクロコンピュータ100からの指令に従って各種ソレノイドに対する駆動制御信号を出力するソレノイド回路102、モータ56に対する駆動制御信号を出力するモータ駆動回路103などが搭載されている。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、信号中継基板13を介して主基板11から伝送された制御信号を受信して、画像表示装置5、スピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9及び装飾用LED、演出用模型等を含んだ演出用の電気部品である各種の演出装置による演出動作を制御するための各種回路が搭載されている。すなわち、演出制御基板12は、画像表示装置5における表示動作や、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9及び装飾用LEDにおける点灯/消灯動作、演出用模型の駆動動作といった、演出用の電気部品に所定の演出動作を実行するための制御内容を決定する機能を備えている。一例として、演出制御基板12には、例えば演出制御用マイクロコンピュータ120や、表示制御部121、音制御部122、ランプ制御部123などが搭載されている。なお、表示制御部121や音制御部122、ランプ制御部123の全部又は一部の機能を実現するための各種回路が、演出制御基板12とは別個に設けられた制御基板に搭載されるように構成してもよい。
主基板11から演出制御基板12に向けて出力される制御信号としての演出制御コマンドは、信号中継基板13によって中継される。主基板11には、例えば信号中継基板13に対応する主基板側コネクタが設けられ、主基板側コネクタと遊技制御用マイクロコンピュータ100との間には、出力バッファ回路が接続されている。出力バッファ回路は、主基板11から信号中継基板13を介して演出制御基板12へ向かう方向にのみ信号を通過させることができ、信号中継基板13から主基板11への信号の入力を阻止する。従って、演出制御基板12や信号中継基板13の側から主基板11側に信号が伝わる余地はない。
信号中継基板13を介して主基板11から演出制御基板12に対して伝送される演出制御コマンドには、例えば画像表示装置5における画像表示動作を制御するために用いられる表示制御コマンドや、スピーカ8L、8Rからの音声出力を制御するために用いられる音声制御コマンド、遊技効果ランプ9や装飾用LEDの点灯動作などを制御するために用いられるランプ制御コマンドが含まれている。図10(A)は、この実施の形態で用いられる演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。演出制御コマンドは、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビットは「0」とされる。なお、図10(A)に示されたコマンド形態は一例であって、他のコマンド形態を用いてもよい。また、この例では、制御コマンドが2つの制御信号で構成されることになるが、制御コマンドを構成する制御信号数は、1であってもよいし、3以上の複数であってもよい。
演出制御コマンドは1バイト(8ビット)の演出制御コマンドデータを単位として、演出制御INT信号に同期して出力される。演出制御基板12に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ120は、演出制御INT信号が立ち上がったことを検知して、割込み処理によって1バイトのデータ取込み処理を開始する。したがって、演出制御用マイクロコンピュータ120では、演出制御INT信号が、演出制御コマンドデータの取込みの契機となる信号に相当する。演出制御コマンドは、例えば演出制御用マイクロコンピュータ120が認識可能に1回だけ送出される。認識可能とは、演出制御INT信号のレベルが変化することであり、認識可能に1回だけ送出されるとは、例えば演出制御コマンドデータの1バイト目及び2バイト目のそれぞれに応じて演出制御INT信号が1回ずつパルス状(矩形波状)に出力されることである。
図10(A)に例示した演出制御コマンドのうち、コマンド80XXHは、特図ゲームにおける特別図柄の変動開始を指定するとともに、特図ゲームにおける特別図柄の変動パターンなどを指定する特図変動開始コマンドである。なお、添字Hは、16進数表示であることを示す。また、XXHは、不特定の16進数であることを示し、演出制御コマンドによる通知内容や指定内容に応じて任意に設定される値であればよい。特図変動開始コマンドでは、通知する変動パターンなどに応じて、異なるEXTデータが設定される。特図変動開始コマンドにより指定される変動パターンに対応して、特図ゲームで特別図柄の変動(可変表示)を開始してから特図表示結果となる確定特別図柄が導出表示されるまでの特図変動時間も指定されることになる。
コマンド8CXXHは、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果となる特図表示結果を指定する特図表示結果通知コマンドである。特図表示結果通知コマンドでは、指定する特図表示結果などに応じて、異なるEXTデータが設定される。図10(B)は、特図表示結果通知コマンドの設定例を示している。この設定例では、コマンド8C00Hを、特図表示結果が「ハズレ」となる旨の決定結果を示す第1特図表示結果通知コマンドとする。また、コマンド8C01Hを、特図表示結果が「小当り」で小当り種別が「第1小当り」となる旨の決定結果を示す第2特図表示結果通知コマンドとする。コマンド8C02Hを、特図表示結果が「小当り」で小当り種別が「第2小当り」となる旨の決定結果を示す第3特図表示結果通知コマンドとする。さらに、コマンド8C03Hを、特図表示結果が「大当り」で小当り種別が「第1大当り」となる旨の決定結果を示す第4特図表示結果通知コマンドとする。コマンド8C04Hを、特図表示結果が「大当り」で小当り種別が「第2大当り」となる旨の決定結果を示す第5特図表示結果通知コマンドとする。
コマンド8F00Hは、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示(変動)を終了して特図表示結果(確定特別図柄)を導出表示(確定)させることを示す特図確定コマンドである。コマンドA0XXHは、大当り遊技状態への制御が開始されることを示す大当り開始指定コマンドである。大当り開始指定コマンドでは、特図ゲームでの特図表示結果が「大当り」となった特図大当りに基づき大当り遊技状態へと制御される場合であるか、特図ゲームでの特図表示結果が「小当り」となった後にV入賞が発生したV入賞大当りに基づき大当り遊技状態へと制御される場合であるかに応じて、異なるEXTデータが設定されればよい。例えば、コマンドA001Hを特図大当りに基づく大当り遊技状態の開始を示す大当り開始指定コマンドとする一方、コマンドA002HをV入賞大当りに基づく大当り遊技状態の開始を示す大当り開始指定コマンドとすればよい。コマンドA1XXHは、大当り遊技状態への制御が終了することを示す大当り終了指定コマンドである。大当り終了指定コマンドでは、大当り開始指定コマンドと同様に、大当り遊技状態へと制御された契機に応じて、異なるEXTデータが設定されればよい。
コマンドA2XXHは、小当り遊技状態への制御が開始されることを示す小当り開始指定コマンドである。小当り開始指定コマンドでは、特図ゲームでの特図表示結果が「小当り」となった場合の小当り種別に応じて、異なるEXTデータが設定されればよい。例えば、コマンドA200Hを小当り種別が「第1小当り」であることを示す小当り開始指定コマンドとし、コマンドA201Hを小当り種別が「第2小当り」であることを示す小当り開始指定コマンドとすればよい。コマンドA3XXHは、小当り遊技状態への制御が終了することを示す小当り終了指定コマンドである。小当り終了指定コマンドでは、小当り開始指定コマンドと同様に、小当り種別に応じて異なるEXTデータが設定されればよい。
コマンドB1XXHは、大当り遊技状態において大入賞口60が大入賞口扉61により開放状態となるラウンド(大当り種別が「第1大当り」の場合)や可変入賞装置40における役物開閉動作の実行によるラウンド(大当り種別が「第2大当り」の場合)の開始を通知するラウンド開始コマンドである。コマンドB2XXHは、大当り遊技状態においてラウンドの終了を通知するラウンド終了コマンドである。ラウンド開始コマンドやラウンド終了コマンドでは、例えば大当り遊技状態にて実行されたラウンドの回数などに対応して、異なるEXTデータが設定されればよい。
コマンドC0XXHは、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口や普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる始動入賞の発生を通知するとともに、画像表示装置5に設けられた特別図柄始動記憶表示エリアなどにて入賞表示を行うために、有効始動入賞球数となる特図保留記憶数を通知する始動入賞指定コマンドである。始動入賞指定コマンドでは、特図保留記憶数に対応して、異なるEXTデータが設定されればよい。
コマンドD0XXHは、入賞口への異常入賞などの報知を指定する異常報知指定コマンドである。異常報知指定コマンドでは、例えば異常が検出された事項などに対応して、異なるEXTデータが設定されればよい。例えば、図10(C)に示すように、コマンドD000Hを、「左」及び「右」の役物進入口31L、31Rでの異常入賞が検出されたことを示す第1異常報知指定コマンドとし、コマンドD001Hを、特定領域49にて異常進入球が検出されたことを示す第2異常報知指定コマンドとし、コマンドD002Hを、大入賞口60での異常入賞が検出されたことを示す第3異常報知指定コマンドとし、コマンドD003Hを、可変入賞装置40から排出される遊技球に異常が検出されたことを示す第4異常報知指定コマンドとすればよい。また、例えば12V短絡エラーや磁気センサエラー、フォトセンサエラー、役物排出エラー、ドア開放エラーなどといった、各種の異常報知(エラー報知)を指定する異常報知指定コマンドが用意されてもよい。異常報知指定コマンドでは、複数種類の異常報知のうちいずれであるかに対応して、異なるEXTデータが設定されればよい。
コマンドE100Hは、遊技球が可変入賞装置40に設けられた「左」及び「右」の役物進入口31L、31Rのいずれかに進入して役物入賞が発生したときに、役物入賞球の有効検出を通知する役物入賞検出コマンドである。コマンドE200Hは、遊技球が可変入賞装置40の内部に設けられたV入賞口としての特定領域49を通過(進入)してV入賞が発生したときに、V入賞球の有効検出を通知するV入賞検出コマンドである。コマンドE300Hは、可変入賞装置40の内部に進入した遊技球の個数(役物入賞球数)と、可変入賞装置40の外部へと排出された遊技球の個数(排出球数)との一致が検出されたことを通知する排出完了検出コマンドである。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、例えば図11に示すように、プログラムに従って制御動作を行うCPU(Central Processing Unit)111と、ゲーム制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM(Read Only Memory)112と、CPU81のワークエリアを提供するRAM(Random Access Memory)113と、CPU81とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路114と、入出力ポート115とを備えて構成される。一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU111がROM112から読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための処理が実行される。このときには、CPU111がROM112から固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU111がRAM113に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU111がRAM113に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU111が入出力ポート115を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU111が入出力ポート115を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。遊技制御用マイクロコンピュータ100を構成する1チップマイクロコンピュータには、少なくともCPU111の他にRAM113が内蔵されていればよく、ROM112は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、乱数回路114や入出力ポート115は、外付けであってもよい。
このように、遊技制御用マイクロコンピュータ100ではCPU111がROM112に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ100(又は、CPU111)が実行する(又は、処理を行う)ということは、具体的には、CPU111がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板11以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
主基板11では、例えば図11に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備える乱数回路114などにより、遊技の進行を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。こうした遊技の進行を制御するために用いられる乱数値は、遊技用乱数とも称する。図12は、主基板11の側において用いられる乱数値を例示する説明図である。図12に示すように、この実施の形態では、主基板11の側において、特図表示結果決定用の乱数値MR1、変動パターン決定用の乱数値MR2、普図表示結果決定用の乱数値MR3のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。なお、遊技効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。
乱数回路114は、これらの乱数値MR1〜MR5の全部又は一部を示す数値データをカウントするものであればよい。CPU111は、例えば図16に示す遊技制御カウンタ設定部154に設けられたランダムカウンタといった、乱数回路114とは異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによって各種の数値データを更新することで、乱数値MR1〜MR3の一部を示す数値データをカウントするようにしてもよい。一例として、特図表示結果決定用の乱数値MR1や普図表示結果決定用の乱数値MR3を示す数値データは、乱数回路114によりCPU111とは独立して更新され、変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データは、CPU111がランダムカウンタを用いてソフトウェアにより更新されればよい。また、乱数回路114により更新された数値データの全部又は一部を用いて、スクランブル処理や演算処理といった所定の処理を実行することにより、乱数値MR1〜MR3の全部又は一部を示す数値データが更新されるようにしてもよい。
特図表示結果決定用の乱数値MR1は、特図表示結果を「大当り」や「小当り」とするか否かの決定や、大当り種別あるいは小当り種別の決定などを行うために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「734」の範囲の値をとる。すなわち、特図表示結果決定用の乱数値MR1は、特図ゲームにおける特図表示結果に基づき、大入賞口60が開放状態となるラウンドや可変入賞装置40において役物開閉動作が実行される大当り遊技状態に制御するか否か、また、可変入賞装置40において役物開閉動作が実行される小当り遊技状態に制御するか否かなどを、決定するために用いられる。なお、特図表示結果決定用の乱数値MR1とは異なる当り種別決定用の乱数値を示す数値データを用いて、特図表示結果を「大当り」とする場合に大当り種別の決定や、特図表示結果を「小当り」とする場合に小当り種別の決定が、行われるようにしてもよい。
変動パターン決定用の乱数値MR2は、特別図柄の変動パターンを、予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「100」の範囲の値をとる。普図表示結果決定用の乱数値MR3は、普図表示結果を「普図当り」とするか「普図ハズレ」とするかの決定などを行うために用いられる乱数値であり、例えば「3」〜「13」の範囲の値をとる。
図11に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100のROM112には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種の選択用データ、テーブルデータなどが格納されている。例えば、ROM112には、CPU111が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブル、設定テーブルなどを構成するデータが記憶されている。また、ROM112には、CPU111が主基板11から各種の制御コマンドとなる制御信号を送信するために用いられる複数のコマンドテーブルを構成するテーブルデータや、特別図柄の変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルを構成するテーブルデータなどが、記憶されている。
図13は、ROM112に記憶される特図表示結果決定テーブル201の構成例を示している。特図表示結果決定テーブル201は、特別図柄表示装置4による特図ゲームにおいて、特別図柄の可変表示結果(特図表示結果)となる確定特別図柄が導出表示される以前に、その可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かや、可変表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御するか否かを、特図表示結果決定用の乱数値MR1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。また、この実施の形態において、特図表示結果決定テーブル201は、可変表示結果を「大当り」とする場合に大当り種別の決定や、可変表示結果を「小当り」とする場合に小当り種別の決定を、行うためにも参照される。なお、特図表示結果決定用の乱数値MR1とは異なる乱数値を示す数値データを用いて大当り種別や小当り種別を決定する場合には、特図表示結果決定テーブル201を参照して特図表示結果を「大当り」とするか否かや「小当り」とするか否かを決定した後、「大当り」とする場合には別個に用意された大当り種別決定テーブルを参照して大当り種別を複数種別のいずれかに決定する一方、「小当り」とする場合には別個に用意された小当り種別決定テーブルを参照して小当り種別を複数種別のいずれかに決定すればよい。
図13に示す特図表示結果決定テーブル201の構成例では、特図表示結果決定用の乱数値MR1と比較される数値(決定値)が、確定特別図柄となる「0」、「1」、「2」、「3」、「5」の数字を示す特別図柄に割り当てられている。ここで、「0」の数字を示す特別図柄はハズレ図柄であり、「1」の数字を示す特別図柄は小当り種別が「第1小当り」となる場合の小当り図柄であり、「2」の数字を示す特別図柄は小当り種別が「第2小当り」となる場合の小当り図柄であり、「3」の数字を示す特別図柄は大当り種別が「第1大当り」となる場合の大当り図柄であり、「5」の数字を示す特別図柄は大当り種別が「第2大当り」となる場合の大当り図柄である。したがって、例えばCPU111が乱数回路114等から抽出した特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データに基づき、特図表示結果決定テーブル201を参照して、乱数値MR1に合致する決定値が割り当てられた確定特別図柄を決定することで、特図表示結果が「大当り」となるか否かや、特図表示結果が「小当り」となるか否か、特図表示結果が「大当り」となる場合における大当り種別、特図表示結果が「小当り」となる場合の小当り種別を、決定することができる。
図14は、ROM112に記憶される変動パターン決定テーブル202の構成例を示している。変動パターン決定テーブル202は、特図ゲームにおいて特別図柄の可変表示が開始されてから確定特別図柄が停止表示されるまでの変動パターンを、予め用意された複数種類のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。この実施の形態では、変動パターンPA1〜変動パターンPA4が予め用意されている。変動パターン決定テーブル202では、各々の変動パターンPA1〜変動パターンPA4に対して、変動パターン決定用の乱数値MR2と比較される数値(決定値)が割り当てられている。変動パターンPA1〜変動パターンPA4のそれぞれに対応して、特図変動時間が定められている。
図15は、ROM112に記憶される役物開放制御パターンの構成例を示している。この実施の形態では、複数種類の役物開放制御パターンとして、図15(A)に示す役物開放制御パターンCYAと、図15(B)に示す役物開放制御パターンCYBとが、予め用意されている。役物開放制御パターンCYAは、特図表示結果が「小当り」で小当り種別が「第1小当り」に決定されたときに、可変入賞装置40が形成する「左」及び「右」の役物進入口31L、31Rを、小当り遊技状態における役物開閉動作により閉鎖状態と開放状態とに変化させる制御を行うための制御パターンである。役物開放制御パターンCYBは、特図表示結果が「小当り」で小当り種別が「第2小当り」に決定されたときに、可変入賞装置40が形成する「左」及び「右」の役物進入口31L、31Rを、小当り遊技状態における役物開閉動作により閉鎖状態と開放状態とに変化させる制御を行うための制御パターンである。
役物開放制御パターンCYAには、「左」及び「右」の役物進入口31L、31Rに対する開閉制御が行われる時間としての役物開放制御時間T10を示すデータと、開放ソレノイド53へと伝送する駆動信号の状態(オン/オフ)を示す開放ソレノイド出力データと、「左」及び「右」の役物進入口31L、31Rを開放状態とする時間としての役物開放時間や終了コードを示すデータとが、含まれている。こうした役物開放制御パターンCYAにより、図8(B)に示したように、小当り種別が「第1小当り」の場合に対応して、役物開放時間が3秒で開放回数が1回の役物開閉動作を行うことができる。
役物開放制御パターンCYBには、「左」及び「右」の役物進入口31L、31Rに対する開閉制御が行われる時間としての役物開放制御時間T10を示すデータと、開放ソレノイド53へと伝送する駆動信号の状態(オン/オフ)を示す開放ソレノイド出力データと、「左」及び「右」の役物進入口31L、31Rを開放状態とする時間としての役物開放時間や開放状態へと複数回(具体的には3回)変化させる場合のインターバルとなる役物閉鎖時間あるいは終了コードを示すデータとが、含まれている。こうした役物開放制御パターンCYBにより、図8(B)に示したように、小当り種別が「第2小当り」の場合に対応して、役物開放時間が1秒で開放回数が3回の役物開閉動作を行うことができる。
図11に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAM113には、遊技の進行を制御するために用いられる各種のデータを保持する領域として、例えば図16に示すような遊技制御用データ保持エリア150が設けられている。図16に示す遊技制御用データ保持エリア150は、特図保留記憶部151Aと、普図保留記憶部151Bと、遊技制御フラグ設定部152と、遊技制御タイマ設定部153と、遊技制御カウンタ設定部154と、遊技制御バッファ設定部155とを備えている。
特図保留記憶部151Aは、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第1始動口スイッチ22Aによって検出されることや、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第2始動口スイッチ22Bによって検出されることで、特別図柄表示装置4による特図ゲームを実行するための条件(始動条件)は成立したが、従前の特図ゲームを実行中であるなどの理由により未だ新たな特図ゲームを開始する条件(開始条件)は成立していない場合の保留情報を記憶する。例えば、特図保留記憶部151Aは、遊技球が第1始動入賞口や第2始動入賞口に進入した順に保留番号と対応付けて、その遊技球の通過(進入)に基づいてCPU111により乱数回路114などから抽出された特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データなどを、保留データとして、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。
普図保留記憶部151Bは、通過ゲート41を通過した遊技球がゲートスイッチ21によって検出されたにもかかわらず、未だ普通図柄表示装置20により開始されていない普図ゲームの保留情報を記憶する。例えば、普図保留記憶部151Bは、遊技球が通過ゲート41を通過した順に保留番号と対応付けて、その遊技球の通過に基づいてCPU111により乱数回路114又は遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタなどから抽出された普図表示結果決定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。
