JP2011106845A - アンバランス量測定方法と装置 - Google Patents

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直陸 大森
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Abstract

【課題】回転軸用バランサのマウントの軸受特性が変化した場合でも計測回転軸の不釣合いを正しく同定することができるアンバランス量測定方法と装置を提供する。
【解決手段】(S1)複数の計測回転軸1の1つを基準回転軸1Aとして選定し、基準回転軸を回転させかつ加振して、影響係数計測とマウント加振時における振動応答計測を実施し、(S2)影響係数計測とマウント加振時における振動応答計測をシミュレーションする計算モデルを作成し、(S3)計算モデルにより、軸受隙間と振動応答の関係を求め、(S4)計測回転軸1を基準回転軸1Aと同一条件で回転させかつ加振して、不釣合い量と、加振周波数と振動応答の関係を求め、(S5)加振周波数と振動応答の関係と、軸受隙間と振動応答の関係から軸受隙間を求め、(S8)軸受隙間を用いて計算モデルにより影響係数を算出する。
【選択図】図6

Description

本発明は、影響係数を自動補正するアンバランス量測定方法と装置に関する。
過給機などの回転体のアンバランス量を測定する手段として、例えば特許文献1〜4が、従来から提案されている。
図1は、過給機の一部品である回転軸の構成図である。この図に示すように、回転軸1は、タービンとコンプレッサ(図示せず)を連結する回転軸1aと、タービン1bとが一体化されたものである。過給機の回転バランス計測は、回転軸単体での計測(以下「単体バランス計測」)と、回転軸にコンプレッサを取り付けた後の計測(以下、「全体バランス計測」とがある。
図2は、従来の単体バランス計測用装置(以下「回転軸用バランサ」と呼ぶ)の構成図である。この図において、2は回転軸1を回転可能に取り付けるマウント、3は振動センサ、4は回転パルス計、5は架台である。
すなわちこの図において従来の回転軸用バランサは、架台5にバネ支持されたマウント2を有し、マウント2に搭載された静圧空気軸受(ラジアル/スラスト軸受)により回転軸1を保持し、エア駆動で回転軸1を回している。マウント2には振動センサ3が設置され、さらに回転軸1の回転基準位相(0deg)を捉える回転パルス計4を備えることにより、回転軸1の不釣合い(アンバランス)によって生じた振動の振幅と位相差(回転軸の回転基準とマウント振動の位相差)を検出するようになっている。
また、回転パルス計4は、回転軸1,1Aの不釣合い(アンバランス)によって生じた振動の振幅と位相差(回転軸の回転基準とマウント振動の位相差)の他に、回転軸1の回転速度を計測するようになっている。
バランス計測前の準備作業として、まず基準となる回転軸1A(以下、「基準回転軸」という)に既知の不釣合いを付与して所定の回転速度(「修正回転速度」と呼ぶ)で回し、マウント2の振動ベクトル(振幅と位相差)を計測することにより、基準回転軸1Aの不釣合いと振動ベクトルを関係づける式(1)の影響係数αを取得しておく。
A(Ω)=α(Ω)×δU ・・・(1)
ここで、Aはマウントの振動ベクトル、δUは回転軸の不釣合い量、αは影響係数、Ωは回転速度である。また、振動ベクトルAと影響係数αは回転速度に依存するので、影響係数の取得時とバランス計測時の回転速度(すなわち修正回転速度)は同一に合わせる必要がある。
上述した基準回転軸1Aは、量産された計測対象となる回転軸1(以下、「計測回転軸」という)の1つである。従って、不釣合い量(アンバランス量)は個々に若干相違しても、影響係数αは同一とみなすことができる。
次に実際の単体バランス計測では、上述した回転軸用バランサを用い、計測回転軸1(個々に未知の不釣合いを有する)を上記修正回転速度で回し、そのときの振動ベクトルを先の影響係数αで除すことにより不釣合いを同定している。
