JP2011093439A - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

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貴則 黒川
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Abstract

【課題】減速機にウォームギヤを使用する電動パワーステアリング装置において、ウォームホイールは軽量化、低騒音化の問題から樹脂材料を使用している。最近の環境対応およびコスト低減の要求から、リサイクル・再利用が必須の背景があるが、リサイクルの再成形時に熱劣化、加水分解により粘度低下が発生し、耐久寿命が低下するためにリサイクルできない課題がある 。
【解決手段】ウォームホイール10は、ポリアミド樹脂に脂肪族ポリカルボジイミドまたは芳香族ポリカルボジイミドをリペレット時や成形時に0.5〜3重量%添加して、前記ポリアミド樹脂の成形時の含水率が0.02%以下で、かつ、290度以下の温度で成形されて溶融粘度が1500〜15000Pa・Sとした。
【選択図】図1

Description

本発明は、操舵捕助力発生用電動アクチュエータの回転をウォームとウォームホイールを介して車輪に伝達する電動パワーステアリング装置に関する。
従来、自動車においては、操舵補助力発生用電動アクチュエータの回転をウォームとウォームホイールを介して車輪に伝達する電動パワーステアリング装置が用いられ、そのウォームホイールを合成樹脂材製とすることで軽量化および低騒音化が図られている。
このウォームホイールの樹脂材料には、耐久寿命を保持するため、非常に分子量の高い(高粘度)、例えばポリアミド樹脂PA66が用いられている。このウォームホイールは射出成形により製造され、耐久寿命を保持するため高粘度が要求されるため、成形できる限界の粘度を使用して長時間かけて成形されている。
また、樹脂材料の高粘度化のために、0.1〜5%添加剤ポリカルボジイミド添加および3〜20%弾性材配合により、改良する手法(特許文献1参照)がある。この手法では、添加剤のみでは、粘度増加への効果および疲労性の点で不十分のため、弾性材料をブレンドする必要がある。
また、0.1〜5%添加剤ポリカルボジイミド添加のみによる耐加水分解性の改良手法(特許文献2参照)が提案されている。この手法では、耐加水分解性は改良されるが、強度や耐疲労性に重要な粘度の改良は見出せていない。
特開2008−540777号公報 特開平6−16933号公報
最近の環境対応およびコスト低減の要求から、リサイクル・再利用が必須の背景がある。しかしながらウォームホイールは耐久寿命を保持する必要があるため、リサイクル・再利用の樹脂材料を用いた場合、耐久性を保持するため、性能を維持するため高粘度が必要であるが、リサイクルの再成形時に熱劣化、加水分解により粘度低下が発生し、ウォームホイールの強度や耐久寿命が低下する。また、特許文献1に記載の樹脂材料をリサイクルや再利用して、ウォームホイールを再成形する場合には弾性体の劣化により粘度低下が起こる可能性がある。
本発明は、上記課題を解決できる材料を使用した電動パワーステアリング装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、操舵補助力発生用電動アクチュエータの回転を、駆動ウォームと、このウォームに噛み合う従動ウォームホイールとを有する減速ギヤ機構を介して車輪に伝達する電動パワーステアリング装置において、そのウォームホイールは、ポリアミド樹脂に脂肪族ポリカルボジイミドまたは芳香族ポリカルボジイミドを0.5〜3重量%を含み、前記ポリアミド樹脂の成形時の含水率が0.02%以下で、溶融粘度が1500〜15000Pasを有することを要旨としている。
これによると、リサイクル・再利用の樹脂材料をウォームホイールに用いても、リサイクルのリペレットおよび再成形時に加水分解による粘度低下を発生しないと共に、ポリカルボジイミドの増粘作用により、高粘度を保持し、強度や耐久性を保持できるので、電動パワーステアリングの性能(軽量化、低騒音化)を低下させることがない。
