JP2017190444A - 樹脂ペレットおよびその製造方法、ならびに成形品の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】高い分子量を有する成形品を安定的に量産でき、さらに成形品間の物性のばらつきを小さくできる樹脂ペレットおよびその製造方法、ならびに当該樹脂ペレットを用いた成形品の製造方法を提供する。【解決手段】溶融しているポリアミド樹脂39にカルボジイミド41を供給することによって樹脂ペレット26を得る。樹脂ペレット26には、未反応のカルボジイミド41が0.03〜0.33質量%残存している。この樹脂ペレット26を用いて成形品を製造することによって、機械的強度の向上と耐摩耗性の向上とを両立でき、しかも物性のばらつきが小さい成形品を得ることができる。【選択図】図2

Description

本発明は、樹脂ペレットおよびその製造方法、ならびに当該樹脂ペレットを用いた成形品の製造方法に関する。
ポリアミド66は、軽量であり自己潤滑性が大きい等の理由から、たとえば、電動パワーステアリング減速機ギヤ、軸受樹脂保持器等の摺動部材に広く用いられている。
一方、近年、自動車部品の小型化・高出力化の要求を受け、樹脂製の部材に高い機械的強度・高い剛性が要求されている。そこで、ポリアミドにカルボジイミドを添加することで樹脂の剛性および靭性を向上させることが図られている。
たとえば、特許文献1は、ポリアミド66と、銅熱安定剤と、ポリカルボジイミドと、衝撃改質剤(無水マレイン酸でグラフトされたEPDMゴム)とを2シャフトニーダー内で溶融ブレンドし、押し出し、固化させることによって樹脂ペレットを得ることを提案している。
特開2014−209032号公報
しかしながら、単にポリアミドとポリカルボジイミドとを溶融ブレンドして樹脂ペレットを製造するやり方では、ポリカルボジイミドの作用によるポリアミドの高分子量化が、樹脂ペレットの製造過程でほぼ完了してしまう場合がある。この場合、当該樹脂ペレットを使用して成形品を製造する際に、その成形熱によって樹脂の分解(熱分解)が進行し、最終的に得られた成形品の分子量や物性のばらつきが大きくなる傾向がある。
また、樹脂ペレットの段階で過剰に高分子量化していると、溶融粘度が高い樹脂を成形しなければならないため、安定して成形することが難しいという不具合もある。
そこで、本発明の目的は、高い分子量を有する成形品を安定的に量産でき、さらに成形品間の物性のばらつきを小さくできる樹脂ペレットおよびその製造方法、ならびに当該樹脂ペレットを用いた成形品の製造方法を提供することである。
本発明の樹脂ペレット(26)は、ポリアミド樹脂(39)と、カルボジイミド基を0.03〜0.33質量%とを含む(請求項1)。
本発明の樹脂ペレットは、たとえば、溶融しているポリアミド樹脂にカルボジイミド結合を有する化合物(41)を供給し、未反応のカルボジイミド基を残存させる、樹脂ペレットの製造方法によって得られる(請求項11)。
また、本発明の成形品(20)の製造方法は、本発明の樹脂ペレットを成形することによって得られるものである(請求項10)。
上記の構成によれば、樹脂ペレットに未反応のカルボジイミド基を敢えて残存させることで、樹脂ペレットの射出成形時に当該成形温度を利用して、未反応のカルボジイミド基の作用によって、ポリアミド樹脂の末端カルボキシル基(−COOH)やアミノ基(−NH)とカルボジイミド基との反応、およびポリアミド樹脂の末端カルボキシル基(−COOH)と末端アミノ基(−NH)との反応を進行させることができる。これにより、予め重合によって形成された複数のポリアミド樹脂の高分子鎖、もしくは樹脂ペレット製造時のカルボジイミド基の作用により連なった複数のポリアミド樹脂の高分子鎖を、さらに連鎖的につなげることができ、樹脂の分子量を高めることができる。
すなわち、本発明は、樹脂ペレットの原料(少なくともポリアミド樹脂と、カルボジイミド結合を有する化合物とを含む)を混練する工程と、当該樹脂ペレットの成形工程とを一連の加熱工程とみなし、当該一連の加熱工程全体を通してポリアミド樹脂の連鎖反応を適切な段階まで進行させ、ポリアミド樹脂の分子量を高めるものである。したがって、樹脂ペレットの原料を混練する工程のみでカルボジイミド基の作用によるポリアミド樹脂の連鎖反応が過剰に進行し、その後の樹脂ペレットの成形工程で反応が過大になってポリアミド樹脂が分解することを抑制することができる。
また、樹脂ペレットの段階では、樹脂ペレット中のポリアミド樹脂の連鎖反応が中途段階であり、その分子量が最終成形品の分子量に比べて低い状態にある。この状態ではポリアミド樹脂の粘度が比較的低く成形し易いので、成形温度を過剰に高くする必要がない。そのため、樹脂の熱分解を抑制し、成形品の分子量や物性のばらつきを小さくすることができる。
また、粘度が比較的低い状態で成形できることから、たとえば、射出成形機のゲート径が小さい場合でも、金型内に樹脂を良好に充填することができる。したがって、成形品を安定的に量産することができる。
本発明の樹脂ペレットは、前記カルボジイミド基を0.06〜0.25質量%含んでいてもよい(請求項2)。
本発明の樹脂ペレットでは、前記カルボジイミド基の含有量は、前記ペレットを薄片化した後、IR透過法でカルボジイミド基(−N=C=N−)の強度を測定し、ランベルト・ベール法にて濃度を定量化することによって特定されてもよい(請求項3)。
本発明の樹脂ペレットでは、前記カルボジイミド基は、芳香族構造に結合されていてもよい(請求項4)。
この構成によれば、芳香環およびその周辺官能基の共鳴安定化効果によって、ポリアミド樹脂およびカルボジイミド結合を有する化合物の混練時におけるポリアミド樹脂の(連鎖)反応速度を抑制することができる。そのため、樹脂ペレット中に未反応のカルボジイミド基を残存させるための管理(たとえば、混練時の圧力、熱、時間等)が容易になる。
本発明の樹脂ペレットは、さらに滑剤を含んでいてもよい(請求項5)。
この構成によれば、滑剤の内部滑剤または外部滑剤効果によって、混練時の圧力・温度を低減でき、ポリアミド樹脂およびカルボジイミド結合を有する化合物の混練時におけるポリアミド樹脂の(連鎖)反応速度を抑制することができる。そのため、上記のように芳香環の立体障害効果を得ることができない場合(たとえば、脂肪族構造のみからなるカルボジイミド化合物を使用)でも、樹脂ペレット中に未反応のカルボジイミド基を残存させるための管理(たとえば、混練時の圧力、熱、時間等)が容易になる。
