JP2011100112A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の帯電スリーブを有する画像形成装置において、帯電スリーブに対して適切な電圧を印加し、効率的かつ最適な電圧制御を行うことで感光体ドラム表面の電位ムラを抑制可能な画像形成装置を提供する。
【解決手段】磁性粒子を外周面で担持する回転可能な帯電スリーブ31、32を、感光体ドラム1の回転方向に沿って複数有し、感光体ドラム1の表面電位を検出する電位計8と、帯電スリーブ32の回転位相を検出する反射型フォトセンサ308と、を備える画像形成装置において、電位計8から得られる、感光体ドラム1の表面電位の変化を示す位相と、反射型フォトセンサ308から得られる、帯電スリーブ32外周面の、回転による位置変化を示す位相と、の位相差に基づいて、帯電スリーブ31、32のそれぞれに対して印加する電圧を制御することを特徴とする画像形成装置。
【選択図】図1

Description

本発明は、電子写真方式を採用する画像形成装置に関する。
従来、電子写真方式を採用する画像形成装置には、像担持体の表面を一様に帯電する帯電手段が設けられており、帯電手段の帯電方式として、放電現象を利用するコロナ帯電方式、またはローラ帯電方式等が知られている。しかし、かかる帯電方式では、放電生成物に起因して画像品質が低下する虞がある。これに対して、放電現象を利用しない帯電方式として、注入帯電方式が知られている。注入帯電方式は、導電性の磁性粒子から像担持体の表面に直接電荷を注入する帯電方式であり、放電現象を利用するものではないので放電生成物が形成されず、放電生成物に起因する画像品質の低下が引き起こされる虞がない。
特開2006−337984号公報
しかしながら従来の注入帯電方式を採用する画像形成装置には、以下の課題がある。
注入帯電方式は、像担持体の表面に対して帯電手段が直接接触するので、帯電手段と像担持体表面との接触状態が一様でない場合は、帯電後の像担持体表面に「電位ムラ」が生じる。これに対して帯電後の「電位ムラ」を低減すべく、従来より様々な構成が提案されている。
例えば、磁性粒子を担持する磁性粒子担持体を、像担持体の回転方向に沿って複数設けることが提案されている。この場合は、複数の磁性粒子担持体によって像担持体表面を帯電することで、「電位ムラ」を低減することが可能になる。しかし、この構成では、帯電手段が単一の場合と比較すると「電位ムラ」の程度は低減するものの、それでも尚、像担持体の回転方向最下流に位置する磁性粒子担持体の影響を受けた電位ムラが発生してしまう。また、磁性粒子は、使用頻度が増えるに従ってその電気抵抗が上昇していく傾向にあり、それに伴い「電位ムラ」も顕著になる。
一方で、特許文献1には、像担持体の回転方向に沿って磁性粒子担持体を複数配置し、さらにこれらに印加する電圧を制御することによって、さらなる電位ムラの低減を実現する構成が開示されている。この構成では、以下のようにして「電位ムラ」の低減を図っている。すなわち、磁性粒子担持体から像担持体表面に流れる全電流値の絶対値に対して、像担持体の回転方向最下流に配置されている磁性粒子担持体から像担持体表面に流れる電流値の絶対値が25%以下となるように、各磁性粒子担持体に印加する電圧値を制御している。
しかし、上述の電圧制御では、「電位ムラ」を安定的に最小の状態に抑制することは難しく、最適な電圧制御がなされているとは言い難い。また、各磁性粒子担持体に印加する電圧値を段階的に変えていき、「電位ムラ」が最小となる電圧値を見つけ出す、といった方法も考えられるが、この場合は電圧値を変更する毎にダウンタイムを設ける必要があるので、効率的とはいえない。さらに電圧値を変更していく段階で、不適切な電圧を印加してしまう可能性があり、その場合は磁性粒子が像担持体表面に付着したり、過電圧によっ
て像担持体表面が損傷する、といった虞がある。
そこで本発明は、複数の磁性粒子担持体を有する画像形成装置において、磁性粒子担持体に対して適切な電圧を印加し、効率的かつ最適な電圧制御を行うことで像担持体表面の電位ムラを抑制可能な画像形成装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明にあっては、
回転可能な像担持体と、磁性粒子を外周面で担持する回転可能な磁性粒子担持体を、前記像担持体の回転方向に沿って複数有し、前記像担持体の表面を帯電する帯電手段と、前記帯電手段よりも前記像担持体の回転方向下流側において前記像担持体の表面を露光する露光手段と、それぞれの前記磁性粒子担持体に電圧を印加する電圧印加手段と、前記帯電手段よりも前記像担持体の回転方向下流側であって、かつ前記露光手段よりも回転方向上流側に設けられ、前記像担持体の表面電位を検出する電位検出手段と、前記複数の磁性粒子担持体のうち、前記像担持体の回転方向最下流に配置されている磁性粒子担持体の回転位相を検出する位相検出手段と、を備え、前記電位検出手段による検出結果から得られる、前記表面電位の変化を示す位相と、前記位相検出手段による検出結果から得られる、前記像担持体の回転方向最下流に配置されている磁性粒子担持体の外周面の、回転による位置変化を示す位相と、の位相差を求め、前記位相差が所定の範囲内であれば、前記像担持体の回転方向最下流に配置されている磁性粒子担持体に印加する電圧を前記像担持体の電位の絶対値が下がるように制御する、または前記像担持体の回転方向最下流に配置されている磁性粒子担持体以外の磁性粒子担持体に印加する電圧を前記像担持体の電位の絶対値が上がるように制御する、の少なくとも一方の制御を行い、前記位相差が所定の範囲外であれば、前記像担持体の回転方向最下流に配置されている磁性粒子担持体に印加する電圧を前記像担持体の電位の絶対値が上がるように制御する、または前記像担持体の回転方向最下流に配置されている磁性粒子担持体以外の磁性粒子担持体に印加する電圧を前記像担持体の電位の絶対値が下がるように制御する、の少なくとも一方の制御を行うことを特徴とする。
本発明によれば、複数の磁性粒子担持体を有する画像形成装置において、磁性粒子担持体に対して適切な電圧を印加し、効率的かつ最適な電圧制御を行うことで像担持体表面の電位ムラを抑制可能な画像形成装置を提供することが可能になる。
第1実施形態に係る画像形成装置の概略構成図。 第1実施形態における像担持体の層構造を表す図。 第1実施形態における帯電手段の概略構成図。 第1実施形態における位相検出手段の概略構成図。 SD間距離と電位ムラとの関係を示す図。 SD間距離と電位ムラとの関係を示す図。 印加した電圧値と電位ムラ、又は位相差との関係を示す図。 上流DC400Vにおける像担持体表面の電位変化を表す模式図。 上流DC1000Vにおける像担持体表面の電位変化を表す模式図。 上流DC700Vにおける像担持体表面の電位変化を表す模式図。 上流DC800Vにおける像担持体表面の電位変化を表す模式図。 第1実施形態における電圧制御の制御フローチャート。 耐久枚数と電位ムラとの関係を示す図。
以下に図面を参照して、この発明を実施するための形態を例示的に詳しく説明する。ただし、以下の実施形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
