JP2011106823A - 圧力センサー及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】圧力の感度を向上させた圧力センサー及びその製造方法を提供することを目的としている。
【解決手段】本発明の圧力センサー10は、ダイアフラム40と、前記ダイアフラム40の支持部45に支持固定された感圧素子とを備え、前記ダイアフラム40の撓みに基づく前記感圧素子の周波数変化から圧力を検出する圧力センサー10であって、前記支持部45は、前記ダイアフラム40の密閉側の主面44との間にくびれ部50を備えたことを特徴としている。
【選択図】図1
【解決手段】本発明の圧力センサー10は、ダイアフラム40と、前記ダイアフラム40の支持部45に支持固定された感圧素子とを備え、前記ダイアフラム40の撓みに基づく前記感圧素子の周波数変化から圧力を検出する圧力センサー10であって、前記支持部45は、前記ダイアフラム40の密閉側の主面44との間にくびれ部50を備えたことを特徴としている。
【選択図】図1
Description
本発明は、特に圧力検出素子となる圧電素子とダイアフラムを備えた圧力センサーの構造及びその製造方法に関する。
被測定圧力を受圧して撓む可撓部を有する受圧手段としてのダイアフラムと、当該ダイアフラムの支持部に支持固定される感圧素子としての双音叉振動片とから構成される圧力センサーとして、特許文献1が開示されている。
図7は圧力センサーの従来技術の説明図である。特許文献1に開示されている圧力センサー1は、圧力を受圧したダイアフラム2が撓むと、その撓みに起因した力が支持部3を介して双音叉振動子4に伝達されて前記双音叉振動子4にも撓みが生じることによって、振動子の振動腕(ビーム)5方向に伸縮作用が生じる。この伸縮作用によって生じた内部応力により双音叉振動子4の共振周波数に変化が生じる。この共振周波数の変化を圧力の変化に変換することにより圧力変動を検出することができる。
上記のように圧力センサーは、圧力の変化を検出できるため、気圧の変化を検出することで、その高度を検出することが可能である。PND(Personal Navigation Device)等のナビゲーションシステムに圧力センサーによる高度検出情報を用いることで、例えば建物の何階であるのか、立体交差の上下など平面的なGPS情報だけでは判別し難い高さ方向の位置情報に関して精度を向上させることができる。
また人のナビゲーションを行う場合、車などより精度良く高度を検出する必要がある。精度良く高度情報を検出するためには、圧力の変化を感度良く検出することが必要となる。
また人のナビゲーションを行う場合、車などより精度良く高度を検出する必要がある。精度良く高度情報を検出するためには、圧力の変化を感度良く検出することが必要となる。
圧力センサーの感度を向上させる一つの方法として、ダイアフラムの面積を増加させる方法がある。ダイアフラムの面積を増加させると、ダイアフラムの変位量が増えることになり、ダイアフラムと接続された感圧素子により大きな力が加わり、微小な変化であっても大きな周波数変化として検知することが可能となる。
しかしながら、ダイアフラムの面積を増加させると素子面積も増加してしまうため、ナビゲーションシステムのような小型化が要求されている携帯端末へ搭載させることを考慮すると望ましくない。
一方、圧力センサーの感度を向上させるもう一つの方法として、ダイアフラムの厚みを薄くする方法がある。ダイアフラムの厚みを薄くすると、ダイアフラムの変位量が増えるため、ダイアフラムと接続された感圧素子により大きな力が加わり、微小な変化であっても大きな周波数変化として検知することが可能である。
しかしながら、ダイアフラムの厚みを薄く加工するとダイアフラム自身の強度が低下するため、感度を向上させると素子が破損し易くなる問題が生じる。
しかしながら、ダイアフラムの厚みを薄く加工するとダイアフラム自身の強度が低下するため、感度を向上させると素子が破損し易くなる問題が生じる。
素子面積を増大させず、かつダイアフラムの厚みを薄く加工せずに圧力感度を向上させる方法として、支持部の面積を小さくし、ダイアフラムの実質的な可撓部面積を増やす方法がある。しかし、支持部を小さくすると感圧素子との接合面積が減少し、圧力を受けた際に支持部と感圧素子の接合部が剥離する問題がある。
そこで本発明は、上記従来技術の問題点を解決するため、圧力の感度を向上させた圧力センサー及びその製造方法を提供することを目的としている。
