JP2011100790A - 磁気抵抗効果素子構造体、磁気ランダムアクセスメモリ、および、空間光変調器 - Google Patents

磁気抵抗効果素子構造体、磁気ランダムアクセスメモリ、および、空間光変調器 Download PDF

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Abstract

【課題】素子作製時の加熱や、電流注入によって生じる熱等による磁気抵抗効果素子の特性劣化を防止することができる磁気抵抗効果素子構造体、この磁気抵抗効果素子構造体を用いた磁気ランダムアクセスメモリ、この磁気抵抗効果素子構造体を用いた空間光変調器を提供する。
【解決手段】固定層101と、中間層102と、反転層103とが積層された磁気抵抗効果素子10を有し、固定層101に、遷移金属と希土類金属との磁性合金、Mnを含む磁性合金、または、磁性多層膜のうちのいずれかを用いた磁気抵抗効果素子構造体1であって、磁気抵抗効果素子10の上面に設けられた上部電極11および磁気抵抗効果素子10の下面に設けられた下部電極12の間に、当該電極間を絶縁するための絶縁材13を備え、絶縁材13は、MgF誘電体材料13aであり、MgF誘電体材料13aは、固定層101の側面に当接して設けられていることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、磁気抵抗効果素子と、上部電極と、下部電極と、これら2つの電極間を絶縁するための絶縁材とを具備した磁気抵抗効果素子構造体、この磁気抵抗効果素子構造体を用いた磁気ランダムアクセスメモリ、および、この磁気抵抗効果素子構造体を用いた空間光変調器に関する。
例えば、特許文献1に記載のように、記憶セルを構成する強磁性層内の磁化の向きを情報の最小構成単位とし、この磁化の向きを外部磁界あるいは外部電流(スピン注入磁化反転)で制御して、任意の情報の書き込みおよび読み出しができる不揮発性の磁気メモリが知られている。
複数個の磁気メモリをマトリクス状に並べた磁気ランダムアクセスメモリでは、磁化の向きが一方向に固定された固定層と、磁化の向きを容易に回転することができる反転層と、前記固定層と前記反転層との間に両者の磁気特性を分離するための中間層とが形成された少なくとも3層構造の膜で構成され、これに、前記固定層と前記反転層間に電流または電圧を供給するための一組の電極を設けた磁気抵抗効果素子を記憶セルとして用いている。このような磁気抵抗効果素子としては、前記中間層に0.5〜2nm厚程度のMgO等の絶縁層を用いたTMR(Tunneling MagnetoResistance:トンネル磁気抵抗効果)素子や、前記中間層に2〜10nm厚程度のCu等の金属層を用いたCPP−GMR(Current Perpendicular to the Plane Giant MagnetoResistance:垂直通電型巨大磁気抵抗効果)素子が用いられている。
TMR素子やCPP−GMR素子においては、絶縁特性に優れたSiO等の酸化物が、上部電極と下部電極間に、かつ、固定層、中間層、反転層の側面に隣接(当接)して形成されている。この固定層や反転層には、遷移金属からなる磁性合金、磁性多層膜、あるいは、遷移金属と希土類金属とからなる磁性合金等が用いられる。特に、Fe、Co等の遷移金属と、Gd、Tb等の希土類金属との磁性合金では、膜面に垂直な磁化を形成する(垂直磁気異方性を有する)ため、面内磁化を形成する面内磁気異方性材料に比べて微細化に有利であり、高密度化に優れている。また、遷移金属の磁化の向きと希土類金属の磁化の向きとが反平行に結合し、合金全体の飽和磁化(Ms)を非常に小さく形成することができるために、反転電流密度(J)がMsに比例する特徴があるスピン注入磁化反転を用いた磁気メモリにおいては、反転電流を低減する材料として注目されている。
また、磁気抵抗効果素子の別の用途として、空間光変調器の画素に搭載される光変調素子が挙げられる。例えば、特許文献2には、固定層(磁化方向固定層)、中間層(分離層)、反転層(磁化方向可変層)の順で積層された少なくとも3層構造からなる磁気抵抗効果素子において、その上部と下部の面に設けた2つの電極のうち、少なくとも一方をIZOやITO等の透明電極で形成したスピン注入型光変調素子が開示されている。このような素子においても、上部電極と下部電極間を絶縁するために、固定層、中間層、反転層の側面に当接(隣接)してSiO絶縁材料(SiO膜)が形成されている。
ここで、図12に、従来の磁気抵抗効果素子を用いた磁気抵抗効果素子構造体の断面図を示す。なお、固定層と、中間層と、反転層と、必要に応じて保護層とを備える磁気抵抗効果素子に、上部電極、下部電極および絶縁材を備えたものを、磁気抵抗効果素子構造体(素子構造体)というものとする。従来型の磁気抵抗効果素子構造体(素子構造体)100では、基板16上に下部電極12を形成し、その上に固定層101、中間層102、反転層103、保護層104の順に積層され、その上に上部電極11が形成される。そして、上部電極11と下部電極12間の絶縁材13としてSiO絶縁材料13bが形成される。なお、保護層104は、素子作製プロセスにおいて、反転層103の酸化や汚染を防止するために形成するものであるが、保護層104が必ずしも必要というわけではない。また、図示しないが、下部電極上に、反転層、中間層、固定層の順に積層した磁気抵抗効果素子においても同様に、その側面にはSiO絶縁材料が形成される。
特開2009−81216号公報(段落0014〜0067) 特開2008−83686号公報(段落0023〜0064)
前記のSiOを絶縁材に用いた磁気抵抗効果素子構造体においては、素子作製のために加えた熱や、電流注入によって生じる熱等によって、SiO内の酸素元素が、固定層、中間層、反転層の側面に侵入し、SiOと各層の界面が酸化して磁気特性や電気特性が劣化するという問題がある。特に、固定層および反転層の一部あるいは全部に遷移金属と希土類金属との磁性合金や、Mnを含む磁性合金や、磁性多層膜を用いた場合には、これら磁性合金、磁性多層膜が酸化されやすく、前記磁性合金、前記磁性多層膜の組成ずれが生じて、磁気抵抗効果素子の磁気的、電気的特性の劣化を招くという問題がある。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、磁気抵抗効果素子作製時の加熱や、電流注入によって生じる熱等による磁気抵抗効果素子の特性劣化を防止することができる磁気抵抗効果素子構造体、この磁気抵抗効果素子構造体を用いた磁気ランダムアクセスメモリ、この磁気抵抗効果素子構造体を用いた空間光変調器を提供することを目的とする。
