JP2011106523A - 変速機の軸受取付構造 - Google Patents

変速機の軸受取付構造 Download PDF

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JP2011106523A JP2009260474A JP2009260474A JP2011106523A JP 2011106523 A JP2011106523 A JP 2011106523A JP 2009260474 A JP2009260474 A JP 2009260474A JP 2009260474 A JP2009260474 A JP 2009260474A JP 2011106523 A JP2011106523 A JP 2011106523A
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Abstract

【課題】ケーシングに対する軸受固定プレートの位置決めを簡単に行えるようにして、変速機の組立効率を向上させる。
【解決手段】プーリ11が取り付けられたプーリ軸10と、プーリ軸10を支持する軸受15と、軸受15を取り付ける取付穴36を有するMケース35と、Mケース35に取り付けた軸受15を固定するための軸受固定プレート16とを備え、軸受固定プレート16には、Mケース35に対する位置決め用の腕部17が形成されており、軸受15及びプーリ軸10にMケース35を組み付ける際、腕部17を組立用治具40の位置決めピン42に係合させておくことで、軸受固定プレート16の位置決めが行われるようにした。また、その状態で固定用ボルト19を締結して軸受固定プレート16をMケース35に固定すれば、腕部17と位置決めピン42との係合が外れるように構成した。
【選択図】図5

Description

本発明は、変速機のケーシングに軸受を取り付けてなる軸受取付構造に関し、詳細には、ケーシングに取り付けた軸受を固定するための軸受固定プレートを備えた軸受取付構造に関する。
従来、例えば、特許文献1に示すように、変速機のケーシングに軸受を取り付けてなる軸受取付構造がある。この軸受取付構造は、ギヤやプーリなどの回転部品が取り付けられた回転軸と、回転軸を支持する軸受と、軸受を取り付けるための取付穴を有するケーシングと、ケーシングに取り付けた軸受を固定するための軸受固定プレートとを備え、ケーシングに取り付けた軸受に被せて装着した軸受固定プレートで、回転軸及び軸受に発生する軸方向の力を受け止めるように構成されている。
ところで、軸受固定プレートは、ケーシングに対して固定用ボルトの締結で固定されている。そして、軸受固定プレートの固定作業では、回転軸の端部及び軸受にケーシングを被せる前に、予め軸受固定プレートをケーシング内側の回転軸上に配置しておく。そして、回転軸の端部及び軸受にケーシングを被せた後、固定用ボルトの締め付けを行うことで、ケーシングに対する軸受固定プレートの固定を行うようになっている。その際、固定ボルトを締結するためには、軸受固定プレートのボルト穴とケーシングのボルト穴との位置決め(位相合わせ)を行うことが必要である。
そして、従来の変速機のケーシングは、軸方向で3〜4ピースに分割されているものが主流であったため、各ピースの軸方向の寸法(深さ寸法)が比較的小さかった。そのため、回転軸の端部に有底容器状のケーシングを被せて取り付ける際、ケーシングの開口端から内部の軸受固定プレートに手が届くようになっていた。そのため、上記の固定用ボルトの締結時に行う軸受固定プレートの位置決めは、比較的容易な作業であった。
しかしながら、最近では、変速機の軽量化を図るために、ケーシングの分割数を少なく抑えることが行われている。そのため、ケーシングが軸方向で2ピース程度に分割された変速機がある。そのような変速機では、ケーシングの軸方向寸法(深さ寸法)が大きいため、従来のようにケーシングの開口端から軸受固定プレートに手が届かない場合がある。そうすると、固定用ボルトの締結時に作業者が手作業で軸受固定プレートの位置決めを行うことが出来ないという問題がある。
特開平10−19109号公報
