JP2011092221A - 放射線画像撮影システム - Google Patents

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Abstract

【課題】操作者の使い勝手がよく、可搬型放射線画像撮影装置を管理して適切な運用を図ることが可能な放射線画像撮影システムを提供する。
【解決手段】放射線画像撮影システム100は、撮影室Rと、放射線画像撮影で取得した画像データDから間引きデータDtを作成する可搬型放射線画像撮影装置1と、画像データDを画像処理するコンソールCと、可搬型放射線画像撮影装置1が撮影室Rに存在するか否かを管理する管理装置Sと、可搬型放射線画像撮影装置1の識別情報を読み取ってコンソールCと管理装置Sに通知し、表示手段55bを備えた登録手段55とを備え、コンソールCは送信されてきた間引きデータDtを登録手段55に転送し、登録手段55は転送されてきた間引きデータDtを表示手段55bに表示し、管理装置Sは登録手段55から通知されてきた可搬型放射線画像撮影装置1の識別情報を撮影室Rの識別情報と対応付けて記憶する。
【選択図】図1

Description

本発明は、放射線画像撮影システムに係り、特に、放射線画像撮影を行う撮影室と放射線画像撮影で得られた画像データを画像処理するコンソールとを備える放射線画像撮影システムに関するものである。
照射されたX線等の放射線の線量に応じて検出素子で電荷を発生させて電気信号に変換するいわゆる直接型の放射線画像撮影装置や、照射された放射線をシンチレータ等で可視光等の他の波長の電磁波に変換した後、変換され照射された電磁波のエネルギに応じてフォトダイオード等の光電変換素子で電荷を発生させて電気信号に変換するいわゆる間接型の放射線画像撮影装置が種々開発されている。なお、本発明では、直接型の放射線画像撮影装置における検出素子や、間接型の放射線画像撮影装置における光電変換素子を、あわせて放射線検出素子という。
このタイプの放射線画像撮影装置はFPD(Flat Panel Detector)として知られており、従来は支持台(或いはブッキー装置)と一体的に形成されていたが(例えば特許文献1、2参照)、近年、放射線検出素子等をハウジングに収納した可搬型の放射線画像撮影装置が開発され、実用化されている(例えば特許文献3、4参照)。
ところで、放射線画像撮影が行われ、放射線画像撮影装置に正しく被写体が撮影されているか否か、すなわち被写体が放射線画像上に撮影されているか否かや放射線画像上の適切な位置に被写体が撮影されているか否か等は、放射線技師等の操作者が実際に撮影された画像を見て判断する。
その際、放射線画像撮影装置にモニタ等の表示部を設けておき、撮影された画像を表示部に表示させて確認するように構成することも考えられるが、特に、放射線画像撮影装置が可搬型の放射線画像撮影装置であり、ブッキー装置に装填されて使用されるような場合、放射線画像撮影装置がブッキー装置に装填された状態ではモニタが見えない場合も少なくなく、使い勝手が必ずしも良くない。
また、放射線画像撮影装置で撮影された画像データが、コンピュータ等で構成される撮影室外のコンソールで画像処理され、最終的な診断用放射線画像が作成されるように構成されることも多いが、このような場合、放射線画像撮影後、操作者がいちいち撮影室外に出てコンソールの所に行って確認するのでは、操作者にとって非常に不便なものとなる。
そこで、特許文献1では、支持台と一体となった放射線画像撮影装置の場合ではあるが、立位撮影用や臥位撮影用の支持台に表示部を設けておき、放射線画像撮影装置から送信された画像データをそれらの表示部に表示して、操作者が撮影室内で確認できるように構成した放射線画像撮影システムが記載されている。
特許第3890163号公報 特開平9−73144号公報 特開2006−058124号公報 特開平6−342099号公報
しかしながら、特許文献1に記載された放射線画像撮影システムのような場合、支持台と一体となった放射線画像撮影装置を撮影室内に新たに設置する際に、表示部付きの放射線画像撮影装置を設置することに病院等の施設関係者はさほど抵抗感を覚えないが、例えば電気配線等がなされていないブッキー装置等が既に撮影室内に設置されている場合、そのようなブッキー装置等にそれぞれ新たにケーブルを配線して表示部を設置することには、コスト等の問題もあり、抵抗感を覚えるものである。
また、支持台と一体となった放射線画像撮影装置の場合と異なり、放射線画像撮影装置が可搬型である場合には、例えば、1つの放射線画像撮影装置を立位撮影用のブッキー装置と臥位撮影用のブッキー装置の両方で使うことができ、また、それらのブッキー装置に装填せず、単独の状態で例えばベッドと患者の身体との間に配置して用いることも可能となるといった利点がある。
しかし、そのため、逆に、可搬型の放射線画像撮影装置が撮影室内でどのような状態で用いられているか、或いはそもそもその可搬型放射線画像撮影装置が目的の撮影室内に存在するかを的確に管理しないと、例えば、操作者が意図した放射線画像撮影装置とは異なる放射線画像撮影装置で目的の患者を撮影したにもかかわらず、意図した放射線画像撮影装置で撮影したものと勘違いして、誤った放射線画像撮影装置から他人の画像データを読み出して目的の患者の画像データとしてしまうような不都合が生じる虞れがある。
また、例えば、撮影室が複数ある場合に、可搬型の放射線画像撮影装置をある撮影室から他の撮影室に持ち運んだにもかかわらず、コンソール側で当該放射線画像撮影装置が最初の撮影室にあるものとして処理を行ってしまうと、やはり同様の不都合が生じる虞れがある。
このように、可搬型の放射線画像撮影装置を用いる場合、1つの放射線画像撮影装置を立位撮影用のブッキー装置や臥位撮影用のブッキー装置で共用とすることが可能となったり、単独の状態で用いることが可能となるなど種々のメリットがあるが、その分、患者と撮影された放射線画像との対応付けを間違う等のシステム制御上の不具合が発生する懸念がある。
本発明は、上記の点を鑑みてなされたものであり、放射線技師等の操作者の使い勝手がよく、しかも、可搬型放射線画像撮影装置の管理を的確してシステム制御上の不具合の発生を回避して適切な運用を図ることが可能な放射線画像撮影システムを提供することを目的とする。
前記の問題を解決するために、本発明の放射線画像撮影システムは、
被写体に放射線を照射して放射線画像撮影を行うための少なくとも1つの撮影室と、
前記撮影室内で行われた放射線画像撮影で画像データを取得し、かつ、前記画像データに基づいて前記画像データが所定の割合で間引かれた間引きデータを作成する可搬型放射線画像撮影装置と、
前記可搬型放射線画像撮影装置から送信されてきた前記画像データに画像処理を施して最終的な診断用放射線画像を得るコンソールと、
前記可搬型放射線画像撮影装置が前記撮影室に存在するか否かを管理する前記コンソールと一体または別体の管理装置と、
前記撮影室に設けられ、当該撮影室に持ち込まれた前記可搬型放射線画像撮影装置の識別情報を読み取って前記コンソールおよび前記管理装置に通知し、かつ、表示手段を備えた登録手段と、
を備え、
前記コンソールは、前記可搬型放射線画像撮影装置から前記間引きデータが送信されてくると、当該間引きデータを前記登録手段に転送し、
前記登録手段は、前記コンソールから転送された前記間引きデータを前記表示手段に表示し、
前記管理装置は、前記登録手段から前記可搬型放射線画像撮影装置の識別情報が通知されると、前記撮影室の識別情報と当該可搬型放射線画像撮影装置の識別情報とを対応付けて記憶することを特徴とする。
本発明のような方式の放射線画像撮影システムによれば、放射線画像撮影後、可搬型放射線画像撮影装置からコンソールに自動的にプレビュー用の間引きデータが送信され、コンソールから転送された間引きデータが自動的に登録手段の表示手段に表示される。そのため、撮影室の前室でX線照射スイッチ操作を行い、次の撮影用に前室から撮影室内に戻り、撮影室内にいる放射線技師等の操作者がその場でプレビュー画像を見ることが可能となり、再撮影要否を判断できるので次の撮影に迅速に着手可能となる。そのため、操作者にとって非常に使い勝手がよいものとなる。また、X線照射スイッチ操作の際に患者を撮影室内に1人きりに放置する時間が極めて短時間になり、患者のケアを十分に行うことが可能となる。
