JP2011097818A - 配電システム - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の電力源を用いて直流電力を配電するシステムにおいて、各電力源の状態に応じて、予め設定した順序に従って所望の電力源の出力用コンバータから直流電力を出力させる。
【解決手段】出力電圧制御部10は、予め決定した複数の電力源の出力優先順位(太陽電池101>商用電源105>蓄電池102)に従って、太陽電池用コンバータ111、AC−DCコンバータ113、蓄電池用コンバータ112の各出力用コンバータの出力電圧が各コンバータ間で所定の電圧差を持つように、上位のものから高い出力電圧を設定した一体化された出力電圧検出部15を持つフィードバック制御系を構成し、この設定電圧を目標として各出力用コンバータの出力電圧を制御する。システム制御部30は、1つの出力電圧指令値を出力電圧制御部10に与えて複数の出力用コンバータの出力電圧を連動して変化させる。
【選択図】図2

Description

本発明は、複数の電力源から供給される電力を基に直流電力を負荷機器に配電する配電システムに関する。
従来、住宅、店舗、オフィスビルなどの建物において、交流電力と直流電力とを配電する配電システムとして、例えば特許文献1に記載のものがある。この配電システムは、自家発電用として太陽光発電装置のような直流発電設備を建物に設置し、直流発電設備の直流電力出力を交流電力に電力変換して電力会社から供給される商用電源(交流電力系統)と系統連系運転を行う系統連系システムである。
この種の系統連系システムでは、直流発電設備で発電された直流電力を、直流電力から交流電力に変換する電力変換器(パワーコンディショナ)により交流電力に変換することによって、交流電源である商用電源と協調させる構成を採用している。ここで、建物内の負荷で消費される電力を超える電力が直流発電設備から供給されている場合、余剰分の電力を商用電源に逆潮流させること(いわゆる、売電)が可能となっている。
また、直流負荷機器に直流電力を供給する配電システムとして、例えば特許文献2に記載の電力供給システムが提案されている。この電力供給システムは、直流電力供給部と直流負荷機器の端末装置との間で通信を行い、給電制御手段によって、端末装置から通知された受電電源情報と動作情報記憶手段が保持している動作電源情報とを比較し、直流負荷機器が駆動に必要な電圧及び電流を受電できるように出力電圧を制御するものである。
特開2003−284245号公報 特開2009−159690号公報
直流電力を配電するための配電システムの構成例として、太陽光発電装置または燃料電池発電装置のような直流発電設備、商用電源、蓄電池など、複数の電力源を用いた配電システムを想定する。この場合、それぞれの電力源に対してDC−DCコンバータ、AC−DCコンバータ等による出力用コンバータが設けられ、各出力用コンバータから所定の電圧レベルの直流電力を出力するような構成が一般的である。このような構成では、それぞれの出力用コンバータの出力電圧制御は個別に行われるため、出力用コンバータを並列接続した場合、どの出力用コンバータから出力されるのかわからないなど、所望の電力源の出力用コンバータから出力されないことがある。また、出力用コンバータによって出力電圧を変えるように制御電圧を設定していても、各制御系のばらつきなどに起因する出力電圧のばらつきが大きくなると、出力用コンバータ間の出力電圧の大小関係が逆転するなどして複数の出力用コンバータの出力電圧制御が適切になされないことがある。このため、意図しない他の電力源の出力用コンバータから直流電力が出力されてしまうという課題がある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は、複数の電力源を用いて直流電力を配電するシステムにおいて、各電力源の状態に応じて、予め設定した順序に従って所望の電力源の出力用コンバータから直流電力を出力させることが可能な配電システムを提供することにある。
本発明は、複数の電力源にそれぞれ対応して設けられ、接続された電力源から供給される電力を基に所定の電圧レベルの直流電力を出力する複数の出力用コンバータと、複数の出力用コンバータの出力電圧を制御する出力電圧制御部と、出力電圧制御部に指令値を与えて出力電圧制御動作を指示するシステム制御部と、を備える配電システムであって、出力電圧制御部は、予め決定した複数の電力源の出力優先順位に従って、各出力用コンバータの出力電圧が各コンバータ間で所定の電圧差を持つように、上位のものから高い出力電圧を設定したフィードバック制御系を構成し、この設定電圧を目標として各出力用コンバータの出力電圧を制御するものであり、システム制御部は、1つの出力電圧指令値を出力電圧制御部に与えて複数の出力用コンバータの出力電圧を連動して変化させるものである配電システムを提供する。
また、本発明は、上記の配電システムであって、出力電圧制御部は、複数の出力用コンバータのそれぞれの出力電圧を検出する出力電圧検出部を備え、出力電圧検出部は、各出力用コンバータ毎の検出電圧に所定の電圧差を設けた構成とするものを含む。
また、本発明は、上記の配電システムであって、出力電圧制御部は、複数の出力用コンバータの出力電圧を検出する一体化された1つの出力電圧検出部により構成されるものを含む。
また、本発明は、上記の配電システムであって、出力電圧検出部は、分圧抵抗を有して構成され、分圧抵抗によって各出力用コンバータ毎に設定された検出電圧差を持つ複数の出力用コンバータの出力電圧を取得するものであるものを含む。
また、本発明は、上記の配電システムであって、出力電圧制御部は、システム制御部からの出力電圧指令値に基づく基準電圧値と、出力電圧検出部による複数の出力用コンバータの検出電圧値とを比較する比較部を備え、この比較結果を各出力用コンバータにフィードバックするものであるものを含む。
また、本発明は、上記の配電システムであって、出力電圧制御部は、システム制御部からの出力電圧指令値を基準電圧値に変換する電圧変換部を備えるものを含む。
また、本発明は、上記の配電システムであって、各電力源及び各出力用コンバータの出力状態を検知する出力状態検知部を備え、システム制御部は、状態に応じて出力電圧指令値を可変するものを含む。
また、本発明は、上記の配電システムであって、システム制御部は、出力優先順位が上位の出力用コンバータの出力電圧が所定の設定出力電圧となるように出力電圧指令値を出力し、上位の出力用コンバータからの出力が正常に得られない場合に、次の順位の出力用コンバータの出力電圧が設定出力電圧となるように出力電圧指令値を切り替えるものを含む。
また、本発明は、上記の配電システムであって、複数の出力用コンバータとして、太陽電池に接続される太陽電池用コンバータと、蓄電池に接続される蓄電池用コンバータと、商用電源に接続されるAC−DCコンバータとを備え、出力電圧制御部は、複数の出力用コンバータの設定電圧として、太陽電池>商用電源>蓄電池の順序で所定の電圧差を有する出力電圧を設定し、各出力用コンバータの出力電圧を制御するものを含む。
また、本発明は、上記の配電システムであって、蓄電池用コンバータの出力部には、出力電圧を分離するダイオードを備え、出力電圧制御部は、蓄電池用コンバータの出力電圧を制御する独立したフィードバック制御系を備え、この独立したフィードバック制御系の設定電圧を蓄電池用コンバータに設けた他のフィードバック制御系の設定電圧よりも低く設定したものを含む。
また、本発明は、上記の配電システムであって、出力電圧制御部の独立したフィードバック制御系は、システム制御部からの出力電圧指令値に基づく基準電圧値と、蓄電池用コンバータの出力電圧の検出電圧値とを比較する比較部を備え、この比較結果を蓄電池用コンバータにフィードバックするものであるものを含む。
また、本発明は、上記の配電システムであって、蓄電池用コンバータに設ける独立したフィードバック制御系の出力部は、フィードバック出力切替部を介して蓄電池用コンバータと接続されるものを含む。
また、本発明は、上記の配電システムであって、システム制御部は、蓄電池用コンバータの入力電圧と出力電圧とを監視するものを含む。
また、本発明は、上記の配電システムであって、AC−DCコンバータの出力部には、出力電圧を分離するダイオードを備え、出力電圧制御部は、AC−DCコンバータの出力電圧を制御する独立したフィードバック制御系を備え、この独立したフィードバック制御系の設定電圧をAC−DCコンバータに設けた他のフィードバック制御系の設定電圧よりも低く設定したものを含む。
また、本発明は、上記の配電システムであって、出力電圧制御部の独立したフィードバック制御系は、システム制御部からの出力電圧指令値に基づく基準電圧値と、AC−DCコンバータの出力電圧の検出電圧値とを比較する比較部を備え、この比較結果をAC−DCコンバータにフィードバックするものであるものを含む。
また、本発明は、上記の配電システムであって、AC−DCコンバータに設ける独立したフィードバック制御系の出力部は、フィードバック出力切替部を介してAC−DCコンバータと接続されるものを含む。
また、本発明は、上記の配電システムであって、システム制御部は、AC−DCコンバータの入力電圧と出力電圧とを監視するものを含む。
また、本発明は、上記の配電システムであって、太陽電池用コンバータの出力部には、出力電圧を分離するダイオードを備え、システム制御部は、太陽電池用コンバータの入力電圧と出力電圧とを監視するものを含む。
また、本発明は、上記の配電システムであって、複数の出力用コンバータとして、太陽電池に接続される太陽電池用コンバータと、蓄電池に接続される蓄電池用コンバータと、商用電源に接続されるAC−DCコンバータとを備え、出力電圧制御部は、複数の出力用コンバータの設定電圧として、太陽電池>蓄電池の省エネルギー用動作>商用電源>蓄電池のバックアップ用動作の順序で所定の電圧差を有する出力電圧を設定し、各出力用コンバータの出力電圧を制御するものを含む。
また、本発明は、上記の配電システムであって、出力電圧制御部は、蓄電池用コンバータの出力電圧を制御する独立したフィードバック制御系と、この独立したフィードバック制御系の動作をON/OFFする切替スイッチとを備え、蓄電池の省エネルギー用動作時の出力電圧を独立したフィードバック制御系によって制御するものを含む。
