JP2011102208A - シリカ供給体などの自然材料と各種廃棄物等を主原料とした混合セメントと硬化体の作製 - Google Patents

シリカ供給体などの自然材料と各種廃棄物等を主原料とした混合セメントと硬化体の作製 Download PDF

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Abstract

【課題】焼却灰、あるいはシリカ供給体を原料としたときの必要な強度を確保できる新しい混合セメント(硬化材)及び該混合セメントからなる硬化体を提供する。
【解決手段】シラス、珪石、珪藻土、陶器を破砕した陶器片、ごみ溶融スラグ、高炉スラグの少なくとも1つを含むシリカ供給体20〜95重量%、石灰1〜20重量%、石炭灰1〜20重量%、石膏1〜45重量%及びポルトランドセメント1〜50重量%の混合物であって、該混合物全体の90重量%以上が最大粒径200μm以下であることを特徴とする混合セメント。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えばコンクリート構造物に使用される混合セメント(硬化材)及び該混合セメントからなる硬化体に関する。
軽石質の火山噴出物からなるシラスは、鹿児島県、宮崎県、北海道、秋田県などに広く分布している。このような自然由来のシラスを有効利用する観点から、構造物の吹き付け用モルタル組成物,あるいは壁塗り用モルタル組成物の骨材としてシラスを活用することが提案されている(例えば、特許文献1,2,3参照)。
前記シラスなどのシリカ供給体は、セメントと水とを混合することで水硬性のポゾラン反応を示すことが知られている。このポゾラン反応とは、シリカとアルミナを主な組成とするポゾランが、水酸化カルシウムと常温でゆっくり反応することで、結合能力をもつ化合物を生成する現象のことをいい、このようなポゾラン反応を示すシラスと同様の性能を有する珪石、珪藻土、ガラス,陶器粉などの有効な活用が期待されている。
一方、ごみ焼却施設から排出された都市ごみ焼却灰,あるいは火力発電所から排出された石炭灰等の廃棄物を有効利用する観点から、これらの都市ごみ焼却灰,石炭灰を主原料とするエコセメント及びエコセメントの固化体が提案されている(例えば、特許文献4参照)。
特開2001−64068号公報 特開平11−116311号公報 特開平7−133170号公報 特許第4317391号
ところで、前記エコセメントでは、熱杓減量の値が小さい焼却灰を原料とした場合は、高強度硬化体を作成できるが、熱杓減量が比較的大きい焼却灰、つまり有機物が多く含まれている焼却灰を原料とした場合には、充分な強度が得られない場合があり、この点での改善が要請されている。
前述のシリカ供給体は、ポゾラン反応を示すことは既知であるが、高強度硬化体とするためには、多量のセメントを活用する必要があり、コストが上昇するという問題がある。またシリカ供給体とセメントだけの硬化体では、強度が比較的低いことから、コンクリート構造物等への活用ができず、この点からも改善が要請されている。
本発明は、前記従来の実情に鑑みてなされたもので、焼却灰、あるいはシリカ供給体を原料としつつ必要な強度を確保できる新しい混合セメント(硬化材)及び該混合セメントからなる硬化体を提供することを課題としている。
本願発明者は、必要強度を得るために鋭意検討したところ、シリカ供給体,焼却灰に、溶融スラグ,廃石膏ボードの石膏,貝殻,屠蓄牛残渣焼却灰などの廃棄物を適量混合することにより、高強度の硬化材が得られることを見出した。
即ち、近年、環境に対する負荷を小さくするために廃棄物の分別収集が進んでいる。この分別された多種多様な廃棄物は、何れも高温で燃焼されていることから、硬化機能を有する。本願発明者は、このような廃棄物の特性を有効利用することにより、前記課題を解消できることを見出した。
請求項1の発明は、シラス、珪石、珪藻土、陶器を破砕した陶器片、ごみ溶融スラグ、高炉スラグの少なくとも1つを含むシリカ供給体20〜95重量%、石灰1〜20重量%、石炭灰1〜20重量%、石膏1〜45重量%及びポルトランドセメント1〜80重量%の混合物であって、該混合物全体の90重量%以上が最大粒径200μm以下であることを特徴とする混合セメント(硬化材)である。
前記各成分を前記範囲の重量%としたのは以下の理由による。
