JP2011094552A - スクロール圧縮機 - Google Patents

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Abstract

【課題】
軽量で剛性が高く安価なスクロール部材を有するスクロール圧縮機を得る。
【解決手段】
スクロール圧縮機は、台板101に渦巻き状のラップ102を直立して形成した固定スクロールと旋回スクロールとを互いに組み合わせて構成されている。固定スクロール又は旋回スクロールを構成するスクロール部材は、心金となる内層部材601と、該内層部材を包囲するように設けられ外層部分を形成する外層部材600とで構成され、前記内層部材は前記外層部材よりも弾性係数の大きい材料で構成すると共に、前記内層部材と前記外層部材とがそれらの熱膨張率の差により剥離するのを防止するための剥離防止部(凹凸部603、窪み604或いは穴605)が前記内層部材に設けられている。
【選択図】図2

Description

本発明は冷凍用や空調用などの冷凍サイクルに使用される冷媒圧縮機、或いは空気やその他のガスを圧縮するガス圧縮機として好適なスクロール圧縮機に関する。
スクロール圧縮機は固定スクロールと旋回スクロールが組み合わされて構成されているが、固定スクロールや旋回スクロールであるスクロール部材は、その材料として、一般に、鋳鉄またはアルミニウム合金が用いられている。また、固定スクロールは鋳鉄、旋回スクロールはアルミニウム合金という組み合わせも見られる。
また、特許文献1や特許文献2に記載されているように、二種類以上のアルミニウム合金を用いたスクロール部材が知られている。
特許文献1のものは、固定スクロール或いは旋回スクロールを、中心部付近を第一材料で構成し、外周部付近を第二材料で構成した二層以上のアルミニウム合金の組み合わせとし、二種類以上の前記アルミニウム合金で鍛造成形したものである。
また、特許文献2のものには、固定スクロール或いは旋回スクロールを、アルミニウム合金素材で、上面と下面の二層以上の組み合わせとし、二種類以上のアルミニウム合金で鍛造成形したものが記載されている。
特開平08−261172号公報 特開平08−261173号公報
上記従来技術において、スクロール部材を鋳鉄で製作した場合、高速回転時に遠心力が大きくなり、軸受への負荷が増大する課題がある。
また、スクロール部材をアルミニウム合金で製作した場合、軽量化できるものの、スクロール部材の圧縮過程において生じる荷重による部材変形を抑える必要があり、部材厚さを厚くする必要があった。このため、部材寸法が大きくなり、圧縮機全体が大形化する課題があった。更に、スクロール部材全体の材料強度を大きくして荷重を支えようとすると、スクロール部材が高価になるという課題がある。
また、上記特許文献1、2のものに記載のように、二種類以上のアルミニウム合金を二層以上で組み合わせるものでも、スクロール部材の剛性を大幅に向上させることは困難であり、且つスクロール部材も高価になるという課題がある。
本発明の目的は、軽量で剛性が高くしかも安価に製作することのできるスクロール部材を有するスクロール圧縮機を得ることにある。
上述の課題を解決するため、本発明は、台板に渦巻き状のラップを直立して形成した固定スクロールと旋回スクロールとを互いに組み合わせて構成したスクロール圧縮機において、前記固定スクロール又は旋回スクロールを構成するスクロール部材を、心金となる内層部材と、該内層部材を包囲するように設けられ外層部分を形成する外層部材とで構成し、前記内層部材は前記外層部材よりも弾性係数の大きい材料で構成すると共に、前記内層部材と前記外層部材とがそれらの熱膨張率の差により剥離するのを防止するための剥離防止部が前記内層部材に設けられていることを特徴とするものである。
ここで、前記剥離防止部は、前記内層部材に形成された複数の凹凸部、窪み或いは穴の少なくとも何れかであることが好ましい。また、前記剥離防止部を構成する前記複数の凹凸部、窪み或いは穴は、前記スクロール部材のラップ外周部側よりもラップ中央部側の方に密に配置するのが良い。
また、前記スクロール部材を構成する外層部材は前記内層部材よりも軽量な非鉄金属で構成されていると共に、前記内層部材は前記外層部材よりも少なくとも2倍以上の弾性係数を有する鉄系金属で構成されていることが好ましい。特に、前記外層部材はアルミニウム合金で構成されていると共に、前記内層部材は鋼板又は鉄鋼材で構成するのが良い。また、前記内層部材を構成する鋼板又は鉄鋼材は、日本工業規格(JIS)のSPHC又はSPHEであることが好ましい。
