JP2011090651A - 金銭登録機およびこの金銭登録機における情報出力方法 - Google Patents

金銭登録機およびこの金銭登録機における情報出力方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 レシート用紙の無駄を生じさせず、レシート用紙切れが生じた場合でも、円滑にレシート情報の出力を行うことができる金銭登録機、および金銭登録機を用いる情報出力方法を提供する。
【解決手段】 金銭登録機1において、検出手段は、レシート用紙8のエンドマーク80を検出する。制御部7は、レシート用紙の残量の方が使用されるべきレシート用紙の長さよりも長いと判断されるときには、取引についての出力を、レシート印字部に行わせる制御を行う。また使用されるべきレシート用紙の長さの方がレシート用紙の残量よりも長いと判断されるときには、取引についての出力を、ジャーナル印字部に行わせる制御を行う。
【選択図】 図1

Description

本発明は、キャッシュレジスタあるいはPOSなどの金銭登録機と、金銭登録機における情報出力方法とに関する。
従来、レシート印字部と、ジャーナル印字部とを備えたキャッシュレジスタあるいはPOSなどの金銭登録機においては、通常の売上登録の際、取引に係る各商品の情報(品番、価格などの明細)をキーボードあるいはバーコード読取りによる入力部から入力して売上登録している。売上登録される商品情報は、その都度あるいは売上登録完了後一括して、前記レシート印字部においてレシート用紙(ロール紙)に印字され、印字完了したレシート用紙は、切り離されて、買上明細として顧客に渡される。これと並行して同様の内容がジャーナル印字部においてジャーナル用紙(ロール紙)に印字され、店舗などの売上管理データとして保管される。
前記印字に供されるロール紙には、終端部付近に赤い印が付されており、オペレータはこの赤い印が出てくると、ロール紙の残量が少なくなったと判断し、ロール紙の交換を行う。この赤い印が出てからも、ロール紙の在庫などの絡みから、数取引分の印字が可能なように、赤い印が付される範囲が余裕をもって設定されている。しかし、顧客に渡すレシートの場合、赤い印が付いたレシートを受け取った顧客は違和感を持つこともあるため、少なくともレシート用紙は、印字可能部分が残っているにも拘わらず、赤い印が出てきた時点で交換がなされ、この印字可能部分が捨てられることになり、無駄を生じることになっている。また、顧客混雑時にロール紙の交換をすると、顧客を待たせることにもなる。
特許文献1には、レシート印字部におけるレシート用紙がなくなったときに、ジャーナル印字部においてレシート印字し得る機能を備えた金銭登録機が記載されている。図9は、従来技術に係る金銭登録機100の構成を表すブロック図である。図9に示す金銭登録機100は、制御部を成す中央演算処理装置(Central Processing Unit, 略称「CPU」)101、キーボード102、表示装置103およびメモリ104を備える。メモリ104は、金銭登録機100を制御するためのプログラムが書き込まれた制御プログラム用領域105と、印字記憶部106とを有し、印字記憶部106は、レシート情報を一時的に記憶するレシート部107と、ジャーナル情報を一時的に記憶するジャーナル部108とを備える。さらに、図示を省略するが、レシート用紙にレシート情報を印字するレシート印字部(プリンタ)と、ジャーナル用紙にジャーナル情報を印字するジャーナル印字部(プリンタ)とを備える。
このような金銭登録機100は、売上登録中に、前記レシート印字部で用紙切れが検出され、かつ前記ジャーナル印字部で用紙有り状態の時、前記ジャーナル印字部をレシート印字部の代わりに使用する。具体的には、ジャーナル印字部による印字を停止するとともに、ジャーナル情報が印字されたジャーナル用紙をカットし、前記印字記憶部106に記憶されたレシート情報をジャーナル印字部において印字するように制御する。これによって、レシート印字部で用紙切れが生じた際にも、売上登録およびレシートの発行を継続可能とするものである。
特開平9−218986号公報
前記のような金銭登録機100において、売上登録の操作途中(レシート印字途中)にレシート用紙切れがわかったとき、その途中から出力先をジャーナル印字部に切替えてレシート情報の続きをジャーナル用紙に印字する、あるいは、ジャーナル印字部でレシート情報を最初から印字してレシートを発行するような処置がなされる。
図10は、レシート用紙に正常に印字された場合のレシート109の一例を示し、図11は、前者のようにレシート印字途中にジャーナル印字部に切替えて印字した場合のレシート109の形態の一例を示しており、図10に示すように1枚の用紙に印字されるべきレシート109は、図11に示すように、レシート印字部で印字されたもの109aと、ジャーナル印字部で印字されたもの109bとに分かれる。このように2枚に分かれたレシート109を適宜止め具(ステープルやクリップなど)で綴じて顧客に渡すことになるが、レシート109の形態としては体裁が悪く、顧客に渡すレシート109としての品質を維持することができない。
また、1回の取引に係るレシート情報の全てをジャーナル印字部で出力しなおす場合、再発行の処理の間、顧客を待たせることになる。さらに、特許文献1では、印字を中断した以降のジャーナル情報を印字記憶部106のジャーナル部108にマークを付けて記憶させておき、レシート用紙が補充された後、マーク以降のジャーナル情報をレシートプリンタから印字し、それ以降はレシートプリンタと、ジャーナルプリンタとを逆にして使用する例が記載されているが、この場合は、オペレータの混乱を招くことが予想される。さらにレシート用紙の残量が少ないことを理由にレシート用紙を交換することで、レシート用紙の未使用部分は破棄されるので、レシート用紙に無駄が生じるという問題点がある。