特開2004−61493号公報、「回転バランス測定装置、並びに、そのキャリブレーション方法及び診断方法」 特開2005−308537号公報、「釣合い解析器及びこの釣合い解析器による釣合い解析方法」 特開2008−102049号公報、「バランス修正装置」
影響係数αの取得には相当の時間を要するため、計測回転軸1が量産されたものである場合には、上述したように従来の単体バランス計測では、基準回転軸1Aと計測回転軸1の影響係数αを同一とみなしている。
しかしこのため、以下の問題点があった。
(1)軸受隙間が経時的に変化する。
車両用過給機の場合、軸受隙間が狭い(十数〜数十μm)ため、回転軸1を出し入れする際に擦れが生じたり、回転中に回転軸1と軸受が接触して摩耗したりすることによる。
(2)回転軸の個体差(軸径のバラツキ)により軸受隙間が異なる。
(3)軸受給気圧が変動する。
(4)回転軸に付着した切削油が固化し、給気穴の一部を閉塞する。
これらの(1)〜(4)が主要因となってマウント2の軸受特性が変化し、影響係数αに差異が生じるため、不釣合いが正しく同定できなくなる。
(5)駆動エアの変動により回転速度が設定値(修正回転速度)からずれる場合がある。その際は基準回転軸1Aによる影響係数αの取得時と異なる回転速度でバランス計測することになり、不釣合いが正しく同定できなくなる。
本発明は上述した問題点を解決するために創案されたものである。すなわち、本発明の目的は、基準回転軸の影響係数を用いて、回転軸用バランサのマウントの軸受特性が変化した場合でも計測回転軸の不釣合いを正しく同定することができるアンバランス量測定方法と装置を提供することにある。
本発明によれば、回転軸のアンバランス量を単体で測定するアンバランス量測定方法であって、
(A) 同一条件で製造した複数の回転軸の1つを基準回転軸として選定し、該基準回転軸を回転させかつ加振して、影響係数計測とマウント加振時における振動応答(伝達関数)の計測を実施し、
(B) 前記影響係数とマウント加振時における振動応答計測をシミュレーションする計算モデルを作成し、
(C) 前記計算モデルにより、軸受隙間と振動応答の関係を求め、
(D) 基準回転軸以外の前記回転軸を前記基準回転軸と同一条件で回転させかつ加振して、マウントの伝達関数を計測し、
(E) 前記伝達関数の計測結果と、前記計算モデルにより算出した軸受隙間と伝達関数の計算結果を比較し、両者が概ね合致するような軸受隙間を選定し、
(F) 該軸受隙間を用いて前記計算モデルにより影響係数を算出し、計測回転軸のアンバランス量を同定する、ことを特徴とするアンバランス量測定方法が提供される。
本発明の実施形態によれば、前記影響係数計測は、基準回転軸を回転させかつ加振して、回転軸の回転速度、軸受給気圧、マウントの振動応答を計測する回転軸用バランサを用いて実施し、
前記計算モデルは、前記回転軸用バランサを模擬し、かつ前記基準回転軸を用いて計測した影響係数とマウント加振時における振動応答に一致するように各パラメータが設定されており、回転軸の修正回転速度、軸受隙間、及び軸受給気圧が変化した場合でも、その変化に対応した影響係数とマウント加振時の振動応答が計算できるようになっている。
また、基準回転軸を除く前記回転軸のアンバランス量を計測する際に、回転軸の回転速度を計測し、
回転速度が修正回転速度と不一致の場合には、前記計算モデルにより実際の回転速度に合わせた影響係数を算出する。
また、前記マウント加振時における伝達関数の計測結果と、前記計算モデルにより算出した軸受隙間と伝達関数の関係から適切な軸受隙間が定まらない場合に、軸受給気穴の詰りと判断する。
また、本発明によれば、回転軸のアンバランス量を単体で測定するアンバランス量測定装置であって、
回転軸を回転させかつ加振して、影響係数計測とマウント加振時における振動応答計測を実施できる回転軸用バランサと、
計算モデルを記憶し影響係数計測とマウント加振時における振動応答の計測をシミュレーションできるシミュレーション装置と、
回転軸用バランサとシミュレーション装置から得られた影響係数を用いてアンバランス量を算出する演算装置とを備え、
同一条件で製造した複数の回転軸の1つを基準回転軸として選定し、回転軸用バランサにより、前記基準回転軸を回転させかつ加振して、影響係数計測とマウント加振時における振動応答の計測を実施し、
