JP2011102912A - 液晶滴下工法用シール剤、上下導通材料、及び、液晶表示素子 - Google Patents

液晶滴下工法用シール剤、上下導通材料、及び、液晶表示素子 Download PDF

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Abstract

【課題】硬化性及び接着性に優れ、液晶汚染を引き起こすことがほとんどない液晶滴下工法用シール剤を提供する。また、該液晶滴下工法用シール剤を用いてなる上下導通材料及び液晶表示素子を提供する。
【解決手段】硬化性樹脂、光重合開始剤、及び、熱硬化剤を含有する液晶滴下工法用シール剤であって、前記硬化性樹脂は、光硬化性樹脂及び熱硬化性樹脂、並びに/又は、光熱硬化性樹脂を含有し、前記熱硬化剤は、ヒドラジド系熱硬化剤とイミダゾール系熱硬化剤とを含有し、前記硬化性樹脂100重量部に対する前記ヒドラジド系熱硬化剤の含有量が0.1〜3.0重量部であり、かつ、前記硬化性樹脂100重量部に対する前記イミダゾール系熱硬化剤の含有量が0.1〜1.5重量部である液晶滴下工法用シール剤。
【選択図】なし

Description

本発明は、硬化性及び接着性に優れ、液晶汚染を引き起こすことがほとんどない液晶滴下工法用シール剤に関する。また、本発明は、該液晶滴下工法用シール剤を用いてなる上下導通材料及び液晶表示素子に関する。
近年、液晶表示セル等の液晶表示素子の製造方法は、タクトタイム短縮、使用液晶量の最適化といった観点から、従来の真空注入方式から、例えば、特許文献1、特許文献2に開示されているような光硬化性樹脂、光重合開始剤、熱硬化性樹脂、及び、熱硬化剤を含有する光、熱併用硬化型のシール剤を用いた滴下工法と呼ばれる液晶滴下方式にかわりつつある。
滴下工法では、まず、2枚の電極付き透明基板の一方に、ディスペンスにより長方形状のシールパターンを形成する。次いで、シール剤が未硬化の状態で液晶の微小滴を透明基板の枠内全面に滴下し、すぐに他方の透明基板を重ねあわせ、シール部に紫外線等の光を照射して仮硬化を行う。その後、液晶アニール時に加熱して本硬化を行い、液晶表示素子を作製する。基板の貼り合わせを減圧下で行うようにすれば、極めて高い効率で液晶表示素子を製造することができ、現在この滴下工法が液晶表示素子の製造方法の主流となっている。
近年、低消費電力化や環境保護の観点から低電圧型液晶を使用する液晶表示素子の開発が進められている。しかしながら、滴下工法によって低電圧型液晶を用いた液晶表示素子を製造した場合、表示ムラが発生する可能性がある。
特開2001−133794号公報 国際公開第02/092718号パンフレット
本発明は、硬化性及び接着性に優れ、液晶汚染を引き起こすことがほとんどない液晶滴下工法用シール剤を提供することを目的とする。また、本発明は、該液晶滴下工法用シール剤を用いてなる上下導通材料及び液晶表示素子を提供することを目的とする。
本発明は、硬化性樹脂、光重合開始剤、及び、熱硬化剤を含有する液晶滴下工法用シール剤であって、上記硬化性樹脂は、光硬化性樹脂及び熱硬化性樹脂、並びに/又は、光熱硬化性樹脂を含有し、上記熱硬化剤は、ヒドラジド系熱硬化剤とイミダゾール系熱硬化剤とを含有し、上記硬化性樹脂100重量部に対する上記ヒドラジド系熱硬化剤の含有量が0.1〜3.0重量部であり、かつ、上記硬化性樹脂100重量部に対する上記イミダゾール系熱硬化剤の含有量が0.1〜1.5重量部である液晶滴下工法用シール剤である。
以下に本発明を詳述する。
従来、シール剤に含まれる熱硬化性樹脂の硬化に用いられる熱硬化剤としては、接着性に優れ、液晶汚染を抑制できることから、ヒドラジド系熱硬化剤が好適に用いられている。本発明者らは、低電圧型液晶を使用した場合ではこのヒドラジド系熱硬化剤が液晶表示素子の加熱工程において低電圧型液晶中に容易に溶出し、溶出したヒドラジド系熱硬化剤が表示ムラの原因となっていることを見出した。しかしながら、表示ムラの発生を抑制するために単にヒドラジド系熱硬化剤の配合量を減らしたり、他の熱硬化剤を用いたりすると、得られるシール剤が接着性に劣るものとなったり、液晶が汚染され、得られる液晶表示素子が電気特性に劣るものとなったりする。
そこで本発明者は、ヒドラジド系熱硬化剤の配合量を特定量まで減らし、その代わりに、低電圧型液晶とのマッチング性がよいイミダゾール系熱硬化剤を特定量添加することにより、硬化性及び接着性に優れ、液晶汚染を引き起こすことがほとんどない液晶滴下工法用シール剤が得られることを見出し、本発明を完成させるに至った。
本発明の液晶滴下工法用シール剤は、熱硬化剤を含有する。
上記熱硬化剤は、ヒドラジド系熱硬化剤とイミダゾール系熱硬化剤とを含有する。
上記ヒドラジド系熱硬化剤は特に限定されず、後述する硬化性樹脂の有する熱硬化性官能基と反応する温度や速度に合わせて適宜決定されるが、通常、80℃から140℃の温度で反応を開始するものが使用され、ポットライフの面で常温では安定に存在することが望まれることから、80℃付近に融点を有するものであることが好適である。
また、上記ヒドラジド系熱硬化剤は、2官能以上の多官能ヒドラジド化合物であることが好ましい。
上記2官能以上の多官能ヒドラジド化合物は特に限定されず、例えば、セバシン酸ジヒドラジド、イソフタル酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジド、1,3−ビス(ヒドラジノカルボノエチル)−5−イソプロピルヒダントイン等が挙げられる。
上記ヒドラジド系熱硬化剤のうち市販されているものとしては、例えば、アミキュアVDH(味の素ファインテクノ社製)、アミキュアUDH(いずれも味の素ファインテクノ社製)、SDH、ADH(いずれも大塚化学社製)等が挙げられる。