遊技制御フラグ設定部152には、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況などに応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、遊技制御フラグ設定部152には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。この実施の形態では、遊技制御フラグ設定部152に、代表例として、特図プロセスフラグや、普図プロセスフラグ、大当りフラグ、小当りフラグ、普図当りフラグ、V入賞フラグなどが設けられている。その他にも、遊技制御フラグ設定部152には、遊技の進行を制御するために用いられる各種フラグの状態を示すデータなどが記憶されればよい。
特図プロセスフラグは、特別図柄表示装置4による特別図柄を用いた特図ゲームの進行などを制御するために実行される図21のステップS16や図23に示す特別図柄プロセス処理において、どの処理を選択・実行すべきかを指示する。普図プロセスフラグは、普通図柄表示装置20による普通図柄を用いた普図ゲームの進行などを制御するために実行される図21のステップS17に示す普通図柄プロセス処理において、どの処理を選択・実行すべきかを指示する。
大当りフラグは、特図ゲームが開始されるときに特図表示結果を「大当り」とする旨の決定(事前決定)に対応して、オン状態にセットされる。その一方で、特図ゲームにおける確定特別図柄として大当り図柄が停止表示されたことなどに対応して、大当りフラグがクリアされてオフ状態となる。小当りフラグは、特図ゲームが開始されるときに特図表示結果を「小当り」とする旨の決定(事前決定)に対応して、オン状態にセットされる。その一方で、特図ゲームにおける確定特別図柄として小当り図柄が停止表示されたことなどに対応して、小当りフラグがクリアされてオフ状態となる。普図当りフラグは、普図ゲームが開始されるときに普図表示結果を「普図当り」とする旨の決定(事前決定)に対応して、オン状態にセットされる。その一方で、普図ゲームにおける普図表示結果が「普図当り」となり第2始動入賞口を通過有利状態とする制御が行われたことなどに対応して、普図当りフラグがクリアされてオフ状態となる。
V入賞フラグは、役物開閉動作により開放状態となった「左」及び「右」の役物進入口31L、31Rから可変入賞装置40の内部に進入した遊技球が特定領域49を通過(進入)してV入賞が発生したことに対応して、オン状態にセットされる。その一方で、V入賞に基づき小当り遊技状態から大当り遊技状態へと制御された後、大当り遊技状態が終了するときなどに、V入賞フラグがクリアされてオフ状態となる。
遊技制御タイマ設定部153には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられる各種のタイマが設けられている。例えば、遊技制御タイマ設定部153には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。この実施の形態では、遊技制御タイマ設定部153に、代表例として、遊技制御プロセスタイマ、特図変動タイマ、普図変動タイマなどが設けられている。その他にも、遊技制御タイマ設定部153には、遊技の進行を制御するために用いられる各種のタイマ値を示すデータなどが記憶されればよい。
遊技制御プロセスタイマは、例えば特別図柄の導出表示動作や大当り遊技状態の進行を制御するための時間などを、主基板11の側にて計測するためのものである。一例として、遊技制御プロセスタイマは、大当り遊技状態の進行を制御するために計測する時間に対応したタイマ値を示すデータを、遊技制御プロセスタイマ値として記憶し、定期的にカウントダウンするダウンカウンタとして用いられる。あるいは、遊技制御プロセスタイマは、大当り遊技状態の開始時点といった、所定時点からの経過時間に対応したタイマ値を示すデータを記憶し、定期的にカウントアップするアップカウンタとして用いられてもよい。より具体的には、大当り遊技状態にて大入賞口60を開放状態とするラウンド(第1大当りの場合など)が開始される以前には、遊技制御プロセスタイマに各ラウンド間での待ち時間となるラウンド開始待ち時間に対応したタイマ初期値が設定され、定期的なカウントダウンが開始される。そして、ラウンド開始待ち時間が経過したときに、大入賞口扉61により大入賞口60を開放状態とする制御を行うことにより、1回のラウンドが開始される。このときには、遊技制御プロセスタイマに各ラウンドにおける大入賞口の最大開放時間に対応したタイマ初期値が設定され、定期的なカウントダウンが開始される。その後、大入賞口60における遊技球の入賞個数が所定の最大入賞個数(例えば「9」)に達するより前に、大入賞口の最大開放時間が経過した場合には、大入賞口扉61により大入賞口60を閉鎖状態とする制御を行うことにより、1回のラウンドが終了する。
特図変動タイマは、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示時間(特図変動時間)といった特図ゲームの進行を制御するための時間を、主基板11の側にて計測するためのものである。具体的な一例として、特図変動タイマは、特図ゲームの進行を制御するために計測する時間に対応したタイマ値を示すデータを、特図変動タイマ値として記憶し、定期的にカウントダウンするダウンカウンタとして用いられる。あるいは、特図変動タイマは、特図ゲームの開始時点からの経過時間に対応したタイマ値を示すデータを記憶し、定期的にカウントアップするアップカウンタとして用いられてもよい。
普図変動タイマは、普図ゲームにおける普通図柄の可変表示時間(普図変動時間)といった普図ゲームの進行を制御するための時間を、主基板11の側にて計測するためのものである。具体的な一例として、普図変動タイマは、普図ゲームの進行を制御するために計測する時間に対応したタイマ値を示すデータを、普図変動タイマ値として記憶し、定期的にカウントダウンするダウンカウンタとして用いられる。あるいは、普図変動タイマは、普図ゲームの開始時点からの経過時間に対応したタイマ値を示すデータを記憶し、定期的にカウントアップするアップカウンタとして用いられてもよい。
遊技制御カウンタ設定部154には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるカウント値を計数するためのカウンタが複数種類設けられている。例えば、遊技制御カウンタ設定部154には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。この実施の形態では、遊技制御カウンタ設定部154に、ランダムカウンタ、特図保留記憶数カウンタ、普図保留記憶カウンタ、大入賞口開放カウンタ、役物内遊技球カウンタなどが設けられている。
遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタは、遊技の進行を制御するために用いられる遊技用乱数としての乱数値を示す数値データの全部又は一部を、乱数回路114とは別個に、あるいは、乱数回路114から抽出された数値データを用いて、CPU111がソフトウェアにより更新可能にカウントするためのものである。例えば、遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタには、乱数値MR1〜MR3を示す数値データの一部又は全部が、ランダムカウント値として記憶され、CPU111によるソフトウェアの実行に応じて、定期的あるいは不定期に、各乱数値を示す数値データが更新される。CPU111がランダムカウント値を更新するために実行するソフトウェアは、ランダムカウント値を乱数回路114における数値データの更新動作とは別個に更新するためのものであってもよいし、乱数回路114から抽出された数値データにスクランブル処理や演算(加減乗除)処理といった所定の処理を施すことによりランダムカウント値を更新するためのものであってもよい。
特図保留記憶カウンタは、特図保留記憶部151Aにおける保留データの記憶数である特図保留記憶数をカウントするためのものである。例えば、特図保留記憶数カウンタには、特図保留記憶数に対応したカウント値データが、特図保留記憶数カウント値として記憶され、特図保留記憶数の増減に対応して更新(例えば1加算あるいは1減算)される。普図保留記憶カウンタは、普図保留記憶部151Bにおける保留データの記憶数である普図保留記憶数をカウントするためのものである。例えば、普図保留記憶数カウンタには、普図保留記憶数に対応したカウント値データが、普図保留記憶数カウント値として記憶され、普図保留記憶数の増減に対応して更新(例えば1加算あるいは1減算)される。
大入賞口開放回数カウンタは、大当り遊技状態にて大入賞口60を開放状態とするラウンド(第1大当りの場合など)の残存回数などを特定可能にカウントするためのものである。一例として、大入賞口開放回数カウンタには、大当り遊技状態が開始されるときに、特図表示結果に対応したカウント初期値を示すデータが、大入賞口開放回数カウント値として設定される。その後、大当り遊技状態にて1回のラウンドが終了するごとに、大入賞口開放回数カウント値が1減算されるなどして更新される。そして、大入賞口開放回数カウント値が「0」に達したときには、大当り遊技状態を終了させる制御が行われる。
役物内遊技球カウンタは、可変入賞装置40の内部に残存している遊技球の個数をカウントするためのものである。例えば、役物内遊技球カウンタには、役物カウントスイッチ23L、23C、23Rのいずれかにより遊技球が検出されるごとに1加算されるデータが、役物内入賞球カウント値としてセットされる。そして、排出口スイッチ25により遊技球が検出されるごとに、役物内入賞球カウント値が1減算されるように更新される。
遊技制御バッファ設定部155パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、遊技制御バッファ設定部155には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。この実施の形態では、遊技制御バッファ設定部155に、代表例として、送信コマンドバッファ、変動用乱数バッファなどが設けられている。
送信コマンドバッファは、主基板11からサブ側の制御基板に対して制御コマンドを送信するための設定データを一時的に格納するために用いられる。例えば、送信コマンドバッファは、複数(例えば「12」)のバッファ領域を備えて構成され、送信する制御コマンドに対応したコマンドテーブルのROM112における記憶アドレスを示す設定データなどが、各バッファ領域に格納される。また、送信コマンドバッファにおいて設定データの書込や読出を行うバッファ領域は、送信コマンドポインタなどによって指定され、複数のバッファ領域をリングバッファとして使用することができるように構成されていればよい。変動用乱数バッファには、今回の特図ゲーム(開始条件が成立した特図ゲーム)を実行するために用いられる乱数値を示す数値データが格納される。
図11に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備える入出力ポート115は、遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送された各種信号を取り込むための入力ポートと、遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成されている。
図9に示すように演出制御基板12に搭載された演出制御用マイクロコンピュータ120は、遊技制御用マイクロコンピュータ100と同様に、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、例えば図17に示すように、プログラムに従って制御動作を行うCPU131と、演出制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM132と、CPU131のワークエリアを提供するRAM133と、CPU131とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路134と、入出力ポート135とを備えて構成される。一例として、演出制御用マイクロコンピュータ120では、CPU131がROM132から読み出したプログラムを実行することにより、画像表示装置5やスピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9といった各種の演出装置による演出動作を制御するための処理が実行される。このときには、CPU131がROM132から固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU131がRAM133に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU131がRAM133に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU131が入出力ポート135を介して演出制御用マイクロコンピュータ120の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU131が入出力ポート135を介して演出制御用マイクロコンピュータ120の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。演出制御用マイクロコンピュータ120を構成する1チップマイクロコンピュータには、少なくともCPU131の他にRAM133が内蔵されていればよく、ROM132は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、乱数回路134や入出力ポート135は、外付けであってもよい。また、演出制御用マイクロコンピュータ120において乱数値を示す数値データが全てソフトウェアによって更新される場合には、乱数回路134が設けられていなくてもよい。
演出制御用マイクロコンピュータ120が備えるROM132には、演出制御用のプログラムの他にも、演出動作を制御するために用いられる各種のデータテーブルなどが格納されている。例えば、ROM132には、CPU131が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブルを構成するテーブルデータ、各種の演出制御パターンを構成するパターンデータなどが記憶されている。
一例として、ROM132には、CPU131が各種の演出装置(例えば画像表示装置5やスピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9及び装飾用LED、演出用模型など)による演出動作を制御するために使用する演出制御パターンを複数種類格納した演出制御パターンテーブルが記憶されている。演出制御パターンは、例えば図18に示すように、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて実行される各種の演出動作に対応して、その制御内容を示すデータなどから構成されている。
図18に示す演出制御パターンには、特図変動中演出、ハズレ報知演出、小当り報知演出、小当り中演出、小当り終了演出、大当り報知演出、大当り中演出、大当り終了演出の各演出動作に対応するものが含まれている。ここで、特図変動中演出は、特別図柄表示装置4による特図ゲームの実行中における特別図柄の変動にあわせて実行される演出動作である。ハズレ報知演出は、特別図柄表示装置4による特図ゲームの実行が終了するときに、特図表示結果が「ハズレ」である旨を報知する演出動作である。小当り報知演出は、特別図柄表示装置4による特図ゲームの実行が終了するときに、特図表示結果が「ハズレ」である旨を報知する演出動作である。小当り中演出は、役物開閉動作が行われる小当り遊技状態であることにあわせて実行される演出動作である。小当り終了演出は、遊技球が特定領域49を通過(進入)することによるV入賞が発生せずに小当り遊技状態が終了するときに、小当り遊技状態の終了を報知する演出動作である。大当り報知演出は、V入賞の発生や特図表示結果が「大当り」であることに基づいて、大当り遊技状態に制御される旨を報知する演出動作である。大当り中演出は、ラウンドが実行される大当り遊技状態であることにあわせて実行される演出動作である。大当り終了演出は、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作である。
特図変動中演出に対応して用意された演出制御パターンには、特図ゲームにおける特別図柄の変動にあわせて通常の演出動作を実行するための演出制御パターンCHE1−1と、救済演出となる演出動作を実行するための演出制御パターンCHE1−2とが、含まれている。救済演出は、小当り遊技状態における役物開閉動作により開放状態となった可変入賞球装置40における「左」及び「右」の役物進入口31L、31Rのいずれかに進入した遊技球が、特定領域49を通過(進入)することなく排出され、V入賞が発生せずに小当り遊技状態が終了したときに、次回の特図ゲームにおける特図表示結果が「大当り」に決定されたことに対応して、第1演出となる小当り終了演出と連続性を有する第2演出として実行される演出動作である。ここで、第1演出と第2演出との連続性は、例えば第1演出の終了時点における演出画像と同様の演出画像を表示することで第2演出が開始される演出態様や、第1演出の終了時点における効果音と同様の効果音を出力することで第2演出が開始される演出態様、第1演出の終了時点における遊技効果ランプ9の点灯状態と同様の点灯状態で第2演出が開始される演出態様、第1演出の終了時点における演出用模型の動作状態と同様の動作状態で第2演出が開始される演出態様、あるいは、これらの一部又は全部を組み合わせた演出態様といった、遊技者が演出の連続性を認識できる任意の演出態様により実現されればよい。具体的な一例として、演出用模型となるロボットなどを模した可動部材を設け、第1演出の終了時点における可動部材の動作状態(例えばロボットの一部分が振動する動作態様など)と同様の動作状態で第2演出が開始された後、第2演出の実行中にロボットが変形するように可動部材の全体が動作すればよい。また、第1演出により展開されたストーリーとの継続性を有するストーリーが第2演出により展開されることで、遊技者が演出の連続性を認識できるようにしてもよい。具体的な一例として、第1演出と第2演出の全体で童話などの物語が最初から最後まで完結するように設定しておき、第1演出の終了時点における物語の続きが第2演出の開始時点から進行するようにすればよい。より一般的に、第2演出として実行される救済演出は、第1演出として実行される小当り終了演出と、予め対応付けられた特定の演出動作であればよい。
図19(A)は、演出制御パターンの構成例を示している。各々の演出制御パターンは、例えば演出制御プロセスタイマ判定値、表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、演出用模型制御データ、終了コードといった、各種の演出動作を制御するための制御データの全部又は一部から構成され、時系列的に、各種の演出制御の内容や、演出制御の切換タイミング等が設定されていればよい。
演出制御プロセスタイマ判定値は、図20に示す演出制御タイマ設定部192に設けられた演出制御プロセスタイマの値(演出制御プロセスタイマ値)と比較される値(判定値)であって、各演出動作の実行時間(演出時間)に対応した判定値が予め設定されている。なお、演出制御プロセスタイマ判定値に代えて、例えば主基板11から所定の演出制御コマンドを受信したことや、演出制御用マイクロコンピュータ120において演出動作を制御するための処理として所定の処理が実行されたことといった、所定の制御内容や処理内容に対応して、演出制御の切換タイミング等を示すデータが設定されていてもよい。
表示制御データには、例えば演出画像の表示態様を示すデータといった、画像表示装置5における表示動作の制御内容を示すデータが含まれている。音声制御データには、例えば特別図柄の可変表示動作に連動した効果音等の出力態様を示すデータといった、スピーカ8L、8Rにおける音声出力動作の制御内容を示すデータが含まれている。ランプ制御データには、例えば遊技効果ランプ9や装飾用LEDといった、装飾発光部材における点灯動作の制御内容を示すデータが含まれている。演出用模型制御データには、演出用模型を構成する可動部材における駆動動作の制御内容を示すデータが含まれている。
図19(B)は、演出制御パターンの内容に従って実行される各種の演出動作を説明するための図である。演出制御用マイクロコンピュータ120において、CPU131は演出制御パターンに含まれる各種の演出制御実行データに従って、演出動作の制御内容を決定する。例えば、演出制御プロセスタイマ値が演出制御プロセスタイマ判定値のいずれかと合致したときには、その演出制御プロセスタイマ判定値と対応付けられた表示制御データにより指定される制御内容に従って、キャラクタ画像及び背景画像といった演出画像の表示動作を制御する。また、音声制御データにより指定される制御内容に従って、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作を制御するとともに、ランプ制御データにより指定される制御内容に従って、装飾発光部材(遊技効果ランプ9及び装飾用LEDなど)の点灯動作を制御して、演出用模型制御データにより指定される制御内容に従って、演出用模型を動作させるソレノイド等の駆動制御を行う。なお、演出制御プロセスタイマ判定値と対応していても制御対象にならない演出用部品に対応するデータには、ダミーデータ(制御を指定しないデータ)が設定されてもよい。
演出制御用マイクロコンピュータ120のCPU131は、例えば特図ゲームにおける特別図柄の可変表示が開始されるときなどに、特図変動開始コマンドに示された特別図柄の変動パターンなどに基づいて各種の演出制御パターンをセットする。ここで、演出制御パターンをセットする際には、該当する演出制御パターンを構成するパターンデータを、ROM132などからから読み出してRAM133の所定領域に一時記憶させてもよいし、該当する演出制御パターンを構成するパターンデータのROM132などにおける記憶アドレスを、RAM133の所定領域に一時記憶させて、ROM132などにおける記憶データの読出位置を指定するだけでもよい。その後、演出制御プロセスタイマ値が更新されるごとに、演出制御プロセスタイマ判定値のいずれかと合致したか否かの判定を行い、合致した場合には、対応する各種の制御データに応じた演出動作の制御を行う。
こうして、CPU131は、演出制御パターンに含まれるプロセスデータ#1〜プロセスデータ#n(nは任意の整数)の内容に従って、演出装置(画像表示装置5、スピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9及び装飾用LED、演出用模型など)の制御を進行させる。なお、各プロセスデータ#1〜プロセスデータ#nにおいて、演出制御プロセスタイマ判定値#1〜#nと対応付けられた表示制御データ#1〜表示制御データ#n、音声制御データ#1〜音声制御データ#n、ランプ制御データ#1〜ランプ制御データ#n、演出用模型制御データ#1〜演出用模型制御データ#nは、演出装置における演出動作の制御内容などを示し、演出制御の実行を指定する演出制御実行データ#1〜演出制御実行データ#nを構成する。CPU131によってセットされた演出制御パターンに従った指令は、演出制御用マイクロコンピュータ120から表示制御部121や音制御部122、ランプ制御部123などに対して出力される。
したがって、特図変動中演出、ハズレ報知演出、小当り報知演出、小当り中演出、小当り終了演出、大当り報知演出、大当り中演出、大当り終了演出の各演出動作として、画像表示装置5の表示領域に演出画像を表示すること、スピーカ8L、8Rから効果音などの音声を出力させること、装飾発光部材(遊技効果ランプ9及び装飾用LEDなど)に所定の点灯動作を行わせること、演出用模型を動作させること、あるいは、これらの一部又は全部を組み合わせた演出動作が、行われるようにすればよい。
演出制御用マイクロコンピュータ120のRAM133には、演出動作を制御するために用いられる各種データを保持する領域として、例えば図20に示すような演出制御用データ保持エリア190が設けられている。図20に示す演出制御用データ保持エリア190は、演出制御フラグ設定部191と、演出制御タイマ設定部192と、演出制御カウンタ設定部193と、演出制御バッファ設定部194とを備えている。
演出制御フラグ設定部191には、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示状態といった演出動作状態や主基板11から伝送された演出制御コマンド等に応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、演出制御フラグ設定部191には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。演出制御タイマ設定部192には、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作といった各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のタイマが設けられている。例えば、演出制御タイマ設定部192には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。演出制御カウンタ設定部193には、各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のカウンタが設けられている。例えば、演出制御カウンタ設定部193には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。演出制御バッファ設定部194には、各種演出動作の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、演出制御バッファ設定部194には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
