JP2011094531A - インペラ及び回転機械 - Google Patents

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Abstract

【課題】流動損失の発生を低減して性能向上を図ったインペラと、回転機械とを提供する。
【解決手段】円盤状のハブ2と、ハブ2の一面(ハブ面4)から突出し、放射状に複数設けられたブレード3とを備え、ハブ2と、隣り合うブレード3、3とによって、径方向内周側で軸方向に沿うようにして流入する流体を、径方向外周側へ流出させる流路を形成したインペラ1である。ブレード3には、径方向外周側の後縁9からハブ2と反対の側のチップ端縁tにかけて一部がカットされてなる、カット部20が形成されている。
【選択図】図3

Description

本発明は、インペラ及び回転機械に関する。
産業用圧縮機やターボ冷凍機、小型ガスタービンなどの回転機械に用いられる遠心型や斜流型の圧縮機にあっては、常に性能向上が求められており、特に、これら圧縮機のキーコンポーネントであるインペラの性能向上が必要となっている。そこで、近年、圧縮機の効率を向上させるべく、インペラの性能向上を図ってインペラブレードの前縁側に傾斜部を設けたものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2009−074385号公報
ところで、図10、図11に示す従来の遠心型圧縮機のインペラ201では、ハブ202のハブ面204上に形成された隣り合うブレード203、203と、ハブ面204と、シュラウド面205とによって流体流路210が形成される。例えば、図11に示すハブ202が軸線O周りに回転すると、流体が径方向内側に配置された入口206から軸方向に沿って流入し、その後、流体流路210に沿って流れ方向が軸方向から径方向へと変化しながら移動して、最終的に径方向外側に配置された出口207から径方向に沿って外方へ排出されることとなる。なお、インペラ201の回転方向を図10中矢印で示す。
このように、インペラ201の径方向内側から径方向外側へ向かうに従い、軸線Oに沿う方向から径方向に沿う方向へと流体流路210の流れ方向が変化し、また、ブレード203のシュラウド面205側となるチップ209側では、遠心力による遠心方向への流れ(二次流れ)が集積することにより、インペラ201の出口207では、図11に示すようにその後縁208の長さ方向(高さ方向)において周方向速度が不均一になってしまう。
そして、この二次流れの集積が出口207に向かって徐々に拡大し、さらには、主流のひずみなどの影響を受けることにより、流体流路210の出口207側にてチップ209側およびハブ204側における周方向速度が大きくなり、特にチップ209側が過大となる。そこで、流体は均一に流れようとするべく、二次流れの集積を解消しようとするが、その混合過程において圧力の低下が起こり、流動損失(圧力損失)が生じてしまうのである。
本発明は前記事情に鑑みてなされたもので、流動損失を低減して性能向上を図ったインペラと、回転機械とを提供することを目的としている。
本発明のインペラは、円盤状のハブと、該ハブの一面から突出し、放射状に複数設けられたブレードとを備え、前記ハブと、隣り合う前記ブレードとによって、径方向内周側で軸方向に沿うようにして流入する流体を、径方向外周側へ流出させる流路を形成したインペラであって、前記ブレードには、前記径方向外周側の後縁から前記ハブと反対の側のチップ端縁にかけて一部がカットされてなる、カット部が形成されていることを特徴としている。
このインペラによれば、ブレードの後縁からチップ端縁にかけて、一部をカットしてなるカット部を形成したので、ブレードのチップ側において過大に仕事がなされることが抑えられ、インペラが流体に余分な周方向速度を与えなくなるため、インペラ出口付近での周方向速度が均一化されることにより、流動損失の発生が抑制される。
また、前記インペラにあっては、前記カット部の、前記後縁の長さ方向におけるカット長さが、前記カット部を設けないブレードを用いた場合での、前記流路を流れる流体の、周方向速度の最速部分に対応する位置までを少なくとも含んでいるのが好ましい。
このように、後縁の長さ方向におけるカット長さを周方向速度の最速部分に対応する位置までを少なくとも含んでいるので、周方向速度の最速部分に対応することで仕事量が最も多くなる部分までが少なくともカットされることにより、ブレードのチップ側において過大に仕事がなされてしまうことがより確実に抑えられる。
また、前記インペラにあっては、前記カット部の、前記後縁の長さ方向におけるカット長さが、前記カット部を設けないブレードを用いた場合での前記流路を流れる流体の、周方向速度が定常部分よりも速度が大きい部分を少なくとも含んでいるのが好ましい。
