JP2011093546A - 粉体収納容器及び画像形成装置 - Google Patents

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弘 山崎
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Abstract

【課題】少ないスペースで大量の保管を可能とした粉体収納容器の提供、及び画像品質の低下を防止可能な画像形成装置の提供。
【解決手段】粉体を収納する粉体収納部の内部に、ガスを発生するガス発生器を有することを特徴とする粉体収納容器。
【選択図】図2

Description

粉体を収納可能な粉体収納容器、及び該粉体収納容器を使用可能な画像形成装置に関する。
粉体を収納保管する収納容器として、粉体収納部が剛体の粉体収納容器が知られている(例えば特許文献1参照)。しかし、粉体収納部が剛体であることから容器の容積を小さくして嵩密度を上げることができず、粉体収納容器の保管時に保管スペースを多く必要とする問題点があった。
上記保管スペースを多く必要とする問題点を解決するものとして、粉体を収納する粉体収納部の容積を可変可能とした粉体収納容器において、粉体充填後に容器内部を減圧して容器を縮小させ、容器容積に対する内容物の質量の比である嵩密度を上げることにより、多くの粉体収納容器を保管可能とし、且つ粉体収納容器の使用時に常圧に戻すことにより元の容器形状に戻す(嵩密度を下げる)ことが可能な粉体収納容器が知られている(例えば特許文献2及び特許文献3参照)。
特開平10−260574号公報 特開2003−285887号公報 特開2003−341760号公報
しかし、特許文献1に記載された粉体収納容器は前述したように保管スペースを多く必要としてしまう問題点があった。
また、特許文献2及び3に記載された粉体収納容器は、粉体充填後に容器内部を減圧することにより容器容積を小さくした状態で、特に高温下で長期間保管したような場合に粉体の凝集が発生してしまい、粉体の使用時に容器内部を常圧に戻して容器容積を元に戻しても凝集が戻らない可能性があった。
そしてこのような問題点は、例えば粉体がトナーで、画像形成装置に用いるような場合において、特に低い定着温度で画像形成を行う省エネ対応画像形成装置に使用されるトナーは、従来の装置よりも低温で溶融してトナー像の定着を行なうため、ガラス転移点の温度も50℃前後という低い樹脂粒子が使用され、この様な低ガラス転移点の樹脂粒子は一度凝集すると凝集の解除が難かしく、凝集したトナーにより画像品質(例えば転写抜け、白点抜け、スポット状のトナー汚れ等)が低下してしまう可能性があるという問題点があった。
本発明は上記問題点に鑑み、少ないスペースで大量の保管を可能とし、且つ粉体収納容器使用時に粉体(トナー)の凝集を解除可能な粉体収納容器、及び該粉体収納容器を使用することにより画像品質の低下を防止可能な画像形成装置を提供することを目的とする。
上記目的は、下記の構成によって達成される。
1.粉体を収納する粉体収納部の内部に、ガスを発生するガス発生器を有することを特徴とする粉体収納容器。
2.前記粉体収納部は内部の減圧により縮み、減圧の解除により元の形状に伸びることを特徴とする前記1項に記載の粉体収納容器。
3.前記粉体収納部の内部の減圧を維持する封止部材を有することを特徴とする前記1又は2項に記載の粉体収納容器。
4.前記ガス発生器で発生したガスを案内し、前記粉体収納部の内部に渦流を発生させる渦流発生部材を有することを特徴とする前記1〜3のいずれか1項に記載の粉体収納容器。
5.前記粉体がトナーであることを特徴とする前記1〜4のいずれか1項に記載の粉体収納容器。
6.前記1〜5のいずれか1項に記載の粉体収納容器の、前記ガス発生器のガス発生をトリガーする、トリガー機構を有することを特徴とする画像形成装置。
7.前記3〜5のいずれか1項に記載の粉体収納容器の、前記封止部材を開封し内部の減圧状態を解除する解除機構を有することを特徴とする前記6項に記載の画像形成装置。
8.前記5に記載の粉体収納容器から供給されるトナーにより画像を形成することを特徴とする前記7項に記載の画像形成装置。
上記手段により、少ないスペースで大量の粉体収納容器を保管可能とし、且つ画像品質の低下を防止可能な画像形成装置の提供が可能となる。
トナー収納容器を使用可能な画像形成装置の断面図である。 トナー収納容器の1例を示す概念図である。 トナー収納容器の形態変化に関する説明図である。 他の形態のトナー収納容器の概念図である。 ガス発生器の概念図である。 トナー収納容器に収納されたトナーを現像装置に補給するトナー補給装置の断面図である。
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照して説明する。なお、本発明の構成は以下の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的範囲内において適宜変更可能である。
以下の説明において、粉体収納容器に収納される粉体は特に限定されないが、保存期間中に外部環境の影響で品質劣化し易い性質を有する粉体には特に有効である。具体的には、澱粉やきな粉等の食料製粉、粉薬、電子材料用粉体、粉体塗料や粉体染料、顔料、おしろい等の化粧品用粉体、カーリット等の粉状爆薬、粉体接着剤、ラインひき用石灰が挙げられる。
又、上記粉体よりも粒径の大きい粒状物にも使用可能で、具体的にはプラスチックペレット、ザラメ糖、錠剤薬、フリーズドライ加工したコーヒーや乾燥米、粒状接着剤等が挙げられる。
なお、保存期間中に外部環境の影響で品質劣化し易く、特に高温下、加圧された状態で長期間保管されたような場合に粉体の凝集が発生する可能性がある粉体として画像形成装置(電子写真方式)に使用されるトナーが挙げられ、トナーの収納容器に好ましく使用される。