そこで本発明は、上記従来技術の問題点を解決するため、圧力の感度を向上させた圧力センサー及びその製造方法を提供することを目的としている。
本発明は、上記の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
[適用例1]ダイアフラムと、前記ダイアフラムの支持部に支持固定された感圧素子とを備え、前記ダイアフラムの撓みに基づく前記感圧素子の周波数変化から圧力を検出する圧力センサーであって、前記支持部は、前記ダイアフラムの密閉側の主面との間にくびれ部を備えたことを特徴とする圧力センサー。
[適用例1]ダイアフラムと、前記ダイアフラムの支持部に支持固定された感圧素子とを備え、前記ダイアフラムの撓みに基づく前記感圧素子の周波数変化から圧力を検出する圧力センサーであって、前記支持部は、前記ダイアフラムの密閉側の主面との間にくびれ部を備えたことを特徴とする圧力センサー。
上記構成により、支持部と感圧素子との接触面積よりも支持部と密閉側の主面の接触面積を少なくして、ダイアフラムの可撓部の面積を増大させると共に、支持部と感圧素子との接合強度を維持することができる。従って圧力感度を向上させることができる。
[適用例2]前記くびれ部は、前記ダイアフラムと同質材料で形成されたことを特徴とする適用例1に記載の圧力センサー。
上記構成により、ダイアフラムと支持部と感圧素子との基板間における熱膨張係数の差による温度特性の劣化を生じることがない。従って圧力感度を向上させることができる。
上記構成により、ダイアフラムと支持部と感圧素子との基板間における熱膨張係数の差による温度特性の劣化を生じることがない。従って圧力感度を向上させることができる。
[適用例3]前記くびれ部は、鉛、ビスマス、銀又はバナジウムの酸化物からなる低融点ガラス層で形成されたことを特徴とする適用例1に記載の圧力センサー。
上記構成により、水晶と熱膨張係数の略等しい低融点ガラスを用いるためダイアフラムと支持部と感圧素子との基板間における熱膨張係数の差による温度特性の劣化を生じることがない。従って圧力感度を向上させることができる。
上記構成により、水晶と熱膨張係数の略等しい低融点ガラスを用いるためダイアフラムと支持部と感圧素子との基板間における熱膨張係数の差による温度特性の劣化を生じることがない。従って圧力感度を向上させることができる。
[適用例4]ダイアフラムの撓みに基づく感圧素子の周波数変化から圧力を検出する圧力センサーの製造方法において、前記ダイアフラムの支持部と前記ダイアフラムの密閉側の主面の間にくびれ部を形成する工程と、前記支持部と、前記感圧素子の基部を接合させる工程と、とからなることを特徴とする圧力センサーの製造方法。
上記工程により、支持部と感圧素子との接触面積よりも支持部と密閉側の主面の接触面積を少なくして、ダイアフラムの可撓部の面積を増大すると共に、支持部と感圧素子との接合強度を維持することができる。従って圧力感度を向上させることができる圧力センサーが得られる。
[適用例5]適用例4に記載の圧力センサーの製造方法において、前記くびれ部の形成は、第1基板上に、枠部の一部と前記くびれ部を構成する凸部を形成すると共に、第2基板の前記密閉側の主面と接触する領域に金属層を形成する工程と、前記第2の基板と、前記第1の基板を接合する工程と、前記枠部と支持部を形成する工程と、前記金属層を除去する工程と、からなることを特徴とする圧力センサーの製造方法。
上記工程により、ダイアフラムと支持部と感圧素子との基板間における熱膨張係数の差による温度特性の劣化を生じることがない。従って圧力感度を向上させることができる圧力センサーが得られる。また第1及び第2の基板は平板の基板状で接合しているため、接合時における応力により歪みや破損を防止することができる。また枠部及び支持部を形成するエッチング時において第1及び第2の基板間の金属層がエッチングを停止する役割を果たし、エッチングチャンネルの拡充が生じることがなく、貫通孔に起因する感圧素子の機能不全を防止することができる。
[適用例6]適用例4に記載の圧力センサーの製造方法において、前記くびれ部の形成は、第1の基板上に、第2の基板の前記密閉側の主面と接触する領域に金属層を形成すると共に、枠部の一部と前記くびれ部を構成する領域に低融点ガラス層を形成する工程と、前記第2の基板と前記第1の基板とを接合する工程と、前記枠部と支持部を形成する工程と、前記金属層を除去する工程と、からなることを特徴とする圧力センサーの製造方法。
