JP2011102352A - 発泡性熱硬化性樹脂成形材料及び熱硬化性樹脂発泡体の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】安全で生産安定性に優れ、かつ断熱性、難燃・防火性に優れた発泡性熱硬化性樹脂成形材料を提供する。
【解決手段】上記発泡性熱硬化性樹脂成形材料を、縮合型熱硬化性樹脂(液状レゾール型フェノール樹脂、ノボラック型フェノール樹脂、フラン樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル系樹脂、アミノ樹脂、アルキド樹脂等)と、硬化剤(酸やアミン系硬化剤等)と、沸点が−50〜150℃の揮発性液状発泡剤を熱可塑性樹脂外殻に内包した熱膨張性微小球とからなるものとする。この発泡性熱硬化性樹脂成形材料を熱膨張性微小球の発泡開始温度以上で発泡、硬化させることにより熱硬化性樹脂発泡体が得られる。
【選択図】なし
【解決手段】上記発泡性熱硬化性樹脂成形材料を、縮合型熱硬化性樹脂(液状レゾール型フェノール樹脂、ノボラック型フェノール樹脂、フラン樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル系樹脂、アミノ樹脂、アルキド樹脂等)と、硬化剤(酸やアミン系硬化剤等)と、沸点が−50〜150℃の揮発性液状発泡剤を熱可塑性樹脂外殻に内包した熱膨張性微小球とからなるものとする。この発泡性熱硬化性樹脂成形材料を熱膨張性微小球の発泡開始温度以上で発泡、硬化させることにより熱硬化性樹脂発泡体が得られる。
【選択図】なし
Description
本発明は、発泡性熱硬化性樹脂成形材料及び熱硬化性樹脂発泡体の製造方法に関する。
従来、フェノール樹脂等の縮合型熱硬化性樹脂発泡体は、断熱性、難燃・防火性などに優れることから、断熱材として建築その他の産業分野において使用されている。
これらの発泡体は、熱硬化性樹脂、発泡剤及び硬化剤を混合し、縮合後、加熱硬化中に発泡剤を揮発させたり(物理発泡)、或いは分解させたり(化学発泡)することにより、得られる。
就中、フロン系発泡剤は、その断熱性能の優秀性から長い間使用されてきたが、オゾン層を破壊することが問題視されるようになってから、使用が規制され、これに代わる様々な発泡剤が提案されている。
その多くはペンタン、イソペンタン、シクロペンタンなどの炭化水素及びそれらの塩素化物からなる有機溶媒型発泡剤である。
しかし、これらの有機溶媒型発泡剤は、引火点が低く、貯蔵や、生産にあたり、法律的な規制を受けるため設備投資が大変なだけでなく、火災、爆発等の事故につながる危険があった。
これらの発泡体は、熱硬化性樹脂、発泡剤及び硬化剤を混合し、縮合後、加熱硬化中に発泡剤を揮発させたり(物理発泡)、或いは分解させたり(化学発泡)することにより、得られる。
就中、フロン系発泡剤は、その断熱性能の優秀性から長い間使用されてきたが、オゾン層を破壊することが問題視されるようになってから、使用が規制され、これに代わる様々な発泡剤が提案されている。
その多くはペンタン、イソペンタン、シクロペンタンなどの炭化水素及びそれらの塩素化物からなる有機溶媒型発泡剤である。
しかし、これらの有機溶媒型発泡剤は、引火点が低く、貯蔵や、生産にあたり、法律的な規制を受けるため設備投資が大変なだけでなく、火災、爆発等の事故につながる危険があった。
そこで、引火の心配のない発泡剤として、炭酸カルシウムが提案されている(非特許文献1参照)。
しかし、炭酸カルシウムを発泡剤として使用すると、硬化剤である酸と反応するため、ポットライフの調整が難しく攪拌時に微発泡し、粗大気泡が発生し、補強材等への含浸が難しいなどの問題があった。
しかし、炭酸カルシウムを発泡剤として使用すると、硬化剤である酸と反応するため、ポットライフの調整が難しく攪拌時に微発泡し、粗大気泡が発生し、補強材等への含浸が難しいなどの問題があった。
International Journal of Polymeric Materials,56:929−938,2007F.Riahi,R.Doufnoune,C.Bouremel