本発明の目的は、レシート用紙の無駄を生じさせず、レシート用紙切れが生じた場合でも、円滑にレシート情報の出力を行うことのできる金銭登録機、および金銭登録機を用いる情報出力方法を提供することである。
本発明は、残量の長さが予め定める長さまたはその長さ以下となったことを表すエンドマークが印刷されたレシート用紙に対して、取引毎に情報の出力を行いレシートを生成するレシート印字部と、
ジャーナル用紙に対して、取引毎に出力可能なジャーナル印字部と、
レシート用紙の前記エンドマークを検出する検出手段と、
前記検出手段が前記エンドマークを検出して以降、レシート用紙の残量を監視して記憶するレシート用紙残量監視部と、
各取引において使用されるべきレシート用紙の長さを、その取引におけるレシート用紙への出力を行う前に算出するレシート長算出手段と、
各取引において、前記使用されるべきレシート用紙の長さと、前記レシート用紙の残量とを比較演算する比較演算処理手段と、
前記比較演算処理手段が、前記レシート用紙の残量の方が、前記使用されるべきレシート用紙の長さよりも長いと判断すれば、判断の対象となった取引についての出力を、前記レシート印字部に行わせ、前記比較演算処理手段が、前記使用されるべきレシート用紙の長さの方が、前記レシート用紙の残量よりも長いと判断すれば、判断の対象となった取引についての出力を、前記ジャーナル印字部に行わせる制御を行う制御部とを含むことを特徴とする金銭登録機である。
本発明に従えば、印字部のレシート印字部およびジャーナル印字部において、入力部で入力された取引情報が、レシート情報およびジャーナル情報として、レシート用紙およびジャーナル用紙にそれぞれ印字される。レシート用紙残量監視部には、前記レシート用紙にレシート情報を印字中に前記検出手段で前記エンドマークが検出された時点からのレシート用紙残量が記憶されており、ここで残量として記憶されたレシート用紙残量は、比較演算処理手段において、レシート長算出手段によって算出された取引時の1取引に要するレシート長と比較演算される。
この結果、残存するレシート用紙量が取引時の1取引に要するレシート長より短いと判断されたときには、前記ジャーナル印字部において、前記レシート用紙に印字すべき内容がジャーナル用紙に印字される。したがって、残存するレシート用紙量が取引時の1取引に要するレシート長より短い場合でも、直ちにレシート用紙を補充交換する必要がないので、顧客を待たせることもない。また、顧客に渡すレシートが2枚になることがなく、顧客に不審をいだかせる懸念もない。また、レシート印字の前にジャーナル印字部でのレシート印字の判断がなされるから、用紙の無駄を生じる懸念もない。
また本発明は、前記レシート長算出手段は、各取引において前記使用されるべきレシート用紙の長さを、店名、レシート発行日時、および取引商品明細を含む複数種類の情報の出力に必要となるレシート用紙の長さの総和を求めることによって算出することを特徴とする。
本発明に従えば、店名のロゴや、レシート発行日などは、取引毎に共通項目として印字されるものであり、これら共通項目に要する長さは固定要因として定まっているので、事前に登録しておくことができる。一方、変動要因としての取引商品明細に要する長さは、取引毎に入力部から入力される取引情報により決定される。したがって、これら固定要因と変動要因とを総和することにより、取引毎の1取引に要するレシート長が簡易に算出される。
また本発明は、前記レシート長算出手段は、各取引において使用されるべきレシート用紙の長さを、店名、レシート発行日時、および取引商品明細を含む複数種類の情報の出力に必要となる行数の総和によって算出することを特徴とする。
本発明に従えば、店名のロゴや、レシート発行日などは、取引毎に共通項目として印字されるものであり、これら共通項目に要する行数は固定要因として定まっているので、事前に登録しておくことができる。一方、変動要因としての取引商品明細に要する行数は、取引毎に入力部から入力される取引情報により決定される。したがって、これら固定要因と変動要因とを総和することにより、取引毎の1取引に要するレシート長が総印字行数として簡易に算出される。
また本発明は、各取引に関してレシート印字部によってレシート用紙に出力するべき前記情報を、レシート情報として記憶するレシート情報記憶部と、
各取引に関してジャーナル印字部によってジャーナル用紙に出力するべき情報をジャーナル情報として記憶するジャーナル情報記憶部とをさらに含み、
前記制御部は、各取引において使用されるべきレシート用紙の長さを前記レシート情報記憶部に記憶されたレシート情報に基づき前記レシート長算出手段をして算出させるとともに、前記レシート情報を前記ジャーナル印字部に対してジャーナル用紙に出力させる制御を行う際には、当該レシート情報の出力の終了後、前記ジャーナル情報をジャーナル印字部によってジャーナル用紙に出力させる制御を行うことを特徴とする。
本発明に従えば、レシート情報およびジャーナル情報が、レシート情報記憶部およびジャーナル情報記憶部にそれぞれ記憶された上で、レシート印字部およびジャーナル印字部で印字されるよう構成されているから、印字の前に記憶されたレシート情報に基づき1取引に要するレシート長を算出することができる。また、レシート長が不足するために、レシート用紙に印字すべき内容を前記ジャーナル印字部においてジャーナル用紙に印字する際には、当該レシート印字の終了後に、ジャーナル情報記憶部からジャーナル情報を読出しジャーナル印字部において印字することができる。したがって、レシート長が不足する場合でも、通常の金銭登録作業を円滑に進めることができるとともに、レシート用紙を無駄に消費することもない。
また本発明は、前記金銭登録機を用い、
前記レシート用紙の前記エンドマークの検出を前記検出手段によって試みる工程と、
前記エンドマークが前記検出手段によって検出された場合に、レシート用紙の残量を、前記レシート用紙残量監視部によって監視して記憶する工程と、
各取引において使用されるべきレシート用紙の長さと、前記レシート用紙の残量とを前記比較演算処理手段によって比較演算する工程と、
