以下、本発明の好適な実施例を例示的に詳しく説明する。ただし、この実施例に記載される構成部品の寸法、材質、形状、それらの相対位置等は、本発明が適用される機構の構成や各種条件により適宜変更されるから、特に特定的な記載が無い限りは、本発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
図1は、本発明の実施例に係る画像形成システム100の構成を示す断面図である。図1に示されるように画像形成システム100は、画像形成装置1を備え、この画像形成装置1は、電子写真画像形成プロセスを利用した両面印刷機能を有する画像形成装置である。画像形成システム100は、複数枚のシートを収容した画像形成装置1のシート給送部12、13、第1シート給送デッキ2のシート給送部21、22、23及び第2シート給送デッキ3のシート給送部31、32、33から一枚ずつシートを分離する。これらの複数のシート給送手段であるシート給送部12、13、21〜23、31〜33は、シート積載台及び筐体を有し、シートを給送可能なシート収納庫として機能する。そして、画像形成装置1は、シートを電子写真プリンタの内部でシートに画像を形成する画像形成部10に案内する。画像形成装置1は、画像形成部10で形成された画像をシートに転写し、定着部11で加圧かつ過熱することでシートに転写された画像をシートに定着し、画像形成装置1の下流装置に排出する。画像形成装置1はユーザインターフェース(UI)14を有し、印字ジョブの設定等を行う。なお、シート給送手段であるシート給送部は、画像形成装置1、第1シート給送デッキ2及び第2シート給送デッキ3の夫々に複数設けられているが、これらの何れか1つの内部に少なくとも1以上あれば良い。同時に、シート挿入手段であるシート挿入部としてのシート給送部は、インサータ装置4の内部に複数設けられているが、この内部に少なくとも1以上あれば良い。
インサータ装置4では、画像形成装置1で印字され排出されたシートに、プレプリントシートや特殊シートを挿入することができ、複数枚のシートを収容したシート給送部41、42、43から一枚ずつシートを分離して、インサータ装置4の下流装置に受け渡す。これらのシート挿入手段であるシート挿入部としてシート給送部41、42、43は、シートシート積載台及び筐体を有し、画像形成部10から搬送された画像形成済みシートの間にシートを挿入可能なシート収納庫として機能する。また、インサータ装置4には後述するエスケープ処理で排出されるシートを排出するためのエスケープローラ45とエスケープトレイ44がある。シート搬送手段であるエスケープローラ45は、複数のシート給送部12、13、21〜23、31〜33及び複数のシート給送部41〜43から給送されたシートをシート搬送方向に搬送する。退避積載部であるエスケープトレイ44には、エスケープローラ45によって搬送されるシートが排出される。後述するが、画像形成システム100の内部には、画像形成済みシートである印字シートと挿入シートであるインサートシートの搬送に異常が発生したことを検知する検知手段であるセンサが設けられる。エスケープトレイ44には、検知手段であるセンサによる異常検知結果に基づいて退避させたシートである印字シートやインサートシートが積載される。
スタッカ5ではインサータ装置4から受け取ったシートが昇降トレイ51に積載される。または、サンプルトレイ排出ローラ53を経てサンプルトレイ52にシートが積載されたり、下流装置に受け渡されたりする。
フィニッシャ6はスタッカ5から受け取ったシートを、フィニッシャ排出ローラ63を経て昇降トレイ61に積載する。または、そのシートを、フィニッシャ排出ローラ64を経て昇降トレイ62に積載する。
図2は、画像形成システム100のコントローラ70の構成を示すブロック図である。図2に示されるように、コントローラ70はCPU回路部900を有する。CPU回路部900は、CPU(図示せず)、ROM901、RAM902を内蔵する。また、コントローラ70は、画像信号制御部922、外部I/F904、プリンタ制御部931、フィニッシャ制御部955を備える。
さらに、コントローラ70は、操作表示装置制御部941、第1シート給送デッキ制御部951、第2シート給送デッキ制御部952、インサータ制御部953及びスタッカ制御部954を備える。そして、CPU回路部900は、ROM901に格納されている制御プログラムにより922、931、941、951、952、953、954、955といった各ブロックを総括的に制御するようになっている。RAM902は、制御データを一時的に保持し、また、制御に伴う演算処理の作業領域として用いられる。
画像信号制御部922は、コンピュータ903から外部I/F904を介して入力されたデジタル画像信号に各種処理を施し、このデジタル画像信号をビデオ信号に変換してプリンタ制御部931に出力する。
CPU回路部900は画像信号制御部922を制御する。画像信号制御部922はプリンタ制御部931を制御する。このプリンタ制御部931の制御は、前述のデジタル画像信号に基づいて画像形成装置1の画像形成部10を駆動する。