後述する硬化性樹脂100重量部に対する上記ヒドラジド系熱硬化剤の含有量の下限は0.1重量部、上限は3.0重量部である。上記ヒドラジド系熱硬化剤の含有量が0.1重量部未満であると、得られるシール剤が接着性に劣るものとなる。上記ヒドラジド系熱硬化剤の含有量が3.0重量部を超えると、低電圧型液晶を用いた場合、得られる液晶表示素子に表示ムラが発生する。上記ヒドラジド系熱硬化剤の含有量の好ましい下限は0.3重量部、好ましい上限は2.0重量部、より好ましい下限は0.5重量部、より好ましい上限は1.5重量部である。
上記イミダゾール系熱硬化剤は特に限定されず、後述する硬化性樹脂の有する熱硬化性官能基と反応する温度に合わせて適宜決定されるが、通常、上記ヒドラジド系熱硬化剤と同様に80℃から140℃の温度で反応を開始するものが使用され、ポットライフの面で常温では安定に存在することが望まれることから、80℃付近に融点を持つものであることが好適である。
上記イミダゾール系熱硬化剤は特に限定されないが、2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾリウムトリメリテート、2、4−ジアミノ−6−[2’−メチルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジン、及び、2、4−ジアミノ−6−[2’−メチルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジンイソシアヌル酸付加物からなる群より選択される少なくとも1種の化合物であることが好ましい。
また、上記イミダゾール系熱硬化剤は、水酸基を有することが好ましい。
後述する硬化性樹脂100重量部に対する上記イミダゾール系熱硬化剤の含有量の下限は0.1重量部、上限は1.5重量部である。上記イミダゾール系熱硬化剤の含有量が0.1重量部未満であると、得られるシール剤が硬化性に劣るものとなる。上記イミダゾール系熱硬化剤の含有量が1.5重量部を超えると、液晶が汚染され、得られる液晶表示素子が電気特性に劣るものとなる。上記イミダゾール系熱硬化剤の含有量の好ましい下限は0.3重量部、好ましい上限は1.2重量部、より好ましい下限は0.5重量部、より好ましい上限は1.0重量部である。
本発明の液晶滴下工法用シール剤は、硬化性樹脂を含有する。
上記硬化性樹脂は、光硬化性樹脂及び熱硬化性樹脂、並びに/又は、光熱硬化性樹脂を含有する。
上記光硬化性樹脂としては、例えば、光ラジカル重合性化合物、光カチオン重合性化合物等が挙げられる。
上記光ラジカル重合性化合物は特に限定されないが、不飽和二重結合を有する化合物が好適であり、反応性に優れることから、(メタ)アクリロイルオキシ基を有する化合物がより好適である。
なお、本明細書において、(メタ)アクリロイルオキシ基とは、アクリロイルオキシ基又はメタクリロイルオキシ基を意味する。
上記(メタ)アクリロイルオキシ基を有する化合物としては、例えば、(メタ)アクリル酸エステル、及び、反応性の官能基を変性して(メタ)アクリロイルオキシ基を分子中に保有するもの等が挙げられる。なかでも、紫外線等の光の照射により発生した活性ラジカルで速やかに重合又は架橋が進行することから、(メタ)アクリル酸エステルが好適である。
なお、本明細書において、(メタ)アクリルとは、アクリル又はメタクリルを意味する。
上記(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えば、(メタ)アクリル酸に水酸基を有する化合物を反応させることにより得られるエステル化合物、(メタ)アクリル酸とエポキシ化合物とを反応させることにより得られるエポキシ(メタ)アクリレート、イソシアネートに水酸基を有する(メタ)アクリル酸誘導体を反応させることにより得られるウレタン(メタ)アクリレート等が挙げられる。
なお、本明細書において上記エポキシ(メタ)アクリレートとは、エポキシ化合物中の全てのエポキシ基を(メタ)アクリル酸と反応させた化合物のことを表す。
上記(メタ)アクリル酸に水酸基を有する化合物を反応させることにより得られるエステル化合物は特に限定されず、単官能のものとしては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシエチレングリコール(メタ)アクリレート、2−エトキシエチル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、エチルカルビトール(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、2,2,2−トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3−テトラフルオロプロピル(メタ)アクリレート、1H,1H,5H−オクタフルオロペンチル(メタ)アクリレート、イミド(メタ)アクリレート、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、イソミリスチル(メタ)アクリレート、2−ブトキシエチル(メタ)アクリレート、2−フェノキシエチル(メタ)アクリレート、ビシクロペンテニル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルコハク酸、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタル酸、2−(メタ)アクリロイルオキシエチル2−ヒドロキシプロピルフタレート、グリシジル(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルホスフェート等が挙げられる。
