JP2011104122A - 吸収性物品 - Google Patents

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Abstract

【課題】身体にフィットしやすく、高い防漏性を発現する吸収性物品を提供すること。
【解決手段】表面シート2は、その肌当接面2aに、構成繊維が圧着又は接着されて形成された線状の凹部20で囲まれた、凸部23を多数有し、且つ該構成繊維として、加熱によってその長さが伸びる熱伸長性繊維を含んでいる。吸収性物品1の肌当接面2aにおける、該吸収性物品1の平面視において吸収体4と重なる領域に、伸長状態の表面シート2と吸収体4とが一体的に凹陥した、溝部7が形成されている。溝部7として、平面視において物品長手方向Xに延びる一対の長手方向溝部71b,71bと、平面視において物品幅方向Yに延びる一対の幅方向溝部72b,72bとを有しており、これらの溝部71b,72bが繋がって環状の溝部を形成している。吸収性物品1における装着者の排泄部と対向する排泄部対向部が、前記環状の溝部によって包囲されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、生理用ナプキン、パンティライナー(おりものシート)、失禁パッド等の吸収性物品に関する。
生理用ナプキン等の吸収性物品として、表面シート、裏面シート及び両シート間に介在配置された液保持性の吸収体を具備し、実質的に縦長のものが知られている。また、斯かる構成の吸収性物品において、漏れ防止性や装着性の向上等を目的として、その肌当接面側に、表面シート及び吸収体が裏面シートに向かって一体的に凹陥した、溝部を形成することが知られている。
例えば特許文献1には、前記溝部として、長手方向及び幅方向に延びる圧縮線が設けられていると共に、前記吸収体の幅方向左右両側縁から延出するフラップ部に、ゴム等の弾性要素が設けられた生理用パッドが記載されている。特許文献1に記載の生理用パッドによれば、装着時において、前記弾性要素の収縮作用によって、前記圧縮線よりも幅方向外方に位置する両側部が装着者の身体に向かって隆起するようになされており、側部における漏れの危険を最小することができるとされている。
また特許文献2には、前記吸収体としての吸収シートを物品幅方向の両側部で折り畳んで積層させることで、肌当接面側における該両側部に、所定幅の一対の突堤を形成した吸収性物品が記載されている。特許文献2に記載の吸収性物品によれば、一対の突堤が防漏壁として機能し、吸収されずに表面シートに滞留する体液の左右両側部からの流出が防止されるとされている。
特開平2−277453号公報 特開平10−33588号公報
特許文献1及び2に記載の技術のように、吸収性物品の幅方向両側部を幅方向中央部よりも隆起させることは、装着時に吸収性物品が装着者の排泄部を囲むような形状をとるため、装着者の身体に対するフィット性及び防漏性の向上に有効である。しかし、特許文献1に記載の技術は、吸収性物品の所定部位を隆起させるための弾性部材を必要とし、また、特許文献2に記載の技術は、吸収体を折り畳み可能なシートとしてこれを折り畳んで積層する必要があり、何れの技術も、主として吸収性物品の幅方向両側部を幅方向中央部よりも隆起させるために採用された構成を具備しており、吸収性物品の構成の複雑化、製造コストの高騰を招くおそれがある。比較的簡素な構成でありながら、フィット性及び防漏性に優れた吸収性物品は未だ提供されていない。
従って本発明の課題は、身体にフィットしやすく、高い防漏性を発現する吸収性物品を提供することにある。
本発明は、肌当接面を形成する表面シート、非肌当接面を形成する裏面シート、及び両シート間に介在配置された液保持性の吸収体を具備する実質的に縦長の吸収性物品であって、前記表面シートは、その肌当接面に、構成繊維が圧着又は接着されて形成された線状の凹部で囲まれた、凸部を多数有し、且つ該構成繊維として、加熱によってその長さが伸びる熱伸長性繊維を含んでおり、前記吸収性物品の肌当接面における、該吸収性物品の平面視において前記吸収体と重なる領域に、伸長状態の前記表面シートと該吸収体とが一体的に凹陥して形成された、溝部を有しており、前記溝部として、平面視において物品長手方向に延びる一対の長手方向溝部と、平面視において物品幅方向に延びる一対の幅方向溝部とを有しており、一対の該長手方向溝部と一対の該幅方向溝部とが繋がって環状の溝部を形成しており、前記吸収性物品における装着者の排泄部と対向する排泄部対向部が、前記環状の溝部によって包囲されている吸収性物品を提供することにより、前記課題を解決したものである。
本発明の吸収性物品によれば、身体にフィットしやすく、漏れを起こし難い。
図1は、本発明の吸収性物品の一実施形態である生理用ナプキンの肌当接面側(表面シート側)を模式的に示す平面図である。 図2は、図1のI−I線断面を模式的に示す横断面図である。 図3は、図1のII−II線断面を模式的に示す縦断面図である。 図4は、図1に示すナプキンの製造方法の一例の概略説明図である。 図5は、図1に示すナプキンが備えている表面シートの一実施形態を模式的に示す斜視図である。 図6、図5に示す表面シートの肌当接面側の一部を拡大して模式的に示す平面図である。 図7は、図5に示す表面シートの製造方法の概略説明図である。
以下、本発明の吸収性物品を、その好ましい一実施形態である生理用ナプキンに基づき図面を参照して説明する。本実施形態のナプキン1は、図1〜図3に示すように、肌当接面を形成する表面シート2、非肌当接面を形成する裏面シート3、及びこれら両シート2,3間に介在された液保持性の吸収体4を具備する吸収性本体10を備え、実質的に縦長の形状(図1に示す如き平面視において一方向に長い形状)をしている。ナプキン1(吸収性本体10)は、前方部A、中央部B、後方部Cを長手方向に有している。