本発明は上述の点に鑑みてなされたものであり、その目的は、ケーシングに対する軸受固定プレートの位置決めを容易に行うことができ、変速機の組立効率を向上させることができる軸受取付構造を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明にかかる変速機の軸受取付構造は、回転部品(11)が取り付けられた回転軸(10)と、回転軸(10)を支持する軸受(15)と、軸受(15)を取り付ける取付部(36)を有するケーシング(35)と、ケーシング(35)に取り付けた軸受(15)を固定するための軸受固定プレート(16)と、を備え、軸受固定プレート(16)には、該軸受固定プレート(16)をケーシング(35)に対して位置決めするための位置決め用の腕部(17)が形成されており、軸受(15)及び回転軸(10)にケーシング(35)を組み付ける際、組立用治具(40)に設けた位置決め部(42)に腕部(17)を係合させておくことで、ケーシング(35)に対する軸受固定プレート(16)の位置決めが行われるようにしたことを特徴とする。
本発明にかかる変速機の軸受取付構造によれば、軸受固定プレートには、該軸受固定プレートをケーシングに対して位置決めするための位置決め用の腕部が形成されており、軸受及び回転軸にケーシングを組み付ける際、この腕部を組立用治具に設けた位置決め部に係合させておくことで、軸受固定プレートの位置決めが行われるようにしている。したがって、ケーシングの軸方向寸法(深さ寸法)が大きく、従来のようにケーシングの開口端から軸受固定プレートに手が届かない場合であっても、軸受固定プレートの位置決めを容易に行うことができる。したがって、軸受固定プレートの固定作業を簡単かつ迅速に行えるようになるので、変速機の組立効率を向上させることができる。
また、この軸受取付構造では、軸受固定プレート(16)は、固定用ボルト(19)の締結でケーシング(35)に対して固定されるようになっており、固定用ボルト(39)を締め付ける前は、腕部(17)が組立用治具(40)に設けた位置決め部(42)に係合しており、固定用ボルト(39)を締め付けて軸受固定プレート(19)をケーシング(35)に固定すると、腕部(17)と位置決め部(42)との係合が外れるように構成するとよい。
軸受固定プレートに上記の位置決め用の腕部を備えていると、固定用ボルトで軸受固定プレートをケーシングに固定する場合、固定用ボルトの締め付けに伴い軸受固定プレートに変形が生じたり、軸受固定プレートが正規の位置に固定される際に位置決め部に係合している腕部の位置が変化したりする場合がある。これに対して、本発明では、腕部を位置決め部に係合させた状態で、固定用ボルトを締め付けて軸受固定プレートをケーシングに固定すると、腕部と位置決め部との係合が外れるように構成した。したがって、上記のような軸受固定プレートの変形や腕部の位置変化が生じる場合でも、腕部から組立用治具の位置決め部に対して負荷がかからないようになる。これにより、組立用治具の位置決め部に歪みや変形が生じることを防止できる。また、軸受固定プレートをケーシングに対して適正な位置に固定することができる。
また、上記の軸受取付構造の実施態様として、組立用治具の位置決め部は、回転軸に対して所定間隔で平行に設置した棒状の位置決めピンであり、腕部を位置決めピンに係合させることで、軸受固定プレートに設けたボルト穴とケーシングに設けたボルト穴との位置決めが行われるようにしてよい。これによれば、ケーシングの組付後に、ケーシング内の軸受固定プレートをボルトの締結で固定する場合、ボルト穴の位置合わせが済んでいることで、ボルトの締結作業が簡単に行えるようになる。
また、上記の軸受取付構造を備えた変速機では、回転部品を潤滑した潤滑油が、ケーシングの内面から軸受固定プレートの腕部を伝って軸受に案内されるように構成するとよい。これによれば、組立後の変速機において、位置決め用の腕部を用いて軸受の効果的な潤滑を行うことが可能となるので、回転軸及び回転部品の滑らかな回転動作を確保できる。
なお、上記の括弧内の符号は、後述する実施形態における構成要素の符号を本発明の一例として示したものである。
本発明にかかる変速機の軸受取付構造によれば、ケーシングに対する軸受固定プレートの位置決めを容易に行うことができ、変速機の組立効率を向上させることができる。
本発明の一実施形態にかかる軸受取付構造を備えた変速機の全体構成例を示す主断面図である。 (a)は、軸受固定プレートを示す平面図、(b)は、(a)のA−A矢視断面図である。 トランスミッションケース(Mケース)内の軸受固定プレートの配置構成を示す図で、Mケースの内面側を示す概略図である。 変速機の組立工程を説明するための図である。 軸受固定プレートをMケースに固定する手順を説明するための図で、(a)は、固定用ボルトを締め付ける前の状態、(b)は、固定用ボルトを締め付けた後の状態を示す図である。 変速機のMケース内における潤滑油の流れを説明するための図である。
