JP2011096848A - 光電変換装置の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】光電変換層を高速で製膜して高い開放電圧を有する光電変換装置を製造する方法を提供することを目的とする。
【解決手段】p層41と、結晶質i層42と、n層43とが積層された光電変換層3を備える光電変換装置100の製造方法であって、原料ガスとしてSiHガス、Hガス及び不純物ガスを用い、前記不純物ガスの流量を1sccm以上とし、かつ、水素希釈率を所定の比率に調整して、前記p層41または前記n層43の少なくとも一方のバンドギャップを制御する工程を備える光電変換装置100の製造方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、光電変換装置の製造方法に関し、特に発電層を製膜で作製する光電変換装置の製造方法に関する。
太陽光のエネルギーを電気エネルギーに変換する太陽電池に用いられる光電変換装置としては、p型シリコン系半導体(p層)、i型シリコン系半導体(i層)及びn型シリコン系半導体(n層)の薄膜をプラズマCVD法等で製膜して形成した光電変換層を備えた薄膜シリコン系光電変換装置が知られている。
薄膜シリコン系太陽電池の長所としては、大面積化が容易であること、膜厚が結晶系太陽電池の1/100程度と薄く、材料が少なくて済むことなどが挙げられる。このため、薄膜シリコン系太陽電池は、結晶系太陽電池と比較して低コストでの製造が可能となる。しかしながら、薄膜シリコン系太陽電池の短所としては、変換効率が結晶系に比べて低いことが挙げられる。本技術分野においては、変換効率の向上が重要な課題となっている。
例えば、特許文献1、特許文献2においては、p層及びn層に対しNを添加し、その濃度を調整することで、開放電圧や変換効率の向上を図っている。
特開2006−120930号公報 特開2003−017724号公報
特許文献1に記載されているように、Nなどの不純物濃度が低いほど、p層及びn層は結晶化しやすい傾向がある。p層及びn層の結晶化率が低い場合は、導電性が低下し、また、i層上に製膜するとi層との結合が悪化するため、光電変換効率が低下する。従って、従来は、p層及びn層の結晶化率を高く設定することが必須であるとされていた。
また、p層及びn層に不純物、例えば、Nを添加する場合、Nガスを原料ガスとして用いるが、Nガスはプラズマ中で分解されにくいため、膜中に多量のNを含有させることが困難である。このため、特許文献1では、p層及びn層に対しNを0.001原子%から10原子%などの低い濃度で添加していた。
p層及びn層の結晶化率を高くするためには、水素希釈率(H/SiH)を高くする必要がある。しかし、この場合、シリコン層の原料となるSiH量が少なくなり、p層及びn層の製膜速度が低下するという問題があった。量産工程においては、p層及びn層の製膜速度が遅くなると、生産性が大幅に低下するので好ましくない。p層及びn層を高速で製膜して高い生産性としながら、太陽電池の変換効率を向上させることが課題となっていた。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、光電変換層を高速で製膜して高い開放電圧を有する光電変換装置を製造する方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、p層と、結晶質i層と、n層とが積層された光電変換層を備える光電変換装置の製造方法であって、SiHガス、Hガス及び不純物ガスを含む原料ガスを用い、前記不純物ガスの流量を1sccm以上とし、かつ、水素希釈率を所定の比率に調整して、前記p層または前記n層の少なくとも一方のバンドギャップを所定値に制御する工程を備える光電変換装置の製造方法を提供する。
本発明者らが鋭意検討した結果、p層やn層の製膜において、水素希釈率(H/SiH)を所定の比率に調整すると、p層またはn層への不純物の取り込み効率が向上することを見出した。ここでいう「不純物ガス」とは、Nガス、NHガス、HNNHガス、NOガス、CHガス、Cガス、Cガス等のp層やn層のバンドギャップを広げることのできるガスである。例えば、p層やn層に含有されるN濃度を高くすると、n層のバンドギャップも広くなる。そのため、p層やn層にNを効率良く取り込むことができれば、所望のバンドギャップを有する層を製膜することが容易になる。特に、上記の効果は、製膜室に導入する不純物ガスの流量を1sccm以上としたときに得られる。
前記バンドギャップを1.8eV以上2.1eV以下とすることが好ましく、1.9eV以上2.0eV以下とすることが更に好ましい。また、前記バンドギャップを制御する層の結晶化率を0以上3未満とすることが好ましい。