尚、本明細書において、肌当接面は、吸収性物品又はその構成部材における、吸収性物品の装着時に装着者の肌側に向けられる面であり、非肌当接面は、吸収性物品又はその部材における、吸収性物品の装着時に肌側とは反対側(衣類側)に向けられる面である。また、長手方向は、吸収性物品又はその構成部材の長辺に沿う方向であり、幅方向は、該長手方向と直交する方向である。図中、符号Xで示す方向は、物品長手方向(ナプキン長手方向)であり、符号Yで示す方向は、物品幅方向(ナプキン幅方向)である。
表面シート2は、図2に示すように、吸収体4の肌当接面の全域を被覆し、更に吸収体4の長手方向Xに沿う左右両側縁4s,4sを被覆し、その長手方向Xに沿う左右側縁部が、吸収体4の下方に巻き下げられて吸収体4と裏面シート3との間に介在配置されている。裏面シート3は、吸収体4の非肌当接面の全域を被覆し、更に吸収体4の両側縁4s,4sからナプキン幅方向Yの外方に延出している。また、表面シート2及び裏面シート3は、吸収体4の長手方向Xの前端4a及び後端4cから長手方向外方に延出し、それらの延出部において、接着剤、ヒートシール、超音波シール等の公知の接合手段によって、互いに接合されてエンドシール部を形成している。吸収体4は、図1に示すように、平面視において角が丸みを帯びた略矩形形状をしている。表面シート2及び裏面シート3それぞれと吸収体4との間は接着剤によって接合されていても良い。
吸収性本体10の肌当接面(表面シート2の肌当接面2a)側における長手方向左右両側部には、図1に示すように、平面視において吸収体4の両側部にそれぞれ重なるように、長手方向Xに沿って一対のサイドシート5,5が、ナプキン1の長手方向の略全長に亘って配されている。サイドシート5は、その幅方向Yの内方側の側部が、公知の接合手段によって表面シート2の肌当接面2aに接合されており、外方側の側部が、吸収体4の長手方向Xに沿う側縁4sから幅方向Yの外方に延出し、その延出部が、公知の接合手段によって、裏面シート3における、吸収体4の側縁4sからの延出部に接合されている。裏面シート3及びサイドシート5は、中央部Bにおいて、吸収体4の側縁4sからの幅方向Yの外方への延出長さが最大となっており、それらの最大延出部によって一対のウイング部6,6が形成されている。
図1に示すように、ナプキン1は、その肌当接面(表面シート2の肌当接面2a)における、該ナプキン1の平面視において吸収体4と重なる領域に、伸長状態の表面シート2と吸収体4とが裏面シート3に向かって一体的に凹陥して形成された、溝部7を有している。溝部7においては、表面シート2及び吸収体4が熱融着等により一体化している。ここで、「伸長状態の表面シート」とは、溝部7を形成している表面シート2が、長手方向X及び幅方向Yの両方向に十分に張られており、該表面シート2にたるみや皴が実質的に見られない状態を意味し、表面シート2自体が伸長性を有しているか否かとは無関係である。尚、本実施形態に係る表面シート2は、後述するように低伸長性である。このように、ナプキン1の肌当接面側に、表面シート2と吸収体4とが一体化された溝部7が形成されていることにより、吸収体4の平面方向の液の拡散が効果的に抑制されるようになり、また吸収体4のヨレが防止できる。溝部7の形成は、経血等の排泄された体液の拡散防止、装着時の身体に対する密着性の向上等に特に有効である。
ナプキン1は、溝部7として、図1に示すように、平面視において長手方向Xに延びる一対の長手方向溝部71b,71bと、平面視において幅方向Yに延びる一対の幅方向溝部72b,72bとを有しており、一対の長手方向溝部71b,71bと一対の幅方向溝部72b,72bとがそれぞれの端部で繋がって環状の溝部を形成している。また、ナプキン1は、装着時に装着者の排泄部と対向する排泄部対向部(図示せず)を有しており、該排泄部対向部が、溝部71b,72bで構成される前記環状の溝部によって包囲されている。溝部71b,72bで構成される前記環状の溝部は、平面視において略長楕円形状の閉じた環状の溝部であり、中央部B(一対のウイング部6,6に挟まれた部分)に存している。前記排泄部対向部は、通常、ナプキン1の幅方向中央部で、且つナプキン1の長手方向中央部又は該長手方向中央部よりもやや長手方向Xの前端部1a側に偏倚した部分である。
ナプキン1は、溝部7として、中央部Bに存し且つ前記排泄部対向部を包囲する環状の溝部を形成する溝部71b,72bに加えて、該環状の溝部の長手方向Xの前後部それぞれに、さらに別の環状の溝部を有している。即ち、ナプキン1は、溝部71b,72bで構成される前記環状の溝部を挟んでナプキン1の長手方向前後に位置している前方溝部及び後方溝部を有しており、該前方溝部及び該後方溝部は、それぞれ、幅方向溝部72bとそれらの端部で繋がって別の環状の溝部を形成している。前記前方溝部は、前方部Aに存する、一対の長手方向溝部71a,71a及び幅方向溝部72aを含んで構成され、これらの溝部71a,71a,72aは、それぞれの端部で連結されて、全体として平面視においてナプキン1の長手方向前端部1aに向かって凸の略U字状をしている。また、前記後方溝部は、後方部Cに存する、一対の長手方向溝部71c,71c及び幅方向溝部72cを含んで構成され、これらの溝部71c,71c,72cは、それぞれの端部で連結されて、全体として平面視においてナプキン1の長手方向後端部1cに向かって凸の略U字状をしている。
長手方向溝部71a,71b,71cは、それぞれ、平面視において幅方向Yの外方に向かって凸の円弧状をしており、且つそれらの端部において互いに繋がっており、前方部Aから後方部Cに亘る1本の連続した線状の溝部を形成している。長手方向溝部71a,71b,71cは、それぞれ、吸収体4の側縁4sから5〜25mm以内、特に10〜20mm以内に存していることが好ましい。