本発明に係る磁気抵抗効果素子構造体は、固定層と、中間層と、反転層とが積層された磁気抵抗効果素子を有し、前記固定層に、遷移金属と希土類金属との磁性合金、Mnを含む磁性合金、または、磁性多層膜のうちのいずれかを用いた磁気抵抗効果素子構造体であって、前記磁気抵抗効果素子構造体は、前記磁気抵抗効果素子の上面に設けられた上部電極と、前記磁気抵抗効果素子の下面に設けられた下部電極とを備えると共に、前記上部電極および下部電極の間に、当該電極間を絶縁するための絶縁材を備え、前記絶縁材は、MgF誘電体材料であり、前記MgF誘電体材料は、前記固定層の側面に当接して設けられていることを特徴とする。
このような構成によれば、遷移金属と希土類金属との磁性合金、Mnを含む磁性合金、または、磁性多層膜のうちのいずれかを用いた固定層の側面に、上部電極と下部電極とを絶縁するために形成する絶縁材として、酸素元素を含まないMgFを当接しているため、固定層側面での酸化が防止され、固定層における磁性合金、磁性多層膜の酸化が防止される。これにより、前記磁性合金、前記磁性多層膜の組成ずれが生じることがなく、磁気抵抗効果素子の磁気的、電気的特性の劣化が防止される。
本発明に係る磁気抵抗効果素子構造体は、固定層と、中間層と、反転層とが積層された磁気抵抗効果素子を有し、前記反転層に、遷移金属と希土類金属との磁性合金、Mnを含む磁性合金、または、磁性多層膜のうちのいずれかを用いた磁気抵抗効果素子構造体であって、前記磁気抵抗効果素子構造体は、前記磁気抵抗効果素子の上面に設けられた上部電極と、前記磁気抵抗効果素子の下面に設けられた下部電極とを備えると共に、前記上部電極および下部電極の間に、当該電極間を絶縁するための絶縁材を備え、前記絶縁材は、MgF誘電体材料であり、前記MgF誘電体材料は、前記反転層の側面に当接して設けられていることを特徴とする。
このような構成によれば、遷移金属と希土類金属との磁性合金、Mnを含む磁性合金、または、磁性多層膜のうちのいずれかを用いた反転層の側面に、上部電極と下部電極とを絶縁するために形成する絶縁材として、酸素元素を含まないMgFを当接しているため、反転層側面での酸化が防止され、反転層における磁性合金、磁性多層膜の酸化が防止される。これにより、前記磁性合金、前記磁性多層膜の組成ずれが生じることがなく、磁気抵抗効果素子の磁気的、電気的特性の劣化が防止される。
本発明に係る磁気抵抗効果素子構造体は、固定層と、中間層と、反転層とが積層された磁気抵抗効果素子を有し、前記固定層に、遷移金属と希土類金属との磁性合金、Mnを含む磁性合金、または、磁性多層膜のうちのいずれかを用いた磁気抵抗効果素子構造体であって、前記磁気抵抗効果素子構造体は、前記磁気抵抗効果素子の上面に設けられた上部電極と、前記磁気抵抗効果素子の下面に設けられた下部電極とを備えると共に、前記上部電極および下部電極の間に、当該電極間を絶縁するための絶縁材を備え、前記絶縁材は、MgF誘電体材料とSiO絶縁材料との積層膜であり、前記MgF誘電体材料は、前記固定層の側面に当接して設けられていることを特徴とする。
このような構成によれば、遷移金属と希土類金属との磁性合金、Mnを含む磁性合金、または、磁性多層膜のうちのいずれかを用いた固定層の側面に、酸素元素を含まないMgFを当接しているため、固定層側面での酸化が防止され、固定層における磁性合金、磁性多層膜の酸化が防止される。これにより、前記磁性合金、前記磁性多層膜の組成ずれが生じることがなく、磁気抵抗効果素子の磁気的、電気的特性の劣化が防止される。さらに、MgF誘電体材料(MgF膜)とSiO絶縁材料(SiO膜)との積層膜として、中間層、反転層の側面に、SiO絶縁材料を当接しているため、絶縁特性が向上する。
本発明に係る磁気抵抗効果素子構造体は、固定層と、中間層と、反転層とが積層された磁気抵抗効果素子を有し、前記反転層に、遷移金属と希土類金属との磁性合金、Mnを含む磁性合金、または、磁性多層膜のうちのいずれかを用いた磁気抵抗効果素子構造体であって、前記磁気抵抗効果素子構造体は、前記磁気抵抗効果素子の上面に設けられた上部電極と、前記磁気抵抗効果素子の下面に設けられた下部電極とを備えると共に、前記上部電極および下部電極の間に、当該電極間を絶縁するための絶縁材を備え、前記絶縁材は、MgF誘電体材料とSiO絶縁材料との積層膜であり、前記MgF誘電体材料は、前記反転層の側面に当接して設けられていることを特徴とする。
このような構成によれば、遷移金属と希土類金属との磁性合金、Mnを含む磁性合金、または、磁性多層膜のうちのいずれかを用いた反転層の側面に、酸素元素を含まないMgFを当接しているため、反転層側面での酸化が防止され、反転層における磁性合金、磁性多層膜の酸化が防止される。これにより、前記磁性合金、前記磁性多層膜の組成ずれが生じることがなく、磁気抵抗効果素子の磁気的、電気的特性の劣化が防止される。さらに、MgF誘電体材料(MgF膜)とSiO絶縁材料(SiO膜)との積層膜として、固定層、中間層の側面に、SiO絶縁材料を当接しているため、絶縁特性が向上する。
本発明に係る磁気ランダムアクセスメモリは、前記記載の磁気抵抗効果素子構造体を用いたことを特徴とする。
このような構成によれば、複数の磁気抵抗効果素子における磁気的、電気的特性の劣化が防止されるため、特性のばらつきが少なく、高品質の磁気ランダムアクセスメモリとなる。
本発明に係る空間光変調器は、前記記載の磁気抵抗効果素子構造体を用いたことを特徴とする。
このような構成によれば、複数の磁気抵抗効果素子における磁気的、電気的特性の劣化が防止されるため、特性のばらつきが少なく、高品質の空間光変調器となる。
本発明に係る磁気抵抗効果素子構造体では、固定層側面や反転層側面での酸化を防止することができるため、磁気抵抗効果素子作製時の加熱や、電流注入(スピン注入)によって生じる熱等による磁気抵抗効果素子の特性劣化を防止することができる。そのため、リーク電流の少ない磁気抵抗効果素子を提供することができる。
また、絶縁材を、MgF誘電体材料とSiO絶縁材料との積層膜とすることで、前記効果に加え、絶縁特性に優れた磁気抵抗効果素子構造体とすることができる。
本発明に係る磁気ランダムアクセスメモリおよび空間光変調器は、特性のばらつきが少ない、品質に優れたものとなる。