演出制御基板12に搭載された表示制御部121は、演出制御用マイクロコンピュータ120からの表示制御信号などに基づき、画像表示装置5の表示領域における表示動作の制御を行うためのものである。例えば、表示制御部121では、画像表示装置5の表示領域にて演出画像の切換表示を行わせることなどにより、飾り図柄の可変表示や各種の演出表示を実行させるための制御を行う。一例として、表示制御部121には、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)、LCD駆動回路などが搭載されていればよい。なお、VDPは、GPU(Graphics Processing Unit)、GCL(Graphics Controller LSI)、あるいは、より一般的にDSP(Digital Signal Processor)と称される画像処理用のマイクロプロセッサであってもよい。CGROMは、例えば書換不能な半導体メモリであってもよいし、フラッシュメモリなどの書換可能な半導体メモリであってもよく、あるいは、磁気メモリ、光学メモリといった、不揮発性記録媒体のいずれかを用いて構成されたものであればよい。
演出制御基板12に搭載された音制御部122では、演出制御用マイクロコンピュータ120から入力される情報信号としての効果音信号に応じて、スピーカ8L、8Rによる音声出力動作の制御が行われる。音制御部122には、例えば入出力ドライバや音声合成用IC、音声データROM、増幅回路、ボリュームなどが含まれていればよい。一例として、音制御部122では、効果音信号に示される音番号データが入出力ドライバを介して音声合成用ICに入力される。音声合成用ICは、音番号データに応じた音声や効果音を生成し増幅回路に出力する。増幅回路は、音声合成用ICの出力レベルを、ボリュームで設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号を、スピーカ8L、8Rに出力する。音声データROMには、音番号データに応じた制御データが格納されており、音声合成用ICが音番号データに応じた制御データを読み出して、音声や効果音が生成される。音声データROMの記憶データは、所定期間における音声や効果音の出力態様を時系列的に示すデータなどから構成されていればよい。
演出制御基板12に搭載されたランプ制御部123では、遊技制御用マイクロコンピュータ120から入力される情報信号としての電飾信号に応じて、遊技効果ランプ9や装飾用LEDによる点灯動作の制御が行われる。ランプ制御部123には、例えば入出力ドライバやランプドライバなどが含まれていればよい。一例として、ランプ制御部123では、電飾信号が、入出力ドライバを介してランプドライバに入力される。ランプドライバは、電飾信号を増幅して遊技効果ランプ9などに供給する。
次に、本実施例におけるパチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。主基板11では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU111によって遊技制御メイン処理となる所定の処理が実行される。遊技制御メイン処理を開始すると、CPU111は、割込み禁止に設定した後、必要な初期設定を行う。この初期設定では、例えば、所定のクリアスイッチが押圧操作されたか否かの判定を行い、押圧操作された場合には、RAM113をクリアした後に所定の作業領域に初期値を設定するなどの初期設定処理が実行される。これに対して、クリアスイッチが押圧操作されていない場合には、RAM113のバックアップ領域における記憶内容などに基づき、チェックサムを算出した結果とチェックサムバッファの内容とが一致した場合などに、主基板11の内部状態をパチンコ遊技機1にて電源断が生じる前の状態に戻すための復旧処理が実行される。なお、チェックサムバッファは、例えば図16に示す遊技制御バッファ設定部155などに設けられ、パチンコ遊技機1の電源断が発生した場合でも、記憶内容が消滅せずに保持されるものであればよい。
また、遊技制御メイン処理では、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定を行う。これにより、以後、所定時間(例えば2ms[ミリ秒])ごとにCTCから割込み要求信号がCPU111へと送出され、CPU111は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。初期設定や復旧処理が終了すると、割込みを許可した後に、ループ処理に入る。こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU111は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図21のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。
図21に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU111は、まず、所定の電源断処理を実行する(ステップS11)。この電源断処理では、所定の電源確認信号における信号状態をチェックして、電源断判定中以外であればバックアップ監視タイマをクリアする。これに対して、電源断判定中であればバックアップ監視タイマの更新や判定を行い、電源断が発生したか否かを判定する。このとき、電源断が発生すれば、チェックサムバッファの設定や、RAM113をアクセス禁止とする設定、電源確認信号の監視などといった、所定の設定や処理を実行する。
電源断処理に続いて、所定のスイッチ処理を実行する(ステップS12)。このスイッチ処理では、ゲートスイッチ21、第1及び第2始動口スイッチ22A、22B、役物カウントスイッチ23L、23C、23R、特定領域スイッチ24、排出口スイッチ25、一般入賞球スイッチ27F、27L、27R、大入賞口カウントスイッチ28といった各スイッチの状態を示す検出信号を取り込み、各スイッチにおける検出状態の判定が行われる。
ステップS12にてスイッチ処理を実行した後には、表示制御処理が実行される(ステップS13)。この表示制御処理では、特別図柄表示装置4や普通図柄表示装置20などにおける表示動作を制御するための駆動信号、特図保留記憶数表示器15Aや普図保留記憶数表示器15Bにおける点灯動作を制御する駆動信号などが、各表示装置や表示器へと出力される。表示制御処理が終了すると、入賞エラー判定処理が実行される(ステップS14)。この入賞エラー判定処理では、正規の時期以外において各入賞口に遊技球が入賞したことなどを検出した場合に異常入賞の報知を行うための設定が行われる。
入賞エラー判定処理に続いて、遊技用乱数更新処理が実行される(ステップS14)。この遊技用乱数更新処理では、遊技用乱数となる各種の乱数値の一部又は全部を生成するための数値データが、ソフトウェアにより更新される。遊技用乱数更新処理が終了すると、特別図柄プロセス処理が実行される(ステップS16)。この特別図柄プロセス処理では、遊技制御フラグ設定部152に設けられた特図プロセスフラグの値をパチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて更新し、その特図プロセスフラグの値に対応して、特別図柄表示装置4による特図ゲームにおいて特別図柄の可変表示を行うための各種設定や、可変入賞装置40における役物開閉動作や特別可変入賞球装置7における大入賞口開閉動作を制御するための各種設定などが行われる。特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS17)。この普通図柄プロセス処理では、遊技制御フラグ設定部152に設けられた普図プロセスフラグの値をパチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて更新し、その普図プロセスフラグの値に対応して、普通図柄表示装置20による普図ゲームにおける普通図柄の可変表示を行うための各種設定や、普通電動役物用ソレノイド55の駆動制御により普通可変入賞球装置6Bに設けられた可動翼片を垂直位置(閉鎖状態)あるいは傾動位置(開放状態)とするための各種設定などが行われる。
普通図柄プロセス処理が終了すると、コマンド制御処理が実行される(ステップS18)。このコマンド制御処理では、画像表示装置5やスピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9といった各種の演出装置による各種の演出動作を制御するために、演出制御コマンドが演出制御基板12に対して送信される。一例として、コマンド制御処理では、遊技制御バッファ設定部155に設けられた送信コマンドバッファの記憶データによって指定されたコマンドテーブルにおける設定に対応して、入出力ポート115に含まれる出力ポートのうち、演出制御基板12に対するコマンド送信用の出力ポートに所定の制御データをセットして演出制御INT信号を所定時間にわたりオン状態としてからオフ状態とすることなどにより、コマンドテーブルでの設定に基づく演出制御コマンドの伝送を可能にする。
コマンド制御処理に続いて、情報出力処理が実行される(ステップS19)。この情報出力処理では、パチンコ遊技機1における各種の遊技情報が、情報端子基板などを介して遊技場に設置されたホール管理用コンピュータへと出力される。情報出力処理の後には、賞球処理が実行される(ステップS20)。この賞球処理では、各スイッチからの検出信号に応じて賞球個数信号を払出制御基板に対して出力することなどにより、賞球数の設定が行われる。具体的な一例として、ステップS20の賞球処理では、第1始動口スイッチ22Aからの検出信号に基づき第1始動口スイッチ22Aがオンである場合には賞球数を「3」とする設定が行われる一方で、第2始動口スイッチ22Bからの検出信号に基づき第2始動口スイッチ22Bがオンである場合には賞球数を「4」とする設定が行われる。また、役物カウントスイッチ23L、23C、23Rや一般入賞球スイッチ27F、27L、27Rのうち、いずれかがオンである場合には賞球数を「10」とする設定が行われる。さらに、大入賞口カウントスイッチ26がオンである場合には賞球数を「14」とする設定が行われる。
賞球処理に続いて、ソレノイド出力処理が実行される(ステップS21)。このソレノイド出力処理では、各ソレノイド52L、52R、53〜55を駆動あるいは停止させるために、駆動制御信号の出力制御を行う。ソレノイド出力処理が終了すると、初期位置制御処理が実行される(ステップS22)。この初期位置制御処理では、可変入賞装置40の内部に設けられた回転体45の位置を初期位置とする設定が行われる。
初期位置制御処理の後には、特別図柄表示制御処理が実行される(ステップS23)。この特別図柄表示制御処理では、特別図柄表示装置4における表示動作を制御するための駆動信号が設定される。特別図柄表示制御処理に続いて、普通図柄表示制御処理が実行される(ステップS24)。この普通図柄表示制御処理では、普通図柄表示装置20における表示動作を制御するための駆動信号が設定される。普通図柄表示制御処理が終了すると、割込み許可状態に設定してから(ステップS25)、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図22は、入賞エラー判定処理として、図21のステップS14にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この入賞エラー判定処理において、CPU111は、まず、遊技制御フラグ設定部152に設けられた特図プロセスフラグの値が“3”以上であるか否かを判定する(ステップS51)。ここで、特図プロセスフラグの値が“3”であるときには、後述する特別図柄プロセス処理において、小当り遊技状態での各種制御を行うための小当り開放時処理が実行される(図23のステップS113)。小当り遊技状態では、可変入賞装置40に設けられた「左」及び「右」の役物進入口31L、31Rが「左」及び「右」の羽根部材32L、32Rによって開放される始動動作(役物開閉動作)が行われ、可変入賞装置40の内部に正常な遊技に基づく遊技球が進入可能となる。また、例えば特図表示結果が「大当り」で大当り種別が「第2大当り」に決定されたことに基づく大当り遊技状態や、特図表示結果が「小当り」で小当り種別が「第2小当り」に決定されたことに基づく小当り遊技状態でV入賞が発生したことによる大当り遊技状態では、「左」及び「右」の役物進入口31L、31Rが開放されるラウンドが行われ、可変入賞装置40の内部には正常な遊技に基づく遊技球が進入可能となる。これら以外の遊技状態では、「左」及び「右」の役物進入口31L、31Rが開放される制御は行われないことから、可変入賞装置40の内部に進入した遊技球が検出された場合には、異常が発生した旨のエラー判定を行うことが望ましい。
そこで、ステップS51にて特図プロセスフラグの値が“3”未満の値であれば(ステップS51;No)、可変入賞装置40の内部に進入した遊技球を異常な入賞球として検出するためのエラー判定処理を実行する。すなわち、CPU111は、役物カウントスイッチ23L、23C、23Rからの検出信号に基づき、各役物カウントスイッチがオンであるか否かを判定する(ステップS52)。このとき、いずれかの役物カウントスイッチがオンであれば(ステップS52;Yes)、可変入賞装置40に形成された「左」及び「右」の役物進入口31L、31Rが閉鎖されてから所定の有効入賞検出期間が経過した後、不適切に可変入賞装置40の内部に進入した遊技球が検出されたことになる。その場合、CPU111は、賞球の払出しを禁止するための設定を行う(ステップS53)。例えば、CPU111は、入出力ポート115に含まれる出力ポートのうち払出制御基板に対して賞球個数信号を送信するための出力ポートをクリアすることにより、賞球個数信号の送信を停止させる。また、CPU111は、遊技制御バッファ設定部155に設けられた賞球個数設定バッファや、入出力ポート115にて賞球個数信号を送信するための出力ポートにつき、制御データの書込みを禁止することにより、賞球数の設定が行われないようにする。さらに、CPU111は、払出制御基板に対して所定の異常報知信号を送信することにより、不適切に検出された遊技球に対する賞球の払出しを停止させるようにしてもよい。
ステップS53にて賞球の払出しを禁止する設定を行った後には、演出制御基板12に対して第1異常報知指定コマンドを送信するための処理を実行する(ステップS54)。ステップS54の処理では、例えばROM112に格納された第1異常報知指定コマンドテーブルからコマンドデータを読み取って入出力ポート115に設けられた所定の出力ポートにセットした後、演出制御INT信号を出力させることなどにより、第1異常報知指定コマンドの伝送を可能にすればよい。ステップS54の処理を実行した後にはループ処理に入り、以後の処理には進まないように制御を行う。これにより、遊技の進行を停止することができ、異常状態を発生させて行われる不正行為を防止することができる。
ステップS52にて役物カウントスイッチ23L、23C、23Rがいずれもオフであるときには(ステップS52;No)、特定領域スイッチ24がオンであるか否かを判定する(ステップS55)。このとき、特定領域スイッチ24がオンであれば(ステップS55;Yes)、可変入賞装置40の内部に遊技球が進入し得ない時期に、特定領域49に進入(通過)した遊技球が検出されたことになる。その場合、CPU111は、ステップS53の処理と同様に賞球の払出しを禁止するための設定を行う(ステップS56)。なお、特定領域スイッチ24により遊技球が検出されても賞球の払い出しが行われない場合には、ステップS56の処理を実行しなくてもよい。その後、演出制御基板12に対して第2異常報知指定コマンドを送信するための処理を実行してから(ステップS57)、ループ処理に入る。
ステップS51にて特図プロセスフラグの値が“3”以上であるときや(ステップS51;Yes)、ステップS55にて特定領域スイッチ24がオフであるときには(ステップS55;No)、特図プロセスフラグの値が“4”以上であるか否かを判定する(ステップS58)。ここで、特図プロセスフラグの値が“4”以上であるときには、後述する特別図柄プロセス処理において、大当り遊技状態での各種制御を行うための処理が実行される(図23のステップS114〜S117)。例えば特図表示結果が「大当り」で大当り種別が「第1大当り」に決定されたことに基づく大当り遊技状態や、特図表示結果が「小当り」で小当り種別が「第1小当り」に決定されたことに基づく小当り遊技状態でV入賞が発生したことによる大当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7に設けられた大入賞口60が大入賞口扉61によって開放されるラウンドが行われ、大入賞口60には正常な遊技に基づく遊技球が進入可能となる。これら以外の遊技状態では、大入賞口60が開放される制御は行われないことから、大入賞口60に進入した遊技球が検出された場合には、異常が発生した旨のエラー判定を行うことが望ましい。
そこで、ステップS58にて特図プロセスフラグの値が“4”未満の値であれば(ステップS58;No)、大入賞口60に進入した遊技球を異常な入賞球として検出するためのエラー判定処理を実行する。すなわち、CPU111は、大入賞口カウントスイッチ28からの検出信号に基づき、大入賞口カウントスイッチ28がオンであるか否かを判定する(ステップS59)。ステップS58にて特図プロセスフラグの値が“4”以上であるときや(ステップS58;Yes)、ステップS59にて大入賞口カウントスイッチ28がオフであるときには(ステップS59;No)、入賞エラー判定処理を終了する。
ステップS59にて大入賞口カウントスイッチ28がオンであるときには(ステップS59;Yes)、大入賞口60が閉鎖されてから所定の有効入賞検出期間が経過した後、不適切に大入賞口60へと進入した遊技球が検出されたことになる。その場合、CPU111は、ステップS53、S56の処理と同様に、賞球の払出しを禁止するための設定を行う(ステップS60)。また、演出制御基板12に対して第3異常報知指定コマンドを送信するための処理を実行してから(ステップS61)、ループ処理に入る。
ステップS51、S58の処理では、より直接的に、正常な遊技に基づく遊技球が可変入賞装置40の内部や大入賞口60に進入可能な時期であるか否かを判定してもよい。一例として、ステップS51の処理では、開放ソレノイド53に対する駆動信号の出力期間などに対応して、「左」及び「右」の役物進入口31L、31Rを開放状態としてから閉鎖状態に戻した後、所定の有効入賞検出期間が経過すればステップS52の処理に進むようにすればよい。また、ステップS58の処理では、大入賞口扉用ソレノイド54に対する駆動信号の出力期間などに対応して、大入賞口60を開放状態としてから閉鎖状態に戻した後、所定の有効入賞検出期間が経過すればステップS59の処理に進むようにすればよい。この場合には、可変入賞装置40にて「左」及び「右」の役物進入口31L、31Rが開放される一方で閉鎖されている大入賞口60へと進入した遊技球が検出されたときや、大入賞口60が開放される一方で閉鎖されている「左」及び「右」の役物進入口31L、31Rへと進入した遊技球が検出されたときなどでも、確実に入賞エラーの検出を行うことができる。
ステップS54、S57、S61の各処理を実行した後のループ処理は、所定時間(例えば30秒)が経過するまで繰返し行われるようにして、その所定時間が経過した後には、自動的に異常状態から復旧できるようにしてもよい。これにより、異常状態が発生したことを遊技場の店員等に対して確実に報知することができる一方で、クリアスイッチの押圧操作や電源の再投入などによりRAM113をクリアしなくても異常状態から復旧させられるので、ノイズ等の原因で異常状態と判定された場合などに、遊技者に与える不利益を軽減することができる。あるいは、ステップS54、S57、S61の各処理を実行した後、ループ処理には入らずに入賞エラー判定処理を終了するようにしてもよい。このようにループ処理には入らずに入賞エラー判定処理を終了する場合には、演出制御基板12の側において、たとえ画像表示装置5の表示領域にて各種の演出画像の表示動作が行われている場合などであっても、主基板11からの異常報知指定コマンドを受信したことに対応して、異常の報知を開始すればよい。この場合には、演出制御基板12の側で異常の報知を開始してからの経過時間を計測し、計測された経過時間が一定時間に達したことに対応して、異常の報知を終了するようにしてもよい。
図23は、特別図柄プロセス処理として、図21に示すステップS16にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU111は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS100)。図24は、ステップS100にて実行される始動入賞判定処理の一例を示すフローチャートである。
図24に示す始動入賞判定処理において、CPU111は、まず、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に対応して設けられた第1始動口スイッチ22Aからの検出信号に基づき、第1始動口スイッチ22Aがオンであるか否かを判定する(ステップS201)。このとき、第1始動口スイッチ22Aがオンであれば(ステップS201;Yes)、遊技制御バッファ設定部155に設けられた始動口バッファの格納値である始動口バッファ値を、「1」に設定する(ステップS202)。
ステップS201にて第1始動口スイッチ22Aがオフであるときには(ステップS201;No)、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に対応して設けられた第2始動口スイッチ22Bからの検出信号に基づき、第2始動口スイッチ22Bがオンであるか否かを判定する(ステップS203)。このとき、第2始動口スイッチ22Bがオフであれば(ステップS203;No)、始動入賞判定処理を終了する。これに対して、第2始動口スイッチ22Bがオンであるときには(ステップS203;Yes)、始動口バッファ値を「2」に設定する(ステップS204)。
ステップS202、S204の処理のいずれかを実行した後には、特図保留記憶部151Aにおける保留データの記憶数である特図保留記憶数が、所定の上限値(例えば「4」)となっているか否かを判定する(ステップS205)。このとき、特図保留記憶数が上限値ではない場合には(ステップS205;No)、例えばCPU111が、乱数回路114や遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタによって更新される遊技用乱数となる数値データのうちから、特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データを抽出する(ステップS206)。そして、抽出した乱数値MR1を示す数値データが、特図保留記憶部151Aにおける空きエントリの先頭にセットされることで、乱数値MR1が記憶される(ステップS207)。
ステップS207の処理に続いて、例えば遊技制御カウンタ設定部154に設けられた特図保留記憶数カウンタの格納値である特図保留記憶数カウント値を1加算することなどにより、特図保留記憶数を1加算するように更新する(ステップS208)。その後、CPU111は、演出制御基板12に対して始動入賞指定コマンドを送信するための設定を行う(ステップS209)。例えば、ステップS209の処理では、ROM112における始動入賞指定コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納する。こうして設定された始動入賞指定コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図21に示すステップS18のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
ステップS205にて特図保留記憶数が上限値に達している場合や(ステップS205;Yes)、ステップS209の処理を実行した後には、始動口バッファ値が「1」であるか「2」であるかを判定する(ステップS210)。このとき、始動口バッファ値が「1」であれば(ステップS210;「1」)、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップS211)、ステップS203の処理に進む。これに対して、始動口バッファ値が「2」であるときには(ステップS210;「2」)、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップS212)、始動入賞判定処理を終了する。
この実施の形態では、第1始動口スイッチ22Aと第2始動口スイッチ22Bの双方が同時に有効な遊技球の始動入賞を検出した場合には、2ミリ秒内で実行される処理によって、双方のスイッチが有効な遊技球の始動入賞を検出したことに基づく処理が実行される。すなわち、ステップS201にて第1始動口スイッチ22Aがオンであると判定されたときには、ステップS202の処理を実行してから、ステップS205〜S209の処理を実行した後、ステップS210にて始動口バッファ値が「1」であることに対応して、ステップS211の処理を実行してからステップS203の処理に進む。そして、ステップS203にて第2始動口スイッチ22Bがオンであると判定されたときには、ステップS204〜S209の処理を実行した後、ステップS210にて始動口バッファ値が「2」であることに対応して、ステップS212の処理を実行してから、始動入賞判定処理を終了する。これにより、第1始動口スイッチ22Aと第2始動口スイッチ22Bの双方が同時に有効な遊技球の始動入賞を検出した場合でも、確実に双方の有効な始動入賞の検出に基づく処理を完了できる。
