JP2011092955A - レーザ加工装置及びレーザ加工方法 - Google Patents

レーザ加工装置及びレーザ加工方法 Download PDF

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Abstract

【課題】2つのレーザ光による加工跡が均一になるように2つのレーザ光の強度を調整することができ、2つのレーザスポットの位置が設定された値になるように調整できるレーザ加工装置及びレーザ加工方法の提供。
【解決手段】レーザ光源と、固定手段と、回転手段と、照射位置移動手段と、レーザ光の偏光方向を出射されたレーザ光の光軸に対して変化させる偏光方向変化手段と、偏光方向変化手段により偏光方向が変化されたレーザ光を2つのレーザ光に分離させる偏光ビームスプリッタと、2つのレーザ光の光軸を平行からずらして合成する光学系と、光学系で合成された2つのレーザ光を集光させる対物レンズと、加工対象物に形成された加工跡に非加工強度のレーザ光を照射したときの反射光の特性を加工跡の特性として検出する特性取得手段とを有するレーザ加工装置である。
【選択図】図1

Description

本発明は、1つのレーザ光を2つに分離し、加工対象物に2つのレーザスポットを形成してレーザ加工を行うレーザ加工装置及びレーザ加工方法に関する。
従来より、テーブル状又はドラム状の固定治具に加工対象物を固定し、固定治具に固定された加工対象物を中心軸周りに回転させて、光ヘッドからレーザ光を対物レンズで集光して照射すると共に、固定治具に固定された加工対象物を光ヘッドと相対的に移動させることで、加工対象物の表面に微細な「ピット」、「溝」、又は「反応跡」(以下、「加工跡」と称することがある)を形成するレーザ加工装置が知られている。
また、加工対象物の加工効率を上げる目的で加工対象物に2つ以上のレーザスポットを形成してレーザ加工を行うレーザ加工装置がある。例えば特許文献1では、1つのレーザ光をビームスプリッタで2つに分離し、片方のレーザ光の光軸を対物レンズの光軸から傾けることで、加工対象物に2つのレーザスポットを形成してレーザ加工を行うレーザ加工装置が提案されている。このような1つのレーザ光を2つに分離して加工対象物に2つのレーザ光を照射するレーザ加工装置においても、形成される加工跡は均一であることが望まれる。
しかし、2つに分離されたレーザ光のそれぞれの強度が異なったり、加工対象物の表面へのレーザ光の入射角度が異なると、形成される加工跡は異なる可能性が高く、2つのレーザ光のそれぞれで形成される加工跡が均一になるように、2つに分離されたレーザ光の強度を調整する必要があるが、前記特許文献1には、2つに分離されたレーザ光のそれぞれの強度を調整できる構成については開示も示唆もされておらず、2つのレーザ光のそれぞれで形成される加工跡が不均一になってしまうことがある。
また、加工対象物に2つのレーザ光を照射する場合には、2つのレーザスポットの位置が設定値通りになるように調整されていても、光学部品の取り付け位置の経時変化により長期間経過するとずれてしまう可能性が高く、微細な加工を行う場合には、2つのレーザスポットの位置が設定値通りになるように、定期的に調整する必要がある。
しかし、前記特許文献1には、2つのレーザスポットの位置が設定値通りになるように定期的に調整する構成については開示も示唆もされておらず、2つのレーザ光のそれぞれで形成される加工跡の間隔が、長期間経過により設定値からずれてしまうという問題がある。
特表2008−503877号公報
本発明は、従来における前記諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、1つのレーザ光を2つに分離し、加工対象物に2つのレーザスポットを形成してレーザ加工を行う際に、2つのレーザ光のそれぞれによる加工跡が均一になるように2つのレーザ光の強度を調整することができ、2つのレーザスポットの位置が設定された値になるように調整することができるレーザ加工装置及びレーザ加工方法を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
<1> 加工対象物に2つのレーザ光を照射し、前記加工対象物の表面に同時に略同一の2つの加工跡を形成させるレーザ加工装置であって、
前記加工対象物を固定させる固定手段と、
前記固定手段により固定された加工対象物を回転させる回転手段と、
前記回転手段により回転される前記加工対象物の回転面に向けて照射される前記2つのレーザ光を、前記加工対象物の前記レーザ光が照射される位置における回転方向と前記2つのレーザ光の照射方向に対して略垂直な方向に相対的に直線移動させる照射位置移動手段と、
前記2つのレーザ光の元となるレーザ光を出射させるレーザ光源と、
前記レーザ光源より出射されたレーザ光の偏光方向を前記出射されたレーザ光の光軸に対して変化させる偏光方向変化手段と、
前記偏光方向変化手段により偏光方向が変化されたレーザ光を2つのレーザ光に分離させる偏光ビームスプリッタと、
前記偏光ビームスプリッタにより分離された2つのレーザ光の光軸を平行からずらして合成する光学系と、
前記光学系で合成された2つのレーザ光を集光させる対物レンズと、
非加工強度のレーザ光を前記加工対象物に形成された加工跡へ照射し、前記照射された非加工強度のレーザ光の反射光を受光して反射光の特性を取得する特性取得手段と、
を有することを特徴とするレーザ加工装置である。
該<1>に記載のレーザ加工装置においては、レーザ光の偏光方向を変化させて、偏光ビームスプリッタでレーザ光を2つに分離し、2つに分離されたそれぞれのレーザ光で加工対象物に加工跡を形成する。そして形成された加工跡の特性を非加工強度のレーザ光を該加工跡に照射したときの反射光の特性を取得することで取得し、該特性が略同一になるようにレーザ光の偏光方向を変化させる。その結果、2つのレーザ光のそれぞれで形成される加工跡が均一になるように調整できる。
<2> 前記偏光方向変化手段が、進相軸と遅相軸とを有する複屈折材であって、前記遅相軸に対して前記進相軸を1/8波長以上進ませる複屈折材を有し、該複屈折材を、前記進相軸及び前記遅相軸に対して垂直な回転軸回りに回転させる手段である前記<1>に記載のレーザ加工装置である。
該<2>に記載のレーザ加工装置においては、レーザ光の偏光方向を変化させる手段として、前記遅相軸に対して前記進相軸を1/8波長以上進ませる複屈折材(例えば1/2波長板)を進相軸及び遅相軸に対して垂直な回転軸回りに回転させる手段を用いることが好ましい。その結果、直線偏光のまま容易にレーザ光の偏光方向を設定した角度だけ変化させることできるので、レーザ加工装置のコストアップを抑制できる。
<3> 前記照射位置移動手段による移動量を検出する移動量検出手段と、
前記照射位置移動手段によりレーザ光の照射位置の移動を行うと共に、前記特性取得手段により反射光の特性を取得し、前記移動量検出手段により取得された移動量と前記特性取得手段により取得された反射光の特性との関係から、前記照射位置移動手段による移動方向における前記2つのレーザ光の焦点位置間距離を算出する移動方向焦点位置間距離取得手段と、
を有する前記<1>から<2>のいずれかに記載のレーザ加工装置である。
該<3>に記載のレーザ加工装置においては、2つのレーザ光の照射位置移動手段による移動方向の焦点位置間距離を取得することで2つのレーザ光の照射位置移動手段による移動方向の焦点位置間距離が設定値通りになるように調整することができる。また、非加工強度のレーザ光を加工対象物に形成された加工跡へ照射する際、非加工強度のレーザ光として偏光ビームスプリッタにより分離された2つのレーザ光の片方のレーザ光を用いれば、取得した焦点位置間距離だけ照射位置移動手段により移動を行うことで、もう片方のレーザ光による加工跡にも適切な位置に非加工強度のレーザ光を照射することができる。