シリカ供給体の重量%については、シリカ供給体を硬化材として有効利用するには所要の強度を有する必要がある。即ち、シリカ供給体が20重量%未満であると、硬化材としての充分な強度が得られなくなり、また95重量%を越えると必要な強度が得られない。そこでシリカ供給体の含有量は20〜95重量%とした。
前記石灰,石炭灰が20重量%を越えると、発熱が大きくなり、逆に強度が減少する可能性があり、またコストが高くなり不経済となる。一方、1重量%未満では、必要な強度が得られなくなる。
前記石膏が45重量%を越えると、逆に強度が減少する可能性があり、コストが高くなり不経済である。一方1重量%未満では、必要な強度が得られなくなる。
またポルトランドセメントが50重量%を越えると、従来のセメントのコストと同等になり、不経済である。一方1重量%未満では必要な強度が得られなくなる。
前記混合物全体の90重量%以上が最大粒径200μm以下となるよう微粉砕するようにしたのは、微粉砕することにより、水と混合したとき水和反応が早くなり、硬化体の強度が向上するからである。最大粒径200μmを越える粒子が全体の10%を越えて含まれると、必要な強度が得られなくなり、また均質性の低い材料となる。
ここで本発明におけるシリカ供給体とは、反応性のシリカを有する物質である。このシリカが多いシラスは、量は少ないがアルミナ(Al)を含み、ポルトランドセメント,石膏などと混合することにより高強度の硬化体が得られる。このアルミナと石膏が強度に大きく寄与していると思われる。アルミナは、自然界の粘土にも多く含まれ、シリカ供給体の中には普通に含まれている。このようなアルミナを含むシリカ供給体を主原料とすることにより、高強度の硬化体が得られる。
また本発明における溶融スラグとは、焼却施設で焼却処理されてこの焼却施設内に溜まった灰及び燃焼排ガス中から回収される飛灰を含むものであって、酸化カルシウム(CaO)、二酸化ケイ素(SiO)、酸化アルミニウム(Al)を主成分としている。
また陶器片は、酸化アルミニウム(Al)の含有量の少ない二酸化ケイ素が主であるが、シラス等と同様な反応性を有する。さらに珪石、珪藻土、ごみ溶融スラグや高炉スラグも反応性を有しており、シリカ供給体として活用できる。
前記石炭灰は、二酸化アルミニウム(Al)、二酸化ケイ素(SiO)を主成分としており、主に二酸化アルミニウムの供給体となり、また流動性の改善にも役立つ。
前記石灰には、生石灰、消石灰等が含まれ、同様の反応を示す。また貝殻を焼成させたものや骨の構成物質であるヒドロキシロアパタイトを多量に含む屠畜牛残渣焼却灰も同様にCaOの供給体として活用できる。
前記ポルトランドセメントは、他の混合物とは別の反応を示し、セメント自体の耐久性に欠かせない水和物を含み、この水和物の主な組成であるエトリンガイトが前記耐久性に欠かせないものであると考えられる。
シリカの水和物は、カルシウムシリケートと考えられる。このカルシウムシリケートの二酸化ケイ素はニ酸化アルミニウムとも置換できる。
請求項2の発明は、前記石灰は、貝殻などを焼成させた消石灰,生石灰,又は屠畜牛残渣焼却灰の少なくとも1つから構成されていることを特徴としている。
請求項3の発明は、シラス、珪石、珪藻土、陶器を破砕した陶器片、ごみ溶融スラグ、高炉スラグの少なくとも1つを含むシリカ供給体1〜70重量%、焼却灰3〜74重量%、石膏2〜30重量%、石炭灰2〜50重量%、石灰1〜30重量%、ポルトランドセメント3〜40重量%の混合物であって、該混合物全体の90重量%以上が最大粒径200μm以下であることを特徴とする混合セメント(硬化材)である。
請求項3において各成分の重量%を前記範囲としたのは以下の理由による。
シリカ供給体1〜70重量パーセントとするとともに焼却灰を3〜74重量%混合することにより、セメントの混合量を少なくしつつ必要強度を確保することができる。即ち、焼却灰は、水酸化カルシウムが多く含まれていることから、反応性の高いシリカやアルミナと混合することにより、強度発現がさらに大きくなる。従って、焼却灰を加えるのは、水酸化カルシウムと反応性の高いシリカ,アルミナとを混合するためである。
請求項4の発明は、請求項4に記載の混合セメント(硬化材)において、前記焼却灰は、都市ごみ,下水汚泥,又は木質チップなどの焼却灰の少なくもと1つから構成されていることを特徴としている。
請求項5の発明は、請求項1ないし4の何れかに記載の混合セメント(硬化材)において、前記シラスは、100度以上に加熱されていることを特徴としている。