このようにすれば、仕事量が多くなる部分を全て確実にカットすることができ、したがって、ブレードの後縁のチップ端縁側において過大に仕事がなされてしまうことを最大限に抑えることができる。
また、前記インペラにあっては、前記カット部の、径方向におけるカット長さが、前記カット部を設けないブレードを用いた場合での、前記流路を流れる流体の、周方向速度の定常部分と最速部分との比に基づいて決定されているのが好ましい。
ブレードの径方向での位置と周方向速度との相関をとると、ブレードの前縁から後縁に行くに連れて、周方向速度が直線的に上昇する。したがって、前記カット部の径方向におけるカット長さを、周方向速度の定常部分と最速部分との比に基づいて決定することにより、例えば周方向速度の最速部分を定常部分と同等になるまで低下させることが可能になり、これにより、ブレードのチップ側において過大に仕事がなされてしまうことがより確実に抑えられる。
本発明の回転機械は、前記インペラを備えたことを特徴としている。
この回転機械によれば、前述したように流動損失が抑制されたインペラを備えているので、回転機械自体の損失低減化が図られたものとなる。
本発明のインペラにあっては、流動損失が抑制されているので、より一層の性能向上が図られたものとなる。
本発明の回転機械にあっては、性能向上が図られたインペラを備えているので、回転機械自体も性能向上が図られたものとなる。
本発明の回転機械を遠心圧縮機に適用した場合の一実施形態を示す図である。 本発明のインペラの要部を示す正面図である。 図2のA−A線に沿う断面図である。 後縁の長さ方向における位置と、周方向速度との関係を示すグラフである。 ブレードの前縁(入口)から後縁(出口)までの位置と、周方向速度との相関を示すグラフである。 本発明のインペラの変形例を示す図であって、図2のA−A線に沿う断面図である。 本発明のインペラの変形例を示す図であって、図2のA−A線に沿う断面図である。 本発明のインペラの変形例を示す図であって、図2のA−A線に沿う断面図である。 本発明のインペラの変形例を示す図であって、図2のA−A線に沿う断面図である。 従来のインペラの要部を示す正面図である。 図10のB−B線に沿う断面図である。
以下、図面を参照して本発明を詳しく説明する。なお、以下の説明に用いる各図面では、各部材を認識可能な大きさとするため、各部材の縮尺を適宜変更している。
図1は、本発明の回転機械を遠心圧縮機に適用した場合の一実施形態を示す図であり、図1中符号100は遠心圧縮機である。また、符号1は、本発明の一実施形態となるインペラである。
この遠心圧縮機100は、主として、軸線O周りに回転させられるシャフト102と、シャフト102に取り付けられて遠心力を利用してプロセスガス(気体)Gを圧縮する前記インペラ1と、シャフト102を回転可能に支持すると共にプロセスガスGを上流側から下流側に流す流路104を形成したケーシング105と、によって構成されている。
ケーシング105は、略円柱状の外郭をなすように形成されたもので、中心を貫くようにしてシャフト102を配置している。ケーシング105のうちシャフト102の軸方向の両端には、ジャーナル軸受105aが設けられ、一端には、スラスト軸受105bが設けられている。これらジャーナル軸受105a及びスラスト軸受105bには、シャフト102が回転可能に支持されている。これにより、シャフト102は、ジャーナル軸受105a及びスラスト軸受105bを介してケーシング105に支持されている。
ケーシング105のうち軸方向の一端側には、プロセスガスGを外部から流入させる吸込口105cが設けられ、他端側には、プロセスガスGが外部に流出する排出口105dが設けられている。ケーシング105内には、これら吸込口105c及び排出口105dにそれぞれ連通し、縮径及び拡径を繰り返す内部空間が設けられている。この内部空間は、インペラ1を収容する空間として機能すると共に前記流路104としても機能する。
すなわち、吸込口105cと排出口105dとは、インペラ1及び流路104を介して連通している。
インペラ1は、シャフト102の軸方向に間隔を空けて複数配列されている。なお、図示例ではシャフト102にインペラ1が6つ設けられているが、少なくとも1つ以上設けられていればよい。
図2、図3は、遠心圧縮機100のインペラ1を示す図であり、このインペラ1は、ハブ2と複数のブレード3とを備えて構成されている。
ハブ2は、図2に示すように、正面視で略円形に形成された円盤状のもので、前述した軸線Oを中心として軸周りに回転するよう構成されたものである。ハブ2には、図3に示すように、軸線Oから径方向外側にやや離間している径方向内側の所定の位置Sから、径方向外側に向かってハブ面4が湾曲した状態に形成されている。
