JP2011104633A - スクライブ方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 レーザスクライブで溝を形成する際に溝の内面に付着した堆積物を、効果的に除去することができるスクライブ方法を提供する。
【解決手段】 基板のスクライブラインを、スクライブラインの延在する方向に長いビームスポットを持つ第1のレーザビームで走査することにより、スクライブラインに沿った溝を形成する。この走査時に、ビームスポットの中心近傍の第1の領域が通過するときに溝を形成する。溝が形成された後、第1の領域よりも外側の、パワー密度の低い第2の領域が通過するときに、溝の底部に付着している堆積物を除去する。
【選択図】 図2
【解決手段】 基板のスクライブラインを、スクライブラインの延在する方向に長いビームスポットを持つ第1のレーザビームで走査することにより、スクライブラインに沿った溝を形成する。この走査時に、ビームスポットの中心近傍の第1の領域が通過するときに溝を形成する。溝が形成された後、第1の領域よりも外側の、パワー密度の低い第2の領域が通過するときに、溝の底部に付着している堆積物を除去する。
【選択図】 図2
Description
本発明は、レーザビームを用いて基板に凹部を形成するスクライブ方法に関する。
窒化物系化合物半導体層を形成したサファイア基板を機械的にスクライビングまたはダイシングする前に、レーザを用いて溝を形成しておく技術(レーザスクライブ)が公知である(特許文献1)。基板にレーザビームを照射して溝を形成した後、低エネルギ密度のレーザを溝に照射することにより、1回目のレーザ照射で基板に付着した堆積物を除去する技術が公知である(特許文献2)。ビームスポットの小さなレーザビームと、それよりもビームスポットの大きなレーザビームとを同時に基板に照射する技術が公知である(特許文献3、4)。ビームスポットの小さなレーザビームで溝が形成され、ビームスポットの大きなレーザビームで、基板に付着した堆積物が除去される。
レーザを用いて溝を形成すると、溝の内面や基板の表面に、アブレーションによって飛散した飛散物が再付着し、堆積物が形成される。溝の深さが幅の2倍以上の場合、スクライビング用のダイヤモンド針の先端が溝の底まで届かない。このため、ダイヤモンド針で溝に沿ってスクライブしても、溝の底の近傍に付着した堆積物を機械的に除去することができない。また、機械的にスクライビングを行うと、溝の縁に欠けが発生する場合がある。この欠けは、基板をブレーキングする際に、クラックやチッピングの起点となる。
1回目のレーザ照射で形成する溝を深くすると、2回目のレーザ照射時において、溝の浅い領域にビームウエストの位置を合わせると、深い領域におけるパワー密度が小さくなり、堆積物の除去が不十分になる。逆に、深い領域にビームウエストの位置を合わせると、浅い領域におけるパワー密度が小さくなり、堆積物の除去が不十分になる。ビームスポットの小さなレーザビームと大きなレーザビームとを同時に照射する場合にも、同様の現象が生じ得る。
本発明の目的は、レーザスクライブで溝を形成する際に溝の内面に付着した堆積物を、効果的に除去することができるスクライブ方法を提供することである。
本発明の一観点によると、
基板のスクライブラインを、該スクライブラインの延在する方向に長いビームスポットを持つ第1のレーザビームで走査することにより、スクライブラインに沿った溝を形成する工程を含み、
ビームスポットの中心近傍の第1の領域が通過するときに前記溝を形成し、溝が形成された後、前記第1の領域よりも外側の、パワー密度の低い第2の領域が通過するときに、前記溝の底部に付着している堆積物を除去するスクライブ方法が提供される。
基板のスクライブラインを、該スクライブラインの延在する方向に長いビームスポットを持つ第1のレーザビームで走査することにより、スクライブラインに沿った溝を形成する工程を含み、