以上のような始動入賞判定処理を実行した後には、特図プロセスフラグの値に応じて、図23に示すステップS110〜S117の各処理を実行する。ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。この特別図柄通常処理では、特別図柄表示装置4による特図ゲームを開始するか否かの判定や、特図ゲームを開始する場合における各種の決定や設定などが行われる。ステップS111の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この特別図柄変動処理では、特別図柄表示装置4において特別図柄を変動させるための設定が行われるとともに、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間が計測される。また、こうして計測された経過時間が変動パターンに対応して定められた特図変動時間に達したか否かの判定が行われる。
ステップS112の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄停止処理では、特図変動時間が経過したことに基づき、特別図柄表示装置4にて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出表示)させるための設定を行う。そして、演出制御コマンドとして、特図確定コマンドを演出制御基板12に対して送信するための設定などを行う。この場合、演出制御基板12の側では、特図確定コマンドを受信したことに基づき、特図変動中演出を終了するための設定が行われればよい。なお、主基板11から演出制御基板12に対する特図確定コマンドの送信は行われないようにしてもよい。この場合、演出制御基板12の側では、特図変動開始コマンドに示された変動パターンなどに対応する特図変動時間を特定し、特図変動開始コマンドを受信してからの経過時間が特定された特図変動時間に達したときに、主基板11からの演出制御コマンドを受信しなくても、特別図柄の可変表示に対応して実行される演出を終了するための設定が行われるようにすればよい。ステップS113の小当り開放時処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この小当り開放時処理では、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果(特図表示結果)が「小当り」となったことに対応して、可変入賞装置40に設けられた「左」及び「右」の役物進入口31L、31Rを、役物開閉動作により開放状態や閉鎖状態に変化させるための制御などが行われる。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理では、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果(特図表示結果)が「大当り」となったことや、役物開閉動作により開放状態となった「左」及び「右」の役物進入口31L、31Rのいずれかから可変入賞装置40の内部に進入した遊技球が特定領域49を通過(進入)したことに基づき、大当り遊技状態におけるラウンド遊技を開始するための設定が行われる。ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理では、大当り遊技状態にてラウンドの実行を制御する処理などが実行される。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理では、大当り遊技状態にて次のラウンドに移行するか大当り遊技状態を終了するかの判定などが行われる。ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理では、大当り遊技状態の終了時における各種の設定や制御が行われた後に、特図プロセスフラグの値を“0”に更新する。
図25は、図23のステップS110にて実行される特別図柄通常処理の一例を示すフローチャートである。図25に示す特別図柄通常処理において、CPU111は、まず、特図ゲームの保留記憶数である特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS221)。例えば、ステップS221の処理では、遊技制御カウンタ設定部154に記憶されている特図保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。
ステップS221にて特図保留記憶数が「0」以外の値であるときには(ステップS221;No)、特図保留記憶部151Aにて保留番号「1」に対応して記憶されている保留データとして、特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データを読み出す(ステップS222)。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファなどに格納されて、一時記憶されればよい。続いて、例えば特図保留記憶数カウント値を1減算して更新することなどにより、特図保留記憶数を1減少させるように更新するとともに、特図保留記憶部151Aにて保留番号「1」より下位のエントリ(例えば保留番号「2」〜「4」に対応するエントリ)に記憶された乱数値MR1を示す保留データを、1エントリずつ上位にシフトする(ステップS223)。
ステップS223の処理を実行した後には、特図表示結果を「大当り」や「小当り」とするか否かを決定するための使用テーブルとして、特図表示結果決定テーブル201を選択してセットする(ステップS224)。例えば、ステップS224の処理では、ROM112における特図表示結果決定テーブル201の記憶アドレス(先頭アドレス)が、使用テーブルポインタにセットされる。CPU111は、こうして選択された特図表示結果決定テーブル201を参照することにより、変動用乱数バッファに格納された特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データが、いずれの確定特別図柄に割り当てられた決定値と合致するかに応じて、確定特別図柄などの特図表示結果を決定する(ステップS225)。このときには、確定特別図柄に対応して、特図表示結果を「大当り」、「小当り」、「ハズレ」のいずれとするかや、特図表示結果を「大当り」とする場合の大当り種別、特図表示結果を「小当り」とする場合の小当り種別なども決定することができる。なお、大当り種別や小当り種別は、特図表示結果決定用の乱数値MR1とは異なる遊技用乱数を用いて、特図表示結果決定テーブル201とは異なる決定テーブルを参照することにより、決定されるようにしてもよい。
ステップS225の処理に続いて、特図表示結果が「大当り」に決定されたか否かを判定する(ステップS226)。このとき、特図表示結果が「大当り」に決定されていれば(ステップS226;Yes)、遊技制御フラグ設定部152に設けられた大当りフラグをオン状態にセットする(ステップS227)。また、ステップS225の処理により決定された大当り種別に対応して、遊技制御バッファ設定部155に設けられた大当り種別バッファの格納値である大当り種別バッファ値を設定する(ステップS228)。例えば、大当り種別が「第1大当り」に決定された場合には、大当り種別バッファ値を「1」に設定する一方、大当り種別が「第2大当り」に決定された場合には、大当り種別バッファ値を「2」に設定すればよい。
ステップS226にて特図表示結果が「大当り」ではないと判定されたときには(ステップS226;No)、その特図表示結果が「小当り」であるか否かを判定する(ステップS229)。このとき、特図表示結果が「小当り」に決定されていれば(ステップS229;Yes)、遊技制御フラグ設定部152に設けられた小当りフラグをオン状態にセットする(ステップS230)。また、ステップS225の処理により決定された小当り種別に対応して、遊技制御バッファ設定部155に設けられた小当り種別バッファの格納値である小当り種別バッファ値を設定する(ステップS231)。例えば、小当り種別が「第1小当り」に決定された場合には小当り種別バッファ値を「1」に設定する一方、小当り種別が「第2小当り」に決定された場合には、小当り種別バッファ値を「2」に設定すればよい。
ステップS229にて特図表示結果が「ハズレ」であり「小当り」ではないと判定されたときや(ステップS229;No)、ステップS228、S231の処理のいずれかを実行した後には、変動パターン決定テーブル202を選択し、特別図柄の変動パターンを複数パターンのいずれかに決定するための使用テーブルとしてセットする(ステップS232)。その後、例えば乱数回路114や遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタなどにより更新される変動パターン決定用の乱数値MR2を示す数値データを抽出する(ステップS233)。なお、変動パターン決定用の乱数値MR2を示す数値データは、第1始動入賞口や第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が検出された始動入賞時に抽出されたものを、乱数値MR1とともに、特図保留記憶部151Aにおける保留データとして記憶しておいてもよい。続いて、乱数値MR2を示す数値データに基づき、ステップS232にてセットした変動パターン決定テーブル202を参照することにより、変動パターンを複数パターンのいずれかに決定する(ステップS234)。
ステップS234の処理を実行した後には、特別図柄の変動開始時用となる各種コマンドを送信するための設定を行う(ステップS235)。例えば、ステップS235の処理では、主基板11から演出制御基板12に対して特図変動開始コマンドや特図表示結果通知コマンドなどを順次に送信するために、予め用意された特図変動開始用コマンドテーブルのROM112における記憶アドレス(先頭アドレス)を示す設定データを、遊技制御バッファ設定部155に設けられた送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納する。こうしたステップS235での設定を行った場合には、特別図柄プロセス処理が終了してから図21に示すステップS18のコマンド制御処理が実行されるごとに、主基板11から演出制御基板12に対して特図変動開始コマンドや特図表示結果通知コマンドなどが、順次に送信されることになる。なお、これらの演出制御コマンドが送信される順番は任意に変更可能であり、例えば特図表示結果通知コマンドを最初に送信してから、特図変動開始コマンドなどが送信されるようにしてもよい。
ステップS235での設定に続いて、例えば特別図柄表示装置4における特別図柄の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定といった、特別図柄表示装置4における特図ゲームにて特別図柄の変動を開始させるための設定を行う(ステップS236)。また、遊技制御タイマ設定部153に設けられた特図変動タイマをスタートさせるための処理が実行される(ステップS237)。このときには、ステップS234の処理により決定された変動パターンに対応するタイマ初期値が特図変動タイマにセットされてもよい。その後、特図プロセスフラグの値を特別図柄変動処理に対応した値である“1”に更新してから(ステップS238)、特別図柄通常処理を終了する。
ステップS221にて特図保留記憶数が「0」であるときには(ステップS221;Yes)、所定のデモ表示設定を行ってから(ステップS239)、特別図柄通常処理を終了する。このデモ表示設定では、例えば画像表示装置5において所定の演出画像を表示することなどによるデモンストレーション表示(デモ画面表示)を指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)が、主基板11から演出制御基板12に対して送信済みであるか否かを判定する。このとき、送信済みであれば、そのままデモ表示設定を終了する。これに対して、未送信であれば、客待ちデモ指定コマンドを送信するための設定を行ってから、デモ表示設定を終了する。
図26は、図23のステップS112にて実行される特別図柄停止処理の一例を示すフローチャートである。図26に示す特別図柄停止処理において、CPU111は、まず、例えば遊技制御フラグ設定部152に設けられた特図確定表示中フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS251)。ここで、特図確定表示中フラグは、特図ゲームにおける特図表示結果となる確定特別図柄が導出表示されたことに対応して、後述するステップS255の処理によりオン状態にセットされる。
ステップS251にて特図確定表示中フラグがオフであるときには(ステップS251;No)、例えばROM112に記憶されている特図表示制御データのうちで、確定特別図柄に対応した制御データの読出設定を行うといった、確定特別図柄を導出表示するための設定を行う(ステップS252)。このときには、特図確定コマンドを演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS253)。また、特図確定表示時間として予め定められた一定時間(例えば1000ms)を設定する(ステップS254)。例えば、ステップS254の処理では、特図確定表示時間に対応して予め定められたタイマ初期値が、遊技制御タイマ設定部153に設けられた遊技制御プロセスタイマにセットされればよい。そして、特図確定表示中フラグをオン状態にセットしてから(ステップS255)、特別図柄停止処理を終了する。こうして、ステップS252の処理により確定特別図柄が導出表示された後に、ステップS254にて設定された特図確定表示時間が経過するまでは、タイマ割込みの発生に応じた特別図柄プロセス処理にて特別図柄停止処理が実行されるごとに、ステップS251にて特図確定表示中フラグがオンであると判定されることになる。
ステップS251にて特図確定表示中フラグがオンであるときには(ステップS251;Yes)、特図確定表示時間が経過したか否かを判定する(ステップS256)。例えば、ステップS256の処理では、ステップS254の処理によりタイマ初期値が設定された遊技制御プロセスタイマの格納値である遊技制御プロセスタイマ値を読み取り、そのタイマ値が「0」となったか否かに応じて、特図確定表示時間が経過したか否かを判定すればよい。なお、遊技制御プロセスタイマ値は、そのタイマ値が「0」以外の値であれば、タイマ割込みの発生に基づき遊技制御用タイマ割込み処理が実行されるごとに、1減算されるように更新すればよい。このとき、特図確定表示時間が経過していなければ(ステップS256;No)、特別図柄停止処理を終了することで、特図確定表示時間が経過するまで待機する。ステップS256にて特図確定表示時間が経過したときには(ステップS256;Yes)、特図確定表示中フラグをクリアしてオフ状態とした後に(ステップS257)、大当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS258)。
ステップS258にて大当りフラグがオンであるときには(ステップS258;Yes)、大当り種別バッファ値を読み出す(ステップS259)。そして、ステップS259での読出値に対応した大当り遊技状態におけるラウンドの実行を制御するための設定を行う(ステップS260)。例えば、大当り種別バッファ値が「1」である場合には、大当り種別が「第1大当り」に対応して、遊技制御カウンタ設定部154に設けられた大入賞口開放カウンタに、大当り時ラウンド数の「15」(図8(A)を参照)が設定されればよい。その一方で、大当り種別バッファ値が「2」である場合には、大当り種別が「第2大当り」に対応して、遊技制御カウンタ設定部154に設けられた役物開放カウンタに、大当り時ラウンド数の「16」(図8(A)を参照)が設定されればよい。その後、CPU111は、大当り状態開始待ち時間を設定する(ステップS261)。例えば、ステップS261の処理では、大当り状態開始待ち時間に対応して予め定められたタイマ初期値が、遊技制御プロセスタイマにセットされればよい。その後、例えば遊技制御フラグ設定部152などに設けられた大当り状態開始前フラグを、オン状態にセットする(ステップS262)。
ステップS262の処理に続いて、大当りフラグをクリアしてオフ状態とする(ステップS263)。また、特図プロセスフラグの値を大当り開放前処理に対応した値である“4”に更新してから(ステップS264)、特別図柄停止処理を終了する。
ステップS258にて大当りフラグがオフであるときには(ステップS258;No)、小当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS265)。このとき、小当りフラグがオンであれば(ステップS265;Yes)、役物開放開始待ち時間を設定する(ステップS266)。例えば、ステップS266の処理では、役物開放開始待ち時間に対応して予め定められたタイマ初期値が、遊技制御プロセスタイマにセットされればよい。その後、例えば遊技制御フラグ設定部152などに設けられた役物開放開始前フラグをオン状態にセットする(ステップS267)。
ステップS267の処理に続いて、小当りフラグをクリアしてオフ状態とする(ステップS268)。また、特図プロセスフラグの値を小当り開放時処理に対応した値である“3”に更新してから(ステップS269)、特別図柄停止処理を終了する。ステップS265にて小当りフラグがオフであるときには(ステップS265;No)、特図プロセスフラグの値を“0”に初期化してから(ステップS270)、特別図柄停止処理を終了する。
図27は、図23のステップS113にて実行される小当り開放時処理の一例を示すフローチャートである。図27に示す小当り開放時処理において、CPU111は、まず、役物開放開始前フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS281)。役物開放開始前フラグは、図26のステップS269の処理が実行されたときにオン状態にセットされている。役物開放開始前フラグがオンであれば(ステップS281;Yes)、役物開放開始待ち時間が経過したか否かを判定する(ステップS282)。そして、役物開放開始待ち時間が経過していなければ(ステップS282;No)、小当り開放時処理を終了することで、役物開放開始待ち時間が経過するまで待機する。
ステップS282にて役物開放開始待ち時間が経過したときには(ステップS282;Yes)、役物開放開始前フラグをクリアしてオフ状態とする(ステップS283)。また、小当り種別バッファ値を読み取る(ステップS284)。そして、役物開放制御パターンCYA及び役物開放制御パターンCYBのうちで、ステップS284における読出値と予め対応付けられた制御パターンを選択し、使用パターンとしてセットする(ステップS285)。例えば、小当り種別バッファの読出値が「1」であるときには、小当り種別が「第1小当り」の場合に対応して、役物開放制御パターンCYAがセットされる一方、その読出値が「2」であるときには、小当り種別が「第2小当り」の場合に対応して、役物開放制御パターンCYBがセットされる。なお、ステップS282にて役物開放開始待ち時間が経過したときには、遊技球排出待ち時間として予め定められた一定時間(例えば3000ms)を設定してもよい。遊技球排出待ち時間は、役物開放制御時間が経過した後に、後述するステップS292にて経過したか否かの判定が行われ、経過したと判定された場合に、役物内遊技球カウント値が「0」であるか否かの判定が行われる。
ステップS285の処理に続いて、遊技制御カウンタ設定部154に設けられた役物内遊技球カウンタをクリアすることにより、その格納値である役物内遊技球カウント値を「0」に初期化しておく(ステップS286)。そして、演出制御基板12に対して小当り開始指定コマンドを送信するための設定を行ってから(ステップS287)、小当り開放時処理を終了する。
ステップS281にて役物開放開始前フラグがオフであるときには(ステップS281;No)、役物開放制御時間が経過したか否かを判定する(ステップS288)。このとき、役物開放制御時間が経過していなければ(ステップS288;No)、ステップS283にてセットした役物開放制御パターンに基づき、例えば開放ソレノイド53の駆動制御といった、役物開閉動作の制御を行う(ステップS289)。例えば、ステップS289の処理では、役物開放制御パターンから読み出した開放ソレノイド出力データが「01(オン)」であるか「00(オフ)」であるかに応じて、開放ソレノイド53に対する駆動信号の出力を開始又は停止し、役物開放時間又は役物閉鎖時間が経過するまで、駆動信号の出力状態を維持する。そして、役物開放時間又は役物閉鎖時間が経過したときには、次の開放ソレノイド出力データを読み出して駆動信号の出力状態を変更し、終了コードとなるまで、駆動信号の出力制御を繰り返せばよい。すなわち、ステップS289の処理では、開放ソレノイド53に対する駆動信号の出力を開始又は停止して、可変入賞装置40に設けられた「左」及び「右」の役物進入口31L、31Rを「左」及び「右」の羽根部材32L、32Rにより閉鎖状態から開放状態へと変化させる制御と、開放状態から閉鎖状態へと変化させる制御とが行われる。
ステップS289の処理を実行した後には、模型用ソレノイド52L、52Rやモータ56について、駆動制御の設定を行う(ステップS290)。例えば、ステップS290の処理では、予め用意された振分動作制御パターンなどに基づき、模型用ソレノイド52L、52Rやモータ56に対する駆動信号の出力を開始又は停止して所定時間が経過するまで出力状態を維持すればよい。その後、役物入賞球判定処理を実行してから(ステップS291)、小当り開放時処理を終了する。
ステップS288にて役物開放制御時間が経過したと判定されたときには(ステップS288;Yes)、予め定められた遊技球排出待ち時間が経過したか否かを判定する(ステップS292)。そして、遊技球排出待ち時間が経過していなければ(ステップS292;No)、ステップS290の処理に進む。これにより、小当り遊技状態における役物開閉動作が終了して「左」及び「右」の役物進入口31L、31Rが閉鎖状態となった後でも、遊技球排出待ち時間が経過するまでは、ステップS291の役物入賞球判定処理が実行されることで、可変入賞装置40の内部に進入した遊技球を検出することができる。その一方で、遊技球排出待ち時間が経過したときには(ステップ292;Yes)、役物内遊技球カウント値が「0」であるか否かを判定する(ステップS293)。このとき、役物内遊技球カウント値が「0」であれば(ステップS293;Yes)、排出後設定処理を実行してから(ステップS294)、小当り開放時処理を終了する。
ステップS293にて役物内遊技球カウント値が「0」以外であるときには(ステップS293;No)、予め定められた排出異常判定時間が経過したか否かを判定する(ステップS295)。そして、排出異常判定時間が経過していなければ(ステップS295;No)、ステップS290の処理に進む。これに対して、排出異常判定時間が経過したときには(ステップS295;Yes)、演出制御基板12に対して第4異常報知指定コマンドを送信するための処理を実行してから(ステップS296)、ループ処理に入り、以後の処理には進まないように制御を行う。これにより、遊技の進行を停止することができ、異常状態を発生させて行われる不正行為を防止することができる。なお、ステップS296の処理を実行した後のループ処理は、所定時間(例えば30秒)が経過するまで繰返し行われるようにして、その所定時間が経過した後には、自動的に異常状態から復旧できるようにしてもよい。あるいは、ステップS296の処理を実行した後、ループ処理には入らずに小当り開放時処理を終了するようにしてもよい。
図28は、図27のステップS291にて実行される役物入賞球判定処理の一例を示すフローチャートである。図28に示す役物入賞球判定処理において、CPU111は、まず、各役物カウントスイッチ23L、23C、23Rからの検出信号に基づき、いずれかの役物カウントスイッチがオンであるか否かを判定する(ステップS501)。このとき、役物カウントスイッチ23L、23C、23Rのいずれかがオンであれば(ステップS501;Yes)、役物入賞時における賞球払出設定が行われる(ステップS502)。なお、賞球払出設定が図21に示すステップS20の賞球処理にてまとめて行われる場合には、ステップS502の処理は実行されなくてもよい。あるいは、ステップS502の処理では、「左」及び「右」の役物進入口31L、31Rのいずれかから可変入賞装置40に進入した遊技球が検出されたことを示すフラグをオン状態にセットするだけでもよい。続いて、役物内遊技球カウント値を1加算するように更新する(ステップS503)。また、演出制御基板12に対して役物入賞検出コマンドを送信するための設定を行う(ステップS504)。加えて、ステップS501にて役物カウントスイッチ23L、23C、23Rのいずれかがオンであるときには、遊技球排出待ち時間を更新するための設定が行われてもよい。ここで、遊技球排出待ち時間は、小当り遊技状態が開始されることに対応して、図27に示すステップS282にて役物開放開始待ち時間が経過したと判定されたときに、一定時間が設定されるようにすればよい。そして、役物カウントスイッチ23L、23C、23Rのいずれかにより可変入賞装置40の内部に進入した遊技球が検出されたときには、遊技球排出待ち時間を延長するように更新することにより、図27に示すステップS291の役物入賞球判定処理にて可変入賞装置40から排出される遊技球などを検出するための時間を確保すればよい。その一方で、可変入賞装置40の内部に進入した遊技球が検出されなかった場合には、小当り遊技状態が開始されることに対応して設定された遊技球排出待ち時間が経過したときに、図27のステップS293、S294の処理が実行されて、小当り遊技状態を終了するための設定が行われるようにすればよい。なお、小当り遊技状態が開始されることに対応して設定される遊技球排出待ち時間として、可変入賞装置40の内部に進入した遊技球が排出されるまでの所要時間(設計上の時間)よりも十分に長い時間を設定しておき、ステップS501にて役物カウントスイッチ23L、23C、23Rのいずれかがオンであるときでも、遊技球排出待ち時間の更新は行われないようにしてもよい。