また、可搬型放射線画像撮影装置がある撮影室の登録手段で登録されると、その識別情報が管理装置に通知され、管理装置は、通知されてきた可搬型放射線画像撮影装置の識別情報と撮影室の識別情報とを対応付けて記憶手段に保存する。そのため、管理装置で、目的の可搬型放射線画像撮影装置がいずれの撮影室に存在するか、或いは、その可搬型放射線画像撮影装置がいずれの撮影室Rにも存在しないかを的確に管理することが可能となる。
また、目的の可搬型放射線画像撮影装置から目的の患者の画像データを確実に入手することが可能となり、システム制御上の不具合が発生することを的確に回避して、放射線画像撮影システムの適切な運用を図ることが可能となる。
本実施形態に係る放射線画像撮影システムの全体構成を示す図である。 本実施形態に係る放射線画像撮影システムの別の全体構成を示す図である。 本実施形態に係る放射線画像撮影システムの別の全体構成を示す図である。 本実施形態に係る放射線画像撮影システムの別の全体構成を示す図である。 本実施形態に係る放射線画像撮影装置の外観斜視図である。 図5の放射線画像撮影装置を反対側から見た外観斜視図である。 図5におけるA−A線に沿う断面図である。 放射線画像撮影装置の基板の構成を示す平面図である。 図8の基板上の小領域に形成された放射線検出素子とTFT等の構成を示す拡大図である。 COFやPCB基板等が取り付けられた基板を説明する側面図である。 放射線画像撮影装置の等価回路を表すブロック図である。 撮影室の構成を示す図である。 放射線画像撮影装置のコネクタと通知手段のコネクタとが接続された状態を表す外観斜視図である。 放射線画像撮影装置がクレードルに挿入され、コネクタ同士が接続された状態を表す断面図である。 表示手段を備えたクレードルの構成例を示す外観斜視図である。 撮影オーダ情報の一例を示す図である。 コンソールの表示部に表示される撮影オーダ情報が表示された選択画面の一例を示す図である。 コンソールの選択画面に表示されるブッキー装置や放射線画像撮影装置に対応するアイコンの一例を示す図である。 コンソールの選択画面に表示されるブッキー装置や放射線画像撮影装置に対応するアイコンの一例を示す図である。 図18の選択画面から番号3の放射線画像撮影装置に対応するアイコンが削除された状態を表す図である。
以下、本発明に係る放射線画像撮影システムの実施の形態について、図面を参照して説明する。ただし、本発明は以下の図示例のものに限定されるものではない。
本実施形態に係る放射線画像撮影システム100は、病院や医院内で行われる放射線画像撮影を想定したシステムであり、撮影室RとコンソールCと管理装置Sとを備えている。
図1に示すように、本実施形態では、放射線画像撮影システム100が、複数の撮影室R(R1〜R4)と複数のコンソールC(C1〜C3)とが所定の接続の仕方で接続されており、複数のコンソールCと、放射線画像撮影システム100内の情報等を管理するサーバ等からなる管理装置SがネットワークNを介して接続されている場合について説明する。
しかし、放射線画像撮影システム100は、図1に示した構成のほか、例えば、図2に示すように、複数の撮影室R(R1〜R4)と複数のコンソールC(C1〜C3)と管理装置S等がそれぞれネットワークNを介して接続されるように構成することも可能である。
また、図3や図4に示すように、複数の撮影室R(R1〜R4)と1つのコンソールCとが所定の接続の仕方で或いはネットワークNを介して接続されており、コンソールCと管理装置SとがネットワークNを介して接続されている場合や、さらに、後述する図12に例示するように、1つの撮影室Rと1つのコンソールCとが接続されている場合にも本発明を適用することが可能である。
また、上記の構成例ではコンソールCと管理装置Sとを別体として示しているが、コンソールCに管理装置Sの機能を持たせる等して、コンソールCと管理装置Sとを一体的に構成することも可能である。特に、コンソールCを1つだけで使用するような場合には有効である。
さらに、図示を省略するが、ネットワークNにさらにHIS(Hospital Information System)やRIS(Radiology Information System)が接続されるように構成することも可能であり、さらに、例えばコンソールCから出力された画像データに基づいて放射線画像をフィルムなどの画像記録媒体に記録して出力するイメージャ等が適宜接続される。
ここで、まず、放射線画像撮影システム100で放射線画像撮影に用いられる可搬型放射線画像撮影装置1について説明する。
なお、以下、可搬型放射線画像撮影装置を単に放射線画像撮影装置と表す。また、以下では、放射線画像撮影装置1として、シンチレータ等を備え、放射された放射線を可視光等の他の波長の電磁波に変換して電気信号を得るいわゆる間接型の放射線画像撮影装置について説明するが、本発明は、シンチレータ等を介さずに放射線を放射線検出素子で直接検出する、いわゆる直接型の放射線画像撮影装置に対しても適用することができる。
図5は、本実施形態に係る放射線画像撮影装置の外観斜視図であり、図6は、放射線画像撮影装置を反対側から見た外観斜視図である。また、図7は、図5のA−A線に沿う断面図である。放射線画像撮影装置1は、図5〜図7に示すように、筐体状のハウジング2内にシンチレータ3や基板4等で構成されるセンサパネルSPが収納されている。
図5や図6に示すように、本実施形態では、筐体2のうち、放射線入射面Rを有する中空の角筒状のハウジング本体部2Aは、放射線を透過するカーボン板やプラスチック等の材料で形成されており、ハウジング本体部2Aの両側の開口部を蓋部材2B、2Cで閉塞することで筐体2が形成されている。なお、筐体2をこのようないわゆるモノコック型として形成する代わりに、例えば、フレーム板とバック板とで形成された、いわゆる弁当箱型とすることも可能である。
図5に示すように、筐体2の一方側の蓋部材2Bには、電源スイッチ37や、後述する選択スイッチ38、後述するようにクレードル55のコネクタ55aや通知手段51bのコネクタ51cが接続されるコネクタ39、バッテリ状態や放射線画像撮影装置1の稼働状態等を表示するLED等で構成されたインジケータ40等が配置されている。
また、図6に示すように、筐体2の反対側の蓋部材2Cには、画像データ等をコンソールCに無線で転送するための通信手段であるアンテナ装置41が埋め込まれている。なお、画像データ等をコンソールCに有線方式で転送するように構成することも可能であり、その場合、例えば、前述したコネクタ39にケーブル等を接続して送受信するように構成される。
筐体2の内部には、図7に示すように、センサパネルSPの基板4の下方側に図示しない鉛の薄板等を介して基台31が配置され、基台31には、電子部品32等が配設されたPCB基板33や緩衝部材34等が取り付けられている。
なお、本実施形態では、基板4やシンチレータ3の放射線入射面Rには、それらを保護するためのガラス基板35が配設されている。また、本実施形態では、センサパネルSPと筐体2の側面との間に、それらがぶつかり合うことを防止するための緩衝材36が設けられている。
シンチレータ3は、基板4の後述する検出部Pに貼り合わされるようになっている。本実施形態では、シンチレータ3は、例えば、蛍光体を主成分とし、放射線の入射を受けると300〜800nmの波長の電磁波、すなわち可視光を中心とした電磁波に変換して出力するものが用いられる。
基板4は、本実施形態では、ガラス基板で構成されており、図8に示すように、基板4のシンチレータ3に対向する側の面4a上には、複数の走査線5と複数の信号線6とが互いに交差するように配設されている。基板4の面4a上の複数の走査線5と複数の信号線6により区画された各小領域rには、放射線検出素子7がそれぞれ設けられている。
このように、走査線5と信号線6で区画された各小領域rに二次元状に配列された複数の放射線検出素子7が設けられた領域r全体、すなわち図8に一点鎖線で示される領域が検出部Pとされている。
