JP2011099624A - 冷却塔 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 外気との熱交換により原水を空冷する空冷部が備えられ、該空冷部にて使用された外気が排出されるように構成されてなる冷却塔であって、
前記空冷部として、直接接触熱交換器と間接接触熱交換器とが設けられ原水の一部を直接接触熱交換器で空冷し他を間接接触熱交換器で空冷する第1空冷部と、直接接触熱交換器が設けられ第1空冷部で空冷された原水を直接接触熱交換器で更に空冷する第2空冷部とが備えられ、第1空冷部で使用された外気と第2空冷部で使用された外気とが混合されて排出されるように構成されてなり、
前記第1空冷部には、直接接触熱交換器又は間接接触熱交換器に供給される原水の量を調整する流量調整機構が備えられてなることを特徴とする冷却塔を提供する。
【選択図】 図1
Description
しかるに、斯かる冷却塔は、原水の一部が気化することにより、原水の冷却に使用された外気に水蒸気が多く含まれてしまうため、該外気が排出される際に白煙となって排出されてしまう。その結果、この白煙により、「視界の妨げ」、「火災の誤認」、「近隣住民の不快感」などを引き起こしてしまうという問題がある。
しかるに、斯かる冷却塔は、直接接触熱交換器が備えられてなる冷却塔ほど効率よく原水を冷却することができないため、十分な量の原水を十分な温度まで冷却するには、冷却塔自体が大規模なものとなってしまうという問題がある。
斯かる冷却塔は、直接接触熱交換器が設けられてなることにより、原水の冷却効率が高くなる。更に、斯かる冷却塔は、直接接触熱交換器で使用された外気及び間接接触熱交換器で使用された外気が混合されて排出されるように構成されてなることにより、直接接触熱交換器からの外気に含まれる水蒸気が間接接触熱交換器からの外気で希釈されて、白煙が生じ難くなるという利点がある。
前記空冷部として、直接接触熱交換器と間接接触熱交換器とが設けられ原水の一部を直接接触熱交換器で空冷し他を間接接触熱交換器で空冷する第1空冷部と、直接接触熱交換器が設けられ第1空冷部で空冷された原水を直接接触熱交換器で更に空冷する第2空冷部とが備えられ、第1空冷部で使用された外気と第2空冷部で使用された外気とが混合されて排出されるように構成されてなり、
前記第1空冷部に、直接接触熱交換器又は間接接触熱交換器に供給される原水の量を調整する流量調整機構が備えられてなることを特徴とする冷却塔にある。
一方で、外気温が低い時期に於いては、直接接触熱交換器の使用割合を低下させることにより、白煙が生じ難い間接接触熱交換器の使用割合を高めることができるため、白煙の発生を十分に抑制することできる。また、外気温が低い時期に於いては、直接接触熱交換部の使用割合を低下させても十分な量の原水を必要な温度まで冷却することができる。更に、前記第1空冷部と前記第2空冷部とが備えられ且つ前記第2空冷部に直接接触熱交換器が設けられてなるため、前記第1空冷部の間接接触熱交換器で冷却された原水を第2空冷部の直接接触熱交換器で原水が必要な温度まで冷却される。
従って、斯かる冷却塔によれば、白煙の発生を十分に抑制し且つ十分な量の原水を十分な温度まで冷却しつつ、コンパクト化を図り得る。
また、前記第1直接接触熱交換器21aは、第1原水分散槽5aにより供給された原水が前記充填材シートどうしの間を流下するように構成されてなる。
また、前記間接接触熱交換器21bは、原水供給部5bにより供給された原水がフィンチューブ内を流下するように構成され、更に、間接接触熱交換器21b内に引き込まれた外気が前記フィンチューブの周りを水平方向に通過して該原水を間接接触により冷却するように構成されてなる。
前記流量調整機構(図示せず)による流量調整の例として、外気温の低い早朝などは、比較的白煙が多くなる傾向がある為、第1空冷部の間接接触熱交換器21bへの水量を多くし、第1直接接触熱交換器21aの水量を減ずれば、間接接触熱交換器21bを通過した外気の蒸発湿分の上昇を抑え、排出時の白煙化を減ずる事が可能となる。
また、外気温度が上昇する昼間においては、逆に第1直接接触熱交換器21aへの水量を増加させる事により、原水の冷却温度を上昇させず使用する事が可能となる。
なお、夏季のように冷却塔の冷却能力が求められる季節は原水を全て第1直接接触熱交換器21aに供給するように制御し、冬季のように冷却能力は求められず、白煙の発生防止が求められる季節は原水を全て第1間接接触熱交換器21bに供給するように制御することが好ましい。
具体的には、前記第2直接接触熱交換器22aは、突起を有する充填材シートが複数枚略等間隔に積層され各層間にて原水と吸引導入された外気とが熱交換される第2充填材ユニットが充填されてなる。