なお、ステップS501にて役物カウントスイッチ23L、23C、23Rのうち、複数の役物カウントスイッチがオンである場合には、オンとなった役物カウントスイッチの個数に応じて、ステップS501〜S504の処理を繰り返し実行すればよい。ステップS501にて役物カウントスイッチ23L、23C、23Rのいずれもオフである場合や(ステップS501;No)、ステップS504の処理を実行した後には、特定領域スイッチ24がオンであるか否かを判定する(ステップS505)。このとき、特定領域スイッチ24がオンであれば(ステップS505;Yes)、遊技制御フラグ設定部152に設けられたV入賞フラグをオン状態にセットする(ステップS506)。また、演出制御基板12に対してV入賞検出コマンドを送信するための設定を行う(ステップS507)。
ステップS505にて特定領域スイッチ24がオフであるときや(ステップS505;No)、ステップS507の処理を実行した後には、排出口スイッチ25がオンであるか否かを判定する(ステップS508)。このとき、排出口スイッチ25がオフであれば(ステップS508;No)、役物入賞球判定処理を終了する。これに対して、排出口スイッチ25がオンであるときには(ステップS508;Yes)、役物内遊技球カウント値を1減算するように更新してから(ステップS509)、役物入賞球判定処理を終了する。
図29は、図27のステップS294にて実行される排出後設定処理の一例を示すフローチャートである。図29に示す排出後設定処理において、CPU111は、まず、遊技制御フラグ設定部152に設けられた小当り終了演出待ちフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS521)。ここで、小当り終了演出待ちフラグは、小当り遊技状態の終了時における演出動作が実行されることに対応して、後述するステップS525の処理によりオン状態にセットされる。
ステップS521にて小当り終了演出待ちフラグがオフであるときには(ステップS521;No)、模型用ソレノイド52L、52Rやモータ56の駆動を停止するための設定を行う(ステップS522)。ここで、例えば図27に示すステップS289の処理により模型用ソレノイド52L、52Rやモータ56の駆動を開始するための設定を行った後、駆動を停止すると判定されるよりも前に、ステップS292の処理にて役物内遊技球カウント値が「0」であると判定されて、ステップS289の処理が実行されなくなってしまう場合が考えられる。この場合でも、排出後設定処理においてステップS522の処理が実行されることで、模型用ソレノイド52L、52Rやモータ56の駆動を確実に停止させることができる。
ステップS522の処理を実行した後には、演出制御基板12に対して小当り終了指定コマンドを送信するための設定を行う(ステップS523)。また、小当り終了演出待ち時間を設定する(ステップS524)。そして、小当り終了演出待ちフラグをオン状態にセットしてから(ステップS525)、排出後設定処理を終了する。こうして、ステップS523にて小当り終了指定コマンドの送信設定が行われた後、ステップS524にて設定された小当り終了演出待ち時間が経過するまでは、タイマ割込みの発生に応じた特別図柄プロセス処理にて排出後設定処理が実行されるごとに、ステップS521にて小当り終了演出待ちフラグがオンであると判定されることになる。
ステップS521にて小当り終了演出待ちフラグがオンであるときには(ステップS521;Yes)、小当り終了演出待ち時間が経過したか否かを判定する(ステップS526)。このとき、小当り終了演出待ち時間が経過していなければ(ステップS526;No)、排出後設定処理を終了する。これに対して、小当り終了演出待ち時間が経過した場合には(ステップS526;Yes)、小当り終了演出待ちフラグをクリアしてオフ状態としてから(ステップS527)、V入賞フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS528)。そして、V入賞フラグがオフであるときには(ステップS528;No)、特図プロセスフラグの値を「0」に初期化してから(ステップS529)、排出後設定処理を終了する。
ステップS528にてV入賞フラグがオンであるときには(ステップS528;Yes)、小当り種別バッファ値を読み出す(ステップS530)。そして、ステップS530での読出値に対応した大当り遊技状態におけるラウンドの実行を制御するための設定を行う(ステップS531)。例えば、小当り種別バッファ値が「1」である場合には、小当り種別が「第1小当り」でV入賞が発生したことに対応して、遊技制御カウンタ設定部154に設けられた大入賞口開放カウンタに、大当り時ラウンド数の「15」(図8(B)を参照)が設定されればよい。その一方で、小当り種別バッファ値が「2」である場合には、小当り種別が「第2小当り」でV入賞が発生したことに対応して、遊技制御カウンタ設定部154に設けられた役物開放カウンタに、大当り時ラウンド数の「15」(図8(B)を参照)が設定されればよい。
ステップS531の処理に続いて、大当り状態開始待ち時間を設定する(ステップS532)。また、大当り状態開始前フラグをオン状態にセットする(ステップS533)。そして、特図プロセスフラグの値を大当り開放前処理に対応した値である“4”に更新してから(ステップS534)、排出後設定処理を終了する。
図30は、図23のステップS114にて実行される大当り開放前処理の一例を示すフローチャートである。図30に示す大当り開放前処理において、CPU111は、まず、大当り状態開始前フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS311)。ここで、大当り状態開始前フラグは、大当り遊技状態への制御が開始されることに対応して、図26に示すステップS262の処理や図29に示すステップS533の処理により、オン状態にセットされる。
ステップS311にて大当り状態開始前フラグがオンであるときには(ステップS311;Yes)、大当り状態開始待ち時間が経過したか否かを判定する(ステップS312)。そして、大当り状態開始待ち時間が経過していなければ(ステップS312;No)、大当り開放前処理を終了することで、大当り状態開始待ち時間が経過するまで待機する。
ステップS312にて大当り状態開始待ち時間が経過したときには(ステップS312;Yes)、大当り状態開始前フラグをクリアしてオフ状態とする(ステップS313)。また、所定のラウンド開始待ち時間を設定する(ステップS314)。このとき設定されるラウンド開始待ち時間は、大当り遊技状態が開始されてから1回目のラウンドにて大入賞口60が開放状態となるまでの所要時間であり、大当り遊技状態の開始とともに1回目のラウンドが開始される場合には、ステップS314にて設定されるラウンド開始待ち時間を「0」とすればよい。その後、演出制御基板12に対して大当り開始指定コマンドを送信するための設定を行ってから(ステップS315)、大当り開放前処理を終了する。
ステップS311にて大当り開始前フラグがオフであるときには(ステップS311;No)、ラウンド開始待ち時間が経過したか否かを判定する(ステップS316)。このとき、ラウンド開始待ち時間が経過していなければ(ステップS316;No)、大当り開放前処理を終了することで、ラウンド開始待ち時間が経過するまで待機する。その一方で、ステップS316にてラウンド開始待ち時間が経過したときには(ステップS316;Yes)、ラウンドの実行を開始するときの設定を行う(ステップS317)。例えば、ステップS317の処理では、特図表示結果が「大当り」となった場合の大当り種別や、V入賞の発生により大当り遊技状態となった場合の小当り種別などに対応して、可変入賞装置40に設けられた「左」及び「右」の役物進入口31L、31R(「第2大当り」又は「第2小当り」の場合)、あるいは、大入賞口60(「第1大当り」又は「第1小当り」の場合)を、閉鎖状態から開放状態へと変化させるための制御などを行う。その後、演出制御基板12に対してラウンド開始コマンドを送信するための設定を行う(ステップS318)。そして、特図プロセスフラグの値を大当り開放中処理に対応した値である“5”に更新してから(ステップS319)、大当り開放前処理を終了する。
次に、演出制御基板12における動作を説明する。演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用マイクロコンピュータ120が起動し、CPU131によって図31のフローチャートに示すような演出制御メイン処理が実行される。図31に示す演出制御メイン処理を開始すると、CPU131は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS71)、演出制御用マイクロコンピュータ120におけるRAM133のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。
その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS72)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ms)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS72;No)、ステップS72の処理を繰り返し実行して待機する。また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11から演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用マイクロコンピュータ120のCPU131は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。CPU131は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、例えば図17に示す入出力ポート135のうちで、信号中継基板13を介して主基板11から伝送された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドとなる制御信号を取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えば演出制御用マイクロコンピュータ120におけるRAM133の演出制御バッファ設定部194に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。一例として、演出制御コマンドが2バイト構成である場合には、1バイト目(MODE)と2バイト目(EXT)を順次に受信して演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、CPU131は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
ステップS72にてタイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS72;No)、ステップS72の処理を繰り返し実行して待機する。他方、ステップS72にてタイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS72;Yes)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS73)、コマンド解析処理を実行する(ステップS74)。ステップS74にて実行されるコマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。
ステップS74にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS75)。ステップS75の演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9及び装飾用LEDといった装飾発光体における点灯動作、演出用の可動部材(演出用模型)における駆動動作といった、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。
ステップS75の演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され(ステップS76)、演出制御に用いる各種の乱数値として、演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタによってカウントされる乱数値を示す数値データを、ソフトウェアにより更新する。演出用乱数更新処理を実行した後には、報知制御処理が実行され(ステップS77)、主基板11から伝送された異常報知指定コマンドの受信があった場合に、各種のエラー発生を各種の演出装置などにより報知させる制御を行う。その後、ステップS72の処理に戻る。
ステップS77の報知制御処理では、例えば主基板11から伝送された第1異常報知指定コマンドを受信したときに、図32(A)に示すような第1異常報知画面といった所定の報知画面を画像表示装置5の表示領域に表示させることや、遊技効果ランプ9に含まれる所定の警告ランプを点灯させること、スピーカ8L、8Rから所定の警告音を出力させること、あるいは、これらを組み合わせることにより、可変入賞装置40に設けられた「左」及び「右」の役物進入口31L、31Rで異常入賞が検出された旨を報知すればよい。また、例えば主基板11から伝送された第2異常報知指定コマンドを受信したときに、図32(B)に示すような第2異常報知画面といった所定の報知画面を画像表示装置5の表示領域に表示させることや、遊技効果ランプ9に含まれる所定の警告ランプを点灯させること、スピーカ8L、8Rから所定の警告音を出力させること、あるいは、これらを組み合わせることにより、特定領域49にて異常進入球が検出された旨を報知すればよい。例えば主基板11から伝送された第3異常報知指定コマンドを受信したときには、図32(C)に示すような第3異常報知画面といった所定の報知画面を画像表示装置5の表示領域に表示させることや、遊技効果ランプ9に含まれる所定の警告ランプを点灯させること、スピーカ8L、8Rから所定の警告音を出力させること、あるいは、これらを組み合わせることにより、大入賞口60での異常入賞が検出された旨を報知すればよい。その他にも、所定の報知画面の表示や、所定の警告ランプの点灯、所定の警告音の出力、あるいは、これらを組み合わせることにより、パチンコ遊技機1にて発生する各種のエラーが検出された旨を報知できればよい。
図33は、演出制御プロセス処理として、図31のステップS75にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この演出制御プロセス処理において、演出制御用マイクロコンピュータ120のCPU131は、演出制御フラグ設定部191に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170〜S176の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS170の特図変動開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”のときに実行される処理である。この特図変動開始待ち処理は、主基板11からの特図変動開始コマンドを受信したか否かに基づき、画像表示装置5における演出画像の表示を含む各種演出動作を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。ステップS171の特図変動中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この特図変動中演出処理は、特別図柄表示装置4による特図ゲームにおいて特別図柄の可変表示が開始されることに対応して、特図変動中演出となる演出画像の表示を含む各種演出動作を行うための処理を含んでいる。例えば、CPU131は、演出制御タイマ設定部192に設けられた演出制御プロセスタイマにおけるタイマ値に対応して、演出制御パターンから表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、演出用模型制御データといった演出制御実行データを読み出す。このとき読み出された演出制御実行データに従って、例えば表示制御部121へと伝送する表示制御信号の決定や、音制御部122へと伝送する効果音信号の決定、ランプ制御部123へと伝送する電飾信号の決定などといった、特図ゲームの実行中における各種の演出制御が行われる。
ステップS172の特図変動終了時演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この特図変動終了時処理は、例えば主基板11から伝送された特図確定コマンドを受信したときなどに、特図表示結果が「大当り」、「小当り」、「ハズレ」のいずれであるかに対応して、大当り報知演出、小当り報知演出、ハズレ報知演出のいずれかを実行するための処理を含んでいる。ステップS173の小当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この小当り中演出処理は、例えば表示制御部121に対する表示制御信号の出力により小当り遊技状態に対応した演出画像を画像表示装置5の表示領域に表示させることや、音制御部122に対する効果音信号の出力によりスピーカ8L、8Rにおける音声出力動作を制御して小当り遊技状態に応じた音声を出力させること、ランプ制御部123に対する電飾信号の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDの点灯動作を制御して小当り遊技状態に応じた点灯・消灯・点滅の動作をさせることといった、小当り遊技状態における各種の演出制御を行う。
ステップS174の小当り終了時演出処理は、演出プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この小当り終了時演出処理において、CPU131は、例えば表示制御部121に対する表示制御信号の出力により小当り遊技状態の終了に対応した演出画像を画像表示装置5の表示領域に表示させることや、音制御部122に対する効果音信号の出力によりスピーカ8L、8Rにおける音声出力動作を制御して小当り遊技状態の終了に応じた音声を出力させること、ランプ制御部123に対する電飾信号の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDの点灯動作を制御して小当り遊技状態の終了に応じた点灯・消灯・点滅の動作をさせることといった、小当り遊技状態の終了に対応した各種の演出制御を行う。ステップS175の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、CPU131は、例えば表示制御部121に対する表示制御信号の出力により大当り遊技状態に対応した演出画像を画像表示装置5の表示領域に表示させることや、音制御部122に対する効果音信号の出力によりスピーカ8L、8Rにおける音声出力動作を制御して大当り遊技状態に応じた音声を出力させること、ランプ制御部123に対する電飾信号の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDの点灯動作を制御して大当り遊技状態に応じた点灯・消灯・点滅の動作をさせることといった、大当り遊技状態における各種の演出制御を行う。
ステップS176の大当り終了時演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。この大当り終了時演出処理において、CPU131は、例えば表示制御部121に対する表示制御信号の出力により大当り遊技状態の終了に対応した演出画像を画像表示装置5の表示領域に表示させることや、音制御部122に対する効果音信号の出力によりスピーカ8L、8Rにおける音声出力動作を制御して大当り遊技状態の終了に応じた音声を出力させること、ランプ制御部123に対する電飾信号の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDの点灯動作を制御して大当り遊技状態の終了に応じた点灯・消灯・点滅の動作をさせることといった、大当り遊技状態の終了に対応した各種の演出制御を行う。
図34は、図33のステップS170にて実行される特図変動開始待ち処理の一例を示すフローチャートである。図34に示す特図変動開始待ち処理において、CPU131は、まず、主基板11から伝送される特図変動開始コマンドの受信があったか否かを判定する(ステップS601)。このとき、特図変動開始コマンドの受信があれば(ステップS601;Yes)、例えば演出制御フラグ設定部191などに設けられた救済演出フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS602)。ここで、救済演出フラグは、小当り遊技状態における役物開閉動作により開放状態となった「左」及び「右」の役物進入口31L、31Rのいずれかから可変入賞装置40の内部に遊技球が進入したものの、遊技球が特定領域49を通過(進入)することによるV入賞が発生せずに小当り遊技状態が終了するときに、オン状態にセットされる(図37のステップS685を参照)。
ステップS602にて救済演出フラグがオンであるときには(ステップS602;Yes)、救済演出フラグをクリアしてオフ状態とする(ステップS603)。そして、例えば主基板11から伝送された特図表示結果通知コマンドのEXTデータを読み取ることなどにより、特図表示結果が「大当り」に決定されたか否かを判定する(ステップS604)。ここで、救済演出フラグがオンであるときに開始される特図ゲームにおける特図表示結果が「大当り」となる場合には、第1演出となる小当り終了演出と連続性を有する第2演出として、救済演出が実行される。
ステップS602にて救済演出フラグがオフであるときや(ステップS602;No)、ステップS604にて特図表示結果が「大当り」ではないときには(ステップS604;No)、特図ゲームにおける特別図柄の変動にあわせて通常の演出動作を実行するための演出制御パターンCHE1−1を選択し、使用パターンとしてセットする(ステップS605)。この実施の形態では、ステップS605の処理において、特図変動開始コマンドにより指定される変動パターンにかかわらず、通常の演出動作を実行するための演出制御パターンCHE1−1が選択される。これに対して、特図変動開始コマンドにより指定される変動パターンなどに対応して、複数の演出制御パターンのうちから、通常時の特図変動中演出を実行するための使用パターンが選択されるようにしてもよい。
ステップS604にて特図表示結果が「大当り」であるときには(ステップS604;Yes)、特図ゲームにおける変動にあわせて救済演出となる演出動作を実行するための演出制御パターンCHE1−2を選択し、使用パターンとしてセットする(ステップS606)。この実施の形態では、ステップS606の処理において、特図変動開始コマンドにより指定される変動パターンにかかわらず、救済演出を実行するための演出制御パターンCHE1−2が選択される。これに対して、特図変動開始コマンドにより指定される変動パターンなどに対応して、複数の演出制御パターンのうちから、救済演出を含む特図変動中演出を実行するための使用パターンが選択されるようにしてもよい。ステップS605、S606の処理のいずれかを実行した後には、演出プロセスフラグの値を特図変動中演出処理に対応した値である“1”に更新してから、特図変動開始待ち処理を終了する。
なお、ステップS602にて救済演出フラグがオフであるときには、例えば特図表示結果が「大当り」、「小当り」、「ハズレ」のいずれであるかに応じて異なる演出制御パターンを選択して、使用パターンにセットしてもよい。また、ステップS604にて特図表示結果が「大当り」ではないときには、例えば特図表示結果が「小当り」及び「ハズレ」のいずれであるかに応じて異なる演出制御パターンを選択して、使用パターンにセットしてもよい。この場合には、特図変動中演出における演出態様を、特図表示結果が「大当り」、「小当り」、「ハズレ」のいずれに決定されたかに応じて異ならせることができ、特図変動中演出により特図表示結果を特定可能に報知することができる。また、特図表示結果が「大当り」、「小当り」、「ハズレ」のいずれに決定されたかに応じて異なる割合で、予め複数用意された演出制御パターンのいずれかを選択するようにしてもよい。これにより、特図変動中演出における演出態様に応じて、特図表示結果が「大当り」や「小当り」となる可能性(信頼度)を異ならせることができる。ステップS605にて選択される演出制御パターンとして、特図表示結果が「小当り」及び「ハズレ」のいずれかに決定された場合に、特図表示結果が「大当り」となることを煽るためのハズレ演出を実行する演出制御パターンを用意してもよい。
ステップS605、S606の処理のいずれかにて選択された演出制御パターンに基づいて、図33に示すステップS171の特図変動中演出処理が実行されることにより、特図変動中演出となる演出画像の表示を含む各種演出動作が実行される。このとき、CPU131は、ステップS605にて選択した演出制御パターンCHE1−1や、ステップS606にて選択した演出制御パターンCHE1−2などから、表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、演出用模型制御データといった演出制御実行データを読み出す。このとき読み出された演出制御実行データに従って、例えば表示制御部121へと伝送する表示制御信号や、音制御部122へと伝送する効果音信号、ランプ制御部123へと伝送する電飾信号などが決定され、各々の演出制御パターンに応じた演出動作を実行可能に制御する。