[第1実施形態]
(1−1:画像形成装置の概略構成)
図1を参照して、本実施形態に係る画像形成装置の概略構成について説明する。本実施形態に係る画像形成装置は、磁気ブラシ帯電方式、反転現像方式、かつ転写方式の電子写真画像形成装置である。このような電子写真画像形成装置には、例えば、電子写真複写機、電子写真プリンタ、ファクシミリ装置、ワードプロセッサ、それらの複合機能機等が含まれる。
画像形成装置には、回転可能な像担持体として回転ドラム型の電子写真感光体1(以下、感光体ドラム1とする)が設けられている。記録材Sに画像を形成する際は、まず、イメージリーダ、パソコン、またはファクシミリ等のホスト装置200から制御装置(制御手段:CPU)100に画像情報が入力され、入力された画像情報に対応したトナー像が感光体ドラム1の表面に形成される。その後、感光体ドラム1表面に形成されたトナー像は、用紙、またはOHPシート等の記録材Sに転写され、記録材Sが定着装置9に導入され、未定着のトナー画像が固着画像として記録材S上に定着される。制御装置100は、ホスト装置200との間で各種の電気的な情報の授受をすると共に、画像形成装置の画像形成動作を所定の制御プログラムや参照テーブルにしたがって統括的に制御している。以下、画像プロセスに関わる各部材についてより詳細に説明する。
感光体ドラム1は、回転可能に軸支されており、制御装置100でON/OFF制御される駆動装置(駆動手段)50により、図中矢印で示す時計回り方向に所定の周速度(表面移動速度)で回転駆動されている。本実施形態では300mm/secの周速度にて回転駆動されている。
図2に、本実施形態における感光体ドラム1の層構造を示す。図示するように、本実施形態では、感光体ドラム1として負帯電性のアモルファスシリコン系感光体(a−Si感光体)を用いている。より具体的には、導電性支持体としてφ80mmのアルミニウム(Al)製のドラム基体11を用い、その表面に、ドラム基体11からの正孔の流入を阻止するための正電荷阻止層12が形成されたものが用いられている。また、正電荷阻止層12よりも上層には、露光によって光キャリアが発生し走行する光導電層13、帯電された電子の流入を阻止する負電荷阻止層14、各種プロセス手段による摺擦や圧力等から感光膜を保護する表面保護層15が順次に積層されている。
また、感光体ドラム1の周囲には、感光体ドラム1表面にトナー像を形成し、それを記録材Sに転写する各種プロセス手段が設けられている。プロセス手段としては、前露光ランプ2、磁気ブラシ帯電装置3、レーザースキャナ4、現像装置5、転写ローラ6、及びクリーニング器7等が挙げられ、これらが感光体ドラム1の回転方向に沿って順に配置されている。
かかる構成において記録材Sに画像を形成する際は、まず、除電部位aにおいて、回転駆動されている感光体ドラム1の表面が除電手段としての前露光ランプ2(イレーザランプ)により除電される。前露光ランプ2は、前回の画像形成により感光体ドラム1の表面に残存する電気的メモリを消去するための手段である。本実施形態では、前露光ランプ2に波長600nmのLEDを設け、約370Lux.sec.の光量で感光体ドラム1の表面を全面露光している。
次に、前露光ランプ2により除電処理された感光体ドラム1表面が、帯電手段としての磁気ブラシ帯電装置3により所定の極性・電位に一様に帯電される。この磁気ブラシ帯電装置3の構成については後述する。
磁気ブラシ帯電装置3で帯電処理された感光体ドラム1表面が、像露光部位cにおいて、露光手段(潜像形成手段)としてのレーザースキャナ4によって像露光される。これにより、感光体ドラム1の表面には、像露光パターンに対応した静電潜像が順次に形成される。レーザースキャナ4は、制御装置100から入力される画像信号に対応してオン/オフ変調されたレーザー光を出力して感光体ドラム1表面を走査露光するものである。これにより、感光体ドラム1表面に画像信号(画像情報)に対応した静電潜像が形成される。なお、露光手段の構成はこれに限られるものではなく、LEDアレイを用いた露光装置、光源と液晶シャッタを用いた露光装置など、他のデジタル露光装置を用いてもよい。また、原稿画像を結像光学系によりスリット投影露光するアナログ露光装置であってもよい。
感光体ドラム1表面に形成された静電潜像は、現像部位dにおいて、現像手段としての現像装置5によってトナー像として現像される。現像装置5は、2成分現像剤(負帯電性のトナーと正帯電性の現像用磁性粒子との混合剤)を用いた反転現像装置である。なお、図1中において、51は2成分現像剤55を収容した現像容器、52は現像剤担持部材としての非磁性の現像スリーブである。この現像スリーブ52はその外周の一部を外部に露出させて現像容器51内に回転可能に配設されており、反時計方向に所定の周速度で回転駆動されている。そして、現像スリーブ52の外周面に該スリーブ内のマグネットローラ53の磁気力により2成分現像剤55が磁気ブラシ層として吸着され、これらの現像剤が該スリーブの回転に伴い搬送され、ブレード54により所定の薄層に整層される。なお、現像スリーブ52は、感光体ドラム1に対して所定の間隔が形成されて対向配置されており、現像スリーブ52と感光体ドラム1との対向部を現像部位dとする。
現像部位dにおいて現像剤を静電潜像に供給する際は、まず、現像スリーブ52に対して現像電圧印加電源56から所定の現像電圧が印加される。そして、回転する現像スリーブ52の表面に現像剤が薄層としてコーティングされ、コーティングされた部分が現像部位dに搬送される。その後、現像剤中のトナーが現像電圧による電界によって感光体ドラム1表面の静電潜像に選択的に付着することで静電潜像がトナー像として反転現像される。
なお、現像容器51内の2成分現像剤55のトナー濃度を所定の略一定範囲内に維持させるために、本実施形態では、現像容器51内の2成分現像剤55のトナー濃度が、光学式トナー濃度センサー(不図示)によって検知されている。制御装置100は、その検知情報に応じてトナーホッパー58のトナー供給ローラを駆動制御して、トナーホッパー58内のトナーtを現像容器51内の2成分現像剤55に補給する。2成分現像剤55に補給されたトナーは、攪拌部材57により均一に攪拌されている。
また、画像形成装置には、記録材Sを収容し、記録材Sを1枚ずつ分離給送する給送部(不図示)が設けられている。この給送部の作用により、所定の制御タイミングにて、感光体ドラム1と転写手段としての導電性の転写ローラ6との当接部である転写部位eに記録材Sが導入される。転写ローラ6には、転写電圧印加電源61からトナーの帯電極性とは逆極性の所定電位の転写電圧が所定の制御タイミングにて印加される。これにより、転写部位eを通過する記録材Sの表面に感光体ドラム1表面のトナー像が順次に静電的に転写されていく。
転写部位eを通った記録材Sは、感光体ドラム1表面から分離され、定着装置9に導入
される。定着装置9では、加熱・加圧されることによりトナー像が記録材S上に定着され、画像形成物として記録材Sが画像形成装置外に排出される。本実施形態における定着装置9は、定着温度に加熱温調されるヒートローラ91と弾性加圧ローラ92との圧接ローラ対を有する加熱定着装置である。