本実施形態では、放射線検出素子7としてフォトダイオードが用いられているが、この他にも例えばフォトトランジスタ等を用いることも可能である。各放射線検出素子7は、図8の拡大図である図9に示すように、スイッチ手段であるTFT8のソース電極8sに接続されている。また、TFT8のドレイン電極8dは信号線6に接続されている。
そして、TFT8は、後述する走査駆動手段15から走査線5を介してゲート電極8gにオン電圧が印加されるとオン状態となり、ソース電極8sやドレイン電極8dを介して放射線検出素子7内に蓄積されている電荷を信号線6に放出させるようになっている。また、TFT8は、接続された走査線5を介してゲート電極8gにオフ電圧が印加されるとオフ状態となり、放射線検出素子7から信号線6への電荷の放出を停止して、放射線検出素子7内に電荷を保持するようになっている。
本実施形態では、図9に示すように、列状に配置された複数の放射線検出素子7にそれぞれバイアス線9が接続されており、図8に示すように、各バイアス線9は、基板4の検出部Pの外側の位置で1本の結線10に結束されている。
また、各走査線5や各信号線6、バイアス線9の結線10は、それぞれ基板4の端縁部付近に設けられた入出力端子(パッドともいう)11に接続されている。各入出力端子11には、図10に示すように、IC12a等のチップが組み込まれたCOF(Chip On Film)12が異方性導電接着フィルム(Anisotropic Conductive Film)や異方性導電ペースト(Anisotropic Conductive Paste)等の異方性導電性接着材料13を介して接続されている。
また、COF12は、基板4の裏面4b側に引き回され、裏面4b側で前述したPCB基板33に接続されるようになっている。このようにして、放射線画像撮影装置1のセンサパネルSPの基板4部分が形成されている。なお、図10では、電子部品32等の図示が省略されている。
ここで、図11を用いて放射線画像撮影装置1の回路構成について説明する。
各放射線検出素子7の一方の電極にはそれぞれバイアス線9が接続されており、各バイアス線9は結線10に結束されてバイアス電源14に接続されている。バイアス電源14は、結線10および各バイアス線9を介して各放射線検出素子7の電極にそれぞれバイアス電圧(本実施形態では逆バイアス電圧)を印加するようになっている。
また、各放射線検出素子7の他方の電極はTFT8のソース電極8s(図11中ではSと表記されている。)に接続されており、各TFT8のゲート電極8g(図11中ではGと表記されている。)は、走査駆動手段15のゲートドライバ15bから延びる走査線5の各ラインL1〜Lxにそれぞれ接続されている。また、各TFT8のドレイン電極8d(図11中ではDと表記されている。)は各信号線6にそれぞれ接続されている。
走査駆動手段15は、ゲートドライバ15bにオン電圧やオフ電圧を供給する電源回路15aと、走査線5の各ラインL1〜Lxに印加する電圧をオン電圧とオフ電圧の間で切り替えるゲートドライバ15bとを備えている。ゲートドライバ15bは、前述したように、走査線5の各ラインL1〜Lxを介してTFT8のゲート電極8gに印加する電圧をオン電圧とオフ電圧との間で切り替えて、各TFT8のオン状態とオフ状態とを制御するようになっている。
また、各信号線6は、読み出しIC16内に形成された各読み出し回路17にそれぞれ接続されている。読み出し回路17は、増幅回路18と、相関二重サンプリング(Correlated Double Sampling)回路19と、アナログマルチプレクサ21と、A/D変換器20とで構成されている。
例えば、放射線画像撮影で被写体を介して放射線画像撮影装置1に放射線が照射され、シンチレータ3で放射線が他の波長の電磁波に変換されて、その直下の放射線検出素子7に照射される。そして、放射線検出素子7で照射された放射線の線量(電磁波の光量)に応じて電荷(電気信号)が発生する。
各放射線検出素子7からの電荷の読み出し処理においては、走査駆動手段15のゲートドライバ15bから走査線5の各ラインL1〜Lxを介してゲート電極8gにオン電圧が印加されたTFT8がオン状態となり、放射線検出素子7から信号線6に電荷が放出される。
そして、放射線検出素子7から放出された電荷量に応じて増幅回路18から電圧値が出力され、それを相関二重サンプリング回路19で相関二重サンプリングしてアナログ値の画像データDがマルチプレクサ21に出力される。マルチプレクサ21から順次出力された画像データDは、A/D変換器20で順次デジタル値の画像データDに変換され、記憶手段23に出力されて順次保存されるようになっている。
制御手段22は、CPU(Central Processing Unit)やROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、入出力インターフェース等がバスに接続されたコンピュータや、FPGA(Field Programmable Gate Array)等により構成されている。専用の制御回路で構成されていてもよい。
制御手段22は、放射線画像撮影装置1の各部材の動作等を制御するようになっている。また、各放射線検出素子7のリセット処理や各放射線検出素子7からの電荷の読み出し処理、オフセット補正値を算出するために放射線を照射しない状態で放射線画像撮影装置1を放置した後に読み出し処理と同様に各放射線検出素子7に蓄積された暗電荷を読み出すダーク読取処理等の各処理を行うようになっている。
制御手段22には、DRAM(Dynamic RAM)等で構成される記憶手段23や、放射線画像撮影装置1の各機能部に電力を供給するバッテリ24が接続されている。また、制御手段22には、前述したアンテナ装置41が接続されており、また、図11では図示を省略するが、前述した電源スイッチ37や選択スイッチ38、コネクタ39等(図5参照)が接続されている。
制御手段22は、放射線技師等の操作者により選択スイッチ38が押下されると、自らが選択されたことを示す選択信号をアンテナ装置41を介してコンソールCに送信するようになっている。また、後述するように、放射線画像撮影装置1がクレードル55に挿入された際に、コネクタ39がクレードル55のコネクタ55aに接続されると、制御手段22は、当該放射線画像撮影装置1の識別情報であるカセッテID等の情報をクレードル55に通知するようになっている。
また、コネクタ39が後述する通知手段51b(図12参照)のコネクタ51cに接続されると、制御手段22は、通知手段51bから後述するブッキー装置51の識別情報であるブッキーID等の情報を取得し、ブッキーIDと当該放射線画像撮影装置1のカセッテIDとをともにコンソールCに送信するようになっている。
さらに、制御手段22は、放射線画像撮影が行われると、上記のようにして各放射線検出素子7から電荷(画像データD)を読み出す読み出し処理を行うが、各放射線検出素子7から読み出し記憶手段23に保存した各画像データDに基づいて各画像データDを所定の割合で間引いてプレビュー用の間引きデータDtを作成するようになっている。
そして、放射線画像撮影が終了して各放射線検出素子7から画像データDが読み出されて記憶手段23に保存されると、即座に間引きデータDtを作成し、間引きデータDtを作成するとすぐにアンテナ装置41を介して間引きデータDtをコンソールCに送信するようになっている。この間引きデータDtの送信は、放射線画像撮影ごとに行われる。
間引きデータDtは、例えば、二次元状に配列された各放射線検出素子7に対応して各画像データDを配列した場合に3×3画素や4×4画素ごとに1画素分の画像データDを抽出するようにして作成してもよく、或いは、走査線5の各ラインL1、L4、L7、…にそれぞれ接続された各放射線検出素子7からの画像データDのように、走査線5の所定の間隔ごとの各ラインLnに接続された各放射線検出素子7からの画像データDを抽出して作成するように構成することも可能である。
また、本実施形態では、制御手段22は、間引きデータDtをコンソールCに送信した後で、当該間引きデータDtの作成の基となった対応する画像データDをコンソールCに送信するようになっている。