バンドギャップを制御する層は、p層またはn層のどちらか一方でも良いし、両方でも良い。p層またはn層の少なくとも一方のシリコン半導体層のバンドギャップを上記範囲内となるよう制御して製膜することで、光電変換装置としたときの開放電圧を向上させることができる。バンドギャップを制御する層の結晶化率を上記範囲とすることで、製膜速度を低下させることなく、シリコン系半導体層を製膜することができる。
本発明によれば、水素希釈率を所定の比率に調整することで、p層またはn層の少なくとも一方の層が所望のバンドギャップとなるよう制御することが容易となる。それによって、開放電圧が高く、変換効率も高い光電変換装置を製造することができる。
第1実施形態に係る光電変換装置の構成を模式的に示した断面図である。 第1実施形態に係る光電変換装置の製造方法として、太陽電池パネルの製造方法を説明する概略図である。 第1実施形態に係る光電変換装置の製造方法として、太陽電池パネルの製造方法を説明する概略図である。 第1実施形態に係る光電変換装置の製造方法として、太陽電池パネルの製造方法を説明する概略図である。 第1実施形態に係る光電変換装置の製造方法として、太陽電池パネルの製造方法を説明する概略図である。 ガス添加量とn層中の窒素原子濃度との関係を表すグラフである。 n層中の窒素原子濃度とn層の光学バンドギャップとの関係を表すグラフである。 第1実施形態に係るn層の光学バンドギャップと結晶化率との関係を表すグラフである。 第1実施形態に係るn層中の光学バンドギャップと太陽電池モジュールの開放電圧との関係を表すグラフである。 第2実施形態に係るp層の光学バンドギャップと結晶化率との関係を表すグラフである。 第2実施形態に係るp層中の光学バンドギャップと太陽電池モジュールの開放電圧との関係を表すグラフである。 第3実施形態に係る光電変換装置の構成を模式的に示した断面図である。 第3実施形態に係るn層中の光学バンドギャップと太陽電池モジュールの開放電圧との関係を表すグラフである。 第4実施形態に係るp層中の光学バンドギャップと太陽電池モジュールの開放電圧との関係を表すグラフである。 第5実施形態に係る光電変換装置の構成を模式的に示した断面図である。 第5実施形態に係るn層中の光学バンドギャップと太陽電池モジュールの開放電圧との関係を表すグラフである。 第6実施形態に係るp層中の光学バンドギャップと太陽電池モジュールの開放電圧との関係を表すグラフである。
<第1実施形態>
本発明の第1実施形態に係る光電変換装置の構成について説明する。
図1は、本実施形態の光電変換装置の構成を示す概略図である。光電変換装置100は、シリコン系太陽電池であり、基板1、透明電極層2、光電変換層3、及び裏面電極層4を備える。光電変換層3は、太陽光の入射する側から順に、シリコン薄膜からなるp層41、結晶質i層42、n層43を積層して構成される。
なお、ここで、シリコン系とはシリコン(Si)やシリコンカーバイト(SiC)やシリコンゲルマニウム(SiGe)を含む総称である。また、結晶質シリコン系とは、アモルファスシリコン系すなわち非晶質シリコン系以外のシリコン系を意味するものであり、微結晶シリコンや多結晶シリコン系も含まれる。
以下に、第1実施形態に係る光電変換装置の製造方法を、太陽電池パネルを製造する工程を例に挙げて説明する。図2から図5は、本実施形態の太陽電池パネルの製造方法を示す概略図である。
(1)図2(a):
基板1としてソーダフロートガラス基板(1.4m×1.1m×板厚:3.5〜4.5mm)を使用する。基板端面は、熱応力や衝撃などによる破損防止のため、コーナー面取りやR面取り加工されていることが望ましい。
(2)図2(b):
透明電極層2として酸化錫(SnO)を主成分とする膜厚約500nm以上800nm以下の透明電極膜を、熱CVD装置にて約500℃で製膜する。この際、透明電極膜の表面には、適当な凹凸のあるテクスチャーが形成される。透明電極層2として、透明電極膜に加えて、基板1と透明電極膜との間にアルカリバリア膜(図示されず)を形成しても良い。アルカリバリア膜は、膜厚50nm以上150nm以下の酸化シリコン膜(SiO)を熱CVD装置にて約500℃で製膜する。
(3)図2(c):
その後、基板1をX−Yテーブルに設置して、YAGレーザーの第1高調波(1064nm)を、図の矢印に示すように、透明電極層の層面側から入射する。加工速度が適切となるようにレーザーパワーを調整して、透明電極膜を発電セルの直列接続方向に対して垂直な方向へ、基板1とレーザー光を相対移動して、溝10を形成するように幅約6mm〜15mmの所定幅の短冊状にレーザーエッチングする。
(4)図2(d):
プラズマCVD装置により、透明電極層2上に太陽光の入射する側からp層41、結晶質i層42、n層43の順で積層して、光電変換層3を形成する。