本発明の他の特徴は、台板に渦巻き状のラップを直立して形成した固定スクロールと旋回スクロールとを互いに組み合わせて構成したスクロール圧縮機において、前記固定スクロール又は旋回スクロールを構成するスクロール部材は前記ラップ又は台板の少なくとも何れかを、心金となる内層部材と、該内層部材を包囲するように設けられ外層部分を形成する外層部材とで構成し、前記内層部材は前記外層部材よりも弾性係数の大きい材料で構成すると共に、前記内層部材と前記外層部材とがそれらの熱膨張率の差により剥離するのを防止するための剥離防止部が前記内層部材に設けられていることにある。
ここで、前記内層部材は前記旋回スクロールのラップの部分に少なくとも設けるようにすれば、厚さを大きくとることができないラップ部の強度を十分に向上できる。更に、前記内層部材は前記旋回スクロールのラップの部分と台板の部分の両方に跨るように設ければスクロール部材の強度を更に向上できる。特に、前記内層部材は台板部に配置される円板状部材とラップ部に配置されるスクロール形状部材で構成され、且つ前記円板状部材とスクロール形状部材を一体に形成することが好ましい。また、内層部材は外層部材よりも弾性係数の大きい材料で構成しているので、前記スクロール形状部材の厚さを前記ラップ部全体の厚さの半分以下にすることができる。
本発明の更に他の特徴は、台板に渦巻き状のラップを直立して形成した2つのスクロール部材を互いに組み合わせて構成され、冷凍サイクルに使用されるスクロール圧縮機において、前記スクロール部材のラップ及び台板の部分に、心金となる内層部材と、該内層部材を包囲するように設けられ外層部分を形成する外層部材とで構成し、前記内層部材は前記外層部材よりも弾性係数の大きい材料で構成すると共に、前記内層部材と前記外層部材とがそれらの熱膨張率の差により剥離するのを防止するための剥離防止部が前記内層部材に設けられていることにある。
なお、前記内層部材の表面には亜鉛を含んだ表面処理を施す構成として、外層部材との密着性を向上させることが好ましい。
本発明によれば、前記固定スクロール又は旋回スクロールを構成するスクロール部材を、心金となる内層部材と、該内層部材を包囲するように設けられ外層部分を形成する外層部材とで構成し、前記内層部材は前記外層部材よりも弾性係数の大きい材料で構成すると共に、前記内層部材と前記外層部材とがそれらの熱膨張率の差により剥離するのを防止するための剥離防止部が前記内層部材に設けられているので、軽量で剛性が高くしかも安価に製作することのできるスクロール部材を有するスクロール圧縮機を得ることができる。
本発明の一実施例を示すスクロール圧縮機の要部の縦断面図。 図1に示す旋回スクロールの縦断面図。 図2に示す旋回スクロールの内層部材の一例を示す斜視図。 図2に示す旋回スクロールの内層部材の他の例を示す斜視図。 図2に示す旋回スクロールの内層部材の更に他の例を示す斜視図。
以下、本発明の具体的実施例を、図面を参照して説明する。
図1はスクロール圧縮機の要部を示す縦断面図で、密閉容器700内には圧縮機構部が配置され、この圧縮機構部は回転軸300により駆動されてガスを圧縮する。前記圧縮機構部は、台板101に渦巻き状のラップ102を直立した固定スクロール100と、台板201に渦巻き状のラップ202を直立した旋回スクロール200とを、ラップを互いに噛み合わせて構成されている。また、前記固定スクロール100にはその外周側に吸入口103と中心部に吐出口104が設けられている。回転軸300の先端部にはクランクピン301が設けられ、該クランクピン301は、旋回スクロール200の台板201の背面(反ラップ側)に突設したボス部203に挿入されている。ボス部203内には旋回軸受210が設けられており、クランクピン301と摺動する。旋回スクロール200の台板201の背面には自転防止継手500が配設されている。該自転防止継手500は、旋回スクロール200を固定スクロール100に対し自転することなく旋回運動させる自転防止機構としての継手であり、旋回スクロール200とフレーム400の間に設置されている。前記フレーム400は、前記密閉容器700の内面に固定され、このフレーム400には前記回転軸300が主軸受410を介して支持されている。