そして、近年環境規制の運動が高まり、画像形成装置においてもトナーの低温定着化が求められてきている。
しかし、低温定着用のトナーを使用した場合、コンパクトに形成した保管容器に収納・保管するときは凝集が起こりやすく、特にトナーのガラス転位点の温度(Tg)の低いトナーの収納・保管の場合には、凝集に対して十分な注意が必要であり、トナーの使用時に凝集がないような状態にする為に、後述する本願のような容器であることが好ましい。
以下、粉体の収納容器としてトナーを収納するトナー収納容器を例に取り、又粉体(トナー)を用いる装置として電子写真方式の画像形成装置を例に取り説明する。
以下、粉体をトナーと称し、粉体を収納する粉体収納容器をトナー収納容器と称す。
図1はトナー収納容器を使用可能な画像形成装置の断面図である。
図1において、画像形成装置1は、原稿画像を読み取る画像読取部2と、画像読取部2で読み取った原稿画像情報に基づいて潜像を形成する画像形成部3と、潜像を顕像化する現像部4と、記録紙を収納・供給する給紙部5と、を有し、画像形成装置1の上部に原稿を画像読取部2に向けて搬送する自動原稿搬送装置6が裁置されている。
原稿Gは自動原稿搬送装置6の原稿給紙台61上に載置されており、送り出しローラの作動により一枚ずつ送り出され、排紙台62に向けて搬送され、搬送される過程で画像読取部2により画像面の読取が行われる。
画像読取部2において読取られた原稿の画像情報は図示しない画像処理部にて画像処理が行われデジタル画像データとして格納される。
画像形成のスタートにより画像形成部3が作動開始し、前記のデジタル画像データに基づいて変調されたレーザービームにより露光を行う露光装置31によって感光体ドラム32に対して副走査が行われ、原稿画像に基づく静電潜像を形成する。
そして、前記静電潜像は現像部4により反転現像されトナー像とされる。
これに並行して記録紙Pを収容する給紙部5の給紙カセット51の何れかが作動して記録紙Pが搬出され、搬出された記録紙Pは搬送ローラ52、53、54、55及びレジストローラ56により搬送され、感光体ドラム32の前記トナー像に同期して感光体ドラム32の下部に給紙される。
感光体ドラム32上の前記トナー像は転写器33により記録紙Pに転写され、トナー像を担持した記録紙Pは除電器34により除電されて感光体ドラム32より分離され、搬送ベルトにより定着装置35に搬送される。
次いで、定着装置35における圧着・加熱により記録紙Pのトナー像が定着され、記録紙Pは排紙トレイ57に排出される。また、感光体ドラム32はクリーニング装置36により残留トナーが除去清掃されて次なる画像形成のプロセスに入る。
画像形成により消費されたトナーは、トナー(粉体)を収納した粉体収納容器であるトナー収納容器7から必要に応じてトナー補給装置41を経由して現像装置42へ補給される。トナー補給装置41は、現像装置42の上部に位置しており、トナー収納容器7から供給されたトナーを一時的に貯蔵して必要に応じて現像装置42に補給する。
また、トナー収納容器7はトナー補給装置41に着脱可能に支持されている。そして、例えばトナーが無くなったような場合は使用者によりトナー収納容器7を交換できるようになっている。
以下、粉体(トナー)を現像装置内部のトナー量に応じて現像装置に供給する補給装置をトナー補給装置41と称す。
トナーは、少なくとも結着樹脂と着色剤と必要に応じて使用されるその他の添加剤とを含有した着色粒子から構成され、その平均粒径は体積平均粒径で通常1〜30μm、好ましくは2〜8μmである。着色粒子を構成する結着樹脂としては特に限定されず、従来公知の種々の樹脂が使用される。
例えば、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、スチレン/アクリル系樹脂、ポリエステル樹脂等が挙げられる。着色剤としては特に限定されず、公知の有機顔料、無機顔料が使用される。具体的には、例えば黒トナーとしてはカーボンブラックやニグロシン染料等が使用され、イエロー、マゼンタ、シアントナーに必要な顔料としては、C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグメントブルー15:6、C.I.ピグメントブルー68、C.I.ピグメントレッド48:1、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントレッド212、C.I.ピグメントレッド57:1、C.I.ピグメントイエロー17、C.I.ピグメントイエロー81、C.I.ピグメントイエロー154等の顔料を好適に使用することができる。
その他の添加剤としては、例えばサリチル酸誘導体・アゾ系金属錯体等の荷電制御剤、低分子量ポリオレフィン、カルナウバワックス等の定着性改良剤等が挙げられる。
本発明に用いられるトナーは、その投影面積が最大となる方向から見た時の、下式で示される形状係数の値が0.9〜1.0の範囲内にあることが好ましい。
形状係数=(円相当径から求めた円の周囲長)/(粒子投影像の周囲長)
さらに、上記形状係数の分布がシャープであることがより好ましく、円形度の標準偏差が0.10以下で、下式で算出される形状係数のCV値が10%未満であることが好ましい。
CV値=(円形度の標準偏差)/(平均円形度)×100なお上記形状係数は、500個のトナー粒子について、走査型電子顕微鏡により500倍に拡大した樹脂粒子の写真を撮影し、画像解析装置「SCANNING IMAGE ANALYSER」(日本電子社製)を使用して写真画像の解析を行って円形度を測定し、その算術平均値を求めることにより算出することができる。また簡便な測定方法としては「FPIA−1000」(東亜医用電子株式会社製)により測定可能である。