この湾曲状態に形成されたハブ面4は、径方向内側に位置する面が軸線Oに沿って形成されるとともに、径方向外側に行くに連れて徐々に径方向に沿う、凹型に形成されている。つまり、ハブ2は、その軸線Oよりやや離間した径方向内側の位置Sから径方向外側に向かうほどその軸方向厚さ寸法が減少し、この軸方向厚さ寸法の減少量が内側ほど大きく外側ほど小さくなっている。なお、図3において、ハブ2の径方向を矢印で示している。
前述したハブ面4には、図2に示すように、複数のブレード3が略放射状に配置され、ハブ面4に対して略垂直に立設されている。これらブレード3は、図3に示すハブ端縁hからチップ端縁tまで、厚さが略一様に形成されているものの、軸線Oに沿って流体の流れる上流側から下流側にかけて、厚さが徐々に薄くなっている。
また、ブレード3のチップ端縁tはハブ2の径方向内側から径方向外側に亘って湾曲形成されている。具体的には、前述したハブ面4と同様に、径方向内側ほど軸線Oに沿い、径方向外側に行くに連れて徐々に径方向に沿う凹型に形成されている。そして、ブレード3は、ハブ面4を基準にするとその高さ寸法(スパン方向寸法)が、ハブ2の径方向内側ほど高く(大きく)、径方向外側ほど低く(小さく)形成されている。
ただし、ブレード3には、図11に示した従来の一般的なブレード203に対して、径方向外周側となる後縁9から、チップ端縁tにかけて一部がカットされてなる、カット部20が形成されている。すなわち、図3中二点鎖線で示す部分Cがカットされて、カット部20が形成されている。このカット部20におけるカット端縁21は、本実施形態では直線状に形成されている。
カット部20は、後縁の長さ方向(スパン方向)におけるカット長さL1、すなわち図3中二点鎖線で示すカット部分Cにおけるカット長さL1が、例えば図11における後縁の長さ(スパン)Hの、チップ側を基端として5%〜40%程度となっている。ただし、このカット長さL1については、後述するように周方向速度との関係から求められる。
インペラ1は、ブレード3のチップ端縁t側がケーシング105(図1参照)で覆われており、このケーシング105により構成されるシュラウド面5と、図2に示すように隣り合うブレード3、3と、ハブ面4とによってインペラ流路10が構成されている。そして、インペラ1が回転することにより、図3に示すようにハブ2の径方向内側に位置するインペラ流路10の入口6から軸方向に沿って流体が流入し、さらに遠心力によって径方向外側に位置する出口7から径方向に沿って流体が外方へ流出するようになっている。
このような構成のインペラ流路10は、そのハブ2の径方向内側から径方向外側へ向かうに従い流れ方向が軸方向から径方向へと漸次変化しており、前述した入口6から出口7へ向かって湾曲した状態に形成されている。したがって、このようにインペラ流路10が湾曲していることにより、図11に示した従来では、シュラウド面205側(チップ209側)への二次流れに起因して、流体流路210の出口207側にて流動損失が生じていた。
これに対して本発明では、図3に示したようにブレード3にカット部20を形成したことにより、インペラ流路10の出口付近での周方向速度を均一化することができる。
図4は、前記カット部20を形成しないブレード、すなわち、図11に示したようなブレード203を用いた場合での、前記流路210を流れる流体の、後縁208の長さ方向(スパン方向)における位置と、周方向速度との関係を示すグラフである。図4のグラフにおいて横軸は、後縁208におけるハブ端縁h(ハブ面204)からチップ端縁t(チップ209)までのスパンを、ハブ端縁hを0%とし、チップ端縁tを100%として示している。
図4に示すように従来のブレード203では、周方向速度は、チップ端縁t(チップ209)側において最速部分を含むピークを有する。すなわち、図4ではスパンが80%〜90%程度の範囲において、周方向速度が最速部分となる。したがって、従来では、前述したようにインペラ201の出口207において周方向速度が不均一になり、特にチップ端縁t(チップ209)側で周方向速度が高くなっている。
なお、図11に示したブレード203は、オープンインペラにおけるものであり、したがってチップ209側にはシュラウド面5(205)との間にチップクリアランスが存在することから、図4中のスパンが100%近傍となるチップ端縁t側においては仕事をしないので、周方向速度が急激に低く(遅く)なっている。一方、クローズインペラの場合には、周知のようにチップクリアランスは存在しないので、このようなチップ端縁t側における周方向速度の急激な低下は見られなくなる。
また、図11に示したハブ面204側や、クローズインペラの場合のシュラウド面205側では、壁面近くとなることから、流体の軸方向速度が主流に比べて遅くなり、周方向速度が速くなる。(図4でも、スパンが0%近傍のハブ側において、僅かながら周方向速度が速くなっている。)