請求項2に記載の発明は、ポリアミド樹脂は脂肪族カルボジイミドまたは芳香族ポリカルボジイミドをリペレット時や再成形時に添加して、成形温度290度以下で、成形されていることを特徴しており、リサイクルのリペレットおよび再成形時に熱分解による粘度低下を発生しないと共に、ポリカルボジイミドの増粘作用により、高粘度を保持し、強度や耐久性を保持したウォームホイールが出来る。
請求項3に記載の発明は、射出成形用材料で無垢材であることを要旨にしており、射出成形であるため、成形コストを低減でき、無垢材であるため、ポリカルボジイミドとの他の反応による粘度低下がおこらないと共に、ウォームホイールと噛み合う相手のウォームの磨耗を防止でき、耐久性のあるウォームホイールが出来る。
請求項4に記載の発明は、成形品金型形状として、フィルムゲートで、ゲートの肉厚は2.5mm以上、フィルム直径は90mm以下で成形されており、溶融した溶液の粘度が大きい際のせん断による自己発熱による分解を低減し、高粘度を保持するとともに、金型充填性を向上できるため、充填不良、ボイド等の成形不良を防止して強度や耐久性を保持したウォームホイールが出来る。
リサイクル・再利用の樹脂材料をウォームホイールに用いても、リサイクルの再成形時に、熱分解や加水分解による分子量の低下を抑えるとともに、ポリカルボジイミドの増粘作用により、粘度を増加できるため、リサイクルにより強度や耐久寿命を維持した高粘度のウォームホイールができ、軽量化、低騒音の優れた電動パワーステアリング装置を提供できる。
電動パワーステアリング装置(EPS)の概略構成を示す断面図 図1の断面図A−A 本発明の実施形態のウォームホイールの成形型の構成説明図
本発明の組成物はポリアミドとポリカルボジイミドとを含む
(ポリアミド)
本発明の組成物のポリアミドは少なくとも1種の熱可塑性ポリアミドである。ポリアミドは、ホモポリマー、コポリマー、ターポリマーまたはより高次のポリマーであってもよい。2つ以上のポリアミドのブレンドを用いてもよい。適するポリアミドは、ジカルボン酸またはジカルボン酸誘導体とジアミンの縮合生成物および/またはアミノカルボン酸および/またはラクタムの開環重合生成物であることが可能である。適するジカルボン酸には、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、イソフタール酸およびテレフタール酸が挙げられる。適するジアミンには、テラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、2−メチルペンタメチレンジアミン、2−メチルオクタメチレンジアミン、トリメチルヘキサメチレンジアミン、ビス(p−アミノシクロヘキシル)メタン、m−キシリレンジアミンおよびp−キシリレンジアミンが挙げられる。適するアミノカルボン酸は11−アミノドデカン酸である。適するラクタムには、カプロラクタムおよびラウロラクタムが挙げられる。
(ポリカルボジイミド)
ポリカルボジイミドは、脂肪族ポリカルボジイミド、脂環式ポリカルボジイミドまたは芳香族ポリカルボジイミドであることが可能であり、次の化学式によって表しても良い。
Figure 2011093439
式中、R基は、脂肪族基、脂環式基または芳香族基を表す。適するR基の例には、2,6−ジイソプロピルベンゼン、ナフタレン、3,5−ジエチルトルエン、4,4'−メチレンビス(2,6−ジエチレンフェニル)、4,4'−メチレンビス(2−エチルー6メチルフェニル)、4,4'−メチレンビス(2,6−ジイソプロピルフェニル)、4,4'−メチレンビス(2−エチルー5−メチルシクロヘキシル)、2,4,6−トリイソプロピルフェニル、nーヘキサン、シクロヘキサン、ジシクロヘキシルメタンおよびメチルシクロヘキサンなどから誘導された二価基が挙げられるが、それらに限定されない。
ポリカルボジイミドは、当業者に知られている様々な方法によって製造することが可能である。典型的には有機ジイソシアネートの脱炭酸を伴う縮合反応によって製造される。この方法は、イソシアネート末端ポリカルボジイミドをもたらす。