また、幅方向溝部72a,72b,72cは、ナプキン1の長手方向に所定間隔を置いて形成されており、何れも平面視において長手方向Xの外方に向かって凸の円弧状をしており、幅方向溝部72a,72b,72cそれぞれの凸の頂部は、ナプキン1の幅方向中央に位置している。幅方向溝部72aと72cとは、一対の幅方向溝部72b,72bを挟んで、長手方向Xに対を形成している。吸収体4の前端4aに最も近接している幅方向溝部72aは、該前端4aから10〜30mm以内、特に15〜25mm以内に存していることが好ましい。また、吸収体4の後端4cに最も近接している幅方向溝部72cは、該後端4cから10〜30mm以内、特に15〜25mm以内に存していることが好ましい。
前記排泄部対向部を包囲する環を形成している溝部71b,72bに関し、一対の長手方向溝部71b,71b間の距離W1は、好ましくは25〜60mm、更に好ましくは35〜45mmである。また、距離W1と吸収体4の幅方向Yの全長(該全長が長手方向Xに亘って一定でない場合は、該全長の最大値)Wとの比(W1/W)は、好ましくは0.3〜0.8、更に好ましくは0.46〜0.6である。また、一対の幅方向溝部72b,72b間の距離L1(ナプキン1の幅方向Yの中央部における距離)は、好ましくは60〜90mm、更に好ましくは70〜80mmである。また、距離L1と吸収体4の長手方向Xの全長Lとの比(L1/L)は、好ましくは0.3〜0.5、更に好ましくは0.37〜0.42である。
また、前記前方溝部を形成している溝部71a,72aに関し、一対の長手方向溝部71a,71a間の距離W2は、好ましくは25〜60mm、更に好ましくは35〜45mmである。また、距離W2と吸収体4の幅方向Yの全長Wとの比(W2/W)は、好ましくは0.3〜0.8、更に好ましくは0.46〜0.6である。また、溝部72aと溝部72bとの間の距離L2(ナプキン1の幅方向Yの中央部における距離)は、好ましくは20〜60mm、更に好ましくは30〜50mmである。また、距離L2と吸収体4の長手方向Xの全長Lとの比(L2/L)は、好ましくは0.1〜0.3、更に好ましくは0.16〜0.26である。前記後方溝部を形成している溝部71c,72cについても、前記前方溝部と同様にすることができる。
溝部7(71a〜71c,72a〜72c)は、それぞれ、平面視において線状をしている。ここで、「線状」とは、溝部の形状が平面視において直線に限られず、曲線、折曲線を含み、各線は、連続線でも破線でも良い。また、溝部7は、平面視において長方形、正方形、菱形、円形、十字等の多数の深窪み部(相対的に深く窪んでいる部分。高エンボス部。)と浅窪み部(相対的に浅く窪んでいる部分。低エンボス部。)とが、交互に連なって全体として連続線を形成していても良く、あるいは多数の窪み部が間欠的に配されて形成されていても良い。間欠的にとは、窪み部の隣り合う間隔が5mm以上離れていることをいう。
溝部7の幅(溝部7の延びる方向と直交する方向の長さ)は、好ましくは0.5〜4mm、更に好ましくは1〜3mmである。また、溝部7の深さ(表面シート2における凹陥していない肌当接面2aからの、当該部位の凹陥深さ)は、好ましくは0.5〜3mm、更に好ましくは1〜2mmである。
前述した溝部7の各部の寸法は、肉眼で定規等を使って計測しても良いが、好ましくは、光学顕微鏡を用いて計測する。例えば、OLYMPUS社製光学顕微鏡(商品名「SZH10」)にSONY製CCDカメラ(商品名「CCD−IRIS」)を接続して10〜20倍程度に拡大撮影し、更にソニー製カラービデオプリンター(商品名「UP−5100A」)を接続して印刷した写真から各部の寸法を計測することができる。前記溝部7の幅は、溝部7の底面で計測したものである。また、前記溝部7の深さは、溝部7の断面を光学顕微鏡により計測したものである。
溝部7は、熱を伴うか又は伴わないエンボス、あるいは超音波エンボス等のエンボス加工により常法に従って形成することができる。即ち、ナプキン1の製造工程において、吸収体4の一面上に表面シート2を供給した後、エンボス加工により所定部位を表面シート2側から吸収体4側に向けて凹状に押し込むことにより、該所定部位に前記溝部を形成することができる。
前述した構成を有する本実施形態のナプキン1においては、図2に示すように、ナプキン1における、一対の長手方向溝部71b,71bよりもナプキン幅方向Yの外方に位置する両側部1s,1sが、自然状態において、該幅方向両側部1s,1sに挟まれたナプキン1の幅方向中央部よりも上方側(ナプキン装着者の肌側)に持ち上がった状態となる。尚、図示していないが、ナプキン1における、一対の長手方向溝部71a,71a及び一対の長手方向溝部71c,71cそれぞれよりも幅方向Yの外方に位置する両側部1s,1sも、前記両側部1s,1sと同様に、自然状態において、各該両側部1s,1sに挟まれたナプキン1の幅方向中央部よりも上方側(ナプキン装着者の肌側)に持ち上がった状態となる。即ち、ナプキン1の長手方向Xに沿う両側部1s,1sは、自然状態(装着時)において、その先端側(長手方向Xに沿う側縁部)が、長手方向溝部71a,71b,71cを起点として上方側に持ち上がり、該両側部1s,1sに挟まれたナプキン1の幅方向中央部よりも装着者の肌側に近接した状態となる。