前記比較演算処理手段が、前記レシート用紙の残量の方が、前記使用されるべきレシート用紙の長さよりも長いと判断すれば、判断の対象となった取引についての出力を、前記制御部によって前記レシート印字部に行わせる工程と、
前記比較演算処理手段が、前記使用されるべきレシート用紙の長さの方が、前記レシート用紙の残量よりも長いと判断すれば、判断の対象となった取引についての出力を、前記制御部によって前記ジャーナル印字部に行わせる工程とを含むことを特徴とする情報出力方法である。
本発明に従えば、レシート用紙残量が1取引に必要な用紙長より短いときには、レシート情報は、ジャーナル印字部においてジャーナル用紙に印字される。したがって、レシート用紙残量が1取引に必要なレシート長より短いときでも、顧客には、レシート情報が印字されたレシートを通常と変わらず渡すことができ、また、金銭登録作業の円滑性も損なわれることがない。
本発明の金銭登録機およびこの金銭登録機における情報出力方法によれば、残存するレシート用紙長が取引時の1取引に要するレシート長より短い場合でも、直ちにレシート用紙を補充交換する必要がなく、顧客を待たせることもない。また、顧客に渡すレシートが2枚になることがないため、レシートとしての品質の低下を防止することができる。また、レシート印字の前にジャーナル印字部でのレシート印字の可否の判断がなされるから、用紙の無駄を生じる懸念もない。さらに、金銭登録作業の効率が低下することをも防止し、効率的な運営にも寄与することができる。
本発明の一実施形態の金銭登録機1におけるレシート印字およびジャーナル印字の制御ブロック図である。 金銭登録機1におけるロール紙、プリンタヘッド30およびエンドマークセンサ5の位置関係を示す概念的側面図である。 金銭登録機1において、取引中にエンドマーク80が検出され、エンドマーク80が印刷された部分にまでレシート印字が及んだ場合におけるレシート用紙の残量をレシート用紙長として算出する方法の一例を説明する図である。 図4(a),図4(b)は、金銭登録機1において、次取引に必要なレシート長をレシート用紙長として算出する方法の一例を説明する図であり、(a)はそのフローチャートを、(b)は同フローの各工程とレシート内容とを対応させる図をそれぞれ示す。 金銭登録機1におけるレシート印字およびジャーナル印字の工程の一例を示すフローチャートである。 金銭登録機1におけるレシート印字およびジャーナル印字の工程の一例を示すフローチャートである。 金銭登録機1において、取引中にエンドマーク80が検出され、エンドマーク80が印刷された部分にまでレシート印字が及んだ場合におけるレシート用紙の残量を行数として算出する方法の一例を説明する図である。 金銭登録機1において、次取引に必要なレシート長を行数として算出する方法の一例を説明する図である。 金銭登録機1において行数を印字制御のパラメータとする場合のレシート印字およびジャーナル印字の工程の一例を示すフローチャートである。 金銭登録機1において行数を印字制御のパラメータとする場合のレシート印字およびジャーナル印字の工程の一例を示すフローチャートである。 従来の金銭登録機100におけるレシート印字およびジャーナル印字の制御ブロック図である。 金銭登録機100において、印字されるべきレシート109の通常の形態の一例を示す図である。 金銭登録機100において、レシート用紙切れがあった場合に印字されるレシート109の形態の一例を示す図である。
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照して説明する。まず、本発明の一実施形態に係る金銭登録機1の構成について、図1を参照して説明する。図1は金銭登録機1におけるレシート印字およびジャーナル印字の制御ブロック図を示している。本実施形態に係る金銭登録機1は、キャッシュレジスタあるいはPOSである。以下の説明は、金銭登録機1、およびこの金銭登録機1を用いる情報出力方法についての説明を含む。
本実施形態に係る金銭登録機1は、レシート印字部としてのレシート用プリンタ31と、ジャーナル印字部としてのジャーナル用プリンタ32と、検出手段としてのエンドマークセンサ5と、レシート用紙残量監視部41と、レシート長算出手段71とレシート用紙残量算出手段72と比較演算処理手段73とを含む算出手段7とを含み、算出手段7は、制御部7としても機能するCPUを含んで構成される。レシート印字部は、エンドマーク80が印刷されたレシート用紙8に対して、取引毎に出力を行うことによってレシート81を生成する。エンドマーク80は、未使用部分の長さが予め定める長さまたはその長さ以下となったことを表す。
ジャーナル印字部は、ジャーナル用紙に対して、取引毎に出力可能である。検出手段は、レシート用紙8のエンドマーク80を検出する。レシート用紙残量監視部41は、検出手段がエンドマーク80を検出して以降、レシート用紙の残量を監視して記憶する。具体的にはレシート用紙残量監視部41は、レシート用紙残量算出手段72と、レシート用紙残量記憶部64とを含む。算出手段は、各取引において使用されるべきレシート用紙の長さを、その取引におけるレシート用紙8への出力を行う前に算出するレシート長算出手段71である。
比較演算処理手段73は、各取引において、使用されるべきレシート用紙の長さと、レシート用紙の残量とを比較演算する。制御部7は、比較演算処理手段73が、レシート用紙の残量の方が使用されるべきレシート用紙の長さよりも長いと判断すれば、判断の対象となった取引についての出力を、レシート印字部に行わせる制御を行う。また制御部7は、比較演算処理手段73が、使用されるべきレシート用紙の長さの方がレシート用紙の残量よりも長いと判断すれば、判断の対象となった取引についての出力を、ジャーナル印字部に行わせる制御を行う。