上記工程により、ダイアフラムと支持部と感圧素子との基板間における熱膨張係数の差による温度特性の劣化を生じることがない。従って圧力感度を向上させることができる圧力センサーが得られる。また第1及び第2の基板は平板の基板状で接合しているため、接合時における応力により歪みや破損を防止することができる。また枠部及び支持部を形成するエッチング時において第1及び第2の基板間の金属層がエッチングを停止する役割を果たし、エッチングチャンネルの拡充が生じることがなく、貫通孔に起因する感圧素子の機能不全を防止することができる。
本発明の圧力センサー及びその製造方法の実施形態を添付の図面を参照しながら、以下詳細に説明する。
図1は本発明の圧力センサーの分解斜視図である。(A)は基板の内側(凹部側)を上方から見た斜視図であり、(B)はダイアフラムの内側(支持部側)を上方から見た斜視図である。図2は圧力センサーの断面図である。図3はダイアフラムの底面図である。図示のように本発明の圧力センサー10は、基板20と、枠付き振動子30と、ダイアフラム(受圧手段)40とを有している。
図1は本発明の圧力センサーの分解斜視図である。(A)は基板の内側(凹部側)を上方から見た斜視図であり、(B)はダイアフラムの内側(支持部側)を上方から見た斜視図である。図2は圧力センサーの断面図である。図3はダイアフラムの底面図である。図示のように本発明の圧力センサー10は、基板20と、枠付き振動子30と、ダイアフラム(受圧手段)40とを有している。
なお本実施形態の基板20と、枠付き振動子30と、ダイアフラム(受圧手段)40は熱膨張係数の差による温度特性の劣化などを考慮して、同質材料となる水晶基板を用いている。
基板20は、枠付き振動子30の圧電振動片31を収容する内部空間Sを密封するためのパッケージ或いはリッドとしての役割を果たす部材である。基板20は、図1又は図2に示すように、その内側に凹部22が形成されており、この凹部22の開口側の周縁の環状囲繞部となる端面24に、枠付き振動子30の枠状部32と、ダイアフラム40の枠部42と順に積層して接合することで、凹部22の内側が密封された内部空間Sとなる。
そして図1に示す基板20の主面外形は、水晶結晶軸のX軸方向に並行して延びる2本の辺と水晶結晶軸のY方向に並行して延びる2本の辺とからなる略四角形状(すなわち略長方形)である。
なお、図示されていないが、基板20の外部に露出した面には電極端子が設けられており、この電極端子は図示しない導電パターンを介して圧電振動片31との間で信号の入出力を行うようになっている。
感圧素子を構成する枠付き振動子30は、枠状部32及びこの枠状部32と接続された双音叉型の圧電振動片31とを有している。そして枠付き振動子30は、圧電材料として例えば水晶をエッチングして形成されている。また図1に示す枠状部32の外形は、X軸方向に並行して延びる2本の辺とY軸方向に延びる2本の辺とからなる略矩形形状である。
圧電振動片31は、本実施形態の場合、加えられた力に対して周波数の変化が大きく、圧力を感度よく検出できる双音叉振動片を用いている。すなわち双音叉振動片は、屈曲振動モードを有する振動片であって、図1に示すように2つの音叉型振動片の自由端側の端面どうしを対向させて結合させた構造を有しており、互いに並行にY軸方向に長手方向が延びる2本の振動腕34,35と、この振動腕34,35の長手方向の両端に接続され、振動腕34,35と一列に並んだ2つの基部36とを有している。前記振動腕34,35は一方の基部36から他方の基部36に向かって伸びている。双音叉型振動子は、その感圧部(振動腕34,35)である前記2つの振動腕34,35に引張り応力(伸長応力)あるいは圧縮応力が印加されると、その共振周波数が印加される応力にほぼ比例して変化するという特性を有している。
振動腕34,35はY軸方向に細長く、その表面に設けられた励振電極39aにより駆動電圧を印加されて屈曲振動する部分であり、この部分にY軸方向に伸張及び/又は圧縮するようにストレス或いはテンションがかかると、周波数が変化する部分である。したがってその周波数変化を検知することで圧力変化を感知することができる。
圧電振動片31は、力の検出方向を検出軸として設定し、圧電振動片31の前記一対の基部36の並ぶ方向は、前記検出軸と平行関係にある。双音叉型圧電振動子の場合は、梁(ビーム)の伸びる方向と検出軸とが平行関係になっている。