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態にかかる軸受取付構造を備えた変速機の全体構成例を示す主断面図である。図1に示す変速機1は、駆動プーリ軸10上に設けた駆動プーリ11と、従動プーリ軸20上に設けた従動プーリ21との間に無端状のVベルト6を巻き掛けてなるベルト式無段変速機構(CVT:Continuously Variable Transmission)5を備えている。
また、この変速機1は、トルクコンバータTCを介してエンジンなどの駆動源(図示せず)の駆動力が伝達される入力軸2を備えており、入力軸2上には、前進用クラッチ4が配設されている。一方、駆動プーリ軸10上には、後進用クラッチ7が配設されている。そして、入力軸2と駆動プーリ軸10の間には、前進用クラッチ4又は後進用クラッチ7の係合によって入力軸2からの駆動力を駆動プーリ軸10に伝達するギヤ機構9が配置されている。これにより、ベルト式無段変速機構5の駆動プーリ軸10は、入力軸2からの駆動力が伝達されて回転するようになっている。一方、従動プーリ軸20からの駆動力は、ディファレンシャル機構8及び左右のアクスルシャフト8a,8bを介して左右の車輪(図示せず)に伝達されるようになっている。なお、本実施形態の説明で軸方向というときは、駆動プーリ軸10及び従動プーリ軸20の軸方向を示すものとする。
ベルト式無段変速機構5の駆動プーリ11は、駆動プーリ軸10上に回転自在に配設された固定プーリ半体11aと、固定プーリ半体11aに対向する位置で軸方向に直線移動可能かつ回転可能に配設された可動プーリ半体11bとを備えて構成されている。可動プーリ半体11bの背面側(固定プーリ半体11aと反対側)には、プーリカバー12で囲まれたシリンダ室14が形成されている。シリンダ室14には、図示しない油圧制御バルブで調圧された油圧が供給されるようになっている。シリンダ室14に供給される制御油圧により、可動プーリ半体11bを軸方向に移動させる駆動側圧(駆動プーリ側圧)が発生するようになっている。
一方、従動プーリ21は、従動プーリ軸20に固定された固定プーリ半体21aと、固定プーリ半体21aに対向する位置で軸方向に直線移動可能かつ回転可能に配設された可動プーリ半体21bとを備えて構成されている。可動プーリ半体21bの背面側(固定プーリ半体21aと反対側)には、プーリカバー22で囲まれたシリンダ室24が形成されており、シリンダ室24には、油圧制御バルブで調圧された油圧が供給されるようになっている。シリンダ室24に供給される制御油圧により、可動プーリ半体21bを軸方向に移動させる従動側圧(従動プーリ側圧)が発生するようになっている。
上記構成のベルト式無段変速機構5では、シリンダ室14及びシリンダ室24への供給油圧(駆動側圧および従動側圧)を制御することで、駆動プーリ11及び従動プーリ21に対して、Vベルト6が滑りの発生することのない側圧を付与する。さらに、駆動側圧および従動側圧を互いに異ならせながら調節する制御を行い、駆動プーリ11及び従動プーリ21の溝幅を適宜に変化させて、Vベルト6の巻き掛け径を変化させることで、駆動プーリ11と従動プーリ21の間の変速比を無段階に変化させる制御が行われる。
そして、変速機1の構成部品を収容しているケーシング30は、トルクコンバータTCを収容しているトルクコンバータケース(以下、「TCケース」という。)31と、ベルト式無段変速機構5を収容しているトランスミッションケース(以下、「Mケース」という。)35とで構成されている。Mケース35は、ベルト式無段変速機構5の駆動プーリ11及び従動プーリ21の外周側を囲む筒状で、かつ、駆動プーリ軸10及び従動プーリ軸20の端部(トルクコンバータTCと反対側の端部)10a,20aを覆う底部35b有する有底容器状に形成されている。このMケース35は、開口端35aがボルト33の締結でTCケース31に対して軸方向に連結固定されている。
また、Mケース35には、駆動プーリ軸10上の軸受15を取り付ける取付穴(取付部)36が形成されている。取付穴36は、Mケース35の底部35bに設けた円形の開口からなる。また、取付穴36には、軸受15を固定するための軸受固定プレート16が被せて取り付けられている。すなわち、この変速機1では、駆動プーリ軸10の端部10aを支持する軸受15がMケース35の取付穴36に嵌合しており、駆動プーリ軸10がMケース35に対して回転可能に支持されている。そして、Mケース35の取付穴36に嵌合している軸受15に被せて装着した軸受固定プレート16で、駆動プーリ軸10及び軸受15に発生する軸方向の力を受け止めるように構成されている。