操作表示装置制御部941は、CPU回路部900及び操作表示装置500(図3参照)の間で情報を送受信する。図3に示されるように、操作表示装置500は、画像形成に関する各種機能を設定する複数のキー、及び、設定状態を示す情報を表示する表示部等を有する。複数のキーの操作に対応するキー信号はCPU回路部900に出力され、CPU回路部900の信号に基づいて対応情報は表示部に表示される。
第1シート給送デッキ制御部951は、第1シート給送デッキ2に搭載され、CPU回路部900との間で情報を送受信して第1シート給送デッキ2の全体の駆動を制御する。第2シート給送デッキ制御部952は、第2シート給送デッキ3に搭載され、CPU回路部900との間で情報を送受信して第2シート給送デッキ3の全体の駆動を制御する。インサータ制御部953は、インサータ装置4に搭載され、CPU回路部900との間で情報を送受信してインサータ装置4の全体の駆動を制御する。この制御内容については後述する。スタッカ制御部954は、スタッカ5に搭載され、CPU回路部900との間で情報を送受信してスタッカ5の全体の駆動を制御する。フィニッシャ制御部955は、フィニッシャ6に搭載され、CPU回路部900との間で情報を送受信してフィニッシャ6の全体の駆動を制御する。
図3は、図1の画像形成装置1におけるユーザインターフェース14の操作表示装置500の構成を示す正面図である。操作表示装置500には、画像形成動作を開始するためのスタートキー502、画像形成動作を中断するためのストップキー503、置数設定等を行うテンキー504〜512、514、IDキー513が配置されている。また、操作表示装置500には、クリアキー515、リセットキー516等が配置されている。また、上部には、タッチパネルが形成された液晶表示部520が配置されており、画面上にソフトキーが作成可能となっている。
画像形成システムでは、後処理モードとしてノンソート、ソート、ステイプルソート(綴じモード)、製本モードなどの各処理モードを有する。このような処理モードの設定などは操作表示装置500からの入力操作により行われる。例えば、後処理モードを設定する際には、図3に示す初期画面でソフトキーである「ソータ」を選択すると、メニュー選択画面が液晶表示部520に表示され、このメニュー選択画面を用いて処理モードの設定が行われる。
図4は、インサータ装置4の構成を示す拡大断面図である。なお、図4中のインサータ装置4の構成は、図1中の第1シート給送デッキ2及び第2シート給送デッキ3の構成とほぼ同じである。インサートシートは、シート給送部41、シート給送部42、シート給送部43に載置される。シート給送部41、シート給送部42、シート給送部43は、夫々不図示のリフタモータ及びシート面センサにより最上シートがピックアップローラ411、421、431に接するようシート面位置が制御される。ピックアップローラ411、421、431はシート給送部41、42、43は最上シートを分離ローラ412、422、432に送り込む。分離ローラ412、422、432は上ローラが送り方向に回転し、下ローラが戻し方向に回転し、シートを一枚ずつ分離して給送する。所定のタイミングでピックアップローラ411、421、431で最上シートをピックアップできたかを検知手段であるシート給送センサ413、423、433で確認する。そして、ピックアップの開始後に所定時間以上経過してもセンサをONしない場合には、シート給送ジャムとする。
分離ローラ412、422、432を経たシートは、引抜ローラ414、424、434によりシート給送部41、42、43より引抜かれて、シート給送縦パスローラ416、436へと搬送される。シート給送部41から給送されたシートは、水平パス合流前に、検知手段であるシート給送縦パスセンサ415を基準でシート給送縦パスローラ416の下流位置で搬送停止され、合流タイミングまで待機する。シート給送部42から給送されたシートは、シート給送縦パス合流前に、シート給送センサ423を基準で引抜ローラ424の下流位置で搬送停止され、合流タイミングまで待機する。シート給送部43から給送されたシートは、シート給送部42からのパス合流前に、検知手段であるシート給送縦パスセンサ435を基準でシート給送縦パスローラ436の下流位置で搬送停止され、合流タイミングまで待機する。インサータ装置4の上流装置(画像形成装置1)から排出されるシートは、シートの先端タイミングを検知手段である入口センサ400で検知し、入口ローラ401で受け取る。
水平パスローラ402、404及び検知手段である水平パスセンサ403、405を経て、シート排出ローラ406でインサータ装置4の下流装置(スタッカ5)に受け渡す。シート排出が所定のタイミングで完了したかを検知手段であるシート排出センサ407で確認し、所定タイミングが経過してもシートが残留した場合はジャムにする。インサータ装置4の上流装置(画像形成装置1)から受け取るシートの後に、インサータ装置4でシート給送するインサートシートを続けて搬送する場合には、以下のようにする。すなわち、入口センサ400を基準に所定のインターバル時間を経て、シート給送縦パスローラ416、引抜ローラ424又はシート給送縦パスローラ436に待機しているシートの搬送を再開する。