(a),(b)は、本発明に係る磁気抵抗効果素子構造体における絶縁材の配置の第1の形態を模式的に示す断面図である。 (a),(b)は、本発明に係る磁気抵抗効果素子構造体における絶縁材の配置の第2の形態を模式的に示す断面図である。 (a),(b)は、本発明に係る磁気抵抗効果素子構造体における絶縁材の配置の第3の形態を模式的に示す断面図である。 (a),(b)は、本発明に係る磁気抵抗効果素子構造体における絶縁材の配置の第4の形態を模式的に示す断面図である。 (a),(b)は、本発明に係る磁気抵抗効果素子構造体における絶縁材の配置の第5の形態を模式的に示す断面図である。 本発明に係る磁気ランダムアクセスメモリ(MRAM)を備えた記録装置の一例を模式的に示す構成図である。 図6に示したMRAMの1セルを模式的に示す断面図である。 本発明に係る空間光変調器の一例を模式的に示す構成図である。 (a)は画素の構成を示す平面図であり、(b)は(a)の矢視B−B断面図であり、(c)は(a)の矢視C−C断面図である。 光変調素子による光変調の形態(空間光変調器の動作の形態)を模式的に示す説明図であり、(a)は明状態を示し、(b)は暗状態を示す。 実施例におけるR−H曲線を示すグラフである。 従来の磁気抵抗効果素子構造体を模式的に示す断面図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1に示すように、本発明の磁気抵抗効果素子構造体(以下、適宜、素子構造体という)1は、固定層(磁化固定層)101と、中間層(非磁性中間層)102と、反転層(磁化反転層、磁化自由層)103とがこの順序で積層された磁気抵抗効果素子10を有する。この磁気抵抗効果素子10は、スピン注入磁化反転素子構造を有するものである。さらに、磁気抵抗効果素子10の上面(反転層103の上面(上部))に積層して設けられた(接続された)上部電極11と、磁気抵抗効果素子10の下面(固定層101の下面(上部))に積層して設けられた(接続された)下部電極12と、上部電極11および下部電極12の間に、当該電極間を絶縁するための絶縁材13と、を備える。なお、磁気抵抗効果素子10は、必要に応じて、反転層103と上部電極11の間に、保護層104を備えてもよい。すなわち、本発明の素子構造体1とは、固定層101と、中間層102と、反転層103と、必要に応じて保護層104とを備える磁気抵抗効果素子10に、上部電極11、下部電極12および絶縁材13を備えるものをいう。この素子構造体1は、基本的には基板16上に形成されるが、基板16は、素子構造体1と離れていてもよい。
ここで、素子構造体1は、固定層101に、遷移金属と希土類金属との磁性合金、Mnを含む磁性合金、または、磁性多層膜のうちのいずれかを用いたものと、反転層103に、遷移金属と希土類金属との磁性合金、Mnを含む磁性合金、または、磁性多層膜のうちのいずれかを用いたものが挙げられる。なお、固定層101および反転層103の両者に、遷移金属と希土類金属との磁性合金、Mnを含む磁性合金、または、磁性多層膜のうちのいずれかを用いたものであってもよい。ただし、後記するように、これらの物質を用いた場合には、その層の側面には、MgF誘電体材料を当接させる必要がある。
以下、各構成について説明する。
<基板>
基板16は、素子構造体1の土台となるものである。基板16は、素子構造体1を形成(成膜)する際の成膜環境に耐えられるものであればよく、例えば、基板厚が0.3mmで、酸化膜の厚さが300nm程度のSi基板を用いることができる。基板16としては、Si基板(Siウェハ)の他、プラスチック基板、ガラス基板、セラミックス基板等を用いることができる。
[下部電極]
下部電極12は、固定層101、中間層102、反転層103間に電圧または電流を印加するための一対の電極のうち、片方の電極である。下部電極12を構成する材料としては、安価で導電性に優れた銅(Cu)が好適に用いられる。例えば、Cuを主材料とし、Ru(5nm)/Cu(75nm)/Ru(2nm)/Cu(75nm)/Ru(10nm)(左側に記載の材料から順に積層)をDCマグネトロンスパッタ装置により作製することができる。なお、Cuを2段に分けて形成するのは、Cu粒径の成長を抑制し、Ru(10nm)最表面での平坦性を向上させるためである。また、Ruの代わりに、Taや、Ta/Ru積層膜等の金属を用いることもできる。さらに、導電性が高く平坦性のよい金属材料であれば、例えば、金(Au)や白金(Pt)等の貴金属を用いてもよい。また、IZO、ITO等の透明電極材料を用いてもよい。なお、上部電極11と下部電極12のいずれか、またはその両方をIZO、ITO等の透明電極にすることで、後記するスピン注入型の光変調素子を形成することができる。
[上部電極]
上部電極11は、下部電極12と一対となって、固定層101、中間層102、反転層103間に電圧または電流を印加するための一対の電極のうち、片方の電極である。上部電極11を構成する材料としては、安価で導電性に優れた銅(Cu)が好適に用いられる。例えば、Cuを主材料とし、Ru(5nm)/Ta(5nm)/Cu(500nm)/Ru(5nm)(左側から記載の材料から順に積層)をDCマグネトロンスパッタ装置により作製することができる。また、IZO、ITO等の透明電極材料を用いてもよい。
[磁気抵抗効果素子]
(固定層)
固定層101は、スピンを弁別するフィルタの機能を有する。固定層101には、遷移金属と希土類金属との磁性合金、Mnを含む磁性合金、または、磁性多層膜のうちのいずれかを用いる。すなわち、固定層101の一部または全部を、遷移金属と希土類金属との磁性合金、Mnを含む磁性合金、または、磁性多層膜のうちのいずれかで構成する。なお、前記のとおり、反転層103に、遷移金属と希土類金属との磁性合金、Mnを含む磁性合金、または、磁性多層膜のうちのいずれかを用いる場合には、これら以外の物質で構成してもよい。なお、固定層101の全てを前記の磁性合金等で構成してもよいし、一部を磁性合金等で構成し、その他の部分をこれら以外の物質で構成してもよい。
遷移金属と希土類金属との磁性合金としては、例えば、Gd−Fe(例えば、Gd30Fe70)やTb−Fe−Co(例えば、Tb24Fe62Co14)等(数値は元素比〔at%〕を示す)が好適に用いられる。これらの金属間化合物は、成膜が容易な点での利点をも有している。これらの合金を用いることで、低飽和磁化(M)の固定層101を形成することができる。したがって、Mの大きさに比例する磁化反転電流密度(J)を低減することができる。
なお、Gd−Feでは、GdとFeの磁気モーメントが互いに反対に向き合い、その組成によって、全磁気モーメントがGdの磁気モーメントの向きになるか、Feの磁気モーメントの向きになるのかが決まる。例えば、Gd30Fe70の場合には、全磁気モーメントはGdの磁気モーメントの方向に向く。
また、希土類元素の化学的・物理的性質の類似を利用すれば、遷移金属との組み合わせによる材料変更は比較的容易であるが、希土類元素としては、得られる磁気的性質が同等である場合には、原料コストや成膜性に優れた材料を用いることが好ましい。
また、Mnを含む磁性合金や、磁性多層膜を用いてもよい。Mnを含む磁性合金としては、例えば、Ir−Mn、Pt−Mn、Mn−Bi等の磁性合金、磁性多層膜としては、例えば、Mn/Bi多層膜を用いることができる。