図2(a)は、軸受固定プレート16を示す平面図であり、(b)は、(a)のA−A矢視断面図である。図2に示すように、軸受固定プレート16は、外形が略三角形状に形成された平板状の本体部16bを有している。本体部16bの外周側における三角形の各頂点に対応する位置には、ボルト穴16cが形成されている。ボルト穴16cは、軸受固定プレート16をMケース35に固定するための固定用ボルト19(図1参照)を締結する部分である。また、本体部16bの中央には、駆動プーリ軸10及び後述するプーリカバー12の肩部12aを貫通させる円形の開口部16aが形成されている。ここで、開口部16aの内径寸法及び縁の面取り角度は、後述する変速機1の組立工程において、固定用ボルト19の締め付け前の軸受固定プレート16がプーリカバー12上に載置されている状態(図5(a)に示す状態)で、開口部16aの縁がプーリカバー12の肩部12aに当接することで、軸受固定プレート16が所定の高さ位置となるように設定されている。
図3は、Mケース35内の軸受固定プレート16の配置構成を示す図で、軸方向から見たMケース35の内面側を示す概略図である。軸受固定プレート16は、Mケース35内の駆動プーリ軸10の端部10aを支持する軸受15をMケース35に固定するものであり、図3に示すように、本体部16bの中心(開口部16aの中心)が駆動プーリ軸10の軸心と一致するように配置されている。
また、図2に示すように、軸受固定プレート16には、軸受固定プレート16のMケース35に対する位置決めを行うための腕部17が設けられている。腕部17は、本体部16bにおけるボルト穴16cの間の外周辺から外側に向かって突出する細片状に形成されている。腕部17は、本体部16bの中心(開口部16aの中心)に対して径方向の外側に突出している。腕部17の先端には、後述する支持装置40の位置決めピン42を係合させるピン係合部17aが形成されている。ピン係合部17aは、腕部17の先端に設けた略U字型の凹部からなる。また、図2(b)に示すように、腕部17の長手方向の途中には、本体部16bの面から離間する方向に屈曲する屈曲部17bが設けられており、腕部17の先端側は、本体部16bの面に対して垂直方向に若干離間して配置されている。なお、腕部17と屈曲部17bの形状及び寸法は、後述する変速機1の組立工程において、固定用ボルト19の締め付け後(図5(b)に示す状態)に位置決めピン42と腕部17とのクリアランスCが所定量となるように設定されている。
図4及び図5は、変速機1の組立工程を説明するための図で、図4は、駆動プーリ軸10及び従動プーリ軸20の端部10a,20aにMケース35を被せて組み付ける工程を示す図である。また、図5は、軸受固定プレート16をMケース35に固定する手順を説明するための図で、(a)は、固定用ボルト19を締め付ける前の状態、(b)は、固定用ボルト19を締め付けた後の状態を示す図である。なお、図5は、軸受15及びその近傍の断面を概略的に示す部分拡大図であり、同図に示す軸受固定プレート16の腕部17など各部の形状は、実際とは若干異なっている。
本実施形態の変速機1の組立は、図4に示すように、組立用の支持装置(組立用治具)40を用いて行われる。支持装置40は、駆動プーリ軸10及び従動プーリ軸20をそれらの一端10a,20aを上にして垂直方向に立設した状態で支持する軸支持部41と、軸支持部41によって支持された駆動プーリ軸10及び従動プーリ軸20の側部に立設された位置決めピン42とを備えている。位置決めピン42は、軸支持部41上の駆動プーリ軸10に対して所定間隔で平行に設置した棒状の部材からなり、その先端部42aに軸受固定プレート16の腕部17に設けたピン係合部17aを係合させることで、軸受固定プレート16の位置決めを行うようになっている。
駆動プーリ軸10及び従動プーリ軸20の端部10a,20aにMケース35を組み付けるには、支持装置40で駆動プーリ軸10及び従動プーリ軸20を垂直方向に立設し、その状態で、駆動プーリ軸10及び従動プーリ軸20の軸方向に沿ってベルト式無段変速機構5の各構成部品を積層するように組み付けてゆく。そして、駆動プーリ軸10に対する構成部品の組み付けでは、駆動プーリ軸10上に可動プーリ半体11bを設置し、その上にプーリカバー12を被せ、さらにその上から軸受固定プレート16を載置する。この際、図5(a)に示すように、プーリカバー12の中心に形成した隆起状の肩部12aに軸受固定プレート16の開口部16aを被せる。これにより、開口部16aの縁がプーリカバー12の肩部12aに当接し、その高さ位置で軸受固定プレート16が停止する。