後述のエスケープ制御時には、切替部材451によりシート排出ローラ406に向かうシート排出パス456とエスケープローラ45に向かうエスケープパス455とを切替える。エスケープ排出するシートは、エスケープパスセンサ452、454及びエスケープパスローラ453を経てエスケープローラ45に案内され、エスケープトレイ44に排出される。エスケープパスセンサ454によるエスケープ排出シートの先端検知を基準にエスケープローラ45の後述のシフト機構を制御する。
なお、前述のシート給送センサ413、423、433、シート給送縦パスセンサ415、435、入口センサ400、水平パスセンサ403、405、シート排出センサ407等のセンサは、以下のように機能する。すなわち、これらのセンサは、印字シートとインサートシートの搬送に異常が発生したことを検知する検知手段として機能する。また、前述の検知手段であるシート給送センサ413、423、433、シート給送縦パスセンサ415、435、入口センサ400、水平パスセンサ403、405、シート排出センサ407等のセンサは、インサータ装置4の内部のみに限定されない。すなわち、こういった検知手段であるセンサは、図示しないが、第1シート給送デッキ2、第2シート給送デッキ3、及び、画像形成装置1の内部にも設けられている。
図5は、エスケープローラ45及びシフト機構25の構成を示す断面図である。図5に示されるように、駆動ローラであるエスケープローラ45は、回転軸45aを中心に回転可能に構成されている。この回転軸45aにはギヤ45bが取付けられている。この一方で、エスケープローラ45の近傍にはエスケープ排出モータ460が配置されている。エスケープ排出モータ460の回転軸460aにはギヤ460bが取り付けられている。ギヤ45b及びギヤ460bは噛み合わせられている。従って、エスケープ排出モータ460の駆動により、回転軸460a、ギヤ460b、ギヤ45b、回転軸45aが回転する。その結果、エスケープローラ45は、シートPをシート搬送方向に搬送することができるようになる。
シフト手段であるシフト機構25は、エスケープローラ45をシート搬送方向と直交するシート幅方向にシフトしてシートをシフトさせる機構である。シフト機構25は、シフトモータ462、プーリ461a、461b、ベルト461c、シフト用固定部材47を備える。前述のエスケープローラ45の近傍にはシフトモータ462が配置されている。シフトモータ462は、2つのプーリ461a、461bに巻回されたベルト461cの駆動のために、一方のプーリ461bに取り付けられている。
ベルト461cにはシフト用固定部材47が取り付けられている。エスケープローラ45をシフトさせる場合には、エスケープローラ45の回転軸45aに固定されてシフト用固定部材47をシート搬送方向と直交するシート幅方向にシフト動作させ、エスケープローラ45をシート幅方向にシフト動作させる。なお、シフトモータ462には、例えばステッピングモータが用いられれば良い。この場合には、ステッピングモータのパルス数によって、エスケープローラ45の移動量は制御される。なお、駆動ローラであるエスケープローラ45には、図4に示すように従動ローラ48が圧接し、エスケープローラ45ともにシートを挟持して搬送するようになっている。従動ローラ48には駆動系は連結されていないが、エスケープローラ45に追従して回転自在、シート幅方向にシフト自在に構成されている
図6は、インサータ制御部953の構成を示すブロック図である。図6に示されるように、インサータ制御部953は、CPU9530、ROM9531、RAM9532等を備えている。インサータ制御部953は、図示しない通信ICを介して画像形成装置1の側に設けられたCPU回路部900と通信してデータ交換を行う。そして、インサータ制御部953は、CPU回路部900からの指示に基づきROM9531に格納されている各種プログラムを実行してインサータ装置4の駆動を制御する。
インサータ制御部953は、画像形成装置1とは別に図示しない通信ICを介して、下流装置(スタッカ5)の制御を司るスタッカ制御部954と通信する。インサータ制御部953のCPU9530には、各種入出力に関しては、ピックアップローラ411、421、431を駆動するシート給送モータ9533が接続されている。また、CPU9530には、分離ローラ412、422、431、引抜ローラ414、424、434、シート給送縦パスローラ416、436を駆動する縦パスモータ9534が接続されている。さらに、CPU9530には、入口ローラ401、水平パスローラ402、404、シート排出ローラ406を駆動する水平パスモータ9536が接続されている。
CPU9530には、エスケープ排出を行う手段として、エスケープパスローラ453を駆動するエスケープパスモータ9537が接続されている。また、CPU9530には、切替部材451を駆動する切替モータ9538が接続されている。さらに、CPU9530には、エスケープローラ45を駆動するエスケープ排出モータ460、エスケープローラ45のシフト機構25を駆動するシフトモータ462が接続されている。このために、コントローラの一部であるCPU9530は、シート搬送手段であるエスケープパスローラ453のシフト量を変更するように、シフト手段であるシフト機構25の駆動(特にシフトモータ462の駆動)を制御する。
