JP2011102836A - レンズ鏡筒及びそれを有する光学機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】 レンズ鏡筒内の温度が変化しても、光学性能の劣化を抑制することができるレンズ鏡筒を得ること。
【解決手段】 第1鏡筒と第2鏡筒を有し、このうち少なくとも一方はレンズを保持しており、該第1鏡筒は光軸に対し垂直方向に平行な面より成る第11受け面とその反対側に第12受け面を有し、該第2鏡筒は該第11受け面に当接する第21受け面と、該第12受け面に対向する第22受け面と、中央方向に突出し、その一部に穴部が形成された張り出し部を有し、該第22受け面は該張り出し部の一部に形成されており、該穴部と該第12受け面とが光軸方向で重なった位置で該穴部に注入された接着剤で該第1鏡筒と該第2鏡筒は貼着されていること。
【選択図】 図1

Description

本発明はレンズ鏡筒及びそれを有する光学機器に関し、例えばビデオカメラ、デジタルスチルカメラ、TVカメラ等の撮像装置や監視カメラや交換タイプのレンズ装置、双眼鏡等に好適なものである。
近年、撮像装置の小型化とともに、それに用いるレンズ鏡筒も小型化が求められている。そしてレンズ鏡筒の小型化に伴いレンズを保持するレンズ保持部材は、レンズ鏡筒内において高精度に位置決めされることが求められている。この様な背景において、レンズ保持部材の位置決め要求精度がレンズ鏡筒及びレンズの加工精度を超えている場合がある。このような場合、従来よりレンズ鏡筒を構成するレンズのうち任意のレンズの位置調整を行うことで光学性能を満足させる手法が採られている。一般にレンズの光軸に対する平行偏芯は、レンズ鏡筒全体の光学性能に大きく寄与する。このため従来よりレンズを平行偏芯調整して光学性能を良好に維持するようにした調整方法が知られている(特許文献1)。特許文献1のレンズ光軸調整枠構造ではレンズの位置調整をレンズ枠体の外方フランジに設けた略半円形の接着剤塗布凹部を利用している。そして偏芯調整を行った後に、この接着剤塗布凹部に接着剤を流し込む事でレンズ枠体を調整固定枠に接着固定している。
特開2003−15008号公報
レンズ枠体と調整固定枠が接着剤塗布凹部に注入した接着剤を介して固定される方法では温度が変化すると、接着剤とレンズ枠体、調整固定枠の線膨張係数の違いにより、内部応力が発生している。そうするとレンズ枠体と調整固定枠の位置関係がずれてしまい、その結果、光学性能が劣化してくる場合がある。このため接着剤を介してレンズ枠体を調整固定枠に固定するときには、レンズ枠体の構成や接着剤を設ける凹部の形状等を適切に設定することが重要になってくる。
本発明は、レンズ保持枠のレンズ鏡筒内での位置を温度変化があっても、レンズ保持枠の位置変動を極力抑えることのできるレンズ鏡筒及びそれを有する光学機器の提供を目的とする。
本発明のレンズ鏡筒は、第1鏡筒と第2鏡筒を有し、このうち少なくとも一方はレンズを保持しており、該第1鏡筒は光軸に対し垂直方向に平行な面より成る第11受け面とその反対側に第12受け面を有し、該第2鏡筒は該第11受け面に当接する第21受け面と、該第12受け面に対向する第22受け面と、中央方向に突出し、その一部に穴部が形成された張り出し部を有し、該第22受け面は該張り出し部の一部に形成されており、該穴部と該第12受け面とが光軸方向で重なった位置で該穴部に注入された接着剤で該第1鏡筒と該第2鏡筒は貼着されていることを特徴としている。
本発明のレンズ鏡筒の組立方法は、少なくとも一方がレンズを保持する第1鏡筒と第2鏡筒とを接着剤で貼着するレンズ鏡筒の組立方法であって、該第1鏡筒は光軸に対し垂直方向に平行な面より成る第11受け面と、その反対側に第12受け面を有し、該第2鏡筒は該第11受け面と当接する第21受け面と該第12受け面と対向する第22受け面を有し、第1鏡筒をその外周部に形成した切り欠き部が、第2鏡筒にその外周部であって中央方向に張り出し、一部に穴部が形成された張り出し部の周方向を両側から挟むようにして落とし込み、次いで該張り出し部と該第21受け面との間に形成される空間内に、該第1鏡筒の外周部を挟入し、該張り出し部に形成した穴部と、該第1鏡筒の外周部とが光軸方向で重なった状態において、該穴部に接着剤を注入して該第1鏡筒と該第2鏡筒とを貼着することを特徴としている。