本発明の課題は、このような事情の下、安全で生産安定性に優れ、かつ曲げ弾性、断熱性、難燃・防火性に優れた発泡性熱硬化性樹脂成形材料を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究した結果、縮合型熱硬化性樹脂と、硬化剤と、所定沸点の揮発性液状発泡剤を熱可塑性樹脂外殻に内包した熱膨張性微小球とからなるものが課題解決に資することを見出し、この知見に基づいて本発明をなすに至った。
すなわち、本発明は以下のとおりのものである。
縮合型熱硬化性樹脂と、硬化剤と、沸点が−50〜150℃の揮発性液状発泡剤を熱可塑性樹脂外殻に内包した熱膨張性微小球とからなることを特徴とする発泡性熱硬化性樹脂成形材料。
前記(1)記載の発泡性熱硬化性樹脂成形材料を熱膨張性微小球の発泡開始温度以上で発泡、硬化させることを特徴とする熱硬化性樹脂発泡体の製造方法。
縮合型熱硬化性樹脂と、硬化剤と、沸点が−50〜150℃の揮発性液状発泡剤を熱可塑性樹脂外殻に内包した熱膨張性微小球とからなることを特徴とする発泡性熱硬化性樹脂成形材料。
前記(1)記載の発泡性熱硬化性樹脂成形材料を熱膨張性微小球の発泡開始温度以上で発泡、硬化させることを特徴とする熱硬化性樹脂発泡体の製造方法。
本発明の発泡性熱硬化性樹脂成形材料によれば、安全で生産安定性に優れ、安全で生産安定性に優れ、かつ曲げ弾性、断熱性、難燃・防火性に優れるという格別の効果が奏される。
本発明において用いられる縮合型熱硬化性樹脂としては、液状レゾール型フェノール樹脂、ノボラック型フェノール樹脂、フラン樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル系樹脂、アミノ樹脂、アルキド樹脂などが挙げられる。
前記液状レゾール型フェノール樹脂は、フェノール、クレゾール、キシレノール、パラアルキルフェノール、パラフェニルフェノール、レゾルシン等のフェノール類及びその変性物と、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、フルフラール、アセトアルデヒド等のアルデヒド類とを、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム等のアルカリ、又はトリメチルアミンやトリエチルアミン等の脂肪族アミンの存在下で反応させて得られるフェノール樹脂であるが、これに限定されるものではない。フェノール類とアルデヒド類の使用割合については特に限定されないが、通常モル比で1:1〜1:3、好ましくは、1:1.5〜1:2.5、より好ましくは1.0:1.8〜1.0:2.5、特に好ましくは、1:1.6〜1:2.1の範囲とすればよい。
上記フラン樹脂は、フルフリルアルコール等のフラン誘導体及びその変性物と、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、フルフラール、アセトアルデヒド等のアルデヒド類とを、下記硬化剤の存在下で反応させて得られるものであるがこれに限定されるものではない。フラン誘導体とアルデヒド類の使用割合については特に限定されないが、通常モル比で1:0.2〜1:5、好ましくは、1:0.5〜1:3の範囲とすればよい。
上記フラン樹脂は、フルフリルアルコール等のフラン誘導体及びその変性物と、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、フルフラール、アセトアルデヒド等のアルデヒド類とを、下記硬化剤の存在下で反応させて得られるものであるがこれに限定されるものではない。フラン誘導体とアルデヒド類の使用割合については特に限定されないが、通常モル比で1:0.2〜1:5、好ましくは、1:0.5〜1:3の範囲とすればよい。
本発明において用いられる硬化剤としては、熱硬化性樹脂の種類により適宜選定され、例えば、酸硬化剤、アミン系硬化剤、などが挙げられる。
上記酸硬化剤としては、例えば硫酸、リン酸等の無機酸、ベンゼンスルホン酸、エチルベンゼンスルホン酸、パラトルエンスルホン酸、キシレンスルホン酸、ナフトールスルホン酸、フェノールスルホン酸等の有機スルホン酸や、これよりもpKaが低い酸、例えば酢酸、プロピオン酸、シュウ酸、ギ酸、リン酸などが用いられ、特に前者の硬化剤は液状レゾール型フェノール樹脂の場合に適し、また後者の硬化剤はフラン樹脂の場合に適し、pKaが高すぎると硬化が不足し、低すぎると急激な反応を起こすので、pKa2〜6のものが好ましい。