図1に示すように、金銭登録機1は、入力部2と、前記入力部2において入力された取引情報をレシート用紙8およびジャーナル用紙にそれぞれ印字する印字部3と、表示部としての表示装置4と、レシート用紙8(ロール紙)のエンドマーク80を検出する検出手段としてのエンドマークセンサ5と、記憶部6と、前記各部を制御する制御部7とを備える。本実施形態においては、レシート用紙8またはジャーナル用紙に対する出力を「印字」と称し、出力情報が、文字情報、計数情報、図形を含む画像情報のいずれである場合にも、等しくこの「印字」という用語を用いる。
入力部2は、入力手段として、商品情報などの入力操作や領収書発行操作を行うためのキーボード21、商品に付されたバーコードなどによる商品情報を読取ることにより入力操作するための商品登録用スキャナ22および商品情報などの入力操作を画面によって行うためのタッチパネル23を備えている。この場合、金銭登録機1としては、その入力仕様によって、これら複数種類の入力手段の全てを備えるもの、いずれか1つを備えるもの、あるいは、いずれか複数を備えるものであってもよい。また、タッチパネル23は、前記表示装置4の一区画部に構成されるものであってもよい。
印字部3は、レシート印字部としてのレシート用プリンタ31およびジャーナル印字部としてのジャーナル用プリンタ32を備える。レシート用プリンタ31およびジャーナル用プリンタ32は、図示は省略するけれどもいずれも、記録用紙としてのロール紙を繰出し、繰出されるロール紙に印字するプリンタ本体部と、1取引毎にレシート印字済用紙をカットする機能、および領収書発行時に客用と店用に領収書印字済用紙をカットする機能を備えたカッター部を備える。また、ジャーナル用プリンタ32の場合、ジャーナル印字済用紙を巻き取る機構も備える。
レシート用ロール紙およびジャーナル用ロール紙は、その初期長さや幅が互いに異なるものであってもよいけれども、少なくとも、幅は同一であることが望ましい。これによって、顧客に渡すレシート81を、レシート用紙8に出力した場合とジャーナル用紙に出力した場合とで、レシート81の品質を統一することができる。表示装置4は、たとえば液晶ディスプレイからなり、入力される商品情報を逐次表示し、あるいは、金銭登録機1の状態を逐次表示する。
記憶部6は、金銭登録機1を制御するためのプログラムが予め書き込まれた制御プログラム用領域60と、前記入力部2で入力された取引情報(商品情報)を一時的に記憶する印字記憶部61と、レシート用紙残量記憶部64と、レシート用紙残量算出に必要なパラメータ記憶部65と、エンドマークセンサ検知フラグ記憶部66とを備えている。印字記憶部61は、前記取引情報をレシート情報およびジャーナル情報として一時的に記憶するレシート情報記憶部62およびジャーナル情報記憶部63とからなる。レシート用紙残量記憶部64には、レシート用紙8(ロール紙)の全体長(すなわち初期長)、レシート用紙残量算出手段72によって算出されたレシート用紙残量(実質長)が記憶される。
また、レシート用紙残量算出に必要なパラメータ記憶部65には、取引中のレシート総長L1、取引中にエンドマークセンサ5がエンドマーク80(図3参照)を検出した時点で既に印字されたレシート用紙の長さ(ロール紙の長手方向長さ、以下同じ)L2、取引実施中のレシート印字後のレシート用紙残存長L3、エンドマーク80の先端からレシート用紙の終端までのレシート用紙長Le、プリンタヘッド30からエンドマークセンサ5迄の距離に対応するレシート用紙長X(図2参照)、各項目の印字に必要なレシート用紙長(ヘッダ余白長さh、フッタ余白長さf、店名ロゴ印字長さs、レシート発行日時印字長さd、レシート番号印字長さn、1商品明細印字長さy、商品小計/税表示/商品個数/合計金額/受取り金額/釣銭など全ての印字長さe、コマーシャルメッセージ印字長さCm)が記憶される。
制御プログラム用領域60は、商品登録、次取引時に印字可能な商品数算出、レシート印字およびジャーナル印字、レシート印字切替え、領収書印字などの動作行うための予め定められたプログラムを有しており、制御部7はこれら制御プログラム用領域60に基づき各動作の制御を行う。
制御部7は、CPUからなり、金銭登録機1全体の動作の制御を司る。そして、該制御部7は、取引時の1取引に要するレシート長を算出するレシート長算出手段71と、レシート用紙残量算出手段72と、比較演算処理手段73とを含む。レシート用紙残量算出手段72は、前記パラメータ記憶部65に予め記憶登録された取引中のレシート総長L1、取引中にエンドマークセンサ5がエンドマーク80を検出した時点で既に印字されたレシート用紙の長さL2、エンドマーク80の先端からレシート用紙の終端までの用紙長Le、プリンタヘッド30に臨む部分からエンドマークセンサ5迄の距離に対応する用紙長Xを読出し、取引実施中のレシート印字後のレシート用紙残存長L3を算出し、レシート用紙残量記憶部64に記憶させる。比較演算処理手段73は、前記レシート用紙残量記憶部64に記憶されたレシート用紙残存長L3と前記レシート長算出手段71で算出されたレシート長とを比較演算する。
図2は、前記金銭登録機1におけるレシート用紙8、プリンタヘッド30およびエンドマークセンサ5の位置関係を示す概念的側面図である。また、図3は金銭登録機1において、取引中にエンドマーク80が検出され、エンドマーク80が印刷された部分にまでレシート印字が及んだ場合におけるレシート用紙8の残量をレシート用紙長として算出する方法の一例を説明する図である。図3は、エンドマーク80にまで印字が及んだ場合のレシート81の例を示している。両図より、取引実施中のレシート印字後のレシート用紙残存長L3は、式「L3=Le−(L1−L2−X)」で算出される。但し、この場合、L1−L2≧Xであることが条件とされる。
図4(a)は金銭登録機1において、次取引に必要なレシート長L1をレシート用紙長として算出する方法の一例を説明する図であり、図4(b)は取引実施中のレシート情報が印字されるべきレシート81の例を示している。