本発明によれば、レンズ鏡筒内の温度が変化しても、光学性能の劣化を抑制することができるレンズ鏡筒が得られる。
実施例のアフォーカルユニットの被写体側から見た分解斜視図 実施例のレンズ鏡筒の断面図 実施例のレンズ鏡筒をビデオカメラに適用したときの構成を示す要部ブロック図 実施例のレンズ鏡筒をビデオカメラに適用したときの分解斜視図 実施例のアフォーカルユニットの撮像素子側から見た分解斜視図 実施例のアフォーカルユニットの組み込み途中の図 実施例のアフォーカルユニットの調整位置での図 実施例のアフォーカルユニットの断面図 実施例のアフォーカルユニットの接着部の拡大図 実施例のアフォーカルユニットの接着部の断面図 従来のアフォーカルユニットを示す概略図 従来のアフォーカルユニットの要部断面図
以下に、本発明の実施の形態を添付の図面に基づいて詳細に説明する。本発明のレンズ鏡筒は、例えば撮像素子を有する撮像装置に用いられるものである。本発明のレンズ鏡筒は、第1鏡筒(第1アフォーカルベース)20と第2鏡筒(第2アフォーカルベース)3を有し、このうち少なくとも一方はレンズを保持する。第1鏡筒20は光軸に対し垂直方向に平行な面より成る第11受け面(撮像素子側受け面)20cとその反対側に該第11受け面20cと平行又は略平行な第12受け面(物体側受け面)20bを有する。第2鏡筒3は第1鏡筒20の第11受け面20cに当接する第21受け面(撮像素子側受け面)3cと、第1鏡筒20の第12受け面20bに対向する第22受け面(物体側受け面)3bとを有する。更に中央方向(光軸方向)に突出し、その一部に穴部(接着穴)3eが形成された張り出し部3aを有している。第22受け面3bは張り出し部3aの一部に形成されている。穴部3eと第12受け面20bとが光軸方向で重なった位置で穴部3eに注入された接着剤で第1鏡筒20と該第2鏡筒3は貼着されている。
本発明のレンズ鏡筒の組立方法は、少なくとも一方がレンズを保持する第1鏡筒(第1アフォーカルベース)20と第2鏡筒(第2アフォーカルベース)3とを貼着するレンズ鏡筒の組立方法である。第1鏡筒20は光軸に対し垂直方向に平行な面より成る第11受け面(撮像素子側受け面)と、その反対側に第11受け面20cと平行又は略平行な第12受け面(物体側受け面)20bを有している。第2鏡筒3は第11受け面20と当接する第21受け面(撮像素子側受け面)3cと第12受け面20bと対向する第22受け面(物体側受け面)3bを有している。第1鏡筒20をその外周部に形成した切り欠き部20aが、第2鏡筒3にその外周部であって中央方向に張り出し、一部に穴部(接着穴)3eが形成された張り出し部3aの周方向を両側から挟むようにして落とし込む。
次いで張り出し部3aと第21受け面3cとの間に形成される空間内に、第1鏡筒20の外周部を挟入する。このとき第1鏡筒20に設けた切り欠き部より成る位置決め部20eと第2鏡筒3に設けたガイド部3dとを利用して双方の位置決めを行う。そして張り出し部3aに形成した穴部3eと、第1鏡筒20の外周部とが光軸方向で重なった状態において、穴部3eに接着剤を注入して第1鏡筒20と第2鏡筒3とを貼着し、固定している。
[実施例1]
以下、本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。図1は本発明の実施例1のレンズ鏡筒の一部分のアフォーカルユニットの分解斜視図である。図2は本発明の実施例1のレンズ鏡筒の要部断面図である。図3は本発明のレンズ鏡筒を有するビデオカメラ、デジタルスチルカメラ等の光学機器の要部ブロック図である。図4は本発明の実施例1のレンズ鏡筒の要部構成図である。このレンズ鏡筒は、図3に示すビデオカメラ(光学機器)に搭載されている。本実施例のレンズ鏡筒には物体側から像側へ順に、正、負、正、正の屈折力の4つのレンズ群(レンズユニット)から成るズームレンズ(変倍光学系)が収納されている。