また、記録材S分離後の感光体ドラム1表面に対して、クリーニング部位fにおいてクリーニング器7が作用することにより、感光体ドラム1表面から転写残トナー等の残留付着物が除去される。これにより、感光体ドラム1を繰り返して画像形成に供することが可能になる。クリーニング器7には、クリーニング部材として厚さ2mmのウレタン製のクリーニングブレード71が設けられており、クリーニングブレード71を感光体ドラム1に対してカウンターに当接させることにより、感光体ドラム1表面のクリーニングを行っている。なお、クリーニングブレード71によって掻き落された転写残トナー等はクリーニング容器72に収容される。
(1−2:磁気ブラシ帯電装置の構成)
図3を参照して、本実施形態における磁気ブラシ帯電装置3の構成について説明する。磁気ブラシ帯電器3は、導電性の磁性粒子35を外周面で担持する回転可能な2つの帯電スリーブ31、32(磁性粒子担持体)を備えている。これらの帯電スリーブは非磁性であって、それぞれの内部には固定マグネット33が設けられている。また、感光体ドラム1の回転方向に対してカウンター方向となる方向に回転し、それぞれの帯電スリーブには、帯電電圧(帯電バイアス)を印加する電源38、39(電圧印加手段)が接続されている(図1)。本実施形態では、直流電圧(DC電圧)と交流電圧(AC電圧)とを重畳した重畳電圧が電源38、39によって印加されている。また、電源38、39は、後に説明する制御装置100によって、それぞれ別々に印加電圧が制御可能に構成されている(制御内容については後述する)。
かかる構成により、磁力の作用によって帯電スリーブ31、32の外周面に磁性粒子35が集められ、さらに規制ブレード34によって磁性粒子層が規制されることにより、磁性粒子がブラシ状に集合されることになる。そして、帯電スリーブ31、32のそれぞれの外周面に形成されたブラシ状の磁性粒子35が感光体ドラム1の表面に接触することにより、感光体ドラム1の表面に対して電荷を供給することができる。即ち、感光体ドラム1の表面を、帯電スリーブ31、32のそれぞれに印加される帯電電圧値に近い電圧値に帯電させることが可能になる。
本実施形態では、感光体ドラム1の回転方向に沿って、2つの帯電スリーブ31、32を設ける構成とした。そこで、以下ではこれらの帯電スリーブのうち、感光体ドラム1の回転方向上流側に配置される帯電スリーブ31を「上流帯電スリーブ31(第一の磁性粒子担持体)」と称して説明を行うものとする。そして、感光体ドラム1の回転方向最下流に配置される帯電スリーブ32を「下流帯電スリーブ32(第二の磁性粒子担持体)」と称して説明を行うものとする。なお、ここでいう「回転方向最下流」とは、感光体ドラム1の表面における像露光部位cを基準として決定している。つまり、レーザースキャナ4のすぐ上流側に配置されている帯電スリーブ32を「回転方向最下流に配置された帯電スリーブ」としている。
本実施形態では、感光体ドラム1の周速は300mm/secであり、上流帯電スリーブ31、下流帯電スリーブ32の周速は200mm/secである。即ち、感光体ドラム1と上流帯電スリーブ31または下流帯電スリーブ32との相対速度は500mm/secに設定されている。
磁性粒子35は、それぞれの固定マグネット33において、同極同士が並んだ状態で上
流帯電スリーブ31、下流帯電スリーブ32の外周面から離れる場合がある。そこで本実施形態では、磁性粒子35が二つの帯電スリーブ31、32の間を通らず、帯電スリーブ31、32の外周面を連れ回るようにすべく、図3に示すように、上流帯電スリーブ31、下流帯電スリーブ32が対向する位置の磁極の配置を工夫している。
また、上流帯電スリーブ31、下流帯電スリーブ32に内包されている固定マグネット33において、感光体ドラム1に対向する磁束密度の大きさが約900ガウスになるように、各固定マグネットの磁力が調整されている。その理由は、感光体ドラム1に対向する磁束密度が500ガウスよりも小さいと、磁性粒子35が固定マグネット33の拘束力から逃れて、感光体ドラム1の表面に移動してしまう、所謂キャリア付着という現象が発生してしまうからである。より好ましくは、700ガウス以上が好適である。一方で、1300ガウスよりも大きいと、磁性粒子35の感光体ドラム1に対する摺擦力が大きくなることによって、感光体ドラム1の表面保護層を磨耗し過ぎてしまうという問題が生じる。即ち、固定マグネット33の磁力の上限は、好ましくは1100ガウス以下が好適といえる。
また、上流帯電スリーブ31の直径は24mm、下流帯電スリーブ32の直径は16mmであり、これらの帯電スリーブ31、32と感光体ドラム1との間隙を約300μmに設定した。また、下流帯電スリーブ32と非磁性の規制ブレード34との間隙を約350μmに設定し、帯電容器内には磁性粒子35を50g投入した。
また、磁性粒子35としては、平均粒径が10〜100μm、飽和磁化が20〜250emu/cm、抵抗値が10〜1010Ω・cmのものが好ましい。この抵抗値に関して付言すると、一般的に、帯電能(感光体ドラム1表面の帯電させやすさ)を良くするには、できるだけ抵抗値の低い粒子を用いることが好ましいと考えられる。しかし、感光体ドラム1の絶縁耐圧や、感光体ドラム1の感光膜が打痕などにより破壊された場合の電流集中等を考慮すると、抵抗値が10Ω・cm以上の磁性粒子を用いることが好ましい。そこで本実施形態では、フェライト表面を酸化、還元処理して抵抗調整を行い、更にカップリング処理を施し、平均粒径が35μm、飽和磁化が200emu/cm、抵抗値が5×10Ω・cmのものを帯電用の磁性粒子35として用いた。なお、ここでいう磁性粒子35の抵抗値は、底面積が228cmの金属セルに磁性粒子を2g入れた後、6.6kg/cmの圧力で荷重し、100Vの電圧を印加して測定したものである。
上流帯電スリーブ31、下流帯電スリーブ32のそれぞれに印加される帯電電圧について説明する。電源38によって上流帯電スリーブ31には、直流電圧−800V、交流電圧(矩形波)300Vpp、周波数1kHzの帯電電圧が初期に印加される。また、下流帯電スリーブ32には、電源39によって、直流電圧−600V、交流電圧(矩形波)300Vpp、周波数1kHzの帯電電圧が印加される。なお、上述したが、これらの帯電電圧は、制御装置100によって適宜変更することが可能である。
(1−3:電位ムラの発生メカニズムについて)
感光体ドラム表面における「電位ムラ」の発生メカニズムについて補足的に説明する。
<下流帯電スリーブに起因した電位ムラ>
本発明者らは、図3に示すものとほぼ同一の磁気ブラシ帯電装置の構成を用いて感光体ドラムの表面を帯電させ、そのときに発生する電位ムラの解析を行った。その結果、下流帯電スリーブが回転する周期の電位ムラが最も大きいことがわかった。また、この特徴は、帯電手段の種類や磁性粒子の種類によらず共通していることもわかった。すなわち、感光体ドラムの回転方向に沿って複数の帯電スリーブを配置する構成では、最下流の帯電スリーブの帯電能の変移に起因する電位ムラが最も大きいことがわかった。感光体の偏芯に
