JP2011107187A - 表示装置、表示装置の駆動方法および電子機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】消費電力の低減を実現できる表示装置、表示装置の駆動方法および電子機器を得る。
【解決手段】供給された駆動電流に応じた輝度でそれぞれ発光する複数の発光素子と、複数の発光素子のそれぞれの輝度を指示する輝度信号(信号線電圧Vsig)に応じた第1の制御電圧(Tr2のゲート電圧Vg)と、所定の第2の制御電圧(電源線電圧Vcc1、Vcc2、Vini)とに基づいて、駆動電流を制御する電流制御回路と、電流制御回路に第1の制御電圧が入力される輝度設定期間(信号書き込み期間T8)における第2の制御電圧のレベル(電源線電圧Vcc2)を、輝度設定期間に続く発光期間T9における第2の制御電圧のレベル(電源線電圧Vcc1)とは異ならせることにより、輝度設定期間における駆動電流を抑制する電圧制御回路とを備える。
【選択図】図3
【解決手段】供給された駆動電流に応じた輝度でそれぞれ発光する複数の発光素子と、複数の発光素子のそれぞれの輝度を指示する輝度信号(信号線電圧Vsig)に応じた第1の制御電圧(Tr2のゲート電圧Vg)と、所定の第2の制御電圧(電源線電圧Vcc1、Vcc2、Vini)とに基づいて、駆動電流を制御する電流制御回路と、電流制御回路に第1の制御電圧が入力される輝度設定期間(信号書き込み期間T8)における第2の制御電圧のレベル(電源線電圧Vcc2)を、輝度設定期間に続く発光期間T9における第2の制御電圧のレベル(電源線電圧Vcc1)とは異ならせることにより、輝度設定期間における駆動電流を抑制する電圧制御回路とを備える。
【選択図】図3
Description
本発明は、有機ELなどの発光素子により画像を表示する表示装置、表示装置の駆動方法およびそのような表示装置を備えた電子機器に関する。
近年、画像表示を行う表示装置の分野では、発光素子として、流れる電流値に応じて発光輝度が変化する電流駆動型の光学素子、例えば有機EL(Electro Luminescence)素子を用いた表示装置(有機EL表示装置)が開発され、商品化が進められている。有機EL素子は、液晶素子などと異なり自発光素子である。そのため、有機EL表示装置では光源(バックライト)が必要ないことから、光源を必要とする液晶表示装置と比べ、画像の視認性が高く、消費電力が低く、かつ素子の応答速度が速い。
有機EL表示装置では、液晶表示装置と同様に、その駆動方式として、単純(パッシブ)マトリックス方式とアクティブマトリックス方式とが挙げられる。前者は、構造が単純であるものの、大型かつ高精細の表示装置の実現が難しいなどの問題がある。そのため、現在では、後者のアクティブマトリックス方式の開発が盛んに行われている。この方式では、画素ごとに配した有機EL素子に流れる電流を、有機EL素子ごとに設けた画素回路内のトランジスタ(一般にはTFT(Thin Film Transistor;薄膜トランジスタ))によって制御するようになっている。
この種の有機EL素子では、一般に、電流−電圧(I−V)特性が、時間の経過に従って劣化(経時変化)することが知られている。また、トランジスタの閾値電圧Vthや移動度μは、製造プロセスの変動等に起因して個体間(表示装置間)でばらつくことが多い。これらにより、有機EL素子を電流駆動する画素回路では、有機EL素子に流れる電流値に経時変化や個体間ばらつきが生じ、それに応じて発光輝度にも経時変化や個体間ばらつきが生じる結果、画質が劣化する。
また、トランジスタの閾値電圧Vthや移動度μは、製造プロセスの変動等に起因して、同じ個体内(表示装置内)であっても各画素回路間でばらつく場合がある(マッチングばらつき)。この場合には、複数の画素回路に対して、有機EL素子に流れる電流値が同じになるようにトランジスタを制御しているにもかかわらず、このマッチングばらつきに起因して、その電流値は各画素回路によって異なることとなる。そのため、有機EL素子の発光輝度が画素回路ごとに異なり、画面内における輝度の一様性(ユニフォーミティ)が損なわれる結果、やはり画質の劣化が問題となる。
そこで、有機EL素子のI−V特性が経時変化したり、トランジスタの閾値電圧Vthや移動度μがばらついたり、それらが画素回路によって異なったりしても、それらの影響を受けることなく、有機EL素子の発光輝度を一定に保つようにするための提案がなされている。具体的には、有機EL素子のI−V特性の経時変化や、トランジスタの閾値電圧Vthや移動度μのばらつきに対する補正機能を、画素回路ごとに組み込んだ表示装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
ところで、近年、エコロジーの観点から、消費電力に消費者の関心が集まっている。表示装置業界においては、大画面化および薄型化に加え、消費電力の低減が実現できることから、旧来のCRT(Cathode Ray Tube)表示装置から液晶表示装置への移行が急速に進んでおり、さらに、より低消費電力が実現できる有機EL素子などの自発光素子を用いた表示装置に注目が集まっている。とりわけ、表示装置が搭載されたデジタルカメラや携帯電話などの携帯機器においては、バッテリ駆動時間の観点からも、消費電力を一層低減させることが喫緊の課題となっている。しかしながら、上記の特許文献1等において提案されている有機EL素子では、トランジスタ特性のばらつきに対する補正機能を備えるようにしていることから、必ずしも消費電力の低減という要求に応えるのは容易ではなかった。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、消費電力の低減を実現可能な自発光型の表示装置およびその駆動方法、ならびに電子機器を提供することにある。
本発明の表示装置は、供給された駆動電流に応じた輝度でそれぞれ発光する複数の発光素子と、電流制御回路と、電圧制御回路とを備えている。ここで、電流制御回路は、複数の発光素子のそれぞれの輝度を指示する輝度信号に応じた第1の制御電圧と、所定の第2の制御電圧とに基づいて、発光素子に供給する駆動電流を制御するものであり、電圧制御回路は、電流制御回路に第1の制御電圧が入力される輝度設定期間における第2の制御電圧のレベルを、輝度設定期間に続く発光期間における第2の制御電圧レベルと異ならせることにより、輝度設定期間における駆動電流を抑制するものである。
本発明の表示装置の制御方法は、複数の発光素子のそれぞれの輝度を指示する輝度信号に応じた第1の制御電圧と、所定の第2の制御電圧とに基づいて、発光素子へ供給する駆動電流を制御し、その第1の制御電圧が入力される輝度設定期間における第2の制御電圧のレベルを、その輝度設定期間に続く発光期間における第2の制御電圧のレベルとは異ならせることにより、輝度設定期間における前記駆動電流を抑制し、発光期間に、駆動電流に応じた輝度で発光素子を発光させるようにしたものである。
本発明の電子機器は、上記本発明の表示装置を備えたものであり、例えば、テレビジョン装置、デジタルカメラ、パーソナルコンピュータ、ビデオカメラあるいは携帯電話等の携帯端末装置などが該当する。
本発明の表示装置、表示装置の駆動方法および電子機器では、第1の制御電圧および第2の制御電圧の2つの制御電圧が電流制御回路に入力される。第1の制御電圧は、輝度信号に応じた信号電圧であり、輝度設定期間において電流制御回路に入力され、設定される。第2の制御電圧は、例えば、電源線から供給される電源電圧であり、電圧制御回路によってその電圧レベルが制御される。電流制御回路は、その輝度設定期間に続く発光期間において、輝度設定期間中に設定された第1の制御電圧と、電圧制御回路により設定された第2の制御電圧とに応じて駆動電流を発生し、その駆動電流に応じた輝度で発光素子を発光させる。このとき、第2の制御電圧は、輝度設定期間と発光期間とでその電圧レベルが異なる。つまり、発光期間では、輝度信号に対応した輝度で発光素子を発光させるのに必要な大きさの駆動電流が流れるような電圧レベルに設定される一方、輝度設定期間ではその駆動電流を抑制するような電圧レベルに設定される。これにより、輝度設定期間における第1の制御電圧を低く設定することができるようになり、結果として輝度信号の電圧振幅を小さくすることができる。
なお、電流制御回路は、任意の回路構成により実現することができ、例えば、MOSトランジスタと容量素子とを用いて構成することもできる。その場合には、MOSトランジスタのゲートに第1の制御電圧を印加し、ドレインに第2の制御電圧を伝える電源線を接続し、ソースに発光素子を接続すると共に、容量素子をMOSトランジスタのゲート−ソース間に接続し、さらに、輝度設定期間において、MOSトランジスタが線形動作領域にて動作するように構成することが可能である。MOSトランジスタとしては、nチャネル型、pチャネル型のいずれのタイプも使用可能である。発光素子としては、エレクトロルミネッセンス素子(例えば、有機EL等)が使用できる。
本発明の表示装置、表示装置の駆動方法および電子機器では、輝度設定期間および発光期間に先立ち、第1および第2の準備期間という2つの準備期間を設けるようにしてもよい。この場合、例えば、電圧制御回路は、第2の準備期間における第2の制御電圧のレベルが、輝度発生期間における第2の制御電圧のレベル、および発光期間における第2の制御電圧のレベルのいずれとも異なるレベルの電圧となるように制御を行うことが可能である。また、電圧制御回路は、第1の準備期間おける第2の制御電圧のレベルが、輝度発生期間における第2の制御電圧のレベルとは異なるレベルの電圧となるように制御を行うことが可能である。ここで、上記のようにMOSトランジスタと容量素子とを用いて電流制御回路を構成したとすると、第2の準備期間は、MOSトランジスタのゲート−ソース間電圧Vgsをその閾値Vthよりも大きい所定の初期値に設定するための補正準備期間として利用可能であり、第1の準備期間は、MOSトランジスタのゲート−ソース間電圧Vgsをその閾値Vthに近づけるゲート−ソース間電圧補正期間として利用可能である。