これらの図において、L1は固定の第1レンズユニット、L2は光軸方向、すなわちレンズ鏡筒(ズームレンズ)の光軸AXLと平行な方向に移動することにより変倍動作を行う第2レンズユニットである。L3は固定の第3レンズユニットであり、第1アフォーカルレンズ群L3a、第2アフォーカルレンズ群L3bを有している。L4は光軸方向に移動することにより、変倍に伴う像面変動の補正と合焦動作とを行う第4レンズユニットである。AXLはレンズ装置(ズームレンズ)の光軸である。
なお、本実施例において、「平行」や「直交」は、完全に平行である又は完全に直交する場合に限らず、光学的に許容される範囲で完全な平行又は直交からずれている場合も含む意味である。また、1は第1レンズユニットL1を保持する前玉鏡筒である。20は第1アフォーカルレンズ群L3aを保持する第1アフォーカルベース、3は第2アフォーカルレンズ群L3bを保持する第2アフォーカルベースである。11は固定鏡筒であり、第1レンズユニットL1を所定位置に固定するため、その後端が第2アフォーカルレンズ群L3bのベース部材である第2アフォーカルベース3に結合し、前端が前玉鏡筒1に結合している。4は第4レンズユニットL4を保持する合焦移動枠である。5はCCDセンサやCMOSセンサ等の撮像素子6が固定される撮像素子ホルダである。
前玉鏡筒1は、固定鏡筒11に対して3本のビスによって前方から結合されている。また、撮像素子ホルダ5は、第2アフォーカルベース3と共に固定鏡筒11に対して3本のビスで後方から結合される。7は絞りNDユニットである。絞りNDユニット7は2枚の絞り羽根7a,7bを駆動源であるメータ7cによって互いに逆方向に移動させて開口径を変化させる。7dは絞りが小絞りになったときに生ずる回折による画質劣化を防止するための、NDフィルタ7eを駆動するメータである。絞りNDユニット7は、固定鏡筒11と第2アフォーカルベース3の間に設けられた開口部に下方向から組み込まれている。8,9は固定鏡筒11と撮像素子ホルダ5により両端が保持されたガイドバーである。10は第2アフォーカルベース3と撮像素子ホルダ5によって両端が保持されたガイドバーである。
第2レンズユニットL2を保持する変倍移動枠2は、ガイドバー8,9により光軸方向に移動可能に支持されている。また、合焦移動枠4は、ガイドバー8,10によって光軸方向に移動可能に支持されている。変倍移動枠2および合焦移動枠4はそれぞれ、一方のガイドバー(9,8)に対して、光軸方向に所定の長さを有するスリーブ部(ガイド部)2a,4aにおいて係合する。これにより、変倍移動枠2および合焦移動枠4の光軸方向への倒れが抑制される。さらに、変倍移動枠2および合焦移動枠4は、U溝部において他方のガイドバー(8,10)に係合することで、上記一方のガイドバー回りでの回転が抑制される。ガイドバー8は合焦移動枠4のスリーブ部4aの係合と、変倍移動枠2のU溝部2cの係合を1本のバーで行う事によって、省スペース化と部品点数の削減がなされている。
次に、第1アフォーカルレンズ群L3a、第2アフォーカルレンズ群L3bの構成について説明する。第1アフォーカルレンズ群L3aは、あらかじめ第1アフォーカルベース20に接着もしくは熱カシメにより固定される。同様にして、第2アフォーカルレンズ群L3bは、あらかじめ第2アフォーカルベース3に接着もしくは熱カシメにより固定される。それぞれのベース部材20,3は、レンズL3a,L3bを保持した状態で、第1アフォーカルベース20と第2アフォーカルベース3は相対的に調芯を行ったうえで接着固定される。第1アフォーカルベース20と第2アフォーカルベース3が接着されたユニットをアフォーカルユニットと呼ぶ。接着剤は例えば紫外線硬化型の接着材が有効である。接着部については後に詳細に述べる。