また、本発明は、上記の配電システムであって、蓄電池用コンバータの出力部には、出力電圧を分離するダイオードを備え、出力電圧制御部は、蓄電池用コンバータの出力電圧を制御する独立したフィードバック制御系として、ダイオードのカソード側に第1の独立フィードバック制御系及びこの第1の独立フィードバック制御系の動作をON/OFFする切替スイッチを備えるとともに、ダイオードのアノード側に第2の独立フィードバック制御系を備え、蓄電池の省エネルギー用動作時の出力電圧を第1の独立フィードバック制御系によって制御し、第2の独立フィードバック制御系の設定電圧を蓄電池用コンバータに設けた他のフィードバック制御系の設定電圧よりも低く設定したものを含む。
また、本発明は、上記の配電システムであって、各電力源及び各出力用コンバータの出力状態を検知する出力状態検知部を備え、複数の出力用コンバータとして、太陽電池に接続される太陽電池用コンバータと、蓄電池に接続される蓄電池用コンバータと、商用電源に接続されるAC−DCコンバータとを備え、システム制御部は、商用電源からの電力が供給されない停電時において、蓄電池の蓄電量が所定値より少なくなった場合、蓄電池用コンバータからの出力を停止し、自身のみで蓄電池からの電力供給を受ける待機状態とするものを含む。
また、本発明は、上記の配電システムであって、システム制御部は、停電時から復電するまでの間、少なくとも太陽電池用コンバータの出力範囲内となるまでは、待機状態を継続するものを含む。
また、本発明は、上記の配電システムであって、複数の出力用コンバータのうち、出力優先順位が上位に設定された少なくとも1つ以上の出力用コンバータは、垂下出力特性を備えたコンバータで構成されているものを含む。
本発明によれば、複数の電力源を用いて直流電力を配電するシステムにおいて、各電力源の状態に応じて、予め設定した順序に従って所望の電力源の出力用コンバータから直流電力を出力させることが可能な配電システムを提供できる。
本発明の実施形態に係る配電システムの構成を示す図 本実施形態の配電システムの主要部構成を示す図 本実施形態の配電システムにおける制御部の動作手順を示すフローチャート 本実施形態の配電システムにおける電力源の状態と各状態のときの出力電圧設定の例を示す図 本実施形態における出力電圧検出部を他の構成とした出力電圧制御部の第1変形例を示す図 本実施形態における出力電圧検出部を他の構成とした出力電圧制御部の第2変形例を示す図 本実施形態における出力電圧制御部の第3変形例を示す図 本実施形態における各電力源の出力特性を示す図 第2の実施形態の配電システムの主要部構成を示す図 第3の実施形態の配電システムの主要部構成を示す図 第4の実施形態の配電システムの主要部構成を示す図 第5の実施形態の配電システムの主要部構成を示す図 第6の実施形態の配電システムの主要部構成を示す図 第7の実施形態の配電システムの主要部構成を示す図 第8の実施形態の配電システムの主要部構成を示す図 第9の実施形態の配電システムの主要部構成を示す図
以下、本発明に係る配電システムを戸建て住宅に適用した実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。但し、本発明に係る配電システムが適用可能な建物は戸建て住宅に限定されるものではなく、集合住宅の各住戸や事務所等にも適用可能である。
図1は本発明の実施形態に係る配電システムの構成を示す図である。本実施形態の配電システムは、太陽電池及び蓄電池を備え交流電力と直流電力を配電可能としたハイブリッド配電システムに適用した構成例である。この配電システムは、交流配電路106を介して交流負荷機器に交流電力を配電する交流分電盤104と、直流配電路107を介して直流負荷機器に直流電力を配電する直流配電装置を構成する直流分電盤110とを備えている。交流分電盤104は、入力端に交流電力源である商用電源(交流電力系統)105とパワーコンディショナ103とが接続され、出力端に交流配電路106と直流分電盤110とが接続されている。交流分電盤104は、商用電源105またはパワーコンディショナ103から供給される交流電力を分岐して交流配電路106と直流分電盤110に交流電力を出力する。
配電システムの直流電力源としては、太陽電池101と蓄電池102とを備えている。太陽電池101は、太陽光を受光して光電変換することで発電を行い直流電力を出力するもので、直流発電設備の一例としての太陽光発電装置を構成している。蓄電池102は、直流電力の蓄電及び蓄電した直流電力の出力が可能な二次電池により構成される。直流分電盤110は、入力端に太陽電池101、蓄電池102、交流分電盤104が接続され、出力端に直流配電路107が接続されている。直流分電盤110は、出力用コンバータとして太陽電池用コンバータ111、蓄電池用コンバータ112、AC−DCコンバータ113を備え、さらに制御部114、表示部115を有して構成される。
太陽電池101の出力線路は2つに分岐され、パワーコンディショナ103と直流分電盤110の太陽電池用コンバータ111とが並列接続されている。パワーコンディショナ103は、太陽電池101から出力される直流電力を商用電源105の位相に同期した交流電力に変換して出力するとともに、変換された交流電力を商用電源105に逆潮流する。太陽電池用コンバータ111は、DC−DCコンバータを有して構成され、太陽電池101から出力される直流電力を所望の電圧レベルに変換して出力する。蓄電池用コンバータ112は、DC−DCコンバータを有して構成され、蓄電池102から出力される直流電力を所望の電圧レベルに変換して出力する。AC−DCコンバータ113は、交流分電盤104から供給される交流電力を所望の電圧レベルの直流電力に変換して出力する。
パワーコンディショナ103は、太陽電池101の直流出力を昇圧する昇圧チョッパ回路(図示せず)、昇圧チョッパ回路で昇圧された直流出力を交流電力系統ACの位相に同期した正弦波の交流出力に変換するインバータ(図示せず)、インバータを制御することで交流出力を調整するインバータ制御回路(図示せず)、系統連系保護装置などを有している。
交流分電盤104は、いわゆる住宅用分電盤(住宅盤)と同様に、扉付のボックス内に1次側が商用電源105に接続された主幹ブレーカ(図示せず)、及び主幹ブレーカの2次側に接続された導電バー(図示せず)に分岐接続された複数の分岐ブレーカ等が収納される。さらに、交流分電盤104のボックス内にパワーコンディショナ103の出力線が引き込まれ、ボックス内においてパワーコンディショナ103の出力線が商用電源105に並列接続されている。また、分岐ブレーカの2次側に交流配電路106が接続され、この交流配電路106を介して宅内の交流負荷機器に交流電力が供給される。
直流分電盤110において、太陽電池用コンバータ111及び蓄電池用コンバータ112は、それぞれ、例えばスイッチングレギュレータ等により構成され、出力電圧を検出するとともに検出した出力電圧が目標電圧と一致するように出力電圧を増減する制御(フィードバック制御)を行う定電圧制御方式によって、太陽電池101から出力される直流電力の電圧レベルを所望の電圧レベルに変換する。AC−DCコンバータ113は、例えばスイッチングレギュレータ、インバータ等により構成され、交流電圧を直流電圧に整流し、フィードバック制御により出力電圧の定電圧制御を行うことによって、交流分電盤104より出力される交流電力から所望の電圧レベルの直流電力に変換する。太陽電池用コンバータ111、蓄電池用コンバータ112、AC−DCコンバータ113の各出力端は並列接続されて直流配電路107と接続され、この直流配電路107には保護回路(図示せず)が設けられる。そして、太陽電池用コンバータ111、蓄電池用コンバータ112、AC−DCコンバータ113の各出力用コンバータでそれぞれ所望の電圧レベルに変換された直流電力のうち、いずれかの直流電力が直流配電路107を介して直流負荷機器に供給される。
制御部114は、マイクロコンピュータ等を有してなる情報処理装置により構成され、直流分電盤110の各部の動作制御を司るものである。制御部114は、太陽電池用コンバータ111、蓄電池用コンバータ112、AC−DCコンバータ113の各コンバータの動作のON/OFF制御、並びに出力電圧制御を行うとともに、表示部115の表示制御を行う。表示部115は、液晶表示装置等により構成され、制御部114の指示に基づき、文字、数字、画像等によって直流分電盤110の動作状態等の各種情報を示す表示を行う。
本実施形態では、太陽電池101、商用電源105、蓄電池102等の複数の電力源からの供給電力に基づいて直流電力を配電する構成において、各電力源に接続された出力用コンバータの出力電圧を、各コンバータ間で所定の電圧差を持つように制御する。この際、複数の電力源の出力優先順位を予め決定し、この優先順位に従って、例えば、太陽電池>商用電源>蓄電池の順番で上位のものから順に高い出力電圧を設定する。そして、太陽電池用コンバータ111、AC−DCコンバータ113、蓄電池用コンバータ112の各コンバータ間で出力電圧が常に一定の電圧差となる設定電圧を目標電圧として、各出力用コンバータの出力電圧制御を行う。これにより、各電力源の状態によって、予め設定した順序に従って所望の電力源の出力用コンバータから直流電力を出力させることができる。この場合、予め設定した複数の電力源の出力優先順位は、設定電圧が高い順の太陽電池>商用電源>蓄電池である。
このとき、複数の出力用コンバータの出力電圧制御を行うにあたり、1つの指令値を出力電圧制御部に与えて、前記設定した電圧差に応じてそれぞれの出力用コンバータのフィードバック制御部に帰還するようにする。これにより、各電力源の状態に応じて、出力電圧指令値を可変して出力電圧を変化させる場合であっても、フィードバック制御によって全ての出力用コンバータの出力電圧が相対的な電圧差を保持したまま連動して変化するようになる。このため、各出力用コンバータの出力電圧が個別にばらつくことが無く、各コンバータ間の出力電圧の電圧差が常に一定になる。また、複数の出力用コンバータの出力電圧検出部を一体化し、1つの出力電圧検出部によって各出力用コンバータの出力電圧を検出してフィードバック制御部に与えるようにする。例えば、出力電圧検出部において所定の分圧比の分圧抵抗を設けて各出力用コンバータの出力端を接続し、分圧抵抗によって各出力用コンバータ毎に設定された検出電圧差を持つ出力電圧を取得可能とし、これらを各出力用コンバータの出力電圧検出値(フィードバック検出電圧)とする。これにより、各出力用コンバータの出力電圧の電圧差が一定になり、いずれかの出力用コンバータの出力状態が変化しても、フィードバック制御によって全ての出力用コンバータの出力電圧が相対的な電圧差を保持したまま制御される。このため、各出力用コンバータの出力電圧が個別にばらつくことが無く、一定の電圧差を有するそれぞれの設定電圧となるよう制御される。