図4に示したように従来のブレード203では、チップ端縁t側において周方向速度が速くなり、このような周方向速度の不均一が結果的に流動損失を生じさせていた。そこで、本実施形態のブレード3では、前述したように後縁9からチップ端縁tにかけてカット部20を形成している。このカット部20については、前述したように図3中二点鎖線で示すカット長さL1が、図3中Hで示す従来の後縁の長さ(スパン)の、5%〜40%程度となるようにしているが、さらに好ましくは、図4に示したグラフにおいて、チップ側から周方向速度の最速部分に対応する位置を少なくとも含むようにするのが好ましい。
具体的には、スパンが80%〜90%の範囲となる位置において周方向速度が最速となるので、少なくともこの最速部分に位置するブレード3の後縁9のチップ端縁t側をカットする、つまりカット長さL1を、後縁9の長さ(スパン)Hの20%以上40%以下となるように形成するのが好ましい。
このように、後縁9の長さ(スパン)H方向におけるカット長さL1を周方向速度の最速部分に対応する位置を少なくとも含むようにすることにより、仕事量が最も多くなる部分を確実にカットすることができ、したがって、ブレード3の後縁9のチップ端縁t側において過大に仕事がなされてしまうことを効果的に抑えることができる。
さらに好ましくは、図4に示したグラフにおける、周方向速度の定常部分(スパンが5%〜60%の範囲)に位置するブレード3の後縁9をカットせずに残し、周方向速度がこの定常部分よりも大きな部分(スパンが60%〜100%近傍の範囲)に位置するブレード3の後縁9をカットするように、カット長さL1を設定するのがより好ましい。
具体的には、スパンが60%〜100%近傍の範囲となる位置において、周方向速度が定常部分よりも大きくなるので、少なくともこの定常部分の速度を超える部分に位置するブレード3の後縁9のチップ端縁t側をカットする、すなわち、カット長さL1を後縁9の長さ(スパン)Hの40%となるように形成するのがより好ましい。
このように、後縁9の長さ(スパン)H方向におけるカット長さL1を、周方向速度が定常部分よりも大きくなる部分に対応する位置を少なくとも含むようにすることにより、仕事量が多くなる部分を全て確実にカットすることができ、したがって、ブレード3の後縁9のチップ端縁t側において過大に仕事がなされてしまうことを最大限に抑えることができる。
また、カット部20については、図3中に示す径方向におけるカット長さL2を、図4に示したグラフにおける、周方向速度の定常部分と最速部分との比に基づいて決定するのが好ましい。
具体的には、定常部分(スパンが5%〜60%の範囲)での周方向速度であるv1[m/s]と、最速部分(スパンが80%〜90%の範囲)での周方向速度であるv2[m/s]との比である(v1/v2)を用い、以下の式に示すようにカット長さL2を決定するのが好ましい。
L2=(1−v1/v2)×M×r
(ここで、Mはマージンを含む係数、rはブレード3の後縁9(出口7側)の外半径と前縁(入口6側)の外半径との差を示す。)
なお、前記式において、マージンを50%としてMを1.5とし、さらに(v1/v2)=5/6とすると、L2=0.25rとなる。したがって、カット長さL2を、ブレード3の後縁9(出口7側)の外半径と前縁(入口6側)の外半径との差rの、25%程度とするのが好ましい。
ここで、ブレード3の径方向での位置と周方向速度との相関をとると、図5に示すように、ブレード3の前縁(入口6側)から後縁9(出口7側)に行くに連れて、周方向速度が直線的に上昇する。したがって、ブレード3の径方向におけるカット長さL2を、前記式に示したように周方向速度の定常部分と最速部分との比に基づいて、周方向速度の最速部分が定常部分と同等になるように決定する。これにより、ブレード3のチップ端縁t側において過大に仕事がなされてしまうことを、より確実に抑えることができる。
このような構成のインペラ1にあっては、ブレード3の後縁9からチップ端縁tにかけてカット部20を形成したので、ブレード3のチップ端縁t側において過大に仕事をなすことを抑え、例えば図4中二点鎖線で示すように、インペラ1の出口7付近での周方向速度を均一化することができる。
また、カット部20の、後縁9の長さ方向におけるカット長さL1を、周方向速度の最速部分に対応する位置を少なくとも含むようにすることにより、仕事量が最も多くなる部分までを確実にカットすることができる。これにより、流動損失の発生を確実に抑制し、より一層の性能向上を図ることができる。