本願のトナー収納容器を使用する場合特に効果の大きいトナーとしては、ガラス転位点の温度Tg)が低く、トナー粒子同士が密着して保管された場合に凝集しやすいトナーであり、例えばガラス転位点の温度(Tg)が60℃未満のトナーのように特に凝集しやすいトナーが挙げられる。
以下、このようなトナーを収納・保管する場合に好適な、トナーの使用時に凝集がないような状態にする手段(例えば凝集したトナーを解除するガス発生器)を有し、良好な画像の形成が可能なトナー収納容器について説明する。
図2は、トナー収納容器の1例を示す概念図である。
図2において、実線はトナー収納容器7が開封される前の状態を示し、破線は開封された状態を示している。
粉体を収納する円筒状の粉体収納部71は可撓性を有する材料で形成され、周囲が蛇腹状の形状をしており伸縮自在となっている。
そして、粉体収納部71は所定の弾性を有し、内部を減圧すると大気により縮小し、減圧を解除し内部を大気圧に戻すと縮小状態から減圧前の形状に拡大するようになっている。
粉体収納部71は所定の弾性を有し、内部を減圧すると大気により縮小し、減圧を解除し内部を大気圧に戻すと縮小状態から減圧前の形状に拡大するような形状であればどのような形状であっても良い。
以下、円筒状の粉体収納部71を有するトナー収納容器7についてその1例を説明する。
トナー収納容器7は、トナーT(斜線部)を収納する蛇腹状をした粉体収納部71と、トナーTを取り出す取出口72と、トナーTが取出口72から不用意にこぼれ出してしまう漏れだしを防止する封止部材73と、ガスを発生するガス発生器74と、を有している。
粉体収納部71は一方の端面711にトナーTを取り出す取出口72が配設され、他方の端面712は塞がれている。取出口72は粉体収納部71の成形時に同時に成形しても良く、別部材で形成して粉体収納部71に接着或いは溶着して一体化しても良い。
取出口72は外周に不図示のキャップと螺合するネジ(不図示)が形成されており、トナー収納容器7の保管時等は該ネジに該キャップを螺嵌し、該キャップにより例えば保管中における封止部材73の破損を防止可能とする。
ガス発生器74は後述するトリガー機構434(図5)に対応する位置に設けられており(例えば他方の端面712)、発生したガスが粉体収納部71の周壁に沿って噴出する方向にガス排出孔7451があけられている。
粉体収納部71を構成する材料としては、通常知られた可撓性を有するフィルム状の樹脂材料で、ポリエステルフィルムやポリエチレンフィルム、ポリエチレンとポリエステルとをラミネートしたもの、ポリプロピレンとポリエステルとをラミネートしたもの、アルミ箔にポリエチレン又はポリプロピレンをラミネートしたもの等可撓性を有し、且つ折曲や破断等に対して強度を有するものが挙げられる。そして前述した所定の弾性を持たせるため20〜500μm程度の厚さを持っている。
剛性を有する取出口72を構成する材料としては、成形可能な熱可塑性樹脂であれば特に限定されるものではないが、具体的にはポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ABS樹脂、ハイインパクトポリスチレン(HIPS)等が挙げられるが、ポリプロピレン、ポリエチレン、及びハイインパクトポリスチレンが好ましい。
封止部材73は後述の解除機構433(図6)の作動により孔が形成された時、すぐに孔が大きく拡がるように、延伸された高分子フィルムより作製することが好ましく、具体的には比較的低分子量からなるポリエチレンやポリプロピレンの高分子フィルムが挙げられる。
孔が形成された時にすぐに孔が大きく拡がる材料で封止部材73を形成することにより、粉体収納部71を短時間で常圧状態(大気圧)に戻すとともに、トナーTの取り出しが容易に可能となる。
なお、粉体収納部71の内部に渦流を効率的に発生させる渦流発生部材である、粉体収納部71の周壁から内側に向け突き出した帯状且つ螺旋状の螺旋部材75を設けるとなお良い。螺旋部材75は発生したガスを案内するために、粉体収納部71でヒケ等の成形異常を起こさない範囲で幅が広く厚い方が良く、例えば幅5〜20mm厚さ10〜200μmとなっている。
図は断面を示しているが、螺旋部材75が上記螺旋状態をしていることが分かりやすいように、円筒部の全周に亘って示している。
以下トナー収納容器7が螺旋部材75を有するものとして説明する。
粉体収納部71の製造方法としては例えば中空成形方法が挙げられ、螺旋部材75を一体として成形する。また、取出口72の製造方法としては例えば射出成形方法が挙げられる。取出口72と粉体収納部71との良好な接着性が要求されることから、上記材料としてはメルトインデックスや密度等の物性値がある程度の範囲内の値を有するものを使用することが好ましい。
以上説明した構成により、ガス発生器74によって粉体収納部71の周壁の接線方向に噴き出したガスは粉体収納部71の周壁内側に沿って流れ、粉体収納部71の内部に渦流を発生し、容器内部で凝集したトナー粒子を効果的にバラバラにすることができる。
なお螺旋部材75を設けることにより、粉体収納部71の周壁の接線方向に噴き出したガスは、粉体収納部71の周壁内側を螺旋部材75に案内されて、ガス発生器74が配設された一方の端面711から他方の端面712に向けて粉体収納部71の内部全体に効率的に渦流を発生し、容器内部で凝集したトナー粒子をより効果的にバラバラにすることができる。
トナーTを収納する可撓性を備えた粉体収納部71と、粉体収納部71内部にガスを放出するガス発生器74と、粉体収納部71内に発生したガスの渦流を形成する螺旋部材75とを有することにより、例えば一度凝集すると凝集の解除が難しい、ガラス転移点の温度が50℃前後という低い樹脂粒子を用いたトナーおいても、凝集の解除が可能となり、画像品質(例えば転写抜け、白点抜け、スポット状のトナー汚れ等)の低下防止が可能となる。
図3は、トナー収納容器の形態変化に関する説明図である。