基部36は、圧電振動片31をダイアフラム40に固定するための両端部であり、さらに本実施形態の場合、振動腕34,35と外部との間で信号の入出力を行うための中継となる電極39bを有する部分でもある。
後述するダイアフラム40の支持部45側の表面には、上述の中継となる電極39bと導通するための引出電極39cを有しており、この引出電極39cは、入出力電極39dを介して上述した基板20に設けられた端子と電気的に接続している。
枠状部32は、基板20の凹部とともに圧電振動片31を収容する内部空間Sを形成する部材であり、かつ、ダイアフラム40の枠部42に積層し固定する部材である。具体的には、枠状部32は少なくとも振動腕34,35との間に空間を有しており、圧電振動片31の両端の基部36に接続部38を介して連結されると共に、圧電振動片31及び接続部38と一体的に形成されている。すなわち、本実施形態の場合、枠状部32、接続部38と圧電振動片31とは、1枚の水晶ウェハから、例えばフォトリソ技術とエッチング技法とを利用して形成されている。
接続部(梁)38は基部36よりも細い形状である。すなわち接続部38は、基部36とダイアフラム40の支持部45と接合した後は、振動腕34,35の撓みを阻害するものとなるので存在しないほうが好ましく、このため本実施形態では、枠付き振動子30とダイアフラム40とを接合する際に、基部36と支持部45とを位置合わせして接合できる程度に細く形成している。
そして接続部38は、一対の基部36が結ぶ方向(Y軸方向)、すなわち接続部38と基部36とからなる部分と、枠状部32のX軸方向に延びる枠辺との間には、それらの厚み方向に貫通した貫通孔38aが設けられている。このように接続部38を細く構成し、かつ貫通孔38aを設けた構成とすることにより、図2に示すように外部から被測定圧力Pをダイアフラム40の受圧面43で受圧したときに、圧電振動片31の振動腕34,35が一対の基部36が並ぶ方向(Y軸方向)へ伸縮し易くし、そのY軸方向への伸縮を接続部38が阻害してしまう事態を防止することができる。
なお接続部38は、各基部36の幅方向(すなわち図の基部どうしを結ぶY軸方向と直交するX軸方向)の両端から、それぞれ幅方向に沿って、互いに離間するように延びて形成された梁としている。この梁は、Y軸方向の撓みを阻害しないようにY軸方向に枠に対して交差している(図1では直交させた接続部38を示している)。
このような梁の構成により枠付き振動子30の構成(剛性)がY軸方向に沿った中心線を境に左右対称となる。そしてこのような左右対称の構成により、圧電振動子の撓み量がY軸方向に沿った中心線を境に左右均等となるので、ダイアフラム40から圧電振動片31に伝達された力を2本の振動腕34,35に等しく分配することができる。
さらに、この接続部38は振動漏れを軽減するために、できるだけ振動腕34,35から離れた位置に形成することが好ましく、図示のように基部36の振動腕側34,35と反対側の端部における幅方向の両端に接続されている。
圧電振動子の振動腕34,35に形成された励振電極39aは接続部(梁)上に形成された引き出し電極39cを介して外枠に形成した端子電極と電気的に接続されている。
圧電振動子の振動腕34,35に形成された励振電極39aは接続部(梁)上に形成された引き出し電極39cを介して外枠に形成した端子電極と電気的に接続されている。
ダイアフラム40は外部と内部空間Sとを仕切って、外部から受けた圧力Pを圧電振動片31に伝達する部材である。ダイアフラム40は、微細な圧力Pを伝達できるように薄膜状の可撓部41と、可撓部41を囲む枠部42を有している。またダイアフラム40は、可撓部41の受圧面43の面とは反対側の密閉側の主面(他方の主面)44に支持部45を有している。
枠部42は、薄肉の可撓部41よりも厚肉に形成し、前述の枠付き振動子30の枠状部32と基板20とを順に積層し接合している。
枠部42は、薄肉の可撓部41よりも厚肉に形成し、前述の枠付き振動子30の枠状部32と基板20とを順に積層し接合している。
ダイアフラム40は、枠部42が枠付き振動子30の枠状部32を介して基板20に開口側の端面24と接合して固定されるようになっているため、枠状部32の熱膨張係数と同様の熱膨張係数を有する材料で形成されている。
