JP2011103377A - へテロ接合電界効果トランジスタ及びその製造方法 - Google Patents

へテロ接合電界効果トランジスタ及びその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2011103377A
JP2011103377A JP2009257818A JP2009257818A JP2011103377A JP 2011103377 A JP2011103377 A JP 2011103377A JP 2009257818 A JP2009257818 A JP 2009257818A JP 2009257818 A JP2009257818 A JP 2009257818A JP 2011103377 A JP2011103377 A JP 2011103377A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cap layer
trench
region
gate electrode
electrode
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2009257818A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5638225B2 (ja
Inventor
Akifumi Imai
章文 今井
Takuma Nanjo
拓真 南條
Yuji Abe
雄次 阿部
Muneyoshi Fukita
宗義 吹田
Katsuomi Shiozawa
勝臣 塩沢
Eiji Yagyu
栄治 柳生
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP2009257818A priority Critical patent/JP5638225B2/ja
Publication of JP2011103377A publication Critical patent/JP2011103377A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5638225B2 publication Critical patent/JP5638225B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Junction Field-Effect Transistors (AREA)

Abstract

【課題】ゲートリーク電流の増大を抑制する、窒化物半導体からなるリセスゲート構造のヘテロ接合FET及びその製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明の窒化物半導体からなるヘテロ接合電界効果トランジスタは、バリア層4と、バリア層4上に設けられたキャップ層5と、キャップ層5に下部を埋没するようにしてキャップ層5上に設けられたゲート電極10と、ゲート電極10の両側に離間して夫々設けられたソース電極9及びドレイン電極8と、を備える。ゲート電極10とドレイン電極8の間である第1領域及びゲート電極10とソース電極9の間である第2領域のうち、少なくとも第1領域のキャップ層5において少なくとも1箇所にトレンチが形成される。
【選択図】図1