本発明の樹脂ペレットでは、前記滑剤は、窒素雰囲気下、10℃/minにおいてTG−DTAによって昇温させた際の10%重量減少温度が340℃以上であってもよい(請求項6)。
この構成によれば、樹脂ペレットの原料の混練時、滑剤の分解、炭化、燃焼によるガスの発生等に起因して黒点が発生することを抑制することができる。これにより、黒点を起点として進行する破壊を軽減できるので、樹脂の高分子量化に伴う良好な機械的強度を維持することができる。なお、TG−DTAとは、試料の重量変化測定(TG:Thermogravimetry)および試料と基準物質との温度差を測定する示差熱測定(DTA:Differentia Thermal Analysis)を同時に行う分析手法のことである。
本発明の樹脂ペレットでは、前記滑剤の融点が200℃以上であってもよい(請求項7)。
本発明の樹脂ペレットでは、その数平均分子量Mnが、25,000〜40,000であってもよい(請求項8)。
本発明の樹脂ペレットは、さらに有機繊維を含んでいてもよい(請求項9)。
この構成によれば、当該樹脂ペレットを使用した成形品の分子量を高めることができながら、耐摩耗性に優れる成形品を提供することができる。
本発明の樹脂ペレットの製造方法では、混練機(27)の途中から前記カルボジイミド結合を有する化合物を供給してもよい(請求項12)。
この方法によれば、カルボジイミド基の作用によるポリアミド樹脂の反応に許容される時間を制限することができるので、得られる樹脂ペレット中に、カルボジイミド基を未反応の状態で簡単に残存させることができる。
図1Aは、残存カルボジイミドの定量方法を説明するための図である。 図1Bは、残存カルボジイミドの定量方法を説明するための図である。 図1Cは、残存カルボジイミドの定量方法を説明するための図である。 図1Dは、残存カルボジイミドの定量方法を説明するための図である。 図1Eは、残存カルボジイミドの定量方法を説明するための図である。 図1Fは、残存カルボジイミドの定量方法を説明するための図である。 図2は、樹脂ペレットの製造工程を説明するための図である。 図3は、カルボジイミドの作用による反応機構を示す図である。 図4は、本発明の一実施形態に係るギヤを模式的に示す図である。 図5は、樹脂ペレットの製造工程を説明するための図である。 図6は、実施例、参考例および市販品の数平均分子量Mnを示す図である。 図7は、樹脂(成形品)の数平均分子量Mnの経時的な変化を、使用したカルボジイミドの種類ごとに示す図である。 図8は、成形品の引張破断伸び試験の結果を、使用したカルボジイミドの種類ごとに示す図である。 図9は、カルボジイミドの添加量と引張破断伸びとの関係を示す図である。 図10は、残存カルボジイミド量(化合物換算)と引張破断伸びとの関係を示す図である。 図11は、残存カルボジイミド量(官能基)と引張破断伸びとの関係を示す図である。 図12は、カルボジイミドの添加量と引張強度との関係を示す図である。 図13は、潤滑剤を含有する樹脂における黒点発生頻度と引張破断伸びとの関係を示す図である。 図14は、潤滑剤を含有する樹脂における潤滑剤の融点と引張破断伸びとの関係を示す図である。 図15は、アラミド繊維を含む樹脂成形品の耐摩耗性および数平均分子量の測定結果を示す図である。
以下では、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
本発明の樹脂ペレットは、ポリアミド樹脂と、カルボジイミド基とを含む。
ポリアミド樹脂としては、たとえば、脂肪族ポリアミド(PA6、PA66、PA46PA12、PA612、PA610、PA11、PA410等)、芳香族ポリアミド(PA6T、PA9T、PA10T、PAMXD6)等が挙げられる。これらのうち、好ましくは、脂肪族ポリアミドが挙げられ、さらに好ましくは、ポリアミド66(PA66)が挙げられる。また、これらは、単独使用または2種以上併用することができる。ポリアミド樹脂の数平均分子量Mnは、たとえば、15,000〜25,000である。また、樹脂ペレットを構成するベース樹脂は、ポリアミド樹脂の他、たとえば、熱可塑性エラストマー(酸変性されたエチレン系エラストマー、EGMA、EPDM、ポリアミドエラストマー等)を含んでいてもよい。熱可塑性エラストマーを配合することで、耐衝撃性の向上を図ることができる。
カルボジイミド基は、式(−N=C=N−)で表される官能基である。本発明においてカルボジイミド基は、樹脂ペレット中に0.03〜0.33質量%含まれており、より好ましくは、0.06〜0.25質量%含まれている。このカルボジイミド基の含有量は、たとえば、図1A〜図1Fの手順に従ってランベルト・ベール法を適用することによって特定することができる。
より詳しく説明すると、まず、図1Aに示すように、ミクロトーム101のクランプ102に樹脂ペレットをセットし、ナイフ103で薄片化サンプルを切り出す。これにより、たとえば、数10μmのサンプルを作製する。なお、樹脂ペレットの薄片化には、ミクロトーム以外の機器を用いて行ってもよい。
次に、図1Bに示すように、切り出された薄片化サンプルの厚みを、さらに、ハンドプレス104を用いて調整する。この後、薄片化サンプルの厚みを、マイクロメーター等で測定する。
厚みの調整後、図1Cに示すように、薄片化サンプルをKBrプレート105上に載せ、IR(Infrared spectroscopy 赤外分光)光度計の台座106にセットする。そして、その薄片化サンプルに赤外線を透過させ、2160cm−1付近に現れるカルボジイミド基(−N=C=N−)のピーク強度を測定する。
次に、図1Dに示すように、得られた吸光度(A)=Log10(I/I)、既に測定した薄片化サンプルの厚みLを、ランベルト・ベール法の式:A=Log10(I/I)=εCLに適用する。ここで、Iは入射光強度であり、Iは透過光強度であり、εはカルボジイミド基のモル吸光係数であり、Cは薄片化サンプル中のカルボジイミド基の濃度である。求めるべき濃度Cは、C=A/εLと表され、Aは上記IR測定によって既知であり、Lはマイクロメーター測定によって既知であるから、未知数であるεをまず求める。
