JP2011107073A - 車両用メータ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】表示部全体の面積を拡大することなくセグメントディスプレイによる方向表示を可能とする車両用メータ装置を提供する。
【解決手段】現在位置情報および目標位置情報に基づいて目標位置の方向を示す方向表示を行う車両用メータ装置50において、複数のセグメントを有するセグメントディスプレイで車両の速度を表示する速度/方向表示部Sを用いて方向表示を行う。速度/方向表示部Sは、2桁の数字を示す左側表示部の7セグメントL1〜L7および右側表示部RSの7セグメントR1〜R7に、補助セグメントL8,L9,R8,R9を備え、矢印形状によって方向を表示する。補助セグメントは、7セグメントに囲まれたスペースに斜め上方または下方に傾斜して配置される直線形状とされ、矢印形状のやじり部分および軸部分を示す。方向表示を行うために必要なGPS信号を受信するアンテナ70等をメータ装置50の外部に配設する。
【選択図】図7
【解決手段】現在位置情報および目標位置情報に基づいて目標位置の方向を示す方向表示を行う車両用メータ装置50において、複数のセグメントを有するセグメントディスプレイで車両の速度を表示する速度/方向表示部Sを用いて方向表示を行う。速度/方向表示部Sは、2桁の数字を示す左側表示部の7セグメントL1〜L7および右側表示部RSの7セグメントR1〜R7に、補助セグメントL8,L9,R8,R9を備え、矢印形状によって方向を表示する。補助セグメントは、7セグメントに囲まれたスペースに斜め上方または下方に傾斜して配置される直線形状とされ、矢印形状のやじり部分および軸部分を示す。方向表示を行うために必要なGPS信号を受信するアンテナ70等をメータ装置50の外部に配設する。
【選択図】図7
Description
本発明は、車両用メータ装置に係り、特に、目的地の方向等を表示する方向表示部を備えたGPSナビゲーション機能付きの車両用メータ装置に関する。
従来から、GPSナビゲーション機能付きの車両用メータ装置において、各種の情報を表示する表示部に、予め定められた複数の表示範囲の点灯および消灯の組み合わせによって所定の表示を行う液晶セグメントディスプレイを適用した構成が知られている。
特許文献1には、目的地の方向等を指し示す方向表示部を、放射状に配列した16個の指針状の液晶セグメントディスプレイによって構成した車両用メータ装置が開示されている。
しかしながら、特許文献1に記載されたメータ装置では、GPSナビゲーション機能専用の方向表示部が設けられているぶん液晶表示部全体の面積が大きくなるため、GPSナビゲーション機能を持たず方向表示部が不要な標準仕様に比して、メータ装置が大型化するという課題があった。また、標準仕様のメータ装置と液晶表示部の共用化ができず、2種類のメータ装置を造り分ける必要があった。
本発明の目的は、上記従来技術の課題を解決し、表示部全体の面積を拡大することなくセグメントディスプレイによる方向表示を可能とする車両用メータ装置を提供することにある。
前記目的を達成するために、本発明は、車両の現在位置情報および目標位置情報に基づいて目標位置の方向を示す方向表示を行う車両用メータ装置(50)において、複数のセグメントを有するセグメントディスプレイを用いて車両の走行状態を表示する走行状態表示部(S)を備え、前記走行状態表示部(S)は、アラビア数字を示すセグメント表示(L1〜L7,R1〜R7)を含む点に第1の特徴がある。
また、前記走行状態表示部(S)が表示する車両の走行状態は、車両の速度である点に第2の特徴がある。
また、前記走行状態表示部(S)は、7セグメント表示(L1〜L7,R1〜R7)および該7セグメント表示に隣接する補助セグメント(L8,L9,R8,R9)を備え、矢印形状によって方向を表示する点に第3の特徴がある。
また、前記走行状態表示部(S)による方向表示は、前記走行状態表示部(S)の上側が車体前方、下側が車体後方、左側が車体左方、右側が車体右方にそれぞれ対応して目標位置を示すように構成されている点に第4の特徴がある。