また、上記(メタ)アクリル酸に水酸基を有する化合物を反応させることにより得られるエステル化合物のうち2官能のものとしては、例えば、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、1,10−デカンジオールジ(メタ)アクリレート、2−n−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド付加ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド付加ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド付加ビスフェノールFジ(メタ)アクリレート、ジメチロールジシクロペンタジエニルジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性イソシアヌル酸ジ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−(メタ)アクリロイルオキシプロピル(メタ)アクリレート、カーボネートジオールジ(メタ)アクリレート、ポリエーテルジオールジ(メタ)アクリレート、ポリエステルジオールジ(メタ)アクリレート、ポリカプロラクトンジオールジ(メタ)アクリレート、ポリブタジエンジオールジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
また、上記(メタ)アクリル酸に水酸基を有する化合物を反応させることにより得られるエステル化合物のうち3官能以上のものとしては、例えば、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド付加トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド付加トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド付加イソシアヌル酸トリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド付加グリセリントリ(メタ)アクリレート、トリス(メタ)アクリロイルオキシエチルホスフェート等が挙げられる。
上記(メタ)アクリル酸とエポキシ化合物とを反応させることにより得られるエポキシ(メタ)アクリレートは特に限定されず、例えば、(メタ)アクリル酸とエポキシ化合物とを、常法に従って塩基性触媒の存在下で反応することにより得られるものが挙げられる。
上記エポキシ(メタ)アクリレートを合成するための原料となるエポキシ化合物は特に限定されず、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、2,2’−ジアリルビスフェノールA型エポキシ樹脂、水添ビスフェノール型エポキシ樹脂、プロピレンオキシド付加ビスフェノールA型エポキシ樹脂、レゾルシノール型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、スルフィド型エポキシ樹脂、エーテル型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、オルトクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエンノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニルノボラック型エポキシ樹脂、ナフタレンフェノールノボラック型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、アルキルポリオール型エポキシ樹脂、ゴム変性型エポキシ樹脂、グリシジルエステル化合物、ビスフェノールA型エピスルフィド樹脂等が挙げられる。
上記ビスフェノールA型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピコート828EL、エピコート1004(いずれもジャパンエポキシレジン社製)、エピクロン850−S(DIC社製)等が挙げられる。
上記ビスフェノールF型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピコート806、エピコート4004(いずれもジャパンエポキシレジン社製)等が挙げられる。
上記ビスフェノールS型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピクロンEXA1514(DIC社製)等が挙げられる。
上記2,2’−ジアリルビスフェノールA型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、RE−810NM(日本化薬社製)等が挙げられる。
上記水添ビスフェノール型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピクロンEXA7015(DIC社製)等が挙げられる。
上記プロピレンオキシド付加ビスフェノールA型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、EP−4000S(ADEKA社製)等が挙げられる。
上記レゾルシノール型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、EX−201(ナガセケムテックス社製)等が挙げられる。
上記ビフェニル型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピコートYX−4000H(ジャパンエポキシレジン社製)等が挙げられる。
上記スルフィド型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、YSLV−50TE(東都化成社製)等が挙げられる。
上記エーテル型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、YSLV−80DE(東都化成社製)等が挙げられる。