モル吸光係数εを求めるには、たとえば図1Eに示すように、カルボジイミド基の含有量(つまり、上記濃度C)が既知のペレットを複数用いて、図1A〜図1Dの手順に従って薄片化サンプルの作製、厚さLの測定および吸光度Aの測定を行う。そして、得られた数値AおよびCLをプロットし、当該複数のプロットから傾きを得ることによって、モル吸光係数εを得ることができる。
次に、得られたモル吸光係数ε、および既知の吸光度、サンプル厚みLをC=A/εLに代入することによって、樹脂ペレットに含有されるカルボジイミド基(−N=C=N−)の量が得られる。なお、カルボジイミド基のみを含んだ化合物は存在しないため、カルボジイミド基を含んだ化合物の化学構造と量から、カルボジイミド基の量を推定した。
また、本発明の樹脂ペレットは、たとえば、GPC法または溶液粘度法で算出した数平均分子量Mnが25,000〜40,000である。
本発明の樹脂ペレットによれば、樹脂ペレットにカルボジイミド基が残存しているので、樹脂ペレットの射出成形時に当該成形温度を利用して、未反応のカルボジイミド基の作用によって、ポリアミド樹脂の末端カルボキシル基(−COOH)やアミノ基(−NH)とカルボジイミド基との反応、およびポリアミド樹脂の末端カルボキシル基(−COOH)と末端アミノ基(−NH)との反応を進行させることができる。これにより、予め重合によって形成された複数のポリアミド樹脂の高分子鎖、もしくは樹脂ペレット製造(後述)時のカルボジイミド基の作用により連なった複数のポリアミド樹脂の高分子鎖を、さらに連鎖的につなげることができ、成形品を構成する樹脂の分子量を高めることができる。
また、本発明の樹脂ペレットは、潤滑剤(滑剤)を含んでいてもよい。潤滑剤としては、特に制限されない。たとえば、ステアリン酸金属塩等の金属石鹸系、パラフィンワックス、合成ポリエチレンワックス等の合成炭化水素系、ステアリン酸等の脂肪酸系、ステアリルアルコール等の高級アルコール系、ステアリン酸アミド、オレイン酸アミド等の高級脂肪族アミド系、アルコールの高級脂肪酸エステル等のエステル系、シリコーン系化合物等、公知の潤滑剤が挙げられる。これらのうち、好ましくは、高級脂肪酸アミド系およびシリコーン系化合物を使用する。
本実施形態では、上記の通り公知の潤滑剤を使用できるが、とりわけ、耐熱条件として、窒素雰囲気下、10℃/minにおいてTG−DTAによって昇温させた際の10%重量減少温度が340℃以上である潤滑剤を使用することが好ましい。また、上記の耐熱条件を満たす潤滑剤のうち、潤滑剤が明確な融点を有する場合は、融点が200℃以上の潤滑剤を使用することが好ましい。
また、本発明の樹脂ペレットは、フィラーを含んでいてもよい。フィラーとしては、ガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維、セルロース繊維、ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾール(PBO)繊維、ポリアリレート(PAr)繊維、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)繊維等の短繊維状のフィラーや、ガラスフレーク等の板状のフィラー、あるいはカーボンナノチューブやカーボンナノファイバ等の微細強化が可能なフィラー等の1種または2種以上が挙げられる。これらのうち、好ましくは、短繊維状のフィラーが挙げられ、さらに好ましくは、ガラス繊維、または一例としてアラミド繊維、PBO繊維、PAr繊維、PTFE繊維等を含む有機繊維が挙げられ、最も好ましくは、有機繊維が挙げられる。
次に、上記樹脂ペレットの製造方法について説明する。図2は、樹脂ペレットの製造工程を説明するための図である。
樹脂ペレット26の調製には、たとえば、図2に示す混練機27を使用する。
混練機27は、たとえば、本体28、冷却水槽30およびペレタイザ31を主に備えている。
本体28は、メインフィーダ110、サイドフィーダ111、シリンダ33、スクリュー34およびノズル35を備えている。サイドフィーダ111は、メインフィーダ110とノズル35との間(メインフィーダ110の下流側)に取り付けられている。本体28としては、特に制限されず、たとえば、二軸(多軸)押出機、一軸押出機等の公知の混練機を使用できる。
メインフィーダ110は、タンク29、重量計38および投入口32を備えている。また、サイドフィーダ111は、タンク112、重量計113および投入口114を備えている。
タンク29の上流側には、攪拌機37が備えられている。攪拌機37で混合された原料は、タンク29およびその下流側の重量計38を介して、メインフィーダ110の投入口32に供給される。
そして、樹脂ペレット26を調製するには、まず、ポリアミド樹脂39および任意の添加剤を、共通の投入箇所としてのメインフィーダ110を介してシリンダ33に供給する。ポリアミド樹脂39および任意の添加剤は、それぞれ単体でタンク29に投入して供給してもよいし、攪拌機37で混合(ドライブレンド、マスターバッチ化)してから供給してもよい。
ポリアミド樹脂39としては、前述したポリアミド樹脂を使用する。
また、ポリアミド樹脂39の配合割合は、たとえば、樹脂ペレット26の調製に使用する原料の総量に対して45〜90質量%である。
また、任意の添加剤としては、好ましくは、潤滑剤(滑剤)を配合する。潤滑剤によって、分子間の滑り効果を得ることができるので、樹脂ペレット26の原料の混練時の粘度を低減することができる。そのため、比較的低い温度で混練できるので、ポリアミド樹脂39、フィラー40およびカルボジイミド41の混練時におけるポリアミド樹脂39の(連鎖)反応速度を抑制することができる。
潤滑剤を配合する場合の配合割合は、たとえば、樹脂ペレット26の調製に使用する原料の総量に対して0.01〜1質量%である。
そして、シリンダ33に供給されたポリアミド樹脂39、および必要により加えた添加剤を、スクリュー34の回転によって混練する。混練条件は、たとえば、シリンダ33の温度が275℃〜325℃であり、スクリュー34の回転速度が100rpm〜500rpmである。