すなわち、CPU9530は、エスケープトレイ44に搬送されるシートがいずれから給送されたかの給送元情報に基づいて、シフト機構25の駆動を制御する。詳しくは、CPU9530は、エスケープトレイ44に搬送されるシートがいずれのシート挿入手段であるシート給送部41〜43からシートが給送されたかの給送元情報に基づいて、シフト機構25の駆動を制御する。また、CPU9530は、エスケープトレイ44に搬送されるシートがいずれのシート給送手段であるシート給送部41〜43からシートが給送されたかの給送元情報に基づいて、シフト機構25の駆動を制御する。
更に詳しく述べると、シート給送部12、13、21〜23、31〜33、複数のシート挿入手段であるシート給送部41〜43からシートが給送される情報に基づいて、以下のことを行う。すなわち、CPU9530は、エスケープトレイ44にインサートシートを搬送する際のエスケープパスローラ453のシフト量を変更するように、シフト手段であるシフト機構25の駆動(特にシフトモータ462の駆動)を制御する。CPU9530には、各シート給送段のシート給送部の上下降を行うリフタ−モータ9539が接続されている。
その他、CPU9530には、シートの通過を検知するために、入口センサ400が接続されている。CPU9530には、シート給送センサ413、423、433、415、435、403、405、407が接続されている。CPU9530には、エスケープパスセンサ452、454、切替部材451やシフト機構25の位置出し検知に使用するホームポジションセンサ9540等の入力信号を検知可能なセンサが接続されている。
図7は、図7(a)及び図7(b)からなる。図7(a)は、エスケープ動作工程を示す画像形成システム100の一部断面図である。図7(a)中のP0〜P5は、この図7(b)のP0〜P5に対応する。図7(b)は、印字シートP0、P2、P4、及び、インサートシートP1、P3、P5を示す平面図である。また、図7(a)の画像形成システム100は、図1の画像形成システム100から第2シート給送デッキ3及びフィニッシャ6を省略した画像形成システム100の断面図に相当する。なお、これらの第2シート給送デッキ3及びフィニッシャ6は、エスケープ動作に関連しない。画像形成システム100の内部には、P0からP5までのシートPが頁順に存在し、ここでは、スタッカ5のサンプルトレイ52にシートPを排出するジョブを一例とする。この中で、印刷用のシートである印字シートP0、P2、P4は画像形成装置1で印字されるシートである。また、挿入用のシートであるインサートシートP1、P3、P5はインサータ装置4によりインサートされるシートである。
画像形成システム100の生産性の向上のために、印字シートP2、P4がインサータ装置4に到達するのに先んじて、インサートシートP3、P5が前述のシートの給送動作によって待機位置に待機させられている。この状態で、最も先行している印字シートP0がスタッカ5の内部でジャムを起こした場合には、後続のP1からP5までのシートは、正規の出力先であるスタッカ5のサンプルトレイ52に排出できなくなる。
そこで、インサートシートP1、印字シートP2、印字シートP4の順に搬送が継続される。そして、インサータ装置4の水平パスセンサ405(図4参照)がインサートシートP1の先端を検知するタイミングでインサータ装置4の切替部材451(図4参照)がエスケープパス455側に切り替えられる。そして、インサータ装置4の水平パスセンサ403が印字シートP4の後端を検知するタイミングでインサートシートP5の搬送が再開される。同様に、インサータ装置4の水平パスセンサ403がインサートシートP5の後端を検知するタイミングでインサートシートP3の搬送が再開される。
図8は、図8(a)及び図8(b)からなる。図8(a)は、従来の画像形成システムでエスケープ動作された結果の印字シートP2、P4及びインサートシートP1、P3、P5の積載状態を示す斜視図である。図8(a)に示されるように、画像形成装置1による印字シートP2、P4、及び、インサータ装置4によるインサートシートP1、P3、P5が区別無く排出される。このために、ユーザがインサートシートP1、P3、P5を再びインサータ装置4に戻す場合には、ユーザは一枚ずつインサートシートP1、P3、P5を選別する必要があった。つまり、ユーザは、インサートシートP1、P3、P5を印字シートP2、P4と選別する必要があった。
画像形成システム100では、エスケープパスセンサ454がP1〜P5のシートPの先端を検知したタイミングを基準に、シフト機構25がエスケープローラ45をシフトさせる。シフト機構25によるエスケープローラ45のシフトは、P1〜P5が給送されたシート給送元がシート給送部12、13、21〜23、31〜33、41〜43のいずれであるかの給送元情報に応じて制御される。
図8(b)は、実施例の画像形成システム100でエスケープ動作された結果の印字シートP2、P4及びインサートシートP1、P3、P5の積載状態を示す斜視図である。図8(b)に示されるように、画像形成装置1による印字シートP2、P4、及び、インサータ装置4によるインサートシートP1、P3、P5が自動的に区別して排出される。このために、ユーザがインサートシートP1、P3、P5を再びインサータ装置4に戻す場合には、ユーザは一枚ずつインサートシートP1、P3、P5を選別する必要がなくなる。つまり、ユーザは、インサートシートP1、P3、P5を印字シートP2、P4から選別するまでもなく、既に所定距離ずらして排出されることで選り分けられたインサートシートP1、P3、P5をインサータ装置4に戻せば良い。また、印字済みの印字シートP2、P4もインサートシートとして新たにインサータ装置4にセットしてエスケープ処理の原因となった搬送異常のリカバリするようにしても良い。