上記ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、EP−4088S(ADEKA社製)等が挙げられる。
上記ナフタレン型エポキシ樹脂としては、例えば、エピクロンHP4032、エピクロンEXA−4700(いずれもDIC社製)等が挙げられる。
上記フェノールノボラック型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピクロンN−770(DIC社製)等が挙げられる。
上記オルトクレゾールノボラック型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピクロンN−670−EXP−S(DIC社製)等が挙げられる。
上記ジシクロペンタジエンノボラック型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピクロンHP7200(DIC社製)等が挙げられる。
上記ビフェニルノボラック型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、NC−3000P(日本化薬社製)等が挙げられる。
上記ナフタレンフェノールノボラック型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、ESN−165S(東都化成社製)等が挙げられる。
上記グリシジルアミン型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピコート630(ジャパンエポキシレジン社製)、エピクロン430(DIC社製)、TETRAD−X(三菱ガス化学社製)等が挙げられる。
上記アルキルポリオール型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、ZX−1542(東都化成社製)、エピクロン726(DIC社製)、エポライト80MFA(共栄社化学社製)、デナコールEX−611、(ナガセケムテックス社製)等が挙げられる。
上記ゴム変性型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、YR−450、YR−207(いずれも東都化成社製)、エポリードPB(ダイセル化学工業社製)等が挙げられる。
上記グリシジルエステル化合物のうち市販されているものとしては、例えば、デナコールEX−147(ナガセケムテックス社製)等が挙げられる。
上記ビスフェノールA型エピスルフィド樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピコートYL−7000(ジャパンエポキシレジン社製)等が挙げられる。
上記エポキシ樹脂のうちその他に市販されているものとしては、例えば、YDC−1312、YSLV−80XY、YSLV−90CR(いずれも東都化成社製)、XAC4151(旭化成社製)、エピコート1031、エピコート1032(いずれもジャパンエポキシレジン社製)、EXA−7120(DIC社製)、TEPIC(日産化学社製)等が挙げられる。
上記(メタ)アクリル酸とエポキシ化合物とを反応させることにより得られるエポキシ(メタ)アクリレートは、具体的には例えば、レゾルシノール型エポキシ樹脂(ナガセケムテックス社製、「EX−201」)360重量部と、重合禁止剤としてp−メトキシフェノール2重量部と、反応触媒としてトリエチルアミン2重量部と、アクリル酸210重量部とを空気を送り込みながら、90℃で還流攪拌しながら5時間反応させることによって得ることができる。
また、上記エポキシ(メタ)アクリレートのうち市販されているものとしては、例えば、エベクリル860、エベクリル3200、エベクリル3201、エベクリル3412、エベクリル3600、エベクリル3700、エベクリル3701、エベクリル3702、エベクリル3703、エベクリル3800、エベクリル6040、エベクリルRDX63182(いずれもダイセルサイテック社製)、EA−1010、EA−1020、EA−5323、EA−5520、EA−CHD、EMA−1020(いずれも新中村化学工業社製)、エポキシエステルM−600A、エポキシエステル40EM、エポキシエステル70PA、エポキシエステル200PA、エポキシエステル80MFA、エポキシエステル3002M、エポキシエステル3002A、エポキシエステル1600A、エポキシエステル3000M、エポキシエステル3000A、エポキシエステル200EA、エポキシエステル400EA(いずれも共栄社化学社製)、デナコールアクリレートDA−141、デナコールアクリレートDA−314、デナコールアクリレートDA−911(いずれもナガセケムテックス社製)等が挙げられる。
上記イソシアネートに水酸基を有する(メタ)アクリル酸誘導体を反応させることにより得られるウレタン(メタ)アクリレートとしては、例えば、2つのイソシアネート基を有する化合物1当量に対して水酸基を有する(メタ)アクリル酸誘導体2当量を、触媒量のスズ系化合物の存在下で反応させることによって得られるものが挙げられる。
上記イソシアネートに水酸基を有する(メタ)アクリル酸誘導体を反応させることにより得られるウレタン(メタ)アクリレートの原料となるイソシアネートは特に限定されず、例えば、イソホロンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート(MDI)、水添MDI、ポリメリックMDI、1,5−ナフタレンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシネート、トリジンジイソシアネート、キシリレンジイオシアネート(XDI)、水添XDI、リジンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート、トリス(イソシアネートフェニル)チオホスフェート、テトラメチルキシレンジイソシアネート、1,6,10−ウンデカントリイソシアネート等が挙げられる。