また、前記補助セグメント(L8,L9,R8,R9)は、前記7セグメント表示に囲まれたスペースに斜め上方または下方に傾斜して配置される直線形状とされ、方向表示の際に、矢印形状のやじり部分および軸部分を示す点に第5の特徴がある。
また、前記車両用メータ装置(50)は、オドメータ表示、トリップメータ表示およびタイマ表示を行うマルチメータ(60)と、単一のモード切替スイッチ(53)とを備え、前記モード切替スイッチ(53)は、前記マルチメータ(60)の表示を切り替える操作と、前記走行状態表示部(S)を走行状態表示から方向表示へ切り替える操作と、車両の現在位置を目標位置に設定する操作とを行う点に第6の特徴がある。
また、前記マルチメータ(60)の表示切り替え操作および前記走行状態表示部(S)の表示を走行状態表示から方向表示への切り替え操作は、前記モード切替スイッチ(53)の所定時間未満の押し下げによって実行され、一方、前記現在位置を方向表示の目標位置に設定する操作は、前記モード切替スイッチ(53)の所定時間以上の押し下げによって実行される点に第7の特徴がある。
また、前記方向表示を実行するGPSナビモードに切り替える際に、前記走行状態表示部(S)を用いてGPS情報を受信中であることを告知する点に第8の特徴がある。
また、前記方向表示を行うために必要なGPS信号を受信するアンテナ(70)およびGPS信号の受信に必要な構成部品を、メータ装置(50)の外部に配設する点に第9の特徴がある。
また、前記方向表示を行うために必要なGPS信号を受信するアンテナ(70)およびGPS信号の受信に必要な構成部品を、前記メータ装置(50)の内部に配設する点に第10の特徴がある。
さらに、前記走行状態表示部(S)が表示する車両の走行状態は、変速機のギヤポジション、積算距離および区間距離のいずれかである点に第11の特徴がある。
第1の特徴によれば、複数のセグメントを有するセグメントディスプレイを用いて車両の走行状態を表示する走行状態表示部を備え、走行状態表示部は、アラビア数字を示すセグメント表示を含むので、走行状態表示部に方向表示を兼用させることが可能となり、方向を表示するための専用の表示部が不要となる。これにより、方向表示機能を持たせることによりメータ装置が大型化することが防止される。また、方向表示機能を持たないメータ装置との部品の共通化が可能となる。さらに、速度計等、アラビア数字で走行状態を示す表示部を用いて方向表示を行うことができる。
第2の特徴によれば、走行状態表示部が表示する車両の走行状態は、車両の速度であるので、メータ装置の表示部の中で最も面積が大きいことが多い速度計を用いて方向表示が行われることとなり、方向表示の視認性を高めることができる。
第3の特徴によれば、走行状態表示部は、7セグメント表示および該7セグメント表示に隣接する補助セグメントを備え、矢印形状によって方向を表示するので、7セグメント表示に補助セグメントを加えるのみで、方向表示に適した矢印形状の表示を行うことが可能となる。
第4の特徴によれば、走行状態表示部による方向表示は、走行状態表示部の上側が車体前方、下側が車体後方、左側が車体左方、右側が車体右方にそれぞれ対応して目標位置を示すように構成されているので、乗員に対向するように配設されるメータ装置を見た際に、方向表示によって直感的に目標位置の方向を認識することができる。
第5の特徴によれば、補助セグメントは、7セグメント表示に囲まれたスペースに斜め上方または下方に傾斜して配置される直線形状とされ、方向表示の際に、矢印形状のやじり部分および軸部分を示すので、7セグメント表示に補助セグメントを加えるのみで、前後左右方向およびその中間方向の計8方向の方向表示を行うことができる。
第6の特徴によれば、車両用メータ装置は、オドメータ表示、トリップメータ表示およびタイマ表示を行うマルチメータと、単一のモード切替スイッチとを備え、モード切替スイッチは、マルチメータの表示を切り替える操作と、走行状態表示部を走行状態表示から方向表示へ切り替える操作と、車両の現在位置を目標位置に設定する操作とを行うので、GPSナビゲーション機能を付加しても操作スイッチを増やす必要がなく、GPSナビゲーション機能を持たず方向表示が不要な車種との間でメータ装置の共通化が可能となる。