Description

本発明は、窒化物を含む半導体からなるヘテロ接合電界効果トランジスタの構造、及びその製造方法に関する。
従来の窒化物を含む半導体から成るヘテロ接合電界効果トランジスタ(HFET)において、半導体表面に直接ゲート電極を形成した構造では、ゲート電極にパルスの電圧を印加して動作させた場合にドレイン電流が大きく減少してしまう現象(電流コラプス)が発生し、これによって、実際に高周波動作させた際にDC特性から予測できる出力や効率に比べて大きく減少してしまう。電流コラプスは半導体表面に形成されるトラップ準位によって生じるため、これを抑制するためには最も強く電界が掛かるゲート電極/半導体界面を半導体表面から遠ざけることが効果的であり、それにはゲート電極を形成する領域のみエッチングした後にゲート電極を形成するリセスゲート構造とすることが望ましい。
しかし、リセスゲート構造を適用するためには、ゲート電極直下の半導体層のエッチング深さを制御性よくエッチングする必要があり、エッチングレートのみで制御することが難しい。この対策として、例えばAlGaN/GaN系へテロ構造を用いたヘテロ接合FETの場合には、最表面にエッチング深さと等しいGaNキャップ層を形成してGaN/AlGaN/GaN構造とし、GaNとAlGaNのエッチングレートの差を用いて選択的にGaNキャップ層のみをエッチングする手法が取られている。既に述べたように、電流コラプスを抑制するためには半導体表面に形成されるトラップ準位から電界集中するゲート電極端を遠ざける必要があり、従ってリセスを深くした構造で顕著な改善が得られる。例えば、非特許文献1に記載されている窒化物半導体からなるヘテロ接合FETが、上記の構造に該当している。
IEEE Electron Device Letters, vol.29, p303, 2008
非特許文献1に記載されているように、電流コラプスを抑制するために窒化物半導体からなるヘテロ接合FETに深いリセスゲート構造を適用した場合、AlGaNバリア層の分極の効果が表面近傍まで及ばず、リセスを形成した窒化物半導体層中に存在するn型不純物が活性化することで電子が誘起され、ゲートリーク電流が増大してしまう。
本発明は、上記のような特性劣化を防ぐためになされたものであり、ゲートリーク電流の増大を抑制する、窒化物半導体からなるリセスゲート構造のヘテロ接合FET及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明のヘテロ接合電界効果トランジスタは、窒化物半導体からなるヘテロ接合電界効果トランジスタであって、バリア層と、バリア層上に設けられたキャップ層と、キャップ層に下部を埋没するようにしてキャップ層上に設けられたゲート電極と、ゲート電極の両側に離間して夫々設けられたソース電極及びドレイン電極と、を備え、ゲート電極とドレイン電極の間である第1領域及びゲート電極とソース電極の間である第2領域のうち、少なくとも第1領域のキャップ層において少なくとも1箇所にトレンチが形成される。
また、本発明の第1のヘテロ接合電界効果トランジスタの製造方法は、窒化物半導体からなるヘテロ接合電界効果トランジスタの製造方法であって、バリア層の上にキャップ層を形成する工程と、キャップ層のゲート電極を形成すべき領域の両側に離間して、ソース電極及びドレイン電極を形成する工程と、キャップ層のゲート電極を形成すべき領域に第1トレンチを形成するとともに、第1トレンチとドレイン電極の間である第1領域および前記第1トレンチとソース電極の間である第2領域のうち、少なくとも第1領域のキャップ層において第2トレンチを形成する工程と、第1トレンチにゲート電極を形成する工程と、を備える。
さらに、本発明の第2のヘテロ接合電界効果トランジスタの製造方法は、窒化物半導体からなるヘテロ接合電界効果トランジスタの製造方法であって、バリア層の上にキャップ層を形成する工程と、キャップ層のゲート電極を形成すべき領域の両側に離間してソース電極及びドレイン電極を形成する工程と、キャップ層のゲート電極を形成すべき領域に第1トレンチを形成する工程と、第1トレンチにゲート電極を形成する工程と、ゲート電極とドレイン電極とソース電極をマスクとしてキャップ層をエッチングし第2トレンチを形成する工程と、を備える。
本発明のヘテロ接合電界効果トランジスタは、窒化物半導体からなるヘテロ接合電界効果トランジスタであって、バリア層と、バリア層上に設けられたキャップ層と、キャップ層に下部を埋没するようにしてキャップ層上に設けられたゲート電極と、ゲート電極の両側に離間して夫々設けられたソース電極及びドレイン電極と、を備える。ゲート電極とドレイン電極の間である第1領域及びゲート電極とソース電極の間である第2領域のうち、少なくとも第1領域のキャップ層において少なくとも1箇所にトレンチが形成される。キャップ層に設けられたトレンチが、ゲートリーク電流の流れる経路を物理的に遮断することにより、リセスゲート構造のヘテロ接合電界効果トランジスタにおいてゲートリーク電流を低減する。
また、本発明の第1のヘテロ接合電界効果トランジスタの製造方法は、窒化物半導体からなるヘテロ接合電界効果トランジスタの製造方法であって、バリア層の上にキャップ層を形成する工程と、キャップ層のゲート電極を形成すべき領域の両側に離間して、ソース電極及びドレイン電極を形成する工程と、キャップ層のゲート電極を形成すべき領域に第1トレンチを形成するとともに、第1トレンチとドレイン電極の間である第1領域および前記第1トレンチとソース電極の間である第2領域のうち、少なくとも第1領域のキャップ層において第2トレンチを形成する工程と、第1トレンチにゲート電極を形成する工程と、を備える。キャップ層にトレンチを形成することにより、ゲートリーク電流の流れる経路を物理的に遮断し、リセスゲート構造のヘテロ接合電界効果トランジスタにおいてゲートリーク電流を低減するヘテロ接合電界効果トランジスタが製造できる。
さらに、本発明の第2のヘテロ接合電界効果トランジスタの製造方法は、窒化物半導体からなるヘテロ接合電界効果トランジスタの製造方法であって、バリア層の上にキャップ層を形成する工程と、キャップ層のゲート電極を形成すべき領域の両側に離間してソース電極及びドレイン電極を形成する工程と、キャップ層のゲート電極を形成すべき領域に第1トレンチを形成する工程と、第1トレンチにゲート電極を形成する工程と、ゲート電極とドレイン電極とソース電極をマスクとしてキャップ層をエッチングし第2トレンチを形成する工程と、を備える。第2トレンチの形成にあたりレジストマスクでパターン形成をする必要がないため、簡便に第2トレンチを形成することが出来る。