上記酸硬化剤としては、例えば硫酸、リン酸等の無機酸、ベンゼンスルホン酸、エチルベンゼンスルホン酸、パラトルエンスルホン酸、キシレンスルホン酸、ナフトールスルホン酸、フェノールスルホン酸等の有機スルホン酸や、これよりもpKaが低い酸、例えば酢酸、プロピオン酸、シュウ酸、ギ酸、リン酸などが用いられ、特に前者の硬化剤は液状レゾール型フェノール樹脂の場合に適し、また後者の硬化剤はフラン樹脂の場合に適し、pKaが高すぎると硬化が不足し、低すぎると急激な反応を起こすので、pKa2〜6のものが好ましい。
本発明の樹脂成形材料において、硬化剤の含有割合は、縮合型熱硬化性樹脂100質量部に対し、通常1〜100質量部、好ましくは2〜70質量部の範囲で選ばれ、特に、熱硬化性樹脂が液状レゾール系フェノール樹脂やフラン樹脂の場合、硬化剤は酸硬化剤が好ましく、その含有割合は、前者の樹脂に対しては、好ましくは4〜16質量部、より好ましくは5〜10質量部の範囲とするのがよく、また後者の樹脂に対しては、好ましくは2〜10質量部、より好ましくは4〜7質量部の範囲とするのがよく、この含有割合が低すぎると硬化不足となるし、また高すぎても急激な発熱反応をおこすので好ましくない。
本発明において用いられる熱膨張性微小球は、熱可塑性樹脂からなる外殻内に揮発性液状発泡剤を内包し、加熱することにより、揮発性液状発泡剤が発泡して膨張する粒径2〜300μmの微小球である。
熱膨張性微小球に内包される揮発性液状発泡剤としては、好ましくは沸点−15〜150℃、より好ましくは−5〜100℃の発泡剤、例えば炭素数4〜8の炭化水素(ブタン、i−ブタン、n−ペンタン、i−ペンタン、neo−ペンタン、ヘキサン、ヘプタン等)、ハロゲン化炭化水素(例えばトリクロロフルオロメタン等)、石油エーテルなどが例示される。
熱膨張性微小球の外殻を形成する熱可塑性樹脂としてはエチレン系飽和結合を有する単量体、例えば塩化ビニリデン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリル酸エステル、メクタリル酸エステル、マレイン酸エステル、酢酸ビニル、塩化ビニル、アクリル酸、メクタリル酸、イタコン酸、マレイン酸、アクリル酸アミド、メクタリル酸アミド、スチレン、ビニルトルエン、ビニルピリジン等の単独または共重合体が例示されるが、液状有機化合物中で優れた膨張性を有するものとして塩化ビニリデン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリル酸エステル、メクタリル酸エステル、酢酸ビニル等が好ましい。
このような熱膨張性微小球としては、例えば商品名:マツモトマイクロスフェア−F−36LV(松本油脂製薬社製、外殻樹脂アクリロニトリル−メチルメタクリレート:粒径13〜19μm、発泡開始温度75℃〜85℃)などが挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上併用してもよい。
熱膨張性微小球に内包される揮発性液状発泡剤としては、好ましくは沸点−15〜150℃、より好ましくは−5〜100℃の発泡剤、例えば炭素数4〜8の炭化水素(ブタン、i−ブタン、n−ペンタン、i−ペンタン、neo−ペンタン、ヘキサン、ヘプタン等)、ハロゲン化炭化水素(例えばトリクロロフルオロメタン等)、石油エーテルなどが例示される。
熱膨張性微小球の外殻を形成する熱可塑性樹脂としてはエチレン系飽和結合を有する単量体、例えば塩化ビニリデン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリル酸エステル、メクタリル酸エステル、マレイン酸エステル、酢酸ビニル、塩化ビニル、アクリル酸、メクタリル酸、イタコン酸、マレイン酸、アクリル酸アミド、メクタリル酸アミド、スチレン、ビニルトルエン、ビニルピリジン等の単独または共重合体が例示されるが、液状有機化合物中で優れた膨張性を有するものとして塩化ビニリデン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリル酸エステル、メクタリル酸エステル、酢酸ビニル等が好ましい。