<4> 前記回転手段による回転位置を検出する回転位置検出手段と、
前記回転手段によりレーザ光の照射位置の移動を行うと共に、前記特性取得手段により反射光の特性を取得し、前記回転位置検出手段により取得された回転位置と前記特性取得手段により取得された反射光の特性との関係から、前記回転手段による回転方向における前記2つのレーザ光の焦点位置間距離を算出する回転方向焦点位置間距離取得手段と、
を有する前記<1>から<2>のいずれかに記載のレーザ加工装置である。
該<4>に記載のレーザ加工装置においては、2つのレーザ光の回転手段による回転方向の焦点位置間距離を取得することで、2つのレーザ光の回転手段による回転方向の焦点位置間距離が設定値通りになるように調整することができる。
<5> 前記光学系が、少なくとも1つのミラーを有し、
前記ミラーの位置を、前記移動方向焦点位置間距離取得手段により取得された焦点位置間距離、又は前記回転方向焦点位置間距離取得手段により取得された焦点位置間距離とに基づいて調整するミラー位置調整手段と、を有する前記<3>から<4>のいずれかに記載のレーザ加工装置である。
該<5>に記載のレーザ加工装置においては、取得した焦点位置間距離に基づいて2つのレーザ光の焦点位置間距離が設定値通りになるように光学系にあるミラーの位置を調整する手段を備えている。その結果、容易に2つのレーザ光の焦点位置間距離が設定値通りになるよう調整することができる。
<6> 加工対象物に2つのレーザ光を照射し、前記加工対象物の表面に同時に略同一の2つの加工跡を形成するレーザ加工方法であって、
固定手段により前記加工対象物を固定させる固定工程と、
回転手段により前記固定手段で固定された加工対象物を回転させる回転工程と、
前記回転手段により回転される前記加工対象物の回転面に向けて照射される前記2つのレーザ光を、照射位置移動手段により前記加工対象物の前記2つのレーザ光が照射される位置における回転方向と前記レーザ光の照射方向に対して略垂直な方向に相対的に直線移動させる照射位置移動工程と、
レーザ光源により前記2つのレーザ光の元となるレーザ光を照射させる照射工程と、
偏光方向変化手段により前記レーザ光源より出射されたレーザ光の偏光方向を前記出射されたレーザ光の光軸に対して変化させる偏光方向変化工程と、
偏光ビームスプリッタにより前記偏光方向変化手段により偏光方向が変化されたレーザ光を2つのレーザ光に分離させるレーザ光分離工程と、
光学系により前記偏光ビームスプリッタにより分離された2つのレーザ光の光軸を平行からずらして合成するレーザ光合成工程と、
対物レンズにより前記光学系で合成された2つのレーザ光を集光させるレーザ光集光工程と、
非加工強度のレーザ光を前記加工対象物に形成された加工跡へ照射し、前記照射された非加工強度のレーザ光の反射光を受光して反射光の特性を取得し、前記光学系で合成された2つのレーザ光により加工された前記加工対象物の前記2つのレーザ光によるそれぞれの加工跡の特性を取得する特性取得工程と、
前記特性取得工程により取得された特性に基づき、偏光方向変化手段により前記レーザ光源より出射されたレーザ光の偏光方向を調整する偏光方向調整工程と、
を含むことを特徴とするレーザ加工方法である。
該<6>に記載のレーザ加工方法においては、レーザ光の偏光方向を変化させて、偏光ビームスプリッタでレーザ光を2つに分離し、2つに分離されたそれぞれのレーザ光で加工対象物に加工跡を形成する。そして形成された加工跡の特性を非加工強度のレーザ光を該加工跡に照射したときの反射光の特性を取得することで取得し、該特性が略同一になるようにレーザ光の偏光方向を変化させる。その結果、2つのレーザ光のそれぞれで形成される加工跡が均一になるように調整できる。
本発明によれば、従来における前記諸問題を解決し、前記目的を達成することができ、1つのレーザ光を2つに分離し、加工対象物に2つのレーザスポットを形成してレーザ加工を行う際に、2つのレーザ光のそれぞれによる加工跡が均一になるように2つのレーザ光の強度を調整することができ、2つのレーザスポットの位置が設定された値になるように調整することができるレーザ加工装置及びレーザ加工方法を提供することができる。
図1は、本発明のレーザ加工装置の光ヘッドの一例を示した概略図である。 図2は、本発明のレーザ加工装置の全体の一例を示した概略図である。 図3は、2つのレーザ光の焦点位置間距離を調整する際に行うレーザ加工の一例を示した概略図である。 図4は、加工対象物の半径方向(移動方向)の焦点位置間距離の検出を行う際のレーザ光の移動の一例を示した概略図である。 図5は、加工対象物の半径方向(移動方向)の焦点位置間距離の検出を行う際のレーザ光の移動により得られたデータの一例を示した概略図である。 図6は、加工対象物の回転方向の焦点位置間距離の検出を行う際のレーザ光の移動の一例を示した概略図である。 図7は、加工対象物の回転方向の焦点位置間距離の検出を行う際のレーザ光の移動により得られたデータの一例を示した概略図である。 図8は、2つのレーザ光のレーザ光強度調整を行う際に行うレーザ加工の一例を示した概略図である。 図9は、レーザ光強度調整を行う際のレーザ光の移動の一例を示した概略図である。 図10は、レーザ光強度調整を行う際のレーザ光の移動により得られたデータの一例を示した概略図である。 図11は、1/2波長板を回転させることによる、レーザ光の偏光方向の変化の一例を示す概略図である。
(レーザ加工装置及びレーザ加工方法)
本発明のレーザ加工装置は、加工対象物に2つのレーザ光を照射し、前記加工対象物の表面に同時に略同一の2つの加工跡を形成させるレーザ加工装置であって、
レーザ光源と、固定手段と、回転手段と、照射位置移動手段と、偏光方向変化手段と、偏光ビームスプリッタと、光学系と、対物レンズと、特性取得手段とを有し、更に必要に応じてその他の手段を有してなる。
本発明のレーザ加工方法は、加工対象物に2つのレーザ光を照射し、前記加工対象物の表面に同時に略同一の2つの加工跡を形成するレーザ加工方法であって、
照射工程と、固定工程と、回転工程と、照射位置移動工程と、偏光方向変化工程と、レーザ光分離工程と、レーザ光合成工程と、レーザ光集光工程と、特性取得工程と、偏光方向調整工程とを含み、更に必要に応じてその他の工程を含んでなる。
本発明の前記レーザ加工方法は、本発明の前記レーザ加工装置を用いて行われることが好ましい。以下、本発明のレーザ加工方法及びレーザ加工装置について、詳細に説明する。
−加工対象物−
前記加工対象物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、例えば、LEDウエハ、半導体ウエハなどの基板が挙げられる。
前記加工対象物の形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、後述する固定手段が円盤状のテーブルであれば円形、円盤状や四角形などが挙げられ、該固定手段がドラム状であれば長方形、ドラム状、円柱状などが挙げられる。
前記加工対象物の大きさとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記基板としては、その材質、形状、構造、大きさ等については特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記材質としては、無機物、有機物などが挙げられ、前記形状としては平板状などが挙げられ、前記構造としては単層構造であってもよいし、積層構造であってもよく、前記大きさとしては用途等に応じて適宜選択することができる。