図3(a)はトナーを充填前の状態を示し、図3(b)はトナーを充填後の状態を示し、図3(c)はガスの発生中の状態を示し、図3(d)はトナーが無くなった状態を示している。
なお、トナー収納容器7を図3(a)と図3(b)では通常保管されるように横向きで示し、図3(c)と図3(d)では実際に画像形成装置で使用される縦向きで示してある。
図3(a)において、トナー収納容器7の粉体収納部71にはトナーTが充填されておらず、粉体収納部71を減圧していないために、粉体収納部71は縮小しておらず製造時の形を保っている。
図3(b)において、トナー収納容器7の粉体収納部71にはトナーTが充填され、真空ポンプ等によって粉体収納部71は減圧され、減圧後に取出口72が封止部材73で封止されている。このため、粉体収納部71は大気により圧縮されて縮小し、図示横方向の長さが短くなっている。
従って、トナー収納容器7はトナーTの質量と粉体収納部71の容積との比である嵩密度が高い状態で保管可能となっている。
なお、保管中は封止部材73により減圧状態が維持されるため粉体収納部71が縮小しトナーが常時圧縮(加圧)状態におかれている。このため、トナー粒子同士が密接しており、特に高温下に長時間おかれるような場合はトナーが凝集してしまう場合がある。
図3(c)において、トナーTを排出可能とする後述の解除機構433(不図示)により封止部材73に孔があけられ、封止部材73はすぐに孔が大きく拡がり、減圧された粉体収納部71を大気圧に戻す(解除する)と共にトナーTとガスGの排出が容易になる。
そして開封した後、所定時間t1後例えば0.1〜0.5秒後に行われるガス発生器74のトリガにより、ガス発生器74はガスGを発生させる。
発生したガスGは螺旋部材75に案内されて(矢印A)粉体収納部71内に渦流を発生する。この渦流に粉体収納部71内に凝集されていたトナーTも巻き込まれて、凝集した固まり同士、或いは凝集した固まりと粉体収納部71が衝突しあって凝集状態が解除される。
そして、発生したガスGとトナーTとは、トナー収納容器7の下方にある不図示のトナー補給装置41に向けて(矢印B方向)取出口72から排出される。
このようにして、発生したガスGとトナーTとが混在した状態で取出口72から排出されるため、取出口72の開口面積は極力広い方が好ましく、このため封止部材73は取出口72の開口面積同様に孔が大きく拡がることが好ましい。なお、排出部分の開口面積が狭いとガスGとトナーTは噴出状態となってしまい画像形成装置内部に散逸してしまう問題を発生しやすい。
図3(d)において、トナー収納容器7の粉体収納部71からはトナーT及びガスGが排出し終わり、且つ粉体収納部71内の圧力は大気圧に戻っている。このために粉体収納部71はその弾性により元に戻って、図3(a)と同様なトナーを充填前の形状となっている。
なお凝集の解除とは、市場で画像品質(例えば転写抜け、白点抜け、スポット状のトナー汚れ等)が問題とならない程度まで、凝集状態にあるトナーをバラバラにして、トナーを形成する小粒径粒子を独立状態にすることを意味する。
以上説明したように、トナー収納容器のトナー収納部を縮小させ嵩密度を上げた状態での保管が可能となり、結果として少ないスペースで大量の保管を可能としたトナー収納容器の提供が可能となる。
図4は、他の形態のトナー収納容器の概念図である。
図4を参照して、他の形態のトナー収納容器である、蛇腹状のトナー収納容器:図4(a)、袋状のトナー収納容器:図4(b)、複数の粉体収納部を有するトナー収納容器:図4(c)について説明する。
図4(a)は図2及び図3に示した粉体収納部が蛇腹状をしたトナー収納容器7aであり、膜厚200μmのアルミ蒸着コートした低圧ポリプロピレン樹脂性のフィルムで蛇腹部を構成し、内部に、幅5mmの渦流発生部材を有する。
取出口72aはPBTを別途成型したものを溶融接着させて構成している。ガス発生器74aは、取出口72aに対して反対側最深部に設置され、接点部(不図示)を外部に露出させ収納部71aに接着されている。
トナーが収納され収納部71aが減圧により縮小したトナー収納容器7aが画像形成装置に装着されると、接点部(不図示)が画像形成装置側に配置されていた接点(不図示)と接触し、トナー収納容器7aがセットされたことが検知される。
トナー補給の信号が画像形成装置から出力されると、密閉されていたトナーの開封及びそれに引き続いたガスの発生によりトナーを補給する。例えば図2及び6で説明したように取出口72aに設けた封止材(不図示)を解除機構で孔をあけ、ガス発生器74aをトリガー機構(不図示)でトリガーしガスを発生させる。このとき、容器の体積は縮小状態〔図3(c)〕から若干膨張する〔図3(d)〕。
図4(b)は、粉体収納部が袋状をしたトナー収納容器7bであり、粉体を収納する収納部71bの一部が突出した取出口72bとガス発生器74bとを有し、ガス発生器74aは、取出口72bに対して反対側に設置され、接点部(不図示)を外部に露出させ収納部71bに接着されている。
収納部71bの外周部に設置された接点部(不図示〕を通じて、トナー収納容器7bが本体にセットされたことが検知される。その後の開封、ガス発生の動作は図4(a)と同様である。
図4(c)は粉体を収納する収納部71cを複数有するトナー収納容器7cであり、粉体を収納する複数の収納部71cと、取出口72cと、ガス発生器74cと、複数の収納部71cを仕切る仕切り部材76cとを有し、ガス発生器74cは各収納部71cにそれぞれ設けられており、接点部(不図示)を外部に露出させ収納部71bに接着されている。なお、螺旋部材は有していない。
収納部71cの外周部に設置された接点部(不図示)を通して、トナー収納容器7cが本体にセットされていることが検知され、その後、開放すべき収納部71cのガス発生器74cを駆動させる。
