以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態を詳細に説明する。図1は、本実施の形態における遊技機としてのパチンコ遊技機の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠3とから構成されている。遊技盤2には、ガイドレールによって囲まれた、略円形状の遊技領域が形成されている。この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置には、第1特別図柄表示装置4Aと、第2特別図柄表示装置4Bとが設けられている。第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、例えば7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成され、可変表示ゲームの一例となる特図ゲームにおいて、各々を識別可能な複数種類の識別情報である特別図柄が、変動可能に表示される。例えば、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成される複数種類の特別図柄を可変表示する。なお、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて表示される特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成されるものに限定されず、例えば7セグメントのLEDにおいて点灯させるものと消灯させるものとの組み合わせを異ならせた複数種類の点灯パターンが、複数種類の特別図柄として予め設定されていればよい。
複数種類の特別図柄には、それぞれに対応した図柄番号が付されている。一例として、「0」〜「9」を示す数字それぞれには、「0」〜「9」の図柄番号が付され、「−」を示す記号には、「10」の図柄番号が付されていればよい。以下では、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。
第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bは共に、例えば方形状に形成されている。なお、第1特図の種類と第2特図の種類は同じであってもよいし、種類が異なっていてもよい。また、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、例えば「00」〜「99」を示す数字を可変表示するように構成されていてもよい。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には、画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD等から構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成している。画像表示装置5の表示領域では、特図ゲームにおける第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図の可変表示や第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図の可変表示のそれぞれに対応して、例えば3つといった複数の可変表示部となる飾り図柄表示エリアにて、各々が識別可能な複数種類の識別情報である飾り図柄が可変表示される。この飾り図柄の可変表示も、可変表示ゲームに含まれる。
一例として、画像表示装置5の表示領域には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rが配置されている。そして、特図ゲームにおいて第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図の変動と第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図の変動のうち、いずれかが開始されることに対応して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄の変動が開始される。その後、特図ゲームにおける可変表示結果として確定特別図柄が停止表示されるときに、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて、飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄が停止表示される。
このように、画像表示装置5の表示領域では、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム、又は第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームと同期して、各々が識別可能な複数種類の飾り図柄の可変表示を行い、可変表示結果となる確定飾り図柄を導出表示する。なお、例えば特別図柄や飾り図柄といった、各種の表示図柄を導出表示するとは、飾り図柄等の識別情報を停止表示して可変表示を終了させることである。これに対して、飾り図柄の可変表示を開始してから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでの可変表示中には、飾り図柄の変動速度が「0」となって、飾り図柄が停留して表示され、例えば微少な揺れや伸縮等を生じさせる表示状態となることがある。このような表示状態は、仮停止表示ともいい、可変表示における表示結果が確定的に表示されていないものの、スクロール表示や更新表示による飾り図柄の変動が進行していないことを遊技者が認識可能となる。なお、仮停止表示には、微少な揺れや伸縮等も生じさせず、所定時間よりも短い時間だけ、飾り図柄を完全停止表示すること等が含まれてもよい。
「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて可変表示される飾り図柄は、例えば8種類の図柄で構成される。飾り図柄のそれぞれには、対応する図柄番号が付されている。例えば、「1」〜「8」を示す英数字それぞれに対して、「1」〜「8」の図柄番号が付されている。なお、飾り図柄は8種類に限定されず、大当り組み合わせやハズレとなる組み合わせ等適当な数の組み合わせを構成可能であれば、何種類であってもよい。
飾り図柄の可変表示が開始された後、可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでには、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて、例えば図柄番号が小さいものから大きいものへと順次に上方から下方へと流れるようなスクロール表示が行われ、図柄番号が最大である飾り図柄が表示される。あるいは、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rのうち少なくともいずれか1つにおいて、図柄番号が大きいものから小さいものへとスクロール表示を行って、図柄番号が最小である飾り図柄が表示されると、続いて図柄番号が最大である飾り図柄が表示されるようにしてもよい。
画像表示装置5の表示領域には、始動入賞記憶表示エリア5Hが配置されている。始動入賞記憶表示エリア5Hでは、特図ゲームに対応した可変表示の保留数を特定可能に表示する保留記憶表示が行われる。ここで、特図ゲームに対応した可変表示の保留は、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口や、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を、遊技球が通過することによる始動入賞に基づいて発生する。即ち、特図ゲームや飾り図柄の可変表示といった可変表示ゲームを実行するための始動条件は成立したが、先に成立した開始条件に基づく可変表示ゲームが実行中であることやパチンコ遊技機1が遊技者にとって有利な有利状態としての大当り遊技状態に制御されていること等により、可変表示ゲームの開始を許容する開始条件が成立していないときに、成立した始動条件に対応する可変表示の保留が行われる。
図1に示す例では、始動入賞記憶表示エリア5Hと共に、第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bの上部に、特図保留記憶数を特定可能に表示するための第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられている。第1保留表示器25Aは、第1特図保留記憶数を特定可能に表示する。第2保留表示器25Bは、第2特図保留記憶数を特定可能に表示する。第1特図保留記憶数は、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留されている記憶数である。第2特図保留記憶数は、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留されている記憶数である。第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とを加算した可変表示の保留記憶数は、特に、合計保留記憶数ともいう。単に「特図保留記憶数」というときには、通常、第1特図保留記憶数、第2特図保留記憶数及び合計保留記憶数のいずれも含む概念を指すが、特に、これらの一部を指すこともあるものとする。
画像表示装置5の下方には、普通入賞球装置6Aと、普通可変入賞球装置6Bとが設けられている。普通入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる始動領域としての第1始動入賞口を形成する。普通可変入賞球装置6Bは、図2に示す普通電動役物用となるソレノイド81によって、垂直位置となる通常開放状態と傾動位置となる拡大開放状態とに変化する一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物を備え、第1始動領域とは異なる始動領域としての第2始動入賞口を形成する。
一例として、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、遊技球が第2始動入賞口を通過し難い通常開放状態となる。その一方で、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となる傾動制御により、遊技球が第2始動入賞口を通過し易い拡大開放状態となる。なお、普通可変入賞球装置6Bは、通常開放状態であるときでも、第2始動入賞口には遊技球が進入可能であるものの、拡大開放状態であるときよりも遊技球が進入する可能性が低くなるように構成してもよい。あるいは、普通可変入賞球装置6Bは、通常開放状態において、例えば第2始動入賞口を閉鎖すること等により、第2始動入賞口には遊技球が進入しないように構成してもよい。このように、第2始動領域としての第2始動入賞口は、遊技球が通過し易い拡大開放状態と、遊技球が通過し難い、又は通過できない通常開放状態とに変化する。
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口を通過した遊技球は、例えば図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出される。普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口を通過した遊技球は、例えば図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出される。第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数の遊技球が賞球として払い出され、第1特図保留記憶数が所定の上限値以下であれば、第1始動条件が成立する。第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数の遊技球が賞球として払い出され、第2特図保留記憶数が所定の上限値以下であれば、第2始動条件が成立する。なお、第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数と、第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数は、互いに同一の個数であってもよいし、異なる個数であってもよい。
普通入賞球装置6Aと普通可変入賞球装置6Bの下方には、特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、図2に示す大入賞口扉用となるソレノイド82によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口を通過できなくする。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口を通過し易くする。このように、特定領域としての大入賞口は、遊技球が通過し易く遊技者にとって有利な開放状態と、遊技球が通過できず遊技者にとって不利な閉鎖状態とに変化する。なお、遊技球が大入賞口を通過できない閉鎖状態に代えて、あるいは閉鎖状態の他に、遊技球が大入賞口を通過し難い一部開放状態を設けてもよい。
大入賞口を通過した遊技球は、例えば図2に示すカウントスイッチ23によって検出される。カウントスイッチ23によって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数の遊技球が賞球として払い出される。こうして、特別可変入賞球装置7において開放状態となった大入賞口を遊技球が通過したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口といった、他の入賞口を遊技球が通過したときよりも多くの賞球が払い出される。したがって、特別可変入賞球装置7において大入賞口が開放状態となれば、その大入賞口に遊技球が進入可能となり、遊技者にとって有利な第1状態となる。その一方で、特別可変入賞球装置7において大入賞口が閉鎖状態となれば、大入賞口に遊技球を通過させて賞球を得ることが不可能又は困難になり、遊技者にとって不利な第2状態となる。
遊技盤2の所定位置には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bと同様に7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成され、特別図柄とは異なる複数種類の識別情報である普通図柄を変動可能に表示する。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲームと称される。
普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、通過ゲート41を通過した有効通過球数としての普図保留記憶数を表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車、及び多数の障害釘が設けられている。また、第1始動入賞口、第2始動入賞口及び大入賞口とは異なる入賞口として、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる単一又は複数の一般入賞口が設けられてもよい。この場合には、一般入賞口のいずれかに進入した遊技球が所定の一般入賞球スイッチによって検出されたことに基づき、所定個数の遊技球が賞球として払い出されればよい。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、更に遊技領域周辺部には、遊技効果ランプ9が設けられている。パチンコ遊技機1の遊技領域における各構造物の周囲には、装飾用LEDが配置されていてもよい。遊技機用枠3の右下部位置には、遊技媒体としての遊技球を遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドルが設けられている。例えば、打球操作ハンドルは、遊技者等による操作量に応じて遊技球の弾発力を調整する。打球操作ハンドルには、打球発射装置が備える発射モータの駆動を停止させるための単発発射スイッチや、タッチリングが設けられていればよい。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持する上皿が設けられている。遊技機用枠3の下部には、上皿から溢れた余剰球等を、パチンコ遊技機1の外部へと排出可能に保持する下皿が設けられている。
下皿を形成する部材には、例えば下皿本体の上面における手前側の所定位置等に、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aは、遊技者が把持する操作桿を含み、操作桿の所定位置には、トリガボタンが設けられている。トリガボタンは、遊技者がスティックコントローラ31Aの操作桿を操作手で把持した状態において、所定の操作指で押引操作すること等により所定の指示操作ができるように構成されていればよい。操作桿の内部には、トリガボタンに対する押引操作等による所定の指示操作を検知するトリガセンサが内蔵されていればよい。
スティックコントローラ31Aの下部における下皿の本体内部等には、操作桿に対する傾倒操作を検知する傾倒方向センサユニットが設けられていればよい。例えば、傾倒方向センサユニットは、パチンコ遊技機1と正対する遊技者の側から見て操作桿の中心位置よりも左側で遊技盤2の盤面と平行に配置された2つの透過形フォトセンサと、この遊技者の側から見て操作桿の中心位置よりも右側で遊技盤2の盤面と垂直に配置された2つの透過形フォトセンサとを組み合わせた4つの透過形フォトセンサを含んで構成されていればよい。
上皿を形成する部材には、例えば上皿本体の上面における手前側の所定位置等に、遊技者が押下操作等により所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bは、遊技者からの押下操作等による指示操作を、機械的、電気的、あるいは電磁的に、検出できるように構成されていればよい。プッシュボタン31Bの設置位置における上皿の本体内部等には、プッシュボタン31Bに対して成された遊技者の操作行為を検知するプッシュセンサが設けられていればよい。
次に、パチンコ遊技機1における遊技の進行を概略的に説明する。
パチンコ遊技機1では、遊技領域に設けられた通過ゲート41を通過した遊技球が図2に示すゲートスイッチ21によって検出されたことといった、普通図柄表示器20にて普通図柄の可変表示を実行するための普図始動条件が成立した後に、例えば前回の普図ゲームが終了したことといった、普通図柄の可変表示を開始するための普図開始条件が成立したことに基づいて、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。
この普図ゲームでは、普通図柄の変動を開始させた後、普図変動時間となる所定時間が経過すると、普通図柄の可変表示結果となる確定普通図柄を停止表示する。このとき、確定普通図柄として、例えば「7」を示す数字といった、特定の普通図柄が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、例えば「7」を示す数字以外の数字や記号といった、普図当り図柄以外の普通図柄が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図ハズレ」となる。普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となったことに対応して、普通可変入賞球装置6Bを構成する電動チューリップの可動翼片が傾動位置となる拡大開放制御が行われ、所定時間が経過すると垂直位置に戻る通常開放制御が行われる。
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口を通過した遊技球が図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出される始動入賞の発生等により第1始動条件が成立した後に、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したこと等により第1開始条件が成立したことに基づいて、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームが開始される。また、普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口を通過した遊技球が図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出される始動入賞の発生等により第2始動条件が成立した後に、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したこと等により第2開始条件が成立したことに基づいて、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームが開始される。
第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームでは、特別図柄の可変表示を開始させた後、特図変動時間としての可変表示時間が経過すると、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を導出表示する。このとき、確定特別図柄として特定の特別図柄が停止表示されれば、特定表示結果としての「大当り」となり、大当り図柄とは異なる特別図柄が確定特別図柄として停止表示されれば「ハズレ」となる。
一例として、「−」の記号を示す特別図柄をハズレ図柄とし、それ以外の記号、数字、文字等の複数種の特別図柄を大当り図柄とする。この実施の形態では、大当り種別のそれぞれに対応する、予め用意された複数種の特別図柄それぞれを大当り図柄とする。なお、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームにおける大当り図柄やハズレ図柄といった各図柄は、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける各図柄とは異なる特別図柄となるようにしてもよいし、双方の特図ゲームにおいて共通の特別図柄が大当り図柄やハズレ図柄となるようにしてもよい。
大当り遊技状態では、大入賞口が開放状態となって特別可変入賞球装置7が遊技者にとって有利な第1状態となる。そして、所定期間、あるいは所定個数の遊技球が大入賞口に進入して入賞球が発生するまでの期間にて、大入賞口を継続して開放状態とするラウンド遊技が実行される。こうしたラウンド遊技の実行期間以外の期間では、大入賞口が閉鎖状態となり、入賞球が発生不可能となる。大入賞口に遊技球が進入したときには、カウントスイッチ23により入賞球が検出され、その検出毎に所定個数の遊技球が賞球として払い出される。大当り遊技状態におけるラウンド遊技は、所定の上限回数に達するまで繰り返し実行される。ラウンド遊技の回数をラウンド数等ともいう。また、所定の上限回数を上限ラウンド数等ともいう。
この実施の形態では、特図表示結果が「大当り」となる場合には、大当り種別として第1大当り、第2大当り、第3大当り、第4大当りが含まれる。つまり、この実施の形態では、大当り種別が第1大当り、第2大当り、第3大当り、第4大当りである複数種の「大当り」が用意されている。そして、各大当り種別について、「0」〜「9」の数字及び各種記号等の確定特別図柄が割り当てられている。
大当り種別が第1大当り、第2大当り、第3大当り、第4大当りのいずれとなる場合にも、ラウンド遊技の回数が11回である大当り遊技状態に制御される。このときの各ラウンド遊技では、1回目から8回目のラウンド遊技においては、29秒間等の長期開放期間と、所定個数の遊技球が大入賞口に進入して入賞球が発生するまでの期間と、のうちのいずれか短い方の期間にて、大入賞口が継続して開放状態になる。9回目から11回目のラウンド遊技においては、0.1秒間等の短期開放期間と、所定個数の遊技球が大入賞口に進入して入賞球が発生するまでの期間と、のうちのいずれか短い方の期間にて、大入賞口が継続して開放状態になる。つまり、このときの各ラウンド遊技が実行され得る上限期間は、1回目から8回目においては長期開放期間となり、9回目から11回目においては短期開放期間となっている。
なお、上限期間が長期開放期間であるラウンド遊技を長期開放ラウンドと呼び、上限期間が短期開放期間であるラウンド遊技を短期開放ラウンドと呼ぶこともある。短期開放ラウンドは、長期開放ラウンドよりも短い上限期間のものであればよい。この実施の形態では、短期開放ラウンドは、0.1秒間等の非常に短い期間となっており、大入賞口に遊技球が入賞すれば所定個数の出玉が得られるが、実質的には出玉が得られないようになっている。このため、大当り種別が第1大当り、第2大当り、第3大当り、第4大当りとなるいずれの場合におけるラウンド遊技の回数も、形式上は11回であるものの、実質は、上限期間が長期開放期間となる1回目から8回目の8回ともいえる。
画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームとのうち、いずれかの特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。そして、飾り図柄の可変表示が開始されてから「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける確定飾り図柄の停止表示により可変表示が終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示状態が所定のリーチ状態となることがある。
リーチ状態とは、画像表示装置5の表示領域にて停止表示された飾り図柄が大当り組み合わせの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄については変動が継続している表示状態、あるいは全部又は一部の飾り図柄が大当り組み合わせの全部又は一部を構成しながら同期して変動している表示状態のことである。具体的には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける一部では予め定められた大当り組み合わせを構成する飾り図柄が停止表示されているときに未だ停止表示していない残りの飾り図柄表示エリアでは飾り図柄が変動している表示状態、あるいは「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部又は一部で飾り図柄が大当り組み合わせの全部又は一部を構成しながら同期して変動している表示状態である。
リーチ状態となったことに対応して、飾り図柄の変動速度を低下させたり、画像表示装置5の表示領域に飾り図柄とは異なるキャラクタ画像を表示させたり、背景画像の表示態様を変化させたり、飾り図柄とは異なる動画像を再生表示させたり、飾り図柄の変動態様を変化させたりすることで、リーチ状態となる以前とは異なる演出動作が実行される場合がある。このようなキャラクタ画像の表示や背景画像の表示態様の変化、動画像の再生表示、飾り図柄の変動態様の変化といった演出動作のいずれか、あるいはこれらの一部又は全部の組み合わせといった演出動作を、リーチ演出表示という。なお、リーチ演出には、画像表示装置5における表示動作のみならず、スピーカ8L、8Rによる音声出力動作や、遊技効果ランプ9等の発光体における点灯動作等を、リーチ状態となる以前の動作態様とは異なる動作態様とすることが、含まれていてもよい。
リーチ演出における演出動作としては、互いに動作態様が異なる複数種類の演出パターンが、予め用意されていればよい。そして、それぞれのリーチ態様では「大当り」となる可能性が異なる。即ち、複数種類のリーチ演出のいずれが実行されるかに応じて、可変表示結果が「大当り」となる可能性を異ならせることができる。
この実施の形態では、一例として、ノーマルリーチ、スーパーリーチα、スーパーリーチβといったリーチ態様が予め設定されている。そして、スーパーリーチαやスーパーリーチβといったスーパーリーチのリーチ態様が出現した場合には、ノーマルリーチのリーチ態様が出現した場合に比べて、可変表示結果が「大当り」となる可能性が高くなる。
飾り図柄の可変表示中には、リーチ演出とは異なり、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、可変表示結果が「大当り」となる可能性があること等を、飾り図柄の可変表示態様等により遊技者に報知するための可変表示演出が実行されることがある。この実施の形態では、「滑り」や「擬似連」といった可変表示演出が実行可能である。「滑り」や「擬似連」の可変表示演出は、主基板11の側で変動パターンが決定されること等に対応して実行するか否かが決定されればよい。なお、「滑り」の可変表示演出は、主基板11の側で決定された変動パターンにかかわらず、演出制御基板12の側で実行するか否かが決定されてもよい。
飾り図柄の可変表示中には、リーチ演出、あるいは「滑り」や「擬似連」等の可変表示演出とは異なり、例えば所定の演出画像を表示することや、メッセージとなる画像表示や音声出力、ランプ点灯等のように、飾り図柄の可変表示動作とは異なる演出動作により、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、スーパーリーチによるリーチ演出が実行される可能性があること、可変表示結果が「大当り」となる可能性があること等を、遊技者に予め報知するための予告演出が実行されることがある。予告演出となる演出動作は、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となるより前に実行されるものであればよい。また、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることを報知する予告演出には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となった後に実行されるものが含まれていてもよい。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、ハズレ図柄となる特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態とならずに、所定の非リーチ組み合わせとなる確定飾り図柄が停止表示されることがある。このような飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「ハズレ」となる場合における「非リーチ」の可変表示態様と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、ハズレ図柄となる特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、リーチ演出が実行された後に、あるいはリーチ演出が実行されずに、所定のリーチハズレ組み合わせとなる確定飾り図柄が停止表示されることがある。このような飾り図柄の可変表示結果は、可変表示結果が「ハズレ」となる場合における「リーチ」の可変表示態様と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、大当り図柄となる特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、所定のリーチ演出が実行された後に、あるいはリーチ演出が実行されずに、所定の大当り組み合わせとなる確定飾り図柄が停止表示される。ここで、大当り組み合わせとなる確定飾り図柄は、例えば画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて可変表示される図柄番号が「1」〜「8」の飾り図柄のうち、図柄番号が同一である飾り図柄のいずれか1つが、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであればよい。
確定特別図柄として導出される特別図柄が第1大当り図柄と第2大当り図柄と第3大当り図柄と第4大当り図柄のいずれであるかに応じて、大当り組み合わせとして停止表示される飾り図柄を異ならせてもよい。一例として、第1大当り図柄が確定特別図柄として導出される場合には、図柄番号が奇数「1」、「3」、「5」、「7」の飾り図柄を対象として、大当り組み合わせで停止表示する飾り図柄が選択される一方、第2大当り図柄、第3大当り図柄、第4大当り図柄が確定特別図柄として導出される場合には、図柄番号が偶数「2」、「4」、「6」、「8」の飾り図柄を対象として、大当り組み合わせで停止表示する飾り図柄が選択されてもよい。この場合、図柄番号が奇数「1」、「3」、「5」、「7」の飾り図柄のいずれかが大当り組み合わせで停止表示されることにより、第1大当りであることが確定的に報知される。一方、図柄番号が偶数「2」、「4」、「6」、「8」の飾り図柄のいずれかが大当り組み合わせで停止表示されたときには、第2大当りであるか第3大当りであるか第4大当りであるかを遊技者が認識不可能又は認識困難となる。
特図ゲームにおける確定特別図柄が第1大当り図柄となることに対応して、所定のリーチ演出が実行された後に、あるいはリーチ演出が実行されずに、大当り組み合わせの確定飾り図柄が停止表示される飾り図柄の可変表示態様は、「第1大当り」の可変表示態様と称される。一方、特図ゲームにおける確定特別図柄が第2大当り図柄となることに対応して、所定のリーチ演出が実行された後に、あるいはリーチ演出が実行されずに、大当り組み合わせの確定飾り図柄が停止表示される飾り図柄の可変表示態様は、「第2大当り」の可変表示態様と称される。一方、特図ゲームにおける確定特別図柄が第3大当り図柄となることに対応して、所定のリーチ演出が実行された後に、あるいはリーチ演出が実行されずに、大当り組み合わせの確定飾り図柄が停止表示される飾り図柄の可変表示態様は、「第3大当り」の可変表示態様と称される。一方、特図ゲームにおける確定特別図柄が第4大当り図柄となることに対応して、所定のリーチ演出が実行された後に、あるいはリーチ演出が実行されずに、大当り組み合わせの確定飾り図柄が停止表示される飾り図柄の可変表示態様は、「第4大当り」の可変表示態様と称される。
この実施の形態では、大当り遊技状態におけるラウンドの実行中やラウンド間のインターバル中といった所定期間にて、大当り中演出としてバトル演出が実行される場合がある。バトル演出では、自キャラクタが敵キャラクタと対戦するような演出が行われる。一例として、バトル演出で自キャラクタが敵キャラクタとの対戦に勝ったときには、大当り遊技状態の終了後に高確高ベース状態となることを、遊技者が認識可能に報知する。一方、バトル演出で自キャラクタが敵キャラクタとの対戦に負けたときには、大当り遊技状態の終了後に低確低ベース状態又は高確低ベース状態となることを、遊技者が認識可能に報知する。対戦の結果を報知する演出は、バトル結果報知演出ともいう。このように、バトル演出には、バトル中演出と、バトル結果報知演出とが含まれていればよい。