ここで本発明のダイアフラム40は、図3に示すように可撓部41で最も変位量が大きい箇所を密閉側の主面44の中心Cとしている。
ここで本発明のダイアフラム40は、図3に示すように可撓部41で最も変位量が大きい箇所を密閉側の主面44の中心Cとしている。
支持部45a,45bは、前記密閉側の主面44の中心Cを挟むように受圧面となる可撓部41の密閉側の主面44に一対形成している。支持部45a,45bは、圧電振動片31の基部36を接合する台座となる。支持部45a,45bにより支持固定された圧電振動片31を密閉側の主面44の中心Cを跨ぐように配置することにより、感圧部である振動腕34,35に最も大きなストレスが作用し、圧力変動の検出感度を向上させることができる。
支持部45a,45bは、ダイアフラム40の密閉側の主面44との間にくびれ部50を備えている。
くびれ部50は、図3に示すようにダイアフラム40を平面視して、矩形の支持部45よりも小面積となる矩形状に形成している。またくびれ部50は、図2に示すようにダイアフラム40を断面視してダイアフラムの密閉側の主面44と支持部45の間であって支持部45の外周に沿って凹んだ形状に形成している。このような構成により、くびれ部50とダイアフラム40の密閉側の主面44の接触面積は、支持部45と基部36の接触面積よりも小さくすることができる。
くびれ部50は、図3に示すようにダイアフラム40を平面視して、矩形の支持部45よりも小面積となる矩形状に形成している。またくびれ部50は、図2に示すようにダイアフラム40を断面視してダイアフラムの密閉側の主面44と支持部45の間であって支持部45の外周に沿って凹んだ形状に形成している。このような構成により、くびれ部50とダイアフラム40の密閉側の主面44の接触面積は、支持部45と基部36の接触面積よりも小さくすることができる。
次にくびれ部を備えたダイアフラムの製造方法について以下説明する。
ダイアフラムの支持部にくびれ部を形成する方法として、フッ化アンモニウム等を用いる化学的エッチング方法がある。この方法は等方的に進行するため、支持部の一部のみ凹状にエッチングすることは原理的に不可能である。またエッチング法は水晶基板の結晶内に存在する結晶欠陥(エッチチャンネル)を拡充させるため、ダイアフラムを貫通する孔が形成される問題がある。ダイアフラムに貫通孔が形成されると、外圧と内圧が繋がってしまい、センサー内部を気密に保つことができなくなる。このため外圧と内圧の差が生じることがなく、圧力変化を検出することができない。
ダイアフラムの支持部にくびれ部を形成する方法として、フッ化アンモニウム等を用いる化学的エッチング方法がある。この方法は等方的に進行するため、支持部の一部のみ凹状にエッチングすることは原理的に不可能である。またエッチング法は水晶基板の結晶内に存在する結晶欠陥(エッチチャンネル)を拡充させるため、ダイアフラムを貫通する孔が形成される問題がある。ダイアフラムに貫通孔が形成されると、外圧と内圧が繋がってしまい、センサー内部を気密に保つことができなくなる。このため外圧と内圧の差が生じることがなく、圧力変化を検出することができない。
また支持部のくびれ部を機械的に研磨する方法もある。しかしくびれ部は数マイクロメートルと極僅かな寸法であるため、研磨加工は極めて困難である。
さらに機械研磨と化学的エッチング方法の両方を使用する方法がある。図4は機械研磨と化学的エッチング方法によるダイアフラムの製造方法の説明図である。図4(1)に示すように機械研磨された第1及び第2の薄肉基板71,72を2枚と、厚肉基板73を1枚用意し、両基板の接着面にAu等をスパッタ溶着させて金属膜74を成膜する。次に薄肉基板と厚肉基板のいずれかの金属膜74上に金属系蝋材(不図視)を塗布して、加圧溶融による共晶接合を行う(図4(2))。これにより両基板間にメタライズ層75を有する接合基板76が形成できる。また平坦な基板同士で接合するため歪みや破損を防止することができる。厚肉基板73の支持部77および枠部78を形成するため、フォトリソグラフィ法でパターニングし、エッチング加工する。このときメタライズ層75がエッチングストップ層となり第1及び第2薄肉基板71、72はエッチングで侵食されることがなく、エッチチャンネルの拡充が生じることがない。最後に第1の薄肉基板71上に露出したメタライズ層75をエッチングするエッチャントにより、メタライズ層75の除去および、第1の薄肉基板71と支持部77の間のメタライズ層75の一部を除去することによりくびれ部79を形成することができる。