このような熱膨張性微小球としては、例えば商品名:マツモトマイクロスフェア−F−36LV(松本油脂製薬社製、外殻樹脂アクリロニトリル−メチルメタクリレート:粒径13〜19μm、発泡開始温度75℃〜85℃)などが挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上併用してもよい。
本発明の樹脂成形材料において、熱膨張性微小球の含有割合は、縮合型熱硬化性樹脂100重量部に対し、通常0.2〜10質量部、好ましくは0.5〜5質量部の範囲で選ばれる。
本発明の樹脂成形材料には、本発明の目的を損なわない範囲で、必要に応じ、可塑剤、整泡剤、補強材、充填材などの任意成分が配合されていてもよい。
可塑剤としては、例えばフタル酸ジエチル、フタル酸ジブチル等のフタル酸エステル、リン酸エステル、脂肪酸エステル、エポキシ系可塑剤などが挙げられ、これらは単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
整泡剤としては、例えばひまし油、ひまし油誘導体、ポリシロキサン系化合物、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルなどが挙げられ、これらは単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
可塑剤としては、例えばフタル酸ジエチル、フタル酸ジブチル等のフタル酸エステル、リン酸エステル、脂肪酸エステル、エポキシ系可塑剤などが挙げられ、これらは単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
整泡剤としては、例えばひまし油、ひまし油誘導体、ポリシロキサン系化合物、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルなどが挙げられ、これらは単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
ひまし油誘導体としては、ひまし油アルキレンオキシド付加物が好ましい。ひまし油アルキレンオキシド付加物としては、ひまし油エチレンオキシド(以下、エチレンオキシドを「EO」と略記する。)付加物、ひまし油プロピレンオキシド付加物が好ましい。ひまし油アルキレンオキシド付加物においては、ひまし油1モルに対し、アルキレンオキシド、中でもEOが、好ましくは20モル超、40モル未満、中でも21〜38モル付加されているのが、ひまし油の長鎖炭化水素基を主体とする疎水性基と、所定付加モルのEO等のアルキレンオキシドによって形成された、ポリオキシエチレン基等のポリオキシアルキレン基を主体とする親水性基とが、分子内でバランス良く配置されて、良好な界面活性能が得られ、得られる樹脂発泡体の気泡径が小さく保たれ、また気泡壁に柔軟性が付与されて、気泡壁の亀裂の発生が防止されるなどの格別の効果を奏しめるので、好ましい。
上記ポリシロキサン系化合物としては、例えばジメチルポリシロキサン−ポリオキシアルキレン共重合体、ジメチルポリシロキサン−ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン共重合体などが挙げられる。
上記ポリシロキサン系化合物としては、例えばジメチルポリシロキサン−ポリオキシアルキレン共重合体、ジメチルポリシロキサン−ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン共重合体などが挙げられる。
また、補強材としては、例えばガラス繊維、炭素繊維等の補強繊維、紙、綿、麻などが挙げられ、これらは単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
また、充填材としては、例えば無機フィラー、炭素粉末、木粉、樹脂粉末有機フィラーなどが挙げられ、好ましくは熱伝導率および酸性度が低く、かつ防火性の向上した発泡体を与えうる無機フィラーが挙げられ、これらは単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