なお、実施例1の画像形成システム100によるエスケープ動作では、シートPをエスケープトレイ44に排出する場合に、本来はP1、P2、P3、P4、P5の順で排出すべきページ順を無視して搬送中のシートPを優先して排出する。
図9は、図9(a)及び図9(b)からなる。図9(a)は、CPU回路部900が印字動作を制御する工程を示すフローチャートである。CPU回路部900は、印字動作を開始する(ステップ9、以下「ステップ」を単に「S」と記載する。S9)。
CPU回路部900は、ユーザインターフェース14(図7参照)等から情報を受信して、印字が開始されたか否かを判断する(S10)。YESの場合には、CPU回路部900は、各種モータの起動や画像形成部10の準備等を行い、印字されるシート一枚ごとに付けられるシートID(識別番号)であるN及びタイマカウントであるtを0にリセットする(S11)。NOの場合には、CPU回路部900は、再び印字が開始されたか否かを判断する(S10)。
CPU回路部900は、印字ジョブのページデータを生成及び登録して(S12)、各々のシートの搬送を制御する(S13)。これと並行してCPU回路部900は画像形成を制御する(S14)。
CPU回路部900は、全ページの画像形成が終了したか否かを判断する(S15)。YESの場合には、再び印字開始待ちの状態(S10)に戻る。NOの場合には、CPU回路部900は、動作継続のために、タイマカウントtを1進めて(S16)、再びページデータ登録に戻る(S12)。
図9(b)は、CPU回路部900のページデータ登録S12の工程を示すフローチャートである。図9(b)に示されるように、CPU回路部900がページデータ登録を開始する(S12)。CPU回路部900は、新規ページが生成されたか否かを判断する(S120)。S120の判断の結果、YESの場合には、CPU回路部900は、新規ページの生成が必要である。そのため、シートの給送動作を行うシート給送部ごとに付けられるシート給送部ID(識別番号)をテーブルとしてRAM902に記憶して(S121)、ページデータ登録を終了する(S122)。S120の判断の結果、NOの場合には、CPU回路部900は、直接にページデータ登録を終了する(S122)。
図10は、図10(a)及び図10(b)からなる。図10(a)は、シート給送部12〜43及びシート給送部ID1〜11の関係を示す表である。図10(a)に示されるように、各々のシート給送部12〜43に対応してシート給送部ID1〜11が振り分けられている。図10(b)は、シートID、シート給送部ID、その他各条件の関係を示す表である。インサータ装置4の内部の複数のシート給送部41〜43からインサートシートP1、P3、P5が給送される情報は、以下の情報である。その情報は、シート給送部41〜43の各々に定めたシート挿入手段IDであるシート給送部ID(41〜43)、及び、シート給送部41〜43の各々に挿入されるインサートシートP1、P3、P5に対して定めたシートID(P1、P3、P5)である。例えば、図10(b)のシートIDのP1に関しては、シート給送センサ413及びシート給送縦パスセンサ415の検知によりシート給送部41のシート給送部IDの9が対応し、このときのポジションカウントが9000とカウントされる。また、シートIDのP5に関しては、シート給送センサ413の検知によりシート給送部41のシート給送部IDの9が対応し、このときのポジションカウントが5000とカウントされる。図10(b)は、印字シートP2、P3、P5は画像形成装置1で搬送されないが、印字シートP0、印字シートP2、印字シートP4とのインサート動作をスムーズに行うため、実際に搬送しない仮想のシートを搬送させ、タイミングをとったときのものである。
図11は、CPU回路部900の搬送制御S13の工程を示すフローチャートである。図11に示されるように、CPU回路部900は、搬送制御を開始する(S13)。CPU回路部900は、まず全ページをサーチするループカウントのnを初期化(n=0)する(S1300)。CPU回路部900は、シートID=nのページが図10(b)のテーブルに登録されているか否かを判断する(S1301)。YESの場合(登録されている場合)には、CPU回路部900は、シートPが搬送中か否かを判断し(S1302)、NOの場合(登録されていない場合)には、CPU回路部900は制御を終了する(S1000)。
CPU回路部900は、シートPが搬送中か否かを判断(S1302)した結果、YES(搬送中)の場合には、タイマカウントt及び搬送速度からシート位置を示すポジションカウントを進める(S1303)。NO(搬送中で無い)場合には、CPU回路部900は、シート給送開始待ちのシートがあるか否かを判断する(S1309)。