さらに機械研磨と化学的エッチング方法の両方を使用する方法がある。図4は機械研磨と化学的エッチング方法によるダイアフラムの製造方法の説明図である。図4(1)に示すように機械研磨された第1及び第2の薄肉基板71,72を2枚と、厚肉基板73を1枚用意し、両基板の接着面にAu等をスパッタ溶着させて金属膜74を成膜する。次に薄肉基板と厚肉基板のいずれかの金属膜74上に金属系蝋材(不図視)を塗布して、加圧溶融による共晶接合を行う(図4(2))。これにより両基板間にメタライズ層75を有する接合基板76が形成できる。また平坦な基板同士で接合するため歪みや破損を防止することができる。厚肉基板73の支持部77および枠部78を形成するため、フォトリソグラフィ法でパターニングし、エッチング加工する。このときメタライズ層75がエッチングストップ層となり第1及び第2薄肉基板71、72はエッチングで侵食されることがなく、エッチチャンネルの拡充が生じることがない。最後に第1の薄肉基板71上に露出したメタライズ層75をエッチングするエッチャントにより、メタライズ層75の除去および、第1の薄肉基板71と支持部77の間のメタライズ層75の一部を除去することによりくびれ部79を形成することができる。
しかしながら上記製造方法によるダイアフラムでは水晶の第1の薄肉基板71と厚肉基板73との間に異種材料となるメタライズ層75が形成されている。異種材料が存在することにより温度による熱膨張伸縮時に応力が加わりセンサーの温度特性が劣化してしまうという問題がある。
そこで異種材料を含むことによる温度特性の劣化を防止するため、メタライズ層の代わりに例えば、プラズマ活性化接合や、シランカップリング剤の薄膜を用い、直接接合する方法も考えられる。この場合、前述のメタライズ層のようなエッチングストップ層が存在しないためエッチチャンネルが拡充し、薄肉部に貫通孔が生じてしまう問題がある。
そこで本実施形態のダイアフラムは以下の方法により製造している。図5はダイアフラムの製造方法の説明図である。
まず図5(1)に示すように、第2の基板(不図示)と接合する第1の基板100上のくびれ部50と枠部42を形成する位置をレジスト膜で覆い、このレジスト膜をマスクとしてエッチングを行い、くびれ部50及び枠部42の一部を形成する。
まず図5(1)に示すように、第2の基板(不図示)と接合する第1の基板100上のくびれ部50と枠部42を形成する位置をレジスト膜で覆い、このレジスト膜をマスクとしてエッチングを行い、くびれ部50及び枠部42の一部を形成する。
図5(2)に示すように、第1の基板100上のエッチングした箇所、即ちダイアフラム40の密閉側の主面と対向する箇所に、スパッタや蒸着等によりCr膜及び、Cr膜を被膜した上にAu膜を被膜した金属層102を形成する。
図5(3)に示すように、第1の基板100と第2の基板200とを接合する。接合手段としては直接接合、プラズマ活性化接合、シロキサン接合等を用いることができる。
図5(3)に示すように、第1の基板100と第2の基板200とを接合する。接合手段としては直接接合、プラズマ活性化接合、シロキサン接合等を用いることができる。
プラズマ活性化の場合、接合部材の接合面をプラズマを用いて表面処理した後に接合部材を貼り合わせて接合するものである。このような接合技術によれば、直接接合に比べて熱処理温度を低くした場合であっても高い接合強度を得ることができる。
また、シロキサン接合の場合、接合部材同士を薄膜化されたガラス質物質を介して接合するものである。具体的には、第1の基板100の枠部42とくびれ部50上にシロキサン(Si−O)結合を含むランダムな原子構造を有するSi骨格と、このSi骨格に結合する脱離基とを有する接合膜104を形成し、この接合膜104を介して結合部材同士の接合を行うというものである。接合膜104に熱や圧縮といったエネルギーを付与することにより、Si骨格に結合された脱離基が脱離し、Si骨格に活性手が生ずる。接合膜104に生じた活性手同士の結合により、Si−O−Si結合が成され、接合部材に形成した2つの接合膜104は一体化され、強固な接合層となる。
図5(4)に示すように、第1及び第2基板100,200を接合した接合基板300は、基板間に金属層102を挟んだ構成となる。