ビームスポットの中心近傍の第1の領域が通過するときに前記溝を形成し、溝が形成された後、前記第1の領域よりも外側の、パワー密度の低い第2の領域が通過するときに、前記溝の底部に付着している堆積物を除去するスクライブ方法が提供される。
1度のレーザ照射で、溝の形成と、溝の底部に付着した堆積物の除去との両方を行うことができる。溝の浅い部分に付着した堆積物は、その後の処理により容易に除去可能である。
図1Aに、実施例によるスクライブ方法で用いられるスクライブ装置の概略図を示す。XYステージ10に、スクライブ対象の基板20が載置されている。基板20は、例えばサファイア基板である。基板20の表面に平行な面をxy面とし、基板20の法線方向をz軸とするxyz直交座標系を定義する。XYステージ10は、基板20をx方向及びy方向に並進移動させるとともに、z方向に昇降させることができる。
レーザ光源11がパルスレーザビーム15を出射する。集光光学系12が、レーザビーム15を基板20の表面に集光する。レーザ光源11には、例えば3倍高調波を出射するYAG、YLF、YVO4等の固体レーザが用いられる。固体レーザの3倍高調波の波長は、349nm〜355nmである。
図1Bに、基板20の平面図を示す。基板20の表面に、複数のチップ21がx方向及びy方向に行列状に配置されている。相互に隣り合うチップ21の間にスクライブライン22が画定される。スクライブライン22は、正方格子模様を有する。正方格子模様を構成する直線は、x軸またはy軸に平行である。
基板20にレーザビームが入射すると、ビームスポット25が形成される。ビームスポット25は、x方向に長い形状、例えば楕円形状を有する。このような形状は、集光光学系12にシリンドリカルレンズを配置することにより得られる。または、レーザビーム15の中心光線に対して基板20を傾けることによって、または基板20の法線に対してレーザビーム15を傾けることによって、ビームスポット25を楕円形状にすることができる。
ビームスポット25内の光強度分布は、x方向及びy方向のいずれの方向に関してもガウス分布で近似される。基板20の表面をx方向に平行なスクライブライン22に沿ってレーザビームで走査することにより、溝を形成することができる。レーザビームによる走査は、基板20をx方向に移動させることにより行われる。
図2Aに、図1Bの一点鎖線2A−2Aにおける断面図を示す。レーザビーム15を基板20に対して+x方向に移動させる(基板20を−x方向に移動させる)と、レーザビーム15が照射された領域に溝26が形成される。
図2Bに、レーザビームが照射される領域の平面図を示す。基板20の表面に、x方向に長いビームスポット25が形成されている。ビームスポット25の形状はx方向に長い楕円である。ビームスポット25の長径及び短径に沿う光強度分布は、ガウス分布で近似される。ビームスポット25の中心近傍のパワー密度の高い領域でアブレーションが生じ、溝26が形成される。アブレーションで発生した飛散物が、溝26の内面及び基板20の表面に再付着することにより、堆積物27が形成される。堆積物27の一部は、ビームスポット25の後方の一部分が照射されることによって除去される。
図2Cに、図2Bの一点鎖線2C−2Cにおける断面図を示す。レーザビーム15が照射されることにより、溝26が形成される。溝26の開口部の幅は、例えば9μm〜10μmであり、深さは、例えば20μm〜30μmである。
図2Dに、図2Bの一点鎖線2D−2Dにおける断面図を示す。溝26の内面及び溝26の開口部の両側に、堆積物27が付着している。
図2Eに、図2Bの一点鎖線2E−2Eにおける断面図を示す。ビームスポット25のうち、基板20に凹部を形成することはできないが、堆積物27を溶融させて蒸発させることができる範囲のパワー密度になる条件でレーザビームが照射されることにより、溝26の深い領域(底、及び底に連続する側面の一部)に付着していた堆積物27が除去される。