このように、複数の出力用コンバータの出力を並列に接続し、各出力用コンバータの出力電圧について常に一定の電圧差が生じるように出力電圧制御を行うことによって、予め設定した出力電圧の高い順番で状態に応じていずれか1つの電力源の出力用コンバータから直流電力が出力されるようにすることが可能となる。
(第1の実施形態)
次に、第1の実施形態として、本実施形態に係る配電システムの主要部の具体的な構成例について説明する。図2は本実施形態の配電システムの主要部構成を示す図である。太陽電池101の出力線路に接続された太陽電池用コンバータ111は、出力電圧のフィードバック制御を行うフィードバック制御部121、太陽電池101の出力電圧を検出する電圧検出部124を有している。蓄電池102の出力線路に接続された蓄電池用コンバータ112は、出力電圧のフィードバック制御を行うフィードバック制御部122、蓄電池102の出力電圧を検出する電圧検出部125を有している。商用電源105の出力線路に接続されたAC−DCコンバータ113は、出力電圧のフィードバック制御を行うフィードバック制御部123、商用電源105の停電状態を検出する停電検出部126を有している。これらの出力用コンバータは、出力端が互いに並列に接続され、直流配電路107に接続されている。
上記複数の出力用コンバータの出力側には、出力電圧指令値に基づく基準電圧値と出力電圧検出値との差分値をフィードバック制御値としてフィードバック制御部121、122、123に帰還する出力電圧制御部10が設けられる。また、直流分電盤110には、マイクロコンピュータ等によるシステム制御部30が設けられる。これらの出力電圧制御部10とシステム制御部30とによって直流分電盤110の制御部114の機能を実現する。出力電圧制御部10は、各出力用コンバータのフィードバック制御値を帰還する太陽電池出力制御部11、蓄電池出力制御部12、AC−DC出力制御部13と、システム制御部30からの出力電圧指令値を各制御部への基準電圧値に変換する電圧変換部14とを有している。
また、出力電圧制御部10は、太陽電池出力制御部11、蓄電池出力制御部12、AC−DC出力制御部13の3つの制御部において、一体化された1つの出力電圧検出部15を構成しており、各制御部においてそれぞれ基準電圧値と出力電圧検出値とを比較する比較部16を有している。出力電圧検出部15は、抵抗素子R1、R2、R3、R4が直列接続された分圧抵抗により構成され、各抵抗素子の接続部の分圧点の電圧がそれぞれの出力用コンバータの出力電圧検出値として出力される。比較部16は、コンパレータCP1、CP2、CP3を有して構成され、各出力用コンバータの出力電圧検出値と基準電圧値とをそれぞれ比較し、差分値をフィードバック制御値としてフィードバック制御部121、122、123に帰還する。
また、出力電圧制御部10において、蓄電池出力制御部12には、独立したフィードバック制御系として、別の出力電圧検出部21と、比較部22とが設けられる。蓄電池用コンバータ112の出力線路には、正極側の他の出力用コンバータとの接続点との間にダイオード127が直列接続され、ダイオード127により蓄電池102からの出力電圧を他の電力源と分離する構成となっている。比較部22の出力端には切替スイッチ23が設けられ、出力電圧検出部21及び比較部22による独立したフィードバック制御系の動作をON/OFFできるようになっている。この独立したフィードバック制御系の設定電圧は、太陽電池出力制御部11、蓄電池出力制御部12、AC−DC出力制御部13による3つの連携フィードバック制御系の設定出力電圧よりも低く設定する。また、蓄電池用コンバータ112の入力部には、切替スイッチ128が設けられ、蓄電池102の出力をON/OFFできるようになっている。
さらに、直流配電路107には、いずれかの出力用コンバータから出力される直流電力出力の出力電圧を検出する出力電圧検出部25が設けられている。この出力電圧検出部25、及び、上記の電圧検出部124、125、停電検出部126が出力状態検知部として機能する。出力電圧検出部25によるコンバータ出力電圧情報、電圧検出部124による太陽電池出力検出情報、電圧検出部125による蓄電池出力検出情報、停電検出部126による停電検出情報は、システム制御部30に入力され、各部の状態が判断される。システム制御部30は、各部の状態に応じて、出力電圧指令値を可変して各出力用コンバータの出力電圧を切り替える。ここで、システム制御部30は、直流配電路107または蓄電池102の出力から電力供給を受けて動作する。この2つの電力供給路は、それぞれにダイオードが直列接続され、ダイオードのカソード同士が並列接続されてシステム制御部30へ接続されている。このようなダイオード接続により、電圧が高い方の直流電力がシステム制御部30に入力される。
次に、本実施形態の配電システムにおける動作を説明する。図3は本実施形態の配電システムにおける制御部の動作手順を示すフローチャートである。図3では、直流分電盤110の制御部114として機能するシステム制御部30の動作を中心に、状況に応じた制御手順を示したものである。
システム制御部30は、太陽電池用コンバータ111の電圧検出部124の出力を参照し、太陽電池101の出力電圧が太陽電池用コンバータ111の出力範囲であるかどうかを判断する(ステップS11)。ここで、太陽電池用コンバータ111の出力範囲内である場合は、太陽電池用コンバータ111に動作指令を送信して太陽電池用コンバータ111の動作をONし(ステップS12)、出力電圧制御用の外部指令値(出力電圧指令値)として太陽電池出力時の値V1を出力電圧制御部10に与える(ステップS13)。この外部指令値V1に基づき、出力電圧制御部10の太陽電池出力制御部11、蓄電池出力制御部12、AC−DC出力制御部13からそれぞれ出力電圧検出値と基準電圧値との差分値がフィードバック制御値としてフィードバック制御部121、122、123に帰還され、フィードバック制御により各出力用コンバータの出力電圧制御が実行される。
ここで、各出力用コンバータの出力電圧は、太陽電池>商用電源>蓄電池の順番で一定の電圧差を持つように各設定電圧が予め設定され、この設定電圧を目標として制御されるようにする。このために、出力電圧検出部15における分圧抵抗の分圧比を決める各抵抗値を予め設定して構成することで、各出力用コンバータに対する出力電圧検出値は、太陽電池<商用電源<蓄電池の順番で一定の電圧差を有するものとなる。このような出力電圧検出値に基づき、各出力用コンバータのフィードバック制御部で出力電圧制御を行うことによって、各出力用コンバータから互いに一定の電圧差を有する所望の出力電圧が出力される。
太陽電池101からの出力時は、上記のように外部指令値V1を与えることによって、太陽電池用コンバータ111の出力電圧が所定の設定出力電圧Voutとなるように制御されて直流配電路107を介して出力される(ステップS14)。
上記ステップS11において、太陽電池用コンバータ111の出力範囲外である場合は、システム制御部30は、AC−DCコンバータ113の停電検出部126の出力を参照し、商用電源105が供給されているかどうかを判断する(ステップS15)。ここで、商用電源105が供給されており停電していない場合は、AC−DCコンバータ113に動作指令を送信してAC−DCコンバータ113の動作をONし(ステップS16)、出力電圧制御用の外部指令値として商用電源出力時の値V2を出力電圧制御部10に与える(ステップS17)。この外部指令値V2に基づき、フィードバック制御により各出力用コンバータの出力電圧制御が実行される。商用電源105からの出力時は、上記のように外部指令値V2を与えることによって、AC−DCコンバータ113の出力電圧が所定の設定出力電圧Voutとなるように制御されて直流配電路107を介して出力される(ステップS18)。
上記ステップS15において、商用電源105が供給されておらず停電している場合は、システム制御部30は、蓄電池用コンバータ112の電圧検出部125の出力を参照し、蓄電池102の出力範囲であり出力可能かどうかを判断する(ステップS19)。ここで、蓄電池102の出力範囲内である場合は、蓄電池用コンバータ112に動作指令を送信して蓄電池用コンバータ112の動作をONし(ステップS20)、出力電圧制御用の外部指令値として蓄電池出力時の値V3を出力電圧制御部10に与える(ステップS21)。この外部指令値V3に基づき、フィードバック制御により各出力用コンバータの出力電圧制御が実行される。蓄電池102からの出力時は、上記のように外部指令値V3を与えることによって、蓄電池用コンバータ112の出力電圧が所定の設定出力電圧Voutとなるように制御されて直流配電路107を介して出力される(ステップS22)。
ここで、各出力用コンバータの出力電圧は、太陽電池>商用電源>蓄電池の大小関係を保持するように設定されているため、外部指令値の値は、V1<V2<V3の大小関係を有するように設定され、そのときに出力される出力用コンバータからの出力電圧が設定出力電圧Voutに制御される。
上記ステップS19において、蓄電池102の蓄電量が所定値より少なくなり、出力範囲外である場合は、蓄電池用コンバータ112に動作指令を送信して蓄電池用コンバータ112の動作をOFFし(ステップS23)、蓄電池102の切替スイッチ128をOFFして(ステップS24)、蓄電池用コンバータ112からの出力を停止する(ステップS25)。これにより、システム制御部30のマイクロコンピュータのみに電力を供給する。
なお、上記の動作例では、太陽電池用コンバータ111の電圧検出部124、AC−DCコンバータ113の停電検出部126、蓄電池用コンバータ112の電圧検出部125のそれぞれの出力を判定し、各電力源の状態を判別して外部指令値を切り替えるようにしているが、状態判別方法はこれに限るものではない。直流配電路107の出力電圧検出部25の出力に基づいて太陽電池101、商用電源105、蓄電池102の各電力源の状態を判別し、状態別に制御用の外部指令値を切り替えて、それぞれの電力源からの出力時の出力電圧制御を行うことも可能である。