次に図5(5)に示すように、第1の基板100の枠部42と支持部45を構成する領域をレジスト膜で覆い、枠部42及び支持部45以外であって、ダイアフラム40の密閉側の主面となる領域をエッチングする処理を行い、枠部42及び支持部45を形成する。このとき、第1及び第2の基板100,200の間には金属層102が形成されているため、エッチングストップ層として、エッチチャンネルの拡充が生じることがなく、第1及び第2の基板100,200を貫通する貫通孔が形成されることがない。従ってセンサーの機能不全を防止することができる。
次に図5(5)に示すように、第1の基板100の枠部42と支持部45を構成する領域をレジスト膜で覆い、枠部42及び支持部45以外であって、ダイアフラム40の密閉側の主面となる領域をエッチングする処理を行い、枠部42及び支持部45を形成する。このとき、第1及び第2の基板100,200の間には金属層102が形成されているため、エッチングストップ層として、エッチチャンネルの拡充が生じることがなく、第1及び第2の基板100,200を貫通する貫通孔が形成されることがない。従ってセンサーの機能不全を防止することができる。
図5(6)に示すように、図5(5)で露出した金属層をヨウ化カリウム、硝酸等により金属層を除去する処理を行う。これにより、ダイアフラム40の可撓部41を構成する第2の基板の密閉側の主面にダイアフラムと同質材料からなる枠部42及びくびれ部50を備えた支持部45を形成することができる。
図6はダイアフラムの製造方法の変形例の説明図である。図5に示す第1及び第2基板の接合時において、接合材に所定の厚みを持たせる構成であれば接合材をくびれ部として適用することができる。
図6(1)に示すように、平板状の第1の基板101上のくびれ部50及び枠部42を形成する領域以外であって、ダイアフラムの密閉側の主面と対向する領域にスパッタや蒸着等によりCr膜及び、Cr膜を被膜した上にAu膜を被膜した金属層102を形成する。金属層102の形成は、第1の基板101の一方の主面に全面金属層を形成した後、レジスト膜でマスクして金属層を除去する方法、或いは予め形成位置以外をマスクして金属層を形成する方法であってもよい。
図6(2)に示すように第1の基板101のくびれ部50及び枠部42を構成する領域、即ち金属層102が開口した領域に、接合層となる鉛、ビスマス、酸化銀、バナジウムなどを主成分とする低融点ガラス層106をスクリーン印刷等により形成する。なお接合層は、第1及び第2の基板101,201などの水晶基板と熱膨張係数が等しく、接合後も応力を伝達することなく強固に固定できる材料であればよい。
図6(3)に示すように第1及び第2の基板101,201を加熱溶融して接合し、接合基板301を形成する。接合基板301は、第1及び第2の基板101,201間に金属層102と低融点ガラス層106を挟んだ構成となる。
図6(4)に示すように枠部42と支持部45を構成する領域をレジスト膜で覆い、枠部42及び支持部45以外であって、ダイアフラム40の密閉側の主面となる領域をエッチングする処理を行い、枠部42及び支持部45を形成する。このとき、第1及び第2の基板101,201の間には金属層102が形成されているため、エッチングストップ層として、エッチチャンネルの拡充が生じることがなく、第1及び第2の基板101,201を貫通する貫通孔が形成されることもなく、センサーの機能不全を防止することができる。
図6(5)に示すように図5(5)で露出した金属層をヨウ化カリウム、硝酸等により金属層を除去する処理を行う。これにより、ダイアフラム40の可撓部41を構成する第2の基板上に枠部42及びくびれ部50を備えた支持部45を形成することができる。変形例のダイアフラムの製造方法によれば、第1の基板101に板状の基板を用いることで、図5に示す製造方法よりも一工程省略することができる。
上記構成による圧力センサー10は、枠付き振動子30の枠状部32を基板20とダイアフラム40とで挟んで接着剤などの接合部材で接合し三層構造としている。具体的に圧力センサー10は、ダイアフラム40と枠付き振動子30と基板20を、圧電振動片のカット角に合わせた材料、一例としてZ軸に対して垂直に切り出したZ板の水晶であって熱膨張係数αが略等しい材料を用いる。そして図2に示すように、支持部45にくびれ部50を形成したダイアフラム40と枠付き振動子30の間と、枠付き振動子30と基板20の間に接着部材60として無機接着剤を用いる。これにより硬化した後に所定の硬度が得られるため、CI値が良好となる。また接着部分の応力の緩和が少なくなり、経年劣化が少ない。或いはまた接着部材60として熱膨張係数αをダイアフラム等の材質と合わせた接着剤を用いてもよい。これにより温度特性を良好にできる。