ポリカルボジイミドを調整するために、例えば、芳香族ジイソシアネート、脂肪族ジイソシアネートおよび脂環式イソシアネートまたはそれらの混合物を用いることが可能である。適する例には、1,5−ナフタレンジイソシアネート、4,4'−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4'−ジフェニルジメチルメタンジイソシアネート、1,3−フェニレンジイソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネートと2,6−トリレンジイソシアネートの混合物、ヘキサメチレンジイソシアネート、シクロヘキサンー1,4−ジイソシアネート、キシリレンジイシシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンー4,4'−ジイソシアネート、メチルシクロヘキサンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンイソシアネート、2,6−ジイソプロピルフェニルイソシアネートおよび1,3,5−トリイソプロピルベンゼン−2,4−ジイソシアネートなどが挙げられる。
ポリカルボジイミドは、組成物の全重量を基準にして0.1〜5重量%、または好ましくは0.5〜3重量%で組成物の中に存在する。
本発明の組成物の中でポリアミド樹脂とポリカルボジイミドとの間で、この相互作用は、末端ポリアミドカルボキシル基とポリカルボジイミドの中のカルボジイミド基との共有結合を形成させる反応の形態を取ることが可能である。あらゆる共有結合を形成させる反応は、場合によってはまたはすべての場合に可逆性であってもよい。これらの起きうる相互作用は、場合によっては組成物の中のポリカルボジイミドの一部または全部が非結合性相互作用を経由してポリアミドに結合されて存在することを意味する。相互作用は、本発明の組成物の靭性および剛性に寄与することが考えられる。
樹脂組成物は成形後に発生したゲートやバリを粉砕機で粉砕し添加剤としてポリカルボジイミド等を加える。
本発明の組成物は、難燃剤、潤滑剤、離型剤、染料および顔料、酸化防止剤および無機充填剤などの他の添加剤をさらに含んでもよい。
本発明の組成物は、ブレンドが一体的全体を形成するように高分子成分のすべてがよく分散され、非高分子原料のすべてが高分子マトリックスに分散され、高分子マトリックスによって結合されている溶融混合されたブレンドである。本発明の高分子成分および非高分子原料を組み合わせるために、いかなる溶融混合方法を用いてもよい。
樹脂組成物は成形後に発生したゲートやばりを粉砕機で粉砕し添加剤ポリカルポジイミド等を加え、例えば、高分子成分および非高分子原料は、単一工程添加を通して一度に、または段階的方式で、例えば、一軸スクリュー押出機または二軸スクリュー押出機、ブレンダー、ニーダー、またはバンバリーミキサーなどの溶融ミキサに添加してもよく、その後、溶融混合してもよい。段階的方式で高分子成分をおよび高分子原料を添加する時、高分子成分および/または非高分子原料と溶融混合し、よく混合された組成物を得るまで更に溶融混合され成形用ペレットを作製する。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。図1に示す電動パワーステアリング装置1は、ステアリングホイール2の操舵により発生する操舵トルクを、ステアリングシャフト3によりピニオン4に伝達することで、そのピニオン4に噛み合うラック5を移動させ、そのラック5の動きをタイロッドやナックルアーム等(図示省略)を介して車輪6に伝達することで舵角を変化させる。
そのステアリングシャフト3により伝達される操舵トルクに応じた操舵補助力を付与するため、その操舵トルクを検出するトルクセンサー7と、その検出された操舵トルクに応じた駆動されるモータ(電動アクチュエータ)8と、そのモータ8により駆動される駆動シャフト50の外周に設けられる金属製ウォーム9と、そのウォーム9に噛み合うと共にステアリングシャフト3に取り付けられるウォームホイール10とが設けられている。そのモータ8の回転をウォーム9およびウォームホイール10を介してステアリングシャフト3から車輪6に伝達することで操舵補助力を付与できる。図2に示すように、ハウジング21に取り付けられるモータ8により駆動される駆動シャフト50は、そのハウジング21により、軸受62,63を介して支持される。
そのステアリングシャフト3は、ステアリングホイール2に連結される第1シャフト3aと、この第1シャフト3aにピン22により連結される筒状の第2シャフト3bと、この第2シャフト3bの外周にブッシュ25を介して相対回転可能に嵌め合わされる筒状の第3シャフト3cとに分割されている。各シャフト3a、3b、3cの中心に沿って弾性部材としてトーションバー23が挿入されている。そのトーションバー23の一端は第1シャフト3aと第2シャフト3bとに前記ピン22により連結され、他端はピン24により第3シャフト3cに連結されている。これにより、その第2シャフト3bと第3シャフト3cとは操舵トルクに応じて弾性的に相対回転可能とされている。