また、前述したように後縁9の長さ(スパン)H方向におけるカット長さL1を、周方向速度が定常部分よりも大きくなる部分に対応する位置を少なくとも含むようにすることにより、仕事量が多くなる部分を全て確実にカットすることができ、したがって、ブレード3の後縁9のチップ端縁t側において過大に仕事がなされてしまうことを最大限に抑えることができる。
また、カット部20の、径方向におけるカット長さL2を、周方向速度の定常部分と最速部分との比に基づき、周方向速度の最速部分が定常部分と同等になるように形成することにより、ブレード3のチップ端縁t側において過大に仕事がなされてしまうことを、より確実に抑えることができる。これにより、流動損失の発生を確実に抑制し、より一層の性能向上を図ることができる。
また、このようなインペラ1を備えた遠心圧縮機100にあっては、前述したようにインペラ1の流動損失の発生が抑制されているので、この遠心圧縮機100自体の損失低減化が図られたことにより、より一層の性能向上が図られたものとなる。
なお、本発明においては、前記のカット部20の形状は図3に示した形状に限定されることなく、後縁9からチップ端縁tにかけて一部がカットされてなる形状であれば、種々の形状を採用することができる。
例えば、図3に示した実施形態では、カット部20におけるカット端縁21を直線状に形成したが、これに代えて、図6に示すようにカット端縁21を、外側に向かって凹形状となる円弧状に形成してもよい。
また、図7に示すようにカット端縁21を、外側に向かって凸形状となる円弧状に形成してもよい。
さらには、図8に示すようにカット端縁21を、外側に向かって凹形状となる鉤状に形成してもよい。
また、前記のブレード3では、後縁9からチップ端縁tにかけてカットされたカット部20のみを形成しているが、図9に示すようにこのカット部20に加えて、後縁9からハブ端縁hにかけて一部がカットされてなるカット部22を形成してもよい。前述したように、ハブ面4側では壁面近くとなることで、図4に示したように周方向速度が僅かながら速くなる。そこで、図9に示したようにカット部22を形成することにより、インペラ1の出口7付近での周方向速度を、ハブ面4側においても均一化することができる。これにより、流動損失の発生を抑制してより一層の性能向上を図ることができる。
なお、カット部22におけるカット端縁21については、図9に示したように直線状に形成するのに代えて、図6、図7に示すような円弧状、あるいは図8に示すような鉤状に形成してもよい。
また、前記実施形態では、遠心型の回転機械である遠心圧縮機100のインペラ1を例にして説明したが、本発明はこれに限定されることなく、例えば斜流型の回転機械のインペラに適用することもできる。
また、本発明の回転機械についても、圧縮機に限定されることなく、送風機に適用することもできる。
また、前記実施形態では、ハブ面4の対面側がケーシング105のシュラウド面5により覆われる、いわゆるオープン型のインペラ(オープンインペラ)を例に説明したが、ブレード3に一体形成されたチップ端縁t側を覆う壁を備える、クローズ型のインペラ(クローズインペラ)に適用してもよい。
1…インペラ、2…ハブ、3…ブレード、4…ハブ面、6…入口、7…出口、9…後縁、10…インペラ流路(流路)20…カット部、21…カット端縁、h…ハブ端縁、t…チップ端縁

Claims (5)

  1. 円盤状のハブと、該ハブの一面から突出し、放射状に複数設けられたブレードとを備え、前記ハブと、隣り合う前記ブレードとによって、径方向内周側で軸方向に沿うようにして流入する流体を、径方向外周側へ流出させる流路を形成したインペラであって、
    前記ブレードには、前記径方向外周側の後縁から前記ハブと反対の側のチップ端縁にかけて一部がカットされてなる、カット部が形成されていることを特徴とするインペラ。
  2. 前記カット部の、前記後縁の長さ方向におけるカット長さが、前記カット部を設けないブレードを用いた場合での前記流路を流れる流体の、周方向速度の最速部分に対応する位置までを少なくとも含んでいることを特徴とする請求項1記載のインペラ。
  3. 前記カット部の、前記後縁の長さ方向におけるカット長さが、前記カット部を設けないブレードを用いた場合での前記流路を流れる流体の、周方向速度が定常部分よりも速度が大きい部分を少なくとも含んでいることを特徴とする請求項1又は2に記載のインペラ。
  4. 前記カット部の、径方向におけるカット長さが、前記カット部を設けないブレードを用いた場合での前記流路を流れる流体の、周方向速度の定常部分と最速部分との比に基づいて決定されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のインペラ。
  5. 請求項1から4のいずれか一項に記載のインペラを備えた回転機械。
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