このような本発明の圧力センサー及びその製造方法によれば、支持部と感圧素子との接触面積よりも支持部と密閉側の主面の接触面積を少なくして、ダイアフラムの可撓部の面積を増大すると共に、支持部と感圧素子との接合強度を維持することができる。従って圧力感度を向上することができる。また第1及び第2の基板は平板の基板状で接合しているため、接合時における応力により歪みや破損を防止することができる。また枠部及び支持部を形成するエッチング時において第1及び第2の基板間の金属層がエッチングを停止する役割を果たし、エッチングチャンネルの拡充が生じることがなく、貫通孔に起因する感圧素子の機能不全を防止することができる。
1………圧力センサー、2………ダイアフラム、3………支持部、4………双音叉振動子、5………振動腕、10………圧力センサー、20………基板、22………凹部、24………端面、30………枠付き振動子、31………圧電振動片、32………枠状部、34,35………振動腕、36………基部、38………接続部、40………ダイアフラム、41………可撓部、42………枠部、43………受圧面、44………密閉側の主面、45………支持部、50………くびれ部、60………接着部材、71………第1の薄肉基板、72………第2の薄肉基板、73………厚肉基板、74………金属膜、75………メタライズ層、76………接合基板、77………支持部、78………枠部、79………くびれ部、100,101………第1の基板、102………金属層、104………接合膜、106………低融点ガラス層、200,201………第2の基板。300,301………接合基板。
Claims (6)
- ダイアフラムと、前記ダイアフラムの支持部に支持固定された感圧素子とを備え、前記ダイアフラムの撓みに基づく前記感圧素子の周波数変化から圧力を検出する圧力センサーであって、
前記支持部は、前記ダイアフラムの密閉側の主面との間にくびれ部を備えたことを特徴とする圧力センサー。 - 前記くびれ部は、前記ダイアフラムと同質材料で形成されたことを特徴とする請求項1に記載の圧力センサー。
- 前記くびれ部は、鉛、ビスマス、銀又はバナジウムの酸化物からなる低融点ガラス層で形成されたことを特徴とする請求項1に記載の圧力センサー。
- ダイアフラムの撓みに基づく感圧素子の周波数変化から圧力を検出する圧力センサーの製造方法において、
前記ダイアフラムの支持部と前記ダイアフラムの密閉側の主面の間にくびれ部を形成する工程と、
前記支持部と、前記感圧素子の基部を接合させる工程と、
とからなることを特徴とする圧力センサーの製造方法。 - 請求項4に記載の圧力センサーの製造方法において、
前記くびれ部の形成は、
第1基板上に、枠部の一部と前記くびれ部を構成する凸部を形成すると共に、第2基板の前記密閉側の主面と接触する領域に金属層を形成する工程と、
前記第2の基板と、前記第1の基板を接合する工程と、
前記枠部と支持部を形成する工程と、
前記金属層を除去する工程と、
からなることを特徴とする圧力センサーの製造方法。 - 請求項4に記載の圧力センサーの製造方法において、
前記くびれ部の形成は、
第1の基板上に、第2の基板の前記密閉側の主面と接触する領域に金属層を形成すると共に、枠部の一部と前記くびれ部を構成する領域に低融点ガラス層を形成する工程と、
前記第2の基板と前記第1の基板とを接合する工程と、
前記枠部と支持部を形成する工程と、
前記金属層を除去する工程と、
からなることを特徴とする圧力センサーの製造方法。
Priority Applications (1)
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JP2009258904A JP2011106823A (ja) | 2009-11-12 | 2009-11-12 | 圧力センサー及びその製造方法 |
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- 2009-11-12 JP JP2009258904A patent/JP2011106823A/ja active Pending
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