溝26の浅い領域及び基板20の表面においては、ビームウエストが位置する溝26の深い領域に比べて、レーザビーム15のパワー密度が低い。このため、溝26の浅い部分及び基板20の表面に付着した堆積物27には、除去するために必要なエネルギが供給されない。このため、この部分の堆積物27は除去されず残留する。
図3Aに示すように、溝26に沿って2回目のレーザビーム16の照射を行う。レーザビーム16の波長は、1回目に照射したレーザビーム15の波長と同一である。ただし、レーザビーム16によって基板に与えられるエネルギ密度は、1回目のレーザビーム15によって基板に与えられるエネルギ密度よりも低い。
レーザビーム16は、基板20のやや上方においてビームウエストを形成する。例えば、図1Aに示したXYステージ10を、1回目のレーザビームの照射のときよりも、集光光学系12から遠ざけることにより、基板20のやや上方においてビームウエストを形成することができる。なお、XYステージ10を下降させる代わりに、集光光学系12を上昇させてもよいし、集光光学系12の焦点距離を変化させてもよい。レーザビーム16は、ビームウエストを通過した後発散する。このため、基板20に入射した後のレーザビーム16は発散光線束となる。
レーザビーム16は、基板20に入射した後、発散するため、基板20内におけるパワー密度が、表面におけるパワー密度よりも高くなることはない。このため、基板20が損傷を受けにくい。また、溝26が形成された表面とは反対側の表面において、レーザビーム16のパワー密度がより低下する。このため、反対側の表面に半導体素子が形成されている場合には、レーザビーム16のエネルギが半導体素子に与える影響を軽減することができる。
図3Bに、2回目のレーザビームが照射されている基板20の平面図を示す。溝26に沿って、ビームスポット28が移動する。ビームスポット28の平面形状は円形である。ビームスポット28が通過する前の一点鎖線2E−2Eにおける断面は、図2Eに示した通りであり、溝26の浅い領域の内面、及び基板20の上面に堆積物27が残っている。
図3Cに、図3Bの一点鎖線3C−3Cにおける断面図を示す。レーザビーム16の照射によって、堆積物27が溶融及び蒸発し、除去されている。レーザビーム16によって基板20に与えられるエネルギ密度は、基板20をアブレーションさせることができるしきい値よりも低い。また、溝26の深い領域では、発散によってレーザビーム16のパワー密度が低下する。このため、レーザビーム16を照射しても、溝26の形状が維持される。溝26が機械的にスクライブされないため、溝26の縁に欠け等が発生することもない。
図3A〜図3Cに示したレーザビーム16の、溝26の深い領域におけるパワー密度は、浅い領域におけるパワー密度よりも低い。このように、溝26の深さ方向の位置によってパワー密度が異なる。レーザビーム16の照射条件は、溝26の浅い領域の堆積物27が除去されるように選択されている。溝26の深い領域では、パワー密度が不足するため、堆積物27の除去が不十分になる。上記実施例では、図2A〜図2Eに示した1回目のレーザビーム15の照射で、深い領域の堆積物27が既に除去されている。このため、1回目のレーザビーム15の照射と、2回目のレーザビーム16の照射とによって、堆積物27を効率的に除去することができる。
なお、1回目のレーザビーム15を照射した後は、溝26の浅い領域及び基板20の表面にのみ堆積物27が残っているため、2回目のレーザビーム16の照射に代えて、ダイヤモンドペン等を用いた機械的なスクライビングによって堆積物27を取り除くことも可能である。
次に、図4を参照して、1回目に照射するレーザビーム15のレーザ照射条件について説明する。
レーザパワーをP、レーザビームで照射される領域(ビーム照射領域)の面積をS、ビームスポットのy方向の長さW、ビームスポットの移動速度(走査速度)をVとし、スクライブ領域に入射するレーザビームのエネルギ密度Eを、
と定義する。P/Sは、レーザパワーの全てがビーム照射領域内に入射したと仮定した時の、ビーム照射領域内の平均パワー密度に相当する。W/Vは、溝26の中心線上の一点を、ビーム照射領域が通過する所要時間に相当する。