図4は本実施形態の配電システムにおける電力源の状態と各状態のときの出力電圧設定の例を示す図である。図4では、昼と夜の日射強度の大小による太陽電池101からの電力供給の可否、及び停電の有無による商用電源105からの電力供給の可否の各状態を想定し、状態毎の出力電圧制御の例を示している。図示例では、V01〜V07をそれぞれ一定の電圧差とし、V04を設定出力電圧Voutとして、太陽電池101、商用電源105、蓄電池102の各出力用コンバータの出力電圧の制御目標値(設定電圧)を状態別に(V04、V03、V02)、(V05、V04、V03)、(V06、V05、V04)のいずれかとしている。また、システム制御部30から出力する出力電圧設定用の外部指令値(出力電圧指令値)はV1(太陽電池)<V2(商用電源)<V3(蓄電池)である。
太陽電池101は、昼のみ発電電力が出力され、夜は出力が停止する。商用電源105は、通常は供給電力が出力され、停電時は出力が停止する。蓄電池102は、バックアップ出力用として使用し、太陽電池101及び商用電源105の双方から出力が無い場合(夜の停電時)に充電電力が出力される。なお、夜に長期停電があった場合は、電池過放電となるため、所定の蓄電池容量以下となった場合は蓄電池102の出力を停止し、システム制御部30のマイクロコンピュータのみで蓄電池102からの電力供給を受ける待機状態とする。
したがって、昼では、システム制御部30から外部指令値V1を与えて各出力用コンバータの設定電圧を(V04、V03、V02)とし、優先順位1番の太陽電池用コンバータ111より設定出力電圧Voutを出力させる。この場合、他の出力用コンバータの出力電圧はVoutより低いため、太陽電池用コンバータ111からの直流電力が出力される。夜では、システム制御部30から外部指令値V2を与えて各出力用コンバータの設定電圧を(V05、V04、V03)とし、優先順位2番のAC−DCコンバータ113より設定出力電圧Voutを出力させる。すなわち、システム制御部30は、昼から夜への移行時に外部指令値をV1からV2に切り替え、各出力用コンバータの電圧差を保持したまま出力電圧をシフトさせる。この場合、太陽電池用コンバータ111は動作OFFであり、他の出力用コンバータの出力電圧はVoutより低いため、AC−DCコンバータ113からの直流電力が出力される。また、夜から昼への移行時には、システム制御部30は、外部指令値をV2からV1に切り替えて各出力用コンバータの電圧差を保持したまま出力電圧をシフトさせ、太陽電池用コンバータ111より設定出力電圧Voutを出力させる。昼と夜の制御の切り替えは、太陽電池101または太陽電池用コンバータ111の出力を監視して状態判断して行ってもよいし、システム制御部30にタイマ等の計時部を設け、時間によって昼夜の状態を判断して切り替えることも可能である。
夜の停電時は、システム制御部30から外部指令値V3を与えて各出力用コンバータの設定電圧を(V06、V05、V04)とし、優先順位3番の蓄電池用コンバータ112より設定出力電圧Voutを出力させる。すなわち、夜に停電が発生したときは、システム制御部30は外部指令値をV2からV3に切り替え、各出力用コンバータの電圧差を保持したまま出力電圧をシフトさせる。この場合、太陽電池用コンバータ111及びAC−DCコンバータ113は動作OFFであり、蓄電池用コンバータ112からの直流電力が出力される。停電から復帰したときは、システム制御部30は外部指令値をV3からV2に切り替えて各出力用コンバータの電圧差を保持したまま出力電圧をシフトさせ、AC−DCコンバータ113より設定出力電圧Voutを出力させる。
また、昼に停電が発生した場合は、システム制御部30は特に動作を変更しないで外部指令値V1のままで太陽電池用コンバータ111からの出力を継続する。昼に停電が発生して復帰せずにそのまま夜になった場合は、システム制御部30は外部指令値をV1からV3に切り替え、直流電力の出力を太陽電池用コンバータ111から蓄電池用コンバータ112に切り替える。また、夜に停電が発生して復帰せずに昼に移行したときは、システム制御部30は外部指令値をV3からV1に切り替え、直流電力の出力を蓄電池用コンバータ112から太陽電池用コンバータ111に切り替える。また、夜に長期停電が継続した場合は、システム制御部30は蓄電池102の蓄電池容量が所定値以下となったときに蓄電池用コンバータ112の出力を停止し、待機状態とする。待機状態からの復帰時は、システム制御部30は太陽電池用コンバータ111の出力範囲内であるときは外部指令値をV1に、出力範囲外であるときは外部指令値をV2にし、優先順位に従って出力可能な場合は太陽電池用コンバータ111から出力し、そうでないときはAC−DCコンバータ113から出力させる。
上記のように、システム制御部30は、出力優先順位が上位の出力用コンバータの出力電圧が所定の設定出力電圧Voutとなるように外部指令値(出力電圧指令値)を出力し、上位の出力用コンバータからの出力が正常に得られない場合に、次の順位の出力用コンバータの出力電圧が設定出力電圧Voutとなるように出力電圧指令値を切り替える。このように、状態毎に出力電圧制御を行うことによって、太陽電池>商用電源>蓄電池の順序に従って、各状態において出力可能な出力用コンバータの中から優先順位の高い出力用コンバータより直流電力を出力させることができる。
本実施形態の配電システムにおいて、出力電圧制御部10、及びその出力電圧検出部15は、図2に示した構成に限らず、他の構成をとることも可能である。以下に出力電圧制御部及び出力電圧検出部の構成の変形例を示す。
図5は本実施形態における出力電圧検出部を他の構成とした出力電圧制御部の第1変形例を示す図である。第1変形例の出力電圧制御部10Aは、分圧抵抗の接続構成を変更した出力電圧検出部15Aを備えている。出力電圧検出部15Aは、抵抗素子R11、R12、R13が並列接続され、これらが1つの抵抗素子R14に直列接続されてそれぞれが1つの抵抗で分圧される形の分圧抵抗により構成される。各抵抗素子R11、R12、R13と抵抗素子R14との接続部の分圧点の電圧がそれぞれの出力用コンバータの出力電圧検出値として出力される。この場合、各出力用コンバータに対する出力電圧検出値が太陽電池<商用電源<蓄電池の順番で一定の電圧差を有するように、各抵抗素子の抵抗値を設定する。その他は図2の構成と同様である。
図6は本実施形態における出力電圧検出部を他の構成とした出力電圧制御部の第2変形例を示す図である。第2変形例の出力電圧制御部10Bは、分圧抵抗の接続構成をさらに変更した出力電圧検出部15Bを備えている。出力電圧検出部15Bは、抵抗素子R21とR22、R23とR24、R25とR26がそれぞれ直列接続されて並列に分圧される形の分圧抵抗により構成される。各抵抗素子R21とR22、R23とR24、R25とR26の接続部の分圧点の電圧がそれぞれの出力用コンバータの出力電圧検出値として出力される。この場合、各出力用コンバータに対する出力電圧検出値が太陽電池<商用電源<蓄電池の順番で一定の電圧差を有するように、各抵抗素子の抵抗値を設定する。その他は図2の構成と同様である。
図7は本実施形態における出力電圧制御部の第3変形例を示す図である。第3変形例は、各出力用コンバータに対して出力電圧制御部41、42、43を備えている。蓄電池用コンバータ112に接続される出力電圧制御部42は、電圧変換部44と蓄電池出力制御部47を備え、蓄電池出力制御部47は分圧抵抗による出力電圧検出部45とコンパレータによる比較部46とを備えている。出力電圧制御部41、43の構成も同様である。これらの出力電圧制御部41、42、43は、システム制御部30より1つの出力電圧指令値が与えられ、この出力電圧指令値に基づいて各出力用コンバータの出力電圧のフィードバック制御を行うようになっている。その他は図2の構成と同様である。
これらの変形例においても、1つの指令値に基づいて複数の出力用コンバータの出力電圧制御を行うことによって、各出力用コンバータの出力電圧が所定の相対的な電圧差を保持したまま制御され、各コンバータ間の出力電圧の電圧差を常に一定にした状態で所定の出力電圧を得ることができる。
上述したように、本実施形態では、複数の電力源(太陽電池101、蓄電池102、商用電源105)からの供給電力に基づいてそれぞれの電力源に接続された出力用コンバータ(太陽電池用コンバータ111、蓄電池用コンバータ112、AC−DCコンバータ113)から直流電力を出力して配電する構成において、各出力用コンバータ間で所定の電圧差を持つように出力電圧を制御する。これにより、各電力源の状態によって、予め設定した順序に従って所望の電力源の出力用コンバータから直流電力を出力させることが可能である。この際、各出力用コンバータの出力電圧を相対的に変動させるように、出力電圧の変化量が各コンバータ共にほぼ同じになるように1つの指令値をそれぞれの出力用コンバータの出力電圧制御部に与えるものとする。これにより、各出力用コンバータの出力電圧制御部における出力電圧指令値、制御目標値、基準電圧値等のばらつきを低減し、常に設定した1つの出力用コンバータから安定して出力することが可能になる。
また、複数の出力用コンバータの出力電圧を検出する出力電圧検出部15、15A、15Bにおいて、各検出電圧に所定の電圧差を設けた構成とする。このように出力用コンバータ毎に検出電圧差を設けて、太陽電池出力制御部11、蓄電池出力制御部12、AC−DC出力制御部13による3つの連携フィードバック制御系を構成する。この検出電圧差がコンバータ毎の制御目標値の差に連動するため、各出力用コンバータにおいて相対的に出力電圧差が設定され、1番高い出力電圧設定のコンバータから安定的に出力させることが可能になる。また、複数の出力用コンバータの出力電圧検出部を一体化し、1つの出力電圧検出部15によって構成する。このように、同一の出力電圧検出部においてコンバータ毎に検出電圧差を設けることで、各出力用コンバータの出力電圧の検出値のばらつき、出力電圧の逆転等を抑止し、より安定して所定の出力用コンバータから出力させることが可能になる。また、出力電圧検出部において、分圧抵抗を設け、複数の出力用コンバータの検出電圧差を分圧抵抗によって得る構成とする。これにより、簡単な構成で確実に検出電圧差を設定可能である。