無機フィラーとしては、例えば、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化アンチモン等の金属水酸化物や金属酸化物、亜鉛などの金属粉末、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、炭酸亜鉛などの金属炭酸塩、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、珪酸カルシウム、マイカ、タルク、ベントナイト、ゼオライト、シリカゲル、酸化アルミニウムなどが挙げられる。これらの無機フィラーは単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
ただし、金属粉末や金属炭酸塩は、硬化剤として強酸を使用する場合にはポットライフの調整に影響がない範囲で用いる必要がある。
無機フィラーとしては、例えば、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化アンチモン等の金属水酸化物や金属酸化物、亜鉛などの金属粉末、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、炭酸亜鉛などの金属炭酸塩、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、珪酸カルシウム、マイカ、タルク、ベントナイト、ゼオライト、シリカゲル、酸化アルミニウムなどが挙げられる。これらの無機フィラーは単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
ただし、金属粉末や金属炭酸塩は、硬化剤として強酸を使用する場合にはポットライフの調整に影響がない範囲で用いる必要がある。
発泡性フェノール樹脂成形材料に上記任意成分を配合させる場合、各含有割合は、縮合型熱硬化性樹脂100重量部に対し、整泡剤は、好ましくは1〜5質量部、より好ましくは2〜4質量部、補強材は、好ましくは50〜150質量部、より好ましくは80〜120質量部、充填材は0.1〜30重量部、好ましくは1〜10重量部の範囲とするのがよい。
整泡剤の含有割合が低すぎると気泡が均一に小さくなり難いし、また、高すぎても生成発泡体の吸水性が増大するとともに、製造コストが高くなるので好ましくない。
整泡剤の含有割合が低すぎると気泡が均一に小さくなり難いし、また、高すぎても生成発泡体の吸水性が増大するとともに、製造コストが高くなるので好ましくない。
次に、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの例により何ら限定されるものではない。
実施例1
液状レゾール型フェノール樹脂(群栄化学社製、商品名:PL−2390)100重量部に、イオン交換水1重量部を加えて粘度を調整したものに、可塑剤としてフタル酸ジエチル3重量部、整泡剤としてひまし油EO付加物(付加モル数30)3重量部、および熱膨張性微小球として、商品名:マツモトマイクロスフェア−F−36LV(松本油脂製薬社製、外殻樹脂アクリロニトリル−メチルメタクリレート:粒径13〜19μm)1.6重量部と硬化剤(酸触媒)としてパラトルエンスルホン酸、キシレンスルホン酸の混合物10重量部をそれぞれ加え、攪拌、混合して発泡性フェノール樹脂成形材料を調製した。
この成形材料を補強剤(ガラス繊維)100重量部に含浸させ、20×360×20mmの型枠に吐出し、これを85℃の乾燥機中で1200秒加熱成形した後、成型物を型枠から取り出し、70℃の乾燥機に入れ、1時間養生させてフェノール樹脂発泡体を作製した。
液状レゾール型フェノール樹脂(群栄化学社製、商品名:PL−2390)100重量部に、イオン交換水1重量部を加えて粘度を調整したものに、可塑剤としてフタル酸ジエチル3重量部、整泡剤としてひまし油EO付加物(付加モル数30)3重量部、および熱膨張性微小球として、商品名:マツモトマイクロスフェア−F−36LV(松本油脂製薬社製、外殻樹脂アクリロニトリル−メチルメタクリレート:粒径13〜19μm)1.6重量部と硬化剤(酸触媒)としてパラトルエンスルホン酸、キシレンスルホン酸の混合物10重量部をそれぞれ加え、攪拌、混合して発泡性フェノール樹脂成形材料を調製した。