本発明の表示装置、表示装置の駆動方法および電子機器によれば、輝度設定期間において輝度信号を第1の制御電圧として印加する際、この輝度設定期間における発光素子の駆動電流が抑制されるように第2の制御電圧のレベルを設定するようにしたので、消費電力を低減できる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、説明は以下の順序で行う。
1.実施の形態
2.適用例
3.変形例
1.実施の形態
2.適用例
3.変形例
<1.実施の形態>
[構成例]
図1は、本発明の実施の形態に係る表示装置1の一構成例を表すものである。この表示装置1は、表示パネル10および駆動回路20を備えている。
[構成例]
図1は、本発明の実施の形態に係る表示装置1の一構成例を表すものである。この表示装置1は、表示パネル10および駆動回路20を備えている。
(表示パネル10)
表示パネル10は、複数の画素11がマトリックス状に配置された画素アレイ部13を有しており、外部から入力される映像信号20Aおよび同期信号20Bに基づいて、アクティブマトリックス駆動により画素表示を行うものである。ここでは、各画素11は、赤色用の画素11R、緑色用の画素11Gおよび青色用の画素11Bにより構成されている。なお、以下では、画素11R、画素11G、画素11Bの総称として、画素11を適宜用いるものとする。
表示パネル10は、複数の画素11がマトリックス状に配置された画素アレイ部13を有しており、外部から入力される映像信号20Aおよび同期信号20Bに基づいて、アクティブマトリックス駆動により画素表示を行うものである。ここでは、各画素11は、赤色用の画素11R、緑色用の画素11Gおよび青色用の画素11Bにより構成されている。なお、以下では、画素11R、画素11G、画素11Bの総称として、画素11を適宜用いるものとする。
画素アレイ部13はまた、行状に配置された複数の走査線WSLと、列状に配置された複数の信号線DTLと、走査線WSLに沿って行状に配置された複数の電源線DSLとを有している。これらの走査線WSL、信号線DTLおよび電源線DSLの一端側はそれぞれ、後述する駆動回路20に接続されている。また、上記した各画素11R、11G、11Bは、各走査線WSLと各信号線DTLとの交差部に対応して、行列状に配置(マトリックス配置)されている。
図2は、画素11R、11G、11Bの内部構成の一例を表すものである。画素11R、11G、11B内には、有機EL素子12R、12G、12B、および画素回路14が設けられている。なお、以下では、有機EL素子12R、12G、12Bの総称として、有機EL素子12を適宜用いるものとする。
画素回路14は、書き込みトランジスタTr1、駆動トランジスタTr2および容量素子Csを用いて構成されており、いわゆる「2Tr1C」の回路構成となっている。ここで、書き込みトランジスタTr1および駆動トランジスタTr2はそれぞれ、例えば、nチャネルMOS(Metal Oxide Semiconductor)型のTFTにより形成されている。なお、TFTの種類は特に限定されるものではなく、例えば、逆スタガー構造(いわゆるボトムゲート型)であってもよいし、スタガー構造(いわゆるトップゲート型)であってもよい。
この画素回路14では、書き込みトランジスタTr1のゲートが走査線WSLに接続され、ソースが信号線DTLに接続され、ドレインが駆動トランジスタTr2のゲートおよび容量素子Csの一端に接続されている。駆動トランジスタTr2のドレインは電源線DSLに接続され、ソースは容量素子Csの他端および有機EL素子12のアノードに接続されている。有機EL素子12のカソードは固定電位に設定されており、ここではグランド線GNDに接続されることにより、グランド(接地電位)に設定されている。なお、この有機EL素子12のカソードは、各有機EL素子12の共通電極として機能しており、例えば、表示パネル10の表示領域全体に渡って連続して形成され、平板状の電極となっている。また、書き込みトランジスタTr1のドレインが信号線DTLに接続され、ソースが駆動トランジスタTr2のゲートおよび容量素子Csの一端に接続されていてもよい。
(駆動回路20)
駆動回路20は、画素アレイ部13(表示パネル10)を駆動する(表示駆動を行う)ものである。具体的には、詳細は後述するが、画素アレイ部13における複数の画素11(11R、11G、11B)を順次選択しつつ、選択された画素11に対して映像信号20Aに基づく信号電圧を書き込むことにより、複数の画素11に対する表示駆動を行うようになっている。この駆動回路20は、図1に示したように、映像信号処理回路21、タイミング生成回路22、走査線駆動回路23、信号線駆動回路24および電源線駆動回路25を有している。
駆動回路20は、画素アレイ部13(表示パネル10)を駆動する(表示駆動を行う)ものである。具体的には、詳細は後述するが、画素アレイ部13における複数の画素11(11R、11G、11B)を順次選択しつつ、選択された画素11に対して映像信号20Aに基づく信号電圧を書き込むことにより、複数の画素11に対する表示駆動を行うようになっている。この駆動回路20は、図1に示したように、映像信号処理回路21、タイミング生成回路22、走査線駆動回路23、信号線駆動回路24および電源線駆動回路25を有している。
映像信号処理回路21は、外部から入力されるデジタルの映像信号20Aに対して所定の補正を行うと共に、補正した映像信号21Aを信号線駆動回路24に出力するものである。この所定の補正としては、例えば、ガンマ補正や、オーバードライブ補正などが挙げられる。
タイミング生成回路22は、外部から入力される同期信号20Bに基づいて制御信号22Aを生成し出力することにより、走査線駆動回路23、信号線駆動回路24および電源線駆動回路25がそれぞれ、連動して動作するように制御するものである。
走査線駆動回路23は、制御信号22Aに従って(同期して)複数の走査線WSLに対して選択パルスを順次印加することにより、複数の画素11(11R、11G、11B)を順次選択するものである。具体的には、書き込みトランジスタTr1をオン状態に設定するときに印加する電圧Vonと、書き込みトランジスタTr1をオフ状態に設定するときに印加する電圧Voffとを選択的に出力することにより、上記した選択パルスを生成するようになっている。ここで、電圧Vonは、書き込みトランジスタTr1のオン電圧以上の値(一定値)となっており、電圧Voffは、この書き込みトランジスタTr1のオン電圧よりも低い値(一定値)となっている。
信号線駆動回路24は、制御信号22Aに従って(同期して)、映像信号処理回路21から入力される映像信号に対応するアナログの映像信号(輝度信号)を生成し、各信号線DTLに印加するものである。具体的には、この映像信号20Aに基づくアナログの信号電圧Vsigを各信号線DTLに対して印加することにより、走査線駆動回路23により選択された(選択対象の)画素11(11R、11G、11B)に対して映像信号の書き込みを行うようになっている。なお、映像信号の書き込みとは、駆動トランジスタTr2のゲート−ソース間に、その信号電圧Vsigに応じた所定の電圧を印加することを意味している。
さらに、信号線駆動回路24は、後述するように、有機EL素子12の消光時に、駆動トランジスタTr2の閾値電圧Vthのばらつきを補正する際に必要な電圧Vofsを出力する。この電圧Vofsは、駆動トランジスタTr2の閾値電圧をVthとすると、(Vofs−Vth)が有機EL素子12における閾値電圧Velおよびカソード電圧Vca(この例では0V)を足し合わせた電圧値(Vel+Vca)よりも低い電圧値(一定値)となるように設定されている。つまり、電圧Vofsが駆動トランジスタTr2のゲートに印加されても、有機EL素子12は発光しないようになっている。
電源線駆動回路25は、制御信号22Aに従って(同期して)、複数の電源線DSLに対して制御パルスを順次印加することにより、各有機EL素子12の発光動作および消光動作の制御を行うものである。具体的には、各有機EL素子12を発光させるときに印加する電圧Vcc1と、画素11に対して映像信号20Aに基づく信号電圧を書き込む際に印加する電圧Vcc2と、Vth補正準備期間(後述)に印加するViniとを選択的に出力することにより、上記した制御パルスを生成するようになっている。
ここで、電圧Vcc1は、有機EL素子12における閾値電圧Velおよびカソード電圧Vca(この例では0V)を足し合わせた電圧値(Vel+Vca)以上の電圧値(一定値)となるように設定されている。つまり、駆動トランジスタTr2がオン状態の場合、電圧Vcc1が駆動トランジスタTr2のドレインに印加されると、有機EL素子12は発光するようになっている。一方、電圧Vcc2および電圧Viniは、電圧値(Vel+Vca)よりも低い電圧値(一定値)となるように設定されている。つまり、駆動トランジスタTr2がオン状態において、電圧Vcc2や電圧Viniが駆動トランジスタTr2のドレインに印加されても、有機EL素子12は発光しないようになっている。特に、電圧Vcc2を駆動トランジスタTr2のドレインに印加したときは、後述するように、駆動トランジスタTr2は線形動作領域で動作するようになっている。
有機EL素子12は、本発明における「発光素子」の一具体例に対応し、駆動トランジスタTr2は、本発明における「MOSトランジスタ」の一具体例に対応し、書き込みトランジスタTr1は、本発明における「スイッチングトランジスタ」の一具体例に対応し、電源線駆動回路25およびタイミング生成回路22は、本発明における「電圧制御回路」に対応する。また、駆動トランジスタTr2のゲート電圧Vgは、本発明における「第1の制御電圧」に対応し、駆動トランジスタTr2のドレイン電圧Vdは、本発明における「第2の制御電圧」に対応する。