一例として、レーザビームのパルスの繰り返し周波数が80kHz、走査速度Vが10mm/sのとき、パルスレーザビームのショット間でビームスポットが移動する距離は0.125μmである。ビーム照射領域の直径、例えば10μmに比べて十分小さい場合に、例えば1/10以下である場合には、スクライブ領域の中央線上の任意の位置に投入されるエネルギ密度は、上述の数式(1)で与えられると考えることができる。
ビームスポットの形状を円形として、サファイア基板に溝を形成する評価実験を行った。ビームスポットが円形であるため、ビームスポットのy方向の長さWは、溝の幅とほぼ等しいと考えることができる。溝の幅Wが約10μm、走査速度Vが10mm/s、パルスの繰り返し周波数が80kHz及び100kHzの条件で、レーザパワーPを変化させて行った評価実験によると、上述の数式(1)の左辺のエネルギ密度Eが510J/cm2以上(パワー密度P/Sが510kW/cm2以上)のときに、サファイア基板に溝を形成することができた。ただし、基板の表面状態のばらつき等によって、エネルギ密度Eが510J/cm2〜550J/cm2の範囲(パワー密度P/Sが510kW/cm2〜550kW/cm2の範囲)では、部分的に溝が形成されない場合があった。安定して溝を形成するには、エネルギ密度Eを550J/cm2以上(パワー密度P/Sを550kW/cm2以上)にすることが好ましい。
また、1回目のレーザ照射時のエネルギ密度Eが800J/cm2(パワー密度P/Sが800kW/cm2)を超えると、溝形成時の堆積物が多くなりすぎて、2回目のレーザ照射で堆積物を除去することが困難になる。このため、1回目のレーザ照射時のエネルギ密度Eを800J/cm2以下にすることが好ましい。
なお、基板20にアブレーションが生じるか否かは、エネルギ密度Eのみならず、1パルスあたりのエネルギ密度(パルスエネルギ密度)に依存する。パワー0.3W、周波数80kHz、溝幅10μmの条件で溝が形成されることが確認された。サファイア基板に溝を形成するためには、パルスエネルギ密度を450J/cm2以上にすることが好ましい。
数式(1)において、走査速度Vを遅くしても、レーザパワーPを小さくすると、エネルギ密度Eを一定にすることができる。ところが、レーザパワーPを小さくしすぎると、パルスエネルギ密度が溝を形成するためのしきい値以下になってしまい、溝を形成することができない。従って、溝を形成するための条件として、エネルギ密度E(パワー密度P/S)のみならず、パルスエネルギ密度も考慮しなければならない。
さらに、評価実験から、サファイア基板をアブレーションすることなく、堆積物を再現性よく除去するためには、エネルギ密度Eを380J/cm2〜450J/cm2の範囲内(パワー密度P/Sを380kW/cm2〜450kW/cm2の範囲内)にし、かつ走査方向に関するビームスポットの長さ(スポット径)を10〜20μmにすることが好ましいことがわかった。
図4に、実施例による方法で用いられる1回目のレーザ照射時のビームスポット25(図2B)内におけるy軸方向の光強度(パワー密度)分布を示す。図4の上段のグラフは、y軸方向に関してビームスポット25のほぼ全域の光強度分布を示し、図4の下段は、ビームスポット25の中心近傍の光強度分布を示す。ビームスポット25がy軸方向に移動するとき、パワー密度が第1のしきい値PD1以上の領域C1において、溝26が形成される。パワー密度が第2のしきい値PD2と第3のしきい値PD3との間の領域C2によって、溝26の深い領域の堆積物27が除去される。領域C1と領域C2との間の領域C3が照射されているときには、基板20の表面条件によって、アブレーションまたは堆積物除去のいずれかが進行するか、または両者が並行して進行すると考えられる。