その第2シャフト3bは、そのハウジング21に圧入されたステアリングコラム30によりブッシュ31を介して支持される。その第3シャフト3cは、ハウジング21により軸受26,27を介して支持される。その第3シャフト3cの外周に嵌め合わされる金属製スリーブ11の外周に、上記ウォームホイール10が一体化されている。なお、そのスリーブ11は第3シャフト3cに圧入されたり、あるいはキー等を介して固定されてもよい。また、過大なトルクが作用した場合にウォームホイール10とステアリングシャフト3とが相対回転するように、トルクリミッター機構がスリーブ11と第3シャフト3cとの間に設けられてもよい。
そのトルクセンサー7は、第2シャフト3bに固定される磁性材製の第1検出リング36と、第3シャフト3cに固定される磁性材製の第2検出リング37と、両検出リング36,37の対向間を覆う検出コイル33とを有する。第1検出リング36の端面に周方向に沿って設けられる複数の歯36aと、第2検出リング37の端面に周方向に沿って設けられる複数の歯37aとの対向面積が、第2シャフト3bと第3シャフト3cの操舵トルクに応じた弾性的な相対回転に応じて変化し、その変化に対応して、検出コイル33の発生磁束に対する磁気抵抗が変化することから、その検出コイル33の出力に基づき操舵トルクが検出できる。このトルクセンサー7は公知の構成のものを用いることができる。その検出された操舵トルクに対応した信号に応じて上記モータ8が駆動され、このモータ8の回転はウォーム9、ウォームホイール10を介してステアリングシャフト3に伝達される。
そのモータ8の回転の減速ギヤであるウォームホイール10は合成樹脂材製とされ、射出成形工程を経て成形されている。その相対粘度は1500〜13000Pasとされている。その合成樹脂材は、本実施形態ではPA(ポリアミド)6、PA66、PA46、PA12、PA11、PPA(ポリパラバン酸)11、PA6T、PA6・6T等のナイロン系合成樹脂材とされる。その合成樹脂材の相対粘度が大きくなると、射出成形時に成形型のキャビテイ内に射出されにくくなり、成形性が低下する。そのため本実施形態では図3に示すように、ウォームホイール10の成形型90のゲート90aはフィルムゲートとされている。これにより、その合成樹脂材の相対粘度が大きくても、キャビテイ90b内に材料を均一に充填できるようにしている。なお、キャビテイ90b内に材料を均一に充填できるようにざするためにゲート90aの肉厚tは2.5mm以上とするのが好ましく、ランナー90cの長さLは短い程に好ましいが金型剛性を確保する必要があることから40〜50mmとするのが好ましく、そのランナー90cの入口径D1は材料の流動抵抗低減のために4mm以上とすると共に材料射出ノズルの径(通常3mm)との段差による抵抗低減のために6mm以下とするのが好ましく、そのランナー90cの出口径D2は材料の流動抵抗低減のために13mm以上として、最大径はゲート90aの直径に等しくしてもよい。本実施形態では、その成形型90に上記スリーブ11を挿入した状態で射出成形を行うことでウォームホイール10をスリーブ11に一体化し、その成形後にゲート90aやランナー90cに充填された材料の除去やウォームホイール10の歯の仕上げ等を機械加工によりおこなっている。
上記構成によれば、モータ8の回転を伝達するウォームホイール10を合成樹脂製とすることで軽量化および低騒音化を図ることができ、且つ、その合成樹脂材の相対粘度を1500Pa・s以上とすることでウォームホイールの歯元強度を向上でき、15000Pa・s以下とすることで成形性を確保できる。その合成樹脂材はナイロン系合成樹脂材であるので初期強度が高く、吸水や熱劣化による強度低下を防止でき、また、成形性に優れると共に長寿命化も図れる。そのウォームホイール10を合成樹脂材から射出成形することで成形コストを低減できる。