[動作および作用]
続いて、本実施の形態の表示装置1の作用および効果について説明する。
続いて、本実施の形態の表示装置1の作用および効果について説明する。
(1.表示動作の概要)
この表示装置1では、図1および図2に示したように、駆動回路20が、表示パネル10(画素アレイ部13)内の各画素11(11R、11G、11B)に対し、映像信号20Aおよび同期信号20Bに基づく表示駆動を行う。すなわち、まず、映像信号処理回路21は、映像信号20Aに基づいて、ガンマ補正や、オーバードライブ補正などの補正を行い、補正した映像信号21Aを出力する。タイミング制御回路22は、同期信号20Bに基づいて、制御信号22Aを生成し出力する。走査線駆動回路23は、制御信号22Aに同期して、電圧Von(一定値)および電圧Voff(一定値)からなる選択パルスを生成し、複数の走査線WSLに順次印加する。信号線駆動回路24は、制御信号22Aに同期して、補正後の映像信号21Aに対応する電圧Vsigおよび電圧Vofs(一定値)からなるアナログの映像信号を生成し、複数の信号線DTLにそれぞれ印加する。電源線駆動回路25は、制御信号22Aに同期して、電圧Vcc1(一定値)、電圧Vcc2(一定値)および電圧Vini(一定値)からなる制御パルスを生成し、複数の電源線DSLに順次印加する。
この表示装置1では、図1および図2に示したように、駆動回路20が、表示パネル10(画素アレイ部13)内の各画素11(11R、11G、11B)に対し、映像信号20Aおよび同期信号20Bに基づく表示駆動を行う。すなわち、まず、映像信号処理回路21は、映像信号20Aに基づいて、ガンマ補正や、オーバードライブ補正などの補正を行い、補正した映像信号21Aを出力する。タイミング制御回路22は、同期信号20Bに基づいて、制御信号22Aを生成し出力する。走査線駆動回路23は、制御信号22Aに同期して、電圧Von(一定値)および電圧Voff(一定値)からなる選択パルスを生成し、複数の走査線WSLに順次印加する。信号線駆動回路24は、制御信号22Aに同期して、補正後の映像信号21Aに対応する電圧Vsigおよび電圧Vofs(一定値)からなるアナログの映像信号を生成し、複数の信号線DTLにそれぞれ印加する。電源線駆動回路25は、制御信号22Aに同期して、電圧Vcc1(一定値)、電圧Vcc2(一定値)および電圧Vini(一定値)からなる制御パルスを生成し、複数の電源線DSLに順次印加する。
走査線WSLの選択パルスによって選択された複数の画素11(水平画素ライン)では、駆動トランジスタTr2の閾値電圧Vthのばらつきが画素11ごとに補正された後、信号線DTLのアナログの映像信号が書き込まれ、電源線DSLの制御パルスによって有機EL素子12に電流が流れる。有機EL素子12は、この電流に応じて正孔と電子とが再結合し、発光する。この発光による光は、有機EL素子12における陽極(図示せず)と陰極(図示せず)との間で多重反射され、陰極等を透過して外部に取り出される。その結果、表示パネル10において、映像信号20Aに基づく画像表示がなされる。
(2.表示駆動の詳細)
図3は、本実施の形態に係る表示装置1のタイミング図であり、着目した一画素に対する表示駆動の動作例を表すものである。図3において、(A)は信号線DTLの電圧波形を示し、(B)は走査線WSLの電圧波形を示し、(C)は電源線DSLの電圧波形を示す。具体的には、信号線DTLの電圧が、電圧Vsigと電圧Vofsとの間で周期的に変化している様子(図3(A))と、走査線WSLの電圧が、電圧Vonと電圧Voffとの間で周期的に変化している様子(図3(B))と、電源線DSLの電圧が、電圧Vcc1、電圧Vcc2、電圧Viniの間で周期的に変化している様子(図3(C))とをそれぞれ示している。また、図3において、(D)は駆動トランジスタTr2におけるゲート電圧Vgの波形を示し、(E)はソース電圧Vsの波形を示す。この図3(D)、(E)は、同じ電圧軸を用いて示している。
図3は、本実施の形態に係る表示装置1のタイミング図であり、着目した一画素に対する表示駆動の動作例を表すものである。図3において、(A)は信号線DTLの電圧波形を示し、(B)は走査線WSLの電圧波形を示し、(C)は電源線DSLの電圧波形を示す。具体的には、信号線DTLの電圧が、電圧Vsigと電圧Vofsとの間で周期的に変化している様子(図3(A))と、走査線WSLの電圧が、電圧Vonと電圧Voffとの間で周期的に変化している様子(図3(B))と、電源線DSLの電圧が、電圧Vcc1、電圧Vcc2、電圧Viniの間で周期的に変化している様子(図3(C))とをそれぞれ示している。また、図3において、(D)は駆動トランジスタTr2におけるゲート電圧Vgの波形を示し、(E)はソース電圧Vsの波形を示す。この図3(D)、(E)は、同じ電圧軸を用いて示している。
表示装置1は、発光期間T0の終了後、期間T1〜T8において、次の発光のための準備を行う。具体的には、まず、Vth補正準備期間T1を経て、期間T2〜T6(Vth補正期間T2、T4、T6およびVth補正休止期間T3、T5)において、Vth補正を行う。そして、信号書き込み準備期間T7の後に、信号書き込み期間T8にて信号書き込みが行われる。その後、発光期間T9にて発光する。
ここで、Vth補正準備期間T1は、本発明における「第2の準備期間」の一具体例に対応し、期間T2〜T6は、本発明における「第1の準備期間」の一具体例に対応し、信号書き込み期間T8は、本発明における「輝度設定期間」の一具体例に対応する。
(Vth補正準備期間T1)
最初に、駆動回路20は、発光期間T0の終了後、各画素11(11R、11G、11B)内の駆動トランジスタTr2における閾値電圧Vthの補正(Vth補正)の準備を行う。具体的には、まず、信号線DTLの電圧が電圧Vofsとなっている期間において、走査線駆動回路23が、走査線WSLの電圧を電圧Voffから電圧Vonへと上げる(図3(B))。これにより、書き込みトランジスタTr1がオン状態になるため、駆動トランジスタTr2のゲート電圧Vgは、電圧Vofsに向かって下降し始め(図3(D))、これに伴い、駆動トランジスタTr2のソース電圧Vsも下降を始める(図3(E))。次に、電源線駆動回路25が、電源線DSLの電圧を電圧Vcc1から電圧Viniに下げる(図3(C))。これにより、駆動トランジスタTr2のソース電圧Vsは電圧Viniに向かってさらに下降し(図3(E))、有機EL素子12が消光する。最終的に、駆動トランジスタTr2のゲート電圧Vgが電圧Vofsとなり、ソースVs電圧が電圧Viniとなった後、走査線駆動回路23が、走査線WSLの電圧を電圧Vonから電圧Voffへと下げる(図3(B))。この最終状態における駆動トランジスタTr2のゲート−ソース間電圧Vgsは、図3に示したように、この駆動トランジスタTr2の閾値電圧Vthよりも大きくなっている(Vgs>Vth)。以上で、Vth補正の準備が完了する。
最初に、駆動回路20は、発光期間T0の終了後、各画素11(11R、11G、11B)内の駆動トランジスタTr2における閾値電圧Vthの補正(Vth補正)の準備を行う。具体的には、まず、信号線DTLの電圧が電圧Vofsとなっている期間において、走査線駆動回路23が、走査線WSLの電圧を電圧Voffから電圧Vonへと上げる(図3(B))。これにより、書き込みトランジスタTr1がオン状態になるため、駆動トランジスタTr2のゲート電圧Vgは、電圧Vofsに向かって下降し始め(図3(D))、これに伴い、駆動トランジスタTr2のソース電圧Vsも下降を始める(図3(E))。次に、電源線駆動回路25が、電源線DSLの電圧を電圧Vcc1から電圧Viniに下げる(図3(C))。これにより、駆動トランジスタTr2のソース電圧Vsは電圧Viniに向かってさらに下降し(図3(E))、有機EL素子12が消光する。最終的に、駆動トランジスタTr2のゲート電圧Vgが電圧Vofsとなり、ソースVs電圧が電圧Viniとなった後、走査線駆動回路23が、走査線WSLの電圧を電圧Vonから電圧Voffへと下げる(図3(B))。この最終状態における駆動トランジスタTr2のゲート−ソース間電圧Vgsは、図3に示したように、この駆動トランジスタTr2の閾値電圧Vthよりも大きくなっている(Vgs>Vth)。以上で、Vth補正の準備が完了する。
なお、このVth補正準備期間T1から開始される消光期間T10は、後述する信号書き込み期間(輝度設定期間)T8が終わるまで続くものである。つまり、この期間は、有機EL素子12はカットオフ状態にあり、駆動電流は流れない。
(1回目のVth補正期間T2)
次に、駆動回路20は、駆動トランジスタTr2における1回目のVth補正を行う。具体的には、まず、信号線DTLの電圧が電圧Vofsとなっている期間において、走査線駆動回路23が、走査線WSLの電圧を電圧Voffから電圧Vonへと上げる(図3(B))。その後、電源線駆動回路25が、電源線DSLの電圧を電圧Viniから電圧Vcc1に上げる(図3(C))。これにより、駆動トランジスタTr2のドレイン−ソース間に電流Idが流れ、有機EL素子12のアノード−カソード間に並列に存在する素子容量(図示せず)が充電されることにより、ソース電圧Vsが上昇する(図3(E))。一方、ゲート電圧は、書き込みトランジスタTr1がオン状態であるため、電圧Vofsを維持する(図3(D))。よって、駆動トランジスタTr2のゲート−ソース間電圧Vgsは、時間が経つにつれ小さくなる。