上述の数式1のパワー密度P/Sは、ビーム照射領域内の平均値を表しているが、溝26が形成されるパワー密度と、堆積物27が除去されるパワー密度との比は、上述の評価実験で求められた溝が形成されるパワー密度の平均値と、堆積物が除去されるパワー密度の平均値との比にほぼ等しいと考えられる。上記評価実験で求められた第1のしきい値PD1、第2のしきい値PD2、及び第3のしきい値PD3は、それぞれ550kW/cm2、450kW/cm2、及び380kW/cm2である。従って、ビームスポットが楕円の場合にも、第2のしきい値PD2は、第1のしきい値PD1の約81%であり、第3のしきい値PD3は、第1のしきい値PD1の約69%になると考えられる。
安定して溝26を形成するために、領域C1の長さを5μm〜20μmの範囲内にすることが好ましい。また、堆積物を十分除去するために、領域C3の長さを5μm〜20μmの範囲内にすることが好ましい。また、領域C3の長さは、10μm〜30μmの範囲内にすることが好ましい。ガウス分布の標準偏差が25μm〜53μmのとき、ほぼこの条件が満たされる。ビームスポットの外周線を、光強度がピーク強度の1/eになる閉曲線で定義すると、ビームスポットの長径に沿う光強度分布の標準偏差が25μm〜53μmの範囲内であることは、ビームスポットの長径が50μm〜106μmの範囲内であることと等価である。ここで、「e」は、ネイピア数(自然対数の底)である。
実施例において、1回目のレーザビーム15として、例えばビームスポット25の長径が200〜400μm、短径が10〜20μm、波長が349〜355nm、パルスの繰り返し周波数が60〜120kHz、パルス幅が40ns、レーザパワーが0.4〜2.0Wのパルスレーザビームを用いることができる。走査速度は5〜30mm/s、パルスエネルギ密度は、450J/cm2以上になるように制御することが好ましい。
ビームスポット25をy方向に長い楕円にすることにより、領域C2のy方向の寸法を大きくすることができる。ビームスポットが円形の場合には、領域C2の寸法が小さいため、溝26の深い領域の堆積物の除去が不十分になる。ビームスポット25をy方向に長い楕円にすることにより、堆積物27の除去を十分行うことが可能になる。なお、ビームスポット25の形状は、楕円に限らない。例えばy方向に長い長方形、y方向に長いレーストラック形状としてもよい。
スリットを通すことによってビーム断面の形状を楕円等にする場合、スリットを透過する領域が、上述の領域C1、領域C2、及び領域C3を含んでいればよい。
図5A〜図5Hを参照して、実施例によるスクライビング方法を適用した半導体発光素子の製造方法について説明する。
図5Aに示すように、サファイアからなる基板40の上に、複数の半導体発光素子41が形成されている。半導体発光素子40の各々は、n型半導体層42、発光層43、p型半導体層44、n側電極45、及びp側電極46を含む。発光層43は、n型半導体層42とp型半導体層44との間に挟まれている。n側電極45はn型半導体層42にオーミック接触し、p側電極46はp型半導体層44にオーミック接触する。半導体素子41は、図1Bに示したチップ21に相当する。半導体素子41の間にスクライブライン22が画定されている。
基板40の、半導体素子41が形成されている面を固定台50に対向させ、ワックスを介して基板40を固定台50に固定する。基板40の背面を研削及び研磨することにより、基板40を薄くする。薄くされた基板40の厚さは、例えば100μmである。
図5Cに示すように、基板40を固定台50から取り外し、背面に水溶性の保護膜52をスピンコートにより形成する。保護膜52には、例えばEMULSITONE COMPANYのEMS1146(商標)を用いることができる。保護膜52の厚さは、例えば300nmとする。
基板40の、半導体発光素子41が形成された面を粘着シート53に対向させ、粘着シート53を基板40に貼り付ける。