また、前述した構成を有する本実施形態のナプキン1においては、前述したように、ナプキン1の長手方向Xに沿う両側部1s,1sが上方側に持ち上がることに加えて、図3に示すように、ナプキン1における、一対の幅方向溝部72a,72cよりも長手方向Xの外方に位置する長手方向前端部1a及び後端部1cも、上方側(ナプキン装着者の肌側)に持ち上がった状態となる。即ち、ナプキン1の前端部1a及び後端部1cは、自然状態において、該前端部1a及び該後端部1cに挟まれたナプキン1の長手方向中央部よりも上方側に持ち上がった状態となる。このように、ナプキン1の長手方向前後両端部1a,1cは、自然状態(装着時)において、その先端側(幅方向Yに沿う端部)が、幅方向溝部72a,72cを起点として上方側に持ち上がり、該両端部1a,1cに挟まれたナプキン1の長手方向中央部よりも装着者の肌側に近接した状態となる。
このように、本実施形態のナプキン1においては、自然状態(装着時)において、両側部1s,1sと前後両端部1a,1cとからなる、溝部外方領域(ナプキン1における、幅方向溝部72a及び72c並びに長手方向溝部71a、71b及び71cよりもナプキン1の外方に位置する領域)が、装着者の肌側に持ち上がり、前記溝部外方領域に包囲された溝部内方領域(ナプキン1における、幅方向溝部72a及び72c並びに長手方向溝部71a、71b及び71cを含んでそれよりもナプキン1の内方に位置する領域)が、前記溝部外方領域よりも装着者の肌から遠い、陥没部となっており、斯かるナプキン1の装着時の形状により、装着者の排泄部を囲む形状が形成され、装着者の身体形状、特に鼠けい部に、前記溝部外方領域の肌当接面がフィットし、高い防漏性が発現される。
このように、装着時にナプキン1の溝部外方領域が肌側に持ち上がり且つ溝部内方領域が相対的に陥没する、立体形状の発現は、前述した、溝部7の位置及び平面視における全体形状〔一方向(ナプキン1の長手方向X)に長く且つ前記排泄部対向部を包囲する環状(略長楕円形状)〕と、後述する、表面シート2の低伸長性とによるところが大きい。このことは、ナプキン1の製造時における、低伸長性の表面シート2に溝部7を形成する工程で、前記立体形状が発現することからも明らかである。以下に、ナプキン1の製造時における前記立体形状の発現について説明する。
図4には、本実施形態のナプキン1の製造方法の一例の概略説明図が示されている。図4に示す製造方法においては、先ず、一方向(MD)に所定間隔を置いて配置された複数の吸収体4を該一方向に搬送し、搬送中の複数の吸収体4の一面側に、表面シート2の原反としての帯状シート120を供給する。MDは、完成品であるナプキン1の長手方向Xに一致する。帯状シート120は、MDに連続する一枚の長尺シートであり、その長手方向と直交する幅方向(CD)の長さが吸収体4のCDの全長よりも長く、吸収体4の一面上に供給された後は、吸収体4の一面の全域を被覆し、更に吸収体4の側縁4s,4s(図1参照)からCDの外方に延出する。吸収体4の一面及び/又は帯状シート120における吸収体4との接触面には、ホットメルト接着剤が予め塗布されており、該ホットメルト接着剤を介して両者は接合され一体化される。
帯状シート120は、低伸長性であり、MD及びCDの両方向に伸びにくいシートである。帯状シート120は、MD及びCDの両方向に十分に張られた状態(伸長状態)で、吸収体4の一面上に供給され接合される。この段階では、吸収体4には前述した溝部外方領域の持ち上がり現象は見られず、帯状シート120と吸収体4との積層体は略扁平である。
次に、帯状シート120と吸収体4との積層体に、溝部7(図1参照)を形成する。具体的には前記積層体を、溝部7に対応したパターンの凸部が周面部に形成された、圧搾ロール61と、アンビルロール62との間を通過させて、該積層体の所定部位を、伸長状態の帯状シート120側から該圧搾ロール61で圧搾することにより、該所定部位に溝部7を形成する。前記積層体における伸長状態の帯状シート120側に、平面視において図1に示す如き環状(略長楕円形状)の溝部7を形成すると、帯状シート120の低伸長性に起因して、環状の溝部7の周辺に該溝部7に向かって歪みが生じ、これにより、前記積層体のMDに沿う両側部(長手方向溝部71a、71b及び71cよりもCDの外方に位置する部分)が、圧搾ロール61側に持ち上がる。このとき、前記積層体のMDの前後端部(幅方向溝部72a及び72cよりもMDの外方に位置する部分)は、前記歪みが生じているものの、該前後端部の上面(圧搾ロール61側の面)を構成する帯状シート120がMDに引っ張られているため、上方側に持ち上がらない。
次に、前記積層体における吸収体4側に、ホットメルト接着剤が予め塗布された、裏面シート3の原反としての帯状シート130を供給し、両者を接合一体化した後、該積層体を、一対のロール63間を通過させて、隣接する吸収体4,4間に位置する帯状シート120,130の所定部位にCDに沿ってヒートシール加工を施し、これにより両シート120,130を一体化する。その後、前記積層体を、一対のローラーカッター64間を通過させて、ヒートシール加工が施された部分で単位長さに切断すると、前記積層体のMDの前後端部の上方側への持ち上がりを抑えていた、帯状シート120の連続性が失われるため、持ち上がり現象が生じる。尚、帯状シート130(裏面シート3)は、通常、帯状シート120(表面シート2)よりも低加重で伸び易いため、帯状シート120及び吸収体4と共に上方側に持ち上がる。こうして、前述したナプキン1の立体形状は、その製造時に発現し、製品化された後も、自然状態であれば発現する。
本実施形態のナプキン1においては、溝部7(71a〜71c,72a〜72c)を挟んでナプキン1の内方と外方とで、吸収体4の坪量が実質的に等しくなっている。より具体的には、溝部7の任意の部分を選択し、該部分からナプキン1の外方に10mm離間した外方部における吸収体4の坪量D1と、該部分からナプキン1の内方に10mm離間した内方部における吸収体4の坪量D2との比(D1/D2)が、0.8〜1.2、好ましくは0.9〜1.1である。ここで、前記外方部及び前記内方部は、それぞれ、平面視において四角形形状の10mm×40mmの領域である。このように、溝部7を挟んでナプキン1の内方と外方とで吸収体4の坪量が実質的に等しくなっていることにより、前記溝部外方領域(ナプキン1における、幅方向溝部72a及び72c並びに長手方向溝部71a、71b及び71cよりもナプキン1の外方に位置する領域)が、装着者の肌側に持ち上がり易くなる。