p層製膜室にて、基板を約200℃に加熱する。p層製膜室に、原料ガスとしてSiHガス、Hガス、及びBガスを導入する。製膜圧力:3000Pa以下、周波数:40MHz以上100MHz以下にて、膜厚が10nm以上50nm以下のBドープ微結晶シリコンp層を製膜する。
次に、i層製膜室に原料ガスとしてSiHガス及びHガスを導入し、製膜圧力:3000Pa以下、基板温度:約200℃、周波数:40MHz以上100MHz以下にて、膜厚が1.2μm以上3.0μm以下の微結晶シリコンi層を製膜する。
次いで、n層製膜室に原料ガスとしてSiHガス、Hガス、PHガス及び不純物ガスを導入する。このとき、n層のバンドギャップが所定値となるように水素希釈率を適宜調整する。本実施形態におけるバンドギャップの所定値は、1.8eV以上2.1eV以下とする。不純物ガスは、Nガス、NHガス、HNNHガス、NOガス、CHガス、Cガス、Cガス等のシリコン系半導体層のバンドギャップを広げることのできるガスであり、本実施形態においては、Nガスを用いる。Nガスの流量は、1sccm(1.69×10−3Pa・m/sec)以上とする。製膜圧力:3000Pa以下、基板温度:約200℃、周波数:30MHz以上100MHz以下にて、膜厚が20nm以上50nm以下の窒素含有Pドープシリコンn層を製膜する。
微結晶シリコン薄膜、特に、微結晶シリコンを主とするi層膜をプラズマCVD法で形成するにあたり、プラズマ放電電極と基板1の表面との距離dは、3mm以上10mm以下にすることが好ましい。3mmより小さい場合、大型基板に対応する製膜室内の各構成機器精度から距離dを一定に保つことが難しくなるとともに、近過ぎて放電が不安定になる恐れがある。10mmより大きい場合、十分な製膜速度(1nm/s以上)を得難くなるとともに、プラズマの均一性が低下しイオン衝撃により膜質が低下する。
(5)図2(e):
基板1をX−Yテーブルに設置して、レーザーダイオード励起YAGレーザーの第2高調波(532nm)を、図の矢印に示すように、光電変換層3の膜面側から入射する。パルス発振:10kHz以上20kHz以下として加工速度に適切となるようにレーザーパワーを調整して、透明電極層2のレーザーエッチングラインの約100μm〜150μmの横側を、溝11を形成するようにレーザーエッチングする。またこのレーザーは基板1側から入射しても良い。この場合は光電変換層3で吸収されたエネルギーで発生する高い蒸気圧を利用できるので、更に安定したレーザーエッチング加工を行うことが可能となる。レーザーエッチングラインの位置は前工程でのエッチングラインと交差しないように位置決め公差を考慮して選定する。
(6)図3(a):
裏面電極層4としてAg膜/Ti膜をスパッタリング装置により減圧雰囲気、約150℃〜200℃にて順次製膜する。本実施形態では、裏面電極層4はAg膜:150nm以上500nm以下、これを保護するものとして防食効果の高いTi膜:10nm以上20nm以下をこの順に積層する。あるいは、約25nm〜100nmの膜厚を有するAg膜と、約15nm〜500nmの膜厚を有するAl膜との積層構造としても良い。TiをAlとすることで、防食効果を保持しつつ、材料コストを低減することが可能となる。n層43と裏面電極層4との接触抵抗低減と光反射向上を目的に、光電変換層3と裏面電極層4との間に膜厚:50nm以上100nm以下のGZO(GaドープZnO)膜を、スパッタリング装置により製膜して設けても良い。
(7)図3(b):
基板1をX−Yテーブルに設置して、レーザーダイオード励起YAGレーザーの第2高調波(532nm)を、図の矢印に示すように、基板1側から入射する。レーザー光が光電変換層3で吸収され、このとき発生する高いガス蒸気圧を利用して裏面電極層4が爆裂して除去される。パルス発振:1kHz以上10kHz以下として加工速度に適切となるようにレーザーパワーを調整して、透明電極層2のレーザーエッチングラインの約250μmから400μmの横側を、溝12を形成するようにレーザーエッチングする。
(8)図3(c)と図4(a):
発電領域を区分して、基板端周辺の膜端部においてレーザーエッチングによる直列接続部分が短絡し易い影響を除去する。基板1をX−Yテーブルに設置して、レーザーダイオード励起YAGレーザーの第2高調波(532nm)を、基板1側から入射する。レーザー光が透明電極層2と光電変換層3とで吸収され、このとき発生する高いガス蒸気圧を利用して裏面電極層4が爆裂して、裏面電極層4/光電変換層3/透明電極層2が除去される。パルス発振:1kHz以上10kHz以下として加工速度に適切となるようにレーザーパワーを調整して、基板1の端部から5mm〜20mmの位置を、図3(c)に示すように、X方向絶縁溝15を形成するようにレーザーエッチングする。なお、図3(c)では、光電変換層3が直列に接続された方向に切断したX方向断面図となっているため、本来であれば絶縁溝15位置には裏面電極層4/光電変換層3/透明電極層2の膜研磨除去をした周囲膜除去領域14がある状態(図4(a)参照)が表れるべきであるが、基板1の端部への加工の説明の便宜上、この位置にY方向断面を表して形成された絶縁溝をX方向絶縁溝15として説明する。このとき、Y方向絶縁溝は後工程で基板1周囲膜除去領域の膜面研磨除去処理を行うので、設ける必要がない。このとき、Y方向絶縁溝は後工程で基板1周囲領域の膜面研磨除去処理を行うので、設ける必要がない。