本発明のヘテロ接合FETの構造を示す断面図である。 通常のリセスゲート構造のヘテロ接合FETの電気特性を示した図である。 本発明のヘテロ接合FETの構造を示す断面図である。 本発明のヘテロ接合FETの構造を示す断面図である。 本発明のヘテロ接合FETの構造を示す断面図である。 本発明のヘテロ接合FETの構造を示す断面図である。 本発明のヘテロ接合FETの構造を示す断面図である。 本発明のヘテロ接合FETの構造を示す断面図である。 本発明のヘテロ接合FETの構造を示す断面図である。 本発明のヘテロ接合FETの構造を示す断面図である。 本発明のヘテロ接合FETの構造を示す断面図である。 本発明のヘテロ接合FETの構造を示す断面図である。 本発明のヘテロ接合FETの構造を示す断面図である。 本発明のヘテロ接合FETの製造工程を示す断面図である。 本発明のヘテロ接合FETの製造工程を示す断面図である。 本発明のヘテロ接合FETの製造工程を示す断面図である。 本発明のヘテロ接合FETの製造工程を示す断面図である。 本発明のヘテロ接合FETの製造工程を示す断面図である。 本発明のヘテロ接合FETの製造工程を示す断面図である。 本発明のヘテロ接合FETの製造工程を示す断面図である。
(実施の形態1)
<構成>
図1は、実施の形態1に係る、窒化物半導体からなるヘテロ接合FETの構造の一例である。実施の形態1に係るヘテロ接合FETは、半絶縁性SiC基板1と、SiC基板1上に形成されたバッファ層2と、バッファ層2上に形成されたGaNからなるチャネル層3と、チャネル層3上に形成されたAl0.28Ga0.72Nからなるバリア層4と、バリア層4上に形成されたNi/Auからなるゲート電極10及びGaNからなるキャップ層5と、を備えている。
さらに、本実施の形態のヘテロ接合FETは、ゲート電極10の両側にTi/Nb/Ptからなるドレイン電極8及びソース電極9を備え、ドレイン電極8とソース電極9が形成された領域の下には、オーミックコンタクトを得るためにn型不純物としてSiがドーピングされたSi注入領域6,7を備えている。
また、ドレイン電極8とゲート電極10の間(第1領域)及びソース電極9とゲート電極10の間(第2領域)に、それぞれGaNキャップ層5が除去されたトレンチ構造が形成されており、GaNキャップ層5の表面は表面保護膜11により覆われている。ここで、トレンチはドレイン電極8とゲート電極10の間において、少なくとも1箇所に形成されていればよく、例えばドレイン電極8とゲート電極10の間に複数のトレンチ構造が形成されていても良い。ゲート電極10とソース電極9の間のトレンチ構造についても同様である。
また、ソース電極9とゲート電極10の間にトレンチを必ずしも形成する必要はなく、図4に示すように、トランジスタ動作時により大きな電圧の掛かるドレイン電極8とゲート電極10の間にのみトレンチが形成されていれば、ゲートリーク電流の低減に効果がある。
すなわち、本実施の形態のヘテロ接合FETは、窒化物半導体からなるヘテロ接合FETであって、バリア層4と、バリア層4上に設けられたキャップ層5と、キャップ層5に下部を埋没するようにしてキャップ層5上に設けられたゲート電極10と、ゲート電極10の両側に離間して夫々設けられたソース電極9及びドレイン電極8と、を備え、ゲート電極10とドレイン電極8の間である第1領域及びゲート電極10とソース電極9の間である第2領域のうち、少なくとも第1領域のキャップ層5において少なくとも1箇所にトレンチが形成される。このような構造にすることにより、GaNキャップ層5中を伝達するゲートリーク電流の流れる経路をトレンチ構造が物理的に遮断するため、電流コラプスを抑制すべくGaNキャップ層5の膜厚を大きく、すなわち深いリセスゲート構造とした場合でもゲートリーク電流を低減することができる。
あるいは、GaNキャップ層5のトレンチは、第1領域と第2領域の両方に形成される。このような構造によっても、GaNキャップ層5中を伝達するゲートリーク電流の流れる経路をトレンチ構造が物理的に遮断するため、電流コラプスを抑制すべくGaNキャップ層5の膜厚を大きく、すなわち深いリセスゲート構造とした場合でもゲートリーク電流を低減することができ、且つ電流コラプスを抑制することが出来る。
上記の構造は、本実施の形態のヘテロ接合FETの断面を示す一例であるが、トレンチ構造の役割を鑑みれば、奥行き方向に図1で示したものと同様の断面が連続した構造を有していることが望ましい。この場合、ドレイン電極8やソース電極9の奥行き方向の長さと同等の長さを有するトレンチ構造が形成されることになる。しかし、ドレイン電極8やソース電極9の奥行き方向の長さより長いトレンチ構造であっても、本発明の効果を奏する。
<GaNキャップ層>
次に、GaNキャップ層の膜厚について考察する。図2は、トレンチを形成しない通常のリセスゲート構造のヘテロ接合FETにおいて、キャップ層の膜厚の変化に対するゲートリーク電流の大きさと、ゲート電極のドレイン側端部に印加される電界の強さを示している。
まず、ゲートリーク電流の大きさについては、4種類のキャップ膜厚で実測した点に対して、以下に記述する論理計算によりフィッティングを実施して求めている。すなわち、1)ポアソン方程式を用いて、半導体表面側のキャリア濃度を求める。2)求めた濃度の電子により形成される空乏層をトンネルする確率を、ショットキーポテンシャルに対するWKB(Wentzel−Kramers−Brillouin)近似により求める。3)求めたトンネル確率にゲート金属の自由電子濃度を掛け合わせ、半導体中にトンネルするトンネル電流値を求める。4)キャップ層を形成していない場合のゲートリーク電流値を、トンネル以外の要因による電流値と仮定して、実測値より求める。5)4)で求めた電流値に3)で求めたトンネル電流値を重畳して、ゲートリーク電流の総和を得る。
上記理論計算によるフィッティングの結果は、理論値は実測値とほぼ一致しており、このフィッティング曲線からゲートリーク電流の大きさを見積もることが可能となった。
次に、電流コラプスは、トランジスタ動作時に最も電界が集中するゲート電極のドレイン側尖端部の電界の大きさにより増減するため、電流コラプスの大きさの指標としてゲート電極のドレイン側尖端部の電界を用いることとする。ゲート電極のドレイン側尖端部における電界は、ポアソン方程式を解くことで求めた。その結果、キャップ層の膜厚が大きくなるに従って、ゲート電極のドレイン側尖端部における電界は指数関数的に減少していくことが分かった。
上記2種類のパラメータに関して、キャップ層の膜厚に対する依存性を見ると、電流コラプスに関してはキャップ膜厚が大きいほど改善効果は大きい。一方で、ゲートリーク電流に関してはキャップ層の膜厚が27nmまではほぼ流れず、28nm〜35nmの間で約2桁ほど増大する。その後36nm以上の膜厚でゲートリーク電流は飽和し、それ以上増大しない。
キャップ層の膜厚が30nmの時にゲートリーク電流は約1桁増大するため、本実施の形態ではキャップ層5の膜厚を30nm以上とすれば、ゲートリーク電流の増大を防ぐ大きな効果が得られる。
<変形例>
図1において、GaNキャップ層5に形成されたトレンチはバリア層4が露出するまで完全にGaNキャップ層5を除去しているが、バリア層4を形成するAlGaNの分極効果が及ぶ28nm以下の厚さであればキャップ層5が残っていたとしても電子の誘起は起きず、ゲートリーク電流は増大しない。従って、図3に示すように、バリア層4上に残るGaNキャップ層5が28nm以下となるようにトレンチが形成されていれば良い。なお、電流コラプス抑制の観点からは、トレンチの底にキャップ層5が残されている方が好ましい。図4に示したドレイン電極8とゲート電極10の間のキャップ層5にのみトレンチを形成した場合も同様であり、図5に示すようにトレンチ底に28nm以下のキャップ層5を残しても良い。