上記圧縮機構部において、回転軸300が回転するとクランクピン301が偏心回転し、旋回スクロール200が、自転防止継手500により固定スクロール100に対し自転せずに旋回運動を行う。これにより、吸入口103から吸入されたガスは、ラップ外周側の吸入室から、ラップ102と202で形成された密閉室(圧縮室)に導入される。旋回スクロールの旋回運動に伴い、上記密閉室は中央部側へ移動しながら容積を減少して、吸入されたガスを圧縮し、この圧縮されたガスは固定スクロールに形成された吐出口104から吐出室105に吐出される。
図2は図1に示す旋回スクロール200を拡大して示す縦断面図で、この旋回スクロール200は、外層部材600と内層部材601から形成されており、前記内層部材601は前記外層部材600に覆われている。また、外層部材600は内層部材601より軽い材料で構成され、更に前記内層部材601を構成する材料はその弾性係数が、外層部材600を構成する材料の弾性係数より大きい材料で構成されている。
好ましくは、前記外層部材600を軽量な非鉄金属で構成し、前記内層部材601はその弾性係数(強度)が外層部材の弾性係数の少なくとも2倍以上の鉄系金属で構成されるようにする。これにより、内層部材601の板厚を、例えばラップ部の厚さに対して20〜60%程度の厚さにすることで十分な強度と十分な軽量化の両立が可能となり、また製造に適切な厚さにできるから製作も容易になる。ラップ部の全体の厚さは、通常3〜4mm程度であるから、前記内層部材の厚さは0.6〜2.4mm程度にすると良い。
これにより、強度の大きい内層部材601はスクロール部材の心金の役割を果たすことになり、外層部材600の材料のみでスクロール部材を構成した場合に比べて、スクロール部材の剛性を大幅に高めることができる。例えば、外層部材600として非鉄金属であるアルミニウム合金を用い、内層部材601として、弾性係数がアルミニウム合金の3倍程度であるJIS規格のSPHCやSPHEなどの鋼板や鉄鋼材を用いることで、アルミニウム合金のみでスクロール部材を構成した場合より格段に剛性を高めることができる。
本実施例によるスクロール部材は、その剛性が高くなることにより、運転中のスクロール部材の変形が抑制されるから、ラップの噛合いで構成される圧縮室(密閉室)からの漏れ損失を低減でき、高性能な圧縮機を得ることができる。また、内層部材としてアルミニウム合金より安価な鋼板や鉄鋼材を用いるため、スクロール部材をアルミニウム合金のみで構成した場合に比べ安価に製作することも可能になる。
なお、本実施例では、内層部材601は、円板形状部材601(a)とスクロール形状部材601(b)から構成されている。円板形状部材601(a)により台板(鏡板)の剛性を高め、スクロール形状部材601(b)によりスクロールラップの剛性を高めることができる。また、スクロール形状部材601(b)は、図2中の602の範囲に示すように、スクロールラップと台板に跨るように配置されているため、特に荷重が集中するスクロールラップ根元部での剛性を高め、スクロールラップの変形を抑制することができる。
旋回スクロール200の製作は、例えば、外層部材600を構成する金属材料を溶湯し、この溶湯した金属材料で内層部材601を鋳ぐるみすることで可能である。外層部材としてアルミニウム合金などの非鉄金属、内層部材として鋼板や鉄鋼材などの鉄系金属を用いることにより、両者の融点が異なることから、容易に製造することができる。即ち、内層部材601の融点は外層部材600の融点よりも高いために、内層部材601の形状を維持したまま、溶融した外層部材600で鋳ぐるみすることができる。
なお、図2に示す例は、本発明を旋回スクロール200に適用した場合について説明したが、固定スクロール100に適用する場合でも同様に製作することができる。
次に、本実施例における旋回スクロールの内層部材601の好ましい形状例について、図3〜図5により説明する。
図3に示す例は、旋回スクロールの内層部材601を構成する円板形状部材601(a)及びスクロール形状部材601(b)の表面にそれぞれ凹凸部603(剥離防止部)をプレス加工などにより成形して設けたものである。即ち、各内層部材601の一方の面(表面)には凸部と凹部が形成され、他方の面(裏面)には前記凸部、凹部に対応する位置にそれぞれ凹部、凸部が形成されている。このように、内層部材の各面に凸部と凹部を設けることにより、内層部材と外層部材との熱膨張率の差により生じるせん断応力を強度の大きい内層部材の凸部で受けることができ、内層部材と外層部材との剥離防止効果が大となる。
なお、この図3は、円板形状部材601(a)とスクロール形状部材601(b)とが別体で構成された例を示している。