第7の特徴によれば、マルチメータの表示切り替え操作および走行状態表示部の表示を走行状態表示から方向表示への切り替える操作は、モード切替スイッチの所定時間未満の押し下げによって実行され、一方、現在位置を方向表示の目標位置に設定する操作は、モード切替スイッチの所定時間以上の押し下げによって実行されるので、単一のスイッチで複数の操作を行うことが可能となる。
第8特徴によれば、方向表示を実行するGPSナビモードに切り替える際に、走行状態表示部を用いてGPS情報を受信中であることを告知するので、方向表示が行われる走行状態表示部を用いて告知表示を行われることとなり、GPS情報が受信中であることを乗員が確認することが容易となる。
第9の特徴によれば、方向表示を行うために必要なGPS信号を受信するアンテナおよびGPS信号の受信に必要な構成部品を、メータ装置の外部に配設するので、GPS機能があるメータ装置の本体とGPS機能のないメータ装置の本体とを共通化することが容易となる。
第10の特徴によれば、方向表示を行うために必要なGPS信号を受信するアンテナおよびGPS信号の受信に必要な構成部品を、メータ装置の内部に配設するので、方向表示に必要なGPSナビゲーション機能を収納してユニット化されたメータ装置が得られる。
第11の特徴によれば、走行状態表示部が表示する車両の走行状態は、変速機のギヤポジション、積算距離および区間距離のいずれかであるので、車両の走行中に、方向表示と車速とを同時に表示することが可能となる。
以下、図面を参照して本発明の好ましい実施の形態について詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態に係るメータ装置50を適用したATV(All Terrain Vehicle)1の側面図である。また、図2は、ATV1の平面図である。ATV1は、小型軽量の車体に大径の低圧バルーンタイヤを備えて最低地上高を大きく確保し、特に不整地での走破性を高めた全地形対応の鞍乗型四輪車両である。
前輪WFおよび後輪WRは、フロントサスペンション60およびリヤサスペンション70を介して車体フレーム2の前後に取り付けられている。車体フレーム2の略中央部には、駆動源としてのエンジン8が、そのクランクシャフトを車体前後方向に指向させる縦置き配置によって搭載されている。4サイクル単気筒のエンジン8は、クランクケース9の上部にシリンダ部10が立設された構成を有する。エンジン8の回転駆動力の前側出力軸18および後側出力軸19は、クランクケース9の車幅方向左側にオフセットした位置からそれぞれ前方および後方に向けて導出されている。各出力軸18,19に伝達された回転駆動力は、前後ドライブシャフト20,21および前後ファイナルリダクションギヤユニット28,29を介して前後輪WF,WRに伝達される。
エンジン9のシリンダ部10の後部にはスロットルボディ12が接続され、このスロットルボディ12の後部にエアクリーナケース13が接続されている。また、シリンダ部10の前部には排気管11の基端部が接続されている。排気管11は、シリンダ部10の前方で折り返し、シリンダ部10の車幅方向左方を通過しながら後方に向かって延びてマフラ14に接続されている。
左右端部にハンドルグリップ7が取り付けられた操向ハンドル6の下部には、ステアリングシャフト5が連結されている。ステアリングシャフト5の下端部は前輪操舵機構に連結されている。ステアリングシャフト5の車体前方側には、エンジン8の冷却水のラジエータ17が配設されており、一方の後方側には、燃料タンク15が配設されている。燃料タンク15の下方には、不図示の燃料噴射装置に燃料を圧送する燃料ポンプ16が配設されており、燃料タンク15の後方にはシート25が配設されている。
車体フレーム2の前部には、車体前部を覆うフロントカバー22、前輪WFを上方から後方に渡って覆う左右一対のフロントフェンダ23、フロントバンパ24およびフロントキャリア31が取り付けられている。また、車体フレーム2の後部には、後輪WRを上方から前方に渡って覆うリヤフェンダ26およびリアキャリア27が取り付けられている。エンジン8の車幅方向左右には、乗員の足乗せステップ31が配設されている。