また、外部のシステム制御部30(制御部114)からの出力電圧指令値に基づく基準電圧値と、複数の出力用コンバータに対応する出力電圧検出部15、15A、15Bの検出電圧値とを比較する比較部16を設け、この比較結果をフィードバック制御部121、122、123にフィードバックすることにより、出力電圧の可変設定を可能としている。これにより、所定の電圧差を保ったまま出力電圧を可変することができる。また、各出力用コンバータの基準電圧値を生成するために、外部のシステム制御部30からの出力電圧指令値を基準電圧値に変換する電圧変換部14を設けている。これにより、例えば各出力用コンバータ用のD/A変換部等を複数設けることなく、出力電圧指令値の入力ばらつき(D/A誤差)を低減することができる。
また、各電力源、及び各出力用コンバータの出力有無、出力電圧等の出力状態を検知する出力状態検知部を備え、システム制御部30(制御部114)は、状態に応じて出力電圧指令値を可変することによって、各出力用コンバータの出力電圧を電圧差を保ったまま変化させるようにしている。これにより、状態に応じて出力させる出力用コンバータを切り替える際に、出力されるコンバータ(出力電圧が一番高いコンバータ)の出力電圧によるシステム電圧(設定出力電圧)が常に一定になるようにして、直流電力を出力させることが可能である。
また、複数の電力源の出力用コンバータの出力電圧設定値は、太陽電池用コンバータ111>AC−DCコンバータ113>蓄電池用コンバータ112とし、太陽電池101>商用電源105>蓄電池102の順番で複数の電力源の出力優先順位を設定する。これにより、太陽電池を一番上位として自然エネルギーを有効に利用することができる。また、蓄電池は夜の停電時のバックアップ出力として通常は極力使わないように設定することによって、上位の電力源がいずれも使用できない時のみに使用するようにし、必要なときのバックアップ時間を確保することができる。
また、蓄電池用コンバータ112の出力部には、ダイオード127を設けてダイオード127により出力電圧を分離するとともに、出力電圧制御部10において独立したフィードバック制御系(出力電圧検出部21、比較部22)を別にもう一つ設けている。ここで、蓄電池102用の独立したフィードバック制御系の設定電圧は、3つの連携フィードバック制御系の設定出力電圧よりも低く設定する。蓄電池102は、バックアップ出力として通常は極力使わないように設定しており、他の電力源から出力されているときは設定電圧が他よりも低くなって蓄電池用コンバータ112から出力されないので、常時動作可能であるかどうかわからない。このため、ダイオードにより出力電圧を分離し、別のフィードバック制御系により設定出力電圧より低い電圧で出力しておくことにより、出力動作確認が可能である。また、蓄電池102を出力状態としているので、蓄電池使用時のコンバータ出力動作を速くでき、バックアップ動作への切り替えを迅速にできる。
また、独立したフィードバック制御系は、外部のシステム制御部30(制御部114)からの出力電圧指令値に基づく基準電圧値と、出力電圧検出部21の検出電圧値とを比較する比較部22を設け、この比較結果をフィードバック制御部122に帰還することにより、出力電圧の可変設定を可能としている。これにより、出力電圧指令値に基づき、現在出力している電力源からの直流電力の電圧と所定の電圧差を保った状態で相対的に出力電圧を可変でき、蓄電池使用時のコンバータ出力動作を速くできる。
なお、複数の電力源の出力優先順位の設定は、上記の順序に限らず、電力源の種類、数、設置場所の仕様等に応じて、種々の設定例が可能である。例えば、蓄電池を省エネルギー用の電力源として用いて、各出力用コンバータの出力電圧設定値を、太陽電池>蓄電池(省エネルギー用動作)>商用電源>蓄電池(バックアップ用動作)の順序とすることも可能である。このような出力電圧設定とした場合においても、上述した制御例と同様にして、状態に応じて予め設定した出力優先順位に基づいて1つの出力用コンバータから安定して出力することが可能になる。この設定例では、商用電源を利用する前に蓄電池から出力されるので、太陽電池エネルギーで蓄積した電力を蓄電池より使用することが可能となり、省エネルギーを図ることができる。この場合、省エネルギー用動作時の蓄電池の出力電圧制御は、出力電圧検出部21、比較部22による独立したフィードバック制御系を用い、切替スイッチ23を設けてフィードバック制御系の動作を切替可能とする。これにより、予め設定した電池残量に到達すれば、商用電源から蓄電池へ出力切替ができ、また、バックアップ用としても蓄電池が利用できる。なお、このように独立したフィードバック制御系を切替スイッチ等によって切り替える構成とした場合、出力電圧を分離するダイオードは必ずしも設けなくてもよい。この構成では、独立したフィードバック制御系の設定電圧は、3つの連携フィードバック制御系の各設定電圧に対して、これらのいずれかの中間電圧に設定するなど、任意に設定可能である。
また、停電時において蓄電池102から出力してバックアップを行う際、蓄電池102の蓄電量が所定値より少なくなった場合、蓄電池用コンバータ112からの出力を停止する。そして、上位の電力源が復電するまでの間、蓄電池102からシステム制御部30のマイクロコンピュータのみに電力供給を受けるようにし、待機状態とする。これにより、システム制御部30の動作を継続させ、復電した際に直ちに上位の電力源からの電力を出力できる。また、復電するまでの間、少なくとも太陽電池101で十分な発電が行われて太陽電池用コンバータ111の出力範囲内となるまでは、待機状態を継続してシステム制御部30のみに電力を供給する。このように長期停電の場合、太陽電池101からの電力供給が停止している間(夜間)はバックアップ出力を停止してシステム制御部30のマイクロコンピュータのみを機能させておくことにより、翌日に太陽電池101が発電開始したときに直ちに電力復帰が可能になる。
なお、出力優先順位が上位に設定された電力源の出力用コンバータについて、少なくとも1つ以上の出力用コンバータは、垂下出力特性を備えたコンバータで構成されているものとする。そして、大電流負荷が接続された場合に、2つ以上の複数の電力源から出力可能とする。図8は本実施形態における各電力源の出力特性を示す図であり、太陽電池用コンバータ111、AC−DCコンバータ113、蓄電池用コンバータ112の各出力用コンバータの出力特性を示した特性図である。図8において、それぞれの出力特性図は横軸が電流(A)を、縦軸が電圧(V)を示しており、各出力用コンバータが垂下出力特性を有している。3つの出力用コンバータの出力特性を合わせると下側の特性図のようになり、定格出力においては一番高い電圧の電力源の出力用コンバータ(ここでは太陽電池用コンバータ)からの直流電力が出力される。定格出力より大きな負荷(過電流負荷)の場合は複数の電力源から出力させることにより、大容量出力に対応できる。
本実施形態によれば、各電力源の状態によって、予め設定した順序に従って所望の電力源の出力用コンバータから直流電力を出力させることが可能となる。また、1つの出力電圧指令値を与えることで、各出力用コンバータに対する出力電圧指令値、制御目標値、基準電圧値等のばらつきを低減し、常に設定に従った所定の出力用コンバータから安定して出力することが可能になる。また、各出力用コンバータ毎の検出電圧に所定の電圧差を設け、検出電圧差が各出力用コンバータ毎の制御目標値の差に連動するため、各出力用コンバータにおいて相対的に出力電圧差が設定され、1番高い出力電圧設定のコンバータから安定的に出力させることが可能になる。また、一体化された出力電圧検出部においてコンバータ毎に検出電圧差を設けることで、各出力用コンバータの出力電圧の検出値のばらつき、出力電圧の逆転等を抑止し、より安定して所定の出力用コンバータから出力させることが可能になる。また、出力電圧検出部を分圧抵抗によって構成することで、簡単な構成で確実に検出電圧差を設定可能である。
また、出力電圧制御部は、システム制御部からの出力電圧指令値に基づく基準電圧値と、出力電圧検出部による複数の出力用コンバータの検出電圧値とを比較する比較部を備え、この比較結果を各出力用コンバータにフィードバックする構成としている。これにより、各出力用コンバータの出力電圧の可変設定が可能であり、所定の電圧差を保ったまま出力電圧を可変することができる。また、システム制御部からの出力電圧指令値を基準電圧値に変換する電圧変換部を備えることで、例えば各出力用コンバータ用のD/A変換部等を複数設けることなく、出力電圧指令値の入力ばらつき(D/A誤差)を低減することが可能となる。
また、各電力源及び各出力用コンバータの出力状態を検知する出力状態検知部を備え、システム制御部が、状態に応じて出力電圧指令値を可変する構成としている。これにより、各出力用コンバータの出力電圧を電圧差を保ったまま変化させるようにし、状態に応じて出力させる出力用コンバータを切り替える際に、出力されるコンバータ(出力電圧が一番高いコンバータ)の出力電圧によるシステム電圧(設定出力電圧)が常に一定になるようにして、直流電力を出力させることが可能である。また、システム制御部は、出力優先順位が上位の出力用コンバータの出力電圧が所定の設定出力電圧となるように出力電圧指令値を出力し、上位の出力用コンバータからの出力が正常に得られない場合に、次の順位の出力用コンバータの出力電圧が設定出力電圧となるように出力電圧指令値を切り替えるようにする。これにより、出力優先順位に従って、上位のものから順に出力可能な出力用コンバータより所定の設定出力電圧の直流電力を出力させることが可能である。また、複数の出力用コンバータのうち、出力優先順位が上位に設定された少なくとも1つ以上の出力用コンバータは、垂下出力特性を備えたコンバータで構成する。これにより、大電流負荷が接続された場合に、2つ以上の複数の電力源から出力可能とすることで、大容量出力に対応可能である。
以降の実施形態において、配電システムの具体的な構成例のバリエーションをいくつか示す。以下では、図2に示した第1の実施形態と同様の構成要素については、同一符号を付して説明を省略する。
(第2の実施形態)