よる電位ムラが少ない理由は、主に二つ考えられる。ひとつは、感光体は帯電スリーブに比べて直径が大きいため、偏芯自体が少ないこと。もうひとつは、感光体の偏芯による電位ムラは複数回にわたって帯電されるので、その偏芯の影響が小さくなることである。上流の帯電スリーブに起因する帯電ムラが少なくなる理由も複数回帯電されることが影響していると考えられる。
そこで本発明では、感光体ドラムの回転方向最下流に位置する帯電スリーブに起因する電位ムラを極力低減させるための電圧制御を行っていることを特徴とする。つまり、下流帯電スリーブの帯電能の変移に起因する電位ムラを極力抑制すべく、上流帯電スリーブ31、下流帯電スリーブ32に印加する帯電電圧をそれぞれ制御している。以下、電位ムラの発生メカニズムについてさらに詳しく説明する。
<1本系での電位ムラ>
まず、帯電スリーブが1つだけ設けられている磁気ブラシ帯電装置によって、感光体ドラム表面を帯電した場合の電位ムラについて説明する。上述したように、感光体ドラム表面に生じる電位ムラには周期性があり、その周期は帯電スリーブの回転周期とほぼ一致していることがわかっている。そこで本発明者らは、電位ムラが生じる要因は、磁性粒子を保持している帯電スリーブと感光体ドラムとの距離(以後、SD間距離と称する)が帯電スリーブ周期で変動することにあると予見した。そこで本発明者らは、この仮説を検証すべく、SD間距離の変動(μm)を測定し、その距離変動と電位ムラの周期との関係について調べた。
<SD間距離変動と帯電スリーブ位相の測定方法>
SD間距離の変動は、帯電スリーブを30度ずつ回転させ、その度に隙間ゲージでSD間距離を測定することにより求めた。また、帯電スリーブ外周面の位置を特定すべく、帯電スリーブの回転位相を測定できるようにした。これにより、ある時刻において帯電スリーブのどの場所で帯電が行われているかを把握することが可能になる。つまり、帯電スリーブの外周面の、回転による位置変化を測定することが可能になる。図4に、この測定で用いた装置の概略図を示す。
まず、帯電スリーブの回転軸と同軸上に図4に示すような白色リング306を取り付ける。さらに、白色リング306に黒色の線分307を描く。この線分は、SD間距離間が最も広い位置に描くことにする。さらに、白色リング306に対向する位置に、反射型フォトセンサ308を取り付ける。反射型フォトセンサ308は、発光素子と受光素子とがセンサ部として一つのケースに組み込まれたものであり、発光素子から照射された光の反射光を受光素子が受け取るものである。また、受光素子が受け取る光量が変化すると、反射型フォトセンサ308の出力信号も変化するように構成されている。
本実施形態では、線分307がセンサ部を横切ると、センサ部から5Vの電気信号が出力されるように設定されている。上述のように、白色リング306の線分307はSD間距離間が最も広い位置に描かれているので、フォトセンサの出力信号と、SD間距離変動との関係は図5(a)のようになる。なお、図中におけるSD間距離変動の零点は帯電スリーブと感光体ドラムとの間の平均距離としている。ここで説明した反射型フォトセンサ308、白色リング306(及び黒色の線分307)を、本実施形態における「位相検出手段」とする。即ち、この「位相検出手段」によって、下流帯電スリーブ32のSD間距離、換言すると、下流帯電スリーブ32の外周面の、回転による位置変化を得ることが可能になる。
<SD間距離と電位ムラの関係>
上述の測定方法により、帯電動作中のSD間距離変動(下流帯電スリーブ32の外周面の
回転による位置変化)を把握することができる。そして、このようにして得られたSD間距離変動と、感光体ドラム1の表面電位の変化を表すデータとを比較することにより、SD間距離と電位ムラの関係を把握することが可能になる。なお、本実施形態(及びここで説明する実験)では、感光体ドラム1の表面電位を検出する電位検出手段として、電位計8を用いた(図1)。電位計8は、磁気ブラシ帯電装置3よりも感光体ドラム1の回転方向下流側であって、かつレーザースキャナ4よりも上流側に設けられている。ただし、電位計8は、帯電位置の下流35mmの位置に設置されてあるため、帯電されてから感光体ドラム1が電位計8の位置まで進む時間のずれを考慮しなくてはならない。本実験では、プロセススピードを300(mm/sec)としているため、35/300(sec)の時間のずれを考慮する必要がある。
ここでは、下流帯電スリーブのSD間距離変動が電位ムラに与える影響を調べるのが目的である。本実施形態に係る画像形成装置と同一の構成下において、上流帯電スリーブには帯電電圧を印加せず、下流帯電スリーブにのみDCバイアスを−600V、交流電圧(矩形波)300Vppを印加して実験を行った。そこで得られたSD間距離と電位ムラとの関係を図5(b)に示す。
図5(b)に示されるように、電位ムラには周期性があり、その周期は下流帯電スリーブの回転周期と同一であることがわかる。なお、図5(b)に示したスリーブ周期の電位ムラは、電位計8の測定結果をFFT解析し、スリーブ周期の成分をフーリエ逆変換することによって得られるものである。図5(b)より、SD間距離が狭い場所は帯電しやすく、SD間距離が広い場所は帯電しにくいことがわかる。すなわち帯電能は、SD間距離が狭いほど高くなるといえる。
この理由は幾つか考えられる。ひとつはSD間距離が狭くなると、磁性粒子がより密に存在することで、帯電スリーブの感光体ドラムに対する抵抗が低下することが考えられる。またSD間距離が狭くなると、同じ帯電電圧を印加した場合も電界強度が強くなるので、その分、帯電能が上がると考えられる。それら以外にも磁性粒子の存在するニップ幅が広がり、帯電時間が長くなる効果なども考えられる。
<2本系での電位ムラ>
上述したように、下流帯電スリーブにのみ帯電電圧を印加したときは、SD間距離が狭いほど帯電能が高い。しかし、本実施形態のように、帯電スリーブが2つ以上配置されている場合は、必ずしもそうならない。そこで本発明は、2本系の特性を利用して、ダウンタイムを生じることなく、効率的に電位ムラを抑制している。以下、本実施形態において、上流帯電スリーブ31、下流帯電スリーブ32のそれぞれに帯電電圧を印加した場合の電位ムラの変化とSD間距離変動との関係について説明する。
<実験条件>
下流帯電スリーブ32に、−600VのDC電圧、交流電圧(矩形波)300Vppを印加した状態で、上流帯電スリーブ31に帯電電圧を印加し、印加されるDC電圧を変化させる。ここでは、上流帯電スリーブ31に印加する交流電圧(矩形波)を、300Vppで固定とし、DC電圧は−300Vから−1000Vまで100V毎に変化させた。
<実験結果>
上述したように、反射型フォトセンサ308の信号から、帯電中における下流帯電スリーブ32と感光体ドラム1とのSD間距離がわかる。また、電位計8により、帯電中における感光体ドラム1の表面電位がわかる。そこで、上流帯電スリーブ31のDC電圧の絶対値を100Vずつ上げた場合における、SD間距離と、スリーブ周期の電位ムラとの関係を図6に示す。
図6より、DC電圧の絶対値を大きくしていくと、次第に電位ムラが小さくなり、DC電圧値=−800Vで電位ムラが最小となり、さらにDC電圧の絶対値を大きくすると、再び電位ムラが大きくなる様子がわかる。ここで図7(a)に、DC電圧と電位ムラの大きさとの関係を示す。図7(a)によれば、DC電圧と電位ムラとの関係が明瞭に理解できる。