図4に示す例は、旋回スクロールを構成する内層部材601の一方の面(表面)にプレス加工などにより、窪み(凹部)604(剥離防止部)のみを成形したもので、他方の面(裏面)には前記窪みに対応する位置に凸部が形成されている。図4に示す例では一方の面には窪みのみを成形し、他方の面には前記窪みの成形に伴いその対応する位置に凸部のみが形成されるので、図3に示す例よりも製作が容易になる。
なお、この図4に示す例は、円板形状部材601(a)とスクロール形状部材601(b)とは一体成形されているものである。
前記凹凸部603や窪み604などの剥離防止部を設けることで、内層部材と外層部材との剥離を防止できるだけでなく、前記凹凸部603や窪み604などが形成されていることにより、内層部材の剛性もより大きくなり、スクロール部材の剛性を更に高めることができる。また、内層部材601と外層部材600との接触面積を増加できるので、内層部材601と外層部材600との密着性を高めることができる。本実施例では、内層部材として例えば鋼板、外層部材として例えばアルミニウム合金を使用するため、内層部材と外層部材の熱膨張率の違い等により、スクロール圧縮機の運転中に内層部材と外層部材との間にせん断応力が発生するが、本実施例によれば、前述したように、前記凹凸部603や窪み604により、内層部材601と外層部材600との密着性を高めることができるから、前記せん断応力に勝る保持力を得ることができ、内層部材と外層部材との分離(剥離)を防ぐことができる。また、内層部材を心金として十分に機能させることができるので、スクロール部材の剛性を高めることができると共に、内部での亀裂、はく離等の生じない信頼性の高いスクロール部材を有するスクロール圧縮機を得ることができる。
図5に示す例は、内層部材601に表面から裏面に貫通する穴605を設けたもので、外層部材600を前記穴605に浸透させることで、内層部材601と外層部材600との密着性を高めることができる。本実施例においても図3や図4に示す実施例と同様に、剛性および信頼性の高いスクロール部材を有するスクロール圧縮機を得ることができる。なお、この実施例において、前記穴605は貫通穴に限らず、底のある穴形状としても良い。
上記実施例において、前記凹凸部603、窪み604、穴605は、スクロール形状部材601(b)のラップの巻始め側である中央部側で密に配置されるようにすることが好ましい。即ち、ラップ中央部側は、スクロール圧縮機の運転に伴い、ラップ外周部側より高温、高圧となるため、内層部材と外層部材との熱膨張率の違い等によるせん断応力が大きくなっている。前記凹凸部603などをラップ中央部側で密に配置することで内層部材と外層部材の密着性を高めることができ、前記せん断応力大きさに対応した剛性のスクロール部材が得られ、剛性および信頼性のより高いスクロール部材を有するスクロール圧縮機を得ることができる。
なお、前記内層部材601の表面に亜鉛を含んだ表面処理を施す構成、例えば鋼材の表面に亜鉛メッキなどの表面処理を施すことにより、外層部材との密着性を更に向上させることができる。
更に、前記剥離防止部は、前記凹凸部603、窪み604、穴605に代えて、内層部材の表面にリブなどを溶接などにより設けるようにしても良い。
また、円板形状部材601(a)とスクロール形状部材601(b)は、図3の例では別体に構成しているが、図4に示すように、円板形状部材601(a)とスクロール形状部材601(b)とを一体成形しても良く、或いは図5の例に示すように、円板形状部材601(a)とスクロール形状部材601(b)を別体で製作し、両者を接着、接合或いは溶接などで一体化するようにしても良い。
本実施例によれば、外層部材に軽量な非鉄金属を使用し、内層部材に非鉄金属より強度が高く且つ安価な鉄系金属を使用しているので、スクロール部材を、軽量で強度の高い単一材料で構成した場合に比べ、大形化することなく安価に製作できる。
また、内層部材に複数の凹凸部、窪み或いは穴などによる剥離防止部を設けているので、内層部材に対し外層部材が熱膨張率の差によるせん断応力によって剥離するのを防止でき、剛性および信頼性の高いスクロール圧縮機を得ることができる。
100 固定スクロール(101:台板、102:ラップ)
103 吸入口
104 吐出口
105 吐出室
200 旋回スクロール(201:台板、202:ラップ)
300 回転軸
400 フレーム
500 自転防止継手
600 外層部材
601 内層部材(601(a):円板形状部材、601(b):スクロール形状部材)