本発明に係る車両用メータ装置(以下、単にメータ装置と示すこともある)50は、操向ハンドル6の車幅方向中央にメータカバー30で覆われた状態で配設されている。
図3は、メータ装置50の取付構造を示す斜視図である。メータ装置50は、操向ハンドル6に固定された支持部35から延出するメータブラケット34によって、操向ハンドル6の間に挟まれるように支持されている。GPSナビゲーション機能を有するメータ装置50は、本体部51にGPS処理回路や液晶表示部等を収容した構成を有する。GPS信号を受信するGPSアンテナは、メータ装置50の本体部51に収納するほか、メータカバー30で覆われた支持部35の上部等の外部に配設することができる。左右の操向ハンドル6には、前後輪WF,WRのブレーキレバー32,33が取り付けられている。
図4は、メータ装置50の正面図である。メータ装置50の本体部51には、各種警告灯54,55,56,57,58と、セグメント方式の液晶ディスプレイからなる液晶表示部52と、押圧式のモード切替スイッチ53とが設けられている。モード切替スイッチ53は、押圧位置を保持せず、押している間のみオンに切り替わる方式とされる。
各種警告灯は、左から、リバースギヤポジション灯54、ニュートラルポジション灯55、デフロック作動灯56、水温警告灯57、燃料噴射装置警告灯58が配設されておりそれぞれ、LED等の発光源によって橙や緑色等に発光するように構成されている。
液晶表示部52の左端には、変速機の変速位置を表示するギヤポジション表示59が配設されている。ギヤポジション表示59の右方下段には、オド・トリップメータおよびアワメータの機能を有するマルチメータ60が配設されている。マルチメータ60は、モード切替スイッチ53の操作によって、オドメータ(積算距離計)、トリップメータ(区間距離計)およびアワメータ(例えば、走行開始からの時間を表示する)の表示を相互に切り替えて使用することができる。
マルチメータ60の上部には、モード切替スイッチ53の操作に応じて、メータ装置50の作動モードが「GPSナビモード」に切り替えられた際に点灯するGPSモード表示61が設けられている。なお、GPSモード表示61の上部には、エンジンの冷却水温が所定値以下であると点灯する低水温表示や、エンジンオイル交換時期を告知する表示等を設けることができる。
そして、液晶表示部52の右端には、2桁の速度表示と、目標位置すなわち目的地の方向を示す方向表示とを切り替えて表示することが可能な、走行状態表示部としての速度/方向表示部Sが設けられている。速度/方向表示部Sは、作動モードをGPSナビモードに切り替えた際には方向表示を行い、それ以外のモードでは速度表示を行うように設定されている。本実施形態に係る速度/方向表示部Sは、7セグメント表示によって数字を構成した際にできる上下2つの略四角形のスペース内に、直線状の補助セグメントを追加した構成とされている。
図5は、メータ装置50の内部構成を示したブロック図である。前記と同一符号は、同一または同等部分を示す。GPSアンテナ70で受信されたGPS信号は、ローノイズアンプ71で増幅された後にRF回路72を経由してベースバンドチップ74へ入力される。ベースバンドチップ74は、複数のGPS衛星から送信されたGPS信号に基づいて車両の現在位置を算出し、これをCPU77へ転送する。また、CPU77には、インタフェース75,76を介して車速センサ79およびギヤポジションセンサ80からの情報が入力されている。なお、RF回路72およびCPU77には、安定した正弦波信号を供給する発振器73,78が接続されている。
なお、本実施形態では、GPSアンテナ70、ローノイズアンプ71、RF回路72およびベースバンドチップ74等、方向表示を行うために必要な構成を本体部51に収容した構成を有しているが、これらは、本体部51の外部に配置してもよい。