すなわち、トレンチは、底に28nm以下のキャップ層5を残すようにして形成される。これにより、ゲートリーク電流を低減しつつ、電流コラプスを抑制することが出来る。
また、チャネル層3、バリア層4、キャップ層5のバンドギャップをそれぞれB3,B4,B5としたとき、これらがB3<B4、B5<B4という関係にあれば、ヘテロ接合FETを動作させるのに十分である。よって、必ずしも上記に示したようにチャネル層3及びキャップ層5をGaN、バリア層4をAl0.28Ga0.72Nとする必要はなく、構成する元素の組成が異なるAl,Ga,NのうちNを含む少なくとも2元素から成る化合物半導体で構成されていれば良い。例えば、チャネル層3、バリア層4、キャップ層5を構成する化合物半導体をそれぞれAlxGa1-xN、AlyGa1-yN、AlzGa1-zNとすると、0≦x<1、0≦y<1、0≦z<1、x<yz<yという関係を満たす化合物半導体で構成されていれば良い。
さらに言えば、Al,Ga,NのうちNを含む少なくとも2元素から成る化合物で構成される必要もなく、例えばIn,Al,Ga,NのうちNを含む少なくとも2元素からなる化合物半導体で構成されていても良い。
しかし、チャネル層3、バリア層4、キャップ層5がAl,Ga,NのうちNを含む少なくとも2元素から成る化合物半導体で構成されている場合は、バリア層4に大きな分極効果が発生するためチャネル層3のバリア層4側に高濃度の2次元電子ガスを発生させることが出来る。従って、トランジスタの大電流化さらには高出力化に有利であり、より好ましい構造である。
又、ヘテロ接合FETは、チャネル層3に用いる半導体材料の絶縁破壊電界が高いほど耐圧が高くなる。AlxGa1-xNはAl組成がより高いほどバンドギャップが大きく絶縁破壊電界が高いため、上述のようにチャネル層3をAlxGa1-xNで構成する場合、よりAl組成が高い(xが1に近い)方が好ましい。又、バリア層4に用いる半導体材料のバンドギャップが大きいほど、バリア層4を介してゲート電極9からヘテロ界面へ流れるゲートリーク電流が抑制されるため、バリア層4として用いるAlyGa1-yNも同様に、よりAl組成が高いほうが好ましい。
又、チャネル層3、バリア層4、キャップ層5は、必ずしも同一組成の1層からなる構造である必要はなく、上述のバンドギャップについての条件を満たす限りにおいてIn組成、Al組成、Ga組成が空間的に変化していても良いし、これらが異なる数層からなる多層膜でも良い。また、これらの層にはn型、p型の不純物が含まれていても良い。
半絶縁性SiC基板1は、Si、サファイア、GaN、AlNなどでも良い。基板1にGaNを使用した場合には、バッファ層2を形成しなくても、その上のチャネル層3、バリア層4などを形成することが出来る。従って、基板1の上にバッファ層20を形成する必要はなく、形成しなくても構わない。
また、図1や図3〜図5においてドレイン電極8とソース電極9はSi注入領域6,7の上に夫々形成しているが、これらの電極はチャネル層3のバリア層4側に発生する2次元電子ガス12とオーミックコンタクトが形成されていれば、必ずしも電極下にSi注入領域6,7がある必要はない。例えば、図6に示すようにドレイン電極8とソース電極9はバリア層4の表面と接触した構造や、図7に示すようにチャネル層3の表面と接触した構造でも良い。ただし、電極8,9下にSi注入領域6,7が形成されていた方がチャネル層3のバリア層4側に発生する2次元電子ガス12とソース/ドレイン電極間の抵抗を低減することができるため、トランジスタの大電流化及び高出力化に有利であり、より好ましい構造であるといえる。なお、必ずしもSiを注入する必要はなく、n型不純物が高濃度にドーピングされていることが条件であり、窒化物半導体中でn型の不純物準位を形成する材料(O,C,N空孔等)がドーピングされていれば良い。
又、ソース電極9及びドレイン電極8は必ずしもTi/Alである必要はなく、オーミック特性が得られればTi,Al,Nb,Hf,Zr,Sr,Ni,Ta,Au,Mo,Wなどの金属、もしくはこれらから構成される多層膜で形成されていても構わない。
又、ゲート電極10は必ずしも断面がT型である必要はなく、長方形や台形、Y型であっても良い。さらに、材質は必ずしもNi/Auである必要はなく、Ti,Al,Pt,Au,Ni,Pd等の金属、IrSi,PtSi,NiSi2等のシリサイドやTiN,WN等の窒化物金属、もしくはこれらから構成される多層膜などで形成されていても構わない。
又、図1に示したゲート電極10の構造において、T型のゲート電極10の庇部とキャップ層5の間や表面保護膜11上に、Al,Ga,Si,Hf,Tiのうち少なくとも1種類以上の原子の酸化物、窒化物、酸窒化物等からなる絶縁膜13を形成した図8に示すような構造にしても良い。このような構造にすることによって、高電圧動作時にゲート電極10のドレイン電極8側のエッジ部分に集中する電界を緩和することができ、電流コラプスを抑制すると同時に耐圧を高くすることが出来る。さらに、図9に示すように絶縁膜13をゲート電極10の下側のみに形成することによって、ソース電極9とゲート電極10の間や、ゲート電極10とドレイン電極8の間に発生する容量を低減することができ、高周波動作時の利得や効率を向上することが出来る。
キャップ層5に形成するトレンチの幅は特に制限されるものではなく、電流コラプスの抑制を目的として、キャップ層5がドレイン側でゲート電極10の側面に密着している状態であれば、図10に示すようにどのような幅のトレンチであっても良い。また、図10に示すように、キャップ層5の表面全てを表面保護膜11が覆う必要はなく、少なくとも露出したバリア層4を覆うように表面保護膜11が形成されていれば良い。
トレンチの幅は自由であるから、図11に示すようなトレンチがキャップ層5に形成されても良い。図12は、図11の構造においてトレンチの底にキャップ層5を28nm以下残したものである。
すなわち、ゲート電極10とドレイン電極8の間の領域である第1領域のトレンチは、その端部をゲート電極及びドレイン電極8の端部と揃えて形成される単一のトレンチである。このような構造であれば、ゲート電極10とドレイン電極8をマスクとしてセルフアラインにドライエッチングを行うことによりトレンチを形成でき、レジストマスクを形成するプロセスを省略するため、プロセスの簡便性向上にも効果がある。
また、ゲート電極10とソース電極9の間の領域である第2領域のトレンチは、その端部をゲート電極10及びソース電極9の端部と揃えて形成される単一のトレンチである。このような構造であれば、ゲート電極10とソース電極9をマスクとしてセルフアラインにドライエッチングを行うことによりトレンチを形成でき、レジストマスクを形成するプロセスを省略するため、プロセスの簡便性向上に効果がある。