また、上記イソシアネートに水酸基を有する(メタ)アクリル酸誘導体を反応させることにより得られるウレタン(メタ)アクリレートの原料となるイソシアネートとしては、例えば、エチレングリコール、グリセリン、ソルビトール、トリメチロールプロパン、(ポリ)プロピレングリコール、カーボネートジオール、ポリエーテルジオール、ポリエステルジオール、ポリカプロラクトンジオール等のポリオールと過剰のイソシアネートとの反応により得られる鎖延長されたイソシアネート化合物も使用することができる。
上記イソシアネートに水酸基を有する(メタ)アクリル酸誘導体を反応させることにより得られるウレタン(メタ)アクリレートの原料となる、水酸基を有する(メタ)アクリル酸誘導体は特に限定されず、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ポリエチレングリコール等の二価のアルコールのモノ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、グリセリン等の三価のアルコールのモノ(メタ)アクリレート又はジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールA変性エポキシアクリレート等のエポキシアクリレート等が挙げられる。
上記イソシアネートに水酸基を有する(メタ)アクリル酸誘導体を反応させることにより得られるウレタン(メタ)アクリレートは、具体的には例えば、トリメチロールプロパン134重量部と、重合禁止剤としてBHT0.2重量部と、反応触媒としてジブチル錫ジラウリレート0.01重量部と、イソホロンジイソシアネート666重量部とを加え、60℃で還流攪拌しながら2時間反応させ、次に、2−ヒドロキシエチルアクリレート51重量部を加え、空気を送り込みながら90℃で還流攪拌しながら2時間反応させることにより得ることができる。
上記ウレタン(メタ)アクリレートのうち市販されているものとしては、例えば、M−1100、M−1200、M−1210、M−1600(いずれも東亞合成社製)、エベクリル210、エベクリル220、エベクリル230、エベクリル270、エベクリル1290、エベクリル2220、エベクリル4827、エベクリル4842、エベクリル4858、エベクリル5129、エベクリル6700、エベクリル8402、エベクリル8803、エベクリル8804、エベクリル8807、エベクリル9260(いずれもダイセルサイテック社製)、アートレジンUN−330、アートレジンUN−1200TPK、アートレジンUN−1255、アートレジンUN−3320HB、アートレジンUN−7100、アートレジンUN−9000A、アートレジンUN−9000H、アートレジンSH−500B(いずれも根上工業社製)、U−2HA、U−2PHA、U−3HA、U−4HA、U−6H、U−6HA、U−6LPA、U−10H、U−15HA、U−108、U−108A、U−122A、U−122P、U−324A、U−340A、U−340P、U−1084A、U−2061BA、UA−340P、UA−4000、UA−4100、UA−4200、UA−4400、UA−5201P、UA−7100、UA−7200、UA−W2A(いずれも新中村化学工業社製)、AH−600、AI−600、AT−600、UA−101I、UA−101T、UA−306H、UA−306I、UA−306T等が挙げられる。
上記光カチオン重合性化合物は特に限定されないが、エポキシ基を有する化合物、オキセタニル基を有する化合物等が好適に用いられる。
上記エポキシ基を有する化合物は特に限定されず、上記エポキシ(メタ)アクリレートを合成するための原料となるエポキシ化合物と同様のエポキシ化合物、環式脂肪族エポキシ樹脂、イソシアネートとグリシドールとの反応によって得られる化合物等が挙げられる。
上記環式脂肪族エポキシ樹脂で市販されているものとしては、例えば、セロキサイド2021、セロキサイド2080、セロキサイド3000、エポリードGT300、EHPE(いずれもダイセル化学工業社製)等が挙げられる。
上記イソシアネートとグリシドールとの反応から得られる化合物は、例えば、2官能以上のイソシアネートに対して2当量のグリシドールを触媒量のスズ系化合物存在下で反応させることによって得ることができる。
上記2官能以上のイソシアネートとしては、上記イソシアネートに水酸基を有する(メタ)アクリル酸誘導体を反応させることにより得られるウレタン(メタ)アクリレートの原料として挙げたものを用いることができる。
上記イソシアネートとグリシドールとの反応から得られる化合物は、具体的には例えば、トリメチロールプロパン134重量部、反応触媒としてジブチル錫ジラウリレート0.01重量部、イソホロンジイソシアネート666重量部を加え、60℃で還流攪拌しながら2時間反応させ、次に、グリシドール222重量部を加え、空気を送り込みながら90℃で還流攪拌しながら2時間反応させることにより得ることができる。
上記オキセタニル基を有する化合物は特に限定されず、市販品としては、例えば、エタナコールEHO、エタナコールOXBP、エタナコールOXTP、エタナコールOXMA(いずれも宇部興産社製)等が挙げられる。
上記熱硬化性樹脂は特に限定されず、エポキシ基を有する化合物、オキセタニル基を有する化合物等が挙げられる。上記熱硬化性樹脂におけるエポキシ基を有する化合物及びオキセタニル基を有する化合物としては、上述した光カチオン重合性化合物におけるエポキシ基を有する化合物及びオキセタニル基を有する化合物と同様のものを用いることができる。
上記光熱硬化性樹脂は、1分子中に光硬化性官能基と熱硬化性官能基とを有する化合物である。このような化合物としては、例えば、1分子中にエポキシ基と(メタ)アクリロイルオキシ基とをそれぞれ1つ以上有する化合物が挙げられる。