また、図6を参照して、電位ムラとSD間距離との関係に注目すると、DC電圧が−500Vから−800VまではSD間距離が狭い場所ほどよく帯電しているが、DC電圧が−900V以下では、SD間距離が狭い場所ほど帯電していないことがわかる。すなわち、電位ムラの位相(表面電位の変化を示す位相)は、SD変動の位相(感光体ドラム1外周面の回転による位置変化を示す位相)に対して、−900Vを境に反転している。ここで位相差の変化を図7(b)に示す。ただしSD間距離が最も広い場所(ここでは反射型フォトセンサ308の信号が出力される位置)と、最も帯電していない位置とが重なるときの位相差を0とする。言い換えれば、第二の磁性粒子担持体の外周面と像担持体の表面との距離が最大になるときの位相と、像担持体の表面電位の絶対値が最小値になるときの位相と、の位相差を0としている。
以下、上流帯電スリーブ31に印加するDC電圧値(以下では、上流DCと記載する)と電位ムラとの関係について考察する。
<上流DC:−400Vの場合>
上流DC:−400V、下流DC:−600Vの帯電電圧設定時の電位ムラについて考察する。この場合、下流帯電スリーブ32に到達する直前の感光体ドラム1の表面電位は少なくとも−400V以上である。下流帯電スリーブ32には、DC電圧として−600Vを印加しているので、下流帯電スリーブ32は、感光体ドラム1に対してマイナス電荷を与える帯電動作を行う。このときSD間距離が広い位置では帯電能が低い為、帯電量は少なくなる。またSD間距離が狭い位置では帯電能が高い為、帯電量は多くなる。このときの電位変化の模式図を図8に示す。図8において、縦軸は感光体ドラム1の表面電位、横軸は、感光体ドラム1の表面の位置を示している(図9〜図11も同様)。ここで見られる関係は、下流帯電スリーブ32が、マイナスの電荷を与える帯電動作をしている限りは不変である。
<上流DC:−1000Vの場合>
次に上流DC:−1000V、下流DC:−600Vの帯電電圧設定時の電位ムラについて考察する。この電圧設定では、下流帯電スリーブ32に到達する直前の感光体ドラム1の表面電位は、暗減衰を考慮すると、−850V程度になっている。下流帯電スリーブ32にはDC電圧として−600Vを印加しているので、下流帯電スリーブ32は、感光体ドラム1表面のマイナス電荷を除電する帯電動作を行う。このときSD間距離が広い位置では帯電能が低い為、除電電荷量は少なくなる。またSD間距離が狭い場合には、帯電能が高い為、除電するマイナスの電荷量が多くなる。すなわちSD間距離が狭いと除電量が多くなるため、SD間距離が広い位置よりも帯電量は少なくなる。このときの電位変化の模式図を図9に示す。
図8と図9からわかるように、SD変動と帯電量の関係は、上流DC:−400Vの場合と、上流DC:−1000Vの場合とでは、ちょうど反対の関係になることがわかる。つまり、上流DC:−400Vの場合と上流DC:−1000Vの場合とで、電位ムラの位相がSD変動の位相に対して反転することがわかる。
<上流DC:−800Vの場合>
次に上流DC:−800V、下流DC:−600Vの帯電電圧設定時の電位ムラについて考察する。この電圧設定では、下流帯電スリーブ32に到達する直前の感光体ドラム1の表面電位は、暗減衰を考慮すると、−700V程度になっている。下流帯電スリーブ32にはDC電圧として−600Vを印加しているので、下流帯電スリーブ32は感光体ドラム1表面のマイナス電荷を除電する帯電動作を行う。従って、上流DC:−1000Vの場合と同様に考えると、SD間距離の狭い場所での帯電量が少なくなると考えられる。しかし、図6からわかるように、SD間距離が狭い場所ほど帯電していることがわかる。この理由について本発明者らの検討結果を以下で説明する。
<上流DC:−800Vで位相が反転しない理由>
一般的にアモルファスシリコン系感光体は露光による光メモリを消去するために、帯電前露光を行う。本実施形態でも、前露光手段として、前露光ランプ2が設けられている。そのため、アモルファスシリコン系感光体中には残留フォトキャリアが存在する。また、熱による熱キャリアも常に存在している。それらのキャリアの存在があるため、アモルファスシリコン系感光体は帯電後の電位低下が有機系感光体に比べて大きくなる。このアモルファスシリコン系感光体の特性から以下のことが考えられる。
帯電直後の感光体ドラム表面の帯電量が同じであっても、感光体ドラム中の残留フォトキャリア量や熱キャリア量が異なれば、暗減衰量が変わり、電位計位置では帯電量に差が生じる場合がある。帯電能が高い場所では膜中キャリアを除去する量が多いため、帯電量の低下が少ない。逆に帯電能が低い場所では膜中キャリアを除去する量が少なくなり、帯電量の低下が多くなると考えられる。すなわち、膜中キャリア除去量の差によって、暗減衰に差が生じ、それが電位ムラにつながる。以下では暗減衰に起因する電位ムラを暗減衰ムラと呼ぶ。
この電位ムラの例として、上流帯電スリーブにDC電圧として−700Vを印加した場合を取り上げる。この帯電電圧のとき、下流帯電スリーブに入ってくる直前の感光体ドラム表面の電位は、ほぼ−600Vである。下流帯電スリーブの設定電圧は−600Vなので、帯電も除電も殆ど行わないことになる。しかし図6からわかるように、実際には電位ムラが発生している。また、SD間距離と電位ムラとの位相関係は、上流DC:−400Vの場合と同じである。従って、この電位ムラが、先に述べた膜中キャリアの除去量の差に起因していると考えられる。ここで、上流DC:−700Vを印加したときの電位ムラ発生の模式図を図10に示す。
一方、上流DC:−800Vでは、下流帯電スリーブは表面電荷の除電を行ってはいるが、膜中キャリアの除電ムラの方が大きいために、SD間距離と電位ムラの関係が変化していないと考えられる。上流DCの絶対値を上げていくと、この暗減衰のムラと表面電荷除去量のムラの量が釣り合い、そこでムラが最小になる。電位ムラと帯電電圧との関係を示した図5(b)から、電位ムラが最小になる上流DCは、−830V〜−840V付近と予想される。かかる帯電電圧設定の下、電位ムラが打ち消しあって最小になるときの模式図を図11に示す。
これ以上に上流DCの絶対値を上げると、表面電荷除去量のムラの方が大きくなるので、電位ムラの位相がSD変動の位相に対して反転する。そして上流DCの絶対値が大きくなるにつれ、表面電荷除去量のムラが大きくなっていく。
(1−4:電位ムラの低減方法)
以上のことを踏まえると、電位ムラが最小になるのは、電位ムラの位相が反転するときといえる。従って、SD変動量の変化(外周面の、回転による位置変化)を示す位相と、電位ムラの変化を示す位相とを検出することによって、その時の位相が反転しているか否か