固定層101の一例としては、DCマグネトロンスパッタ装置を用いて、Tb−Fe−Co磁性合金を20nm厚堆積し、その上にCo−Fe磁性合金を1nm堆積したものが挙げられる。なお、磁化方向は膜面に垂直な方向である。また、Co−Fe磁性合金は、中間層102と固定層101界面におけるスピン偏極率を増大させるために用いるものであるが、必ずしも必要ではない。
(中間層)
中間層102は、固定層101と反転層103の間に配置されるものである。磁気抵抗効果素子10がCPP−GMR型の素子の場合には、中間層102として、非磁性金属が用いられる。中間層102は、反転層103と固定層101の磁化状態を分離するために必要であり、反転層103と固定層101との間でスピン偏極した電子をやり取りする際の通路として機能する。
例えば、下部電極12、固定層101、中間層102、反転層103、(保護層104)、上部電極11の順に積層された素子において、上部電極11が正の電圧となるように下部電極12と上部電極11間に電圧を印加すると、下部電極12から注入された電子は固定層101の内部で固定層101の磁化方向にスピンを揃え(スピン偏極)、そのスピン偏極した電子が、中間層102内をスピンを保持したまま通過し、反転層103に注入される。反転層103の内部では、反転層103の磁化方向を決定づける内部電子と注入されたスピン偏極電子との相互作用により、局所的なスピントルクという力が生じて反転層103内の磁化方向を決定づける内部電子のスピンを反転させるために、結果として反転層103の磁化方向が反転する。このように、中間層102はスピンの通路として機能するため、スピン軌道相互作用が小さく、スピン拡散長(スピンを保持する距離)の長い材料を用いるのが好ましい。非磁性金属材料の場合には、Cu、Au、Al等できるだけスピン拡散長の長い材料を用いた方がよい。また、ZnO等の半導体材料を用いてもよい。そして、その厚さは、スピン偏極した電子がスピン状態を十分に保ったまま流れるように、1〜10nmが好ましい。
また、中間層102としては、マグネシア(MgO)やアルミナ(Al)等の絶縁体を用いることができる。その場合には、トンネル電流型の磁気抵抗効果素子(TMR素子)10となる。TMR素子の場合には、中間層102の厚さは、0.5〜2nm程度が好ましい。
(反転層)
反転層103は、上部電極11と下部電極12との間に印加される電圧の向きに応じて(つまり、磁気抵抗効果素子10を流れる電流の向きに応じて)、注入される電子のスピンと反転層103内の電子スピンとの相互作用により反転層103内の磁化の向きが反転するものである。すなわち、反転層103は、固定層101によって弁別された偏極スピンによって自身の磁化の向きを反転させることができる。反転層103には、遷移金属と希土類金属との磁性合金、Mnを含む磁性合金、または、磁性多層膜のうちのいずれかを用いる。すなわち、反転層103の一部または全部を、遷移金属と希土類金属との磁性合金、Mnを含む磁性合金、または、磁性多層膜のうちのいずれかで構成する。なお、前記のとおり、固定層101に、遷移金属と希土類金属との磁性合金、Mnを含む磁性合金、または、磁性多層膜のうちのいずれかを用いる場合には、これら以外の物質で構成してもよい。なお、反転層103の全てを前記の磁性合金等で構成してもよいし、一部を磁性合金等で構成し、その他の部分をこれら以外の物質で構成してもよい。
遷移金属と希土類金属との磁性合金としては、例えば、Gd−Fe(例えば、Gd30Fe70)やTb−Fe−Co(例えば、Tb24Fe62Co14)等(数値は元素比〔at%〕を示す)が好適に用いられる。このような金属間化合物は、磁気抵抗効果素子10が後記する光変調素子として用いられる場合に、薄い膜厚でも電圧が印加された際に大きな磁気カー効果を示し、大きなカー回転角(θ)を得ることができる。
遷移金属と希土類金属との磁性合金に関してのその他の事項は、前記固定層101で説明したとおりであるので、ここでは説明を省略する。
また、Mnを含む磁性合金や、磁性多層膜を用いてもよい。Mnを含む磁性合金としては、例えば、Ir−Mn、Pt−Mn、Mn−Bi等の磁性合金、磁性多層膜としては、例えば、Mn/Bi多層膜を用いることができる。
反転層103の一例としては、DCマグネトロンスパッタ装置を用いて、Gd−Feを10nm堆積したものが挙げられる。
(保護層)
保護層104は、素子構造体1の作製プロセスにおいて、各層(膜)を大気にさらした場合や、レジストを塗布した場合、またはリフトオフプロセスによるレジスト剥離等の工程において、反転層103が酸化したり、汚染したりしないようにするために形成するものである。このような要求を満たす材料として、Ta、Ru、Au、Pt、Pd、Cu等を用いることができる。特にRuは、それ自体が酸化されてRu−Oに変化しても、導電率があまり下がらず、抵抗率が増大しないため、Ruを用いることが好ましい。
[絶縁材]
絶縁材13は、上部電極11および下部電極12の間に設けられる、これらの電極間を絶縁するための部材である。
絶縁材13としては、MgF誘電体材料13aを用いる。また、絶縁材13としては、MgF誘電体材料(MgF膜)13aとSiO絶縁材料(SiO膜)13bとの積層膜としてもよい。
ここで、前記したように、固定層101や反転層103に、遷移金属と希土類金属との磁性合金、Mnを含む磁性合金、または、磁性多層膜のうちのいずれかを用いる場合には、これらを用いた固定層101あるいは反転層103の側面には、MgF誘電体材料13aを当接して設ける必要がある。すなわち、これらの側面全体に、MgF誘電体材料13aを密着させる。なお、下部電極12の側面は、SiO絶縁材料13bを当接させればよい。このようにすれば、素子構造体1を、MRAMや空間光変調器に用いた場合に、隣接セルや隣接画素との電気的ショートを防止することができる。
MgFは、酸素元素を含まないため、少なくとも固定層101、あるいは、少なくとも反転層103の側面に当接する領域にMgF誘電体材料13aを備えることで、固定層101あるいは反転層103側面での酸化を防止することができ、これらの層における磁性合金、磁性多層膜の酸化が防止される。これにより、磁性合金、磁性多層膜の組成ずれが生じることがなく、磁気抵抗効果素子10の作製時における加熱や、電流注入によって生じる熱等による磁気抵抗効果素子10の磁気的、電気的特性の劣化を防止することができる。
また、積層膜とした場合には、絶縁材13を、酸化防止効果の高いMgF膜13aと、絶縁性に優れたSiO膜13bを積層して形成することで、磁気抵抗効果素子10の特性劣化を防止することができると共に、絶縁特性に優れた素子を形成することができる。
これらのような素子構造体1における絶縁材13の配置の形態としては、一例として、以下の形態が挙げられる。