次に、駆動回路20は、駆動トランジスタTr2における1回目のVth補正を行う。具体的には、まず、信号線DTLの電圧が電圧Vofsとなっている期間において、走査線駆動回路23が、走査線WSLの電圧を電圧Voffから電圧Vonへと上げる(図3(B))。その後、電源線駆動回路25が、電源線DSLの電圧を電圧Viniから電圧Vcc1に上げる(図3(C))。これにより、駆動トランジスタTr2のドレイン−ソース間に電流Idが流れ、有機EL素子12のアノード−カソード間に並列に存在する素子容量(図示せず)が充電されることにより、ソース電圧Vsが上昇する(図3(E))。一方、ゲート電圧は、書き込みトランジスタTr1がオン状態であるため、電圧Vofsを維持する(図3(D))。よって、駆動トランジスタTr2のゲート−ソース間電圧Vgsは、時間が経つにつれ小さくなる。
この動作はいわゆる負帰還動作である。すなわち、上述したように、駆動トランジスタTr2のドレイン−ソース間に電流Idが流れ、ゲート−ソース間電圧Vgsが小さくなると、ドレイン−ソース間の電流Idは減少することとなる。つまり、この負帰還動作により、駆動トランジスタTr2のドレイン−ソース間の電流Idは0(ゼロ)に向かって収束していくことになる。言い換えれば、この負帰還動作により、駆動トランジスタTr2のゲート−ソース間電圧Vgsは、Vthと等しくなる(Vgs=Vth)ように収束していく。後述するように、このVth補正は、駆動トランジスタTr2のゲート−ソース間電圧Vgsが、Vthと等しくなるまで、繰り返し実行される。
(1回目のVth補正休止期間T3)
次に、信号線DTLの電圧が電圧Vofsとなっている期間において、走査線駆動回路23が、走査線WSLの電圧を電圧Vonから電圧Voffに下げる(図3(B))。これにより、書き込みトランジスタTr1がオフ状態になるため、駆動トランジスタTr2のゲートがフローティングとなり、Vth補正が一旦停止する。図3に示したように、上記した1回目のVth補正が不十分である場合、すなわち、駆動トランジスタTr2におけるゲート−ソース間電圧Vgsが、この駆動トランジスタTr2の閾値電圧Vthと比べて依然として大きい場合(Vgs>Vth)には、以下のようになる。すなわち、このVth補正休止期間T3においても、Vgs>Vthとなっていることから、駆動トランジスタTr2のドレイン−ソース間に依然として電流Idが流れることになり、ソース電圧Vsが上昇し続ける(図3(E))。一方、駆動トランジスタTr2のゲート電圧Vgは、そのゲートがフローティングであるために、容量素子Csの端子間電圧が維持されることにより、ソース電圧Vsの上昇に伴い同様に上昇する(図3(D))。よって、駆動トランジスタTr2のゲート−ソース間電圧Vgsは維持される。
次に、信号線DTLの電圧が電圧Vofsとなっている期間において、走査線駆動回路23が、走査線WSLの電圧を電圧Vonから電圧Voffに下げる(図3(B))。これにより、書き込みトランジスタTr1がオフ状態になるため、駆動トランジスタTr2のゲートがフローティングとなり、Vth補正が一旦停止する。図3に示したように、上記した1回目のVth補正が不十分である場合、すなわち、駆動トランジスタTr2におけるゲート−ソース間電圧Vgsが、この駆動トランジスタTr2の閾値電圧Vthと比べて依然として大きい場合(Vgs>Vth)には、以下のようになる。すなわち、このVth補正休止期間T3においても、Vgs>Vthとなっていることから、駆動トランジスタTr2のドレイン−ソース間に依然として電流Idが流れることになり、ソース電圧Vsが上昇し続ける(図3(E))。一方、駆動トランジスタTr2のゲート電圧Vgは、そのゲートがフローティングであるために、容量素子Csの端子間電圧が維持されることにより、ソース電圧Vsの上昇に伴い同様に上昇する(図3(D))。よって、駆動トランジスタTr2のゲート−ソース間電圧Vgsは維持される。
(2回目以降のVth補正期間およびVth補正休止期間T4〜T6)
次に、駆動回路20は、駆動トランジスタTr2におけるVth補正を再び行う(2回目のVth補正期間T4)。具体的には、まず、信号線DTLの電圧が電圧Vofsとなっている期間において、走査線駆動回路23が、走査線WSLの電圧を電圧Voffから電圧Vonに上げる(図3(B))。これにより、書き込みトランジスタTr1がオン状態となるため、駆動トランジスタTr2のゲート電圧Vgが再び電圧Vofsとなり、その電圧が維持される(図3(D))。このとき、ゲート−ソース間電圧Vgsが依然として閾値電圧Vthよりも大きい場合(Vgs>Vth)には、1回目のVth補正期間T2と同様に動作する。すなわち、駆動トランジスタTr2のドレイン−ソース間に電流Idが流れ、有機EL素子12のアノード−カソード間に並列に存在する素子容量(図示せず)が充電されることにより、ソース電圧Vsが上昇する(図3(E))。よって、駆動トランジスタTr2のゲート−ソース間電圧Vgsは小さくなる。その後、このVth補正は、1回目と同様に休止する(2回目のVth補正休止期間T5)。
次に、駆動回路20は、駆動トランジスタTr2におけるVth補正を再び行う(2回目のVth補正期間T4)。具体的には、まず、信号線DTLの電圧が電圧Vofsとなっている期間において、走査線駆動回路23が、走査線WSLの電圧を電圧Voffから電圧Vonに上げる(図3(B))。これにより、書き込みトランジスタTr1がオン状態となるため、駆動トランジスタTr2のゲート電圧Vgが再び電圧Vofsとなり、その電圧が維持される(図3(D))。このとき、ゲート−ソース間電圧Vgsが依然として閾値電圧Vthよりも大きい場合(Vgs>Vth)には、1回目のVth補正期間T2と同様に動作する。すなわち、駆動トランジスタTr2のドレイン−ソース間に電流Idが流れ、有機EL素子12のアノード−カソード間に並列に存在する素子容量(図示せず)が充電されることにより、ソース電圧Vsが上昇する(図3(E))。よって、駆動トランジスタTr2のゲート−ソース間電圧Vgsは小さくなる。その後、このVth補正は、1回目と同様に休止する(2回目のVth補正休止期間T5)。
このVth補正は、駆動トランジスタTr2のゲート−ソース間電圧Vgsが、閾値電圧Vthと等しくなるまで、繰り返し実行される。ここでは、図3に示したように、この3回目のVth補正期間T6の終了時にVgs=Vthとなり、Vth補正が完了するものとする。
このようにして、Vth補正期間を複数回(ここでは、3回)繰り返して駆動トランジスタTr2のゲート−ソース間電圧Vgsを閾値電圧Vthに設定することにより(Vth補正を行うことにより)、以下のような効果が得られる。すなわち、駆動トランジスタTr2の閾値電圧Vthが画素11(11R、11G、11B)ごとにばらついた場合(マッチングばらつき)であっても、有機EL素子12の発光輝度がばらつくのを回避することができ、画面内における輝度の一様性(ユニフォーミティ)を確保できる。
(信号書き込み準備期間T7)
次に、駆動回路20は、各画素11への映像信号の書き込みの準備を行う。具体的には、信号線DTLの電圧が電圧Vofsとなっている期間において、走査線駆動回路23が、走査線WSLの電圧を電圧Vonから電圧Voffに下げる(図3(B))。これにより、書き込みトランジスタTr1がオフ状態になるため、駆動トランジスタTr2のゲートがフローティングとなり、前述したVth補正の結果であるVgs=Vthが維持されることとなる。一方、後述するように、有機EL素子12の逆バイアスリーク電流に起因して、駆動トランジスタTr2のソース電圧Vsはやや上昇し(図3(E))、これに伴い、ゲート電圧Vgもやや上昇する(図3(D))。この状態は、信号線DTLにおける、電圧Vofs、電圧Vsigの繰り返し周期(1H)の2周期分の時間だけ継続される。なお、信号書き込み準備期間T7における電源線DSLの電圧は、図3(C)では電圧Vcc1になっているが、電圧Vcc2でも良い。
次に、駆動回路20は、各画素11への映像信号の書き込みの準備を行う。具体的には、信号線DTLの電圧が電圧Vofsとなっている期間において、走査線駆動回路23が、走査線WSLの電圧を電圧Vonから電圧Voffに下げる(図3(B))。これにより、書き込みトランジスタTr1がオフ状態になるため、駆動トランジスタTr2のゲートがフローティングとなり、前述したVth補正の結果であるVgs=Vthが維持されることとなる。一方、後述するように、有機EL素子12の逆バイアスリーク電流に起因して、駆動トランジスタTr2のソース電圧Vsはやや上昇し(図3(E))、これに伴い、ゲート電圧Vgもやや上昇する(図3(D))。この状態は、信号線DTLにおける、電圧Vofs、電圧Vsigの繰り返し周期(1H)の2周期分の時間だけ継続される。なお、信号書き込み準備期間T7における電源線DSLの電圧は、図3(C)では電圧Vcc1になっているが、電圧Vcc2でも良い。
図4は、有機EL素子の電流−電圧(I−V)特性の一例を表すものであり、(A)はその特性を測定するための回路図を示し、(B)はI−V特性の特性図を示す。有機EL素子のアノード電圧がカソード電圧よりも高いとき(順バイアス状態)、有機EL素子にはアノードからカソードに向けて大きい電流が流れ、有機EL素子は発光する。一方、有機EL素子のアノード電圧がカソード電圧よりも低い場合(逆バイアス状態)、有機EL素子には、カソードからアノードに向けて、小さいリーク電流が流れる。このリーク電流は、有機EL素子のアノード電圧がカソード電圧よりも低くなるにつれ増加する。つまり、図4(B)において、アノード−カソード間に電圧V2を印加したときの電流I2は、電圧V2よりも小さい電圧V1を印加したときの電流I1よりも、その電流の絶対値が大きい。