前記無機物としては、ガラス、サファイア、シリコン(Si)、石英(SiO)などが挙げられる。
前記有機物としては、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリカーボネート(PC)、低融点フッ素樹脂、ポリメタアクリル酸メチル(PMMA)、トリアセテートセルロース(TAC)、などが挙げられる。
前記基板は、適宜合成したものであってもよいし、市販品を使用してもよい。
前記基板の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、100μm以上が好ましく、500μm以上がより好ましい。
前記加工対象物は、その表面に薄膜を形成したものであってもよい。
前記薄膜を形成する材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、以下のような材料が好ましい。
前記薄膜としてフォトレジストを用いる場合、例えば、ジアゾ系、ノボラック系、光重合系、光架橋系などの材料を用いることができる。また、ネガ型とポジ型があるが、どちらでも構わない。これら従来知られているもののうち、上記屈折率範囲のものを用いるのが好ましい。
前記薄膜として無機型レジストを用いる場合、例えば、GeとAlの組み合わせ、SiとAlの組み合わせ、GeとAuの組み合わせなどを用いることができる。これら従来知られているもののうち、前記屈折率範囲のものを用いるのが好ましい。
前記薄膜として有機熱反応型レジストを用いる場合、例えば、シアニン系、フタロシアニン系、キノン系、スクワリリウム系、アズレニウム系、チオール錯塩系、メロシアニン系などを用いることができる。
好適な例としては、例えばメチン色素(シアニン色素、ヘミシアニン色素、スチリル色素、オキソノール色素、メロシアニン色素など)、大環状色素(フタロシアニン色素、ナフタロシアニン色素、ポルフィリン色素など)、アゾ色素(アゾ金属キレート色素を含む)、アリリデン色素、錯体色素、クマリン色素、アゾール誘導体、トリアジン誘導体、1−アミノブタジエン誘導体、桂皮酸誘導体、キノフタロン系色素などが挙げられる。これらの中でも、メチン色素、アゾ色素が特に好ましい。
前記材料は、反射率が適切な範囲を実現しやすい点で、好ましい。
なお、前記薄膜として有機熱反応型レジストを用いる場合、レーザ光源の波長に応じて適宜色素を選択したり、構造を改変することができる。
例えば、レーザ光源の発振波長が780nm付近であった場合、ペンタメチンシアニン色素、ヘプタメチンオキソノール色素、ペンタメチンオキソノール色素、フタロシアニン色素、ナフタロシアニン色素などから選択することが有利である。
また、レーザ光源の発振波長が660nm付近であった場合は、トリメチンシアニン色素、ペンタメチンオキソノール色素、アゾ色素、アゾ金属錯体色素、ピロメテン錯体色素などから選択することが有利である。
更に、レーザ光源の発振波長が405nm付近であった場合は、モノメチンシアニン色素、モノメチンオキソノール色素、ゼロメチンメロシアニン色素、フタロシアニン色素、アゾ色素、アゾ金属錯体色素、ポルフィリン色素、アリリデン色素、錯体色素、クマリン色素、アゾール誘導体、トリアジン誘導体、ベンゾトリアゾール誘導体、1−アミノブタジエン誘導体、キノフタロン系色素などから選択することが有利である。
<レーザ光源>
前記レーザ光源は、前記2つのレーザ光の元となるレーザ光を出射させる。
前記レーザ光の波長としては、大きなレーザパワーが得られる波長であればよく、加工対象物に応じて適宜選択することができ、例えば、加工対象物が有機層に色素を有する場合は、193nm、210nm、266nm、365nm、405nm、488nm、532nm、633nm、650nm、680nm、780nm、830nmなど、1,000nm以下が好ましい。
また、レーザ光の種類としては、ガスレーザ光、固体レーザ光、半導体レーザ光など、どのようなレーザ光であってもよい。ただし、光学系を簡単にするために、固体レーザ光や半導体レーザ光を採用するのが好ましい。前記レーザ光は、連続光及びパルス光の出射が可能であり、パルス光の場合は、自在に発光間隔が変更可能なレーザ光を採用するのが好ましい。安価なものとして、半導体レーザ光を採用するのが好ましい。パルス光の照射はレーザ光源に供給する駆動信号をパルス信号にすればよいが、これ以外に外部変調素子により変調するようにしてもよい。
また、レーザパワーは、加工速度を高めるためには高い方が好ましい。ただし、レーザパワーを高めるにつれ、スキャン速度(レーザ光で有機層を走査する速度)を上げなければならない。そのため、前記レーザパワーの上限値は、前記スキャン速度の上限値を考慮して、100Wが好ましく、10Wがより好ましく、5Wが更に好ましく、1Wが特に好ましい。また、レーザパワーの下限値は、0.1mWが好ましく、0.5mWがより好ましく、1mWが更に好ましい。
<固定手段>
前記固定手段としては、前記加工対象物をテーブル又はドラム状の固定治具に固定することができる手段であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えばテーブルであれば(1)加工対象物の中央開口部をセンターピンに嵌め込み固定する方法、(2)バキューム装置を用いて加工対象物を吸着させて固定する方法などが挙げられる。ドラム状の固定治具であれば(1)加工対象物の周囲に固定バンドを巻きつける方法、(2)加工対象物の周囲を磁石で押圧する方法、(3)バキューム装置を用いて加工対象物を吸着させて固定する方法などが挙げられる。
<回転手段>
前記回転手段としては、前記加工対象物を固定した固定手段を回転させることができるものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えばスピンドルモータなどが挙げられる。
<照射位置移動手段>
前記照射位置移動手段は、前記回転手段により回転される前記加工対象物の回転面に向けて照射される前記2つのレーザ光を、前記加工対象物の前記レーザ光が照射される位置における回転方向と前記2つのレーザ光の照射方向に対して略垂直な方向に相対的に直線移動させる手段である。
前記照射位置移動手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えばフィードモータなどが挙げられる。
<特性取得手段>
前記特性取得手段は、非加工強度のレーザ光を前記加工対象物に形成された加工跡へ照射し、前記照射された非加工強度のレーザ光の反射光を受光して反射光の特性を取得する手段である。
前記特性取得手段としては、前記加工対象物に形成された加工跡に前記加工対象物が加工されない強度のレーザ光を照射して、照射したレーザ光の反射光の特性を検出することができるものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば受光した光の強度に相当する強度の信号を出力する受光器、該受光器に照射したレーザ光の反射光を導く光学系、該受光器から出力される信号の信号強度のデータを取得する装置から構成されたものなどが挙げられる。
また、本発明のレーザ加工装置は、前記照射位置移動手段による移動量を検出する移動量出手段と、
前記照射位置移動手段によりレーザ光の照射位置の移動を行うと共に、前記特性取得手段により反射光の特性を取得し、前記移動量検出手段により取得された移動量と前記特性取得手段により取得された反射光の特性との関係から、前記照射位置移動手段による移動方向における2つのレーザ光の焦点位置間距離を算出する移動方向焦点位置間距離取得手段と、を有することが好ましい。