ステップS601にて特図変動開始コマンドの受信がない場合には(ステップS601;No)、救済演出フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS608)。このとき、救済演出フラグがオンであれば(ステップS608;Yes)、救済演出実行可能時間が経過したか否かを判定する(ステップS609)。ここで、救済演出実行可能時間は、小当り遊技状態が終了した後、次回の特図ゲームに対応して救済演出が実行可能になる時間として予め定められ、救済演出フラグがオン状態にセットされるときに設定されればよい(図37のステップS684を参照)。
ステップS609にて救済演出実行可能時間が経過した場合には(ステップS609;Yes)、救済演出フラグをクリアしてオフ状態とする(ステップS610)。これにより、小当り遊技状態が終了した後、所定の救済演出実行可能時間が経過するまでに次回の特図ゲームが開始されなかったときには、救済演出の実行が制限される。ステップS608にて救済演出フラグがオフであるときや(ステップS608;No)、ステップS609にて救済演出実行可能時間が経過していないとき(ステップS609)、あるいは、ステップS610の処理を実行した後には、所定のデモ表示期間であるか否かを判定する(ステップS611)。デモ表示期間ではないときには(ステップS611;No)、特図変動開始待ち処理を終了する。デモ表示期間であるときには(ステップS611;Yes)、デモ表示中における演出動作の設定を行ってから(ステップS612)、特図変動開始待ち処理を終了する。
図35は、図33のステップS172にて実行される特図変動終了時演出処理の一例を示すフローチャートである。図35に示す特図変動終了時演出処理において、CPU131は、まず、例えば演出制御フラグ設定部191などに設けられた特図確定フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS621)。ここで、特図確定フラグは、主基板11から伝送される特図確定コマンドを受信したことに対応して、後述するステップS623の処理によりオン状態にセットされる。
ステップS621にて特図確定フラグがオフであるときには(ステップS621;No)、特図確定コマンドの受信があったか否かを判定する(ステップS622)。このとき、特図確定コマンドの受信がなければ(ステップS622;No)、特図変動終了時演出処理を終了する。これに対して、特図確定コマンドの受信があったときには(ステップS622;Yes)、特図確定フラグをオン状態にセットする(ステップS623)
ステップS623の処理に続いて、今回の特図ゲームにおける特図表示結果が「大当り」であるか否かを判定する(ステップS624)。例えば、CPU131は、主基板11から伝送された特図表示結果通知コマンドのEXTデータを演出制御バッファ設定部194の特図表示結果バッファなどに記憶させておき、その記憶データを読み取ることなどにより、特図表示結果を特定できればよい。特図表示結果が「大当り」であるときには(ステップS624;Yes)、特図表示結果が「大当り」となった特図大当り時の大当り報知演出となる演出動作を実行するための演出制御パターンCSE1−2を選択し、使用パターンとしてセットする(ステップS625)。
ステップS624にて特図表示結果が「大当り」ではない場合には(ステップS624;No)、その特図表示結果が「小当り」であるか否かを判定する(ステップS626)。そして、特図表示結果が「小当り」であるときには(ステップS626;Yes)、小当り報知演出となる演出動作を実行するための演出制御パターンCKE1を選択し、使用パターンとしてセットする(ステップS627)。ステップS626にて特図表示結果が「小当り」ではなく「ハズレ」である場合には(ステップS626;No)、ハズレ報知演出となる演出動作を実行するための演出制御パターンCHE2を選択し、使用パターンとしてセットする(ステップS628)。ステップS625、S627、S628の処理のいずれかを実行した後には、特図変動終了時演出時間を設定する(ステップS629)。例えば、ステップS629の処理では、特図変動終了時演出時間に対応して予め定められたタイマ初期値が、演出制御プロセスタイマにセットされればよい。
ステップS621にて特図確定フラグがオンであるときや(ステップS621;Yes)、ステップS629の処理を実行した後には、使用パターンとしてセットされた演出制御パターンなどに基づき、特図ゲームにおける特別図柄の変動が終了する特図変動終了時における演出動作の制御を行う(ステップS630)。例えば、ステップS630の処理において、CPU131は、演出制御プロセスタイマ値を更新(例えば1減算)し、更新後の演出制御プロセスタイマ値を演出制御パターンにて示される演出制御プロセスタイマ判定値と比較して、いずれかのタイマ判定値と合致したか否かの判定を行う。そして、タイマ判定値と合致した場合には、そのタイマ判定値と対応付けて演出制御パターンに格納された演出制御実行データ(例えば、表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、演出用模型制御データの一部又は全部)あるいは終了コードを読み出す。このとき終了コード以外の演出制御実行データを読み出した場合には、その演出制御実行データに従った演出動作制御を実行する。演出動作制御としては、表示制御データが指定する表示制御指令を表示制御部121のVDP等に対して伝送させること、音声制御データが指定する音番号データを示す効果音信号を音制御部122に対して伝送させること、ランプ制御データが指定する電飾信号をランプ制御部123に対して伝送させることのうち、一部又は全部が順次に又は並行して(1つの動作のみであれば単独で)行われればよい。
ステップS630の処理を実行した後には、特図変動終了時演出時間が経過したか否かを判定する(ステップS631)。このとき、特図変動終了時演出時間が経過していなければ(ステップS631;No)、特図変動終了時演出処理を終了する。これに対して、特図変動終了時演出時間が経過したときには(ステップS631;Yes)、特図確定フラグをクリアしてオフ状態とする(ステップS632)。このときには、大当り報知演出や小当り報知演出、ハズレ報知演出といった特図変動終了時における演出動作を終了するための設定が行われてもよい。その後、主基板11から伝送される大当り開始指定コマンドの受信があったか否かを判定する(ステップS633)。そして、大当り開始指定コマンドの受信があれば(ステップS633;Yes)、演出プロセスフラグの値を大当り中演出処理に対応した値である“5”に更新してから(ステップS634)、特図変動終了時演出処理を終了する。
ステップS633にて大当り開始指定コマンドの受信がない場合には(ステップS633;No)、主基板11から伝送される小当り開始指定コマンドの受信があったか否かを判定する(ステップS635)。そして、小当り開始指定コマンドの受信があれば(ステップS635;Yes)、演出プロセスフラグの値を小当り中演出処理に対応した値である“3”に更新してから(ステップS636)、特図変動終了時演出処理を終了する。ステップS634にて小当り開始指定コマンドの受信がない場合には(ステップS635;No)、演出プロセスフラグの値を“0”に初期化してから(ステップS637)、特図変動終了時演出処理を終了する。
図36は、図33のステップS173にて実行される小当り中演出処理の一例を示すフローチャートである。図36に示す小当り中演出処理において、CPU131は、まず、例えば演出制御フラグ設定部191などに設けられた小当り中演出フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS651)。ここで、小当り中演出フラグは、小当り遊技状態に対応した小当り中演出の実行が開始されるときに、後述するステップS653の処理によりオン状態にセットされる。
ステップS651にて小当り中演出フラグがオフであるときには(ステップS651;No)、未だ可変入賞装置40に進入した遊技球がない役物入賞なしの小当り中演出となる演出動作を実行するための演出制御パターンCKE2−1を選択し、使用パターンとしてセットする(ステップS652)。このときには、小当り中演出フラグをオン状態にセットする(ステップS653)。
ステップS651にて小当り中演出フラグがオンであるときには(ステップS651;Yes)、主基板11から伝送される小当り終了指定コマンドの受信があったか否かを判定する(ステップS654)。このとき、小当り終了指定コマンドの受信がなければ(ステップS654;No)、主基板11から伝送される役物入賞検出コマンドの受信があったか否かを判定する(ステップS655)。そして、役物入賞検出コマンドの受信があれば(ステップS655;Yes)、可変入賞装置40に進入した遊技球がある役物入賞ありの小当り中演出となる演出動作を実行するための演出制御パターンCKE2−2を選択し、使用パターンとしてセットする(ステップS656)。
ステップS655にて役物入賞検出コマンドの受信がない場合には(ステップS655;No)、主基板11から伝送されるV入賞検出コマンドの受信があったか否かを判定する(ステップS657)。このとき、V入賞検出コマンドの受信があれば(ステップS657;Yes)、特定領域49を通過(進入)した遊技球の検出によるV入賞時の小当り中演出を実行するための演出制御パターンCKE2−3を選択し、使用パターンとしてセットする(ステップS658)。
ステップS657にてV入賞検出コマンドの受信がない場合や(ステップS657;No)、ステップS653、S656、S658の処理のいずれかを実行した後には、使用パターンとしてセットされた演出制御パターンなどに基づき、小当り遊技状態であることに対応した小当り中演出となる演出動作の制御を行ってから(ステップS659)、小当り中演出処理を終了する。
ステップS654にて小当り終了指定コマンドの受信があった場合には(ステップS654;No)、小当り中演出を終了するための設定を行う(ステップS660)。また、小当り中演出フラグをクリアしてオフ状態とする(ステップS661)。そして、演出プロセスフラグの値を小当り終了時演出処理に対応した値である“4”に更新してから(ステップS662)、小当り中演出処理を終了する。
図37は、図33のステップS174にて実行される小当り終了時演出処理の一例を示すフローチャートである。図37に示す小当り終了時演出処理において、CPU131は、まず、例えば演出制御フラグ設定部191などに設けられた小当り終了時演出フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS671)。ここで、小当り終了時演出フラグは、小当り遊技状態の終了に対応した小当り終了時演出の実行が開始されるときに、後述するステップS675の処理によりオン状態にセットされる。
ステップS671にて小当り終了時演出フラグがオフであるときには(ステップS671;No)、可変入賞装置40の内部に進入した遊技球が特定領域49を通過(進入)するV入賞があったか否かを判定する(ステップS672)。CPU131は、例えばV入賞検出コマンドを受信したか否かを特定可能に示すデータを演出制御バッファ194に記憶しておくことなどにより、V入賞があったか否かを小当り遊技状態の終了時に判定することができればよい。
ステップS672にてV入賞ありと判定されたときには(ステップS672;Yes)、V入賞が発生したことによるV入賞時の大当り報知演出となる演出動作を実行するための演出制御パターンCSE1−1を選択し、使用パターンとしてセットする(ステップS673)。これに対して、ステップS672にてV入賞なしと判定されたときには(ステップS672;No)、小当り遊技状態の終了に対応した小当り終了演出となる演出動作を実行するための演出制御パターンCKE3を選択し、使用パターンとしてセットする(ステップS674)。
ステップS673、S674の処理のいずれかを実行した後には、小当り終了時演出フラグをオン状態にセットする(ステップS675)。また、小当り終了時演出時間を設定する(ステップS676)。例えば、ステップS676の処理では、小当り終了時演出時間に対応して予め定められたタイマ初期値が、演出制御プロセスタイマにセットされればよい。
ステップS671にて小当り終了時演出フラグがオンであるときや(ステップS671;Yes)、ステップS676の処理を実行した後には、使用パターンとしてセットされた演出制御パターンなどに基づき、小当り遊技状態が終了する小当り終了時における演出動作の制御を行う(ステップS677)。続いて、小当り終了時演出時間が経過したか否かを判定する(ステップS678)。このとき、小当り終了時演出時間が経過していなければ(ステップS678;No)、小当り終了時演出処理を終了する。
ステップS678にて小当り終了時演出時間が経過した場合には(ステップS678;Yes)、小当り終了時における演出動作の実行を終了するための設定を行う(ステップS679)。また、小当り終了時演出フラグをクリアしてオフ状態とする(ステップS680)。その後、主基板11から伝送される大当り開始指定コマンドの受信があったか否かを判定する(ステップS681)。なお、ステップS678にて小当り終了時演出時間が経過したと判定されてから、ステップS681にて大当り開始指定コマンドを受信したか否かを判定するまでには、主基板11から伝送される大当り開始指定コマンドを受信するために十分な待機時間を設けるようにしてもよい。これにより、主基板11から伝送される大当り開始指定コマンドを受信したか否かを確実に判定可能とし、大当り開始指定コマンドが伝送されたにもかかわらず演出制御基板12の側で受信がないと判定してしまい後述するステップS686の処理により演出プロセスフラグの値が“0”に初期化されてしまうことを防止できる。そして、ステップS681にて大当り開始指定コマンドの受信があれば(ステップS681;Yes)、演出プロセスフラグの値を大当り中演出処理に対応した値である“5”に更新してから(ステップS682)、小当り終了時演出を終了する。
ステップS681にて大当り開始指定コマンドの受信がない場合には(ステップS681;No)、小当り遊技状態にて可変入賞装置40の内部に遊技球が進入する役物入賞があったか否かを判定する(ステップS683)。CPU131は、例えば役物入賞検出コマンドを受信したか否かを特定可能に示すデータを演出制御バッファ設定部194に記憶しておくことなどにより、役物入賞があったか否かを小当り遊技状態の終了時に判定することができればよい。
ステップS683にて役物入賞ありと判定されたときには(ステップS683;Yes)、次回の特図ゲームに対応して救済演出となる演出動作を実行可能とする設定を行う。このときには、救済演出実行可能時間を設定する(ステップS684)。そして、救済演出フラグをオン状態にセットする(ステップS685)。ステップS683にて役物入賞なしと判定されたときや(ステップS683;No)、ステップS685の処理を実行した後には、演出プロセスフラグの値を“0”に初期化してから(ステップS686)、小当り終了時演出処理を終了する。
以下、パチンコ遊技機1における具体的な制御の一例について説明する。パチンコ遊技機1では、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第1始動口スイッチ22Aにより検出されたときや(図24のステップS201;Yes)、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第2始動口スイッチ22Bにより検出されたときに(ステップS203;Yes)、特別図柄表示装置4による特別図柄を用いた特図ゲームを実行するための始動条件が成立する。このときには、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100の乱数回路114あるいは遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタなどから抽出された特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データなどに基づき(ステップS206)、特図ゲームにおける特図表示結果を「大当り」とするか否かや「小当り」とするか否かが決定される(図25のステップS226、S229)。そして、変動パターンの決定(ステップS234)などが行われ、決定された変動パターンに対応した特図変動開始コマンドを送信するための設定が行われる(ステップS235)。
図38は、画像表示装置5の表示領域における表示動作例などを示している。なお、図38では、特図表示装置4における特別図柄の表示態様も抜粋して示している。演出制御基板12では、主基板11から伝送された特図変動開始コマンドを受信したことなどに対応して(図34のステップS601;Yes)、特図変動中演出を開始するための設定が行われる(ステップS602〜S606)。一例として、通常の特図変動中演出となる演出動作を実行するための演出制御パターンCHE1−1が選択された場合には(ステップS605)、図38(A)に示すように、特別図柄の変動に対応した特図変動中演出として、火山が噴火しない状態を示す演出画像が、画像表示装置5の表示領域に表示される。
特図表示結果が「小当り」で小当り種別が「第1小当り」に決定されたことに基づき、特別図柄表示装置4には、図38(B)に示すように、確定特別図柄として「1」の数字を示す特別図柄が停止表示される。このときには、特図表示結果が「小当り」であることに対応して、小当り報知演出を実行するための演出制御パターンCKE1が選択される(図35のステップS627)。これにより、画像表示装置5の表示領域には、例えば図38(B)に示すように、火山から小さく噴煙が昇る状態を示す演出画像が表示される。
小当り遊技状態では、可変入賞装置40の内部に遊技球が進入する役物入賞が発生するまで、役物入賞なしに対応した小当り中演出を実行するための演出制御パターンCKE2−1(図36のステップS652)による演出動作が実行される。図38に示す例では、役物入賞なしのまま小当り遊技状態が終了すると、次回の特図ゲームにおける特別図柄の変動に対応して、図38(A)に示す特図変動中演出が実行される。
小当り遊技状態において可変入賞装置40の内部に遊技球が進入して役物入賞が発生したときには、役物入賞ありに対応した小当り中演出を実行するための演出制御パターンCKE2−2が選択される(図36のステップS656)。これにより、画像表示装置5の表示領域には、例えば図38(C)に示すように、火山から大きな噴煙が昇るとともに恐竜が通過する状態を示す演出画像が表示される。
小当り遊技状態において可変入賞装置40の内部に進入した遊技球が特定領域49を通過してV入賞が発生したときには、V入賞時の小当り中演出を実行するための演出制御パターンCKE2−3が選択される(図36のステップS658)。これにより、画像表示装置5の表示領域には、例えば図38(D)に示すように、火山が噴火するとともに恐竜が立ち止まる状態を示す演出画像が表示される。その後、例えば小当り遊技状態が終了することなどに対応して、V入賞時の大当り報知演出を実行するための演出制御パターンCSE1−1が選択される(図37のステップS673)。これにより、画像表示装置5の表示領域には、例えば図38(E)に示すように、V入賞による大当り遊技状態の開始を報知する演出画像が表示される。
小当り遊技状態において可変入賞装置40の内部に進入した遊技球が特定領域49を通過せず、V入賞が発生することなく小当り遊技状態が終了するときには、小当り終了演出を実行するための演出制御パターンCKE3が選択される(図37のステップS674)。これにより、画像表示装置5の表示領域には、例えば図38(F)に示すように、火山の噴煙が途切れるとともに恐竜が画面外へと立ち去る状態を示す演出画像が表示される。
なお、小当り遊技状態において可変入賞装置40の内部に進入した遊技球の個数が所定個数(例えば「5」)に達したときには、V入賞が発生しなかった場合に、再び役物開閉動作が実行されて小当り遊技状態が継続するようにしてもよい。例えば、図28のステップS501にて役物カウントスイッチ23L、23C、23Rのいずれかがオンであると判定された回数が所定回数(例えば「5」)に達したときには、遊技制御フラグ設定部152などに設けられた小当り延長フラグをオン状態にセットする。そして、図29のステップS528にてV入賞フラグがオフであると判定されたときには(ステップS528;No)、小当り延長フラグがオンであるか否かを判定する。このとき、小当り延長フラグがオンであれば、役物開放開始前フラグをオン状態にセットした後、特図プロセスフラグの値を小当り開放時処理に対応した“3”に更新してから、排出後設定処理を終了すればよい。こうして、小当り遊技状態にて役物開閉動作により開放状態となった「左」及び「右」の役物進入口31L、31Rのいずれかから可変入賞装置40の内部に進入した遊技球の個数が所定個数(例えば「5」)に達したときには、V入賞が発生することなく全ての遊技球が排出された場合に、所定の役物開放時間(例えば3秒)及び開放回数(例えば1回)で、再び役物開閉動作が行われるようにすればよい。この役物開閉動作で更に所定個数(例えば「5」)の遊技球が可変入賞装置40の内部に進入したときには、V入賞が発生することなく全ての遊技球が排出された場合に、再び役物開閉動作が行われて小当り遊技状態が継続するようにしてもよい。
図39は、救済演出が実行される場合にて、画像表示装置5の表示領域における表示動作例などを示している。特図表示結果が「小当り」で小当り種別が「第1小当り」に決定されたことに基づき、特図ゲームにおける特別図柄の変動に対応して図39(A)に示すような特図変動中演出が実行される。その後、特図表示結果が「小当り」で小当り種別が「第1小当り」に決定されたことに基づき、特別図柄表示装置4に「1」の数字を示す確定特別図柄が停止表示されることに対応して図39(B)に示すような小当り報知演出が実行される。続いて、小当り遊技状態において可変入賞装置40の内部に遊技球が進入して役物入賞が発生したときに、図39(C)に示すような役物入賞ありに対応した小当り中演出が実行される。そして、遊技球が特定領域49を通過せず、V入賞が発生することなく小当り遊技状態が終了するときには、図39(D)に示すような小当り終了演出が実行される。
こうして役物入賞が発生したもののV入賞が発生することなく小当り遊技状態が終了するときには(図37のステップS683;Yes)、救済演出実行可能時間の設定とともに(ステップS684)、救済演出フラグがオン状態にセットされる(ステップS685)。その後、救済演出実行可能時間が経過するより前であれば(図34のステップS609;No)、救済演出フラグがオンに維持されており(ステップS602;Yes)、このとき次回の特図ゲームにて特図表示結果が「大当り」に決定された場合には(ステップS604;Yes)、救済演出を実行するための演出制御パターンCHE1−2が選択される(ステップS606)。これにより、画像表示装置5の表示領域では、救済演出として、例えば図39(E)及び(F)に示すように、小当り終了演出が継続して実行された後に火山が噴火して恐竜が戻ってくる状態を示す演出画像が表示される。なお、救済演出となる演出動作としては、図39(E)及び(F)に示すような演出画像の表示によるものに限定されず、例えば演出用模型を所定の動作態様で動作させることや、スピーカ8L、8Rから所定の効果音(例えば「キュイーン」という音声など)を出力させることといった、通常時とは異なる特定の演出動作となるものであればよい。
特図表示結果が「大当り」で大当り種別が「第1大当り」に決定されたことに基づき、特別図柄表示装置4には、図39(G)に示すように、確定特別図柄として「3」の数字を示す特別図柄が停止表示される。このときには、特図表示結果が「大当り」であることに対応して、特図大当り時の大当り報知演出を実行するための演出制御パターンCSE1−2が選択される(図35のステップS625)。これにより、画像表示装置5の表示領域には、例えば図39(G)に示すように、特図大当りの発生を報知する演出画像が表示される。
救済演出フラグがオン状態にセットされた後、次回の特図ゲームが開始されるときや(図34のステップS602;Yes)、救済演出実行可能時間が経過したときには(ステップS609;Yes)、救済演出フラグがクリアされてオフ状態となる(ステップS603、S610)。したがって、救済演出は、小当り遊技状態が終了した後、救済演出実行可能時間として予め定められた一定時間が経過するより前に開始される次回の特図ゲームにおいて、特図表示結果が「大当り」に決定された場合にのみ実行することができる。
以上説明したように、上記実施の形態におけるパチンコ遊技機1では、特図表示結果が「小当り」に決定されたことに基づき、例えば図36のステップS656にて選択される演出制御パターンCKE2−2による小当り遊技状態における役物入賞ありの小当り中演出といった、所定の第1演出が実行される。そして、この第1演出が実行された後、小当り遊技状態にて可変入賞装置40の内部に進入した遊技球が特定領域49を通過せず、V入賞が発生することなく小当り遊技状態が終了したときに、次回の特図ゲームにおける特図表示結果が「大当り」に決定されたことに対応して、例えば図34のステップS606にて選択される演出制御パターンCHE1−2による救済演出ありの特図変動中演出といった、第1演出と連続性を有する第2演出が実行される。これにより、小当り遊技状態にてV入賞が発生せずに次回の特図ゲームが実行された後に、大当り図柄が導出表示されて大当り遊技状態に制御されるときの演出の意外性を高めて、遊技興趣を向上させることができる。例えば、救済演出ありの特図変動中演出により、小当り遊技状態でV入賞が発生しなかったにもかかわらず、V入賞が発生して大当り遊技状態に制御される場合と同様の印象を遊技者に与え、遊技者の喜悦感を高めて遊技興趣を向上させることができる。