この成形材料を補強剤(ガラス繊維)100重量部に含浸させ、20×360×20mmの型枠に吐出し、これを85℃の乾燥機中で1200秒加熱成形した後、成型物を型枠から取り出し、70℃の乾燥機に入れ、1時間養生させてフェノール樹脂発泡体を作製した。
実施例2
フラン樹脂(日立化成工業社製、商品名:ヒタフランVF−302)100重量部、可塑剤としてフタル酸ジエチル3重量部、整泡剤としてひまし油EO付加物(付加モル数30)3重量部、熱膨張性微小球として、商品名:マツモトマイクロスフェア−F−36LV(松本油脂製薬社製、外殻樹脂アクリロニトリル−メチルメタクリレート:粒径13〜19μm)1.6重量部と硬化剤(A3パラトルエンスルホン酸)3重量部をそれぞれ加え、攪拌、混合して発泡性フラン樹脂成形材料を調製した。
この成形材料を補強剤(ガラス繊維)100重量部に含浸させ、型枠に吐出し、これを85℃の乾燥機中で1200秒加熱成形した後、成型物を型枠から取り出し、70℃の乾燥機に入れ、1時間養生させてフラン樹脂発泡体を作製した。
フラン樹脂(日立化成工業社製、商品名:ヒタフランVF−302)100重量部、可塑剤としてフタル酸ジエチル3重量部、整泡剤としてひまし油EO付加物(付加モル数30)3重量部、熱膨張性微小球として、商品名:マツモトマイクロスフェア−F−36LV(松本油脂製薬社製、外殻樹脂アクリロニトリル−メチルメタクリレート:粒径13〜19μm)1.6重量部と硬化剤(A3パラトルエンスルホン酸)3重量部をそれぞれ加え、攪拌、混合して発泡性フラン樹脂成形材料を調製した。
この成形材料を補強剤(ガラス繊維)100重量部に含浸させ、型枠に吐出し、これを85℃の乾燥機中で1200秒加熱成形した後、成型物を型枠から取り出し、70℃の乾燥機に入れ、1時間養生させてフラン樹脂発泡体を作製した。
比較例1
実施例1において、熱膨張性微小球に代えて炭酸カルシウム(旭鉱末株式会社製、品番K−250)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして成形材料を調製し、発泡体を作製した。
実施例1において、熱膨張性微小球に代えて炭酸カルシウム(旭鉱末株式会社製、品番K−250)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして成形材料を調製し、発泡体を作製した。
比較例2
実施例2において、熱膨張性微小球に代えて炭酸カルシウム(旭鉱末株式会社製、品番K−250)を用いたこと以外は、実施例2と同様にして成形材料を調製し、発泡体を作製した。
実施例1、2及び比較例1、2で得られたフェノール、フラン樹脂発泡体を切断して20×280×20mmの12個のサンプルを得、以下の測定に供し結果を表1に纏めて示した。
実施例2において、熱膨張性微小球に代えて炭酸カルシウム(旭鉱末株式会社製、品番K−250)を用いたこと以外は、実施例2と同様にして成形材料を調製し、発泡体を作製した。
実施例1、2及び比較例1、2で得られたフェノール、フラン樹脂発泡体を切断して20×280×20mmの12個のサンプルを得、以下の測定に供し結果を表1に纏めて示した。
(1)曲げ強さ
JIS Z 2101に準拠して測定した。
JIS Z 2101に準拠して測定した。
(2)曲げ弾性率
JIS Z 2101に準拠して測定した。
JIS Z 2101に準拠して測定した。
表1からわかるように、実施例の成形材料から得られた熱硬化性樹脂発泡体は比較例のものに比べ、曲げ弾性率が向上(ポットライフ安定による含浸性の向上)により、発泡体が精度よく得られる。
本発明の発泡性熱硬化性樹脂成形材料は、安全で生産安定性に優れたものであり、その樹脂特性から本来有する難燃性、断熱性に優れたものになるので、産業上大いに有用である。
Claims (2)
- 縮合型熱硬化性樹脂と、硬化剤と、沸点が−50〜150℃の揮発性液状発泡剤を熱可塑性樹脂外殻に内包した熱膨張性微小球とからなることを特徴とする発泡性熱硬化性樹脂成形材料。
- 請求項1記載の発泡性熱硬化性樹脂成形材料を熱膨張性微小球の発泡開始温度以上で発泡、硬化させることを特徴とする熱硬化性樹脂発泡体の製造方法。
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