次に、フィラー40およびカルボジイミド結合を有する化合物(以下、単に「カルボジイミド」という)41を、共通の投入箇所としてのサイドフィーダ111を介して、シリンダ33に同時に供給する。本来、高分子量のポリアミド樹脂にフィラーを混練することは難しいが、本実施形態の手法によれば低粘度状態で樹脂を混練することができるのでフィラーを混合することが可能である。
使用するフィラー40としては、前述のフィラーが挙げられる。
たとえば、フィラー40としてガラス繊維を使用する場合、当該ガラス繊維は、6μm〜15μmの径を有していることが好ましく、6μm〜8μmの径を有していることが、さらに好ましい。この範囲の径を有するガラス繊維を配合することによって、樹脂ペレット26においてガラス繊維とポリアミド樹脂との接触面積を比較的大きくできるので、樹脂ペレット26を用いて成形品を成形したときに、当該成形品の機械的強度および剛性を良好に向上させることができる。
また、ガラス繊維の配合割合は、たとえば、樹脂ペレット26の調製に使用する原料の総量に対して10〜50質量%である。
一方、フィラー40として有機繊維を使用する場合、当該有機繊維の径は、特に制限されず、たとえば、9μm〜15μmである。
また、有機繊維の配合割合は、たとえば、樹脂ペレット26の調製に使用する原料の総量に対して5〜25質量%である。この範囲で有機繊維を配合することによって、比較的高価な有機繊維の量を抑えつつ、凝集を防止して有機繊維を原料樹脂に均一に混練でき、樹脂の耐摩耗性を効果的に向上させることができる。
使用するカルボジイミド41としては、カルボジイミド基(−N=C=N−)を有する化合物であれば特に制限されず、カルボジイミド基を1つ有するモノカルボジイミドであってもよいし、カルボジイミド基を複数有するポリカルボジイミドであってもよい。また、脂肪族系カルボジイミド、芳香族系カルボジイミド、カルボジイミド変性体等のあらゆる種類のカルボジイミドを使用できる。これらのうち、好ましくは、芳香族カルボジイミドが挙げられ、その具体的な市販品としては、たとえば、ランクセス社製「スタバックゾール(StabaxolP−100)」が挙げられる。カルボジイミド41が芳香族系カルボジイミドであれば、芳香環および周辺官能基の立体障害効果によって、ポリアミド樹脂39、フィラー40およびカルボジイミド41の混練時におけるポリアミド樹脂39の(連鎖)反応速度を抑制することができる。そのため、樹脂ペレット26中に0.03〜0.33質量%のカルボジイミド基を残存させるための管理(たとえば、シリンダ33の温度、混練時間、混練時の圧力等)が容易になる。
なお、カルボジイミド41が脂肪族系カルボジイミドで且つ芳香環を有していない場合は、上記のような芳香環および周辺官能基による立体障害効果を得ることが難しい。しかしながら、その場合でも潤滑剤が含有されていれば、前述のように潤滑剤による分子間の滑り効果によって同様の効果を得ることができる。つまり、脂肪族系カルボジイミドを使用する場合には、上記の潤滑剤を併用することが好ましい。さらに、脂肪族系カルボジイミドを使用する場合に、次の手法を採用することで、樹脂ペレット26中に0.03〜0.33質量%のカルボジイミド基を良好に残存させることができる。なお、以下の手法はあくまでも一例であり、その他の手法を採用してもよい。
(1)サイドフィーダ111をノズル35の近くに配置する。
これにより、カルボジイミド基の作用によるポリアミド樹脂39の反応に許容される時間を短くできるので、ポリアミド樹脂39の(連鎖)反応を抑制できる。
(2)混練機27のバレル設定温度を低く設定する。
メインフィーダ110の付近でポリアミド樹脂39を融点以上で溶融させることができれば、それよりも下流側では設定温度を低くしても溶融したポリアミド樹脂39を流すことができる。バレル設定温度を低くすることによって、ポリアミド樹脂39の(連鎖)反応を抑制できる。
(3)混練機27の回転数を低く設定する。
回転数を低くすることによって、樹脂のせん断熱を抑えることができ、ポリアミド樹脂39の(連鎖)反応を抑制できる。
(4)混練機27のスクリュ・ニーディングディスクを低せん断の構成にする。
この場合、たとえば、ニーディングディスクの割合(枚数)を少なくしたり、薄い幅のニーディングディスクを使用したりしてもよい。これにより、混練を弱くできるので、ポリアミド樹脂39の(連鎖)反応を抑制できる。
また、カルボジイミド41の数平均分子量Mnは、比較的高い方が好ましく、たとえば、3000〜25000である。
また、カルボジイミド41の配合割合は、たとえば、樹脂ペレット26の調製に使用する原料の総量に対して0.5〜4質量%である。この範囲でカルボジイミド41を配合することによって、最終的な成形品として、数平均分子量Mnが30,000以上の成形品を良好に得ることができる。一方、カルボジイミド41が過量でないので、混練中の樹脂圧力(粘度)の増大、発熱および当該発熱に伴う、ポリアミド樹脂39およびカルボジイミド41の熱分解、フィラー40の集束劣化による樹脂との密着強度の低下等のリスクを軽減することもできる。
また、カルボジイミド41は、カルボジイミド41が粉末の場合には、たとえば、サイドフィーダ111から単体で供給してもよいし、ポリアミド樹脂と混合(ドライブレンド、マスターバッチ化)してから供給してもよい。
そして、シリンダ33内を移送中のポリアミド樹脂39および必要により加えた添加剤からなる混練物に、フィラー40およびカルボジイミド41が加えられ、さらに混練する。カルボジイミド41の供給から当該混練物をノズル35から射出するまでの時間(カルボジイミド41の混練時間)は、たとえば、1秒間〜1分間である。したがって、サイドフィーダ111のノズル35からの距離は、当該混練時間を目安に設定すればよい。このカルボジイミド41の供給によって、図3に示すように、ポリアミド樹脂39(図3では、ポリアミド66)の末端カルボキシル基(−COOH)やアミノ基(−NH)とカルボジイミド基との反応、およびポリアミド樹脂39の末端カルボキシル基(−COOH)と末端アミノ基(−NH)との反応を進行させ、ポリアミド樹脂39の高分子鎖を連鎖的につなげることができる。
カルボジイミド41の供給後、混練物をストランド状にノズル35から射出し、冷却水槽30で冷却固化した後、ペレタイザ31でペレット化する。以上の工程を経て、フィラー40が分散したポリアミド樹脂39からなる樹脂ペレット26が得られる。