上記1分子中にエポキシ基と(メタ)アクリロイルオキシ基とをそれぞれ1つ以上有する化合物としては、例えば、2つ以上のエポキシ基を有する化合物の一部分のエポキシ基を(メタ)アクリル酸と反応させることによって得られる化合物や、2官能以上のイソシアネートと水酸基を有する(メタ)アクリル酸誘導体とグリシドールとを反応させることにより得られる化合物等が挙げられる。
上記2つ以上のエポキシ基を有する化合物の一部分のエポキシ基を(メタ)アクリル酸と反応させることによって得られる化合物としては、例えば、上記エポキシ(メタ)アクリレートを合成するための原料となるエポキシ化合物と同様のエポキシ化合物と(メタ)アクリル酸とを、常法に従って塩基性触媒の存在下で反応することにより得られる化合物が挙げられる。
上記2つ以上のエポキシ基を有する化合物の一部分のエポキシ基を(メタ)アクリル酸と反応させることによって得られる化合物は、具体的には例えば、フェノールノボラック型エポキシ樹脂(DIC社製、「N−770」)190gをトルエン500mLに溶解させ、この溶液にトリフェニルホスフィン0.1gを加え、均一な溶液とし、この溶液にアクリル酸35gを還流撹拌下2時間かけて滴下した後、更に還流撹拌を6時間行い、次に、トルエンを除去することによって、50モル%のエポキシ基が(メタ)アクリル酸と反応したノボラック型固形変性エポキシ樹脂を得ることができる(この場合、50%部分アクリル化されているという)。
上記2つ以上のエポキシ基を有する化合物の一部分のエポキシ基を(メタ)アクリル酸と反応させることによって得られる化合物のうち市販されているものとしては、例えば、UVACURE1561(ダイセルサイテック社製)が挙げられる。
上記2官能以上のイソシアネートと水酸基を有する(メタ)アクリル酸誘導体とグリシドールとを反応させることにより得られる化合物は、例えば、上記2官能以上のイソシアネート1当量に対して、水酸基を有する(メタ)アクリル酸誘導体及びグリシドールそれぞれ1当量を、触媒量のスズ系化合物の存在下で反応させることによって得ることができる。
上記2官能以上のイソシアネート及び上記水酸基を有する(メタ)アクリル酸誘導体としては、上記イソシアネートに水酸基を有する(メタ)アクリル酸誘導体を反応させることにより得られるウレタン(メタ)アクリレートの原料として挙げたものを用いることができる。
上記2官能以上のイソシアネートに水酸基を有する(メタ)アクリル酸誘導体及びグリシドールを反応させることにより得られる化合物は、具体的には例えば、トリメチロールプロパン134重量部、重合開始剤としてBHT0.2重量部、反応触媒としてジブチル錫ジラウリレート0.01重量部、イソホロンジイソシアネート666重量部を加え、60℃で還流攪拌しながら2時間反応させ、次に、2−ヒドロキシエチルアクリレート25.5重量部及びグリシドール111重量部を加え、空気を送り込みながら90℃で還流攪拌しながら2時間反応させることにより得ることができる。
本発明の液晶滴下工法用シール剤において、上記硬化性樹脂は、1分子中における硬化性の官能基数の好ましい下限は2個、好ましい上限は5個である。上記硬化性樹脂1分子中における硬化性の官能基数が2個未満であると、硬化後に充分な架橋構造が形成されず、若干の未効果成分が液晶中に溶出することがある。上記硬化性樹脂1分子中における硬化性の官能基数が5個を超えると、硬化後の収縮が大きくなり、液晶表示素子基板への充分な密着性が得られないことがある。
本発明の液晶滴下工法用シール剤は、光重合開始剤を含有する。
上記光重合開始剤は特に限定されず、例えば、紫外線等の光が照射されることでラジカル又はカチオンを生成する重合開始剤が挙げられる。上記光重合開始剤は、上記硬化性樹脂の種類によって適当なものが選択される。
光が照射されることでラジカルを生成する光ラジカル重合開始剤としては、例えば、ベンゾフェノン系化合物、アセトフェノン系化合物、アシルフォスフィンオキサイド系化合物、チタノセン系化合物、オキシムエステル系化合物、ベンゾインエーテル系化合物、ベンジル、チオキサントン等が挙げられる。
上記光ラジカル重合開始剤のうち市販されているものとしては、例えば、イルガキュア184、イルガキュア369、イルガキュア379、イルガキュア651、イルガキュア819、イルガキュア907、イルガキュア2959、イルガキュアOXE01(いずれもチバ・ジャパン社製)、ベンソインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル(以上、いずれも東京化成工業社製)、ルシリンTPO(BASF Japan社製)等が挙げられる。なかでも吸収波長域が広いことから、イルガキュア651、イルガキュア907、ベンゾインイソプロピルエーテル、及び、ルシリンTPOが好適である。これらの光ラジカル重合開始剤は単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
光が照射されることでカチオンを生成する光カチオン重合開始剤は特に限定されず、例えば、芳香族ジアゾニウム塩、芳香族ヨードニウム塩、芳香族スルホニウム塩等が挙げられる。
上記光カチオン重合開始剤のうち市販されているものとしては、例えば、オプトマーSP−150、オプトマーSP−151、オプトマーSP−170、オプトマーSP−171(いずれもADEKA社製)、UVE−1014(ゼネラルエレクトロニクス社製)、イルガキュア−261(チバガイギー社製)、サンエイドSI−60L、サンエイドSI−80L、UVIー6990(ユニオンカーバイド社製)、BBIー103、MPIー103、TPSー103、MDSー103、DTSー103、NATー103、NDSー103(いずれもミドリ化学社製)、サンエイドSI−100L(いずれも三新化学工業社製)、CI−2064、CI−2639、CI−2624、CI−2481(いずれも日本曹達社製)、RHODORSIL PHOTOINITIATOR 2074(ローヌ・プーラン社製)、CD−1012(サートマー社製)等が挙げられる。これらの光カチオン重合開始剤は単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。また、必要に応じてアントラセン系、チオキサントン系等の増感剤を併用しても良い