(第1の形態)
図1(a)、(b)に示すように、絶縁材13の配置についての第1の形態は、固定層101、中間層102、反転層103の全ての側面に当接するように、MgF誘電体材料13aが配置されている。なお、保護層104を設ける場合には、図1(a)に示すように、保護層104にもMgF誘電体材料13aが当接する構成としてもよいし、図1(b)に示すように、保護層104の側面には、SiO絶縁材料13bが当接する構成としてもよい。保護層104の側面にSiO絶縁材料13bを備える場合には、固定層101、中間層102、反転層103までは、絶縁材13としてMgF誘電体材料13aを単独で用いたことになるが、保護層104まで含めると、MgF膜13aとSiO膜13bとの積層膜ということになる。
なお、MgF誘電体材料13aの表面エネルギーは小さいため、素子作製プロセスにおいてMgF誘電体材料13a上にレジストパターンを形成すると、レジストが剥離しやすくなるという問題が生じる。図1(b)に示す本実施形態のように、絶縁材13の最上層にSiO絶縁材料13bを形成することによって、このような問題を防止することができる。
(第2の形態)
図2(a)、(b)に示すように、絶縁材13の配置についての第2の形態は、固定層101の側面に当接するように、MgF誘電体材料13aが配置され、中間層102、反転層103の側面に当接するように、SiO絶縁材料13bが配置されている。この場合は、MgF膜13aとSiO膜13bとの積層膜になる。なお、保護層104を設ける場合には、図2(a)に示すように、保護層104の側面にもSiO絶縁材料13bが当接する構成としてもよいし、図2(b)に示すように、保護層104の側面には、MgF誘電体材料13aが当接する構成としてもよい。
(第3の形態)
図3(a)、(b)に示すように、絶縁材13の配置についての第3の形態は、反転層103の側面に当接するように、MgF誘電体材料13aが配置され、固定層101、中間層102の側面に当接するように、SiO絶縁材料13bが配置されている。すなわち、この形態では、上部電極11と下部電極12の間に絶縁材13が備えられ、かつ、上部電極11と中間層102の間に絶縁材13が備えられている。なお、保護層104を設ける場合には、図3(a)に示すように、保護層104の側面にもMgF誘電体材料13aが当接する構成としてもよいし、図3(b)に示すように、保護層104の側面には、SiO絶縁材料13bが当接する構成としてもよい。
なお、この場合、固定層101、中間層102の側面は、SiO絶縁材料13bを当接すればよい。
(第4の形態)
図4(a)、(b)に示すように、絶縁材13の配置についての第4の形態は、固定層101、中間層102の側面に当接するように、MgF誘電体材料13aが配置され、反転層103の側面に当接するように、SiO絶縁材料13bが配置されている。この場合は、MgF膜13aとSiO膜13bとの積層膜になる。なお、保護層104を設ける場合には、図4(b)に示すように、保護層104の側面にもMgF誘電体材料13aが当接する構成としてもよいし、図4(a)に示すように、保護層104の側面には、SiO絶縁材料13bが当接する構成としてもよい。
(第5の形態)
図5(a)、(b)に示すように、絶縁材13の配置についての第5の形態は、中間層102、反転層103の側面に当接するように、MgF誘電体材料13aが配置され、固定層101の側面に当接するように、SiO絶縁材料13bが配置されている。すなわち、この形態では、上部電極11と下部電極12の間に絶縁材13が備えられ、かつ、上部電極11と固定層101の間に絶縁材13が備えられている。なお、保護層104を設ける場合には、図5(a)に示すように、保護層104の側面にもMgF誘電体材料13aが当接する構成としてもよいし、図5(b)に示すように、保護層104の側面には、SiO絶縁材料13bが当接する構成としてもよい。
<磁気抵抗効果素子構造体の製造方法>
次に、素子構造体1の製造方法の一例について説明する。
なお、ここでは、図2(a)および図4(a)に示す、MgF膜13aとSiO膜13bとの積層膜を形成する場合について説明する。
まず、熱酸化処理を施したシリコンウェハ上に、DCマグネトロンスパッタ装置を用いて、真空一貫で下部電極12から保護層104までを堆積したサンプルウェハを作製する。その後、サンプルウェハを大気にさらして取り出した後、真空熱処理装置に投入して200℃で1時間の真空熱処理を施す。次に、再び大気にさらして、サンプルウェハを取り出し、表面にフォトレジストを塗布する。その後、190℃の熱処理を大気中で行い、レジストのプリベークを行う。そして、下部電極12パターンを形成したフォトマスクを用いて、露光・現像し、マスクパターンをレジストに転写する。
次に、転写されたレジストパターンをマスクとして、Arガスを用いたイオンビームミリング装置により、マスク以外の膜を下部電極12まですべてミリングして除去する。そして、マスク以外のミリングされた部分と同じ厚さ(下部電極12から保護層104までの厚さ)のSiO膜13bを堆積する。この場合、レジスト上にも同じ厚さの余分なSiO膜13bが堆積されるが、アセトン等の有機溶剤に浸けてレジストを剥離することで、レジスト上に堆積された余分なSiO膜13bも一緒に除去される。
次に、電子ビーム描画用レジスト(EBレジスト)のネガタイプ(現像すると電子ビームを照射した部分が残るタイプ)を全面に塗布した後、大気中で180℃のプリベークを行う。そして、電子ビーム描画装置に導入し、真空中で素子パターンの領域に電子線を照射する。その後、現像処理を施すと、素子パターンを描画した部分のEBレジストが保護層104上に残る。このEBレジストパターンをマスクとして、イオンビームミリング法により、マスク以外の部分を固定層101と下部電極12の界面までミリングする。
次に、MgFターゲットを用いてRFイオンビームスパッタ法によりMgF膜13aを堆積する。引き続き、ターゲットホルダーを回転させてSiOターゲットに設定し、同様にスパッタ成膜を行う。このとき、EBレジストパターン上にも余分なMgF/SiO積層膜の絶縁材13が堆積する。そして、EBレジスト剥離液に浸して、EBレジストを除去する。このとき、EBレジスト上に形成された余分なMgF/SiO積層膜の絶縁材13も一緒に除去される。
次に、表面にフォトレジストを塗布する。その後、90℃の熱処理を大気中で行い、レジストのプリベークを行う。そして、上部電極11パターンを形成したフォトマスクを用いて、露光・現像し、マスクパターンをレジストに転写する。ここでのパターンは、上部電極11を形成する領域が凹となるよう反転転写(光をマスクしたレジスト領域に穴が開く)タイプにして形成してもよい。その場合、露光した後に120度程度の熱処理を必要とする。