本実施形態に係る情報出力方法は、金銭登録機1を用い、エンドマーク80の検出を試みる工程と、レシート用紙の残量を監視して記憶する工程と、比較演算する工程と、レシート印字部に出力を行わせる工程と、ジャーナル印字部に出力を行わせる工程とを含む。エンドマーク80の検出を試みる工程では、レシート用紙8のエンドマーク80の検出を、検出手段によって試みる。レシート用紙の残量を監視して記憶する工程では、エンドマーク80が検出手段によって検出された場合に、レシート用紙の残量を、レシート用紙残量監視部41によって監視して記憶する。比較演算する工程では、各取引において使用されるべきレシート用紙の長さと、レシート用紙の残量とを比較演算処理手段73によって比較演算する。
比較演算処理手段73は、レシート用紙の残量の方が、使用されるべきレシート用紙の長さよりも長いと判断すれば、レシート印字部に出力を行わせる工程において、判断の対象となった取引についての出力を、制御部7によってレシート印字部に行わせる。比較演算処理手段73が、使用されるべきレシート用紙の長さの方が、レシート用紙の残量よりも長いと判断すれば、ジャーナル印字部に出力を行わせる工程において、判断の対象となった取引についての出力を、制御部7によってジャーナル印字部に行わせる。
図4(a)のフローチャートにおいて、先ず、商品明細より上部に印字される項目とヘッダ余白に必要な長さαを算出する(ステップS1)。具体的には、式「α=h+s+Cm+d+n」で算出される。ステップS2では、商品明細部分の印字に必要な長さβを算出する。具体的には、式「β=y×N(yは1商品明細を印字するに必要な長さ、Nは取引商品の個数)」で算出される。ステップS3では、商品明細より下部に印字される項目とフッタ余白に必要な長さγを算出する。具体的には、式「γ=e+f」で算出される。そして、ステップS4では、α、β、γの総和として、次取引に必要なレシート長L1が算出される。この一連のレシート長L1の算出処理は、前記レシート長算出手段71において成される。
次に、図5Aおよび図5Bを参照して、前記金銭登録機1におけるレシート印字およびジャーナル印字の工程の一例を説明する。ステップS11では、前記入力部2における入力操作により、次取引する商品の登録処理が成される。そして、この登録処理に伴い、図4(a)に示すフローに従って、次取引に必要なレシート長L1の算出が成される(ステップS12)。次いで、ステップS13で、前回のフラグが1か零かのチェックが成される。すなわち、前回の取引において、前記エンドマークセンサ5がエンドマーク80を検出した場合は、フラグが1、検出していない場合はフラグが零として、前記エンドマークセンサ検知フラグ記憶部66に記憶されており、零(未検知)の場合は、レシート用プリンタ31でレシート用紙8に対して1データ毎に印字処理が成される(ステップS14)。
この印字処理の継続中に、1取引の最後のデータ迄印字処理をしたか否かの判断が成される(ステップS15)。なお、ステップS15は、店名ロゴが既に印字されていることを想定している。印字した(Yes)場合、ステップS16において、L2に初期値として店名ロゴとヘッダ余白に必要なレシート長を加算したものをセットする(すなわち、L2=h+sとする)。
ここで、L2は、取引中にエンドマークセンサ5がエンドマーク80を検出した時点で既に印字されたレシート用紙の長さであるが、この場合は、前記フラグが零であるから、L2を初期値としてこのようにセットする。ステップS17では、次取引用店名ロゴをレシート用紙8に印字し、ステップS18で、レシート情報が印字されたレシート用紙8が前記フッタ余白およびヘッダ余白分の境界部分でカットされ、図4(b)に示すようなレシート81として顧客に渡される。並行して、ジャーナル情報がジャーナル用プリンタ32で印字されており、印字されたジャーナル用紙は、図示しない巻き取り機構によって巻き取られる。
ステップS15で、印字途中である(すなわちNoである)場合、ステップS19において、印字中にエンドマークセンサ5がエンドマーク80を検知したか否かのチェックを行う。検知している(Yes)場合、エンドマークセンサ検知フラグ記憶部66に1をセットする(ステップS20)。そして、ステップS21で、取引実施中のレシート印字後のレシート用紙残存長L3を、式「L3=Le−(L1−L2−X)」で算出する。ここでは、まだ1取引のレシート印字は完了していないが、Le,L1,L2,Xは、前記のとおりこの段階では定まっているから、L3の算出が可能となる。
そして、ステップS22で残りの項目を引続きレシート用紙8に印字し(図3参照)、ステップS17に移行する。ステップS19で検知していない(すなわちNoである)場合、ステップS23で、印字した項目のレシート長を1項目印字する毎にL2に加算したものをL2にセット(更新)する。すなわち、L2=L2+(1項目あたりの印字長)として更新される。その後は、ステップS14の前に戻り、前記の繰返しがなされる。
ステップS13で、フラグが1(検知)の場合、ステップS24で、取引中のレシート総長L1が、エンドマーク80検出後のレシート用紙残存長L3より小さいか否かの判断が、比較演算処理手段73において成される。小さい(Yes)場合、レシート用紙残存長L3に取引中のレシート情報が印字可能であるから、ステップS25でレシート用紙8に対するレシート情報の印字処理が成される。この印字処理に並行して、パラメータ記憶部65に記憶されているレシート用紙残存長L3から次取引に必要なレシート長L1を減算して、L3をパラメータ記憶部65にセット(更新)する(ステップS26)。以後、ステップS17に移行する。
ステップS24で、L1がL3より大きく(すなわちNo)、次取引のレシート情報が、残存するレシート用紙8に印字不可であると判断された場合、ステップS27で、ジャーナル用紙がなしか否かがチェックされる。ジャーナル用紙が有りである(すなわちNoである)場合、ステップS28で、ジャーナル印字を中止し、ジャーナル印字指示子をジャーナル情報記憶部63に書き込む。次いで、レシート情報の印字先を、制御プログラム用領域60のプログラム内容に基づき、ジャーナル側に切替える(ステップS29)。そして、ジャーナル用プリンタ32において、ジャーナル用紙の先頭に店名ロゴを印字し(ステップS30)、引続きレシート情報をジャーナル用紙に印字する(ステップS31)。