図5は、本実施の形態に係る表示装置1の動作タイミングを表すものであり、具体的には、信号書き込み準備期間T7および信号書き込み期間T8における動作例を示す。図5において、(A)は信号線DTLの電圧波形を示し、(B)は走査線WSLの電圧波形を示す。また、図5(C)〜(E)は駆動トランジスタTr2の各端子の電圧波形を同じ電圧軸を用いて示すものであり、(C)はドレイン電圧を示し、(D)はゲート電圧を示し、(E)はソース電圧を示す。特に、図5(D)、(E)では、駆動トランジスタTr2の閾値電圧Vthのばらつきを想定し、閾値電圧Vthが高いとき(閾値電圧Vthh)の波形(破線)と、低いとき(閾値電圧Vthl)の波形(実線)を示す。なお、図5では一例として、各信号電圧を以下のように設定する。すなわち、Vcc1=20V、Vcc2=0V、Vofs=1V、Vthh=6V、Vthl=3Vとする。
Vth補正期間T6が終了したとき、駆動トランジスタTr2のゲート−ソース間電圧Vgsは閾値電圧Vth(Vthh、Vthl)に等しい。これにより、ソース電圧Vsは、閾値電圧Vthが高いときには−5V(=Vofs−Vthh)、低いときには−2V(=Vofs−Vthl)となる。このとき、この駆動トランジスタTr2のソースが接続されている有機EL素子12は、そのカソードが接地電位(0V)のため、閾値電圧Vthが高いときも低いときもともに逆バイアス状態になっている。有機EL素子12は、逆バイアス状態では、上述したように、カソードからアノードに向かってリーク電流が流れるため、有機EL素子12のアノード−カソード間に並列に存在する素子容量(図示せず)が充電され、駆動トランジスタTr2のソース電圧Vsは時間が経つとともに上昇する。その際、駆動トランジスタTr2の閾値電圧Vthが高いほど、逆バイアス状態にある有機EL素子12のアノード電圧は低くなり、よって、図4(B)に示したように、有機EL素子12のカソードからアノードに向かって流れるリーク電流が大きくなる。このため、図5に示したように、閾値電圧Vthが高い(閾値電圧Vthh)ときのソース電圧Vshは、閾値電圧Vthが低い(閾値電圧Vthl)ときのソース電圧Vslよりも、単位時間におけるその電圧上昇の変化量が大きい。このことは、ソース電圧Vsh、Vslが、時間が経つにつれて互いに近づくことを意味している。そして、信号書き込み準備期間T7の最後には、これらは一致する。
一方、駆動トランジスタTr2のゲート電圧Vgは、書き込みトランジスタTr1がオフ状態のため、駆動トランジスタTr2のゲート−ソース間電圧Vgsを維持するように、ソース電圧Vsと同様に上昇する。つまり、Vth補正の結果(Vgs=Vth)は、信号書き込み準備期間T7において維持される。
このように、信号書き込み準備期間T7において、駆動回路20は、駆動トランジスタTr2の閾値電圧Vthがばらついても、Vth補正の結果(Vgs=Vth)を維持したまま、そのソース電圧を一致させるように動作する。この準備期間により、後述するように、駆動トランジスタTr2の閾値電圧Vthが画素11(11R、11G、11B)ごとにばらついた場合(マッチングばらつき)であっても、有機EL素子12の発光輝度がばらつくのを回避することができ、画面内における輝度の一様性(ユニフォーミティ)を確保できる。
(信号書き込み期間T8)
次に、駆動回路20は、各画素11への映像信号の書き込みを行う。具体的には、まず、信号線DTLの電圧が電圧Vofsから電圧Vsigに上がるタイミングで、電源線駆動回路25が、電源線DSLの電圧(駆動トランジスタTr2のドレイン電圧Vd)を電圧Vcc1から電圧Vcc2に下げる(図5(C))。その後、走査線駆動回路23が、走査線WSLの電圧を電圧Voffから電圧Vonに上げる(図5(B))。これにより、書き込みトランジスタTr1がオン状態となるため、駆動トランジスタTr2のゲート電圧Vgが、信号線DTLの電圧Vsigへ上昇する(図5(D))。このとき、駆動トランジスタTr2のゲート−ソース電圧Vgsが閾値電圧Vthより大きくなり(Vgs>Vth)、ドレイン−ソース間に電流Idが流れるため、有機EL素子12のアノード−カソード間に並列に存在する素子容量(図示せず)が充電され、ソース電圧VsもΔVsだけ上昇する。ただし、この駆動トランジスタTr2は、そのドレイン電圧Vdが低い(Vd=0V)ことに起因して線形動作領域で動作するため、飽和動作領域で動作する場合に比べ、その電流Idは少ない。よって、ソース電圧Vsの電圧上昇量ΔVsも少なくなる。以上の動作により、駆動トランジスタTr2のゲート−ソース間電圧Vgsは、信号線DTLの電圧Vsigに対応した電圧が設定され、信号書き込みが終了する。
次に、駆動回路20は、各画素11への映像信号の書き込みを行う。具体的には、まず、信号線DTLの電圧が電圧Vofsから電圧Vsigに上がるタイミングで、電源線駆動回路25が、電源線DSLの電圧(駆動トランジスタTr2のドレイン電圧Vd)を電圧Vcc1から電圧Vcc2に下げる(図5(C))。その後、走査線駆動回路23が、走査線WSLの電圧を電圧Voffから電圧Vonに上げる(図5(B))。これにより、書き込みトランジスタTr1がオン状態となるため、駆動トランジスタTr2のゲート電圧Vgが、信号線DTLの電圧Vsigへ上昇する(図5(D))。このとき、駆動トランジスタTr2のゲート−ソース電圧Vgsが閾値電圧Vthより大きくなり(Vgs>Vth)、ドレイン−ソース間に電流Idが流れるため、有機EL素子12のアノード−カソード間に並列に存在する素子容量(図示せず)が充電され、ソース電圧VsもΔVsだけ上昇する。ただし、この駆動トランジスタTr2は、そのドレイン電圧Vdが低い(Vd=0V)ことに起因して線形動作領域で動作するため、飽和動作領域で動作する場合に比べ、その電流Idは少ない。よって、ソース電圧Vsの電圧上昇量ΔVsも少なくなる。以上の動作により、駆動トランジスタTr2のゲート−ソース間電圧Vgsは、信号線DTLの電圧Vsigに対応した電圧が設定され、信号書き込みが終了する。
次に、線形動作領域での駆動トランジスタTr2の動作について説明する。
図6は、トランジスタの静特性の一例を表すものである。トランジスタは、ドレイン−ソース間電圧Vdsとゲート−ソース間電圧Vgsとの間に次に示す関係式が成り立つときに、線形動作領域で動作する。
Vds<Vgs−Vth ・・・・・(1)
この線形動作領域における、ドレイン−ソース間の電流Idは、次式で表される。
Id=β・W/L×((Vgs−Vth)・Vds−Vds2/2) ・・・・・(2)
β=μCox ・・・・・(3)
ここで、Wはトランジスタのチャネル幅、Wはチャネル長、μはキャリアの移動度、Coxはゲート酸化膜容量である。図6および式(2)から明らかなように、線形動作領域では、飽和動作領域とは異なり、ドレイン−ソース間の電流Idは、ドレイン−ソース間電圧Vdsの影響を受けてしまう。
Vds<Vgs−Vth ・・・・・(1)
この線形動作領域における、ドレイン−ソース間の電流Idは、次式で表される。
Id=β・W/L×((Vgs−Vth)・Vds−Vds2/2) ・・・・・(2)
β=μCox ・・・・・(3)
ここで、Wはトランジスタのチャネル幅、Wはチャネル長、μはキャリアの移動度、Coxはゲート酸化膜容量である。図6および式(2)から明らかなように、線形動作領域では、飽和動作領域とは異なり、ドレイン−ソース間の電流Idは、ドレイン−ソース間電圧Vdsの影響を受けてしまう。
そこで、表示装置1では、駆動トランジスタTr2が線形動作領域で動作する際、ドレイン−ソース間電圧Vdsが同じになるよう駆動することにより、閾値電圧Vthのばらつきがあっても、ドレイン−ソース間の電流Idが同じになるようにしている。図5において、駆動トランジスタTr2が線形動作領域で動作する信号書き込み期間T8では、閾値電圧Vthのばらつきがあっても、そのソース電圧Vsは同じになっている。すなわち、閾値電圧Vthが高い(閾値電圧Vthh)ときのソース電圧Vshと、閾値電圧Vthが低い(閾値電圧Vthl)ときのソース電圧Vslは、上述したように信号書き込み準備期間T7にて一致するように動作する。一方、信号書き込み期間T8では、駆動トランジスタTr2のドレイン電圧Vdは、電源線駆動回路25により印加された電源線DSLの電圧であり、一定値である。よって、閾値電圧Vthのばらつきがあっても、信号書き込み期間T8では、駆動トランジスタTr2のドレイン−ソース間電圧Vdsは同じであるため、ドレイン−ソース間の電流Idもまた同じとなり、結果としてソース電圧Vsの電圧上昇量ΔVsも同じとなる。このことは、駆動トランジスタTr2の閾値電圧Vthが画素11(11R、11G、11B)ごとにばらついた場合(マッチングばらつき)であっても、有機EL素子12の発光輝度がばらつくのを回避し、画面内における輝度の一様性(ユニフォーミティ)を確保できることを意味する。
駆動トランジスタTr2を線形動作領域で動作させると、ソース電圧Vsの電圧上昇量ΔVsが小さくなることに起因して、駆動回路20の消費電力を低減することが可能になる。これは以下の理由による。まず、信号書き込み期間T8の最後における駆動トランジスタTr2のゲート−ソース間電圧Vgsは、その画素を発光させたときの輝度に対応している。よって、画素をある輝度で発光をさせる場合、ソース電圧Vsの電圧上昇量ΔVsが少ないほど、これに応じてゲート電圧Vg(信号線DTLの電圧Vsig)も低く設定することができる。つまり、信号線DTLの電圧の振幅(Vsig−Vofs)が小さくてすむ。これにより、信号線DTLを電圧駆動する信号線駆動回路24は低電圧で動作できるため低消費電力が実現できる。さらに、図2から明らかなように、信号線DTLの負荷電流は容量素子Csの充放電電流であるため、信号線DTLの電圧の振幅が小さいほどその消費電流も少なくなる。また、信号線DTLの電圧の振幅が小さいほど、書き込みトランジスタTr1をオン状態にするためにゲートに印加する電圧Vonも下げることができ、走査線WSLの電圧の振幅(Von−Voff)も下げることができる。これにより、走査線WSLを電圧駆動する走査線駆動回路23は低電圧で動作できるため低消費電力が実現できる。
