JP2011093005A - 樹脂成型品のベルト研磨装置およびベルト研磨方法 - Google Patents

樹脂成型品のベルト研磨装置およびベルト研磨方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2011093005A
JP2011093005A JP2009246178A JP2009246178A JP2011093005A JP 2011093005 A JP2011093005 A JP 2011093005A JP 2009246178 A JP2009246178 A JP 2009246178A JP 2009246178 A JP2009246178 A JP 2009246178A JP 2011093005 A JP2011093005 A JP 2011093005A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polishing
belt
air
injection nozzle
polishing belt
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2009246178A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuya Araoka
一也 安羅岡
Masahiro Takahashi
雅浩 高橋
Koichi Harita
鴻一 針田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Soken Kogyo Co Ltd
Original Assignee
Soken Kogyo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Soken Kogyo Co Ltd filed Critical Soken Kogyo Co Ltd
Priority to JP2009246178A priority Critical patent/JP2011093005A/ja
Publication of JP2011093005A publication Critical patent/JP2011093005A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Grinding-Machine Dressing And Accessory Apparatuses (AREA)
  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)

Abstract

【課題】
樹脂切粉の目詰まりによる研磨ベルトの研削効率低下を抑制し、研磨ベルトの寿命(ライフタイム)を飛躍的に伸ばすことが可能な樹脂成型品のベルト研磨装置およびベルト研磨方法を提供することにある。
【解決手段】
この発明は、80リットル/分〜250リットル/分の範囲の圧縮空気を間欠的に研磨ベルトの表面に吹付け、圧縮空気が停止状態から噴射吹付け状態に切り替わることによりこのとき研磨ベルトに衝撃波が加わりかつ圧縮空気の噴射圧力にピークが生じる。このことで瞬間吹付け流量が増加して細い孔からのエアーにより研磨ベルトの小さいエリアが急冷却されて研磨後にヤスリ目に被着あるいは融着された切粉樹脂が剥れ易くなる。これにより、樹脂切粉がヤスリ目から剥れ落ちる。
【選択図】 図1

Description

この発明は、樹脂成型品のベルト研磨装置およびベルト研磨方法に関し、詳しくは、無端の研磨ベルト(エンドレスベルト)に樹脂製の被研磨物を圧接して研磨するベルト研磨装置において、樹脂の切粉(研磨切削により生成される粉体)の目詰まりによる研磨ベルトの研削効率低下を抑制し、従来に比べて研磨ベルトの寿命(ライフタイム)を飛躍的に伸ばすことが可能な樹脂成型品のベルト研磨装置およびベルト研磨方法に関する。
エンドレスベルトを持つベルト研磨装置は、エンドレスベルトを駆動ローラと複数の案内ローラとの間で掛架して循環走行させ、携帯電話のケースなどの樹脂成型品の表面研磨を始めとして、スパナ等の工具の研磨、水道の蛇口管、継手管などの鋳造部品を効率的に研磨することができる。