また、大当り中演出として実行されるバトル演出では、特定演出としてのバトル中演出(初戦)を含むバトル演出が実行される場合と、特定演出と類似する演出としてのバトル中演出(再戦)を含むバトル演出が実行される場合とがある。ここで、大当り中演出とは、大当り遊技状態に対応して実行されるファンファーレ演出、ラウンド中演出、ラウンド間演出、エンディング演出のうちの一部の演出を指すこともあれば、全部の演出を指すこともある。この実施の形態では、大当り中演出のラウンド中演出としてバトル演出を実行する例について説明するが、バトル演出は、大当り中演出のファンファーレ演出、ラウンド間演出、エンディングとして実行するものであってもよい。
この実施の形態では、バトル中演出(初戦)として、自キャラクタが敵キャラクタと初めて対戦するような演出が行われ、バトル中演出(再戦)として、自キャラクタが敵キャラクタと再び対戦するような演出が行われる。ここで、特定演出と類似する演出は、特定演出と演出の種類が同じで演出態様が異なるものであればよく、バトル中演出(再戦)の演出態様に限られない。例えば、特定演出がバトル演出である場合、特定演出と類似する演出は、バトル演出として認識し得る態様の演出であればよく、特定演出として実行されるバトル演出とは異なるキャラクタが登場する態様の演出や、異なる背景が表示される態様の演出、異なるバトル方法によって勝敗が決する態様の演出等であってもよい。
また、この実施の形態では、大当り中演出として特定演出とは異なる所定演出としての非バトル演出が実行される場合がある。非バトル演出では、バトル演出は実行されずに、例えば大当り遊技状態が終了した後の遊技状態を報知する演出等が実行される。
この実施の形態において、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果が「大当り」となったことに基づく大当り遊技状態が終了した後には、確変制御が行われる確変状態に制御される場合がある。確変制御が行われることにより、各特図ゲームや飾り図柄の可変表示において、可変表示結果が「大当り」となって更に大当り遊技状態に制御される確率が、通常状態よりも高くなるように向上する。ここで、通常状態とは、大当り遊技状態等の有利状態や確変状態及び時短状態とは異なる遊技状態としての通常遊技状態であり、パチンコ遊技機1の初期設定状態と同一の制御が行われる。
大当り遊技状態が終了した後には、確変制御と共に、あるいは確変制御とは別個に、時短制御が行われてもよい。時短制御が行われることにより、通常状態に比べて特図ゲームにおける特別図柄の変動時間が短縮される。時短制御が行われるときには、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける普通図柄の変動時間を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普図ゲームで普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御、可変表示結果が「普図当り」となったことに基づく普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動制御を行う傾動制御時間を通常状態のときよりも長くする制御、その傾動回数を通常状態のときよりも増加させる制御といった、遊技球が第2始動入賞口を通過し易くして第2始動条件が成立する可能性を高めることで遊技者にとって有利となる制御が行われる。なお、これらの制御のいずれか1つが行われるようにしてもよいし、複数の制御が組み合わせられて行われるようにしてもよい。このように、時短制御に伴い第2始動入賞口を遊技球が通過し易くして遊技者にとって有利となる制御は、高開放制御と称される。
高開放制御が行われることにより、第2始動入賞口は、高開放制御が行われていないときよりも拡大開放状態となる頻度が高められる。これにより、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立し易くなり、特図ゲームが頻繁に実行可能となることで、次に可変表示結果が「大当り」となるまでの時間が短縮される。高開放制御が実行可能となる期間は、高開放制御期間ともいう。時短制御と高開放制御は、それらの開始と終了が同時に行われる一方で、確変制御の開始と終了は、時短制御や高開放制御の開始や終了とは連動しなくてよい。
確変制御は、所定回数の特図ゲームが実行されることと、可変表示結果が再び「大当り」となることのうち、いずれかの条件が先に成立したときに終了すればよい。但し、可変表示結果が再び「大当り」となった場合には、大当り遊技状態の終了後更に確変制御が行われる確変状態となる場合がある。時短制御は、確変制御と共に終了してもよい。あるいは、確変制御が終了するより前、もしくは確変制御が終了した後を含めて、所定回数の特図ゲームが実行されることと、可変表示結果が再び「大当り」となることのうち、いずれかの条件が先に成立したときに、時短制御を終了してもよい。
確変制御と共に時短制御が行われる確変状態は、第3遊技状態としての高確高ベース状態とも称される。また、確変制御のみが行われて時短制御が行われない確変状態は、第2遊技状態としての高確低ベース状態とも称される。更に、確変制御が行われずに時短制御のみが行われる時短状態は、低確高ベース状態とも称される。確変制御と時短制御がいずれも行われない通常状態は、第1遊技状態としての低確低ベース状態とも称される。このように、確変状態のうちには、確変制御と共に時短制御が行われる高確高ベース状態の他に、確変制御のみが行われて時短制御が行われない高確低ベース状態が含まれていてもよい。
確変状態や時短状態において確変制御や時短制御及び高開放制御が行われるときには、各特図ゲームに対応して可変表示結果が「大当り」となる確率が通常よりも高くなることや、各特図ゲームにおける特図変動時間が短縮されると共に第2開始条件が成立し易くなることにより、通常状態に比べて大当り遊技状態となり易くなる。こうした通常状態に比べて大当り遊技状態となり易く遊技者にとって有利な遊技状態は、有利状態としての大当り遊技状態とは異なる「特別遊技状態」と称される。なお、確変状態は第1特別遊技状態ともいう一方、時短状態は第2特別遊技状態ともいう。また、時短制御に伴い高開放制御が行われる確変状態や時短状態は、遊技球がだい2始動入賞口を通過し易い有利変化態様で普通可変入賞球装置6Bの可動部材が通常開放状態と拡大開放状態とに変化する「高ベース状態」ということもある。
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、各種の制御基板が搭載されている。また、パチンコ遊技機1には、主基板11と演出制御基板12との間で伝送される各種の制御信号を中継するための中継基板15等も搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1における遊技盤2等の背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、インタフェース基板等といった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板11は、主として、特図ゲームにおいて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの信号の入力を行う機能、演出制御基板12等から成るサブ側の制御基板に宛てて、指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力して送信する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種情報を出力する機能等を備えている。また、主基板11は、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bを構成する各LED等の点灯/消灯制御を行って第1特図や第2特図の可変表示を制御することや、普通図柄表示器20の点灯/消灯/発色制御等を行って普通図柄表示器20による普通図柄の可変表示を制御することといった、所定の表示図柄の可変表示を制御する機能も備えている。
主基板11には、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100や、遊技球検出用の各種スイッチからの検出信号を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送するスイッチ回路110、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号をソレノイド81、82に伝送するソレノイド回路111等が搭載されている。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、中継基板15を介して主基板11から伝送された制御信号を受信して、画像表示装置5、スピーカ8L、8R及び遊技効果ランプ9といった演出用の電気部品による演出動作を制御するための各種回路が搭載されている。即ち、演出制御基板12は、画像表示装置5における表示動作や、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作の全部又は一部、遊技効果ランプ9等における点灯/消灯動作の全部又は一部といった、演出用の電気部品に所定の演出動作を実行させるための制御内容を決定する機能を備えている。
音声制御基板13は、演出制御基板12とは別個に設けられた音声出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データ等に基づき、スピーカ8L、8Rから音声を出力させるための音声信号処理を実行する処理回路等が搭載されている。ランプ制御基板14は、演出制御基板12とは別個に設けられたランプ出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データ等に基づき、遊技効果ランプ9等における点灯/消灯駆動を行うランプドライバ回路等が搭載されている。
図2に示すように、主基板11には、ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23からの検出信号を伝送する配線が接続されている。なお、ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23は、例えばセンサと称されるもの等のように、遊技媒体としての遊技球を検出できる任意の構成を有するものであればよい。また、主基板11には、第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25C等の表示制御を行うための指令信号を伝送する配線が接続されている。
主基板11から演出制御基板12に向けて伝送される制御信号は、中継基板15によって中継される。中継基板15を介して主基板11から演出制御基板12に対して伝送される制御コマンドは、例えば電気信号として送受信される演出制御コマンドである。演出制御コマンドには、例えば画像表示装置5における画像表示動作を制御するために用いられる表示制御コマンドや、スピーカ8L、8Rからの音声出力を制御するために用いられる音声制御コマンド、遊技効果ランプ9や装飾用LEDの点灯動作等を制御するために用いられるランプ制御コマンドが含まれている。
図3(A)は、この実施の形態で用いられる演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。演出制御コマンドは、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODEを示し、2バイト目はEXTを表す。MODEデータの先頭ビットは必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビットは「0」とされる。なお、図3(A)に示されたコマンド形態は一例であって、他のコマンド形態を用いてもよい。また、この例では、制御コマンドが2つの制御信号で構成されることになるが、制御コマンドを構成する制御信号数は、1であってもよいし、3以上の複数であってもよい。
図3(A)に示す例において、コマンド8001Hは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を指定する第1変動開始コマンドである。コマンド8002Hは、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を指定する第2変動開始コマンドである。コマンド81XXHは、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示に対応して画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rで可変表示される飾り図柄等の変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドである。ここで、XXHは不特定の16進数であることを示し、演出制御コマンドによる指示内容に応じて任意に設定される値であればよい。変動パターン指定コマンドでは、指定する変動パターン等に応じて、異なるEXTデータが設定される。
コマンド8CXXHは、特別図柄や飾り図柄等の可変表示結果を指定する可変表示結果通知コマンドである。可変表示結果通知コマンドでは、例えば図3(B)に示すように、可変表示結果が「ハズレ」であるか「大当り」であるかの決定結果や、可変表示結果が「大当り」となる場合の大当り種別を複数種類のいずれとするかの決定結果に応じて、異なるEXTデータが設定される。より具体的には、コマンド8C00Hは、可変表示結果が「ハズレ」となる旨の事前決定結果を示す第1可変表示結果通知コマンドである。コマンド8C01Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「第1大当り(11R確変(実質8R出玉・時短次回まで))」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第2可変表示結果通知コマンドである。コマンド8C02Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「第2大当り(11R確変(8R出玉・時短次回まで))」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第3可変表示結果通知コマンドである。コマンド8C03Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「第3大当り(11R確変(実質8R出玉・時短なし))」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第4可変表示結果通知コマンドである。コマンド8C04Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「第4大当り(11R通常(8R出玉・時短なし))」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第5可変表示結果通知コマンドである。
コマンド8F00Hは、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rで飾り図柄の変動停止を指定する図柄確定コマンドである。コマンド95XXHは、第1始動入賞や第2始動入賞といった始動入賞の発生時における所定の判定結果を指定する入賞時判定結果指定コマンドである。この実施の形態では、始動入賞の発生時に抽出した所定の乱数値について、予め設定した複数の数値範囲のいずれに含まれるかを判定し、その判定結果に応じて異なるデータが、入賞時判定結果指定コマンドのEXTデータとして設定される。
コマンドA0XXHは、大当り遊技状態の開始を示す演出画像の表示を指定する当り開始指定コマンドである。コマンドA1XXHは、大当り遊技状態において、大入賞口が開放状態となっている期間であることを通知する大入賞口開放中通知コマンドである。コマンドA2XXHは、大当り遊技状態において、大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間であることを通知する大入賞口開放後通知コマンドである。コマンドA3XXHは、大当り遊技状態の終了時における演出画像の表示を指定する当り終了指定コマンドである。
当り開始指定コマンドや当り終了指定コマンドでは、例えば可変表示結果通知コマンドと同様のEXTデータが設定されること等により、事前決定結果や大当り種別決定結果に応じて異なるEXTデータが設定されてもよい。あるいは、当り開始指定コマンドや当り終了指定コマンドでは、事前決定結果及び大当り種別決定結果と設定されるEXTデータとの対応関係を、可変表示結果通知コマンドにおける対応関係とは異ならせるようにしてもよい。大入賞口開放中通知コマンドや大入賞口開放後通知コマンドでは、例えば11R大当り状態におけるラウンドの実行回数に対応して、異なるEXTデータが設定される。
コマンドB0XXHは、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を指定する遊技状態指定コマンドである。遊技状態指定コマンドでは、例えばパチンコ遊技機1における現在の遊技状態に応じて、異なるEXTデータが設定される。具体的な一例として、コマンドB000Hを時短制御と確変制御がいずれも行われない遊技状態に対応した第1遊技状態指定コマンドとし、コマンドB001Hを確変制御が行われる一方で時短制御は行われない遊技状態に対応した第2遊技状態指定コマンドとする。また、コマンドB002Hを時短制御と確変制御が共に行われる遊技状態に対応した第3遊技状態指定コマンドとする。
コマンドC1XXHは、始動入賞記憶表示エリア5H等にて特図保留記憶数を特定可能に表示するために、第1特図保留記憶数を通知する第1保留記憶数通知コマンドである。コマンドC2XXHは、始動入賞記憶表示エリア5H等にて特図保留記憶数を特定可能に表示するために、第2特図保留記憶数を通知する第2保留記憶数通知コマンドである。第1保留記憶数通知コマンドは、例えば第1始動入賞口を遊技球が通過することにより第1始動入賞が発生したときに、第1始動条件が成立したことに基づいて、主基板11から演出制御基板12へと送信される。第2保留記憶数通知コマンドは、例えば第2始動入賞口を遊技球が通過することにより第2始動入賞が発生したときに、第2始動条件が成立したことに基づいて、主基板11から演出制御基板12へと送信される。また、第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドは、第1開始条件と第2開始条件のいずれかが成立したときに、特図ゲームの実行が開始されること等に対応して送信されるようにしてもよい。
第1保留記憶数通知コマンドは、第1始動入賞の発生により第1始動条件が成立したときに、第1特図保留記憶数の増加を通知するものとして送信される。また、第2保留記憶数通知コマンドは、第2始動入賞の発生により第2始動入賞が成立したときに、第2特図保留記憶数の増加を通知するものとして送信される。
この実施の形態において、第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドは、第1始動入賞口と第2始動入賞口とのいずれに始動入賞したかを指定すると共に、第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とのいずれが増加したかを指定する保留通知情報として送信される。なお、保留記憶数が増加したときに、第1特図保留記憶数又は第2特図保留記憶数が増加したことを示す保留記憶数加算指定コマンドを送信する一方、保留記憶数が減少したときに、第1特図保留記憶数又は第2特図保留記憶数が減少したことを示す保留記憶数減算指定コマンドを送信するようにしてもよい。
第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドに代えて、あるいは第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドと共に、合計保留記憶数を通知する合計保留記憶数通知コマンドを送信するようにしてもよい。即ち、合計保留記憶数の増加を通知するための合計保留記憶数通知コマンドが用いられてもよい。第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドに代えて合計保留記憶数通知コマンドを送信する場合には、第1始動入賞口と第2始動入賞口とのいずれに始動入賞したかを指定する始動口入賞指定コマンドを送信するようにしてもよい。
この実施の形態では、始動入賞判定処理において、始動入賞の発生に基づき抽出した特図表示結果決定用の乱数値MR1がいずれの数値範囲に含まれるかを判定する。そして、入賞時判定結果指定コマンドのEXTデータに、乱数値MR1の判定結果を指定する値を設定し、演出制御基板12に対して送信する制御を行う。演出制御基板12に搭載された演出制御用CPU120は、入賞時判定結果指定コマンドのEXTデータに基づいて、可変表示結果が「大当り」に決定されるか否かを認識できる。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM101と、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM102と、遊技制御用のプログラムを実行して制御動作を行うCPU103と、CPU103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路104と、I/O105とを備えて構成される。
一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための処理が実行される。このときには、CPU103がROM101から固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU103がRAM102に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU103がRAM102に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を出力する送信動作等も行われる。
図4は、主基板11の側においてカウントされる乱数値を例示する説明図である。図4に示すように、この実施の形態では、主基板11の側において、特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン種別決定用の乱数値MR3、変動パターン決定用の乱数値MR4、普図表示結果決定用の乱数値MR5のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。なお、遊技効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。こうした遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。
乱数回路104は、これらの乱数値MR1〜MR5の一部又は全部を示す数値データをカウントするものであればよい。CPU103は、例えば図11に示す遊技制御カウンタ設定部154に設けられたランダムカウンタといった、乱数回路104とは異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによって各種の数値データを更新することで、乱数値MR1〜MR5の一部を示す数値データをカウントするようにしてもよい。
特図表示結果決定用の乱数値MR1は、特図ゲームにおける特別図柄等の可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを決定するために用いられる乱数値であり、例えば「0」〜「65535」の範囲の値をとる。大当り種別決定用の乱数値MR2は、可変表示結果を「大当り」とする場合における飾り図柄の可変表示態様である大当り種別を「第1大当り(11R確変(実質8R出玉・時短次回まで))」、「第2大当り(11R確変(実質8R出玉・時短次回まで))」、「第3大当り(11R確変(実質8R出玉・時短なし))」又は「第4大当り(11R通常(実質8R出玉・時短なし))」のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「0」〜「99」の範囲の値をとる。
変動パターン種別決定用の乱数値MR3は、特別図柄や飾り図柄の可変表示における変動パターン種別を、予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「0」〜「250」の範囲の値をとる。変動パターン決定用の乱数値MR4は、特別図柄や飾り図柄の可変表示における変動パターンを、予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「0」〜「996」の範囲の値をとる。普図表示結果決定用の乱数値MR5は、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける可変表示結果を「普図当り」とするか「普図ハズレ」とするか等の決定を行うために用いられる乱数値であり、例えば「2」〜「12」の範囲の値をとる。
図5は、この実施の形態における変動パターンを示している。この実施の形態では、可変表示結果が「ハズレ」となる場合のうち、飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合と「リーチ」である場合のそれぞれに対応して、また、可変表示結果が「大当り」となる場合等に対応して、複数の変動パターンが予め用意されている。なお、可変表示結果が「ハズレ」で飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンは、非リーチ変動パターンと称され、可変表示結果が「ハズレ」で飾り図柄の可変表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンは、リーチ変動パターンと称される。
非リーチ変動パターンとリーチ変動パターンは、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に対応したハズレ変動パターンに含まれる。可変表示結果が「大当り」である場合に対応した変動パターンは、大当り変動パターンと称される。大当り変動パターンやリーチ変動パターンには、ノーマルリーチのリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンと、スーパーリーチα又はスーパーリーチβといったスーパーリーチのリーチ演出が実行されるスーパーリーチ変動パターンとがある。
図6は、この実施の形態における変動パターン種別を示している。図5に示す各変動パターンは、図6に示す複数の変動パターン種別のうち、少なくとも1つの変動パターン種別に含まれている。即ち、各変動パターン種別は、例えば飾り図柄の可変表示中に実行される演出動作の態様等に基づいて分類された単一又は複数の変動パターンを含むように構成されていればよい。
一例として、複数の変動パターンをリーチ演出の種類で分類して、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態とならない変動パターンが含まれる変動パターン種別と、ノーマルリーチを伴う変動パターンが含まれる変動パターン種別と、スーパーリーチを伴う変動パターンが含まれる変動パターン種別とに分ければよい。また、スーパーリーチを伴う変動パターンについては、リーチ演出の内容に応じて、異なる変動パターン種別に分類されるようにしてもよい。あるいは、所定の可変表示演出が実行されるか否か等に応じて、異なる変動パターン種別に分類されるようにしてもよい。他の一例として、複数の変動パターンを飾り図柄の可変表示時間等に応じて、分類してもよい。複数の変動パターン種別のうちには、共通の変動パターンを含んで構成されたものがあってもよい。
図6に示すように、各変動パターン種別には、可変表示態様や可変表示の内容に応じて、1つ又は複数の変動パターンが分類される。図5に示す変動パターンの具体的な分類については、例えば図10に示すような変動パターン決定テーブル133の設定から、特定することができる。即ち、変動パターン決定テーブル133において、各変動パターン種別に応じて決定値が割り当てられた変動パターンは、その変動パターン種別に含まれるように分類されている。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種の選択用データ、テーブルデータ等が格納されている。例えば、ROM101には、CPU103が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブル、設定テーブル等を構成するデータが記憶されている。また、ROM101には、CPU103が主基板11から各種の制御コマンドとなる制御信号を送信するために用いられる複数のコマンドテーブルを構成するテーブルデータや、図5に示すような変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルを構成するテーブルデータ等が、記憶されている。
図7は、ROM101に記憶される特図表示結果決定テーブル130の構成例を示している。特図表示結果決定テーブル130は、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームや、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームにおいて、可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示される以前に、その可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを、特図表示結果決定用の乱数値MR1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。
特図表示結果決定テーブル130では、パチンコ遊技機1において確変制御が行われない遊技状態であるか、確変制御が行われる遊技状態であるかという確変制御の有無に応じて、特図表示結果決定用の乱数値MR1と比較される数値が、「大当り」や「ハズレ」の特図表示結果に割り当てられている。特図表示結果決定テーブル130において、複数種類の特図表示結果に割り当てられた決定値を示すテーブルデータは、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に対応した決定用データとなっている。
図7に示す特図表示結果決定テーブル130の設定例では、遊技状態が確変状態である場合の「確変制御あり」に対応して、通常状態又は時短状態である場合の「確変制御なし」よりも多くの決定値が「大当り」の特図表示結果に割り当てられている。これにより、パチンコ遊技機1において確変制御が行われる確変状態では、確変制御が行われない通常状態又は時短状態であるときに比べて、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなる。即ち、特図表示結果決定テーブル130における決定用データは、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態であるときに、通常状態や時短状態であるときよりも大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなるように、大当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に割り当てられている。
この実施の形態では、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームであるか、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームであるかにかかわらず、特図表示結果決定テーブル130において同一のテーブルデータを参照して特図表示結果が決定される。これに対して、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームの場合と、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームの場合のそれぞれに対応して、特図表示結果に対応する決定値の割り当てが異なる決定テーブルを用意してもよい。この場合には、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームの場合と、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームの場合とでは、所定の特図表示結果に対する決定値の割り当てを異ならせてもよい。
図8は、ROM101に記憶される大当り種別決定テーブル131の構成例を示している。大当り種別決定テーブル131は、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定されたときに、大当り種別決定用の乱数値MR2に基づき、大当り種別を複数種類のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。大当り種別決定テーブル131では、特図ゲームにおいて可変表示された特別図柄が第1特図であるか第2特図であるかに応じて、大当り種別決定用の乱数値MR2と比較される数値が、「第1大当り(11R確変(実質8R出玉・時短次回まで))」、「第2大当り(11R確変(実質8R出玉・時短次回まで))」、「第3大当り(11R確変(実質8R出玉・時短なし))」又は「第4大当り(11R通常(実質8R出玉・時短なし))」といった大当り種別に割り当てられている。
大当り種別決定テーブル131において、複数種類の大当り種別に割り当てられた決定値を示すテーブルデータは、大当り遊技状態の終了後には確変状態に制御するか否かの決定結果に対応した決定用データとなっている。例えば、「第1大当り(11R確変(実質8R出玉・時短次回まで))」、「第2大当り(11R確変(実質8R出玉・時短次回まで))」、「第3大当り(11R確変(実質8R出玉・時短なし))」の大当り種別に割り当てられている決定値を示すテーブルデータは、確変状態に制御するとの決定結果に対応する一方で、「第4大当り(11R通常(実質8R出玉・時短なし))」の大当り種別に割り当てられている決定値を示すテーブルデータは、確変状態に制御しないとの決定結果に対応している。また、大当り種別決定テーブル131において、複数種類の大当り種別に割り当てられた決定値を示すテーブルデータは、大当り遊技状態の終了後には時短状態に制御するか否かの決定結果に対応した決定用データとなっている。例えば、「第1大当り(11R確変(実質8R出玉・時短次回まで))」、「第2大当り(11R確変(実質8R出玉・時短次回まで))」の大当り種別に割り当てられている決定値を示すテーブルデータは、時短状態に制御するとの決定結果に対応する一方で、「第3大当り(11R確変(実質8R出玉・時短なし))」、「第4大当り(11R通常(実質8R出玉・時短なし))」の大当り種別に割り当てられている決定値を示すテーブルデータは、時短状態に制御しないとの決定結果に対応している。大当り種別決定テーブル131は、遊技制御バッファ設定部155に設けられた大当り種別バッファの値を、決定された大当り種別に対応する値に設定するためのテーブルデータを含んでいてもよい。