前記移動量検出手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば前記照射位置移動手段にフィードモータを用いる場合は、フィードモータ内のエンコーダが出力するパルス列信号を入力して該パルス列信号のパルス数をカウントし、カウント数を距離に変換して出力する回路などが挙げられる。
前記移動方向焦点位置間距離取得手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば前記特性取得手段により取得された反射光の強度と前記移動量検出手段により取得された移動量とをデジタルデータで同時に取り込み、移動量と反射光の強度との関係曲線を作成して該関係曲線における設定した強度間の距離を算出することで焦点位置間距離とするコンピュータのプログラムソフトなどが挙げられる。
<偏光方向変化手段>
前記偏光方向変化手段は、前記レーザ光源より出射されたレーザ光の偏光方向を前記出射されたレーザ光の光軸に対して変化させる手段であり、具体的には、進相軸と遅相軸とを有する複屈折材であって、前記遅相軸に対して前記進相軸を1/8波長以上進ませる複屈折材を有し、前記複屈折材を、前記進相軸及び前記遅相軸に対して垂直な回転軸回りに回転させる手段であることが好ましい。
前記複屈折材としては、遅相軸に対して進相軸を1/8波長以上進ませることができるものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば1/2波長板、1/4波長板、1/8波長板などが挙げられる。これらの中でも、1/2波長板が直線偏光のまま容易にレーザ光の偏光方向を設定した角度だけ変化させることができるので好ましい。
前記複屈折材を、進相軸及び遅相軸に対して垂直な回転軸回りに回転させる手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えばモータなどが挙げられる。
<偏光ビームスプリッタ>
前記偏光ビームスプリッタは、前記偏光方向変化手段により偏光方向が変化されたレーザ光を2つのレーザ光に分離させる手段である。
前記偏光ビームスプリッタは、前記レーザ光源から出射されたレーザ光の偏光方向に対して、略45°の方向に透過方向がある。
前記偏光ビームスプリッタでは、前記偏光ビームスプリッタの透過方向と同じ偏光方向の光における、透過光量と反射光量との割合を100:0とする。これにより、透過したレーザ光と反射したレーザ光の偏光方向を90°異なるようにすることができ、分離された2つのレーザ光を同様の偏光ビームスプリッタで合成させれば、合成の際のレーザ光の光量損失をほとんどなくすことができる。
また、本発明のレーザ加工装置は、回転手段による回転位置を検出する回転位置検出手段と、
前記回転手段によりレーザ光の照射位置の移動を行うと共に、前記特性取得手段により反射光の特性を取得し、前記回転位置検出手段により取得された回転位置と前記特性取得手段により取得された反射光の特性との関係から、前記回転手段による回転方向における前記2つのレーザ光の焦点位置間距離を算出する回転方向焦点位置間距離取得手段とを有することが好ましい。
前記回転位置検出手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば前記回転手段にスピンドルモータを用いる場合は、スピンドルモータ内のエンコーダが出力するインデックス信号とパルス列信号を入力して該インデックスが入力してからの該パルス列信号のパルス数をカウントし、カウント数を回転角度に変換して出力する回路などが挙げられる。
前記回転方向焦点位置間距離取得手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば前記特性取得手段により取得された反射光の強度と前記回転位置検出手段により取得された回転位置とをデジタルデータで同時に取り込み、回転位置と反射光の強度との関係曲線を2つのレーザ光によるそれぞれの加工跡で作製して該2つの関係曲線における設定した強度間の回転角度を算出し、該回転角度に回転半径を乗算して算出した距離を焦点位置間距離とするコンピュータのプログラムソフトなどが挙げられる。
<光学系>
前記光学系は、前記偏光ビームスプリッタにより分離された2つのレーザ光の光軸を平行からずらして合成するものであり、少なくとも1つのミラーを有し、
前記ミラーの位置を、移動方向焦点位置間距離取得手段により取得された焦点位置間距離と、回転方向焦点位置間距離取得手段により取得された焦点位置間距離とに基づいて調整するミラー位置調整手段と、を有することが好ましい。
前記ミラーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ガラスの片面にアルミニウムや銀などの金属又は誘電体膜を蒸着したものなどが挙げられる。また、ミラーの数は少なくとも1つであることが好ましく、2つであることがより好ましい。
前記ミラー位置調整手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ミラーと固定部材との間に圧電素子を設け、該圧電素子に印加することでミラーの法線方向の向きを変える構成などが挙げられる。
<対物レンズ>
前記対物レンズは、前記光学系で合成された2つのレーザ光を集光させるものである。
前記対物レンズとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば非球面レンズなどが挙げられる。
ここで、本発明のレーザ加工方法に用いられるレーザ加工装置の実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明のレーザ加工装置における光ヘッド100の一例を示した概略図である。
レーザ光源10から出射されたレーザ光は、コリメーティングレンズ12を通して偏光ビームスプリッタ14で所定の割合が透過し、残りは反射してレンズ16で集束されレーザ光強度制御用の信号を出力するフォトディテクタ18に入射する。一方、透過したレーザ光は1/2波長板20を透過することで偏光方向が変化する。
レーザ光源10から出射されるレーザ光の偏光方向と後述する偏光ビームスプリッタの透過方向が同じであるようにした場合は、1/2波長板20は、レーザ光源10から出射されたレーザ光の偏光方向から22.5°の角度に進相軸又は遅相軸がある状態を標準の設定にする。この状態では、1/2波長板20を透過したレーザ光の偏光方向は、レーザ光源10から出射されたレーザ光の偏光方向から45°の角度になる。
1/2波長板20は、回転機構22を有しており、進相軸及び遅相軸に対して垂直な回転軸回りに回転可能な設計となっている。回転機構22が作動し、1/2波長板20が回転すると、図11に示すようにレーザ光の偏光方向が変化する。
即ち、図11に示すように、入射前のレーザ光の偏光方向と入射後のレーザ光の偏光方向の角度は、入射前のレーザ光の偏光方向と進相軸とのなす角度の倍の角度になるので、1/2波長板を回転させてレーザ光の入射前の偏光方向と進相軸とのなす角度を変化させると、入射後のレーザ光の偏光方向は変化させた角度の倍の角度に変化する。なお、進相軸を遅相軸に変えても偏光方向の変化は同じである。
偏光ビームスプリッタ24は、レーザ光源10から出射されたレーザ光の偏光方向に透過方向があるため、1/2波長板20が回転されず、標準の設定となっている場合は、入射したレーザ光は、強度がほぼ等しい2つのレーザ光に分けられる。しかし、回転機構22の作動により1/2波長板20が回転されると、偏光ビームスプリッタ24に入射するレーザ光の偏光方向が変化しているため、2つのレーザ光の強度の比率を変化させて分けることができる。偏光ビームスプリッタ24を透過するレーザ光の強度Laと偏光ビームスプリッタ24で反射するレーザ光の強度Lbとの比は、偏光ビームスプリッタ24の透過方向と偏光ビームスプリッタ24に入射するレーザ光の偏光方向との角度をHとすると、La:Lb=cosH:sinHである。