前記計算モデルにより、軸受隙間とマウント加振時における振動応答の関係を求め、
基準回転軸以外の前記回転軸を、前記回転軸用バランサにより、前記基準回転軸と同一条件で回転させかつ加振して、修正回転速度におけるマウントの非加振時と加振時におけるマウントの振動応答を計測し、
前記演算装置により、前記マウント加振時における振動応答の計測結果と、前記計算モデルにより算出した軸受隙間と振動応答の計算結果を比較し、両者が概ね合致するような軸受隙間を定め、
該軸受隙間を用いて前記計算モデルにより影響係数を算出する、ことを特徴とするアンバランス量測定装置が提供される。
本発明の実施形態によれば、前記回転軸用バランサは、軸受給気圧を計測する給気圧センサと、回転軸を回転可能に取り付けるマウントを加振する加振装置を備える。
上記本発明の方法と装置によれば、回転軸を回転させかつ加振して影響係数計測と、振動応答計測を実施できる回転軸用バランサと、計算モデルを記憶し影響係数計測とマウント加振時の振動応答計測をシミュレーションできるシミュレーション装置とを併用し、
前記計算モデルにより、軸受隙間と振動応答の関係を求め、
基準回転軸以外の回転軸を、前記基準回転軸と同一条件で回転させかつ加振して、所定の修正回転速度における不釣合い量と、加振時の加振周波数と振動応答の関係を求め、
前記加振周波数と振動応答の関係と、前記軸受隙間と振動応答の関係から軸受隙間を求め、該軸受隙間を用いて前記計算モデルにより影響係数を算出するので、
軸受隙間が変化し、回転軸用バランサのマウントの軸受特性が変化した場合でも計測回転軸の不釣合いを正しく同定することができる。
また、前記加振周波数と振動応答の関係と、前記軸受隙間と振動応答の関係から適正な軸受隙間が得られない場合には、給気穴の詰りと判断することができる。
また、基準回転軸以外の回転軸の試験において、回転速度が所定の修正回転速度と一致しない場合でも、前記計算モデルにより、正しい回転速度における影響係数を選定することができる。
従って、本発明の方法と装置によれば、以下の効果が得られる。
(1)経時的に安定したバランス計測精度を保つことができる
(2)バランス計測精度が回転軸の個体差によらなくなる
(3)軸受給気穴が塞がった状態で間違ったバランス計測をし続けなくなる。
(4)上記(1)〜(3)により、製品の歩留まり向上が可能になる。
過給機の一部品である回転軸の構成図である。 従来の単体バランス計測用装置(回転軸用バランサ)の構成図である。 本発明によるアンバランス量測定装置の全体構成図である。 本発明における計算モデルの模式図である。 加振周波数と振動応答の関係図である。 本発明によるアンバランス量測定方法の全体フロー図である。
以下、本発明の好ましい実施例について図面を参照して説明する。なお、各図において共通する部分には同一の符号を付し、重複した説明を省略する。
図3は、本発明によるアンバランス量測定装置の全体構成図である。
本発明のアンバランス量測定装置は、回転軸1aとタービン1bとからなる回転軸1のアンバランス量を単体で測定する単体バランス計測装置である。
この図において、本発明のアンバランス量測定装置は、回転軸用バランサ10、シミュレーション装置20、及び演算装置30を備える。
回転軸用バランサ10は、架台15にバネ支持されたマウント12を有し、マウント12に搭載された静圧空気軸受(ラジアル/スラスト軸受)により回転軸1,1Aを保持し、エア駆動で回転軸1,1Aを回転させるようになっている。
また、マウント12には振動センサ13が設置され、さらに回転軸1,1Aの回転基準位相(0deg)を捉える回転パルス計14を備えることにより、回転軸1,1Aの不釣合い(アンバランス)によって生じた振動の振幅と位相差(回転軸の回転基準とマウント振動の位相差)を検出するようになっている。
振動センサ13は、例えば加速度センサや速度センサである。回転パルス計4は、回転軸1,1Aの不釣合い(アンバランス)によって生じた振動の振幅と位相差(回転軸の回転基準とマウント振動の位相差)の他に、回転軸1の回転速度を計測するようになっている。