具体的には、画像形成装置に設けられた解除機構が棒状をなし、現像剤の消費に応じて棒状の解除機構が前進し、現像剤を補給する収納部71cの仕切り部材76cに穴をあけた後ガス発生器74cをトリガーし、該収納部71c内にガスを発生させる。
図4(a)、(b)、(c)に示すトナー収納容器においても図2及び図3で説明したトナー収納容器と同様、トナー収納容器のトナー収納部を縮小させ嵩密度を上げた状態での保管が可能となり、結果として少ないスペースで大量の保管を可能としたトナー収納容器の提供が可能となる。
図5は、ガス発生器の概念図である。
ガス発生器74はトリガにより、前述した渦流を発生可能な量のガスを粉体収納部71内部に短時間で発生できるものであれば良く、以下、ガス発生器の1例について説明する。ここでトリガとは何らかのきっかけによりガス発生器74のガス発生を発動することを意味する。
ガス発生器74は、点火器741、伝火剤742、ガス発生剤743、フィルタ744、及びこれらを収納するハウジング745を有している。
ハウジング745は、金属製の容器で、発生したガスにより破壊されない程度の強度を有し、ガス発生剤743の燃焼により発生したガスを粉体収納部71の内周壁に沿って噴出するガス排出孔7451を有している。
またハウジング745は、中央部に円筒部材7452が固定され、円筒部材7452に点火器741と伝火剤742とが収納されている。なお、円筒部材7452は一方が開口しており開口側に点火器741が収納され、開口側と反対側に伝火剤742が収納されている。
点火器741は、画像形成装置に設けられたトナー補給装置のトリガー機構434によりトリガーされるトリガー部7411を有し、トリガーによりトリガー部7411内部の点火剤が燃焼し、燃焼ガスが伝火剤742を着火する。
なお、トリガー部7411としては、僅かなエネルギーで伝火剤742を着火できるものであれば良く、例えばニクロム線の白熱(トリガー)で燃焼する点火剤(火薬)、或いは衝撃(トリガー)で燃焼する銃器の雷管等の技術を応用することができる。
伝火剤742は、点火器741の点火剤の燃焼をガス発生剤743に伝えるもので、トリガー部7411の点火剤の発火により伝火剤742が燃焼し、円筒部材7452に設けられた複数の孔7453を通過した燃焼ガスがガス発生剤743を着火する。
ガス発生剤743は伝火剤742によって着火され、ガス発生剤743の燃焼により発生したガスが粉体収納部71内部に渦流を発生させ、トナーTの凝集状態を解除できるだけの体積のガスGを発生する。
ガス発生剤743は、短時間で上記体積のガスを発生させるため(総表面積を大きくするため)に複数の錠剤状をなし、且つガス発生剤収納部7431に適度な密度で収納されている。
ガス発生剤743は各種燃料成分と、これを燃焼させる酸化剤とを主成分とするもので、アジ化系ガス発生剤の有害性に鑑み、窒素を含有する有機化合物を燃料とし、これに適宜の酸化剤を配合した非アジ化系ガス発生剤が使用される。
フィルタ744は、メリヤス織り金網を筒状に圧縮成形したもの或いは金網を積層して焼結したもの等が使用され、ガス発生剤743の燃焼により発生する高温のガスGの冷却とスラグ補集とを行うものである。
ガス排出孔7451は、アルミ箔等で構成されるバーストプレート7454で閉塞され、ガス発生器74内部へのトナーTの侵入を防止する。
以下、ガス発生器74の動作を説明する。
トリガー機構434の作動によって点火器741が点火されると、発生した燃焼ガス(以下燃焼ガスを火炎とも称す)は、上部の伝火剤742を点火して火炎を拡大させる。この拡大された火炎は孔7453を通ってガス発生剤743を燃焼させ、多量のガスを瞬時に発生させる。
多量のガスはフィルタ744を通過する間に冷却され且つ含有スラグが除去されて清浄なガスとなり、且つ均圧化される。ガスGはガス排出孔7451から、粉体収納部71内に噴出する。
ガス排出孔7451はガスGを粉体収納部71の内周壁の接線方向に噴き出す向きに開口しているために、噴出したガスGは粉体収納部71の周壁内側に沿って流れ、粉体収納部71の内部に渦流を発生し、容器内部で凝集したトナー粒子をバラバラにする。
なおガス発生器74は、例えば自動車のステアリング等に設置されるエアバック用のガス発生装置等を小型化したものが応用できる。
図6は、トナー収納容器に収納されたトナーを現像装置に補給するトナー補給装置の断面図である。
以下トナー補給装置41について説明する。
トナー補給装置41は、トナー収納容器7を着脱可能に支持する支持部43と、現像装置42内部のトナー量に応じてトナーTを現像装置42に供給するホッパー部44と、を有している。
そして、支持部43はホッパー部44の上側に位置しており、トナー収納容器7を略垂直に支持する支持部431と、トナー収納容器7から排出されたトナーTをホッパー部44のトナー受入口441に案内する案内部432と、封止部材73を突き破ることにより減圧された粉体収納部71を大気圧に戻す(解除する)と共にトナーTを排出可能とする解除機構433と、支持部43に支持されたトナー収納容器7が脱落することを防止するための保持部材(不図示)と、を有している。
解除機構433は、支点435を中心に回動可能なL字状部材436と、L字状部材436を駆動して回動させる駆動器437(例えばソレノイド)を有し、駆動器437の作動によりL字状部材436は待機位置(図示実線)から時計方向に回動して(図示破線)その先端部438が封止部材73を突き破る。
トナー収納容器7の図示上部に位置するトリガー機構434はガス発生器74をトリガーするトリガー器439を有しており、トリガー機構434はトナー収納容器7の伸縮を阻害しない位置且つ、トナー収納容器7のガス発生器74に対応する位置、に設けられている。