図9は、第2の実施形態の配電システムの主要部構成を示す図である。配電システムは、第1の実施形態と同様に、太陽電池用コンバータ111、蓄電池用コンバータ112、AC−DCコンバータ113を備えている。これらのコンバータの各出力端は並列接続されて直流配電路107と接続され、いずれかのコンバータからの直流電力が直流配電路107を介して直流電力出力131として出力される。
第2の実施形態では、出力電圧制御部50Aにおいて、蓄電池出力制御部12には、独立したフィードバック制御系として、他の出力電圧検出部21と、比較部22とが設けられ、蓄電池用コンバータ112の出力線路に接続されている。比較部22はコンパレータCP4を有して構成され、比較部22の出力端には切替スイッチ(SW)23が設けられ、出力電圧検出部21及び比較部22による独立したフィードバック制御系の動作をON/OFFできるようになっている。切替スイッチ23は、比較部22のコンパレータCP4の出力をオンまたはオフするON/OFF切替型だけでなく、比較部16のコンパレータCP1の出力と比較部22のコンパレータCP4の出力とを選択的に切り替える2系統切替型のスイッチなどを用いてもよい。なお、蓄電池用コンバータ112の出力線路には、出力電圧を他の電力源と分離するダイオードを設けない構成となっている。
比較部22は、蓄電池用コンバータ112の出力電圧検出値と基準電圧値V4とを比較し、差分値をフィードバック制御値として蓄電池用コンバータ112のフィードバック制御部に帰還する。システム制御部70Aは、比較部16及び比較部22の各コンパレータの基準電圧値(設定電圧)を設定するとともに、蓄電池102の残量検出、及び切替スイッチ23のON/OFF制御を行い、フィードバック制御系の動作を切り替える。その他の構成は図2に示した第1の実施形態と同様である。
この際、基準電圧値は、V1>V4>V2>V3とする。例えば、V1=48V、V4=47.5V、V2=47V、V3=46Vに設定する。独立したフィードバック制御系による出力電圧制御(基準電圧値V4)は、蓄電池の省エネルギーモードでの動作などに利用可能である。省エネルギーモードでは、太陽電池101からの出力電力を蓄電池102に蓄えて、この蓄電池102の電力を利用することで、商用電源105からの電力の利用をできるだけ行わないようにして省力化を図る。これにより、各出力用コンバータの出力電圧は、太陽電池>蓄電池(省エネルギー用)>商用電源>蓄電池(バックアップ用)の順番で一定の電圧差を持つように設定される。
第2の実施形態では、蓄電池102の残量に応じて、フィードバック制御系を切り替えることにより、商用電源105からの出力電力の利用前に蓄電池102の出力電力が出力される。これによって、太陽電池エネルギーで蓄積した電力を使用することが可能となり、省エネルギー化を実現できる。また、独立したフィードバック制御系の基準電圧値(設定電圧)を、3つの連携フィードバック制御系の各基準電圧値(設定電圧)に対して任意に設定することで、各出力用コンバータの出力優先順位を変更することができる。
(第3の実施形態)
図10は、第3の実施形態の配電システムの主要部構成を示す図である。第3の実施形態では、蓄電池用コンバータ112の出力端と各出力用コンバータの正極側の出力経路の接続点との間に、出力電圧を分離するダイオード60が直列接続されて設けられている。また、出力電圧制御部50Bにおいて、蓄電池出力制御部12には、独立したフィードバック制御系として、さらに他の出力電圧検出部61と、比較部62とが設けられ、蓄電池用コンバータ112の出力線路におけるダイオード60のアノード側に接続されている。比較部62はコンパレータCP5を有して構成され、蓄電池用コンバータ112のダイオード60より手前側の出力電圧検出値と基準電圧値V5とを比較し、差分値をフィードバック制御値として蓄電池用コンバータ112のフィードバック制御部に帰還する。システム制御部70Bは、比較部16及び比較部62の各コンパレータの基準電圧値(設定電圧)を設定し、3つの連携フィードバック制御系及び独立したフィードバック制御系の動作を制御する。その他の構成は図2に示した第1の実施形態と同様である。
この際、基準電圧値は、V1>V2>V3、かつV3>V5とする。例えば、V1=48V、V2=47V、V3=46V、V5=45Vに設定する。これにより、各出力用コンバータの出力電圧は、太陽電池>商用電源>蓄電池(バックアップ用)>蓄電池(独立フィードバック)の順番で一定の電圧差を持つように設定される。この場合は、蓄電池用コンバータ112の出力線路におけるダイオード60の手前側において、独立したフィードバック制御系によって、蓄電池用コンバータ112からの直流電力出力131における出力電圧よりも低い電圧で出力電圧を制御することになる。このような出力電圧制御によって、蓄電池用コンバータ112が基準電圧値V5の設定電圧で常に出力した状態となる。
第3の実施形態では、蓄電池用コンバータ112の出力電圧を分離し、独立したフィードバック制御系で制御することによって、蓄電池用コンバータ112が常に出力した状態となり、蓄電池102からの出力電力を使用する際の出力切替時のフィードバック応答性を改善できる。これによって、蓄電池使用時のコンバータ出力切替動作を速くすることができる。
(第4の実施形態)
図11は、第4の実施形態の配電システムの主要部構成を示す図である。第4の実施形態では、蓄電池用コンバータ112の入力と出力を検出する蓄電池コンバータ入出力検出部を備え、この蓄電池コンバータ入出力検出部の検出結果をシステム制御部70Cに入力する構成となっている。出力電圧制御部50Cは、図10に示した第3の実施形態の出力電圧制御部50Bと同様の構成である。システム制御部70Cは、蓄電池用コンバータ112への入力電圧または蓄電池102の残量の検出値と、蓄電池用コンバータ112からの出力電圧の検出値とを入力し、蓄電池用コンバータ112の入力部の入力電圧と、出力部のダイオード60のアノード側の出力電圧とを監視する。
第4の実施形態では、蓄電池用コンバータ112の入力電圧及び出力電圧を監視することによって、蓄電池用コンバータ112の未出力時の故障判定が可能となる。
(第5の実施形態)
図12は、第5の実施形態の配電システムの主要部構成を示す図である。第5の実施形態では、出力電圧制御部50Dの蓄電池出力制御部12において、独立したフィードバック制御系の比較部62のコンパレータCP5の出力端に、ダイオード63が直列接続されて設けられている。また、連携フィードバック制御系の比較部16のコンパレータCP1の出力端にもダイオード64が直列接続されて設けられ、これらのダイオード63、64のカソード同士が並列接続されてフィードバック出力切替部が構成され、蓄電池用コンバータ112のフィードバック制御部に接続される。その他の構成は図11に示した第4の実施形態と同様である。システム制御部70Dは、第4の実施形態のシステム制御部70Cと同様の機能を有している。
なお、フィードバック出力切替部のダイオード63、64は、図10の第3の実施形態の構成、図11の第4の実施形態の構成のいずれの独立したフィードバック制御系に適用して設けることも可能である。また、ダイオード63、64の並列接続の代わりに、図9の第2の実施形態の切替スイッチ23と同様に、ON/OFF切替型のスイッチあるいは2系統切替型のスイッチなどを設けて、比較部62、16のフィードバック出力を切り替えることも可能である。
第5の実施形態では、独立したフィードバック制御系の比較部62の出力部にダイオードを設けることによって、連携フィードバック制御系と独立したフィードバック制御系とでフィードバック動作を確実に切り替えて出力電圧制御を行うことができる。また、フィードバック制御系の出力切り替えにダイオードを用いることで、システム制御部70Dによる制御信号を要することなく動作の切り替えが可能であり、簡単な構成でフィードバック出力切替部を実現できる。
(第6の実施形態)
図13は、第6の実施形態の配電システムの主要部構成を示す図である。第6の実施形態では、第3〜第5の実施形態の蓄電池用コンバータ112と同様に、AC−DCコンバータ113においても独立したフィードバック制御系を備える構成となっている。AC−DCコンバータ113の出力端と各出力用コンバータの正極側の出力経路の接続点との間に、出力電圧を分離するダイオード65が直列接続されて設けられている。また、出力電圧制御部50Eにおいて、AC−DC出力制御部13には、独立したフィードバック制御系として、さらに他の出力電圧検出部66と、比較部67とが設けられ、AC−DCコンバータ113の出力線路におけるダイオード65のアノード側に接続されている。比較部67はコンパレータCP6を有して構成され、AC−DCコンバータ113のダイオード65より手前側の出力電圧検出値と基準電圧値V6とを比較し、差分値をフィードバック制御値としてAC−DCコンバータ113のフィードバック制御部に帰還する。
また、独立したフィードバック制御系の比較部67のコンパレータCP6の出力端に、ダイオード68が直列接続されて設けられている。また、連携フィードバック制御系の比較部16のコンパレータCP2の出力端にもダイオード69が直列接続されて設けられ、これらのダイオード68、69のカソード同士が並列接続されてフィードバック出力切替部が構成され、AC−DCコンバータ113のフィードバック制御部に接続される。システム制御部70Eは、比較部16、比較部62及び比較部67の各コンパレータの基準電圧値(設定電圧)を設定し、3つの連携フィードバック制御系及び2つの独立したフィードバック制御系の動作を制御する。その他の構成は図12に示した第5の実施形態と同様である。
この際、基準電圧値は、V1>V2>V3、かつV3>V5、かつV2>V6、かつV6>V5とする。例えば、V1=48V、V2=47V、V3=46V、V6=46.5V、V5=45Vに設定する。これにより、各出力用コンバータの出力電圧は、太陽電池>商用電源>商用電源(独立フィードバック)>蓄電池(バックアップ用)>蓄電池(独立フィードバック)の順番で一定の電圧差を持つように設定される。この場合は、第3〜第5の実施形態の蓄電池用コンバータ112と同様に、AC−DCコンバータ113の出力線路におけるダイオード65の手前側において、独立したフィードバック制御系によって、AC−DCコンバータ113からの直流電力出力131における出力電圧よりも低い電圧で出力電圧を制御することになる。このような出力電圧制御によって、AC−DCコンバータ113が基準電圧値V6の設定電圧で常に出力した状態となる。