回転軸用バランサ10は、軸受給気圧を計測する給気圧センサ16、及びマウント12を加振する加振装置17を備える。
加振装置17は、例えば、電動式のインパクトハンマ、電動加振器、電磁石であり、マウント12をパルス的に加振するか、所定の周波数範囲で周波数を変化させながら加振できるようになっている。
上述した構成の回転軸用バランサ10により、回転軸1,1Aを所定の速度範囲で回転させ、かつ加振装置17により加振して、影響係数計測と振動応答計測を同時に実施できるようになっている。
シミュレーション装置20は、例えばコンピュータであり、後述する計算モデルを記憶し影響係数計測と振動応答計測を正確にシミュレーションできるようになっている。
演算装置30は、例えばコンピュータであり、回転軸用バランサ10とシミュレーション装置20から得られた影響係数を用いてアンバランス量を算出するようになっている。
なお、シミュレーション装置20と演算装置30は、同一のコンピュータであってもよい。
図4は、本発明における計算モデルの模式図である。
この図において、1は回転軸、12はマウント、15は架台、11a〜11eは支持バネ、18a〜18cはダンパー(減衰器)である。この例では、マウント12、支持バネ11a〜11eおよび回転軸1を梁モデルに置き換えている。その際、軸受は等価なバネに置き換える必要がある。この置き換えは、例えば、「十合 晋一著、“気体軸受設計ガイドブック”、共立出版、2002年」に開示されている。
なお、計算モデルは上記例に限定されず、例えばFEMを用いてモデル化してもよい。
図5は、マウントを加振したときの加振周波数と振動応答の関係図である。この図において、横軸は振動周波数[Hz]、縦軸は単位加振力当りの加速度応答[G/N]である。
基準回転軸1Aを修正回転速度で回した状態でマウント12に加振力を付与し、加振力に対する振動応答(伝達関数)を計測すると、図5のような関係図が得られる。またこの図に示すように、固有振動数に相当する周波数で、振動応答(伝達関数)は部分的に極大値を持つ。
なお、「伝達関数」とは、単位加振力で加振(この場合はマウントを加振)したときの振動応答を指す。この振動応答は加振周波数ごとに応答が異なるため、加振周波数の関数になり、具体的には図5に示すように「加振周波数vs振動応答」の形になる。よって、伝達関数を正確に言い表すならば「単位加振力で加振したときの加振周波数と振動応答の関係」である。
基準回転軸1A以外の回転軸(計測回転軸1)の軸受隙間が、基準回転軸1Aよりも狭い場合には、軸受剛性が相対的に高い(硬い)ので、固有振動数が高くなり、この図に破線で示すように、基準回転軸1Aの場合より高い周波数で、振動応答(伝達関数)は部分的に極大値を持つ。
図6は、本発明によるアンバランス量測定方法の全体フロー図である。
本発明のアンバランス量測定方法は、回転軸1aとタービン1bとからなる回転軸1のアンバランス量を単体で測定する単体バランス計測方法である。
この図において、本発明のアンバランス量測定方法は、S1−S10の各ステップ(工程)からなる。
S1ステップでは、同一条件で製造した複数の回転軸1の1つを基準回転軸1Aとして選定し、この基準回転軸1Aを回転させかつ加振して、影響係数計測とマウント加振時における振動応答(伝達関数)の計測を実施する。
影響係数計測は、上述した回転軸用バランサ10を用い、基準回転軸1Aを修正回転速度を含む所定の速度範囲で回転させかつ加振装置17で加振して、基準回転軸1Aの回転速度、軸受給気圧、振動応答を計測する。
計測した軸受給気圧は、以下の計算モデル中で軸受バネを算出する際に用いる。
S2ステップでは、影響係数計測とマウント加振時における振動応答(伝達関数)の計測を正確にシミュレーションする計算モデルを作成する。
この計算モデルは、回転軸用バランサ10を模擬し、かつ基準回転軸1Aによる試験結果に一致するように必要な各パラメータを設定し、これにより回転軸1の回転速度、軸受隙間、及び加振周波数と振動応答との関係を求める。
S3ステップでは、前記各パラメータを用いて計算モデルにより、軸受隙間とマウント加振時における振動応答(伝達関数)の関係を求める。