また、本実施形態のナプキン1においては、前記排泄部対向部が存している中央部Bにおいて、その幅方向Yの中央部(一対の溝部71b,71bに挟まれた部分。前記陥没部。)におけるナプキン1の厚みT1(図2参照)は、自然状態において持ち上がった状態となっている両側部1s,1sにおける、吸収体4が存している部分の厚みT2(図2参照)と略同じである。厚みT1と厚みT2との比(T1/T2)は、好ましくは0.8〜1.2、更に好ましくは0.9〜1.1である。
また、本実施形態のナプキン1においては、図2に示すように、その非肌当接面に、ナプキン1を着衣に固定する固定部8が配置されており、該固定部8は、長手方向溝部71a〜71cを含んでそれよりも幅方向Yの内方に位置している。より具体的には、ナプキン1の非肌当接面を形成する裏面シート3の非肌当接面には、平面視において矩形形状の固定部8が、幅方向Yに所定間隔を置いて一対配置されており、該一対の固定部8,8は、三対の長手方向溝部71a〜71cに挟まれた部分、即ち、前記陥没部に位置しており、起立する両側部1s,1sには位置していない。このように、装着時に着衣に固定される固定部8が前記陥没部に配置されていることにより、装着時における両側部1s,1sの肌側への持ち上がり状態が維持されやすくなり、前述した効果がより確実に奏される。固定部8は、ホットメルト粘着剤を所定箇所に塗布することにより設けられており、ナプキン1の使用前においてはフィルム、不織布、紙などからなる図示しない剥離シートによって被覆されている。尚、ウイング部6の非肌当接面にも、固定部8と同様の固定部(図示せず)が配置されている。
以下、本実施形態のナプキン1が備えている表面シート2(帯状シート120)について説明する。表面シート2は、図5に示すように、その一面2aに、その構成繊維が圧着又は接着されて形成された線状の凹部20で囲まれた、凸部23を多数有している。
表面シート2は、単層構造の不織布(立体賦形不織布)からなり、その一面2aが多数の凹部20及び凸部23を有する凹凸形状となっており、他面2bが略平坦となっている。一面2aは、ナプキン1の肌当接面を形成する面である。凸部23は凹部20間に位置している。凸部23内は、表面シート20の構成繊維で満たされている。
線状の凹部20は、構成繊維が圧着又は接着されて形成されている。ここで、「線状」とは、凹部20の形状が平面視において図5に示す如き直線に限られず、曲線を含み、各線は、連続線でも良く、あるいは平面視において長方形、正方形、菱形、円形、十字等の多数の窪み部(エンボス部)が間隔を置かずに連なって全体として連続線を形成していても良い。また、繊維を圧着する手段としては、熱を伴うか又は伴わないエンボス加工、超音波エンボス加工等が挙げられる。一方、繊維を接着する手段としてはホットメルトや各種接着剤による結合が挙げられる。本実施形態に係る表面シート2における線状の凹部20は、カード法によって形成した繊維ウエブに熱エンボス加工を施して形成されている。線状の凹部20においては、表面シート2又はそれを構成する不織布の構成繊維である熱融着性繊維が熱融着により一体化している。線状の凹部20における熱融着性繊維は、熱融着成分が溶融して繊維の形態を維持していない。
多数の線状の凹部20は、図5に示すように格子状に形成されている。より具体的には、表面シート2は、図6に示すように、線状の凹部20として、互いに平行に且つ所定の間隔で形成された多数本の第1線状の凹部20aと、互いに平行に且つ所定の間隔で形成された多数本の第2線状の凹部20bとを有しており、第1線状の凹部20aと第2線状の凹部20bとが角度αをなして互いに交差している。第1線状の凹部20aの幅1と第2線状の凹部20bの幅は同じであり、第1線状の凹部20aどうし間の間隔W2と第2線状の凹部20bどうし間の間隔も同じである。
第1及び第2線状の凹部20a,20bの幅W1(一方のみ図示)は、該線状のエンボスにおいて繊維を確実に固定するために0.1〜1.5mm、特に0.3〜0.9mmであることが好ましく、第1線状の凹部20aどうし間の間隔W2及び第2線状の凹部20bどうし間の間隔は、2〜14mm、特に2〜8mmであることが好ましい。W1及びW2は、線に対して直交する方向に計測される。線の幅は交点部分から変化があっても良いが、W1は交点と交点の中点で計測される。W2は後述する区画領域22の対辺同士を結ぶ線で計測される。
このように、表面シート2には多数の線状の凹部20が格子状に形成されており、該線状の凹部20によって表面シート2が多数の領域に区画化され、区画領域22,22・・が形成されている。個々の区画領域22は、それぞれ周囲を線状の凹部20に囲まれた領域であり、平面視において菱形形状である。各区画領域22の中央部は、該区画領域22を囲む凹部20に対して相対的に隆起して凸部23となっている。
表面シート2は、このような、線状の凹部20で囲まれた多数の区画領域22(凸部23)を有していることにより、低伸長性であり、ナプキン1の長手方向X及び幅方向Yの両方向に引っ張っても伸びにくい。これに対し、表面シート2に線状の凹部20が多数本形成されていても、それらが互いに交差していない場合、例えば、多数本の線状の凹部20が、互いに長手方向Xに平行に且つ所定の間隔で形成されているだけでは、表面シート2に線状の凹部20で囲まれた区画領域22が形成されていないため、該表面シート2は、幅方向Yに対しては低伸長性を有しておらず、幅方向Yに引っ張ると伸びやすいため、前述したナプキン1の両側部1s,1sの上方側への持ち上がり現象が発現しないおそれがある。