次に、イオンビームスパッタ装置に導入して、上部電極11を堆積する。このとき、上部電極11形成部分以外のレジスト上にも余分な電極材料が堆積されるが、アセトン等の有機溶剤に浸してフォトレジストを除去することで、フォトレジスト上の余分な電極材料も一緒に除去される。
なお、ここでは、MgF膜13aとSiO膜13bとの積層膜を形成する場合について説明したが、MgF誘電体材料13aを単独で形成する場合は、MgFターゲットのみを用いればよい。
この素子構造体1は、例えば、磁気ランダムアクセスメモリ(MRAM)や、空間光変調器に用いることができる。以下、素子構造体1を用いたMRAMおよび空間光変調器の一例について説明するが、MRAMや、空間光変調器の構成としてはこれに限定されるものではない。
≪磁気ランダムアクセスメモリ≫
図6に示すように、MRAM(磁気ランダムアクセスメモリ)20は、複数のセル21を備えている。本実施形態では、セル21は、平面視で4×4のマトリクス状に2次元配列されている。なお、MRAM20は、ビット線選択部22と、ゲート配線選択部23と、電流源24と、電流制御手段25と共に、記録装置Rを構成する。
[制御部]
制御部26は、4本のビット線27から電流を流すビット線27を選択するビット線選択部22と、4本のゲート配線28から電流を流すゲート配線28を選択するゲート配線選択部23と、ビット線選択部22およびゲート配線選択部23に電流を供給する電流源24と、ビット線選択部22、ゲート配線選択部23および電流源24を制御する電流制御手段25とを備えている。
ビット線選択部22は、横方向に配置したセル21を選択し、ゲート配線選択部23は、縦方向に配置したセル21を選択する。これらビット線選択部22およびゲート配線選択部23によって、1個のセル21が特定されることとなる。
電流源24は、セル21にパルス電流を供給するものである。なお、直流電流を供給するように構成してもよい。
電流制御手段25は、ビット線選択部22、ゲート配線選択部23および電流源24を制御するものである。この電流制御手段25は、各セル21に流れる電流の方向および大きさを制御して、各セル21にスピン注入することによって、セル21中の磁気抵抗効果素子10(MR素子30(図7参照))の磁化を反転させる。MR素子30はスピン注入磁化反転素子であり、具体的には、CPP−GMR素子またはTMR素子である。このMR素子30は、本発明の素子構造体1に用いる磁気抵抗効果素子10である。
[MRAM]
図7は、図6に示したMRAMの1セルを模式的に示す断面図である。図7に示すように、セル21において、MR素子30の上面は、上部電極11を介してビット線27と接続されている。また、MR素子30の下面は、下部電極12、引き出し電極31、プラグ32を介して、半導体基板16の表面のソース/ドレイン領域のうちドレイン領域33aと接続されている。ドレイン領域33aは、ソース領域33b、基板16上に形成されたゲート絶縁膜34、ゲート絶縁膜34上に形成されたゲート配線(ゲート電極)28と共に、選択トランジスタTrを構成する。選択トランジスタTrとMR素子30とは、MRAM20の1つのセル21を構成する。ソース領域33bは、プラグ35を介してもう1つのビット線(配線層)36と接続されている。そして、MR素子30の周囲には、絶縁材13が配置されている。なお、引き出し電極31を用いずに、下部電極12の下方にプラグ32が設けられ、下部電極12とプラグ32が直接接続されていてもよい。また、この場合、基板16と下部電極12は直接接触(当接)していない。
[電流制御手段の機能]
次に、電流制御手段25の行うスピン注入について説明する。MR素子30は、膜面を貫いて流れる電流の方向に応じて、2つの定常状態の一方を取るように構成された素子である。各定常状態を、“0”データ、“1”データに対応させることによって、MR素子30は、2値のデータを記憶できる。そして、MR素子30は、スピン注入書き込み方式によって、磁化の状態が変化し、この状態に応じた情報を記憶する。例えば、MR素子30に対して、上部電極11と下部電極12との間で、電流が上部電極11側から下部電極12側へと膜面に垂直に流れるようにした場合には、反転層103における磁化(スピン)の向きは、固定層101における磁化の向きと同じになる。この低抵抗状態に対して、記録ビットに「0」の値を割り当てることができる。一方、下部電極12側から上部電極11側へと膜面に垂直に電流が流れるようにした場合には、反転層103における磁化の向きは、固定層101における磁化の向きとは逆になる。この高抵抗状態に対して、記録ビットに「1」の値を割り当てることができる。
電流制御手段25は、このように、MR素子30に流す電流の大きさや向きを変化させることで、スピン注入を行い、反転層103の磁化方向の向きや大きさを制御することができる。
そして、MR素子30として本発明の磁気抵抗効果素子10を用いるため、前記したように、複数の磁気抵抗効果素子10における磁気的、電気的特性の劣化が防止され、特性のばらつきが少なく、高品質のMRAM20となる。
≪空間光変調器≫
図8に示すように、空間光変調器40は、例えば、4本の上部電極11と4本の下部電極12とをそれぞれ直交させた構造を有しており、図8の平面視における上部電極11と下部電極12とが交差する16カ所の領域部がそれぞれ、画素41となる。すなわち、空間光変調器40は、16個の画素41が、互いに直交する行方向(4行)と列方向(4列)とに一定間隔で配置された二次元マトリックスパターンで配置された構造を有しており、1つの画素41が、レーザ光源2(図10参照)から入射する光を変調して出射する1つのユニットとなっている。
[制御部]
制御部46は、4本の上部電極11から電流を流す上部電極11を選択する上部電極選択部42と、4本の下部電極12から電流を流す下部電極12を選択する下部電極選択部43と、上部電極選択部42および下部電極選択部43に電流を供給する電流源44と、上部電極選択部42、下部電極選択部43および電流源44を制御する電流制御手段45とを備えている。
上部電極選択部42は、電流制御手段45からの指令(信号)を受けて、16カ所の画素41の中から図8に示した縦方向に配置された画素41を選択し、下部電極選択部43は、電流制御手段45からの指令(信号)を受けて、横方向に配置した画素41を選択する。これら上部電極選択部42および下部電極選択部43によって、1個の画素41が特定されることとなる。電流源44は、電流制御手段45からの指令(信号)を受けて、画素41にパルス電流(または直流電流)を供給する。電流制御手段45は、所謂、コンピュータであり、各画素41に流れる電流の方向および大きさを決定し、制御する。