偏光ビームスプリッタ24で反射したレーザ光は、ミラー26及びミラー30により進行方向を変え、偏光ビームスプリッタ32で、偏光ビームスプリッタ24を透過したレーザ光と合成される。ミラー26及びミラー30は駆動機構(不図示)を有し、該駆動機構の作動によりレーザ光の反射方向を変えることで、対物レンズ34で集光される2つのレーザ光の焦点位置間距離を変化させることができるように構成されている。
偏光ビームスプリッタ24で分離した2つのレーザ光のうち、偏光ビームスプリッタ24を透過したレーザ光は偏光ビームスプリッタ32を透過して対物レンズ32で集光して加工対象物OBに照射され、加工対象物OBからの反射光は対物レンズ32で平行光になり、偏光ビームスプリッタ32を透過し、偏光ビームスプリッタ24を透過し、1/2波長板20で偏光方向が略45度回転し、偏光ビームスプリッタ14で約半分が反射して偏光ビームスプリッタ36に入射する。偏光ビームスプリッタ14は透過方向における透過光量と反射光量との割合が90:10程度になるようにする。これにより、偏光ビームスプリッタ14で反射した反射光の偏光方向は偏光ビームスプリッタ14の透過方向に対して90°の方向(図1の紙面の縦方向)から6度程度回転した方向にある。偏光ビームスプリッタ36の透過方向はこの回転方向とは逆方向に偏光ビームスプリッタ14の透過方向(図1の紙面の垂直方向)から6度程度回転した方向にする。これにより、偏光ビームスプリッタ14で反射した反射光は偏光ビームスプリッタ36で18%程度が透過し、集光レンズ38、シリンドリカルレンズ40を透過してフォトディテクタ42に入射する。
一方、偏光ビームスプリッタ24で反射したレーザ光はミラー26及びミラー30で進行方向を変えた後、偏光ビームスプリッタ32で反射し、対物レンズ32で集光して加工対象物OBに照射され、加工対象物OBからの反射光は対物レンズ32で平行光になり、偏光ビームスプリッタ32で反射し、ミラー26及びミラー30で進行方向を変えた後、偏光ビームスプリッタ24で反射し、1/2波長板20で偏光方向が略45度回転し、偏光ビームスプリッタ14で約半分が反射して偏光ビームスプリッタ36に入射する。前述の通り、偏光ビームスプリッタ14は透過方向における透過光量と反射光量との割合が90:10程度になっているので、偏光ビームスプリッタ14で反射した反射光の偏光方向は偏光ビームスプリッタ14の透過方向に対して90°の方向(図1の紙面の縦方向)からもう1つの反射光とは反対方向に6度程度回転した方向にある。偏光ビームスプリッタ36の透過方向は前述の通り、この回転方向と同じ方向に偏光ビームスプリッタ14の透過方向(図1の紙面の垂直方向)から6度程度回転した方向にある。これにより、偏光ビームスプリッタ14で反射した反射光は偏光ビームスプリッタ36で反射し、フォトディテクタ42に入射しないようになっている。
1/2波長板20を標準の設定から回転させた場合、偏光ビームスプリッタ36は、ミラー26及びミラー30を経由したレーザ光による反射光も少量透過してしまう。そこで、ミラー26とミラー30の間にはシャッタ28が設けられており、レーザ光源10から非加工強度のレーザ光を出射して加工対象物OBの加工跡に照射し、反射光をフォトディテクタ42で受光して、反射光の強度に相当する強度の信号を取得する場合は、該シャッタ28が閉じられることで、ミラー26及びミラー30を経由するレーザ光をシャッタ28で遮断し、反射光は偏光ビームスプリッタ24を透過するレーザ光による反射光のみにする構成となっている。
なお、レーザ加工時には、シャッタ28は開になるので、ミラー26及びミラー30を経由したレーザ光の反射光のうちの少量が偏光ビームスプリッタ36を透過してフォトディテクタ42に入射するが、少量であるのでフォーカスサーボ制御にはほとんど影響がない。
次に、図2は、本発明のレーザ加工方法に用いるレーザ加工装置200の全体の一例を示した概略図である。
このレーザ加工装置200は、加工対象物OBを固定支持するテーブル110と、加工対象物OBに向けてレーザ光を照射して加工対象物OBをレーザ加工する光ヘッド100とを備えている。
テーブル110は、円形に形成されており、スピンドルモータ108、及びフィードモータ111によって駆動可能に構成されている。
スピンドルモータ108は、その回転により、回転軸108aを介してテーブル110を回転駆動する。スピンドルモータ108内には、該スピンドルモータ108(即ちテーブ110)の回転を検出して、その回転を表す回転検出信号を出力するエンコーダ108bが組み込まれている。この回転検出信号は、テーブル110の回転位置が一つの基準回転位置に来るごとに発生されるインデックス信号Indexと、所定の微小な回転角度ずつハイレベルとローレベルを繰り返すパルス列信号からなるとともに互いにπ/2だけ位相のずれたA相信号φ及びB相信号φからなる。
回転検出信号は、スピンドルモータ制御回路112及び回転角度検出回路107に供給される。スピンドルモータ制御回路112は、エンコーダ108bからのパルス列検出信号を用いてスピンドルモータ108の回転速度を計算し、コントローラ102の指示により、前記計算した回転速度がコントローラ102によって指定された回転速度に等しくなるようにスピンドルモータ108の回転を制御する。回転角度検出回路107は、コントローラ102の指示により、作動開始し、エンコーダ108bからのインデックス信号Indexとパルス列信号とを用いてスピンドルモータ108(即ちテーブル110)の回転角度を検出してコントローラ102に回転角度のデジタルデータを供給する。
フィードモータ111は、スクリューロッド113を回転させて、テーブル110を半径方向に駆動する。スクリューロッド113は、その一端にてフィードモータ111の回転軸に一体回転するように連結されている。フィードモータ111が回転すると、スピンドルモータ108、テーブル110はスクリューロッド113により加工対象物OBの径方向に変位する。
フィードモータ111内にも、フィードモータ111の回転を検出して、前記エンコーダ108bと同様な回転検出信号を出力するエンコーダ111aが組み込まれている。この回転検出信号は、半径位置検出回路114及びフィードモータ制御回路115に出力される。半径位置検出回路114は、エンコーダ111aからの回転検出信号をカウントするカウント回路を有し、このカウント回路のカウント値に基づいてレーザ光が照射されるテーブルの半径位置を検出して、半径位置を表すデジタルデータを出力する。なお、カウント回路の初期設定は、コントローラ102による指示により、フィードモータ制御回路115と協働して行われる。
即ち、コントローラ102は、初期において、フィードモータ制御回路115に支持部材116の初期位置への移動及び半径位置検出回路114に初期設定を指示する。この指示により、フィードモータ制御回路115は、フィードモータ111を回転させて支持部材116を初期位置に移動させる。なお、この初期位置は、フィードモータ111によって駆動される支持部材116の駆動制限位置である。半径位置検出回路114は、この支持部材116の移動中、エンコーダ111aからの回転検出信号を入力し続けている。そして、支持部材116が初期位置まで達してフィードモータ111の回転が停止すると、半径位置検出回路114はエンコーダ111aからの回転検出信号の入力停止を検出して、内蔵のカウント回路のカウント値を「0」にリセットする。このとき、半径位置検出回路114は、フィードモータ制御回路115に出力停止のための信号を出力し、これにより、フィードモータ制御回路115はフィードモータ111への駆動信号の出力を停止する。