図ではわかりやすいようにトリガー機構434がトナー収納容器7の真上に記載されているが、トリガー機構434及びガス発生器74はトナー収納容器7の伸縮を阻害しないようにトナー収納容器7の伸縮領域から外れた位置に配置されている。
なお、トリガー器439はガス発生器74をトリガーし、ガスを発生させることができるものであればどのような形態でも良い。
具体的にはガス発生器74のトリガー部7411の点火が、例えば銃器の雷管のように衝撃で行われるようなものであれば、銃器の撃鉄のような打撃機構を備え、例えばニクロム線の白熱(トリガー)で行われるものであれば、通電により白熱するニクロム線のような加熱(着火)機構を備えている。
支持部43の下側に位置するホッパー部44は、トナー受入口441と、トナーを攪拌する螺旋形状をした1対の攪拌部材442と、現像装置42内部のトナー量に応じて攪拌されたトナーを現像装置42に向けて排出する螺旋形状をした排出部材443と、攪拌部材442と排出部材443とを回転駆動する不図示の駆動部と、トナーTを現像装置42に向けて排出する排出口444と、を有している。
なお、トナー収納容器7はトナー補給装置41の上側に位置するように支持され、且つ取出口72が下を向くように支持部43に支持されており、取出口72はホッパー部44のトナー受入口441の上に位置するようになっている。このため、トナー収納容器7に収納されたトナーTは封止部材73が突き破られることによって支持部43を通過してホッパー部44のトナー受入口441に向けて(図示矢印方向)排出される。
トナー受入口441から供給されたトナーTは1対の攪拌部材442の回転によりホッパー部44の内部を循環して搬送され、この循環搬送によりトナーTは帯電する。そして帯電したトナーTは排出部材443の回転により排出口444を通過して現像装置42に向けて排出される。
トナー補給装置41の作用について説明すると、使用者によってトナー収納容器7が支持部43に装着されると、駆動器437が所定時間後に作動してL字状部材436が待機位置(実線)から解除位置(破線)に移動する。この移動によってL字状部材436は封止部材73を突き破り、減圧された粉体収納部71を大気圧に戻す(解除する)と共にトナーTを排出可能とする。
なお、封止部材73を突き破ったことを開封と称する。
開封により減圧が解除され粉体収納部71内部が大気圧に戻ることにより、大気により圧縮され縮小していたトナー収納容器7(図示実線)は粉体収納部71の弾性によって元の形状(トナーの充填前の形状)に戻る(図示破線)。即ちトナーTの質量と粉体収納部71の容積との比である嵩密度が低下する。
そして開封した後、所定時間t1後、例えば0.1〜0.5秒後にトリガー機構434のトリガー器439がガス発生器74をトリガーして粉体収納部71内にガスを発生させる。
ガスの発生により粉体収納部71内に渦流が発生しトナーの凝集を解除し、発生したガスと共に凝集が解除されたトナーをホッパー部44に向けて排出する。
ホッパー部44のトナー受入口441から供給されたトナーTは前述したように1対の攪拌部材442の回転によりホッパー部44の内部を循環して搬送され帯電する。そして帯電したトナーTは排出部材443の回転により現像装置42に排出される。
以上説明したように、開封した後、所定時間t1後にガス発生器74によるガスの発生を行わせることにより、粉体収納部71と外部とを確実に連通させ大気圧に戻った後にガスの発生が可能となり、ガスの発生により粉体収納部71の内圧が異常に高まり、内部のトナーTが噴き出して周囲にトナーを散逸させてしまうことを防止することができる。
以下、トナー収納容器に関する効果の評価について説明する。
ガラス転移点の温度Tgは、DSC−7示差走査カロリーメーター(バーキンエルマー社製)及びTACT/DX熱分析装置コントローラ(バーキンエルマー社製)を用いて測定された値である。
測定手順としては、トナー4.5mg〜5.0mgを小数点以下2桁まで精秤し、アルミニウム製パン(KITNO.0219−0041)に封入し、DSC−7サンプルホルダーにセットする。なお、リファレンスは空のアルミニウム製パンを使用した。
測定条件としては、測定温度0℃〜200℃、昇温速度10℃/分、降温速度10℃/分で、昇温−降温−昇温の温度制御を行い、2回目の昇温におけるデータを元に解析を行った。
ガラス転移点は、第1の吸熱ピークの立ち上がり前のベースラインの延長線と、第1のピークの立ち上がり部分からピーク頂点までの最大傾斜を示す接線を引き、その交点をガラス転移点とした。
後述の表に示すトナーは以下のトナーを使用した。
〔着色粒子の製造〕
(製造例1)
〈着色剤の表面処理方法〉内容積500mlの円筒型セパラブルフラスコにn−ヘキサン200mlとカーボンブラック20gを添加し、表面処理剤を着色剤に対して2質量%添加して、窒素気流下200rpmの撹拌速度で撹拌しつつ、フラスコ内を68℃まで昇温させた。この状態で2時間反応を継続し反応を終了する。処理した着色剤は濾過し減圧下120℃で乾燥させる。
〈着色剤分散液の調製〉カーボンブラック26.67gに対してドデシル硫酸ナトリウム3.6335g、脱気イオン交換水250mlを混和した後、加圧型分散器(Rannie社製Model MINI−LAB、type8.30H)を用い、顔料の1次粒子径の10倍以下の分散粒径に分散した顔料分散液を調整した。着色剤の分散粒径は電気泳動光散乱光度計ELS−800(大塚電子(株)製)を用いて測定した。
〈着色重合体1次粒子の合成〉撹拌装置、温度センサー、冷却管、窒素導入装置を付けた500mlのセパラブルフラスコに脱気済みイオン交換蒸留水235mlに上記のカーボンブラック分散液15mlを添加し、更にスチレン23.11g、アクリル酸ノルマルブチル6.97g、メタクリル酸1.58g、t−ドデシルメルカプタン0.2gを加え、窒素気流下500rpmの撹拌速度で撹拌しつつ、内温を70℃に昇温させた。