第6の実施形態では、AC−DCコンバータ113の出力電圧を分離し、独立したフィードバック制御系で制御することによって、AC−DCコンバータ113が常に出力した状態となり、商用電源105からの出力電力を使用する際の出力切替時のフィードバック応答性を改善できる。これによって、商用電源使用時のコンバータ出力切替動作を速くすることができる。
(第7の実施形態)
図14は、第7の実施形態の配電システムの主要部構成を示す図である。第7の実施形態では、AC−DCコンバータ113の入力と出力を検出するAC−DCコンバータ入出力検出部を備え、このAC−DCコンバータ入出力検出部の検出結果をシステム制御部70Fに入力する構成となっている。出力電圧制御部50Fは、図13に示した第6の実施形態の出力電圧制御部50Eと同様の構成である。システム制御部70Fは、AC−DCコンバータ113への入力電圧の検出値と、AC−DCコンバータ113からの出力電圧の検出値とを入力し、AC−DCコンバータ113の入力部の入力電圧と、出力部のダイオード65のアノード側の出力電圧とを監視する。また、第4〜第6の実施形態と同様、蓄電池用コンバータ112の入力部の入力電圧と、出力部のダイオード60のアノード側の出力電圧とを監視する。
第7の実施形態では、AC−DCコンバータ113の入力電圧及び出力電圧を監視することによって、AC−DCコンバータ113の未出力時の故障判定が可能となる。
(第8の実施形態)
図15は、第8の実施形態の配電システムの主要部構成を示す図である。第8の実施形態では、太陽電池用コンバータ111の入力と出力を検出する太陽電池コンバータ入出力検出部を備え、この太陽電池コンバータ入出力検出部の検出結果をシステム制御部70Gに入力する構成となっている。太陽電池用コンバータ111の出力端と各出力用コンバータの正極側の出力経路の接続点との間に、出力電圧を分離するダイオード80が直列接続されて設けられている。出力電圧制御部50G、及びその他の構成は、図14に示した第7の実施形態と同様である。システム制御部70Gは、太陽電池用コンバータ111への入力電圧の検出値と、太陽電池用コンバータ111からの出力電圧の検出値とを入力し、太陽電池用コンバータ111の入力部の入力電圧と、出力部のダイオード80のアノード側の出力電圧とを監視する。また、第7の実施形態と同様、蓄電池用コンバータ112及びAC−DCコンバータ113の入力電圧と出力電圧を監視する。
第8の実施形態では、太陽電池用コンバータ111の入力電圧及び出力電圧を監視することによって、太陽電池用コンバータ111の未出力時の故障判定が可能となる。
(第9の実施形態)
図16は、第9の実施形態の配電システムの主要部構成を示す図である。第9の実施形態は、図9に示した第2の実施形態と図15に示した第8の実施形態とを組み合わせた構成となっている。すなわち、出力電圧制御部50Hにおいて、蓄電池出力制御部12には、出力電圧検出部21、比較部22、切替スイッチ23による第1の独立フィードバック制御系と、出力電圧検出部61、比較部62による第2の独立フィードバック制御系とが設けられている。また、AC−DC出力制御部13には、出力電圧検出部66、比較部67による第3の独立フィードバック制御系が設けられている。蓄電池用コンバータ112、AC−DCコンバータ113、太陽電池用コンバータ111の出力端には、各出力用コンバータの正極側の出力経路の接続点との間に、出力電圧を分離するダイオード60、65、80がそれぞれ直列接続されて設けられている。
この際、基準電圧値は、V1>V4>V2>V3、かつV3>V5、かつV2>V6、かつV6>V5とする。例えば、V1=48V、V4=47.5V、V2=47V、V3=46V、V6=46.5V、V5=45Vに設定する。これにより、各出力用コンバータの出力電圧は、太陽電池>蓄電池(省エネルギー用)>商用電源>商用電源(独立フィードバック)>蓄電池(バックアップ用)>蓄電池(独立フィードバック)の順番で一定の電圧差を持つように設定される。
システム制御部70Hは、第8の実施形態と同様、蓄電池用コンバータ112、AC−DCコンバータ113、及び太陽電池用コンバータ111の入力電圧と出力電圧を監視する。また、システム制御部70Hは、第2の実施形態と同様、蓄電池102の残量検出、及び切替スイッチ23のON/OFF制御を行い、フィードバック制御系の動作を切り替える。
第9の実施形態では、上述した第2〜第8の実施形態を合わせた効果が得られる。すなわち、蓄電池102の残量に応じてフィードバック制御系を切り替えることにより、太陽電池エネルギーで蓄積した電力を使用可能として省エネルギー化を実現できる。また、独立したフィードバック制御系を切り替えて動作させることにより、各出力用コンバータの出力優先順位を変更することができる。また、蓄電池用コンバータ112の独立フィードバック制御系による制御、及びAC−DCコンバータ113の独立フィードバック制御系による制御の少なくとも一方を動作させることによって、蓄電池使用時または商用電源使用時のそれぞれのコンバータ出力切替動作を速くすることができる。また、蓄電池用コンバータ112、AC−DCコンバータ113、及び太陽電池用コンバータ111の各出力用コンバータの故障判定が可能となる。
本実施形態によれば、出力電圧制御部において、複数の出力用コンバータの設定電圧として、太陽電池>商用電源>蓄電池の順序で所定の電圧差を有する出力電圧を設定し、各出力用コンバータの出力電圧を制御することで、太陽電池を一番上位として自然エネルギーを有効に利用することが可能である。また、蓄電池は夜の停電時のバックアップ出力として通常は極力使わないように設定することによって、上位の電力源がいずれも使用できない時のみに使用するようにし、必要なときのバックアップ時間を確保することが可能となる。
また、蓄電池用コンバータの出力部においてダイオードにより出力電圧を分離し、独立したフィードバック制御系により蓄電池用コンバータの他のフィードバック制御系の設定電圧より低い電圧で出力制御することにより、蓄電池の出力動作確認が可能である。またこの場合、蓄電池用コンバータが出力状態で待機するので、蓄電池使用時のコンバータ出力切替動作を速くでき、蓄電池のバックアップ動作への切り替えを迅速にすることが可能である。また、独立したフィードバック制御系は、システム制御部からの出力電圧指令値に基づき、現在出力している電力源からの直流電力の電圧と所定の電圧差を保った状態で相対的に出力電圧を可変でき、蓄電池使用時のコンバータ出力動作を速くすることが可能である。
また、AC−DCコンバータの出力部においてダイオードにより出力電圧を分離し、独立したフィードバック制御系によりAC−DCコンバータの他のフィードバック制御系の設定電圧より低い電圧で出力制御することにより、商用電源の出力動作確認が可能である。またこの場合、AC−DCコンバータが出力状態で待機するので、商用電源使用時のコンバータ出力切替動作を速くでき、商用電源への切り替えを迅速にすることが可能である。また、独立したフィードバック制御系は、システム制御部からの出力電圧指令値に基づき、現在出力している電力源からの直流電力の電圧と所定の電圧差を保った状態で相対的に出力電圧を可変でき、商用電源使用時のコンバータ出力動作を速くすることが可能である。
また、独立したフィードバック制御系の出力部は、ダイオード等によるフィードバック出力切替部を介して各出力用コンバータと接続することで、複数の出力用コンバータの連携フィードバック制御系と独立したフィードバック制御系とで、フィードバック動作を確実に切り替えて出力電圧制御を行うことが可能となる。また、ダイオードを用いる場合は、簡単な構成でフィードバック制御系の出力切り替えが実現できる。また、蓄電池用コンバータ、AC−DCコンバータ、太陽電池用コンバータの少なくとも1つにおいて、入力電圧と出力電圧とを監視することで、出力用コンバータの故障判定が可能である。
また、出力電圧制御部において、複数の出力用コンバータの設定電圧として、太陽電池>蓄電池の省エネルギー用動作>商用電源>蓄電池のバックアップ用動作の順序で所定の電圧差を有する出力電圧を設定し、各出力用コンバータの出力電圧を制御することで、状態に応じて予め設定した出力優先順位に基づいて所定の出力用コンバータから安定して出力することが可能になる。この場合、商用電源を利用する前に蓄電池から出力されるので、太陽電池エネルギーで蓄積した電力を蓄電池より使用することが可能となり、省エネルギー化を図ることができる。また、出力電圧制御部は、蓄電池用コンバータの出力電圧を制御する独立したフィードバック制御系と、この独立したフィードバック制御系の動作をON/OFFする切替スイッチとを備え、蓄電池の省エネルギー用動作時の出力電圧を独立したフィードバック制御系によって制御する構成としている。これにより、例えば予め設定した蓄電池の蓄電量に到達した場合に、商用電源から蓄電池に出力を切り替えることができ、また、上位の電力源がいずれも使用できない場合にバックアップ用としても蓄電池が利用可能である。また、独立したフィードバック制御系を切り替えて動作させることにより、各出力用コンバータの出力優先順位を変更することができる。
また、システム制御部は、商用電源からの電力が供給されない停電時において、蓄電池の蓄電量が所定値より少なくなった場合、蓄電池用コンバータからの出力を停止し、自身のみで蓄電池からの電力供給を受ける待機状態とする構成としている。これにより、長期停電等の際にも蓄電池からのバックアップ出力を停止してシステム制御部の動作を継続させ、復電した際に直ちに上位の電力源からの電力を出力させることが可能である。また、停電時から復電するまでの間、少なくとも太陽電池用コンバータの出力範囲内となるまでは、待機状態を継続するようにしている。これにより、長期停電等の場合、太陽電池からの電力供給が停止している間(夜間)は蓄電池からのバックアップ出力を停止してシステム制御部を機能させておくことにより、太陽電池が発電開始したときに直ちに電力復帰が可能になる。
なお、本発明は、本発明の趣旨ならびに範囲を逸脱することなく、明細書の記載、並びに周知の技術に基づいて、当業者が様々な変更、応用することも本発明の予定するところであり、保護を求める範囲に含まれる。また、発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上記実施形態における各構成要素を任意に組み合わせてもよい。