[光変調素子]
図9に示すように、複数の画素41は、それぞれが複数の光変調素子(ここでは2つ)50a,50bを具備する。光変調素子50a,50bはスピン注入磁化反転素子であり、具体的には、CPP−GMR素子またはTMR素子である。この光変調素子50a,50bは、本発明の素子構造体1に用いる磁気抵抗効果素子10である。なお、ここでは、保護層104は設けていない形態である。
[光変調素子による光変調(空間光変調器の動作)]
図10に示すように、レーザ光源2から照射された光は様々な偏光成分を含んでいるが、偏光フィルタ4aによって、ある方向の偏光成分だけを含むようにフィルタリングされる。こうしてフィルタリングされた光が透明な上部電極11を透過して光変調素子50a(50b)に入射し、光変調素子50a(50b)で反射される。電流制御手段45は光変調素子50a(50b)に流す電流の大きさや向きを変えることで、光変調素子50a(50b)にスピン注入を行い、反転層103の磁化方向の向きを制御する。
ここで、以下、「明状態」とは、光変調素子50a(50b)からの反射光が偏光フィルタ4bを通過してスクリーン3に照射される状態をいい、このとき「光変調素子50a(50b)が明状態にある」ということとする。また、「暗状態」とは、光変調素子50a(50b)からの反射光が偏光フィルタ4bによって遮光されて、スクリーン3に照射されない状態をいい、このとき「光変調素子50a(50b)が暗状態にある」ということとする。また、以下、固定層101は、磁化が上向きに固定され、反転層103は、初期状態では、磁化が下を向いているとする。
図10(a)に示すように、上部電極11と下部電極12との間で、電流が上部電極11側から下部電極12側へと膜面に垂直に流れるようにした場合、すなわち、上部電極11から、光変調素子50a(50b)を通って、下部電極12に電流が流れるようにした場合には、反転層103における磁化の向きは、固定層101における磁化の向きと同じになる。この状態では、反射光は偏光面を変えることなく、光変調素子50a(50b)で反射され、偏光フィルタ4b(偏光フィルタ4aと同特性)を通過して、スクリーン3に到達する。その結果、スクリーン3には明るい映像が表示され、明状態となる。
一方、図10(b)に示すように、下部電極12側から上部電極11側へと膜面に垂直に電流が流れるようにした場合、すなわち、下部電極12から、光変調素子50a(50b)を通って、上部電極11に電流が流れるようにした場合には、反転層103における磁化の向きは、固定層101における磁化の向きとは逆になる。この状態では、反転層103の磁化方向(下向きの矢印)にしたがう磁気光学的カー効果により、反射光の偏光面が回転する。こうして、反射光は入射光とは異なる偏光成分を有することとなるために、偏光フィルタ4bを通過することができない。その結果、スクリーン3は暗くなり、暗状態となる。
このように、下部電極12と上部電極11との間で流す電流の向きを切り替えることによって、反転層103における磁化の状態が変化し、光変調素子50a(50b)における、光を検出可能な明状態と光を検出不能な暗状態とを切り替えることができる。
そして、光変調素子50a(50b)として本発明の磁気抵抗効果素子10を用いるため、前記したように、複数の磁気抵抗効果素子10における磁気的、電気的特性の劣化が防止され、特性のばらつきが少なく、高品質の空間光変調器40となる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更することができる。
例えば、前記実施形態では、磁気抵抗効果素子10として、固定層101と、中間層102と、反転層103とがこの順序で下部電極12に積層されたものを用いているが、反転層103と、中間層102と、固定層101とがこの順序で下部電極12に積層された磁気抵抗効果素子を用いてもよい。
次に本発明に係る磁気抵抗効果素子構造体の実施例について詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。ここでは、本発明に属さない構成についても適宜取り上げて、対比説明することとする。
まず、図1(a)に示す構成の素子構造体を、前記した製造方法に従って作製した。ただし、ここでは、磁気抵抗効果素子の側面に当接させる絶縁材として、MgF誘電体材料を単独で形成した。
基板は、表面を熱酸化処理したSi基板を用いた。基板厚は0.3mmで、酸化膜の厚さは300nm程度である。
下部電極は、安価なCuを主材料とし、Ru(5nm)/Cu(75nm)/Ru(2nm)/Cu(75nm)/Ru(10nm)(左側から記載の材料から順に積層)をDCマグネトロンスパッタ装置により作製した。
固定層は、DCマグネトロンスパッタ装置を用いて、遷移金属と希土類金属との磁性合金であるTb−Fe−Co磁性合金を20nm厚だけ堆積し、その上にCo−Fe磁性合金を1nm堆積した。なお、磁化方向は膜面に垂直な方向である。
中間層は、Cu(6nm)をDCマグネトロンスパッタ装置で堆積した。なお、本実施例では、GMR構造とした。
反転層103は、DCマグネトロンスパッタ装置を用いて、遷移金属と希土類金属との磁性合金であるGd−Feを10nm堆積した。
保護層は、Ru(3nm)をDCマグネトロンスパッタ装置により形成した。
絶縁材は、MgFターゲットを用いて、RFイオンビームスパッタ装置により、MgF誘電体材料を堆積した。堆積厚は、固定層から保護層までをちょうど埋めるような厚さである40nmとした。なお、下部電極の側面は、SiO絶縁材料を当接させた。
上部電極は、イオンビームスパッタ装置を用いて、Ru(5nm)/Ta(5nm)/Cu(500nm)/Ru(5nm)(左側から記載の材料から順に積層)の積層膜を堆積した。
また、比較例として、絶縁材にSiO絶縁材料を用いた従来型の磁気抵抗効果素子構造体を、前記の作製方法に準じて作製した(図12参照)。この磁気抵抗効果素子構造体は、絶縁材にSiO絶縁材料を用いた以外は、前記の本発明の素子構造体と同様の構成である。
これらの磁気抵抗効果素子構造体(素子構造体)に、膜面に垂直な方向の磁界を印加し、上部電極と下部電極間の電気抵抗を測定した(MR測定)。具体的には、作製したサンプルに、外部から一様な磁界を印加して、初期状態として、固定層と反転層の磁化が同じ向き(平行)となるようにした。このサンプルに上下電極間で素子構造体の抵抗を測定しながら外部から磁界を増減させて印加して、反転層および固定層のそれぞれの磁化が反転する磁界を測定した。このMR測定の結果であるR−H曲線(電気抵抗の変化のグラフ)を図11に示す。なお、図11において、実線(MgF誘電体材料)が実施例、破線(SiO絶縁材料)が比較例を示す。また、抵抗(Ω)の左側の目盛は、外部磁界のマイナス(−)側の抵抗値を示し、右側の目盛は、外部磁界のプラス(+)側の抵抗値を示す。さらに、1「Oe」=約79.577「A/m」である。