12,13はそれぞれフォトインタラプタにより構成されるズームリセットスイッチおよびフォーカスリセットスイッチである。各リセットスイッチ12,13は、変倍移動枠2および合焦移動枠4に形成された遮光部2b,4bによってフォトインタラプタとしての遮光状態と透光状態とが切り換えられる。これにより、第2および第4レンズユニットL2,L4が基準位置に位置したことを検出する。そして、この基準位置に移動(リセット)させた後、後述する各ステッピングモータに入力する駆動パルス数をカウントすることにより、各レンズユニットを目標駆動量だけ駆動することができる。ズームリセットスイッチ12およびフォーカスリセットスイッチ13は、ビスにより撮像素子ホルダ5に固定されている。
14は第2レンズユニットL2を光軸方向に駆動して変倍動作を行わせるためのステッピングモータユニット(以下、ズームモータユニットという)である。15は第4レンズユニットL4を光軸方向に駆動して合焦動作を行わせるためのステッピングモータユニット(以下、フォーカスモータユニットという)である。ズームモータユニット14は2本のビス14c,14dにより固定鏡筒11に固定される。フォーカスモータユニット15は2本のビス15c,15dで撮像素子ホルダ5に固定される。ズームモータユニット14およびフォーカスモータユニット15はそれぞれ、駆動源としてのステッピングモータ14a,15aと該ステッピングモータ14a,15aにより回転駆動されるリードスクリュー(送りねじ)14b,15bとを有する。16,17はそれぞれ変倍移動枠2および合焦移動枠4に取り付けられたラックである。18,19はそれぞれ、ラック16,17を変倍移動枠2および合焦移動枠4に対して光軸方向の一方に押し付けるコイルばねである。該コイルばね18,19は、ラック16,17に設けられた後述する加圧歯部材をリードスクリュー14b,15bに押し付けるための付勢力も発生する。
次に図3に示す本実施例のレンズ鏡筒を有するビデオカメラの要部ブロック図を説明する。なお、図2および図4中と同じ構成要素には、図3においても同じ符号を付している。225は第2レンズユニットL2の光軸方向での絶対位置を検出するためのズームエンコーダである。また、227は第4レンズユニットL4の光軸方向での絶対位置を検出するフォーカスエンコーダである。なお、本実施例では、ズームおよびフォーカスモータユニットとしてステッピングモータを用いているが、DCモータや振動型モータを用いることもできる。また、本実施例では、第2および第4レンズユニットL2,L4の位置を検出するためにエンコーダ以外の検出方式を採用してもよい。226は絞りエンコーダである。絞りエンコーダ226としては、メータ7cの内部に配置されたホール素子を用いて、該メータ7cを構成するロータとステータの回転位置関係を検出する方式のもの等を用いることができる。
228はカメラ信号処理回路であり、撮像素子6からの出力に対して増幅処理やガンマ補正処理などを施す。これらの処理を受けた映像信号のコントラスト信号は、AEゲート229およびAFゲート230に供給される。これらのゲート229,230により、露出決定およびピント合わせのために最適な信号の取り出し範囲が画面内で設定される。ゲートの大きさは可変であってもよいし、ゲートが複数設けられていてもよい。231はAF(オートフォーカス)のためのAF評価値信号を生成するAF信号処理回路である。AF評価値信号は、映像信号のうち所定の高周波成分を含んでいる。233はズーミングを行わせる際に操作されるズームスイッチであり、234はズームトラッキングメモリである。ズームトラッキングメモリ234は、第2レンズユニットL2の光軸方向の位置と被写体距離に対応した、合焦を維持するための第4レンズユニットL4の位置データを記憶している。232は各モータや各回路の動作を制御するコントローラとしてのCPUである。該CPU232は、ズームトラッキングメモリ234を内蔵していてもよい。