図8に示す大当り種別決定テーブル131の設定例では、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかに応じて、「第1大当り(11R確変(実質8R出玉・時短次回まで))」、「第2大当り(11R確変(実質8R出玉・時短次回まで))」、「第3大当り(11R確変(実質8R出玉・時短なし))」又は「第4大当り(11R通常(実質8R出玉・時短なし))」の大当り種別に対する決定値の割り当てが異なっている。これにより、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立したことに基づいて大当り種別を複数種類のいずれかに決定する場合と、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立したことに基づいて大当り種別を複数種類のいずれかに決定する場合とで、大当り種別を「第1大当り(11R確変(実質8R出玉・時短次回まで))」、「第2大当り(11R確変(実質8R出玉・時短次回まで))」、「第3大当り(11R確変(実質8R出玉・時短なし))」又は「第4大当り(11R通常(実質8R出玉・時短なし))」に決定する割合を、異ならせることができる。
この実施の形態では、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームであるか、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームであるかに応じて、大当り種別決定テーブル131において異なるテーブルデータを参照して大当り種別が決定される。これに対して、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームであるか、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームであるかにかかわらず、複数種類の大当り種別に対する決定値の割り当てが同一のテーブルデータを用意してもよい。
図9は、ROM101に記憶される変動パターン種別決定テーブルの構成例を示している。この実施の形態では、変動パターン種別決定テーブルとして、図9(A)に示す大当り変動パターン種別決定テーブル132Aと、図9(B)に示すハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)132Bと、図9(C)に示すハズレ変動パターン種別決定テーブル(時短制御中)132Cとが、予め用意されている。
大当り変動パターン種別決定テーブル132Aは、特図表示結果を「大当り」にすると決定されたときに、大当り種別の決定結果に応じて、変動パターン種別を、変動パターン種別決定用の乱数値MR3に基づいて、複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。大当り変動パターン種別決定テーブル132Aでは、大当り種別の決定結果が「第1大当り(11R確変(実質8R出玉・時短次回まで))」、「第2大当り(11R確変(実質8R出玉・時短次回まで))」、「第3大当り(11R確変(実質8R出玉・時短なし))」又は「第4大当り(11R通常(実質8R出玉・時短なし))」のいずれであるかに応じて、変動パターン種別決定用の乱数値MR3と比較される数値が、変動パターン種別CA3−1〜変動パターン種別CA3−3のいずれかに割り当てられている。大当り変動パターン種別決定テーブル132Aでは、大当り種別が複数種類のいずれに決定されたかに応じて、各変動パターン種別に決定される割合が異なるように、決定値が各変動パターン種別に割り当てられている部分がある。例えば、大当り種別が「第1大当り(11R確変(実質8R出玉・時短次回まで))」及び「第2大当り(11R確変(実質8R出玉・時短次回まで))」のいずれかである場合と「第3大当り(11R確変(実質8R出玉・時短なし))」である場合と「第4大当り(11R通常(実質8R出玉・時短なし))」である場合とでは、変動パターン種別CA3−1〜変動パターン種別CA3−3に対する決定値の割り当てが異なっている。これにより、大当り種別を複数種類のいずれにするかの決定結果に応じて、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。
大当り変動パターン種別決定テーブル132Aにおける決定値は、大当り種別が複数種類のいずれに決定されたかに応じて、異なる変動パターン種別に決定されるように、各変動パターン種別に割り当てられる部分があってもよい。一例として、大当り種別が「第2大当り(11R確変(実質8R出玉・時短次回まで))」、「第3大当り(11R確変(実質8R出玉・時短なし))」、「第4大当り(11R通常(実質8R出玉・時短なし))」である場合には決定値が割り当てられていない特定の変動パターン種別に対して、大当り種別が「第1大当り(11R確変(実質8R出玉・時短次回まで))」である場合にのみ所定の決定値が割り当てられてもよい。これにより、所定の大当り種別に決定された場合には、所定の大当り種別以外に決定された場合とは異なる変動パターン種別に決定することができる。
大当り種別が「第1大当り(11R確変(実質8R出玉・時短次回まで))」、「第2大当り(11R確変(実質8R出玉・時短次回まで))」、「第3大当り(11R確変(実質8R出玉・時短なし))」又は「第4大当り(11R通常(実質8R出玉・時短なし))」のいずれかに決定された場合に、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態や確変状態、時短状態のいずれであるかに応じて、各変動パターン種別に対する決定値の割り当てを異ならせるようにしてもよい。これにより、遊技状態が複数種類のいずれであるかに応じて、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。また、大当り種別が「第1大当り(11R確変(実質8R出玉・時短次回まで))」、「第2大当り(11R確変(実質8R出玉・時短次回まで))」、「第3大当り(11R確変(実質8R出玉・時短なし))」又は「第4大当り(11R通常(実質8R出玉・時短なし))」のいずれかに決定された場合に、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態や確変状態、時短状態のいずれであるかに応じて、異なる変動パターン種別に決定値が割り当てられるようにしてもよい。これにより、遊技状態が複数種類のいずれであるかに応じて、異なる変動パターン種別に決定することができる。
ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)132Bと、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(時短制御中)132Cは、特図表示結果を「ハズレ」にすると決定されたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別決定用の乱数値MR3に基づいて、複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。ここで、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)132Bは、例えば遊技状態が通常状態であるときに使用テーブルとして選択される。これに対して、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(時短制御中)132Cは、例えば遊技状態が確変状態や時短状態であるときに、時短制御が行われていることに対応する使用テーブルとして選択される。
ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)132Bとハズレ変動パターン種別決定テーブル(時短制御中)132Cとでは、互いに各変動パターン種別に決定される割合が異なるように、決定値が各変動パターン種別に割り当てられている部分がある。これにより、遊技状態が通常状態であるか確変状態や時短状態において時短制御中であるかに応じて、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)132Bとハズレ変動パターン種別決定テーブル(時短制御中)132Cとでは、異なる変動パターン種別に決定値が割り当てられている部分がある。これにより、遊技状態が通常状態であるか確変状態や時短状態において時短制御中であるかに応じて、異なる変動パターン種別に決定することができる。
図10は、ROM101に記憶される変動パターン決定テーブル133の構成例を示している。変動パターン決定テーブル133は、変動パターン種別の決定結果に応じて、変動パターン決定用の乱数値MR4に基づき、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。変動パターン決定テーブル133では、変動パターン種別に応じて、変動パターン決定用の乱数値MR4と比較される数値が、単一又は複数の変動パターンに割り当てられている。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAM102は、その一部又は全部が所定の電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMであればよい。即ち、パチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間は、RAM102の一部又は全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態即ち遊技制御手段の制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存されるようにすればよい。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータに基づいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。
このようなRAM102には、パチンコ遊技機1における遊技の進行等を制御するために用いられる各種のデータを保持する領域として、例えば図11に示すような遊技制御用データ保持エリア150が設けられている。図11に示す遊技制御用データ保持エリア150は、第1特図保留記憶部151Aと、第2特図保留記憶部151Bと、普図保留記憶部151Cと、遊技制御フラグ設定部152と、遊技制御タイマ設定部153と、遊技制御カウンタ設定部154と、遊技制御バッファ設定部155とを備えている。
第1特図保留記憶部151Aは、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を遊技球が通過して始動入賞が発生したものの未だ開始されていない特図ゲームの保留データを記憶する。一例として、第1特図保留記憶部151Aは、第1始動入賞口への入賞順に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過における第1始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データ等を保留データとして、その記憶数が所定の上限値に達するまで記憶する。こうして第1特図保留記憶部151Aに記憶された保留データは、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける可変表示結果に基づき所定の遊技価値が付与されるか否か等を判定可能にする保留記憶情報となる。
第2特図保留記憶部151Bは、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を遊技球が通過して始動入賞が発生したものの未だ開始されていない特図ゲームの保留データを記憶する。一例として、第2特図保留記憶部151Bは、第2始動入賞口への入賞順に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過における第2始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データ等を保留データとして、その数が所定の上限値に達するまで記憶する。こうして第2特図保留記憶部151Bに記憶された保留データは、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける可変表示結果に基づき所定の遊技価値が付与されるか否か等を判定可能にする保留記憶情報となる。
普図保留記憶部151Cは、通過ゲート41を通過した遊技球がゲートスイッチ21によって検出されたにもかかわらず、未だ普通図柄表示器20により開始されていない普図ゲームの保留情報を記憶する。例えば、普図保留記憶部151Cは、遊技球が通過ゲート41を通過した順に保留番号と対応付けて、その遊技球の通過に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された普図表示結果決定用の乱数値MR5を示す数値データ等を保留データとして、その数が所定の上限値に達するまで記憶する。
遊技制御フラグ設定部152には、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況等に応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、遊技制御フラグ設定部152には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。
遊技制御タイマ設定部153には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられる各種のタイマが設けられている。例えば、遊技制御タイマ設定部153には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
遊技制御カウンタ設定部154には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるカウント値を計数するためのカウンタが複数種類設けられている。例えば、遊技制御カウンタ設定部154には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。ここで、遊技制御カウンタ設定部154には、遊技用乱数の一部又は全部をCPU103がソフトウェアにより更新可能にカウントするためのランダムカウンタが設けられてもよい。
例えば、遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタには、乱数値MR2〜MR5を示す数値データが、ランダムカウント値として記憶され、CPU103によるソフトウェアの実行に応じて、定期的あるいは不定期に、各乱数値を示す数値データが更新される。CPU103がランダムカウント値を更新するために実行するソフトウェアは、ランダムカウント値を乱数回路104における数値データの更新動作とは別個に更新するためのものであってもよいし、乱数回路104から抽出された数値データの全部又は一部にスクランブル処理や演算処理といった所定の処理を施すことによりランダムカウント値を更新するためのものであってもよい。
遊技制御バッファ設定部155には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、遊技制御バッファ設定部155には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるI/O105は、遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送された各種信号を取り込むための入力ポートと、遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成されている。
図2に示すように、演出制御基板12には、プログラムに従って制御動作を行う演出制御用CPU120と、演出制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM121と、演出制御用CPU120のワークエリアを提供するRAM122と、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理等を実行する表示制御部123と、演出制御用CPU120とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
一例として、演出制御基板12では、演出制御用CPU120がROM121から読み出した演出制御用のプログラムを実行することにより、演出用の電気部品による演出動作を制御するための処理が実行される。このときには、演出制御用CPU120がROM121から固定データを読み出す固定データ読出動作や、演出制御用CPU120がRAM122に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、演出制御用CPU120がRAM122に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部へと各種信号を出力する送信動作等も行われる。
演出制御用CPU120、ROM121、RAM122は、演出制御基板12に搭載された1チップの演出制御用マイクロコンピュータに含まれてもよい。
演出制御基板12には、画像表示装置5に対して映像信号を伝送するための配線や、音声制御基板13に対して音番号データを示す情報信号としての効果音信号を伝送するための配線、ランプ制御基板14に対してランプデータを示す情報信号としての電飾信号を伝送するための配線等が接続されている。更に、演出制御基板12には、スティックコントローラ31Aに対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、コントローラセンサユニット35Aから伝送するための配線や、プッシュボタン31Bに対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、プッシュセンサ35Bから伝送するための配線も接続されている。
演出制御基板12では、例えば乱数回路124等により、演出動作を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。こうした演出動作を制御するために用いられる乱数は、演出用乱数ともいう。
図2に示す演出制御基板12に搭載されたROM121には、演出制御用のプログラムの他にも、演出動作を制御するために用いられる各種のデータテーブル等が格納されている。例えば、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブルを構成するテーブルデータ、各種の演出制御パターンを構成するパターンデータ等が記憶されている。
一例として、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の演出装置による演出動作を制御するために使用する演出制御パターンを複数種類格納した演出制御パターンテーブルが記憶されている。演出制御パターンは、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて実行される各種の演出動作に対応して、その制御内容を示すデータ等から構成されている。演出制御パターンテーブルには、例えば特図変動時演出制御パターンと、予告演出制御パターンと、各種演出制御パターンとが、格納されていればよい。
特図変動時演出制御パターンは、複数種類の変動パターンに対応して、特図ゲームにおいて特別図柄の変動が開始されてから特図表示結果となる確定特別図柄が導出表示されるまでの期間における、飾り図柄の可変表示動作やリーチ演出等における演出表示動作、あるいは飾り図柄の可変表示を伴わない各種の演出表示動作といった、様々な演出動作の制御内容を示すデータ等から構成されている。予告演出制御パターンは、予め複数パターンが用意された予告パターンに対応して実行される予告演出となる演出動作の制御内容を示すデータ等から構成されている。各種演出制御パターンは、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて実行される各種の演出動作に対応して、その制御内容を示すデータ等から構成されている。
図12(A)は、演出制御パターンの構成例を示している。特図変動時演出制御パターンや各種演出制御パターンといった、それぞれの演出制御パターンは、例えば演出制御プロセスタイマ判定値、表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、操作検出制御データ、終了コードといった、各種の演出動作を制御するための制御データから構成され、時系列的に、各種の演出制御の内容や、演出制御の切換タイミング等が設定されていればよい。その他にも、演出制御パターンには、例えば遊技領域の内部又は外部に設けられた可動部材における動作制御の内容等を指定する可動部材制御データ等が、含まれていてもよい。演出制御プロセスタイマ判定値は、演出制御用マイクロコンピュータに内蔵された演出制御用RAMの所定領域に設けられた演出制御プロセスタイマの値と比較される値であって、各演出動作の実行時間に対応した判定値が予め設定されている。なお、演出制御プロセスタイマ判定値に代えて、例えば主基板11から所定の演出制御コマンドを受信したことや、演出制御用マイクロコンピュータにおいて演出動作を制御するための処理として所定の処理が実行されたことといった、所定の制御内容や処理内容に対応して、演出制御の切換タイミング等を示すデータが設定されていてもよい。
表示制御データには、例えば飾り図柄の可変表示中における各飾り図柄の変動態様を示すデータといった、画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示態様を示すデータが含まれている。即ち、表示制御データは、画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作を指定するデータである。音声制御データには、例えば飾り図柄の可変表示中における飾り図柄の可変表示動作に連動した効果音等の出力態様を示すデータといった、スピーカ8L、8Rからの音声出力態様を示すデータが含まれている。即ち、音声制御データは、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作を指定するデータである。ランプ制御データには、例えば遊技効果ランプ9や装飾用LEDといった、発光体の点灯動作態様を示すデータが含まれている。即ち、ランプ制御データは、発光体の点灯動作を指定するデータである。操作検出制御データには、例えばスティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bといった操作部に対する操作を有効に検出する期間や、有効に検出した場合における演出動作の制御内容等を示すデータが含まれている。即ち、操作検出制御データは、操作部に対する操作に応じた演出動作を指定するデータである。なお、これらの制御データは、全ての演出制御パターンに含まれなければならないものではなく、各演出制御パターンによる演出動作の内容に応じて、一部の制御データを含んで構成される演出制御パターンがあってもよい。
図12(B)は、演出制御パターンの内容に従って実行される各種の演出動作を説明するための図である。演出制御用CPU120は、演出制御パターンに含まれる各種の制御データに従って、演出動作の制御内容を決定する。例えば、演出制御プロセスタイマ値が演出制御プロセスタイマ判定値のいずれかと合致したときには、その演出制御プロセスタイマ判定値と対応付けられた表示制御データにより指定される態様で飾り図柄を表示させると共に、キャラクタ画像や背景画像といった演出画像を画像表示装置5の画面上に表示させる制御を行う。また、音声制御データにより指定される態様でスピーカ8L、8Rから音声を出力させる制御を行うと共に、ランプ制御データにより指定される態様で遊技効果ランプ9や装飾用LED等の発光体を点滅させる制御を行い、操作検出制御データにより指定される操作有効期間にてスティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bに対する操作を受け付けて演出内容を決定する制御を行う。なお、演出制御プロセスタイマ判定値と対応していても制御対象にならない演出用部品に対応するデータには、ダミーデータが設定されてもよい。
図12(B)に示す演出動作は、飾り図柄の変動が開始されてから最終停止するまでの期間全体に対応しているが、これに限定されるものではなく、飾り図柄の可変表示中における一部の期間に対応して演出動作を実行するための演出制御パターンが設けられてもよい。あるいは、飾り図柄の可変表示中以外の所定期間に対応して演出動作を実行するための演出制御パターンが設けられてもよい。
演出制御用CPU120は、例えば飾り図柄の可変表示を開始するとき等に、変動パターン指定コマンドに示された変動パターン等に基づいて演出制御パターンをセットする。また、演出制御用CPU120は、例えば予告演出又は大当り中演出といった演出の実行を開始するとき等に、対応する演出制御パターンをセットする。ここで、演出制御パターンをセットする際には、該当する演出制御パターンを構成するパターンデータを、ROM121から読み出してRAM122の所定領域に一時記憶させてもよいし、該当する演出制御パターンを構成するパターンデータのROM121における記憶アドレスを、RAM122の所定領域に一時記憶させて、ROM121における記憶データの読出位置を指定するだけでもよい。その後、演出制御プロセスタイマ値が更新される毎に、演出制御プロセスタイマ判定値のいずれかと合致したか否かの判定を行い、合致した場合には、対応する各種の制御データに応じた演出動作の制御を行う。このように、演出制御用CPU120は、演出制御パターンに含まれるプロセスデータ#1〜プロセスデータ#nの内容に従って、演出装置の制御を進行させる。なお、各プロセスデータ#1〜プロセスデータ#nにおいて、演出制御プロセスタイマ判定値#1〜演出制御プロセスタイマ判定値#nと対応付けられた表示制御データ#1〜表示制御データ#n、音声制御データ#1〜音声制御データ#n、ランプ制御データ#1〜ランプ制御データ#n、操作検出制御データ#1〜操作検出制御データ#nは、演出装置における演出動作の制御内容を示し、演出制御の実行を指定する演出制御実行データ#1〜演出制御実行データ#nを構成する。
こうしてセットした演出制御パターンに従った指令が、演出制御用CPU120から表示制御部123や音声制御基板13等に対して出力される。演出制御用CPU120からの指令を受けた表示制御部123では、例えば所定のVDP等がその指令に示される画像データをCGROM等の画像データメモリから読み出してVRAMに一時記憶させること等により展開させる。また、演出制御用CPU120からの指令を受けた音声制御基板13では、例えば音声合成用ICがその指令に示される音声データを音声データROMから読み出して音声RAM等に一時記憶させること等により展開させる。
図2に示す演出制御基板12に搭載されたRAM122には、演出動作を制御するために用いられる各種データを保持する領域として、例えば図13(A)に示すような演出制御用データ保持エリア190が設けられている。図13(A)に示す演出制御用データ保持エリア190は、演出制御フラグ設定部191と、演出制御タイマ設定部192と、演出制御カウンタ設定部193と、演出制御バッファ設定部194とを備えている。
演出制御フラグ設定部191には、例えば画像表示装置5の画面上における演出画像の表示状態等といった演出動作状態や主基板11から伝送された演出制御コマンド等に応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、演出制御フラグ設定部191には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。
演出制御タイマ設定部192には、例えば画像表示装置5の画面上における演出画像の表示動作等といった各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のタイマが設けられている。例えば、演出制御タイマ設定部192には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
演出制御カウンタ設定部193には、各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のカウンタが設けられている。例えば、演出制御カウンタ設定部193には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。
演出制御バッファ設定部194には、各種演出動作の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、演出制御バッファ設定部194には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
この実施の形態では、図13(B1)に示す第1始動入賞時コマンドバッファ194Aと、図13(B2)に示す第2始動入賞時コマンドバッファ194Bとを構成するデータが、演出制御バッファ設定部194の所定領域に記憶される。第1始動入賞時コマンドバッファ194Aには、第1特図保留記憶数の最大値に対応した格納領域が設けられている。第2始動入賞時コマンドバッファ194Bには、第2特図保留記憶数の最大値に対応した格納領域が設けられている。
第1始動入賞口への始動入賞があったときには、第1保留記憶数通知コマンドや入賞時判定結果指定コマンドといった複数のコマンドが1セットとなり、主基板11から演出制御基板12へと送信される。第2始動入賞口への始動入賞があったときには、第2保留記憶数通知コマンドや入賞時判定結果指定コマンドといった複数のコマンドが1セットとなり、主基板11から演出制御基板12へと送信される。第1始動入賞時コマンドバッファ194Aには、第1始動入賞の発生に対応して送信された1セットのコマンドを対応付けて記憶できるように格納領域が確保されている。第2始動入賞時コマンドバッファ194Bには、第2始動入賞の発生に対応して送信された1セットのコマンドを対応付けて記憶できるように格納領域が確保されている。
演出制御用CPU120は、始動入賞時に受信したコマンドを、その受信順序に従って第1始動入賞時コマンドバッファ194A又は第2始動入賞時コマンドバッファ194Bの空き領域に格納していく。例えば、第1始動入賞に基づく第1保留記憶数通知コマンド及び入賞時判定結果指定コマンドを受信したときには、第1始動入賞時コマンドバッファ194Aのバッファ番号「1」〜「4」に対応する格納領域における空き領域の先頭に、第1保留記憶数通知コマンド、入賞時判定結果指定コマンドの順番で格納していく。一方、第2始動入賞に基づく第2保留記憶数通知コマンド及び入賞時判定結果指定コマンドを受信したときには、第2始動入賞時コマンドバッファ194Bのバッファ番号「1」〜「4」に対応する格納領域における空き領域の先頭に、第2保留記憶数通知コマンド、入賞時判定結果指定コマンドの順番で格納していく。
第1始動入賞や第2始動入賞の発生時には、保留記憶数通知コマンド、入賞時判定結果指定コマンドの順にコマンド送信が行われる。したがって、コマンド受信が正常に行われれば、図13(B1)及び(B2)に示すようなバッファ番号「1」〜「4」のそれぞれに対応する格納領域に、保留記憶数通知コマンド、入賞時判定結果指定コマンドの順に格納されていくことになる。なお、図13(B1)ではバッファ番号「1」及び「2」に対応する格納領域にてコマンドが格納され、図13(B2)ではバッファ番号「1」〜「3」に対応する格納領域にてコマンドが格納されている。
第1始動入賞時コマンドバッファ194Aや第2始動入賞時コマンドバッファ194Bに格納されているコマンドは、飾り図柄の可変表示を開始する毎に、1つ目の格納領域に格納されているものから削除され、以降の記憶内容がシフトされる。例えば図13(B1)に示す格納状態において第1特図を用いた特図ゲームの開始に対応して新たな飾り図柄の可変表示が開始された場合には、バッファ番号「1」に格納されている各コマンドが削除され、バッファ番号「2」に対応した領域にて格納されている各コマンドがバッファ番号「1」に対応した領域にシフトされると共に、バッファ番号「3」や「4」のそれぞれに対応した領域にて格納されている各コマンドが、バッファ番号「2」や「3」のそれぞれに対応した領域にシフトされる。
図13(B2)に示す第2始動入賞時コマンドバッファ194Bのうち、バッファ番号「3」に対応した領域については、第2保留記憶数通知コマンドにより通知された第2特図保留記憶数が「1」となり不整合が生じた場合の例が示されている。即ち、第2保留記憶数通知コマンドで通知された第2特図保留記憶数よりもバッファ番号の方が大きな値になっており、主基板11から通知された第2特図保留記憶数が第2入賞時コマンドバッファ194Bの記憶内容から特定される第2特図保留記憶数と矛盾している。なお、飾り図柄の可変表示が開始されるときには各コマンドのシフトが行われることから、保留記憶数通知コマンドで通知された特図保留記憶数よりもバッファ番号が小さな値になっても直ちに矛盾とはならない。但し、コマンドの受信時点における相違は矛盾となり得る。
例えば大当り遊技状態に制御されているときには、第2始動入賞時コマンドバッファ194Bに格納されている始動入賞時のコマンドに基づいて、可変表示結果が「大当り」となる特図ゲームが保留記憶されているか否かの判定が行われることがある。こうした保留内大当り判定の結果に応じて異なる割合で、大当り中演出における演出態様が決定されてもよい。このとき、始動入賞時のコマンドに取りこぼしや不整合が発生した場合には、保留内大当り判定がなかったものとして演出態様が決定される。
次に、本実施例におけるパチンコ遊技機1の動作を説明する。