絶縁溝15は、基板1の端より5〜15mmの位置にてエッチングを終了させることにより、太陽電池パネル端部からの太陽電池モジュール6内部への外部湿分浸入の抑制に、有効な効果を呈するので好ましい。
尚、以上までの工程におけるレーザー光はYAGレーザーとしているが、YVO4レーザーやファイバーレーザーなどが同様に使用できるものがある。
(9)図4(a):(a:太陽電池膜面側から見た図、b:受光面の基板側から見た図)
後工程のEVA等を介したバックシート24との健在な接着・シール面を確保するために、基板1周辺(周囲領域14)の積層膜は、段差があるとともに剥離し易いため、積層膜を除去する。基板1の端から5mm〜20mmで基板1の全周囲にわたり、X方向は前述の図3(c)工程で設けた絶縁溝15よりも基板端側において、Y方向は基板端側部付近の溝10よりも基板端側において、裏面電極層4/光電変換層3/透明電極層2を、砥石研磨やブラスト研磨などを用いて除去を行う。研磨屑や砥粒は基板1を洗浄処理して除去する。
(10)図4(b):
端子箱取付け部分はバックシート24に開口貫通窓を設けて集電板を取出す。この開口貫通窓部分には絶縁材を複数層で設置して外部からの湿分などの浸入を抑制する。
直列に並んだ一方端の太陽電池発電セルと、他方端部の太陽電池発電セルとから銅箔を用いて集電して太陽電池パネル裏側の端子箱部分から電力が取出せるように処理する。銅箔は各部との短絡を防止するために銅箔幅より広い絶縁シートを配置する。
集電用銅箔などが所定位置に配置された後に、太陽電池モジュール6の全体を覆い、基板1からはみ出さないようにEVA(エチレン酢酸ビニル共重合体)等による接着充填材シートを配置する。
EVAの上に、防水効果の高いバックシート24を設置する。バックシート24は本実施形態では防水防湿効果が高いようにPETシート/Al箔/PETシートの3層構造よりなる。
バックシート24までを所定位置に配置したものを、ラミネータにより減圧雰囲気で内部の脱気を行い約150℃〜160℃でプレスしながら、EVAを架橋させて密着させる。
(11)図5(a):
太陽電池モジュール6の裏側に端子箱23を接着剤で取付ける。
(12)図5(b):
銅箔と端子箱23の出力ケーブルとをハンダ等で接続し、端子箱内部を封止剤(ポッティング剤)で充填して密閉する。これで太陽電池パネル50が完成する。
(13)図5(c):
図5(b)までの工程で形成された太陽電池パネル50について発電検査ならびに、所定の性能試験を行う。発電検査は、AM1.5、全天日射基準太陽光(1000W/m)のソーラシミュレータを用いて行う。
(14)図5(d):
発電検査(図5(c))に前後して、外観検査をはじめ所定の性能検査を行う。
(水素希釈率の影響)
[実施例1,実施例2]
n層製膜室に、原料ガスとしてSiHガス:3sccm、Hガス、PHガス:0.1sccm及びNガス(0〜6sccm)を導入し、製膜圧力:93Pa、基板温度:170℃、周波数:60MHzにて、膜厚が30nmの窒素含有Pドープシリコンn層を製膜した。水素希釈率(H/SiH)は、実施例1を33倍(Hガス:100sccm)、実施例2を107倍(Hガス:320sccm)とした。
図6に、Nガス添加量と膜中窒素原子濃度との関係を表すグラフを示す。同図において、横軸はNガス添加量、縦軸はn層の膜中窒素原子濃度である。窒素原子濃度は、X線光電子分光分析(XPS)にて測定した。
ガス添加量が同じ場合、水素希釈率を高くすることで、n層中への窒素原子の取り込み量は増加した。上記結果によれば、水素希釈率を制御することにより効率的にn層中に窒素原子を取り込むことができる。なお、本実施形態ではn層製膜時の基板温度を170℃としたが、基板温度200℃でも同様の効果が得られた。
(膜中窒素原子濃度と光学バンドギャップ)
[実施例3]
n層製膜室に、ガラス基板と、原料ガスとしてSiHガス、Hガス、PHガス及びNガスを導入し、製膜圧力:93Pa、基板温度:170℃、周波数:60MHzにて、膜中窒素原子濃度が異なるPドープ微結晶シリコンn層をプラズマCVD法で製膜した。膜厚は30nmとした。
[実施例4]
i層製膜室に、ガラス基板と、原料ガスとしてSiHガス、Hガス、及びNガスを導入し、水素希釈率:100倍、製膜圧力:93Pa、基板温度:170℃、周波数:60MHzにて、膜中窒素原子濃度が異なる微結晶シリコンi層をプラズマCVD法で製膜した。膜厚は1.2μmとした。