図6は、速度/方向表示部Sの正面図である。2桁の数字表示と矢印による方向表示とを切り替えて表示することが可能な速度/方向表示部Sは、左側表示部LSと右側表示部RSとを隣接配置した構成とされている。左側表示部LSは、第1セグメントL1から第7セグメントL7までの7セグメント方式の表示に、図示右上がり方向の第8セグメントL8および図示右下がり方向の第9セグメントL9の2本の補助セグメントが加えられている。一方、右側表示部RSは、第1セグメントR1から第7セグメントR7までの7セグメント方式の表示に、図示右下がり方向の第8セグメントR8および図示右上がり方向の第9セグメントR9を加えた構成とされている。この追加された4本の直線状のセグメントは、前後左右の4方向を示す際に、矢印の「やじり」部分示すこととなる。
具体的には、前方を示す場合は、左側表示部LSのL2,L3,L8と、右側表示部RSのR5,R6,R8とを点灯することで、上向き矢印「↑」を表示する。
また、後方は、左側表示部LSのL2,L3,L9と、右側表示部RSのR5,R6,R9とを点灯することで、下向き矢印「↓」を表示する。
また、左方は、左側表示部LSのL7,L8,L9と、右側表示部RSのR7とを点灯することで、左向き矢印「←」を表示する。
さらに、右方は、左側表示部LSのL7と、右側表示部RSのR7,R8,R9とを点灯することで、右向き矢印「→」を表示する。
上記したように、本実施形態に係る速度/方向表示部Sによれば、7セグメント表示の枠内の空きスペースに直線状の補助セグメントを追加することにより、数字を表示するために必要な面積を維持したまま、方向表示を行うことが可能となる。これにより、速度表示と別個独立した方向表示部を設ける必要がなくなるので、表示部全体の面積を拡大する必要がなく、メータ装置50の大型化を防止することができる。
図7は、速度/方向表示部Sの正面図である。本実施形態に係る速度/方向表示部Sによれば、前後左右の4方向だけでなく、その中間方向を含む全8方向を示すことができる。中間方向を示す場合、補助セグメントL8,L9,R8,R9は、矢印の軸(シャフト)部分を示すこととなる。
左斜め前方は、右側表示部RSのR1,6,8を点灯することで左斜め前方の矢印を表示する。また、左斜め後方は、右側表示部RSのR4,5,9を点灯することで左斜め後方の矢印を表示する。また、右斜め前方は、左側表示部LSのL1,2,8を点灯することで右斜め後方の矢印を表示する。さらに、右斜め後方は、左側表示部LSのR3,4,9を点灯することで右斜め後方の矢印を表示する。この表示方法によれば、中間方向を示す矢印が、前後左右の4方向を示す矢印より小さく表示されることとなり、前後左右の4方向とその中間方向との識別が容易となる。
なお、上記実施形態では、左斜め前方を示す場合に右側表示部RSのR1,6,8を表示させたが、これを、左側表示部LSのL5,7,9に換えて表示してもよい。同様に、左斜め後方を左側表示部LSのL6,7,8で示し、また、右斜め前方を右側表示部RSのR3,7,9で示し、右斜め後方を右側表示部RSのR2,7,8で示すことが可能である。また、例えば、左斜め前方を示す場合に、右側表示部RSのR1,6,8と左側表示部LSのL5,7,9を同時に表示したり、交互に点滅させてもよい。
図8は、本発明の第2実施形態に係る速度/方向表示部S2の正面図である。本実施形態では、数字を示すための7セグメント表示のみで全8方向を表示するようにした点に特徴がある。本実施形態では、左側表示部LSのみを用いて全8方向を示す。
前方は、L1,2,3,5,6を点灯することで、上方に凸のかぎ形状を表示する。また、後方は、L2,3,4,5,6を点灯することで下方に凸のかぎ形状を表示する。また、左方は、L1,4,5,6を点灯することで左方に凸のかぎ形状を表示する。さらに、右方は、L1,2,3,4を点灯することで右方に凸のかぎ形状を表示する。
そして、左斜め前方は、L1,5,6を点灯することで左斜め前方に凸の折れ線を表示する。また、左斜め後方は、L4,5,6を点灯することで左斜め後方に凸の折れ線を表示する。また、右斜め前方は、L1,2,3を点灯することで右斜め後方に凸の折れ線を表示する。さらに、右斜め後方は、L2,3,4を点灯することで右斜め後方に凸の折れ線を表示する。
図9は、本発明の第2実施形態の変形例に係る速度/方向表示部S3の正面図である。本変形例は、数字を示す7セグメント表示のみで全8方向を表示する点は前記実施形態と同じだが、左側表示部LSおよび右側表示部RSの両方を用いる点が異なる。