但し、このようなプロセスでトレンチを形成する場合、ソース電極9側でオーミックコンタクトを形成しているSi注入領域7の一部を除去してしまう場合があり、トランジスタ動作時のアクセス抵抗が増大してしまうという弊害が考えられる。
そこで、アクセス抵抗が増大する弊害を回避するために、図13に示すようにソース電極9側のSi注入領域7及びソース電極9をゲート電極10に接近させた構造を採用しても良い。
なお、上述した様々な変形例は全て個別に採用する必要はなく、夫々を組み合わせた構造としても良い。
以上では、トランジスタとして動作する必要最小限の要素のみを記載したが、本実施の形態のヘテロ接合FETは、最終的には配線、バイアホール等の形成された構造においてデバイスとして用いられる。
<製造工程>
図14〜図20は、本実施の形態のヘテロ接合FETの製造工程を示す図である。これらの図において、図1及び図3〜図13と同一の符号を付した構成要素は同一又は対応する構成要素を示す。
まず、半絶縁性SiC基板1上にMOCVD法やMBE法などのエピタキシャル成長法を適用することにより、バッファ層2、GaNからなるチャネル層3、Al0.28Ga0.72Nからなるバリア層4、GaNからなるキャップ層5をそれぞれ下から順にエピタキシャル成長させる(図14)。なお、チャネル層3、バリア層4、キャップ層5を成長する際に、窒化物半導体の原料ガスであるトリメチルアンモニウム、トリメチルガリウム、トリメチルインジウム、アンモニア、あるいはn型ドーパントの原料ガスであるシラン等の圧力や流量、温度、導入時間を調整し、チャネル層3、バリア層4、キャップ層5が所望の組成、膜厚、ドーピング濃度となるように形成することが出来る。
次に、レジストパターンなどをマスク14として、ドレイン電極8及びソース電極9の直下に当たる所望の領域に対して、イオン注入法等によりSiを注入ドーズ量1×1013〜1×1017cm-2、注入エネルギー10〜1000keVで導入してSi注入領域6,7を形成する。但し、ここで注入するものは窒化物半導体においてn型不純物となればよく、Siでなくても良い(図15)。
マスク14を除去した後、例えばTi,Al,Nb,Hf,Zr,Sr,Ni,Ta,Au,Mo,W,Pt等の金属や、若しくはこれらから構成される多層膜からなるドレイン電極8やソース電極9を蒸着法やスパッタ法を用いて堆積し、リフトオフ法などにより形成する(図16)。
次に、レジストパターン等をマスク15として、Cl2等を用いたドライエッチング法等にてキャップ層5の所定の領域を除去し、トレンチ(第2トレンチ)を形成する(図17)。ここで、エッチング時間やガス流量を調整し、所望のエッチング深さにすれば、トレンチの底に28nm以下のキャップ層5を残す図3,5,11に示す構造のヘテロ接合FETを作製できる。
すなわち、底に28nm以下のキャップ層5を残して第2トレンチを形成する。これにより、ゲートリーク電流を低減しつつ、電流コラプスを抑制することが出来る。
キャップ層5とバリア層4のAl組成比が異なる場合には、エッチングの際にCl2等の塩素系ガスに加えて、例えば酸素やSF6などのフッ素系のガスを用いることによって、選択的にキャップ層のみをエッチングすることが可能となり、エッチング深さの制御性が向上する。
その後、マスク15を除去し、プラズマCVD法やcat−CVD法などを用いて、例えばSi,Alなどの窒化膜、もしくはこれらから構成される多層膜を積層し、表面保護膜11を形成する(図18)。
次に、レジストパターン等をマスク16として、Cl2等を用いたドライエッチング法等にてゲート電極10を形成する領域のキャップ層5を表面保護膜11と共に除去し、第1トレンチを形成する(図19)。図17で示した工程と同様に、キャップ層5とバリア層4のAl組成比が異なる場合には、エッチングの際にCl2等の塩素系ガスに加えて、例えば酸素やSF6などのフッ素系のガスを用いることによってエッチング深さの制御性が向上する。
そして、マスク16を除去した後、Ti,Al,Pt,Au,Ni,Pd等の金属やIrSi,PtSi,NiSi2等のシリサイド、あるいはTiN,WN等の窒化物金属、もしくはこれらから構成される多層膜からなるゲート電極10を蒸着法やスパッタ法を用いて堆積し、リフトオフ法などにより形成する(図20)。なお、ゲート電極10を形成する際に、エッチングした領域と同じ幅の開口を持つレジストパターンを利用したり、露光と現像のパラメータを調整してレジストパターンにテーパーを持たせたりした上で、蒸着法などにより電極を堆積することによって、長方形や台形、Y型のゲート電極10を形成することが出来る。
以上の方法により、図1に示す構造を持ったヘテロ接合FETが作製できる。以上では、トランジスタとして動作する必要最小限の要素のみを記載したが、最終的には配線やバイアホール等の形成プロセスを経て、デバイスとして用いられる。
すなわち、本実施の形態の窒化物半導体からなるヘテロ接合FETの製造方法は、(a)バリア層4の上にキャップ層5を形成する工程と、(b)キャップ層5のゲート電極10を形成すべき領域の両側に離間して、ソース電極9及びドレイン電極8を形成する工程と、(c)キャップ層5のゲート電極10を形成すべき領域に第1トレンチを形成するとともに、第1トレンチとドレイン電極8の間である第1領域および第1トレンチとソース電極9の間である第2領域のうち、少なくとも第1領域のキャップ層5において第2トレンチを形成する工程と、(d)第1トレンチにゲート電極10を形成する工程と、を備える。これにより、キャップ層5に形成した第2トレンチが、キャップ層5層中を伝達するゲートリーク電流の流れる経路を物理的に遮断するため、GaNキャップ層5の膜厚を大きく、すなわち深いリセスゲート構造とした場合でもゲートリーク電流を低減することができ、且つ電流コラプスを抑制することが出来る。
なお、図15においてイオン注入を実施せずに、マスク14を用いてドライエッチング法によりキャップ層5を除去し、除去した領域にドレイン電極8とソース電極9を形成して、以下、図17〜図20で示した工程を実施すれば、図6に示すイオン注入領域6,7を設けない構造のヘテロ接合FETを作製できる。
また、図17や図19に示すエッチング時のマスクパターンを変えて所望の領域をエッチングすると、図10に示す構造のヘテロ接合FETを作製できる。
また、図18に示す表面保護膜11を形成した後に、プラズマCVD法やcat−CVD法などを用いて、例えばAl,Ga,Si,Hf,Tiなどのうち少なくとも1種類以上の原子の酸化物、窒化物、酸窒化物等からなる絶縁膜を形成し、その後図19、図20に示す工程を行えば、図8に示す絶縁膜13を備えたヘテロ接合FETが作製できる。あるいは、レジストパターン等によるマスクを併用して前述の絶縁膜を堆積した後、リフトオフ法等により絶縁膜を所定の領域にのみ残しておき、その後図19、図20に示す工程を行えば、図9に示す構造のヘテロ接合FETが作製できる。但し、工程の順番は入れ替えてもよく、表面保護膜11や絶縁膜13を形成する前に、ゲート電極10を形成する工程(図20)を実施しても良い。なお、最終的にデバイスとして使用するには、表面保護膜11や絶縁膜13で覆われたソース/ドレイン電極の一部を、例えばフッ酸等を用いてウェットエッチングして除去した後、配線を形成する必要がある。