フィードモータ制御回路115は、コントローラ102の指示により、フィードモータ111を駆動制御して、レーザ光の照射位置をテーブル110の指定半径位置へ移動させたり、テーブル110を半径方向に指定速度で移動させる。具体的には、フィードモータ制御回路115は、コントローラ102によって指定される半径位置へのレーザ光の照射位置の移動が指示されたときには、半径位置検出回路114によって検出される半径位置を用いてフィードモータ111の回転を制御し、検出される半径位置がコントローラ102から指定された半径位置に等しくなるまでフィードモータ111を回転させる。また、フィードモータ制御回路115は、コントローラ102によって指定される移動速度でレーザ光の照射位置をテーブルの半径方向に移動させることが指示されたときには、エンコーダ111aからの回転検出信号からテーブル110の半径方向への移動速度を計算して、計算された移動速度がコントローラ102によって指定される移動速度に等しくなるようにフィードモータ111の回転を制御する。
光ヘッドとしては、図1に示す光ヘッド100を用いる。この光ヘッド100は、レーザ光源からのレーザ光を加工対象物OBに集光させるとともに加工対象物OBからの反射光を受光する。
レーザ光源は、コントローラ102によって作動制御される発光信号供給回路120及びレーザ駆動回路109によって駆動制御される。
発光信号供給回路120は、コントローラ102からの加工模様を表すデータを入力して、同データに対応したパルス列信号をレーザ駆動回路109に供給する。なお、加工模様が連続する溝である場合や非加工強度のレーザ光照射を行う場合は一定強度の信号を供給する。レーザ駆動回路109は、コントローラ102によって制御されて、発光信号供給回路120からのパルス列信号に対応した駆動信号又は発光信号供給回路120とは無関係に初期駆動信号をレーザ光源に供給する。この初期駆動信号はフォーカスサーボ制御を開始する際に用いられる。
モータ回転制御回路101は、コントローラ102から回転角度と回転方向が入力されると、光ヘッド100の回転機構22(図1参照)におけるモータ内にあるエンコーダからのパルス列信号のパルス数をカウントして、入力された角度の分だけ1/2波長板20が回転するようにモータを回転させることができる。
A/D変換器103は、コントローラ102から指令が入力すると、再生信号生成回路104から入力する信号の瞬時値をデジタルデータにしてコントローラ102に出力する。
第1のミラー駆動制御回路105及び第2のミラー駆動制御回路106は、コントローラ102から移動量と移動方向が入力されると、入力された移動量と移動方向だけ図1に示す光ヘッド100のミラー26及びミラー30の駆動機構(不図示)を駆動する。
シャッタ開閉制御回路121は、コントローラ102から開又は閉を指令する信号が入力されると、図1に示すシャッタ28の駆動機構(不図示)を駆動してシャッタ28を開又は閉にする。
コントローラ102は、CPU、ROM、RAM、ハードディスクなどの不揮発性メモリなどからなるコンピュータによって構成されており、キーボード、マウスなどからなる入力装置130からの指示に従って、プログラムを実行することにより、レーザ加工装置を作動させる。また、コントローラ102には、作動指示及び作動状況を作業者に対して視覚的に知らせるための表示装置131も接続されている。
なお、レーザ加工装置におけるその他の詳細な動作については、特開2007-216263号公報、特開2008−93723号公報、特開2008−93724号公報、特開2008−200745号公報、特開2009−82932号公報、特開2009−87434号公報に記載の事項を適宜用いることができる。
−用途−
本発明のレーザ加工装置及びレーザ加工方法は、2つのレーザ光を1つの対物レンズで集光して加工対象物に2つのレーザスポットを形成してレーザ加工を行う目的であれば、どのようなレーザ加工装置及びレーザ加工方法にも制限なく用いることができ、例えば発光素子、ディスプレイ、記録材料、エンプラ、携帯電話などに用いられる半導体材料のレーザ加工の分野や、光ディスク、光磁気ディスクなどの作製に用いられる原盤のレーザ加工の分野に好適に用いることができる。
以下に本発明の実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
(実施例)
<レーザ光強度調整:レーザの焦点位置間距離の調整>
図1及び図2に示すレーザ加工装置を用いて、レーザ光強度調整のうち、レーザ光の焦点位置間距離の調整を以下のようにして行った。
(1)焦点位置間距離調整用のレーザ加工
加工対象物OBとして、発光素子の基板となる半導体ウエハを用いた。
まず、図2に示すレーザ加工装置200のコントローラ102の指示により、フィードモータ制御回路115が設定された半径位置(任意で可)にレーザ光が照射されるようフィードモータ111を駆動する。次に、スピンドルモータ制御回路112がコントローラから指示された回転速度でテーブル110を回転する。次に、レーザ駆動回路109が初期駆動信号を光ヘッド100のレーザ光源に供給し、フォーカスサーボ制御回路132がフォーカスサーボ制御を開始する。次に、回転角度検出回路107が、スピンドルモータ108、即ち加工対象物OBの回転角度を検出し、該回転角度をコントローラ102に供給し、コントローラ102はこの回転角度に基づいてレーザ駆動回路109と発光信号供給回路120に出射指令と停止指令を出力して、加工対象物OBの設定された半径位置で1周、断続的にレーザ加工が行われる。その結果、加工対象物OBの表面に、図3に示すような周方向に4分割された円弧状の2本線の破線51(加工跡)が形成される。
なお、この場合及びこれ以降の場合も発光信号供給回路120は一定強度の信号を出力する。
(2)半径方向(移動方向)の焦点位置間距離の検出
コントローラ102はフィードモータ制御回路115に指示して、図4に示すように先に加工跡が形成された半径位置から微量だけ異なる半径位置にレーザ光が照射されるようにフィードモータ111を駆動する。次にコントローラ102はシャッタ開閉制御回路121に指示して光ヘッド100のシャッタを閉にする。次にコントローラ102はレーザ駆動回路109と発光信号供給回路120に非加工強度での出射指令を出力し、回転角度検出回路107から入力する回転角度のデータがレーザ加工を行った回転角度になっているときにA/D変換器103から信号強度であるデジタルデータを入力する。この状態で加工対象物OBに非加工強度のレーザ光が照射され反射光の強度に相当するデータが取得される。次にコントローラ102はフィードモータ制御回路115に指示してレーザ光が照射される半径位置を微量だけ移動させ、先と同様にA/D変換器103から信号強度であるデジタルデータを入力する。このときレーザ光が照射される半径位置の移動の方向は、図4に示すようにレーザ光が加工跡をクロスする方向である。この半径位置の移動とA/D変換器103からのデータ入力を繰り返すことで図5に示す、レーザ光の移動距離(半径位置)と反射光強度に相当する信号強度との関係曲線が得られる。次にコントローラ102は得られた関係曲線から、図5に示すように設定された信号強度の間の距離ΔXを算出し、このΔXを半径方向(移動方向)の焦点位置間距離とする。
距離ΔXを算出する際の信号強度は、加工跡の間隔を電子顕微鏡等で正確に測定した加工対象物OBで前述のように図5に示す関係曲線を得て、このとき距離ΔXが測定した加工跡の間隔に等しくなるように、設定すればよい。