また、単独或いは一連の放射線画像撮影が終了すると、制御手段22は、これらの放射線画像撮影で得られた画像データDに対する画像処理のうちオフセット補正のためのデータを得るために、いわゆるダーク読取処理を行うようになっている。
ダーク読取処理では、放射線画像撮影装置1の各TFT8をオフ状態とし、放射線画像撮影装置1に放射線が照射されない状態で所定時間放置した後、上記の読み出し処理と同様にして各放射線検出素子7からそれらに蓄積された暗電荷等がいわゆるダーク読取値dとして読み出され、記憶手段23に保存される。
制御手段22は、操作者による操作があった場合や、コンソールCからの送信要求があった場合等には、コンソールCへの画像データDの送信とあわせてこのダーク読取値dも送信するようになっている。
ところで、前述したように、本実施形態では、放射線画像撮影装置1をスクリーン/フィルムカセッテやCRカセッテ用のブッキー装置51に装填することが想定されており、放射線画像撮影装置1は、CRカセッテにおけるJIS規格サイズ(すなわち従来のスクリーンフィルム用のカセッテにおけるJIS規格サイズ。対応する国際規格はIEC 60406。)に準拠する14インチ×17インチ(半切サイズ)等の寸法で形成されている。また、放射線入射方向の厚さは15mm+1mm〜15mm−2mmの範囲内になるように形成されている。
しかし、スクリーン/フィルムカセッテやCRカセッテ用のブッキー装置を用いない場合には、放射線画像撮影装置1を上記の寸法で形成する必要はなく、放射線画像撮影装置1を任意の大きさや形状に形成することができる。また、その際には、ブッキー装置51は、放射線画像撮影装置1を装填することができるように、放射線画像撮影装置1の形状にあわせて形成される新規なブッキー装置を設置する必要がある。
次に、図1等に示す放射線画像撮影システム100における撮影室Rの構成を詳しく説明する。
撮影室Rは、患者の身体の一部である被写体(患者の撮影対象部位)に放射線を照射して放射線画像撮影を行う部屋であり、図12に示すように、被写体に放射線を照射するための放射線照射装置の放射線発生装置52等が配置され、放射線の撮影室外への漏洩防止が施された、いわゆる撮影室Raと、放射線技師等の操作者が操作する放射線照射装置の操作卓56等が配置された前室(操作室等ともいう。)Rbとを備えている。
なお、図12では、1つの撮影室Rに1つのコンソールCが接続されている場合が示されているが、前述したように、これは、撮影室Rの構成を説明する際に、撮影室RとコンソールCとが1:1に接続される場合をあわせて例示したものであり、本発明をこの場合に限定するものではない。
本実施形態では、撮影室Raには、前述した放射線画像撮影装置1を装填可能なブッキー装置51や、被写体に照射する放射線を発生させる図示しないX線管球を備える放射線発生装置52が設けられている。
前述したように、ブッキー装置51は、本実施形態ではカセッテ保持部(カセッテホルダ)51aにCRカセッテを装填して用いるように形成された既存のブッキー装置であり、CRカセッテのみならず放射線画像撮影装置1もカセッテ保持部51aに装填して用いることができるようになっている。
また、既存のブッキー装置51には、当該ブッキー装置51の識別情報であるブッキーID等の情報を放射線画像撮影装置1に通知する、電源やブッキーID情報を記憶する不揮発性メモリ、通信制御用CPU(いずれも図示を省略。)等を有する通知手段51bが新規に設けられている。通知手段51bは、ブッキー装置51に取り付けられるように設けられてもよく、或いは、ブッキー装置51の近傍に設けられてもよい。
放射線画像撮影装置1のコネクタ39に通知手段51bのコネクタ51cが接続されると、通知手段51bは、当該通知手段51bに対応するブッキー装置51のブッキーID等の情報を放射線画像撮影装置1に通知するようになっている。
そして、前述したように、放射線画像撮影装置1がブッキー装置51に装填される前に、図13に示すように通知手段51bのコネクタ51cがコネクタ39に接続され、通知手段51bからブッキー装置51の識別情報であるブッキーID等の情報が通知されてくると、放射線画像撮影装置1の制御手段22は、ブッキーIDと当該放射線画像撮影装置1のカセッテIDとをともにコンソールCに送信するようになっている。
なお、通知手段51bのコネクタ51cは、放射線画像撮影装置1がブッキー装置51に装填される際には取り外されるが、コネクタ51cをコネクタ39に接続したまま放射線画像撮影装置1をブッキー装置51に装填できる場合には接続されたまま装填するように構成してもよい。
また、放射線画像撮影装置1のコネクタ39が通知手段51cのコネクタ51cと接続された際、当該通知手段51cに対応付けられたブッキー装置に関連する放射線発生装置52Aがまだ起動されていない場合には、接続された段階で自動的に放射線発生装置52Aが起動し、当該ブッキー装置51にあわせてその位置や放射線の照射方向等を調整するようになっている。
図12に示すように、本実施形態では、撮影室Raには、ブッキー装置51として立位撮影用のブッキー装置51Aと臥位撮影用のブッキー装置51Bの設置されている。しかし、例えば、立位撮影用のブッキー装置51Aのみのように、撮影室Ra内に1つのブッキー装置51のみが設けられている場合にも本発明は適用される。
また、本実施形態では、放射線発生装置52のうち、1つの放射線発生装置52Aは、その位置や照射線の照射方向を変えることで、立位撮影用のブッキー装置51Aや臥位撮影用のブッキー装置51Bに装填された放射線画像撮影装置1に対して放射線を照射して放射線画像撮影を行うことができるようになっている。
また、本実施形態では、立位撮影用や臥位撮影用のブッキー装置51A、51Bには対応付けられていないポータブルの放射線発生装置52Bも設けられている。ポータブルの放射線発生装置52Bは、撮影室Ra内のいかなる場所にも持ち運びでき、任意の方向に放射線を照射できるようになっている。
そして、放射線画像撮影装置1を単独の状態(すなわちブッキー装置51に装填しない状態)で被写体である患者の身体の部分にあてがったり、臥位撮影用のブッキー装置51Bや図示しないベッドと患者の身体との間に差し込んだりした状態で、ポータブルの放射線発生装置52Bを用いて、適切な距離や方向から放射線を照射することができるようになっている。
撮影室Ra内で照射された放射線が外部に漏出しないように、撮影室Raは鉛などでシールドされている。そのため、撮影室Ra内で放射線画像撮影装置1からアンテナ装置41を介して画像データD等の情報を送受信しようとしても、そのままでは送受信できない。そこで、本実施形態では、放射線画像撮影装置1とコンソールCとが無線通信する際に、これらの通信を中継する無線アンテナ53を備えた基地局(無線アクセスポイント)54が設けられている。
なお、図12では、各ブッキー装置51と基地局54とがケーブル等で接続されているように表されているが、これはそれらの間をケーブル等の有線方式で接続することを意味するものではなく、撮影室Rniもともとそれらを結ぶケーブル等が存在しない場合には新たに設ける必要はない。
基地局54は、通信を中継する際、中継する情報に自らの基地局ID等の情報を付加するように構成されており、情報に付加された基地局54の基地局IDを見ることで、その情報がどの撮影室R(R1〜R4)から送信された情報であるかを判別することができるようになっている。
すなわち、基地局54は、各撮影室Rに1つずつ設けられているため、基地局54の基地局IDが送信されてくると、それを受信した側が当該基地局54が設置された撮影室Rから送信された情報であると判別することができ、基地局54の基地局IDが撮影室Rの識別情報に相当している。
また、基地局54には、クレードル55が接続されている。基地局54は、後述するように間引きデータDtを放射線画像撮影装置1からコンソールCに送信した後、当該間引きデータDtがコンソールCから転送されてくると、当該間引きデータDtをクレードル55に転送するようになっている。