この状態で、軸受固定プレート16の腕部17に設けたピン係合部17aが位置決めピン42の先端部42aに係合することで、軸受固定プレート16のボルト穴16cと対応するMケース35のボルト穴39との位置決め(位相合わせ)が行われるようになっている。その後、駆動プーリ軸10に軸受15を圧入して取り付ける。さらに、駆動プーリ軸10の端部10aにMケース35を被せて組み付ける。この際、駆動プーリ軸10上の軸受15をMケース35の取付穴36に嵌め込んで取り付ける。なお、これと同時に、従動プーリ軸20及びそれを支持する軸受25(図4参照)に対してもMケース35が組み付けられる。以上により、Mケース35の組み付けが完了する。
Mケース35の組み付けが完了したら、軸受固定プレート16をMケース35に固定する。これには、図5(b)に示すように、Mケース35に設けたボルト穴39に対して、Mケース35の外面側から固定用ボルト19を貫通させ、該固定用ボルト19を軸受固定プレート16のボルト穴16cに締結する。
ここで、図5(a)に示すように、固定用ボルト19の締め付け前に軸受固定プレート16がプーリカバー12側に落ち込んでいる状態では、腕部17のピン係合部17aが位置決めピン42の先端部42aに係合した状態となっている。そして、固定用ボルト19を締め付けてゆくと、軸受固定プレート16がMケース35及び軸受15側に移動する。これにより、固定用ボルト19の締め付け後には、図5(b)に示すように、軸受固定プレート16がMケース35の内面及び軸受15に密着した状態となる。この状態で、腕部17のピン係合部17aと位置決めピン42の先端部42aとの係合が外れ、ピン係合部17aと先端部42aとの間に所定量のクリアランスCができるようになっている。
以上説明したように、本実施形態の変速機1が備える軸受取付構造では、軸受固定プレート16にMケース35に対して位置決めするための位置決め用の腕部17を形成し、駆動プーリ軸10及び軸受15にMケース35を組み付ける際、腕部17を支持装置40の位置決めピン42に係合させておくことで、軸受固定プレート16の位置決めが行われるようにした。したがって、Mケース35の軸方向寸法(深さ寸法)が大きく、従来のようにMケース35の開口端35a(図1参照)側から軸受固定プレート16に手が届かない場合であっても、軸受固定プレート16の位置決めを容易に行うことができる。したがって、軸受固定プレート16の固定作業を簡単かつ迅速に行えるようになるので、変速機1の組立効率を向上させることができる。
また、上記の軸受取付構造では、固定用ボルト19の締め付けに伴い軸受固定プレート16に若干の変形が生じたり、軸受固定プレート16が正規の位置に固定される際に、位置決めピン42に係合している腕部17に位置ずれが生じたりする場合がある。これに対処するため、本実施形態の軸受取付構造では、腕部17を位置決めピン42に係合させた状態で、固定用ボルト19を締め付けて軸受固定プレート16をMケース35に固定すると、腕部17のピン係合部17aと位置決めピン42の先端部42aとの係合が外れるように構成した。したがって、上記のような軸受固定プレート16の変形や位置決めピン42の位置ずれが生じる場合でも、腕部17から位置決めピン42に対して負荷がかからないようになっている。これにより、支持装置40の位置決めピン42に歪みや変形が生じることを防止できる。また、軸受固定プレート16をMケース35に対して適正な位置に固定することができる。
次に、組立後の変速機1のケーシング30内での腕部17の作用について説明する。図6は、変速機1のMケース35内での潤滑油の流れを説明するための概略図である。組立後の変速機1が動作する際、駆動プーリ11と従動プーリ21との間に掛け渡されたVベルト6に潤滑油が供給されるようになっている。そして、このVベルト6に供給された潤滑油は、Vベルト6の回転で跳ね上げられてMケース35の内面に飛散する。この潤滑油は、図6の矢印Xで示すように、Mケース35の内面から軸受固定プレート16の腕部17を伝って軸受15に案内されるようになっている。このように構成したことで、組立時に使用した位置決め用の腕部17を利用して、変速機1の運転時には、軸受15に対する効果的な潤滑を行うことが可能となる。したがって、駆動プーリ軸10の滑らかな回転動作を確保できるようになる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲、及び明細書と図面に記載された技術的思想の範囲内において種々の変形が可能である。なお、直接明細書及び図面に記載のない何れの形状・構造・材質であっても、本願発明の作用・効果を奏する以上、本願発明の技術的思想の範囲内である。例えば、本発明にかかる軸受取付構造を適用する変速機は、ギヤやプーリなどの回転部品が取り付けられた回転軸と、回転軸を支持する軸受と、当該軸受をケーシングに固定するための軸受固定プレートとを備えた変速機であれば、その具体的な構成は、上記実施形態に示すベルト式無段変速機には限らず、他の構成の変速機にも適用が可能である。