この種の長尺のエンドレスベルトを持つベルト研磨装置は各種のものがすでに公知であり(特許文献1,2)、これらのうち、樹脂成型品の研磨ではばり(パートライン)取りが主体となる。パートラインを研磨する樹脂成型品のベルト研磨装置もすでに公知である(特許文献3)。
樹脂成型品の研磨では樹脂切粉等の目詰まりによる研磨ベルトの研削効率低下が著しく、そのため研磨ベルトの寿命を延ばすために特許文献3に示されるようにクリーニング機構が設けられている。
この種のクリーニング機構としては、特許文献3に記載されているように超音波洗浄や圧縮空気を吹き付ける方法、振動モータで落下させる方法などがある。
また、樹脂成型品でなくても、圧縮空気を吹き付けて研磨ベルトをクリーニングするクリーニング技術が公知になっている(特許文献4)。
特開2000−218490号公報 特開2000−24901公報 特開2006−150471号公報 特開平07−256550号公報
樹脂成型品を被研磨物とした場合に、ベルト研磨番(ヤスリ目)を#800番以上の表面粗さの研磨ベルトにしてばり取り研磨をすると、ABS樹脂成型品や塩化ビニール樹脂製品等の熱に対して軟性を示す樹脂成形品では、摩擦により研磨ベルトが熱を持つ関係で、摩擦とともにヤスリ目に切粉が被着あるいは融着される。そのため、前記のような超音波洗浄や単なる圧縮空気の吹付けなどでは、ヤスリ目に入った切粉樹脂は落ちにくい。
したがって、前記のような超音波洗浄や単に圧縮空気を吹付けるクリーニングでは目詰まりが解消されにくく、研磨ベルトの研削効率が低下し、ベルト寿命も期待したほど長くなっていないのが現状である。
この発明の目的は、このような従来技術の問題点を解決するものであって、樹脂切粉の目詰まりによる研磨ベルトの研削効率低下を抑制し、従来に比べて研磨ベルトの寿命(ライフタイム)を飛躍的に伸ばすことが可能な樹脂成型品のベルト研磨装置およびベルト研磨方法を提供することにある。
このような目的を達成するためのこの発明の樹脂成型品のベルト研磨装置およびベルト研磨方法の特徴は、研磨ベルトを横断する方向に沿って配列された多数の孔を有する空気噴射ノズルを研磨ベルトの研磨位置より後ろに設け、空気噴射ノズルから噴射される圧縮空気を所定の周期で間欠的に発生させて圧縮空気を研磨ベルトの表面に吹付けるものであって、研磨ベルトがベルト研磨#800番〜#2000番の表面粗さのものであり、孔の径が0.5mm〜3mmの角孔か、丸孔、長孔若しくは楕円孔であり、空気噴射ノズルの先端から研磨ベルトまでの距離が、研磨ベルトの表面に立てた法線方向において20mmから孔が研磨ベルトに接触しない距離までの範囲において選択され、空気噴射ノズルにおける連続状態での圧縮空気の吹き出し流量が80リットル/分〜250リットル/分であるというものである。
このように、この発明にあっては、80リットル/分〜250リットル/分の範囲の圧縮空気を間欠的に研磨ベルトの表面に吹付け、圧縮空気が停止状態から噴射吹付け状態に切り替わることによりこのとき研磨ベルトに衝撃波が加わりかつ圧縮空気の噴射圧力にピークが生じる。このことで瞬間吹付け流量が増加して細い孔からのエアーにより研磨ベルトの小さいエリアが急冷却されて研磨後にヤスリ目に被着あるいは融着された切粉樹脂が剥れ易くなる。これにより、樹脂切粉がヤスリ目から剥れ落ちる。
特に、エアーにウオータミストを混合して研磨ベルトに吹付けるようにすれば、研磨ベルトの小さいエリアの急冷却効果が高くなり、被着あるいは融着された樹脂切粉がより剥れ易くなる。連続的な吹付けでは、衝撃波の効果が低下しかつ急冷却も落ち、さらにコンプレッサも小型化し難い問題がある。
なお、250リットル/分を越えると、細い孔からエアーを噴射する関係で大きなコンプレッサが必要になり、その割りには効果が上がらず、消費電力が大きくなる欠点がある。
また、空気噴射ノズルの孔をこの孔に対応して15mm以上の長さで形成した通路の先として間欠的にエアーを噴射するようにすれば、エアーガン効果が生じて樹脂切粉がより剥れ易くなる。