以上のようにして得られた樹脂ペレット26は、上記混練途中で反応しなかった未反応のカルボジイミド基(残存カルボジイミド)を0.03〜0.33質量%含んでいる。この未反応のカルボジイミドは、カルボジイミド41をサイドフィーダ36から投入することによって、樹脂ペレット26に残存させることができる。また、その際には、カルボジイミド41の種類(芳香族、脂肪族)、カルボジイミド41の数平均分子量Mn、潤滑剤の有無等を適宜調整することによって、樹脂ペレット26にカルボジイミド41を良好に残存させることができる。
また、得られた樹脂ペレット26の数平均分子量Mnは、たとえば、25,000〜40,000である。
以上の製造工程によれば、カルボジイミド41がサイドフィーダ111を介してシリンダ33に供給されるので、カルボジイミド基の作用によるポリアミド樹脂39の反応に許容される時間を制限することができる。つまり、メインフィーダ110を介してカルボジイミド41を供給すると、混練中の樹脂がシリンダ33のほぼ端から端まで移動する間、ポリアミド樹脂39の反応が進行するが、この実施形態では、当該反応に許容される距離をサイドフィーダ111からノズル35まで縮めることで、反応に許容される時間を制限することができる。これにより、得られる樹脂ペレット26中に、カルボジイミド基を未反応の状態で簡単に残存させることができる。
また、上記の工程では、ポリアミド樹脂39とフィラー40との混練途中にカルボジイミド41を供給するので、ポリアミド樹脂39、フィラー40およびカルボジイミド41を混練機に同時に供給して混練を開始する場合、あるいはポリアミド樹脂39およびカルボジイミド41を同時に、混練機27のメインフィーダ110(最初)を介して供給して混練を開始する場合に比べて、本体28のトルクオーバー、発熱、ストランドちぎれ、樹脂状付着物(目ヤニ)等の発生を低減することができる。その結果、樹脂ペレット26を安定的に生産することができる。
なお、上記では、カルボジイミド41をサイドフィーダ111から供給する場合のみを例示したが、カルボジイミド41は、メインフィーダ110から供給されてもよい。この場合、次の手法を採用することで、樹脂ペレット26中に0.03〜0.33質量%のカルボジイミド基を良好に残存させることができる。なお、以下の手法はあくまでも一例であり、その他の手法を採用してもよい。
(1)前述の脂肪族系カルボジイミドを使用する場合の手法(2)〜(4)の少なくとも一つを採用する。
(2)芳香族カルボジイミドを使用する場合に、カルボジイミド基の周辺に、イソプロピル基等の立体障害性の高い官能基を配置する。
これにより、カルボジイミド41の反応速度(カルボジイミド基とポリアミドとの反応のし易さ)をコントロールすることができる。
さらに、上記の工程において潤滑剤を配合する場合、窒素雰囲気下、10℃/minにおいてTG−DTAによって昇温させた際の10%重量減少温度が340℃以上である潤滑剤を使用すれば、次の効果を得ることもできる。つまり、シリンダ33で樹脂を混練する際、シリンダ33の温度が、たとえば275℃〜325℃の範囲に設定される。この範囲における高温側(たとえば300℃以上)では、潤滑剤の添加によって粘度を低減して混練性や成形性を向上させる効果を得ることができる一方、背反として、樹脂中に黒点が発生し易くなる。黒点は、たとえば樹脂を混練する際の熱履歴等によって、潤滑剤が分解・ガス化し、炭化することが原因で発生するものである。黒点があると、樹脂のネッキング成長が阻害され、黒点を起点として破壊が進行し、結果として樹脂の機械的強度(たとえば引張破断伸び等)が低下する場合がある。一方、黒点が発生しても、黒点が混入した樹脂ペレットを画像解析等によって機械的に排除(選別)したり、黒点が混入した成形体を選別出荷したりする手法を採ることができるが、いずれもコストの増大や、歩留まりの低下という課題が残る。
そこで、上記の耐熱条件を満たす潤滑剤を使用すれば、300℃以上の高温で樹脂を混練しても、黒点の発生を抑制することができる。これにより、黒点を起点として進行する破壊を軽減できるので、樹脂の高分子量化に伴う良好な機械的強度を維持することができる。また、使用する潤滑剤の種類を選択するだけでよいので、樹脂ペレットの選別工程等の増加に伴うコストの増大や歩留まりの低下を防ぐこともできる。
そして、得られた樹脂ペレットは、ポリアミド樹脂を用いたあらゆる構造部材(成形品)に使用することができる。そのような構造部材としては、たとえば、各種樹脂製ギヤ、軸受保持器、各種ハウジング等が挙げられる。具体的な一例としては、たとえば、パワーステアリング装置用のウォームホイール、ウォームハウジングおよびセンサーハウジング、たとえば、スライドドア用の樹脂巻ガイド軸受、たとえば、電動オイルポンプのハウジング等が挙げられる。なお、本発明の樹脂ペレットの用途は、上記の具体例に限られるものではない。
次に、本発明の樹脂ペレットを使用した成形品の一例を、添付図面を参照して説明する。図4は、本発明の一実施形態に係るギヤを模式的に示す図である。
ギヤ20は、一体物の樹脂成形品で構成されており、中央に貫通孔21を有している。ギヤ20の外周には歯24が形成されている。なお、ギヤ20は、一体成形されている必要はなく、たとえば、金属製のスリーブ部22に、樹脂製の歯形成部23が密着した構成であってもよい。この場合、歯形成部23を、上記樹脂ペレット26を用いて形成すればよい。
上記のようなギヤ20は、たとえば、前述のパワーステアリング装置用のウォームホイールの他、ベベルギヤ、ヘリカルギヤ等の各種ギヤとして使用することができる。
そして、ギヤ20を製造するには、たとえば、図示しない金型を準備し、この金型内に、図2の工程で得られた樹脂ペレット26を溶融させて射出する。金型は、複数のギヤ20が円筒状に連なった円筒構造物になるように成形する型を有していてもよい。その後、一定時間冷却して樹脂ペレット26を固化させた後、ギヤ20の円筒構造物を金型から取り出す。そして、当該円筒構造物から円板状のギヤ20を一つずつ切り出す。最後に、ギヤ20の歯切り(歯24を形成)を行って、図4に示すギヤ20が得られる。
上記のように、図2の工程では樹脂ペレット26の段階で、樹脂ペレット26中のポリアミド樹脂の連鎖反応が中途段階であり、その分子量が最終成形品の分子量に比べて低い状態にある。この状態ではポリアミド樹脂の粘度が比較的低く成形し易いので、成形温度を過剰に高くする必要がない。そのため、樹脂の熱分解を抑制し、成形品の分子量や物性のばらつきを小さくすることができる。