(3)半径方向(移動方向)の焦点位置間距離の調整
測定した加工対象物OBの半径方向の焦点位置間距離ΔXと、設定値とを比較し、その差分だけ焦点位置間距離を変更する。即ち、コントローラ102から、第1のミラー駆動制御回路105及び第2のミラー駆動制御回路106に、半径方向(移動方向)の焦点位置間距離の差分に相当するミラーの駆動量とミラーの駆動方向の指令を出力する。なお、ミラーの駆動量と、焦点位置間距離との変化の関係は、あらかじめコントローラ102に記憶されている。
第1のミラー駆動制御回路105及び第2のミラー駆動制御回路106にミラーの駆動量とミラーの駆動方向の指令を出力後、再度、加工対象物の半径方向(移動方向)の焦点位置間距離の検出を行う。そして、半径方向(移動方向)の焦点位置間距離検出及び焦点位置間距離調整は、焦点位置間距離ΔXと、設定値との差が、許容限界以下になるまで行った。
ここで、焦点位置間距離ΔXと、設定値との差の許容限界は、例えば焦点位置間距離ΔXの1%である。
(4)回転方向の焦点位置間距離の検出
コントローラ102はフィードモータ制御回路115に指示して、レーザ加工が行われたときの半径位置にレーザ光が照射されるようフィードモータ111を駆動する。そしてコントローラ102はスピンドルモータ制御回路112に低速回転の指示を出し、例えばそれまでの1/10程度の回転速度にする。そして、回転角度検出回路107から入力する回転角度のデータから、レーザ加工が行われた箇所と行われていない箇所の境近傍でデータ取得する回転角度が等間隔になるように、A/D変換器103から信号強度であるデジタルデータを入力する。これにより図7に示す、回転角度(回転位置)と反射光強度に相当する信号強度との関係曲線の1つが得られる。次に、コントローラ102はフィードモータ制御回路115に指示して、レーザ光の照射位置がΔXだけ移動してもう1つの加工跡に照射されるようフィードモータ111を駆動する。そしてコントローラ102は前述の処理と同様の処理を行うことで回転角度(回転位置)と反射光強度に相当する信号強度とのもう1つの関係曲線を得る。次にコントローラ102は、得られた関係曲線から、図7に示すように設定された信号強度の間の回転角度ΔHを算出し、このΔHに半径値rを乗算して回転方向の焦点位置間距離ΔYとする。
距離ΔYを算出する際の信号強度は、加工跡の回転方向における差の距離を電子顕微鏡等で正確に測定した加工対象物で前述のように図7に示す関係曲線を得て、このとき距離ΔYが測定した加工跡の回転方向における差の距離に等しくなるように設定すればよい。
(5)回転方向の焦点位置間距離の調整
図6は、加工対象物の回転方向の焦点位置間距離の検出を行う際のレーザ光の移動の一例を示した概略図である。
測定した回転方向の焦点位置間距離ΔYと、設定値とを比較し、その差分だけ焦点位置間距離を変更する。即ち、コントローラ102から、第1のミラー駆動制御回路105及び第2のミラー駆動制御回路106に回転方向の焦点位置間距離の差分に相当する駆動量と駆動方向の指令を出力する。なお、ミラーの駆動量と、焦点位置間距離との変化の関係は、あらかじめコントローラ102に記憶されている。
第1のミラー駆動制御回路105及び第2のミラー駆動制御回路106にミラーの駆動量とミラーの駆動方向の指令を出力後、再度回転方向の焦点位置間距離を検出する。そして、回転方向の焦点位置間距離検出及び焦点位置間距離調整は、焦点位置間距離ΔYの値が、許容限界以下になるまで行った。
ここで、焦点位置間距離ΔYの値の許容限界は、例えば焦点位置間距離ΔXの1%である。
<レーザ光強度調整:1/2波長板20の角度調整>
(6)1/2波長板20の角度調整用のレーザ加工
図3に示す焦点位置間距離調整用のレーザ加工とは異なる任意の半径位置で1周、断続的に、レーザ加工が新たに開始されるごとにレーザ光強度を上げる又は下げることを行いながらレーザ加工を行う。その結果、加工対象物OBの表面に、図8に示すような周方向に16分割された円弧状の2本線の破線52(加工跡)が形成される。
なお、レーザ加工を行う方法は、レーザ加工が新たに開始されるごとにレーザ光強度を変化させる(発光信号供給回路120が出力する信号の強度を変化させる)以外は、(1)焦点位置間距離調整用のレーザ加工と同様である。
(7)レーザ加工時のレーザ光強度と再生信号強度の関係の検出
コントローラ102は、シャッタ開閉制御回路121に指示して光ヘッド100のシャッタを閉にし、レーザ駆動回路109と発光信号供給回路120に非加工強度での出射指令を出力する。次に、コントローラ102は回転角度検出回路107が出力する回転角度のデータがレーザ加工を行った回転角度になっているときにA/D変換器103から信号強度であるデジタルデータを入力する。これにより図7に示す、レーザ加工におけるレーザ強度と反射光強度に相当する信号強度との関係曲線の1つが得られる。次にコントローラ102はフィードモータ制御回路115に指示して、レーザ光の照射位置がΔXだけ移動してもう1つの加工跡に照射されるようフィードモータ111を駆動する。そしてコントローラ102は前述の処理と同様の処理を行うことによりレーザ加工におけるレーザ強度と反射光強度に相当する信号強度とのもう1つの関係曲線を得る。2つの関係曲線の差は、2つの加工跡(52a,52b)の大きさが異なることによる差(主にレーザ光強度の差)によるものである(図9参照)。次に、コントローラ102は得られた関係曲線から、図10に示すように関係曲線の反射光強度の中間付近のレーザ強度の差ΔPwを算出する。
(8)レーザ光強度調整(1/2波長板20の角度調整)
コントローラ102は、レーザ強度の差ΔPwに基づいて算出した回転角度をモータ回転制御回路101に出力して、1/2波長板20を回転させる。1/2波長板20の回転角度に対する2つのレーザ強度の差の変化の関係は予めコントローラ102内に記憶されており、1/2波長板20の回転角度はこの関係とレーザ強度の差ΔPwから算出される。次にコントローラ102はフィードモータ制御回路115に指示して、これまで行われたレーザ加工の半径位置とは異なる半径位置にレーザ光が照射されるようフィードモータ111を駆動する。次にコントローラ102は、(6)1/2波長板20の角度調整用のレーザ加工に記載されたレーザ加工と同様のレーザ加工を行い、(7)レーザ加工時のレーザ光強度と反射光強度との関係の検出に記載された処理と同様の処理で関係曲線の取得を行う。この1/2波長板20の回転、レーザ加工、関係曲線の取得を、関係曲線の反射光強度の中間付近におけるレーザ強度の差ΔPwが許容限界以下になるまで行う。
ここで、関係曲線の反射光強度の中間付近におけるレーザ強度の差ΔPwの許容限界は、例えば、加工時におけるレーザ強度の1%である。
<性能評価>
前記実施例により2つのレーザ光の焦点位置間距離が設定値通りになるように調整し、2つのレーザ光による加工跡が均一になるように調整した後、本来の加工対象物OBをテーブルにセットし、加工強度のレーザ光をパルス光で照射し、一定間隔で加工跡が形成されるレーザ加工を行った。そして、加工跡を電子顕微鏡で観察した。その結果、加工跡の形状及び間隔のばらつきがほとんどないことが確認された。また、本発明によるレーザ加工装置により半導体ウエハである加工対象物OBをレーザ加工し、その半導体ウエハを使用した発光素子を作製し、発光効率を測定した結果、1つのレーザ光照射でレーザ加工を行った半導体ウエハを使用した発光素子の場合と同一の発光効率であることが確認できた。