なお、図11や図12に示すセルフアライン構造のヘテロ接合FETを作製する場合は、図17と図18に示す工程を省略し、ゲート電極10を形成した後(図20)、ドレイン電極8、ソース電極9、ゲート電極10をマスクとして、例えばドライエッチング法などによりキャップ層5を除去してトレンチを形成し、その後表面保護膜11を形成すればよい。
また、上記セルフアライン構造のヘテロ接合FETの製造工程に際し、図15に示す工程において、ソース電極9側のレジストパターンの開口を広くしておき、及び図16に示す工程でソース電極9をゲート電極10を形成する領域に接近させてリフトオフ法などにより形成すれば、図13に示すような構造のヘテロ接合FETが作製できる。
すなわち、本実施の形態の窒化物半導体からなるヘテロ接合FETの製造方法は、(a)バリア層4の上にキャップ層5を形成する工程と、(b)前記キャップ層6のゲート電極10を形成すべき領域の両側に離間してソース電極9及びドレイン電極8を形成する工程と、(c)キャップ層5のゲート電極10を形成すべき領域に第1トレンチを形成する工程と、(d)第1トレンチにゲート電極10を形成する工程と、(e)ゲート電極10とドレイン電極8とソース電極9をマスクとしてキャップ層5をエッチングし第2トレンチを形成する工程と、を備える。このような方法によれば、電極をマスクとするため、レジストマスクでパターン形成をする必要がなく、プロセスが簡便となる。
また、ゲート電極10とドレイン電極8とソース電極9をマスクとしてキャップ層5をエッチングし第2トレンチを形成する工程では、底に28nm以下のキャップ層5を残して第2トレンチを形成する。これにより、電極をマスクとする簡便なプロセスによって、ゲートリーク電流を低減しつつ、電流コラプスを抑制するヘテロ接合FETを作製できる。
なお、上述したプロセスは全て個々に採用する必要はなく、夫々を組み合わせたプロセスとしても良い。
<効果>
本実施の形態のヘテロ接合FETによれば、すでに述べた通り以下の効果を奏する。すなわち、本実施の形態のヘテロ接合FETは、窒化物半導体からなるヘテロ接合FETであって、バリア層4と、バリア層4上に設けられたキャップ層5と、キャップ層5に下部を埋没するようにしてキャップ層5上に設けられたゲート電極10と、ゲート電極10の両側に離間して夫々設けられたソース電極9及びドレイン電極8と、を備え、ゲート電極10とドレイン電極8の間である第1領域及びゲート電極10とソース電極9の間である第2領域のうち、少なくとも第1領域のキャップ層5において少なくとも1箇所にトレンチが形成される。このような構造にすることにより、GaNキャップ層5中を伝達するゲートリーク電流の流れる経路をトレンチ構造が物理的に遮断するため、GaNキャップ層5の膜厚を大きく、すなわち深いリセスゲート構造とした場合でもゲートリーク電流を低減することができ、且つ電流コラプスを抑制することが出来る。
あるいは、GaNキャップ層5のトレンチは、第1領域と第2領域の両方に形成される。このような構造によっても、GaNキャップ層5中を伝達するゲートリーク電流の流れる経路をトレンチ構造が物理的に遮断するため、GaNキャップ層5の膜厚を大きく、すなわち深いリセスゲート構造とした場合でもゲートリーク電流を低減することができ、且つ電流コラプスを抑制することが出来る。
また、ゲート電極10とドレイン電極8の間の領域である第1領域のトレンチは、その端部をゲート電極及びドレイン電極8の端部と揃えて形成される単一のトレンチである。このような構造であれば、ゲート電極10とドレイン電極8をマスクとしてセルフアラインにドライエッチングを行うことによりトレンチを形成でき、レジストマスクを形成するプロセスを省略するため、プロセスの簡便性向上にも効果がある。
さらに、ゲート電極10とソース電極9の間の領域である第2領域のトレンチは、その端部をゲート電極10及びソース電極9の端部と揃えて形成される単一のトレンチである。このような構造であれば、ゲート電極10とソース電極9をマスクとしてセルフアラインにドライエッチングを行うことによりトレンチを形成でき、レジストマスクを形成するプロセスを省略するため、プロセスの簡便性向上に効果がある。
また、トレンチは、底に28nm以下のキャップ層5を残すようにして形成される。これにより、ゲートリーク電流を低減しつつ、電流コラプスを抑制することが出来る。
また、本実施の形態のヘテロ接合FETの製造方法によれば、すでに述べたとおり以下の効果を奏する。すなわち、本実施の形態の窒化物半導体からなるヘテロ接合FETの製造方法は、(a)バリア層4の上にキャップ層5を形成する工程と、(b)キャップ層5のゲート電極10を形成すべき領域の両側に離間して、ソース電極9及びドレイン電極8を形成する工程と、(c)キャップ層5のゲート電極10を形成すべき領域に第1トレンチを形成するとともに、第1トレンチとドレイン電極8の間である第1領域および第1トレンチとソース電極9の間である第2領域のうち、少なくとも第1領域のキャップ層5において第2トレンチを形成する工程と、(d)第1トレンチにゲート電極10を形成する工程と、を備える。これにより、キャップ層5に形成した第2トレンチが、キャップ層5層中を伝達するゲートリーク電流の流れる経路を物理的に遮断するため、GaNキャップ層5の膜厚を大きく、すなわち深いリセスゲート構造とした場合でもゲートリーク電流を低減することができ、且つ電流コラプスを抑制することが出来る。
さらに上記工程(c)では、底に28nm以下のキャップ層5を残して第2トレンチを形成する。これにより、ゲートリーク電流を低減しつつ、電流コラプスを抑制することが出来る。
また、本実施の形態の別のヘテロ接合FETの製造方法によれば、すでに述べたとおり以下の効果を奏する。すなわち、本実施の形態の窒化物半導体からなるヘテロ接合FETの製造方法は、(a)バリア層4の上にキャップ層5を形成する工程と、(b)前記キャップ層6のゲート電極10を形成すべき領域の両側に離間してソース電極9及びドレイン電極8を形成する工程と、(c)キャップ層5のゲート電極10を形成すべき領域に第1トレンチを形成する工程と、(d)第1トレンチにゲート電極10を形成する工程と、(e)ゲート電極10とドレイン電極8とソース電極9をマスクとしてキャップ層5をエッチングし第2トレンチを形成する工程と、を備える。このような方法によれば、電極をマスクとするため、レジストマスクでパターン形成をする必要がなく、プロセスが簡便となる。
また、上記工程(e)では、底に28nm以下のキャップ層5を残して第2トレンチを形成する。これにより、電極をマスクとする簡便なプロセスによって、ゲートリーク電流を低減しつつ、電流コラプスを抑制するヘテロ接合FETを作製できる。
1 半絶縁性基板、2 バッファ層、3 チャネル層、4 バリア層、5 キャップ層、6 Si注入領域、7 Si注入領域、8 ドレイン電極、9 ソース電極、10 ゲート電極、11 表面保護膜、12 2次元電子ガス、13 絶縁膜、14〜16 マスク。