に基づいて、上流DCまたは下流DCを上げればよいのか、下げればよいのかを判断すればよい。つまり、第二の磁性粒子担持体の外周面と像担持体の表面との距離が最大になるときの位相と、像担持体の表面電位の絶対値が最小値になるときの位相と、の位相差に応じてそれぞれの磁性粒子担持体に印加する電圧を制御する。例えば、上流DC−600V、下流DC−600Vを印加したときは、下流帯電スリーブは、除電ではなく、電荷を付与する動作を行うことになる。つまり、上流DC=下流DCの場合は、位相は反転しない。従って、このときの位相差を、反転しているか否かの基準とすることができる。なお、反転しているか否かの判別は、位相差が所定の範囲内に収まっているか否かによって行う。つまり、位相差が所定の範囲内にあれば「反転なし」とし、所定の範囲外の場合は「反転あり」とする。
例えば、上流DCとしてVを印加したとする。もし位相差が基準値から変化していないならば、その電位ムラは、下流スリーブで除電が行われていないか、除電はされているが、除電に起因する電位ムラよりも、暗減衰ムラの方が大きいということになる。ということになる。従って、電位ムラを低減するためには、除電に起因する電位ムラを大きくすればよいので、上流DCの絶対値を大きくするか、下流DCの絶対値を小さくするかの少なくとも一方を行えばよい。
一方、もし位相差が所定の範囲を超えてずれているならば(反転している場合)、暗減衰ムラよりも下流スリーブでされた除電ムラの方が大きいということになる。従って、電位ムラを低減するためには、除電ムラを小さくすればよいので、上流DCの絶対値を小さくするか、下流DCの絶対値を大きくすればよい。
(1−5:帯電電圧の制御方法)
上述した「電位ムラを低減するための制御」に則って、上流帯電スリーブ31、下流帯電スリーブ32に印加する帯電電圧を制御する制御モードの効果について検証した。本実施形態では、図12に示す制御アルゴリズムによって、制御装置100が上流DC、下流DCのそれぞれを制御している。この制御の目的は、電位計8の位置での電位を設定電位に保ち、かつ、電位ムラを最小に抑えることである。そして、ここではこの目的を達成するために、上述の制御をリアルタイムで行っており、具体的には、リアルタイム・スペクトル・アナライザを用いて、信号を処理している。
リアルタイム・スペクトル・アナライザを用いると、位相検出手段としての反射型フォトセンサ308から得られた検出結果と、電位検出手段としての電位計8から得られる検出結果とが常時FFT(高速フーリエ変換)される。また反射型フォトセンサ308の信号の位相と、電位計8から得られるスリーブ周期の電位ムラの位相との位相差も、リアルタイムで測定される。ここで測定条件は、信号のサンプリングレートが10msec、FFTを行うために使用するデータの時間長さを503msecとする。
リアルタイム・スペクトル・アナライザを用いた帯電電圧の制御は、少なくとも上流帯電スリーブ31、下流帯電スリーブ32が帯電動作を行っている間は常時作動している。つまり、この制御方法によれば、感光体ドラム1表面の電位ムラを低減させるために、ダウンタイムを設けて帯電電圧の制御を行う必要がない。よって、効率的に電位ムラを低減することが可能になる。また、この制御は、反射型フォトセンサ308の信号の位相と電位ムラの位相との位相差をリアルタイムで測定し、その値から、電位ムラが小さくなるような帯電電圧を印加するようにしている。そのため、不適切な電圧を印加する虞がない。以下、図12を参照して、本実施形態におけるリアルタイム・スペクトル・アナライザを用いた帯電電圧の制御の具体的な制御内容について説明する。
(1−6:リアルタイム制御の制御構成)
図12または以下の説明では、V:電位の設定値の絶対値、V:電位計8の測定値の絶対値を2秒間平均した値、Δθ:位相差の初期値、Δθ:位相差の測定値、ε:位相判
定の誤差項、を表している。また、Bj:上流帯電スリーブ31へ印加する帯電電圧、B
k:下流帯電スリーブ32へ印加する帯電電圧、Vm:下流帯電スリーブ32周期の電位ムラの大きさ、を表している。
また、位相差の初期値は、上流帯電スリーブ31へ上流DC:−600V、下流帯電スリーブ32へ下流DC:−600V、交流電圧(矩形波)として両方の帯電スリーブに共に300Vppを印加したときの位相差とする。また、この制御は、帯電動作中は常に作動している。
まず、判断1で測定電位と設定電位のずれが1V以内かどうかを確認する。電位のずれが1V以内であれば、判断7でスリーブ周期の電位ムラが4V以内かどうかを判定する。このとき、判断7で電位ムラが4V以内であれば何もせず、判断1へと戻る。逆に電位ムラが4Vより大きければ、判断8へすすむ。
また、判断1で、測定電位が設定電位から1V以上ずれている場合は、判断2へすすむ。判断2では帯電不足か、帯電過多なのかを判断する。帯電不足の場合は、判断3を行う。判断3では位相が反転しているか否かを判定する(位相差が所定の範囲内であるか否かを判定する)。判断3のεは位相判定の誤差項であり、上述した「所定の範囲」を示すものである。εは測定誤差や、磁性粒子の流動性などの要因により変動する。本発明者らの知見によれば、およそ45度の幅があれば、それらの変動要因に対応できることがわかっている。つまり、位相が反転しているか否かを判別する基準となる「所定の範囲」とは、位相差が45度以上45度以下の範囲であればよい。なお、本実施形態では、ε=15度
としている。
判断3において、電位ムラの位相が反転していないと判断されると、図12のYESにすすみ、処理1「Bjup1」を実行する。これは上流帯電スリーブ31への印加電圧のDC成分(上流DC)の絶対値を1V大きくするという意味である。処理1では、上流帯電スリーブ31への上流DCの絶対値を増やすことで帯電量を増やしつつ、帯電ムラを減らすか除電ムラを大きくし、電位ムラの合計を減らしている。
判断3において、電位ムラの位相が反転していると判断されると、図12のNOにすすみ、処理2「Bkup1」が実行される。これは、下流帯電スリーブ32への印加電圧のDC成分(下流DC)の絶対値を1V大きくするという意味である。処理2では、下流帯電スリーブ32への下流DCの絶対値を増やすことで帯電量を増やしつつ、除電ムラを小さくして、電位ムラの合計を減らしている。
判断2において、帯電過多の場合は、判断4を行う。判断4では電位ムラの位相が反転しているか否かを判定する。反転していないならYESとなり、処理3「Bkdown1」を実行する。これは上流DCの絶対値を1V小さくするという意味である。処理3では、上流帯電スリーブ31への上流DCの絶対値を小さくすることで帯電量を減らしつつ、帯電ムラを小さくするか除電ムラを大きくし、電位ムラの合計を減らしている。
判断4において、電位ムラの位相が反転しているならば判断4はNOとなり、処理4「Bjdown1」が実行される。これは下流帯電スリーブ32への下流DCの絶対値を1V小さくするという意味である。処理4では下流帯電スリーブ32への下流DCの絶対値を小さくすることで帯電量を減らしつつ、除電ムラを小さくすることで、電位ムラの合計を減らしている。
処理1から処理4を行った後に判断5と判断6で、測定電位が設定電位から1V以内の電位差に収まるか否かを判断する。1V以内に収まっていなければ、再び判断3、4へ戻る。1V以内に収まっていれば、判断7へすすみ、電位ムラが4V以内か否かを判定する。電位ムラが4V以内であれば、判断1へ戻る。4Vよりも大きな電位ムラが存在する場合は判断8へとすすむ。ここまでは、測定電位が設定電位から1V以上ずれている場合に、電位ムラを少なくするような方向で設定電位に近づけていく制御になっている。