そして内温が70℃になった時点で、過硫酸カリウム0.76gを脱気済みイオン交換蒸留水50mlに溶解した重合開始剤水溶液を添加し、7時間重合させた後室温まで冷却した。生成した粒子を電気泳動光散乱光度計ELS−800(大塚電子株式会社製)を用いて測定した。上記方法により粒径150nmの着色剤複合重合体粒子分散液を得た。
〈着色粒子の調製〉撹拌装置、温度センサー、冷却管、窒素導入装置を付けた500mlのセパラブルフラスコに上記のカーボンブラック複合重合体粒子分散液を150ml入れ、室温下250rpmで撹拌する。ここに塩化カリウム11.86gを蒸留水に溶解した塩化カリウム水溶液を添加し、次いでイソプロパノール35mlを添加した。この混合液を85℃まで昇温し、6時間反応を行い室温まで冷却した。
この反応液をレーザー回折粒度分布測定装置SALD−1100(島津製作所(株)製)を用い粒径を測定した結果、体積平均粒子径5.42μmの非球形粒子を得た。更に非球形粒子を濾過後、蒸留水に懸濁分散後、1Nの水酸化ナトリウム水溶液を用いpH=13まで調整し、カルボン酸を完全解離状態にした後、洗浄を繰り返し電解質等の夾雑物を除去した後、濾過、乾燥を行い着色粒子1を得、これを着色粒子1とした。
(製造例2)製造例1に於いて、スチレンを21.53g、アクリル酸ノルマルブチル8.55、メタクリル酸1.58gにした他は製造例1と同様にして、体積平均粒子径5.39μm、Tg=44℃の着色粒子を得、これを着色粒子2とした。
(製造例3)製造例1に於いて、スチレンを25.01g、アクリル酸ノルマルブチル5.30、メタクリル酸1.27gにした他は同様にして、体積平均粒子径5.20μm、Tg=63℃の着色粒子を得、これを着色粒子3とした。
〔添加微粒子の製造例〕
(微粒子の製法)乾式シリカ(数平均一次粒子径70nm)100gに、ヘキサメチルジシラザン15gをメタノール中で30分撹拌、濾過、乾燥後、解砕して作製した。
〔トナーの製造例〕
上記製造例1〜3によって製造した着色粒子1、着色粒子2、及び着色粒子3のそれぞれ100gに対して、微粒子の製法で説明した製法により製造した微粒子5gをヘンシェルミキサー(FM−10B)にて混合し、本実施例で使用するトナー1〜3を得た。
評価はトナー収納容器1〜5に各種トナーを所定の方法で充填し減圧後50℃80%RHの環境条件下に1ヶ月保管した後Konica7050改造機にセットして、下記オリジナル画像をA4で1枚間欠モードにて10万枚複写を行った後、更に続けて同オリジナル画像と全面ハーフトーン画像(印字率70%)とを10枚画像形成した。
そして10枚のプリント画像について転写抜け、白点状画像不良、スポット状トナー汚れの目視評価を行った。
なお、画像は画素率が1%の文字画像、人物顔写真、ベタ白画像、ベタ黒画像がそれぞれ1/4等分にある画像をオリジナル画像として使用した。
評価項目の、転写抜けに関してはオリジナル画像を目視により評価した。10枚とも転写ぬけの全くないものを「○」とし、転写ぬけが1〜3個あるものが数枚あるが実用レベルにあるものを「△」とし、転写ぬけが多く実用的に問題のあるものを「×」とした。
又、白点状の画像不良に関しては、ハーフトーン画像を目視により評価した。
白点発生が1枚以下のものを「○」とし、白点発生が2〜5枚あるが実用レベルにあるものを「△」とし、白点発生が6枚以上で実用的に問題のあるものを「×」とした。
又、スポット状トナー汚れに関しては、白地画像を形成し目視により評価した。10枚中、画像全面の中にトナー凝集体の飛散による直径0.5μm以上の黒点が発生するものを「×」、発生しないものを「○」とした。
先ず表1を参照して、トナー収納容器の各種形態における転写抜け等に対する効果について説明する。
Figure 2011093546
表1において、実施例1〜3に示すトナー収納容器1〜3はトナー収納容器内部にガス発生器74を有する本発明の実施例で、トナー収納容器1は粉体収納部が図2に示すように蛇腹状の形状をしており、トナー収納容器2は粉体収納部が図4(b)に示すように袋状の形状をしており、トナー収納容器3は粉体収納部を図4(c)に示すように複数有している。
そして、比較例1に示すトナー収納容器4は図4(c)に示す収納部を複数有す容器からガス発生器74を除いたもので、比較例2に示すトナー収納容器5は図4(b)に示す袋状の容器からガス発生器74を除いたものである。
表1に示すように、本発明の実施形態である粉体収納部71内部にガス発生器74を有するトナー収納容器1〜3では、転写抜け、白点状画像不良、スポット状トナー汚れのいずれもその発生が無く良好であるが、粉体収納部71内部にガス発生器74を有しない比較例のトナー収納容器4では転写抜けについては実用レベルにあるが白点状画像不良、及びスポット状トナー汚れについては実用レベルにないことが確認され、比較例のトナー収納容器5では転写抜け、白点状画像不良、及びスポット状トナー汚れ全てについて実用レベルにないことが確認された。
以上説明したように少なくともガス発生器7を配設することで、ガラス転移点の温度Tgが53℃と低いトナーを使用しても、容器内部で凝集したトナー粒子をバラバラにすることが可能となり、転写抜け、白点状画像不良、スポット状トナー汚れが防止できる粉体収納容器の提供が可能なことが確認できた。
次に表2を参照して、開封からガス発生までの時間に対する転写抜け等の効果について説明する。
なお、トナー収納容器は本発明の実施形態であるトナー収納容器1を用いて評価した。
開封からガス発生までの時間において、マイナス(−)は開封以前にガス発生を行うことを意味し、0は同時を意味し、プラス(−符号無し)は開封後にガス発生を行うことを意味している。
Figure 2011093546