また、表面シート2は、低伸長性であるが故に、これを引っ張ってもその厚みが実質的に変化しないため、ナプキン1においては、溝部7(71a〜71c,72a〜72c)を挟んでナプキン1の内方と外方とで、表面シート2の厚みが実質的に等しい。より具体的には、溝部7の任意の部分を選択し、該部分からナプキン1の外方に10mm離間した外方部における表面シート2の厚みP1と、該部分からナプキン1の内方に10mm離間した内方部における表面シート2の厚みP2との比(P1/P2)が、0.8〜1.2、好ましくは0.9〜1.1である。ここで、前記外方部及び前記内方部は、それぞれ、平面視において四角形形状の10mm×40mmの領域である。
表面シート2の長手方向Xの引張強度は、好ましくは30〜40N、更に好ましくは33〜38Nであり、幅方向Yの引張強度は、好ましくは7〜20N、更に好ましくは10〜15Nである。引張強度は次のようにして測定される。
<引張強度の測定方法>
温度23℃、湿度50%の試験室にて、JIS L1096(一般織物試験方法)に規定された引張強さを参考に、テンシロン引張試験機(株式会社エー・アンド・デイ製、RTC−1210A)を使用して、試験片の引張強度を測定する。テンシロン引張試験機の上下チャック間の距離を50mmに調整し、該上下のチャックに試験片を、引張強度の測定方向(ナプキン長手方向X又はナプキン幅方向Y)がチャックの上下方向に一致するように挟み、下チャックを固定した状態で上チャックを一定速度300mm/minで上昇させて上下チャック間の距離を拡げ、試験片が破断した時の強度を測定する。測定は5回行い、その平均値を算出して、当該測定方向の引張強度とした。尚、試験片については、特に予備乾燥はせず室温にて放置された試験片を長さ100mm、幅50mmに裁断したものを試験片とした。
表面シート2においては、線状の凹部20と凸部23とが、表面シート2の一方向及び該一方向と交差する方向それぞれにおいて交互に配置されていることで、ナプキン1の装着者の肌との接触面積が低減して蒸れやかぶれが効果的に防止される。また、凸部23(区画領域22)が、線状の凹部20によって包囲され、平面視において閉じた形状をしていることにより、凸部23が凹部20によって包囲されていない場合に比して、凸部23における構成繊維が表面シート2の厚み方向に向かって伸張しやすくなるため凸部23の厚みが増し、これにより、1)液が素早く透過し、且つ、液残りが少なく、表面シート2の肌との接触面積が減少する、2)凸部23が規則正しいパターンで形成されるため、視覚的な印象が良好となる、等の効果が奏される。
個々の区画領域22の面積は、0.25〜2cm2であることが好ましい。また、線状の凹部20の面積率は16%以下、特に14%以下であることが、表面シート2中に液が残りにくくなることから好ましい。凹部20の面積率が高すぎると、シートの凸部23が押さえ付けられて、表面シート2の中に液が残り易くなる。また、凹部20の面積率は、10%以上、特に11%以上であることが、液の吸い込み性が向上することから好ましい。凹部20の面積率が低すぎると、線状の凹部20の幅が細くなり該部分のエンボスの強度が確保できないので、液の吸い込み性が悪化する。凹部20の面積率は、実物の写真を画像解析して得ることができる。このとき、凹部20に繊維の欠損部分がある場合は手動補正を行い、繊維があるものと仮定して測定する。
また、菱形の区画領域22の対角線D1(ナプキン幅方向Yに延びる対角線)とD2(ナプキン長手方向Xに延びる対角線)との比(D1/D2)は、0.3〜0.9、特に0.5〜0.7であることが好ましい。
表面シート2は、構成繊維として、加熱によってその長さが伸びる熱伸長性繊維を含んでいる。表面シート2が熱伸長性繊維を含んで構成されていると、溝部7を形成する際のエンボス加工、特にヒートエンボス加工等の、熱を伴うエンボス加工によって、表面シート2が切れてしまう不都合が回避され、溝部7を安定して確実に形成することができる。
熱伸長性繊維は、熱融着性繊維であることが好ましい。熱伸長性繊維としての熱融着性繊維は、熱融着成分と該熱融着成分よりも融点の高い高融点成分とからなる複合繊維であることが好ましく、より好ましくは、熱融着成分を鞘、高融点成分を芯とする芯鞘型複合繊維が用いられる。熱融着成分及び高融点成分は、熱可塑性樹脂であることが好ましい。熱融着成分としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン−1、ポリペンテン−1、又はこれらのランダム若しくはブロック共重合体等が挙げられる。高融点成分としては、例えば、ポリエチレンテレフテレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル、ナイロン−6やナイロン−66などのポリアミド等が挙げられる。
熱融着成分と高融点成分との好ましい組み合わせとしては、ポリエチレンとポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンとポリプロピレン、低融点のポリエチレンテレフタレートとポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンとポリブチレンテレフタレート等が挙げられるが、これらに制限されるものではない。芯鞘型複合繊維は、同芯タイプの他、偏芯タイプのもの、更には繊維の全周の一部に芯成分が露出しているもの等であっても良い。