クレードル55は、通常、放射線画像撮影装置1等を保管したり充電するために用いられるものであるが、本発明では、クレードル55は挿入された放射線画像撮影装置1の登録用に用いられるようになっている。
具体的には、本実施形態では、図14に示すように、放射線画像撮影装置1が撮影室Ra内に持ち込まれてクレードル55に挿入され、放射線画像撮影装置1のコネクタ39とクレードル55の挿入口内に設けられたコネクタ55aとが接続すると、登録手段であるクレードル55が放射線画像撮影装置1の識別情報であるカセッテIDを読み取り、基地局54を介して対応するコンソールCや管理装置S(図1等参照)に通知するようになっている。
また、図15に例示するように、クレードル55は、CRT(Cathode Ray Tube)やLCD(Liquid Crystal Display)等からなる表示手段55bを備えている。また、クレードル55は、基地局54を介してコンソールCから間引きデータDtが転送されてくると、それをプレビュー画像として表示手段55bに表示するようになっている。
なお、図14や図15では、放射線画像撮影装置1を挿入する挿入口が2個設けられたクレードル55が示されているが、挿入口は1個でもよく、或いは3個以上設けられていてもよい。また、クレードル55で放射線画像撮影装置1の充電等を行うように構成することも可能である。
また、クレードル55は撮影室Raと前室Rbのいずれに設置されてもよく、撮影室Raに設置される場合には、放射線発生装置52から照射される放射線が到達しない位置、すなわち例えば各コーナー部等に設置される。さらに、テンキー等を設けたり、表示手段55bをタッチパネルとする等して、クレードル55に入力手段を設けるように構成することも可能である。
図12に示すように、前室Rbには、放射線発生装置52に対して放射線の照射開始等を指示するためのスイッチ手段56等を備えた放射線の照射を制御する操作卓57が設けられている。なお、図12では図示が省略されているが、操作卓57や撮影室Ra内に、後述するようにコンソールCから送信されてくる撮影オーダ情報のリストを表示するモニタ等の表示手段を備えるように構成することも可能である。
コンソールC(図1等参照)は、図示しないCPUやROM、RAM、入出力インターフェース等がバスに接続されたコンピュータ等で構成されている。ROMには所定のプログラムが格納されており、コンソールCは、必要なプログラムを読み出してRAMの作業領域に展開してプログラムに従って各種処理を実行するようになっている。
コンソールCには、CRTやLCD等からなる表示部Caが設けられており、その他、キーボードやマウス等の図示しない入力手段等が接続されている。また、コンソールCには、ハードディスク等で構成された記憶手段Cbが接続されており、記憶手段Cbには、各撮影室Rにおける放射線画像撮影で使用可能な放射線画像撮影装置1のカセッテIDや、シンチレータの種類情報やサイズ情報、解像度等の情報が対応付けられたテーブルが予め記憶されている。
また、記憶手段Cbには、撮影室Rの識別情報である撮影室IDと、撮影室R内に設けられた基地局54の基地局IDとが対応付けられたテーブルが予め記憶されており、コンソールCは、基地局54を介して画像データD等の情報が送信されてくると、テーブルを参照して情報に付加されている基地局54の基地局IDに対応する撮影室Rの撮影室IDを割り出し、当該情報が割り出された撮影室Rから送信された情報であると判別するようになっている。
図1等に示したように、各コンソールC(C1〜C3)には、各撮影室R(R1〜R4)が所定の接続の仕方で接続されており(図1の場合)、或いはネットワークNを介して接続されている(図2の場合)。すなわち、各コンソールC(C1〜C3)には、各撮影室R(R1〜R4)の各基地局54や各操作卓57(図1、図2では図示を省略。図12参照)が所定の接続の仕方で或いはネットワークNを介して接続されている。
後述するように、コンソールCでは、所定の撮影室Rで行う各放射線画像撮影の内容を表す撮影オーダ情報が撮影室単位に管理され、当該撮影オーダ情報がコンソールCから撮影室Rの操作卓57に送信されることで、各撮影時の管電流や管電圧等の撮影条件が放射線発生装置52に自動設定可能となるよう、コンソールCと撮影室Rとが対応付けられるようになっている。
放射線画像撮影に先立って、ネットワークNに接続されたHISやRISから予め生成されていた放射線画像撮影の撮影オーダ情報がリスト形式で各コンソールCに送信されるようになっている。操作者は、いずれかのコンソールC上で、このリストから、各撮影室で撮影を行うオーダ情報を選択する。
本実施形態では、撮影オーダ情報は、図16に例示するように、患者情報としての「患者ID」P2、「患者氏名」P3、「性別」P4、「年齢」P5及び撮影条件としての「撮影部位」P6、「撮影方向」P7を含んで構成されるようになっている。そして、撮影オーダを受け付けた順に、各撮影オーダ情報に対して「撮影オーダID」P1が自動的に割り当てられるようになっている。
なお、撮影オーダ情報に書き込む患者情報や撮影条件の内容は、上記のものに限定されず、例えば、患者の生年月日、診察回数、放射線の線量、太っているか痩せているか等の情報を含むように構成することも可能であり、適宜設定することができる。
HISやRISから放射線画像撮影の撮影オーダ情報を取得すると、コンソールCの表示部Caには、図17に示すように、リスト形式の各撮影オーダ情報の一覧が選択画面H1として表示されるようになっている。
本実施形態では、選択画面H1には、各撮影オーダ情報の一覧を表示するための撮影オーダ情報表示欄h11が設けられており、撮影オーダ情報表示欄h11の左側には、目的の撮影室Rで撮影する予定の撮影オーダ情報を選択するための選択ボタンh12が各撮影オーダ情報に対応して設けられている。また、撮影オーダ情報表示欄h11の下側には、決定ボタンh13及び戻るボタンh14が設けられている。
操作者は、選択ボタンh12をクリックして目的の撮影室Rで撮影する予定の撮影オーダ情報を単数または複数選択し、決定ボタンh13をクリックする。そして、図示を省略するが、決定ボタンh13をクリックした後に表示される撮影室R1〜R4を選択する画面で目的の撮影室Rを選択する。各撮影オーダ情報と目的の撮影室Rとが選択されると、選択された各撮影オーダ情報のリストが目的の撮影室Rの撮影室IDと対応付けられて記憶手段Cbに保存される。
また、それとともに、操作者が操作したコンソールCから選択された各撮影オーダ情報のリストが目的の撮影室Rの操作卓57等に送信される。このように、撮影オーダ情報のリストがコンソールCから目的の撮影室Rに送信されることで、前述したように、コンソールCと目的の撮影室Rとが対応付けられるようになっている。
なお、撮影オーダ情報のリストを作成する前に、目的の撮影室Rを先に選択してコンソールCと目的の撮影室Rとを対応付けるように構成することも可能である。また、図1のコンソールC1と撮影室R1のように、コンソールCと撮影室Rとが予め1対1に対応付けられている場合には、操作者が決定ボタンh13をクリックした後の撮影室Rを選択する画面の表示を省略するように構成することも可能である。
撮影室Rを選択する画面で目的の撮影室Rが選択されると、コンソールCは、続いて、管理装置S(図1、図2参照)から当該目的の撮影室R内に現時点で存在する放射線画像撮影装置1の情報を入手して、表示部Caに、図18や図19に例示するように、各種のアイコンIを表示するようになっている。
具体的には、本実施形態では、図18や図19に示すように、選択画面H2の左側に、「立位」および「臥位」の表記を矩形状の枠線で囲む状態で、立位撮影用のブッキー装置51Aと臥位撮影用のブッキー装置51Bに対応するアイコンI−51A、I−51Bがそれぞれ表示されている。また、選択画面H2の右側には、撮影室Ra内に存在する放射線画像撮影装置1に対応するアイコンI−1a〜I−1cがそれぞれ表示されており、各アイコンI−1a〜I−1cのそれぞれの矩形状の枠線内に1〜3の番号が付されて表示されている。