一方、判断8からの制御は、測定電位と設定電位との電位差が1V以内にはなっているが、電位ムラが最適化されていないときに、電位設定を最適化するための制御になっている。すなわち、ここでは設定電位を保ちながら電位ムラを軽減する制御を行う。
まず、判断8で電位ムラの位相が反転しているかどうかを判断する。もし反転していなければYESとなり、処理8「Bjup1 Bkdown1」を実行する。これは上流DCの絶対値を1V大きくし、下流DCの絶対値を1V小さくする処理である。この処理によって、設定バイアスから大きくずれることなく、除電ムラを大きくして、帯電ムラ合計を下げることができる。
判断8において、位相が反転している場合はNOとなり、処理6「Bjdown1 Bkup1」を実行する。これは上流DCの絶対値を1V小さくし、下流DCの絶対値を1V大きくする処理である。この処理によって、設定バイアスから大きくずれることなく、除電ムラを小さくして、帯電ムラ合計を下げることができる。
これらの処理の後に、再び電位ムラの位相が反転しているかどうかを判断9、10で判定する。ここでは上流DC、下流DCを変化させたことで、電位ムラの位相状態が変化したかどうかを判定する。もし電位ムラの位相が変化していれば、その時の帯電電圧の設定値が、まさに電位ムラの位相が切り替わる値ということになるので、最も電位ムラを低減させた状態といえる。そのため、そこで終了となり判断1へと戻る。
判断9で電位ムラの位相が変化していなければ、判断11へすすむ。判断11では上流DC、下流DCを変化させたことで、測定電位が設定電圧から変化していないかどうかを判定する。帯電過多のときは、処理10「Bkdown0.5」を実行し、下流帯電スリーブ32への印加電圧の絶対値を0.5V小さくする。
また、帯電不足の場合は、処理11「Bjup0.5」を実行し、上流帯電スリーブ31への印加電圧の絶対値を0.5V大きくする。そして、それぞれの処理を行った後、判断11へ戻る。この制御を、測定電位と設定電位との差が1V以内になるまで繰り返す。1V以内に収まれば、判断12で電位ムラが4V以内かどうかを判定する。もし電位ムラが4V以内であれば判断1へ戻り、4V以内でなければもう一度判断8へ戻り、一連の処理を繰り返す。判断10で電位ムラの位相が変化していなければ、判断12へすすむ。判断12では上流DC、下流DCを変化させたことで、測定電位が設定電圧から変化していないかどうかを判定する。帯電過多のときは、処理12「Bjdown0.5」を実行し、上流帯電スリーブ32へのDC印加電圧の絶対値を0.5V小さくする。帯電不足の場合は、処理13「Bkup0.5」を実行し、下流帯電スリーブ32への印加電圧の絶対値を0.5V大きくする。
このように、判断8以下では設定電位を保ちながら、電位ムラを4V以内に軽減するか、電位ムラの位相を反転させる帯電電圧制御を行っている。本実施形態では、位相差を検出することにより、上流と下流のDCの絶対値を変更するようにしている。DCの絶対値を変更することにより、感光体ドラム1の電位の絶対値を、上げたり下げたりするようにすることができる。即ち、DC電圧の成分を上げることにより感光体ドラム1の電位の絶
対値を上げるようにすることができ、逆にDC電圧の成分を下げることにより感光体ドラム1の電位の絶対値を下げるようにすることができる。このように、本実施形態によれば、位相差に基づいて、上流と下流のDC成分の制御をどのようにするかを変更することで、感光体ドラム1上の電位ムラを減らす方向へ効率良く制御することが可能である。
(1−7:試験結果)
上述したリアルタイム制御によって耐久試験を行った結果を図13(a)に示す。ただし、ここで示す電位ムラはスリーブ周期の電位ムラである。図13(a)に示すように、帯電電圧制御を行わない場合は、急激に電位ムラが顕著になり、5000枚で5V、50000枚では9Vの電位ムラが生じている。これに対して本発明を適用した場合は、50000枚まで4V以下の電位ムラに抑えることができていることがわかる。
以上より、本実施形態によれば、複数の帯電スリーブを有する画像形成装置において、帯電スリーブに対して適切な電圧を印加し、効率的かつ最適な電圧制御を行うことで感光体ドラム表面の電位ムラを抑制可能な画像形成装置を提供することができる。
[第2実施形態]
上述したように、感光体ドラム1の電位ムラを軽減するには、リアルタイム制御によって位相差が反転する時点での上流DC、下流DCによって、感光体ドラム1表面を帯電すればよい。そこで上述した第1実施形態では、上流帯電スリーブ31、下流帯電スリーブ32のそれぞれに印加する帯電電圧のDC成分を制御した。
しかしながら帯電能を変化させる手段としては、帯電電圧の直流成分を制御する方法に限られるものではなく、上流帯電スリーブ31、下流帯電スリーブ32に印加する帯電電圧の交流成分を制御する方法であってもよい。そこで本実施形態では、上流帯電スリーブ31に印加する帯電電圧の交流成分(上流AC)、及び下流帯電スリーブ32に印加する帯電電圧の交流成分(下流AC)をそれぞれ制御していることを特徴とする。なお、画像形成装置の構成は第1実施形態と同一であるので、説明を省略する。
本実施形態における帯電電圧制御の制御フローは、図12に示すものと同一である。図12の制御フローにおいて、上流DC、下流DCを制御しているステップを、上流AC、下流ACを制御するステップに置き換えることで、第1実施形態と同様の効果を奏することができる。例えば、処理1は「Bjup1」の制御を行っているが、本実施形態では、この処理は「上流ACの振幅成分の絶対値を1V上げる」ことになる。このように、AC電圧の振幅成分を変更することにより、感光体ドラム1の電位の絶対値を上げたり下げたりすることができる。即ち、ACの振幅成分を上げることにより感光体ドラム1の電位の絶対値を上げるようにすることができ、逆にACの振幅成分を下げることにより感光体ドラム1の電位の絶対値を下げるようにすることができる。
本実施形態における帯電電圧制御によって耐久試験を行った結果を図13(b)に示す。帯電電圧制御を行わない場合は、急激に電位ムラが顕著になり、5000枚で5V、50000枚では9Vの電位ムラが生じている。これに対し、本発明を適用した場合は、50000枚まで4V以下の電位ムラに抑えることができている。
以上より本実施形態によれば、複数の帯電スリーブを有する画像形成装置において、帯電スリーブに対して適切な電圧を印加し、効率的かつ最適な電圧制御を行うことで感光体ドラム表面の電位ムラを抑制可能な画像形成装置を提供することができる。
[その他の実施形態]
上記では帯電スリーブを2つ設けた実施形態について説明したが、本発明の帯電手段は
、帯電スリーブを複数有する構成であれば、第1、第2実施形態と同様の効果を得ることができる。すなわち、電位ムラとSD間距離の位相差を検出し、その位相差に基づいて、最下流の磁性粒子担持体と、最下流の磁性粒子担持体以外の磁性粒子担持体とに印加する帯電電圧を制御すればよい。なお、前述の実施形態で説明した制御モードを常に行う必要はなく、高画質を必要とされる場合のみ行うようにしてもよい。また、本実施形態では、負極性帯電の感光体ドラムを用いて説明したが、正極性帯電の感光体ドラムであっても、同様の効果を得ることできるのは言うまでもない。