レシート情報の印字後、次取引用の店名ロゴをジャーナル用紙に印字し(ステップS32)、レシート情報が印字されたジャーナル用紙が、ステップS32で印字された店名ロゴより前の部分でカットされ(ステップS33)、これが図4(b)に示すようなレシート81として顧客に渡される。このようなジャーナル用プリンタ32でのレシート情報の印字は、レシート用プリンタ31にレシート用紙8の補給がなされるまで継続され、レシート用紙8の補給がなされた後は、ジャーナル情報記憶部63に記憶されているジャーナル情報が読出されて、ジャーナル用プリンタ32で印字される。レシート用紙8(ロール紙)の補給は、顧客がいないときなどを見計らって成される。
ステップS27で、ジャーナル用紙なしである(すなわちYesである)場合、ステップS34で、レシート用紙8およびジャーナル用紙(ロール紙)が補給される。ここで、印字されていないジャーナル情報があれば、ジャーナル用プリンタ32で印字する。また、エンドマークセンサ検知フラグ記憶部66で、フラグを零(初期値)にセットする(ステップS35)。その後は、レシート用プリンタ31において、レシート用紙8にレシート情報の印字を行い(ステップS36)、1取引分の印字終了後、次取引用の店名ロゴを前記と同様にレシート用紙8に印字を行う(ステップS37)。レシート情報が印字されたレシート用ロール紙を前記と同様にカットし(ステップS38)、図4(b)に示すようなレシート81として顧客に渡される。その後は、ステップS11の前に戻り前記の繰返しがなされる。このようなレシート印字およびジャーナル印字の工程におけるレシート用紙8の残量算出手法は、ジャーナル用紙の残量算出にも適用することができる。
前記ではレシート用紙残量およびレシート長を用紙の実質的長さで算出し、この長さを比較演算して、レシート情報の印字制御を行っているが、図6〜図8に示す例では、これらを印字項目の行数(改行マーク数)で算出し、同様の印字制御を行うようにしている。図6は、前記金銭登録機1において、取引中にエンドマーク80が検出され、エンドマーク80が印刷された部分にまでレシート印字が及んだ場合におけるレシート81の例を示している。ここで、前記パラメータ記憶部65には、予め記憶登録された取引中のレシート情報を印字するに必要な総行数La、取引中にエンドマークセンサ5がエンドマーク80を検出した時点で既に印字された行数Lb、エンドマーク80の先端からレシート用紙の終端までの用紙長Le、プリンタヘッド30に臨む部分からエンドマークセンサ5迄の距離に対応する用紙長X(図2参照)が記憶されている。
前記レシート用紙残量算出手段72は、これらパラメータをパラメータ記憶部65から読出し、取引中に印字がエンドマーク80にまでおよび、その一取引の印字が完了した時点でのレシート用紙の残量(長さL3)を、式「L3=Le−{(La−Lb)×y−X}」で算出する。ここに、yは印字1行に要するレシート用紙の長さである。但し、この場合、「(La−Lb)×y≧X」であることが条件とされる。したがって、レシート用紙の残量を行数Lcに換算すると、式「Lc=L3/y=Le/y−(La−Lb)−X/y」で算出されることになる。
図7は、金銭登録機1において、次取引に必要なレシート長を行数として算出する方法の一例を説明する図であり、図7(a)はそのフローチャートを、図7(b)は同フローの各工程とレシート内容とを対応させる図を、図7(c)は印字上の1行の定義を説明する図をそれぞれ示す。ここで、次取引に必要なレシート長を行数として算出するためのパラメータとして、各項目に必要な行数(改行マーク数)が以下のように設定される。
ヘッダ余白:hl、フッタ余白:fl、店名ロゴ:sl、コマーシャルメッセージ:Cml、レシート発行日時:dl、レシート番号:nl、1商品明細yl、商品数:N、商品小計/税表示/商品個数/合計金額/受け取り金額/釣銭など全て:el
図7(a)のフローチャートにおいて、ステップS41では、商品明細より上部に印字される項目とヘッダ余白データ内に含まれる改行マーク数εを算出する。具体的には、式「ε=hl+sl+Cml+dl+nl」で算出される。ステップS42では、商品明細部分のデータに含まれる改行マーク数ζを算出する。具体的には、式「ζ=yl×N」で算出される。ステップS43では、商品明細より下部に印字される項目とフッタ余白に必要な長さδを算出する。具体的には、式「δ=el+fl」で算出される。そして、ステップS44では、ε、ζ、δの総和として、次取引に必要なレシート長が行数Laとして算出される。この一連のレシート長(すなわち、行数La)の算出処理は、前記レシート長算出手段71において成される。図7(b)は取引実施中のレシート情報が印字されるべきレシート81と、ε、ζ、δと関係を示している。なお、ここで、印字上の1行として、図7(c)に示すように、文字印字領域の縦幅と、上下いずれかの行間余白(縦幅)とを合計したものとして定義する。
次に、図8Aおよび図8Bを参照して、印字行数を印字制御のパラメータとするレシート印字およびジャーナル印字の工程の一例を説明する。ステップS51では、前記入力部2における入力操作により、次取引する商品の登録処理が成される。そして、この登録処理に伴い、図7(a)に示すフローに従って、次取引に必要なレシート長Laの算出が成される(ステップS52)。
次いで、ステップS53で、前回のフラグが1か零のチェックが成される。すなわち、ここでも、前回の取引において、前記エンドマークセンサ5がエンドマーク80を検出した場合は、フラグが1、検出していない場合はフラグが零として、前記エンドマークセンサ検知フラグ記憶部66に記憶されており、零(未検知)の場合は、レシート用プリンタ31でレシート用紙8に対して1データ毎に印字処理が成される(ステップS54)。この印字処理の継続中に、1取引の最後のデータ迄印字処理をしたか否かの判断が成される(ステップS55)。ステップS55は、店名ロゴが既に印字されていることを想定している。印字した(Yes)場合、ステップS56において、Lbに初期値として店名ロゴとヘッダ余白に必要なレシート長を加算したものをセットする(すなわち、Lb=hl+slとする)。