S4ステップでは、基準回転軸1A以外の回転軸1(計測回転軸)を基準回転軸1Aと同一条件で回転させかつ加振して、所定の修正回転速度における不釣合い量と、マウント加振時における振動応答(伝達関数)を求める。また、この際に、回転軸1の回転速度と軸受給気圧を計測する。
すなわち、S4ステップでは、(1)静圧空気軸受に給気し、(2)マウント12(静圧空気軸受)に回転軸1を挿入し、駆動エアを入れて回転軸1を回し、(3)修正回転速度を含む、速度範囲になったらマウント12の振動応答を計測すると共に、軸受給気圧を計測し、(4)加振装置17を作動させて、マウント12の振動応答を計測する(このときも軸受給気圧を計測)。
S5ステップでは、軸受隙間が経時的に変化している場合を想定し、前記マウント加振時における振動応答(伝達関数)の計測結果と、前記軸受隙間と振動応答(伝達関数)の計算結果を比較し、適切な軸受隙間を求める。
すなわち、計算モデル上で軸受隙間を様々に変えた場合の伝達関数(このとき軸受給気圧は前記の計測値を使用)を計算し、計測値に近い伝達関数が得られるような軸受隙間を探す。
またその際、適切な軸受隙間が見つからない場合(S6ステップ)、すなわち伝達関数の計算値と計測値に一定以上の誤差が残る場合には、給気穴の詰まりが原因と見なし、軸受の清掃を促す警告(S7ステップ)を出す。
次いで、S8ステップでは、得られた軸受隙間と計測した軸受給気圧を用いて計算モデルにより影響係数を算出する。すなわち計算モデル上で回転軸1に不釣合いを付与したときのマウントの振動応答を計算すれば、上記(1)式から影響係数を算出することができる。
また計測回転軸を回したときの回転速度が所定の修正回転速度と不一致の場合(S9ステップ)には、前記計算モデルにより計測回転軸を回したときと同じ回転速度における影響係数を算出し(S10ステップ)、不釣合い量を同定する。
上述した本発明の方法と装置によれば、回転軸1,1Aを回転させかつ加振して影響係数計測とマウント加振時における振動応答(伝達関数)の計測を実施できる回転軸用バランサ10と、計算モデルを記憶し影響係数計測とマウント加振時における振動応答(伝達関数)の計測をシミュレーションできるシミュレーション装置20とを併用し、
計算モデルにより、軸受隙間とマウント加振時における振動応答(伝達関数)の関係を求め、
基準回転軸1A以外の回転軸1(計測回転軸)を、基準回転軸1Aと同一条件で回転させかつ加振して、所定の修正回転速度における振動応答(非加振時)と、加振時における振動応答(伝達関数)を計測し、
マウント加振時における振動応答(伝達関数)の計測結果と、軸受隙間と振動応答(伝達関数)の計算結果を比較し、両者が概ね合致するような軸受隙間を求め、
この軸受隙間を用いて計算モデルにより影響係数を算出し、アンバランス量を同定するので、
軸受隙間が変化し、回転軸用バランサ10のマウント12の軸受特性が変化した場合でも計測回転軸の不釣合いを正しく同定することができる。
なお、「非加振時」とは、マウントを加振していない状態を表す。つまり、「所定の修正回転速度における振動応答(非加振時)」とは、タービン軸を所定回転数(=修正回転速度)で回した状態で、かつ、マウントを加振していないときのマウントの振動応答を指している。
なお、本発明は上述した実施の形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加え得ることは勿論である。
1 回転軸(計測回転軸)、
1a 回転軸、1b タービン、
1A 基準回転軸、
10 回転軸用バランサ、
11a〜11e 弾性バネ、12 マウント、
13 振動センサ(ロードセル)、
14 回転パルス計、
15 架台、16 給気圧センサ、
17 加振装置、18a〜18c ダンパー(減衰器)、
20 シミュレーション装置(コンピュータ)、
30 演算装置(コンピュータ)

Claims (6)

  1. 回転軸のアンバランス量を単体で測定するアンバランス量測定方法であって、
    (A) 同一条件で製造した複数の回転軸の1つを基準回転軸として選定し、該基準回転軸を回転させかつ加振して、影響係数計測とマウント加振時における振動応答の計測を実施し、