前方は、左側表示部LS(以下、単に左側と示すこともある)のL1,5,6および右側表示部RS(以下、単に右側と示すこともある)のR1,6,8を点灯することで上方に凸のかぎ形状を表示する。また、後方は、左側のL4,5,6および右側のR2,3,4を点灯することで下方に凸のかぎ形状を表示する。また、左方は、左側のR1,4,5,6および右側のR1,4を点灯することで左方に凸のかぎ形状を表示する。さらに、右方は、左側のL1,4および右側のR1,2,8を点灯することで上方に凸のかぎ形状を表示する。
そして、左斜め前方は、左側のL1,5,6および右側のR1を点灯することで左斜め前方に凸の折れ線を表示する。また、左斜め後方は、左側のL4,5,6および右側のR4を点灯することで左斜め後方に凸の折れ線を表示する。また、右斜め前方は、左側のL1および右側のR1,2,3を点灯することで右斜め後方に凸の折れ線を表示する。さらに、右斜め後方は、左側のL4および右側のR2,3,4を点灯することで右斜め後方に凸の折れ線を表示する。本変形例によれば、図8に示した実施形態に比して大型の方向表示を得ることができる。
図10は、メータ装置50のモード切替スイッチ53(図4参照)の操作に伴うメータ表示切替制御の流れを示すフローチャートである。本実施形態に係るメータ装置50(図4参照)は、モード切替スイッチ53を1回押す(例えば、2秒未満の短押し)毎に、マルチメータ60のオドメータ表示→マルチメータ60のトリップメータ表示→マルチメータ60のアワメータ表示→GPSナビモード選択、の順で作動モードが切り替わるように構成されている。
そして、GPSナビモードの選択中は、速度/方向表示部Sが、「ウェイポイント」への方向を示す8方向表示を行う。このウェイポイントとは、例えば、帰還したいその日のスタート地点等、乗員が任意に設定する所定の履歴地点であり、GPSナビモードの作動中は、設定されているウェイポイントへの方向が速度/方向表示部Sに表示される。
フローチャートのステップS1では、モード切替スイッチ53が2秒以上押されてから離されたか否かが判定される。ステップS1で肯定判定されるとステップS2に進む。ステップS1で否定判定されるとステップS1の判定に戻る。ステップS2では、GPSナビモード選択中かつウェイポイント未設定であるか否かが判定される。ステップS2で肯定判定されると、ステップS3に進んで、GPS情報の受信が開始される。
続くステップS4では、GPS情報の受信処理中であることを乗員に知らせる受信中表示が実行される。CPU77は、GPS情報を処理することにより車両の現在位置を検知する。ステップS5では、GPS情報の受信完了に伴って、車両の現在位置がウェイポイントとして設定される。そして、ステップS6では、速度/方向表示部Sの方向表示によるウェイポイントへの案内が開始され、一連の制御を終了する。
一方、ステップS2で否定判定されると、ステップS7に進み、GPSナビモード選択中かつウェイポイント設定済であるか否かが判定される。ステップS7で肯定判定されるとステップS8に進み、ウェイポイントの削除が行われる。また、ステップS7で否定判定されると、ステップS8をスキップして一連の制御を終了する。なお、トリップメータ表示またはアワメータ表示を選択する際にモード切替スイッチ53を長押し(例えば、2秒)すると、それぞれのメモリがリセットされるように構成されている。
上記したようなメータ装置50の操作方法によれば、1つのモード切替スイッチ操作によって、モード切替、ウェイポイントの設定および削除、トリップ・アワメータのリセットを簡単に行うことが可能となる。これにより、操作スイッチを増やす必要がなく、メータ装置50の構造を簡略化することができる。
図11は、GPS情報を受信中の速度/方向表示部Sの表示状態を示す正面図である。速度/方向表示部Sは、車両の速度を表示すうために液晶表示部52の中で最も大きな面積を占めており、方向表示以外の表示にも有用である。この図では、GPS情報の受信開始から完了までの間(図10のステップS4に相当)の表示状態を示している。