本発明の液晶滴下工法用シール剤における上記光重合開始剤の含有量は特に限定されないが、上記硬化性樹脂100重量部に対して、好ましい下限が0.1重量部、好ましい上限が10重量部である。上記光重合開始剤の含有量が0.1重量部未満であると、得られるシール剤を充分に硬化させることができないことがある。上記光重合開始剤の含有量が10重量部を超えると、得られるシール剤に光を照射したときに、シール剤の表面が先に硬化してしまい、内部を充分に硬化させることができなかったり、貯蔵安定性が低下したりすることがある。上記光重合開始剤の含有量のより好ましい下限は1重量部、より好ましい上限は5重量部である。
本発明の液晶滴下工法用シール剤は、シランカップリング剤を含有することが好ましい。上記シランカップリング剤は、主にシール剤と基板等とを良好に接着するための接着助剤としての役割を有する。
上記シランカップリング剤は特に限定されないが、基板等との接着性を向上させる効果に優れ、硬化性樹脂と化学結合することにより液晶中への硬化性樹脂の流出を抑制することができることから、例えば、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−イソシアネートプロピルトリメトキシシラン等が好適に用いられる。これらのシランカップリング剤は単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
本発明の液晶滴下工法用シール剤は、応力分散効果による接着性の改善、線膨張率の改善等を目的としてフィラーを含有することが好ましい。
上記フィラーは特に限定されず、例えば、タルク、石綿、シリカ、珪藻土、スメクタイト、ベントナイト、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、アルミナ、モンモリロナイト、珪藻土、酸化亜鉛、酸化鉄、酸化マグネシウム、酸化錫、酸化チタン、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、ガラスビーズ、窒化珪素、硫酸バリウム、石膏、珪酸カルシウム、セリサイト活性白土、窒化アルミニウム等の無機フィラーや、ポリエステル微粒子、ポリウレタン微粒子、ビニル重合体微粒子、アクリル重合体微粒子等の有機フィラーが挙げられる。これらのフィラーは単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
本発明の液晶滴下工法用シール剤は、更に、必要に応じて、粘度調整の為の反応性希釈剤、チクソ性を調整する揺変剤、パネルギャップ調整の為のポリマービーズ等のスペーサー、3−P−クロロフェニル−1,1−ジメチル尿素等の硬化促進剤、消泡剤、レベリング剤、重合禁止剤、その他添加剤等を含有してもよい。
本発明の液晶滴下工法用シール剤を製造する方法は特に限定されず、例えば、硬化性樹脂、光重合開始剤、熱硬化剤、及び、必要に応じて配合される添加剤等を、3本ロール等を用いた従来公知の方法により混合し、均一に分散させる方法等が挙げられる。このとき、イオン性の不純物を除去するために層状珪酸塩鉱物等のイオン吸着性固体と接触させてもよい。
本発明の液晶滴下工法用シール剤は、低電圧液晶を用いた液晶表示素子に特に好適に用いることができる。
なお、本明細書において上記低電圧液晶とは、液晶の駆動電圧が3.5V以下の液晶のことを指し、特に2.5〜3.0Vの駆動電圧のものが好適に使用される。
本発明の液晶滴下工法用シール剤に、導電性微粒子を配合することにより、上下導通材料を製造することができる。このような上下導通材料を用いれば、電極間を確実に導電接続することができる。
本発明の液晶滴下工法用シール剤と導電性微粒子とを含有する上下導通材料もまた、本発明の1つである。
上記導電性微粒子は特に限定されず、金属ボール、樹脂微粒子の表面に導電金属層を形成したもの等を用いることができる。なかでも、樹脂微粒子の表面に導電金属層を形成したものは、樹脂微粒子の優れた弾性により、透明基板等を損傷することなく導電接続が可能であることから好適である。
本発明の液晶滴下工法用シール剤及び/又は本発明の上下導通材料を用いて液晶表示素子を製造する方法は特に限定されず、例えば、以下の方法により製造することができる。
まず、ITO薄膜等の2枚の電極付き透明基板の一方に、本発明の液晶滴下工法用シール剤及び/又は本発明の上下導通材料をスクリーン印刷、ディスペンサー塗布等により長方形状のシールパターンを形成する。次いで、シール剤未硬化の状態で液晶の微小滴を透明基板の枠内全面に滴下塗布し、すぐに他方の透明基板を重ねあわせ、シール部に紫外線を照射して硬化させる。その後、100〜200℃のオーブン中で約1時間加熱硬化させて硬化を完了させ、液晶表示素子を作製する。
本発明の液晶滴下工法用シール剤及び/又は本発明の上下導通材料を用いてなる液晶表示素子もまた、本発明の1つである。
本発明によれば、硬化性及び接着性に優れ、液晶汚染を引き起こすことがほとんどない液晶滴下工法用シール剤を提供することができる。また、本発明によれば、該液晶滴下工法用シール剤を用いてなる上下導通材料及び液晶表示素子を提供することができる。
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されない。
(実施例1)