そして、この実施形態では、図2の工程で得られた樹脂ペレット26に0.03〜0.33質量%の未反応のカルボジイミド基を敢えて残存させることで、樹脂ペレット26の射出成形時に当該成形温度を利用して、未反応のカルボジイミド基の作用によって、図3に示すように、ポリアミド樹脂39(図3では、ポリアミド66)の末端カルボキシル基(−COOH)やアミノ基(−NH)とカルボジイミド基との反応、およびポリアミド樹脂39の末端カルボキシル基(−COOH)と末端アミノ基(−NH)との反応を進行させることができる。これにより、予め重合によって形成された複数のポリアミド樹脂39の高分子鎖、もしくは樹脂ペレット26調製時のカルボジイミド基の作用により連なった複数のポリアミド樹脂39の高分子鎖を、さらに連鎖的につなげることができ、樹脂の分子量を高めることができる。たとえば、成形後のギヤ20の数平均分子量Mnを、30,000以上にまで高めることができる。
すなわち、この実施形態は、樹脂ペレット26の原料を混練する工程と、当該樹脂ペレット26の成形工程とを一連の加熱工程とみなし、当該一連の加熱工程全体を通してポリアミド樹脂39の連鎖反応を適切な段階まで進行させ、ポリアミド樹脂39の分子量を、従来にはないレベルにまで高めるものである。したがって、樹脂ペレット26の原料を混練する工程のみでポリアミド樹脂39の連鎖反応が過剰に進行し、その後の樹脂ペレット26の成形工程で反応が過大になってポリアミド樹脂39が分解することを抑制することができる。
また、樹脂ペレット26の段階では、樹脂ペレット26中のポリアミド樹脂39の連鎖反応が中途段階であり、その分子量が最終成形品(ギヤ20)の分子量に比べて低い状態にある。たとえば、ギヤ20の数平均分子量Mnが30,000以上であるのに対し、樹脂ペレット26の数平均分子量Mnは、たとえば、25,000〜40,000である。この状態ではポリアミド樹脂39の粘度が比較的低く成形し易いので、成形温度を過剰に高くする必要がない。そのため、樹脂の熱分解を抑制し、成形品(ギヤ20)の分子量や物性のばらつきを小さくすることができる。
また、粘度が比較的低い状態で成形できることから、たとえば、射出成形機のゲート径が小さい場合でも、金型内に樹脂を良好に充填することができる。
むろん、フィラー40は、樹脂ペレット26の原料の混練工程において、カルボジイミド41が投入される前の分子量が高くない状態(粘度が低い状態)のポリアミド樹脂39全体に良好に分散させることができている。
特に、有機繊維は、柔らかく折損し難いため、一般的には、粘度が高い高分子量の溶融樹脂に混練することが難しい。有機繊維を高分子量の溶融樹脂に混練するためには、たとえば、混練機の回転数を高くしたりバレル設定温度を高くしたりし、樹脂の粘度を低減させて混練トルクを低減させる必要がある。この種の手法では、発熱によって樹脂の分解が進行して分子量が低下するため、耐摩耗性に優れるという高分子量の樹脂の特性を活かすことが難しい。すなわち、従来の手法では、相手攻撃性が小さく、樹脂の耐摩耗性の向上に寄与する有機繊維を均一に配合するには、樹脂の高分子量化が難しかった。一方で、樹脂の高分子量化を優先させると、有機繊維を均一に配合することが難しかった。しかしながら、本実施形態の手法によれば、低粘度状態で樹脂を混練することができるので、有機繊維を樹脂中に均一に分散できながら、樹脂の高分子量化を図ることができる。
しかも、有機繊維を使用すると、カルボジイミド基は、ポリアミド樹脂に加え有機繊維とも反応するため(たとえば、アラミド繊維を使用した場合には、アラミド繊維が有するアミド基と反応する)、ポリアミド樹脂と有機繊維との間の密着強度を向上できるという効果も享受することができる。したがって、有機繊維が未添加の場合に比べて、成形品の耐摩耗性を一層向上させることができる。
以上より、本実施形態によれば、優れた機械的強度および耐摩耗性を有するギヤ20を得ることができる。
より具体的には、ギヤ20に要求される機械的強度・剛性および寸法安定性を確保することができる。また、樹脂の数平均分子量Mnが、30,000以上であって亀裂の進展抵抗力に優れるため、フィラー40による樹脂の摩耗・剥離によって亀裂が生じても、その亀裂が進展する速度を小さくできる。その結果、歯24の摩耗量を低減できるので、歯24に要求される耐摩耗性も達成することができる。
よって、ギヤ20の芯間距離の変化量の増大を抑制できるので、ギヤ20を、パワーステアリング装置の減速機に使用されるウォールホイールに用いた場合には、当該変化量増大によるラトル音の発生を防止でき、また、耐久寿命を向上させることができる。特に、ウォームホイールに関しては、将来的に小型化および高出力化が進められると、今まで以上に負荷が大きくなりウォームホイールの大きなトルクがかかることがある。そのような大きなトルクに対して耐摩耗性が低いとウォームホイールの耐久寿命が短くなるが、この実施形態のように優れた耐摩耗性を達成できるウォームホイールでは、小型・高出力化を狙った将来の用途にも十分適応することができる。
また、有機繊維を含む樹脂ペレット26を用いてギヤ20を製造すれば、耐摩耗性を一層向上でき、かつ相手攻撃性が低いギヤ20を提供することができる。有機繊維は、モース硬度がガラス繊維に比べて低い。そのため、摺動によってギヤ20の表面に有機繊維が露出しても、その相手部材(たとえば、ギヤ20をウォームホイールに適用した場合には、相手部材はウォームシャフト)の表面が削られることを抑制することができる。また、相手部材との接触摺動によって有機繊維がギヤ20から脱落した場合に、ギヤ20自身が当該有機繊維の作用によって摩耗することも抑制することができる。
したがって、有機繊維を含む樹脂ペレット26は、低相手攻撃性や高耐摩耗性が特に要求される成形品(たとえば、摺動部材)に良好に適用することができる。たとえば、有機繊維を含む樹脂ペレット26をウォームホイールに使用した場合には、相手部材である金属製のウォームシャフトが削られることを防止することができる。これにより、高周波熱処理等によるウォームシャフトの硬度を向上させる作業を省略できるので、製造コストの上昇を抑えることができる。また、有機繊維を含む樹脂ペレット26をスライドドア用の樹脂巻ガイド軸受(ローラ)に使用した場合には、相手部材である車体の塗膜が剥離されることを防止することができる。これにより、スライドドアに別途ガイドレール等を取り付ける必要がなくなるので、ウォームホイールの場合と同様に、製造コストの上昇を抑えることができる。