また、軸受固定プレートに形成する位置決め用の腕部の具体的な形状や配置は、上記実施形態に示すものには限定されない。また、組立用治具に設けた位置決め部の構成も、上記実施形態に示す位置決めピンには限らず、他の構成の位置決め部であってもよい。
1 変速機
2 入力軸
4 前進用クラッチ
5 ベルト式無段変速機構
6 Vベルト
7 後進用クラッチ
8 ディファレンシャル機構
8a,8b アクスルシャフト
9 ギヤ機構
10 駆動プーリ軸
10a 端部
11 駆動プーリ
12 プーリカバー
12a 肩部
15 軸受
16 軸受固定プレート
16a 開口部
16b 本体部
16c ボルト穴
17 腕部
17a ピン係合部
17b 屈曲部
19 固定用ボルト
20 従動プーリ軸
21 従動プーリ
22 プーリカバー
25 軸受
30 ケーシング
31 TCケース(トルクコンバータケース)
35 Mケース(トランスミッションケース)
35a 開口端
35b 底部
36 取付穴(取付部)
39 ボルト穴
40 支持装置(組立用治具)
41 軸支持部
42 位置決めピン
42a 先端部
TC トルクコンバータ

Claims (4)

  1. 回転部品が取り付けられた回転軸と、
    前記回転軸を支持する軸受と、
    前記軸受を取り付ける取付部を有するケーシングと、
    前記ケーシングに取り付けた前記軸受を固定するための軸受固定プレートと、を備え、
    前記軸受固定プレートには、該軸受固定プレートを前記ケーシングに対して位置決めするための位置決め用の腕部が形成されており、
    前記軸受及び前記回転軸に前記ケーシングを組み付ける際、組立用治具に設けた位置決め部に前記腕部を係合させておくことで、前記ケーシングに対する前記軸受固定プレートの位置決めが行われるようにした
    ことを特徴とする変速機の軸受取付構造。
  2. 前記軸受固定プレートは、固定用ボルトの締結で前記ケーシングに固定されるようになっており、
    前記固定用ボルトを締め付ける前は、前記腕部が前記組立用治具の前記位置決め部に係合しており、
    前記固定用ボルトを締め付けて前記軸受固定プレートを前記ケーシングに固定すると、前記腕部と前記位置決め部との係合が外れるように構成した
    ことを特徴とする請求項1に記載の変速機の軸受取付構造。
  3. 前記組立用治具に設けた前記位置決め部は、前記回転軸に対して所定間隔で平行に設置した棒状の位置決めピンであり、
    前記腕部を前記位置決めピンに係合させることで、前記軸受固定プレートに設けたボルト穴と前記ケーシングに設けたボルト穴との位置決めが行われる
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の変速機の軸受取付構造。
  4. 前記回転部品を潤滑した潤滑油が、前記ケーシングの内面から前記軸受固定プレートの前記腕部を伝って前記軸受に案内されるように構成した
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の変速機の軸受取付構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013155796A (ja) * 2012-01-30 2013-08-15 Honda Motor Co Ltd 軸受支持構造
DE202014001396U1 (de) 2014-02-18 2015-05-20 GM Global Technology Operations LLC (n. d. Gesetzen des Staates Delaware) Fahrzeuggetriebe
JP2015140610A (ja) * 2014-01-30 2015-08-03 株式会社日本住宅保証検査機構 水硬性固化材液置換コラムの築造装置、水硬性固化材液置換コラムの築造方法および水硬性固化材液置換コラム

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