表2において、実施例4と5に示すように開封からガス発生までの時間が−0.2秒〜0秒の間は転写抜け、白点状画像不良、及びスポット状トナー汚れはなく良好であった。なお、ガス発生を容器開封前に設定した場合は、容器の膨張により容器の接着部から僅かなトナー漏れを認めたが、機内の汚損としては問題のないものであった。
また、実施例1と7〜9に示すように開封からガス発生までの時間が0.1秒〜0.5秒の間では転写抜け、白点状画像不良、スポット状トナー汚れ、及びトナーの漏れも無く良好であることが確認された。
また、実施例10に示すように開封からガス発生までの時間が0.7秒では白点状画像不良及び、スポット状トナー汚れは良好であったが、転写ぬけが実用可能レベルではあるが数枚あることが認められた。
また、実施例11に示すように開封からガス発生までの時間が2秒ではスポット状トナー汚れは良好であったが、その他については実用可能レベルではあるが問題があることが確認された。
以上説明したように、トナー収納容器に封止材とガス発生器を設け、開封からガス発生器のガス発生を0.1秒〜0.5秒遅らせることにより、容器内部で凝集したトナー粒子を解除可能とし、転写抜け、白点状画像不良、スポット状トナー汚れ、及びトナーの漏れも無く良好な画像品質を得る粉体収納容器の提供が可能なことが確認できた。
又このために、画像形成装置に封止材を開封する解除機構とガス発生器のガス発生をトリガーするトリガー機構を設け、開封からガス発生器のトリガーを0.1秒〜0.5秒遅らせることにより、転写抜け、白点状画像不良、スポット状トナー汚れ、及びトナーの漏れも無く良好な画像品質を得る画像形成装置を提供可能なことが確認できた。
また、以上説明したように、ガラス転位点の温度Tgが53°Cと低いトナーであっても、少ないスペースで大量の保管を可能とし、且つ粉体収納容器使用時に粉体(トナー)の凝集を解除可能な粉体収納容器、及び該粉体収納容器を使用することにより画像品質の低下を防止可能な画像形成装置を提供することが可能なことが確認できた。
次に表3を参照して使用トナーのガラス転移点に対する各種トナー収納容器の効果について説明する。
Figure 2011093546
表3において、実施例7と12と14に示すトナー収納容器1は図2を参照して説明したトナー収納容器であり、比較例1と3と5に示すトナー収納容器4は収納部を複数有する収納容器からガス発生器を除いたものである。
比較例の1、3、5から明らかな様に、比較例であるガス発生器を除いたトナー収納容器4においては、使用トナーのガラス転移温度Tgが44℃の場合(比較例5)では転写抜け、白点状の画像不良、及びスポット状トナー汚れの全てが×レベルとなってしまう。
又、使用トナーのガラス転移温度Tgが53℃の場合(比較例1)でも転写抜けは△レベルとなるが、白点状の画像不良、及びスポット状トナー汚れが×レベルとなってしまい、63℃の場合(比較例3)でも転写抜けと白点状の画像不良は△レベルとなるが、スポット状トナー汚れが×レベルとなってしまう。
それに対して、ガス発生器を有する実施例12、7、14に示すトナー収納容器1においては、使用トナーのガラス転移温度Tgが、比較例であるトナー収納容器4で問題だった63℃(実施例12)、53℃(実施例7)、更に44℃(実施例14)でも転写抜け、白点状の画像不良、及びスポット状トナー汚れの全てにおいて問題はなく○レベルとなって、非常に大きな効果をもたらしていることが確認された。
以上説明したように、トナー収納容器に少なくともガス発生器を設け、容器内部で凝集したトナー粒子を解除可能とすることにより、凝集しやすいガラス転移温度Tgが、63℃、53℃、更に44℃のトナーを使用しても転写抜け、白点状画像不良、スポット状トナー汚れ、及びトナーの漏れも無く、良好な画像品質を得る粉体収納容器及び画像形成装置の提供が可能なことが確認できた。
1 画像形成装置
7 トナー収納容器
41 トナー補給装置
42 現像装置
43 支持部
44 ホッパー部
71 収納部
73 封止材
74 ガス発生器
75 螺旋部材
433 解除機構
434 トリガー機構
741 点火器
743 ガス発生剤
ガス
T トナー

Claims (8)

  1. 粉体を収納する粉体収納部の内部に、ガスを発生するガス発生器を有することを特徴とする粉体収納容器。
  2. 前記粉体収納部は内部の減圧により縮み、減圧の解除により元の形状に伸びることを特徴とする請求項1に記載の粉体収納容器。
  3. 前記粉体収納部の内部の減圧を維持する封止部材を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の粉体収納容器。
  4. 前記ガス発生器で発生したガスを案内し、前記粉体収納部の内部に渦流を発生させる渦流発生部材を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の粉体収納容器。
  5. 前記粉体がトナーであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の粉体収納容器。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の粉体収納容器の、前記ガス発生器のガス発生をトリガーする、トリガー機構を有することを特徴とする画像形成装置。
  7. 請求項3〜5のいずれか1項に記載の粉体収納容器の、前記封止部材を開封し内部の減圧状態を解除する解除機構を有することを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
  8. 請求項5に記載の粉体収納容器から供給されるトナーにより画像を形成することを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。
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