撮影者によりズームスイッチ233が操作されると、CPU232は、該操作方向に応じてズームモータユニット14を駆動し、第2レンズユニットL2を移動させる。このとき、CPU232は、第2レンズユニットL2の光軸方向の位置をズームエンコーダ225から読み込む。次に、ズームトラッキングメモリ234に記憶された位置データに基づいて、該第2レンズユニットL2の光軸方向の位置に対応した第4レンズユニットL4の光軸方向の位置を算出する。そして、フォーカスエンコーダ227により検出された第4レンズユニットL4の光軸方向の位置が該算出位置に一致するようにフォーカスモータユニット15、つまりは第4レンズユニットL4を駆動する。これにより、合焦が維持された状態での変倍、すなわちズーミングが行われる。また、CPU232は、AF動作では、AF信号処理回路231から出力されたAF評価値信号がピークとなる位置を探索するように、フォーカスモータユニット15を介して第4レンズユニットL4を光軸方向に駆動する。CPU232は、AEゲート229を通過した輝度信号の平均値を求め、該平均値が所定値となるように、メータ7cを駆動して絞りNDユニット7の開口径をコントロールする。
次に第1アフォーカルベース20と第2アフォーカルベース3の固定方法について詳細に述べる。図1および図5は、本実施例のアフォーカルユニットの分解斜視図である。図6および図7は、本実施例のアフォーカルユニットの組み込み法を示している。図8は図7のA−Aで示されている本実施例のアフォーカルユニットの断面図である。まず、第1アフォーカルベース20の構成について述べる。20aは第1アフォーカルベース20を第2アフォーカルベース3に組み込み時の逃げ用切り欠き部である。20bは物体側受け面(第12受け面)、20cは撮像素子側受け面(第11受け面)である。20dは、第1アフォーカルベース20を第1アフォーカルベース3に組み込む際の位相合わせ用の切り欠き部である。20eは、接着位置決めラフガイドの切り欠き部(位置決め部)である。
次に、第2アフォーカルベース3の構成について述べる。3eは第2アフォーカルベース3の張り出し部3aに設けた接着穴(穴部)である。張り出し部3aは接着穴3eを形成するために円周方向に3箇所設けている。3bは張り出し部3aに構成される物体側受け面(第22受け面)である。3cは撮像素子側受け面(第21受け面)である。3fは切り欠き部であり、張り出し部3aを型成形する関係で、張り出し部3aの直下の部分が切り欠かれている(図5)。3dは組み込み位相合わせ用のガイド部である。
アフォーカルユニットの組み立てについて説明する。前述したように、第1アフォーカルレンズ群L3aは、あらかじめ第1アフォーカルベース20に接着もしくは熱カシメにより固定されている。同様にして、第2アフォーカルレンズ群L3bは、あらかじめ第2アフォーカルベース3に接着もしくは熱カシメにより固定されている。この状態で、図6のように、第1アフォーカルベース20の切り欠き部20dと第2アフォーカルベース3のガイド部3dの位相を合わせた状態で、第1アフォーカルベース20を第2アフォーカルベース3に落とし込む。第1アフォーカルベース20の一部は張り出し部3aと撮像素子側受け面3cを構成する部材間に挟入される。この時、切り欠き部20aが張り出し部3aに対して、すれ違えるように形成されている。
次に双方を矢印の方向に切り欠き(位置基準面)20eとガイド部(位置基準面)3dの位置が合うまで(当接するまで)相対的に回転させる(図7)。これにより、レンズの調整を行う位置に合わせられる。この時、第2アフォーカルベース3の内周面3gと第1アフォーカルベース20の外周面20gとの間には、レンズ調整代分の隙間が設けられている(図7)。第2アフォーカルベース3と第1アフォーカルベース20は、撮像素子側受け面3cと撮像素子側受け面20cが互いに接触しており(当接しており)、レンズL3aの光軸方向の位置が決められている(図10)。この状態で、例えば投影画像等を見ながら、光学性能が良好となるように、第1アフォーカルベース20を平行移動させて調整を行う。そしてその調整位置を保った状態で接着穴3に接着剤を滴下し第1アフォーカルベース20を第2アフォーカルベース3に固定する。