主基板11では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理となる所定の処理が実行される。遊技制御メイン処理を開始すると、CPU103は、割込み禁止に設定した後、必要な初期設定を行う。この初期設定では、例えばRAM102がクリアされる。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されたCTCのレジスタ設定を行う。これにより、以後、所定時間毎にCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。初期設定が終了すると、割込みを許可した後、ループ処理に入る。なお、遊技制御メイン処理では、パチンコ遊技機1の内部状態を前回の電力供給停止時における状態に復帰させるための処理を実行してから、ループ処理に入るようにしてもよい。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図14のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。図14に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチから入力される検出信号の状態を判定する(ステップS11)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS12)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報等のデータを出力する(ステップS13)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる乱数値MR1〜MR5といった遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(ステップS14)。この後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS15)。特別図柄プロセス処理では、遊技制御フラグ設定部152に設けられた特図プロセスフラグの値をパチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて更新し、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおける表示動作の制御や、特別可変入賞球装置7における大入賞口の開閉動作設定等を、所定の手順で行うために、各種の処理が選択されて実行される。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS16)。CPU103は、普通図柄プロセス処理を実行することにより、普通図柄表示器20における表示動作を制御して、普通図柄の可変表示や普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動動作設定等を可能にする。
普通図柄プロセス処理を実行した後、CPU103は、コマンド制御処理を実行することにより、主基板11から演出制御基板12等のサブ側の制御基板に対して制御コマンドを伝送させる(ステップS17)。一例として、コマンド制御処理では、遊技制御バッファ設定部155に設けられた送信コマンドバッファの値によって指定されたコマンド送信テーブルにおける設定に対応して、I/O105に含まれる出力ポートのうち、演出制御基板12に対して演出制御コマンドを送信するための出力ポートに制御データをセットした後、演出制御INT信号の出力ポートに所定の制御データをセットして演出制御INT信号を所定時間にわたりオン状態としてからオフ状態とすること等により、コマンド送信テーブルでの設定に基づく演出制御コマンドの伝送を可能にする。コマンド制御処理を実行した後には、割込み許可状態に設定してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図15は、特別図柄プロセス処理として、図14に示すステップS15にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。図16は、始動入賞判定処理として、図15のステップS101にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。
図16に示す始動入賞判定処理において、CPU103は、まず、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に対応して設けられた第1始動口スイッチ22Aからの検出信号に基づき、第1始動口スイッチ22Aがオンであるか否かを判定する(ステップS201)。このとき、第1始動口スイッチ22Aがオンであれば(ステップS201;YES)、第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第1特図保留記憶数が、所定の上限値となっているか否かを判定する(ステップS202)。CPU103は、例えば遊技制御カウンタ設定部154に設けられた第1保留記憶数カウンタの格納値である第1保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第1特図保留記憶数を特定できればよい。ステップS202にて第1特図保留記憶数が上限値ではないときには(ステップS202;NO)、例えば遊技制御バッファ設定部155に設けられた始動口バッファの格納値を、「1」に設定する(ステップS203)。
ステップS201にて第1始動口スイッチ22Aがオフであるときや(ステップS201;NO)、ステップS202にて第1特図保留記憶数が上限値に達しているときには(ステップS202;YES)、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に対応して設けられた第2始動口スイッチ22Bからの検出信号に基づき、第2始動口スイッチ22Bがオンであるか否かを判定する(ステップS204)。このとき、第2始動口スイッチ22Bがオンであれば(ステップS204;YES)、第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第2特図保留記憶数が、所定の上限値となっているか否かを判定する(ステップS205)。CPU103は、例えば遊技制御カウンタ設定部154に設けられた第2保留記憶数カウンタの格納値である第2保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第2特図保留記憶数を特定できればよい。ステップS205にて第2特図保留記憶数が上限値ではないときには(ステップS205;NO)、例えば遊技制御バッファ設定部155に設けられた始動口バッファの格納値を「2」に設定する(ステップS206)。
ステップS203、S206の処理のいずれかを実行した後には、始動口バッファの格納値である始動口バッファ値に応じた特図保留記憶数を1加算するように更新する(ステップS207)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには第1保留記憶数カウント値を1加算する一方で、始動口バッファ値が「2」であるときには第2保留記憶数カウント値を1加算する。こうして、第1保留記憶数カウント値は、第1始動入賞口を遊技球が通過して第1特図を用いた特図ゲームに対応した第1始動条件が成立したときに、1増加するように更新される。また、第2保留記憶数カウント値は、第2始動入賞口を遊技球が通過して第2特図を用いた特図ゲームに対応した第2始動条件が成立したときに、1増加するように更新される。このときには、合計保留記憶数も1加算するように更新する(ステップS208)。例えば、遊技制御カウンタ設定部154に設けられた合計保留記憶数カウンタの格納値である合計保留記憶数カウント値を、1加算するように更新すればよい。
ステップS208の処理を実行した後に、CPU103は、乱数回路104や遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタによって更新される数値データのうちから、特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データを、抽出する(ステップS209)。こうして抽出した各乱数値を示す数値データは、始動口バッファ値に応じた特図保留記憶部における空きエントリの先頭に、保留情報としてセットされることで記憶される(ステップS210)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには、第1特図保留記憶部151Aに乱数値MR1〜MR3を示す数値データがセットされる一方、始動口バッファ値が「2」であるときには、第2特図保留記憶部151Bに乱数値MR1〜MR3を示す数値データがセットされる。
特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データは、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を「大当り」とするか否か、更には可変表示結果を「大当り」とする場合の大当り種別を決定するために用いられる。変動パターン種別決定用の乱数値MR3は、特別図柄や飾り図柄の可変表示時間を含む変動パターンが属する変動パターン種別を決定するために用いられる。CPU103は、ステップS209の処理を実行することにより、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果や可変表示時間を含む可変表示態様の決定に用いられる乱数値のうち、一部又は全部を示す数値データを抽出する。
ステップS210の処理に続いて、始動口バッファ値に応じた保留記憶数通知コマンドの送信設定が行われる(ステップS211)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときにはROM101における第1保留記憶数通知コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタにより指定されたバッファ領域に格納すること等により、演出制御基板12に対して第1保留記憶数通知コマンドを送信するための設定を行う。これに対して、始動口バッファ値が「2」であるときにはROM101における第2保留記憶数通知コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファのバッファ領域に格納すること等により、演出制御基板12に対して第2保留記憶数通知コマンドを送信するための設定を行う。こうして設定された保留記憶数通知コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図14に示すステップS17のコマンド制御処理が実行されること等により、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
ステップS211の処理に続いて、ステップS209の処理により抽出した数値データに示される特図表示結果決定用の乱数値MR1が、予め設定した複数の数値範囲のいずれに含まれるかを判定する(ステップS212)。この実施の形態では、複数の数値範囲として、「8000」〜「8165」の範囲、「8166」〜「9522」の範囲、及びこれら以外の範囲が予め設定されている。一例として、ステップS212の処理では、それぞれの数値範囲における最小値と最大値とを設定して、ステップS209の処理により抽出した乱数値MR1との比較により、いずれの数値範囲内に含まれるかを判定できればよい。
ステップS212の処理を実行した後には、入賞時判定結果指定コマンドの送信設定が行われる(ステップS213)。図17は、ステップS213の処理にて送信設定が行われる入賞時判定結果指定コマンドの構成例を示している。図17に示す入賞時判定結果指定コマンドでは、ステップS209の処理により抽出された特図表示結果決定用の乱数値MR1が複数の数値範囲のうちいずれに含まれるかの判定結果に応じて、異なるEXTデータが設定される。より具体的には、コマンド9500Hは、乱数値MR1が「8000」〜「8165」の範囲内に含まれることを示す入賞時判定結果第1指定コマンドである。コマンド9501Hは、乱数値MR1が「8166」〜「9552」の範囲内に含まれることを示す入賞時判定結果第2指定コマンドである。コマンド9502Hは、乱数値MR1が上記以外の範囲内に含まれることを示す入賞時判定結果第3指定コマンドである。
この実施の形態では、図7に示すように、パチンコ遊技機1において確変制御が行われているか否かにかかわらず、乱数値MR1が「8000」〜「8165」の値のいずれかであれば、特図表示結果が「大当り」に決定される。したがって、入賞時判定結果第1指定コマンドは、遊技状態が確変状態であるか否かにかかわらず可変表示結果が「大当り」となり大当り遊技状態に制御すると決定されることを、演出制御基板12の側において特定可能となるように指定する。乱数値MR1が「8166」〜「9552」の値のいずれかであれば、パチンコ遊技機1において確変制御が行われている場合に限り、特図表示結果が「大当り」に決定される。したがって、入賞時判定結果第2指定コマンドは、遊技状態が確変状態であるときに可変表示結果が「大当り」となり大当り遊技状態に制御すると決定されることを、演出制御基板12の側において特定可能となるように指定する。入賞時判定結果第3指定コマンドは、可変表示結果が「ハズレ」となり大当り遊技状態には制御しないと決定されることを、演出制御基板12の側において特定可能となるように指定する。
ステップS213の処理を実行した後には、始動口バッファ値が「1」であるか「2」であるかを判定する(ステップS214)。このとき、始動口バッファ値が「1」であれば(ステップS214;「1」)、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップS215)、ステップS204の処理に進む。これに対して、始動口バッファ値が「2」であるときには(ステップS214;「2」)、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップS216)、始動入賞判定処理を終了する。これにより、第1始動口スイッチ22Aと第2始動口スイッチ22Bの双方が同時に有効な遊技球の始動入賞を検出した場合でも、確実に双方の有効な始動入賞の検出に基づく処理を完了できる。
こうした始動入賞判定処理では、ステップS211の処理を実行した後に、ステップS213の処理を実行する。これらの処理が実行されてから、図14に示すステップS17のコマンド制御処理を実行することにより、第1始動入賞口や第2始動入賞口を遊技球が通過して第1始動条件や第2始動条件が成立したときには、保留記憶数通知コマンド及び入賞時判定結果指定コマンドという2つのコマンドが1セットとして、1タイマ割込み内に一括して送信される。なお、1タイマ割込み内に一括して送信されるものに限定されず、タイマ割込み毎にステップS17のコマンド制御処理により1つずつコマンドが順次に送信されてもよい。
図15のステップS101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、遊技制御フラグ設定部152に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110〜S117の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。この特別図柄通常処理では、第1特図保留記憶部151Aや第2特図保留記憶部151Bに記憶されている保留データの有無等に基づいて、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データに基づき、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを、その可変表示結果が導出表示される以前に決定する。更に、特別図柄通常処理では、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果に対応して、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける確定特別図柄が設定される。特別図柄通常処理では、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を事前決定したときに、特図プロセスフラグの値が“1”に更新される。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、可変表示結果を「大当り」とするか否かの事前決定結果等に基づいて、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データを用いて変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定する処理や、変動パターン種別の決定結果に基づき、変動パターン決定用の乱数値MR4を示す数値データを用いて変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理等が含まれている。変動パターン設定処理が実行されて特別図柄の可変表示が開始されたときには、特図プロセスフラグの値が“2”に更新される。
ステップS110の特別図柄通常処理やステップS111の変動パターン設定処理により、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄や特別図柄及び飾り図柄の可変表示時間を含む変動パターンが決定される。即ち、特別図柄通常処理や変動パターン設定処理は、特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン種別決定用の乱数値MR3、変動パターン決定用の乱数値MR4を用いて、特別図柄や飾り図柄の可変表示態様を決定する処理を含んでいる。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理等が含まれている。例えば、ステップS112の特別図柄変動処理が実行される毎に、遊技制御タイマ設定部153に設けられた特図変動タイマにおける格納値である特図変動タイマ値を1減算あるいは1加算して、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームであるか、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームであるかにかかわらず、共通のタイマによって経過時間の測定が行われる。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。このように、ステップS112の特別図柄変動処理は、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームでの特別図柄の変動や、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームでの特別図柄の変動を、共通の処理ルーチンによって制御する処理となっていればよい。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新される。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を停止表示させるための設定を行う処理が含まれている。そして、遊技制御フラグ設定部152に設けられた大当りフラグがオンとなっているか否かの判定等が行われ、大当りフラグがオンである場合には特図プロセスフラグの値が“4”に更新される。その一方で、大当りフラグがオフである場合には、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、可変表示結果が「大当り」となったこと等に基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理等が含まれている。この処理では、例えばラウンド数計数用カウンタの値に対応して、大入賞口を開放状態とする期間の上限を設定する。一例として、ラウンド数計数用カウンタの値が「9」から「11」である場合には、ラウンド遊技が実行され得る上限期間を「0.1秒」等の短期開放期間に設定することにより、短期開放ラウンドが実行されるようにすればよい。一方、それ以外の場合には、ラウンド遊技が実行され得る上限期間を「29秒」等の長期開放期間に設定することにより、長期開放ラウンドが実行されるようにすればよい。このときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数等に基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理等が含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理等を実行した後、特図プロセスフラグの値が“6”に更新される。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が大入賞口開放回数最大値に達したか否かを判定する処理や、大入賞口開放回数最大値に達した場合に大当り終了指定コマンドを送信するための設定を行う処理等が含まれている。そして、ラウンドの実行回数が大入賞口開放回数最大値に達していないときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される一方、大入賞口開放回数最大値に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、画像表示装置5やスピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9等といった演出装置により、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に対応して確変制御や時短制御を開始するための各種の設定を行う処理等が含まれている。こうした設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
図18は、特別図柄通常処理として、図15のステップS110にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図18に示す特別図柄通常処理において、CPU103は、まず、第2特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS231)。第2特図保留記憶数は、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である。例えば、ステップS231の処理では、遊技制御カウンタ設定部154に記憶されている第2保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。
ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップS231;NO)、第2特図保留記憶部151Bにて保留番号「1」に対応して記憶されている保留データとして、特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データをそれぞれ読み出す(ステップS232)。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファ等に格納されて、一時記憶されればよい。
ステップS232の処理に続いて、例えば第2保留記憶数カウント値を1減算して更新すること等により、第2特図保留記憶数を1減算させるように更新すると共に、第2特図保留記憶部151Bにて保留番号「1」より下位のエントリに記憶された乱数値MR1〜MR3を示す保留データを、1エントリずつ上位にシフトする(ステップS233)。また、ステップS233の処理では、遊技制御カウンタ設定部154にて合計保留記憶数カウンタが記憶する合計保留記憶数カウント値を1減算するように更新してもよい。このときには、変動特図指定バッファの格納値である変動特図指定バッファ値を「2」に更新する(ステップS234)。
ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」であるときには(ステップS231;YES)、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS235)。第1特図保留記憶数は、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である。例えば、ステップS235の処理では、遊技制御カウンタ設定部154にて第1保留記憶数カウンタが記憶する第1保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。このように、ステップS235の処理は、ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」であると判定されたときに実行されて、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する。これにより、第2特図を用いた特図ゲームは、第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行が開始されることになる。
ステップS235にて第1特図保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップS235;NO)、第1特図保留記憶部151Aにて保留番号「1」に対応して記憶されている保留データとして、特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データをそれぞれ読み出す(ステップS236)。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファ等に格納されて、一時記憶されればよい。
ステップS236の処理に続いて、例えば第1保留記憶数カウント値を1減算して更新すること等により、第1特図保留記憶数を1減算させるように更新すると共に、第1特図保留記憶部151Aにて保留番号「1」より下位のエントリに記憶された乱数値MR1〜MR3を示す保留データを、1エントリずつ上位にシフトする(ステップS237)。また、ステップS237の処理では、遊技制御カウンタ設定部154にて合計保留記憶数カウンタが記憶する合計保留記憶数カウント値を1減算するように更新してもよい。このときには、変動特図指定バッファ値を「1」に更新する(ステップS238)。
ステップS234、S238の処理のいずれかを実行した後には、特別図柄の可変表示結果である特図表示結果を「大当り」と「ハズレ」のいずれとするかを決定するための使用テーブルとして、特図表示結果決定テーブル130を選択してセットする(ステップS239)。続いて、変動用乱数バッファに格納された特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データを、「大当り」や「ハズレ」の各特図表示結果に割り当てられた決定値と比較して、特図表示結果を「大当り」又は「ハズレ」のいずれとするかを決定する(ステップS240)。このときには、例えば遊技制御フラグ設定部152等に設けられた確変フラグの状態を確認すること等により、パチンコ遊技機1において確変制御が行われる確変状態であるか否かを特定すればよい。確変フラグは、確変制御が行われる確変状態に制御されるときにオン状態にセットされる。一方、確変制御が終了するときには、確変フラグがクリアされてオフ状態となる。
ステップS240にて特図表示結果を決定した後には、その特図表示結果が「大当り」であるか否かを判定する(ステップS241)。そして、「大当り」であると判定された場合には(ステップS241;YES)、遊技制御フラグ設定部152に設けられた大当りフラグをオン状態にセットする(ステップS242)。このときには、大当り種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、大当り種別決定テーブル131を選択してセットする(ステップS243)。こうしてセットされた大当り種別決定テーブル131を参照することにより、変動用乱数バッファに格納された大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データが「第1大当り(11R確変(実質8R出玉・時短次回まで))」、「第2大当り(11R確変(実質8R出玉・時短次回まで))」、「第3大当り(11R確変(実質8R出玉・時短なし))」又は「第4大当り(11R通常(実質8R出玉・時短なし))」の各大当り種別に割り当てられた決定値のいずれと合致するかに応じて、大当り種別を複数種別のいずれとするかを決定する(ステップS244)。
ステップS244の処理にて決定された大当り種別に対応して、例えば遊技制御バッファ設定部155に設けられた大当り種別バッファの値を設定すること等により(ステップS245)、決定された大当り種別を記憶させる。一例として、大当り種別が「第1大当り(11R確変(実質8R出玉・時短次回まで))」であれば大当り種別バッファ値を「1」とし、「第2大当り(11R確変(実質8R出玉・時短次回まで))」であれば「2」とし、「第3大当り(11R確変(実質8R出玉・時短なし))」であれば「3」とし、「第4大当り(11R通常(実質8R出玉・時短なし))」であれば「4」とすればよい。
ステップS241にて「大当り」ではないと判定された場合や(ステップS241;NO)、ステップS245の処理を実行した後には、大当り遊技状態に制御するか否かの事前決定結果、更には、大当り遊技状態とする場合における大当り種別の決定結果に対応して、確定特別図柄を設定する(ステップS246)。一例として、ステップS241にて特図表示結果が「大当り」ではないと判定された場合には、特図表示結果を「ハズレ」とする旨の事前決定結果に対応して、ハズレ図柄となる「−」の記号を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。その一方で、ステップS241にて特図表示結果が「大当り」であると判定された場合には、ステップS244における大当り種別の決定結果に応じて、大当り図柄となる「1」、「3」、「5」又は「7」の数字を示す特別図柄のいずれかを、確定特別図柄に設定する。即ち、大当り種別を「第1大当り(11R確変(実質8R出玉・時短次回まで))」とする決定結果に応じて、第1大当り図柄となる「7」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。また、大当り種別を「第2大当り(11R確変(実質8R出玉・時短次回まで))」とする決定結果に応じて、第2大当り図柄となる「5」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。また、大当り種別を「第3大当り(11R確変(実質8R出玉・時短なし))」とする決定結果に応じて、第3大当り図柄となる「3」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。また、大当り種別を「第4大当り(11R通常(実質8R出玉・時短なし))」とする決定結果に応じて、第4大当り図柄となる「1」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。
ステップS246にて確定特別図柄を設定した後には、特図プロセスフラグの値を変動パターン設定処理に対応した値である“1”に更新してから(ステップS247)、特別図柄通常処理を終了する。ステップS235にて第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数が「0」である場合には(ステップS235;YES)、所定のデモ表示設定を行ってから(ステップS248)、特別図柄通常処理を終了する。このデモ表示設定では、例えば画像表示装置5において所定の演出画像を表示すること等によるデモンストレーション表示を指定する演出制御コマンドが、主基板11から演出制御基板12に対して送信済みであるか否かを判定する。このとき、送信済みであれば、そのままデモ表示設定を終了する。これに対して、未送信であれば、客待ちデモ指定コマンドを送信するための設定を行ってから、デモ表示設定を終了する。
図19は、変動パターン設定処理として、図15のステップS111にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図19に示す変動パターン設定処理において、CPU103は、まず、大当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS261)。そして、大当りフラグがオンであれば(ステップS261;YES)、変動パターン種別を複数種別のいずれかに決定するための使用テーブルとして、大当り変動パターン種別決定テーブル132Aを選択してセットする(ステップS262)。また、例えば遊技制御バッファ設定部155に記憶されている大当り種別バッファ値を読み取ること等により、大当り種別が「第1大当り(11R確変(実質8R出玉・時短次回まで))」、「第2大当り(11R確変(実質8R出玉・時短次回まで))」、「第3大当り(11R確変(実質8R出玉・時短なし))」又は「第4大当り(11R通常(実質8R出玉・時短なし))」のいずれであるかを特定する(ステップS263)。
ステップS261にて大当りフラグがオフであるときには(ステップS261;NO)、例えば遊技制御フラグ設定部152に設けられた時短フラグがオンであるか否かを判定すること等により、遊技状態が確変状態や時短状態で時短制御が行われる時短制御中であるか否かを判定する(ステップS264)。そして、時短制御中ではないときには(ステップS264;NO)、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)132Bを選択してセットする(ステップS265)。ステップS264にて時短制御中である場合には(ステップS264;YES)、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(時短制御中)132Cを選択し、変動パターン種別を決定するための使用テーブルにセットする(ステップS266)。なお、ステップS265、S266の処理のいずれかを実行するときには、例えば遊技制御カウンタ設定部154に設けられた合計保留記憶数カウンタの格納値を読み取ること等により、合計保留記憶数を特定するとよい。
ステップS263、S265、S266の処理のいずれかを実行した後には、例えば変動用乱数バッファ等に格納されている変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データ等に基づき、使用テーブルにセットされた変動パターン種別決定テーブルを参照することにより、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定する(ステップS267)。
大当りフラグがオンであるときには、大当り変動パターン種別決定テーブル132Aを構成するテーブルデータのうちから、ステップS263の処理により決定された大当り種別に対応するテーブルデータを選択し、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データに対応する決定値が割り当てられた変動パターン種別を決定できればよい。こうして、ステップS267の処理では、特図表示結果を「大当り」にする決定結果に対応して予め複数用意された変動パターン種別のうちから、いずれかの変動パターン種別に決定できればよい。