前記第2直接接触熱交換器22aにおいては、該充填材シートが積層される方向の単位長さ当たりにおける該充填材シートの枚数が25〜40枚/mとなるように、該充填材シートが積層されてなる。
また、前記第2直接接触熱交換器22aは、第2原水分散槽21cにより供給された原水が前記充填材シートどうしの間を流下するように構成されてなる。
ここで、充填材シートの積層の密度とは、充填材シート同士が積層される積層方向に対する単位長さ当たりの充填材シートの積層枚数をいう。つまり、本実施形態では第1充填材ユニットを構成する充填材シートにおいて、充填材シート同士を接合するために設けられた充填材シートの突起の高さが低く設定されているため、積層する前記充填材シート間の距離(「隙間距離」ともいう。)が、前記第2充填材ユニットの隙間距離よりも短くなり、単位長さ当たり積層できる充填材シートの枚数を多くすることができる。なお、充填材シートの積層の密度を高くする場合には、例えば、該充填材シートが積層される方向の単位長さ当たりにおける該充填材シートの枚数が30〜45枚/mとなるように、該充填材シートが積層されてなる。
尚、「突起の高さ」とは、充填材シート同士が積層される積層方向に対する突起の長さを意味する。
また、第1空冷部では直接接触熱交換器と間接接触熱交換器が設置されているため、第1空冷部の直接接触熱交換器の設置面積は第2空冷部の直接接触熱交換器の設置面積よりも小さくなるが、前述の通り、第1充填材ユニットを構成する充填材シートの積層の密度を高くすることで、第1空冷部の直接接触熱交換器でも十分な冷却能力を確保することができる。また、積層の密度を高くすることにより圧力損失が若干大きくなったとしても、第1空冷部はファン4に近いため十分な風量を得ることができる。
例えば、第1空冷部の直接接触熱交換器に供給される原水の量(最大設計流量)が多い場合、第1充填材ユニットを構成する充填材シートの積層の密度を、前記第2充填材ユニットを構成する充填材シートの積層の密度よりも低く設定し、例えば、第1充填材ユニットにおいて、該充填材シートが積層される方向の単位長さ当たりにおける該充填材シートの枚数が20〜35枚/mとなるように、該充填材シートが積層されてなる。これによって、第1充填材ユニットを構成する充填材シートで、原水による閉塞を防止すると共に、充填材シートの積層の密度を低くすることにより、第1空冷部を流れる空気量を十分に確保することが出来るので、第1空冷部で冷却能力を確保することができる。
本実施形態の冷却塔では、第1冷却部に於いて、直接接触熱交換器の散水位置と間接接触熱交換器の散水位置とを略同一の高さに設定することができ、直接接触熱交換器に原水を供給するためのポンプ運転ヘッドを、間接接触熱交換器に原水を供給するためのポンプ運転ヘッドとしても用いることが可能となる。従って、ポンプ運転ヘッドを増加する必要性がなくなり、経済的となり得る。
Claims (4)
- 外気との熱交換により原水を空冷する空冷部が備えられ、該空冷部にて使用された外気が排出されるように構成されてなる冷却塔であって、
前記空冷部として、直接接触熱交換器と間接接触熱交換器とが設けられ原水の一部を直接接触熱交換器で空冷し他を間接接触熱交換器で空冷する第1空冷部と、直接接触熱交換器が設けられ第1空冷部で空冷された原水を直接接触熱交換器で更に空冷する第2空冷部とが備えられ、第1空冷部で使用された外気と第2空冷部で使用された外気とが混合されて排出されるように構成されてなり、
前記第1空冷部には、直接接触熱交換器又は間接接触熱交換器に供給される原水の量を調整する流量調整機構が備えられてなることを特徴とする冷却塔。 - 前記第1空冷部は、外側から外気を導入し得るように塔の外縁部に沿って備えられてなり、前記第1空冷部の間接接触熱交換器は、外側に配され、前記第1空冷部の直接接触熱交換器は、該間接接触熱交換器よりも内側で該間接接触熱交換器に隣接するように配置されてなる請求項1記載の冷却塔。
- 前記空冷部に供給される外気の温度を測定する外気温度測定手段が備えられ、得られた測定値に基づいて、前記第1空冷部では、前記流量調整機構により、直接接触熱交換器又は間接接触熱交換器に供給される原水の流量が調整されるように構成されてなる請求項1又は2記載の冷却塔。
- 前記外気温度測定手段によって測定された測定値が基準値以下若しくは基準値未満の場合に、前記第1空冷部では、前記流量調整機構が制御されて、前記直接接触熱交換器に供給される原水の流量が該直接接触熱交換器の基準流量よりも少ない量に抑制され、又は前記間接接触熱交換器に供給される原水の流量が該間接接触熱交換器の基準流量よりも多い量に増加されるように構成されてなる請求項3記載の冷却塔。
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