本実施形態では、コンソールCは、放射線画像撮影装置1がブッキー装置51に装填されていなければ、当該ブッキー装置51に対応するアイコンIの枠線を破線で表示して(図18の「立位」I−51A、「臥位」I−51Bおよび図19の「立位」I−51A参照)、そのブッキー装置51には放射線画像撮影装置1が装填されていないことを表示するようになっている。
また、コンソールCは、放射線画像撮影装置1がブッキー装置51に装填されている場合(より正確には撮影室R内で放射線画像撮影装置1のコネクタ39が通知手段51bのコネクタ51cに接続された場合)には、当該ブッキー装置51に対応するアイコンIの枠線を実線で表示する。
そして、枠線内を所定の色で着色して表示して(図19の「臥位」I−51B参照)、そのブッキー装置51に放射線画像撮影装置1が装填されていることをアイコン表示するようになっている。なお、図19では、「臥位」のアイコンI−51Bの近傍に、臥位撮影用のブッキー装置51Bに装填されている放射線画像撮影装置1の番号や解像度等が表示されている。
本実施形態では、例えば図18や図19に示した放射線画像撮影装置1に対応するアイコンI−1をクリックすることにより、当該放射線画像撮影装置1をこれから使用する放射線画像撮影装置であるとして選択することができるようになっている。前述したように、放射線画像撮影装置1の選択スイッチ38を押下した場合も同様に、当該放射線画像撮影装置1をこれから使用する放射線画像撮影装置であるとして選択することができる。
また、コンソールCは、対応付けられた撮影室Rに新たに放射線画像撮影装置1が持ち込まれる等して、撮影室Rの登録手段であるクレードル55から当該放射線画像撮影装置1の識別情報であるカセッテIDが通知されてくると、コンソールCの表示部Caの選択画面H2上に、当該放射線画像撮影装置1に対応するアイコンI−1を新たに表示させるようになっている。
また、例えば、図18に示した番号3の放射線画像撮影装置1に対応するアイコンI−1cをクリックした後、臥位撮影用のブッキー装置51Bに対応するアイコンI−51Bをクリックしたり、或いは、アイコンI−1cをアイコンI−51B上にドラッグアンドドロップする等のアイコン操作により、番号3の放射線画像撮影装置1を臥位撮影用のブッキー装置51Bに装填することを予め指定することができるようになっている。このように操作すると、選択画面H2は図18の状態から図19の状態に切り替わる。
本実施形態では、このようにしてコンソールCの選択画面H2上でブッキー装置51に装填される放射線画像撮影装置1が予め指定されると、その時点でコンソールCから選択された撮影室Rに当該ブッキー装置51が指定されたことを表す信号が当該撮影室Rの操作卓57に送信されるようになっている。
そして、操作卓57は、信号が送信されてくると、放射線発生装置52A(図12参照)を起動させるとともに、送信されてきた信号に基づいて指定されたブッキー装置51(例えば臥位撮影用のブッキー装置51B)に放射線を適切に照射できるように放射線発生装置52Aを移動させ、放射方向を調整し、また、ブッキー装置51の所定の範囲内に放射線が照射されるように図示しない絞りを調整し、適切な線量の放射線が照射されるように放射線発生装置52を調整するようになっている。
このように構成すれば、コンソールCでの操作で予め放射線発生装置52を起動させておくことが可能となり、操作者が撮影室Rに移動した段階で即座に放射線画像撮影を行うことが可能となるといった利点がある。
なお、上記のように、コンソールCの選択画面H2上で放射線画像撮影装置1をブッキー装置51に装填することを指定したにもかかわらず、撮影室Rに移動した操作者が、当該放射線画像撮影装置1を当該ブッキー装置51に装填せずに撮影を行おうとした場合に、例えば音声を発して警告する等の処理が行われるように構成することも可能である。
また、図18や図19では図示を省略したが、撮影室R内にポータブルの放射線発生装置52B(図12参照)が存在する場合には、それに対応するアイコンIをコンソールCの選択画面H2上に表示し、上記の放射線発生装置52Aの場合と同様にして、ポータブルの放射線発生装置52BをコンソールCの操作によって起動させるように構成することも可能である。
なお、以上は、放射線画像撮影に先立って操作者がコンソールCを操作する際の状況であるが、操作者が撮影室Rに移動した後、例えば、放射線画像撮影装置1の選択スイッチ38を押下して放射線画像撮影装置1から自らが選択されたことを示す選択信号が送信されてくると、コンソールCは、その選択画面H2上で当該放射線画像撮影装置1に対応するアイコンI−1が着色されて表示される等して当該放射線画像撮影装置1が選択されたことを表示するようになっている。
前述したように、操作者により撮影室R内で放射線画像撮影装置1のコネクタ39に通知手段51bのコネクタ51cが接続されて(図13参照)、放射線画像撮影装置1からアンテナ装置41を介してブッキーIDと当該放射線画像撮影装置1のカセッテIDとがコンソールCに送信されてくる。
その際、例えば、図18の番号3の放射線画像撮影装置1が臥位撮影用のブッキー装置51Bに対応する通知手段51bと接続されると、コンソールCは、選択画面H2を、図18に示した状態から当該放射線画像撮影装置1が臥位撮影用のブッキー装置51Bに装填されたことを表す図19に示した状態に切り替えるようになっている。
一方、対応付けられた撮影室Rで撮影オーダ情報に基づく放射線画像撮影が終了した段階で、アンテナ装置41や基地局54を介して放射線画像撮影装置1から前述した間引きデータDtが送信されてくると、コンソールCは、当該間引きデータDtに付加された基地局IDを参照して、当該間引きデータDtを当該基地局54すなわち当該放射線画像撮影が行われた撮影室Rに転送するようになっている。
なお、その際、間引きデータDtはプレビュー画像としてコンソールCの表示部Caにも表示される。なお、この表示を操作者による操作があった場合にだけ行うように構成することも可能である。また、撮影オーダ情報に基づいて撮影された画像データDから作成された間引きデータDtを当該撮影オーダ情報に対応付けて記憶手段Cbに保存するように構成することも可能である。
また、コンソールCは、上記のように間引きデータDtが送信されてきた後、当該間引きデータDtの作成の基となった対応する画像データDやダーク読取処理で読み出されたダーク読取値dが、放射線画像撮影装置1からアンテナ装置41や基地局54を介して送信されてくると、それらのデータを各撮影オーダ情報に対応付けて記憶手段Cbに保存するようになっている。
また、コンソールC上では、画像データDやダーク読取値dに基づいて画像処理が行われ、当該撮影オーダ情報に基づく最終的な診断用放射線画像が生成されるが、この最終的な診断用放射線画像が生成されると、コンソールCはその最終的な診断用放射線画像も当該撮影オーダ情報に対応付けて記憶手段Cbに保存するようになっている。
なお、本発明では、放射線画像撮影装置1が例えば撮影室R1から撮影室R2に持ち運ばれ、当該放射線画像撮影装置1が撮影室R2の登録手段であるクレードル55に挿入されて、クレードル55から当該放射線画像撮影装置1の識別情報であるカセッテIDが管理装置SやコンソールCに通知されてきた場合に、撮影室R2に対応付けられたコンソールCでは選択画面H2上に当該放射線画像撮影装置1に対応するアイコンI−1を新たに表示させ、撮影室R1に対応付けられたコンソールCでは選択画面H2上から当該放射線画像撮影装置1に対応するアイコンI−1が削除される。この点については、以下で説明する管理装置Sの説明の中で説明する。
管理装置S(図1等参照)は、図示しないCPUやROM、RAM、入出力インターフェース等がバスに接続されたサーバコンピュータ等で構成されている。また、管理装置Sには、ハードディスク等で構成された記憶手段Saが接続されており、記憶手段Saには、撮影室Rの識別情報である撮影室IDと、撮影室R内に設けられた基地局54の基地局IDとが対応付けられたテーブルが予め記憶されている。