また、本実施形態では、SD距離変動と帯電スリーブ位相の測定は段落0041に記載のようにフォトセンサにより検出しているが、帯電スリーブのモータ回転数を利用することにより同様の測定が行える。例えば、下流帯電スリーブ32のみに、DC:−600V、交流電圧(矩形波)として300Vppを印加し、電位計8で電位ムラを測定する。このときの電位ムラは、下流帯電スリーブのSD間距離の変動を受けて変化していることから、電位計の電位ムラの周期をみることで、下流帯電スリーブ32の回転周期をみることができる。例えば、モータ回転数が5+8n(nは正の整数)の周期で、表面電位の絶対値が最小になっていたとする。そうすると、モータの回転数が5+8nで下流帯電スリーブ32が回転していると考えられる。そして、表面電位の絶対値が最小になっている時のタイミングが下流帯電スリーブのSD間距離が最大になっている時と想定することができる。従ってスリーブ信号の代わりに、モータ回転数に基づいて下流帯電スリーブ32の回転位相を検出する信号を出すようにすることで、同様の機能を満たすことができる。なお、このようなモータ回転数を利用する場合は、モータ回転数を検出する手段が、位相検出手段となる。なお、上記説明では、下流帯電スリーブ32のみに電圧を印加する構成としたが、上流帯電スリーブ31と、下流帯電スリーブ32両方に電圧を印加した場合であってもよい。この場合は、電位計8で測定される電位ムラについて、周波数解析を利用して、下流帯電スリーブ32による帯電の影響のみを抽出するようにする。
また、このように、下流帯電スリーブ32のみによる電位ムラを考慮する方法であれば、実施例に記載したように、下流帯電スリーブ32に取り付ける白色リング306の黒色の線分307の位置は、SD間距離間が最も広い位置でなくてもよい。帯電スリーブに取り付けた白色リング306の任意の位置に印をつけ、そこをスリーブの回転位相基準位置とする。そして、下流帯電スリーブ32のみに電圧を印加した時の電位ムラの絶対値が最小となるときの位相との関係から、白色リング306の印と、下流帯電スリーブ32のSD間距離変動との関係を導出するようにしてもよい。例えば、白色リング306の位置から40°位相がずれた位置において、電位ムラの絶対値が最小となる場合は、白色リング306の印が検出されてから40°位相がずれたタイミングにおいて、下流帯電スリーブ32のSD間距離が最大になっていると想定できる。
また、実施形態1と2では、位相差の定義として、第二の磁性粒子担持体の外周面と像担持体の表面との距離が最大になるときの位相と、像担持体の表面電位の絶対値が最小値になるときの位相、との差を位相差として定義している。それ以外にも、SD間距離が最小となる位置を検知して、表面電位の絶対値が最大値になる時の位置を検知しそれを位相差としてもよい。この場合であっても位相差のずれから、下流帯電スリーブ32の帯電によるムラの影響が大きいのか、上流帯電スリーブ31による帯電ムラの影響が大きいのかが解かるからである。要は電位計8の検出結果と、下流帯電スリーブ32との回転位相の検出結果から帯電スリーブ31、32に印加する電圧を制御するようにしておけばよい。
1…感光体ドラム 8…電位計 31…上流帯電スリーブ 32…下流帯電スリーブ 100…制御装置 308…反射型フォトセンサ

Claims (6)

  1. 回転可能な像担持体と、
    導電性の磁性粒子を担持する第一の磁性粒子担持体と、前記像担持体の回転方向の最下流に配置されており、前記磁性粒子を担持する第二の磁性粒子担持体とを有し、前記磁性粒子を前記像担持体に接触させて前記像担持体の表面の帯電を行う帯電手段と、
    前記帯電手段よりも前記像担持体の回転方向下流側において前記像担持体に潜像を形成する潜像形成手段と、
    前記帯電手段よりも前記像担持体の回転方向下流側であって、かつ前記潜像形成手段よりも回転方向上流側に設けられ、前記像担持体の表面電位を検出する電位検出手段と、
    前記第二の磁性粒子担持体の回転位相に関する情報を検出する位相検出手段と、
    前記第一の磁性粒子担持体と前記第二の磁性粒子担持体に印加される電圧を制御する制御手段と、を備え、
    前記制御手段は、前記電位検出手段による検出結果と、前記位相検出手段による検出結果とに応じて前記第一の磁性粒子担持体と前記第二の磁性粒子担持体に印加される電圧を制御する制御モードを実行することが可能であることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記制御モードでは、
    前記位相検出手段による検出結果から得られる、前記第二の磁性粒子担持体の外周面と前記像担持体の表面との距離が最大になるときの位相と、
    前記電位検出手段による検出結果から得られる、前記表面電位の絶対値が最小値になるときの位相と、の位相差に応じて前記第一の磁性粒子担持体と前記第二の磁性粒子担持体に印加される電圧を制御し、
    前記位相差が所定の範囲内であれば、前記第二の磁性粒子担持体に印加する電圧を前記像担持体の電位の絶対値が下がるように制御する、または前記第一の磁性粒子担持体に印加する電圧を前記像担持体の電位の絶対値が上がるように制御する、の少なくとも一方の制御を行い、
    前記位相差が所定の範囲外であれば、前記第二の磁性粒子担持体に印加する電圧を前記像担持体の電位の絶対値が上がるように制御する、または前記第一の磁性粒子担持体に印加する電圧を前記像担持体の電位の絶対値が下がるように制御する、の少なくとも一方の制御を行うことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記所定の範囲とは、
    前記位相差が−45度以上+45度以下となる範囲であることを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記第一の磁性粒子担持体と前記第二の磁性粒子担持体には、それぞれ直流電圧が印加されており、前記位相差に応じて前記第一の磁性粒子担持体と前記第二の磁性粒子担持体に対して印加する電圧を制御する際は、前記直流電圧を制御することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  5. 前記第一の磁性粒子担持体と前記第二の磁性粒子担持体には、それぞれ直流電圧と交流電圧とを重畳した重畳電圧が印加されており、前記位相差に応じて前記第一の磁性粒子担持体と前記第二の磁性粒子担持体に対して印加する電圧を制御する際は、前記交流電圧の振幅成分を制御することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  6. 前記像担持体は、
    アモルファスシリコン系の感光体であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の画像形成装置。
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