大当りフラグがオフであるときには、ステップS267の処理にて変動パターン種別を決定することにより、飾り図柄の可変表示態様を「リーチ」とするか否かが決定される。即ち、ステップS267の処理には、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とするか否かを決定する処理が含まれている。
ステップS267にて変動パターン種別を決定した後には、変動パターン決定テーブル133を選択し、変動パターンを複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとしてセットする(ステップS268)。続いて、変動パターン決定用の乱数値MR4を示す数値データに基づき、ステップS268にてセットした変動パターン決定テーブル133を参照することにより、変動パターンを複数種類のいずれかに決定する(ステップS269)。
変動パターン決定用の乱数値MR4を示す数値データは、ステップS269の処理が実行されるときに乱数回路104や遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタ等から抽出されてもよいし、第1始動入賞口や第2始動入賞口を通過した遊技球が検出された始動入賞時に抽出されたものを、乱数値MR1〜MR3と共に、第1特図保留記憶部151Aや第2特図保留記憶部151Bにおける保留情報として記憶しておいてもよい。
ステップS269にて変動パターンを決定した後には、その変動パターンの決定結果に応じた特別図柄の可変表示時間である特図変動時間を設定する(ステップS270)。特別図柄の可変表示時間となる特図変動時間は、特図ゲームにおいて特別図柄の変動を開始してから可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示されるまでの所要時間である。
ステップS270の処理を実行した後、変動特図指定バッファ値に応じて、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームのいずれかを開始させるように、特別図柄の変動を開始させるための設定を行う(ステップS271)。一例として、変動特図指定バッファ値が「1」であれば、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。一方、変動特図指定バッファ値が「2」であれば、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。
ステップS271の処理に続いて、特別図柄の変動開始時用となる各種コマンドを送信するための設定を行う(ステップS272)。例えば、変動特図指定バッファ値が「1」である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して遊技状態指定コマンド、第1変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンド、第1保留記憶数通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第1変動開始用コマンドテーブルのROM101における記憶アドレスを示す設定データを、遊技制御バッファ設定部155に設けられた送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納する。他方、変動特図指定バッファ値が「2」である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して遊技状態指定コマンド、第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンド、第2保留記憶数通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第2変動開始用コマンドテーブルのROM101における記憶アドレスを示す設定データを、送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納する。その後、特図プロセスフラグの値を特別図柄変動処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップS273)、変動パターン設定処理を終了する。
図20は、図15のステップS117にて実行される大当り終了処理の一例を示すフローチャートである。図20に示す大当り終了処理において、CPU103は、まず、大当り終了時演出待ち時間が経過したか否かを判定する(ステップS321)。一例として、図15に示すステップS116の大当り開放後処理では、特図プロセスフラグの値を“7”に更新するときに、大当り終了時演出待ち時間に対応して予め定められたタイマ初期値が遊技制御プロセスタイマにセットされる。この場合、ステップS321の処理では、例えば遊技制御プロセスタイマ値を1減算すること等により更新し、更新後の遊技制御プロセスタイマ値が所定の待ち時間経過判定値と合致したか否かに応じて、大当り終了時演出待ち時間が経過したか否かを判定すればよい。ステップS321にて大当り終了時演出待ち時間が経過していなければ(ステップS321;NO)、そのまま大当り終了処理を終了する。
これに対して、ステップS321にて大当り終了時演出待ち時間が経過した場合には(ステップS321;YES)、遊技制御バッファ設定部155に記憶されている大当り種別バッファ値を読み出す(ステップS322)。続いて、ステップS322にて読み出した大当り種別バッファ値が「第4大当り(11R通常(実質8R出玉・時短なし))」の大当り種別に対応した「4」であるか否かを判定する(ステップS323)。このとき、大当り種別バッファ値が「4」以外である場合には(ステップS323;NO)、大当り種別バッファ値が「第3大当り(11R確変(実質8R出玉・時短なし))」の大当り種別に対応した「3」であるか否かを判定する(ステップS324)。このとき、大当り種別バッファ値が「3」以外である場合には(ステップS324;NO)、時短状態への制御を開始するための設定を行う(ステップS325)。一例として、ステップS325の処理では、時短フラグがオン状態にセットされればよい。また、時短状態にて実行可能な特図ゲームの上限値に対応して予め定められたカウント初期値が、時短回数カウンタにセットされてもよい。
ステップS324にて大当り種別バッファ値が「3」である場合(ステップS324;YES)、又はステップS325の処理を実行した後には、確変状態への制御を開始するための設定を行う(ステップS326)。一例として、ステップS326の処理では、確変フラグがオン状態にセットされればよい。また、確変状態にて実行可能な特図ゲームの上限値に対応して予め定められたカウント初期値が、確変回数カウンタにセットされてもよい。
ステップS323にて大当り種別バッファ値が「4」である場合(ステップS323;YES)、又はステップS326の処理を実行した場合には、当り終了指定コマンドを主基板11から演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS327)。例えば、ステップS327の処理では、当り終了指定コマンドを送信するために予め用意された当り終了指定コマンドテーブルのROM101における記憶アドレスを示す設定データが、送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納されればよい。その後、特図プロセスフラグの値を“0”に更新してから(ステップS328)、大当り終了処理の実行を終了する。
こうした大当り終了処理により確変制御を開始するための設定が行われた後、第1開始条件又は第2開始条件の成立に基づき特図ゲームの実行が開始されるときには、図18に示すステップS240の処理にて、確変制御ありに応じた割合で特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かが決定される。そして、図7に示すような特図表示結果決定テーブル130における決定値の割り当てにより、確変制御が行われる確変状態であるときには、確変制御が行われない通常状態や時短状態であるときよりも高い割合で、特図表示結果が「大当り」に決定される。このように、確変状態であるときには、通常状態や時短状態であるときよりも大当り遊技状態に制御すると決定され易い。
大当り終了処理により時短制御を開始するための設定が行われた後、第1開始条件又は第2開始条件の成立に基づき特図ゲームの実行が開始されるときには、図19に示すステップS264の処理にて時短制御中であると判定されることで、ステップS266の処理によりハズレ変動パターン種別決定テーブル(時短制御中)132Cが選択される。そして、図9(C)に示すようなハズレ変動パターン種別決定テーブル(時短制御中)132Cにおける決定値の割り当て等により、時短制御が行われる時短状態であるときには、時短制御が行われない通常状態であるときよりも、特別図柄や飾り図柄の可変表示時間が短い変動パターンに決定され易くなる。
また、大当り終了処理により時短制御を開始するための設定が行われた後、図14に示すステップS16の普通図柄プロセス処理では、高開放制御を行うための処理が実行される。例えば、普通図柄表示器20による普図ゲームを開始すると判定されたときには、普図表示結果決定用の乱数値MR5を示す数値データ等に基づき、所定の普図表示結果決定テーブルを参照して、普図表示結果を決定する。ここで、普図表示結果決定テーブルでは、時短フラグがオンに対応して高開放制御が行われる場合に、高開放制御が行われない場合よりも普図表示結果を「普図当り」とする決定が成される割合が高くなるように決定値が普図表示結果に割り当てられている。これにより、時短状態において高開放制御が行われる状態では、通常状態に比べて普図ゲームにおける普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となり易くなることで、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口が拡大開放状態となる頻度が高まり、遊技球が第2始動入賞口を通過し易くなる。
普図プロセス処理では、普図表示結果に対応する普図変動時間の決定も行われる。このとき、時短フラグがオンに対応して高開放制御が行われる場合には、高開放制御が行われない場合よりも普通図柄の可変表示時間が短くなるように設定される。これにより、時短状態において高開放制御が行われる状態では、普図ゲームにおける普通図柄の可変表示結果が導出表示される間隔が短くなることで、「普図当り」の可変表示結果が導出表示される間隔も短くなり、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口が拡大開放状態となる頻度が高まり、遊技球が第2始動入賞口を通過し易くなる。
普図プロセス処理では、普図表示結果を「普図当り」とする場合に、第2始動入賞口を拡大開放状態とする時間である傾動制御時間や拡大開放状態とする回数である傾動制御回数を設定する。このとき、時短フラグがオンに対応して高開放制御が行われる場合には、高開放制御が行われない場合よりも傾動制御時間や傾動制御回数が増加するように設定される。これにより、時短状態において高開放制御が行われる状態では、第2始動入賞口が拡大開放状態となる時間や回数が増加することで、遊技球が第2始動入賞口を通過し易くなる。
図15に示すステップS113の特別図柄停止処理では、特図表示結果が「大当り」となる場合に対応して、確変制御や時短制御を終了するための設定が行われる。例えば、遊技制御フラグ設定部151等に設けられた確変フラグや時短フラグをクリアしてオフ状態とする処理が実行されればよい。また、遊技制御カウンタ設定部154等に確変回数カウンタや時短回数カウンタが設けられている場合には、確変回数カウンタや時短回数カウンタをクリアする処理等が実行されればよい。
特別図柄停止処理では、特図表示結果が「ハズレ」となる場合に対応して、時短状態における時短制御や高開放制御を終了させるか否かの判定と、確変状態における確変制御を終了させるか否かの判定とが行われてもよい。例えば、時短回数カウンタの格納値である時短回数カウント値が「0」以外であるときに、そのカウント値を1減算するように更新して、減算後のカウント値が「0」となったか否かを判定する。そして、時短回数カウント値が「0」となったときには、時短制御を終了させると判断して、時短フラグをクリアする。また、確変回数カウンタの格納値である確変回数カウント値が「0」以外であるときに、そのカウント値を1減算するように更新して、減算後のカウント値が「0」となったか否かを判定する。そして、確変回数カウント値が「0」となったときには、確変制御を終了させると判断して、確変フラグをクリアする。なお、時短回数カウント値や確変回数カウント値を更新するタイミングは、特図ゲームの終了に対応して特別図柄終了処理が実行されるタイミングに限定されず、例えば図18に示すステップS231又はステップS235にて特図保留記憶数が「0」以外であると判定されたことに基づいて特図ゲームの実行が開始されるタイミングであってもよい。
次に、演出制御基板12における動作を説明する。
演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、図21のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。図21に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS71)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTCのレジスタ設定等を行う。その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS72)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間が経過する毎にオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS72;NO)、ステップS72の処理を繰り返し実行して待機する。
また、演出制御基板12の側では、タイマ割込みとは別に、主基板11から演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドとなる制御信号を取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えば演出制御バッファ設定部194に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。一例として、演出制御コマンドが2バイト構成である場合には、1バイト目と2バイト目を順次に受信して演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
ステップS72にてタイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS72;YES)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にすると共に(ステップS73)、コマンド解析処理を実行する(ステップS74)。ステップS74にて実行されるコマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御等が行われる。
ステップS74にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS75)。ステップS75の演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9及び装飾用LEDといった発光体における点灯動作、演出用模型における駆動動作といった、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定等が行われる。
ステップS75の演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され(ステップS76)、演出制御に用いる各種の乱数値として、演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタによってカウントされる乱数値を示す数値データを、ソフトウェアにより更新する。その後、ステップS72の処理に戻る。
図22は、コマンド解析処理として、図21のステップS74にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図22に示すコマンド解析処理において、演出制御用CPU120は、まず、演出制御コマンド受信用バッファの記憶内容を確認すること等により、中継基板15を介して伝送された主基板11からの受信コマンドがあるか否かを判定する(ステップS501)。このとき、受信コマンドがなければ(ステップS501;NO)、コマンド解析処理を終了する。
ステップS501にて受信コマンドがある場合には(ステップS501;YES)、例えば受信コマンドのMODEデータを確認すること等により、その受信コマンドが第1保留記憶数通知コマンドである否かを判定する(ステップS502)。このとき、第1保留記憶数通知コマンドではないと判定された場合には(ステップS520;NO)、受信コマンドは第2保留記憶数通知コマンドであるか否かを判定する(ステップS503)。第2保留記憶数通知コマンドではないと判定された場合には(ステップS503;NO)、入賞時判定結果指定コマンドであるか否かを判定する(ステップS504)。
ステップS502にて第1保留記憶数通知コマンドであると判定された場合や(ステップS502;YES)、ステップS503にて第2保留記憶数通知コマンドであると判定された場合(ステップS503;YES)、あるいはステップS504にて入賞時判定結果指定コマンドであると判定された場合には(ステップS504;YES)、第1始動入賞時コマンドバッファ194Aや第2始動入賞時コマンドバッファ194Bといった始動入賞時コマンドバッファのいずれかにおいて、空き領域の先頭に受信コマンドを格納してから(ステップS505)、ステップS501の処理に戻る。
一例として、第1保留記憶数通知コマンドと共に入賞時判定結果指定コマンドを受信したときには、第1始動入賞時コマンドバッファ194Aにおける空き領域のうちで、バッファ番号が最も小さい格納領域に、第1保留記憶数通知コマンドと入賞時判定結果指定コマンドを順番に記憶させる。一方、第2保留記憶数通知コマンドと共に入賞時判定結果指定コマンドを受信したときには、第2始動入賞時コマンドバッファ194Bにおける空き領域のうちで、バッファ番号が最も小さい格納領域に、第2保留記憶数通知コマンドと入賞時判定結果指定コマンドを順番に記憶させる。
なお、変動開始コマンドと共に保留記憶数通知コマンドを受信した場合には、保留記憶数通知コマンドを始動入賞時コマンドバッファに格納しないようにしてもよい。即ち、始動入賞の発生に対応して受信した演出制御コマンドを、始動入賞時受信コマンドバッファにおける空き領域の先頭から順次に格納することができればよい。
ステップS504にて受信コマンドが入賞時判定結果指定コマンドではないと判定された場合には(ステップS504;NO)、その他の受信コマンドに応じた設定を行ってから(ステップS505)、ステップS501の処理に戻る。
保留記憶数通知コマンドや入賞時判定結果指定コマンドのように、始動入賞が発生したときに主基板11から受信する演出制御コマンドは、始動入賞時のコマンドともいう。また、第1特図保留記憶数や第2保留記憶数が増加したことを認識可能に指定する演出制御コマンドである第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドは、保留通知情報ともいう。保留通知情報として、第1始動入賞口と第2始動入賞口のいずれを遊技球が通過したかを特定可能に示す始動口入賞指定コマンドを設けてもよい。始動入賞が発生したときに、乱数値MR1を示す数値データの抽出値に基づく判定結果を指定する演出制御コマンドである入賞時判定結果指定コマンドは、判定結果情報ともいう。なお、始動入賞時受信コマンドバッファにおける空き領域の先頭から順次に受信コマンドを格納するときには、受信コマンドが保留記憶数通知コマンドや入賞時判定結果指定コマンドのいずれであるかを区別せずに格納してもよいし、各受信コマンドを区別して、対応する格納領域における空き領域の先頭に格納してもよい。各受信コマンドを区別して受信する場合には、取りこぼした受信コマンドの格納領域が空欄となり、1セットとして受信すべき一部の演出制御コマンドのみが過剰に格納されることになる。
具体的な一例として、第1保留記憶数通知コマンドと第2保留記憶数通知コマンドのいずれかを受信したときには、受信後の経過時間を計測することにより、入賞時判定結果指定コマンドの受信待ち時間が経過したか否かを判定する。そして、受信待ち時間が経過するより前に入賞時判定結果指定コマンドを受信できた場合には、保留記憶数通知コマンドに対応するコマンドとして正常な受信期間内に受信できたとして、既に始動入賞時コマンドバッファに記憶されている保留記憶数通知コマンドと対応付けて、受信した入賞時判定結果指定コマンドを格納する。一方、受信待ち時間が経過してから入賞時判定結果指定コマンドを受信した場合や、経過時間の計測が行われていないのに入賞時判定結果指定コマンドを受信した場合には、正常な受信期間内に受信できなかったとして、あるいは保留記憶数通知コマンドが欠落しているとして、始動入賞時コマンドバッファにて新たなバッファ番号と対応付けて、受信した入賞時判定結果指定コマンドを格納すればよい。
図23は、演出制御プロセス処理として、図21のステップS75にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図21に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、例えば演出制御フラグ設定部191等に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170〜S175の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11からの第1変動開始コマンドあるいは第2変動開始コマンド等を受信したか否かに基づき、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理等を含んでいる。そして、第1変動開始コマンドや第2変動開始コマンドを受信したときには、演出プロセスフラグの値が“1”に更新される。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおいて特別図柄の可変表示が開始されることに対応して、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示や、その他の各種演出動作を行うために、特別図柄の変動パターンや表示結果の種類等に応じた確定飾り図柄や各種の演出制御パターンを決定する処理等を含んでいる。可変表示開始設定処理が実行されたときには、演出プロセスフラグの値が“2”に更新される。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、演出制御タイマ設定部192に設けられた演出制御プロセスタイマにおけるタイマ値に対応して、演出制御パターンから各種の制御データを読み出し、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を行う。こうした演出制御を行った後、例えば特図変動時演出制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは主基板11から伝送される図柄確定コマンドを受信したこと等に対応して、飾り図柄の可変表示結果となる最終停止図柄としての確定飾り図柄を完全停止表示させる。確定飾り図柄を完全停止表示したときには、演出プロセスフラグの値が“3”に更新される。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から伝送された当り開始指定コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、当り開始指定コマンドを受信したときに、演出プロセスフラグの値を大当り中演出処理に対応した値である“4”に更新する。これに対して、当り開始指定コマンドを受信せずに、演出制御プロセスタイマがタイムアウトしたときには、特図ゲームにおける特図表示結果が「ハズレ」であったと判断して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。
ステップS174の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の画面上に表示させることや、音声制御基板13に対する指令の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、例えば主基板11からの当り終了指定コマンドを受信したことに対応して、演出制御プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“5”に更新する。
ステップS175のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態の終了等に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、音声制御基板13に対する指令の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、大当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。
図24は、図23のステップS171にて実行される可変表示開始設定処理の一例を示すフローチャートである。図24に示す可変表示開始設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、例えば主基板11から伝送された可変表示結果通知コマンドにおけるEXTデータを読み取ること等により、特図表示結果が「ハズレ」となるか否かを判定する(ステップS521)。このとき、特図表示結果が「ハズレ」となる旨の判定が成されれば(ステップS521;YES)、例えば変動パターン指定コマンドにおけるEXTデータを読み取ること等により、指定された変動パターンが飾り図柄の可変表示態様を「非リーチ」とする場合に対応した非リーチ変動パターンであるか否かを判定する(ステップS522)。
ステップS522にて非リーチ変動パターンであると判定された場合には(ステップS522;YES)、非リーチ組み合わせを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組み合わせを決定する(ステップS523)。一例として、ステップS523の処理では、まず、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される左確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121等に予め記憶された所定の左確定図柄決定テーブルを参照すること等により、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の画面上における「左」の飾り図柄表示エリア5Lに停止表示される左確定飾り図柄を決定する。次に、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される右確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121等に予め記憶された所定の右確定図柄決定テーブルを参照すること等により、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の画面上における「右」の飾り図柄表示エリア5Rに停止表示される右確定飾り図柄を決定する。このときには、右確定図柄決定テーブルにおける設定等により、右確定飾り図柄の図柄番号が左確定飾り図柄の図柄番号とは異なるように、決定されるとよい。続いて、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される中確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121等に予め記憶された所定の中確定図柄決定テーブルを参照すること等により、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の画面上における「中」の飾り図柄表示エリア5Cに停止表示される中確定飾り図柄を決定する。
ステップS522にて非リーチ変動パターンではないと判定された場合には(ステップS522;NO)、リーチ組み合わせを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組み合わせを決定する(ステップS524)。一例として、ステップS524の処理では、まず、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される左右確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121等に予め記憶された所定の左右確定図柄決定テーブルを参照すること等により、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の画面上における「左」と「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて揃って停止表示される図柄番号が同一の飾り図柄を決定する。更に、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される中確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121等に予め記憶された所定の中確定図柄決定テーブルを参照すること等により、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の画面上における「中」の飾り図柄表示エリア5Cにて停止表示される中確定飾り図柄を決定する。ここで、例えば中確定飾り図柄の図柄番号が左確定飾り図柄及び右確定飾り図柄の図柄番号と同一になる場合のように、確定飾り図柄が大当り組み合わせとなってしまう場合には、任意の値を中確定飾り図柄の図柄番号に加算又は減算すること等により、確定飾り図柄が大当り組み合わせとはならずにリーチ組み合わせとなるようにすればよい。あるいは、中確定飾り図柄を決定するときには、左確定飾り図柄及び右確定飾り図柄の図柄番号との差分を決定し、その図柄差に対応する中確定飾り図柄を設定してもよい。
ステップS521にて特図表示結果が「ハズレ」ではないと判定されたときには(ステップS521;NO)、大当り組み合わせを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組み合わせを決定する(ステップS525)。一例として、ステップS525の処理では、まず、演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタ等により更新される大当り確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、続いてROM121等に予め記憶された所定の大当り確定図柄決定テーブルを参照すること等により、画像表示装置5の画面上で「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに揃って停止表示される図柄番号が同一の飾り図柄を決定する。このときには、大当り種別が「第1大当り(11R確変(実質8R出玉・時短次回まで))」、「第2大当り(11R確変(実質8R出玉・時短次回まで))」、「第3大当り(11R確変(実質8R出玉・時短なし))」、「第4大当り(11R通常(実質8R出玉・時短なし))」のいずれであるかや、大当り中における昇格演出の有無等に応じて、異なる飾り図柄を確定飾り図柄とする決定が行われるようにしてもよい。
具体的な一例として、大当り種別が「第2大当り(11R確変(実質8R出玉・時短次回まで))」、「第3大当り(11R確変(実質8R出玉・時短なし))」、「第4大当り(11R通常(実質8R出玉・時短なし))」である場合には、複数種類の通常図柄のうちいずれか1つの飾り図柄を選択して、非確変大当り組み合わせを構成する確定飾り図柄に決定すればよい。また、大当り種別が「第1大当り(11R確変(実質8R出玉・時短次回まで))」である場合には、複数種類の通常図柄又は確変図柄のうちからいずれか1つの飾り図柄を選択して、非確変大当り組み合わせ又は確変大当り組み合わせを構成する確定飾り図柄に決定すればよい。このとき、非確変大当り組み合わせの確定飾り図柄に決定された場合には、可変表示中の再抽選演出において確変状態に制御される旨の報知が行われず、大当り遊技状態に対応して実行される大当り中昇格演出等により確変状態に制御される旨が報知されればよい。他方、確変大当り組み合わせの確定飾り図柄に決定された場合には、可変表示中の再抽選演出において、あるいは再抽選演出を実行することなく、確変状態に制御される旨の報知が行われる。
ステップS524、S525の処理のいずれかを実行した後には、特訓モードを終了して通常モードに移行させるか否かを判定するための特訓モード終了判定処理を実行する(ステップS526)。
この実施の形態におけるパチンコ遊技機1は、画像表示装置5等における演出態様が異なる複数の演出モードを備えている。図25は、演出モードの移行例を説明するための図である。この実施の形態では、図25(B)に示すように、通常モード、特訓モード、激アツモードという、3つの演出モードが設けられている。これらの演出モードは、図25(A)に示すように、大当り遊技状態が終了したときや、飾り図柄の可変表示が開始されるとき等に、現在の演出モードや大当り種別等に応じて切り替わる。なお、演出効果を高めるために、これら以外の演出モードが設けられてもよい。