そして、管理装置Sは、基地局54を介し、図1や図3に示すシステムではコンソールCを介し、図2や図4に示すシステムではネットワークNを介して種々の情報が送信されてくると、テーブルを参照して情報に付加されている基地局54の基地局IDに対応する撮影室Rの撮影室IDを割り出し、当該情報が割り出された撮影室Rから送信された情報であると判別するようになっている。
管理装置Sは、放射線画像撮影装置1の識別情報であるカセッテIDと撮影室Rの識別情報である撮影室IDとを対応付けて、放射線画像撮影装置1が複数の撮影室R1〜R4のうちのいずれの撮影室Rに存在するか、或いはいずれの撮影室Rにも存在しないかを管理するようになっている。
具体的には、放射線画像撮影装置1が撮影室Rに持ち込まれて登録手段であるクレードル55に挿入され、クレードル55から基地局54を介して放射線画像撮影装置1の識別情報であるカセッテIDが基地局54の基地局IDとともに通知されてくると、管理装置Sは、当該基地局54の基地局IDに対応する撮影室Rの識別情報である撮影室IDを割り出し、撮影室IDと放射線画像撮影装置1のカセッテIDとを対応付けて記憶手段Saに保存する。
その際、当該放射線画像撮影装置1がこの放射線画像撮影システム100に新たに導入されたような場合には、上記のようにして撮影室IDと新たに導入された放射線画像撮影装置1のカセッテIDとが対応付けられて記憶手段Saに保存されるだけである。しかし、当該放射線画像撮影装置1のカセッテIDが既に放射線画像撮影システム100で使用されていて、それ以前に、他の撮影室Rの撮影室IDと対応付けられていた場合には、記憶手段Saにおける以前の撮影室Rの撮影室IDと当該放射線画像撮影装置1のカセッテIDとの対応付けを破棄するようになっている。
ところで、前述したように、撮影室Rに新たに放射線画像撮影装置1が持ち込まれる等して当該撮影室Rのクレードル55から当該放射線画像撮影装置1のカセッテIDが通知されてくると、当該撮影室Rに対応付けられたコンソールCは、自ら選択画面H2上に当該放射線画像撮影装置1に対応するアイコンI−1を新たに表示させる。
しかし、当該放射線画像撮影装置1がそれ以前に存在していた他の撮影室Rに対応付けられたコンソールCは、当該撮影室Rから当該放射線画像撮影装置1が持ち出されたことを把握できない。そのため、放射線画像撮影装置1は撮影室Rにはもはや存在しなくなったにもかかわらず、撮影室Rに対応付けられたコンソールCの選択画面H2上には、依然として当該放射線画像撮影装置1に対応するアイコンI−1が表示され続ける状態となる。
このような状態で、例えば、コンソールCの選択画面H2上で撮影室Rにはもはや存在しない放射線画像撮影装置1に対応するアイコンI−1がブッキー装置51に対応するアイコンI−51(すなわち本実施形態ではI−51AまたはI−51B。以下同じ。)にドラッグアンドドロップする等の操作がなされて当該放射線画像撮影装置1を例えば臥位撮影用のブッキー装置51Bに装填することが指定されてしまうと、コンソールCがブッキー装置51に放射線を照射できるように放射線発生装置52Aが起動されてしまい、無駄な電力が消費されたり、誤って放射線が照射されてしまう等の不都合が生じる虞れがある。
そこで、管理装置Sは、上記のように撮影室Rのクレードル55から通知されてきた放射線画像撮影装置1のカセッテIDが、それ以前に、他の撮影室Rの撮影室IDと対応付けられていた場合、記憶手段Saにおける当該他の撮影室Rの撮影室IDと当該放射線画像撮影装置1のカセッテIDとの対応付けを破棄する。また、それと同時に、当該他の撮影室Rに対応付けられたコンソールCに対して、削除信号とともに当該放射線画像撮影装置1のカセッテIDを送信し、コンソールCに、選択画面H2上から当該放射線画像撮影装置1のカセッテIDに対応するアイコンI−1を削除させるようになっている。
すなわち、コンソールCの表示部Caの選択画面H2上に、図18に示したように放射線画像撮影装置1に対応するアイコンI−1a〜I−1cが表示されていたとすると、例えば、その中から番号3の放射線画像撮影装置1が当該撮影室Rから他の撮影室Rに持ち運ばれた場合には、撮影室Rに対応付けられたコンソールCの選択画面H2上に新たに番号3の放射線画像撮影装置1に対応するアイコンI−1cが表示され、元のコンソールCの選択画面H2上からは、図20に示すように番号3の放射線画像撮影装置1に対応するアイコンI−1cが削除される。
また、番号3の放射線画像撮影装置1が図19に示したように例えば臥位撮影用のブッキー装置51Bに装填されているように表示されていた場合でも、番号3の放射線画像撮影装置1が撮影室Rから他の撮影室Rに持ち運ばれてクレードル55で登録された場合には、元のコンソールCの選択画面H2上からは、図20に示したように、番号3の放射線画像撮影装置1が装填されている臥位撮影用のブッキー装置51BのアイコンI−51Bから当該放射線画像撮影装置1が装填されていることを示す表示(すなわちアイコンI−51Bの枠線の実線化および着色)が削除され、臥位撮影用のブッキー装置51Bに対応するアイコンI−52Bは元の破線の状態(すなわち放射線画像撮影装置1が装填されていない状態)に戻る。
このように構成すれば、当該放射線画像撮影装置1が持ち込まれてクレードル55に挿入された撮影室Rに対応するコンソールCでは、その選択画面H2上に新たに当該放射線画像撮影装置1に対応するアイコンI−1が表示されるとともに、当該放射線画像撮影装置1が持ち出された撮影室Rに対応するコンソールCの選択画面H2からは、当該放射線画像撮影装置1に対応するアイコンI−1が削除される。
なお、管理装置Sから元のコンソールCに対して削除信号と当該放射線画像撮影装置1のカセッテIDとが送信された際に、元のコンソールCの表示部Caに選択画面H2が表示されていない場合もある。その場合、元のコンソールCは、削除信号等を受信すると、選択画面H2として表示する内容の情報が一時的に保存されている自己のメモリ中から当該放射線画像撮影装置1に対応するアイコンI−1の情報を削除することで、次に選択画面H2の表示が指示された際に、選択画面H2上に当該放射線画像撮影装置1に対応するアイコンI−1を表示しないようになっている。
次に、本実施形態に係る放射線画像撮影システム100の作用について説明する。
上記のように、本実施形態に係る放射線画像撮影システム100では、特許文献1に記載された放射線画像撮影システムのように、放射線画像撮影装置の各支持台にそれぞれ表示部を設けることを要求せず、表示手段55bを備えたクレードル55(登録手段)を撮影室Rに設置するだけである。そのため、各支持台にそれぞれ表示部を設ける手間が省ける。
また、放射線画像撮影が行われると、放射線画像撮影装置1から基地局54を介してコンソールCにプレビュー用の間引きデータDtが送信され、この間引きデータDtがコンソールCから基地局54を介してクレードル55に転送される。このようにして、放射線画像撮影の直後にその撮影で得られた画像のプレビュー画像が、撮影室R内のクレードル55の表示手段55bに表示される。
そのため、撮影室R内で撮影を行った放射線技師等の操作者がいちいち撮影室Rを出てコンソールCの表示画面Ca上に表示されたプレビュー画像を見る必要がなくなる。操作者は、撮影室Rの前室RbでX線照射スイッチ操作を行い、次の撮影用に前室Rbから撮影室Ra内に戻り、撮影室R内にいたままでプレビュー画像を見ることが可能となる。そのため、本実施形態に係る放射線画像撮影システム100は、操作者にとって非常に使い勝手がよいものとなる。
また、撮影室R内にいる操作者がその場でプレビュー画像を見ることができるため、被写体が放射線画像撮影装置1で正しく撮影されているか否かを判断し、再撮影の要否を即座に判断することが可能となる。そのため、再撮影の要否の判断がつくまで患者を長い間待たせることがなくなり、患者の負担を軽減することも可能となる。また、X線照射スイッチ操作の際に患者を撮影室Ra内に1人きりに放置する時間が極めて短時間になり、患者のケアを十分に行うことが可能となる。