以上により、剥がれ易い樹脂切粉が研磨ベルトから吹き飛ばされて、ベルト研磨#800番〜#2000番の表面粗さの研磨ベルトであっても目詰まりの多くが解消されて、後述の研磨特性グラフで説明するように、寿命を従来の少なくとも5倍程度か、それ以上に伸ばすことができる。 その結果、樹脂成型品のベルト研磨装置において、樹脂切粉の目詰まりによる研磨ベルトの研削効率低下を抑制し、研磨ベルトの寿命を飛躍的に伸ばすことが可能になる。
図1は、この発明を適用した樹脂成型品のベルト研磨装置の一実施例の平面概要図である。 図2(a)は、そのクリーニング機構部分の側面説明図、図2(b)は、研磨ベルトに対するエアー噴射角の平面説明図である。 図3は、空気噴射ノズルの内部構造を示す断面説明図である。 図4は、間欠噴射の吹付け圧と圧縮空気の間欠噴射タイミング制御についての説明図である。 図5は、ベルト研磨#800番と#1000番の研磨ベルト2について吹付けせず、連続圧縮空気の吹付け、そしてこの発明の間欠噴射した場合のそれぞれにおける研磨ベルトの研磨量についての図1の実施例における特性説明図である。
図1において、10は、樹脂成型品のベルト研磨装置であって、1は、その研磨ヘッド、2はその研磨ベルトである。研磨ベルト2は、無端のベルトであって、研磨ヘッド1と駆動ローラ3、案内ローラ4、そして張力付加ローラ5とにループ状に係合してこれらに掛架されている。
研磨ヘッド1に対応する研磨ベルト2の表側の位置が研磨位置(加工位置)になっていて、9が研磨される樹脂成型品(ワーク)である。
6は、駆動ローラ3に対応して設けられたベルトクリーニング機構であり、このクリーニング機構6は、集塵器7と圧縮空気間欠噴射機構8とからなる。
集塵器7は、二股吸引開口部を有するラッパダクト7aを前面に配置し、ラッパダクト7aの後端に導管7bが接続され、これを介して遠心ファン等によるエア吸引装置(図示せず)に結合されている。
図1,図2(a)に示すように、圧縮空気間欠噴射機構8は、空気・ウオータミスト噴射ノズル81と、電磁弁82、パルス駆動回路83、水供給タンク84、そして圧縮空気供給源(コンプレッサー)85とからなり、電磁弁82と圧縮空気供給源85とが導管86により接続されている。
圧縮空気供給源84の供給空気圧は、80リットル/分〜250リットル/分の範囲から選択可能である。その選択は、研磨ベルト2の幅や長さ、送り速度(周速)、ヤスリ目の番号(ベルト研磨番)などによって決定される。
水供給タンク84は、空気・ウオータミスト噴射ノズル81の根本部分に連通する管を介して空気・ウオータミスト噴射ノズル81の下部に配置されている。この位置において、供給されるエアーによる霧吹きの原理で空気・ウオータミスト噴射ノズル81に霧化されたウオータミストが導入される。
このようにウオータミストが噴射エアー11に混合されると、空気・ウオータミスト噴射ノズル81の細い孔からこれが吹き出されるときに、エアーだけで研磨ベルト2に吹付ける場合よりも研磨ベルト2の小さいエリアの急冷却効果は大きくなる。これにより研磨ベルト2のヤスリ目に被 着あるいは融着された樹脂切粉がより剥れ易くなる。
さらに、ウオータミストによる研磨ベルト2の表面湿度が増加し、これにより研磨ベルト2の帯電が防止されるので、樹脂成型品9の帯電が防止されてより安全に作業を進めることができる。また、エアーとウオータミストとの混合噴射は、樹脂切粉を含む粉塵が拡散するのを防止する役割も果たしている。
なお、水供給タンク84は、水道管等の水供給源(図示せず)に圧力弁,レギュレータ等を介して結合している。圧縮空気供給源85のエアー圧力は、0.5MPa〜1.0MPaの範囲で調整可能である。その調整は、研磨ベルト2の幅や長さ、送り速度(周速)、ヤスリ目の番号などのほかに、空気・ウオータミスト噴射ノズル81の孔81aの大きさ(孔径)と数などによって決定される。
パルス駆動回路83は、電磁弁82を所定の周期でON/OFFする。これにより、電磁弁82を介して圧縮空気が空気・ウオータミスト噴射ノズル81に供給され、空気・ウオータミスト噴射ノズル81から間欠的に高圧の圧縮空気がウオータミストとともに研磨ベルト2の表面に吹付けられる。電磁弁82をON/OFFする所定の周期については後述する。
図2(a)は、そのクリーニング機構6の側面説明図である。