本発明は上記実施形態に限定されない。例えば、ウォームホイールの材料としてナイロン系以外のPPS(ポリフェニレンスルフィド)、PES(ポリエーテルスルホン)、POM(ポリアセタール)等の熱可塑性合成樹脂材を用いてもよい。また、ウォームホイールの材料である合成樹脂材に強化繊維が充填されてもよい。強化繊維の充填により、その合成樹脂材の吸水や熱による寸法変化を防止して寸法安定性を向上できる。その強化繊維としては、ポリカルボジイミドと反応せず、ウォームホイールに噛み合うウォームの磨耗を防止する上でチタン酸カリウムウィスカーやアラミド繊維等とするのが好ましい。
(実施例)
(実施例1〜6および比較実施例1〜9の調整)
表1〜4に示した3種類の粘度の成分を2シャフトニーダ内で溶融ブレンドし、押し出し、固化し、ペレットに切断した。原料の量を組成物の重量%で示している。
ポリアミド樹脂:ポリアミド66(Zytel)(登録商標)101、RV=49.5
芳香族ポリカルボジイミド化合物:ラインケミーカンパニー(登録商標)
(溶融粘度の測定)
得られたペレットサンプルを用いて溶融粘度を島津製作所製フローテスタCFT-500Dで計測した。0.02%の吸水率を有するペレットで280度の溶融温度で測定を行った。すべての試験を5回繰り返し、結果を平均値として示している。
比較実施例1〜9および実施例1〜4から明らかなように、ポリカルボジイミドを含むポリアミド組成物は、ポリカルボジイミドを含まないポリアミド組成物を基準として、高い粘度を維持するため高い強度を有する。
実施例1〜2、比較実施例1〜6から明らかなように、ポリカルボジイミドを含むポリアミド組成物は、吸水率が0.03%以上で溶融粘度が約30%と急激に低下しており、ポリカルボジイミドの効果が見出せないことがわかる。これは、吸水による加水分解のほかに、ポリカルボジイミドが水と反応して粘度増加の効果がでないといえる。
比較実施例3〜6から明らかなように、成形温度が295度以上では、樹脂の熱分解により、粘度が低下して、ポリカルボジイミドの効果がなくなり、成形温度は290度以下が効果的であることが分かる。
Figure 2011093439
実施例3〜6、比較実施例8および9から明らかなように、吸水率を0.02%でかつ成形温度290度でポリアミド樹脂組成物は、ポリカルボジイミドの添加量により粘度が増加しており、なかでも0.5〜3%で粘度が増加しており、効果があることがわかった。
ポリカルボジイミドの添加量をさらにふやした比較実施例8,9ではそれほど効果がみられず、反応が飽和していると考えられる。
Figure 2011093439
(耐久性の検討)
比較実施例7および実施例6の樹脂組成物を用いることにより、インサート成形によって図1および2に示したようにコア11およびギヤ本体10を一体化したウォームホイールを製作した。各ウォームホイール10を図1および2で示した電動パワーステアリング装置中のスチールウォームシャフト9と合わせて組み立てた。自動車の前輪の静止ステアリングモードに等しい荷重下で直接回転および逆回転中にウォームホイール本体10が破壊されるまでのサイクル数を測定し、比較実施例7の結果を1とした時に得られるサイクル数の比を耐久比として見出した。結果、比較例の耐久性のサイクル数まで測定を行ったが、ウォームホイール本体10は破壊されず、高い耐久性を確認することができた。
6 車輪
8 モータ
9 ウォーム
10 ウォームホイール

Claims (4)

  1. 操舵補助力発生用電動アクチュエータの回転を、樹脂製ウォームホイールと、この駆動ウォームに噛み合う従動ウォームホイールとを有する減速ギヤ機構を介して車輪に伝達する電動パワーステアリング装置において、そのウォームホイール成形品は、ポリアミド樹脂に脂肪族ポリカルボジイミドまたは芳香族ポリカルボジイミドを0.5〜3重量%を含み、前記ポリアミド樹脂の成形時の含水率が0.02%以下で、かつ、溶融粘度が1500〜15000Pa・Sを有していることを特徴としている電動パワーステアリング装置
  2. 前記合成樹脂材は脂肪族カルボジイミドまたは芳香族ポリカルボジイミドをリペレット時や成形時に添加して、成形温度290度以下で、成形されている請求項1に記載の電動パワーステアリング装置
  3. 前記合成樹脂材は射出成形用で無垢材であることを特徴とする請求項1に記載の電動パワーステアリング装置
  4. 成形品金型形状としてはフィルムゲートで、ゲートの肉厚は2.5mm以上、フィルム直径は90mm以下で成形されることを特徴とする請求項1に記載の電動パワーステアリング装置。
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