一方、高耐摩耗性よりも、高い機械的強度・剛性が要求され、特に他の部材に対して接触しない成形品(たとえば、前述のハウジング等の収容部材)には、ガラス繊維を含む樹脂ペレット26を適用してもよい。すなわち、樹脂ペレット26に有機繊維およびガラス繊維のどちらを含めるかどうかは、成形品の用途や要求特性に合わせて適宜選択すればよい。
以上、本発明の一実施形態を説明したが、本発明は他の形態で実施することもできる。
たとえば、混練機27の本体28は、図5に示すように、サイドフィーダを二つ備えていてもよい。たとえば、サイドフィーダ111の下流側に、第2サイドフィーダ115を備えていてもよい。第2サイドフィーダ115は、タンク116、重量計117および投入口118を備えている。この場合、メインフィーダ110からポリアミド樹脂39の単体を供給し、サイドフィーダ111からフィラー40を供給し、第2サイドフィーダ115からカルボジイミド41を供給する。
また、フィラー40は、ポリアミド樹脂39とともにメインフィーダ110を介してシリンダ33に供給されてもよい。
このように、フィラー40の供給位置をカルボジイミド41よりも上流側にすることによって、カルボジイミド基の作用による高分子量化が始まる前の、樹脂の粘度がより低い状態のときにフィラー40を供給することができる。これにより、フィラー40の分散状体を一層良くすることができる。また、フィラー40が有機繊維の場合には、有機繊維が柔らかく折損し難いという特性から、混練初期に供給しても、有機繊維の形状を維持することもできる。
さらに、本発明の成形品は、フィラーを含んでいなくてもよい。
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
次に、本発明を実施例および参考例等に基づいて説明するが、本発明は下記の実施例によって限定されるものではない。
<実施例1〜8、比較例1および参考例1〜2>
図2で示した構成の混練機27に、下記の表1に記載の処方で原料を供給し、樹脂ペレットを調製した。そして、その樹脂ペレットを用いて試験用サンプルを成形した。
<市販品1>
旭化成ケミカルズ社製のポリアミド66(レオナの非強化グレード「1502S」)を用いて試験用サンプルを成形した。ガラス繊維およびカルボジイミドは添加しなかった。
<市販品2>
BASF社製のポリアミド66(「A5H」)を用いて試験用サンプルを成形した。ガラス繊維およびカルボジイミドは添加しなかった。
<市販品3>
デュポン社製のポリアミド66(ザイテル(登録商標)「E51HSBNC010」)を用いて試験用サンプルを成形した。ガラス繊維およびカルボジイミドは添加しなかった。
<評価試験>
(1)残存カルボジイミド量
実施例1〜8および参考例2で得られた樹脂ペレットに含まれる残存カルボジイミド量を、図1A〜図1Fに示した手順に従って測定した。結果を表1に示す。表1において、「官能基」は、樹脂ペレットに含まれるカルボジイミド基自体の量を示し、「化合物換算」は、残存カルボジイミド基を、配合したカルボジイミド化合物に換算した場合の量を示している。
表1より、潤滑剤を含んでいない条件の下では、実施例1〜8のように芳香族カルボジイミドを使用することで、0.03〜0.33質量%のカルボジイミド基を樹脂ペレットに残存できることが分かった。一方、参考例2のように脂肪族カルボジイミドを使用した場合には、樹脂ペレットを調製した段階ですでにほとんどのカルボジイミド基が消費され、残存カルボジイミドの量は0.01質量%であった。
また、実施例2と実施例5との比較より、カルボジイミド化合物を同じ量添加する場合であっても、サイドフィーダから添加する方がメインフィーダから添加するよりも、カルボジイミド基を多く残存できることがわかった。
(2)数平均分子量Mn
試験用サンプルについて、GPC(ゲル浸透クロマトグラフィー)によって数平均分子量Mnを測定した。結果を表1および図6に示す(参考例2を除く)。実施例4〜7のように、残存カルボジイミドの量を0.03〜0.33質量%の範囲にすることによって、高分子量の市販品1〜3と同等レベルにまで分子量が高まっていることが分かった。
(3)数平均分子量Mnの経時的変化
図7は、試験用サンプルの数平均分子量Mnの経時的な変化を、使用したカルボジイミドの種類ごとに示す図である。図7によると、芳香族カルボジイミドを使用した実施例6では、樹脂ペレットの段階でMn=約36,000まで高分子量化され、その後、成形時にもその高分子量化が進み、最終的に得られる成形品ではMn=49,000となっていた。これは、成形時にもカルボジイミド基の作用によるポリアミド66の連鎖反応が進行しており、樹脂の熱分解が抑えられているためであると考えられる。一方、脂肪族カルボジイミドを使用した参考例2では、樹脂ペレットの段階でポリアミド66の連鎖反応に寄与するカルボジイミド基がほとんど残っていないので、樹脂の熱分解が促進されて数平均分子量Mnが急激に減少していた。
(4)引張破断伸びおよび引張強度
実施例1〜8および参考例2について、JIS K 7161に準拠して引張破断伸びおよび引張強度を測定した。結果を表1および図8〜図12に示す。図8から、実施例6および参考例2ともに比較的優れた引張破断伸びを示しているが、参考例2の方が実施例6に比べて値のばらつきが大きくなっていた。
また、表1の実施例1〜3によれば、カルボジイミド化合物をメインフィーダから添加した場合には、残存カルボジイミド量が0.03質量%(実施例2)のときに優れた引張破断伸びを実現できることが分かった。
さらに、表1の実施例4〜7によれば、カルボジイミド化合物をサイドフィーダから添加した場合には、残存カルボジイミド量が0.15質量%(実施例6)のときに優れた引張破断伸びを実現できることが分かった。
Figure 2017190444
<参考例3〜8>
参考例3〜8を参照して、潤滑剤(滑剤)の耐熱条件によって、樹脂中の黒点の発生頻度および樹脂の引張破断伸びがどのように変化するかを示す。