CPU回路部900は、ポジションカウントを進めると(S1303)、ジャム検知を行い(S1304)、画像形成フラグがOFFか否かを判断する(S1305)。S1305の判断の結果、YES(画像形成をしていない)場合には、CPU回路部900は、シートnが画像形成を開始して転写位置でちょうど一致する位置(画像形成位置)に到着したかをポジションカウンタで判断する(S1306)。S1305の判断の結果、NO(画像形成をしている)場合には、既に画像形成済みであるため、画像形成装置1からの排出が開始されたかを示す排出フラグを確認する(S1313)。
CPU回路部900は、シートnが画像形成位置に到着したか否かを判断した結果(S1306)、YES(到着した)場合には、画像形成フラグをONにして(S1307)、S1308に進み、NO(到着しない)場合には、直接にS1308に進む。CPU回路部900は、制御工程S1308に進むと、ループカウントのnを1進め、シートID=n+1のページの処理を行う。
CPU回路部900は、シート給送開始待ちのシートがあるか否かを判断した結果(S1309)、YESの場合には、シートn−1が図10(b)のテーブルに登録されているか否かを判断し(S1310)、NOの場合には、制御工程S1308に進む。
CPU回路部900は、前述のように先行するシートn−1の登録の有無を判断する(S1310)。S1310の判断の結果、YES場合には、CPU回路部900は、シートn−1のポジションカウントを確認し、シートnが所定のシート間を確保できる位置までシートn−1が到着し、シートが給送可能か否かを判断する(S1311)。S1311の判断の結果、YESの場合には、CPU回路部900は、シート給送動作を開始し(S1312)、制御工程S1308に進み、NOの場合には、制御工程S1308に進む。CPU回路部900は、先行するシートn−1が登録されているか否かを判断した結果(S1310)、NOの場合には、直接にシート給送動作を開始する(S1312)。なお、シート給送動作の開始(S1312)は、画像形成装置1のシート給送部12、13のみに対して行われるのではない。S1312におけるシート給送動作は、第1シート給送デッキ2のシート給送部21〜23、第2シート給送デッキ3のシート給送部31〜33、インサータ装置4のシート給送部41〜43に対しても行われる。
CPU回路部900は、シートnの排出フラグがOFFか否かを判断した結果(S1313)、YES(排出フラグがOFF)の場合には、ポジションカウントが画像形成装置1の排出位置に到着したか否かを判断する(S1314)。NO(排出フラグがON)の場合には、排出先までの全装置を通過して排出完了したか否かを判断する(S1316)。
CPU回路部900は、ポジションカウントが画像形成装置1の排出位置に到着したか否かを判断した結果(S1314)、YESの場合には、下流装置(本実施例ではインサータ装置4)にシートnの排出を通知し、排出フラグをONにする(S1315)。この下流装置への排出を通知する際にシートnのシート給送部IDも併せて通知し、制御工程S1308に進む。S1314の判断の結果、NO場合には、制御工程S1308に進む。
CPU回路部900は、排出先までの全装置を通過して排出完了したか否かを判断した結果(S1316)、YESの場合(排出完了した場合)には、CPU回路部900はページ終了フラグをONにして(S1317)、制御工程S1308に進む。NOの場合(排出完了しない場合)には、制御工程S1308に進む。
図12は、図12(a)及び図12(b)からなる。図12(a)は、図11中で示すジャム検知した場合S1304におけるCPU回路部900の制御工程を示すフローチャートである。図12(a)に示されるように、CPU回路部900は、ジャム検知を開始する(S1304)。CPU回路部900は、シートnが通過するセンサをRAM902上に記憶しており、インデックスsでどのセンサのジャム検知を行うかを判断する(S13041)。
CPU回路部900は、S13041の判断の結果、NOの場合には、シートnが特定のインデックスsのセンサのジャム検知開始前であれば(S13041)、特定のインデックスsのセンサのポジションカウントをROM901より取得する(S13042)。そして、CPU回路部900は、シートnのポジションカウントとの差分にジャム余裕長さを足し、搬送速度で割って得られるジャム時間Tsをタイマセットする(S13043)。
S13041において、YESの場合には、CPU回路部900は、シートnが既にジャム検知中であれば、特定のインデックスsのセンサの検知を待ち(S13044)、センサがONしたならばセンサのインデックスsを1進める(S13045)。
S13044において、NOの場合すなわち特定のインデックスsのセンサがONすることなくて、ジャム時間Tsが経過した場合(S13046)、シートnをジャム停止させ、かつシートnの上流シートの停止処理を行う(S13047)。また上流装置(本実施例では第1シート給送デッキ2)にジャムが発生したことを通知する(S13047)。