このように、信号書き込み期間T8において、駆動回路20は、駆動トランジスタTr2を線形動作領域で動作させることにより、表示装置1の消費電力の低減を実現している。そして、この準備段階である、信号書き込み準備期間T7において、駆動回路20は、この線形動作領域に固有の特性、すなわち、ドレイン−ソース間電圧Vdsによるドレイン−ソース間電流Idの変化が、画質に影響しないように表示装置1を駆動している。
(発光期間T9)
最後に、駆動回路20は、各画素11を発光させる。具体的には、まず、信号線DTLの電圧が電圧Vsigとなっている期間において、走査線駆動回路23が、走査線WSLの電圧を電圧Vonから電圧Voffに下げる(図3(B))。これにより、書き込みトランジスタTr1がオフ状態になるため、駆動トランジスタTr2のゲートがフローティングとなり、これ以後、容量素子Csの端子間電圧、すなわち、駆動トランジスタTr2のゲート−ソース間電圧Vgs(Vgs>Vth)は維持されるようになる。その後、信号線DTLの電圧が電圧Vsigから電圧Vofsに下がるタイミングで、電源線駆動回路25が、電源線DSLの電圧を電圧Vcc2から電圧Vcc1に上げる(図3(C))。これにより、駆動トランジスタTr2の動作点は線形動作領域から飽和動作領域へと移行する。よって、駆動トランジスタTr2のドレイン−ソース間には、信号書き込み期間T8において設定されたゲート−ソース間電圧Vgsに対応した電流Idが流れ、有機EL素子12のアノード−カソード間に並列に存在する素子容量(図示せず)が充電されることにより、ソース電圧Vsが上昇する(図3(E))。そして、このソースに接続された有機EL素子12のアノードの電圧が、この有機EL素子12における閾値電圧Velとカソード電圧Vca(この例では0V)とを足し合わせた電圧値(Vel+Vca)よりも大きくなると、有機EL素子12のアノード−カソード間に電流Idが駆動電流として流れ、有機EL素子12が所望の輝度で発光することとなる。
最後に、駆動回路20は、各画素11を発光させる。具体的には、まず、信号線DTLの電圧が電圧Vsigとなっている期間において、走査線駆動回路23が、走査線WSLの電圧を電圧Vonから電圧Voffに下げる(図3(B))。これにより、書き込みトランジスタTr1がオフ状態になるため、駆動トランジスタTr2のゲートがフローティングとなり、これ以後、容量素子Csの端子間電圧、すなわち、駆動トランジスタTr2のゲート−ソース間電圧Vgs(Vgs>Vth)は維持されるようになる。その後、信号線DTLの電圧が電圧Vsigから電圧Vofsに下がるタイミングで、電源線駆動回路25が、電源線DSLの電圧を電圧Vcc2から電圧Vcc1に上げる(図3(C))。これにより、駆動トランジスタTr2の動作点は線形動作領域から飽和動作領域へと移行する。よって、駆動トランジスタTr2のドレイン−ソース間には、信号書き込み期間T8において設定されたゲート−ソース間電圧Vgsに対応した電流Idが流れ、有機EL素子12のアノード−カソード間に並列に存在する素子容量(図示せず)が充電されることにより、ソース電圧Vsが上昇する(図3(E))。そして、このソースに接続された有機EL素子12のアノードの電圧が、この有機EL素子12における閾値電圧Velとカソード電圧Vca(この例では0V)とを足し合わせた電圧値(Vel+Vca)よりも大きくなると、有機EL素子12のアノード−カソード間に電流Idが駆動電流として流れ、有機EL素子12が所望の輝度で発光することとなる。
その後、駆動回路20は、所定の期間が経過したのち、発光期間T9(T0)を終了させ、上述したVth補正準備期間T1へ移行する。そして、駆動回路20は、この一連の動作を繰り返すように駆動する。
なお、発光期間T9において、有機EL素子12に流れる駆動電流は、上述したように、駆動トランジスタTr2のゲート−ソース間電圧Vgsで設定される。つまり、駆動トランジスタTr2が電流源の役目を果たすため、有機EL素子12のI−V特性が経時変化しても、有機EL素子12に流れる駆動電流は変化しない。このことは、有機EL素子12のI−V特性が経時変化しても、画素の発光輝度には影響しないことを意味している。
(3.比較例)
次に、従来技術として、特許文献1に開示された表示装置について説明する。本比較例の基本的回路構成は上記実施の形態とほぼ同様であるが、その表示駆動動作の一部が本実施の形態の場合とは異なる。以下、図7を参照して説明する。
次に、従来技術として、特許文献1に開示された表示装置について説明する。本比較例の基本的回路構成は上記実施の形態とほぼ同様であるが、その表示駆動動作の一部が本実施の形態の場合とは異なる。以下、図7を参照して説明する。
図7は、比較例に係る表示装置1のタイミング図であり、着目した一画素に対する表示駆動の動作例を表すものである。図7において、(A)は信号線DTLの電圧波形を示し、(B)は走査線WSLの電圧波形を示し、(C)は電源線DSLの電圧波形を示す。ただし、図7(C)は、実施の形態における対応する図(図3(C))とは異なり、電源線DSLの電圧が、電圧Vccと電圧Vini(2値の電圧)の間で周期的に変化している様子を示している。ここで、電圧Vccは、図3(C)における電圧Vcc1と同等の電圧値である。また、図7において、(D)は駆動トランジスタTr2におけるゲート電圧Vgの波形を示し、(E)はソース電圧Vsの波形を示す。この図7(D)、(E)は、同じ電圧軸を用いて示している。なお、上記実施の形態に係る表示装置1と実質的に同一の部分は同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
この比較例の表示駆動動作は、Vth補正準備期間、Vth補正期間、Vth補正休止期間および発光期間(T1〜T6、T9)の動作については、本実施の形態の表示装置1における対応する動作(図3のT1〜T6、T9)と同様である。
(3回目のVth補正休止期間T7R)
3回目のVth補正期間T6において、駆動トランジスタTr2のゲート−ソース間電圧Vgsが閾値電圧Vthと等しくなった後(Vgs=Vth)、駆動回路20はVth補正を停止する。具体的には、信号線DTLの電圧が電圧Vofsとなっている期間において、走査線駆動回路23が、走査線WSLの電圧を電圧Vonから電圧Voffに下げる(図7(B))。これにより、書き込みトランジスタTr1がオフ状態になるため、駆動トランジスタTr2のゲートがフローティングとなり、容量素子Csの端子間電圧が維持されることとなる。すなわち、Vth補正の結果(Vgs=Vth)が維持されることとなる。そして、これに起因して、駆動トランジスタTr2のドレイン−ソース間にはもはや電流Idは流れず、ゲート電圧Vgおよびソース電圧Vsは一定となる。
3回目のVth補正期間T6において、駆動トランジスタTr2のゲート−ソース間電圧Vgsが閾値電圧Vthと等しくなった後(Vgs=Vth)、駆動回路20はVth補正を停止する。具体的には、信号線DTLの電圧が電圧Vofsとなっている期間において、走査線駆動回路23が、走査線WSLの電圧を電圧Vonから電圧Voffに下げる(図7(B))。これにより、書き込みトランジスタTr1がオフ状態になるため、駆動トランジスタTr2のゲートがフローティングとなり、容量素子Csの端子間電圧が維持されることとなる。すなわち、Vth補正の結果(Vgs=Vth)が維持されることとなる。そして、これに起因して、駆動トランジスタTr2のドレイン−ソース間にはもはや電流Idは流れず、ゲート電圧Vgおよびソース電圧Vsは一定となる。
(移動度補正および信号書き込み期間T8R)
次に、駆動回路20は、各画素11への映像信号の書き込みを行いつつ、駆動トランジスタTr2における移動度μの補正を行う。具体的には、信号線DTLの電圧が電圧Vsigとなっている期間において、走査線駆動回路23が、走査線WSLの電圧を電圧Voffから電圧Vonに上げる(図7(B))。これにより、書き込みトランジスタTr1がオン状態となるため、駆動トランジスタTr2のゲート電圧Vgが、このときの信号線DTLの電圧Vsigへ上昇する(図7(D))。このとき、駆動トランジスタTr2のゲート−ソース電圧Vgsが閾値電圧Vthより大きくなり(Vgs>Vth)、ドレイン−ソース間に電流Idが流れるため、有機EL素子12のアノード−カソード間に並列に存在する素子容量(図示せず)が充電され、ソース電圧VsもΔVsrだけ上昇する。ただし、このとき、電源線DSLの電圧は電圧Vccであり、実施の形態とは異なり、駆動トランジスタTr2は飽和動作領域で動作する。よって、実施の形態の場合(線形動作領域)に比べ、ドレイン−ソース間の電流Idは多くなり、ソース電圧Vsの電圧上昇量ΔVsrも大きくなる。以上の動作により、駆動トランジスタTr2のゲート−ソース間電圧Vgsは、信号線DTLの電圧Vsigに対応した電圧が設定され、信号書き込みが終了する。
次に、駆動回路20は、各画素11への映像信号の書き込みを行いつつ、駆動トランジスタTr2における移動度μの補正を行う。具体的には、信号線DTLの電圧が電圧Vsigとなっている期間において、走査線駆動回路23が、走査線WSLの電圧を電圧Voffから電圧Vonに上げる(図7(B))。これにより、書き込みトランジスタTr1がオン状態となるため、駆動トランジスタTr2のゲート電圧Vgが、このときの信号線DTLの電圧Vsigへ上昇する(図7(D))。このとき、駆動トランジスタTr2のゲート−ソース電圧Vgsが閾値電圧Vthより大きくなり(Vgs>Vth)、ドレイン−ソース間に電流Idが流れるため、有機EL素子12のアノード−カソード間に並列に存在する素子容量(図示せず)が充電され、ソース電圧VsもΔVsrだけ上昇する。ただし、このとき、電源線DSLの電圧は電圧Vccであり、実施の形態とは異なり、駆動トランジスタTr2は飽和動作領域で動作する。よって、実施の形態の場合(線形動作領域)に比べ、ドレイン−ソース間の電流Idは多くなり、ソース電圧Vsの電圧上昇量ΔVsrも大きくなる。以上の動作により、駆動トランジスタTr2のゲート−ソース間電圧Vgsは、信号線DTLの電圧Vsigに対応した電圧が設定され、信号書き込みが終了する。