図11に示すように、実施例、比較例のサンプルに対し、初期状態として−10kOeの磁界を印加すると、ともに固定層と反転層の磁化が同じ向き(平行)になり、このとき、上下電極間で素子構造体の電気抵抗をそれぞれ測定すると、低抵抗状態を示す。その後、正方向に磁界を増加していくと、+1kOe付近で反転層の磁化だけが反転し、固定層と反転層の磁化は反対向き(反平行)となり、素子構造体の電気抵抗はそれぞれ高抵抗状態に変化する。さらに磁界を増加していくと、+3kOe付近で比較例サンプルの固定層磁化が反転し、反転層の磁化と平行となる。そのため、比較例サンプルにおける素子構造体の電気抵抗は、初期状態と同じ低抵抗を示す。このとき、実施例サンプルは変化がないため、高抵抗状態を維持している。さらに磁界を増加し、+5kOe付近になると、実施例サンプルの固定層磁化が反転して初期状態と同じ低抵抗に変化する。さらに+10kOeまで磁界を増加しても、両サンプルの低抵抗状態に変化はない。
次に、印加磁界を減らしていくと、−1kOe付近で両サンプルの反転層磁化が反転して、固定層と反転層の磁化が反平行となり、素子構造体はともに高抵抗状態に変化する。さらに磁界を減らしていくと、−3kOe付近で比較例サンプルの固定層磁化が反転し、固定層と反転層の磁化が平行となる。そのため、比較例サンプルの素子構造体は初期状態と同じ低抵抗を示す。一方、実施例サンプルは変化がないため、高抵抗状態を維持している。さらに磁界を減らすと、−5kOe付近で実施例サンプルの固定層磁化が反転して固定層と反転層の磁化は反平行となり、初期状態と同じ低抵抗に変化する。さらに−10kOeまで磁界を減少させても、両サンプルの低抵抗状態に変化はない。
これらR−H曲線から、比較例では、±3kOe付近で固定層磁化が反転するのに対し、実施例では、±5kOe近傍まで磁界を増加させなければ、固定層磁化は反転しない。すなわち、SiO絶縁材料を側面に当接した固定層の反転磁界は3kOe程度であるのに対して、本発明のMgF誘電体材料を用いた素子構造体では、5kOe程度の保磁力が得られ、固定層の磁気特性の劣化を改善できることがわかった。
なお、反転層については、反転層に用いたGd−Feは、Tb−Fe−Coに比べて劣化が少ない材料であるだけでなく、もともと保磁力が小さいため、保磁力維持の効果は少なかった。しかし、本発明に用いる磁気抵抗効果素子では、大きな電流パルスを印加して動作させることから、反転層に当接する絶縁材が従来のSiOであれば、電流パルスによる熱の発生により、経年劣化が生ずる恐れがある。よって、磁気特性の劣化の原因となりうる酸素や窒素を含まない絶縁材(MgF誘電体材料)を反転層の側面に備えることには、意義がある。これに関しては、固定層についても同様である。
1 磁気抵抗効果素子構造体(素子構造体)
10 磁気抵抗効果素子
11 上部電極
12 下部電極
13 絶縁材
13a MgF誘電体材料(MgF膜)
13b SiO絶縁材料(SiO膜)
16 基板
20 磁気ランダムアクセスメモリ(MRAM)
30 MR素子
40 空間光変調器
50a,50b 光変調素子
101 固定層
102 中間層
103 反転層
104 保護層

Claims (6)

  1. 固定層と、中間層と、反転層とが積層された磁気抵抗効果素子を有し、前記固定層に、遷移金属と希土類金属との磁性合金、Mnを含む磁性合金、または、磁性多層膜のうちのいずれかを用いた磁気抵抗効果素子構造体であって、
    前記磁気抵抗効果素子構造体は、前記磁気抵抗効果素子の上面に設けられた上部電極と、前記磁気抵抗効果素子の下面に設けられた下部電極とを備えると共に、前記上部電極および下部電極の間に、当該電極間を絶縁するための絶縁材を備え、
    前記絶縁材は、MgF誘電体材料であり、
    前記MgF誘電体材料は、前記固定層の側面に当接して設けられていることを特徴とする磁気抵抗効果素子構造体。
  2. 固定層と、中間層と、反転層とが積層された磁気抵抗効果素子を有し、前記反転層に、遷移金属と希土類金属との磁性合金、Mnを含む磁性合金、または、磁性多層膜のうちのいずれかを用いた磁気抵抗効果素子構造体であって、
    前記磁気抵抗効果素子構造体は、前記磁気抵抗効果素子の上面に設けられた上部電極と、前記磁気抵抗効果素子の下面に設けられた下部電極とを備えると共に、前記上部電極および下部電極の間に、当該電極間を絶縁するための絶縁材を備え、
    前記絶縁材は、MgF誘電体材料であり、
    前記MgF誘電体材料は、前記反転層の側面に当接して設けられていることを特徴とする磁気抵抗効果素子構造体。
  3. 固定層と、中間層と、反転層とが積層された磁気抵抗効果素子を有し、前記固定層に、遷移金属と希土類金属との磁性合金、Mnを含む磁性合金、または、磁性多層膜のうちのいずれかを用いた磁気抵抗効果素子構造体であって、
    前記磁気抵抗効果素子構造体は、前記磁気抵抗効果素子の上面に設けられた上部電極と、前記磁気抵抗効果素子の下面に設けられた下部電極とを備えると共に、前記上部電極および下部電極の間に、当該電極間を絶縁するための絶縁材を備え、
    前記絶縁材は、MgF誘電体材料とSiO絶縁材料との積層膜であり、
    前記MgF誘電体材料は、前記固定層の側面に当接して設けられていることを特徴とする磁気抵抗効果素子構造体。
  4. 固定層と、中間層と、反転層とが積層された磁気抵抗効果素子を有し、前記反転層に、遷移金属と希土類金属との磁性合金、Mnを含む磁性合金、または、磁性多層膜のうちのいずれかを用いた磁気抵抗効果素子構造体であって、
    前記磁気抵抗効果素子構造体は、前記磁気抵抗効果素子の上面に設けられた上部電極と、前記磁気抵抗効果素子の下面に設けられた下部電極とを備えると共に、前記上部電極および下部電極の間に、当該電極間を絶縁するための絶縁材を備え、
    前記絶縁材は、MgF誘電体材料とSiO絶縁材料との積層膜であり、
    前記MgF誘電体材料は、前記反転層の側面に当接して設けられていることを特徴とする磁気抵抗効果素子構造体。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の磁気抵抗効果素子構造体を用いたことを特徴とする磁気ランダムアクセスメモリ。
  6. 請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の磁気抵抗効果素子構造体を用いたことを特徴とする空間光変調器。
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