図12(b)は、図9(a)中で示す画像形成制御する場合S14におけるCPU回路部900の制御工程を示すフローチャートである。図12(b)に示されるように、CPU回路部900は、画像形成制御を開始して(S14)、まず全ページをサーチするループカウントのnを初期化する(S1400)。CPU回路部900は、シートID=nのページが図10(b)のテーブルに登録されているか否かを確認する(S1401)。S1401の判断の結果、YESの場合(登録されている場合)には、CPU回路部900は、図11のS1307でセットされる画像形成フラグがONか否かを判断し(S1402)、NOの場合(登録されていない場合)には、制御を終了する。
CPU回路部900は、画像形成フラグがONであれば画像形成を開始したか否かを示す画像形成開始フラグがOFFか否かを判断する(S1403)。YESの場合には、CPU回路部900は、画像形成開始フラグをONにして、画像形成を開始し(S1404)、制御工程S1405に進み、NOの場合には、CPU回路部900は、直接に制御工程S1405に進む。
図13は、図13(a)及び図13(b)からなる。図13(a)は、インサータ装置4の制御工程を示すフローチャートである。インサータ装置4の制御にあたっては、インサータ制御部953のCPU9530にて制御する。図13(a)に示されるように、CPU9530は、インサータ装置4の制御を開始する(S19)。CPU9530は、印字が開始されると(S20)、各種モータの起動などを行い、シートIDであるn及びタイマカウントであるtを0にリセットする(S21)。
CPU9530のシート給送要求に応じてシート給送制御(S22)、上流装置(本実施例では画像形成装置1)から排出シートおよびシート給送動作後のシートの搬送を制御する(S23)。下流装置(スタッカ5など)でジャムやエラー等以上が通知された場合には、並行してエスケープ制御を行い(S24)、全ページの動作が完了したか否かを判断する(S25)。YESの場合には、CPU9530は、再び印字開始待ちに戻り(S20)、NOの場合(動作継続の場合)には、CPU9530は、タイマカウントtを1進め(S26)、再びシート給送制御S22に戻る。
図13(b)は、図13(a)のシート給送制御S22のフローチャートである。図13(b)に示されるように、CPU9530は、CPU回路部900からのシートnのシート給送要求が到来したか否かを判断する(S200)。YESの場合には、CPU9530は、シートID(=N)とシート給送部IDをRAM9532に記憶し(S201)、搬送モータをONにする(S202)。そして、CPU9530は、シート給送部IDに対応するシート給送部のピックアップローラを回し、シート給送動作をし、シート給送センサのジャム検知タイマをセットする(S203)。S200の判断の結果、NOの場合には、CPU回路部900は、再び制御工程S200に戻る。
CPU9530は、シート給送センサのジャム検知タイマをセットした(S203)後に、ジャムタイマがタイムアップしたか否かを判断する(S204)。YESの場合には、CPU9530は、ジャムと判断してジャム停止し(S205)、NOの場合には、CPU9530は、シート給送センサがONされたか否かを判断する(S206)。
CPU9530は、YES(タイムアップ前にシート給送センサをONする)場合には、次の縦パスセンサのジャムタイマをセットする(S207)。NO(シート給送センサがOFF)の場合には、ジャムタイマがタイムアップしたか否かを判断する(S204)。なおシート給送部42に限ってこの先の縦パスセンサ検知のステップをパスする。
CPU9530は、縦パスセンサのジャムタイマをセットして、ジャムタイマがタイムアップしたか否かを判断した結果(S208)、NOの場合には縦パスセンサがONにされたか否かを判断し(S209)、YESの場合にはジャムを停止する(S205)。
CPU9530は、縦パスセンサがONか否かを判断して(S209)、YESの場合、シートnに先行するシートn−1の有無を確認し(S210)、シートn−1がインサータ装置4の水平パスを通過済み又は無い場合に水平パスへの搬送動作を継続する。なおこの先の水平パスの搬送動作に関してはジャム検知のみなので割愛する。
CPU9530は、S210の判断の結果、NOの場合(シートn−1が通過していない場合)には、縦パス搬送モータ(シート給送部42はシート給送モータ)を停止させ(S212)、シートn−1の通過を待つ(S213)。シートn−1が通過した段階で縦パスモータを再起動して(S214)、搬送動作を継続する。
図14は、図14(a)、図14(b)及び図14(c)からなる。図14(a)は、図7に対応するシートID、シート給送部ID、ポジションカウント、搬送速度、搬送中フラグの対応関係を示す表である。図14(a)に示されるように、シートIDがP1又はP5の場合には、シート給送部IDが9となり、シートIDがP3の場合には、シート給送部IDが11となる。なお、ポジションカウント、搬送速度、搬送中フラグのON及びOFFに関する対応は図14(a)に示される通りとなる。
図14(b)は、図13(a)の搬送制御S23のフローチャートである。図14(b)に示されるように、CPU回路部900はシートの搬送制御を開始する(S23)。CPU回路部900は、上流装置(実施例では画像形成装置1)からのシートnの排出要求があったか否かを判断する(S230)。YESの場合には、CPU回路部900は、排出要求が到来したならば、図14(a)で示した対応表にページ順になるように、シートIDとシート給送部IDを記憶し(S231)、NOの場合には、CPU回路部900は制御工程S230に戻る。