熱融着性繊維は、凹凸形状の形成性の点から、熱伸長性複合繊維であることが好ましい。熱伸長性複合繊維は、加熱によってその長さが伸びる複合繊維であり、温度が90℃以上、好ましくは、110℃〜130℃で伸張する繊維である。熱伸長性複合繊維は、表面シート2の製造時に伸長させることにより、起伏の大きい凹凸を形成し得ると共に後述する繊維並列起立部を容易に生じさせることができる。従って、表面シート2として完成した後においては、その多くが伸長した状態となっており、その状態から更に伸長される繊維という意味ではない。伸長後の熱伸長性複合繊維も熱伸長性複合繊維に含める。
熱伸長性複合繊維としては、例えば加熱により樹脂の結晶状態が変化して伸びたり、あるいは捲縮加工が施された繊維であって捲縮が解除されて見かけの長さが伸びる繊維が挙げられる。熱伸長性複合繊維としては、熱融着成分の軟化点より10℃高く、更に融点よりも10℃低い温度での伸張率が5〜40、特に10〜30%であることが、凹凸形状を顕著に形成させる点から好ましい。熱伸長性複合繊維の好ましい例は、特開2005−350836号公報の段落〔0024〕〜〔0040〕に記載されている。
熱融着成分と高融点成分とからなる複合繊維、特に熱伸長性複合繊維の割合は、表面シート2の構成繊維中、40〜100質量%であることが好ましく、より好ましくは70〜100質量%、更に好ましくは95〜100質量%である。これらの複合繊維以外に配合する繊維としては、熱可塑性樹脂からなる繊維(非複合繊維)等が挙げられる。
表面シート2は、前述したように熱伸長性繊維を含んでおり、且つ該熱伸長性繊維を含むウエブに線状の凹部20を形成した後、加熱処理されて形成されている。以下、表面シート2の製造方法について、熱伸長性複合繊維を用いて製造する場合を例に図7を参照しながら説明する。
先ず、所定のウエブ形成手段(図示せず)を用いて表面シート2の原反となるウエブ2Aを作製する。ウエブ2Aは、熱伸長性複合繊維を含むものであるか、又は熱伸長性複合繊維からなるものである。ウエブ形成手段としては、例えば(a)カード機を用いて短繊維を開繊するカード法、(b)溶融紡糸された連続フィラメントを直接エアサッカーで牽引してネット上に堆積させる方法(スパンボンド法)、(c)短繊維を空気流に搬送させてネット上に堆積させる方法(エアレイ法)等の公知の方法を用いることができる。
次いで、ウエブ2Aをヒートエンボス装置51に導入する。そして、ヒートエンボス装置51内で、ウエブ2Aにヒートエンボス加工が施される。ヒートエンボス装置51は、一対のロール52,53を備えている。ロール52は周面が平滑となっている平滑ロールである。一方、ロール53は、その周面に、線状の凹部20に対応する格子状の凸部が形成されている彫刻ロールである。各ロール52,53は所定温度に加熱可能になっている。
ヒートエンボス加工は、ウエブ2A中の熱伸長性複合繊維の熱融着成分が溶融する温度で行う。ヒートエンボス加工の加工温度は、ウエブ2A中の熱伸長性複合繊維における熱融着成分の融点以上で且つ高融点成分の融点未満の温度で行われることが好ましい。また熱伸長性繊維の伸長開始温度未満の温度で行われることが好ましい。
ヒートエンボス加工によって、線状の凹部20を有する不織布54が得られる。次いで、その不織布54は、熱風吹き付け装置55に搬送される。熱風吹き付け装置55においては不織布54にエアスルー加工(加熱処理)が施される。熱風吹き付け装置55は、所定温度に加熱された熱風が不織布54を貫通するように構成されている。エアスルー加工は、不織布54中の熱伸長性複合繊維が加熱によって伸長する温度で行われる。且つ不織布54における線状の凹部20以外の部分に存するフリーな状態の熱伸長性複合繊維どうしの交点が熱融着する温度で行われる。尤も、斯かる温度は熱伸長性複合繊維の高融点成分の融点未満の温度で行うことが好ましい。
このようなエアスルー加工によって、不織布54に含まれる熱伸長性複合繊維が、線状の凹部20以外の部分において伸長する。熱伸長性複合繊維はその一部が線状の凹部20によって固定されているので、伸長するのは線状の凹部20間の部分である。熱伸長性複合繊維はその一部が線状の凹部20によって固定されていることによって、伸長した熱伸長性複合繊維の伸び分は、不織布54の平面方向への行き場を失い、エアスルー加工時の熱風吹きつけ側の熱伸長性複合繊維は、該不織布54の厚み方向へ移動する。これによって、線状の凹部20に囲まれた区画領域22の中央部に凸部23が形成される。また、エアスルー加工によって線状の凹部20間に存する熱伸長性複合繊維どうしの交点が熱融着によって接合され、凸部23には、繊維接合点が3次元的に分散した状態に形成される。このようにして目的とする表面シート2が得られる。表面シート2の坪量は、好ましくは20〜40g/m2、更に好ましくは25〜35g/m2である。
本発明に係る表面シートは、前述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。例えば、区画領域22(線状の凹部20で囲まれた領域)の平面視における形状は、図6に示す如き菱形に制限されず、例えば、長方形、正方形、平行四辺形、楕円形、三角形等の任意の形状とすることができる。また、一枚の表面シートに、菱形形状の区画領域と平行四辺形状の区画領域とを組み合わせて設ける等、平面視形状の異なる複数種類の区画領域を設けることもできる。
ナプキン1における表面シート2以外の各部の形成材料について説明すると、裏面シート3(帯状シート130)及びサイドシート5としては、当該技術分野において従来用いられている各種のものを特に制限なく用いることができる。前述したように、裏面シート3は、表面シート2(帯状シート120)よりも低加重で伸び易いものであることが、前記溝部外方領域の上方側への持ち上がりを確実にする点で好ましい。裏面シート3及びサイドシート5は、液不透過性でも液透過性でも良く、例えば透湿性を有しない樹脂フィルムや、微細孔を有し、透湿性を有する樹脂フィルム、撥水不織布等の不織布、これらと他のシートとのラミネート体等を用いることができる。