以上、本発明のレーザ加工装置及びレーザ加工方法について詳細に説明したが、本発明は、前記実施例そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。例えば、前記実施例では焦点位置間距離が設定値通りになるよう調整する構成要素を備えたが、長期間における焦点位置間距離の変動が許容範囲内であれば、焦点位置間距離が設定値通りになるよう調整する構成要素は備えず、2つのレーザ光による加工跡が均一になるよう調整する構成要素を備えるのみにしてもよい。
また、前記実施例では非加工強度のレーザ光を加工跡を照射して反射光の特性を検出する際、反射光の特性として反射光の強度を検出したが、これに加えて又はこれに代えて別の特性を検出するようにしてもよい。例えば、偏光特性を検出するようにしてもよい。
また、前記実施例では非加工強度のレーザ光を照射して反射光の特性を検出するとき、レーザ加工を行うレーザ光を照射する光ヘッドを用いたが、装置のコストを気にしなければ別の光ヘッドを用いるようにしてもよい。
また、前記実施例はレーザ光の焦点を加工対象物の半径方向に移動させる際、スピンドルモータ及びテーブルが移動するようにしたが、光ヘッドが移動するような構成にしてもよい。
また、前記実施例では円盤状のテーブルに平板の加工対象物をセットしてレーザ加工を行うレーザ加工装置に本発明を適用した例を挙げたが、ドラム状の固定治具にシート状の加工対象物をセットし、レーザ加工を行うレーザ加工装置に本発明を適用することもできる。
本発明のレーザ加工装置及びレーザ加工方法は、2つのレーザ光を1つの対物レンズで集光して加工対象物に2つのレーザスポットを形成してレーザ加工を行う目的であれば、どのようなレーザ加工装置及びレーザ加工方法にも制限なく用いることができ、例えば発光素子、ディスプレイ、記録材料、エンプラ、携帯電話などに用いられる半導体材料のレーザ加工の分野や、光ディスク、光磁気ディスクなどの作製に用いられる原盤のレーザ加工の分野に用いることができる。
10 レーザ光源
14 ビームスプリッタ
18 フォトディテクタ
20 1/2波長板
22 回転機構
14、24、32、36 偏光ビームスプリッタ
26、30 ミラー
28 シャッタ
34 対物レンズ
42 フォトディテクタ
100 光ヘッド
101 モータ回転制御回路
102 コントローラ
107 回転角度検出回路
108 スピンドルモータ
109 レーザ駆動回路
110 テーブル
111 フィードモータ
112 スピンドルモータ制御回路
113 スクリューロッド
114 半径位置検出回路
115 フィードモータ制御回路
116 支持部材
120 発光信号供給回路
121 シャッタ開閉制御回路
130 入力装置
131 表示装置
132 フォーカスサーボ制御回路
200 レーザ加工装置
OB 加工対象物

Claims (6)

  1. 加工対象物に2つのレーザ光を照射し、前記加工対象物の表面に同時に略同一の2つの加工跡を形成させるレーザ加工装置であって、
    前記加工対象物を固定させる固定手段と、
    前記固定手段により固定された加工対象物を回転させる回転手段と、
    前記回転手段により回転される前記加工対象物の回転面に向けて照射される前記2つのレーザ光を、前記加工対象物の前記レーザ光が照射される位置における回転方向と前記2つのレーザ光の照射方向に対して略垂直な方向に相対的に直線移動させる照射位置移動手段と、
    前記2つのレーザ光の元となるレーザ光を出射させるレーザ光源と、
    前記レーザ光源より出射されたレーザ光の偏光方向を前記出射されたレーザ光の光軸に対して変化させる偏光方向変化手段と、
    前記偏光方向変化手段により偏光方向が変化されたレーザ光を2つのレーザ光に分離させる偏光ビームスプリッタと、
    前記偏光ビームスプリッタにより分離された2つのレーザ光の光軸を平行からずらして合成する光学系と、
    前記光学系で合成された2つのレーザ光を集光させる対物レンズと、
    非加工強度のレーザ光を前記加工対象物に形成された加工跡へ照射し、前記照射された非加工強度のレーザ光の反射光を受光して反射光の特性を取得する特性取得手段と、
    を有することを特徴とするレーザ加工装置。
  2. 前記偏光方向変化手段が、進相軸と遅相軸とを有する複屈折材であって、前記遅相軸に対して前記進相軸を1/8波長以上進ませる複屈折材を有し、該複屈折材を、前記進相軸及び前記遅相軸に対して垂直な回転軸回りに回転させる手段である請求項1に記載のレーザ加工装置。
  3. 前記照射位置移動手段による移動量を検出する移動量検出手段と、
    前記照射位置移動手段によりレーザ光の照射位置の移動を行うと共に、前記特性取得手段により反射光の特性を取得し、前記移動量検出手段により取得された移動量と前記特性取得手段により取得された反射光の特性との関係から、前記照射位置移動手段による移動方向における前記2つのレーザ光の焦点位置間距離を算出する移動方向焦点位置間距離取得手段と、
    を有する請求項1から2のいずれかに記載のレーザ加工装置。
  4. 前記回転手段による回転位置を検出する回転位置検出手段と、
    前記回転手段によりレーザ光の照射位置の移動を行うと共に、前記特性取得手段により反射光の特性を取得し、前記回転位置検出手段により取得された回転位置と前記特性取得手段により取得された反射光の特性との関係から、前記回転手段による回転方向における前記2つのレーザ光の焦点位置間距離を算出する回転方向焦点位置間距離取得手段と、
    を有する請求項1から2のいずれかに記載のレーザ加工装置。
  5. 前記光学系が、少なくとも1つのミラーを有し、
    前記ミラーの位置を、前記移動方向焦点位置間距離取得手段により取得された焦点位置間距離、又は前記回転方向焦点位置間距離取得手段により取得された焦点位置間距離とに基づいて調整するミラー位置調整手段と、を有する請求項3から4のいずれかに記載のレーザ加工装置。
  6. 加工対象物に2つのレーザ光を照射し、前記加工対象物の表面に同時に略同一の2つの加工跡を形成するレーザ加工方法であって、
    固定手段により前記加工対象物を固定させる固定工程と、
    回転手段により前記固定手段で固定された加工対象物を回転させる回転工程と、
    前記回転手段により回転される前記加工対象物の回転面に向けて照射される前記2つのレーザ光を、照射位置移動手段により前記加工対象物の前記2つのレーザ光が照射される位置における回転方向と前記レーザ光の照射方向に対して略垂直な方向に相対的に直線移動させる照射位置移動工程と、
    レーザ光源により前記2つのレーザ光の元となるレーザ光を照射させる照射工程と、
    偏光方向変化手段により前記レーザ光源より出射されたレーザ光の偏光方向を前記出射されたレーザ光の光軸に対して変化させる偏光方向変化工程と、
    偏光ビームスプリッタにより前記偏光方向変化手段により偏光方向が変化されたレーザ光を2つのレーザ光に分離させるレーザ光分離工程と、
    光学系により前記偏光ビームスプリッタにより分離された2つのレーザ光の光軸を平行からずらして合成するレーザ光合成工程と、
    対物レンズにより前記光学系で合成された2つのレーザ光を集光させるレーザ光集光工程と、
    非加工強度のレーザ光を前記加工対象物に形成された加工跡へ照射し、前記照射された非加工強度のレーザ光の反射光を受光して反射光の特性を取得し、前記光学系で合成された2つのレーザ光により加工された前記加工対象物の前記2つのレーザ光によるそれぞれの加工跡の特性を取得する特性取得工程と、
    前記特性取得工程により取得された特性に基づき、偏光方向変化手段により前記レーザ光源より出射されたレーザ光の偏光方向を調整する偏光方向調整工程と、
    を含むことを特徴とするレーザ加工方法。
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