CPU回路部900は、シートID及びシート給送部IDを記憶すると(S231)、搬送モータをONし(S232)、ジャム検知を行う(S233)。CPU回路部900は、ジャム検知の方法は先述の図12(a)と同様である。
図14(c)は図13(a)のエスケープ制御S24の工程を示すフローチャートである。図15は、切替部材451の動作工程を示す斜視図である。図16は、エスケープパスセンサ454及びエスケープローラ45の配置関係を示す平面図である。図17は、図17(a)、図17(b)、図17(c)、図17(d)からなる。図17(a)は、シート給送部IDに対するエスケープローラ45のシフト量を示す表である。
図14(c)に示されるように、CPU9530は、下流装置(スタッカ5)でのジャムやエラーなどの異常を受信する(S220)。CPU9530は、切替モータ9538を起動して、切替部材451をシート排出パス456に向かう状態(図15(a)参照)からエスケープパス455に向かう状態(図15(b)参照)へと切替える(S221)。
図14(c)に示されるように、CPU9530は、シートID=Nのシートがエスケープパスセンサ454に到達した段階で(S222、図16(a)参照)、シートID(図10(b)参照)に対応したシート給送部IDをRAM9532から読み出す。
図14(c)に示されるように、CPU9530は、予めROM9531に記憶されたシート給送部IDに対応したシフト量テーブル(例えば図17(a))からシフトモータ482の駆動距離を割り出す(S223)。そして、CPU9530は、シートnがエスケープローラ45に到達後にシフトモータ462を駆動させる(S224)。この場合に、図17(a)に示されるように、CPU9530は、例えばシート給送部ID9〜11のシートの場合に、シフト量は10.0mmと判断する。そのために、CPU9530は、図16(b)のようにシートnをエスケープローラ45と従動ローラ48により挟持搬送しながらシフトさせる。
図14(c)に示されるように、エスケープパスセンサ454がシートnの後端を検知し、シートnがエスケープローラ45を通過する(S225)。この後に、CPU9530は、シフトモータ482を駆動し、エスケープローラ45の位置を戻す(S226、図16(c)参照)。
その後、図17(a)に示されるように、CPU9530は、例えばシート給送部ID9〜11のシートの場合に、シフト量は0.0mmと判断する。そのために、CPU9530は、エスケープローラ45を移動せず、図16(d)に示されるように、その位置の留まったままの状態でシートn+1をエスケープトレイ44に排出する。
なお、本実施例では、図17(a)のシフト量テーブルをシート給送部ID9〜11で一律に10.0mm、それ以外は0.0mmに揃えたため、図8のような仕分け結果になるが、シート給送部IDごとにシフト量を変えてもよい。
図17(d)はシート給送部ID=9を10.0mm、シート給送部ID=11を5.0mmのシフト量に設定した場合の例である。この場合には、CPU9530は、シート給送部IDである41〜43及びシートIDであるP1、P3、P5に基づいて、以下のことを行う。すなわち、CPU9530は、複数のシート給送部41〜43の各々に挿入されていたシート毎(P1、P3、P5)に、エスケープトレイ44にシートを搬送する際のエスケープローラ45のシフト量を変更するようにシフト機構25の駆動を制御する。このように、シート給送部ごとに異なるインサートシートを載置する場合や、シート給送デッキ側にも仕分けしてシートを戻したい場合に、シフト量をシート給送部ごとに変えると良い。
なお、前述の図10(a)で示したシート給送部IDの代わりに図17(b)の装置IDを用い、図17(a)のシフト量テーブルの代わりに図17(c)のシフト量テーブルを用いても同様の効果を得ることができる。
実施例の画像形成システム100によれば、インサータ装置4の内部のシート給送部41〜43からシートが給送される情報に基づいて、エスケープトレイ44にシートを搬送する際のエスケープローラ45のシフト量が制御される。従って、複数のシート給送部41〜43からシートが給送される情報に基づいて、インサータ装置4の内部のシート給送部41〜43から給送されたシートのシフト量は変更される。その結果、エスケープトレイ44に搬送されるシートがいずれから給送されたかに関して、ユーザは容易に判断することができる。そして、エスケープトレイ44に積載されたシートのいずれが印字シートかインサートシートであるかに関して、ユーザは容易に判断することができる。
すなわち、ユーザは、画像形成装置1、第1シート給送デッキ2、第2シート給送デッキ3のシート給送部12、13、21〜23、31〜33、又は、インサータ装置4のシート給送部41、42、43のどちらから給送されたシートかを容易に判断できる。その結果、ユーザは、エスケープしたインサートシートが収納されていたシート給送部41〜43に対してインサートシートを容易に戻すことができる。同時に、ユーザは、エスケープした印字シートが収納されていたシート給送部12、13、21〜23、31〜33に対して印字シートを容易に戻すことができる。