10、10A、10B、41、42、43、50A、50B、50C、50D、50E、50F、50G、50H 出力電圧制御部
11 太陽電池出力制御部
12、47 蓄電池出力制御部
13 AC−DC出力制御部
14、44 電圧変換部
15、15A、15B、21、25、45、61、66 出力電圧検出部
16、22、46、62、67 比較部
23 切替スイッチ
30、70A、70B、70C、70D、70E、70F、70G、70H システム制御部
60、63、64、65、68、69、80、127 ダイオード
101 太陽電池
102 蓄電池
103 パワーコンディショナ
104 交流分電盤
105 商用電源
106 交流配電路
107 直流配電路
110 直流分電盤(直流配電装置)
111 太陽電池用コンバータ
112 蓄電池用コンバータ
113 AC−DCコンバータ
114 制御部
115 表示部
121、122、123 フィードバック制御部
124、125 電圧検出部
126 停電検出部
128 切替スイッチ
131 直流電力出力

Claims (24)

  1. 複数の電力源にそれぞれ対応して設けられ、接続された電力源から供給される電力を基に所定の電圧レベルの直流電力を出力する複数の出力用コンバータと、
    前記複数の出力用コンバータの出力電圧を制御する出力電圧制御部と、
    前記出力電圧制御部に指令値を与えて出力電圧制御動作を指示するシステム制御部と、を備える配電システムであって、
    前記出力電圧制御部は、予め決定した複数の電力源の出力優先順位に従って、各出力用コンバータの出力電圧が各コンバータ間で所定の電圧差を持つように、上位のものから高い出力電圧を設定したフィードバック制御系を構成し、この設定電圧を目標として各出力用コンバータの出力電圧を制御するものであり、
    前記システム制御部は、1つの出力電圧指令値を前記出力電圧制御部に与えて複数の出力用コンバータの出力電圧を連動して変化させるものである配電システム。
  2. 請求項1に記載の配電システムであって、
    前記出力電圧制御部は、前記複数の出力用コンバータのそれぞれの出力電圧を検出する出力電圧検出部を備え、前記出力電圧検出部は、各出力用コンバータ毎の検出電圧に所定の電圧差を設けた構成とする配電システム。
  3. 請求項2に記載の配電システムであって、
    前記出力電圧制御部は、複数の出力用コンバータの出力電圧を検出する一体化された1つの出力電圧検出部により構成される配電システム。
  4. 請求項3に記載の配電システムであって、
    前記出力電圧検出部は、分圧抵抗を有して構成され、前記分圧抵抗によって各出力用コンバータ毎に設定された検出電圧差を持つ複数の出力用コンバータの出力電圧を取得するものである配電システム。
  5. 請求項2に記載の配電システムであって、
    前記出力電圧制御部は、前記システム制御部からの出力電圧指令値に基づく基準電圧値と、前記出力電圧検出部による複数の出力用コンバータの検出電圧値とを比較する比較部を備え、この比較結果を各出力用コンバータにフィードバックするものである配電システム。
  6. 請求項5に記載の配電システムであって、
    前記出力電圧制御部は、前記システム制御部からの出力電圧指令値を前記基準電圧値に変換する電圧変換部を備える配電システム。
  7. 請求項1に記載の配電システムであって、
    前記各電力源及び各出力用コンバータの出力状態を検知する出力状態検知部を備え、前記システム制御部は、状態に応じて出力電圧指令値を可変する配電システム。
  8. 請求項7に記載の配電システムであって、
    前記システム制御部は、出力優先順位が上位の出力用コンバータの出力電圧が所定の設定出力電圧となるように出力電圧指令値を出力し、前記上位の出力用コンバータからの出力が正常に得られない場合に、次の順位の出力用コンバータの出力電圧が前記設定出力電圧となるように出力電圧指令値を切り替える配電システム。
  9. 請求項1に記載の配電システムであって、
    前記複数の出力用コンバータとして、太陽電池に接続される太陽電池用コンバータと、蓄電池に接続される蓄電池用コンバータと、商用電源に接続されるAC−DCコンバータとを備え、
    前記出力電圧制御部は、前記複数の出力用コンバータの設定電圧として、太陽電池>商用電源>蓄電池の順序で所定の電圧差を有する出力電圧を設定し、各出力用コンバータの出力電圧を制御する配電システム。
  10. 請求項9に記載の配電システムであって、
    前記蓄電池用コンバータの出力部には、出力電圧を分離するダイオードを備え、
    前記出力電圧制御部は、前記蓄電池用コンバータの出力電圧を制御する独立したフィードバック制御系を備え、この独立したフィードバック制御系の設定電圧を前記蓄電池用コンバータに設けた他のフィードバック制御系の設定電圧よりも低く設定した配電システム。
  11. 請求項10に記載の配電システムであって、
    前記出力電圧制御部の独立したフィードバック制御系は、前記システム制御部からの出力電圧指令値に基づく基準電圧値と、前記蓄電池用コンバータの出力電圧の検出電圧値とを比較する比較部を備え、この比較結果を前記蓄電池用コンバータにフィードバックするものである配電システム。
  12. 請求項10に記載の配電システムであって、
    前記蓄電池用コンバータに設ける独立したフィードバック制御系の出力部は、フィードバック出力切替部を介して前記蓄電池用コンバータと接続される配電システム。
  13. 請求項10に記載の配電システムであって、
    前記システム制御部は、前記蓄電池用コンバータの入力電圧と出力電圧とを監視する配電システム。
  14. 請求項9に記載の配電システムであって、
    前記AC−DCコンバータの出力部には、出力電圧を分離するダイオードを備え、
    前記出力電圧制御部は、前記AC−DCコンバータの出力電圧を制御する独立したフィードバック制御系を備え、この独立したフィードバック制御系の設定電圧を前記AC−DCコンバータに設けた他のフィードバック制御系の設定電圧よりも低く設定した配電システム。
  15. 請求項14に記載の配電システムであって、
    前記出力電圧制御部の独立したフィードバック制御系は、前記システム制御部からの出力電圧指令値に基づく基準電圧値と、前記AC−DCコンバータの出力電圧の検出電圧値とを比較する比較部を備え、この比較結果を前記AC−DCコンバータにフィードバックするものである配電システム。
  16. 請求項14に記載の配電システムであって、
    前記AC−DCコンバータに設ける独立したフィードバック制御系の出力部は、フィードバック出力切替部を介して前記AC−DCコンバータと接続される配電システム。
  17. 請求項14に記載の配電システムであって、
    前記システム制御部は、前記AC−DCコンバータの入力電圧と出力電圧とを監視する配電システム。
  18. 請求項13または17に記載の配電システムであって、
    前記太陽電池用コンバータの出力部には、出力電圧を分離するダイオードを備え、
    前記システム制御部は、前記太陽電池用コンバータの入力電圧と出力電圧とを監視する配電システム。
  19. 請求項1に記載の配電システムであって、
    前記複数の出力用コンバータとして、太陽電池に接続される太陽電池用コンバータと、蓄電池に接続される蓄電池用コンバータと、商用電源に接続されるAC−DCコンバータとを備え、
    前記出力電圧制御部は、前記複数の出力用コンバータの設定電圧として、太陽電池>蓄電池の省エネルギー用動作>商用電源>蓄電池のバックアップ用動作の順序で所定の電圧差を有する出力電圧を設定し、各出力用コンバータの出力電圧を制御する配電システム。
  20. 請求項19に記載の配電システムであって、
    前記出力電圧制御部は、前記蓄電池用コンバータの出力電圧を制御する独立したフィードバック制御系と、この独立したフィードバック制御系の動作をON/OFFする切替スイッチとを備え、前記蓄電池の省エネルギー用動作時の出力電圧を前記独立したフィードバック制御系によって制御する配電システム。
  21. 請求項19に記載の配電システムであって、
    前記蓄電池用コンバータの出力部には、出力電圧を分離するダイオードを備え、
    前記出力電圧制御部は、前記蓄電池用コンバータの出力電圧を制御する独立したフィードバック制御系として、前記ダイオードのカソード側に第1の独立フィードバック制御系及びこの第1の独立フィードバック制御系の動作をON/OFFする切替スイッチを備えるとともに、前記ダイオードのアノード側に第2の独立フィードバック制御系を備え、前記蓄電池の省エネルギー用動作時の出力電圧を前記第1の独立フィードバック制御系によって制御し、前記第2の独立フィードバック制御系の設定電圧を前記蓄電池用コンバータに設けた他のフィードバック制御系の設定電圧よりも低く設定した配電システム。
  22. 請求項1に記載の配電システムであって、
    前記各電力源及び各出力用コンバータの出力状態を検知する出力状態検知部を備え、
    前記複数の出力用コンバータとして、太陽電池に接続される太陽電池用コンバータと、蓄電池に接続される蓄電池用コンバータと、商用電源に接続されるAC−DCコンバータとを備え、
    前記システム制御部は、前記商用電源からの電力が供給されない停電時において、前記蓄電池の蓄電量が所定値より少なくなった場合、前記蓄電池用コンバータからの出力を停止し、自身のみで蓄電池からの電力供給を受ける待機状態とする配電システム。
  23. 請求項22に記載の配電システムであって、
    前記システム制御部は、前記停電時から復電するまでの間、少なくとも前記太陽電池用コンバータの出力範囲内となるまでは、前記待機状態を継続する配電システム。
  24. 請求項1に記載の配電システムであって、
    前記複数の出力用コンバータのうち、出力優先順位が上位に設定された少なくとも1つ以上の出力用コンバータは、垂下出力特性を備えたコンバータで構成されている配電システム。
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