クリーニング機構6は、図2(a)に示すように、空気・ウオータミスト噴射ノズル81の先端から研磨ベルト2の表面に立てた法線方向における表面までの距離が5mm〜8mmであって、空気・ウオータミスト噴射ノズル81には、研磨ベルト2を横断する方向に沿って縦一列に配列された多数の孔81aを有している。孔81aの個数は、研磨ベルト2の幅と孔81aの大きさ等によって決定される。
図2(b)は、研磨ベルトに対するエアー噴射角の平面説明図である。
この図に示すように、研磨ベルト2の表面に対する空気・ウオータミスト噴射ノズル81の噴射角度θは、研磨ベルト2の表面に立てた法線Nに対してθ=30°〜60°程度で空気・ウオータミスト噴射ノズル81は研磨ベルト2に対して平面からみて斜めに配置することが好ましい。60°を越えて研磨ベルト2の表面に対する角度を余り低くすると噴射距離が長くなるので、この場合には、空気・ウオータミスト噴射ノズル81の先端から研磨ベルト2の表面に立てた法線方向における表面までの距離をより小さくするとよい。空気・ウオータミスト噴射ノズル81は、研磨ベルト2が走行状態にあって孔81aが研磨ベルト2に接触しない距離まで接近させることが可能である。
空気・ウオータミスト噴射ノズル81は、図1に示すように、研磨ベルト2を駆動する駆動ローラ3の研磨ベルト送出し位置付近に配置されている。空気・ウオータミスト噴射ノズル81の先端は、研磨ベルト2の表面までの法線の方向の最大距離として研磨ベルト2の表面から20mmまで離すことができる。
この場合の圧縮空気が空気・ウオータミスト噴射ノズル81の先端から研磨ベルト2の表面まで届くエアーの噴射距離は、前記の傾斜した角度分だけ長くなり、研磨ベルト2の表面までの距離の√3倍、すなわち、最大で35mm程度まで長くなる。
なお、衝撃波と圧縮空気の噴射圧力のピーク、そして研磨ベルト2の表面の急冷却エリアとの関係を考慮すると、研磨ベルト2の表面に立てた法線Nの方向の距離は20mm以下であることが好ましく、できれば10mm以下とするとよい。
また、図1に示すように、研磨ベルト2を駆動する駆動ローラ3の研磨ベルト送出し位置付近に空気・ウオータミスト噴射ノズル81を配置することでベルトが湾曲して送出される関係で樹脂切粉がヤスリ目からより剥れ落ち易くなる。なお、このときの駆動ローラ3は駆動ローラに限定されず、他のローラであってもよい。
図3に示すように、孔81aは、2mm角の正方形のものであって、1mm間隔で縦一列に配列されている。
なお、図3の上部には、空気・ウオータミスト噴射ノズル81の各部分に対応する正面あるいは断面形状を示してある。なお、上部は密閉されている。
図3に示すように、空気・ウオータミスト噴射ノズル81は、孔81aのある先端部に向かって扇形に開いた形状をしていて、その内部には、15mm程度の長さで孔81aとほぼ同じ断面形状の曲折した案内溝81bが扇の骨のような形で形成されて先端の孔81aに至るノズル構造になっている。
このような案内溝81bを形成することで、エアーガン効果が生じて細い孔から噴射するエアーに対してその径の拡がりを抑えたジェット状の圧縮空気+ウオータミストを噴射することが可能になる。
なお、孔81aと孔81aとの間隔は、研磨ベルト2の表面に到達したときの噴射エアーの拡がりに応じて選択し、上下の噴射エアーが一部重なる程度とするとよい。この孔は、断面角形に限定されるものではなく、孔の径が0.5mm〜3mmの丸孔、長孔若しくは楕円孔であってもよい。
案内溝81bは、孔81aの断面形状に絞込むテーパ溝あるいはテーパ筒孔であってもよく、空気噴射ノズルの孔81aに対応して15mm以上の長さで形成した通路とするとよく、その長さは、15mmから50mm程度までである。これが短か過ぎるとエアーガン効果が減少し、長すぎると圧力が落ちる。
また、孔径が0.5mm以下になると、流体抵抗が大きくなり、噴射圧力が低下し、間欠駆動をしてもピーク値が落ちてくる。一方、孔径が3mm以上になると、噴射された圧縮空気のエリアが拡大するので、その分、研磨ベルト2の表面に到達したときの衝撃波が低くなりかつピークにおける圧縮空気の瞬間吹付け圧力の増加が少なく、樹脂切粉を剥す効力が落ちる。
なお、前記のようにウオータミストを混合して噴射することで、前記のような効果の低減を多少抑えることができる。