[実施例5]
水素希釈率を200倍としたこと以外は、実施例3と同様の工程で微結晶シリコンi層を製膜した。膜厚は1.2μmとした。
[実施例6]
n層製膜室に、ガラス基板と、原料ガスとしてSiHガス、Hガス、PHガス及びNガスを導入し、製膜圧力:93Pa、基板温度:170℃、周波数:60MHzにて、膜中窒素原子濃度が異なるPドープ非晶質シリコンn層をプラズマCVD法で製膜した。膜厚は30nmとした。
実施例3〜6の膜中窒素原子濃度及び光学バンドギャップは、次のように算出した。
A.膜の光学計測(透過率、反射率)を行い、得られた値から各波長に対する吸収係数αを算出した。
B.タウツプロットより光学バンドギャップ(Eopt)を求めた。
図7に、膜中窒素原子濃度と光学バンドギャップとの関係を表すグラフを示す。同図において、横軸は膜中窒素原子濃度、縦軸は光学バンドギャップである。
図7から、光学バンドギャップは、窒素原子を含有させる層の種類に依らず、膜中に含有される窒素濃度によって決まることが分かった。
(光学バンドギャップと結晶化率)
[実施例7〜13]
ガラス基板1(5cm×5cm×板厚4mm)を用いて、以下の層構成を有するシングル型太陽電池モジュールを作製した。
透明電極層2:酸化錫膜、平均膜厚800nm
p層41:平均膜厚30nm
結晶質i層42:平均膜厚2.0μm
n層43:窒素含有、平均膜厚30nm
裏面透明電極層:GZO膜/平均膜厚80nm
裏面電極層4:Ag膜/平均膜厚300nm、Ti膜/平均膜厚15nm
p層41、結晶質i層42及びn層43は、それぞれ表1に示す条件で製膜した。n層43は、光学バンドギャップが1.8〜2.17eV(実施例7〜13)となるよう水素希釈率を100倍とし、n層製膜室内にNガスを適宜導入した。
Figure 2011096848
[比較例1]
n層43にNを含有させない以外は、実施例7と同様の工程でシングル型太陽電池モジュールを作製した。光学バンドギャップは1.1eVであった。
実施例7〜13及び比較例1のn層43の結晶化率を測定した。結晶化率測定は、ラマン分光評価で520cm−1の結晶Siの強度と480cm−1のアモルファスシリコン(非晶質Si)の強度の比(結晶Siの強度/非晶質Siの強度)を測定し、結晶化率とした。
図8に、n層43の光学バンドギャップとn層43の結晶化率との関係を表すグラフを示す。同図において、横軸は光学バンドギャップ、縦軸は結晶化率である。n層43の光学バンドギャップが広くなると結晶化率は低下した。n層43の光学バンドギャップが1.8eV以上の場合は、結晶化率は3未満となった。n層43の光学バンドギャップが2.1eV以上で結晶化率が0となり、アモルファス膜となった。
(光学バンドギャップと開放電圧)
実施例7〜13及び比較例1の開放電圧をAM1.5、全天日射基準太陽光(1000W/m)のソーラシミュレータによって測定した。
図9に、n層43の光学バンドギャップと太陽電池モジュールの開放電圧との関係を表すグラフを示す。同図において、横軸は光学バンドギャップ、縦軸は開放電圧である。n層43の光学バンドギャップが1.8eV以上2.1eV以下の太陽電池モジュールで、比較例1よりも高い開放電圧が得られた。n層43の光学バンドギャップが2.1eVを超えると、逆に開放電圧は低下した。
(製膜速度と結晶化率)
を含有させたn層43の製膜速度は、結晶化率が高いほど製膜速度が低下した。n層43の結晶化率が3の場合の製膜速度は、n層43の結晶化率が0の場合の製膜速度を基準にして40%程度低下した。従って、n層43の結晶化率を3未満とすることにより、高い製膜速度で製膜することが可能である。
<第2実施形態>
本実施形態では、光学バンドギャップを制御する層をp層41に変更し、n層43を微結晶n層とする以外は、第1実施形態と同様の工程でシングル型太陽電池モジュールを製造する。
以下に、本実施形態の光電変換装置の光電変換層の形成工程を説明する。他の太陽電池パネルの製造工程は第1実施形態と略同一であるので説明を省略する。
p層製膜室に原料ガスとしてSiHガス、Hガス、Bガス及び不純物ガスを導入する。このとき、p層41のバンドギャップが1.8eV以上2.1eV以下となるよう水素希釈率を適宜調整する。不純物ガスは、Nガス、NHガス、HNNHガス、NOガス、CHガス、Cガス、Cガス等のシリコン系半導体層のバンドギャップを広げることのできるガスであり、本実施形態においては、Nガスを用いる。Nガスの流量は、1sccm以上とする。製膜圧力:3000Pa以下、基板温度:約200℃、周波数:30MHz以上100MHz以下にて、膜厚が10nm以上50nm以下の窒素含有Bドープシリコンp層を製膜する。
次いで、結晶質i層は、第1実施形態と同様の工程で製膜する。