Claims (9)

  1. 窒化物半導体からなるヘテロ接合電界効果トランジスタであって、
    バリア層と、
    前記バリア層上に設けられたキャップ層と、
    前記キャップ層に下部を埋没するようにして前記キャップ層上に設けられたゲート電極と、
    前記ゲート電極の両側に離間して夫々設けられたソース電極及びドレイン電極と、を備え、
    前記ゲート電極と前記ドレイン電極の間である第1領域及び前記ゲート電極と前記ソース電極の間である第2領域のうち、少なくとも前記第1領域の前記キャップ層において少なくとも1箇所にトレンチが形成されることを特徴とする、ヘテロ接合電界効果トランジスタ。
  2. 前記トレンチは、前記第1領域及び前記第2領域の両方に形成されることを特徴とする、請求項1に記載のヘテロ接合電界効果トランジスタ。
  3. 前記第1領域の前記トレンチは、その端部を前記ゲート電極及び前記ドレイン電極の端部と揃えて形成される単一のトレンチであることを特徴とする、請求項1に記載のヘテロ接合電界効果トランジスタ。
  4. 前記第2領域の前記トレンチは、その端部を前記ゲート電極及び前記ソース電極の端部と揃えて形成される単一のトレンチであることを特徴とする、請求項2に記載のヘテロ接合電界効果トランジスタ。
  5. 前記トレンチは、底に28nm以下の前記キャップ層を残すようにして形成されることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載のヘテロ接合電界効果トランジスタ。
  6. 窒化物半導体からなるヘテロ接合電界効果トランジスタの製造方法であって、
    (a)バリア層の上にキャップ層を形成する工程と、
    (b)前記キャップ層のゲート電極を形成すべき領域の両側に離間して、ソース電極及びドレイン電極を形成する工程と、
    (c)前記キャップ層の前記ゲート電極を形成すべき領域に第1トレンチを形成するとともに、前記第1トレンチと前記ドレイン電極の間である第1領域および前記第1トレンチと前記ソース電極の間である第2領域のうち、少なくとも前記第1領域の前記キャップ層において第2トレンチを形成する工程と、
    (d)前記第1トレンチに前記ゲート電極を形成する工程と、を備えたヘテロ接合電界効果トランジスタの製造方法。
  7. 前記工程(c)は、底に28nm以下の前記キャップ層を残して前記第2トレンチを形成する工程である、請求項6に記載のヘテロ接合電界効果トランジスタの製造方法。
  8. 窒化物半導体からなるヘテロ接合電界効果トランジスタの製造方法であって、
    (a)バリア層の上にキャップ層を形成する工程と、
    (b)前記キャップ層のゲート電極を形成すべき領域の両側に離間してソース電極及びドレイン電極を形成する工程と、
    (c)前記キャップ層の前記ゲート電極を形成すべき領域に第1トレンチを形成する工程と、
    (d)前記第1トレンチに前記ゲート電極を形成する工程と、
    (e)前記ゲート電極と前記ドレイン電極と前記ソース電極をマスクとして前記キャップ層をエッチングし第2トレンチを形成する工程と、を備えたヘテロ接合電界効果トランジスタの製造方法。
  9. 前記工程(e)は、底に28nm以下の前記キャップ層を残して前記第2トレンチを形成する工程である、請求項8に記載のヘテロ接合電界効果トランジスタの製造方法。
JP2009257818A 2009-11-11 2009-11-11 へテロ接合電界効果トランジスタ及びその製造方法 Active JP5638225B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009257818A JP5638225B2 (ja) 2009-11-11 2009-11-11 へテロ接合電界効果トランジスタ及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009257818A JP5638225B2 (ja) 2009-11-11 2009-11-11 へテロ接合電界効果トランジスタ及びその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011103377A true JP2011103377A (ja) 2011-05-26
JP5638225B2 JP5638225B2 (ja) 2014-12-10