図3に示す81cは、空気・ウオータミスト噴射ノズル81における霧化領域であり、空気・ウオータミスト噴射ノズル81のエアー導入ポートの近傍において狭いスロットがここに形成されている。この霧化領域81cにノズル84aが首を出している。このノズル84aは、導管84bを介して水が8分程度に満たされた水供給タンク84に接続されている。
これにより、霧化領域81cで水が霧化されてミストとしてエアーに混合して案内溝81bを介して各孔81aに分配されてジェット状態で噴射エアー11として外へと噴霧射出される。
図4は、間欠噴射の吹付け圧と圧縮空気の間欠噴射タイミング制御についての説明図である。
(a)は、間欠噴射の吹付け圧についての説明図であって、これに示すうように、研磨ベルト2の表面に対する吹付け圧は、電磁弁82のON/OFFに応じて正弦波近似の波形で変化し、噴射エアー11(圧縮空気)の圧力にピークが現れる。このピークの圧力P1は、供給される圧縮空気の流量(=80リットル/分〜250リットル/分)の範囲で選択された噴射量において連続噴射の場合に比べてほぼ1.4倍程度大きくなる。
(b)は、電磁弁82の駆動タイミングであり、電磁弁82は、デューティ比50%で、100Hzのパルス信号で駆動される。そこで、電磁弁82のON/OFF周期は、0.1秒であり、ON期間とOFF期間が0.05秒となる。
この場合には、連続駆動の場合の圧力P2は、連続状態での圧縮空気の吹き出し流量を80リットル/分〜250リットル/分から選択した場合における値であり、噴射角θ=45°で空気・ウオータミスト噴射ノズル81の先端から研磨ベルト2の表面に立てた法線Nの方向における表面までの距離を6mmとして、連続状態での圧縮空気の吹き出し流量を100リットル/分〜110リットル/分の範囲に設定したときには、研磨ベルト2の表面50×50mmの面積で1.0N程度であり、100Hzのパルス信号で駆動した場合には、ピーク値P1が1.5N程度になる。
なお、この場合の電磁弁82の駆動周波数は、100Hzのパルス信号での駆動に限定されるものではなく、50Hzから300Hz程度の範囲での駆動が好ましい。ただし、前記のデューティ比は50%に限定されるものではない。
図5は、ベルト研磨#800番と#1000番の研磨ベルト2について吹付けせず、連続圧縮空気の吹付け、そしてこの発明の間欠噴射した場合のそれぞれにおける研磨ベルトの研磨量についての図1の実施例における特性説明図である。縦軸は研磨量、横軸は研磨時間である。
ワーク(テストピース)はABS樹脂成型品であり、研磨ヘッド1は水平状態とし、ワーク接触圧力は1kgf(0.085MPa)とし、研磨ベルト2の周速を130m/分とした場合の特性を示している。
なお、研磨ヘッド1のローラ表面には硬度20度のウレタンスポンジがコーティングされているものとする。
図5において、上の3本のグラフがベルト研磨#800番の特性であり、下の3本のグラフがベルト研磨#1000番の特性である。
ベルト研磨#800番の上の3本のグラフのうち一番下の×接続線の特性曲線がエアー噴射をしていない特性であり、その上にある■接続線の特性曲線がエアーを連続的に噴射をした特性であり、さらにその上にある*接続線の特性曲線がエアーを間欠噴射をした特性である。
ベルト研磨#1000番の下の3本のグラフうち一番下の◆接続線の特性曲線がエアー噴射をしていない特性であり、その上にある△接続線の特性曲線がエアーを連続的に噴射をした特性であり、さらにその上にある□接続線の特性曲線がエアーを間欠噴射をした特性である。
#800番と#1000番においてエアー噴射をしていない特性では、研磨ベルトの寿命が1200秒止まりである。これに対して連続的に噴射をしている特性では多少研磨ベルトの寿命が伸びるが、実質的には3000秒止まりである。この点、間欠噴射をしているときには6000秒を越えても研磨量は落ちてこない。倍以上の寿命を確保できる。
図1の実施例における特性説明であるが、連続的に噴射をした特性に対して従来の単なるラッパ形で研磨ベルトの幅全体的に圧縮空気を噴射するベルトクリーニングでは、エアーを連続的に噴射をした前記の特性よりもさらに特性が低下し、エアー噴射をしていない特性に近づくことは容易に推察される。
これらの特性に示されるように、間欠制御により研磨ベルトの寿命が長時間落ちないことも判る。