ここで、Lbは、取引中にエンドマークセンサ5がエンドマーク80を検出した時点で既に印字されたレシート用紙の長さであるが、この場合は、前記フラグが零であるから、Lbを初期値としてこのようにセットする。ステップS57では、次取引用店名ロゴをレシート用紙8に印字し、ステップS58で、レシート情報が印字されたレシート用紙8が前記フッタ余白およびヘッダ余白分の境界部分でカットされ、図7(b)に示すようなレシート81として顧客に渡される。並行して、ジャーナル情報が、前記と同様にジャーナル用プリンタ32で印字されており、ジャーナル情報が印字されたジャーナル用紙は、図示しない巻き取り機構によって巻き取られる。
ステップS55で、印字途中である(すなわちNoである)場合、ステップS59において、印字中にエンドマークセンサ5がエンドマーク80を検知したか否かのチェックを行う。検知している(Yes)場合、エンドマークセンサ検知フラグ記憶部66に1をセットする(ステップS60)。そして、ステップS61で、取引実施中のレシート印字後のレシート用紙残量(行数)Lcを、式「Lc=Le/y−(La−Lb)−X/y」で算出する。
ここでは、まだ1取引のレシート印字は完了していないが、Le,La,Lb,Xは、前記のとおりこの段階では定まっているから、Lcの算出が可能となる。そして、ステップS62で残りの項目を引続きレシート用紙8に印字し、ステップS57に移行する。ステップS59で検知していない(すなわちNoである)場合、ステップS63で、印字した項目の行数を1項目印字する毎にLbに加算したものをLbにセット(更新)する。すなわち、Lb=Lb+(1項目あたりの印字長)として更新される。その後は、ステップS54の前に戻り、前記の繰返しがなされる。
ステップS53で、フラグが1(検知)の場合、ステップS64で、取引中のレシート総長(行数)Laが、エンドマーク80検出後のレシート用紙残量(行数)Lcより小さいか否かの判断が、比較演算処理手段73において成される。小さい(Yes)場合、レシート用紙残量(行数)Lcに取引中のレシート情報が印字可能であるから、ステップS65でレシート用紙8に対するレシート情報の印字処理が成される。この印字処理に並行して、パラメータ記憶部65に記憶されているレシート用紙残量(行数)Lcから次取引に必要なレシート長Laを減算して、Lcをパラメータ記憶部65にセット(更新)する(ステップS66)。以後、ステップS57に移行する。
ステップS64で、LaがLcより大きく(すなわちNo)、次取引のレシート情報が、残存するレシート用紙8に印字不可であると判断された場合、ステップS67で、ジャーナル用紙がなしか否かがチェックされる。ジャーナル用紙が有りである(すなわちNoである)場合、ステップS68で、ジャーナル印字を中止し、ジャーナル印字指示子をジャーナル情報記憶部63に書き込む。次いで、レシート情報の印字先を、制御プログラム用領域60のプログラム内容に基づき、ジャーナル側に切替える(ステップS69)。そして、ジャーナル用プリンタ32において、ジャーナル用紙の先頭に店名ロゴを印字し(ステップS70)、引続きレシート情報をジャーナル用紙に印字する(ステップS71)。
レシート情報の印字後、次取引用の店名ロゴをジャーナル用紙に印字し(ステップS72)、レシート情報が印字されたジャーナル用紙が、ステップS72で印字された店名ロゴより前の部分でカットされ(ステップS73)、これが図7(b)に示すようなレシート81として顧客に渡される。このようなジャーナル用プリンタ32でのレシート情報の印字は、レシート用プリンタ31にレシート用紙8の補給がなされるまで継続され、レシート用紙8の補給がなされた後は、ジャーナル情報記憶部63に記憶されているジャーナル情報が読出されて、ジャーナル用プリンタ32で印字される。
ステップS67で、ジャーナル用紙なしである(すなわちYesである)場合、ステップS74で、レシート用紙8およびジャーナル用紙(ロール紙)が補給される。ここで、印字されていないジャーナル情報があれば、ジャーナル用プリンタ32で印字する。また、エンドマークセンサ検知フラグ記憶部66で、フラグを零(初期値)にセットする(ステップS75)。その後は、レシート用プリンタ31において、レシート用ロール紙にレシート情報の印字を行い(ステップS76)、1取引分の印字終了後、次取引用の店名ロゴを前記と同様にレシート用紙8に印字を行う(ステップS77)。
レシート情報が印字されたレシート用ロール紙を前記と同様にカットし(ステップS78)、図7(b)に示すようなレシート81として顧客に渡される。その後は、ステップS51の前に戻り前記の繰返しがなされる。このようなレシート印字およびジャーナル印字の工程におけるレシート用紙の残量算出手法は、前記と同様にジャーナル用紙の残量算出にも適用することができる。
前記のようなレシート81の作成においては、顧客の求めに応じて領収書を発行する必要が生じることがある。領収書は、前記レシート81の印字に引続いて、その内容がレシート用紙8に印字される。そして、領収書の発行の際には、店舗側が保管する領収書控えも作成される。領収書発行の際には、必要とされるべき項目としては、たとえば、領収書ロゴ印字領域、合計金額および税額、但し書き印字領域、収入印紙貼り付け部(ある金額以上の場合)が挙げられる。これら項目に必要とされるレシート用紙の長さを、それぞれ、r,e2,e3,e4とすると、領収書控えに要するレシート用紙長Rcは、「Rc=d+n+e2+e3」で算出され、また、領収書に要するレシート用紙長Raは、「Ra=h+r+s+e2+e3+e4」で算出される。