Family

ID=44193602

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009257818A Active JP5638225B2 (ja) 2009-11-11 2009-11-11 へテロ接合電界効果トランジスタ及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5638225B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103151370A (zh) * 2011-12-07 2013-06-12 富士通株式会社 化合物半导体器件及其制造方法
CN103311291A (zh) * 2012-03-06 2013-09-18 英飞凌科技奥地利有限公司 半导体器件及方法

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0621101A (ja) * 1991-01-28 1994-01-28 Nec Corp ショットキゲート型電界効果トランジスタ
JPH06168963A (ja) * 1992-08-20 1994-06-14 Motorola Inc 線形ヘテロ接合電界効果トランジスタ
JP2001060684A (ja) * 1999-08-19 2001-03-06 Fujitsu Ltd 半導体装置
JP2001230407A (ja) * 1999-12-08 2001-08-24 Matsushita Electric Ind Co Ltd 半導体装置
JP2003258003A (ja) * 2002-03-06 2003-09-12 Hitachi Ltd 半導体装置及びその製造方法
JP2004228481A (ja) * 2003-01-27 2004-08-12 Fujitsu Ltd 化合物半導体装置およびその製造方法
JP2009182069A (ja) * 2008-01-30 2009-08-13 Fujitsu Ltd 半導体装置及びその製造方法

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0621101A (ja) * 1991-01-28 1994-01-28 Nec Corp ショットキゲート型電界効果トランジスタ
JPH06168963A (ja) * 1992-08-20 1994-06-14 Motorola Inc 線形ヘテロ接合電界効果トランジスタ
JP2001060684A (ja) * 1999-08-19 2001-03-06 Fujitsu Ltd 半導体装置
JP2001230407A (ja) * 1999-12-08 2001-08-24 Matsushita Electric Ind Co Ltd 半導体装置
JP2003258003A (ja) * 2002-03-06 2003-09-12 Hitachi Ltd 半導体装置及びその製造方法
JP2004228481A (ja) * 2003-01-27 2004-08-12 Fujitsu Ltd 化合物半導体装置およびその製造方法
JP2009182069A (ja) * 2008-01-30 2009-08-13 Fujitsu Ltd 半導体装置及びその製造方法

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103151370A (zh) * 2011-12-07 2013-06-12 富士通株式会社 化合物半导体器件及其制造方法
US9324821B2 (en) 2011-12-07 2016-04-26 Fujitsu Limited Compound semiconductor device and manufacturing method of the same
US9722037B2 (en) 2011-12-07 2017-08-01 Fujitsu Limited Compound semiconductor device and manufacturing method of the same
CN103311291A (zh) * 2012-03-06 2013-09-18 英飞凌科技奥地利有限公司 半导体器件及方法
US20150104911A1 (en) * 2012-03-06 2015-04-16 Infineon Technologies Austria Ag Semiconductor device and method
US9450063B2 (en) * 2012-03-06 2016-09-20 Infineon Technologies Austria Ag Semiconductor device and method

Also Published As

Publication number Publication date
JP5638225B2 (ja) 2014-12-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI431770B (zh) 半導體裝置及製造其之方法
JP5641821B2 (ja) ヘテロ接合電界効果トランジスタの製造方法
JP5217157B2 (ja) 電界効果トランジスタおよびその製造方法
KR20150070001A (ko) 반도체 장치
JP2011146613A (ja) ヘテロ接合電界効果型トランジスタおよびその製造方法
JP2011233612A (ja) 半導体装置及びその製造方法
JP2008243881A (ja) 半導体装置及びその製造方法
JP2013229486A (ja) ヘテロ接合電界効果トランジスタ及びその製造方法
KR20150051822A (ko) 고전자 이동도 트랜지스터 및 그 제조방법
JP2011082415A (ja) Iii族窒化物系電界効果トランジスタおよびその製造方法
JP5300514B2 (ja) 半導体装置
JP2013149732A (ja) へテロ接合電界効果型トランジスタおよびその製造方法
JP2011124246A (ja) ヘテロ接合電界効果型トランジスタ及びその製造方法
JP2016100450A (ja) ヘテロ接合電界効果型トランジスタおよびその製造方法
JP2013120871A (ja) ヘテロ接合電界効果型トランジスタおよびその製造方法
JP5991000B2 (ja) 半導体装置およびその製造方法
JP2010251391A (ja) 半導体装置
JP2013055224A (ja) 半導体装置およびその製造方法
JP2013229458A (ja) ヘテロ接合電界効果型トランジスタおよびその製造方法
JP2009152353A (ja) ヘテロ接合電界効果型トランジスタおよびその製造方法
JP2011066464A (ja) 電界効果トランジスタ
JP2014099523A (ja) ヘテロ接合電界効果型トランジスタおよびその製造方法
JP2012043964A (ja) ヘテロ接合電界効果トランジスタ及びその製造方法
JP5638225B2 (ja) へテロ接合電界効果トランジスタ及びその製造方法
JP2014229767A (ja) ヘテロ接合電界効果型トランジスタ及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20111025

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20131022

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20131217

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140401

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140523

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140924

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20141022

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5638225

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250