吸収体4を構成する材料としては、当該技術分野において従来用いられている各種のものを特に制限なく用いることができ、例えば、木材パルプ、合繊繊維等の親水性繊維からなる繊維集合体、又は該繊維集合体に粒子状の高吸水性樹脂を保持させたもの等を用いることができる。また吸収体4は、該繊維集合体等からなる液保持性の吸収性コア(図示せず)と、該吸収性コアを被覆する液透過性のコアラップシート(図示せず)とを含んで構成されていても良く、その場合、吸収性コアとコアラップシートとの間は、所定の部位においてホットメルト粘着剤等の接合手段により接合されていても良い。吸収性コアを被覆するコアラップシートとしては、例えば、ティッシュペーパー等の紙や各種不織布、開孔フィルム等を用いることができる。吸収体4の坪量は、好ましくは100〜700g/m2、更に好ましくは200〜500g/m2である。
本実施形態のナプキン1は、公知のウイング部を有する生理用ナプキンと同様に下着に装着して使用する。本実施形態のナプキン1は、図1に示すように、その肌当接面(表面シート2の肌当接面2a)に略長楕円形状の溝部7が形成され、且つ図5に示すように、表面シート2に線状の凹部20で囲まれた区画領域22が多数形成されていること等によって、表面シート2に低伸長性が付与されているため、装着時に、その前記溝部外方領域が肌側に持ち上がると共に前記溝部内方領域が相対的に陥没した立体形状をとる。そして、斯かる装着時の立体形状により、ナプキン1は、装着者の排泄部を囲むように装着され、装着者の身体形状、特に鼠けい部に、前記溝部外方領域の肌当接面がフィットする。また、装着者の排泄部と対向する前記溝部内方領域(陥没部)には、溝部71b,72bによって前記排泄部対向部を包囲する環が形成されていると共に、該環の長手方向Xの前後それぞれに、該環を構成する溝部(溝部72b)と他の溝部(前記前方溝部を構成する溝部71a,72a、前記後方溝部を構成する溝部71c,72c)とで囲まれた領域が形成されているため、体液の拡散が効果的に防止され、前記立体形状と相俟って、高い防漏性が発現される。
また、本実施形態のナプキン1は、前述した溝部外方領域の肌側への持ち上がり現象が、該持ち上がり現象を生じさせることを主たる目的とした構成部材(例えば特許文献1におけるゴム等の弾性要素)を使用せずに、従来のこの種のナプキンが通常備えている構成部材である、表面シート及び溝部の改良によってなされているため、高性能でありながら、構成が比較的簡素であり、製造コストを抑えることができる。
以上、本発明をその好ましい実施形態に基づき説明したが、本発明は前記実施形態に制限されない。例えば、前記実施形態では、本発明の吸収性物品の適用例の一つとして生理用ナプキンを挙げたが、例えば、使い捨ておむつ、パンティライナー(おりものシート)、失禁パッド等にも適用できる。
1 生理用ナプキン(吸収性物品)
1a 生理用ナプキンの前端部
1c 生理用ナプキンの後端部
1s 生理用ナプキンの側部
2 表面シート
2a 表面シートの肌当接面
20 線状の凹部
22 区画領域
23 凸部
3 裏面シート
4 吸収体
5 サイドシート
6 ウイング部
7 溝部
8 固定部
10 吸収性本体
71a,71b,71c 長手方向溝部
72a,72b,72c 幅方向溝部
A 前方部
B 中央部
C 後方部
X ナプキン長手方向
Y ナプキン幅方向

Claims (5)

  1. 肌当接面を形成する表面シート、非肌当接面を形成する裏面シート、及び両シート間に介在配置された液保持性の吸収体を具備する実質的に縦長の吸収性物品であって、
    前記表面シートは、その肌当接面に、構成繊維が圧着又は接着されて形成された線状の凹部で囲まれた、凸部を多数有し、且つ該構成繊維として、加熱によってその長さが伸びる熱伸長性繊維を含んでおり、
    前記吸収性物品の肌当接面における、該吸収性物品の平面視において前記吸収体と重なる領域に、伸長状態の前記表面シートと該吸収体とが一体的に凹陥して形成された、溝部を有しており、
    前記溝部として、平面視において物品長手方向に延びる一対の長手方向溝部と、平面視において物品幅方向に延びる一対の幅方向溝部とを有しており、一対の該長手方向溝部と一対の該幅方向溝部とが繋がって環状の溝部を形成しており、
    前記吸収性物品における装着者の排泄部と対向する排泄部対向部が、前記環状の溝部によって包囲されている吸収性物品。
  2. 前記線状の凹部として、互いに平行に且つ所定間隔を置いて形成された多数本の第1線状の凹部と、互いに平行に且つ所定間隔を置いて形成された多数本の第2線状の凹部とを有しており、該第1線状の凹部と該第2線状の凹部とが所定角度をなして互いに交差しており、且つ前記溝部を挟んで前記吸収性物品の内方と外方とで、前記表面シートの厚みが実質的に等しい請求項1記載の吸収性物品。
  3. 前記溝部を挟んで前記吸収性物品の内方と外方とで、前記吸収体の坪量が実質的に等しい請求項1又は2記載の吸収性物品。
  4. 前記環状の溝部の物品長手方向の前後部それぞれに、さらに別の環状の溝部を有している請求項1〜3の何れかに記載の吸収性物品。
  5. 前記吸収性物品の非肌当接面に、該吸収性物品を着衣に固定する固定部が配置されており、該固定部は、前記長手方向溝部を含んでそれよりも物品幅方向の内方に位置している請求項1〜4の何れかに記載の吸収性物品。
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