ここで、図10に示すように第1アフォーカルベース20の物体側受け面20bと撮像素子側受け面20cの距離をh20とする。第2アフォーカルベース3の物体側受け面3bと撮像素子側受け面3cの距離をh3とする。距離h20と距離h3の関係が、ほぼ同じか、わずかに(0.01mm〜0.2mm)距離h3が大きく設定されている。この時、第1アフォーカルベース20の物体側受け面20bと第2アフォーカルベース3の物体側受け面3bとの間には、距離h3−h20の隙間ができる。距離h3−h20だけ第1アフォーカルベース20が物体側に動いたとしても、光学性能に実用上影響がないように設定されている。
次に本実施例の効果を説明する。まず図11と図12を用いて従来のレンズ鏡筒の構造について説明する。図11は従来例のレンズ鏡筒の一部分のアフォーカルユニットを表す説明図である。図12は図11のC−C断面図である。図11、図12において103は第2アフォーカルベースで本実施例の第2アフォーカルベース3に相当する。120は第1アフォーカルベースで本実施例の第1アフォーカルベース20に相当する。第2アフォーカルベース103の内周面には接着用の半円形の切り欠き部103aが形成されている。第1アフォーカルベース120の外周面には接着用の半円形の切り欠き部120aが形成されている。121はこれらの切り欠き部103a、120aより形成される溝に充填される接着剤である。これ以外の部分については、本実施例と同様のため説明を省略する。第1アフォーカルベース120と第2アフォーカルベース103は相対的に調芯を行ったうえで切り欠き部120aと切り欠き部103a作られる円形状の接着溝に接着剤121を滴下して接着固定される。温度変化が起こると各部材、接着剤121に膨張・収縮が起こり、線膨張係数に応じた割合で、体積が変化する。
次に例として接着剤121の線膨張係数が、第1アフォーカルベース120と第2アフォーカルベース103の線膨張係数より高い場合について説明する。温度が上昇した場合、図12の矢印で示すように、接着剤121の体積が膨張する。この時、調整により決められた、第1アフォーカルベース120と第2アフォーカルベース103の位置を偏心させる方向(光軸方向に対し垂直方向)に力が働く。接着剤121の3つの位置における接着状態が、不均一だった場合は、第1アフォーカルベース120と第2アフォーカルベース103は相対的位置ずれが起こり、光学性能が劣化する。
図9は本実施例のアフォーカルユニットの接着穴3e近傍の拡大図である。図10は、図9のB−Bで示される本実施例のアフォーカルユニットの接着穴3e近傍の断面図である。21は接着剤である。ここで第1アフォーカルベース20と第2アフォーカルベース3は同材料もしくは、線膨張係数がほぼ等しい材料を採用する。接着剤21の線膨張係数が、第1アフォーカルベース20と第2アフォーカルベース3の線膨張係数より高い場合について説明する。高温状態では、図9の矢印に示すように、前記線膨張係数の関係から、接着穴3eの膨張よりも、接着剤21の膨張が大きい。温度変化時にも光学調整による、良好な光学性能を維持するためには、接着剤21の熱膨張による、第1アフォーカルベース20と第2アフォーカルベース3の相対位置がずれない事が必要である。
第1アフォーカルベース20と第2アフォーカルベース3の線膨張係数がほぼ等しい事から、熱膨張による、相対ずれは防止できる。接着剤21の膨張による、光軸方向の熱応力は、接着穴3e内のみに働き、第1アフォーカルベース20には作用しない。この結果、熱による、第1アフォーカルベース20と第2アフォーカルベース3の光軸方向のずれを防止できる。また光軸方向に関しても、接着剤21の熱応力が、撮像素子側受け面3cと撮像素子側受け面20cの接触部をさらに押さえつける方向に力が働くので、光軸方向のずれも防止できる。以上より温度上昇した場合も、レンズ(第3レンズユニットL3)の調整後の位置を維持できるため、良好な光学性能を維持できる。