図25(A)、(B)に示すように、演出モードが通常モードのときに可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「第1大当り(11R確変(実質8R出玉・時短次回まで))」である場合には、大当り中演出としてバトル演出とは異なる所定演出が実行される大当り遊技状態の終了後に激アツモードの演出モードとなる。また、演出モードが通常モードのときの可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「第2大当り(11R確変(実質8R出玉・時短次回まで))」である場合には、大当り中演出としてバトル中演出(初戦)が実行される大当り遊技状態の終了後に激アツモードの演出モードとなる。また、演出モードが特訓モードのときの可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「第1大当り(11R確変(実質8R出玉・時短次回まで))」又は「第2大当り(11R確変(実質8R出玉・時短次回まで))」である場合には、大当り中演出としてバトル中演出(再戦)が実行される大当り遊技状態の終了後に激アツモードの演出モードとなる。即ち、激アツモードの演出モード中は高確高ベース状態である。激アツモードの演出モードでは、例えば「確変中」といった高確率遊技状態であることを報知する演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させること、及び/又は、画像表示装置5の表示画面における背景画像や飾り図柄の表示態様を他の演出モードにおける表示態様とは異なるものとすること等により、高確率遊技状態であることを遊技者が認識できるようにしてもよい。
演出モードが通常モードのときの可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「第3大当り(11R確変(実質8R出玉・時短なし))」又は「第4大当り(11R通常(実質8R出玉・時短なし))」である場合には、大当り中演出としてバトル中演出(初戦)が実行される大当り遊技状態の終了後に特訓モードの演出モードとなる。また、演出モードが特訓モードのときの可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「第3大当り(11R確変(実質8R出玉・時短なし))」又は「第4大当り(11R通常(実質8R出玉・時短なし))」である場合には、大当り中演出としてバトル中演出(再戦)が実行される大当り遊技状態の終了後に特訓モードの演出モードとなる。このように、特訓モードの演出モード中は、「第3大当り(11R確変(実質8R出玉・時短なし))」の大当り種別に基づき高確低ベース状態となっていることもあれば、「第4大当り(11R通常(実質8R出玉・時短なし))」の大当り種別に基づき低確低ベース状態となっていることがある。
特訓モードの演出モードでは、例えば確変状態といった確変制御が行われる所定の特別遊技状態に制御されているときと制御されていないときとで共通の演出が実行され、その特別遊技状態に制御されているか否かが特定不能となる。また、この実施の形態では、その共通の演出として、大当り中演出として実行されたバトル演出に関連した演出が実行される。例えば、特訓モードの演出モードでは、大当り中演出として実行されたバトル演出に関連した演出として、バトル演出に登場した味方キャラクタを表示させ、バトル演出に登場した敵キャラクタとのバトル再戦に向けて特訓する演出等、再び特定演出としてのバトル演出が実行される有利状態としての大当り遊技状態となることを示唆するような演出が実行される。このような演出が実行されることにより、第3遊技状態としての高確高ベース状態へ移行することに対応した特定演出としてのバトル演出が実行されるまで、遊技を継続させる意欲を向上させることができる。
飾り図柄の可変表示が開始されるときに、特訓モードの演出モードであれば、特訓モードにモード移行してからの飾り図柄の可変表示回数が予め定められた特訓モード継続回数以上となっているか否かの判定が実行され、特訓モード継続回数以上となっていると判定された場合には、特訓モードから通常モードにモード移行される。但し、特訓モードにおいて高確状態の場合には、特訓モードにモード移行してからの飾り図柄の可変表示回数が特訓モード継続回数以上となっていると判定された場合であっても、通常モードにモード移行されない。即ち、高確状態である場合には、特訓モードの演出モードが維持される。
また、演出モードが激アツモードのときの可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「第4大当り(11R通常(実質8R出玉・時短なし))」である場合にも、大当り遊技状態の終了後に通常モードの演出モードとなる。このように、通常モードは、特訓モードや激アツモードから移行する演出モードであり、通常モードの演出モード中は低確低ベース状態である。パチンコ遊技機1の初期設定状態では、演出モードは通常モードとなる。
なお、各演出モードは、図13に示す演出制御フラグ設定部191に設けられたモードフラグにより管理される。即ち、通常モードのときはモードフラグの値が“0”となり、特訓モードのときはモードフラグの値が“1”となり、激アツモードのときはモードフラグの値が“2”となる。
図26は、図24のステップS526にて実行される特訓モード終了判定処理の一例を示すフローチャートである。図26に示す特訓モード終了判定処理において、演出制御用CPU120は、まず、現在の遊技状態が確変制御を伴う確変制御中であるか否かを判定する(ステップS751)。
ステップS751にて確変制御中である場合には(ステップS651;YES)、そのまま特訓モード終了判定処理を終了する。
ステップS751にて確変制御中ではない場合には(ステップS751;NO)、演出制御フラグ設定部191に設けられたモードフラグの値をチェックする等により、演出モードが「特訓モード」であるか否かを判定する(ステップS752)。
ステップS752にて「特訓モード」でなければ(ステップS752;NO)、そのまま特訓モード終了判定処理を終了する。
ステップS752にて「特訓モード」であれば(ステップS752;YES)、特訓モード終了判定を行う(ステップS753)。ステップS753の特訓モード終了判定では、特訓モードに移行してからの可変表示の回数をカウントし、その回数が予め定められた特訓モード継続回数に達したか否かを判定する。そして、特訓モード継続回数に達していれば、特訓モードを終了すると判定する。
なお、ステップS753の特訓モード終了判定では、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される特訓モード終了判定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121等に予め記憶された所定の特訓モード終了判定テーブルを参照すること等により、特訓モードを終了するか否かを判定するようにしてもよい。この場合において、特訓モードの最低継続変動回数を予め定めて、その最低継続変動回数に達するまでは特訓モードを終了しないと判定するようにしてもよい。また、特訓モードに移行してからの可変表示の回数に応じて、異なる割合で特訓モードを終了すると判定するようにしてもよい。
また、このような特訓モード終了判定テーブルでは、低確状態であるときよりも高確状態であるときの方が、特訓モードを継続すると判定され易いように、特訓モード終了判定用の乱数値を示す数値データと比較される数値が割り当てられていてもよい。これにより、低確状態であるときよりも高確状態であるときの方が、特訓モードが継続し易くなるため、特訓モードが継続している期間が長ければ長い程、遊技者に対して、高確状態であることへの期待感を持たせることができる。
なお、特訓モードの終了条件は、特訓モードに移行してからの可変表示の回数に限定されず、他の条件であってもよい。例えば、特訓モードに移行してからの時間を特訓モードの終了条件としてもよい。また、特訓モードの終了条件は、特訓モードの開始時に複数種類から決定するようにしてもよい。
ステップS753にて特訓モードを終了しないと判定された場合は(ステップS754;NO)、そのまま特訓モード終了判定処理を終了する。
ステップS753にて特訓モードを終了すると判定された場合は(ステップS754;YES)、モードフラグの値を、通常モードに対応した値である“0”に更新して(ステップS755)、特訓モードを終了するための設定を行う(ステップS756)。ステップS756では、例えば、ステップS172の可変表示の終了時において、特訓モードを終了することを示す特訓モード終了演出が実行されるように設定する。その後、特訓モード終了判定処理を終了する。
図24に示すステップS526にて以上のような特訓モード終了判定処理を実行した後には、可変表示中演出決定処理を実行する(ステップS527)。可変表示中演出決定処理は、「擬似連」等の可変表示演出や予告演出が実行される場合に対応して、各種の演出態様を決定するための処理を含んでいる。
ステップS527にて可変表示中演出決定処理を実行した後には、演出制御パターン決定処理を実行する(ステップS528)。図27は、ステップS528にて実行される演出制御パターン決定処理の一例を示すフローチャートである。この演出制御パターン決定処理では、まず、モードフラグの値をチェックする等により、演出モードが「激アツモード」であるか否かを判定する(ステップS131)。演出モードが「激アツモード」である場合(ステップS131;YES)、変動パターンに対応した「激アツモード」の演出制御パターンを複数種類のいずれかに決定する(ステップS132)。
ステップS131にて演出モードが「激アツモード」でない場合(ステップS131;NO)、演出モードが「特訓モード」であるか否かを判定する(ステップS133)。演出モードが「特訓モード」である場合(ステップS133;YES)、変動パターンに対応した「特訓モード」の演出制御パターンを複数種類のいずれかに決定する(ステップS134)。演出モードが「特訓モード」でない場合(ステップS134;NO)、変動パターンに対応した「通常モード」の演出制御パターンを複数種類のいずれかに決定する(ステップS135)。
ステップS132、S134、S135の処理では、演出制御用CPU120は、例えば変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンや、現在の演出モード等に対応して、複数用意された特図変動時演出制御パターンのいずれかを選択し、使用パターンとしてセットする。また、各種の予告演出を実行するための設定が成された場合には、その設定に対応して各演出モード毎に設けられた予告演出制御パターンが選択される。
ステップS528の処理を実行した後には、例えば変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応して、演出制御タイマ設定部192に設けられた演出制御プロセスタイマの初期値を設定する(ステップS529)。続いて、画像表示装置5における飾り図柄等の変動を開始させるための設定を行う(ステップS530)。このときには、例えばステップS528にて使用パターンとして決定された特図変動時演出制御パターンに含まれる表示制御データが指定する表示制御指令を表示制御部123のVDP等に対して伝送させること等により、画像表示装置5の画面上に設けられた「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄の変動を開始させればよい。その後、演出プロセスフラグの値を可変表示中演出処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップS531)、可変表示開始設定処理を終了する。
図28は、図23のステップS172にて実行される可変表示中演出処理の一例を示すフローチャートである。図28に示す可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、まず、例えば演出制御プロセスタイマ値等に基づいて、変動パターンに対応した可変表示時間が経過したか否かを判定する(ステップS541)。一例として、ステップS541の処理では、演出制御プロセスタイマ値を更新し、更新後の演出制御プロセスタイマ値に対応して演出制御パターンから終了コードが読み出されたとき等に、可変表示時間が経過したと判定すればよい。
ステップS541にて可変表示時間が経過していない場合には(ステップS541;NO)、予告演出を実行するための予告演出実行期間であるか否かを判定する(ステップS542)。予告演出実行期間は、例えばメッセージ予告やステップアップ予告、リーチ成立時予告といった、所定の予告演出に対応して設けられた現在の演出モード専用の複数種類の予告演出制御パターンのうちから選択された予告演出制御パターンにおいて、予め定められていればよい。ステップS542にて予告演出実行期間であるときには(ステップS542;YES)、予告演出を実行するための演出動作制御を行う(ステップS543)。
一例として、ステップS543の処理では、現在の演出モード専用の予告演出制御パターン等から読み出した演出制御実行データに応じて、演出画像の表示や効果音の出力、ランプの点灯、演出用模型の動作等のうち、一部又は全部を含めた所定の演出動作を行うために、各種指令を作成して表示制御部123や音声制御基板13、ランプ制御基板14等に対して伝送させればよい。
メッセージ予告では、例えば飾り図柄の可変表示中に画像表示装置5の画面上に表示された文字画像により、所定のキャラクタが発するセリフを報知する。そして、メッセージ予告は、文字画像の表示態様に応じて大当り期待度が異なり、例えば文字画像の表示色が黒色である黒文字のメッセージ予告であるときには、文字画像の表示色が白色である白文字のメッセージ予告であるときよりも、大当り期待度が高いことを示唆している。
なお、文字画像によりキャラクタが発するセリフを報知するものに限定されず、例えばスピーカ8L、8Rから出力される音声により、キャラクタが発するセリフを報知してもよい。文字画像の表示色に応じて期待度を異ならせるものに限定されず、セリフを発するキャラクタの種類や表示色、形状、表示柄といった、キャラクタ画像の一部又は全部の表示態様を異ならせることにより、大当り期待度を異ならせてもよい。キャラクタ画像の表示態様の他にも、背景画像の表示態様における一部又は全部を異ならせることにより、大当り期待度を異ならせてもよい。更には、文字画像の表示と共にスピーカ8L、8Rから出力される音声の出力態様や、遊技効果ランプ9又は装飾用LEDの点灯態様といった、演出態様の一部又は全部を異ならせることにより、大当り期待度を異ならせてもよい。即ち、遊技者から見て予告する手段の状態が少なくとも一部は異なるものと認識可能にすることで、異なる大当り期待度を示唆できればよい。
このように、メッセージ予告では、例えばキャラクタが発するセリフの文字画像といった、所定画像を表示する画像表示演出が行われる。そして、可変表示結果が「大当り」で大当り遊技状態となるか否かに応じて異なる割合で、例えば文字画像の表示色といった、所定画像の一部の表示態様を異なる表示態様で表示することができる。
ステップアップ予告は、特図ゲームの開始条件が1回成立したことに対応して、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出されるまでに、演出態様が所定の順番に従って1段階から複数段階まで変化可能な予告演出である。なお、ステップアップ予告では、最初に出現した演出態様が次の段階に変化することなく、予告演出の実行を終了させることがあるようにしてもよい。
一例として、ステップアップ予告では、飾り図柄の可変表示中に画像表示装置5の画面上にて、予め用意された複数種類の演出画像を所定の順番に従って切り替えて表示させる演出表示により、演出態様が複数段階に変化すればよい。他の一例として、飾り図柄の可変表示中に遊技領域の内部又は外部に設けられた演出用模型を所定の順番に従って複数種類の動作態様で動作させる演出動作により、演出態様が複数段階に変化してもよい。その他にも、スピーカ8L、8Rから出力される音声の出力態様や、遊技効果ランプ9又は装飾用LEDの点灯態様といった、任意の演出態様を所定の順番に従って複数段階に変化させてもよい。
ステップアップ予告は、演出態様が変化する回数に応じて大当り期待度が異なり、例えばステップ数が多いときに、ステップ数が少ないときよりも、大当り期待度が高いことを示唆している。即ち、可変表示結果が「大当り」で大当り遊技状態となる場合には、大当り遊技状態とならない場合よりも高い割合で、予め定められた段階まで演出態様が変化する。
ステップアップ予告における演出態様の変化としては、異なるキャラクタ画像が順番に表示されるものであってもよいし、1つのキャラクタにおける形状や表示色、表示柄といった、表示態様の一部又は全部が変化することでステップアップするようなものであってもよい。即ち、遊技者から見て予告する手段の状態が少なくとも一部は段階的に変化したと認識可能なものであればよい。キャラクタ画像の表示によるステップアップの他にも、背景画像の表示態様における一部又は全部を異ならせることにより、大当り期待度を異ならせてもよい。
なお、ステップアップ予告におけるステップ数、あるいは各ステップにおける演出態様に応じて「第1大当り(11R確変(実質8R出玉・時短次回まで))」や「第2大当り(11R確変(実質8R出玉・時短次回まで))」や「第3大当り(11R確変(実質8R出玉・時短なし))」や「第4大当り(11R通常(実質8R出玉・時短なし))」となる可能性等を異ならせてもよい。更に変化する回数によって予告する対象も変化するものでもよい。例えば第2ステップまで行くと「リーチ確定」、第3ステップまで行くと「スーパーリーチ確定」、第4ステップまで行くと「大当り確定」となるようなものでもよい。
リーチ成立時予告では、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに基づいて、所定のキャラクタを示す演出画像群を表示する。一例として、リーチ成立時予告では、同一又は類似したタスのキャラクタとなる蝶を示す演出画像群が画像表示装置5の画面上を通過するような演出が行われる。この場合、他の予告演出にて用いられるキャラクタとは異なる種類のキャラクタを示す演出画像群を表示する演出動作が行われてもよいし、他の予告演出にて用いられるキャラクタと同じ種類のキャラクタを示す演出画像群を表示する演出動作が行われてもよい。他の予告演出にて用いられるキャラクタとは異なる種類でも共通するテーマのキャラクタを示す演出画像群を表示する予告演出が行われてもよい。リーチ成立時予告は、演出画像群により示されるキャラクタの数に応じて大当り期待度が異なる。
なお、演出画像群により示されるキャラクタの数に応じて大当り期待度を異ならせるものに限定されず、演出画像群により示されるキャラクタの種類や表示色、形状、表示柄といった、キャラクタ画像の一部又は全部の表示態様を異ならせることにより、大当り期待度を異ならせてもよい。キャラクタ画像の他にも、背景画像の表示態様を異ならせてもよい。更には、演出画像群の表示と共にスピーカ8L、8Rから出力される音声の出力態様や、遊技効果ランプ9又は装飾用LEDの点灯態様といった、演出態様の一部又は全部を異ならせることにより、大当り期待度を異ならせてもよい。即ち、遊技者から見て予告する手段の状態が少なくとも一部は異なるものと認識可能にすることで、異なる大当り期待度を示唆できればよい。
このように、リーチ成立時予告では、例えば蝶のキャラクタを示す演出画像群といった、所定画像を表示する画像表示演出が行われる。そして、可変表示結果が「大当り」で大当り遊技状態となるか否かに応じて異なる割合で、例えば演出画像群により示される蝶の数といった、所定画像の一部の表示態様を異なる表示態様で表示することができる。
ステップS542にて予告演出実行期間ではないときや(ステップS542;NO)、ステップS543の処理を実行した後には、再変動演出を実行するための再変動演出実行期間であるか否かを判定する(ステップS544)。再変動演出期間は、変動パターンや現在の演出モード等に対応して選択された特図変動時演出制御パターンにおいて、予め定められていればよい。ステップS544にて再変動演出実行期間であるときには(ステップS544;YES)、再変動演出を実行するための演出動作制御を行う(ステップS545)。
ステップS544にて再変動演出実行期間ではないときや(ステップS544;NO)、ステップS545の処理を実行した後には、リーチ演出を実行するためのリーチ演出実行期間であるか否かを判定する(ステップS546)。リーチ演出期間は、変動パターンや現在の演出モード等に対応して選択された特図変動時演出制御パターンにおいて、予め定められていればよい。ステップS546にてリーチ演出実行期間であるときには(ステップS546;YES)、リーチ演出を実行するための演出動作制御を行う(ステップS547)。
ステップS546にてリーチ演出実行期間ではないときや(ステップS546;NO)、ステップS547の処理を実行した後には、例えば変動パターンや現在の演出モード等に対応した特図変動時演出制御パターンにおける設定等に基づいて、その他、飾り図柄の可変表示動作を含めた演出動作制御を行ってから(ステップS550)、可変表示中演出処理を終了する。
ステップS541にて可変表示時間が経過した場合には(ステップS541;YES)、主基板11から伝送される図柄確定コマンドの受信があったか否かを判定する(ステップS549)。このとき、図柄確定コマンドの受信がなければ(ステップS549;NO)、可変表示中演出処理を終了して待機する。なお、可変表示時間が経過した後、図柄確定コマンドを受信することなく所定時間が経過した場合には、図柄確定コマンドを正常に受信できなかったことに対応して、所定のエラー処理が実行されるようにしてもよい。
ステップS549にて図柄確定コマンドの受信があった場合には(ステップS549;YES)、例えば表示制御部123のVDP等に対して所定の表示制御指令を伝送させることといった、飾り図柄の可変表示において表示結果となる最終停止図柄を導出表示させる制御を行う(ステップS550)。また、当り開始指定コマンド受信待ち時間として予め定められた一定時間を設定する(ステップS551)。そして、演出プロセスフラグの値を特図当り待ち処理に対応した値である“3”に更新してから(ステップS552)、可変表示中演出処理を終了する。
図29は、特図当り待ち処理として、図23のステップS173にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図29に示す特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、まず、特訓モード終了演出を実行するための特訓モード終了演出実行期間であるか否かを判定する(S141)。特訓モード終了演出実行期間は、例えば特訓モード終了演出に対応して選択された特訓モード終了演出制御パターンにおいて、予め定められていればよい。ステップS141にて特訓モード終了演出実行期間であるときには(ステップS141;YES)、特訓モード終了演出を実行するための演出動作制御を行う(ステップS142)。
一例として、ステップS142の処理では、特訓モード終了演出制御パターン等から読み出した演出制御実行データに応じて、演出画像の表示や効果音の出力、ランプの点灯、演出用模型の動作等のうち、一部又は全部を含めた所定の演出動作を行うために、各種指令を作成して表示制御部123や音声制御基板13、ランプ制御基板14等に対して伝送させればよい。
ステップS141にて特訓モード終了演出実行期間ではないときや(ステップS141;NO)、ステップS142の処理を実行した後には、当り開始指定コマンド受信待ち時間が経過したか否かを判定する(ステップS143)。
ステップS143にて当り開始指定コマンド受信待ち時間が経過していない場合には(ステップS143;NO)、主基板11から伝送される当り開始指定コマンドの受信があったか否かを判定する(ステップS144)。このとき、当り開始指定コマンドの受信がなければ(ステップS144;NO)、特図当り待ち処理を終了する。
ステップS144にて当り開始指定コマンドの受信があった場合には(ステップS144;YES)、大当り中演出パターンの設定を行う(ステップS145)。
この実施の形態では、複数の大当り中演出パターンとして、大当り中演出パターンSPA〜SPCという3つのパターンが予め用意されている。大当り中演出パターンSPAでは、バトル演出が実行されない演出態様となっている。大当り中演出パターンSPBと大当り中演出パターンSPCとでは、大当り中演出として実行されるバトル演出に含まれるバトル中演出における演出態様の少なくとも一部を異ならせている。ステップS145の処理では、大当り中演出パターンを設定するための使用テーブルとして、予め用意された大当り中演出設定テーブルを選択してセットする。大当り中演出設定テーブルでは、現在の演出モードや大当り種別に応じて、大当り中演出パターンSPA〜SPCのいずれかが選択されるようになっていればよい。演出制御用CPU120は、例えば大当り中演出設定テーブルを参照することにより、複数の大当り中演出パターンのいずれかに設定すればよい。
ステップS145の処理では、例えば図30に示すように、大当り中演出パターンが設定されればよい。図30に示す設定により、現在の演出モードが「通常モード」で、大当り種別が「第1大当り(11R確変(実質8R出玉・時短次回まで))」であるときには、大当り中演出パターンSPAに設定される。即ち、現在の演出モードが「通常モード」のときに大当り遊技状態となり、大当り中演出として「非バトル演出」が実行される場合には、大当り終了後に高確高ベース状態となることを報知できる。
また、現在の演出モードが「通常モード」で、大当り種別が「第2大当り(11R確変(実質8R出玉・時短次回まで))」、「第3大当り(11R確変(実質8R出玉・時短なし))」又は「第4大当り(11R通常(実質8R出玉・時短なし))」であるときには、大当り中演出パターンSPBに設定される。即ち、現在の演出モードが「通常モード」のときに大当り遊技状態となり、大当り中演出として「バトル中演出(初戦)」が実行される場合、バトル結果報知演出が実行されるまでは、大当り終了後に高確高ベース状態となるか、低確低ベース状態又は高確低ベース状態となるかを遊技者が認識不可能となる。
また、現在の遊技モードが「特訓モード」の場合には、大当り種別がいずれであるかにかかわらず、大当り中演出パターンSPCに設定される。即ち、現在の演出モードが「特訓モード」のときに大当り遊技状態となり、大当り中演出として「バトル中演出(再戦)」が実行される場合、バトル結果報知演出が実行されるまでは、大当り終了後に高確高ベース状態となるか、低確低ベース状態又は高確低ベース状態となるかを遊技者が認識不可能となる。
また、現在の遊技モードが「激アツモード」の場合には、大当り種別が「第1大当り(11R確変(実質8R出玉・時短次回まで))」、「第4大当り(11R確変(実質8R出玉・時短なし))」のいずれである場合にも、大当り中演出パターンSPAに設定される。即ち、現在の演出モードが「激アツモード」のときに大当り遊技状態となり、大当り中演出として「非バトル演出」が実行される場合には、大当り終了後に高確高ベース状態又は低確低ベース状態となることを報知できる。
ステップS145にて大当り中演出パターンを設定した後には、設定された大当り中演出パターンの内容がバトル中演出(初戦)の大当り中演出パターンSPB、又はバトル中演出(再戦)の大当り中演出パターンSPCのいずれかのバトル演出であるか否かを判定する(ステップS146)。このとき、バトル演出である場合には(ステップS146;YES)、バトル結果報知内容を設定する(ステップS147)。バトル結果報知内容は、バトル演出における対戦の結果として報知する内容であり、対戦の結果が勝ちとなったことを報知する「バトル勝ち」と、対戦の結果が負けとなったことを報知する「バトル負け」とのうち、いずれかに設定される。
なお、この実施の形態では、対戦の結果が勝ちとなったことを報知する「バトル勝ち」の演出が、第3遊技状態としての高確高ベース状態へ移行することに対応した特定演出となる。一方、対戦の結果が負けとなったことを報知する「バトル負け」の演出が、第2遊技状態としての高確低ベース状態、又は第1遊技状態としての低確低ベース状態へ移行することに対応した特定演出となる。ここで、特定演出は、いずれの遊技状態へ移行するかに対応した演出であればよく、「バトル勝ち」の演出や、「バトル負け」の演出のように、演出結果の良し悪しによって示唆するものに限られず、例えば、「激アツモード突入!」や「特訓モード突入!」といった報知画像を表示することにより、いずれの遊技状態へ移行するかを直接的に報知するものであってもよい。
ステップS147の処理では、例えば図31に示すように、バトル結果報知内容が設定されればよい。この実施の形態では、大当り種別が「第1大当り(11R確変(実質8R出玉・時短次回まで))」又は「第2大当り(11R確変(実質8R出玉・時短次回まで))」である場合に、バトル結果報知内容を「バトル勝ち」に設定する。一方、大当り種別が「第3大当り(11R確変(実質8R出玉・時短なし))」又は「第4大当り(11R通常(実質8R出玉・時短なし))」である場合には、バトル結果報知内容を「バトル負け」に設定する。したがって、バトル結果報知内容が「バトル勝ち」となることにより、大当り終了後に高確高ベース状態となることを報知できる。また、バトル結果報知内容が「バトル負け」となることにより、大当り終了後に低確低ベース状態又は高確低ベース状態となることを報知できる。
ステップS146にてバトル演出でない場合や(ステップS146;NO)、ステップS147の処理を実行した後には、演出プロセスフラグの値を大当り中演出処理に対応した値である“4”に更新してから(ステップS148)、特図当り待ち処理を終了する。また、ステップS143にて当り開始指定コマンド受信待ち時間が経過した場合には(ステップS143;YES)、演出プロセスフラグをクリアして、その値を“0”に初期化してから(ステップS149)、特図当り待ち処理を終了する。
図32は、大当り中演出処理として、図23のステップS174にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図32に示す大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、まず、図29に示すステップS145の処理で設定された大当り中演出パターンが、大当り中演出パターンSPAであるか否かを判定する(ステップS151)。
ステップS151にて大当り中演出パターンSPAであると判定された場合には(ステップS151;YES)、大当り中演出パターンSPAに応じた非バトル演出を実行するための演出動作制御を行ってから(ステップS152)、大当り中演出処理を終了する。ステップS152の処理では、非バトル演出の大当り中演出パターンに対応して予め用意された演出制御パターンから読み出した演出制御実行データに応じて、演出画像の表示や効果音の出力、ランプの点灯、演出用模型の動作等のうち、一部又は全部を含めた各種の演出動作を行うために、各種指令を作成して表示制御部123や音声制御基板13、ランプ制御基板14等に対して伝送させればよい。
ステップS151にて大当り中演出パターンSPAでないと判定された場合には(ステップS151;NO)、大当り遊技状態にて実行されているラウンドが、第1ラウンド〜第7ラウンドのいずれかであるか、それら以外のラウンドであるかを判定する(ステップS153)。大当り遊技状態にて実行されているラウンドの回数は、例えば大入賞口開放中通知コマンドや大入賞口開放後通知コマンドのEXTデータ等から特定すればよい。
ステップS153にて第1ラウンド〜第7ラウンドのいずれかであると判定された場合には(ステップS153;YES)、図29に示すステップS145の処理で設定された大当り中演出パターンが、大当り中演出パターンSPBであるか否かを判定する(ステップS154)。
ステップS154にて大当り中演出パターンSPBであると判定された場合には(ステップS154;YES)、大当り中演出パターンSPBに応じたバトル中演出(初戦)を実行するための演出動作制御を行ってから(ステップS155)、大当り中演出処理を終了する。ステップS155の処理では、バトル中演出(初戦)の大当り中演出パターンに対応して予め用意された演出制御パターンから読み出した演出制御実行データに応じて、演出画像の表示や効果音の出力、ランプの点灯、演出用模型の動作等のうち、一部又は全部を含めた各種の演出動作を行うために、各種指令を作成して表示制御部123や音声制御基板13、ランプ制御基板14等に対して伝送させればよい。
ステップS154にて大当り中演出パターンSPBでないと判定された場合には(ステップS154;NO)、大当り中演出パターンSPCに応じたバトル中演出(再戦)を実行するための演出動作制御を行ってから(ステップS156)、大当り中演出処理を終了する。ステップS156の処理では、バトル中演出(再戦)の大当り中演出パターンに対応して予め用意された演出制御パターンから読み出した演出制御実行データに応じて、演出画像の表示や効果音の出力、ランプの点灯、演出用模型の動作等のうち、一部又は全部を含めた各種の演出動作を行うために、各種指令を作成して表示制御部123や音声制御基板13、ランプ制御基板14等に対して伝送させればよい。
また、ステップS156の処理では、演出モードが特訓モードに移行した後に、他の演出モードに移行するまでの間に、大当り遊技状態にて大当り中演出としてバトル中演出(再戦)が実行された回数を示す再戦回数を報知するようにしてもよい。一例として、演出制御用CPU120は、例えば演出制御カウンタ設定部193等に設けられた再戦回数カウンタの格納値である再戦回数カウント値を参照して、再戦回数を特定できればよい。その場合、再戦回数カウント値は、大当り遊技状態の終了後に演出モードが特訓モードに移行する度に1加算され、他の演出モードとなったときにクリアされればよい。なお、演出モードが特訓モードに移行した後に、他の演出モードに移行するまでの間とは、演出モードが特訓モードに移行した後に、大当り遊技状態の終了後に遊技状態が低確低ベース状態となり、特訓モードにモード移行してからの飾り図柄の可変表示回数が予め定められた特訓モード継続回数に達したことにより、演出モードが特訓モードから通常モードに移行するまでの間、もしくは演出モードが特訓モードに移行した後に、大当り遊技状態の終了後に遊技状態が高確高ベース状態となり、演出モードが特訓モードから激アツモードに移行するまでの間である。
ステップS153にて第1ラウンド〜第7ラウンドのいずれでもないと判定された場合には(ステップS153;NO)、大当り遊技状態にて実行されるラウンドが第8ラウンド〜第11ラウンドのいずれかであることに対応して、バトル結果報知演出を実行するための演出動作制御を行う(ステップS157)。ステップS157の処理では、「バトル勝ち」又は「バトル負け」のバトル結果報知演出を実行するために予め用意された演出制御パターンから読み出した演出制御実行データに応じて、演出画像の表示や効果音の出力、ランプの点灯、演出用模型の動作等のうち、一部又は全部を含めた各種の演出動作を行うために、各種指令を作成して表示制御部123や音声制御基板13、ランプ制御基板14等に対して伝送させればよい。
ステップS152の処理を実行したとき、又はステップS157の処理を実行したときには、例えば第11ラウンドに対応した大入賞口開放後通知コマンドを受信したか否かに応じて、第11ラウンドが終了するか否かを判定する(ステップS158)。第11ラウンドが終了してないのであれば(ステップS158)、大当り中演出処理を終了する。一方、第11ラウンドが終了するときには(ステップS158;YES)、大当り中演出の終了設定を行い(ステップS159)、演出プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“5”に設定してから(ステップS160)、大当り中演出処理を終了する。