一方、撮影室R内に持ち込まれた放射線画像撮影装置1が登録手段であるクレードル55に挿入されると、クレードル55が放射線画像撮影装置1の識別情報であるカセッテIDを読み取る。そして、基地局54を介してそのカセッテIDの情報が管理装置Sに通知される。管理装置Sは、通知されてきたカセッテIDと撮影室Rの識別情報である撮影室IDとを対応付けて記憶手段Saに保存する。
また、図1等に示したように、撮影室R(R1〜R4)が複数存在する場合には、管理装置Sは、基地局54を介して放射線画像撮影装置1のカセッテIDの情報が通知されてくると、カセッテIDの情報に付加された基地局IDから当該基地局54と対応付けられた撮影室Rを割り出し、その撮影室Rの識別情報である撮影室IDと当該放射線画像撮影装置1のカセッテID(識別情報)とを対応付けて記憶手段Saに保存する。
そして、管理装置Sは、当該放射線画像撮影装置1の識別情報であるカセッテIDがそれ以前に他の撮影室Rの識別情報である撮影室IDと対応付けられていた場合には、その対応付けを破棄する。このようにして、管理装置Sで、放射線画像撮影装置1がいずれの撮影室Rに存在するか、或いはその放射線画像撮影装置1がいずれの撮影室Rにも存在しないかが的確に管理される。
そのため、放射線画像撮影装置1がいずれの撮影室Rに存在するかを的確に把握して、目的の放射線画像撮影装置1から目的の患者の画像データを確実に入手することが可能となるため、コンソールC上で目的の患者の画像データを的確に処理することが可能となる。
また、例えば、放射線画像撮影装置1が撮影室Rから他の撮影室Rに持ち運ばれたにもかかわらず、コンソールC側で当該放射線画像撮影装置1が最初の撮影室R内にあるものと判断して、最初の撮影室R内にある別の放射線画像撮影装置1から目的の患者とは別人の画像データを取得し、別人の画像データを目的の患者の画像データとして誤って処理してしまうようなシステム制御上の不具合が発生することが回避される。
しかも、各撮影室Rに表示手段55bを備えた登録手段(クレードル55)を備え、また、それらからの情報を管理するサーバ等からなる管理装置Sを設けるだけで、上記のようにシステム制御上の不具合を的確に回避してシステムの適切な運用を図ることが可能となる。また、表示手段55bを備えた登録手段(クレードル55)や管理装置Sを設けるだけで、コスト面でも安価にシステムを構築することが可能となる。
以上のように、本実施形態に係る放射線画像撮影システム100によれば、既存のシステムに対して、撮影室Rに表示手段55bを備えた登録手段(クレードル55)を設置したりサーバ等からなる管理装置Sを設置するだけでシステムを構成することができる。そのため、システムを容易に構築することが可能となる。
また、放射線画像撮影が行われると、放射線画像撮影装置1からコンソールCに自動的にプレビュー用の間引きデータDtが送信され、コンソールCから転送された間引きデータDtが自動的に登録手段の表示手段55bに表示される。そのため、撮影室Rの前室RbでX線照射スイッチ操作を行い、次の撮影用に前室Rbから撮影室Ra内に戻り、撮影室Ra内にいる放射線技師等の操作者がその場でプレビュー画像を見ることが可能となり、再撮影要否を判断できるので次の撮影に迅速に着手可能となる。そのため、操作者にとって非常に使い勝手がよいものとなる。また、X線照射スイッチ操作の際に患者を撮影室Ra内に1人きりに放置する時間が極めて短時間になり、患者のケアを十分に行うことが可能となる。
さらに、放射線画像撮影装置1が撮影室Rの登録手段(クレードル55)で登録されると、その識別情報(カセッテID)が基地局54を介して管理装置Sに通知され、管理装置Sは、通知されてきた当該放射線画像撮影装置1の識別情報と撮影室Rの識別情報(撮影室ID)とを対応付けて記憶手段Saに保存する。また、管理装置Sは、当該放射線画像撮影装置1の識別情報がそれ以前に他の撮影室Rの識別情報と対応付けられていた場合にはその対応付けを破棄する。
そのため、管理装置Sで、放射線画像撮影装置1がいずれの撮影室Rに存在するか、或いはその放射線画像撮影装置1がいずれの撮影室Rにも存在しないかを的確に管理することが可能となる。また、目的の放射線画像撮影装置1がいずれの撮影室Rに存在するかを的確に把握して、目的の放射線画像撮影装置1から目的の患者の画像データを確実に入手することが可能となる。
そして、このように目的の放射線画像撮影装置1から目的の患者の画像データを確実に入手できるため、例えば、目的の患者を撮影した本来の放射線画像撮影装置1とは別の放射線画像撮影装置1から別人の画像データを取得して、誤って目的の患者の画像データとして処理してしまうようなシステム制御上の不具合が発生することを的確に回避することが可能となり、放射線画像撮影システム100の適切な運用を図ることが可能となる。
また、その他、本発明が本実施の形態に限定されず、適宜変更可能であることはいうまでもない。
1 放射線画像撮影装置(可搬型放射線画像撮影装置)
55 登録手段
55b 表示手段
100 放射線画像撮影システム
C コンソール
C1〜C3 複数のコンソール
D 画像データ
Dt 間引きデータ
R 撮影室
R1〜R4 複数の撮影室
S 管理装置

Claims (4)

  1. 被写体に放射線を照射して放射線画像撮影を行うための少なくとも1つの撮影室と、
    前記撮影室内で行われた放射線画像撮影で画像データを取得し、かつ、前記画像データに基づいて前記画像データが所定の割合で間引かれた間引きデータを作成する可搬型放射線画像撮影装置と、
    前記可搬型放射線画像撮影装置から送信されてきた前記画像データに画像処理を施して最終的な診断用放射線画像を得るコンソールと、
    前記可搬型放射線画像撮影装置が前記撮影室に存在するか否かを管理する前記コンソールと一体または別体の管理装置と、
    前記撮影室に設けられ、当該撮影室に持ち込まれた前記可搬型放射線画像撮影装置の識別情報を読み取って前記コンソールおよび前記管理装置に通知し、かつ、表示手段を備えた登録手段と、
    を備え、
    前記コンソールは、前記可搬型放射線画像撮影装置から前記間引きデータが送信されてくると、当該間引きデータを前記登録手段に転送し、
    前記登録手段は、前記コンソールから転送された前記間引きデータを前記表示手段に表示し、
    前記管理装置は、前記登録手段から前記可搬型放射線画像撮影装置の識別情報が通知されると、前記撮影室の識別情報と当該可搬型放射線画像撮影装置の識別情報とを対応付けて記憶することを特徴とする放射線画像撮影システム。
  2. 前記撮影室を複数備え、
    前記登録手段は、前記複数の撮影室にそれぞれ設けられ、
    前記管理装置は、前記登録手段から前記可搬型放射線画像撮影装置の識別情報が通知されると、当該登録手段を備える前記撮影室の識別情報と前記可搬型放射線画像撮影装置の識別情報とを対応付けて記憶して当該可搬型放射線画像撮影装置が前記複数の撮影室のいずれに存在するかを管理するとともに、当該可搬型放射線画像撮影装置の識別情報が他の撮影室の識別情報と対応付けられていた場合にはその対応付けを破棄し、
    前記コンソールは、前記可搬型放射線画像撮影装置から前記間引きデータが送信されてくると、当該間引きデータを当該可搬型放射線画像撮影装置が存在する前記撮影室の前記登録手段に転送することを特徴とする請求項1に記載の放射線画像撮影システム。
  3. 前記コンソールを複数備え、
    前記コンソールは、当該コンソールで前記複数の撮影室の中から1つの撮影室が選択されることにより、選択された当該撮影室と対応付けられるとともに、当該撮影室に存在する前記可搬型放射線画像撮影装置から前記間引きデータが送信されてくると、当該間引きデータを当該撮影室の前記登録手段に転送することを特徴とする請求項2に記載の放射線画像撮影システム。
  4. 前記可搬型放射線画像撮影装置は、前記間引きデータを前記コンソールに送信した後、当該間引きデータに対応する前記画像データを前記コンソールに送信することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の放射線画像撮影システム。
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