また、例えば図37のステップS684により小当り遊技状態の終了に対応して救済演出実行可能時間が設定された後、図34のステップS609にて救済演出実行可能時間が経過したと判定されたときには、ステップS610にて救済演出フラグがクリアされることにより、ステップS606の実行が制限されて、演出制御パターンCHE1−2による救済演出ありの特図変動中演出といった、第2演出の実行が制限される。これにより、小当り遊技状態における役物開閉動作が行われてから次回の特図ゲームが開始されるまでに長時間が経過した場合に、第1演出と連続性を有する第2演出の実行を制限して、遊技者に演出の違和感を与えてしまうことを防止できる。
この発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、様々な変更及び応用が可能である。例えば、上記実施の形態における救済演出を含む特図変動中演出に加えて、複数回の特図ゲームにおける特別図柄の変動などにあわせて特図表示結果が「大当り」となる可能性や「小当り」となる可能性を特定可能に報知する連続予告演出が実行されるようにしてもよい。この場合には、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される演出制御コマンドとして、図40(A)に示すような入賞時判定結果指定コマンドを用意する。入賞時判定結果指定コマンドは、始動入賞の発生時に抽出された数値データに基づく判定処理の実行結果を指定して通知する。ここで、始動入賞の発生時に抽出された数値データを、当該数値データに基づく特図ゲームが開始される以前に読み出し、これを用いた判定処理などを実行することは「先読み」とも称される。
入賞時判定結果指定コマンドでは、特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データに基づいて特図表示結果が「大当り」や「小当り」に決定されるか否かの判定結果に応じて、異なるEXTデータが設定される。一例として、コマンドC100Hは、特図表示結果が「ハズレ」に決定される旨の入賞時ハズレ判定の判定結果を通知する。コマンドC101Hは、特図表示結果が「小当り」に決定される旨の入賞時小当り判定の判定結果を通知する。コマンドC102Hは、特図表示結果が「大当り」に決定される旨の入賞時大当り判定の判定結果を通知する。なお、入賞時判定結果指定コマンドは、特図表示結果が「大当り」に決定されるか否かのみを特定可能に通知して、特図表示結果が「小当り」に決定される旨の入賞時小当り判定は通知しないようにしてもよい。また、特別図柄の変動パターンとして複数パターンが予め用意されており、変動パターンに応じて特図表示結果が「大当り」となる可能性(信頼度)が異なる場合に、信頼度が高い特定の変動パターンに決定されるか否かを、入賞時判定結果指定コマンドにより特定可能に通知してもよい。
また、演出制御基板12の側では、例えば乱数回路134や演出制御カウンタ設定部153のランダムカウンタなどにより、演出用乱数として図40(B)に示す連続予告開始決定用の乱数値SR1を示す数値データが更新されればよい。連続予告開始決定用の乱数値SR1は、連続予告の実行を開始するか否かを決定するために用いられる乱数値であり、「1」〜「399」の範囲の値をとる。
さらに、演出制御用マイクロコンピュータ120のROM132には、図40(C1)及び(C2)に示す連続予告開始決定テーブル211A、211Bと、図40(D)に示す連続予告パターン決定テーブル212とが、予め記憶されていればよい。連続予告開始決定テーブル211Aは、入賞時小当り判定や入賞時大当り判定がなされた後、特図表示結果が「小当り」や「大当り」となるより前に、連続予告の実行を開始するか否かを決定するために参照されるテーブルである。連続予告開始決定テーブル211Bは、入賞時小当り判定や入賞時大当り判定がなされていないときに、連続予告の実行を開始するか否かを決定するために参照されるテーブルである。連続予告パターン決定テーブル212は、連続予告となる演出動作の演出態様に応じた連続予告パターンを、複数パターンのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
連続予告開始決定テーブル211Aでは、入賞時小当り判定フラグオンや入賞時大当り判定フラグオンといったフラグ状態に応じて、連続予告開始決定用の乱数値SR1と比較される数値(決定値)が、連続予告開始あり又は連続予告開始なしといった連続予告開始有無の決定結果に割り当てられている。連続予告開始決定テーブル211Bでは、特図保留記憶数が「1」又は「2」であるか「3」以上であるかに応じて、連続予告開始決定用の乱数値SR1と比較される数値(決定値)が、連続予告開始あり又は連続予告なしといった連続予告開始有無の決定結果に割り当てられている。
図40(C1)に示す連続予告開始決定テーブル211Aでは、図40(C2)に示す連続予告開始決定テーブル211Bに比べて、多くの決定値が連続予告開始ありの決定結果に割り当てられている。また、図40(C1)に示す連続予告開始決定テーブル211Aでは、入賞時大当り判定フラグがオンであるときに、入賞時小当り判定フラグがオンのときに比べて、多くの決定値が連続予告開始ありの決定結果に割り当てられている。したがって、連続予告の実行が開始されることにより、特図表示結果が「小当り」や「大当り」となる可能性が高まり、特図表示結果が「小当り」となる可能性よりも特図表示結果が「大当り」となる可能性が高まる。こうした連続予告の実行が開始されることにより、特図表示結果が「小当り」となる期待感や「大当り」となる期待感が高められる。また、入賞時小当り判定や入賞時大当り判定がなされていないときでも、連続予告開始ありに決定されて連続予告の実行が開始されることがあるので、連続予告が実行されたときでも特図表示結果が「大当り」や「小当り」とならないことがあり、連続予告が実行されるときの特図表示結果に対する期待感を持続させ、遊技の間延びによる遊技興趣の低下を防止できる。
なお、入賞時判定結果指定コマンドにより特図表示結果が「大当り」に決定されるか否かのみを通知する場合などには、連続予告開始決定テーブル211Aを、入賞時大当り判定がなされた場合にのみ、連続予告の実行を開始するか否かを決定するためのテーブルとすればよい。すなわち、特図表示結果が「小当り」となる特図ゲームは、特図表示結果が「ハズレ」となる特図ゲームと同様の扱いとなり、入賞時大当り判定がなければ、連続予告開始決定テーブル211Bを用いて連続予告の実行を開始するか否かが決定されてもよい。
図41(A)は、図40(D)に示す連続予告パターン決定テーブル212を用いて決定される各連続予告パターンの構成例を示している。各連続予告パターンでは、連続予告残回数カウンタの格納値である連続予告残回数カウント値が「1」〜「4」のいずれかに応じた特図ゲームにおける特別図柄の変動に対応して、予告パターンYPA1〜予告パターンYPA4のいずれかによる予告演出が実行されるように、予告パターンが組み合わされている。ここで、連続予告残回数カウント値は、複数回の特図ゲームにわたり実行される連続予告の残り回数を示し、1回の特図ゲームが終了するごとに1減算されるように更新される。
図41(B)は、予告パターンYPA1〜予告パターンYAP4のそれぞれに対応した演出内容を示している。予告パターンYAP1〜予告パターンYAP4では、火山から昇る噴煙の本数などを互いに異ならせることにより、連続予告が実行された回数などを報知することができればよい。また、特図表示結果が「大当り」に決定されたか否かに応じて、各予告パターンによる連続予告の演出態様の決定割合を異ならせることにより、特図表示結果が「大当り」となる可能性などを、異なる期待度で報知することができるようにしてもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU111は、図23のステップS100にて実行する始動入賞判定処理として、図24に示すような処理に代えて図42に示すような処理を実行すればよい。図42に示す処理では、ステップS208にて特図保留記憶数を1加算するように更新した後に、入賞時乱数値判定処理が実行される(ステップS208A)。図43は、図42のステップS208Aにて実行される入賞時乱数値判定処理の一例を示すフローチャートである。
図43に示す入賞時乱数値判定処理において、CPU111は、まず、図24のステップS206にて抽出した特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データが、所定の大当り判定範囲内であるか否かを判定する(ステップS541)。例えば、ステップS541の処理では、乱数値MR1を示す数値データと、特図表示結果決定テーブル201においていずれの確定特別図柄に割り当てられた決定値とが合致するかを判定し、合致した決定値の割り当てられた確定特別図柄が大当り図柄であるか否かに応じて、大当り判定範囲内であるか否かが判定されればよい。そして、乱数値MR1が大当り判定範囲内であるときには(ステップS541;Yes)、入賞時大当り判定を通知する入賞時判定結果指定コマンドを演出制御基板12に対して伝送するための設定を行ってから(ステップS542)、入賞時乱数値判定処理を終了する。
ステップS541にて乱数値MR1が大当り判定範囲内ではない場合には(ステップS541;No)、その乱数値MR1を示す数値データが、所定の小当り判定範囲内であるか否かを判定する(ステップS543)。例えば、ステップS543の処理では、乱数値MR1を示す数値データと、特図表示結果決定テーブル201においていずれの確定特別図柄に割り当てられた決定値とが合致するかを判定し、合致した判定値が割り当てられた確定特別図柄が小当り図柄であるか否かに応じて、小当り判定範囲内であるか否かが判定されればよい。そして、乱数値MR1が小当り判定範囲内であるときには(ステップS543;Yes)、入賞時小当り判定を通知する入賞時判定結果指定コマンドを演出制御基板12に対して伝送するための設定を行ってから(ステップS544)、入賞時乱数値判定処理を終了する。ステップS543にて乱数値MR1が小当り判定範囲内ではない場合には(ステップS543;No)、入賞時ハズレ判定を通知する入賞時判定結果指定コマンドを演出制御基板12に対して伝送するための設定を行ってから(ステップS545)、入賞時乱数値判定処理を終了する。
なお、入賞時判定結果指定コマンドにより特図表示結果が「大当り」に決定されるか否かのみを通知する場合などには、ステップS541にて乱数値MR1が大当り判定範囲内ではないと判定された場合に、入賞時大当り判定がない旨を通知する入賞時判定結果指定コマンドを演出制御基板12に対して伝送するための設定を行ってから、入賞時乱数値判定処理を終了すればよい。
演出制御基板12の側では、演出制御用マイクロコンピュータ120のCPU131が、図31に示すステップS74のコマンド解析処理内において、図44のフローチャートに示すような始動入賞時コマンド処理を実行する。図44に示す始動入賞時コマンド処理において、CPU111は、まず、主基板11から伝送される始動入賞指定コマンドの受信があったか否かを判定する(ステップS181)。このとき、始動入賞指定コマンドの受信がなければ(ステップS181;No)、始動入賞時コマンド処理を終了する。
ステップS181にて始動入賞指定コマンドの受信があった場合には(ステップS181;Yes)、画像表示装置5の表示領域に設けられた特別図柄始動記憶表示エリアにおける所定の表示部位における表示態様を変更するなど、特図保留記憶数を報知する表示を更新するための設定を行う(ステップS182)。その後、例えば演出制御バッファ設定部194などに設けられた連続予告判定バッファの格納値である連続予告判定バッファ値が「0」であるか否かを判定する(ステップS183)。ここで、連続予告判定バッファには、入賞時大当り判定や入賞時小当り判定が通知されたときに、始動入賞後の特図保留記憶数が設定され、連続予告の実行が開始されなければ、そのバッファ値が「0」になるまで、特図ゲームの実行が開始されるごとに1減算されるように更新される。したがって、連続予告判定バッファ値が「0」以外の値であるときには、保留記憶情報のうちに入賞時大当り判定や入賞時小当り判定がなされた特図ゲームが含まれている。
ステップS183にて連続予告判定バッファ値が「0」以外であるときには(ステップS183;No)、先に発生した始動入賞に基づく保留記憶情報について入賞時大当り判定や入賞時小当り判定がなされていることから、始動入賞時コマンド処理を終了して、入賞時大当り判定や入賞時小当り判定に応じた設定が重複して行われないようにする。これにより、特図表示結果が「大当り」や「小当り」となる直近の特図ゲームに基づいて連続予告の実行を開始するか否かが決定可能となり、連続予告の実行が最終段階に達するより前に特図表示結果が「大当り」や「小当り」となってしまうことを防止できる。この設定では、特図表示結果が「大当り」や「小当り」となる直近の特図ゲームより前に実行される全ての特図ゲームにおいて、特図表示結果が「ハズレ」となる場合に、連続予告の実行を開始するか否かが決定可能となる。
なお、入賞時判定結果指定コマンドにより特図表示結果が「大当り」に決定されるか否かのみを通知する場合などには、入賞時大当り判定がなされたときにのみ連続予告判定バッファ値が「0」以外に設定され、入賞時大当り判定に応じた設定のみが重複して行われないようになる。これにより、特図表示結果が「大当り」となる直近の特図ゲームに基づいて連続予告の実行を開始するか否かが決定可能となり、連続予告の実行が最終段階に達するより前に特図表示結果が「小当り」になることがある一方で、連続予告の実行が最終段階に達するより前に特図表示結果が「大当り」となってしまうことは防止できる。
ステップS183にて連続予告判定バッファ値が「0」であるときには(ステップS183;Yes)、主基板11から伝送された入賞時判定結果指定コマンドのEXTデータを読み取ることなどにより、入賞大当り判定が通知されたか否かを判定する(ステップS184)。このとき、入賞時大当り判定が通知されていれば(ステップS184;Yes)、入賞時大当り判定フラグをオン状態にセットする(ステップS185)。これに対して、入賞時大当り判定が通知されていなければ(ステップS184;No)、入賞時小当り判定が通知されたか否かを判定する(ステップS186)。入賞時小当り判定が通知されていなければ(ステップS186;No)、始動入賞時コマンド処理を終了する。その一方で、入賞時小当り判定が通知されたときには(ステップS186;Yes)、入賞時小当り判定フラグをオン状態にセットする(ステップS187)。なお、入賞時判定結果指定コマンドにより特図表示結果が「大当り」に決定されるか否かのみを通知する場合などには、ステップS184にて入賞時大当り判定が通知されていなければ、そのまま始動入賞時コマンド処理を終了すればよい。
ステップS185、S187の処理のいずれかを実行した後には、連続予告判定バッファ値として、始動入賞後の特図保留記憶数をセットしてから(ステップS188)、始動入賞時コマンド処理を終了する。
図33に示すステップS170の特図変動開始待ち処理では、例えば図34のステップS605、S606の処理のいずれかを実行した後などに、図45のフローチャートに示すような連続予告設定処理が実行されるようにすればよい。図45に示す連続予告設定処理において、CPU131は、まず、例えば演出制御フラグ設定部191などに設けられた連続予告実行フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS701)。ここで、連続予告実行フラグは、連続予告の実行が開始されることに対応してオン状態にセットされる一方(図46のステップS760を参照)、連続予告の実行が終了することに対応してクリアされてオフ状態となる(図47のステップS805を参照)。
ステップS701にて連続予告実行フラグがオフであるときには(ステップS701;No)、入賞時大当り判定フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS702)。そして、入賞時大当り判定フラグがオフである場合には(ステップS702;Yes)、入賞時小当り判定フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS703)。
ステップS702にて入賞時大当り判定フラグがオンであるときや(ステップS702;Yes)、ステップS703にて入賞時小当り判定フラグがオンであるときには(ステップS703;Yes)、連続予告判定バッファ値が予め定められた連続予告可能範囲の範囲内であるか否かを判定する(ステップS704)。一例として、2回〜4回の可変表示(特図ゲーム)にわたり連続予告を実行することができる場合には、連続予告判定バッファ値が「2」〜「4」のいずれかであれば、連続予告可能範囲の範囲内であると判定すればよい。これに対して、連続予告判定バッファ値が「0」又は「1」であれば、連続予告可能範囲の範囲外であると判定すればよい。
ステップS704にて連続予告判定バッファ値が連続予告可能範囲の範囲内である場合には(ステップS704;Yes)、連続予告の実行を開始するか否かを決定するための使用テーブルとして、連続予告開始決定テーブル211Aを選択してセットする(ステップS705)。これに対して、ステップS704にて連続予告可能範囲の範囲外である場合には(ステップS704;No)、連続予告判定バッファ値を1減算するように更新する(ステップS706)。続いて、更新後の連続予告判定バッファ値が「0」となったか否かを判定する(ステップS707)。このとき、連続予告判定バッファ値が「0」以外であれば(ステップS707;No)、連続予告設定処理を終了する。その一方で、ステップS707にて連続予告判定バッファ値が「0」であるときには(ステップS707;Yes)、入賞時大当り判定フラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS708)、入賞時小当り判定フラグをクリアしてオフ状態にしてから(ステップS709)、連続予告設定処理を終了する。
ステップS703にて入賞時小当り判定フラグがオフであるときには(ステップS703;No)、特図保留記憶数が予め定められた連続予告可能範囲の範囲内であるか否かを判定する(ステップS710)。ここで、ステップS703にて入賞時小当り判定フラグがオフであるときには、保留記憶情報のうちに、特図表示結果が「大当り」や「小当り」となるものがないと判断される。この場合には、始動入賞時の判定で特図表示結果が「大当り」又は「小当り」となる判定がなされなかったことに応じた決定割合で、連続予告の実行を開始するか否かを決定する。そして、ステップS710の処理では、例えば特図保留記憶数が「1」以上であれば、今回開始される特図ゲームを含めて少なくとも2回以上の特図ゲームにわたり連続予告を実行できると判断して、連続予告可能範囲の範囲内であると判定すればよい。これに対して、特図保留記憶数が「0」であるときなどには、今回開始される特図ゲームより後には始動条件の成立した特図ゲームが未だ保留されていないことから、連続予告可能範囲の範囲外であると判定すればよい。このように、2回以上の特図ゲームに対応して連続予告を実行することにより、連続予告の演出効果を長期間にわたり持続させて、遊技興趣を向上させることができる。
なお、入賞時判定結果指定コマンドにより特図表示結果が「大当り」に決定されるか否かのみを通知する場合には、ステップS702にて入賞時大当りフラグがオフであると判定されたときに、ステップS710の処理に進むようにすればよい。この場合には、ステップS702にて入賞時大当り判定フラグがオフであるときに、保留記憶情報のうちに、特図表示結果が「大当り」となるものがないと判断される。この場合には、始動入賞時の判定で特図表示結果が「大当り」となる判定がなされなかったことに応じた決定割合で、連続予告の実行を開始するか否かを決定する。
ステップS710にて連続予告可能範囲の範囲外である場合には(ステップS710;No)、連続予告の実行を開始することができないと判断して、連続予告設定処理を終了する。これに対して、ステップS710にて連続予告可能範囲の範囲内である場合には(ステップS710;Yes)、連続予告の実行を開始するか否かを決定するための使用テーブルとして、連続予告開始決定テーブル211Bを選択してセットする(ステップS711)。
ステップS705、S711の処理のいずれかを実行した後には、例えば乱数回路134や演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタなどにより更新される演出用乱数のうちから、連続予告開始決定用の乱数値SR1を示す数値データを抽出する(ステップS712)。そして、ステップS712にて抽出した乱数値SR1に基づき、使用テーブルとして選択された連続予告開始決定テーブル211A、211Bのいずれかを参照することにより、連続予告開始有無を決定する(ステップS713)。このときには、ステップS713での決定結果が連続予告の実行を開始する連続予告開始ありであるか否かを判定する(ステップS714)。
ステップS714にて連続予告開始ありと判定されたときには(ステップS714;Yes)、連続予告開始時処理を実行する(ステップS715)。これに対して、ステップS714にて連続予告開始なしと判定されたときには(ステップS714;No)、連続予告判定バッファ値が「0」であるか否かを判定する(ステップS716)。このとき、連続予告判定バッファ値が「0」であれば(ステップS716;Yes)、連続予告設定処理を終了する。その一方で、ステップS716にて連続予告判定バッファ値が「0」以外であるときには(ステップS716;No)、連続予告判定バッファ値を1減算するように更新してから(ステップS717)、連続予告設定処理を終了する。
ステップS701にて連続予告実行フラグがオンであるときや(ステップS701;Yes)、ステップS715にて連続予告開始時処理を実行した後には、連続予告中設定処理を実行してから(ステップS718)、連続予告設定処理を終了する。
図46は、図45のステップS715にて実行される連続予告開始時処理の一例を示すフローチャートである。図46に示す連続予告開始時処理において、CPU131は、まず、連続予告判定バッファ値が「0」であるか否かを判定する(ステップS751)。ここで、図45に示すステップS703にて入賞時小当りフラグがオフであると判定された後、ステップS714にて連続予告開始ありと判定されたときには、連続予告判定バッファ値が「0」になっている。これに対して、ステップS704にて連続予告判定バッファ値が連続予告可能範囲の範囲内であると判定された後、ステップS714にて連続予告開始ありと判定されたときには、連続予告判定バッファ値が「2」〜「4」のいずれかになっている。
ステップS751にて連続予告判定バッファ値が「0」であるときには(ステップS751;Yes)、例えば特図保留記憶数などに基づいて、連続予告判定バッファ値を設定する(ステップS752)。ここで、図45に示すステップS710にて特図保留記憶数が連続予告可能範囲の範囲内であると判定されたときには、特図保留記憶数が「1」以上になっており、今回開始される可変表示も含めると、2回以上の特図ゲームに対応して連続予告を実行することができる状態になっている。また、この実施の形態では、2回〜4回の可変表示にわたり連続予告演出が実行可能なものとしている。そこで、ステップS752の処理では、特図保留記憶数に「1」を加算した値を超えない範囲で、「2」〜「4」のいずれかの値を、連続予告判定バッファ値として設定すればよい。このように、2回以上の特図ゲームに対応して連続予告が実行されるようにすることで、連続予告の演出効果を長期間にわたり持続させて、遊技興趣を向上させることができる。
ステップS751にて連続予告判定バッファ値が「0」以外であるときや(ステップS751;No)、ステップS752の処理を実行した後には、連続予告パターンを決定するための使用テーブルとして、連続予告パターン決定テーブル212を選択してセットする(ステップS753)。続いて、連続予告判定バッファ値に基づき、連続予告パターン決定テーブル212を参照することにより、連続予告パターンを予め用意された複数パターンのいずれかに決定する(ステップS754)。このときには、例えば決定された連続予告パターンを特定可能に示すデータをRAM133の所定領域に格納することなどにより、連続予告パターンを記憶しておく(ステップS755)。
ステップS755の処理に続いて、連続予告残回数カウント値の設定を行う(ステップS756)。このステップS756の処理では、ステップS754にて決定された連続予告パターンに対応して、連続予告演出が実行される可変表示の回数を示すカウント初期値が、連続予告残回数カウンタに設定されればよい。例えば、ステップS754にて連続予告パターンYRA2に決定された場合には、ステップS756にて連続予告残回数カウント値を「2」に設定する。また、ステップS754にて連続予告パターンYRA3に決定された場合には、ステップS756にて連続予告残回数カウント値を「3」に設定する。さらに、ステップS754にて連続予告パターンYRA4に決定された場合には、ステップS756にて連続予告残回数カウント値を「4」に設定する。
ステップS756の処理を実行した後には、連続予告判定バッファをクリアして、そのバッファ値を「0」に初期化する(ステップS757)。このときには、入賞時大当り判定フラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS758)、入賞時小当り判定フラグをクリアしてオフ状態にする(ステップS759)。こうしてステップS757にて連続予告判定バッファ値が「0」に初期化されることなどにより、新たな始動入賞の発生に基づく入賞時大当り判定の有無や入賞時小当り判定の有無を、特定することができるようになる(図44のステップS183〜S188などを参照)。その後、連続予告演出の実行が開始されることに対応して、連続予告実行フラグをオン状態にセットしてから(ステップS760)、連続予告開始時処理を終了する。