ここで、駆動トランジスタTr2の移動度μのばらつきを想定する。このばらつきにより、移動度μが大きい場合には、駆動トランジスタTr2のドレイン−ソース間に流れる電流Idが多くなり、ソース電圧Vsの電圧上昇量ΔVsrは大きくなる。そして、この電圧上昇量ΔVsrが大きいほど、駆動トランジスタTr2のゲート−ソース電圧Vgsは小さくなり、ドレイン−ソース間に流れる電流Idが小さくなる。この負帰還動作により、移動度μが画素11(11R、11G、11B)ごとにばらついた場合(マッチングばらつき)であっても、有機EL素子12の発光輝度がばらつくのを回避し、画面内における輝度の一様性(ユニフォーミティ)を確保できる。
本比較例では、上述したように、駆動トランジスタTr2が飽和動作領域で動作していることに起因して、ソース電圧Vsの電圧上昇量ΔVsrが、実施の形態における電圧上昇量ΔVsより大きい。これにより、画素を同じ輝度で発光させる場合、本比較例の方が、ゲート電圧Vg(信号線DTLの電圧Vsig)を高く設定する必要がある。そのため、信号線DTLの電圧の振幅が大きくなるなど、消費電力が大きくなってしまう。
一方、本実施の形態では、上述したように、信号線DTLの電圧を小さくでき、消費電力の低減が実現できる。
[効果]
以上のように、上記した比較例では、トランジスタの特性ばらつきに起因する画質劣化を防ぐために閾値電圧Vthと移動度μの両方を補正しているのに対し、本実施の形態では、閾値電圧Vthのみを補正するようにしたので、トランジスタの特性ばらつきによる画質の劣化を最小限に抑えつつ、消費電力を低減することができる。
以上のように、上記した比較例では、トランジスタの特性ばらつきに起因する画質劣化を防ぐために閾値電圧Vthと移動度μの両方を補正しているのに対し、本実施の形態では、閾値電圧Vthのみを補正するようにしたので、トランジスタの特性ばらつきによる画質の劣化を最小限に抑えつつ、消費電力を低減することができる。
なお、近年のトランジスタ開発においては、その特性ばらつきを少なくする方法について研究開発が進められ、例えば、μ−Si TFTのように、従来の低温ポリシリコン(LTPS;Low Temperature Poly-Silicon)TFTなどに比べて閾値電圧Vthや移動度μなどのばらつきが低い優れた特性のトランジスタが登場している。この種のトランジスタでは、移動度μのばらつき補正を行わなくとも、表示輝度の不均一性に起因して画質が劣化することは少ないと考えられる。そこで、本実施の形態のように、移動度μのばらつき補正を省略しても、このような特性ばらつきが少ないトランジスタを使用することにより、画質劣化の抑制と消費電力の低減という、相反する課題を同時に解決することも可能である。さらに、本実施の形態では、閾値電圧Vthのばらつき補正については実施しているので、閾値電圧Vthおよび移動度μの両方ともばらつき補正を行わない場合と比べると、輝度の不均一性がより少なく、より高い画質を得ることができる。
また、本実施の形態では、信号書き込み期間(輝度設定期間)において、駆動トランジスタTr2が線形動作領域で動作するように、電源線DSLの電圧(第2の制御電圧)を設定したので、表示装置1の消費電力のさらなる低減を実現できる。
<2.適用例>
続いて、図8〜図13を参照して、上記実施の形態で説明した表示装置1の適用例について説明する。上記実施の形態の表示装置1は、テレビジョン装置、デジタルカメラ、ノート型パーソナルコンピュータ、ビデオカメラあるいは携帯電話等の携帯端末装置などのあらゆる分野の電子機器に適用することが可能である。言い換えると、この表示装置1は、外部から入力された映像信号あるいは内部で生成した映像信号を、画像あるいは映像として表示するあらゆる分野の電子機器に適用することが可能である。
続いて、図8〜図13を参照して、上記実施の形態で説明した表示装置1の適用例について説明する。上記実施の形態の表示装置1は、テレビジョン装置、デジタルカメラ、ノート型パーソナルコンピュータ、ビデオカメラあるいは携帯電話等の携帯端末装置などのあらゆる分野の電子機器に適用することが可能である。言い換えると、この表示装置1は、外部から入力された映像信号あるいは内部で生成した映像信号を、画像あるいは映像として表示するあらゆる分野の電子機器に適用することが可能である。
(モジュール)
表示装置1は、例えば、図8に示したようなモジュールとして、後述する適用例1〜5などの種々の電子機器に組み込まれる。このモジュールは、例えば、基板31の一辺に、封止用基板32から露出した領域210を設け、この露出した領域210に、駆動回路20の配線を延長して外部接続端子(図示せず)を形成したものである。この外部接続端子には、信号の入出力のためのフレキシブルプリント配線基板(FPC;Flexible Printed Circuit)220が設けられていてもよい。
表示装置1は、例えば、図8に示したようなモジュールとして、後述する適用例1〜5などの種々の電子機器に組み込まれる。このモジュールは、例えば、基板31の一辺に、封止用基板32から露出した領域210を設け、この露出した領域210に、駆動回路20の配線を延長して外部接続端子(図示せず)を形成したものである。この外部接続端子には、信号の入出力のためのフレキシブルプリント配線基板(FPC;Flexible Printed Circuit)220が設けられていてもよい。
(適用例1)
図9は、表示装置1が適用されるテレビジョン装置の外観を表したものである。このテレビジョン装置は、例えば、フロントパネル310およびフィルターガラス320を含む映像表示画面部300を有しており、この映像表示画面部300が表示装置1により構成されている。
図9は、表示装置1が適用されるテレビジョン装置の外観を表したものである。このテレビジョン装置は、例えば、フロントパネル310およびフィルターガラス320を含む映像表示画面部300を有しており、この映像表示画面部300が表示装置1により構成されている。
(適用例2)
図10は、表示装置1が適用されるデジタルカメラの外観を表したものである。このデジタルカメラは、例えば、フラッシュ用の発光部410、表示部420、メニュースイッチ430およびシャッターボタン440を有しており、この表示部420が表示装置1により構成されている。
図10は、表示装置1が適用されるデジタルカメラの外観を表したものである。このデジタルカメラは、例えば、フラッシュ用の発光部410、表示部420、メニュースイッチ430およびシャッターボタン440を有しており、この表示部420が表示装置1により構成されている。
(適用例3)
図11は、表示装置1が適用されるノート型パーソナルコンピュータの外観を表したものである。このノート型パーソナルコンピュータは、例えば、本体510、文字等の入力操作のためのキーボード520および画像を表示する表示部530を有しており、この表示部530が表示装置1により構成されている。
図11は、表示装置1が適用されるノート型パーソナルコンピュータの外観を表したものである。このノート型パーソナルコンピュータは、例えば、本体510、文字等の入力操作のためのキーボード520および画像を表示する表示部530を有しており、この表示部530が表示装置1により構成されている。
(適用例4)
図12は、表示装置1が適用されるビデオカメラの外観を表したものである。このビデオカメラは、例えば、本体部610、この本体部610の前方側面に設けられた被写体撮影用のレンズ620、撮影時のスタート/ストップスイッチ630および表示部640を有している。そして、この表示部640が表示装置1により構成されている。
図12は、表示装置1が適用されるビデオカメラの外観を表したものである。このビデオカメラは、例えば、本体部610、この本体部610の前方側面に設けられた被写体撮影用のレンズ620、撮影時のスタート/ストップスイッチ630および表示部640を有している。そして、この表示部640が表示装置1により構成されている。
(適用例5)
図13は、表示装置1が適用される携帯電話機の外観を表したものである。この携帯電話機は、例えば、上側筐体710と下側筐体720とを連結部(ヒンジ部)730で連結したものであり、ディスプレイ740、サブディスプレイ750、ピクチャーライト760およびカメラ770を有している。そして、これらのうちのディスプレイ740またはサブディスプレイ750が、表示装置1により構成されている。
図13は、表示装置1が適用される携帯電話機の外観を表したものである。この携帯電話機は、例えば、上側筐体710と下側筐体720とを連結部(ヒンジ部)730で連結したものであり、ディスプレイ740、サブディスプレイ750、ピクチャーライト760およびカメラ770を有している。そして、これらのうちのディスプレイ740またはサブディスプレイ750が、表示装置1により構成されている。
<3.変形例>
以上、実施の形態および適用例を挙げて本発明を説明したが、本発明はこれらの実施の形態等に限定されず、種々の変形が可能である。
以上、実施の形態および適用例を挙げて本発明を説明したが、本発明はこれらの実施の形態等に限定されず、種々の変形が可能である。
上記実施の形態では、電源線駆動回路25が印加する電源線DSLの電圧は、電圧Vcc1、電圧Vcc2、電圧Viniの3値であるとしたが、これに限定されるものではなく、3値以上でもよい。