請求項6の発明は、請求項1ないし5の何れかに記載された混合セメント(硬化材)と、5〜60重量%の水と、骨材又は混和材とを混合し、締固め、養生することにより作製したことを特徴とする硬化体である。
請求項7の発明は、請求項6に記載の硬化体において、オキシグルコン酸、クエン酸、リグニンスルホン酸、ニトリロトリエタノールの少なくとも1つからなる凝結遅延剤が、前記混和材に練混ぜ時に添加されていることを特徴としている。
請求項8の発明は、請求項1ないし5の何れかに記載された混合セメント(硬化材)に水を混合して硬化させることにより、その重量100gに対して6リットル以上の二酸化炭素を吸収する二酸化炭素吸収体となることを特徴とする硬化体である。硬化体中の水和物エトリンガイトとカルシウムシリケートとフリーデル氏塩が炭酸化することが原因である。
請求項1の発明によれば、シリカ供給体20〜95重量%、石灰1〜20重量%、石炭灰1〜20重量%、石膏1〜45重量%及びポルトランドセメント1〜50重量%を含み、全体の90重量%以上が最大粒径200μm以下としたので、シラスなどのシリカ供給体が高強度硬化材として機能することとなり、強度の高い混合セメントが得られる。このようにシリカ供給体を混合セメントの主原料とすることにより、低エネルギー混合セメントが製造でき、低炭素社会に貢献できる。また自然由来のシラスを使用するので、比較的軽量な硬化体を作製できる。
請求項2の発明では、石灰を、貝殻などを焼成させた消石灰,生石灰又は屠畜牛残渣焼却灰の少なくとも1つから構成したので、産業廃棄物を、埋め立て地を要することなく大量処分できる。
請求項3の発明では、シリカ供給体1〜70重量%、焼却灰3〜74重量%、石膏2〜30重量%、石炭灰2〜50重量%、石灰1〜30重量%、ポルトランドセメント3〜40重量%を含み、全体の90重量%以上が最大粒径200μm以下としたので、高強度の硬化体を製造できる硬化材を得ることができるとともに、多種多様な廃棄物を大量処分できる。
この混合セメントは、凝結始発が数時間で、同様に凝結始発から凝結終結までの時間が数時間となることから、緊急工事などに使用できる可能性が大きい。即ち、温暖化による崖崩れ等の災害の発生時に活用できると考えられる。また一般のセメントと同様に高強度コンクリートが製造できる。
請求項4の発明では、焼却灰を、都市ごみ,下水汚泥,又は木質チップなどの焼却灰の少なくとも1つから構成したので、産業廃棄物を、埋め立て地を要することなく大量処分することができる。
請求項5の発明では、シラスを100度以上に加熱したので、硬化材の強度をより一層高めることができる。
請求項6の発明では、混合セメント(硬化材)と、5〜60重量%の水と、骨材又は混和材とを混合し、締固めした後、養生することにより硬化体を作製したので、混合セメント(硬化材)による硬化体を簡単な方法で製造することができる。
請求項7の発明では、オキシグルコン酸、クエン酸、リグニンスルホン酸、ニトリロトリエタノールの少なくとも1つからなる凝結遅延剤を練混ぜ時に添加したので、硬化材と水とを混合する際に急結することがなく、硬化体を容易に製造することができる。
請求項8の発明では、請求項1ないし7の何れかに記載の混合セメント(硬化材)に水を混合して硬化させることにより、その重量100gに対して6リットル以上の二酸化炭素を吸収する二酸化炭素吸収体となるので、環境改善に貢献できる。
このように本発明によれば、シリカ供給体や各種廃棄物を大量に使用した混合セメントを焼成することなく、混合粉砕するだけで製造することができ、循環型低負荷社会、低炭素社会の形成に貢献できる。
また本発明の混合セメント(硬化材)及び硬化体は、様々な有益な特性を有し、さらに前述のように焼成など高温処理を必要とせず微粉砕だけで製造できるので、低コストで大量のシリカ供給体,産業廃棄物の焼却灰を有効利用できる。
本発明の実施例1による硬化体の製造行程を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施例を添付図面に基づいて説明する。
本発明に係る硬化材としての混合セメントは、図1に示す製造行程に従って製造される。
まず、シラスを採取し、乾燥した後、粉砕する。このシラスに石灰、石炭灰、石膏、ポルトランドセメントを所定量に加えて混合し、この混合物を微粉砕処理する。この微粉砕処理により、混合物全体の90重量%以上が最大粒径200μm以下となるようにする。このようにして混合セメント(硬化材)が製造される。