図47は、図45のステップS718にて実行される連続予告中設定処理の一例を示すフローチャートである。図47に示す連続予告中設定処理において、CPU131は、まず、連続予告パターンの記憶を読み出す(ステップS801)。そして、連続予告パターンや連続予告残回数カウント値に基づき、今回開始される特図ゲームに対応した使用パターンとなる予告パターンを決定する(ステップS802)。ここで、今回開始される特図ゲームに対応した使用パターンとなる予告パターンは、例えば図41(A)に示すような設定により、連続予告パターンの決定結果と連続予告残回数カウント値とに対応して、決定することができる。
ステップS802の処理を実行した後には、連続予告残回数カウント値を1減算するように更新する(ステップS803)。そして、更新後の連続予告残回数カウント値が「0」であるか否かを判定する(ステップS804)。このとき、連続予告残回数カウント値が「0」以外であれば(ステップS804;No)、連続予告中設定処理を終了する。これに対して、連続予告残回数カウント値が「0」であれば(ステップS804;Yes)、連続予告実行フラグをクリアしてオフ状態としてから(ステップS805)、連続予告中設定処理を終了する。
図48は、連続予告が実行される場合の演出動作例を示している。この演出動作例では、入賞時判定結果指定コマンドにより特図表示結果が「大当り」に決定されるか否かのみを通知して、連続予告の最終段階に達するより前に特図表示結果が「小当り」になることがある一方で、連続予告の実行が最終段階に達するより前に特図表示結果が「大当り」となってしまうことは防止されるものとする。一例として、特図保留記憶数が「3」となったときに、入賞時判定結果指定コマンドにより入賞時大当り判定の判定結果が通知されたことに基づき(図44のステップS184;Yes)、ステップS185にて入賞時大当り判定フラグがオン状態にセットされたものとする。このときには、始動入賞後の特図保留記憶数である「3」が、ステップS188にて連続予告判定バッファに設定される。そして、図45のステップS713にて連続予告開始ありに決定されたことに基づき、図46のステップS754にて連続予告判定バッファ値「3」に対応した連続予告パターンYRA3が使用パターンにセットされる。他の一例として、特図ゲームの実行が開始されることに対応して特図保留記憶数が「3」から「2」へと更新されたときに、入賞時大当り判定フラグがオフである場合などには(図45のステップS702;No)、特図保留記憶数が連続予告可能範囲の範囲内であるとの判定結果や(ステップS710;Yes)、連続予告開始ありとの決定結果に基づき(ステップS714;Yes )、図46のステップS752にて連続予告判定バッファ値として「3」が設定されればよい。そして、ステップS754にて連続予告判定バッファ値「3」に対応した連続予告パターンYRA3が使用パターンにセットされる。
この場合、図46のステップS756にて連続予告残回数カウント値が「3」に設定された後、図47のステップS802にて、予告パターンYPA1が今回の特図ゲームに対応した使用パターンに決定される。このときには、ステップS803にて連続予告残回数カウント値が1減算されて「2」に更新される。こうした設定に基づき、画像表示装置5の表示領域では、例えば図48(A)に示すような特図ゲームにおける特別図柄の変動に対応した特図変動中演出の演出画像が表示された後、図48(B)に示すような確定特別図柄が停止表示されるときなどに、特図変動中演出あるいは小当り報知演出の一部として、火山から1本の噴煙が昇る状態を示す演出画像が表示される。そして、小当り遊技状態にて遊技球が特定領域49を通過せず、V入賞が発生することなく小当り遊技状態が終了するときには、例えば図48(C)に示すような演出画像の表示などによる小当り終了演出が行われる。
続いて、特図保留記憶数が「2」であることから、次回の特図ゲームについて開始条件が成立し、特別図柄の変動が開始される。これに対応して、特図保留記憶数が「1」に更新される。このとき、図47のステップS802では、予告パターンYPA2が今回の特図ゲームに対応した使用パターンに決定される。また、ステップS803にて連続予告残回数カウント値が1減算されて「1」に更新される。こうした設定に基づき、画像表示装置5の表示領域では、例えば図48(D)に示すような特図ゲームにおける特別図柄の変動に対応した特図変動中演出の演出画像が表示された後、図48(E)に示すような確定特別図柄が停止表示されるときなどに、特図変動中演出あるいは小当り報知演出の一部として、火山から2本の噴煙が昇る状態を示す演出画像が表示される。そして、小当り遊技状態にて遊技球が特定領域49を通過せず、V入賞が発生することなく小当り遊技状態が終了するときには、例えば図48(F)に示すような演出画像の表示などによる小当り終了演出が行われる。
こうして小当り遊技状態が終了した後には、特図保留記憶数が「1」であることから、次回の特図ゲームについて開始条件が成立し、特別図柄の変動が開始される。これに対応して、特図保留記憶数が「0」に更新される。このとき、図47のステップS802では、予告パターンYPA3が今回の特図ゲームに対応した使用パターンに決定される。また、ステップS803にて連続予告残回数カウント値が1減算されて「0」に更新される。そして、ステップS805にて連続予告実行フラグがクリアされてオフ状態となる。こうした設定に基づき、画像表示装置5の表示領域では、例えば図48(G)に示すような特図ゲームにおける特別図柄の変動に対応した特図変動中演出の演出画像が表示された後、図48(H)に示すような確定特別図柄が停止表示されるときなどに、特図変動中演出あるいは小当り報知演出の一部として、火山から3本の噴煙が昇る状態を示す演出画像が表示される。そして、小当り遊技状態にて可変入賞装置40の内部に遊技球が進入して役物入賞が発生したときには、例えば図38(C)に示した役物入賞ありに対応した小当り中演出において、火山から3本の噴煙が昇るとともに恐竜が通過する状態を示す演出画像などが表示されればよい。このときには、図37のステップS684にて救済演出実行可能時間の設定が行われ、この救済演出実行可能時間が経過するより前に次回の特図ゲームが開始されて特図表示結果が「大当り」に決定されたことに対応して、例えば図39(E)及び(F)に示した救済演出となる特図変動中演出などが実行されればよい。また、遊技球が特定領域49を通過してV入賞が発生したときには、例えば図38(D)に示したV入賞時の小当り中演出などが実行されればよい。その一方で、小当り遊技状態にて遊技球が特定領域49を通過せず、V入賞が発生することなく小当り遊技状態が終了するときには、例えば図48(C)及び(F)に示した小当り終了演出が実行されればよい。また、特図表示結果が「大当り」となる場合には、図48(H)に示した演出画像の表示に続いて、例えば図39(G)に示した特図大当り時の大当り報知演出などが実行されればよい。
なお、連続予告の実行が最終段階に達するより前に、特図表示結果が「小当り」となったことに基づく小当り遊技状態にて可変入賞装置40の内部に進入した遊技球が特定領域49を通過してV入賞が発生したことなどに基づいて、大当り遊技状態に制御されたときには、連続予告の実行が中止されるようにしてもよい。これにより、連続予告の演出効果が低下することを防止できる。
こうした複数回の特図ゲームにわたり連続予告となる演出動作が実行されることにより、特図表示結果が「大当り」となって大当り遊技状態に制御されることへの期待感を長期間にわたり高めて、遊技興趣を向上させることができる。
なお、始動入賞時の判定で特図表示結果が「小当り」となる旨の入賞時小当り判定がなされた後、次回の始動入賞時の判定で特図表示結果が「大当り」となる旨の入賞時大当り判定がなされた場合には、特図表示結果が「大当り」となる特図ゲームにおける特図変動時間を、通常の特図ゲームにおける特図変動時間よりも短縮するように設定してもよい。具体的な一例として、図43のステップS543にて乱数値MR1を示す数値データが小当り判定範囲の範囲内であると判定されたときには、遊技制御フラグ設定部152などに設けられた小当り判定フラグをオン状態にセットしておく。また、図43のステップS541にて乱数値MR1を示す数値データが大当り判定範囲の範囲内であると判定されたときには、例えば特図保留記憶部151Aに記憶される保留データと対応付けて、特図変動時間の短縮を指定する変動短縮データを記憶させておく。そして、例えば図25に示すステップS232〜S234にて変動パターンを決定するときなどに、保留データと対応付けて変動短縮データが記憶されていた場合には、変動時間短縮用の変動パターン決定テーブルを参照することなどにより、特図変動時間が短縮されるようにすればよい。このように、救済演出が実行されることのある特図ゲームでは特図変動時間を短縮することにより、救済演出が実行されるときに短時間で特図表示結果が「大当り」となって大当り遊技状態に制御することができ、大当り遊技状態に制御されるときの演出等の意外性を高めて、遊技興趣を向上させることができる。
図48に示した連続予告となる演出動作とともに、あるいは、連続予告となる演出動作に代えて、特別図柄始動記憶表示エリアにおける表示態様の変化などにより、複数回の特図ゲームにわたり特図表示結果が「大当り」となる可能性などが報知される始動記憶予告が行われるようにしてもよい。具体的な一例として、通常時には特図保留記憶数が1加算されたときに、青色であった表示部位のうちの1つが赤色表示に変化するところ、図44のステップS182にてステップS184と同様の処理を実行して入賞時大当り判定が通知された旨の判定がなされたときには、青色であった表示部位のうちの1つが金色表示に変化するようにしてもよい。その一方で、救済演出による演出の意外性を高めるために、始動記憶予告となる演出動作は行われないようにしてもよい。
図45に示す連続予告設定処理では、ステップS703にて入賞時小当り判定フラグがオフであると判定されたときでも、ステップS710〜S715の処理を実行することなどにより、連続予告の実行を開始することができる。これに対して、入賞時大当り判定フラグがオンの場合と、入賞時小当り判定フラグがオンの場合に限り、連続予告の実行を開始させることができるようにして、入賞時大当り判定フラグと入賞時小当り判定フラグとの双方がオフであるときには、連続予告の実行が開始されないように制限してもよい。これにより、連続予告が頻繁に実行されることを防止して、連続予告が実行されたときの期待感を高めて遊技興趣を向上させることができる。あるいは、入賞時大当り判定フラグと入賞時小当り判定フラグとの双方がオフであるときには、特図ゲームを所定回数(例えば「10」)実行するごとに、連続予告の実行を開始するか否かの決定が行われるようにしてもよい。このようにしても、連続予告が頻繁に実行されることを防止して、連続予告が実行されたときの期待感を高めて遊技興趣を向上させることができる。
上記実施の形態では、特図表示結果が「大当り」となる場合の大当り種別として「第1大当り」と「第2大当り」とを設け、また、特図表示結果が「小当り」となる場合の小当り種別として「第1小当り」と「第2小当り」とを設けるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、大当り種別として「第1大当り」と「第2大当り」のいずれかのみが設けられたものでもよく、また、小当り種別として「第1小当り」と「第2小当り」のいずれかのみが設けられたものでもよい。
一例として、特図表示結果が「大当り」となる場合には常に上記実施の形態における「第1大当り」の場合と同様のラウンドが実行される大当り遊技状態に制御され、また、特図表示結果が「小当り」となる場合には常に上記実施の形態における「第1小当り」の場合と同様の役物開閉動作が実行される小当り遊技状態に制御され、V入賞が発生したときには特図表示結果が「大当り」となった場合と同様のラウンドが実行される大当り遊技状態に制御されるようにしてもよい。
他の一例として、特図表示結果が「大当り」となる場合には常に上記実施の形態における「第2大当り」の場合と同様のラウンドが実行される大当り遊技状態に制御され、また、特図表示結果が「小当り」となる場合には常に上記実施の形態における「第2小当り」の場合と同様の役物開閉動作が実行される小当り遊技状態に制御され、V入賞が発生したときには特図表示結果が「大当り」となった場合と同様のラウンドが実行される大当り遊技状態に制御されるようにしてもよい。この例では、大当り遊技状態において大入賞口扉61により大入賞口60が開放状態となるラウンドが実行されない。そこで、このような小当り遊技状態や大当り遊技状態に制御されるパチンコ遊技機1では、特別可変入賞球装置7の構成が設けられていなくてもよい。
さらに、V入賞の発生に基づく大当り遊技状態では、可変入賞装置40に設けられた「左」及び「右」の役物進入口31L、31Rを開放状態とするラウンドが実行されるものや、大入賞口扉61により大入賞口60を開放状態とするラウンドが実行されるものに限定されず、所定個数(例えば2000個など)の遊技球が賞球として払い出されるものであってもよい。
上記実施の形態では、図25のステップS224にて図13に示すような特図表示結果決定テーブル201を選択して特図表示結果を決定することにより、特図表示結果が「大当り」、「小当り」、「ハズレ」のいずれかに決定されるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、特図表示結果が「大当り」又は「小当り」に決定されるものであってもよい。この場合、図25のステップS226にて特図表示結果が「大当り」ではないと判定されたときに、特図表示結果が「小当り」であると判断して、ステップS229の処理を実行せずに、ステップS230、S231の処理を実行すればよい。
上記実施の形態では、図36に示すステップS654にて小当り終了指定コマンドの受信があった旨の判定がなされた後、図37に示すステップS681にて大当り開始指定コマンドの受信がなく、ステップS683にて役物入賞ありと判定されたことに基づいて、ステップS684における設定により救済演出実行可能時間の計測が開始されるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えば主基板11から伝送される排出完了検出コマンドを受信したときに、役物入賞ありと判定されたことなどに基づいて、救済演出実行可能時間の計測が開始されるようにしてもよい。あるいは、主基板11から伝送される役物入賞検出コマンドと、遊技球の排出を通知する排出検出コマンドとに基づいて、可変入賞装置40の内部に遊技球が存在しているか否かを演出制御基板12の側で判定し、可変入賞装置40の内部に遊技球が存在していないと判定される排出検出コマンドを受信したときに、救済演出実行可能時間の計測が開始されるようにしてもよい。
救済演出を実行する他の一例として、特図表示結果が「小当り」となったことに基づく小当り遊技状態に制御されるときに、特図保留記憶数が「0」であれば、小当り遊技状態であるときに第1始動入賞口や第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことにより抽出された特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データに基づいて、特図表示結果が「大当り」に決定されるか否かの判定を行う。そして、特図表示結果が「大当り」に決定される旨の判定がなされたときには、小当り遊技状態の終了後にV入賞の発生による大当り遊技状態が開始されなければ、次回の特図ゲームにおける特別図柄の変動に対応して救済演出となる演出動作が実行されるようにすればよい。
役物入賞ありの小当り中演出や小当り終了演出といった第1演出や、救済演出を含む特図変動中演出といった第2演出は、別個の演出動作として演出制御パターンの設定などが行われてもよいし、第1演出及び第2演出を一連の演出演出動作として演出制御パターンの設定などが行われてもよい。例えば、小当り遊技状態にて可変入賞装置40の内部に遊技球が進入して役物入賞が検出されたときに、次回の特図ゲームにおける特図表示結果が「大当り」に決定されることに対応して、役物入賞ありの小当り中演出や小当り終了演出とともに、救済演出を含む特図変動中演出を、一連の演出動作として実行するための演出制御パターンをセットする。そして、V入賞が発生することなく小当り遊技状態が終了する場合には、この演出制御パターンによる一連の演出動作が実行されて、第1演出と連続性を有する第2演出が実行されるようにすればよい。なお、小当り遊技状態にて可変入賞装置40の内部に進入した遊技球が特定領域49を通過してV入賞が発生したときには、別個の演出制御パターンを設定することなどにより、一連の演出動作を中止して、V入賞の発生に対応した演出動作が行われるようにすればよい。
さらに、救済演出を実行する他の一例として、図44に示すステップS183にて連続予告判定バッファ値が「0」であるか否かにかかわらず、ステップS184の処理を実行し、入賞時大当り判定が通知されたときには(ステップS184;Yes)、その始動入賞に基づく特図ゲームよりも1回前に実行される特図ゲームにおける特図表示結果が「小当り」であるか否かの判定を行う。そして、特図表示結果が「小当り」である旨の判定がなされたときには、小当り遊技状態の終了後にV入賞の発生による大当り遊技状態が開始されなければ、特図表示結果が「大当り」となる特図ゲームにおける特別図柄の変動に対応して救済演出となる演出動作が実行されるようにすればよい。その一方で、特図表示結果が「大当り」となる特図ゲームよりも1回前に実行される特図ゲームにおける特図表示結果が「小当り」となったことに基づく小当り遊技状態にてV入賞が発生したことにより大当り遊技状態に制御された場合には、救済演出となる演出動作の実行を制限して、第1演出となる役物入賞ありの小当り中演出などとは連続性のない演出動作が実行されるようにすればよい。
上記実施の形態において、大当り遊技状態が終了した後には、特別遊技状態の1つとして、特図ゲームにおける特図表示結果が「大当り」に決定されて大当り遊技状態に制御される確率が通常遊技状態に比べて向上する確変状態に制御されることがあるようにしてもよい。ここで、通常遊技状態は、大当り遊技状態等の特定遊技状態や確変状態などの特別遊技状態とは異なる遊技状態であり、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に初期化処理を実行した状態)と同一の制御が行われる。また、大当り遊技状態が終了した後には、特別遊技状態の1つとして、通常遊技状態に比べて特図ゲームにおける特図変動時間が短縮される時間短縮制御(時短制御)の行われる時短状態に制御されることがあるようにしてもよい。
確変状態や時短状態では、普通図柄表示装置20による普図ゲームにおける普通図柄の変動時間(普図変動時間)を通常遊技状態のときよりも短くする制御や、各回の普図ゲームで普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる確率を通常遊技状態のときよりも向上させる制御、可変表示結果が「普図当り」となったことに基づく普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動制御を行う傾動制御時間を通常遊技状態のときよりも長くする制御、その傾動回数を通常遊技状態のときよりも増加させる制御といった、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しやすくして特図ゲームの始動条件が成立する可能性を高めることで遊技者にとって有利となる制御が行われてもよい。なお、確変状態や時短状態では、これらの制御のいずれか1つが行われるようにしてもよいし、複数の制御が組み合わせられて行われるようにしてもよい。
上記実施の形態では、特別図柄表示装置4のみを備えたパチンコ遊技機1について説明したが、例えば2つの特別図柄表示装置といった、複数の特別図柄表示装置が設けられたパチンコ遊技機1にも本発明を適用することができる。一例として、第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球の検出に基づいて第1特別図柄表示装置による第1特図を用いた特図ゲームが実行され、第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球の検出に基づいて第2特別図柄表示装置により第2特図を用いた特図ゲームが実行されるようにしてもよい。この場合には、2回〜4回よりも多くの特図ゲームにわたり連続予告を実行することができるようにしてもよい。例えば、連続予告を実行する特図ゲームの回数に対応して、より多くの連続予告パターンを用意して、多様な連続予告を実行可能とし、連続予告による演出効果を長期間にわたり高めて遊技興趣を向上させることができる。
上記実施の形態では、演出制御基板12に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ120のCPU120が、図33に示すステップS170の特図変動開始待ち処理や、ステップS173の小当り中演出処理、ステップS174の小当り終了時演出処理などを実行することにより、役物入賞ありの小当り中演出や小当り終了演出、救済演出ありの特図変動中演出といった各種演出動作の制御内容を決定するものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えば演出動作を制御するために設けられた複数の制御基板にそれぞれ搭載された複数のCPUなどにより、各種演出動作の制御内容を分担して決定するようにしてもよい。
一例として、演出制御基板12と画像表示装置5との間に、表示制御基板を設ける。表示制御基板には、表示制御用CPUと、ROMと、RAMと、乱数回路と、I/Oとが搭載されていればよい。この場合、表示制御基板に搭載された表示制御用CPUが画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理などを実行することから、上記実施の形態で演出制御基板12に搭載された表示制御部121は、表示制御基板に搭載されればよい。表示制御基板では、例えば表示制御用CPUがROMから読み出したプログラムを実行することにより、画像表示装置5における演出画像の表示による演出動作を制御するための処理が実行される。このときには、表示制御用CPUがROMから固定データを読み出す固定データ読出動作や、表示制御用CPUがRAMに各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、表示制御用CPUがRAMに一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、表示制御用CPUがI/Oを介して表示制御基板の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、表示制御用CPUがI/Oを介して表示制御基板の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
この場合、表示制御用CPUは、例えば演出制御基板12からの表示制御指令や演出制御基板12を介して主基板11から伝送された演出制御コマンドなどに基づき、図33に示すステップS170〜S174の処理の一部又は全部を実行してもよい。なお、表示制御用CPUは、上記実施の形態にて演出制御用マイクロコンピュータ120のCPU131が実行した処理のうち、任意の一部を実行するものであればよい。また、上記実施の形態における音制御部122の機能を備えた音声制御基板やランプ制御部123の機能を備えたランプ制御基板を設けて、演出制御基板12からの制御指令を伝送する配線により、演出制御基板12と接続されていてもよい。この場合、演出制御基板12では、例えば演出制御用マイクロコンピュータ120のCPU131により、演出動作を統括的に制御するための処理が実行されればよい。
こうした音声制御基板に搭載されたマイクロコンピュータのCPUやランプ制御基板に搭載されたマイクロコンピュータのCPUにより、上記実施の形態にて演出制御用マイクロコンピュータのCPU131が実行した処理のうち、任意の一部が実行されるようにしてもよい。このように、演出動作を制御するために複数の制御基板が設けられた場合には、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理、スピーカ8L、8Rにおける音声出力動作の制御内容を決定するための処理、遊技効果ランプ9といった発光体における点灯動作の制御内容を決定するための処理といった、各種の演出動作の制御内容を決定するための処理がそれぞれ、いずれの制御基板で実行されるかの組合せは、任意の組合せであればよい。
その他にも、パチンコ遊技機1の装置構成、データ構成、フローチャートで示した処理、画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作を含めた各種の演出動作などは、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、任意に変更及び修正が可能である。加えて、本発明の遊技機は、入賞球の検出に応答して所定数の賞球を払い出す払出式遊技機に限定されるものではなく、遊技球を封入し入賞球の検出に応答して得点を付与する封入式遊技機にも適用することができる。
さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、パチンコ遊技機1に含まれるコンピュータ装置等に対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置等の有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。