硬化性樹脂として、ビスフェノールA型エポキシアクリレート(ダイセルサイテック社製、「エベクリル3700」)75重量部、及び、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(DIC社製、「エピクロン850−S」)25重量部と、光重合開始剤として2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン(チバ・ジャパン社製、「イルガキュア651」)1.0重量部と、ヒドラジド系熱硬化剤としてセバシン酸ジヒドラジド(大塚化学社製、「SDH」)0.1重量部と、イミダゾール系熱硬化剤として2−メチルイミダゾール(四国化成社製、「2MZ−PW」)0.1重量部とを、遊星式撹拌機(シンキー社製、「あわとり練太郎」)を用いて混合した後、3本ロールを用いて更に混合することによりシール剤を調製した。
TN型配向膜を塗布し220℃で焼成したガラス基板に、得られたシール剤を長方形の枠を描くようにディスペンサーで塗布した。
続いて液晶(チッソ社製、「JC−5004LA」)の微小滴を透明基板の枠内全面に滴下塗布し、60分程度放置した。その後、別のガラス基板を重ね合わせ、基板側からシール部に高圧水銀ランプを用いて100mW/cmの紫外線を30秒間照射した。次いで、熱硬化工程として、120℃のオーブンで60分間加熱し、液晶表示パネルを得た。
(実施例2〜9)
用いた材料の配合量を表1に示したものとしたこと以外は、実施例1と同様にしてシール剤及び液晶表示パネルを調製した。
(比較例1〜8)
用いた材料の配合量を表2に示したものとしたこと以外は、実施例1と同様にしてシール剤及び液晶表示パネルを調製した。
<評価>
実施例及び比較例で得られたシール剤及び液晶表示パネルについて以下の評価を行った。結果を表1、2に示した。
(1)液晶汚染
(表示ムラ)
実施例及び比較例で得られた液晶表示パネルについて、シール部周辺の液晶(特にコーナー部)に生じる表示ムラを目視にて観察し、以下の基準で評価した。
◎:表示ムラが全く無い
○:表示ムラがほとんど無い
△:少しの表示ムラが確認される
×:酷い表示ムラが確認される
(比抵抗)
標準温度湿度状態(20℃、65%RH)で、比抵抗測定機(東洋テクニカ社製、「SR−6517型」)と液体用電極(安藤電気社製、「LE−21型」)を用いて非汚染液晶の比抵抗値とシール剤硬化前の汚染液晶の比抵抗値を測定し、以下の基準で評価した。
◎:非汚染液晶に対する汚染液晶の比抵抗値が1/2以上
○:非汚染液晶に対する汚染液晶の比抵抗値が1/5以上1/2未満
△:非汚染液晶に対する汚染液晶の比抵抗値が1/10以上1/5未満
×:非汚染液晶に対する汚染液晶の比抵抗値が1/10未満
(2)硬化性
実施例及び比較例で得られた液晶表示パネルの上下基板を、カッターを用いて剥がし、顕微IR法によって基板上のシール剤のスペクトルを測定した。この時、アクリル基の定量には810cm−1付近のピーク面積を用い、845〜820cm−1のピーク面積をリファレンスピーク面積として、それぞれのスペクトルからシール剤中のアクリル基の転化率を下記式により算出した。
アクリル基の転化率={1−(硬化後のアクリル基のピーク面積/硬化後のリファレンスピーク面積)/(硬化前のアクリル基のピーク面積/硬化前のリファレンスピーク面積)}×100
以下の基準で評価した。
◎:アクリル基の転化率が95%以上
○:アクリル基の転化率が90%以上95%未満
△:アクリル基の転化率が80%以上90%未満
×:アクリル基の転化率が80%未満
(3)接着性
実施例及び比較例で得られたシール剤100重量部に対して平均粒径5μmのポリマービーズ(積水化学工業社製、「ミクロパールSP」)3重量部を遊星式攪拌装置によって均一に分散させ、得られた極微量のシール剤をスライドガラスの中央部にとり、他のスライドガラスをその上に重ね合わせてシール剤を押し広げ、100mW/cmの紫外線を30秒間照射した。その後120℃で60分加熱を行い、接着試験片を得た。得られた接着試験片についてテンションゲージを用いて接着強度を測定した。
以下の基準で評価した。
◎:接着強度が20kgf/cm以上
○:接着強度が15kgf/cm以上、20kgf/cm未満
△:接着強度が10kgf/cm以上、15kgf/cm未満
×:接着強度が10kgf/cm未満
Figure 2011102912
Figure 2011102912
本発明によれば、硬化性及び接着性に優れ、液晶汚染を引き起こすことがほとんどない液晶滴下工法用シール剤を提供することができる。また、本発明によれば、該液晶滴下工法用シール剤を用いてなる上下導通材料及び液晶表示素子を提供することができる。

Claims (5)

  1. 硬化性樹脂、光重合開始剤、及び、熱硬化剤を含有する液晶滴下工法用シール剤であって、
    前記硬化性樹脂は、光硬化性樹脂及び熱硬化性樹脂、並びに/又は、光熱硬化性樹脂を含有し、
    前記熱硬化剤は、ヒドラジド系熱硬化剤とイミダゾール系熱硬化剤とを含有し、
    前記硬化性樹脂100重量部に対する前記ヒドラジド系熱硬化剤の含有量が0.1〜3.0重量部であり、かつ、前記硬化性樹脂100重量部に対する前記イミダゾール系熱硬化剤の含有量が0.1〜1.5重量部である
    ことを特徴とする液晶滴下工法用シール剤。
  2. ヒドラジド系熱硬化剤は、2官能以上の多官能ヒドラジドであることを特徴とする請求項1記載の液晶滴下工法用シール剤。
  3. イミダゾール系熱硬化剤は、水酸基を有することを特徴とする請求項1又は2記載の液晶滴下工法用シール剤。
  4. 請求項1、2又は3記載の液晶滴下工法用シール剤と、導電性微粒子とを含有することを特徴とする上下導通材料。
  5. 請求項1、2又は3記載の液晶滴下工法用シール剤及び/又は請求項4記載の上下導通材料を用いてなることを特徴とする液晶表示素子。
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