    (B) 前記影響係数とマウント加振時における振動応答計測をシミュレーションする計算モデルを作成し、
    (C) 前記計算モデルにより、軸受隙間と振動応答の関係を求め、
    (D) 基準回転軸以外の前記回転軸を前記基準回転軸と同一条件で回転させかつ加振して、マウントの伝達関数を計測し、
    (E) 前記伝達関数の計測結果と、前記計算モデルにより算出した軸受隙間と伝達関数の計算結果を比較し、両者が予め定める許容値に合致するような軸受隙間を選定し、
    (F) 該軸受隙間を用いて前記計算モデルにより影響係数を算出し、計測回転軸のアンバランス量を同定する、ことを特徴とするアンバランス量測定方法。
  2. 前記影響係数計測は、基準回転軸を回転させかつ加振して、回転軸の回転速度、軸受給気圧、マウントの振動応答を計測する回転軸用バランサを用いて実施し、
    前記計算モデルは、前記回転軸用バランサを模擬し、かつ前記基準回転軸を用いて計測した影響係数とマウント加振時における振動応答に一致するように各パラメータが設定されており、回転軸の修正回転速度、軸受隙間、及び軸受給気圧が変化した場合でも、その変化に対応した影響係数とマウント加振時の振動応答が計算できるようになっている、ことを特徴とする請求項1に記載のアンバランス量測定方法。
  3. 基準回転軸を除く前記回転軸のアンバランス量を計測する際に、回転軸の回転速度を計測し、
    回転速度が修正回転速度と不一致の場合には、前記計算モデルにより実際の回転速度に合わせた影響係数を算出する、ことを特徴とする請求項1に記載のアンバランス量測定方法。
  4. 前記マウント加振時における伝達関数の計測結果と、前記計算モデルにより算出した軸受隙間と伝達関数の関係から適切な軸受隙間が定まらない場合に、軸受給気穴の詰りと判断する、ことを特徴とする請求項1に記載のアンバランス量測定方法。
  5. 回転軸のアンバランス量を単体で測定するアンバランス量測定装置であって、
    回転軸を回転させかつ加振して、影響係数計測とマウント加振時における振動応答計測を実施できる回転軸用バランサと、
    計算モデルを記憶し影響係数計測とマウント加振時における振動応答の計測をシミュレーションできるシミュレーション装置と、
    回転軸用バランサとシミュレーション装置から得られた影響係数を用いてアンバランス量を算出する演算装置とを備え、
    同一条件で製造した複数の回転軸の1つを基準回転軸として選定し、回転軸用バランサにより、前記基準回転軸を回転させかつ加振して、影響係数計測とマウント加振時における振動応答の計測を実施し、
    前記計算モデルにより、軸受隙間とマウント加振時における振動応答の関係を求め、
    基準回転軸以外の前記回転軸を、前記回転軸用バランサにより、前記基準回転軸と同一条件で回転させかつ加振して、修正回転速度におけるマウントの非加振時と加振時におけるマウントの振動応答を計測し、
    前記演算装置により、前記マウント加振時における振動応答の計測結果と、前記計算モデルにより算出した軸受隙間と振動応答の計算結果を比較し、両者が予め定める許容値に合致するような軸受隙間を定め、
    該軸受隙間を用いて前記計算モデルにより影響係数を算出する、ことを特徴とするアンバランス量測定装置。
  6. 前記回転軸用バランサは、軸受給気圧を計測する給気圧センサと、回転軸を回転可能に取り付けるマウントを加振する加振装置を備える、ことを特徴とする請求項5に記載のアンバランス量測定装置。
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CN114412806A (zh) * 2022-01-06 2022-04-29 上海毅合捷汽车科技有限公司 一种基于正交试验的空压机参数优化设计方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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