次いで、n層製膜室にて、基板を約200℃に加熱する。n層製膜室に、原料ガスとしてSiHガス、Hガス、及びPHガスを導入する。製膜圧力:3000Pa以下、周波数:40MHz以上100MHz以下にて、膜厚が20nm以上50nm以下のPドープ微結晶シリコンn層を製膜する。
(光学バンドギャップと結晶化率)
[実施例14〜19]
ガラス基板1(5cm×5cm×板厚4mm)を用いて、以下の層構成を有するシングル型太陽電池モジュールを作製した。
透明電極層2:酸化錫膜、平均膜厚800nm
p層41:窒素含有、平均膜厚30nm
結晶質i層42:平均膜厚2.0μm
n層43:平均膜厚30nm
裏面透明電極層:GZO膜/平均膜厚80nm
裏面電極層4:Ag膜/平均膜厚300nm、Ti膜/平均膜厚15nm
p層41、結晶質i層42及びn層43は、それぞれ表1と同様の条件で製膜した。p層41は、光学バンドギャップが1.8〜2.15eV(実施例14〜19)となるよう水素希釈率を100倍とし、p層製膜室内にNガスを適宜導入した。
[比較例2]
p層41にNを含有させない以外は、実施例14と同様の工程で作製した。比較例2の光学バンドギャップは、1.1eVであった。
実施例14〜19及び比較例2のp層41の結晶化率を測定した。
図10に、p層41の光学バンドギャップと結晶化率との関係を表すグラフを示す。同図において、横軸は光学バンドギャップ、縦軸は結晶化率である。p層41の光学バンドギャップが広くなると結晶化率は低下した。p層41の光学バンドギャップが1.8eV以上の場合は、結晶化率は3未満となった。p層41の光学バンドギャップが1.9eVを超えると結晶化率が0となり、アモルファス膜となった。
(光学バンドギャップと開放電圧)
実施例14〜19及び比較例2の開放電圧を測定した。
図11に、p層41の光学バンドギャップと太陽電池モジュールの開放電圧との関係を表すグラフを示す。同図において、横軸は光学バンドギャップ、縦軸は開放電圧である。p層41の光学バンドギャップが1.8eV以上2.1eV以下の太陽電池モジュールで、比較例2よりも高い開放電圧が得られた。p層41の光学バンドギャップが2.1eVを超えると、逆に開放電圧は低下した。
(製膜速度と結晶化率)
を含有させたp層41の製膜速度は、第1実施形態と同様に、結晶化率が高いほど低下した。従って、p層41の結晶化率を3未満とすることにより、高い製膜速度で製膜することが可能である。
<第3実施形態>
本発明の第3実施形態に係る光電変換装置の構成について説明する。
図12は、本実施形態の光電変換装置の構成を示す概略図である。光電変換装置200は、タンデム型シリコン系太陽電池であり、基板1、透明電極層2、光電変換層3、中間コンタクト層5、及び裏面電極層4を備える。光電変換層3は、第1セル層91及び第2セル層92からなる。第1セル層91は、太陽光の入射する側から順に、非晶質シリコン薄膜からなるp層31、i層32、n層33を積層して構成される。第2セル層92は、第1実施形態の光電変換層3と同様の構成とされる。
本実施形態では、図12に示す構成のタンデム型光電変換装置の製造方法を、太陽電池パネルを製造する工程を例に挙げて説明する。第1セル層91以外の太陽電池パネルの製造工程は、第1実施形態と略同一であるので説明を省略する。
第1セル層91として、非晶質シリコン薄膜からなるp層、i層及びn層を、プラズマCVD装置により製膜する。SiHガス及びHガスを主原料にして、減圧雰囲気:30Pa以上1000Pa以下、基板温度:約200℃にて、透明電極層2上に太陽光の入射する側から非晶質シリコンp層31、非晶質シリコンi層32、非晶質シリコンn層33の順で製膜する。非晶質シリコンp層31は非晶質のBドープシリコンを主とし、膜厚10nm以上30nm以下である。非晶質シリコンi層32は、膜厚200nm以上350nm以下である。非晶質シリコンn層33は、非晶質シリコンに微結晶シリコンを含有するPドープシリコンを主とし、膜厚30nm以上50nm以下である。非晶質シリコンp層31と非晶質シリコンi層32の間には、界面特性の向上のためにバッファー層を設けても良い。
第1セル層91の上に、接触性を改善するとともに電流整合性を取るために半反射膜となる中間コンタクト層5aを設ける。中間コンタクト層5aとして、膜厚:20nm以上100nm以下のGZO(GaドープZnO)膜を、ターゲット:GaドープZnO焼結体を用いてスパッタリング装置により製膜する。また、中間コンタクト層5aを設けない場合もある。
(光学バンドギャップと開放電圧)
[実施例20〜26]
ガラス基板1(5cm×5cm×板厚4mm)を用いて、以下の層構成を有するタンデム型太陽電池モジュールを作製した。n層43の光学バンドギャップが1.8〜2.17のものを実施例20〜26とした。
透明電極層2:酸化錫膜、平均膜厚800nm
非晶質シリコンp層31:平均膜厚10nm
非晶質シリコンi層32:平均膜厚230nm