前記微粉砕処理は、例えばミキサーに前記混合体及び多数の鉄球を入れて所定時間回転させることにより行なう。
以下、本発明の効果を確認するために行なった実験例について説明する。
〔実験例1〕
実験例1では、自然由来のシラスを採取し、乾燥させた後粉砕し、該シラス40〜71重量%に対して、石炭灰1〜9重量%、生石灰1〜7重量%、石膏1〜40重量%、ポルトランドセメント10〜29重量%を混合し、この混合体を全体の90重量%以上が最大粒径50μm以下となるように微粉砕処理して混合セメントを作成した。この微粉砕処理は、ボールミル(容量0.5m)を用いて行なった。また石膏は、石膏ボードから分離して取り出した石膏を代用し、石灰は屠畜牛残渣焼却灰、焼成した貝殻などで代用した。なお、本発明における微粉砕はボールミルを使用したものに限定されないことは勿論である。
次に、前記微粉砕処理した混合セメントに、所定量の水及び凝結遅延剤を混合し、モルタル用の型枠40mm×40mm×160mmに投入し、締固めを行い、コンクリート養生室で28日間養成することにより実験用コンクリート(硬化体)を作成した(表1の試料No.I〜IX参照)。前記養生は、気温20±3℃、湿度90%以上のコンクリート養生室に気中に静置して行なった。なお、以下の実験例においても同様の養生方法で行なっている。
表1は、前記試料No.I〜IXの混合割合(重量%)及び28日養生後の圧縮強度(MPa),曲げ強度(MPa)を示す試験結果である。
表1から明らかなように、何れの試料(No.I〜IX)においても圧縮強度は8.7〜20MPa、曲げ強度は2.1〜4.6MPaとなっており、これは従来の都市ごみ焼却灰を原料としたエコ石灰セメントと略同等の強度である。
Figure 2011102208
〔実験例2〕
実験例2では、100〜1200℃に加熱処理したシラス40〜69重量%と、石炭灰7重量%、ポルトランドセメント10〜14重量%、石膏7〜44重量%、生石灰1〜3重量%を混合し、全体の90重量%以上が最大粒径50μm以下となるように微粉砕処理して混合セメントを作成した。この混合セメントに水・セメント比(W/C)が30〜40%となるように水を混合するとともに、遅延剤を0.5〜1.0重量%添加して締固めを行なった後、コンクリート養生室で28日間,84日間養成することにより実験用コンクリートを作成した(表2の試料No.I〜VIII参照)。なお、遅延剤には、ニトリロトリエタノール,リグニンスルホン酸を用いた。
表2は、前記試料No.I〜VIIIの混合割合(重量%)及び28日養生後,84日養成後の圧縮強度(MPa),曲げ強度(MPa)を示す試験結果である。
表2から明らかなように、試料No.I,II,IVでは、同じ28日養成でありながら、圧縮強度が25.5〜26.6MPa、曲げ強度が3.7〜6.9MPaと前記実験例1の試料No.I〜IIIに比べて向上していることがわかる。これは、シラスを100〜1200℃に熱したことによる効果と考えられる。
また、同じ混合割合のものを28日養成した試料No.IIと、48日養成を行なった試料No.IIIとを比べると、試料No.IIIが圧縮強度39.4MPa、曲げ強度10.18MPaと大幅に向上している。このように養成日数が多いほど強度が高くなることがわかる。また養成温度を高く設定することにより、強度を早期に増加させることも可能である。
さらに84日養生を行なった試料No.V〜VIIIでは、圧縮強度が51.3〜75.0MPa、曲げ強度が6.6〜8.9MPaと大幅に向上していることがわかる。この試料No.V〜VIIIの強度は、市販されている高品質のセメントと同等の強度である。
Figure 2011102208
ここで、表2の試料No.Vを採用して二酸化炭素吸収効果についての実験を行なった。
この実験は、圧縮,曲げ強度試験後、粒径が2mm以下となるように粉砕して粉砕物を作成し、この粉砕物を、二酸化炭素を充満させたチャンバ内に所定時間静置させて行なった。
その結果、硬化体の水和物が炭酸化され、カルサイト(CaCO)が重量で15%増加した。そして硬化体の500gに対して30リットル以上の二酸化炭素が吸収された。
〔実験例3〕