本実施形態では、左側表示部LSのL1,3,4,5,6,7で示した英字の「G」と、右側表示部RSのR1,2,5,6,7で示した英字の「P」とを同時に表示し、次に、左側表示部LSのL1,3,4,6,7で示した英字の「S」を表示し、これを交互に繰り返すことで、「GP」→「S」→「GP」→「S」…と表示させる。
図12は、GPS情報を受信中の速度/方向表示部Sの第2表示例である。この表示例では、左側表示部LSのL7および右側表示部RSのR7を同時に表示して構成する直線を点滅させることで、GPS受信中による待機中であることを表現する。
図13は、GPS情報を受信中の速度/方向表示部Sの第3表示例である。この表示例では、左側表示部LSと右側表示部RSとを合わせて英字1文字を表示し、これを、「G」→「P」→「S」…の順で表示する方式とされる。「G」は、左側表示部LSのL1,4,5,6および右側表示部RSのR1,3,4,7の組み合わせで表示する。また、「P」は、左側表示部LSのL1,5,6,7および右側表示部RSのR1,2,7の組み合わせで表示し、さらに「S」は、左側表示部LSのL1,4,6,7および右側表示部RSのR1,3,4,7の組み合わせで表示する。
図14は、GPS情報を受信中の速度/方向表示部Sの第4表示例である。この表示例では、速度/方向表示部Sの外縁を時計回りに周回するように、L1→R1→R2→R3→R4→L4→L5→L6の順で表示されるように構成されている。
上記したように、本発明に係る車両用メータ装置によれば、数字を表示するための7セグメントのみを使用する、または、7セグメントの枠内の空きスペースに直線状の補助セグメントを追加することにより、表示面積を拡大することなくGPSナビゲーション機能の方向表示を行うことが可能となる。これにより、速度表示と別個独立した方向表示部を設ける必要がなくなり、メータ装置の大型化を防止することができる。
メータ装置や液晶表示部の構造、速度/方向表示部の7セグメント表示の配置や形状、補助セグメントの配置や形状および個数等は、上記実施形態に限られず、種々の変更が可能である。例えば、速度/方向表示部には、液晶表示のほか、LED等により発光するセグメント表示を適用することができる。また、左側表示部LSのL8,9および右側表示部RSのR8,9のような補助セグメントは、7セグメントが示す数字の外側に配置してもよい。さらに、方向表示は、オド・トリップ計およびアワメータ等を構成する7セグメント表示、または、ギヤポジション表示等の速度計以外の表示と兼用させるように構成してもよい。本発明に係る車両用メータ装置は、自動二輪車や三輪車等の種々の車両用のGPSナビゲーション機能付きメータ装置に適用することができる。
1…ATV(車両)、6…操向ハンドル、50…メータ装置、51…本体部、52…液晶表示部、53…モード切替スイッチ、S…速度/方向表示部、LS…左側表示部、L1〜9…左側セグメント、RL…右側表示部、R1〜9…右側セグメント、L8,9…左側補助セグメント、R8,9…右側補助セグメント
Claims (11)
- 車両の現在位置情報および目標位置情報に基づいて目標位置の方向を示す方向表示を行う車両用メータ装置(50)において、
複数のセグメントを有するセグメントディスプレイを用いて車両の走行状態を表示する走行状態表示部(S)を備え、
前記走行状態表示部(S)は、アラビア数字を示すセグメント表示(L1〜L7,R1〜R7)を含むことを特徴とする車両用メータ装置。 - 前記走行状態表示部(S)が表示する車両の走行状態は、車両の速度であることを特徴とする請求項1に記載の車両用メータ装置。
- 前記走行状態表示部(S)は、7セグメント表示(L1〜L7,R1〜R7)および該7セグメント表示に隣接する補助セグメント(L8,L9,R8,R9)を備え、矢印形状によって方向を表示することを特徴とする請求項1または2に記載の車両用メータ装置。
- 前記走行状態表示部(S)による方向表示は、前記走行状態表示部(S)の上側が車体前方、下側が車体後方、左側が車体左方、右側が車体右方にそれぞれ対応して目標位置を示すように構成されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の車両用メータ装置。