非晶質シリコンn層33:平均膜厚30nm
中間コンタクト層5:GZO膜/平均膜厚50nm
p層41:平均膜厚30nm
結晶質i層42:平均膜厚2.0μm
n層43:窒素含有、平均膜厚30nm
裏面透明電極層:GZO膜/平均膜厚80nm
裏面電極層4:Ag膜/平均膜厚300nm、Ti膜/平均膜厚15nm
[比較例3]
n層43にNを含有させない以外は、実施例20と同様の工程で作製した。比較例3の光学バンドギャップは、1.1eVであった。
実施例20〜26及び比較例3の開放電圧を測定した。
図13に、n層43の光学バンドギャップと太陽電池モジュールの開放電圧との関係を表すグラフを示す。同図において、横軸は光学バンドギャップ、縦軸は開放電圧である。n層43の光学バンドギャップが1.8eV以上2.1eV以下の太陽電池モジュールで、比較例3よりも高い開放電圧が得られた。n層43の光学バンドギャップが2.1eVを超えると、逆に開放電圧は低下した。
<第4実施形態>
本実施形態では、光学バンドギャップを制御する層をp層41に変更し、n層43を微結晶n層とする以外は、第3実施形態と同様の工程でタンデム型太陽電池パネルを製造する。p層41は、第2実施形態と同様の工程で製膜する。
(光学バンドギャップと開放電圧)
[実施例27〜32]
ガラス基板1(5cm×5cm×板厚4mm)を用いて、以下の層構成を有するタンデム型太陽電池モジュールを作製した。n層43の光学バンドギャップが1.8〜2.15のものを実施例27〜32とした。
透明電極層2:酸化錫膜、平均膜厚800nm
非晶質シリコンp層31:平均膜厚10nm
非晶質シリコンi層32:平均膜厚230nm
非晶質シリコンn層33:平均膜厚30nm
中間コンタクト層5:GZO膜/平均膜厚50nm
p層41:窒素含有、平均膜厚30nm
結晶質i層42:平均膜厚2.0μm
n層43:平均膜厚30nm
裏面透明電極層:GZO膜/平均膜厚80nm
裏面電極層4:Ag膜/平均膜厚300nm、Ti膜/平均膜厚15nm
[比較例4]
p層41にNを含有させない以外は、実施例27と同様の工程で作製した。比較例3の光学バンドギャップは、1.1eVであった。
実施例27〜32及び比較例4の開放電圧を測定した。
図14に、p層41の光学バンドギャップと太陽電池モジュールの開放電圧との関係を表すグラフを示す。同図において、横軸は光学バンドギャップ、縦軸は開放電圧である。p層41の光学バンドギャップが1.8eV以上2.1eV以下の太陽電池モジュールで、比較例4よりも高い開放電圧が得られた。p層41の光学バンドギャップが2.1eVを超えると、逆に開放電圧は低下した。
<第5実施形態>
本発明の第5実施形態に係る光電変換装置の構成について説明する。
図15は、本実施形態の光電変換装置の構成を示す概略図である。光電変換装置300は、トリプル型シリコン系太陽電池であり、基板1、透明電極層2、光電変換層3、中間コンタクト層5a,5b、及び裏面電極層4を備える。光電変換層3は、第1セル層91、第2セル層92及び第3セル層93からなる。第1セル層91は、太陽光の入射する側から順に、非晶質シリコン薄膜からなるp層31、i層32、n層33を積層して構成される。第2セル層92は、第1実施形態の光電変換層と同様の構成とされる。第3セル層93は、微結晶シリコン薄膜からなるp層61、微結晶シリコンゲルマニウム薄膜からなるi層62、微結晶シリコン薄膜からなるn層63を順に積層して構成される。
本実施形態では、図15に示す構成のトリプル型光電変換装置を製造する製造方法を、太陽電池パネルを製造する工程を例に挙げて説明する。第3セル層93以外の太陽電池パネルの製造工程は第3実施形態と略同一であるので説明を省略する。
第2セル層92を製膜した後、プラズマCVD装置により、減圧雰囲気:3000Pa以下、基板温度:約200℃、プラズマ発生周波数:40MHz以上100MHz以下にて、第3セル層93としての結晶質シリコンp層61、結晶質シリコンゲルマニウムi層62、及び結晶質シリコンn層63を順次製膜する。結晶質シリコンp層61はBドープした微結晶シリコンを主とし、膜厚10nm以上50nm以下である。結晶質シリコンゲルマニウムi層62は微結晶シリコンゲルマニウムを主とし、膜厚は1.2μm以上3.0μm以下である。結晶質シリコンn層63はPドープした微結晶シリコンを主とし、膜厚20nm以上50nm以下である。
第3セル層93を形成させる前に、第2セル層92の上に、接触性を改善するとともに電流整合性を取るために半反射膜となる中間コンタクト層5bを設ける。中間コンタクト層5bとして、膜厚:20nm以上100nm以下のGZO(GaドープZnO)膜を、ターゲット:GaドープZnO焼結体を用いてスパッタリング装置により製膜する。また、中間コンタクト層5bを設けない場合もある。
(光学バンドギャップと開放電圧)
[実施例33〜39]