図5Dに示すように、基板40をレーザスクライビングすることにより、基板40の背面のスクライブライン22に溝55を形成する。このレーザスクライビングには、図1A〜図3Cに示した実施例による方法を適用する。このため、内面に堆積物が付着していない溝55を形成することができる。溝55の深さは、例えば20μm〜30μmであり、幅は10μmである。
図5Eに示すように、保護膜52(図5D)を、純水を用いた超音波洗浄により除去する。このとき、保護膜52の上に付着した異物が同時に除去される。
図5Fに示すように、基板40の背面にブレード受け58を配置し、粘着シート53を介して、溝55に沿って基板40にブレード57を押し付ける。これにより、ブレーキングを行うことができる。
図5Gに示すように、基板40が、半導体発光素子41ごとに分割される。この段階では、各半導体発光素子41は1枚の粘着シート53に接着されている。
図5Hに示すように、分割された基板40及び半導体発光素子41を、粘着シート53(図5G)から引き剥がす。基板40の背面の縁に、溝55の内面に相当する斜面59が形成されている。この斜面59には、堆積物が付着していない。このため、発光層43で発生し、斜面59に向かう光を、効率的に素子の外部に取り出すことができる。
上記実施例では、レーザスクライブする対象の基板にサファイアを用いたが、他の基板を用いてもよい。基板の材料が変わると、図4に示した第1のしきい値PD1、第2のしきい値PD2、及び第3のしきい値PD3が変わる。これらのしきい値は、種々のレーザパワーで溝を形成する評価実験を行うことにより、決定することができる。
以上実施例に沿って本発明を説明したが、本発明はこれらに制限されるものではない。例えば、種々の変更、改良、組み合わせ等が可能なことは当業者に自明であろう。
10 XYステージ
11 レーザ光源
12 集光光学系
15 レーザビーム
20 基板
21 チップ
22 スクライブライン
25 ビームスポット
26 溝
27 堆積物
28 ビームスポット
40 基板
41 半導体発光素子
42 n型半導体層
43 発光層
44 p型半導体層
45 n側電極
46 p側電極
50 固定台
52 保護膜
53 粘着シート
55 溝
57 ブレード
58 ブレード受け
59 斜面
11 レーザ光源
12 集光光学系
15 レーザビーム
20 基板
21 チップ
22 スクライブライン
25 ビームスポット
26 溝
27 堆積物
28 ビームスポット
40 基板
41 半導体発光素子
42 n型半導体層
43 発光層
44 p型半導体層
45 n側電極
46 p側電極
50 固定台
52 保護膜
53 粘着シート
55 溝
57 ブレード
58 ブレード受け
59 斜面
Claims (4)
- 基板のスクライブラインを、該スクライブラインの延在する方向に長いビームスポットを持つ第1のレーザビームで走査することにより、スクライブラインに沿った溝を形成する工程を含み、
ビームスポットの中心近傍の第1の領域が通過するときに前記溝を形成し、溝が形成された後、前記第1の領域よりも外側の、パワー密度の低い第2の領域が通過するときに、前記溝の底部に付着している堆積物を除去するスクライブ方法。 - さらに、前記基板の表面において、前記第1のレーザビームのパワー密度よりも小さなパワー密度を持つ第2のレーザビームで、前記溝を走査することにより、前記第1のレーザビームのビームスポットの前記第2の領域が通過しても除去できなかった相対的に浅い領域の堆積物を除去する工程を有する請求項1に記載のスクライブ方法。
- 前記基板がサファイアであり、
前記スクライブラインの延在する方向における前記第1のレーザビームの光強度分布がガウス分布で近似され、該ガウス分布の標準偏差が25μm〜53μmの範囲内である請求項1または2に記載のスクライブ方法。 - 前記第1のレーザビーム及び第2のレーザビームの波長が、349nm〜355nmの範囲内である請求項1乃至3のいずれか1項に記載のスクライブ方法。
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