- 前記補助セグメント(L8,L9,R8,R9)は、前記7セグメント表示に囲まれたスペースに斜め上方または下方に傾斜して配置される直線形状とされ、方向表示の際に、矢印形状のやじり部分および軸部分を示すことを特徴とする請求項4に記載の車両用メータ装置。
- 前記車両用メータ装置(50)は、
オドメータ表示、トリップメータ表示およびタイマ表示を行うマルチメータ(60)と、
単一のモード切替スイッチ(53)とを備え、
前記モード切替スイッチ(53)は、前記マルチメータ(60)の表示を切り替える操作と、前記走行状態表示部(S)を走行状態表示から方向表示へ切り替える操作と、車両の現在位置を目標位置に設定する操作とを行うことを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の車両用メータ装置。 - 前記マルチメータ(60)の表示切り替え操作および前記走行状態表示部(S)の表示を走行状態表示から方向表示への切り替える操作は、前記モード切替スイッチ(53)の所定時間未満の押し下げによって実行され、
一方、前記現在位置を方向表示の目標位置に設定する操作は、前記モード切替スイッチ(53)の所定時間以上の押し下げによって実行されることを特徴とする請求項6に記載の車両用メータ装置。 - 前記方向表示を実行するGPSナビモードに切り替える際に、前記走行状態表示部(S)を用いてGPS情報を受信中であることを告知することを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載の車両用メータ装置。
- 前記方向表示を行うために必要なGPS信号を受信するアンテナ(70)およびGPS信号の受信に必要な構成部品を、メータ装置(50)の外部に配設することを特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載の車両用メータ装置。
- 前記方向表示を行うために必要なGPS信号を受信するアンテナ(70)およびGPS信号の受信に必要な構成部品を、前記メータ装置(50)の内部に配設することを特徴とする請求項1ないし9のいずれかに記載の車両用メータ装置。
- 前記走行状態表示部(S)が表示する車両の走行状態は、変速機のギヤポジション、積算距離および区間距離のいずれかであることを特徴とする請求項1に記載の車両用メータ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2009264902A JP2011107073A (ja) | 2009-11-20 | 2009-11-20 | 車両用メータ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2009264902A JP2011107073A (ja) | 2009-11-20 | 2009-11-20 | 車両用メータ装置 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2011107073A true JP2011107073A (ja) | 2011-06-02 |
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ID=44230706
Family Applications (1)
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JP2009264902A Pending JP2011107073A (ja) | 2009-11-20 | 2009-11-20 | 車両用メータ装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2011107073A (ja) |
-
2009
- 2009-11-20 JP JP2009264902A patent/JP2011107073A/ja active Pending
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