ガラス基板1(5cm×5cm×板厚4mm)を用いて、以下の層構成を有するトリプル型太陽電池モジュールを作製した。n層63の光学バンドギャップが1.8〜2.17のものを実施例33〜39とした。
透明電極層2:酸化錫膜、平均膜厚800nm
非晶質シリコンp層31:平均膜厚10nm
非晶質シリコンi層32:平均膜厚230nm
非晶質シリコンn層33:平均膜厚30nm
中間コンタクト層5a:GZO膜/平均膜厚50nm
p層41:平均膜厚30nm
結晶質i層42:平均膜厚2.0μm
n層43:窒素含有、平均膜厚30nm
中間コンタクト層5b:GZO膜/平均膜厚50nm
結晶質シリコンp層61:平均膜厚30nm
結晶質シリコンゲルマニウムi層62:平均膜厚2.0μm
結晶質シリコンn層63:平均膜厚30nm
裏面透明電極層:GZO膜/平均膜厚80nm
裏面電極層4:Ag膜/平均膜厚300nm、Ti膜/平均膜厚15nm
[比較例5]
n層43にNを含有させない以外は、実施例33と同様の工程で作製した。比較例5の光学バンドギャップは、1.1eVであった。
実施例33〜39及び比較例5の開放電圧を測定した。
図16に、n層43の光学バンドギャップと太陽電池モジュールの開放電圧との関係を表すグラフを示す。同図において、横軸は光学バンドギャップ、縦軸は開放電圧である。n層43の光学バンドギャップが1.8eV以上2.1eV以下の太陽電池モジュールで、比較例5よりも高い開放電圧が得られた。n層43の光学バンドギャップが2.1eVを超えると、逆に開放電圧は低下した。
<第6実施形態>
本実施形態では、光学バンドギャップを制御する層をp層41に変更し、n層43を微結晶n層とする以外は、第5実施形態と同様の工程でトリプル型太陽電池パネルを製造する。p層41は、第2実施形態と同様の工程で製膜する。
(光学バンドギャップと開放電圧)
[実施例40〜45]
ガラス基板1(5cm×5cm×板厚4mm)を用いて、以下の層構成を有するトリプル型太陽電池モジュールを作製した。p層41の光学バンドギャップが1.8〜2.15のものを実施例40〜45とした。
透明電極層2:酸化錫膜、平均膜厚800nm
非晶質シリコンp層31:平均膜厚10nm
非晶質シリコンi層32:平均膜厚230nm
非晶質シリコンn層33:平均膜厚30nm
中間コンタクト層5a:GZO膜/平均膜厚50nm
p層41:窒素含有、平均膜厚30nm
結晶質i層42:平均膜厚2.0μm
n層43:平均膜厚30nm
中間コンタクト層5b:GZO膜/平均膜厚50nm
結晶質シリコンp層61:平均膜厚30nm
結晶質シリコンゲルマニウムi層62:平均膜厚2.0μm
結晶質シリコンn層63:平均膜厚30nm
裏面透明電極層:GZO膜/平均膜厚80nm
裏面電極層4:Ag膜/平均膜厚300nm、Ti膜/平均膜厚15nm
[比較例6]
p層41にNを含有させない以外は、実施例40と同様の工程で作製した。比較例6の光学バンドギャップは、1.1eVであった。
実施例40〜45及び比較例6の開放電圧を測定した。
図17に、p層41の光学バンドギャップと太陽電池モジュールの開放電圧との関係を表すグラフを示す。同図において、横軸は光学バンドギャップ、縦軸は開放電圧である。p層41の光学バンドギャップが1.8eV以上2.15eV以下の太陽電池モジュールで、比較例6よりも高い開放電圧が得られた。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で任意に組み合わせ可能である。例えば、上記実施形態では、太陽光が入射する側から順にp層、i層、n層を製膜しpn/i構造としたが、本発明は、順にn層、i層、p層を製膜しnip構造した光電変換装置にも適用できる。
1 基板
2 透明電極層
3 光電変換層
4 裏面電極層
5,5a,5b 中間コンタクト層
6 太陽電池モジュール
31,41,61 p層
32,42,62 i層
33,43,63 n層
91 第1セル層
92 第2セル層
93 第3セル層
100,200,300 光電変換装置

Claims (3)

  1. p層と、結晶質i層と、n層とが積層された光電変換層を備える光電変換装置の製造方法であって、
    SiHガス、Hガス及び不純物ガスを含む原料ガスを用い、
    前記不純物ガスの流量を1sccm以上とし、かつ、水素希釈率を所定の比率に調整して、前記p層または前記n層の少なくとも一方のバンドギャップを所定値に制御する工程を備える光電変換装置の製造方法。
  2. 前記バンドギャップを1.8eV以上2.1eV以下とする請求項1に記載の光電変換装置の製造方法。
  3. 前記バンドギャップを制御する層の結晶化率を0以上3未満とする請求項2に記載の光電変換装置の製造方法。
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