上記実施の形態では、信号書き込み準備期間T7は、信号線DTLにおける、電圧Vofs、電圧Vsigの繰り返し周期(1H)の2周期分の時間であるとしたが、これに限定されるものではない。つまり、駆動トランジスタTr2の閾値電圧Vthがばらついても、そのソース電圧を一致させることができるような時間であればよく、例えば、2周期分の時間よりも長くてもよく、また、短くてもよい。
上記実施の形態では、発光素子として有機EL素子を用いたが、これに限定されるものではなく、電流制御の発光素子であれば他のものでもよい。
上記実施の形態では、書き込みトランジスタTr1および駆動トランジスタTr2がともに、nチャネルトランジスタ(例えば、nチャネルMOS型のTFT)により形成されている場合について説明したが、これに限定されるものではない。すなわち、これらのトランジスタは、それぞれ、nチャネルトランジスタ(例えば、nチャネルMOS型のTFT)、pチャネルトランジスタ(例えば、pチャネルMOS型のTFT)のどちらにより形成されていてもよい。例えば、両方のトランジスタがpチャネルトランジスタにより形成されていてもよいし、片方がnチャネルトランジスタにより形成され、もう片方がpチャネルトランジスタにより形成されてもよい。
図14は、これらのトランジスタがともにpチャネルトランジスタにより形成された場合の、画素の内部構成の一例を表す。この画素は有機EL素子12(発光素子)と画素回路14Bとを有している。画素回路14Bは、書き込み(サンプリング用)トランジスタTr1B、駆動トランジスタTr2Bおよび容量素子Csを用いて構成されており、いわゆる「2Tr1C」の回路構成となっている。ここで、これらのトランジスタはともに、例えば、pチャネルMOS型のTFTにより形成されている。なお、この場合でも、TFTの種類は特に限定されるものではなく、例えば、逆スタガー構造(いわゆるボトムゲート型)であってもよいし、スタガー構造(いわゆるトップゲート型)であってもよい。
この画素回路14Bでは、書き込みトランジスタTr1Bのゲートが走査線WSLに接続され、ソースが信号線DTLに接続され、ドレインが駆動トランジスタTr2Bのゲートおよび容量素子Csの一端に接続されている。駆動トランジスタTr2Bのドレインは電源線DSLに接続され、ソースは容量素子Csの他端および有機EL素子12のカソードに接続されている。有機EL素子12のアノードは固定電位に設定されており、ここではグランド線GNDに接続されることにより、グランド(接地電位)に設定されている。
この画素回路14Bを用いた表示装置1Bを駆動する走査線WSL、信号線DTLおよび電源線DSLの電圧のレベルは、nチャネルトランジスタに代えてpチャネルトランジスタを用いたことによって、上記実施の形態に示した電圧のレベルとは異なるが、動作自体は上記実施の形態とまったく同様である。
上記実施の形態では、信号線DTLと書き込みトランジスタTr1のゲートとの間に、走査線WSLの電圧によりオンオフ制御される書き込みトランジスタTr1を設けることにより、信号書き込み期間T8において、信号線DTLの電圧を駆動トランジスタTr2のゲートに供給するようにしているが、これに限定されるものではない。つまり、信号書き込み期間T8において、信号線DTLの電圧を駆動トランジスタTr2のゲートに供給するものであれば、どのような素子や回路であってもよい。
上記実施の形態では、表示装置1がアクティブマトリックス型である場合について説明したが、アクティブマトリックス駆動のための画素回路14の構成は、上記実施の形態で説明したものに限定されるものではない。すなわち、必要に応じて容量素子やトランジスタ等を画素回路14に追加するようにしてもよい。その場合、画素回路14の変更に応じて、上述した走査線駆動回路23、信号線駆動回路24および電源線駆動回路25の他に、必要な駆動回路を追加するようにしてもよい。
上記実施の形態では、走査線駆動回路23、信号線駆動回路24および電源線駆動回路25における駆動動作を、タイミング生成回路22が制御する場合について説明したが、他の回路がこれらの駆動動作を制御するようにしてもよい。また、このような走査線駆動回路23、信号線駆動回路24および電源線駆動回路25に対する制御は、ハードウェア(回路)で行われるようにしてもよいし、ソフトウェア(プログラム)で行われるようにしてもよい。
1,1B…表示装置、10…表示パネル、11,11R,11G,11B…画素、12,12R,12G,12B…有機EL素子、13…画素アレイ部、14,14B…画素回路、20…駆動回路、20A…映像信号、20B…同期信号、21…映像信号処理回路、22…タイミング生成回路、23…走査線駆動回路、24…信号線駆動回路、25…電源線駆動回路、DSL…電源線、DTL…信号線、Tr1,Tr1B…書き込みトランジスタ、Tr2,Tr2B…駆動トランジスタ、Cs…容量素子、I,Id,I1,I2…電流、T0,T9…発光期間、T1…Vth補正準備期間、T2,T4,T6…Vth補正期間、T3,T5,T7R…Vth補正休止期間、T7…信号書き込み準備期間、T8…信号書き込み期間、T8R…移動度補正および信号書き込み期間、T10…消光期間、V,Vcc1,Vcc2,Vini,Vofs,Von,Voff,Vsig,V1,V2…電圧、Vd…ドレイン電圧、Vds…ドレイン−ソース間電圧、Vg,Vgh,Vgl…ゲート電圧、Vgs…ゲート−ソース間電圧、Vs,Vsh,Vsl…ソース電圧、Vth,Vthh,Vthl…閾値電圧、WSL…走査線、ΔVs,ΔVsr…電圧上昇量
Claims (12)
- 供給された駆動電流に応じた輝度でそれぞれ発光する複数の発光素子と、
前記複数の発光素子のそれぞれの輝度を指示する輝度信号に応じた第1の制御電圧と、所定の第2の制御電圧とに基づいて、前記駆動電流を制御する電流制御回路と、
前記電流制御回路に前記第1の制御電圧が入力される輝度設定期間における前記第2の制御電圧のレベルを、前記輝度設定期間に続く発光期間における前記第2の制御電圧のレベルとは異ならせることにより、前記輝度設定期間における前記駆動電流を抑制する電圧制御回路と
を備えた表示装置。 - 前記電圧制御回路は、前記輝度設定期間に先行する第1の準備期間における前記第2の制御電圧のレベルが、前記輝度設定期間における前記第2の制御電圧のレベルとは異なるレベルとなるように制御を行う
請求項1に記載の表示装置。 - 前記電圧制御回路は、前記第1の準備期間に先行する第2の準備期間における前記第2の制御電圧のレベルが、前記輝度設定期間における前記第2の制御電圧のレベルおよび前記発光期間における前記第2の制御電圧のレベルのいずれとも異なるレベルとなるように制御を行う
請求項2に記載の表示装置。 - 前記発光素子はエレクトロルミネッセンス素子である
請求項3に記載の表示装置。 - 前記電流制御回路は、
ゲートに前記第1の制御電圧が印加され、ドレインに前記第2の制御電圧を伝える電源線が接続され、ソースに前記発光素子が接続されたMOSトランジスタと、
前記MOSトランジスタのゲート−ソース間に挿設された容量素子と
を有し、
前記第1の準備期間が、前記MOSトランジスタのゲート−ソース間電圧Vgsを前記MOSトランジスタの閾値電圧Vthに近づけるゲート−ソース間電圧補正期間である
請求項4に記載の表示装置。 - 前記第2の準備期間が、前記ゲート−ソース間電圧Vgsを前記閾値Vthよりも大きい所定の初期値に設定するための補正準備期間である
請求項5に記載の表示装置。 - 前記MOSトランジスタがnチャネルMOSトランジスタであり、
前記エレクトロルミネッセンス素子は、そのアノードが前記nチャネルMOSトランジスタのソースに接続され、そのカソードが接地されている
請求項5に記載の表示装置。 - 前記MOSトランジスタがpチャネルMOSトランジスタであり、
前記エレクトロルミネッセンス素子は、そのカソードが前記pチャネルMOSトランジスタのソースに接続され、そのアノードが接地されている
請求項5に記載の表示装置。 - 前記輝度信号が印加される信号線と前記電流制御回路との間に挿設され、走査信号によってオンオフ制御されるスイッチングトランジスタをさらに備え、
前記第1の制御電圧は、前記輝度設定期間において、前記スイッチングトランジスタを介して前記電流制御回路に供給される
請求項5に記載の表示装置。 - 前記輝度設定期間において、前記MOSトランジスタが線形動作領域で動作する
請求項5に記載の表示装置。 - 複数の発光素子のそれぞれの輝度を指示する輝度信号に応じた第1の制御電圧と、所定の第2の制御電圧とに基づいて、前記発光素子へ供給する駆動電流を制御し、
前記第1の制御電圧が入力される輝度設定期間における前記第2の制御電圧のレベルを、前記輝度設定期間に続く発光期間における前記第2の制御電圧のレベルとは異ならせることにより、前記輝度設定期間における前記駆動電流を抑制し、
前記発光期間に、前記駆動電流に応じた輝度で前記発光素子を発光させる
表示装置の制御方法。 - 供給された駆動電流に応じた輝度でそれぞれ発光する複数の発光素子と、
前記複数の発光素子のそれぞれの輝度を指示する輝度信号に応じた第1の制御電圧と、所定の第2の制御電圧とに基づいて、前記駆動電流を制御する電流制御回路と、
前記電流制御回路に前記第1の制御電圧が入力される輝度設定期間における前記第2の制御電圧のレベルを、前記輝度設定期間に続く発光期間における前記第2の制御電圧のレベルとは異ならせることにより、前記輝度設定期間における前記駆動電流を抑制する電圧制御回路と
を有する表示装置を備えた電子機器。
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JP2009258943A JP2011107187A (ja) | 2009-11-12 | 2009-11-12 | 表示装置、表示装置の駆動方法および電子機器 |
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