このような大当り中演出処理を実行することにより、例えば図33に示すように、大当り遊技状態となった後には、第1ラウンド〜第7ラウンドにおける遊技が行われるときに、バトル中演出が実行されることがある。バトル中演出における演出態様は、図29に示すステップS145の処理により決定された大当り中演出パターンに応じて異ならせる。
バトル中演出の実行に続き、第8ラウンド〜第11ラウンドにおける遊技が行われるときには、バトル結果報知演出が実行される。バトル結果報知演出における演出態様は、図29に示すステップS147の処理により設定されたバトル結果報知内容に応じて異ならせる。この実施の形態では、大当り種別が「第1大当り(11R確変(実質8R出玉・時短次回まで))」又は「第2大当り(11R確変(実質8R出玉・時短次回まで))」である場合に、バトル中演出での対戦に勝ったことを、バトル結果報知演出での演出態様により遊技者が認識可能に報知する。その後、大当り遊技状態の終了に対応したエンディング演出が行われる。一方、大当り種別が「第3大当り(11R確変(実質8R出玉・時短なし))」又は「第4大当り(11R通常(実質8R出玉・時短なし))」である場合には、バトル中演出での対戦に負けたことを、バトル結果報知演出での演出態様により遊技者が認識可能に報知する。その後、大当り遊技状態の終了に対応したエンディング演出が行われる。
図34は、エンディング演出処理として、図23のステップS175にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図34に示すエンディング演出処理において、演出制御用CPU120は、まず、エンディング演出中フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS591)。エンディング演出中フラグは、エンディング演出が開始されることに対応して、後述するステップS594の処理によりオン状態にセットされる。
ステップS591にてエンディング演出中フラグがオフである場合には(ステップS591;NO)、予め定められたエンディング演出時間を設定する(ステップS592)。そして、エンディング演出の開始設定を行う(ステップS593)。ステップS593の処理では、エンディング演出を実行するために予め用意されたエンディング演出用の演出制御パターンを選択し、使用パターンとしてセットする。その後、使用パターンとしてセットした演出制御パターンから読み出した演出制御実行データ等に基づいて、エンディング演出となる演出動作の開始制御が行われればよい。ステップS593の処理を実行した後には、エンディング演出中フラグをオン状態にセットしてから(ステップS594)、エンディング演出処理を終了する。
ステップS591にてエンディング演出中フラグがオンである場合には(ステップS591;YES)、エンディング演出時間が経過したか否かを判定する(ステップS595)。エンディング演出時間が経過していなければ(ステップS595;NO)、エンディング演出となる演出動作の制御を行ってから(ステップS596)、エンディング演出処理を終了する。エンディング演出時間が経過したときには(ステップS596;YES)、エンディング演出中フラグをクリアしてオフ状態とする(ステップS597)。また、例えば演出制御フラグ設定部191に設けられたモードフラグの値を更新すること等により、大当り終了後における演出モードの移行設定を行う(ステップS598)。そして、演出プロセスフラグをクリアして、その値を“0”に初期化してから(ステップS599)、エンディング演出処理を終了する。
図35は、ステップS598における演出モードの移行設定例を示している。この移行設定例では、大当り種別や大当り遊技状態となる前の演出モード等に応じて、移行先の演出モードを設定している。例えば大当り種別が「第1大当り(11R確変(実質8R出玉・時短次回まで))」の場合に対応する第1有利状態としての大当り遊技状態、又は「第2大当り(11R確変(実質8R出玉・時短次回まで))」の場合に対応する第2有利状態としての大当り状態が終了するときには、大当り遊技状態となる前の演出モードにかかわらず、移行先の演出モードを激アツモードとする。
大当り種別が「第3大当り(11R確変(実質8R出玉・時短なし))」の場合に対応する第3有利状態としての大当り状態が終了するときには、大当り遊技状態となる前の演出モードにかかわらず、移行先の演出モードを特訓モードとする。
大当り種別が「第4大当り(11R通常(実質8R出玉・時短なし))」である場合には、大当り種別が「第4大当り(11R通常(実質8R出玉・時短なし))」の場合に対応する第4有利状態としての大当り遊技状態となる前の演出モードが通常モード、特訓モードのいずれかである場合と、激アツモードである場合とに応じて、移行先の演出モードを異ならせている。即ち、大当り前の演出モードが通常モード、特訓モードのいずれかである場合には、移行先の演出モードを特訓モードとする。その一方で、大当り前の演出モードが激アツモードである場合には、移行先の演出モードを通常モードとする。
図36は、演出モードが「通常モード」であるときに、大当り種別が「第1大当り(11R確変(実質8R出玉・時短次回まで))」に対応する大当り状態となる場合における演出動作の一例を示している。この演出動作例では、演出モードが「通常モード」であるときに、図36(A)に示すような大当り組み合わせの確定飾り図柄が導出表示された後に、11R(実質8R出玉)大当り状態へと制御される。このときには、現在の演出モードと大当り種別とに応じて、図30に示すような設定で、図29に示すステップS145の処理により大当り中演出パターンが決定される。
この演出動作例では、現在の演出モードが「通常モード」で、大当り種別が「第1大当り(11R確変(実質8R出玉・時短次回まで))」であることから、大当り中演出パターンが「非バトル演出」の大当り中演出パターンSPAに設定される。
例えば大当り遊技状態における第1ラウンドの開始に対応して、図32に示すステップS152の処理による演出制御が開始されることで、非バトル演出の実行が開始される。これにより、図36(B)に示すような所定の演出画像が表示される。その後、非バトル演出パターンSPAに対応する演出態様として、所定の演出画像の表示が行われる。
その後、図32に示すステップS158の処理にて第11ラウンドが終了したと判定されることで、ステップS550の処理により演出プロセスフラグの値が「5」に更新される。こうして、11R(実質8R出玉)大当り遊技状態の終了に対応して、図23に示すステップS175のエンディング演出処理が実行される。これにより、例えば図36(C)に示すような演出画像を表示するエンディング演出が実行される。
この演出動作例では、11R(実質8R出玉)大当り遊技状態が終了した後、大当り種別が「第1大当り(11R確変(実質8R出玉・時短次回まで))」であったことに基づいて、遊技状態が高確高ベース状態となる。このときには、大当り種別と大当り前の演出モードとに応じて、図35に示すような設定で、図34に示すステップS598の処理により演出モードの移行設定が行われる。
この演出動作例では、大当り種別が「第1大当り(11R確変(実質8R出玉・時短次回まで))」で、大当り前の演出モードが「通常モード」であることから、大当り後に演出モードが「激アツモード」へ移行する設定が行われる。
その後、飾り図柄の可変表示が開始されることに対応して、図27に示すステップS132の処理にて変動パターンに対応した「激アツモード」の演出制御パターンが複数種類のいずれかに決定される。こうして、飾り図柄の可変表示中にて、例えば図36(D)に示すような演出モードが「激アツモード」であることに対応した演出が実行される。
図37は、演出モードが「通常モード」であるときに、大当り種別が「第2大当り(11R確変(実質8R出玉・時短次回まで))」に対応する大当り状態となる場合における演出動作の一例を示している。この演出動作例では、演出モードが「通常モード」であるときに、図37(A)に示すような大当り組み合わせの確定飾り図柄が導出表示された後に、11R(実質8R出玉)大当り状態へと制御される。このときには、現在の演出モードと大当り種別とに応じて、図30に示すような設定で、図29に示すステップS145の処理により大当り中演出パターンが決定されると共に、大当り種別に応じて、図31に示すような設定で、図29に示すステップS147の処理によりバトル結果報知内容が設定される。
この演出動作例では、現在の演出モードが「通常モード」で、大当り種別が「第2大当り(11R確変(実質8R出玉・時短次回まで))」であることから、大当り中演出パターンが「バトル中演出(初戦)」の大当り中演出パターンSPBに設定される。また、大当り種別が「第2大当り(11R確変(実質8R出玉・時短次回まで))」であることから、バトル結果報知内容が「バトル勝ち」に設定される。
例えば大当り遊技状態における第1ラウンドの開始に対応して、図32に示すステップS155の処理による演出制御が開始されることで、バトル中演出(初戦)の実行が開始される。これにより、図37(B)に示すような自キャラクタの演出画像CHAと敵キャラクタの演出画像CHBとが表示される。その後、バトル中演出(初戦)の大当り中演出パターンSPBに対応する演出態様として、例えば図37(C)に示すようなバトル初戦の場面に応じた演出画像の表示が行われる。
その後、例えば大当り遊技状態における第8ラウンドの開始に対応して、図32のステップS157の処理による演出制御が行われることで、バトル結果報知演出が実行される。このときには、図37(D)〜(E)に示すように、バトル結果報知内容が「バトル勝ち」に対応した演出画像の表示等が行われる。
その後、図32に示すステップS158の処理にて第11ラウンドが終了したと判定されることで、ステップS550の処理により演出プロセスフラグの値が「5」に更新される。こうして、11R(実質8R出玉)大当り遊技状態の終了に対応して、図23に示すステップS175のエンディング演出処理が実行される。これにより、例えば図37(F)に示すような演出画像を表示するエンディング演出が実行される。
この演出動作例では、11R(実質8R出玉)大当り遊技状態が終了した後、大当り種別が「第2大当り(11R確変(実質8R出玉・時短次回まで))」であったことに基づいて、遊技状態が高確高ベース状態となる。このときには、大当り種別と大当り前の演出モードとに応じて、図35に示すような設定で、図34に示すステップS598の処理により演出モードの移行設定が行われる。
この演出動作例では、大当り種別が「第2大当り(11R確変(実質8R出玉・時短次回まで))」で、大当り前の演出モードが「通常モード」であることから、大当り後に演出モードが「激アツモード」へ移行する設定が行われる。
その後、飾り図柄の可変表示が開始されることに対応して、図27に示すステップS132の処理にて変動パターンに対応した「激アツモード」の演出制御パターンが複数種類のいずれかに決定される。こうして、飾り図柄の可変表示中にて、例えば図37(G)に示すような演出モードが「激アツモード」であることに対応した演出が実行される。
図38は、演出モードが「通常モード」であるときに、大当り種別が「第3大当り(11R確変(実質8R出玉・時短なし))」又は「第4大当り(11R通常(実質8R出玉・時短なし))」に対応する大当り状態となる場合における演出動作の一例を示している。この演出動作例では、演出モードが「通常モード」であるときに、図38(A)に示すような大当り組み合わせの確定飾り図柄が導出表示された後に、11R(実質8R出玉)大当り状態へと制御される。このときには、現在の演出モードと大当り種別とに応じて、図30に示すような設定で、図29に示すステップS145の処理により大当り中演出パターンが決定されると共に、大当り種別に応じて、図31に示すような設定で、図29に示すステップS147の処理によりバトル結果報知内容が設定される。
この演出動作例では、現在の演出モードが「通常モード」で、大当り種別が「第3大当り(11R確変(実質8R出玉・時短なし))」又は「第4大当り(11R通常(実質8R出玉・時短なし))」であることから、大当り中演出パターンが「バトル中演出(初戦)」の大当り中演出パターンSPBに設定される。また、大当り種別が「第3大当り(11R確変(実質8R出玉・時短なし))」又は「第4大当り(11R確変(実質8R出玉・時短なし))」であることから、バトル結果報知内容が「バトル負け」に設定される。
例えば大当り遊技状態における第1ラウンドの開始に対応して、図32に示すステップS155の処理による演出制御が開始されることで、バトル中演出(初戦)の実行が開始される。これにより、図38(B)に示すような自キャラクタの演出画像CHAと敵キャラクタの演出画像CHBとが表示される。その後、バトル中演出(初戦)の大当り中演出パターンSPBに対応する演出態様として、例えば図38(C)に示すようなバトル初戦の場面に応じた演出画像の表示が行われる。
その後、例えば大当り遊技状態における第8ラウンドの開始に対応して、図32のステップS157の処理による演出制御が行われることで、バトル結果報知演出が実行される。このときには、図38(D)〜(E)に示すように、バトル結果報知内容が「バトル負け」に対応した演出画像の表示等が行われる。
その後、図32に示すステップS158の処理にて第11ラウンドが終了したと判定されることで、ステップS550の処理により演出プロセスフラグの値が「5」に更新される。こうして、11R(実質8R出玉)大当り遊技状態の終了に対応して、図23に示すステップS175のエンディング演出処理が実行される。これにより、例えば図38(F)に示すような演出画像を表示するエンディング演出が実行される。
この演出動作例では、11R(実質8R出玉)大当り遊技状態が終了した後、大当り種別が「第3大当り(11R確変(実質8R出玉・時短なし))」又は「第4大当り(11R通常(実質8R出玉・時短なし))」であったことに基づいて、遊技状態が高確低ベース状態又は低確低ベース状態となる。このときには、大当り種別と大当り前の演出モードとに応じて、図35に示すような設定で、図34に示すステップS598の処理により演出モードの移行設定が行われる。
この演出動作例では、大当り種別が「第3大当り(11R確変(実質8R出玉・時短なし))」又は「第4大当り(11R確変(実質8R出玉・時短なし))」で、大当り前の演出モードが「通常モード」であることから、大当り後に演出モードが「特訓モード」へ移行する設定が行われる。
その後、飾り図柄の可変表示が開始されることに対応して、図27に示すステップS134の処理にて変動パターンに対応した「特訓モード」の演出制御パターンが複数種類のいずれかに決定される。こうして、飾り図柄の可変表示中にて、例えば図38(G)に示すような演出モードが「特訓モード」であることに対応した演出が実行される。
図39は、演出モードが「特訓モード」であるときに、大当り種別が「第1大当り(11R確変(実質8R出玉・時短次回まで))」又は「第2大当り(11R確変(実質8R出玉・時短次回まで))」に対応する大当り状態となる場合における演出動作の一例を示している。この演出動作例では、演出モードが「特訓モード」であるときに、図39(A)に示すような大当り組み合わせの確定飾り図柄が導出表示された後に、11R(実質8R出玉)大当り状態へと制御される。このときには、現在の演出モードと大当り種別とに応じて、図30に示すような設定で、図29に示すステップS145の処理により大当り中演出パターンが決定されると共に、大当り種別に応じて、図31に示すような設定で、図29に示すステップS147の処理によりバトル結果報知内容が設定される。
この演出動作例では、現在の演出モードが「特訓モード」で、大当り種別が「第1大当り(11R確変(実質8R出玉・時短次回まで))」又は「第2大当り(11R確変(実質8R出玉・時短次回まで))」であることから、大当り中演出パターンが「バトル中演出(再戦)」の大当り中演出パターンSPCに設定される。また、大当り種別が「第1大当り(11R確変(実質8R出玉・時短次回まで))」又は「第2大当り(11R確変(実質8R出玉・時短次回まで))」であることから、バトル結果報知内容が「バトル勝ち」に設定される。
例えば大当り遊技状態における第1ラウンドの開始に対応して、図32に示すステップS156の処理による演出制御が開始されることで、バトル中演出(再戦)の実行が開始される。これにより、図39(B)に示すような自キャラクタの演出画像CHAと敵キャラクタの演出画像CHBとが表示される。その後、バトル中演出(再戦)の大当り中演出パターンSPCに対応する演出態様として、例えば図39(C)に示すようなバトル再戦の場面に応じた演出画像の表示が行われる。また、バトル中演出(再戦)の実行時には、例えば図39(B)〜(C)に示すように、再戦回数を示す演出画像SKの表示が行われる。
その後、例えば大当り遊技状態における第8ラウンドの開始に対応して、図32のステップS157の処理による演出制御が行われることで、バトル結果報知演出が実行される。このときには、図39(D)〜(E)に示すように、バトル結果報知内容が「バトル勝ち」に対応した演出画像の表示等が行われる。
その後、図32に示すステップS158の処理にて第11ラウンドが終了したと判定されることで、ステップS550の処理により演出プロセスフラグの値が「5」に更新される。こうして、11R(実質8R出玉)大当り遊技状態の終了に対応して、図23に示すステップS175のエンディング演出処理が実行される。これにより、例えば図39(F)に示すような演出画像を表示するエンディング演出が実行される。
この演出動作例では、11R(実質8R出玉)大当り遊技状態が終了した後、大当り種別が「第1大当り(11R確変(実質8R出玉・時短次回まで))」又は「第2大当り(11R確変(実質8R出玉・時短次回まで))」であったことに基づいて、遊技状態が高確高ベース状態となる。このときには、大当り種別と大当り前の演出モードとに応じて、図35に示すような設定で、図34に示すステップS598の処理により演出モードの移行設定が行われる。
この演出動作例では、大当り種別が「第1大当り(11R確変(実質8R出玉・時短次回まで))」又は「第2大当り(11R確変(実質8R出玉・時短次回まで))」で、大当り前の演出モードが「特訓モード」であることから、大当り後に演出モードが「激アツモード」へ移行する設定が行われる。
その後、飾り図柄の可変表示が開始されることに対応して、図27に示すステップS132の処理にて変動パターンに対応した「激アツモード」の演出制御パターンが複数種類のいずれかに決定される。こうして、飾り図柄の可変表示中にて、例えば図39(G)に示すような演出モードが「激アツモード」であることに対応した演出が実行される。
図40は、演出モードが「特訓モード」であるときに、大当り種別が「第3大当り(11R確変(実質8R出玉・時短なし))」又は「第4大当り(11R通常(実質8R出玉・時短なし))」に対応する大当り状態となる場合における演出動作の一例を示している。この演出動作例では、演出モードが「特訓モード」であるときに、図40(A)に示すような大当り組み合わせの確定飾り図柄が導出表示された後に、11R(実質8R出玉)大当り状態へと制御される。このときには、現在の演出モードと大当り種別とに応じて、図30に示すような設定で、図29に示すステップS145の処理により大当り中演出パターンが決定されると共に、大当り種別に応じて、図31に示すような設定で、図29に示すステップS147の処理によりバトル結果報知内容が設定される。
この演出動作例では、現在の演出モードが「特訓モード」で、大当り種別が「第3大当り(11R確変(実質8R出玉・時短なし))」又は「第4大当り(11R通常(実質8R出玉・時短なし))」であることから、大当り中演出パターンが「バトル中演出(再戦)」の大当り中演出パターンSPCに設定される。また、大当り種別が「第3大当り(11R確変(実質8R出玉・時短なし))」又は「第4大当り(11R確変(実質8R出玉・時短なし))」であることから、バトル結果報知内容が「バトル負け」に設定される。
例えば大当り遊技状態における第1ラウンドの開始に対応して、図32に示すステップS156の処理による演出制御が開始されることで、バトル中演出(再戦)の実行が開始される。これにより、図40(B)に示すような自キャラクタの演出画像CHAと敵キャラクタの演出画像CHBとが表示される。その後、バトル中演出(再戦)の大当り中演出パターンSPCに対応する演出態様として、例えば図40(C)に示すようなバトル再戦の場面に応じた演出画像の表示が行われる。また、バトル中演出(再戦)の実行時には、例えば図40(B)〜(C)に示すように、再戦回数を示す演出画像SKの表示が行われる。
その後、例えば大当り遊技状態における第8ラウンドの開始に対応して、図32のステップS157の処理による演出制御が行われることで、バトル結果報知演出が実行される。このときには、図40(D)〜(E)に示すように、バトル結果報知内容が「バトル負け」に対応した演出画像の表示等が行われる。
その後、図32に示すステップS158の処理にて第11ラウンドが終了したと判定されることで、ステップS550の処理により演出プロセスフラグの値が「5」に更新される。こうして、11R(実質8R出玉)大当り遊技状態の終了に対応して、図23に示すステップS175のエンディング演出処理が実行される。これにより、例えば図40(F)に示すような演出画像を表示するエンディング演出が実行される。
この演出動作例では、11R(実質8R出玉)大当り遊技状態が終了した後、大当り種別が「第3大当り(11R確変(実質8R出玉・時短なし))」又は「第4大当り(11R通常(実質8R出玉・時短なし))」であったことに基づいて、遊技状態が高確低ベース状態又は低確低ベース状態となる。このときには、大当り種別と大当り前の演出モードとに応じて、図35に示すような設定で、図34に示すステップS598の処理により演出モードの移行設定が行われる。
この演出動作例では、大当り種別が「第3大当り(11R確変(実質8R出玉・時短なし))」又は「第4大当り(11R確変(実質8R出玉・時短なし))」で、大当り前の演出モードが「特訓モード」であることから、大当り後に演出モードが「特訓モード」へ移行する設定が行われる。
その後、飾り図柄の可変表示が開始されることに対応して、図27に示すステップS134の処理にて変動パターンに対応した「特訓モード」の演出制御パターンが複数種類のいずれかに決定される。こうして、飾り図柄の可変表示中にて、例えば図40(G)に示すような演出モードが「特訓モード」であることに対応した演出が実行される。
図41は、大当り種別が「第4大当り(11R通常(実質8R出玉・時短なし))」に対応する大当り状態の終了後に、演出モードが「特訓モード」となり、可変表示の回数が特訓モード継続回数に達するまでに、可変表示結果が再び「大当り」とならなかった場合における演出動作の一例を示している。この演出動作例では、図41(A)に示すように演出モードが「特訓モード」となり、図41(B)に示すように可変表示の回数が特訓モード継続回数に達するまでに、可変表示結果が再び「大当り」とならなかった場合、図26に示すステップS753の処理により特訓モードを終了すると判定される。その場合、図26に示すステップS755の処理にてモードフラグの値が通常モードに対応した値である“0”に更新され、図26に示すステップS756の処理にて特訓モードを終了するための設定が行われる。
その後、図29に示すステップS142の処理による演出制御が行われることで、特訓モード終了演出が実行される。これにより、例えば図41(C)に示すような演出画像を表示する特訓モード終了演出が実行される。
その後、飾り図柄の可変表示が開始されることに対応して、図27に示すステップS135の処理にて変動パターンに対応した「通常モード」の演出制御パターンが複数種類のいずれかに決定される。こうして、飾り図柄の可変表示中にて、例えば図41(D)に示すような演出モードが「通常モード」であることに対応した演出が実行される。
この発明は、上記実施の形態に限定されず、様々な変形及び応用が可能である。例えば、パチンコ遊技機1では、上記実施の形態で示した全ての技術的特徴を備えるものでなくてもよく、従来技術における少なくとも1つの課題を解決できるように、上記実施の形態で説明した一部の構成を備えたものであってもよい。
(変形例1)上記実施の形態では、大当り種別が「第3大当り(11R確変(実質8R出玉・時短なし))」の場合に対応する第3有利状態としての大当り遊技状態へ制御された後には、第2遊技状態としての高確低ベース状態へ移行する。これに対して、第3有利状態は、大当り種別が「第3大当り(11R確変(実質8R出玉・時短なし))」の場合に対応する大当り遊技状態とは異なるものであってもよいし、第2遊技状態は、高確低ベース状態とは異なるものであってもよい。一例として、大当り種別が「11R通常(実質8R出玉・時短次回まで))」の場合に対応する第3有利状態としての大当り遊技状態へ制御された後には、第2遊技状態としての低確高ベース状態へ移行してもよい。これにより、例えば「バトル負け」のバトル結果報知演出を含むバトル演出といった特定演出が実行される大当り遊技状態の終了後には、時短状態の有無により、第1遊技状態としての低確低ベース状態であるか、第1遊技状態よりも遊技者にとって有利な第2遊技状態としての低確高ベース状態であるかを遊技者が把握することができるため、遊技を終了するか否かの判断が容易となり、遊技への過度な「のめり込み」を防止することができる。
(変形例2)上記実施の形態では、大当り種別が第1大当り、第2大当り、第3大当り、第4大当りとなるいずれの場合におけるラウンド遊技の回数も、形式上は11回であるものの、実質は、上限期間が長期開放期間となる1回目から8回目の8回となる。これに対して、形式上のラウンド遊技の回数は異なるものの、上限期間が長期開放期間となるラウンド遊技の実質的な回数は同じになる大当り種別があってもよい。一例として、「11R確変(実質8R出玉・時短次回まで)」の大当り種別に対し、「10R確変(実質8R出玉・時短次回まで)」の大当り種別や「8R確変(実質8R出玉・時短次回まで)」の大当り種別等が設けられていてもよい。これにより、例えば特定演出としてのバトル演出や、所定演出としての非バトル演出等の大当り中演出を実行するのに必要な「演出の尺」に合わせて短期開放ラウンドの実行回数を調整することにより、いずれの大当り種別の場合に対応する大当り遊技状態へ制御されたとしても、上限期間が長期開放期間となるラウンド遊技の実質的な回数が同じになるようにしつつも、大当り中演出を実行するのに必要な「演出の尺」に対して過不足のない期間の大当り遊技状態を実行することができる。
(変形例3)上記実施の形態における特訓モードの演出モードでは、大当り中演出として実行されたバトル演出に関連した演出として、バトル演出に登場した味方キャラクタを表示させ、バトル演出に登場した敵キャラクタとのバトル再戦に向けて特訓する演出等、再び特定演出としてのバトル演出が実行される大当り遊技状態となることを示唆するような演出が実行される。これに対して、上記実施の形態における特訓モードに相当する演出モードでは、再び特定演出が実行される有利状態となることを示唆するような演出であれば、どのような演出であってもよい。一例として、上記実施の形態における特訓モードに相当する演出モードでは、特定演出としてのバトル演出中に登場した敵キャラクタを探すような演出や、敵キャラクタが登場するような演出が実行されてもよい。これによっても、第3遊技状態へ移行することに対応した特定演出が実行されるまで、遊技を継続させる意欲を向上させることができる。
(変形例4)上記実施の形態における飾り図柄の可変表示中には、リーチ演出、あるいは「滑り」や「擬似連」等の可変表示演出とは異なり、例えば所定の演出画像を表示することや、メッセージとなる画像表示や音声出力、ランプ点灯等のように、飾り図柄の可変表示動作とは異なる演出動作により、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、スーパーリーチによるリーチ演出が実行される可能性があること、可変表示結果が「大当り」となる可能性があること等を、遊技者に予め報知するための予告演出が実行されることがある。これに対して、予告演出のうちには、先読み予告演出となるものが含まれてもよい。先読み予告演出は、可変表示結果が「大当り」となる可能性等が予告される対象となる可変表示を開始するよりも前に、特図ゲームの保留情報等に基づいて実行可能となる予告演出である。特に、複数回の特図ゲームに対応して複数回実行される飾り図柄の可変表示にわたり、可変表示結果が「大当り」となる可能性等を連続して予告する先読み予告演出は、連続予告演出とも称される。
例えば、先読み予告演出として、始動入賞記憶表示エリア5Hにおいて特図保留記憶数を特定可能に表示する表示部位を、通常時における表示態様とは異なる表示態様に変化させることにより、予告対象となる可変表示において「大当り」となる可能性等を予告する保留表示予告が実行されるようになっていてもよい。具体的には、始動入賞記憶表示エリア5Hにおいて特図保留記憶数を特定可能に表示する保留記憶表示の表示態様を「?」マーク等の特殊態様とする。そして、保留記憶表示が特殊態様で表示されているときに、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bの操作が成されたときに、特殊態様で表示されている保留記憶表示の表示態様を特別態様に変化させる保留表示予告が実行されればよい。特別態様は複数種類設けられており、いずれの特別態様となったかに応じて、可変表示結果が「大当り」となること、可変表示結果が「大当り」となる可能性が通常よりも高いこと、リーチとなること等を報知すればよい。
また、例えば、先読み予告演出が複数併行して実行される場合があってもよい。即ち、複数の保留記憶表示が特殊態様や特別態様で表示される場合があるようになっていてもよい。そして、複数の保留記憶表示が特殊態様で表示されている場合には、遊技者の操作によっていずれの保留記憶表示を先に特別態様に変化したかに応じて、その保留記憶表示に対応した可変表示の表示結果が「大当り」となる可能性が異なるようになっていればよい。例えば、複数の保留記憶表示が特殊態様で表示されている場合には、特殊態様を特別態様に変化させるための操作を保留記憶表示毎に異ならせることで、遊技者がいずれの特殊態様を変化させるかを選択できるようになっていてもよい。具体的には、特殊態様で表示されている保留記憶表示に、その特殊態様を変化させるための操作方法を示す画像を表示すればよい。そして、対応する操作が成されたときに、特殊態様を特別態様等に変化させればよい。
(変形例5)上記実施の形態において、変形例4のような先読み予告演出を含む予告演出を実行するにあたっては、複数種類の予告演出のうち、大当り種別に応じて決定された種類の予告演出を実行するようにしてもよい。その場合、演出モードが通常モードであるときに、大当り種別が「第1大当り(11R確変(実質8R出玉・時短次回まで))」であるときと、「第2大当り(11R確変(実質8R出玉・時短次回まで))」であるときでは、第1大当りであるときの方が、第2大当りであるときよりも、期待度の高い予告演出が実行されるようになっていればよい。これにより、予告演出が実行されることにより、大当り種別が「第1大当り(11R確変(実質8R出玉・時短次回まで))」の場合に対応する大当り遊技状態等)へ制御されることに対する期待感を向上させることができる。
(変形例6)上記実施の形態では、図24の可変表示開始設定処理におけるステップS526の処理にて、特訓モードを終了して通常モードに移行させるか否かを判定するための特訓モード終了判定処理を実行する。これに対して、特訓モード終了判定処理は、飾り図柄の可変表示において表示結果となる最終停止図柄を導出表示させる制御が行われた後に実行されてもよい。一例として、特訓モード終了判定処理は、図28の可変表示中演出処理におけるステップS550の処理が実行された後に実行されてもよい。これにより、例えば、飾り図柄の可変表示において表示結果となる最終停止図柄を導出表示させる制御が行われた後であって、次回の可変表示開始設定処理が開始されるよりも前に発生した保留情報に基づいて実行される先読み予告演出の演出態様を、既に終了した特訓モードに対応する演出態様ではなく、これから開始される通常モードに対応する演出態様とすることができる。
(変形例7)上記実施の形態では、例えば変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンや、現在の演出モード等に対応して、複数用意された特図変動時演出制御パターンのいずれかを選択し、使用パターンとしてセットする。また、各種の予告演出を実行するための設定が成された場合には、その設定に対応して各演出モード毎に設けられた予告演出制御パターンが選択される。これに対して、演出モードがいずれであるかにかかわらず、例えば予告演出等の共通の演出が実行されてもよい。これにより、例えば共通の予告演出を期待度の高いものとすることにより、共通の予告演出が実行されることによる期待度の高さを分かり易く報知することができる。
(変形例8)上記実施の形態では、特訓モードにおいて高確状態の場合には、特訓モードにモード移行してからの飾り図柄の可変表示回数が特訓モード継続回数以上となっていると判定された場合であっても、通常モードにモード移行されずに、特訓モードの演出モードが維持される。これに対して、特訓モードにおいて高確状態の場合には、特訓モードにモード移行してからの飾り図柄の可変表示回数が特訓モード継続回数以上となっていると判定された場合、通常モードとは異なる他の演出モードに移行してもよい。一例として、特訓モードにおいて高確状態の場合には、特訓モードにモード移行してからの飾り図柄の可変表示回数が特訓モード継続回数以上となっていると判定された場合、例えばスーパー特訓モードといった、現在の遊技状態が高確低ベース状態であることを確定的に報知する演出モードへと移行するようにしてもよい。これにより、有利状態としての大当り遊技状態へ制御されることに対する期待感を持続させることができる。
(変形例9)上記実施の形態では、特別図柄の可変表示結果として、大当り図柄が導出表示されたときには、可変表示結果が「大当り」となり、有利状態としての大当り遊技状態に制御される。これに対して、特別図柄の可変表示結果として、大当り図柄とは異なる、予め定められた小当り図柄が導出表示されたときには、可変表示結果が「小当り」となり、有利状態とは異なる特殊遊技状態としての小当り遊技状態に制御されてもよい。即ち、小当り遊技状態に制御されるか否かは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームにおける可変表示結果が「小当り」となるか否かに対応しており、その可変表示結果を導出表示する以前に決定される。特別図柄の可変表示結果として、大当り図柄と小当り図柄のいずれも導出表示されず、ハズレ図柄が導出表示されたときには、可変表示結果が「ハズレ」となる。