603,604,605 剥離防止部(603:凹凸部、604:窪み、605:穴)
700 密閉容器。

Claims (13)

  1. 台板に渦巻き状のラップを直立して形成した固定スクロールと旋回スクロールとを互いに組み合わせて構成したスクロール圧縮機において、
    前記固定スクロール又は旋回スクロールを構成するスクロール部材を、心金となる内層部材と、該内層部材を包囲するように設けられ外層部分を形成する外層部材とで構成し、
    前記内層部材は前記外層部材よりも弾性係数の大きい材料で構成すると共に、
    前記内層部材と前記外層部材とがそれらの熱膨張率の差により剥離するのを防止するための剥離防止部が前記内層部材に設けられていることを特徴とするスクロール圧縮機。
  2. 請求項1に記載のスクロール圧縮機において、前記剥離防止部は、前記内層部材に形成された複数の凹凸部、窪み或いは穴の少なくとも何れかであることを特徴とするスクロール圧縮機。
  3. 請求項2に記載のスクロール圧縮機において、前記スクロール部材を構成する内層部材に形成された前記複数の凹凸部、窪み或いは穴は、前記スクロール部材のラップ外周部側よりもラップ中央部側の方に密に配置されていることを特徴とするスクロール圧縮機。
  4. 請求項1〜3の何れかに記載のスクロール圧縮機において、前記スクロール部材を構成する外層部材は前記内層部材よりも軽量な非鉄金属で構成されていると共に、前記内層部材は前記外層部材よりも少なくとも2倍以上の弾性係数を有する鉄系金属で構成されていることを特徴とするスクロール圧縮機。
  5. 請求項4に記載のスクロール圧縮機において、前記外層部材はアルミニウム合金で構成されていると共に、前記内層部材は鋼板又は鉄鋼材で構成されていることを特徴とするスクロール圧縮機。
  6. 請求項5に記載のスクロール圧縮機において、前記内層部材を構成する鋼板又は鉄鋼材は、日本工業規格(JIS)のSPHC又はSPHEであることを特徴とするスクロール圧縮機。
  7. 台板に渦巻き状のラップを直立して形成した固定スクロールと旋回スクロールとを互いに組み合わせて構成したスクロール圧縮機において、
    前記固定スクロール又は旋回スクロールを構成するスクロール部材は前記ラップ又は台板の少なくとも何れかを、心金となる内層部材と、該内層部材を包囲するように設けられ外層部分を形成する外層部材とで構成し、
    前記内層部材は前記外層部材よりも弾性係数の大きい材料で構成すると共に、
    前記内層部材と前記外層部材とがそれらの熱膨張率の差により剥離するのを防止するための剥離防止部が前記内層部材に設けられていることを特徴とするスクロール圧縮機。
  8. 請求項7に記載のスクロール圧縮機において、前記内層部材は前記旋回スクロールのラップの部分に少なくとも設けられていることを特徴とするスクロール圧縮機。
  9. 請求項7に記載のスクロール圧縮機において、前記内層部材は前記旋回スクロールのラップの部分と台板の部分の両方に跨るように設けられていることを特徴とするスクロール圧縮機。
  10. 請求項9に記載のスクロール圧縮機において、前記内層部材は台板部に配置される円板状部材とラップ部に配置されるスクロール形状部材で構成され、且つ前記円板状部材とスクロール形状部材は一体に形成されていることを特徴とするスクロール圧縮機。
  11. 請求項10に記載のスクロール圧縮機において、前記スクロール形状部材の厚さは前記ラップ部全体の厚さの20〜60%の厚さにしたことを特徴とするスクロール圧縮機。
  12. 台板に渦巻き状のラップを直立して形成した2つのスクロール部材を互いに組み合わせて構成され、冷凍サイクルに使用されるスクロール圧縮機において、
    前記スクロール部材のラップ及び台板の部分に、心金となる内層部材と、該内層部材を包囲するように設けられ外層部分を形成する外層部材とで構成し、
    前記内層部材は前記外層部材よりも弾性係数の大きい材料で構成すると共に、
    前記内層部材と前記外層部材とがそれらの熱膨張率の差により剥離するのを防止するための剥離防止部が前記内層部材に設けられていることを特徴とするスクロール圧縮機。
  13. 請求項1〜12の何れかに記載のスクロール圧縮機において、前記内層部材の表面には亜鉛を含んだ表面処理を施す構成として、外層部材との密着性を向上させたことを特徴とするスクロール圧縮機。
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