また低温時は、前記線膨張係数の関係から、接着穴3eの収縮よりも、接着剤21の収縮が多きい。この場合の光軸方向の熱応力は接着剤21の内側方向に働き、接着穴3e内のみに働き、第1アフォーカルベース20には作用しない。この結果、低温時も、第1アフォーカルベース20と第2アフォーカルベース3の光軸方向のずれを防止できる。また光軸方向に関しては、接着剤21の熱応力が、撮像素子側受け面3cと撮像素子側受け面20cを押さえつける方向に力が働く。物体側受け面3bと物体側受け面20bの間隔は、前述したように、光学性能に影響を与えない値で設定されており、収縮時も物体側受け面3bと物体側受け面20bとで位置が規制される、光軸方向のずれを抑制できる。以上より低温時も、レンズの調整後の位置を維持できるため、良好な光学性能を維持できる。
以上は、接着剤の線膨張係数が、第1アフォーカルベース20と第2アフォーカルベース3の線膨張係数より高い場合について述べてきた。これに対して、接着剤の線膨張係数が、第1アフォーカルベース20と第2アフォーカルベース3の線膨張係数より低い場合についても同様に温度変化時のレンズずれを抑制できる。上記実施例では、第1アフォーカルベース20を調整時の可動枠とし、第2アフォーカルベース3を固定部とし、接着穴3eを構成している。これに対して、第1アフォーカルベース20を固定部として、第2アフォーカルベース3を可動枠とし、可動枠側に接着穴を構成しても良い。また、第1アフォーカルレンズ群L3aを、あらかじめ第1アフォーカルベース20に接着もしくは熱カシメにより固定して、第1アフォーカルレンズユニットを構成した。しかし第1アフォーカルレンズ群L3aをプラスチックで成形されたレンズを使う場合は、第1アフォーカルベース20までを1体で成形した場合も、同様の効果が得られる。なお、上記実施例では、ビデオカメラに一体的に搭載されるレンズ装置について説明したが、本発明は、デジタルスチルカメラや交換レンズ等の他の光学機器にも適用することができる。
L1は第1レンズユニット、L2は第2レンズユニット、L3aは第1アフォーカルレンズ群、L3bは第2アフォーカルレンズ群、L4は第4レンズユニット、1は前玉鏡筒、2は変倍移動枠、3は第2アフォーカルベース、4は合焦移動枠、5は撮像素子ホルダ、6は撮像素子、7は絞りユニット、8〜11はガイドバー、14はズームモータユニット、15はフォーカスモータユニット、16,17はラック、20は第1アフォーカルベース

Claims (3)

  1. 第1鏡筒と第2鏡筒を有し、このうち少なくとも一方はレンズを保持しており、該第1鏡筒は光軸に対し垂直方向に平行な面より成る第11受け面とその反対側に第12受け面を有し、
    該第2鏡筒は該第11受け面に当接する第21受け面と、該第12受け面に対向する第22受け面と、中央方向に突出し、その一部に穴部が形成された張り出し部を有し、該第22受け面は該張り出し部の一部に形成されており、該穴部と該第12受け面とが光軸方向で重なった位置で該穴部に注入された接着剤で該第1鏡筒と該第2鏡筒は貼着されていることを特徴とするレンズ鏡筒。
  2. 請求項1のレンズ鏡筒を有することを特徴とする光学機器。
  3. 少なくとも一方がレンズを保持する第1鏡筒と第2鏡筒とを接着剤で貼着するレンズ鏡筒の組立方法であって、該第1鏡筒は光軸に対し垂直方向に平行な面より成る第11受け面と、その反対側に第12受け面を有し、該第2鏡筒は該第11受け面と当接する第21受け面と該第12受け面と対向する第22受け面を有し、
    第1鏡筒をその外周部に形成した切り欠き部が、第2鏡筒にその外周部であって中央方向に張り出し、一部に穴部が形成された張り出し部の周方向を両側から挟むようにして落とし込み、次いで該張り出し部と該第21受け面との間に形成される空間内に、該第1鏡筒の外周部を挟入し、
    該張り出し部に形成した穴部と、該第1鏡筒の外周部とが光軸方向で重なった状態において、該穴部に接着剤を注入して該第1鏡筒と該第2鏡筒とを貼着することを特徴とするレンズ鏡筒の組立方法。
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