実験例3では、粉砕シラス1〜70重量%に、焼却灰3〜74重量%を加え、これに石炭灰2〜50重量%、ポルトランドセメント3〜40重量%、石膏2〜30重量%、石灰1〜30重量%を混合し、この混合体を全体の90重量%以上が最大粒径200μm以下となるように微粉砕処理して混合セメントを作成した。この混合セメントに水・セメント比(W/C)が18〜45%となるように水を混合するとともに、遅延剤を0.8〜1.2重量%添加して締固めを行なった後、コンクリート養生室で所定日数養成することにより実験用コンクリートを作成した(表3の試料No.I〜XV参照)。なお、焼却灰には、都市ごみ焼却灰や木材を燃焼させた焼却灰を代用した。なお、都市ごみや木材に限らず、熱杓減量が13%程度の焼却灰であっても高強度硬化体が作製できる。
表3は、前記試料No.I〜XIVの混合割合(重量%)及び所定日数養成後の圧縮強度(MPa)及び曲げ強度(MPa)を示す試験結果である。
表3からも明らかなように、何れの試料(No.I〜XIV)も圧縮強度が19〜50MPa,曲げ強度が2〜5MPaと向上していることがわかる。このようにシラスとともに焼却灰を混合することにより、所望の強度を確保しつつセメント量を低減することができ、コストの低減が可能となる。試料(XV、XVI)のように混合水比をすくなくすることにより高強度硬化体ができる
Figure 2011102208
〔実験例4〕
実験例4では、シラス28重量%と焼却灰36重量%と石炭灰5重量%とセメント14重量%と石膏14重量%と屠畜牛残渣焼却灰3重量%を混合微粉砕して200μm以下まで粉砕して作製した混合セメント(試料No I)と、陶器片28重量%と焼却灰36重量%と石炭灰5重量%とセメント14重量%と石膏14重量%と屠畜牛残渣焼却灰3重量%を混合微粉砕して200μm以下まで粉砕して作製した混合セメント(試料NoII)と焼却灰54重量%と石炭灰11重量%とセメント21重量%と石膏4重量%と屠畜牛残渣焼却灰10重量%を混合微粉砕して200μm以下まで粉砕して作製した混合セメント(試料NoIII)の混合セメントを水と遅延剤を混合して型枠に投入後、コンクリート養生室で1ヶ月間養生して、硬化させたコンクリート試料I、II、IIIを2mm以下に粉砕する。粉砕した試料I、II、III を二酸化炭素を充満した容器内におき、二酸化炭素の固定化試験を行った。固定化試験の期間は5日間である。その結果、表4に示すように二酸化炭素が10重量%固定化された。
Figure 2011102208

Claims (8)

  1. シラス、珪石、珪藻土、陶器を破砕した陶器片、ごみ溶融スラグ、高炉スラグの少なくとも1つを含むシリカ供給体20〜95重量%、石灰1〜20重量%、石炭灰1〜20重量%、石膏1〜45重量%及びポルトランドセメント1〜50重量%の混合物であって、該混合物全体の90重量%以上が最大粒径200μm以下である
    ことを特徴とする混合セメント。
  2. 請求項1に記載の混合セメントにおいて、
    前記石灰は、貝殻などを焼成させた消石灰,生石灰,又は屠畜牛残渣焼却灰の少なくとも1つから構成されている
    ことを特徴とする混合セメント。
  3. シラス、珪石、珪藻土、陶器を破砕した陶器片、ごみ溶融スラグ、高炉スラグの少なくとも1つを含むシリカ供給体1〜70重量%、石膏2〜30重量%、焼却灰3〜74重量%、石炭灰2〜50重量%、石灰1〜30重量%、ポルトランドセメント3〜40重量%の混合物であって、該混合物全体の90重量%以上が最大粒径200μm以下である
    ことを特徴とする混合セメント。
  4. 請求項3に記載の混合セメントにおいて、
    前記焼却灰は、都市ごみ,下水汚泥,又は木質チップなどの焼却灰の少なくもと1つから構成されている
    ことを特徴とする混合セメント。
  5. 請求項1ないし4の何れかに記載の混合セメントにおいて、
    前記シラスは、100度以上に加熱されている
    ことを特徴とする混合セメント。
  6. 請求項1ないし5の何れかに記載された混合セメントと、5〜60重量%の水と、骨材(砂)又は混和材とを混合し、締固め、養生することにより作製した
    ことを特徴とする硬化体。
  7. 請求項6に記載の硬化体において、
    オキシグルコン酸、クエン酸、リグニンスルホン酸、ニトリロトリエタノールの少なくとも1つからなる凝結遅延剤が、前記混和材に練混ぜ時に添加されている
    ことを特徴とする硬化体。
  8. 請求項1ないし5の何れかに記載された混合セメントに水を混合して硬化させることにより、その重量100gに対して6リットル以上の二酸化炭素を吸収する二酸化炭素吸収体となることを特徴とする硬化体。
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