そこで、#1000番の研磨ベルトについて、樹脂成形した70mm(L)×40mm(W)×2mm(D)のテストピースをワークとして研磨を図1に示す実施例において実際に行ったときに、噴射せずの特性に従って研磨したテストピースは、10個程度しかできなかったが、間欠噴射をした場合には、上記のグラフ特性に従って150個と150倍以上の研磨ができた実績がある。これにより研磨ベルト2の寿命が飛躍的に伸びたことが判る。
従来の単なるラッパ形で研磨ベルトの幅全体的に圧縮空気を噴射するベルトクリーニングに比べても、間欠噴射の特性では寿命を従来の少なくとも5倍程度か、それ以上に伸ばすことができる。
なお、ウオータミストは研磨ベルトの徐電に大きく貢献し、ウオータミストを用いることなく、エアーだけの吹付けであってもほぼ同様な結果を得ることができた。
以上説明してきたが、実施例では、ウオータミストとエアーとを混合して研磨ベルトに吹付けているが、この発明は、ウオータミストを用いることなく、エアーだけの吹付けであってもよいことはもちろんである。
なお、ウオータミストは、コロナ放電を利用したイオン発生器を水供給タンク84とノズル84aとの間に設けてマイナスイオンを付加するようにしてもよく、このイオン付加により研磨ベルトに対して徐電効果を付加することができる。
また、実施例では、空気・ウオータミスト噴射ノズル81の多数の孔81aが縦一列に配列されているが、この配列は、縦2列であってもよく、また、縦2列を1列づつ孔81aが千鳥配置されるようなものであってもい。縦の列数は複数であってもよい。
1…研磨ヘッド、2…研磨ベルト、3…駆動ローラ、
4…案内ローラ、5…張力付加ローラ、
6…クリーニング機構、7…集塵器、8…圧縮空気間欠噴射機構、
9…ワーク、10…ベルト研磨装置、11…噴射エアー、
81…空気・ウオータミスト噴射ノズル、82…電磁弁、
83…パルス駆動回路、84…水供給タンク、
85…圧縮空気供給源(コンプレッサー)、

Claims (6)

  1. 無端の研磨ベルトを有する樹脂成型品のベルト研磨装置において、
    前記研磨ベルトの研磨位置より後ろに設けられ前記研磨ベルトを横断する方向に沿って配列された多数の孔を有する空気噴射ノズルと、この空気噴射ノズルを有しこの空気噴射ノズルから噴射される圧縮空気を所定の周期で間欠的に発生させて前記圧縮空気を前記研磨ベルトの表面に吹付ける間欠噴射機構を備え、
    前記研磨ベルトはベルト研磨#800番〜#2000番の表面粗さのものであり、前記孔の径が0.5mm〜3mmの角孔か、丸孔、長孔若しくは楕円孔であり、前記空気噴射ノズルの先端から前記研磨ベルトまでの距離は、前記研磨ベルトの表面に立てた法線方向において20mmから前記孔が前記研磨ベルトに接触しない距離までの範囲において選択され、前記空気噴射ノズルにおける連続状態での前記圧縮空気の吹き出し流量は80リットル/分〜250リットル/分であるベルト研磨装置。
  2. 前記空気噴射ノズルは、前記圧縮空気とともにウオータミストを前記圧縮空気に混合して噴射し、前記空気噴射ノズルの孔は縦に一列配列されている請求項1記載のベルト研磨装置。
  3. 前記空気噴射ノズルは、前記研磨ベルトに対して平面からみて前記法線方向から30°〜60°の斜めに配置され、前記孔に至る案内溝あるいは筒孔が15mm〜50mmの範囲にある長さとなっている請求項2記載のベルト研磨装置。
  4. 無端の研磨ベルトを有する樹脂成型品のベルト研磨方法において、
    前記研磨ベルトを横断する方向に沿って配列された多数の孔を有する空気噴射ノズルを前記研磨ベルトの研磨位置より後ろに設け、前記空気噴射ノズルから噴射される圧縮空気を所定の周期で間欠的に発生させて前記圧縮空気を前記研磨ベルトの表面に吹付けるものであって、前記研磨ベルトはベルト研磨#800番〜#2000番の表面粗さのものであり、前記孔の径が0.5mm〜3mmの角孔か、丸孔、長孔若しくは楕円孔であり、前記空気噴射ノズルの先端から前記研磨ベルトまでの距離は、前記研磨ベルトの表面に立てた法線方向において20mmから前記孔が前記研磨ベルトに接触しない距離までの範囲において選択され、前記空気噴射ノズルにおける連続状態での前記圧縮空気の吹き出し流量は80リットル/分〜250リットル/分である樹脂成型品のベルト研磨方法。