具体的には、旭化成ケミカルズ社製のポリアミド66(1702(製品名))および表2に記載の各潤滑剤を混練し(混練時のシリンダ設定温度:300℃)、樹脂ペレットを調製した。そして、その樹脂ペレットを用いて試験用サンプルを成形した。
<評価試験>
(1)引張破断伸び
参考例3〜8について、JIS K 7161に準拠して引張破断伸びを測定した。結果を表2に示す。
(2)黒点発生頻度
上記(1)の引張破断伸び試験後、各破断面(サンプル数n=5)における黒点の有無を観察した。評価は、各サンプルにつき、100mm以上の黒点が有る場合を2点、100mm未満の黒点が有る場合を1点、黒点が無い場合を0点とし、5つのサンプルの合計点数(最大10点)を各参考例の結果とした。得られた結果と引張破断伸びとの関係を図13に示す。また、潤滑剤の融点と引張破断伸びとの関係を図14に示す。
図13および図14に示すように、黒点の発生頻度が低いほど、また、潤滑剤の融点が高いほど、引張破断伸びの低下率を小さくできることがわかった。これは、成形体中に存在する黒点を起点とした破壊が抑制されるためである。
また、耐熱条件として、窒素雰囲気下、10℃/minにおいてTG−DTAによって昇温させた際の10%重量減少温度が340℃以上である潤滑剤を使用した参考例3,4,7および8では、当該耐熱条件を満たさない潤滑剤を使用した参考例5,6に比べて黒点の発生頻度が低くなることがわかった。これに伴い、参考例3,4,7および8では、参考例5,6に比べて、潤滑剤未添加の場合からの引張破断伸びの低下率が低くなっていた。とりわけ、上記の耐熱条件に加え、融点が200℃以上という条件も満たす潤滑剤を使用した参考例4の評価が最も優れていた。
Figure 2017190444
<実施例9〜10および比較例2〜5>
次に、実施例9〜10および比較例2〜5を参照して、カルボジイミド化合物と有機繊維(アラミド繊維)との併用によって、成形品の分子量および成形品の耐摩耗性がどの程度向上するのかを示す。
図2で示した構成の混練機27に、下記の表3に記載の処方で原料を供給し、樹脂ペレットを調製した。そして、その樹脂ペレットを用いて試験用サンプルを成形した。なお、比較例2〜5では、実施例9〜10で使用した「旭化成ケミカルズ社製 1402S」に対して「1.0」または「1.7」の数平均分子量比を有する樹脂を使用し、カルボジイミド化合物は添加しなかった。
<評価試験>
(1)残存カルボジイミド量
実施例9〜10で得られた樹脂ペレットに含まれる残存カルボジイミド量を、図1A〜図1Fに示した手順に従って測定した。結果を表3に示す。表3において、「官能基」は、樹脂ペレットに含まれるカルボジイミド基自体の量を示し、「化合物換算」は、残存カルボジイミド基を、配合したカルボジイミド化合物に換算した場合の量を示している。
(2)数平均分子量Mn
試験用サンプルについて、GPC(ゲル浸透クロマトグラフィー)によって数平均分子量Mnを測定した。測定結果(相対比)を図15に示す。
(3)摩擦摩耗試験(耐摩耗性)
試験用サンプルについて、鈴木式摩擦摩耗試験を実施し、摩耗量としてサンプルの高さ減少量(mm)を測定した。結果を図15に示す。なお、試験の条件は、次の通りとした。
・4点金属ころ−樹脂リングによる摺動
・グリース潤滑
・試験温度:RT
・駆動−停止による断続接触
(4)評価
図15に示すように、比較例3,5では、実施例9,10および比較例2,4よりも高い数平均分子量を有する原料樹脂が使用されていたにも関わらず、最終的に得られた成形品の数平均分子量が、実施例9,10および比較例2,4よりも低いものとなっていた。これは、アラミド繊維を均一に混練させるために、混練機の回転数を高くしたりバレル設定温度を高くしたりした結果、発熱によって樹脂の分解が進行したためであると考えられる。また、耐摩耗性についても、比較例3,5の結果は、実施例9,10および比較例2,4の結果よりも劣るものであった。一方、比較例2,4については、アラミド繊維の配合の結果、耐摩耗性は比較的良好であったものの、数平均分子量が、実施例9,10に比べて低かった。
これに対し、実施例9,10では、比較例2〜5に比べて非常に高い数平均分子量を発現できると同時に、耐摩耗性に優れる成形品を得ることができた。
Figure 2017190444
20…ギヤ、26…樹脂ペレット、27…混練機、39…ポリアミド樹脂、40…フィラー、41…カルボジイミド

Claims (12)

  1. ポリアミド樹脂と、
    カルボジイミド基を0.03〜0.33質量%とを含む、樹脂ペレット。
  2. 前記カルボジイミド基を0.06〜0.25質量%含む、請求項1に記載の樹脂ペレット。
  3. 前記カルボジイミド基の含有量は、前記ペレットを薄片化した後、IR透過法でカルボジイミド基(−N=C=N−)の強度を測定し、ランベルト・ベール法にて濃度を定量化することによって特定される、請求項1または2に記載の樹脂ペレット。
  4. 前記カルボジイミド基は、芳香族構造に結合されている、請求項1〜3のいずれか一項に記載の樹脂ペレット。
  5. さらに滑剤を含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の樹脂ペレット。
  6. 前記滑剤は、窒素雰囲気下、10℃/minにおいてTG−DTAによって昇温させた際の10%重量減少温度が340℃以上である、請求項5に記載の樹脂ペレット。
  7. 前記滑剤の融点が200℃以上である、請求項5または6に記載の樹脂ペレット。
  8. 前記樹脂ペレットの数平均分子量Mnが、25,000〜40,000である、請求項1〜7のいずれか一項に記載の樹脂ペレット。
  9. さらに有機繊維を含む、請求項1〜8のいずれか一項に記載の樹脂ペレット。
  10. 請求項1〜9のいずれか一項に記載の樹脂ペレットを成形することによって成形品を得る、成形品の製造方法。
  11. 溶融しているポリアミド樹脂にカルボジイミド結合を有する化合物を供給し、未反応のカルボジイミド基を残存させる、樹脂ペレットの製造方法。
  12. 混練機の途中から前記カルボジイミド結合を有する化合物を供給する、請求項11に記載の樹脂ペレットの製造方法。
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