小当り遊技状態では、大当り遊技状態と同様に、大入賞口が開放状態となって特別可変入賞球装置7が遊技者にとって有利な第1状態となる。そして、大当り遊技状態のときよりも短い所定期間、あるいは大当り遊技状態のときと同じ所定個数の遊技球が大入賞口に進入して入賞が発生するまでの期間にて、大入賞口を継続して開放状態とする短期開放制御が2回行われる。この変形例では、所定期間を1.5秒間とした短期開放制御が1回行われてから、所定期間を0.1秒間とした短期開放制御が1回行われる。小当り遊技状態では、この短期開放制御の実行期間以外の期間では、大入賞口が閉鎖状態等となり、入賞が発生困難又は発生不可能となる。大入賞口に遊技球が進入したときには、大当り遊技状態と同様に、カウントスイッチ23により入賞が検出され、その検出毎に所定個数の遊技球が賞球として払い出される。なお、所定個数は、大当り遊技状態のときの所定個数と異なるようにしてもよい。また、短期開放制御、ラウンド遊技は、1回だけ行われるようにしてもよい。
小当り遊技状態は、大当り遊技状態よりも遊技者にとっての有利度が低いものであればよい。例えば、小当り遊技状態で大入賞口を開放する期間の最大合計時間が大当り遊技状態で大入賞口を開放する最大合計時間よりも短くすることで、小当り遊技状態で得られる賞球が、大当り遊技状態で得られる賞球よりも少なくなり易いようにすればよい。これに加えて又は代えて、各短期開放制御における所定個数の合計値を各ラウンド遊技における大当り遊技状態のときの所定個数の合計値よりも少なくする等すればよい。なお、小当り遊技状態は、遊技者にとっての有利度が大当り遊技状態以下であってもよい。
小当り遊技状態が終了した後には、小当り遊技状態となる以前の確変状態又は非確変状態が継続する。但し、可変表示結果が「小当り」となる特図ゲームが実行されたときに確変状態における特図ゲームの実行回数が所定回数に達していれば、小当り遊技状態の終了後には、確変状態が終了して非確変状態になることがある。
(変形例10)上記実施の形態において、変形例9ような小当り遊技状態となった場合には、小当り遊技状態の終了後に、演出モードが特訓モードに移行するようにしてもよい。これにより、例えば演出モードが特訓モードのときに小当り遊技状態となった場合にも、小当り遊技状態の終了後に再び特訓モードの演出モードとなるため、特訓モードの演出モードに滞在する機会が増加し、遊技興趣を向上させることができる。
(変形例11)上記実施の形態において、例えば自キャラクタや敵キャラクタがバトル中に使う攻撃技といった、バトル中演出における演出態様が複数態様のいずれであるかに応じて、自キャラクタが対戦に勝つ可能性を異ならせてもよい。このような実施の形態では、バトル中演出(初戦)を例にとって説明すると、例えば、バトル中演出(初戦)の大当り中演出パターンSPBに対応する複数のバトル演出パターンとして、バトル演出パターンSPB1〜SPB4という4つのパターンが予め用意されていればよい。それぞれのバトル演出パターンでは、大当り中演出として実行されるバトル演出に含まれるバトル中演出における演出態様の少なくとも一部を異ならせている。図29に示すステップS145の処理では、所定の決定割合でバトル演出パターンを決定するための使用テーブルとして、予め用意されたバトル演出決定テーブルを選択してセットする。バトル演出決定テーブルでは、現在の演出モードや大当り種別に応じて、バトル演出決定用の乱数値と比較される数値が、バトル演出パターンSPB1〜SPB4のそれぞれに割り当てられていればよい。演出制御用CPU120は、例えば乱数回路124や演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタ等から抽出したバトル演出決定用の乱数値を示す数値データに基づいて、バトル演出決定テーブルを参照することにより、複数のバトル演出パターンのいずれかに決定すればよい。
(変形例12)バトル中演出やバトル結果報知演出といったバトル演出における演出態様は、変形例11のように、画像表示装置5に表示される演出画像の表示態様を異ならせることにより複数態様のいずれかとするものに限定されない。例えば、画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作の他に、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9及び装飾用LEDといった発光体における点灯動作、演出用模型における駆動動作、あるはこれらの一部又は全部を組み合わせた任意の演出態様を、バトル演出パターンの決定結果やバトル結果報知内容の設定に応じて異ならせるようにしてもよい。
(変形例13)変形例11のような実施の形態における図29に示すステップS145の処理では、決定割合でバトル演出パターンSPB1〜SPB4のいずれかに決定するものに限定されず、予め設定した様々な条件が成立したか否かに応じて異なる割合で、複数の演出態様のいずれかに決定することができればよい。
(変形例14)バトル演出の演出態様を決定する割合に関する他の一例として、可変表示結果が「大当り」に決定される保留データが記憶されている場合に、その大当り種別に応じて異なる割合で、バトル演出パターンの決定が行われるようにしてもよい。即ち、保留記憶されている特図ゲームに対応して可変表示結果が「大当り」となる場合に、大当り種別が「第1大当り(11R確変(実質8R出玉・時短次回まで))」又は「第2大当り(11R確変(実質8R出玉・時短次回まで))」となって大当り遊技状態の終了後に高確高ベース状態となるか、あるいは大当り種別が「第3大当り(11R確変(実質8R出玉・時短なし))」又は「第4大当り(11R通常(実質8R出玉・時短なし))」となって大当り遊技状態の終了後に高確低ベース状態又は低確低ベース状態となるかに応じて異なる割合で、バトル演出パターンが複数パターンのいずれかに決定されてもよい。
(変形例15)上記実施の形態では、図29に示す特図当り待ち処理においてステップS145〜S147の処理を実行することにより、大当り遊技状態への制御が開始されるときに、大当り中演出パターンが複数のパターンのいずれかに決定される。これに対して、可変表示結果が「大当り」となる可変表示結果の開始時や、大当り遊技状態の開始後における所定タイミングにて、演出態様の決定が行われるようにしてもよい。一例として、複数の大当り中演出パターンのいずれかに決定する処理を、大当り遊技状態に制御されたときではなく、飾り図柄の可変表示が開始されるときに、実行するようにしてもよい。
(変形例16)バトル結果報知内容として、大当り遊技状態の終了後に高確高ベース状態となるか、もしくは低確低ベース状態又は高確低ベース状態となるかを報知可能な演出内容は、「バトル勝ち」や「バトル負け」の他にも様々なものを設けてもよい。一例として、「バトル勝ち」に対応するバトル結果報知演出の演出パターンとして、互いに演出態様の少なくとも一部が異なる複数の演出パターンを設け、大当り遊技状態の終了後に高確高ベース状態となる場合には所定割合で複数の演出パターンのいずれかに決定されてもよい。バトル結果報知演出における演出態様として、例えば自キャラクタを示す演出画像の一部又は全部における表示色、背景画像、対戦の結果を示す文字メッセージの表示色や大きさ、スピーカ8L、8Rから出力される効果音、遊技効果ランプ9や装飾用LEDといった発光体の点灯態様、演出用模型の動作態様、これらの一部又は全部の組み合わせ等を、複数の演出パターンに応じて異ならせることができればよい。
(変形例17)バトル結果報知演出は、大当り遊技状態の終了後に高確高ベース状態となるか、もしくは低確低ベース状態又は高確低ベース状態となるかを確定的に報知するものに限定されず、その可能性を報知するものであってもよい。例えば、図29のステップS147の処理では、大当り種別に応じて異なる所定割合で、予め用意された複数種類のバトル結果報知内容のいずれかに決定することができればよい。
(変形例18)バトル演出における演出態様に限定されず、パチンコ遊技機1にて実行される任意の演出における演出態様を、第1有利状態又は第2有利状態へ制御されるか否かや所定の遊技価値が付与されるか否かに応じて異なる割合で、複数の演出パターンのいずれかに対応する演出態様に決定してもよい。例えば所定の演出画像を表示することや、メッセージとなる画像表示や効果音出力、発光体の点灯、演出用模型の動作、あるいはこれらの一部又は全部の組み合わせ等のように、所定の演出装置を用いた任意の演出動作により、第1有利状態又は第2有利状態へ制御されるか否かや所定の遊技価値が付与されるか否かを、遊技者が認識可能に報知すればよい。バトルの勝敗等の対戦結果を報知するものではなく、例えば物語等の所定のストーリーを展開させていくような演出を実行し、ストーリーの結末に応じて、第1有利状態又は第2有利状態へ制御されるか否かや所定の遊技価値が付与されるか否かを、遊技者が認識可能に報知してもよい。あるいは、例えば第1有利状態又は第2有利状態へ制御されるための達成条件を提示した後、その達成条件が成立するか否かの経過を示す演出を行い、達成条件が成立する「成功」となって第1有利状態又は第2有利状態へ制御されるか、達成条件が成立しない「失敗」となって第3有利状態又は第4有利状態へ制御されるかを、遊技者が認識可能に報知してもよい。
(変形例19)大当り中演出やリーチ演出の他にも、例えば予告演出として、上記実施の形態と同様のバトル演出、あるいはバトル演出とは異なる任意の演出を実行可能とし、その演出態様を、第1有利状態又は第2有利状態へ制御されるか否かや所定の遊技価値が付与されるか否かに応じて異なる割合で、複数の演出パターンのいずれかに対応する演出態様に決定してもよい。
(変形例20)上記実施の形態では、バトル演出として、自キャラクタが敵キャラクタと対戦するような演出が行われる。これに対して、バトル演出の演出内容は、自キャラクタが敵キャラクタと対戦するような演出とは異なるものであってもよい。一例として、バトル演出として、自キャラクタと敵キャラクタとが所定のゲームで勝負するような演出が行われてもよい。所定のゲームとしては、例えば、囲碁やチェス等のボードゲーム、トランプや花札等のカードゲーム、ドミノ等のタイルゲーム、ちんちろりんや丁半等のダイスゲーム等が考えられる。また、このような複数態様のバトル演出のうち、例えば現在の遊技モードや大当り種別等に応じて、いずれかの演出態様のバトル演出が実行されるようにしてもよい。これにより、いずれの演出態様のバトル演出が実行されるかに注目させることができる。
(変形例21)上記実施の形態や変形例8の実施の形態では、飾り図柄の可変表示が開始されるときに、特訓モードの演出モードであれば、特訓モードにモード移行してからの飾り図柄の可変表示回数が予め定められた特訓モード継続回数以上となっているか否かの判定が実行され、特訓モード継続回数以上となっていると判定されたときに、特訓モードから他の演出モードにモード移行する。一例として、遊技状態が低確低ベース状態であれば通常モードに移行し、遊技状態が高確低ベース状態であればスーパー特訓モードに移動する。このように、特訓モードから他の演出モードに移行する場合には、演出モードが切り替わるときに、演出結果によりいずれの演出モードへ移行するかが報知される報知演出が実行されてもよい。これにより、スーパー特訓モードへ移行すること、換言すれば、現在の遊技状態が第2遊技状態としての高確低ベース状態であることに期待させ、遊技興趣を向上させることができる。
(変形例22)上記実施の形態では、演出モードが特訓モードのときに可変表示結果が「大当り」となる場合には、大当り中演出としてバトル中演出(再戦)を含むバトル演出が実行される。これに対して、演出モードが特訓モードのときの可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「第1大当り(11R確変(実質8R出玉・時短次回まで))」又は「第2大当り(11R確変(実質8R出玉・時短次回まで))」である場合には、大当り中演出として、大当り終了後に高確高ベース状態となることを報知する非バトル演出が実行されることがあってもよい。このような実施の形態の場合には、大当り種別にかかわらず、大当り遊技状態中に、又は大当り遊技状態となる前に、演出結果により大当り中演出の演出モードが昇格するか否かを報知する演出モード昇格演出が実行されるようにしてもよい。そして、演出モード昇格演出の演出結果に応じて、大当り中演出としてバトル演出又は非バトル演出のいずれかが実行されればよい。これにより、大当り中演出としてバトル演出と非バトル演出のいずれが実行されるかや、演出モード昇格演出に注目させることができる。
(変形例23)変形例23のような実施の形態の場合には、演出モード昇格演出の演出結果が、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bの操作が成された操作量が、所定量に到達したか否かに応じて異なるようにしてもよい。その場合、操作の検出を有効とする検出有効期間について、大当り種別が「第1大当り(11R確変(実質8R出玉・時短次回まで))」又は「第2大当り(11R確変(実質8R出玉・時短次回まで))」であるときには、所定量に到達し得る尺の期間とすることにより、大当り中演出として非バトル演出が実行され得るようにすればよい。一方、大当り種別が「第3大当り(11R確変(実質8R出玉・時短なし))」又は「第4大当り(11R通常(実質8R出玉・時短なし))」であるときには、所定量に到達し得ない尺の期間とすることにより、大当り中演出として必ずバトル演出が実行されるようにすればよい。これにより、演出モード昇格演出に対する遊技興趣を向上させることができる。
(変形例24)変形例5のような実施の期待の場合には、予告演出として、特定演出としてのバトル演出に関連した演出を実行してもよい。一例として、特定演出として上記の実施の形態のようなバトル演出が実行される場合には、敵キャラクタを彷彿させるようなアイテム等が登場する予告演出が実行されればよい。これにより、予告演出が実行されることにより、大当り中演出としてバトル演出が実行される大当り遊技状態となることを期待させることができる。
(変形例25)上記実施の形態では、特図ゲームにおける確定特別図柄として、大当り図柄となる特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、所定のリーチ演出が実行された後に、あるいはリーチ演出が実行されずに、所定の大当り組み合わせとなる確定飾り図柄が停止表示される。これに対して、大当り中演出としてバトル演出が実行される大当り遊技状態に制御される場合には、例えば、所定の非リーチ組み合わせ又はリーチハズレ組み合わせとなる飾り図柄が停止表示された後に、例えばバトル演出確定報知図柄といった、大当り遊技状態に制御されてバトル演出が実行されることを確定的に報知する図柄が表示されることがあってもよい。これにより、可変表示結果が「ハズレ」となった場合にも、大当り中演出としてバトル演出が実行される大当り遊技状態に制御されることに期待させることができる。
(変形例26)上記実施の形態では、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「第3大当り(11R確変(実質8R出玉・時短なし))」又は「第4大当り(11R通常(実質8R出玉・時短なし))」である場合には、大当り中演出としてバトル演出が実行される大当り遊技状態の終了後に特訓モードの演出モードとなる。このように、大当り遊技状態の終了後に特訓モードの演出モードとなるときには、エンディング演出中、又はエンディング演出の終了後に、演出モードが特訓モードへ移行することを報知する報知演出を実行してもよい。例えば、報知演出は、バトル演出に登場した味方キャラクタが、バトル演出に登場した敵キャラクタとのバトル再戦に向けて特訓する旨を報知する演出といった、再び大当り中演出としてバトル演出が実行される大当り遊技状態となることを示唆するような演出態様であればよい。これにより、第3遊技状態へ移行することに対応した特定演出が実行されるまで、遊技を継続させる意欲を向上させることができる。
(変形例27)上記実施の形態では、飾り図柄の可変表示が開始されるときに、特訓モードの演出モードであれば、特訓モードにモード移行してからの飾り図柄の可変表示回数が予め定められた特訓モード継続回数以上となっているか否かの判定が実行され、特訓モード継続回数以上となっていると判定された場合には、特訓モードから通常モードにモード移行される。このような実施の形態の場合には、特訓モードにおいて、特訓モード継続回数に対する飾り図柄の可変表示の残回数を報知する残回数報知演出を実行してもよい。これにより、特訓モードにおける遊技興趣を向上させることができる。
(変形例28)上記実施の形態では、特訓モードの演出モードでは、大当り中演出として実行されたバトル演出に関連した演出として、バトル演出に登場した味方キャラクタを表示させ、バトル演出に登場した敵キャラクタとのバトル再戦に向けて特訓する演出等、再び特定演出としてのバトル演出が実行される有利状態としての大当り遊技状態となることを示唆するような演出が実行される。このような特訓モードの演出モードでは、例えば、味方キャラクタが特訓の成果として、敵キャラクタを倒すための必殺技を覚えて、その必殺技を特訓相手のキャラクタに試すような予告演出を実行してもよい。その場合、例えば、その必殺技を特訓相手のキャラクタに試して手ごたえがあった成功演出が実行されれば可変表示結果が「大当り」となり、手ごたえがなかった失敗演出が実行されれば可変表示結果が「ハズレ」となればよい。これにより、特訓モード中の予告演出にも注目させることができる。
(変形例29)変形例29のような実施の形態の場合には、特訓モード継続回数に達する最後の可変表示中にて、必ず予告演出が実行されるようにしてもよい。これにより、遊技状態が低確低ベース状態で特訓モードの演出が実行されていても、特訓モードの演出モードが終了してしまう最後の可変表示に対する遊技興趣を向上させることができる。
(変形例30)上記実施の形態では、大当り遊技状態は、全て11R(実質8R出玉)だけ継続する。これに対して、大当り遊技状態には、例えば11R(実質8R出玉)だけ継続する大当り遊技状態と、5R(実質5R出玉)限りで終了する大当り遊技状態があるものとしてもよい。例えば、大当り遊技状態の終了後に高確高ベース状態に制御される「第1大当り(11R確変(実質8R出玉・時短次回まで))」を除く大当りとして、11R(実質8R出玉)大当り遊技状態に制御される11ラウンド大当りと、5R(実質5R出玉)大当り遊技状態に制御される5ラウンド大当りがあるものとしてもよく、そのうちのいずれであるかは、特別図柄の可変表示が停止したときの飾り図柄の表示態様では特定できないものとすることができる。
(変形例31)変形例30のような11ラウンド大当り遊技状態と5ラウンド大当り遊技状態とがあるパチンコ遊技機1では、第5ラウンドを終了する以前に、第5ラウンドの終了後も大当り遊技状態のラウンドが継続するか否かを、バトル結果報知演出により報知するものとしてもよい。一例として、バトル結果報知内容が「バトル負け」となることにより、大当り終了後に低確低ベース状態又は高確低ベース状態となることを報知し、バトル結果報知内容が「バトル引き分け」となることにより、大当り遊技状態のラウンドが継続することを報知すればよい。また、その報知のタイミングを第5ラウンドの終了の際とするパターンと、第5ラウンドを終了するよりも前の所定のタイミングとするパターンを含む複数種類のパターンからバトル結果報知内容を選択するものとすることができればよい。これにより、特定演出としてのバトル演出の遊技興趣を向上させることができる。
(変形例32)変形例30、31のような実施の形態において、実質的に出玉が得られるラウンド数が異なる複数種別の大当り種別があり、大当り遊技状態のラウンドが継続するか否かを、バトル結果報知演出により報知する場合、ラウンド毎にバトル結果報知演出を実行するようにしてもよい。これにより、特定演出としてのバトル演出の遊技興趣を向上させることができる。
(変形例33)上記実施の形態では、バトル結果報知内容が「バトル勝ち」となることにより、大当り終了後に高確高ベース状態となることを報知し、バトル結果報知内容が「バトル負け」となることにより、大当り終了後に低確低ベース状態又は高確低ベース状態となることを報知する。これに対して、バトル結果報知内容が「バトル負け」のような演出、換言すれば、バトルに負けたかのように思わせる演出が実行された後に、バトル結果報知内容が「バトル勝ち」となることにより、大当り終了後に高確高ベース状態となることを報知してもよい。これにより、バトル結果報知演出への注目を高めることができる。
(変形例34)上記実施の形態では、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームより優先して実行される場合について説明した。これに対して、第1始動入賞口であるか第2始動入賞口であるかにかかわらず、遊技球が始動入賞口を通過した順番で、特図ゲームが実行されるようにしてもよい。この場合には、図11に示す第1特図保留記憶部151A及び第2特図保留記憶部151Bに代えて、一の特図保留記憶部を設ける。
特図合計保留記憶部では、乱数値MR1〜MR3を示す数値データに加え、第1始動入賞口と第2始動入賞口のいずれを遊技球が通過したかを示す始動口データを、保留番号と対応付けて記憶する。一例として、第1始動入賞口への入賞に対応して「1」を示す始動口データ、あるいは第2始動入賞口への入賞に対応して「2」を示す始動口データが、各遊技球の入賞順に従った保留番号と対応付けて記憶されればよい。なお、第1始動入賞口を遊技球が通過したことによる第1始動条件の成立に基づく保留情報と、第2始動入賞口を遊技球が通過したことによる第2始動条件の成立に基づく保留情報とを、別個の保留記憶部にて保留番号と対応付けて記憶するようにしてもよい。この場合には、始動口データを各遊技球の入賞順に従った保留番号と対応付けて記憶する始動口データ記憶部を設けて、それぞれの保留データに対応する特図ゲームについて、始動条件が成立した順番を特定可能にすればよい。また、図13(B1)及び(B2)に示す第1始動入賞時コマンドバッファ194Aや第2始動入賞時コマンドバッファ194Bに代えて、一の始動入賞時コマンドバッファを設ける。
始動入賞時コマンドバッファには、合計保留記憶数の最大値に対応した格納領域が設けられている。演出制御用CPU120は、始動入賞時に受信した順番で、保留記憶数通知コマンドや入賞時判定結果指定コマンドを始動入賞時コマンドバッファの空き領域における先頭から格納していく。また、飾り図柄の可変表示を開始する毎に、1つ目の格納領域に格納されているものから削除され、以降の記憶内容がシフトされる。
(変形例35)上記実施の形態では、第1始動入賞口を通過した遊技球の検出に基づいて第1特図を用いた特図ゲームが実行され、第2始動入賞口を通過した遊技球の検出に基づいて第2特図を用いた特図ゲームが実行されるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、第1始動入賞口と第2始動入賞口のいずれを遊技球が通過したかにかかわらず共通の特別図柄を用いた特図ゲームが実行されるものであってもよい。
その他にも、パチンコ遊技機1の装置構成、データ構成、フローチャートで示した処理、画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作を含めた各種の演出動作等は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、任意に変更及び修正が可能である。加えて、本発明の遊技機は、入賞球の検出に応答して所定数の賞球を払い出す払出式遊技機に限定されるものではなく、遊技球を封入し入賞球の検出に応答して得点を付与する封入式遊技機にも適用することができる。
本発明を実現するためのプログラム及びデータは、パチンコ遊技機1に含まれるコンピュータ装置等に対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置等の有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。更に、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。更には、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
また、上記の実施の形態においては、変動時間、及びリーチ演出の種類や擬似連の有無等の変動態様を示す変動パターンを演出制御用マイクロコンピュータに通知するために、変動を開始するときに1つの変動パターン指定コマンドを送信する例を示したが、2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを演出制御用マイクロコンピュータに通知するようにしてもよい。具体的には、2つのコマンドにより通知する場合、遊技制御用マイクロコンピュータは、1つめのコマンドでは擬似連の有無、滑り演出の有無等、リーチとなる以前の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信し、2つめのコマンドではリーチの種類や再抽選演出の有無等、リーチとなった以降の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信するようにしてもよい。この場合、演出制御用マイクロコンピュータは2つのコマンドの組み合わせから導かれる変動時間に基づいて変動表示における演出制御を行うようにすればよい。なお、遊技制御用マイクロコンピュータの方では2つのコマンドのそれぞれにより変動時間を通知し、それぞれのタイミングで実行される具体的な変動態様については演出制御用マイクロコンピュータの方で選択を行うようにしてもよい。2つのコマンドを送る場合、同一のタイマ割込み内で2つのコマンドを送信するようにしてもよく、1つめのコマンドを送信した後、所定期間が経過してから2つめのコマンドを送信するようにしてもよい。なお、それぞれのコマンドで示される変動態様はこの例に限定されるわけではなく、送信する順序についても適宜変更可能である。このように2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを通知するようにすることで、変動パターンコマンドとして記憶しておかなければならないデータ量を削減することができる。
また、上記の実施の形態において、「割合が異なる」とは、A:B=70%:30%やA:B=30%:70%のような関係で割合が異なるものだけに限らず、A:B=100%:0%のような関係で割合が異なるものも含む概念である。
また、上記の実施の形態では、大当り種別として確変大当りや通常大当りがあり、大当り種別として確変大当りと決定されたことに基づいて、大当り遊技終了後に確変状態に制御される遊技機を示したが、そのような遊技機に限定されない。例えば、内部に所定の確変領域が設けられた特別可変入賞球装置を備え、大当り遊技中に特別可変入賞球装置内における確変領域を遊技球が通過したことに基づいて確変が確定し、大当り遊技終了後に確変状態に制御される遊技機に上記の実施の形態で示した構成を適用することもできる。
また、上記の実施の形態では、例えば「1」〜「8」の複数種類の特別図柄や飾り図柄を可変表示し表示結果を導出表示する場合を示したが、可変表示は、そのような態様に限られない。例えば、可変表示される図柄と導出表示される図柄とが必ずしも同じである必要はなく、可変表示された図柄とは異なる図柄が導出表示されるものであってもよい。また、必ずしも複数種類の図柄を可変表示する必要はなく、1種類の図柄のみを用いて可変表示を実行するものであってもよい。この場合、例えば、その1種類の図柄表示を交互に点灯及び点滅を繰り返すことによって、可変表示を実行するものであってもよい。そして、この場合であっても、その可変表示に用いられる1種類の図柄が最後に導出表示されるものであってもよいし、その1種類の図柄とは異なる図柄が最後に導出表示されるものであってもよい。
また、各乱数の更新タイミングを異ならせたり、各乱数の更新範囲を異ならせたりすることによって、各乱数が同期しないようにしてもよい。
また、上記の実施形態では、主基板11に乱数値の判定用テーブルを記憶させておき、始動入賞時に主基板11において抽出された乱数値に基づき、主基板11が乱数値の判定用テーブルを参照し、乱数値の判定処理を実行し、演出制御基板12は、主基板11において判定された判定結果を受信して、受信した判定結果に基づき先読予告演出を実行する例を示したが、先読予告演出の実行態様はこれに限定されない。例えば、演出制御基板12に上記乱数値の判定用テーブルを記憶させておき、演出制御基板12は、主基板11において抽出された乱数値そのものを主基板11から受信し、受信した乱数値に基づき乱数値の判定用テーブルを参照して乱数値の判定処理を実行し、判定処理の判定結果に基づき先読予告演出を実行するようにしてもよい。即ち、乱数値の判定処理を演出制御基板12において行ってもよい。また、乱数値の判定処理を主基板11と演出制御基板12の両方で行ってもよい。例えば、演出制御基板12は、一部の乱数値を受信して乱数値の判定処理を実行するとともに、主基板11において判定された判定結果を受信してもよい。具体的には、例えば、演出制御基板12は、乱数値を受信して大当りとなるか否かの判定及び大当りである場合は大当りの種別の判定を実行すると共に、乱数値に基づき主基板11で判定された変動パターン種別の判定結果を受信するようにしてもよい。即ち、演出制御基板12は、自ら判定した判定結果と主基板11で判定された判定結果に基づき先読予告演出を実行することができる。
また、上記実施の形態では、演出制御基板12の側で、主基板11から演出制御コマンドを受信するための割込みが、主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生するものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えばシリアル通信の先頭ビットによる割込み要求を以て、演出制御コマンドを受信するための割込みが発生するものとしてもよい。
以上説明したように、上記実施の形態の遊技機は、遊技を行い遊技者にとって有利な有利状態(例えば大当り遊技状態等)へ制御可能な遊技機(例えばパチンコ遊技機1等)であって、遊技状態を、第1遊技状態(例えば低確低ベース状態等)と、前記第1遊技状態よりも遊技者にとって有利な遊技状態である第2遊技状態(例えば高確低ベース状態等)と、前記第2遊技状態よりも遊技者にとって有利な第3遊技状態(例えば高確高ベース状態等)とのいずれかに移行させる遊技状態制御手段(例えば図20のステップS322〜S326の処理を実行するCPU103等)と、前記有利状態中に演出を実行可能な演出実行手段(例えば図23のステップS174の処理を実行する演出制御用CPU120等)とを備え、前記遊技状態制御手段は、前記有利状態として第1有利状態(例えば大当り種別が「第1大当り(11R確変(実質8R出玉・時短次回まで))」の場合に対応する大当り遊技状態等)へ制御された後には前記第3遊技状態へ移行させ、第2有利状態(例えば大当り種別が「第2大当り(11R確変(実質8R出玉・時短次回まで))」の場合に対応する大当り遊技状態等)へ制御された後には前記第3遊技状態へ移行させ、第3有利状態(例えば大当り種別が「第3大当り(11R確変(実質8R出玉・時短なし))」の場合に対応する大当り遊技状態等)へ制御された後には前記第2遊技状態へ移行させ、前記演出実行手段は、前記第1遊技状態で前記第1有利状態へ制御された場合には前記第3遊技状態へ移行することに対応した所定演出(例えば大当り終了後に高確高ベース状態となることを報知できる非バトル演出等)を実行し、前記第3有利状態へ制御された場合には前記第2遊技状態へ移行することに対応した特定演出(例えば「バトル負け」のバトル結果報知演出を含むバトル演出等)を実行し、前記第2有利状態へ制御された場合には前記第3遊技状態へ移行することに対応した特定演出(例えば「バトル勝ち」のバトル結果報知演出を含むバトル演出等)を実行し、前記第2遊技状態で前記第1有利状態へ制御された場合には前記第3遊技状態へ移行することに対応した特定演出(例えば「バトル勝ち」のバトル結果報知演出を含むバトル演出等)、又は該特定演出と類似する演出(例えばバトル中演出(再戦)と、「バトル勝ち」のバトル結果報知演出とを含むバトル演出等)を実行する。
これにより、第3遊技状態へ移行することに対応した特定演出が実行される機会が増え、特定演出が実行されたときの遊技興趣を向上させることができる。
また、前記遊技制御手段は、前記有利状態として第4有利状態(例えば大当り種別が「第4大当り(11R通常(実質8R出玉・時短なし))」の場合に対応する大当り遊技状態等)へ制御された後には前記第1遊技状態へ移行させ、前記演出実行手段は、前記第2遊技状態と、前記第4有利状態へ制御された後の前記第1遊技状態とで、共通の演出(例えば特訓モードの演出モードで実行される演出等)を実行してもよい。
これにより、現在の遊技状態が第1遊技状態であったとしても、実際に第1遊技状態であるか第2遊技状態であるかが分からないようにすることができるため、有利状態へ制御されることに対する期待感を持続させることができる。
また、前記演出実行手段は、前記共通の演出として、前記特定演出に関連した演出(例えば画像表示装置5の表示領域に、バトル演出に登場した味方キャラクタを表示させ、バトル演出に登場した敵キャラクタとのバトル再戦に向けて特訓する演出等、再びバトル演出が実行される大当り遊技状態となることを示唆するような演出等)を実行してもよい。
これにより、第3遊技状態へ移行することに対応した特定演出が実行されるまで、遊技を継続させる意欲を向上させることができる。
また、前記遊技制御手段は、前記共通の演出を実行した後(例えば演出モードが特訓モードに移行した後等)に、前記第1遊技状態において前記共通の演出の実行を終了するまで(例えば大当り遊技状態の終了後に遊技状態が低確低ベース状態となり、特訓モードにモード移行してからの飾り図柄の可変表示回数が予め定められた特訓モード継続回数に達したことにより、演出モードが特訓モードから通常モードに移行するまで等)、又は前記第3遊技状態となるまで(例えば演出モードが特訓モードに移行した後に、大当り遊技状態の終了後に遊技状態が高確高ベース状態となり、演出モードが特訓モードから激アツモードに移行するまで等)に、前記有利状態へ制御される度に、前記共通の演出の実行後に前記有利状態へ制御された回数(例えば再戦回数等)を報知してもよい。
これにより、共通の演出の実行後に、第1遊技状態において共通の演出の実行が終了することなく、又は第3遊技状態となることなく、有利状態へ制御された回数を把握させることができる。
また、前記演出実行手段は、前記特定演出として、前記第2遊技状態と第3遊技状態とのいずれに移行するかにかかわらず同じ態様の演出(例えばバトル中演出等)を実行した後に、前記第2遊技状態と前記第3遊技状態とのいずれに移行するかに対応した演出(例えばバトル結果報知演出等)を実行してもよい。
これにより、遊技者に対してドキドキ感を持たせることができる。