したがって、領収書を発行する場合は、前記レシート81の全長をReとすると、1レシート発行に要するレシート用紙の長さは、「Re+Rc+Ra」となる。また、このように領収書を発行した場合の、次取引時の取扱い可能商品数N2は、「N2={L1−(h+s+Cm+d+e+f)−Rc−Ra}/y」で算出される。したがって、領収書を発行した後は、N2がレシート用紙残量記憶部64に記憶される。ここでは、各項目の印字に必要な実質長さを領収書印字制御のパラメータとする例について述べたが、印字に必要な行数を同様に領収書印字制御のパラメータとすることは可能である。
なお、図5および図8に示すフローにおける、ステップS27およびステップS67で、レシート用紙8およびジャーナル用紙の両方が用紙切れが生じた場合に、両ロール紙の補給がなされるが、実際にはこの補給の間顧客を待たせることになるので、ジャーナル用プリンタ32でのロール紙の残量も常時監視するようにして、オペレータが折りを見てジャーナル用ロール紙を補給し得るシステムにしておくことが望ましい。
また、本願では、レシート用紙切れがある場合の有効な対処の仕方を意図するものであるが、ジャーナル用紙切れが金銭登録作業の円滑性を損なうような使用態様がある場合には、本発明の技術思想をジャーナル用紙の扱いに適用することも可能である。この場合、レシート用紙8は常に補給されていることが望ましいことは、前記のとおりである。さらに、印字部3としては、サーマル式、インクジェット式、あるいは、電子写真式など、この種金銭登録機に汎用されているプリンタを同様に採用することができる。
1 金銭登録機
2 入力部
3 印字部
4 表示部
5 検出手段
6 記憶部
7 制御部
8 レシート用紙
31 レシート印字部
32 ジャーナル印字部
41 レシート用紙残量監視部
62 レシート情報記憶部
63 ジャーナル情報記憶部
64 レシート用紙残量記憶部
71 レシート長算出手段
73 比較演算処理手段
80 エンドマーク
81 レシート

Claims (5)

  1. 残量の長さが予め定める長さまたはその長さ以下となったことを表すエンドマークが印刷されたレシート用紙に対して、取引毎に情報の出力を行いレシートを生成するレシート印字部と、
    ジャーナル用紙に対して、取引毎に出力可能なジャーナル印字部と、
    レシート用紙の前記エンドマークを検出する検出手段と、
    前記検出手段が前記エンドマークを検出して以降、レシート用紙の残量を監視して記憶するレシート用紙残量監視部と、
    各取引において使用されるべきレシート用紙の長さを、その取引におけるレシート用紙への出力を行う前に算出するレシート長算出手段と、
    各取引において、前記使用されるべきレシート用紙の長さと、前記レシート用紙の残量とを比較演算する比較演算処理手段と、
    前記比較演算処理手段が、前記レシート用紙の残量の方が、前記使用されるべきレシート用紙の長さよりも長いと判断すれば、判断の対象となった取引についての出力を、前記レシート印字部に行わせ、前記比較演算処理手段が、前記使用されるべきレシート用紙の長さの方が、前記レシート用紙の残量よりも長いと判断すれば、判断の対象となった取引についての出力を、前記ジャーナル印字部に行わせる制御を行う制御部とを含むことを特徴とする金銭登録機。
  2. 前記レシート長算出手段は、各取引において前記使用されるべきレシート用紙の長さを、店名、レシート発行日時、および取引商品明細を含む複数種類の情報の出力に必要となるレシート用紙の長さの総和を求めることによって算出することを特徴とする請求項1に記載の金銭登録機。
  3. 前記レシート長算出手段は、各取引において使用されるべきレシート用紙の長さを、店名、レシート発行日時、および取引商品明細を含む複数種類の情報の出力に必要となる行数の総和によって算出することを特徴とする請求項1に記載の金銭登録機。
  4. 各取引に関してレシート印字部によってレシート用紙に出力するべき前記情報を、レシート情報として記憶するレシート情報記憶部と、
    各取引に関してジャーナル印字部によってジャーナル用紙に出力するべき情報をジャーナル情報として記憶するジャーナル情報記憶部とをさらに含み、
    前記制御部は、各取引において使用されるべきレシート用紙の長さを前記レシート情報記憶部に記憶されたレシート情報に基づき前記レシート長算出手段をして算出させるとともに、前記レシート情報を前記ジャーナル印字部に対してジャーナル用紙に出力させる制御を行う際には、当該レシート情報の出力の終了後、前記ジャーナル情報をジャーナル印字部によってジャーナル用紙に出力させる制御を行うことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の金銭登録機。
  5. 請求項1〜4のいずれか1つに記載の金銭登録機を用い、
    前記レシート用紙の前記エンドマークの検出を前記検出手段によって試みる工程と、
    前記エンドマークが前記検出手段によって検出された場合に、レシート用紙の残量を、前記レシート用紙残量監視部によって監視して記憶する工程と、
    各取引において使用されるべきレシート用紙の長さと、前記レシート用紙の残量とを前記比較演算処理手段によって比較演算する工程と、
    前記比較演算処理手段が、前記レシート用紙の残量の方が、前記使用されるべきレシート用紙の長さよりも長いと判断すれば、判断の対象となった取引についての出力を、前記制御部によって前記レシート印字部に行わせる工程と、
    前記比較演算処理手段が、前記使用されるべきレシート用紙の長さの方が、前記レシート用紙の残量よりも長いと判断すれば、判断の対象となった取引についての出力を、前記制御部によって前記ジャーナル印字部に行わせる工程とを含むことを特徴とする情報出力方法。
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