  5. 前記空気噴射ノズルは、前記圧縮空気とともにウオータミストを前記圧縮空気に混合して噴射し、前記空気噴射ノズルの孔は縦に一列配列されている請求項4記載のベルト研磨方法。
  6. 前記空気噴射ノズルは、前記研磨ベルトに対して平面からみて前記法線方向から30°〜60°の斜めに配置され、前記孔に至る案内溝あるいは筒孔が15mm〜50mmの範囲にある長さとなっている請求項5記載のベルト研磨方法。
JP2009246178A 2009-10-27 2009-10-27 樹脂成型品のベルト研磨装置およびベルト研磨方法 Pending JP2011093005A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009246178A JP2011093005A (ja) 2009-10-27 2009-10-27 樹脂成型品のベルト研磨装置およびベルト研磨方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009246178A JP2011093005A (ja) 2009-10-27 2009-10-27 樹脂成型品のベルト研磨装置およびベルト研磨方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2011093005A true JP2011093005A (ja) 2011-05-12

Family

ID=44110506

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009246178A Pending JP2011093005A (ja) 2009-10-27 2009-10-27 樹脂成型品のベルト研磨装置およびベルト研磨方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2011093005A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6452615B2 (ja) ブラスト加工方法及びブラスト加工装置
JP2010269214A (ja) ノズル洗浄装置
CZ2006191A3 (cs) Zařízení pro ultrazvukový vodní paprsek
JP2007014863A (ja) 塗布ガンの洗浄方法
JP2011093005A (ja) 樹脂成型品のベルト研磨装置およびベルト研磨方法
JP3961665B2 (ja) 洗浄剥離方法及びその装置
JP6172412B2 (ja) ドレッシング方法及びドレッシング装置
JP5600266B2 (ja) 研磨ベルトの表面クリーニング機構、ベルト研磨装置における研磨ベルトの表面クリーニング方法および物品のベルト研磨方法における研磨ベルトの表面クリーニング方法
JP2005066724A (ja) ドライブラスト装置
JP2008221425A (ja) 機械加工用閉鎖式ノズル装置
JP5180679B2 (ja) ドライアイス粒子の噴射装置
KR101779691B1 (ko) 화학액 미스트 분사장치가 구비된 입자유동베드 가공장치
CN112536477A (zh) 一种带锯丝清洗装置的静电喷雾金刚石线锯切割机
KR20110054668A (ko) 드라이아이스 세정장치
JP2004276137A (ja) ブラスト用噴射ノズル装置及びブラストホースと噴射ノズルとの連結構造
JP2010082798A (ja) 粉塵をおさえつつ素地調整を行う方法、及びその装置
JP5260178B2 (ja) 洗浄および防錆処理方法
JP2997804B2 (ja) 半導体ウェーハ用研磨パッドのドレッシング装置
JP2015199131A (ja) 研磨材噴射装置
JP2004154901A (ja) 連続研磨材供給・噴射方法及び装置
JP4110215B2 (ja) ブラストノズル及びブラスト装置
KR200433065Y1 (ko) 표면처리용 노즐
JP2022154378A (ja) パルスウォータージェット加工装置および加工方法
JP4424807B2 (ja) 粉体噴射装置および粉体噴射ノズル
JP2000225568A (ja) ブラスト加工装置におけるノズル